JPWO2014098084A1 - Esd保護デバイス - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、従来と同じ程度の低い放電開始電圧で動作しつつ、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化が小さいESD保護デバイスを提供することである。本発明のESD保護デバイス(100)は、内部に空洞部(2)が形成されたセラミック積層体(1)と、セラミック積層体(1)内に配置された少なくとも1対の放電電極(3、3)と、セラミック積層体(1)の表面に形成され、放電電極(3、3)と接続された外部電極(5、5)とを備え、1対の放電電極(3、3)のうちの一方の放電電極(3)の1つの端面(3a)と、他方の放電電極(3)の1つの端面(3a)とが、空洞部(2)を介して対向し、空洞部(2)が、対向する端面(3a、3a)間の領域(2a)、対向する端面(3a)とコーナー部(3b)を介してつながれた別の端面(3c)に沿う領域(2c)、ならびに、一方主面上の、対向する端面(3a)に沿う領域および別の端面(3c)に沿う領域(3e)に一体に形成されている。
Description
本発明は、セラミック積層体内に形成された空洞部を介して対向する少なくとも1対の放電電極を備えたESD保護デバイスに関する。
従来から、電子機器の回路を静電気から保護するために、例えば特許文献1(WO2008/146514)に記載されたESD(Electro-Static Discharge;静電気放電)保護デバイスが用いられている。
図10に、特許文献1に記載された従来のESD保護デバイス1000を示す。なお、図10(A)は、ESD保護デバイス1000の断面図、図10(B)は、図10(A)におけるESD保護デバイス1000のI−I線断面図である。
ESD保護デバイス1000は、複数のセラミック層が積層されてなるセラミック積層体101を備えている。セラミック積層体101の内部には、空洞部102が形成されている。
複数のセラミック層間には、1対の放電電極103、103が配置されている。1対の放電電極103、103のそれぞれは、一方主面および他方主面と、一方主面と他方主面をつなぐ4つの端面103a、103aとを有している。1対の放電電極103、103のうちの一方の放電電極103の1つの端面103aと、他方の放電電極103の1つの端面103aは、空洞部102を介して対向している。
セラミック積層体101の表面には、放電電極103、103と接続された外部電極105、105が形成されている。
1対の放電電極103、103の他方主面側および、空洞部102の底面であって、1対の放電電極103、103の対向する端面103a、103aの間の領域102aにわたって一体に、金属からなる導電性材料とセラミックからなる絶縁性材料とを含む放電補助電極104が形成されている。放電電極103、103の空洞部102に露出する部分は、他方主面のみで放電補助電極104と接合されている。
ESD保護デバイス1000は、例えば、回路の信号線路とグランドとの間に配置して使用する。1対の放電電極103、103間で絶縁破壊を起こす電圧(放電開始電圧以上の電圧)が印加されると、空洞部102内において放電電極103、103間で放電が起こり、その放電により過剰な電圧をグランドへ導き、後段の回路を保護することができる。
しかしながら、上述した従来のESD保護デバイス1000においては、放電電極103、103の空洞部102に露出した部分が、放電時にかかる衝撃により放電補助電極104から剥がれやすいため、放電を繰り返すと放電開始電圧が変化してしまう場合があるという問題点があった。
本発明の目的は、従来と同じ程度の低い放電開始電圧で動作しつつ、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化が小さいESD保護デバイスを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明のESD保護デバイスは、複数のセラミック層が積層されてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の内部に形成された空洞部と、前記複数のセラミック層間に配置され、一方主面および他方主面と、前記一方主面と前記他方主面をつなぐ複数の端面と、前記複数の端面のうちの互いに隣接する端面をつなぐコーナー部とを有する、少なくとも1対の放電電極と、前記セラミック積層体の表面に形成され、前記放電電極と接続された外部電極とを備え、前記1対の放電電極のうちの一方の放電電極の1つの端面と、他方の放電電極の1つの端面とが、前記空洞部を介して対向するESD保護デバイスであって、前記空洞部が、前記対向する端面の間の領域、前記対向する端面と前記コーナー部を介してつながれた別の端面に沿う領域、ならびに、前記一方主面上の、前記対向する端面に沿う領域および前記別の端面に沿う領域に一体に形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、従来と同じ程度の低い放電開始電圧で動作しつつ、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化が小さいESD保護デバイスを得ることができる。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイス100を示す。図1(A)は、ESD保護デバイス100の断面図である。図1(B)は、図1(A)におけるESD保護デバイス100のI−I線断面図である。
図1に、本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイス100を示す。図1(A)は、ESD保護デバイス100の断面図である。図1(B)は、図1(A)におけるESD保護デバイス100のI−I線断面図である。
ESD保護デバイス100は、複数のセラミック層が積層されてなる直方体のセラミック積層体1を備えている。セラミック積層体1は、例えばBaO−Al2O3−SiO2系低温焼結セラミック材料(以下、BAS材と呼ぶ)からなっている。
複数のセラミック層間には、1対の直方体の放電電極3、3が配置されている。1対の放電電極3、3のそれぞれは、一方主面および他方主面と、一方主面と他方主面をつなぐ4つの端面3aと、4つの端面3aのうちの互いに隣接する端面をつなぐ4つのコーナー部3bとを有している。放電電極3、3は、例えばCu等の導電性材料からなっている。
1対の放電電極3、3の他方主面側および、空洞部2の底面であって、1対の放電電極3、3の対向する端面3a、3aの間の領域2aにわたって一体に、放電補助電極4が形成されている。放電補助電極4は、例えば、アルミナ被膜Cu粒子等の導電性材料および、SiC等のセラミックからなる半導体材料を含んでいる。
セラミック積層体1の表面には、放電電極3、3と接続された外部電極5、5が形成されている。外部電極5、5は、例えば、Agからなっている。
セラミック積層体1の内部には、空洞部2が形成されている。1対の放電電極3、3のうちの一方の放電電極3の1つの端面3aと、他方の放電電極3の1つの端面3aとが、空洞部2を介して対向している。1対の放電電極3、3を平面視したときには、長方形の放電電極3、3の短辺同士で対向している。空洞部2は、1対の放電電極3、3の対向する端面3a、3aの間の領域2a、対向する端面3a、3aとコーナー部3b、3b、3b、3bを介してつながれた別の端面3c、3c、3c、3cに沿う領域2c、2c、2c、2c、ならびに、放電電極3、3の一方主面上の、対向する端面3a、3aおよび別の端面3c、3c、3c、3cに沿うコ字状の領域3e、3eに一体に形成されている。
上述したように、放電電極3、3はCu等の導電性材料からなり、放電補助電極4はCu等の導電性材料と、SiC等のセラミックからなる半導体材料を混合した材料からなっている。したがって、放電電極3、3と放電補助電極4は異種の材料であることから接合性が悪く、放電時の衝撃により、空洞部2に露出した放電電極3、3は放電補助電極4から剥がれやすい。
しかしながら、上述した構造のESD保護デバイス100によれば、図10に示すような従来のESD保護デバイス1000に対して、1対の放電電極3、3それぞれの一方主面上の、対向する端面3aおよび別の端面3c、3cに沿うコ字状の領域3eを空洞部2として残すように、放電電極3、3上のセラミック積層体1の面積を広げて形成し、放電電極3、3の空洞部2に露出した部分の面積を小さくしている。そのため、放電時の衝撃によって放電電極3、3が放電補助電極4から剥がれることが抑制されており、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化を小さくすることができる。
さらに、ESD保護デバイス100によれば、対向する端面3a、3aとコ字状の領域3e、3eをつなぐ辺、別の端面3c、3c、3c、3cとコ字状の領域3e、3eをつなぐ辺、および、コーナー部3b、3b、3b、3bという放電が発生しやすい放電電極3、3の部分の周辺を、空洞部2に露出させた部分として残すように、空洞部2の形状を従来よりも小さくしているため、従来と同じ程度の低い放電開始電圧に維持することができる。
以上に示すように、本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイス100は、従来と同じ程度の低い放電開始電圧を維持しつつ、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化を小さくすることができる。
さらに、ESD保護デバイス100においては、空洞部2に露出した、セラミック積層体1と放電電極3、3の一方主面との境界がコ字状となっている。境界の形状を一直線ではなく、コ字状にしているため、ESD保護デバイス100をリフローにより基板に実装する際に、空洞部2内の気体の熱膨張に伴いセラミック積層体1にかかる力が分散され、セラミック積層体1が放電電極3、3の一方主面側から剥がれにくい。その結果、リフロー後に空洞部2の体積が大きくなりにくいだけでなく、他方主面のみで放電補助電極4と接合したセラミック積層体1の面積の拡大を抑制でき、放電電極3、3の剥がれを抑制することができる。
次に、本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイス100の製造方法の一例について説明する。
まず、Ba、Al、Siを中心とした各素材を所定の割合で調合、混合し、800〜1000℃で仮焼することにより、BAS材を形成する。得られたBAS材をジルコニアボールミルで粉砕し、平均粒径約1〜2μm程度のBAS材からなるセラミック材料を形成する。このセラミック材料に、トルエンやエキネン等の有機溶媒を加え、混合する。その後、バインダー、可塑剤を加え、混合し、スラリーを形成する。
次に、スラリーをドクターブレート#法により成形し、厚み10〜50μmのセラミックグリーンシートを複数枚形成する。
次に、導電性材料および半導体材料を含む放電補助電極形成用ペーストを形成する。具体的には、平均粒径約3〜10μmのアルミナ被膜Cu粒子と、平均粒径約1〜2μmのSiC粒子からなるセラミック材料を所定の割合で調合し、バインダー樹脂と溶剤を添加し、3本ロールで撹拌、混合することで放電補助電極形成用ペーストを形成する。
次に、セラミックグリーンシートの一方主面上に、スクリーン印刷により放電補助電極形成用ペーストを塗布することにより、未焼成の放電補助電極4を形成する。
次に、Cu粉とエチルセルロース等からなるバインダー樹脂に溶剤を添加し、3本ロールで撹拌、混合することで放電電極形成用ペーストを形成する。
次に、スクリーン印刷により放電電極形成用ペーストを塗布することにより、未焼成の1対の放電電極3、3を形成する。
次に、スクリーン印刷により、対向する端面3a、3aの間の領域2a、対向する端面3a、3aとコーナー部3b、3b、3b、3bを介してつながれた別の端面3c、3c、3c、3cに沿う領域2c、2c、2c、2c、ならびに、一方主面上の、対向する端面3a、3aおよび別の端面3c、3c、3c、3cに沿うコ字状の領域3e、3eに一体に、樹脂ペーストを塗布する。樹脂ペーストには、焼成時に消失する材料として、例えば、PET、ポリプロピレン、エチルセルロース、アクリル樹脂等を用いる。
次に、複数枚のセラミックグリーンシートを所定の順番で積層し、圧着することにより、樹脂ペースト、放電電極3、3および放電補助電極4が内部に積層されたセラミック積層体1を形成する。
次に、マイクロカッタを用いたカットにより、セラミック積層体1を分割する。
次に、分割されたセラミック積層体1をN2雰囲気中で焼成する。焼成によって、樹脂ペーストは消失し、空洞部2が形成される。
次に、セラミック積層体1の表面上にAg等を含む導電ペーストを塗布し、焼き付けることにより、放電電極3、3と電気的に接続された複数の外部電極5、5を形成する。
最後に、必要であれば、外部電極5、5上に、電解めっきにより、NiおよびSnからなる膜を形成することにより、図1に示すようなESD保護デバイス100を完成させる。
本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイス100に対して、初期の放電開始電圧および、繰り返し放電後の放電開始電圧を評価した。
放電開始電圧は、IEC61000−4−2に定められている、静電気放電イミュニティ試験により測定した。具体的には、接触放電にて8kVをESD保護デバイスに印加して、保護回路側で検出されたピーク電圧を放電開始電圧とした。
繰り返し放電後の放電開始電圧は、接触放電にて8kVをESD保護デバイスに100回印加した後に、前記と同様の方法により測定したピーク電圧とした。
評価対象として、上述した製造方法と同一の方法より、本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイス100と同一の構造の実施例1を作製した。また、実施例1との比較対象として、樹脂ペーストの塗布パターンを実施例1に対して変更することにより、実施例1と空洞部の形状、寸法のみが異なる比較例1のESD保護デバイス200、比較例2のESD保護デバイス300を作製した。比較例1では、図2に示すように、図10に示した従来技術(特許文献1)と同様に、平面視したときに長方形の空洞部22を形成した。比較例2では、図3に示すように、平面視したときに、比較例1の空洞部22よりも横幅が小さい長方形の空洞部32を形成した。
表1に、実施例1、比較例1、比較例2それぞれの放電開始電圧の測定結果を示す。
表1から分かるように、実施例1における初期の放電開始電圧の繰り返し放電による変化は、従来技術の比較例1に比べて小さくなっている。さらに、実施例1では、初期の放電開始電圧は、比較例1よりも小さい値を維持している。すなわち、実施例1では、初期の放電開始電圧を、従来と同じ程度に低く維持しつつ、従来技術の比較例1と比べて、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化を小さくすることができている。
一方、比較例1よりも長方形の空洞部の横幅を狭めた比較例2では、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化が比較例1に比べて小さくなっているが、初期の放電開始電圧が比較例1に比べて大きくなってしまうという問題点がある。これに対して、実施例1では、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化を比較例1に比べて小さくしつつ、初期の放電開始電圧を比較例1と同じ程度に低く維持できている。
以上、本発明の第1実施形態にかかるESD保護デバイス100の構造、および製造方法の一例について説明した。しかしながら、本発明が上述した内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って、種々の変更をなすことができる。
図4に、本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイス100の変形例400の断面図を示す。変形例400は、上述したESD保護デバイス100とは異なり、1対の放電電極43、43のそれぞれにおいて、対向する端面43a、43aとコーナー部43b、43b、43b、43bを介してつながる別の端面43c、43c、43c、43cが、平面視したときに対向する端面43a、43aから離れるにつれて広がるように形成されている。この場合においても、従来と同じ程度の低い放電開始電圧を維持しつつ、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化を小さくすることができる。
また、前記実施形態では、放電補助電極4が形成されているが、放電補助電極4が形成されていなくても良い。放電補助電極4が形成されていない場合であっても、接合する放電電極3、3とセラミック積層体4は、異なる材料からなるため、放電電極3、3がセラミック積層体4から剥がれやすい。そのため、この場合においても、本発明を適用する意義がある。
放電補助電極4が形成されていないESD保護デバイスにおいて、本発明と同様の空洞部2の形状にすることにより、従来と同じ程度の低い放電開始電圧を維持しつつ、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化を小さくすることができる。
また、前記実施形態では、放電補助電極4は、導電性材料と半導体材料とを含んでいるが、半導体材料の代わりに、BAS材等の絶縁性材料を含んでいても良い。もしくは、放電補助電極4は、導電性材料と、半導体材料および絶縁性材料の両方とを含んでいても良い。
(第2の実施形態)
図5に、本発明の第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500の断面図を示す。
(第2の実施形態)
図5に、本発明の第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500の断面図を示す。
第1の実施形態にかかるESD保護デバイス100では、平面視したときに、1対の長方形の放電電極3、3の短辺側の端面3a、3a同士を対向させているが、第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500では、1対の長方形の放電電極53、53の長辺側の端面53a、53aの一部同士を対向させている。
ESD保護デバイス100では、対向する端面3a、3aのコーナー部3b、3b、3b、3bは、1対の放電電極3、3それぞれに2つずつ有しているが、ESD保護デバイス500では、1対の放電電極53、53それぞれに1つずつ有している。
また、ESD保護デバイス100では、空洞部2は、放電電極3、3の一方主面上において、コ字状の領域に形成されているが、ESD保護デバイス500では、空洞部52はL字状の領域に形成されている。
また、ESD保護デバイス100では、コーナー部3b、3b同士を直接対向させているが、ESD保護デバイス500では、コーナー部53b、53b同士を直接対向させず、コーナー部53bと端面53aを対向させている。
この場合においても、従来と同じ程度の低い放電開始電圧を維持しつつ、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化を小さくすることができる。
さらに、第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500によれば、対向する端面53a、53aを、図5に示すように、平面視したときに長方形のセラミック積層体51の長手方向と並行に配置していることから、対向部53a、53aの長さをより長く設定することにより、対向する放電電極53、53の対向する長さを大きくすることができるため、ESD保護デバイス500の繰り返し使用可能回数を多くすることができる。
また、ESD保護デバイス500によれば、コーナー部53bと端面53aを対向させていることから、ESD保護デバイス100のようにコーナー部3b、3b同士を対向させている場合に比べて、印刷ずれ等による放電電極3、3の位置にばらつきに対して放電開始電圧を安定させることができる。
第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500の製造方法には、第1の実施形態のESD保護デバイス100の製造方法と同様の方法を用いることができる。第1の実施形態の製造方法と第2の実施形態の製造方法の相違点は、樹脂ペーストを塗布する形状、放電電極用ペーストを塗布する形状を、空洞部52および放電電極53、53の形状に合わせるように変更していることである。
第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500に対して、第1の実施形態のESD保護デバイス100と同様に、放電開始電圧を評価した。
評価対象として、本発明の第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500と同一の構造の実施例2を作製した。また、実施例2との比較対象として、樹脂ペーストおよび放電電極用ペーストの塗布パターンを実施例2に対して変更することにより、実施例1と空洞部および放電電極の形状、寸法のみが異なる比較例3のESD保護デバイス600、比較例4のESD保護デバイス700を作製した。比較例3では、図6に示すように、長方形の空洞部62を形成した。比較例4では、図7に示すように、比較例3の空洞部22よりも縦幅が小さい長方形の空洞部72を形成した。
表2に、実施例2、比較例3、比較例4それぞれの放電開始電圧の測定結果を示す。
表2から分かるように、実施例2では、実施例1と同様に、初期の放電開始電圧を、従来と同じ程度に低く維持しつつ、比較例3と比べて放電開始電圧の変化を小さくすることができている。
以上、本発明の第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500の構造、および製造方法の一例について説明した。しかしながら、本発明が上述した内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って、種々の変更をなすことができる。
図8、図9にそれぞれ、本発明の第2の実施形態にかかるESD保護デバイス500の第1の変形例800、第2の変形例900の断面図を示す。
第1の変形例800は、上述したESD保護デバイス500とは異なり、1対の放電電極83、83のそれぞれにおいて、対向する端面83a、83aとコーナー部83b、83b、83b、83bを介してつながる別の端面83c、83c、83c、83cが、平面視したときに対向する端面83a、83aから離れるにつれて広がるように形成されている。
第2の変形例900は、放電電極93、93の対向する端面93a、93aを含む先端の部分は、平面視したときに平行四辺形の形状となっている。
これらの第1の変形例800、第2の変形例900の場合においても、従来と同じ程度の低い放電開始電圧を維持しつつ、放電の繰り返しによる放電開始電圧の変化を小さくすることができる。
1 セラミック積層体
2 空洞部
2a 1対の放電電極の対向する端面の間の領域
2c 1対の放電電極の別の端面に沿う領域
3 放電電極
3a 放電電極の対向する端面
3b 放電電極のコーナー部
3c 放電電極の別の端面
3e 放電電極の一方主面上の領域
4 放電補助電極
5 外部電極
100、400、500、800、900 ESD保護デバイス
2 空洞部
2a 1対の放電電極の対向する端面の間の領域
2c 1対の放電電極の別の端面に沿う領域
3 放電電極
3a 放電電極の対向する端面
3b 放電電極のコーナー部
3c 放電電極の別の端面
3e 放電電極の一方主面上の領域
4 放電補助電極
5 外部電極
100、400、500、800、900 ESD保護デバイス
Claims (3)
- 複数のセラミック層が積層されてなるセラミック積層体と、
前記セラミック積層体の内部に形成された空洞部と、
前記複数のセラミック層間に配置され、一方主面および他方主面と、前記一方主面と前記他方主面をつなぐ複数の端面と、前記複数の端面のうちの互いに隣接する端面をつなぐコーナー部とを有する、少なくとも1対の放電電極と、
前記セラミック積層体の表面に形成され、前記放電電極と接続された外部電極とを備え、
前記1対の放電電極のうちの一方の放電電極の1つの端面と、他方の放電電極の1つの端面とが、前記空洞部を介して対向するESD保護デバイスであって、
前記空洞部が、前記対向する端面の間の領域、前記対向する端面と前記コーナー部を介してつながれた別の端面に沿う領域、ならびに、前記一方主面上の、前記対向する端面に沿う領域および前記別の端面に沿う領域に一体に形成されていることを特徴とするESD保護デバイス。 - 前記1対の放電電極の前記他方主面側および、前記空洞部の底面であって、前記1対の放電電極の前記対向する端面の間の領域に、導電性材料と、半導体材料および絶縁性材料のうちの少なくとも一方とを含む放電補助電極が形成されていることを特徴とする請求項1に記載されたESD保護デバイス。
- 前記1対の放電電極のそれぞれにおいて、前記空洞部に露出した前記一方主面の形状は、L字状であることを特徴とする請求項1または2に記載されたESD保護デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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