JPWO2015080265A1 - 液体吐出ヘッド - Google Patents

液体吐出ヘッド Download PDF

Info

Publication number
JPWO2015080265A1
JPWO2015080265A1 JP2015551023A JP2015551023A JPWO2015080265A1 JP WO2015080265 A1 JPWO2015080265 A1 JP WO2015080265A1 JP 2015551023 A JP2015551023 A JP 2015551023A JP 2015551023 A JP2015551023 A JP 2015551023A JP WO2015080265 A1 JPWO2015080265 A1 JP WO2015080265A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
channel
adhesive
nozzle
groove
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015551023A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6439700B2 (ja
Inventor
純 丸林
純 丸林
勝哉 深谷
勝哉 深谷
光 高松
光 高松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2015080265A1 publication Critical patent/JPWO2015080265A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6439700B2 publication Critical patent/JP6439700B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1607Production of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/1609Production of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14209Structure of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1623Manufacturing processes bonding and adhesion

Abstract

ノズルが高密度になっても、余剰の接着剤を捕捉するに十分な大きさの接着剤捕捉溝をノズルプレートに形成することができる液体吐出ヘッドを提供することを目的とし、複数の圧力室12を有するヘッドチップと、ヘッドチップに貼着され、液滴を吐出するノズル21を有するノズルプレート20とを備え、圧力室12の開口部121がノズルプレート20との貼着面に配置された液滴吐出ヘッドにおいて、ノズルプレート20におけるヘッドチップとの貼着面であって、圧力室12の開口部121にかかり、且つ、ノズル21にかからない部位に、接着剤捕捉溝30を形成したことで解決した。

Description

本発明は液体吐出ヘッドに関し、詳しくは、ノズルが高密度になっても、余剰の接着剤を捕捉するに十分な大きさの接着剤捕捉溝をノズルプレートに形成できる液体吐出ヘッドに関する。
液体が吐出されるノズルを有するノズルプレートを、ヘッドチップの端面に接着剤を用いて貼着してなる液体吐出ヘッドは、ノズルが高密度になるに従って、ノズルプレートをヘッドチップに貼り付ける際に、硬化前の低粘度状態の接着剤が貼着面からはみ出し、圧力室内に流れ込んでしまうことが問題となっている。
図19は、従来の液滴吐出ヘッドの1つの圧力室501を示す断面図であり、図中、500はヘッドチップ、600はノズルプレートである。ヘッドチップ500の端面500aに塗布された接着剤は、ノズルプレート600の貼着時に余剰分がはみ出して圧力室501内に流入し、図示するように、圧力室501の内壁面と、これに交差するノズルプレート600とにかけて接着剤フィレットFを形成する。この接着剤フィレットFが硬化することによって、圧力室501はノズルプレート600との間で完全に封止される。
しかし、圧力室501内に余剰の接着剤が大量に流れ込むと、ヘッドチップ500とノズルプレート600との間で形成される接着剤フィレットFが更に大きくなり、圧力室501内の容積を大幅に縮小させてしまうおそれがある。また特に、圧力室501を構成する壁502、502を変形させることによって圧力を発生させるタイプの液滴吐出ヘッドでは、接着剤フィレットFが圧力室501内の奥深くにまで入り込んでしまうと、この壁502、502の変形動作に支障をきたし、圧力室501内に所定の圧力を発生させることができなくなるおそれがある。
また、接着剤フィレットFが更に大型化すると、その端部がノズル601まで達し、該ノズル601内に流れ込んでノズル詰りを起こすおそれもある。
このような問題は、ノズルが高密度になるに従ってヘッドチップに設けられる圧力室の密度が上がり、圧力室のノズルプレート側の開口幅が狭くなってきていることが影響している。また、圧力室の数の増加に伴ってヘッドチップサイズが大きくなってきており、接着剤を全体に均一に塗布することが難しくなって、部分的に塗布量が多くなる箇所が発生し易くなっていることも影響していると考えられる。
従来、このような接着剤の流れ込みを防止するため、ヘッドチップの端面に貼着される部分のノズルプレートのノズル近傍に、ヘッドチップに貼り付けた際の余剰の接着剤を捕捉するための小穴状の溝を形成することが提案されている(特許文献1)。この溝はノズル径よりも小さく、ノズル近傍に複数形成されている。
特開平7−117230号公報
本発明者が検討したところ、ノズルの高密度化が進むにつれ、ヘッドチップの端面に貼着される部分のノズルプレートのノズル近傍に余剰の接着剤を捕捉するための溝を形成しても、十分に対応しきれないことがわかった。
すなわち、ノズルの高密度化に伴って圧力室が高密度化し、ノズルプレートが貼着されるヘッドチップの端面に対応する隣接する圧力室間の間隔も狭小となってきている。このため、この端面に対応するノズルプレートの部位に溝を形成すること自体が困難であり、また、溝を形成できたとても極めて小径に形成せざるを得ず、余剰の接着剤を十分に捕捉しきれなくなり、捕捉しきれなかった接着剤が圧力室内に流れ込んでしまう問題があった。
そこで、本発明は、ノズルが高密度になっても、余剰の接着剤を捕捉するに十分な大きさの接着剤捕捉溝をノズルプレートに形成することができる液体吐出ヘッドを提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.複数の圧力室を有するヘッドチップと、前記ヘッドチップに貼着され、液滴を吐出するノズルを有するノズルプレートとを備え、前記圧力室の開口部が前記ノズルプレートとの貼着面に配置された液滴吐出ヘッドにおいて、
前記ノズルプレートにおける前記ヘッドチップとの貼着面であって、前記圧力室の前記開口部にかかり、且つ、前記ノズルにかからない部位に、接着剤捕捉溝を形成した液滴吐出ヘッド。
2.前記圧力室は溝状に形成されたチャネルによって構成され、
前記ヘッドチップは、複数の前記チャネルによって構成されるチャネル列内の隣接する前記チャネル間の隔壁が圧電材料を含み、前記隔壁の変形によって前記チャネル内に圧力を発生させる構成であり、
前記接着剤捕捉溝は、前記チャネルの前記開口部の周縁の少なくとも一部を跨ぐように形成されている前記1記載の液滴吐出ヘッド。
3.前記圧力室は溝状に形成されたチャネルによって構成され、
前記ヘッドチップは、複数の前記チャネルによって構成されるチャネル列内の隣接する前記チャネル間の隔壁が圧電材料を含み、前記隔壁の変形によって前記チャネル内に圧力を発生させる構成であり、且つ、前記チャネル列内の前記チャネルは、液滴の吐出を行う駆動チャネルと、液滴の吐出を行わないダミーチャネルとが交互に配置されてなり、
前記ノズルプレートは、前記ダミーチャネルに対応する部位に前記ノズルが形成されておらず、
前記接着剤捕捉溝は、前記ダミーチャネルの開口部にかかる部位に形成されている前記1記載の液滴吐出ヘッド。
4.前記圧力室は溝状に形成されたチャネルによって構成され、
前記ヘッドチップは、複数の前記チャネルによって構成されるチャネル列内の隣接する前記チャネル間の隔壁が圧電材料を含み、前記隔壁の変形によって前記チャネル内に圧力を発生させる構成であり、且つ、前記チャネル列内の前記チャネルは、液滴の吐出を行う駆動チャネルと、液滴の吐出を行わないダミーチャネルとが交互に配置されてなり、
前記ノズルプレートは、前記ダミーチャネルに対応する部位に前記ノズルが形成されておらず、
前記接着剤捕捉溝は、前記駆動チャネルの前記開口部にかかり、且つ、前記ノズルにかからない部位に形成された第1の接着剤捕捉溝と、前記ダミーチャネルの開口部にかかる部位に形成された第2の接着剤捕捉溝とを有している前記1記載の液滴吐出ヘッド。
5.前記ノズルプレートは樹脂製である前記1〜4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
6.前記ノズルプレートはポリイミドである前記5記載の液滴吐出ヘッド。
液体吐出ヘッドの一例を切断して示す斜視図 図1に示す液体吐出ヘッドの部分正面図 図2中の(iii)−(iii)線に沿う断面図 図3中の上側の接着剤捕捉溝を拡大して示す図 (a)(b)は接着剤捕捉溝の他の配置態様を説明する図 (a)は図5(a)中の上側の接着剤捕捉溝を拡大して示す図、(b)は図5(b)中の上側の接着剤捕捉溝を拡大して示す図 (a)(b)は接着剤捕捉溝の他の配置態様を説明する図 (a)(b)は接着剤捕捉溝の他の配置態様を説明する図 (a)(b)は接着剤捕捉溝の他の配置態様を説明する図 (a)(b)は接着剤捕捉溝の他の配置態様を説明する図 (a)〜(c)は接着剤捕捉溝の他の形状を説明する図 独立駆動タイプの液体吐出ヘッドの一例を示す部分正面図 図12中の(xiii)−(xiii)線に沿う断面図 (a)(b)はダミーチャネルに対応する接着剤捕捉溝の他の配置態様を説明する図 (a)(b)はダミーチャネルに対応する接着剤捕捉溝の他の形状を説明する図 独立駆動タイプの液体吐出ヘッドの駆動チャネルとダミーチャネルにそれぞれ接着剤捕捉溝を配置した一例を説明する図 液滴吐出ヘッドの他の一例を示す断面図 図17に示す液滴吐出ヘッドをノズル側から見た部分底面図 従来の液滴吐出ヘッドの1つの圧力室を示す断面図
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を切断して示す斜視図である。
液滴吐出ヘッド1Aにおいて、10はヘッドチップ、20はヘッドチップ10の端面10aに接着剤によって貼着されたノズルプレートである。
ヘッドチップ10は、本発明において圧力室が形成される部品であり、チャネル基板11に、圧力室である細溝状の複数のチャネル12が並設されている。隣接するチャネル12、12の間は圧力付与手段として機能する隔壁13となっている。1つの隔壁13は、隣接するチャネル12、12で共用されている。従って、チャネル基板11は、チャネル12と隔壁13とが交互となるように並設されることによって1列のチャネル列を構成している。チャネル基板11の上面には、全てのチャネル12の上方を塞ぐようにカバー基板14が設けられている。
各チャネル12の一端は、ノズルプレート20との貼着面であるヘッドチップ10の端面10aに開口して開口部121を形成し、他端は、ノズルプレート20から遠ざかるに従って徐々に浅溝となり、カバー基板14に開口形成された共通流路穴15に連通している。共通流路穴15は、各チャネル12に共通に開口しており、不図示のインク供給管を介して送られるインクを各チャネル12に供給するようになっている。
ノズルプレート20は、本発明において圧力室の開口部(チャネル12の開口部121)を塞ぐようにヘッドチップ10の端面10aに貼着される部品であり、各チャネル12に対応し、該チャネル12の開口部121内に配置されるようにノズル21が形成されている。
なお、本発明においてノズルとは、ノズルプレートを貫通して圧力室の内部を外部と連通させる流路全体を指す。
各隔壁13は、電気機械変換手段として機能するPZT等の圧電材料を含んで形成されている。圧電材料は隔壁13の一部にあってもよいし、隔壁13の全部が圧電材料によって形成されていてもよい。各チャネル12の内面に臨む両隔壁13の壁面には不図示の駆動電極が形成されている。隔壁13は、該隔壁13を挟むように設けられている駆動電極にそれぞれ所定電圧の駆動信号が印加されると、該駆動信号に応じて外側又は内側に変形する。この隔壁13の変形によってチャネル12内に圧力波が発生し、チャネル12内に供給されたインクにノズル21から吐出するための圧力が付与されるようになっている。
この液体吐出ヘッド1Aにおいて、ノズルプレート20には、ヘッドチップ10の端面10aとの貼着面20aに、ノズルプレート20を貼着した際の余剰の接着剤を捕捉するための接着剤捕捉溝30が、チャネル単位でそれぞれ独立して形成されている。
この接着剤捕捉溝30について図2、図3を用いて更に説明する。図2は、図1に示す液滴吐出ヘッド1Aをノズルプレート20側から見た部分正面図であり、隣接する2つのチャネル12、12の部分のみを示している。図3は、図2中の(iii)−(iii)線に沿う断面図である。図2において、接着剤捕捉溝30は斜線で示した。また、図3において、ヘッドチップ10とノズルプレート20との間の接着剤は図示省略した。
接着剤捕捉溝30は、ノズルプレート20の貼着面20aから凹設された凹溝からなり、液滴の吐出方向と対向する方向からノズルプレート20を観察した正面視で横長の矩形状となるように形成されている。各接着剤捕捉溝30は、ヘッドチップ10の端面10aからチャネル12の開口部121の周縁122を跨いで該開口部121にかかり、且つ、ノズル21の入口側の開口部211にはかからない部位に配置されている。すなわち、各接着剤捕捉溝30は、開口部121の周縁122の4つの直線状の縁部122a〜122dのうち、図中上下に位置する縁部122a、122cの全体と、図中左右に位置する縁部122b、122dの両端部とを跨ぐように配置されている。このため、各接着剤捕捉溝30は、チャネル12の開口部121の一部と重なるが、ノズル21の入口側の開口部211とは重なっていない。また、各接着剤捕捉溝30の内部はチャネル12の内部と連通している。
これにより、接着剤が塗布されたヘッドチップ10の端面10aにノズルプレート20を貼着した際、ヘッドチップ10とノズルプレート20との間で余剰の接着剤がチャネル12に向けて流動しても、その一部をチャネル12の手前で接着剤捕捉溝30内に捕捉することができ、チャネル12に大量の接着剤が流れ込むことが防止できる。
この接着剤捕捉溝30は、ノズルプレート20が貼着されるヘッドチップ10の端面10aのみならず、該端面10aからチャネル12の開口部121の周縁122を跨いで該開口部121までかかるように形成されているため、従来のように単に隣接するチャネル12、12間のヘッドチップ10の端面10aに対応する部位のみに形成する場合に比べて、容積を大きく確保することができる。このため、高密度化が進んで隣接するチャネル12、12間の間隔が狭くなっても、余剰の接着剤を捕捉するのに十分な容積の接着剤捕捉溝30を形成することができる。
特に、本実施形態に示すように、隣接するチャネル12、12間の隔壁13を変形させることによってチャネル12内に液滴を吐出するための圧力を発生させるタイプの液滴吐出ヘッドは、隔壁13の表面に大量の接着剤が付着して硬化してしまうと、硬化した接着剤によってチャネル12の容積を縮小させてしまうのみならず、隔壁13の変形動作に支障をきたし、チャネル12内のインクに所定の圧力を付与できなくなるおそれもある。しかし、この接着剤捕捉溝30はヘッドチップ10の端面10aからチャネル12の開口部121の周縁122を跨いで該開口部121にかかるように形成されているため、従来よりも大きな容積で形成可能であり、チャネル12に向けて流動する余剰の接着剤を十分に捕捉することができる。
これを図4を用いて更に説明する。図4は、図3中の上側の接着剤捕捉溝30を拡大して示している。ヘッドチップ10の端面10aとノズルプレート20との間の接着剤Gがチャネル12に向けて流動すると、チャネル12の手前で接着剤捕捉溝30内に捕捉される。この接着剤捕捉溝30は、従来に比べて大容積に形成できるため、大量の接着剤Gを捕捉でき、それだけチャネル12内に流れ込む接着剤量を低減できる。このため、チャネル12内に大量の接着剤による大型の接着剤フィレットが形成されることがなくなり、そのような大量の接着剤によってチャネル12の容積を縮小させたり、大量の接着剤が隔壁13の表面に付着して硬化し、隔壁13の変形動作に支障をきたしたりするおそれを大幅に低減できる。
また、接着剤捕捉溝30によって、該接着剤捕捉溝30が配置された部位には接着剤フィレットが形成されにくくなり、たとえ接着剤捕捉溝30が配置された部位以外の部位でチャネル12の内面からノズルプレート20にかけて接着剤フィレットが形成されたとしても、接着剤捕捉溝30に接着剤が捕捉される分小さくなってノズル21までは到達しにくくなるため、ノズル詰りの発生も大幅に低減できる。
接着剤捕捉溝30の大きさは、隣接するチャネル12、12に対応して配置された接着剤捕捉溝30、30同士が連通しない程度であればよく、チャネル12、12の間隔や捕捉すべき余剰の接着剤の量等によって適宜設定することができる。例えば接着剤捕捉溝30のチャネル列方向に沿う長さは、図示するようにチャネル幅(縁部122b、122d間の長さ)よりも長く形成するものに限らず、図示しないが、チャネル幅と同一又はそれよりも短く形成することにより、縁部122b、122dを跨がないようにしてもよい。
また、接着剤捕捉溝30の深さは、ノズルプレート20を貫通しない程度の深さであればよく、接着剤捕捉溝30の大きさや捕捉すべき余剰の接着剤の量等によって適宜決められるが、深すぎるとノズルプレート20の強度低下につながるため、ノズルプレート20の厚みの1/2以下とすることが好ましい。
図1〜図4に示した接着剤捕捉溝30は、チャネル12の矩形状の開口部121の直線状の4つの縁部122a〜122dによって構成される周縁122のうち、隣接するチャネル12、12に挟まれていない2つの縁部122a、122cに沿って、ヘッドチップ10の端面10aから該縁部122a、122cをそれぞれ跨ぎ、且つ、ノズル21の入口側の開口部211にはかからないように、該ノズル21の入口側の開口部211との間に距離をあけて形成されている。これにより、1つのノズル21に対して、該ノズル21を挟むように2つの接着剤捕捉溝30、30がそれぞれ配置されている。
しかし、接着剤捕捉溝30は、ヘッドチップ10の端面10aからチャネル12の開口部121にかかる部位で、且つ、ノズル21の入口側の開口部211にはかからない部位に形成されていればよく、以上の配置態様に何ら限定されない。接着剤捕捉溝30の配置態様は、チャネル12の開口部121の大きさ、ノズル21の大きさ、隣接するチャネル12、12間の間隔、捕捉すべき余剰の接着剤の量等の諸条件に応じて様々に変更することができる。
以下に、接着剤捕捉溝30のその他の配置態様について説明する。
図5(a)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、接着剤捕捉溝30を、チャネル12の開口部121の周縁122のうちのチャネル列方向(図5(a)中の左右方向)に沿う2つの縁部122a、122cに沿って延びているが、これら縁部122a、122cを跨がない部位に配置したものである。接着剤捕捉溝30は、ノズル21から遠い側の溝縁部30aが、チャネル12の開口部121の縁部122a、122cと重なる位置にあり、これら縁部122a、122cよりもノズル21側に広がって開口しているが、ノズル21にはかからないように配置されている。
このようにチャネル12の開口部121の周縁122のうち、縁部122a、122cを跨がないように接着剤捕捉溝30を配置しても、図6(a)に示すように、ヘッドチップ10の端面10aからノズル21に向けて流動する余剰の接着剤Gを捕捉することができ、ノズル詰りの発生を低減できる。
また、図5(b)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、接着剤捕捉溝30を、チャネル12の開口部121の周縁122のうちのチャネル列方向に沿う2つの縁部122a、122cを跨がず、これら縁部122a、122cとノズル21との間に配置したものである。
このようにチャネル12の開口部121の縁部122a、122cを跨がず、これら縁部122a、122cとノズル21との間に接着剤捕捉溝30を配置しても、図6(b)に示すように、ヘッドチップ10の端面10aからノズルプレート20の貼着面20aを伝ってノズル21に向けて流動する余剰の接着剤Gを捕捉することができ、ノズル詰りの発生を低減できる。
また、一般にチャネル12は、高さ方向(図5(a)(b)中の上下方向)が幅方向(図5(a)(b)中の左右方向)よりも大きくなるため、接着剤捕捉溝30を図5(a)(b)に示すように、縁部122a、122cとノズル21との間に配置することにより、隣接するチャネル12,12間の間隔が狭くなっても、大きな容積を確保できる。
なお、これら図5(a)(b)に示す接着剤捕捉溝30も、チャネル列方向に沿う長さを、図示しないが、チャネル幅と同一又はそれよりも短く形成することにより、縁部122b、122dを跨がないようにしてもよい。
図7(a)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、チャネル12の矩形状の開口部121の周縁122のうち、チャネル列方向(図7(a)中の左右方向)に交差するように配置される2つの縁部122b、122dに沿って、ヘッドチップ10の端面10aから該縁部122b、122dをそれぞれ跨ぐように縦長の矩形状に形成したものである。
このように隣接するチャネル12、12間に接着剤捕捉溝30が配置されるようにしても、各接着剤捕捉溝30はヘッドチップ10の端面10aからチャネル12の開口部121にかかるように配置されているため、従来よりも大きな容積を確保することができ、上記と同様の効果を得ることができる。
この図7(a)に示す接着剤捕捉溝30も、縁部122b、122dに沿う長さを、図示しないが、該縁部122b、122dと同一又はそれよりも短く形成することにより、縁部122a、122cを跨がないようにしてもよい。
また、チャネル幅に余裕がある場合は、このように縁部122b、122dに沿う方向に延びるように配置される接着剤捕捉溝30も、縁部122b、122dを跨がずに、図5(a)(b)と同様に、ノズル21から遠い側の溝縁部30bが、チャネル12の開口部121の縁部122a、122cと重なる位置、又は、縁部122a、122cよりもノズル21側の位置となるように配置してもよい。
図7(b)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、図2に示した接着剤捕捉溝30を1つのノズル21に対して1つだけ配置したものである。この場合、隣接するチャネル12、12で、接着剤捕捉溝30が跨ぐ縁部が同一側に共に配置されないように、図示のように、それぞれ接着剤捕捉溝30が跨ぐ縁部を、周縁122のうちで対向している縁部122aと縁部122cとに異ならせることが好ましい。これによれば、隣接するチャネル12、12に対応する接着剤捕捉溝30、30同士が互いに干渉しないため、接着剤捕捉溝30の長さ(図中の左右方向の長さ)を可及的に長く形成することができ、より大容積化を図ることができる。
また、図2で説明した配置態様と同様、接着剤捕捉溝30の長さを、縁部122b、122dを跨がないように形成してもよいし、図5(a)(b)と同様、接着剤捕捉溝30のノズル21から遠い側の溝縁部30aが縁部122a、122cと重なる位置、又は、該縁部122a、122cよりもノズル21側の位置となるように配置してもよいことはもちろんである。
図8(a)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、図7(a)に示した接着剤捕捉溝30を1つのノズル21に対して1つだけ配置したものである。すなわち、接着剤捕捉溝30はチャネル12の開口部121の縁部122b又は122dに沿うように配置される。
図示のように、接着剤捕捉溝30を縁部122b又は122dを跨ぐように配置させる場合、隣接するチャネル12、12間には2つの接着剤捕捉溝30が共に配置されないようにすることが好ましい。このようにすることにより、更に高密度化が進んでチャネル12、12間の間隔が狭くなっても、可及的に大きな接着剤捕捉溝30を配置させることができ、より大容積化を図ることができる。
図8(b)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、1つのノズル21に対してL字状に屈曲する1つの接着剤捕捉溝30を配置したものである。
ここでは、左側の接着剤捕捉溝30は、縁部122a、122bにかけてこれらを跨ぎ、その端部は縁部122c、122dを跨ぐように配置され、右側の接着剤捕捉溝30は、縁部122b、122cにかけてこれらを跨ぎ、その端部は縁部122a、122dを跨ぐように配置されている。これにより、隣接するチャネル12、12間の縁部122b、122dに各接着剤捕捉溝30、30の直線部分が共に配置されないようにすると共に、隣接するチャネル12、12の縁部122a、122a同士又は縁部122c、122c同士に各接着剤捕捉溝30、30の直線部分が共に配置されないようにしている。このようにすることにより、チャネル12、12間の間隔が狭くなっても、可及的に大きな接着剤捕捉溝30を配置させることができ、より大容積化を図ることができるために好ましい。
この図8(b)に示す各接着剤捕捉溝30は、図示しないが、端部が縁部122c、122d又は122a、122dを跨がないようにすることにより、4つの縁部122a〜122dのうちの隣接する2つの縁部のみにかかるように配置してもよく、また、ノズル21から遠い側の2つの溝縁部30a、30bのいずれか一方又は両方が、ヘッドチップ10の端面10aにかからないように、縁部122a〜122dと重なる位置、又は、該縁部122a〜122dよりもノズル21側の位置となるように配置してもよい。
図9(a)(b)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、1つのノズル21に対して、チャネル12の開口部121の4つの縁部122a〜122dからなる周縁122のうちの3つの縁部にかけて1つの接着剤捕捉溝30を配置したものである。
図9(a)の場合、図示のように、各接着剤捕捉溝30は、縁部122a、122b、122cにかけて、これらを跨ぐように配置することにより、隣接するチャネル12、12間の縁部122b、122dに各接着剤捕捉溝30、30の直線部分が共に配置されないようにすることが好ましい。このようにすることにより、更に高密度化が進んでチャネル12、12間の間隔が狭くなっても、可及的に大きな接着剤捕捉溝30を配置させることができ、より大容積化を図ることができる。
図9(b)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、1つのノズル21に対して、チャネル12の開口部121の4つの縁部122a〜122dからなる周縁122のうちの3つの縁部のみにかけて1つの接着剤捕捉溝30を配置した点で図7(a)と同じであるが、ここでは、縁部122a又は122cには接着剤捕捉溝30の直線部分が配置されないようにしたものである。ここでは、1つの接着剤捕捉溝30は、縁部122a、122b、122dにかけて、これらを跨ぐように配置すると共に、その隣の接着剤捕捉溝30は、縁部122b、122c、122dにかけて、これらを跨ぐように配置している。
また、図9(a)(b)に示す各接着剤捕捉溝30も、図示しないが、4つの縁部122a〜122dのうちの隣接するいずれか3つの縁部のみにかかるように配置してもよく、また、ノズル21から遠い側の3つの溝縁部30a、30a、30bが、ヘッドチップ10の端面10aにかからないように、縁部122a〜122dと重なる位置、又は、該縁部122a〜122dよりもノズル21側の位置となるように配置してもよい。
図10(a)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、チャネル12の矩形状の開口部121の周縁122の隅角部122eにおいて、矩形状の接着剤捕捉溝30を該隅角部122eを跨ぐように配置したものである。
接着剤捕捉溝30は1つのノズル21に対して少なくとも1つの隅角部122eを跨ぐように配置させればよいが、ここでは4つの隅角部122eをそれぞれ跨ぐように、1つのノズル21に対して4つの接着剤捕捉溝30を配置させている。全ての隅角部122eにそれぞれ接着剤捕捉溝30を配置できるため、それだけ捕捉可能な接着剤の量を多くできる。
図10(b)に示す接着剤捕捉溝30の配置態様は、1つのノズル21に対して、チャネル12の開口部121の周縁122の全周に沿うように1つの接着剤捕捉溝30を配置したものである。すなわち、1つのノズル21は矩形状の1つの接着剤捕捉溝30によって完全に囲まれている。ここではヘッドチップ10の端面10aから全周縁122を跨ぐように接着剤捕捉溝30を配置している。
この態様では、接着剤捕捉溝30を最も大きく形成できると共に、チャネル12内に向けてどの方向から余剰の接着剤が流動しても、接着剤捕捉溝30によって捕捉することができるので、チャネル12内への接着剤の流れ込み抑制効果及びノズル詰り抑制効果が最も高い。
このようにノズル21を取り囲むように配置される接着剤捕捉溝30も、図示しないが、ノズル21から遠い側のいずれか1つ又は2つ以上の溝縁部30a、30bが、ヘッドチップ10の端面10aにかからないように、縁部122a〜122dと重なる位置、又は、該縁部122a〜122dよりもノズル21側の位置となるように配置してもよい。
その他、1つの液滴吐出ヘッド1Aにおいて、以上説明した接着剤捕捉溝30の2種類以上の配置態様を混在させてもよい。
接着剤捕捉溝30の形状は、以上例示した形状に限らず、様々な形状とすることができる。例えば、図11(a)に示す正面視円形状、図11(b)に示す正面視楕円形状の他、図11(c)に示す正面視三角形状となるように形成することもできる。また、その他、図示しないが、正面視多角形状となるように形成することもできる。
以上説明した液滴吐出ヘッド1Aは、チャネル12がいずれも液滴の吐出を行うチャネルであり、各チャネル12にそれぞれ対応してノズル21が形成されるものを例示した。この液滴吐出ヘッド1Aのように隣接する2つのチャネル12、12が1つの隔壁13を共用するものは、隣接する2つのチャネル12、12から同時に液滴を吐出することができないため、チャネル列を構成する各チャネルを、液滴の吐出を行う駆動チャネルと、液滴の吐出を行わないダミーチャネルとに分け、これらを交互に配置した独立駆動タイプの液滴吐出ヘッドとすることも知られている。
このような独立駆動タイプの液滴吐出ヘッドにおいても、駆動チャネルに対応するノズルプレートの部位に、上記のように接着剤捕捉溝30を配置することができる。
また、以下に説明するように、ダミーチャネルに対応する部位に接着剤捕捉溝を配置することもできる。
図12は、独立駆動タイプの液滴吐出ヘッド1Bの一例を示す部分正面図、図13は、図12中の(xiii)−(xiii)線に沿う断面図である。以上説明した液滴吐出ヘッド1Aと同一符号の部位は同一構成の部位を示しているため、これらの詳細な説明は上記説明を援用し、ここでは省略する。なお、図12において、接着剤捕捉溝は斜線で示した。また、図13において、ヘッドチップ10とノズルプレート20との間の接着剤は図示省略した。
この液滴吐出ヘッド1Bのチャネル列は、駆動チャネル16とダミーチャネル17とが交互に配置されている。駆動チャネル16は上述した液滴吐出ヘッド1Aのチャネル12と同様に液滴を吐出するチャネルである。駆動チャネル16の開口部161に対応するノズルプレート20の部位にはノズル21が形成されている。一方のダミーチャネル17は、液滴を吐出しないチャネルであるため、その開口部171はノズルプレート20によって閉塞されており、ノズルは形成されていない。
この液体吐出ヘッド1Bには、ノズルプレート20の貼着面20aのダミーチャネル17の開口部171に対応する部位に、ノズルプレート20を貼着した際の余剰の接着剤を捕捉するための接着剤捕捉溝40が、ダミーチャネル17毎に独立して形成されている。
この接着剤捕捉溝40は、上述した接着剤捕捉溝30と同様、ノズルプレート20の貼着面20aから凹設された矩形状の凹溝によって形成されている。ここでは、正面視でダミーチャネル17の開口部171の開口面積よりもやや小さな開口面積を有する矩形状に形成されている。各接着剤捕捉溝40は、ダミーチャネル17の開口部171にかかっているが、ノズル21にはかかっていない部位に配置されている。
これにより、接着剤が塗布されたヘッドチップ10の端面10aにノズルプレート20を貼着した際、ヘッドチップ10とノズルプレート20との間で流動し、ダミーチャネル17に向けて流動した余剰の接着剤は、接着剤捕捉溝40内に捕捉される。このため、ダミーチャネル17内に大量の接着剤が流れ込むことが抑制できる。ダミーチャネル17は液滴を吐出するチャネルではないが、その両側の隔壁13、13は駆動チャネル16と共用しているため、ダミーチャネル17内に接着剤が流れ込むことが抑制されることにより、それだけ隔壁13、13の変形動作に支障をきたすおそれを低減できる。
この接着剤捕捉溝40によれば、ノズル21を有さないダミーチャネル17に対応するノズルプレート20の部位を利用して形成するので、ノズル21との干渉を考慮する必要がないため、上記した接着剤捕捉溝30に比べてより大きな容積とすることができる。このため、高密度化により隣接するチャネル16、17間の間隔が狭くなっても、十分な容積の接着剤捕捉溝40を形成することができる。
接着剤捕捉溝40の大きさは、駆動チャネル16とダミーチャネル17間の間隔や捕捉すべき余剰の接着剤の量等によって適宜設定することができる。従って、図14(a)に示すように、ダミーチャネル17の開口部171の開口面積又は開口形状と同一の開口面積又は開口形状を持つように形成してもよく、また、隣接する駆動チャネル16、16の開口部161、161にかからない限り、図14(b)に示すように、ダミーチャネル17の開口部171の開口面積よりも大きな開口面積を持つように形成して、該開口部171の周縁172からはみ出すように配置することにより大容積の接着剤捕捉溝40としてもよい。図14(b)では開口部171の全周縁172からはみ出すように接着剤捕捉溝40を配置したが、周縁172の少なくとも一部からはみ出すように接着剤捕捉溝40を配置してもよい。
また、接着剤捕捉溝40の形状は、正面視で矩形状とするものに限らず、図15(a)に示すように正面視で円形状や、図15(b)に示すように楕円形状とすることもできる。また、その他、図示しないが、三角形状、その他の多角形状としてもよい。
また、ダミーチャネル17には、上記した液滴吐出ヘッド1Aに形成した接着剤捕捉溝30と同様の配置態様及び形状の接着剤捕捉溝を形成してもよい。
このような独立駆動タイプの液滴吐出ヘッド1Bでは、ダミーチャネル17に上記のような接着剤捕捉溝40(第2の接着剤捕捉溝)を配置することに加えて、図16に一例を示すように、駆動チャネル16に、上記した液滴吐出ヘッド1Aと同様の接着剤捕捉溝30(第1の接着剤捕捉溝)を配置するようにしてもよい。これによれば、独立駆動タイプの液滴吐出ヘッド1Bの駆動チャネル16及びダミーチャネル17の双方への接着剤の流れ込み抑制を図ることができる。
ここでは、駆動チャネル16に、図7(a)に示した接着剤捕捉溝30を液滴吐出ヘッド1Aのチャネル12と同様に配置させると共に、ダミーチャネル17に、図12に示した接着剤捕捉溝40を配置させるようにしたものを例示したが、接着剤捕捉溝30は、図2、図5、図7(b)、図8〜図11に示すその他の形状及び配置態様としてもよく、接着剤捕捉溝40も、図14、図15に示すその他の形状及び配置態様としてもよい。
また、この場合のダミーチャネル17も、上記した図2、図5〜図11に示す接着剤捕捉溝30と同様の配置態様及び形状の接着剤捕捉溝を形成したものでもよい。
本発明においてノズルプレートに使用できる材料としては、この種のノズルプレート材料として使用できるものであればよい。例えば、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、液晶ポリマー、アロマティックポリアミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリサルフォン樹脂等の合成樹脂の他、ガラス、ステンレス等の金属材料、シリコンを用いることができる。
ノズルプレートは1種の材料からなる単層構造でもよいし、2層以上を積層することにより2種以上の材料からなる複層構造でもよい。中でも、安価でノズルや接着剤捕捉溝の加工も容易である点で、樹脂製、ガラス製、シリコン製であることが好ましい。特に、レーザー加工によってノズルや接着剤捕捉溝を容易に加工することができる樹脂製の単層構造であるものが好ましく、ポリイミド樹脂がより好ましい。
以上説明した液滴吐出ヘッド1A、1Bは、いずれも1列のチャネル列を有するものであるが、いずれの液滴吐出ヘッド1A、1Bのチャネル列も2列以上の複数列設けられるものであってもよい。この場合、各チャネル列に上記同様に接着剤捕捉溝30、40を配置させることができる。
また、以上の説明では、液滴吐出ヘッド1A、1Bとして、隣接するチャネル間の隔壁を変形させることによってチャネル内に液滴を吐出するための圧力を発生させるものを例示したが、本発明における液滴吐出ヘッドは、複数の圧力室を有するヘッドチップとこのヘッドチップに貼着され、液滴を吐出するノズルを有するノズルプレートとを備え、圧力室の開口部がノズルプレートとの貼着面に配置されたものであればよい。
従って、本発明における液滴吐出ヘッドは、例えば圧力室の一壁面をPZT等の電気機械変換手段によって変形又は振動する壁面とし、この壁面の変形又は振動によって圧力室内に液滴をノズルから吐出するための圧力を発生させるようにしたものであってもよいし、また、圧力室内にヒーターを配置し、ヒーターへの通電による液体の膜沸騰現象を利用して圧力室内に液滴をノズルから吐出するための圧力を発生させるようにしたものであってもよい。
このうち、圧力室の一壁面をPZTによって振動する壁面とした液滴吐出ヘッドの一例を図17、図18に示す。図17は、液滴吐出ヘッドの断面図、図18は、その液滴吐出ヘッドをノズル側から見た部分底面図である。
この液滴吐出ヘッド1Cにおいて、50はヘッドチップ、60はノズルプレート、70はインクマニホールドである。
ヘッドチップ50は複数並設された圧力室51を有している。各圧力室51は、上壁面が薄板状に形成された振動板52を構成しており、この振動板52の上面にPZT53がそれぞれ設けられている。また、各圧力室51の内部は、ヘッドチップ50の上面に開口するインク流路54と接続され、ヘッドチップ50の上面に設けられたインクマニホールド70の内部と連通している。これによって、インクマニホールド70内に貯留されるインクが各圧力室51に共通に供給されるようになっている。
各圧力室51は、ヘッドチップ50の端面50a(図17中の下側の面)に開口している。ノズルプレート60は、ヘッドチップ50の端面50aに開口する圧力室51の開口部511を塞ぐように、該端面50aに貼着されている。
ノズルプレート60は、液滴吐出ヘッド1Cの表面側に配置される第1プレート61と、ヘッドチップ50の端面50aと接する側に配置される第2プレート62とからなる2層構造を有している。第1プレート61は例えばシリコンによって形成することができる。第2プレート62は例えばガラスによって形成することができる。
ノズルプレート60には、第1プレート61と第2プレート62とを貫通して、圧力室51の内部を液滴吐出ヘッド1Cの外部と連通させるノズル63が形成されている。この液滴吐出ヘッド1Cは、PZT53の駆動によって振動板52が振動し、圧力室51内のインクにノズル63から吐出するための圧力が付与されるようになっている。
そして、このノズルプレート60にも、ヘッドチップ50の端面50aとの貼着面60aに、圧力室51の開口部511にかかり、且つ、ノズル63にかからない部位に、接着剤捕捉溝80を形成することができる。これにより、ノズル63が高密度になっても、余剰の接着剤を捕捉するに十分な大きさの接着剤捕捉溝80をノズルプレート60に形成することができる。
ここでは、図18に示すように、ヘッドチップ50の端面50aから圧力室51にかけて、該圧力室51の開口部511の周縁511aを跨ぐように、各圧力室51に4つずつの接着剤捕捉溝80を配置している。しかし、この液滴吐出ヘッド1Cの接着剤捕捉溝80も、上述した接着剤捕捉溝30と同様の配置態様とすることができることはもちろんである。
1A、1B、1C:液滴吐出ヘッド
10:ヘッドチップ
10a:端面
11:チャネル基板
12:チャネル
121:開口部
122:周縁
122a〜122c:縁部
122e:隅角部
13:隔壁
14:カバー基板
15:共通流路穴
16:駆動チャネル
161:開口部
17:ダミーチャネル
171:開口部
20:ノズルプレート
20a:ヘッドチップとの貼着面
21:ノズル
211:入口側の開口部
30:接着剤捕捉溝(第1の接着剤捕捉溝)
30a、30b:ノズルから遠い側の溝縁部
40:接着剤捕捉溝(第2の接着剤捕捉溝)
50:ヘッドチップ
50a:端面
51:圧力室
511:開口部
511a:周縁
52:振動板
53:PZT
54:インク流路
60:ノズルプレート
60a:ヘッドチップとの貼着面
61:第1プレート
62:第2プレート
63:ノズル
70:インクマニホールド
80:接着剤捕捉溝
G:接着剤
F:接着剤フィレット

Claims (6)

  1. 複数の圧力室を有するヘッドチップと、前記ヘッドチップに貼着され、液滴を吐出するノズルを有するノズルプレートとを備え、前記圧力室の開口部が前記ノズルプレートとの貼着面に配置された液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記ノズルプレートにおける前記ヘッドチップとの貼着面であって、前記圧力室の前記開口部にかかり、且つ、前記ノズルにかからない部位に、接着剤捕捉溝を形成した液滴吐出ヘッド。
  2. 前記圧力室は溝状に形成されたチャネルによって構成され、
    前記ヘッドチップは、複数の前記チャネルによって構成されるチャネル列内の隣接する前記チャネル間の隔壁が圧電材料を含み、前記隔壁の変形によって前記チャネル内に圧力を発生させる構成であり、
    前記接着剤捕捉溝は、前記チャネルの前記開口部の周縁の少なくとも一部を跨ぐように形成されている請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記圧力室は溝状に形成されたチャネルによって構成され、
    前記ヘッドチップは、複数の前記チャネルによって構成されるチャネル列内の隣接する前記チャネル間の隔壁が圧電材料を含み、前記隔壁の変形によって前記チャネル内に圧力を発生させる構成であり、且つ、前記チャネル列内の前記チャネルは、液滴の吐出を行う駆動チャネルと、液滴の吐出を行わないダミーチャネルとが交互に配置されてなり、
    前記ノズルプレートは、前記ダミーチャネルに対応する部位に前記ノズルが形成されておらず、
    前記接着剤捕捉溝は、前記ダミーチャネルの開口部にかかる部位に形成されている請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記圧力室は溝状に形成されたチャネルによって構成され、
    前記ヘッドチップは、複数の前記チャネルによって構成されるチャネル列内の隣接する前記チャネル間の隔壁が圧電材料を含み、前記隔壁の変形によって前記チャネル内に圧力を発生させる構成であり、且つ、前記チャネル列内の前記チャネルは、液滴の吐出を行う駆動チャネルと、液滴の吐出を行わないダミーチャネルとが交互に配置されてなり、
    前記ノズルプレートは、前記ダミーチャネルに対応する部位に前記ノズルが形成されておらず、
    前記接着剤捕捉溝は、前記駆動チャネルの前記開口部にかかり、且つ、前記ノズルにかからない部位に形成された第1の接着剤捕捉溝と、前記ダミーチャネルの開口部にかかる部位に形成された第2の接着剤捕捉溝とを有している請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記ノズルプレートは樹脂製である請求項1〜4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記ノズルプレートはポリイミドである請求項5記載の液滴吐出ヘッド。
JP2015551023A 2013-11-29 2014-11-28 液体吐出ヘッド Active JP6439700B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013248011 2013-11-29
JP2013248011 2013-11-29
PCT/JP2014/081624 WO2015080265A1 (ja) 2013-11-29 2014-11-28 液体吐出ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015080265A1 true JPWO2015080265A1 (ja) 2017-03-16
JP6439700B2 JP6439700B2 (ja) 2018-12-19

Family

ID=53199200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015551023A Active JP6439700B2 (ja) 2013-11-29 2014-11-28 液体吐出ヘッド

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6439700B2 (ja)
WO (1) WO2015080265A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7020543B2 (ja) * 2018-04-20 2022-02-16 コニカミノルタ株式会社 ノズルプレートの製造方法及びインクジェットヘッド
JP7110126B2 (ja) * 2019-01-10 2022-08-01 東芝テック株式会社 インクジェットヘッド、インクジェット装置、及びインクジェットヘッドの製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06190307A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッドのノズル板
JP2002205404A (ja) * 2001-01-10 2002-07-23 Seiko Epson Corp ノズルプレートの製造方法及びインクジェット式記録ヘッド並びにインクジェット式記録装置。
JP2003025570A (ja) * 2001-07-17 2003-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェットヘッド
JP2003311949A (ja) * 2002-04-24 2003-11-06 Canon Inc 液体吐出ヘッドおよびその製造方法
JP2005022181A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Brother Ind Ltd インクジェットヘッド
JP2006224456A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Sharp Corp インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド製造方法
JP2009292061A (ja) * 2008-06-05 2009-12-17 Sii Printek Inc ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2009297908A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Sii Printek Inc ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06190307A (ja) * 1992-12-25 1994-07-12 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッドのノズル板
JP2002205404A (ja) * 2001-01-10 2002-07-23 Seiko Epson Corp ノズルプレートの製造方法及びインクジェット式記録ヘッド並びにインクジェット式記録装置。
JP2003025570A (ja) * 2001-07-17 2003-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd インクジェットヘッド
JP2003311949A (ja) * 2002-04-24 2003-11-06 Canon Inc 液体吐出ヘッドおよびその製造方法
JP2005022181A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Brother Ind Ltd インクジェットヘッド
JP2006224456A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Sharp Corp インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド製造方法
JP2009292061A (ja) * 2008-06-05 2009-12-17 Sii Printek Inc ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2009297908A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Sii Printek Inc ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6439700B2 (ja) 2018-12-19
WO2015080265A1 (ja) 2015-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6278588B2 (ja) 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP2015150713A (ja) 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置
JP4224822B2 (ja) インクジェットプリンタヘッド
JP2016124146A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
JP6393128B2 (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置、および液体噴射ヘッドの製造方法
JP5427730B2 (ja) インクジェットプリントヘッド及びインクジェットプリントヘッド製造方法
JP2008074034A (ja) 液体吐出ヘッドおよびその製造方法
JP6439700B2 (ja) 液体吐出ヘッド
JP5473140B2 (ja) インクジェットヘッドおよびその製造方法
JP2012187716A (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェットヘッドの製造方法
JP2005059438A (ja) インクジェットヘッド
JP2007253439A (ja) インクジェットヘッド
JP2007190738A (ja) インクジェットヘッド
JP2012187717A (ja) インクジェットヘッド
JP2008200951A (ja) 流路形成体
JP6027282B2 (ja) 液体吐出ヘッド、およびそれを用いた記録装置
JP6314264B2 (ja) 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP7020543B2 (ja) ノズルプレートの製造方法及びインクジェットヘッド
JP2017209799A (ja) インクジェットヘッド、インクジェットプリンタ及びインクジェットヘッドの製造方法
JP6417740B2 (ja) 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射ヘッドの製造方法
JP6252156B2 (ja) インクジェットヘッド
JP2007268829A (ja) インクジェットヘッド
JP6256101B2 (ja) 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置
CN110770032B (zh) 液体喷出头以及液体喷出装置
JP5443528B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6439700

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150