JP3530623B2 - 製紙用単層織物 - Google Patents

製紙用単層織物

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JP3530623B2
JP3530623B2 JP07805295A JP7805295A JP3530623B2 JP 3530623 B2 JP3530623 B2 JP 3530623B2 JP 07805295 A JP07805295 A JP 07805295A JP 7805295 A JP7805295 A JP 7805295A JP 3530623 B2 JP3530623 B2 JP 3530623B2
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岳敏 渡辺
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健仁 久慈
達彦 安岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は製紙用に使用される単層
織物である。
【0002】
【従来の技術】従来使用されている製紙用織物は直線状
に配置された経糸が交叉して織物を形成している。織り
組織を変化させても経糸と経糸の間隔はほぼ一定であ
る。そのため経糸の間隔に形成される直線状空間により
抄造される紙に平行な筋状の脱水マークと呼ばれるワイ
ヤーマークが発生する間題があった。また経糸を蛇行さ
せたいわゆるラテラルクリンプを形成した網においても
経糸の間隔が等しいのでやはり経方向のワイヤーマーク
が発生する。また、単層織物に対し、補助緯糸を配置し
た単層織物(特開平2−68383、2−68384、
2−68385)は優れた紙表面の平滑性を有し、表面
性の良い紙を製造することができるという効果を奏する
が、経糸が間隔をおいて直線的に形成されていたため、
最近の高速で脱水力が強い抄紙機では経糸の間隔に応じ
た脱水による縦筋状の脱水マークが発生するという問題
が出て来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は一定の経糸の
間隔により発生するワイヤーマークを防止するとともに
織物の姿勢が崩れず製紙面を平滑となし紙質を向上した
紙を製造することができる製紙用織物を提供する。
【0004】
【課題を解決した手段】本発明は、 「1. 完全組織において、緯糸を下側から織り込んで
形成する緯糸1本分の走行面側ナックルを2箇所で形成
する経糸を、該2箇所の走行面側ナックルがそれぞれ異
なる側に隣り合った経糸の走行面側ナックルと隣接する
ように他の経糸を間に介在せずに配置して完全組織を構
成することにより、経糸が緯糸方向にナックル部で歪曲
方向を反転し波状にうねりながら、両隣の経糸と走行面
側ナックル部において交互に接触し、緯糸が走行面側ナ
ックル部において隣接する2本の経糸によって、下側か
ら織り込まれて走行面側にロングクリンプを形成する基
本織物の緯糸間に緯糸より線径が小さい補助緯糸を、少
なくとも緯糸の上から次の緯糸の下に向う経糸と緯糸の
下から次の緯糸の上に向う経糸の上に配置した製紙用単
層織物。 2. 基本織物が連続する4本の緯糸の上を通った後、
1本の緯糸を下側から織り込んで走行面側ナックルを形
成し、ついで、連続する2本の緯糸の上を通った後1本
の緯糸を下側から織り込んで2つ目の走行面側ナックル
を形成して繰り返し単位を構成する経糸の組織を緯糸5
本分順次ずらして配置して完全組織を構成する8シャフ
トの織物である、1項に記載された製紙用単層織物。 3. 基本織物が連続する2本の緯糸の上を通った後1
本の緯糸を下側から織り込んで走行面側ナックルを形成
し、ついで、1本の緯糸の上を通った後1本の緯糸を下
側から織り込んで2つ目のナックルを形成して繰り返し
単位を構成する経糸の組織を、緯糸2本分順次ずらして
配置して完全組織を構成する5シャフトの織物である、
1項に記載された製紙用単層織物。 4. 経糸の緯糸方向の波状の曲がりが、経糸が緯糸方
向に曲がり緯糸を織り込むナックル部で曲がり方向を反
転した波状である、1項ないし項のいずれか1項に記
載された製紙用単層織物。 . 補助緯糸がポリアミドモノフィラメントである、
1項ないし項のいずれか1項に記載された製紙用単層
織物。 . 補助緯糸がマルチフィラメントである、1項ない
項のいずれか1項に記載された製紙用単層織物。 . 補助緯糸を複数本配置した、1項ないし項のい
ずれか1項に記載された製紙用単層織物。」に関する。
【0005】
【作用】本発明の第1の特徴は、補助緯糸を配置する基
本織物が緯糸を下側から織り込んで形成する緯糸1本分
の走行面側ナックルを2箇所で形成する経糸を、該2箇
所の走行面側ナックルがそれぞれ異なる側に隣り合った
経糸の走行面側ナックルと隣接するように配置して完全
組織を構成することにより、経糸が緯糸方向の波状にう
ねりながら、両隣りのナックル部において交互に接触す
ることである。このように経糸が波状にうねって形成さ
れているため、経糸間に等間隔の直線状の間隔が形成さ
れないので、経方向のワイヤーマークが発生しない。
【0006】本発明の第2の特徴は、緯糸が隣接する経
糸により下側から強力に織り込まれているためこのナッ
クルの隣りで緯糸は走行面側に大きく突出して摩耗体積
が大きくなるのと緯糸は完全組繊で隣接経糸により1回
織り込まれるので走行面にロングクリンプを形成するの
で耐摩耗性が向上することである。そして隣接する2本
の経糸が一緒になって一つのナックルを形成するのでこ
の点で経糸は一体化されている。また次の交叉部では反
対側の隣接経糸と一緒になって一つのナックル部を形成
し一体化する。こうして経糸は順次ナックル部を一体化
し全体として一体化されるので網の姿勢維持性が非常に
良好となる。
【0007】本発明の第3の特徴は、各緯糸間に補助緯
糸を配置し、経糸が緯糸の上から下に行き、経糸が緯糸
の下から上に行くヶ所の経糸により形成される凹所に補
助緯糸が配置され織物の製紙側表面を平滑にしたことで
ある。このように織物表面を平滑にすることにより紙質
が良好となる。
【0008】更に補助緯糸を配置したことにより、経糸
が波状にうねることにより経糸の間隔が拡がった所に補
助緯糸が配置され、拡大された▲ろ▼水空間の発生が防
止されるので▲ろ▼水空間が均一になり紙に脱水マーク
の発生がないことである。
【0009】基本織物としては8シャフトまたは5シャ
フトの織物が好ましい。8シャフトの織物の場合は、4
本の緯糸の上を通った後、1本の緯糸を下側から織り込
んで走行面側ナックルを形成し、ついで、連続する2本
の緯糸の上を通った後1本の緯糸を下側から織り込んで
2つ目の走行面側ナックルを形成して繰り返し単位を構
成する経糸の組織を緯糸5本分順次ずらして配置して完
全組織を構成する。5シャフトの織物の場合は、2本の
緯糸の上を通った後1本の緯糸を下側から織り込んで走
行面側ナックルを形成し、ついで、1本の緯糸の上を通
った後1本の緯糸を下側から繊り込んで2つ目のナック
ルを形成して繰り返し単位を構成する経糸の組織を、緯
糸2本分順次ずらして配置して完全組織を構成する。
【0010】経糸の波状のうねりについて詳しく説明す
ると経糸は緯糸方向に曲がって緯糸を下側から織り込む
ナックルの部分で反対方向に曲がり、次のナックル部分
で再び初めの方向に曲がる。このような曲がり方向反転
を順次繰り返し波状のうねった経糸となる。そしてナッ
クル部で隣接した経糸と一緒になって緯糸を織り込むの
である。
【0011】補助緯糸は各緯糸間に配置されるが、一本
づつ配置してもよく、複数本配置してもよい。補助緯糸
は緯糸より線径が小さいものが好ましい。補助緯糸はポ
リエステルモノフィラメント、ポリアミドモノフィラメ
ント、マルチフィラメント、マルチフィラメントの撚糸
等が使用される。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を完全組織を示す組織図で示
しながら順次図面に基づいて具体的に説明する。
【0013】図1は本発明の製紙用単層織物の実施例の
完全組織を示す組織図である。経糸はアラビア数字で、
緯糸はダッシュを付したアラビア数字、補助緯糸はダブ
ルダッシュを付したアラビア数字で示した。×印は経糸
が緯糸、補助緯糸の上側に位置する部分を示す。本実施
例では緯糸1′、3′、5′、7′、9′、11′、1
3′、15′の各間に補助緯糸2″、4″、6″、
8″、10″、12″、14″、16″が1本ずつ配置
されている。また、本実施例の補助緯糸を配置していな
い基本織物を図6に示した。基本織物は経糸1が緯糸
1′、2′、3′、4′の上側を通った後、緯糸5′の
下側を通って緯糸5′を織り込んで走行面側ナックルを
形成し、次いで、緯糸6′、7′の上側を通った後、緯
糸8′の下側を通って緯糸8′を織り込んで走行面側ナ
ックルを形成して繰り返し単位を構成しており、この経
糸1を緯糸5本分ずらして、経糸2、3、4、5、6、
7、8と配置して完全組織を構成している。また、経糸
1の緯糸5′を織り込んで形成した走行面側ナックルに
は、経糸2の走行面側ナックルが隣接しており、緯糸
8′を織り込んで形成した走行面側ナックルには左側に
続く完全組織の経糸8の走行面側ナックルが隣接してお
り、走行面側ナックルを2つ形成する経糸が、2つの走
行面側ナックルがそれぞれ異なる側に隣り合った経糸の
走行面側ナックルと隣接するように配置されていること
が理解される。よって経糸は緯糸方向に波状にうねりな
がら両隣の経糸と走行面側ナックル部において交互に接
触し、緯糸は隣接した2本の経糸によって下側から織り
込まれて経糸6本分のロングクリンプを形成するのであ
る。例えば経糸1は右斜め上の方向に経糸2に向って緯
糸5′を繊り込んだ走行面側ナックルの部分で経糸2と
接触し、次いで左斜め上の方向に左側に続く完全組織の
経糸8に向って緯糸8′を織り込んだ走行面側ナックル
の部分で経糸8と接触しており、例えば緯糸5′は、隣
接する経糸1、2によって下側から織り込まれて、経糸
3、4、5、6、7、8の経糸6本分のロングクリンプ
を形成しているのである。補助緯糸は、図1から明らか
なように、完全組織において経糸によって上側から2回
織り込まれ、その織り込み部間で2本の経糸と4本の経
糸の上に配置されて経糸2本分と4本分のクリンプを形
成している。例えば、補助緯糸2″は経糸1と4によっ
て上側から織り込まれ、経糸2、3と経糸5、6、7、
8の上に配置され、経糸2本分と4本分のクリンプを形
成しているのである。
【0014】図2は、図1に示した実施例の製紙面側か
ら見た平面図である。経糸が緯糸方向の波状にうねりな
がら両隣の経糸と走行面側ナックル部において交互に接
触し、緯糸が隣接する2本の経糸によって下側から織り
込まれて走行面側にロングクリンプを形成し、補助緯糸
が各緯糸間に配位置され、経糸2本分と4本分のクリン
プを製紙面側に形成していることが良く理解できる。ま
た、補助緯糸は、緯糸の上から次の緯糸の下に向う経糸
と、緯糸の下から次の緯糸の上に向う経糸の上には必ず
配置されていることが理解される。例えば補助緯糸2″
は、緯糸1′の上から緯糸3′の下に向う経糸2と3の
上と、緯糸1′の下から緯糸3′の上に向う経糸5、6
の上に配置されているのである。
【0015】図3は、本発明の他の実施例の完全組織を
示す組織図である。補助緯糸を配置していない基本織物
は図1に示した実施例と同様、図6に示した織物であ
る。異なるのは、補助緯糸の配置方法であり、各緯糸間
に1本ずつ配置するのは同様であるが、本実施例では補
助緯糸が完全組織で経糸によって上側から3回織り込ま
れ、この織り込み部間で2本の経糸と2本の経糸と1本
の経糸の上に配置されるのである。例えば補助緯糸2″
は経糸1、4、7によって上側から織り込まれ、この織
り込み部間で経糸、2、3の2本の経糸と経糸5、6の
2本の経糸と経糸8の1本の経糸の上に配置されてい
る。
【0016】図4は、本発明の他の実施例の完全組織を
示す組繊図である。補助緯糸を配置していない基本織物
は図1と図3に示した実施例と同様図6に示した織物で
ある。異なるのは、補助緯糸の配置方法であり、各緯糸
間に1本ずつ配置するのは同様であるが、本実施例で
は、補助緯糸が完全組織で、経糸によって上側から1回
織り込まれ、この織り込み部間で7本の経糸の上に配置
されるのである。例えば、補助緯糸2″は、経糸4によ
って上側から織り込まれ、経糸5、6、7、8と次に続
く完全組織の経糸1、2、3の7本の経糸の上に配置さ
れている。
【0017】図5は、本発明の他の実施例の完全組織図
を示す組織図である。本実施例では緯糸1′、3′、
5′、7′、9′の各間に補助緯糸2″、4″、6″、
8″、10″が1本ずつ配置されている。補助緯糸を配
置していない基本織物は図7に示した織物である。経糸
1が緯糸1′、2′の上側を通った後、緯糸3′の下側
を通って緯糸3′を織り込んで走行面側ナックルを形成
し、次いで緯糸4′の上側を通った後緯糸5′の下側を
通って緯糸5′を織り込んで走行面側ナックルを形成し
て繰り返し単位を構成しており、この経糸1を緯糸2本
分順次ずらして経糸2、3、4、5と配置して完全組織
を構成している。また、経糸1の緯糸3′を織り込んで
形成した走行面側ナックルには左側に続く完全組織の経
糸5の走行面側ナックルが隣接しており、緯糸5′を織
り込んで形成した走行面側ナックルには経糸2の走行面
側ナックルが隣接しており、走行面側ナックルを2つ形
成する経糸が2つの走行面側ナックルがそれぞれ異なる
側に隣り合った経糸の走行面側ナックルと隣接するよう
に配置されていることが理解される。経糸は緯糸方向に
波状にうねりながら両隣の経糸と走行面側ナックル部に
おいて交互に接触し、緯糸は隣接した2本の経糸によっ
て下側から繊り込まれて経糸3本分のロングクリンプを
形成するのである。例えば経糸1は左斜め上の方向に左
側に続く完全組織の経糸5に向って、緯糸3′を織り込
んだ走行面側ナックル部分で経糸5と接触し、次いで右
斜め上の方向に向って緯糸5′を織り込んだ走行面側ナ
ックル部分で経糸2と接触しており、例えば緯糸1′は
隣接する経糸4、5によって下側から織り込まれて、経
糸1、2、3の経糸3本分のロングクリンプを形成して
いる。補助緯糸は、図5から明らかなように、完全組織
において経糸によって上側から1回織り込まれ、この織
り込み部間で4本の経糸の上に配置されている。例えば
補助緯糸2″は経糸1によって上側から織り込まれ、経
糸2、3、4、5の上に配置されているのである。以
上、図面に基づいて説明したが、これ等の他の基本織物
に対しても同様に補助緯糸を配置し、その効果を奏する
ことができる。
【0018】本発明の製紙用単層織物を構成する糸は従
来と同様、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレン
サルファイド等の合成樹脂モノフィラメント、あるいは
マルチフィラメントの撚糸が使用できるが、経糸には剛
性、姿勢安定性等の面からポリエステルモノフィラメン
トが好適であり、緯糸には、ポリエステルモノフィラメ
ントあるいはポリエステルモノフィラメントをそれぞれ
単独で使用するか両モノフィラメントを混織するのが好
ましい。ポリエステルモノフィラメントは剛性、姿勢安
定性に有利であるし、ポリアミドモノフィラメントは耐
摩耗性、汚れ防止に有利であるため、使用される抄紙機
のタイプ、使用条件、抄物等によって混織する本数比を
きめればよい。補助緯糸は、ポリアミドモノフィラメン
ト、ポリエステルモノフィラメントが適しており、また
▲ろ▼水性より平滑性を重視する抄物においてはマルチ
フィラメントの撚糸が適している場合もある。また、補
助緯糸は線径が小さく、他の糸よりフィブリル化しやす
いため、シャワー圧の高い抄紙機ではポリアミドモノフ
ィラメントを使用することが好ましい。また、実施例で
は補助緯糸を各緯糸間に1本配置したが、これに限られ
るものではなく、補助緯糸を複数本、特には2本、同組
織あるいは異なる組織で配置することもできる。
【0019】比較試験 図1に示した実施例1を本発明の代表例として、従来よ
り良く使用されている3/1サテン織の製紙用単層織物
を比較例として実施した比較試験の結果を表1に示す。
また、織物の構成も併せて表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】(註) *1 シート平滑度;ベック平滑度試験機による紙シー
トの織物サイドの平滑度(秒) *2 寿命数比;日本フイルコン株式会社製 摩耗試験
機(実用新案登録第1350124号)による。 以上の実施例及び比較試験結果から明らかな如く、本発
明の製紙用単層織物がシート平滑度、耐摩耗性を示す寿
命数比において従来例に比し、極めて良好な結果を示し
た。
【0022】
【発明の効果】本発明の製紙用単層織物は、以上の構成
を有しているので、従来の単層織物の抄紙面側の経糸ロ
ングナックルによる縦長な溝を補助緯糸で寸断しつつ、
製紙面側を細かく平滑に形成し、尚かつ経糸を緯糸方向
に波状にうねって曲げて形成し、また緯糸を隣接する2
本の経糸によって下側から強力に織り込んで走行面側に
大きく突出させているため、前述の如き、脱水性の低下
もなく、それに伴う真空強制脱水等を必要なく良好な脱
水性を抄紙初期段階から次工程のプレスパート移送まで
保つことができ、摩耗体積が大きいことによる相乗効果
によって使用命数が飛躍的に延長し、また、紙質の向
上、紙の平滑度の上昇、ワイヤーマークの減少、リテン
ションの向上に優れた効果を奏する。また、単層織物の
ため、多重織のような良好な濾水性、小さな保水性の確
保が困難という問題はなく、織物の中に含有されていた
水が水滴となって飛び散るという問題も発生しない。ま
た、脱水力の非常に大きい抄紙機に使用されても経糸の
間隔に応じた縦筋状のワイヤーマークが発生しない。こ
のように本発明の製紙用単層織物は、従来の製紙用織物
が抱えていた点を解決するという優れた効果を奏するの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す組織図である。
【図2】図1に示した実施例の製紙面側平面図である。
【図3】他の実施例を示す組織図である。
【図4】他の実施例を示す組織図である。
【図5】他の実施例を示す組織図である。
【図6】図1、図3、図4に示した実施例の補助緯糸を
配置していない基本織物を示す組織図である。
【図7】図5に示した実施例の補助緯糸を配置していな
い基本織物の組織図である。
【符号の説明】
1 経糸 2 経糸 3 経糸 4 経糸 5 経糸 6 経糸 7 経糸 8 経糸 1′ 緯糸 2′ 緯糸 3′ 緯糸 4′ 緯糸 5′ 緯糸 6′ 緯糸 7′ 緯糸 8′ 緯糸 9′ 緯糸 10′ 緯糸 11′ 緯糸 12′ 緯糸 13′ 緯糸 14′ 緯糸 15′ 緯糸 1″ 補助緯糸 2″ 補助緯糸 3″ 補助緯糸 4″ 補助緯糸 5″ 補助緯糸 6″ 補助緯糸 7″ 補助緯糸 8″ 補助緯糸 9″ 補助緯糸 10″ 補助緯糸 11″ 補助緯糸 12″ 補助緯糸 13″ 補助緯糸 14″ 補助緯糸 15″ 補助緯糸 16″ 補助緯糸
フロントページの続き (72)発明者 安岡 達彦 静岡県富士市厚原1780番地 日本フイル コン株式会社 静岡工場内 (56)参考文献 特開 昭62−97994(JP,A) 特開 平3−279485(JP,A) 特開 平2−68384(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21F 1/00 - 13/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 完全組織において、緯糸を下側から織り
    込んで形成する緯糸1本分の走行面側ナックルを2箇所
    で形成する経糸を、該2箇所の走行面側ナックルがそれ
    ぞれ異なる側に隣り合った経糸の走行面側ナックルと隣
    接するように他の経糸を間に介在せずに配置して完全組
    織を構成することにより、経糸が緯糸方向にナックル部
    で歪曲方向を反転し波状にうねりながら、両隣の経糸と
    走行面側ナックル部において交互に接触し、緯糸が走行
    面側ナックル部において隣接する2本の経糸によって、
    下側から織り込まれて走行面側にロングクリンプを形成
    する基本織物の緯糸間に緯糸より線径が小さい補助緯糸
    、少なくとも緯糸の上から次の緯糸の下に向う経糸と
    緯糸の下から次の緯糸の上に向う経糸の上に配置した製
    紙用単層織物。
  2. 【請求項2】 基本織物が連続する4本の緯糸の上を通
    った後、1本の緯糸を下側から織り込んで走行面側ナッ
    クルを形成し、ついで、連続する2本の緯糸の上を通っ
    た後1本の緯糸を下側から織り込んで2つ目の走行面側
    ナックルを形成して繰り返し単位を構成する経糸の組織
    を緯糸5本分順次ずらして配置して完全組織を構成する
    8シャフトの織物である、請求項1に記載された製紙用
    単層織物。
  3. 【請求項3】 基本織物が連続する2本の緯糸の上を通
    った後1本の緯糸を下側から織り込んで走行面側ナック
    ルを形成し、ついで、1本の緯糸の上を通った後1本の
    緯糸を下側から織り込んで2つ目のナックルを形成して
    繰り返し単位を構成する経糸の組織を、緯糸2本分順次
    ずらして配置して完全組織を構成する5シャフトの織物
    である、請求項1に記載された製紙用単層織物。
  4. 【請求項4】 経糸の緯糸方向の波状の曲がりが、経糸
    が緯糸方向に曲がり緯糸を織り込むナックル部で曲がり
    方向を反転した波状である、請求項1ないしのいずれ
    か1項に記載された製紙用単層織物。
  5. 【請求項5】 補助緯糸がポリアミドモノフィラメント
    である、請求項1ないしのいずれか1項に記載された
    製紙用単層織物。
  6. 【請求項6】 補助緯糸がマルチフィラメントである、
    請求項1ないしのいずれか1項に記載された製紙用単
    層織物。
  7. 【請求項7】 補助緯糸を複数本配置した、請求項1な
    いしのいずれか1項に記載された製紙用単層織物。
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