JPWO2015019660A1 - 脊髄腔内血流測定装置 - Google Patents

脊髄腔内血流測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2015019660A1
JPWO2015019660A1 JP2015530722A JP2015530722A JPWO2015019660A1 JP WO2015019660 A1 JPWO2015019660 A1 JP WO2015019660A1 JP 2015530722 A JP2015530722 A JP 2015530722A JP 2015530722 A JP2015530722 A JP 2015530722A JP WO2015019660 A1 JPWO2015019660 A1 JP WO2015019660A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
blood flow
catheter
spinal cord
optical fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015530722A
Other languages
English (en)
Inventor
佳克 齋木
佳克 齋木
幸弘 早津
幸弘 早津
芳賀 洋一
洋一 芳賀
忠雄 松永
忠雄 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Original Assignee
Tohoku University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC filed Critical Tohoku University NUC
Publication of JPWO2015019660A1 publication Critical patent/JPWO2015019660A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/45For evaluating or diagnosing the musculoskeletal system or teeth
    • A61B5/4538Evaluating a particular part of the muscoloskeletal system or a particular medical condition
    • A61B5/4566Evaluating the spine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/026Measuring blood flow
    • A61B5/0261Measuring blood flow using optical means, e.g. infrared light
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/68Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient
    • A61B5/6846Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient specially adapted to be brought in contact with an internal body part, i.e. invasive
    • A61B5/6847Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient specially adapted to be brought in contact with an internal body part, i.e. invasive mounted on an invasive device
    • A61B5/6852Catheters

Abstract

【課題】脊髄腔内に挿入して、脊髄に血液を供給する血管の血流量を高精度で容易に測定することができる脊髄腔内血流測定装置を提供する。【解決手段】発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13が、先端部11aを脊髄腔内に配置可能に設けられたカテーテル11の内部に、カテーテル11の伸長方向に沿って伸びるよう設けられている。発光用光ファイバ12は、先端の発光部12aからレーザー光を発光可能に、受光用光ファイバ13は、先端の受光部13aから、散乱光を受光可能に構成されている。光反射手段14が、発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13の先端の延長上に配置されている。光反射手段14は、発光部12aからのレーザー光を反射して脊髄の伸長方向に対してほぼ垂直方向に発光するとともに、脊髄の伸長方向に対してほぼ垂直方向からの散乱光を反射して受光部13aで受光するよう設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、脊髄腔内の脊髄に血液を供給する血管の血流量を測定する脊髄腔内血流測定装置に関する。
近年、大動脈瘤の手術症例が増加傾向にあるが、その中でも最も重篤で、最も手術侵襲度が大きいものが、胸腹部大動脈瘤である。この胸腹部大動脈瘤の手術を行う際には、この手術に特有な合併症である脊髄虚血が生じ、術後に脊髄神経障害による対麻痺が発症する恐れがある。そこで、脊髄虚血を予防するために、全身低体温法や脳脊髄液ドレナージ法が一般的に行われているが、脊髄虚血を完全に防ぐことはできない。
本発明者等は、不可逆的な脊髄障害を予防するために、脊髄腔内に挿入されるカテーテル先端にドップラ超音波血流速センサを搭載した臓器虚血モニタを開発している(例えば、特許文献1参照)。この臓器虚血モニタを利用して、脊髄に血液を供給する血管の血流量を手術中に直接測定することにより、脊髄虚血が起きているかどうかをリアルタイムで評価することができる。
なお、従来、血管の血流を測定するためのプローブとして、発光用の光ファイバと受光用の光ファイバとを平行に並べ、各光ファイバ先端の入出射端にプリズムを配置して、各光ファイバの側面方向にレーザー光を入出射可能に設けられたものがある(例えば、特許文献2参照)。このプローブによれば、発光用の光ファイバから発光され、受光用の光ファイバで受光された散乱光に基づいて、レーザードップラー法を用いて血流を推定することができる。
特開2010−284304号公報 特開平10−118039号公報
脊髄が存在する脊髄腔内では、脊髄の周囲を脊柱起立筋、椎体、硬膜などの様々な構造物が覆っているため、脊髄に血液を供給する血管の血流量を測定するためには、これらの構造物を避けて測定を行わなければならない。特許文献1に記載の臓器虚血モニタは、ドップラ超音波血流速センサの大きさにより、それを搭載したカテーテルを挿入する脊髄腔内の位置が限定されてしまうため、脊髄腔内の構造物を避けつつ、脊髄の血管に対して測定を行うのは困難であるという課題があった。また、脊髄に血液を供給する血管の血流速度が遅いため、超音波では測定が困難であるという課題もあった。
また、特許文献2に記載のプローブは、脊髄腔内に挿入するカテーテルに搭載するものではなく、搭載できる大きさでもないという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、脊髄腔内に挿入して、脊髄に血液を供給する血管の血流量を高精度で容易に測定することができる脊髄腔内血流測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る脊髄腔内血流測定装置は、脊髄腔内の脊髄に血液を供給する血管の血流量を測定する脊髄腔内血流測定装置であって、先端部を前記脊髄腔内に配置可能に設けられたカテーテルと、前記脊髄腔内でレーザー光を発光可能に、前記カテーテルの先端部に設けられた発光部と、前記発光部から前記脊髄腔内に発光されたレーザー光の散乱光を受光可能に、前記カテーテルの先端部に設けられた受光部と、前記受光部で受光された散乱光に基づいて、レーザードップラー法により前記血流量を推定する血流推定部とを、有することを特徴とする。
本発明に係る脊髄腔内血流測定装置は、レーザー光の発光部と受光部とを、脊髄腔内に配置可能なカテーテルの先端部に設けて成るため、カテーテルの先端部を脊髄腔内に挿入して、脊髄に血液を供給する血管の血流量を直接測定することができる。このため、胸腹部大動脈瘤の手術中に測定を行うことにより、脊髄虚血が起きているかどうかをリアルタイムで評価することができ、脊髄障害を予防することができる。また、未知の部分が多かった脊髄の血液に関して、様々な知見を得ることもできる。
本発明に係る脊髄腔内血流測定装置は、レーザー光を利用するため、ドップラ超音波血流速センサを搭載するものと比べて、カテーテルを細く構成することができる。このため、非常に狭いスペースの脊髄腔内であっても、カテーテルの先端を所望の位置に配置することができ、測定対象である脊髄の血管に容易にアプローチして測定を行うことができる。また、血流速度が遅く、超音波では血流量の測定が困難な脊髄の血管であっても、レーザー光を利用して、血流量を高精度で測定することができる。レーザー光を利用して非接触で血流量を測定できるため、脊髄の神経損傷を避けることができる。
なお、本発明における脊髄腔とは、脳や脊髄を収納し、脳脊髄液で満たされている脳脊髄腔のうち、脊髄を収納している空間のことを表している。また、脊髄に血液を供給する血管は、1本ではなく、非常に細い複数の血管から成っているため、測定される血流量は、それらの複数の血管の血流量を平均したものになると考えられる。
本発明に係る脊髄腔内血流測定装置で、前記発光部は、前記脊髄の伸長方向に対して垂直方向または斜め方向に前記レーザー光を発光するよう構成されていることが好ましい。この場合、脊髄に血液を供給する血管は、脊髄の伸長方向に沿って伸びているため、その血管に向けてレーザー光を発光するのが容易になり、血流量の測定を容易に行うことができる。
本発明に係る脊髄腔内血流測定装置で、前記カテーテルは、ドレナージカテーテルから成り、前記発光部および前記受光部は、前記カテーテルの排液機能を損なわないよう設けられていることが好ましい。この場合、ドレナージカテーテルを利用して、脳脊髄液ドレナージ法で脊髄虚血を予防しつつ、血流量の測定を行って脊髄虚血が起きているかどうかをリアルタイムで評価することができる。このため、胸腹部大動脈瘤の手術中の脊髄障害を効果的に防ぐことができる。
本発明に係る脊髄腔内血流測定装置は、前記カテーテルの内部に、前記カテーテルの伸長方向に沿って伸びるよう設けられた発光用光ファイバと、前記カテーテルの内部に、前記カテーテルの伸長方向に沿って伸びるよう設けられた受光用光ファイバと、前記発光用光ファイバおよび前記受光用光ファイバの先端の延長上に配置された光反射手段とを有し、前記カテーテルは、前記先端部を前記脊髄腔内の前記脊髄に沿って配置するよう設けられ、前記発光用光ファイバは、先端が前記発光部を成し、前記レーザー光を発光可能に構成されており、前記受光用光ファイバは、先端が前記受光部を成し、先端から前記散乱光を受光可能に構成されており、前記光反射手段は、前記発光部からの前記レーザー光を反射して前記脊髄の伸長方向に対して垂直方向または斜め方向に発光するとともに、前記脊髄の伸長方向に対して垂直方向または斜め方向からの前記散乱光を反射して前記受光部で受光するよう設けられていてもよい。
この光ファイバと光反射手段とを有する場合、カテーテルを容易に細く形成することができ、カテーテル自体の機能を損なわないよう容易に構成することもできる。特に、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を利用することにより、カテーテルをより細く形成することができ、非常に狭いスペースの脊髄腔内にも容易にカテーテルを挿入することができる。このため、測定対象である脊髄の血管に容易にアプローチして測定を行うことができる。
本発明に係る脊髄腔内血流測定装置は、前記発光部と前記受光部との間に、前記発光部から発光された前記レーザー光が、前記受光部に直接入射するのを防ぐための遮光部を有していてもよい。この場合、受光部で散乱光のみを受光することができ、測定精度を高めることができる。
本発明によれば、脊髄腔内に挿入して、脊髄に血液を供給する血管の血流量を高精度で容易に測定することができる脊髄腔内血流測定装置を提供することができる。
本発明の実施の形態の脊髄腔内血流測定装置を示す(a)平面図、(b)カテーテル内部の側面図である。 図1に示す脊髄腔内血流測定装置の変形例を示す平面図である。 図1に示す脊髄腔内血流測定装置を用いて脊髄の血流量の測定を行った、ブタの大動脈を示す模式図である。 図1に示す脊髄腔内血流測定装置による、図3に示すブタの大動脈を遮断したときの脊髄の血流量(CSBF)、並びに、心拍出量(CCO)および収縮期血圧(SBF)を示すグラフである。 図1に示す脊髄腔内血流測定装置による、図3に示すブタの大動脈にバイパスを設け、大動脈および左右鎖骨下動脈を遮断したときの脊髄の血流量(CSBF)、および、収縮期血圧(SBF)を示すグラフである。 図1に示す脊髄腔内血流測定装置による、図3に示すブタの大動脈を遮断したときの脊髄の血流量(CSBF)、および、収縮期血圧(SBF)を示すグラフである。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の脊髄腔内血流測定装置を示している。
図1に示すように、脊髄腔内血流測定装置10は、脊髄腔内の脊髄に血液を供給する血管の血流量を測定する脊髄腔内血流測定装置10であって、カテーテル11と発光用光ファイバ12と受光用光ファイバ13と光反射手段14と血流推定部15とを有している。
カテーテル11は、脊髄腔内に配置されて、脳脊髄液を排出するための排液機能を有するドレナージカテーテルから成っている。カテーテル11は、先端部11aを脊髄腔内の脊髄に沿って配置するよう構成されている。カテーテル11は、中空の管状を成しており、先端に斜めに切断された楕円状の開口11bを有している。
発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13は、カテーテル11の排液機能を損なわないよう、カテーテル11の内部に設けられている。発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13は、カテーテル11の伸長方向に沿って伸びるよう、互いに並んで設けられている。発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13は、それぞれ先端に発光部12aおよび受光部13aを有し、発光部12aおよび受光部13aがカテーテル11の先端の開口11bに位置するよう配置されている。発光用光ファイバ12は、先端の発光部12aから赤外線波長のレーザー光を発光可能に構成されている。また、受光用光ファイバ13は、発光用光ファイバ12の発光部12aから発光されたレーザー光の散乱光を、先端の受光部13aから受光可能に構成されている。
光反射手段14は、板状の鏡から成り、カテーテル11の内部で、カテーテル11の開口11bに位置するよう配置されている。また、光反射手段14は、発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13の先端の延長上に、その先端に接するよう配置されている。光反射手段14は、表面の鏡面が、発光用光ファイバ12と受光用光ファイバ13との並び方向に伸びるとともに、発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13の延長線に対して約45度で交わるよう設けられている。光反射手段14は、発光部12aからのレーザー光を、カテーテル11の開口11bからカテーテル11の側方に向かって発光させるよう、ほぼ垂直に反射するとともに、その発光方向から逆向きに来た光をほぼ垂直に反射して、受光部13aで受光するよう設けられている。なお、光反射手段14は、1つから成っていてもよく、発光用光ファイバ12と受光用光ファイバ13とに対して個々に設けられていてもよい。また、光反射手段14は、反射光率の低下により機能が損なわれない限り、発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13の先端から離れて配置されていてもよい。この場合、光反射手段14と発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13の先端とは、5mm以内の距離に配置されていることが好ましく、1〜2mm以内の距離に配置されていることがさらに好ましい。
脊髄腔内血流測定装置10は、カテーテル11の先端部11aを脊髄腔内に配置したとき、発光用光ファイバ12の発光部12aからのレーザー光を光反射手段14で反射して脊髄の伸長方向に対してほぼ垂直方向に発光するようになっている。また、それとともに、脊髄の伸長方向に対してほぼ垂直方向から来る、発光部12aから発光されたレーザー光の散乱光を、光反射手段14で反射して受光部13aで受光するようになっている。なお、発光用光ファイバ12、受光用光ファイバ13および光反射手段14は、MEMS技術を利用してカテーテル11に搭載されている。
血流推定部15は、コンピュータから成り、発光部12aから発光したレーザー光の波長と、受光部13aで受光された散乱光の波長とに基づいて、ドップラー効果に基づいて流速を求めるレーザードップラー法により血流量を推定するよう構成されている。また、血流推定部15は、その他の様々な解析処理も実行可能に構成されている。
なお、図1に示す具体的な一例では、カテーテル11は、外径が1.5mm、内径が0.9mmである。発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13は、直径が0.25mmである。光反射手段14は、発光用光ファイバ12と受光用光ファイバ13との並び方向の長さが0.7mm、その並び方向および各光ファイバ12,13の長さ方向に対して垂直な方向の幅が0.52mmである。
次に、作用について説明する。
脊髄腔内血流測定装置10は、胸腹部大動脈瘤の手術時などに、カテーテル11の先端を脊髄腔内に配置して使用される。脊髄腔内血流測定装置10は、レーザー光の発光部12aおよび受光部13aがカテーテル11の先端部11aに設けられているため、脊髄腔内で、脊髄に血液を供給する血管の血流量を直接測定することができる。このため、胸腹部大動脈瘤の手術中に、脊髄虚血が起きているかどうかをリアルタイムで評価することができ、脊髄障害を予防することができる。特に、カテーテル11がドレナージカテーテルから成るため、その排液機能を利用して脳脊髄液ドレナージ法で脊髄虚血を予防しつつ、血流量の測定を行って脊髄虚血が起きているかどうかをリアルタイムで評価することができる。このため、胸腹部大動脈瘤の手術中の脊髄障害をより効果的に防ぐことができる。また、未知の部分が多かった脊髄の血液に関して、様々な知見を得ることもできる。
脊髄腔内血流測定装置10は、光反射手段14により、脊髄の伸長方向に対してほぼ垂直方向にレーザー光を発光するとともに脊髄の伸長方向に対してほぼ垂直方向からの散乱光を受光することができる。このため、脊髄に伸長方向に沿って伸びる血管に向けてレーザー光を発光することができ、血流量の測定を容易に行うことができる。なお、血管の伸長方向に対してほぼ垂直方向にレーザー光を発光するとともに、血管の伸長方向に対してほぼ垂直方向からの散乱光を受光することができれば、どの方向を向いた血管でも血流量の測定を容易に行うことができる。
脊髄腔内血流測定装置10は、MEMS技術を利用して、発光用光ファイバ12、受光用光ファイバ13および光反射手段14をカテーテル11に搭載しているため、ドップラ超音波血流速センサを搭載するものと比べて、カテーテル11が細い。また、カテーテル11自体の排液機能を損なわないようにも構成されている。このため、非常に狭いスペースの脊髄腔内であっても、カテーテル11の先端を所望の位置に配置することができ、測定対象である脊髄の血管に容易にアプローチして測定を行うことができる。
脊髄腔内血流測定装置10は、血流速度が遅く、超音波では血流量の測定が困難な脊髄の血管であっても、レーザー光を利用して、血流量を高精度で測定することができる。また、レーザー光を利用して非接触で血流量を測定できるため、脊髄の神経損傷を避けることができる。
なお、脊髄腔内血流測定装置10は、発光部12aと受光部13aとの間に、発光部12aから発光されたレーザー光が、受光部13aに直接入射するのを防ぐための遮光部を有していてもよい。この場合、受光部13aで散乱光のみを受光することができ、測定精度を高めることができる。
また、図2に示すように、脊髄腔内血流測定装置10で、発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13は、それぞれの先端の発光部12aおよび受光部13aが開口11bから離れてカテーテル11の内部に配置され、光反射手段14は、カテーテル11の内部で、発光部12aおよび受光部13aの先端の延長上に、その先端に接するよう、またはその先端から離れて配置されていてもよい。この場合、光反射手段14や発光部12a、受光部13aが、開口11bから離れてカテーテル11の内部に配置されているため、これらが脊髄に接触して神経損傷(脊髄障害)を引き起こす恐れを回避することができる。なお、図2に示す具体的な一例では、カテーテル11の先端部11aから光反射手段14までの距離は、約10mmである。
また、図2に示す脊髄腔内血流測定装置10で、光反射手段14は、表面の鏡面が、発光用光ファイバ12および受光用光ファイバ13の延長線に対して鈍角に交わるよう設けられ、発光部12aからのレーザー光を、カテーテル11の開口11bからカテーテル11の斜め側方に向かって発光させるよう、斜めに反射するとともに、その発光方向から逆向きに来た光を斜めに反射して、受光部13aで受光するようになっていてもよい。これにより、カテーテル11の先端部11aを脊髄腔内に配置したとき、発光用光ファイバ12の発光部12aからのレーザー光を光反射手段14で反射して脊髄の伸長方向に対して斜め方向に発光することができる。また、それとともに、脊髄の伸長方向に対して斜め方向から来る、発光部12aから発光されたレーザー光の散乱光を、光反射手段14で反射して受光部13aで受光することができる。
また、図2に示す脊髄腔内血流測定装置10で、光反射手段14は、発光部12aからのレーザー光を垂直方向に反射し、その反射光の進路上のカテーテル11の側面に、その反射光が通過可能な光通過孔21を有していてもよい。これにより、カテーテル11の先端部11aを脊髄腔内に配置したとき、発光用光ファイバ12の発光部12aからのレーザー光を光反射手段14で反射し、光通過孔21を通過させて脊髄の伸長方向に対して垂直方向に発光することができる。また、それとともに、脊髄の伸長方向に対して垂直方向から来る、発光部12aから発光されたレーザー光の散乱光を、光通過孔21から入射させて光反射手段14で反射し、受光部13aで受光することができる。なお、光通過孔21は、直径1mm程度が好ましい。
図1に示す脊髄腔内血流測定装置10を用いて、ブタの脊髄腔内の脊髄に血液を供給する血管の血流量の測定を行った。図3に示すように、心臓から出て大動脈に入った血液は、右鎖骨下動脈を通り右手(右前肢)へ、両頸動脈を通り脳へ、左鎖骨下動脈を通り左手(左前肢)へ供給される。人間では頸動脈が直接大動脈から分岐するため、分岐は3本であるが、ブタでは解剖上、分岐は2本である。左鎖骨下動脈を分岐した後、大動脈は腹部へ向かい、円弧状に体幹背側を下行する。その際、肋間毎に細い枝(肋間動脈)を分岐させている。この肋間動脈が、脊髄血流の主な供給源となっている。
脊髄腔内血流測定装置10のカテーテル11の先端部11aを、ブタの第9肋骨が出る高さ付近の脊髄腔内に挿入して、血流量の測定を行った。まず、大動脈を、ブタの心臓付近の第4肋骨が出る高さ(図3中の矢印Aの位置)と、横隔膜よりやや頭側の第10肋骨が出る高さ(図3中の矢印Bの位置)で、30分間遮断して測定を行った。その血流量(CSBF)の測定結果を、図4に示す。図4では、大動脈を、太矢印で示す0分から30分までの間、遮断している。また、脊髄の血流量は心拍出量や血圧などに依存していると考えられるため、心拍出量(CCO)および収縮期血圧(sBF)の測定も行った。sBPの測定は、右前肢で行っている。
図4に示すように、大動脈を遮断すると同時に、脊髄の血流は低下し、遮断前の35%程度まで落ちたことが確認された。また、大動脈を遮断したことにより、心臓から出た血液が行き場を失うため、血圧が上昇するのも確認された。大動脈の遮断を解除すると、反応性充血により脊髄の血流が一時的に上昇することも確認された。その後、血流が徐々に時間をかけて元のレベルまで戻ることも確認された(図示せず)。
次に、図3中の矢印A,Bの遮断位置を飛び越えるように、大動脈にバイパスを設け、図3中の矢印A,Bの位置で大動脈を遮断するとともに、図3中の実線C,Dの位置で左右の鎖骨下動脈も遮断して、測定を行った。この測定は、バイパスを介して腹部へ供給された血液を、腹部から分岐する動脈(腰動脈)を介して脊髄へ供給する、側副血行路を確認するために行ったものです。この血流量(CSBF)の測定結果を、図5に示す。図5では、大動脈および左右の鎖骨下動脈を、太矢印で示す0分から30分までの間、遮断している。また、血流量の測定とともに、収縮期血圧(sBF)の測定も行った。
図5に示すように、大動脈および左右の鎖骨下動脈の遮断中でも、脊髄の血流が保たれていることが確認された。これは、バイパスを介して腹部へ供給された血液が、側副血行路により脊髄に供給されているためであると考えられる。また、大動脈および左右の鎖骨下動脈を遮断すると同時に、血圧が一時的に上昇するが、その後バイパスを血液が流れることにより通常の血圧に復帰することが確認された。
次に、図3中の矢印Aの位置のみで、大動脈を30分間遮断して測定を行った。バイパスは設置しておらず、左右の鎖骨下動脈の遮断も行っていない。この血流量(CSBF)の測定結果を、図6に示す。図6では、大動脈を、太矢印で示す0分から30分までの間、遮断している。また、血流量の測定とともに、収縮期血圧(sBF)の測定も行った。
図6に示すように、大動脈を遮断すると同時に、脊髄の血流は一時的に低下したが、その後すぐに回復することが確認された。これは、おそらく内胸動脈という側副血行路(両側の鎖骨下動脈から分岐したもの)を介して血流が維持されたためであると考えられる。また、図4と同様に、大動脈を遮断したことにより、血圧が上昇するのが確認された。
ほぼ同じ条件の図4の結果と図6の結果とを比較すると、脊髄の血流に、個体差による違いが反映されていることが確認された。このことから、脊髄腔内血流測定装置10を用いることにより、効果的な脊髄血流の測定を行うことができるといえる。
10 脊髄腔内血流測定装置
11 カテーテル
11a 先端部
11b 開口
12 発光用光ファイバ
12a 発光部
13 受光用光ファイバ
13a 受光部
14 光反射手段
15 血流推定部

21 光通過孔

Claims (5)

  1. 脊髄腔内の脊髄に血液を供給する血管の血流量を測定する脊髄腔内血流測定装置であって、
    先端部を前記脊髄腔内に配置可能に設けられたカテーテルと、
    前記脊髄腔内でレーザー光を発光可能に、前記カテーテルの先端部に設けられた発光部と、
    前記発光部から前記脊髄腔内に発光されたレーザー光の散乱光を受光可能に、前記カテーテルの先端部に設けられた受光部と、
    前記受光部で受光された散乱光に基づいて、レーザードップラー法により前記血流量を推定する血流推定部とを、
    有することを特徴とする脊髄腔内血流測定装置。
  2. 前記発光部は、前記脊髄の伸長方向に対して垂直方向または斜め方向に前記レーザー光を発光するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の脊髄腔内血流測定装置。
  3. 前記カテーテルは、ドレナージカテーテルから成り、
    前記発光部および前記受光部は、前記カテーテルの排液機能を損なわないよう設けられていることを
    特徴とする請求項1または2記載の脊髄腔内血流測定装置。
  4. 前記カテーテルの内部に、前記カテーテルの伸長方向に沿って伸びるよう設けられた発光用光ファイバと、
    前記カテーテルの内部に、前記カテーテルの伸長方向に沿って伸びるよう設けられた受光用光ファイバと、
    前記発光用光ファイバおよび前記受光用光ファイバの先端の延長上に配置された光反射手段とを有し、
    前記カテーテルは、前記先端部を前記脊髄腔内の前記脊髄に沿って配置するよう設けられ、
    前記発光用光ファイバは、先端が前記発光部を成し、前記レーザー光を発光可能に構成されており、
    前記受光用光ファイバは、先端が前記受光部を成し、先端から前記散乱光を受光可能に構成されており、
    前記光反射手段は、前記発光部からの前記レーザー光を反射して前記脊髄の伸長方向に対して垂直方向または斜め方向に発光するとともに、前記脊髄の伸長方向に対して垂直方向または斜め方向からの前記散乱光を反射して前記受光部で受光するよう設けられていることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の脊髄腔内血流測定装置。
  5. 前記発光部と前記受光部との間に、前記発光部から発光された前記レーザー光が、前記受光部に直接入射するのを防ぐための遮光部を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の脊髄腔内血流測定装置。
JP2015530722A 2013-08-09 2014-03-26 脊髄腔内血流測定装置 Pending JPWO2015019660A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013166843 2013-08-09
JP2013166843 2013-08-09
PCT/JP2014/058500 WO2015019660A1 (ja) 2013-08-09 2014-03-26 脊髄腔内血流測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2015019660A1 true JPWO2015019660A1 (ja) 2017-03-02

Family

ID=52461009

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015530722A Pending JPWO2015019660A1 (ja) 2013-08-09 2014-03-26 脊髄腔内血流測定装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2015019660A1 (ja)
WO (1) WO2015019660A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024053242A1 (ja) * 2022-09-07 2024-03-14 国立大学法人東北大学 血流測定用光プローブ、および内視鏡

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10118039A (ja) * 1996-10-21 1998-05-12 Omega Wave Kk レーザー血流計の光ファイバープローブ
US6166806A (en) * 1995-09-29 2000-12-26 Tjin; Swee Chuan Fiber optic catheter for accurate flow measurements
US20020177800A1 (en) * 2001-04-16 2002-11-28 Bagaoisan Celso J. Aspiration catheters and method of use
US20050027236A1 (en) * 2003-07-30 2005-02-03 Medtronic Ave, Inc. Aspiration catheter having a variable over-the-wire length and methods of use
JP2006317319A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Institute Of Physical & Chemical Research 血管診断用分光プローブ
JP2010284304A (ja) * 2009-06-11 2010-12-24 Tohoku Univ 臓器虚血モニタ
JP2011523368A (ja) * 2008-05-24 2011-08-11 バイオプティクス インコーポレーテッド 組織開創器酸素濃度計

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6166806A (en) * 1995-09-29 2000-12-26 Tjin; Swee Chuan Fiber optic catheter for accurate flow measurements
JPH10118039A (ja) * 1996-10-21 1998-05-12 Omega Wave Kk レーザー血流計の光ファイバープローブ
US20020177800A1 (en) * 2001-04-16 2002-11-28 Bagaoisan Celso J. Aspiration catheters and method of use
US20050027236A1 (en) * 2003-07-30 2005-02-03 Medtronic Ave, Inc. Aspiration catheter having a variable over-the-wire length and methods of use
JP2006317319A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Institute Of Physical & Chemical Research 血管診断用分光プローブ
JP2011523368A (ja) * 2008-05-24 2011-08-11 バイオプティクス インコーポレーテッド 組織開創器酸素濃度計
JP2010284304A (ja) * 2009-06-11 2010-12-24 Tohoku Univ 臓器虚血モニタ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015019660A1 (ja) 2015-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7242832B2 (en) Device for tissue characterization
US20180084982A1 (en) Monitoring device and method of operating the same
EP3169249B1 (en) Devices for intrahepatic shunts
JP2019055223A (ja) 光コヒーレンス断層撮影法及び圧力に基づくシステム及び方法
JP5819823B2 (ja) 血管の内部の流れおよび圧力を測定する装置および装置の作動方法
US11666307B2 (en) Devices, systems, and methods for real-time monitoring of fluid flow in an anuerysm
EP2967367B1 (en) Optical pressure sensor assembly
JP2019516476A (ja) 血管直径の変化に基づいて脈波伝播速度を決定するデバイス及び方法
ES2457268T3 (es) Procedimiento y aparato para la medición de una restricción al flujo de un fluido en un vaso
US20180199914A1 (en) Fiber-optic realshape sensor for enhanced dopper measurement display
JP2019508128A (ja) 血液ポンプシステム
RU2015148542A (ru) Чувствительный к форме ультразвуковой зонд
JP2019516477A (ja) 血管内圧及び断面内腔測定に基づく腎デナベーションのための患者層別化デバイス及び方法
US10786159B2 (en) Photoacoustic image generation apparatus and insert
KR20020086722A (ko) 안내선을 안내하기 위한 방법 및 장치
JP2021511181A (ja) 流体の流れを測定するためのセンサ
US10646275B2 (en) Laser catheter with use of determined material type in vascular system in ablation of material
US20220061670A1 (en) Systems and methods for oct-guided treatment of a patient
WO2016101280A1 (zh) 一种血管内成像系统及方法
JP2019521730A (ja) 血管内圧及び壁厚の測定値に基づいて腎除神経術のために患者の階層化を行うデバイス及び方法
WO2015019660A1 (ja) 脊髄腔内血流測定装置
Mackle et al. Fibre optic intravascular measurements of blood flow: A review
US20230173250A1 (en) Cardiac pump with optical fiber for laser doppler
CN105310720A (zh) 被检体信息获取装置
US10849537B2 (en) Processing apparatus and processing method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171107

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180821