JPWO2015029344A1 - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

陽極(1)と、前記陽極(1)上に形成された誘電体層(3)と、前記誘電体層(3)の少なくとも一部を覆う有機半導体層(4)と、を備え、前記有機半導体層(4)は、数平均分子量が100〜10,000であり、かつ、π電子雲を有する有機半導体化合物を含み、前記有機半導体化合物が、前記π電子雲を介して、前記有機半導体化合物の分子間のキャリア移動を行う、電解コンデンサである。本発明によれば、誘電体層(3)を有する電解コンデンサの静電容量を大きくすることができる。

Description

本発明は、誘電体層を有する電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化及び軽量化に伴って、小型かつ大容量の高周波用コンデンサが求められている。このようなコンデンサとして、等価直列抵抗(ESR)が小さく、周波数特性に優れている固体電解コンデンサの開発が進められている。固体電解コンデンサは、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウムなどの弁作用金属により形成された陽極と、陽極の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の表面に形成された固体電解質層とを具備する。
さらに、誘電体層の表面に、固体電解質層として、導電性高分子層を形成することが提案されている(例えば、特許文献1、2)。導電性高分子層を形成する方法としては、モノマー、ドーパントおよび酸化剤を含有する溶液を誘電体層上に付与して、その場で化学重合させる方法や、導電性高分子の溶液や分散体を誘電体層上に付与する方法が挙げられる。
特開2000−68152号公報 特開2005−281410号公報
しかしながら、電解コンデンサの誘電体層の表面に導電性高分子層を形成する方法では、導電性高分子層により誘電体層を十分に覆うことができず、静電容量を十分に大きくすることは困難であった。
本発明の目的は、誘電体層を有する電解コンデンサにおいて、静電容量を大きくすることにある。
すなわち、本発明の一局面は、陽極と、前記陽極上に形成された誘電体層と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う有機半導体層と、を備え、前記有機半導体層は、数平均分子量が100〜10,000であり、かつ、π電子雲を有する有機半導体化合物を含み、前記有機半導体化合物が、前記π電子雲を介して、前記有機半導体化合物の分子間のキャリア移動を行う、電解コンデンサに関する。
本発明の他の一局面は、誘電体層を有する陽極を準備する工程と、前記誘電体層の表面に、数平均分子量100〜10,000であり、かつ、π電子雲を有する有機半導体化合物が溶解した溶液を付与することにより、前記誘電体層の表面の少なくとも一部を覆う有機半導体層を形成する工程と、を備える電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明のさらに他の一局面は、誘電体層を有する陽極を準備する工程と、前記誘電体層の表面に、数平均分子量100〜10,000であり、かつ、π電子雲を有する有機半導体化合物の前駆体が溶解した溶液を付与する工程と、前記前駆体から前記有機半導体化合物を生成させ、前記誘電体層の表面の少なくとも一部を覆う有機半導体層を形成する工程
と、を備える電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明によれば、誘電体層を有する電解コンデンサの静電容量を大きくすることができる。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図である。 図1の実線αで囲まれた領域の拡大図である。 本発明の他の実施形態に係る電解コンデンサの要部の断面模式図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る電解コンデンサの要部の断面模式図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る電解コンデンサの要部の断面模式図である。
本発明の電解コンデンサは、陽極と、前記陽極上に形成された誘電体層と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う有機半導体層とを備えている。前記有機半導体層は、数平均分子量が100〜10,000であり、かつ、π電子雲を有する有機半導体化合物(以下、低分子系有機半導体化合物と称する)を含む。低分子系有機半導体化合物の分子間では、前記π電子雲を介して、キャリアの移動が行われる。低分子系有機半導体化合物は、誘電体層の孔あるいはエッチングピットの内壁面にまで入り込むことができる。そのため、導電性高分子と比較して、誘電体層の細部を被覆し易く、電解コンデンサの静電容量を高めることができる。
有機半導体層の少なくとも一部が、導電性高分子層により覆われていてもよい。これにより、電解コンデンサのESRを低減することができる。この場合、有機半導体層と導電性高分子層とで囲まれた空隙を有していてもよい。
また、誘電体層が、導電性高分子層で覆われず、かつ、有機半導体層で覆われた部分と、有機半導体層で覆われず、かつ、導電性高分子層で覆われた部分と、を有していてもよい。これにより、電解コンデンサにおいて、さらに大きな静電容量が得られる。
低分子系有機半導体化合物は、縮合環およびヘテロ環よりなる群から選択される少なくとも1種を含む化合物であることが好ましい。これにより、有機半導体層の結晶性が向上する。
有機半導体層は、ドーパントを含んでいることが好ましい。これにより、有機半導体層の導電性が向上する。ドーパントは、電子供与性分子および電子受容性分子よりなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。
低分子系有機半導体化合物は、100℃以下の沸点を有する溶媒に可溶であることが好ましい。これにより、電解コンデンサ内に残存する溶媒の量を低減し易くなる。
≪実施形態1≫
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサについて、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る電解コンデンサ20の断面模式図である。
<電解コンデンサ>
電解コンデンサ20は、ほぼ直方体の外形を有するコンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を封止する樹脂外装体11と、樹脂外装体11の外部にそれぞれ露出する陽極端
子7および陰極端子9と、を備えている。電解コンデンサ20は、コンデンサ素子10と同じく、ほぼ直方体の外形を有する。
コンデンサ素子10は、ほぼ直方体の陽極1と、第一端部2aが陽極1に埋設され、第二端部2bが陽極1から引き出された陽極リード2と、陽極1の表面を覆う誘電体層3と、誘電体層3の少なくとも一部を覆う有機半導体層4と、有機半導体層4の表面を覆う陰極層5と、を有している。さらに、誘電体層3、あるいは、有機半導体層4の少なくとも一部を覆う導電性高分子層6を有していてもよい。なお、図1および図2は、陽極1として多孔質体を用いた場合を示している。また、図1は、陽極1の外周部側に形成された誘電体層3、有機半導体層4および導電性高分子層6を模式的に示すものであり、陽極1の内部の詳細については、省略している。
陽極リード2の第二端部2bは、樹脂外装体11で封止されている陽極端子7の第一端部7aと、溶接等により電気的に接続されている。一方、陰極層5は、樹脂外装体11で封止されている陰極端子9の第一端部9aと、導電性接着材8(例えば熱硬化性樹脂と金属粒子との混合物)を介して、電気的に接続されている。陽極端子7の第二端部7bおよび陰極端子9の第二端部9bは、それぞれ樹脂外装体11の異なる側面から引き出され、一方の主要平坦面(図1では下面)まで露出状態で延在している。この平坦面における各端子の露出箇所は、固体電解コンデンサ20を搭載すべき基板(図示せず)との半田接続等に用いられる。
本実施形態に使用されるコンデンサ素子について、図2を参照しながら詳細に説明する。
<陽極>
本実施形態においては、陽極1は弁作用金属の粒子の多孔質体である。陽極リード2は、例えば導電性を有するワイヤから構成されている。陽極1は、例えば、陽極リード2の第一端部2aを弁作用金属又は弁作用金属を含む合金の粒子に埋め込み、その状態で金属粒子を直方体に成形し、成形体を焼結させることにより作製される。すなわち、陽極1は、弁作用金属又は弁作用金属を含む合金の粒子の結合体(焼結体)である。これにより、陽極1の外周面から、陽極リード2の第二端部2bが植立するように引き出される。
また、陽極1は、弁作用金属又は弁作用金属を含む合金の箔により形成されていてもよい。箔は、その表面積を大きくするためにエッチング処理などにより粗面化されている。
陽極1および陽極リード2を構成する導電性材料には、同種または異種の材料が用いられる。導電性材料としては、弁作用金属であるチタン(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)等が用いられる。これらの金属の酸化物は、誘電率が高いため、陽極1の構成材料として適している。なお、導電性材料は、2種以上の金属からなる合金であってもよい。例えば、弁作用金属と、ケイ素、バナジウム、ホウ素等とを含む合金を用いることができる。また、弁作用金属と窒素等の典型元素とを含む化合物を用いてもよい。尚、本実施形態において、弁作用金属の合金は、弁作用金属を主成分とし、弁作用金属を50原子%以上含むことが好ましい。また、陽極1および陽極リード2は、互いに異なる導電性材料により構成してもよい。
<誘電体層>
誘電体層3は、陽極1を構成する導電性材料の表面を酸化することにより、酸化被膜として形成することができる。従って、誘電体層3は、陽極1を構成する多孔質体または箔の表面(孔またはエッチングピットの内壁面を含む)に沿って均一に形成されている。誘電体層3の厚さは、例えば、10nm〜200nmである。
<有機半導体層>
有機半導体層4は、誘電体層3の表面を覆うように形成されている。具体的には、有機半導体層4は、陽極1を構成する多孔質体または箔に由来する凹部(孔またはエッチングピットの内壁面)を含む表面に沿って形成されている。
従来の電解コンデンサにおいては、例えば、誘電体層上で原料モノマーを化学重合させることにより、導電性高分子層を形成している。この場合、原料モノマーが、孔あるいはエッチングピットの内壁面に入り込んで重合するより早く、これを塞ぐように重合して被膜を形成してしまうと考えられる。そのため、孔あるいはエッチングピットの内壁面に形成された誘電体層の表面を導電性高分子層で覆うことができず、大きな静電容量を得ることができなかった。また、未反応物の原料モノマーが誘電体層上に残留することにより、電解コンデンサの等価直列抵抗(ESR)が上昇するなど、電解コンデンサの信頼性が低下するおそれがあった。
導電性高分子層を形成する他の方法としては、導電性高分子の溶液を誘電体層上に塗布する方法が挙げられる。しかし、導電性高分子は分子が大きく、さらには、剛直な分子骨格を有する場合が多い。また、導電性高分子は、溶液中で分子鎖が絡まるようにして溶解しているため、溶液の粘度が高くなりやすい。そのため、導電性高分子は、孔あるいはエッチングピット内に十分に入り込むことができない。
また、導電性高分子の粒子を含む分散液を誘電体層上に塗布して導電性高分子層を形成することも行われている。しかし、導電性高分子の粒子が大きいため、孔あるいはエッチングピット内に十分に入り込むことができない。
このように、いずれの方法によっても、導電性高分子層を孔あるいはエッチングピットの内壁面を含む誘電体層の細部にまで均一に形成することはできず、十分に大きな静電容量を得ることは困難であった。
有機半導体層4は、数平均分子量が100〜10,000である低分子系有機半導体化合物を含んでいる。低分子系有機半導体化合物の数平均分子量が100より小さいと、低分子系有機半導体化合物自身が有するπ電子雲を介して、低分子系有機半導体化合物の分子間のキャリア移動を行えるような分子構造をとることが困難となる。低分子系有機半導体化合物の数平均分子量が10,000をこえると、陽極に由来する孔あるいはエッチングピットの内壁面に入り込み難くなるため、静電容量を大きくすることができない。低分子系有機半導体化合物の数平均分子量は、100〜2,000であることが好ましい。
低分子系有機半導体化合物は、低分子量であるため分子鎖が短く、誘電体層3の孔あるいはエッチングピットの内部にまで入り込みやすく、それらの内壁面にある誘電体層3上に有機半導体層4を形成することができる。そのため、得られる電解コンデンサは、容量出現率が向上し、大きな静電容量を得ることができる。また、低分子系有機半導体化合物が溶解した溶液は、粘度が低いため、孔あるいはエッチングピットの内部にまで容易に達することができる。よって、孔あるいはエッチングピットの内壁面にある誘電体層3上に、有機半導体層4を形成することが容易となる。
また、低分子系有機半導体化合物は、前記のとおり低分子量であるため、溶媒に溶解し易い。それ故、導電性高分子を使用する場合のように、溶媒に溶解させるために、アルキル鎖などの置換基の導入を行う必要性が低い。導入された置換基は、分子間のパッキングを阻害するため、結晶性が低下し易く、キャリア移動度が低下する傾向がある。一方、低分子系有機半導体化合物は、分子鎖が短く、一様な分子の集合体であるため、分子間のパッキングが密であり、結晶性が高い。その結果、キャリア移動度が向上する。
さらに、誘電体層3上に有機半導体層4を備える電解コンデンサは、導電性高分子層6を形成するための重合反応の後に残留する原料モノマーの影響を受け難い。そのため、電解コンデンサの信頼性が向上する。
低分子系有機半導体化合物は、π電子雲を有している。このπ電子雲を介して、低分子系有機半導体化合物の分子内だけではなく、低分子系有機半導体化合物の分子間のキャリア移動を行うことで、有機半導体層4は、半導体特性を示す。
従来、低分子量の有機半導体層の材料として、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯塩体が知られている。TCNQ錯塩体は、テトラチアフルバレン(TTF、電子供与体)などのカチオンおよびTCNQ(電子受容体)のアニオンからなる塩1分子と、約1分子の中性のTCNQとからなっている。TCNQ塩は、TTFからTCNQに電子が移動して塩を作るため、電荷移動錯体と呼ばれている。結晶中では、それぞれ平面状のTTFとTCNQとが積層構造を形成している。これらの層の間を電子が移動し、導電性を発揮している。
一方、有機半導体層4は、分子間において高いキャリア移動度が期待できる。有機半導体層4に含まれる低分子系有機半導体化合物は、分子の配向性が高いため結晶性が高く、有機半導体層4を構成する分子間の距離を短くできる。よって、低分子系有機半導体化合物の分子が有するπ電子雲の重なり部分が、分子間で多く形成されるためである。なお、電荷移動錯体(TCNQ塩)は、溶媒に溶解し難いため、孔あるいはエッチングピットの内部にまで到達し難い。そのため、高い容量出現率を期待できない。
低分子系有機半導体化合物は、縮合環およびヘテロ環よりなる群から選択される少なくとも1種を含む化合物であることが好ましい。化合物の一部が、縮合環やヘテロ環のような平面構造を有することで、結晶性が向上し、キャリアの移動度が高くなる。
縮合環やヘテロ環を含む化合物としては、特に限定されないが、式1に示すような複数のベンゼン環が直線状に縮合した構造を持つポリアセン類およびその誘導体、複数のベンゼン環が非直線状に縮合した構造を持つ化合物およびその誘導体、式2に示すような複数のチオフェンが結合したオリゴチオフェンおよびその誘導体、式3〜5に示すような含チオフェン縮合多環芳香族であるチエノアセンおよびその誘導体などが挙げられる。このような化合物は、低分子量でありながら、π共役系が発達している。なお、縮合環やヘテロ環を含む化合物は、下記化学式に限定されるものではない。
Figure 2015029344
(式1中、n=1、2、3または4である)
Figure 2015029344
(式2中、n=0、1、2、3、4、5または6であり、R=Hまたはアルキル基である。)
Figure 2015029344
(式3中、X=S、SeまたはTeである。)
Figure 2015029344
(式4中、X=SまたはSeであり、R=アルキル基またはフェニル基である。)
Figure 2015029344
(式5中、X=SまたはSeである。)
具体的には、縮合環を含む化合物としては、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ルブレン、ピセン、ベンゾピレン、クリセン、ピレンおよびトリフェニレンなどが挙げられる。その誘導体としては、(6,13-ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(6,13-Bis(triisopropylsilylethynyl)pentacene、TIPS-pentacene)などが挙げられる。
ヘテロ環を含む化合物としては、2,7-ジオクチルベンゾチエノ[3,2-b]ベンゾチオフェン(2,7-dioctylbenzothieno[3,2-b]
benzothiophene、C8-BTBT)などのBTBT誘導体、ジナフト[2,3-b:2',3'-f]チオフェノ[3,2-b]チオフェン(dinaphtho[2,3-b:2',3'-f]
thieno [3,2-b] thiophene、DNTT)、ジアントラ[2,3-b:2',3'-f]チオフェノ[3,2-b]チオフェン(dianthra [2,3-b:2',3'-f] thieno [3,2-b] thiophene、DATT)および、5,5'-ビス(7-ヘキシル-9H-フルオレン-2-イル)-2,2'-ビチオフェン(5,5'-Bis(7-hexyl-9H-fluoren-2-yl)-2,2'-bithiophene、DHFTTF)などのチオフェン化合物が挙げられる。
その他の化合物としては、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(tris(8-hydroxyquinolinato)aluminium、Alq3)、および、1,1,2,2-テトラフェニルジシラン(TPDS)などが挙げられる。
低分子系有機半導体化合物は、100℃以下の沸点を有する溶媒に可溶であることが好ましい。有機半導体層4を形成する際、低分子系有機半導体化合物あるいはその前駆体を溶媒に溶解させ、得られた溶液を誘電体層3上に付与する。その後、熱処理等により溶媒を除去するが、溶媒の沸点が100℃以下であると、溶媒を除去しやすい。溶媒が残存していると、溶媒が抵抗成分となり内部抵抗が増大する。また、電解コンデンサを基板に搭載するために行われるリフロー工程の際に溶媒が膨張して、誘電体層3に応力が加わる。その結果、電解コンデンサにクラック等の欠陥が生じ、漏れ電流が増大するおそれがある。従来、使用されている導電性高分子は、低沸点の溶媒に溶解しにくい。そのため、溶媒が残存し易く、電解コンデンサの性能に影響を与えることがある。
沸点が100℃以下の溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、メタノール、イソプロピルアルコールや、トリクロロエチレン、クロロホルムなどのハロゲン化溶媒が挙げられる。
有機半導体層4の厚さは、1μm以下であることが好ましい。有機半導体層4の厚さが1μm以下であると、高い導電性が期待できる。これより厚い場合は、キャリアの分子間の移動が増えて、導電性が低下する恐れがある。
有機半導体層4は、ドーパントを別途、積極的に添加しない場合であっても、電解質として機能する。電界が加わった場合などに、例えば、隣接する導電性高分子層6から有機半導体層4にキャリアが注入され、有機半導体層4を形成する低分子系有機半導体化合物が有するπ電子雲を解して、キャリアの輸送が可能となるためである。ドーパントを積極的に添加しないことで、ドーパントに起因する、例えば脱ドープやドーパントの拡散による有機半導体層4の膜質劣化が生じず、電解コンデンサの信頼性を高めることができる。
有機半導体層4には、ドーパントを添加してもよい。ドーピングにより、有機半導体層4のキャリア濃度が増加するため、有機半導体層4の導電性を高めることができる。なお、有機半導体層4がドーパントを有している場合であっても、分子内および分子間のキャリアの移動は、低分子系有機半導体化合物が有するπ電子雲を介して行われる。
前記ドーパントは、電子供与性分子および電子受容性分子よりなる群から選択される少なくとも1種である。ドーパントは特に限定されないが、2,3,5,6-テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンなどのTCNQ誘導体、テトラチアフルバレンなどが挙げられる。
有機半導体層4は、誘電体層3の表面を処理したのち、形成してもよい。低分子系有機半導体化合物は疎水性であるため、誘電体層3の表面を疎水化することが好ましい。具体的には、例えば、誘電体層3の表面をシランカップリング剤により処理した後、有機半導体層4を形成することができる。
シランカップリング剤としては、ESRの低減や高容量化に有利であることから、エポキシ基を有するシランカップリング剤、アクリル基を有するシランカップリング剤などが好ましい。エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。また、アクリル基を有するシランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)などが挙げられる。その他のシランカップリングとしては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<導電性高分子層>
本実施形態においては、導電性高分子層6が、有機半導体層4上に形成されている。具体的には、例えば、原料モノマーを有機半導体層4上で化学重合することにより、導電性高分子層6を形成することができる。あるいは、導電性高分子が溶解した溶液、または、導電性高分子が分散した分散液を有機半導体層4に塗布することにより、導電性高分子層6を形成することができる。導電性高分子層6の厚さは、例えば1〜50μmである。
導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリチオフェンビニレン、ポリフルオレン、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルフェノール、ポリピリジン、これらの高分子の誘導体などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。これらのうちでは、溶媒に対する溶解性や導電性に優れる点で、ポリアニリンやポリピロールが好ましい。
なお、本明細書では、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどは、それぞれ、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどを基本骨格とする高分子を意味する。したがって、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどには、それぞれの誘導体も含まれ得る。例えば、ポリチオフェンには、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などが含まれる。
導電性高分子の重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば10,000を超えることが好ましい。更に好ましくは、導電性高分子の重量平均分子量は、10,000を超えて、1,000,000以下である。このような導電性高分子は、均質な電解質層を形成しやすい。また、導電性高分子が、粒子または粉末の状態で分散媒に分散している場合、その粒子または粉末の平均粒径D50は、例えば0.01〜0.5μmであることが好ましい。ここで、平均粒径D50は、レーザー回折式の粒度分布測定装置により求められる体積粒度分布におけるメディアン径である。溶媒としては、水などを使用することができる。
導電性高分子の溶液または分散液には、導電性高分子の導電性を向上させるために、様々なドーパントを添加してもよい。ドーパントは、特に限定されないが、1,5−ナフタレンジスルホン酸、1,6−ナフタレンジスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、2,6−ナフタレンジスルホン酸、2,7−ナフタレンジスルホン酸、2−メチル−5−イソプロピルベンゼンスルホン酸、4−オクチルベンゼンスルホン酸、4−ニトロトルエン−2−スルホン酸、m−ニトロベンゼンスルホン酸、n−オクチルスルホン酸、n−ブタンスルホン酸、n−ヘキサンスルホン酸、o−ニトロベンゼンスルホン酸、p−エチルベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ハイドロオキシベンゼンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、メタンスルホン酸などが挙げられる。また、その誘導体としては、リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などの金属塩、メチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩などのアンモニウム塩、ピペリジウム塩、ピロリジウム塩、ピロリニウム塩などが挙げられる。
<陰極層>
陰極層5は、導電性高分子層6の表面を覆うように形成されている。陰極層5は、カーボン層5aと、カーボン層5aの表面に形成された銀ペースト層5bと、を有している。カーボン層5aは、黒鉛などの導電性炭素材料を含む組成物により構成される。銀ペースト層5bは、銀粒子と樹脂とを含む組成物により構成される。なお、陰極層5の構成は、これに限られず、集電機能を有する構成であればよい。
このようにして、陽極1および陽極リード2により、コンデンサ素子10の陽極部材が構成され、有機半導体層4、導電性高分子層6および陰極層5により、コンデンサ素子10の陰極部材が構成され、誘電体層3により、コンデンサ素子10の誘電体部材が構成される。
本実施形態に係る電解コンデンサの製造方法の一例を、説明する。
≪電解コンデンサの製造方法≫
(i)陽極の準備工程
誘電体層3を有する陽極1を準備する。具体的には、電解水溶液(例えばリン酸水溶液)が満たされた化成槽に、陽極1を浸漬し、陽極リード2の第二端部2bを化成槽の陽極に接続して、陽極酸化を行うことにより、陽極1の表面に弁作用金属の酸化被膜からなる誘電体層3を形成することができる。電解水溶液としては、リン酸水溶液に限らず、硝酸、酢酸、硫酸などを用いることができる。
(ii)誘電体層の疎水化工程
この工程は必要に応じて行われ、シランカップリング剤を含む溶液を、誘電体層3に塗布し、その後、乾燥させることにより行われる。溶媒としては、特に限定されないが、水またはエタノール、プロパノール、ブタノールなどの1価アルコールを用いることができる。
(iii)有機半導体層の形成工程
テトラヒドロフラン(THF)などの低沸点(沸点66℃)の溶媒に低分子系有機半導体化合物が溶解した溶液を、誘電体層3に付与し、熱処理などにより溶媒を除去することにより、有機半導体層4を形成する。付与の方法としては、低分子系有機半導体化合物の溶液を誘電体層3に塗布する方法や、低分子系有機半導体化合物の溶液に、誘電体層3が形成されたコンデンサ素子の前駆体を含浸する方法などが挙げられる。低分子系有機半導体化合物が低分子であるため、溶液を付与するという簡単な方法により、誘電体層3の表面に高い被覆率で有機半導体層4を形成することができる。
低分子系有機半導体化合物の溶液の濃度は、0.01〜5重量%であることが好ましい。濃度がこの範囲であれば、十分な厚さの有機半導体層を誘電体層上に形成することができる。熱処理の条件としては、100〜180℃で1〜60分間、行えばよい。低分子系有機半導体化合物を溶解させる溶媒の沸点は、100℃以下であることが好ましい。
また、低分子系有機半導体化合物に変えて、低分子系有機半導体化合物の前駆体が溶解した溶液を、誘電体層3に付与してもよい。この場合、低分子系有機半導体化合物の前駆体が溶解した溶液の付与後、熱処理などを行うことにより、前駆体から低分子系有機半導体化合物が生成される。前駆体とは、熱処理により低分子系有機半導体化合物を生成する化合物をいう。例えば、ペンタセンの前駆体である13,6-N-スルフィニルアセトアミドペンタセン(13,6-N -Sulfinylacetamidopentacene、NSFAAP)、ペンタセン-N -スルフィニル-tert -ブチルカルバミン酸
(Pentacene-N
-sulfinyl-tert -butylcarbamate)などが挙げられる。
前駆体もまた、沸点が100℃以下の溶媒に可溶であることが好ましい。前駆体の溶液における濃度は、0.01〜5重量%であることが好ましい。濃度がこの範囲であれば、十分な厚さの有機半導体層4を誘電体層3上に形成することができる。前駆体から低分子系有機半導体化合物を生成するための熱処理は、溶媒を除去するための熱処理として施してもよい。
(iv)導電性高分子層の形成工程
有機半導体層4が形成されたコンデンサ素子の前駆体にモノマーやオリゴマーを含浸させ、その後、化学重合や電解重合によりモノマーやオリゴマーを重合させる方法により、導電性高分子層6を形成することができる。溶液中の原料モノマーの濃度は、例えば、0.1〜2.0mol/L(リットル)である。あるいは、コンデンサ素子に形成された有機半導体層4に、導電性高分子の溶液または分散液を塗布し、乾燥させることにより、導電性高分子層6を形成することができる。溶液中の導電性高分子の濃度は、例えば、0.5〜6g/L(リットル)である。
なお、導電性高分子層6は、有機半導体層4を形成した後に形成されても良いし、有機半導体層4を形成する前に形成されても良い。前者の場合、有機半導体層4と導電性高分子層6とで囲まれた空隙12が形成されることがある。後者の場合、誘電体層3が、導電性高分子層6で覆われず、かつ、有機半導体層4で覆われた部分と、有機半導体層4で覆われず、かつ、導電性高分子層6で覆われた部分と、を有していることがある。
さらに重ねて第2の導電性高分子層6bを形成してもよい。第2導電性高分子層6bは、電解重合により電気化学的に形成することができる。電解重合は薄膜状の高分子を合成するのに適している。例えば、原料モノマーとドーパントとを含む溶液中に、第1導電性高分子層6aが形成されたコンデンサ素子の前駆体を浸漬し、これを電極として電流を流すか、電極に電位を走査することで、モノマーの重合が進行し、第2導電性高分子層6bが形成される。溶液中の原料モノマーの濃度は、例えば、0.1〜2.0mol/L(リットル)である。
(v)陰極層の形成工程
導電性高分子層6(または第2導電性高分子層6b)の表面に、カーボンペーストおよび銀ペーストを順次、塗布することにより、カーボン層5aと銀ペースト層5bとで構成される陰極層5を形成することができる。陰極層5の構成は、これに限られず、集電機能を有する構成であればよい。
以上、チップ型の電解コンデンサの製造方法について説明したが、この方法は、そのまま、または適宜、変更を加えることにより、他の電解コンデンサ、例えば、巻回型の電解コンデンサや、金属板を陽極部材として用いる積層型の電解コンデンサにも適用することができる。
≪実施形態2≫
本発明の実施形態2について、図3により説明する。
本実施形態では、導電性高分子層6が、第1導電性高分子層6aと第2導電性高分子層6bとからなっている。第1導電性高分子層6aは、有機半導体層4の一部を覆っている。そのため、有機半導体層4と第1導電性高分子層6aまたは第2導電性高分子層6bとで囲まれた空隙12が形成されている。この空隙12は、第1導電性高分子層6aまたは第2導電性高分子層6bを形成する導電性高分子が、陽極1に由来する凹凸の凹部に入り込むことができなかったために形成されたものである。この場合であっても、有機半導体層4が凹部に沿って形成されているため、容量出現率を向上させることができ、大きな静電容量を得ることができる。
第1導電性高分子層6aと第2導電性高分子層6bとは、同じポリマーにより形成されていてもよいし、異なったポリマーにより形成されていてもよい。ドーパントを含む場合も同様に、同じドーパントを含んでいてもよいし、異なったドーパントを含んでいてもよい。第1導電性高分子層6aは、例えば、化学重合により形成することができる。第2導電性高分子層6bは、例えば、電解重合により形成することができる。
≪実施形態3≫
本発明の実施形態3について、図4により説明する。
本実施形態では、導電性高分子層6が、有機半導体層4の一部を覆っている。そのため、有機半導体層4と導電性高分子層6とで囲まれた空隙12が形成されている。この空隙12は、導電性高分子が、陽極1に由来する凹凸の凹部に入り込むことができなかったために形成されたものである。本実施形態の導電性高分子層6は、分散媒に分散した高分子分散体を有機半導体層4に塗布することにより形成される。このように空隙12が形成されている場合であっても、有機半導体層4が、凹部に沿って形成されているため、容量出現率を向上させることができ、大きな静電容量を得ることができる。
≪実施形態4≫
本発明の実施形態4について、図5により説明する。
本実施形態では、誘電体層3が、第1導電性高分子層6aで覆われず、かつ、有機半導体層4で覆われた部分と、有機半導体層4で覆われず、かつ、第1導電性高分子層6aで覆われた部分と、を有している。この場合の有機半導体層4は、例えば、第1導電性高分子層6aが形成された後に、形成される。第1導電性高分子層6aが形成されなかった誘電体層3上の凹部に、後から付与された低分子系有機半導体化合物が入り込み、部分的に誘電体層3と接触する有機半導体層4が形成される。ついで、第2導電性高分子層6bが形成されるが、やはり、誘電体層3上の凹部には第2導電性高分子層6bは形成されない。そのため、有機半導体層4と第1導電性高分子層6aまたは第2導電性高分子層6bとで囲まれた空隙12が形成される。導電性高分子層6が形成されていない部分を有機半導体層4が覆うため、容量出現率を向上させることができ、大きな静電容量を得ることができる。
《実施形態5》
本実施形態の電解コンデンサは、巻回体のコンデンサ素子を具備する。巻回型のコンデンサ素子は、巻回体から作製される。巻回体とは、コンデンサ素子の半製品であり、リードタブと接続された陽極と、他のリードタブと接続された陰極と、セパレータとを備える。陽極および陰極は、セパレータを介して巻回されている。巻回体の最外周は、巻止めテープにより固定される。
陽極は、表面が凹凸を有するように粗面化された金属箔であり、凹凸を有する金属箔上に誘電体層が形成されている。陰極にも、陽極と同様、金属箔を用いることができる。これらの金属の種類は特に限定されないが、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用金属または弁作用金属を含む合金を用いることが好ましい。必要に応じて、陰極の表面を粗面化してもよい。巻回体において、陽極と陰極との間に有機半導体層を設けることで、コンデンサ素子が得られる。
この場合、陽極、セパレータおよび陰極を巻回した巻回体を、低分子系有機半導体化合物が溶解した溶液または低分子系有機半導体化合物の前駆体が溶解した溶液に含浸させることにより、陽極と陰極との間に有機半導体層を形成することができる。また、巻回する前の陽極を、低分子系有機半導体化合物が溶解した溶液または低分子系有機半導体化合物の前駆体が溶解した溶液に含浸して、陽極の表面に有機半導体層を形成し、これらを巻回することにより、陽極と陰極との間に有機半導体層を設けることができる。このとき、巻回する前のセパレータや陰極にも、同様にして有機半導体層を形成してもよい。
電解質としては、有機溶媒が好ましく、例えば、プロピレングリコール、スルホラン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールなどが挙げられる。また、電解質として、上記の導電性高分子を用いてもよく、有機溶媒を含む導電性高分子の溶液や分散液を用いてもよい。電解質を使用する場合、低分子系有機半導体化合物としては、電解質に溶解しない化合物を選択することが好ましい。
[実施例]
以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
下記の要領でコンデンサ素子を作製し、その特性を評価した。
<工程1:陽極1の形成>
弁作用金属として、一次粒子径が約0.5μm、二次粒子径が約100μmであるタンタル金属粒子を用いた。タンタルからなる陽極リード2の第一端部2aがタンタル金属粒子に埋め込まれるように、タンタル金属粒子を直方体に成形し、その後、成形体を真空中で焼結した。これにより、タンタルの多孔質焼結体からなる陽極1を得た。陽極1は、長さ4.4mm、幅3.3mm、厚さ0.9mmの直方体である。陽極1の一側面(3.3mm×0.9mm)からは、陽極リード2の第二端部2bが突出した状態で固定されている。
<工程2:誘電体層3の形成>
電解水溶液である0.01〜0.1重量%のリン酸水溶液が満たされた化成槽に、陽極1と陽極リード2の一部を浸漬し、陽極リード2の第二端部2bを化成槽の陽極に接続した。そして、陽極酸化を行うことにより、図1に示すように、陽極1の表面および陽極リード2の一部の表面に、酸化タンタル(Ta25)の誘電体層3を形成した。この陽極酸化により、図2に示すように、陽極1を構成する多孔質体の表面(孔の内壁面を含む)および陽極リード2の一部に、均一な誘電体層3が形成された。
<工程3:疎水化処理>
シランカップリング剤を水に溶解して、シランカップリング剤の溶液を調製した。この溶液を、誘電体層3に塗布し、100℃で10分間乾燥させた。
<工程4:有機半導体層4の形成>
疎水化処理された誘電体層3上に、下記式6に示すC8−BTBTをTHFに溶解した溶液(濃度0.05重量%)を塗布し、100℃で10分間乾燥した。
Figure 2015029344
<工程5:導電性高分子層6の形成>
ピロールモノマーを含む溶液に、有機半導体層4が形成されたコンデンサ素子の前駆体を浸漬し、化学重合することにより、導電性高分子層6を形成した。
<工程6:陰極層5の形成>
導電性高分子層6の表面に、カーボンペーストを塗布することにより、カーボン層5aを形成した。次に、カーボン層5aの表面に、銀ペーストを塗布することにより、銀ペースト層5bを形成した。こうして、カーボン層5aと銀ペースト層5bとで構成される陰極層5を形成した。
<工程7:電解コンデンサの作製>
得られたコンデンサ素子を封止して、図1に示す実施例1の電解コンデンサを完成させた。
《実施例2》
有機半導体層4を形成するため、ペンタセンの前駆体であるNSFAAP(下記式7)と、有機半導体層4のドーパントとしてF4TCNQとを、THFに溶解させた溶液を調製した。NSFAAPとF4TCNQとのモル比(NSFAAP:F4TCNQ)は、1:3とした。F4TCNQの濃度は、0.5重量%であった。この溶液を誘電体層3上に塗布し、100℃で10分間乾燥し、誘電体層3上に、低分子系有機半導体化合物としてペンタセンを生成させ、有機半導体層4を形成した。
上記以外は、実施例1と同様にして、電解コンデンサを得た。
Figure 2015029344
《実施例3》
有機半導体層4のドーパントとしてF4TCNQを用いなかったこと以外は、実施例2と同様にして、電解コンデンサを得た。
《実施例4》
シランカップリング剤処理に変えて、誘電体層3上に、化学重合によりポリピロールを含む導電性高分子層を形成した後、有機半導体層4を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、電解コンデンサを得た。
《比較例1》
有機半導体層4を形成せずに、さらに電解重合によりポリピロールを含む第2導電性高分子層6bを形成したこと以外は、実施例4と同様にして、電解コンデンサを得た。
[評価]
《静電容量》
LCRメータを用いて、120Hzで測定した。
《容量出現率》
得られた電解コンデンサの静電容量を、陽極に誘電体層のみを形成したコンデンサ素子を用いた電解コンデンサを酸液中に浸漬して測定した静電容量(水中容量)で除して容量出現率(静電容量/水中容量)を求めた。
《漏れ電流》
陽極と陰極との間に6.3Vの電圧を印加し、40秒後の漏れ電流(LC40)を測定した。
表1に、評価結果を示す。なお、実施例1〜4については、比較例1の数値を1.000とした場合の値を示している。
Figure 2015029344
誘電体層3上に有機半導体層4を形成した実施例1〜3は、比較例1と比較して、いずれも静電容量および容量出現率が向上し、漏れ電流が減少している。実施例4は、誘電体層3上に直接、第1導電性高分子層6aを形成した後、有機半導体層4および第2導電性高分子層6bを順次形成している。この場合も、比較例1と比較して、容量出現率は向上している。これは、第1導電性高分子層6aが形成されなかった誘電体層3上の隙間が、後から形成された有機半導体層4により覆われたことによると考えられる。
1:陽極、2:陽極リード、3:誘電体層、4:有機半導体層、5:陰極層、5a:カーボン層、5b:銀ペースト層、6:導電性高分子層、6a:第1導電性高分子層、6b:第2導電性高分子層、7:陽極端子、8:導電性接着材、9:陰極端子、10:コンデンサ素子、11:樹脂外装体、12:空隙、20:固体電解コンデンサ

Claims (10)

  1. 陽極と、
    前記陽極上に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層の少なくとも一部を覆う有機半導体層と、を備え、
    前記有機半導体層は、数平均分子量が100〜10,000であり、かつ、π電子雲を有する有機半導体化合物を含み、
    前記有機半導体化合物が、前記π電子雲を介して、前記有機半導体化合物の分子間のキャリア移動を行う、電解コンデンサ。
  2. 前記有機半導体層の少なくとも一部を覆う導電性高分子層を有する、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記有機半導体層と前記導電性高分子層とで囲まれた空隙を有する、請求項2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記誘電体層が、導電性高分子層で覆われず、かつ、前記有機半導体層で覆われた部分と、前記有機半導体層で覆われず、かつ、前記導電性高分子層で覆われた部分と、を有する、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  5. 前記有機半導体化合物が、縮合環およびヘテロ環よりなる群から選択される少なくとも1種を含む化合物である、請求項1〜4いずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  6. 前記有機半導体層が、ドーパントを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  7. 前記ドーパントが、電子供与性分子および電子受容性分子よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項6に記載の電解コンデンサ。
  8. 前記有機半導体化合物が、100℃以下の沸点を有する溶媒に可溶である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  9. 誘電体層を有する陽極を準備する工程と、
    前記誘電体層の表面に、数平均分子量100〜10,000であり、かつ、π電子雲を有する有機半導体化合物が溶解した溶液を付与することにより、前記誘電体層の表面の少なくとも一部を覆う有機半導体層を形成する工程と、を備える電解コンデンサの製造方法。
  10. 誘電体層を有する陽極を準備する工程と、
    前記誘電体層の表面に、数平均分子量100〜10,000であり、かつ、π電子雲を有する有機半導体化合物の前駆体が溶解した溶液を付与する工程と、
    前記前駆体から前記有機半導体化合物を生成させ、前記誘電体層の表面の少なくとも一部を覆う有機半導体層を形成する工程と、を備える電解コンデンサの製造方法。
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