JPWO2014155978A1 - 電動機 - Google Patents
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Abstract
電動機(1)はモールド固定子(2)と、回転子(3)とを備えている。モールド固定子(2)は、電機子巻線(4)を巻いた固定子鉄心(5)と、複数の電子部品を実装したプリント基板(8)とを有している。回転子(3)は回転軸(3a)を中心に回転し、固定子鉄心(5)に対向して軸受(19)に保持されている。そしてプリント基板(8)が一対のカバー(9a、9b)により覆われた後に、固定子鉄心(5)とプリント基板(8)とが樹脂により一体成形されてモールド固定子(2)となる。
Description
本発明は、電動機に関する。
近年、換気送風機に利用される送風装置では、電動機を駆動する電子回路の小サイズ化、長寿命化が求められている。またこのような送風装置では、電動機を駆動する電子回路が電動機内部に取り込まれていた(例えば特許文献1参照)。
以下、従来の電動機について図8を参照しながら説明する。図8は、従来の電動機の断面図である。図8に示すように電動機101のモールド固定子102は、巻線103が巻かれた固定子鉄心104と、駆動回路などを搭載した電子回路105とが熱硬化性の樹脂106により一体的にモールドされ、形成されている。回転子107は、モールド固定子102に対向して軸受108において回転可能に保持されている。
しかしながらこのような従来の電動機101では、電子回路105が一体的にモールドされる構造である。そのため、電子回路105上の電子部品にモールド樹脂による圧力がかかり、電子部品の破壊、および変形による動作不良等に繋がるという課題が発生していた。また、モールド樹脂の圧力低減のためのモールド成形条件の微妙なコントロール、および量産ばらつきの抑制等が必要になっていた。
そこで本発明の電動機はモールド固定子と、回転子とを備えている。モールド固定子は、電機子巻線を巻装した固定子鉄心と、複数の電子部品を実装したプリント基板とを有している。回転子は回転軸を中心に回転し、固定子鉄心に対向して軸受に保持されている。そしてプリント基板が一対のカバーにより覆われた後に、固定子鉄心とプリント基板とが樹脂により一体成形されてモールド固定子となる。
このような電動機では、プリント基板の一部はモールド圧力が加わらないため、モールド成形条件の微妙なコントロールが不要となり、量産ばらつきも抑制される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態の電動機の断面図である。図1に示すように電動機1は、モールド固定子2と、回転子3とにより構成されている。モールド固定子2は、固定子鉄心5と、プリント基板8とが熱硬化性樹脂により一体成形されて形成されている。ここで固定子鉄心5には、電機子巻線4が巻かれている。プリント基板8には、複数の電子部品としてのマイコンソフト書き込み用コネクタ7が実装されている。また回転子3は回転軸3aを中心に回転し、固定子鉄心5に対向して軸受19に保持されている。
図1は、本発明の実施の形態の電動機の断面図である。図1に示すように電動機1は、モールド固定子2と、回転子3とにより構成されている。モールド固定子2は、固定子鉄心5と、プリント基板8とが熱硬化性樹脂により一体成形されて形成されている。ここで固定子鉄心5には、電機子巻線4が巻かれている。プリント基板8には、複数の電子部品としてのマイコンソフト書き込み用コネクタ7が実装されている。また回転子3は回転軸3aを中心に回転し、固定子鉄心5に対向して軸受19に保持されている。
固定子鉄心5の電機子巻線4の端部には、回転軸3aの回転軸方向3bに突出した端子ピン6が接合されている。端子ピン6とプリント基板8とは、半田により電気的に接続されている。プリント基板8は、端子ピン挿入部10を除いてカバーである回路ケース9a、9bにより表裏から挟み込まれている。回路ケース9bには、モールド固定子2から露出した一部分を着脱可能とする着脱部11が設けられている。
ここでプリント基板8は一対の回路ケース9a、9bにより覆われた後に、固定子鉄心5とプリント基板8とが樹脂により一体成形されてモールド固定子2が形成される。また一対の回路ケース9a、9bは、モールド固定子2から露出した露出部分9cを備えている。そして露出部分9cの一部がプリント基板8より着脱され、露出部分9cのプリント基板8上にマイコンソフト書き込み用コネクタ7が設けられている。また端子ピン6とプリント基板8とが、半田により接続部20において電気的に接続されている。そして一対の回路ケース9a、9bは、接続部20を避けて設けられている。
図2は、本発明の実施の形態の電動機のプリント基板の正面図である。図2に示すようにマイコンソフト書き込み用コネクタ7が、図1に示すモールド固定子2から露出したプリント基板8上に設けられている。
図3は、本発明の実施の形態の電動機のカバーを備えたプリント基板の正面図である。図3に示すように回路ケース9bは、プリント基板8に実装されている複数の電子部品の全てを覆っている。
また回路ケース9bは、端子ピン挿入部10を避ける位置に配置されている。そして図1に示す端子ピン6は、端子ピン挿入部10からプリント基板8に挿入される。
図4は、本発明の実施の形態の電動機の樹脂射出成形時の断面図である。図4に示すように金型15a、15b内の樹脂流入領域18には、固定子鉄心5と、プリント基板8のうち樹脂によりモールドすべき部分とが配置される。射出成型の際、プリント基板8の一部は回路ケース9a、9bが壁となって樹脂モールドされない。すなわちプリント基板8の一部は、回路ケース9a、9bによって覆われている。
図5Aは本発明の実施の形態の電動機の凹凸部を設けたカバーを備えた電動機の断面図、図5Bは図5AのA部詳細図である。図5A、図5Bに示すように回路ケース9a、9bの接合面は、一対の凹凸の形状をしている。例えば回路ケース9bは、凸部12aの形状をしている。回路ケース9aは、凹部12bの形状をしている。このように一対の回路ケース9a、9bのうち一方には凸部12aが、他方には凹部12bが設けられている。またプリント基板8には、凸部12aが貫通するための穴8aが設けられている。
このようにプリント基板8の穴8aを貫通して突出した凸部12aは、凹部12bに嵌め込まれる。その結果、回路ケース9a、9b、及びプリント基板8の固定強度が向上され、回路ケース9a、9bの内部へのモールド樹脂の侵入防止効果が高められる。
図6Aは本発明の実施の形態の電動機の凹凸部を設けた変形例のカバーを備えた電動機の断面図、図6Bは図6AのB部詳細図である。図6A、図6Bに示すように回路ケース9a、9bと、プリント基板8との接合部21に充填剤13が塗布されている。なお充填剤13が塗布される接合部21は、回転軸3aに近い側か遠い側かのどちらか一方でもよい。その結果、回路ケース9a、9bとプリント基板8との密着性が向上され、回路ケース9a、9bの内部へのモールド樹脂の侵入防止効果が高められる。
図7Aは本発明の実施の形態の電動機のカバーにLアングルを備えた電動機の断面図、図7Bは図7AのC部詳細図である。図7A、図7Bに示すように回路ケース9a、9bそれぞれは、プリント基板8とL字状フランジ14にて接する。その結果、モールド樹脂が接合部21に与える圧力が緩和され、よりモールド樹脂による圧力に強い電動機1となる。
図5A、図5B〜図7A、図7Bに示したように、プリント基板8は熱硬化性樹脂の射出によりモールド固定子2が成形される際、回路ケース9a、9bによりモールド樹脂が遮断されるため、樹脂の圧力が加わらない。そのためプリント基板8の回路ケース9a、9bに覆われた部分に、圧力に弱い電子部品が配置する。その結果、樹脂の射出成形時、成形条件がコントロールされることなく、電子回路が一体的に配置される電動機1となる。
また図1に示すように、マイコンソフト書き込み用コネクタ7がモールド固定子2から露出したプリント基板8上に設けられている。そしてマイコンソフト書き込み用コネクタ7近傍の回路ケース9bの一部分が、着脱可能な着脱部11とされる。その結果、モールドされた後、例えば屋外に設置された送風装置が故障した場合、電動機1が原因かどうか、マイコンソフト書き込み用コネクタ7を使用して調べることができる。そしてモールドされた後、マイコンソフトが故障の原因の場合、マイコンソフトの書き換えも容易に行える。
また本発明の実施の形態の電動機1は屋外、および粉塵が多い劣悪環境に設置される場合が多い。そのためマイコンソフト書き込み用コネクタ7が露出されることはなく、カバーにより覆う等の保護が必要となっている。なお回路ケース9a、9bは、プリント基板8に実装される全電子部品を覆うように設ける。その結果、各電子部品毎に回路ケース9a、9bが設けられる必要がなく、回路ケース9a、9bの部品数が低減され、回路ケース9a、9bの取り付け工数が低減する。
なお回路ケース9a、9bは、端子ピン6接続箇所を避けるように設けられる。その結果、回路ケース9a、9bがプリント基板8を表裏から挟みこんだ後でも、端子ピン6とプリント基板8とが半田により接続できる。
なお本発明の実施の形態の電動機1では、プリント基板8の一部は、回路ケース9a、9bにより表裏から挟み込まれているとした。しかし、プリント基板8全体が表裏から覆われても同様な効果が得られる。
なお、回路ケース9a、9bにより覆う圧力に弱い電子部品の例としては、電源ノイズを吸収するための電解コンデンサ、ノイズフィルタ、電動機の性能を調整できるマイコン、および温度検知素子であり、圧力に強い部品である抵抗等は回路ケース9a、9bにより覆われなくてもよい。
以上のように本発明の電動機は、換気送風機、エアコン、空気清浄機、空気調和機、除湿機、および加湿機などへの搭載が有用である。
1 電動機
2 モールド固定子
3 回転子
3a 回転軸
3b 回転軸方向
4 電機子巻線
5 固定子鉄心
6 端子ピン
7 マイコンソフト書き込み用コネクタ
8 プリント基板
8a 穴
9a,9b 回路ケース
9c 露出部分
10 端子ピン挿入部
11 着脱部
12a 凸部
12b 凹部
13 充填剤
14 L字状フランジ
15a,15b 金型
18 樹脂流入領域
19 軸受
20 接続部
21 接合部
2 モールド固定子
3 回転子
3a 回転軸
3b 回転軸方向
4 電機子巻線
5 固定子鉄心
6 端子ピン
7 マイコンソフト書き込み用コネクタ
8 プリント基板
8a 穴
9a,9b 回路ケース
9c 露出部分
10 端子ピン挿入部
11 着脱部
12a 凸部
12b 凹部
13 充填剤
14 L字状フランジ
15a,15b 金型
18 樹脂流入領域
19 軸受
20 接続部
21 接合部
Claims (7)
- モールド固定子と、
回転子と、
を備えた電動機であって、
前記モールド固定子は電機子巻線を巻いた固定子鉄心と、
複数の電子部品を実装したプリント基板と、を有し、
前記回転子は回転軸を中心に回転し前記固定子鉄心に対向して軸受に保持され、
前記プリント基板が一対のカバーにより覆われた後に前記固定子鉄心と前記プリント基板とが樹脂により一体成形されて前記モールド固定子となることを特徴とする電動機。 - 一対の前記カバーは、前記モールド固定子から露出した露出部分を備え、前記露出部分の一部が前記プリント基板より着脱され、前記露出部分の前記プリント基板上にマイコンソフト書き込み用コネクタが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の電動機。
- 一対の前記カバーは前記プリント基板に実装される複数の前記電子部品の全てを覆うことを特徴とする請求項2に記載の電動機。
- 前記固定子鉄心には前記電機子巻線の端部に前記回転軸の回転軸方向に突出する端子ピンが設けられ、前記端子ピンと前記プリント基板とが半田により接続部において電気的に接続され、一対の前記カバーは前記接続部を避けて設けられたことを特徴とする請求項3に記載の電動機。
- 一対の前記カバーのうち一方には凸部が、他方には凹部が設けられ、前記プリント基板に前記凸部が貫通する穴が設けられたことを特徴とする請求項4に記載の電動機。
- 一対の前記カバーと前記プリント基板との接合部の前記回転軸に近い側か遠い側か少なくともどちら一方に充填材が塗布されたことを特徴とする請求項5に記載の電動機。
- 一対の前記カバーそれぞれは、前記プリント基板とL字状フランジにて接することを特徴とする請求項5に記載の電動機。
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---|---|---|---|
JP2013063463 | 2013-03-26 | ||
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---|---|---|---|
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JP3128640B2 (ja) * | 1993-07-23 | 2001-01-29 | 鹿島建設株式会社 | 建設現場内の資材の搬送装置 |
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WO2008018166A1 (fr) * | 2006-08-07 | 2008-02-14 | Nidec Sankyo Corporation | Moteur |
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- 2014-03-04 CN CN201480018488.9A patent/CN105075073B/zh active Active
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- 2014-03-04 WO PCT/JP2014/001165 patent/WO2014155978A1/ja active Application Filing
Also Published As
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