JPWO2014171504A1 - ガラス積層体 - Google Patents
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Abstract
Description
第1の接着剤は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との共縮合物を含み、
第1の樹脂層は、JIS Z 0208に準拠して測定される40℃、90%RHにおける透湿度が、1000g/m2・24hr以上であることを特徴とするガラス積層体。
第2の接着剤は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との共縮合物を含んでいることを特徴とする前記1〜5の何れかに記載のガラス積層体。
図1は、本実施形態の有機EL表示装置1の概略の構成を示す断面図である。有機EL表示装置1は、有機EL素子2と、ガラス積層体3と、偏光板4とをこの順で積層して構成されている。なお、同図では、有機EL素子2、ガラス積層体3、偏光板4を明確に区別する目的で、これらを離間して示している。
次に、上記したガラス積層体3の詳細について説明する。図1に示すように、ガラス積層体3は、薄膜ガラス31の一方の面側に、接着層32(第1の接着剤)、λ/4位相差層33(第1の樹脂層)をこの順で積層し、他方の面側に、接着層34(第2の接着剤)および樹脂層35(第2の樹脂層)をこの順で積層して構成されている。本実施形態では、ガラス積層体3は、λ/4位相差層33が薄膜ガラス31に対して有機EL素子2とは反対側に位置するように配置されており、λ/4位相差層33に上記の偏光層41が貼り合わされている。なお、ガラス積層体3は、上記の接着層34および樹脂層35を省略した構成であってもよい。つまり、図3に示すように、薄膜ガラス31の一方の面側に、接着層32およびλ/4位相差層33を積層し、他方の面側には樹脂層を設けない構成であってもよい。
図4は、本実施形態の液晶表示装置51の概略の構成を示す断面図である。上記したガラス積層体3は、液晶表示装置51にも適用することができる。
以下、ガラス積層体を構成する各層の詳細について説明する。
ガラス積層体を構成する薄膜ガラスとしては、各種成形法によって成形されたものを使用することができる。例えばロールアウト法、リドロー法、ダウンドロー法、フロート法、フュージョン法等によって成形された薄膜ガラスを使用できる。
偏光層は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子(偏光子)である。偏光層として現在用いられている代表的な素子としては、ポリビニルアルコール系樹脂を用いた偏光子があり、これには、ポリビニルアルコール系樹脂にヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものとがある。
λ/4位相差層は、所定の光の波長(通常、可視光領域)に対して、フィルムの面内位相差が約1/4となるフィルムをいう。λ/4位相差層は、可視光の波長の範囲においてほぼ完全な円偏光を得るため、可視光の波長の範囲において概ね波長の1/4の位相差を有する広帯域λ/4位相差フィルムであることが好ましい。
Rt=〔(nx+ny)/2−nz〕×d
ただし、式中、nx、ny、nzは、それぞれ23℃、55%RHの環境下で測定した、550nmにおける屈折率であり、nxはフィルムの面内の最大の屈折率(遅相軸方向の屈折率)であり、nyはフィルム面内で遅相軸に直交する方向の屈折率であり、nzはフィルム面内に垂直な厚さ方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さ(nm)である。
薄膜ガラスに対してλ/4位相差層とは反対側に、接着層を介して樹脂層が形成されていることが、ガラスの強度向上の点から好ましい。樹脂層としては、光学的に透明な樹脂であれば特に限定はなく、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂(セルロース誘導体)などを用いることができる。
1)得られた樹脂層を、23℃55%RHで調湿する。調湿後の樹脂層の平均屈折率を、アッベ屈折計にて測定する。
2)調湿後の樹脂層に、樹脂層法線方向から測定波長590nmの光を入射させたときのRoを、KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)にて測定する。
3)KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)により、樹脂層法線方向に対してθの角度(入射角(θ))から測定波長590nmの光を入射させたときのリタデーション値R(θ)を測定する。θは、好ましくは30°〜50°としうる。
4)測定されたRoおよびR(θ)と、前述の平均屈折率と膜厚とから、KOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)により、nx、nyおよびnzを算出して、測定波長590nmでのRtを算出する。リタデーションの測定は、23℃55%RH条件下で例えば12時間程度調質処理を行った後に行うことができる。
本実施形態で用いるセルロース系樹脂(セルロース誘導体)としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シアノエチルセルロースなどのセルロースエーテル類と、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース(DAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類が挙げられるが、好ましくはセルロースエステル類である。あるいは、特開2002−179701号公報の段落番号[0010]〜[0027]記載の芳香族カルボン酸エステルが用いられ、特に特開2002−17979号公報の段落番号[0028]〜[0036]のセルロースアシレートが好ましく用いられる。
カラム: Shodex K806,K805,K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1,000,000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
本実施形態のλ/4位相差層及び樹脂層に用いる樹脂フィルムには、フィルムに加工性・柔軟性・防湿性を付与する可塑剤、紫外線吸収機能を付与する紫外線吸収剤、フィルムに滑り性を付与する微粒子(マット剤)、フィルムの劣化を防止する酸化防止剤、フィルムのリタデーションを調整するリタデーション調整剤等を含有させてもよい。
用いられる可塑剤しては特に限定はないが、フィルムにヘイズを発生させたり、フィルムからブリードアウトや揮発が生じないように、接着層と相互作用可能である官能基を有していることが好ましい。
本実施形態のλ/4位相差層及び樹脂層に用いる樹脂フィルムには、液晶の劣化防止の観点から、紫外線吸収剤を含有させることが望ましい。なお、樹脂フィルム上に紫外線吸収機能を持つ層を形成してもよい。
本実施形態のλ/4位相差層及び樹脂層に用いる樹脂フィルムには、滑り性を付与するためにマット剤等の微粒子を添加することができる。微粒子としては、無機化合物の微粒子または有機化合物の微粒子が挙げられる。
酸化防止剤は、劣化防止剤ともいわれる。高湿高温の状態に液晶表示装置が置かれた場合には、光学フィルムの劣化が起こる場合がある。酸化防止剤は、例えば、光学フィルム中の残留溶媒量のハロゲンやリン酸系可塑剤のリン酸等により光学フィルムが分解するのを遅らせたり、防いだりする役割を有するので、光学フィルム中に含有させるのが好ましい。
接着層としては、無機系の反応性金属化合物と有機系の水酸基含有高分子化合物との共縮合物が用いられる。接着層中に、薄膜ガラスと共有結合可能な金属性水酸基と、λ/4位相差層、樹脂層中の有機成分と相溶性・親和性の高い有機系水酸基含有高分子化合物を含有することで、薄膜ガラスとλ/4位相差層、薄膜ガラスと樹脂層、との接着が可能となる。縮合反応は、一般的に知られている方法を用いることができ、触媒添加による加水分解縮合でもよく、加熱による脱水縮合でもよい。
無機化合物である加水分解重縮合可能な反応性金属化合物は、加水分解触媒として塩酸・酢酸・クエン酸などの酸を用いることも可能であるが、固体触媒を用いることが好ましい。更に水と必要に応じて他の触媒を加えて加水分解を起こさせて縮合反応を促進してよい。加水分解は、加水分解可能な基が全て加水分解される完全加水分解であってもよいが、特に好ましくは、一部のみが加水分解される部分加水分解である。
アンバーライト15、アンバーライト200C、アンバーリスト15(以上、ローム・アンド・ハース社製);ダウエックスMWC−1−H、ダウエックス88、ダウエックスHCR−W2(以上、ダウ・ケミカル社製);レバチットSPC−108、レバチットSPC−118(以上、バイエル社製);ダイヤイオンRCP−150H(三菱化成社製);スミカイオンKC−470、デュオライトC26−C、デュオライトC−433、デュオライト−464(以上、住友化学工業社製);ナフィオン−H(デュポン社製)など。
アンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−45(以上、ローム・アンド・ハース社製)など。
Zr(O3PCH2CH2SO3H)2、Th(O3PCH2CH2COOH)2など。
スルホン酸基を有するポリオルガノシロキサンなど。
コバルトタングステン酸、リンモリブデン酸など。
ニオブ酸、タンタル酸、モリブデン酸など。
アルミナ、クロミア、ジルコニア、CaO、MgOなど。
シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、ゼオライト類など。
酸性白土、活性白土、モンモリロナイト、カオリナイトなど。
LiSO4、MgSO4など。
リン酸ジルコニア、リン酸ランタンなど。
LiNO3、Mn(NO3)2など。
シリカゲル上にアミノプロピルトリエトキシシランを反応させて得られた固体など。
アミノ変性シリコーン樹脂など。
本実施形態において、金属とは、「周期表の化学」岩波書店 斎藤一夫著 p.71記載の金属、すなわち、半金属性原子を含む金属である。
水酸基含有高分子化合物は、分子内に水酸基を含有していればよく、例えば、ポリビニルアルコール等の合成高分子や、デンプン、セルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどの多糖類とそれらの誘導体などが挙げられる。これらの水酸基含有高分子化合物は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
以下、本発明の具体例を実施例として説明する。また、本発明との比較のため、比較例についても併せて説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下での説明において、「部」あるいは「%」の表示は、特に断りがない限り、「質量部」あるいは「質量%」を表すものとする。
第1又は第2の樹脂層を構成するフィルムAとして、コニカミノルタアドバンストレイヤー(株)製のセルロースエステルフィルムであるKC2UAを用意した。
〈二酸化珪素分散希釈液〉
アエロジルR812(日本アエロジル(株)製) 10質量部
エタノール 90質量部
以上をディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行い、二酸化珪素分散液を得た。この二酸化珪素分散液に88質量部のメチレンクロライドを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合し、続いて微粒子分散希釈液濾過器(アドバンテック東洋(株):ポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1N)で濾過し、二酸化珪素分散希釈液を作製した。
TAC:トリアセチルセルロース(アセチル基置換度2.89、Mw=190000、Ca含有量25ppm) 100質量部
チヌビン928(BASFジャパン(株)製) 2.5質量部
重縮合エステル化合物P2 7.0質量部
重縮合エステル化合物P5 1.6質量部
メチレンクロライド 540質量部
エタノール 35質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱・撹拌しながら完全に溶解し、濾過した。これに4質量部の二酸化珪素分散希釈液を撹拌しながら加え、更に30分間撹拌してドープ液を調製した。
上記の重縮合エステル化合物P2は以下のようにして合成した。1,2−プロピレングリコール251g、無水フタル酸244g、アジピン酸103g、安息香酸610g、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネート0.191gを、温度計、撹拌器、緩急冷却管を備えた2Lの四つ口フラスコに仕込み、窒素気流中230℃になるまで、撹拌しながら徐々に昇温した。そして、重合度を観察しながら脱水縮合反応させた。反応終了後、200℃で未反応の1,2−プロピレングリコールを減圧留去することにより、重縮合エステル化合物P2を得た。酸価0.10、数平均分子量450であった。
上記の重縮合エステル化合物P5は以下のようにして合成した。1,2−プロピレングリコール251g、テレフタル酸354g、p−トロイル酸680g、エステル化触媒としてテトライソプロピルチタネート0.191gを、温度計、撹拌器、緩急冷却管を備えた2Lの四つ口フラスコに仕込み、窒素気流中230℃になるまで、撹拌しながら徐々に昇温した。そして、重合度を観察しながら脱水縮合反応させた。反応終了後、200℃で未反応の1,2−プロピレングリコールを減圧留去することにより、重縮合エステル化合物P5を得た。酸価0.30、数平均分子量400であった。
次に、ベルト流延装置を用い、温度35℃、2m幅でステンレスベルト支持体に均一に上記のセルロースアシレートのドープ液を流延した。ステンレスベルト支持体で、残留溶剤量が100質量%になるまで溶剤を蒸発させ、ステンレスベルト支持体上から剥離した。剥離したフィルムのウェブを50℃で乾燥しながら搬送させ、スリットし、その後、テンターでTD方向(フィルムの搬送方向と直交する方向)に160℃の温度条件下、26%の延伸倍率で延伸した。このときテンターで延伸を始めたときの残留溶剤量は5.0%であった。その後、120℃の乾燥装置内を多数のロールで搬送させながら15分間乾燥させた後、スリットし、フィルム両端に幅15mm、高さ5μmのナーリング加工を施し、巻芯に巻き取り、フィルムBを得た。フィルムの残留溶剤量は0.1%未満であり、膜厚は10μm、幅は2m、巻長さは6000mであった。なお、ステンレスベルト支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出されるMD方向(フィルムの搬送方向)の延伸倍率は1.05倍であった。
第1又は第2の樹脂層を構成するフィルムCとして、コニカミノルタアドバンストレイヤー(株)製のセルロースエステルフィルムであるKC4UAを用意した。
〈ドープ液の調製〉
デルペット80N(MMAとMA(メチルアクリレート)の共重合体アクリル樹脂、旭化成ケミカルズ社製、Mw=100000) 100質量部
メチレンクロライド 300質量部
エタノール 40質量部
以上を密閉されている主溶解釜に投入し、攪拌しながら溶解してドープ液を調製した。
上記のドープ液を、ベルト流延装置を用い、温度22℃、2m幅でステンレスベルト支持体に均一に流延した。ステンレスベルト支持体で、残留溶剤量が100%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力162N/mでステンレスベルト支持体上から剥離した。剥離したアクリル樹脂のウェブを35℃で溶媒を蒸発させ、1.6m幅にスリットし、その後、テンターでTD方向に1.3倍に延伸しながら、135℃の乾燥温度で乾燥させた。このときテンターで延伸を始めたときの残留溶剤量は10%であった。テンターで延伸後、130℃で5分間緩和を行った後、120℃、130℃の乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、1.5m幅にスリットし、フィルム両端に幅10mm高さ5μmのナーリング加工を施し、初期張力220N/m、終張力110N/mで内径6インチコアに巻き取り、フィルムDを得た。ステンレスベルト支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出されるMD方向の延伸倍率は1.1倍であった。膜厚は20μm、巻数は4000mであった。
第1又は第2の樹脂層を構成するフィルムEとして、コニカミノルタアドバンストレイヤー(株)製のセルロースエステルフィルムであるKC4DRを用意した。
〈微粒子分散液〉
微粒子(アエロジル R812 日本アエロジル(株)製) 11質量部
エタノール 89質量部
以上をディゾルバーで50分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行い、微粒子分散液を得た。
メチレンクロライドを入れた溶解タンクに十分攪拌しながら、微粒子分散液をゆっくりと添加した。更に、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、微粒子添加液を調製した。
メチレンクロライド 99質量部
微粒子分散液 5質量部
メチレンクロライド 340質量部
エタノール 64質量部
セルロースエステル(アセチル基置換度2.45、Mn=60000)
100質量部
糖エステル化合物M 12質量部
微粒子添加液 1質量部
以上を密閉されている主溶解釜に投入し、攪拌しながら溶解してドープ液を調製した。
上記の糖エステル化合物Mは以下のようにして合成した。撹拌装置、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた四頭コルベンに、ショ糖34.2g(0.1モル)、無水安息香酸135.6g(0.6モル)、ピリジン284.8g(3.6モル)を仕込み、撹拌下に窒素ガス導入管から窒素ガスをバブリングさせながら昇温し、70℃で5時間エステル化反応を行った。
上記のドープ液を、ベルト流延装置を用い、ステンレスベルト支持体上で、流延(キャスト)したフィルム中の残留溶媒量が75%になるまで溶媒を蒸発させた。次いで、剥離張力130N/mで、ステンレスベルト支持体上から剥離した。剥離したフィルムを、170℃の熱をかけながらテンターを用いてTD方向に35%延伸した。延伸開始時の残留溶媒は15%であった。次に、乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させた。乾燥温度は130℃で、搬送張力は100N/mとした。以上のようにして、乾燥膜厚38μmのフィルムFを得た。
フィルムA〜Fの透湿度をJISZ0208法に基づき、40℃、90%RHの条件でカップ法により、フィルムを透過する水分を塩化カルシウムの質量変化から測定した。表1にフィルムA〜Fの透湿度を示す。
下記の比率で材料を混合し、室温で攪拌した後、濾過によって固体触媒を分離して反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との共縮合物を含む接着剤Aを調製した。
アセトン 100質量部
テトラエトキシシラン(TEOS) 10質量部
アンバーリスト15(固体触媒) 2質量部
セルロースエステル(DAC、アセチル基置換度2.45) 10質量部
下記の比率で材料を混合し、室温で攪拌した後、濾過によって固体触媒を分離して反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との共縮合物を含む接着剤Bを調製した。
アセトン 100質量部
テトラメトキシシラン(TMOS) 10質量部
アンバーリスト15(固体触媒) 2質量部
セルロースエステル(DAC、アセチル基置換度2.45) 10質量部
日本電気硝子(株)製の厚さ50μmの薄膜ガラスを準備し、その片面に接着剤Aを用いてフィルムAを加熱貼合することで実施例1のガラス積層体を得た。
接着剤Aの代わりに接着剤Bを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例2のガラス積層体を得た。
フィルムAの代わりにフィルムBを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例3のガラス積層体を得た。
フィルムAの代わりにフィルムEを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例4のガラス積層体を得た。
フィルムAの代わりにフィルムFを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例5のガラス積層体を得た。
日本電気硝子(株)製の厚さ50μmの薄膜ガラスを準備し、その両面に接着剤Aを用いてフィルムAを加熱貼合することで実施例6のガラス積層体を得た。
片面のフィルムAの代わりにフィルムEを用いた以外は、実施例6と同様にして実施例7のガラス積層体を得た。
片面のフィルムAの代わりにフィルムFを用いた以外は、実施例6と同様にして実施例8のガラス積層体を得た。
接着剤Aの代わりにアクリル系粘着剤(PSA)を用いた以外は、実施例1と同様にして比較例1のガラス積層体を得た。
フィルムAの代わりにフィルムCを用いた以外は、実施例1と同様にして比較例2のガラス積層体を得た。
フィルムAの代わりにフィルムDを用いた以外は、実施例1と同様にして比較例3のガラス積層体を得た。
両面のフィルムAの代わりにフィルムCを用いた以外は、実施例6と同様にして比較例4のガラス積層体を得た。
実施例1〜8及び比較例1〜4のガラス積層体について、ヒートショック試験による耐性を評価した結果を表2に示す。
○:ガラス積層体に浮きや剥がれがない
△:ガラス積層体にわずかな浮きまたは剥がれがあるが、実使用上問題ない
×:ガラス積層体に大きな剥がれがあり、実使用上問題となる
本発明において、第1及び第2の樹脂層は、薄膜ガラスの柔軟性及び割れ性を補うことができ、光学的に透明な樹脂であれば特に限定はなく、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂(セルロース誘導体)などを用いることができる。そして、薄膜ガラスを補強する観点から、その膜厚は5μm以上であることが望ましい。
2 有機EL素子
3 ガラス積層体
31 薄膜ガラス
32 接着層(第1の接着剤)
33 λ/4位相差層(第1の樹脂層)
34 接着層(第2の接着剤)
35 樹脂層(第2の樹脂層)
51 液晶表示装置
61 基板
62 基板
63 液晶層
Claims (11)
- 薄膜ガラスと第1の樹脂層とが第1の接着剤で接着されており、
第1の接着剤は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との共縮合物を含み、
第1の樹脂層は、JIS Z 0208に準拠して測定される40℃、90%RHにおける透湿度が、1000g/m2・24hr以上であることを特徴とするガラス積層体。 - 第1の樹脂層は、セルロース誘導体を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のガラス積層体。
- 第1の接着剤に含まれる水酸基含有高分子化合物は、セルロース誘導体を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス積層体。
- 第1の接着剤に含まれるセルロース誘導体が、セルロースエステルであることを特徴とする請求項3に記載のガラス積層体。
- 第1の接着剤に含まれる反応性金属化合物が、金属アルコキシドであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のガラス積層体。
- 前記薄膜ガラスの第1の樹脂層が積層されている側とは反対側に、第2の樹脂層が第2の接着剤で接着されており、
第2の接着剤は、反応性金属化合物と水酸基含有高分子化合物との共縮合物を含んでいることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のガラス積層体。 - 第2の樹脂層は、セルロース誘導体を含んでいることを特徴とする請求項6に記載のガラス積層体。
- 第2の接着剤に含まれる水酸基含有高分子化合物は、セルロース誘導体を含んでいることを特徴とする請求項6又は7に記載のガラス積層体。
- 第2の接着剤に含まれるセルロース誘導体が、セルロースエステルであることを特徴とする請求項8に記載のガラス積層体。
- 第2の接着剤に含まれる反応性金属化合物が、金属アルコキシドであることを特徴とする請求項6〜9の何れかに記載のガラス積層体。
- 薄膜ガラスの膜厚が5〜100μmであることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載のガラス積層体。
Applications Claiming Priority (3)
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