JPWO2014125811A1 - 点火プラグ - Google Patents

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Abstract

気密性及び耐脱落性の双方で良好な性能を実現可能な点火プラグを提供する。点火プラグ1は、主体金具3と中実環状のガスケット18とを備える。主体金具3は、取付用の雄ねじ部15と、径方向外側に膨出する座部16とを有し、ガスケット18は、雄ねじ部15と座部16との間に設けられる。ガスケット18のうち座部16とは反対側に位置する面には、軸線CL1方向に深さを有する凹部41の開口が形成される。ガスケット18は、凹部41の後端を通りガスケット18の中心軸CL2に垂直な平面を基準平面VSとしたとき、少なくとも基準平面VSからの距離が内周側に向かって小さくなる内周側先端面351と、内周側先端面351よりも外周側に位置する外周側先端面352とを有する。凹部41の開口は、外周側先端面352の最内周よりも内周側に形成される。

Description

本発明は、内燃機関等に使用される点火プラグに関する。
点火プラグは、例えば、内燃機関(エンジン)等に組付けられ、燃焼室内の混合気等への着火のために用いられる。一般に点火プラグは、軸孔を有する絶縁体と、軸孔の先端側に挿通される中心電極と、絶縁体の外周に設けられる主体金具と、主体金具の先端部に接合され、中心電極との間で火花放電間隙を形成する接地電極とを備えている。また、主体金具は、径方向外側に突出する鍔状の座部と、当該座部よりも先端側に設けられた取付用の雄ねじ部とを備えている。
さらに、座部及び雄ねじ部間に位置するねじ首部には、中実環状のガスケットが取付けられることがある(例えば、特許文献1等参照)。点火プラグを内燃機関等に取付けたときには、ガスケットのうち座部とは反対側に位置する先端面が内燃機関等(エンジンヘッド等)に接触するとともに、ガスケットのうち座部側に位置する後端面が座部に接触する。これにより、燃焼室内における気密性の確保が図られることとなる。
また、ガスケットは、前記先端面の内周側に荷重を加えることで、内周部分が内周側に突出しており、その結果、主体金具からの脱落が防止されるようになっている。尚、先端面に対する荷重の印加に伴い、前記先端面には凹部が形成されることとなる。
特開平6−283249号公報
ところで、中実環状のガスケットにおいて、主体金具からの脱落をより確実に抑制するという点では、ガスケットの内周部分を内周側に向けて大きく突出させることが好ましい。そこで、前記先端面に加える荷重をより大きなものとすることが考えられる。しかし、この場合には、先端面のうち前記凹部の開口と隣接する部位にうねりが生じてしまうことがある。先端面にうねりが生じてしまうと、点火プラグを内燃機関等に取付けた際に、ガスケット(先端面)と内燃機関等との密着性が不十分となり、燃焼室内の気密性が不十分となってしまうおそれがある。すなわち、気密性及び耐脱落性はトレードオフの関係にあり、双方において良好な性能を確保することは難しい。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、耐脱落性を向上させるべく、凹部を形成する際の印加荷重を大きくした場合であっても、良好な気密性を確保することができ、気密性及び耐脱落性の双方において良好な性能を得ることができる点火プラグを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の点火プラグは、軸線方向に貫通孔を有する主体金具と、
前記主体金具の外周に設けられた中実環状のガスケットとを備え、
前記主体金具は、
自身の先端側外周に形成された取付用の雄ねじ部と、
前記雄ねじ部よりも後端側に形成され、径方向外側に膨出する座部とを有し、
前記ガスケットが前記雄ねじ部と前記座部との間に設けられた点火プラグであって、
前記ガスケットのうち前記座部とは反対側に位置する面には、前記軸線方向に深さを有する凹部の開口が形成され、
前記ガスケットは、前記凹部の後端を通り前記ガスケットの中心軸に垂直な平面を基準平面としたとき、少なくとも前記基準平面からの距離が内周側に向かって小さくなる内周側先端面と、前記内周側先端面よりも外周側に位置する外周側先端面とを有し、
前記凹部の開口は、前記外周側先端面の最内周よりも内周側に形成されていることを特徴とする。
上記構成1によれば、内周側先端面は、基準平面からの距離が内周側に向かって小さくなるように構成されており、点火プラグを内燃機関等に取付けた際に、内燃機関等(エンジンヘッド等)に対して外周側先端面のみが接触し、内燃機関等から内周側先端面が離間するように構成されている。そして、凹部の開口は、外周側先端面の最内周よりも内周側、すなわち、内周側先端面側に形成されている。従って、凹部の形成に伴いうねりが生じ得る内周側先端面が内燃機関等に接触してしまうことを防止でき、ガスケットと内燃機関等との密着性を十分に向上させることができる。その結果、良好な気密性を得ることができる。
また、従来技術では、うねりの発生による気密性の低下を鑑みると、凹部を形成する際の印加荷重を増大させることは難しいが、上記構成1によれば、うねりが形成されたとしても良好な気密性を確保できるため、凹部を形成する際の印加荷重を増大させることができる。従って、ガスケットの内周部分を内周側に向けて大きく突出させることができ、主体金具からのガスケットの脱落をより確実に防止することができる。
以上のように、上記構成1によれば、気密性及び耐脱落性の双方において良好な性能を得ることができる。
構成2.本構成の点火プラグは、上記構成1において、前記中心軸を含み前記凹部の後端を通る断面において、前記内周側先端面は、前記凹部の開口よりも外周側に位置する第1内周側先端面を有することを特徴とする。
上記構成2によれば、凹部の開口と外周側先端面との間に、内周側先端面の少なくとも一部(第1内周側先端面)が位置するように構成されている。従って、凹部の形成に伴い生じたうねりが、外周側先端面まで至ってしまうことを効果的に防止することができる。その結果、気密性の向上を一層確実に図ることができる。
構成3.本構成の点火プラグは、上記構成1又は2において、前記ガスケットは、前記中心軸を含み前記凹部の後端を通る断面において、前記基準平面より先端側に位置し、前記中心軸に最も近い点から前記中心軸までの最短距離をL1とし、前記基準平面より後端側に位置し、前記中心軸に最も近い点から前記中心軸までの最短距離をL2としたときに、L1<L2であることを特徴とする。
ガスケットの脱落防止をより確実に図るという観点では、ガスケットの内周部分を径方向内側に大きく突出させることが好ましい。ここで、ガスケットの内周部分を径方向内側に大きく突出させることは、凹部を形成する際に加える荷重をより増大させることにより、前記最短距離L1が前記最短距離L2よりも小さくなるようにすることで実現することができる。しかしながら、L1<L2を満たすためには、上述の通り、凹部を形成する際の印加荷重を増大させる必要があるため、うねりの形成がより懸念される。
この点、上記構成3によれば、L1<L2を満たすため、ガスケットの脱落防止をより確実に図ることができる。一方で、うねりの形成が懸念されるが、上記構成1等を採用することにより、うねりが形成されたとしても良好な気密性を確保することができる。換言すれば、上記構成1等は、L1<L2を満たし、ガスケットの耐脱落性に優れる一方で、うねりの形成がより懸念される点火プラグにおいて、特に有効である。
構成4.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記凹部の開口は、前記ガスケットのうち前記座部とは反対側に位置する面の周方向に沿った一部に形成されることを特徴とする。
上記構成4によれば、凹部の形成が容易になるとともに、良好な耐脱落性を確保することができる。
構成5.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記雄ねじ部を内部に含む最小の仮想円柱に対する、前記座部の径方向外側に向けた突出量をA(mm)とし、前記中心軸を含む断面における、前記外周側先端面の前記中心軸と直交する方向に沿った長さをB(mm)としたとき、0.2≦B/A≦0.75を満たすことを特徴とする。
尚、幅Aとあるのは、凹部形成前や周方向において凹部が形成されていない部分におけるガスケットの径方向に沿った幅に相当する。
上記構成5によれば、B/Aが0.2以上とされているため、内燃機関等に対する外周側先端面の接触面積を十分に確保することができる。従って、気密性の更なる向上を図ることができる。
また、上記構成5によれば、B/Aが0.75以下とされている。外周側先端面の幅に相当する長さBが過度に大きなものとならないように構成されており、ひいては内周側先端面の幅がある程度の大きさ確保されるように構成されている。従って、凹部の形成に伴ううねりが外周側先端面に至ってしまうことをより一層確実に防止でき、内燃機関等に対する外周側先端面の密着性をより高めることができる。その結果、気密性の一層の向上を図ることができる。
構成6.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、前記ガスケットのうち前記座部側に位置する面は、
少なくとも一部が前記内周側先端面の背後に位置する内周側後端面と、
少なくとも一部が前記外周側先端面の背後に位置する外周側後端面とを備え、
前記断面において、前記基準平面から前記内周側後端面までの前記中心軸に沿った距離L3が、前記基準平面から前記外周側後端面までの前記中心軸に沿った距離L4よりも小さいことを特徴とする。
上記構成6によれば、点火プラグを内燃機関等に取付けた状態において、ガスケットの座部側に位置する面の一部である外周側後端面のみを座部に対して接触させることができる。従って、座部とガスケット(外周側後端面)との間における接触圧力を増大させることができる。また、外周側先端面は、外周側後端面の背後に位置するため、増大した接触圧力がスムーズに外周側先端面へと伝わることとなり、ひいては外周側先端面と内燃機関等との間における接触圧力を増大させることができる。その結果、気密性を極めて効果的に向上させることができる。
構成7.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至6のいずれかにおいて、前記ガスケットの硬度が、ビッカース硬度で100Hv以上200Hv以下であることを特徴とする。
尚、「ガスケットの硬度」とあるのは、ガスケットの表面のうち凹部の形成に伴う硬度変化が生じ得る部位以外の部位(例えば、外周側先端面や外周側後端面)において測定される硬度をいう。
上記構成7によれば、ガスケットの硬度が100Hv以上とされている。従って、内燃機関等の動作時などにおいてガスケットが高温となった際に、ガスケットの熱変形を効果的に抑制することができる。その結果、内燃機関等に対する点火プラグの緩みをより確実に防止することができ、良好な気密性を長期間に亘って維持することができる。
また、上記構成7によれば、ガスケットの硬度が200Hv以下とされている。従って、凹部の形成が容易になるとともに、凹部の形成により、ガスケットの内周部分を内周側へと十分に突出させることができる。その結果、ガスケットの脱落をより一層確実に防止することができる。
構成8.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至7のいずれかにおいて、前記主体金具の前記軸線を含む断面において、前記座部のうち前記ガスケット側に位置する面と前記主体金具の前記軸線に垂直な仮想線とのなす鋭角は、0.5°以上6°以下であることを特徴とする。
上記構成8によれば、主体金具の軸線を含む断面において、座部のうちガスケット側に位置する面(以下「座面」という)と主体金具の軸線に垂直な仮想線とのなす鋭角(以下「座面角度」という)が0.5°以上6°以下とされている。すなわち、主体金具の軸線に垂直な方向に対して、座面のなす角度が0.5°以上6°以下とされている。
しかしながら、このように座面に角度が付与されている場合であっても、上記構成1乃至構成7のガスケットを適用することにより、良好な気密性を確保することができる。
点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 ガスケットの構成を示す断面図である。 ガスケットにおける凹部の形成位置を示す底面図である。 ガスケットの構成を示す拡大断面図である。 エンジンヘッドに取付けられた点火プラグを示す拡大断面図である。 突出量A及び長さBを説明するための拡大断面図である。 実施例サンプル及び比較例サンプルにおける、気密性評価試験の結果を示すグラフである。 B/Aを種々変更したサンプルにおける、気密性評価試験の結果を示すグラフである。 L3及びL4の大小関係を種々変更したサンプルにおける、気密性評価試験の結果を示すグラフである。 ガスケットの硬度を種々変更したサンプルにおける、耐緩み性評価試験の結果を示すグラフである。 ガスケットの硬度を種々変更したサンプルにおける、耐脱落性評価試験の結果を示すグラフである。 別の実施形態における、凹部の形成位置を説明するためのガスケットの底面図である。 別の実施形態における、ガスケットの構成を示す拡大断面図である。 座面角度を種々変更したサンプルにおける、気密性評価試験の結果を示すグラフである。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、点火プラグ1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
点火プラグ1は、筒状をなす絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部には、先端側に向けて先細る段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って延びる軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿設されている。中心電極5は、熱伝導性に優れる金属〔例えば、銅や銅合金、純ニッケル(Ni)等〕からなる内層5Aと、Niを主成分とする合金からなる外層5Bとを備えている。また、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端部が絶縁碍子2の先端から突出している。さらに、中心電極5の先端部には、耐消耗性に優れる金属(例えば、イリジウム合金や白金合金など)からなるチップ31が設けられている。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、主体金具3は、低炭素鋼等の金属により形成されており、軸線CL1に沿って延びる筒状をなしている。また、主体金具3は、その先端側外周に、点火プラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるための雄ねじ部15を備えている。加えて、雄ねじ部15よりも後端側には、径方向外側に膨出する鍔状の座部16が設けられており、雄ねじ部15と座部16との間には円筒状のねじ首部17が設けられている。座部16には、ガスケット18側に位置する座面16Fが設けられている。本実施形態では、座面16Fは、主体金具の軸線に略垂直である。さらに、前記ねじ首部17の外周には、所定の金属(例えば、銅又は鉄を主成分とする金属等)からなる中実環状のガスケット18が嵌め込まれている(ガスケット18については後に詳述する)。併せて、主体金具3は、その後端側に、点火プラグ1を燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19と、工具係合部19よりも後端側に位置し、径方向内側に屈曲する加締め部20とを備えている。
さらに、主体金具3の内周には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3に対してその後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、段部14,21の間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部26には、自身の中間部分が曲げ返されて、自身の先端側側面が中心電極5の先端部(チップ31)と対向する接地電極27が接合されている。接地電極27は、Niを主成分とする合金により形成された外層27Aと、熱導電性に優れる金属(例えば、銅や銅合金、純Ni等)により形成された内層27Bとから構成されている。さらに、中心電極5(チップ31)の先端面と接地電極27の先端部(他端部)との間には、火花放電間隙33が形成されており、当該火花放電間隙33において軸線CL1にほぼ沿った方向で火花放電が行われるようになっている。
次に、本発明の特徴部分であるガスケット18の構成について説明する。
図2に示すように、ガスケット18のうち前記座部16とは反対側に位置する面である先端面35には、軸線CL1方向に深さを有する凹部41の開口が形成されている。本実施形態では、図3に示すように、凹部41は、周方向に沿って間欠的に複数設けられている。また、凹部41の形成により、ガスケット18のうち凹部41の内周側に位置する部位は内周側に突出変形し、その結果、ガスケット18は、周方向に沿って間欠的に複数の突部18Pを有するものとなっている。そして、ガスケット18の内径K(各突部18Pに接する仮想円VCの直径に相当する)は、雄ねじ部15のねじ径よりも小さなものとされている。
図2に戻り、先端面35は、内周側に位置する内周側先端面351と、当該内周側先端面351よりも外周側において内周側先端面351に隣接する外周側先端面352とを備えている。そして、本実施形態では、図4に示すように、凹部41の後端を通りガスケット18の中心軸CL2(図2参照)に垂直な平面を基準平面VSとしたとき、内周側先端面351は、基準平面VSからの前記中心軸CL2に沿った距離が内周側に向かって小さくなるように構成されている。一方で、外周側先端面352は、基準平面VSからの前記中心軸CL2に沿った距離が径方向に沿って略一定となるように構成されている。
また、本実施形態では、中心軸CL2を含み凹部41の後端を通る断面において、内周側先端面351は、凹部41の開口よりも外周側に位置する第1内周側先端面351Aと、凹部41の開口よりも内周側に位置する第2内周側先端面351Bとを有している。
さらに、凹部41の開口は、外周側先端面352の最内周よりも内周側に形成されている。従って、本実施形態では、凹部41の開口と外周側先端面352との間には、内周側先端面351の一部(第1内周側先端面351A)が存在するように構成されている。このように構成されることで、図5に示すように、内燃機関のエンジンヘッドENに対して点火プラグ1を取付けた状態において、外周側先端面352のみがエンジンヘッドENに接触し、凹部41の開口に隣接する内周側先端面351がエンジンヘッドENから離間するようになっている。
加えて、図2に示すように、ガスケット18は、前記中心軸CL2を含み凹部41の後端を通る断面において、基準平面VSより先端側に位置し、前記中心軸CL2に最も近い点P1から前記中心軸CL2までの最短距離をL1とし、基準平面VSより後端側に位置し、前記中心軸CL2に最も近い点P2から前記中心軸までの最短距離をL2としたときに、L1<L2を満たすように構成されている。
また、図4に示すように、ガスケット18のうち座部16側に位置する面である後端面36は、少なくとも一部(本実施形態では、全域)が内周側先端面351の背後に位置する内周側後端面361と、少なくとも一部(本実施形態では、全域)が外周側先端面352の背後に位置する外周側後端面362とを備えている。そして、前記断面において、基準平面VSから内周側後端面361までの前記中心軸CL2に沿った距離L3が、基準平面VSから外周側後端面362までの前記中心軸CL2に沿った距離L4よりも小さくなるように構成されている。このように構成されることで、図5に示すように、エンジンヘッドENに点火プラグ1を取付けた状態において、外周側後端面362のみが座部16(座面16F)に接触し、内周側後端面361が座部16から離間するようになっている。
さらに、図6に示すように、雄ねじ部15を内部に含む最小の仮想円柱VPに対する、座部16の径方向外側に向けた突出量をA(mm)とし、前記中心軸CL2を含む断面における、前記外周側先端面352の前記中心軸CL2と直交する方向に沿った長さをB(mm)としたとき、0.2≦B/A≦0.75を満たすように構成されている。尚、幅Aとあるのは、凹部形成前や周方向において凹部が形成されていない部分におけるガスケット18の径方向に沿った幅に相当する。
加えて、本実施形態では、ガスケット18の硬度が、ビッカース硬度で100Hv以上200Hv以下とされている。尚、ガスケットの硬度18は、ガスケット18の表面のうち凹部41の形成に伴う硬度変化が生じ得る部位以外の部位(例えば、外周側先端面352や外周側後端面362)において測定される。また、ガスケット18の硬度は、例えば、JIS Z2244の規定に基づく手法により測定することができる。具体的には、正四角推状のダイヤモンド圧子により、ガスケット18の表面に対して所定(例えば、980.7mN)の荷重を加えた際に、ガスケット18に形成される圧痕の対角線長さに基づき、ガスケット18の硬度を測定することができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、点火プラグ1をエンジンヘッドENに取付けた際に、エンジンヘッドENに対して外周側先端面352のみが接触し、エンジンヘッドENから内周側先端面351が離間するように構成されている。そして、凹部41の開口は、外周側先端面352の最内周よりも内周側、すなわち、内周側先端面351側に形成されている。従って、凹部41の形成に伴いうねりが生じ得る内周側先端面351がエンジンヘッドENに接触してしまうことを防止でき、ガスケット18とエンジンヘッドENとの密着性を十分に向上させることができる。その結果、良好な気密性を得ることができる。
また、うねりが形成されたとしても良好な気密性を確保できるため、凹部41を形成する際の印加荷重を増大させることができる。従って、ガスケット18の内周部分を内周側に向けて大きく突出させることができ、主体金具3からのガスケット18の脱落をより確実に防止することができる。
以上のように、本実施形態によれば、気密性及び耐脱落性の双方において良好な性能を得ることができる。
さらに、凹部41の開口と外周側先端面352との間に、第1内周側先端面351Aが位置するように構成されている。従って、凹部41の形成に伴い生じたうねりが、外周側先端面352まで至ってしまうことを効果的に防止することができる。その結果、気密性の向上を一層確実に図ることができる。
加えて、L1<L2を満たし、ガスケット18の内周において、先端側に位置する部位が後端側に位置する部位よりも内周側に突出するように構成されている。従って、主体金具3からのガスケット18の脱落をより一層確実に防止することができる。
併せて、凹部41は、周方向に沿って間欠的に設けられており、先端面35の周方向に沿った一部に形成されている。従って、凹部41の形成が容易になるとともに、良好な耐脱落性を確保することができる。
また、B/Aが0.2以上とされているため、エンジンヘッドENに対する外周側先端面352の接触面積を十分に確保することができる。従って、気密性の更なる向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、B/Aが0.75以下とされることで、長さBが過度に大きなものとならないように構成されており、ひいては内周側先端面351の径方向に沿った幅がある程度の大きさ確保されるように構成されている。従って、凹部41の形成に伴ううねりが外周側先端面352に至ってしまうことをより一層確実に防止でき、エンジンヘッドENに対する外周側先端面352の密着性をより高めることができる。その結果、気密性の一層の向上を図ることができる。
加えて、L3<L4を満たすように構成されており、点火プラグ1をエンジンヘッドENに取付けた状態において、外周側後端面362のみを座部16に対して接触させることができる。従って、座部16とガスケット18(外周側後端面362)との間における接触圧力を増大させることができる。また、外周側先端面352は、外周側後端面362の背後に位置するため、増大した接触圧力がスムーズに外周側先端面352へと伝わることとなり、ひいては外周側先端面352とエンジンヘッドENとの間における接触圧力を増大させることができる。その結果、気密性を極めて効果的に向上させることができる。
また、ガスケット18の硬度が100Hv以上とされているため、ガスケット18が高温となった際における、ガスケット18の熱変形を効果的に抑制することができる。その結果、内燃機関等に対する点火プラグ1の緩みをより確実に防止することができ、良好な気密性を長期間に亘って維持することができる。
さらに、ガスケット18の硬度が200Hv以下とされているため、凹部41の形成が容易になるとともに、凹部41の形成により、ガスケット18の内周部分を内周側へと十分に突出させることができる。その結果、ガスケット18の脱落をより一層確実に防止することができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、実施例サンプルと比較例サンプルとをそれぞれ10本ずつ作製し、各サンプルについて、JIS B8031に準じた気密性評価試験を行った。気密性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルを内燃機関のエンジンヘッドを模した試験用のアルミブッシュに25N・mの締付トルクで取付けた。その上で、サンプルの先端部を150℃に加熱し、その状態を30分間維持した。その後、各サンプルの先端部に対して1.5MPaの空気圧を加え、ガスケットと主体金具及びアルミブッシュとの間からの1分当たりの空気の漏洩量を測定した。ここで、漏洩量が5ml/min以下のサンプルは、良好な気密性を有するということができる。
尚、実施例サンプルは、外周側先端面の最内周よりも内周側に凹部が位置するように構成するとともに、内周側先端面を傾斜状とし、アルミブッシュ(内燃機関等)に取付けた状態において外周側先端面のみがアルミブッシュ(内燃機関等)に接触するように構成した。また、実施例サンプルは、ガスケットの先端面がガスケットの中心軸と直交する方向に延びるように構成し、アルミブッシュ(内燃機関等)に取付けた状態において内周側先端面に相当する面と外周側先端面に相当する面との双方がアルミブッシュ(内燃機関等)に接触するように構成した。加えて、各サンプルともに、ガスケットの先端面の内周側に凹部を形成し、雄ねじ部のねじ径をM12とした。
図7に、気密性評価試験の結果を示す。尚、図7では、実施例サンプルの試験結果を丸印で示し、比較例サンプルの試験結果を三角印で示す。また、図7では、横軸方向に延びる破線により、評価基準である5ml/minを示す(図8及び図9においても同様)。
図7に示すように、外周側先端面のみが内燃機関等(アルミブッシュ)に接触するように構成した実施例サンプルは、漏洩量が5ml/minを下回り、良好な気密性を有することが明らかとなった。これは、凹部の形成に伴いうねりが生じ得る内周側先端面が内燃機関等(アルミブッシュ)から離間したことで、内燃機関等(アルミブッシュ)に対するガスケットの密着性が向上したためであると考えられる。
上記試験の結果より、気密性の向上を図るべく、ガスケットが、前記基準平面からの距離が内周側に向かって小さくなる内周側先端面と、内周側先端面よりも外周側に位置する外周側先端面とを有するように構成し、凹部の開口を、外周側先端面の最内周よりも内周側に形成することが好ましいといえる。
次に、B/Aの値を種々変更した点火プラグのサンプルX,Y,Zを作製し、各サンプルについて、締付トルクを20N・mに変更した上で(つまり、空気がより漏洩しやすい条件で)、上述の気密性評価試験を行った。尚、漏洩量が5ml/min以下のサンプルは、一層良好な気密性を有するということができる。また、Aは、ガスケットのうち凹部が形成されていない部位における、ガスケットの中心軸と直交する方向に沿った幅を測定したものであり、前記仮想円柱に対する座部の径方向外側への突出量の大きさと等しいものである。加えて、Bは、圧力測定フィルム〔例えば、プレスケール(登録商標)〕により測定したものである。
図8に、当該試験の試験結果を示す。尚、図8では、サンプルXの試験結果を丸印で示し、サンプルYの試験結果を三角印で示し、サンプルZの試験結果を四角印で示す。また、サンプルX,Y,Zは、主体金具等が同一の構成を有するように構成した。
図8に示すように、0.2≦B/A≦0.75を満たすサンプルは、より優れた気密性を有することが分かった。これは、B/Aを0.2以上としたことで、内燃機関等(アルミブッシュ)に対する外周側先端面の接触面積が十分に確保されたこと、及び、B/Aを0.75以下としたことで、内周側先端面の幅がある程度の大きさ確保され、凹部の形成により生じたうねりが外周側先端面に至ってしまうことがより確実に防止されたことに起因すると考えられる。
上記試験の結果より、気密性の一層の向上を図るべく、0.2≦B/A≦0.75を満たすことがより好ましいといえる。
次いで、内周側後端面を傾斜状とし、L3<L4を満たすように構成した点火プラグのサンプルと、L3=L4となるように構成した点火プラグのサンプルとを10本ずつ作製し、各サンプルについて、締付トルクを15N・mに変更した上で(つまり、空気がより一層漏洩しやすい条件で)、上述の気密性評価試験を行った。尚、漏洩量が5ml/min以下のサンプルは、非常に優れた気密性を有するということができる。
図9に、当該試験の試験結果を示す。尚、図9では、L3<L4を満たすサンプルの試験結果を丸印で示し、L3=L4を満たすサンプルの試験結果を三角印で示す。
図9に示すように、L3<L4を満たすサンプルは、非常に優れた気密性を有することが確認された。これは、ガスケットの外周側後端面のみが座部に接触したため、座部とガスケットとの間における接触圧力が増大し、また、外周側先端面は外周側後端面の背後に位置することから、増大した接触圧力がスムーズに外周側先端面へと伝わり、ひいてはガスケット(外周側先端面)と内燃機関等(アルミブッシュ)との間における接触圧力が増大したためであると考えられる。
上記試験の結果より、気密性の更なる向上を図るべく、L3<L4を満たすように、ガスケットの後端面を構成することが好ましいといえる。
次に、ガスケットを構成する材料や熱処理の条件を変更することにより、ガスケットの硬度(Hv)を種々変更した点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて、耐緩み性評価試験を行った。耐緩み性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを20N・mの締付トルクで所定のアルミブッシュに組付けた上で、50℃〜200℃の雰囲気で、ISO11565の3.4.4頁に規定された振動試験に基づいて、サンプルに対して水平及び垂直方向に8時間ずつ(計16時間)振動を加えた。その後、サンプルをアルミブッシュから取外す際の戻しトルクTe(N・m)を測定した。尚、戻しトルクが10N・m以上のサンプルは、加熱による緩みが生じにくく、良好な気密性を長期間に亘って維持できるといえる。図10に、当該試験の結果を示す。
図10に示すように、ガスケットの硬度を100Hv以上としたサンプルは、戻しトルクが10N・m以上となり、良好な気密性を長期間に亘って維持可能となることが明らかとなった。これは、ガスケットの熱変形が効果的に抑制されたためであると考えられる。
上記試験の結果より、内燃機関等に対する点火プラグの緩みを抑制し、良好な気密性を長期間に亘って維持可能とすべく、ガスケットの硬度を100Hv以上とすることが好ましいといえる。
次いで、ガスケットを構成する材料や熱処理の条件を変更することにより、ガスケットの硬度を種々変更した点火プラグのサンプルを10本ずつ作製し、各サンプルについて、耐脱落性評価試験を行った。耐脱落性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、手によってガスケットを主体金具に対して相対回転させることで、ガスケットが主体金具から外れるか否かを確認した。尚、ガスケットの外れが生じた本数(脱落数)が10本中5本以下となった場合には、主体金具からのガスケットの脱落を効果的に防止できるといえる。図11に、当該試験の結果を示す。
図11に示すように、ガスケットの硬度を200Hv以下としたサンプルは、脱落数が5本以下となり、主体金具からのガスケットの脱落防止効果に優れることが分かった。これは、ガスケットが塑性変形しやすくなり、凹部の形成により、ガスケットの内周部分が内周側へと十分に突出したためであると考えられる。
上記試験の結果より、ガスケットの脱落をより確実に防止するという観点から、ガスケットの硬度を200Hv以下とすることが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、ガスケット18の周方向に沿って間欠的に凹部41が設けられているが、図12に示すように、ガスケット18の周方向に沿って延びる環状の凹部42を設けることとしてもよい。この場合には、ガスケット18の内周部分が全周に亘って内周側に突出し、その結果、ガスケット18の内径Kが、雄ねじ部15のねじ径よりも小さなものとされる。
(b)上記実施形態では、距離L3が距離L4よりも小さくなるように構成されているが、図13に示すように、距離L3と距離L4とが等しくなるように構成してもよい。
(c)上記実施形態において、ガスケット18の外周面と外周側先端面352との間は角形状となるように構成されているが、ガスケット18の外周面から外周側先端面352にかけての部位を外側に凸の湾曲面状としてもよい。
(d)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(e)上記実施形態において、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、工具係合部19をBi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等としてもよい。
(f)上記実施形態では、座面16Fは、主体金具3の軸線CL1に略垂直とされているが、主体金具3の軸線CL1に垂直な方向に対して座面16Fがなす角度に関しては、このような形状に限定されるものではない。たとえば、主体金具3の軸線CL1を含む断面において、座部16のうちガスケット18側に位置する面(すなわち「座面16F」)と主体金具3の軸線CL1に垂直な仮想線とのなす鋭角(すなわち「座面角度」)が0.5°以上6°以下とされていてもよい。すなわち、主体金具3の軸線CL1に垂直な方向に対して、座面16のなす角度が0.5°以上6°以下とされていてもよい。
このように座面に角度が付与されている場合であっても、本発明に係るガスケットを適用することにより、良好な気密性を確保することができる。
図14は、主体金具の座面角度を種々変更した点火プラグのサンプルを10本ずつ作製して、これらの各サンプルについて気密性評価試験を行った結果を示す。気密性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルを内燃機関のエンジンヘッドを模した試験用のアルミブッシュに15N・mの締付トルクで取付けた。各サンプルの先端部に対して1.5MPaの空気圧を加え、ガスケットと主体金具及びアルミブッシュとの間からの1分当たりの空気の漏洩量を測定した。なお、漏洩量が15ml/min以下のサンプルは、非常に良好な気密性を有するということができる。
尚、実施例サンプルは、外周側先端面の最内周よりも内周側に凹部が位置するように構成するとともに、内周側先端面を傾斜状とし、アルミブッシュ(内燃機関等)に取付けた状態において外周側先端面のみがアルミブッシュ(内燃機関等)に接触するように構成した。また、実施例サンプルは、0.2≦B/A≦0.75を満たすように構成した。
図14では、実施例サンプルの試験結果を丸印で示し、比較例サンプルの試験結果を三角印で示す。また、図14では、横軸方向に延びる破線により、評価基準である15ml/minを示す。
図14に示すように、座面角度を0.5°以上としたとき、比較例サンプルでは漏洩量が15ml/minを上回る。一方、実施例サンプルでは、座面角度を6°以下としたとき、漏洩量が15ml/minを下回る。すなわち、座面に0.5°以上6°以下の角度が付与された場合であっても、実施例サンプルは良好な気密性を有することが明らかとなった。
1…点火プラグ、3…主体金具、15…雄ねじ部、16…座部、18…ガスケット、35…(ガスケットの)先端面、36…(ガスケットの)後端面、41…凹部、351…内周側先端面、351A…第1内周側先端面、351B…第2内周側先端面、352…外周側先端面、361…内周側後端面、362…外周側後端面、CL1…軸線、CL2…(ガスケットの)中心軸。

Claims (8)

  1. 軸線方向に貫通孔を有する主体金具と、
    前記主体金具の外周に設けられた中実環状のガスケットとを備え、
    前記主体金具は、
    自身の先端側外周に形成された取付用の雄ねじ部と、
    前記雄ねじ部よりも後端側に形成され、径方向外側に膨出する座部とを有し、
    前記ガスケットが前記雄ねじ部と前記座部との間に設けられた点火プラグであって、
    前記ガスケットのうち前記座部とは反対側に位置する面には、前記軸線方向に深さを有する凹部の開口が形成され、
    前記ガスケットは、前記凹部の後端を通り前記ガスケットの中心軸に垂直な平面を基準平面としたとき、少なくとも前記基準平面からの距離が内周側に向かって小さくなる内周側先端面と、前記内周側先端面よりも外周側に位置する外周側先端面とを有し、
    前記凹部の開口は、前記外周側先端面の最内周よりも内周側に形成されていることを特徴とする点火プラグ。
  2. 前記中心軸を含み前記凹部の後端を通る断面において、前記内周側先端面は、前記凹部の開口よりも外周側に位置する第1内周側先端面を有することを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ。
  3. 前記ガスケットは、前記中心軸を含み前記凹部の後端を通る断面において、前記基準平面より先端側に位置し、前記中心軸に最も近い点から前記中心軸までの最短距離をL1とし、前記基準平面より後端側に位置し、前記中心軸に最も近い点から前記中心軸までの最短距離をL2としたときに、L1<L2であることを特徴とする請求項1又は2に記載の点火プラグ。
  4. 前記凹部の開口は、前記ガスケットのうち前記座部とは反対側に位置する面の周方向に沿った一部に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  5. 前記雄ねじ部を内部に含む最小の仮想円柱に対する、前記座部の径方向外側に向けた突出量をA(mm)とし、前記中心軸を含む断面における、前記外周側先端面の前記中心軸と直交する方向に沿った長さをB(mm)としたとき、0.2≦B/A≦0.75を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  6. 前記ガスケットのうち前記座部側に位置する面は、
    少なくとも一部が前記内周側先端面の背後に位置する内周側後端面と、
    少なくとも一部が前記外周側先端面の背後に位置する外周側後端面とを備え、
    前記断面において、前記基準平面から前記内周側後端面までの前記中心軸に沿った距離L3が、前記基準平面から前記外周側後端面までの前記中心軸に沿った距離L4よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  7. 前記ガスケットの硬度が、ビッカース硬度で100Hv以上200Hv以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  8. 前記主体金具の前記軸線を含む断面において、前記座部のうち前記ガスケット側に位置する面と前記主体金具の前記軸線に垂直な仮想線とのなす鋭角は、0.5°以上6°以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の点火プラグ。
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