JPWO2014125744A1 - 工業用二層織物 - Google Patents

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Abstract

高通気でありながら耐摩耗性に優れ、ワイヤーマークや脱水マークを防止すると共に、高剛性である工業用二層織物を提供する。本発明に係る工業用二層織物は、上面側経糸と上面側緯糸からなる上面側織物と、下面側経糸と下面側緯糸からなる下面側織物と、接結糸として機能する下面側経糸を有し、前記上面側織物において隣接する3本の上面側経糸を有し、前記上面側緯糸は連続する3本の上面側経糸の上側を通った後、1本の上面側経糸の下側を通過し、次いで1本の上面側経糸の上側を通った後、連続する3本の上面側経糸の下側を通ることを特徴とする。

Description

本発明は高通気でありながら耐摩耗性に優れ、高剛性を有した工業用二層織物に関し、特に空間密度を低減させることにより良好な脱水性を得ることができ、緯糸の打込本数を増加させることにより高剛性を有した工業用二層織物に関する。
従来から工業用織物として経糸、緯糸で製織したものが広く使用されており、例えば製紙用織物や搬送用ベルト、ろ布等があり、用途や使用環境に適した織物特性が要求されている。そして、織物の網目を利用して原料の脱水等を行う製紙工程で使用される抄紙用織物での要求は特に厳しい。
例えば、紙に織物のワイヤーマークが転写しにくい表面平滑性に優れた織物、また原料に含まれる余分な水分を十分且つ均一に脱水するための脱水性、過酷な環境下でも好適に使用できる程度の剛性、耐摩耗性を持ち合わせたもの、そして良好な紙を製造するために必要な条件を長期間持続することのできる織物が要求されている。
その他にも繊維支持性、製紙の歩留まりの向上、寸法安定性、走行安定性等が要求されている。
さらに近年では抄紙マシンが高速化しているため、それに伴い抄紙用織物への要求も一段と厳しいものとなっている。
工業用織物の中でも最も要求が厳しい抄紙用織物について説明すれば、ほとんどの工業用織物の要求とその解決について理解できる。そこで、以下抄紙用織物を一例に挙げて説明する。
近年ではマシンの高速化に伴い、特に優れた脱水性、表面平滑性に加え高剛性が要求されている。マシンや抄造物によって求められる脱水特性は異なっているが、どんな抄造物であっても均一な脱水性は必須条件である。
また、近年では故紙の利用が増え、微細繊維が多く混在することで脱水不足になり、十分且つ均一な脱水がより重要となり、製紙用織物への要求の解決は一段と難しくなってきている。
さらに、一般的に直接状に配置された経糸が交叉して織物を形成するが、織り組織を変化させても経糸と経糸の間隔はぼ一定である。そのため経糸の間隔に形成される直接状空間によりワイヤーマークが発生する問題も生じていた。
上記のような問題点を解決するために、経糸や緯糸を蛇行させて織り込む、いわゆるラテラル構造を採用した織物が開発されている。例えば、特許文献1には上面側経糸でラテラル構造を形成する製紙用二層織物が開示されている。また、特許文献2には上面側緯糸でラテラル構造を形成する工業用二層織物が開示されている。さらに、特許文献3には経糸でラテラルクリンプを形成する製紙用単層織物が開示されている。
しかし、特許文献1に開示された製紙用二層織物は、接結糸として緯糸が使用されており剛性等の観点から問題が発生していた。
また、特許文献2に開示された工業用二層織物は、緯糸でラテラル構造を形成しているので、通常の緯糸に比較して進行方向に蛇行して織物を構成するため、緯糸の打込本数を増加させることが困難である。
さらに、特許文献3に開示された製紙用単層織物は、表面平滑性や耐摩耗性等の点で二層織物に比較して劣っていた。
特許第4584398号公報 特開2010−126848号公報 特許第3530623号公報
本発明は高通気でありながら耐摩耗性に優れ、ワイヤーマークや脱水マークを防止すると共に、高剛性である工業用二層織物を提供することを目的とする。
本発明に係る工業用二層織物は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した点に特徴を有する。
(1)上面側経糸と上面側緯糸からなる上面側織物と、下面側経糸と下面側緯糸からなる下面側織物と、接結糸として機能する下面側経糸を有する工業用二層織物の完全組織において、前記上面側織物において隣接する3本の上面側経糸を有し、前記上面側緯糸は連続する3本の上面側経糸の上側を通った後、1本の上面側経糸の下側を通過し、次いで1本の上面側経糸の上側を通った後、連続する3本の上面側経糸の下側を通ることを特徴とする工業用二層織物である。
(2)前記隣接する3本の上面側経糸が、それぞれ1又は2本の上面側緯糸の上を通って一のナックルを形成し、前記接結糸として機能する下面側経糸が前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸の下と上面側緯糸の上との間を通って他のナックルを形成し、前記接結糸として機能する下面側経糸によって形成される他のナックルが前記上面側経糸によって形成される一のナックルよりも上面側へ突出しないことを特徴とする上記(1)に記載された工業用二層織物である。
(3)前記3本の上面側経糸が前記一のナックル以外の箇所で、隣り合う上面側経糸同士が最も近接する寄集部において、隣り合う上面側経糸が1本の上面側緯糸を上側と下側に分かれて相互に織り込むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載された工業用二層織物である。
本発明に係る工業用二層織物は、高通気でありながら耐摩耗性に優れ、ワイヤーマークや脱水マークを防止すると共に、高剛性であるという優れた効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る工業用二層織物の完全組織を示す意匠図である。 図1における緯糸1’に沿って切断された横断面図を模式的に示した図である。 図1における経糸に沿って切断された縦断面図を模式的に示した図である。図3(a)は図1における経糸1、図3(b)は経糸2、図3(c)は経糸3、図3(d)は経糸4、図3(e)は経糸5、図3(f)は経糸6、図3(g)は経糸7、図3(h)は経糸8に沿って切断された縦断面図である。 本発明の実施形態1に係る工業用二層織物の上面側の状態を示す表面写真である。 本発明の実施形態2に係る工業用二層織物の完全組織を示す意匠図である。 図5における経糸に沿って切断された縦断面図を模式的に示した図である。図6(a)は図5における経糸1、図2(b)は経糸2、図2(c)は経糸3、図2(d)は経糸4、図2(e)は経糸5、図2(f)は経糸6、図2(g)は経糸7、図2(h)は経糸8に沿って切断された縦断面図である。
以下、本発明に係る工業用二層織物を説明する。その後、図面に則して本発明の工業用二層織物に係る実施形態を説明する。
本発明に係る工業用二層織物は、完全組織において、上面側経糸と上面側緯糸とからなる上面側織物と、下面側経糸と下面側緯糸とからなる下面側織物と、接結糸として機能する下面側経糸を少なくとも有している。
また本発明に係る工業用二層織物は、上面側織物において3本の上面側経糸が隣接して配置されている。そして、上面側緯糸は連続する3本の上面側経糸の上側を通った後、1本の上面側経糸の下側を通過し、次いで1本の上面側経糸の上側を通った後、連続する3本の上面側経糸の下側を通って織り込まれる点に特徴を有する。
このような構造を採用することによって、3本の上面側経糸と織り合わされる上面側緯糸を織物の高さ方向に大きく動かすことができ、上網が厚くなり空間密度が低くなる。空間密度を低くおさえることによって、表面における水の保水量が低減し、ひいては脱水速度が速くなる。また、緯糸の打込本数を増加させることができ、結果的に高剛性を有した工業用二層織物を提供することができる。
また本発明に係る工業用二層織物は、隣接する3本の上面側経糸が、それぞれ1又は2本の上面側緯糸の上を通って一のナックルを形成し、前記接結糸として機能する下面側経糸が前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸の下と上面側緯糸の上との間を通って他のナックルを形成しても良い。かかる構成においては、前記接結糸として機能する下面側経糸によって形成される他のナックルが、前記上面側経糸によって形成される一のナックルよりも上面側へ突出しないことが特徴となる。このような構造を採用することにより、接結糸による表面マーキング性が向上し、ワイヤーマークや脱水マークを防止することができる。
また、上面側緯糸は連続する3本の上面側経糸の上側を通った後、1本の上面側経糸の下側を通過し、次いで1本の上面側経糸の上側を通ることにより、3本の上面側経糸の両側の2本が緯糸によって中央側へおされる。また緯糸の上側を通る上面側経糸は、3本の上面側経糸によって形成された山から外側へおされることになる。
これにより、経糸によってラテラル構造を形成することができ、緯糸の打込本数を増加させることが可能となり、より高剛性の工業用二層織物を提供することができる。
また本発明に係る工業用二層織物は、3本の上面側経糸が一のナックル以外の箇所で、隣り合う上面側経糸同士が最も近接する寄集部において、隣り合う上面側経糸が1本の上面側緯糸を上側と下側に分かれて相互に織り込まれているのが好ましい。このような構造を採用することによって、ラテラル構造における寄集部において、斜め方向への脱水経路を形成することでき、表面における水の保水量が低減し、脱水速度を速くすることができる。
本発明に使用される糸としては、製紙用織物に望まれる特性によって自由に選択でき特に限定されない。例えばモノフイラメントの他、マルチフイラメント、スパンヤーン、捲縮加工や嵩高加工等を施した一般的にテクスチャードヤーン、バルキーヤーン、ストレッチヤーンと称される加工糸、モール糸、あるいはこれらをより合わせる等して組み合わせた糸等が使用できる。また、糸の断面形状も円形だけでなく四角形状や星型等の矩形状の糸や楕円形状、中空等の糸が使用できる。また、糸の材質としても自由に選択でき、ポリエステル、ナイロン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン、ポリプロ、アラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンナフタレート、綿、ウール、金属等が使用できる。勿論、共重合体やこれらの材質に目的に応じて色々な物質をブレンドしたり含有させた糸を使用しても良い。
一般的には、上層面側経糸、下層面側経糸、上層面側緯糸には剛性があり、寸法安定性が優れているポリエステルモノフイラメントを用いるのが好ましい。また、耐摩耗性が要求される下層面側緯糸は、ポリエステルモノフイラメントとナイロンモノフイラメントを交互に配置する等、交織して剛性を確保しつつ耐摩耗性を向上させることもできる。
また、組織上は本来1本の糸が配置される部分に、同組織で糸を複数本引き揃えて配置することもできる。細い線径の糸を複数本引き揃えて配置することによって、表面性の向上と織物の厚みを薄くすることができる。
以下に本発明の工業用二層織物に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る実施形態の完全組織を示す意匠図である。完全組織とは、織物組織の最小の繰り返し単位であって、この完全組織が上下左右につながって織物全体の組織が形成される。意匠図において、経糸はアラビア数字、例えば1、2、3、で示し、緯糸はダッシュを付したアラビア数字、例えば1´、2´、3´、で示し、Uは上面側織物の糸であることを示し、Lは下面側織物の糸であることを示す。また、接結糸として機能する経糸はbを加えることで、例えば1Lb等で示す。
また、×印は上面側経糸が上面側緯糸の上側に位置していることを示し、○印は下面側経糸が下面側緯糸の下側に位置していることを示し、▲印は接結糸として機能する下面側経糸が上面側緯糸の上側に位置していることを示す。
上面側と下面側の経糸、緯糸は上下に重なって配置されている。尚、意匠図では糸が上下に正確に重なって上面側の経糸、緯糸の真下に下面側の経糸、緯糸が配置されることになっているが、これは図面の都合上であって実際の織物ではずれて配置されても構わないものである。
実施形態1
図1乃至図3は、本発明の実施形態1に係る工業用二層織物を説明するための意匠図及び断面図である。
図1に示す如く、本実施形態1に係る工業用二層織物は、上面側経糸(1U〜8U)と、下面側経糸(1L〜8L)とを有し、接結糸として機能する下面側経糸2Lb、6Lbを有する。また、上面側緯糸(1’U〜8’U)と、下面側緯糸(1’L、3’L,5’L,7’L)からなる8シャフトの織物である。
上面側緯糸(1’U、2’U・・・)と下面側緯糸(1’L、3’L・・・)の配置比率は2:1である。
本実施形態において、図2に示す如く上面側緯糸1’Uは、連続する3本の上面側経糸1U、2U、3Uの上側を通った後、1本の上面側経糸4Uの下側を通過し、次いで1本の上面側経糸5Uの上側を通った後、連続する3本の上面側経糸6U、7U、8Uの下側を通っている。
このような構造を採用することによって、3本の上面側経糸1U、2U、3Uのうち上面側経糸3Uは、上面側経糸4Uによって織り込まれた緯糸1’Uによって矢印で示す中央側へ押される。上面側緯糸4Uは、反対に緯糸1’Uによって矢印で示す方向へ押される。3本の上面側経糸6U、7U、8Uのうち上面側経糸6Uは、上面側経糸5Uの上を通る緯糸1’Uによって矢印で示す中央側へ押される。上面側経糸8Uは、図示しない3本の上面側経糸の上を通る緯糸1’Uによって矢印で示す中央側へ押される。このようにして経糸によるラテラル構造が形成される。
次に、図3(a)に示す如く、上面側経糸1Uは、上面側緯糸2’U、3’U、6’U、8’Uを上から織り込んでいる。また上面側経糸1Uの下に位置する下面側経糸1Lは、下面側緯糸3’Lを下から織り込んでいる。また図3(b)に示す如く、上面側経糸2Uは、上面側緯糸3’U、5’U、6’U、7’Uを上から織り込んでいる。また上面側経糸2Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸2Lbは、下面側緯糸3’Lを下から織り込み、上面側緯糸8’Uを上から織り込んでいる。さらに図3(c)に示す如く、上面側経糸3Uは上面側緯糸2’U、4’U、5’U、8’Uを上から織り込んでいる。上面側経糸3Uの下に位置する下面側経糸3Lは、下面側緯糸5’Lを下から織り込んでいる。ここで、隣接する3本の上面側経糸1U、2U、3は、1本の上面側緯糸8’Uの上を通って一のナックルを形成しているのが分かる。そして当該箇所において、接結糸として機能する下面側経糸2Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸2Uの下と上面側緯糸8’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。すなわち、接結糸として機能する下面側経糸2Lbによって形成される他のナックルは上面側経糸2Uによって形成される一のナックルよりも上面側へ突出していないのが特徴である。
また、図3(e)〜(g)に示す如く、隣接する3本の上面側経糸5U、6U、7Uは、1本の上面側緯糸4’Uの上を通って一のナックルを形成しているのが分かる。そして図3(f)に示す如く、当該箇所において接結糸として機能する下面側経糸6Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸6Uの下と上面側緯糸4’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。すなわち、接結糸として機能する下面側経糸6Lbによって形成される他のナックルは上面側経糸6Uによって形成される一のナックルよりも上面側へ突出していないことが分かる。
図4は、このようにして折り合わされた完全組織を有する本発明の実施形態1に係る工業用二層織物の上面側の状態を示す表面写真である。
図4の表面写真より、経糸は走行方向に蛇行しながらラテラル構造を形成していることが分かる。そして、図4の表面写真より、3本の上面側経糸が一のナックル以外の箇所で、隣り合う上面側経糸同士が最も近接する寄集部(写真中、まるで囲んだ箇所)において、隣り合う上面側経糸が1本の上面側緯糸を上側と下側に分かれて相互に織り込まれているのが分かる。このような構造を採用することによって、ラテラル構造における寄集部において、斜め方向への脱水経路を形成することでき、表面における水の保水量が低減し、脱水速度を速くすることができる。
実施形態2
図5及び図6は、本発明の実施形態2に係る工業用二層織物を説明するための意匠図及び断面図である。
図5に示す如く、本実施形態2に係る工業用二層織物は、上面側経糸(1U〜8U)と、接結糸として機能する下面側経糸(1Lb〜8Lb)とを有する。また、上面側緯糸(1’U〜8’U)と、下面側緯糸(1’L〜8’L)からなる8シャフトの織物である。
上面側緯糸(1’U、2’U・・・)と下面側緯糸(1’L、2’L・・・)の配置比率は1:1である。
図6(a)に示す如く、上面側経糸1Uは、上面側緯糸2’U、3’U、4’U、8’Uを上から織り込んでいる。また上面側経糸1Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸1Lbは、下面側緯糸2’L、7’Lを下から織り込み、上面側緯糸5’Uを上から織り込んでいる。また図6(b)に示す如く、上面側経糸2Uは、上面側緯糸1’U、2’U、5’U、7’Uを上から織り込んでいる。また上面側経糸2Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸2Lbは、上面側緯糸2’Uを上から織り込み、下面側緯糸5’L、7’Lを下から織り込んでいる。さらに図6(c)に示す如く、上面側経糸3Uは上面側緯糸2’U、4’U、6’U、7’Uを上から織り込んでいる。上面側経糸3Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸3Lbは、下面側緯糸1’L、4’Lを下から織り込み、上面側緯糸7’Uを上から織り込んでいる。図6(d)に示す如く、上面側経糸4Uは、上面側緯糸1’U、3’U、4’U、7’Uを上から織り込んでいる。上面側経糸4Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸4Lbは、下面側緯糸1’L、6Lを下から織り込み、上面側緯糸4’Uを上から織り込んでいる。さらに図6(e)に示す如く、上面側経糸5Uは上面側緯糸1’U、4’U、6’U、8’Uを上から織り込んでいる。上面側経糸5Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸5Lbは、上面側緯糸1’Lを上から織り込み、下面側緯糸3’L、6’Lを下から織り込んでいる。図6(f)に示す如く、上面側経糸6Uは、上面側緯糸1’U、3’U、5’U、6’Uを上から織り込んでいる。上面側経糸6Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸6Lbは、下面側緯糸3’L、8’Lを下から織り込み、上面側緯糸6’Uを上から織り込んでいる。さらに図6(g)に示す如く、上面側経糸7Uは上面側緯糸2’U、3’U、6’U、8’Uを上から織り込んでいる。上面側経糸7Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸7Lbは、上面側緯糸3’Lを上から織り込み、下面側緯糸5’L、8’Lを下から織り込んでいる。図6(h)に示す如く、上面側経糸8Uは、上面側緯糸3’U、5’U、7’U、8’Uを上から織り込んでいる。上面側経糸8Uの下に位置する接結糸として機能する下面側経糸8Lbは、下面側緯糸2’L、5’Lを下から織り込み、上面側緯糸8’Uを上から織り込んでいる。
ここで、隣接する3本の上面側経糸4U、5U、6Uは、1本の上面側緯糸1’Uの上を通って一のナックルを形成しているのが分かる。そして当該箇所において、接結糸として機能する下面側経糸5Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸5Uの下と上面側緯糸1’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
さらに隣接する3本の上面側経糸1U、2U、3Uは、1本の上面側緯糸2’Uの上を通って一のナックルを形成している箇所において、接結糸として機能する下面側経糸2Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸2Uの下と上面側緯糸2’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
さらに隣接する3本の上面側経糸1U、2U、3Uは、1本の上面側緯糸2’Uの上を通って一のナックルを形成している箇所において、接結糸として機能する下面側経糸2Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸2Uの下と上面側緯糸2’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
さらに隣接する3本の上面側経糸6U、7U、8Uは、1本の上面側緯糸3’Uの上を通って一のナックルを形成している箇所において、接結糸として機能する下面側経糸7Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸7Uの下と上面側緯糸3’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
さらに隣接する3本の上面側経糸3U、4U、5Uは、1本の上面側緯糸4’Uの上を通って一のナックルを形成している箇所において、接結糸として機能する下面側経糸4Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸4Uの下と上面側緯糸4’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
さらに隣接する3本の上面側経糸8U、1U、2Uは、1本の上面側緯糸5’Uの上を通って一のナックルを形成している箇所において、接結糸として機能する下面側経糸1Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸1Uの下と上面側緯糸5’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
さらに隣接する3本の上面側経糸5U、6U、7Uは、1本の上面側緯糸6’Uの上を通って一のナックルを形成している箇所において、接結糸として機能する下面側経糸6Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸6Uの下と上面側緯糸6’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
さらに隣接する3本の上面側経糸2U、3U、4Uは、1本の上面側緯糸7’Uの上を通って一のナックルを形成している箇所において、接結糸として機能する下面側経糸3Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸3Uの下と上面側緯糸7’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
さらに隣接する3本の上面側経糸7U、8U、1Uは、1本の上面側緯糸8’Uの上を通って一のナックルを形成している箇所において、接結糸として機能する下面側経糸8Lbが前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸8Uの下と上面側緯糸8’Uの上との間を通って他のナックルを形成しているのが分かる。
上記の接結糸として機能する下面側経糸によって形成される他のナックルは上面側経糸によって形成される一のナックルよりも上面側へ突出していないのが特徴である。
このような構造を採用することによって、高通気でありながら耐摩耗性に優れ、高剛性を有した工業用二層織物を提供し、空間密度を低減させることにより良好な脱水性を得ることができ、緯糸の打込本数を増加させることにより高剛性を有した工業用二層織物を提供することができる。
(2)前記隣接する3本の上面側経糸が、それぞれ1又は2本の上面側緯糸の上を通って一のナックルを形成し、前記接結糸として機能する下面側経糸が前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸の下と上面側緯糸の上との間を通って他のナックルを形成し、前記接結糸として機能する下面側経糸によって形成される他のナックルが前記上面側経糸によって形成される一のナックルよりも上面側へ突出しないことを特徴とする上記(1)に記載された工業用二層織物である。
(3)前記3本の上面側経糸が前記一のナックル以外の箇所で、隣り合う上面側経糸同士が最も近接する奇集部において、隣り合う上面側経糸が1本の上面側緯糸を上側と下側に分かれて相互に織り込むことを特徴とする上記(2)に記載された工業用二層織物である。
発明の効果

Claims (3)

  1. 上面側経糸と上面側緯糸からなる上面側織物と、下面側経糸と下面側緯糸からなる下面側織物と、接結糸として機能する下面側経糸を有する工業用二層織物の完全組織において、前記上面側織物において隣接する3本の上面側経糸を有し、前記上面側緯糸は連続する3本の上面側経糸の上側を通った後、1本の上面側経糸の下側を通過し、次いで1本の上面側経糸の上側を通った後、連続する3本の上面側経糸の下側を通ることを特徴とする工業用二層織物。
  2. 前記隣接する3本の上面側経糸が、それぞれ1又は2本の上面側緯糸の上を通って一のナックルを形成し、前記接結糸として機能する下面側経糸が前記一のナックル内において前記3本の上面側経糸のうち中央に位置する上面側経糸の下と上面側緯糸の上との間を通って他のナックルを形成し、前記接結糸として機能する下面側経糸によって形成される他のナックルが前記上面側経糸によって形成される一のナックルよりも上面側へ突出しないことを特徴とする請求項1に記載された工業用二層織物。
  3. 前記3本の上面側経糸が前記一のナックル以外の箇所で、隣り合う上面側経糸同士が最も近接する寄集部において、隣り合う上面側経糸が1本の上面側緯糸を上側と下側に分かれて相互に織り込むことを特徴とする上記請求項1又は2に記載された工業用二層織物。
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