JPWO2014102858A1 - セルロース系バイオマスを原料とする糖化液製造方法及び糖化液製造装置 - Google Patents

セルロース系バイオマスを原料とする糖化液製造方法及び糖化液製造装置 Download PDF

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Abstract

本発明の糖化液製造方法は、(1)セルロース系バイオマスのスラリーを、超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより、セルロース系バイオマスに含有されているヘミセルロース又はセルロースをC5糖類又はC6糖類へと糖化分解する糖化分解工程と、(2)前記糖化分解工程後、スラリー中の固形物の移動方向とオーバーフロー水の移動方向とが逆向きとなるように、直列に配置された複数段の洗浄用シックナーを用いて、スラリー中の固形物を連続して洗浄水によって洗浄する洗浄工程と、(3)前記洗浄工程で回収された洗浄水から、前記洗浄用シックナーとは別個の静置用シックナーを用いて固形残渣を除去した後、濃縮装置を用いて前記静置用シックナーの上澄液を濃縮して糖化液とする濃縮工程とを有し、糖回収率が高く、濃縮装置にスケーリングが発生しにくい。

Description

本発明は、セルロース系バイオマスを超臨界状態又は亜臨界状態で加水分解して糖類を製造するための方法及びそのような方法に使用される装置に関する。
バイオマスエネルギー利用の一環として、植物の主成分であるセルロース又はヘミセルロースを分解し、エタノールを得ようとする試みがある。そこでは、得られたエタノールを、燃料用として主として自動車燃料に一部混入させたり、ガソリンの代替燃料として利用したりすることが計画されている。
植物の主な成分には、セルロース(炭素6個から構成されるC6単糖であるグルコースの重合物)、ヘミセルロース(炭素5個から構成されるC5単糖とC6単糖の重合物)、リグニン、デンプンが含まれるが、エタノールはC5単糖、C6単糖、それらの複合体であるオリゴ糖のような糖類を原料として、酵母菌のような微生物の発酵作用によって生成される。
セルロース又はヘミセルロースのようなセルロース系バイオマスを糖類に分解するには、1)硫酸のような強酸の酸化力により加水分解する方法、2)酵素により分解する方法、3)超臨界水又は亜臨界水の酸化力を利用する方法、の3種類が工業的に利用されようとしている。しかし、1)の酸分解法は、添加した酸が酵母菌の発酵に対して阻害物質となることから、セルロース又はヘミセルロースを糖類に分解した後、糖類をアルコール発酵させる前に添加した酸の中和処理が必須であり、その処理費用の点で経済的に実用化困難な面がある。2)の酵素分解法は、常温定圧処理が可能ではあるが、有効な酵素が見出されておらず、発見されたとしても酵素の生産コストが高くなることが予想されており、経済性の面で未だ工業規模では実現の目処が立っていない。
3)の超臨界水又は亜臨界水によってセルロース系バイオマスを加水分解して糖類とする方法として、特許文献1は、木質バイオマスから、高収率、高効率で糖類を得ることに加え、C5単糖とC6単糖を含む糖類と、C6単糖を含む糖類を分離して回収することができる糖類の製造方法を開示している。特許文献1の糖類の製造方法は、木質バイオマスに、高温高圧水を加えたスラリーを加熱処理する第1スラリー加熱工程(S1)と、加熱処理されたスラリーを、液体成分と、固体成分とに分離する第1分離工程(S2)と、分離された固体成分に、水を加えてスラリーとし、当該スラリーを加熱処理する第2スラリー加熱工程(S3)と、加熱処理されたスラリーを、液体成分と、固体成分とに分離する第2分離工程(S4)と、分離された液体成分から水を除去して糖類を取得する有用成分取得工程(S5)と、を含み、有用成分取得工程(S5)において、糖類を取得することに加え、さらに、第1分離工程(S2)で分離された液体成分から水を除去して、糖類を取得することを特徴とする。
特許文献2は、加圧熱水を用いてバイオマスを加水分解するバイオマスの加水分解方法において、バイオマス中の主にヘミセルロースを加水分解する第1工程と、この第1工程で得られた残渣中の主にセルロースを加水分解する第2工程を含み、前記第1工程で用いる液は、前記第2工程の終了後、固液分離して得られる濾液を含むことを特徴とするバイオマスの加水分解方法を開示している。特許文献2は、前記第1工程の加水分解に用いる液として、前記第2工程の終了後に固液分離で得られた濾液と共に、前記第1工程の終了後に固液分離して得られた残渣を水で洗浄した後、回収した水の一部を第1工程に、残りのスラリーを第2工程に用いることも開示している。
一方、複数のシックナーを用いて、懸濁液中の固形物を連続して分離及び洗浄する方法が知られている。特許文献3は、複数の洗浄シックナーを直列に配設して赤泥を洗浄する多段シックナー洗浄法であって、少なくとも一基の洗浄シックナーのオーバーフロー水の一部を、当該シックナーに供給される泥漿に添加する赤泥の洗浄方法を開示する。同様に、特許文献4は、バイヤー法で発生する赤泥スラリーから赤泥を常圧及び/又は加圧下に操作される沈降分離工程で沈降分離するに際し、上記沈降分離工程の循環清澄液及び/又は洗浄水に赤泥沈降助剤を予め添加して希釈してから被処理赤泥スラリーに導入する赤泥の沈降分離における赤泥沈降助剤の添加方法を開示する。特許文献4は、複数のシックナーを用いて赤泥を洗浄することも開示している(図4)。
特開2010−81855号公報 特開2010−253348号公報 特開昭57−61624号公報 特開平5−229816号公報
セルロース系バイオマスのスラリーを熱水処理した後、C5糖類又はC6糖類は水に溶解しているため、脱水処理によって得られる残渣(脱水ケーキ)には、熱水処理によって生成されたC5糖類又はC6糖類の1〜5割程度が残存している。また、加水分解効率を向上させるためにセルロース系バイオマススラリー中のバイオマス濃度を高めると、熱水処理後の残渣に残存するC5糖類量又はC6糖類量が増加し、生成量の半分以上となる場合もあるため、脱水ケーキからC5糖類又はC6糖類を回収することが望ましい。
脱水ケーキを洗浄すれば、洗浄水からC5糖類又はC6糖類を回収することが可能である。通常の加水分解法においては、バイオマス中のヘミセルロースを熱水処理(1回目の熱水処理)してC5糖類に加水分解し、残渣を脱水処理して、脱水ケーキ(固形残渣)を再度スラリーとして、よりシビアな条件で熱水処理(2回目の熱水処理)してバイオマス中のセルロースをC6糖類に加水分解するため、洗浄による脱水ケーキのロスは少ない方が好ましい。また、脱水ケーキの洗浄は、特許文献3又は4に開示されている複数のシックナーを用いる方法のように、連続して行えることが作業効率の観点からは好ましい。
なお、洗浄水が多いと、糖類の回収率は上昇するものの、糖化液量も増量するため、結果的には糖濃度が低下し、後段の濃縮工程における濃縮負荷が増大してしまう。
脱水ケーキの含水率が低い方が、水分に溶解する糖類の量が少なく、糖類のロスを少なくできる。しかし、糖化後のバイオマスの粒径が大きすぎると、繊維分が水分を保持して脱水しにくくなる。その結果、脱水ケーキの含水率が上昇し、脱水ケーキに残存する糖類の量が多くなる。
一方、セルロース系バイオマスのスラリーを熱水処理によって加水分解して糖類とする場合、フラッシュ蒸発によって加水分解反応を停止することが可能であるが、エネルギー効率向上のために、フラッシュ蒸気の熱エネルギーを回収することも重要である。ここで、スラリーに含まれるセルロース系バイオマスを細かくする程、加水分解効率は向上するが、シックナーによって固液分離することが困難になるという問題が起こる。逆に、スラリーに含まれるセルロース系バイオマスを粗くすると、前処理の粉砕工程における粉砕機の動力は小さくて済むが、フラッシュバルブにバイオマスが目詰まりするという問題が起こる。
さらに、特許文献3又は特許文献4に開示されている赤泥の洗浄方法と異なり、セルロース系バイオマスを原料とする糖化液製造方法の場合には、シックナー上澄液に懸濁物質が含有されていると、糖化液を逆浸透膜装置(RO膜装置)、蒸留装置又は電気透析装置のような濃縮装置によって濃縮する場合に、スケーリングが発生してしまう。
本発明は、脱水ケーキからの糖回収率が高く、糖化液濃縮時に濃縮装置のスケーリングが発生しにくい糖化液製造方法、及びそのような糖化液製造方法に使用される糖化液製造装置の提供を目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、糖化分解工程後のスラリー中の固形物(沈殿物)の移動方向とオーバーフロー水の移動方向とが逆向きとなるように、直列に配置された複数段の洗浄用シックナーを用いて、スラリー中の固形物を連続して洗浄水によって洗浄し、さらに回収された洗浄水から、洗浄用シックナーとは別個の静置用シックナーを用いて固形残渣を除去することにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
具体的に、本発明は、
セルロース系バイオマスのスラリーを、超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより、セルロース系バイオマスに含有されているヘミセルロース又はセルロースをC5糖類又はC6糖類へと糖化分解する糖化分解工程と、
前記糖化分解工程後、スラリー中の固形物の移動方向とオーバーフロー水の移動方向とが逆向きとなるように、直列に配置された複数段の洗浄用シックナーを用いて、スラリー中の固形物を連続して洗浄水によって洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程で回収された洗浄水から、前記洗浄用シックナーとは別個の静置用シックナーを用いて固形残渣を除去した後、濃縮装置を用いて前記静置用シックナーの上澄水を濃縮して糖化液とする濃縮工程と、
を有する、セルロース系バイオマスを原料とする糖化液製造方法に関する。
糖化分解工程後、スラリー中の固形物(沈殿物)の移動方向とオーバーフロー水の移動方向とが逆向きとなるように、複数段のシックナーを用いて、スラリー中の沈殿物を連続して洗浄水によって洗浄することにより、固形物に残存しているC5糖類又はC6糖類を効率よく洗浄水に回収することが可能である。洗浄水は、そのままでは糖濃度が低いため、RO膜装置、蒸留装置又は電気透析装置のような濃縮装置によって糖類濃度10質量%以上に濃縮されるが、洗浄用シックナーとは別個の静置用シックナーに洗浄水を導き、懸濁物質が除去される。このため、濃縮装置にスケーリングが発生しにくい。
前記洗浄用シックナーは、実用性及び経済性の観点から、3段以上6段以下であることが好ましい。
本発明の糖化液製造方法は、前記糖化分解工程前に、セルロース系バイオマスを平均粒径0.1mm以上2mm以下となるように粉砕する粉砕工程をさらに有することが好ましい。
特許文献3又は特許文献4に開示されている洗浄方法は、ボーキサイトの赤泥微粒子を直列に配置された複数のシックナーによって洗浄しているが、赤泥微粒子は平均粒径20μm程度と推定され、アルミナ溶解を防止する観点から、平均粒径を大きくすることは困難である。一方、本発明の糖化液製造方法では、セルロース系バイオマスを、50%平均粒径(d50)が100μm以上500μm以下という特定範囲に粉砕してスラリーとすることにより、フラッシュ蒸発時にフラッシュバルブの目詰まりが起こりにくく、シックナーにおける固形物の沈降性も良好となる。また、脱水ケーキの含水率を低くすることもできる。
本発明の糖化液製造方法では、前記糖化分解工程後のスラリーをフラッシュ蒸発させるフラッシュ工程をさらに有し、前記フラッシュ工程においてフラッシュ蒸気を回収し、前記糖化分解工程前のスラリーの予熱に利用することが好ましい。
本発明はまた、
セルロース系バイオマスのスラリーを超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより、セルロース系バイオマスに含有されているヘミセルロース又はセルロースをC5糖類又はC6糖類へと糖化分解する糖化分解装置と、
前記糖化分解装置から取り出されたスラリーをフラッシュ蒸発させるフラッシュタンクと、
フラッシュ蒸気を回収し、前記糖化分解装置に供給されるスラリーの予熱に利用する熱回収手段と、
前記フラッシュタンクから取り出されたスラリー中の固形物の移動方向とオーバーフロー水の移動方向とが逆向きとなるように、連続して直列に配置された複数段の洗浄用シックナーと、
前記洗浄用シックナーから取り出された洗浄水を静置することにより、固形残渣を除去する静置用シックナーと、
前記静置用シックナーの上澄液を濃縮する濃縮装置と、
を有する、セルロース系バイオマスを原料とする糖化液製造装置に関する。
本発明の糖化液製造方法及び糖化液製造装置は、糖類の回収率が高く、濃縮装置のスケーリングが起こりにくく、熱回収により熱効率も高い。
実施例1の糖化液製造装置を説明する概略フロー図を示す。 実施例2の糖化液製造装置を説明する概略フロー図を示す。 比較例1の糖化液製造装置を説明する概略フロー図を示す。 比較例2の糖化液製造装置を説明する概略フロー図を示す。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の記載に限定されない。
[実施例1]
(粉砕工程)
図1は、実施例1の糖化液製造装置を説明する概略フロー図を示す。まず、セルロース系バイオマス(例えば、バガス、甜菜かす、又はわらのような草木系バイオマス)は、前処理として50%平均粒径100μm以上500μm以下、好ましくは150μm以上400μm以下に粉砕装置によって粉砕される。粉砕装置の具体例は、ボールミル、ロッドミル、ハンマーミル、カッターミル、ローラミル、ディスクミル又は解砕機である。
本発明者等は、バガスを50%平均粒径100μm〜1700μmに粉砕し、各50%平均粒径のバガスを用いて原料スラリーを調製し、熱水処理した。熱水処理後のスラリー50mLをビーカーに採取し、水を加えて全量100mLとして撹拌した。その後、濾紙No.5Cを用いて吸引濾過し、濾紙上の残渣を蒸発皿に移し、107℃で12時間乾燥させた。乾燥前後の残渣重量を比較して含水率(質量%)を算出したところ、バガスの50%平均粒径が100μm以上500μm以下の範囲では、残渣の含水率は75%以下であったが、600μmを超える範囲では残渣の含水率は75%を超えた。この予備的な実験結果より、糖化工程後における残渣の固液分離性の観点からは、粉砕工程においてセルロース系バイオマスを50%平均粒径100μm以上500μm以下に粉砕することが好ましいと考察された。
(スラリーの調製)
粉砕後のセルロース系バイオマスは、スラリー調製槽1に供給され、水を加えて攪拌され、スラリー化される。スラリーの固形物濃度は、15〜40質量%に調整されることが好ましい。調製されたスラリーは、予熱器7を経て糖化分解装置2(ヘミセルロース糖化反応器又はセルロース糖化反応器)へと供給される。予熱器7には、後述するフラッシュタンク5から回収されたフラッシュ蒸気が供給され、糖化分解装置2に供給されるスラリーが予熱される。糖化分解装置2の具体例は、好ましくは直接加熱型圧力容器である。
(糖化分解工程)
セルロース系バイオマス中のヘミセルロースをC5糖類に糖化分解(加水分解)する場合、糖化分解装置2内で、スラリーは、温度140℃以上200℃以下、圧力1MPa以上5MPa以下で熱水処理される。セルロース系バイオマス中のセルロースをC6糖類に糖化分解(加水分解)する場合、スラリーは、温度240℃以上300℃以下、圧力4MPa以上10MPa以下で熱水処理される。
(フラッシュ工程)
一定時間の熱水処理が行われた後、スラリーは、糖化分解装置2から経路3を経てフラッシュタンク5へと供給される。フラッシュタンク5では、フラッシュ蒸発によって、スラリーが亜臨界状態以下の温度に急冷され、ヘミセルロース又はセルロースの糖化分解反応(加水分解反応)が終了する。経路3には、フラッシュバルブ4が設けられており、スラリーのフラッシュタンク5への移動は、フラッシュバルブ4によって制御される。フラッシュタンク5内に発生したフラッシュ蒸気は、蒸気回収経路6を経て予熱器7に供給される。一方、熱水処理後のスラリーは、経路8を経て洗浄用シックナー9に供給される。
粉砕工程において、セルロース系バイオマスを平均粒径0.1mm以上2mm以下に粉砕した場合、フラッシュバルブのスラリー通路の幅よりも、セルロース系バイオマスの平均粒径が十分に小さいために、フラッシュバルブ4の目詰まりが起こりにくい。
(洗浄工程)
図1に示される糖化液製造装置には、3基の洗浄用シックナー9,11及び13が直列して設けられている。スラリーは、まず洗浄用シックナー9に供給され、固形物(沈殿)と上澄液とに固液分離される。固形物は、洗浄用シックナー9の下部から取り出され、経路10を経て洗浄用シックナー11に供給される。洗浄用シックナー11には、洗浄用シックナー13からのオーバーフロー水が経路18を経て供給され、固形物が洗浄される。洗浄用シックナー11のオーバーフロー水は、経路19を経て洗浄用シックナー9へと供給される。
洗浄用シックナー11で洗浄された固形物は、洗浄用シックナー11の下部から取り出され、経路12を経て洗浄用シックナー13に供給される。洗浄用シックナー13には、水が供給されており、この水を洗浄水として内部の固形物が洗浄される。洗浄用シックナー13のオーバーフロー水は、経路18を経て洗浄用シックナー11へと供給される。洗浄用シックナー13で洗浄された固形物は、洗浄用シックナー13の下部から取り出され、経路14を経て固液分離装置15に供給される。固液分離装置15の具体例は、ドラムフィルター、ベルトフィルター、ディスクフィルター、フィルタープレス又はデカンターである。
固液分離装置15から経路16を経て取り出された脱水ケーキ1は、再度スラリー化された後、別の糖化分解工程に供給されてもよく、不要であれば廃棄されてもよい。一方、固液分離装置15から取り出された水は、経路17を経て洗浄用シックナー13へと供給され、洗浄水として再利用される。
図1に示される糖化液製造装置では、スラリー中の固形物は洗浄用シックナー9→11→13へと順次移動し、洗浄水のオーバーフロー水はその逆方向に移動する。すなわち、スラリー中の固形物(沈殿物)の移動方向と、オーバーフロー水の移動方向とが逆向きとなっている。洗浄用シックナー9に供給される固形物は、C5糖類又はC6糖類濃度が最も高く、洗浄用シックナー11及び13へと供給されるにつれてC5糖類又はC6糖類濃度が低くなる。一方、洗浄用シックナー内の上澄水は、洗浄用シックナー13が最もC5糖類又はC6糖類濃度が低く、洗浄用シックナー13→11→9へと上澄水がオーバーフロー水として供給されるにつれて、固形物から溶出したC5糖類又はC6糖類が加わるために、C5糖類又はC6糖類濃度が高くなる。その結果、固形物からのC5糖類又はC6糖類の回収を、効率よく連続して行うことが可能である。
実施例1の糖化液製造装置は、3基の洗浄用シックナーを備えているが、4〜6基の洗浄用シックナーを備える場合にも、実施例1と同様に、スラリー中の固形物(沈殿物)の移動方向と、オーバーフロー水の移動方向とを逆向きとすればよい。
(濃縮工程)
洗浄用シックナー9のオーバーフロー水は、経路20を経て静置用シックナー21へと供給される。静置用シックナー21では、洗浄用シックナー9のオーバーフロー水を静置することにより、微細な固形物(懸濁物質)を固形残渣として除去する。沈殿した固形残渣は、経路22から適宜排出される。一方、静置用シックナー21の上澄水は、フィルター装置23に供給される。このフィルター装置23は、後続するRO膜装置(濃縮装置)24のRO膜の目詰まりを防止するために設けられる任意の構成であり、他の懸濁物質除去手段に置換されてもよく、不要であれば省略されてもよい。
なお、ここでは濃縮装置としてRO膜装置を使用しているが、蒸留装置又は電気透析装置を使用してもよい。このことは、後述する実施例2、比較例1及び比較例2についても同様である。
フィルター装置23の処理水は、RO膜装置24へと供給される。RO膜装置24によって、フィルター装置23の処理水は、糖類濃度10質量%以上となるように濃縮され、糖化液として発酵槽25へと供給される。
洗浄用シックナー9及び/又は静置用シックナー21には、必要に応じてカチオン性、アニオン性、ノニオン性又は両性凝集剤のいずれか1種又は2種以上の組み合わせを添加してもよい。そうすることにより、洗浄水中に含有される懸濁物質をより効果的に除去することが可能となる。図1では、静置用シックナー21に凝集剤を添加しているが、洗浄用シックナー9に凝集剤を添加してもよく、洗浄用シックナー9及び静置用シックナー21の両方に凝集剤を添加してもよい。
(発酵工程)
発酵槽25内の糖化液は、酵母を利用してエタノールへと変換される。発酵工程は、公知のアルコール発酵方法を採用することができる。発酵工程によって、糖化液に含有されていたC5糖類又はC6糖類は、エタノールへと変換される。
(蒸留工程)
発酵工程終了後、発酵槽25内の発酵液は、蒸留装置26へと供給されて蒸留され、エタノールが濃縮される。蒸留工程によって得られる蒸留液は、固形物及びエタノール以外の成分が除去されている。蒸留工程は、蒸留酒の製造方法として公知の蒸留方法を採用することができる。
[実施例2]
図2は、実施例2の糖化液製造装置を説明する概略フロー図を示す。実施例2の基本的なフローは、実施例1と同一であるため、ここでは実施例1との相違点についてのみ説明する。また、実施例1と同じ構成には、同じ用語を使用する。実施例2では、セルロース系バイオマス中のヘミセルロースをC5糖類に糖化分解(加水分解)した後、セルロース系バイオマス中のセルロースをC6糖類に糖化分解する。
(2回目のスラリーの調製)
セルロース系バイオマスのスラリーは、糖化分解装置2(ヘミセルロース糖化反応器)内で温度140℃以上200℃以下、圧力1MPa以上5MPa以下で熱水処理される。その後、フラッシュ工程及び洗浄工程を経て、固液分離装置15から取り出された脱水ケーキ1は、スラリー調製槽27に供給され、水を加えて攪拌され、再度スラリー化される。スラリーの固形物濃度は、15〜40質量%に調整されることが好ましい。調製されたスラリーは、予熱器33を経て糖化分解装置28(セルロース糖化反応器)へと供給される。予熱器33には、後述するフラッシュタンク29から回収されたフラッシュ蒸気が供給され、糖化分解装置28に供給されるスラリーが予熱される。糖化分解装置28の具体例は、好ましくは直接加熱型圧力容器である。
(2回目の糖化分解工程)
糖化分解装置28内で、スラリーは、温度240℃以上300℃以下、圧力4MPa以上10MPa以下で熱水処理され、セルロース系バイオマス中のセルロースがC6糖類に糖化分解される。
(2回目のフラッシュ工程)
一定時間の熱水処理が行われた後、スラリーは、糖化分解装置28から経路30を経てフラッシュタンク29へと供給される。フラッシュ蒸発によって、スラリーは、亜臨界状態以下の温度に急冷され、セルロースの糖化分解反応(加水分解反応)が終了する。経路30には、フラッシュバルブ31が設けられており、スラリーのフラッシュタンク29への移動は、フラッシュバルブ31によって制御される。フラッシュタンク29内に発生したフラッシュ蒸気は、蒸気回収経路32を経て予熱器33に供給される。一方、熱水処理後のスラリーは、経路34を経て洗浄用シックナー35に供給される。
(2回目の洗浄工程)
図2に示される糖化液製造装置には、フラッシュタンク29から取り出されたスラリー中の固形物を洗浄するために、3基の洗浄用シックナー35,37及び39が直列して設けられている。スラリーは、まず洗浄用シックナー35に供給され、固形物(沈殿)と上澄液とに固液分離される。固形物は、洗浄用シックナー35の下部から取り出され、経路36を経て洗浄用シックナー37に供給される。洗浄用シックナー37には、洗浄用シックナー39からのオーバーフロー水が経路42を経て供給され、固形物が洗浄される。洗浄用シックナー37のオーバーフロー水は、経路43を経て洗浄用シックナー35へと供給される。
洗浄用シックナー37で洗浄された固形物は、洗浄用シックナー37の下部から取り出され、経路38を経て洗浄用シックナー39に供給される。洗浄用シックナー39には、水が供給されており、この水を洗浄水として内部の固形物が洗浄される。洗浄用シックナー39のオーバーフロー水は、経路42を経て洗浄用シックナー37へと供給される。洗浄用シックナー39で洗浄された固形物は、洗浄用シックナー39の下部から取り出され、経路49を経て固液分離装置40に供給される。固液分離装置40の具体例は、固液分離装置15と同じである。
固液分離装置40から取り出された脱水ケーキ2は、適宜廃棄される。一方、固液分離装置40から取り出された水は、経路41を経て洗浄用シックナー39へと供給され、洗浄水として再利用される。
スラリー中の固形物は洗浄用シックナー35→37→39へと順次移動し、洗浄水のオーバーフロー水はその逆方向に移動する。
(2回目の濃縮工程)
洗浄用シックナー35のオーバーフロー水は、経路44を経て静置用シックナー45へと供給される。静置用シックナー45へは、カチオン性、アニオン性、ノニオン性又は両性凝集剤のいずれか1種又は2種以上の組み合わせが添加され、オーバーフロー水中の微細な懸濁物質が固形残渣として除去される。沈殿した固形残渣は、経路46から適宜排出される。一方、静置用シックナー45の上澄水は、フィルター装置47に供給され、凝集剤によって除去できない、さらに微細な懸濁物質が除去される。
フィルター装置47の処理水は、RO膜装置(濃縮装置)48へと供給される。RO膜装置48によって、フィルター装置47の処理水は、糖類濃度10質量%以上となるように濃縮され、糖化液として発酵槽25へと供給される。なお、フィルター装置47の処理水は、フィルター装置23の処理水と混合し、1台のRO膜装置によって濃縮される構成としてもよい。
[比較例1]
図3は、比較例1の糖化液製造装置を説明する概略フロー図を示す。実施例1及び実施例2と同じ構成には、同じ用語を使用する。
比較例1の糖化液製造装置では、一定時間の熱水処理が行われた後、スラリーは、糖化分解装置2から経路3を経て間接冷却器52へと供給される。経路3には、排出バルブ51が設けられており、スラリーの間接冷却器52への移動は、排出バルブ51によって制御される。実施例1の糖化液製造装置と異なり、スラリーをフラッシュ蒸発させないため、スラリーを急冷することが困難であり、生成されたC5糖類又はC6糖類が過分解されやすい。
温度が下がった後、スラリーは間接冷却器52から固液分離装置15へと供給される。糖化液は、RO膜装置(濃縮装置)24へと供給されて濃縮された後、発酵槽25へと供給される。一方、固液分離装置15から取り出された脱水ケーキ3(固形物)は、タンク53へと供給され、水を加えて攪拌され、再度スラリー化される。この操作によって、脱水ケーキ3が洗浄され、残存しているC5糖類又はC6糖類が洗浄水中に溶出する。
調製されたスラリーは、固液分離装置54へと供給され、洗浄水と脱水ケーキ4とに固液分離される。洗浄水は、RO膜装置(濃縮装置)48へと供給され、濃縮された後、発酵槽25へと供給される。
比較例1の糖化液製造装置では、C5糖類又はC6糖類を回収するために、脱水ケーキ3と水を混合し、固液分離装置によって洗浄水を回収する。しかし、この方法では、C5糖類又はC6糖類の濃度が低下し、後段の濃縮装置に要求される濃縮倍率が高くなり、濃縮工程の負荷が増大するという問題がある。
[比較例2]
図4は、比較例2の糖化液製造装置を説明する概略フロー図を示す。実施例1と同じ構成には、同じ用語を使用する。
比較例2の糖化液製造装置では、フラッシュタンク5から取り出されたスラリーは、固液分離装置15へと供給される。固液分離装置15から取り出された水分(糖化液)は、RO膜装置(濃縮装置)24へと供給される。一方、固液分離装置15から取り出された脱水ケーキ5は、タンク55へと供給され、水を加えて攪拌され、再度スラリー化される。
このスラリーは、固液分離装置56へと供給される。固液分離装置56から取り出された水分(洗浄水)は、RO膜装置24へと供給される。濃縮された糖化液は、発酵槽25へと供給される。一方、固液分離装置56から取り出された脱水ケーキ6は、さらにスラリー化された後、別の糖化分解工程に供給されてもよく、不要であれば廃棄されてもよい。
比較例2の糖化液製造装置でも、C5糖類又はC6糖類を回収するために、脱水ケーキ5と水を混合し、固液分離装置によって洗浄水を回収する。しかし、この方法では、固液分離装置の必要台数が増加するという問題がある。
本発明の糖化液製造方法及び糖化液製造装置は、セルロース系バイオマスを分解し、糖化液を製造するための製造方法及び製造装置として、バイオエネルギー分野において有用である。
1,27:スラリー調製槽
2,28:糖化分解装置
3,8,10,12,14,16,17,18,19,20,22:経路
4,31:フラッシュバルブ
5,29:フラッシュタンク
6,32:蒸気回収経路
7,33:予熱器
9,11,13:洗浄用シックナー
15,40,54,56:固液分離装置
21,45:静置用シックナー
23,47:フィルター装置
24,48:逆浸透膜装置(濃縮装置)
25:発酵槽
26:蒸留装置
30,34,36,38,41,42,43,44,46,49:経路
35,37,39:洗浄用シックナー
51:排出バルブ
52:間接冷却器
53,55:タンク

Claims (5)

  1. セルロース系バイオマスのスラリーを、超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより、セルロース系バイオマスに含有されているヘミセルロース又はセルロースをC5糖類又はC6糖類へと糖化分解する糖化分解工程と、
    前記糖化分解工程後、スラリー中の固形物の移動方向とオーバーフロー水の移動方向とが逆向きとなるように、直列に配置された複数段の洗浄用シックナーを用いて、スラリー中の固形物を連続して洗浄水によって洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄工程で回収された洗浄水から、前記洗浄用シックナーとは別個の静置用シックナーを用いて固形残渣を除去した後、濃縮装置を用いて前記静置用シックナーの上澄水を濃縮して糖化液とする濃縮工程と、
    を有する、セルロース系バイオマスを原料とする糖化液製造方法。
  2. 前記洗浄用シックナーが3段以上6段以下である、請求項1に記載の糖化液製造方法。
  3. 前記糖化分解工程前に、セルロース系バイオマスを、50%平均粒径が100μm以上500μm以下となるように粉砕する粉砕工程をさらに有する、請求項1に記載の糖化液製造方法。
  4. 前記糖化分解工程後のスラリーをフラッシュ蒸発させるフラッシュ工程をさらに有し、
    前記フラッシュ工程においてフラッシュ蒸気を回収し、前記糖化分解工程前のスラリーの予熱に利用する、請求項1に記載の糖化液製造方法。
  5. セルロース系バイオマスのスラリーを超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより、セルロース系バイオマスに含有されているヘミセルロース又はセルロースをC5糖類又はC6糖類へと糖化分解する糖化分解装置と、
    前記糖化分解装置から取り出されたスラリーをフラッシュ蒸発させるフラッシュタンクと、
    フラッシュ蒸気を回収し、前記糖化分解装置に供給されるスラリーの予熱に利用する熱回収手段と、
    前記フラッシュタンクから取り出されたスラリー中の固形物の移動方向とオーバーフロー水の移動方向とが逆向きとなるように、連続して直列に配置された複数段の洗浄用シックナーと、
    前記洗浄用シックナーから取り出された洗浄水を静置することにより、固形残渣を除去する静置用シックナーと、
    前記静置用シックナーの上澄液を濃縮する濃縮装置と、
    を有する、セルロース系バイオマスを原料とする糖化液製造装置。
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