JPWO2014083654A1 - 過給機付きエンジンの制御装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、過給機付きエンジンで発生するスカベンジによって筒内を吹き抜ける空気の量、すなわち、スカベンジ量の推定値を正確に算出することである。この目的のため、本発明に係る過給機付きエンジンの制御装置は、吸入空気量の計測値から吸気弁通過空気量の推定値を算出するとともに、吸気管圧力の計測値或いは推定値から筒内空気量の推定値を算出する。そして、吸気弁通過空気量の推定値と筒内空気量の推定値との差からスカベンジ量の推定値を算出する。

Description

本発明は、過給域においてスカベンジが発生する過給機付きエンジンの制御装置に関する。
過給機付きエンジンでは、排気圧より過給圧が高くなる過給域において、吸気通路から排気通路へ筒内を空気を吹きぬけるスカベンジが発生する。過給機付きエンジンでは、このスカベンジの積極的な利用によって過給性能を向上させることが可能となる。スカベンジによって筒内を吹き抜ける空気の量(以下、スカベンジ量)が増えれば、過給機のタービンに流入するガスの総量が増大し、タービン回転数の上昇によってコンプレッサによる空気の過給が加速されるからである。よって、過給性能の観点からは、スカベンジ量はできるだけ多くしたい。
しかしながら、スカベンジ量を多くすることには弊害が伴う。スカベンジによって排気通路に流れる空気は酸素を多く含むことから、スカベンジ量の増大に伴い触媒上での未燃燃料と酸素との反応が活発になり、その反応熱は触媒の温度を上昇させる。そして、触媒の温度の過度の上昇は触媒を劣化させてしまう。よって、触媒の保護の観点からは、スカベンジ量が過大になることは抑えたい。
以上のような要求に鑑みた場合、過給機付きエンジンの制御においては、スカベンジ量の正確な把握が重要であることが分かる。スカベンジ量は排気バルブと吸気バルブとの間のバルブオーバーラップ期間を調整することによって変化させることができる。よって、スカベンジ量の正確な把握が可能であれば、触媒の過熱を生じさせない範囲において過給性能を最大限に高めるように、バルブオーバーラップ期間の調整によりスカベンジ量を能動的に制御することも可能となる。
また、スカベンジ量の正確な把握は空燃比制御においても有用である。スカベンジ量が多くなると、筒内に残る空気が少なくなる分、筒内空燃比は目標空燃比よりもリッチになる。このため、設定されていた目標空燃比の値によっては、スカベンジに伴う筒内空燃比の過大なリッチ化によって失火に至るおそれがある。しかし、正確なスカベンジ量を把握することができれば、推定したスカベンジ量に応じて目標空燃比のリッチ限界を定め、そのリッチ限界にて目標空燃比をガードすることができる。
以上述べたように、スカベンジ量の正確な把握は過給機付きエンジンの制御における重要な課題である。ところが、スカベンジ量は流量センサ等のセンサを用いて直接には計測することができない。このため、スカベンジ量を把握するためには、スカベンジに関係するエンジン情報を用いた計算によってスカベンジ量を間接的に推定するしかない。スカベンジ量はエンジンの1つの状態量であるが、状態量の推定にはエンジンをモデル化した物理モデルを用いることができる。例えば下記の特許文献1には、物理モデルを用いて筒内空気量を推定する方法が開示されている。しかしながら、スカベンジ量を正確に推定する方法については、下記の特許文献1には開示されておらず、また、他の先行技術文献でも見つかっていない。
特開2008−291830号公報
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、スカベンジ量の推定値を正確に算出することができる過給機付きエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る過給機付きエンジンの制御装置は、以下に述べる3つの計算ユニットを備える。以下の3つの計算ユニットはそれぞれ別々のコンピュータで構成されてもよいし、ソフトウェアによって1つのコンピュータを以下の3つの計算ユニットとして機能させてもよい。
第1の計算ユニットは、吸気弁通過空気量の推定値を算出するようにプログラムされている。吸気弁通過空気量は吸気弁を通過した空気の量であり、第1の計算ユニットは、吸入空気量の計測値に基づいて吸気弁通過空気量の推定値を算出する。吸入空気量は吸気通路に取り込まれた空気の量であり、エアフローメータ等の流量センサを用いて計測することができる。
第2の計算ユニットは、筒内空気量の推定値を算出するようにプログラムされている。筒内空気量は筒内において燃焼に供される空気の量であり、第2の計算ユニットは、吸気管圧力の計測値或いは推定値に基づいて筒内空気量の推定値を算出する。吸気管圧力は吸気管圧力センサによって計測することができる。また、過給圧センサによる過給圧の計測値から吸気管圧力を推定することもできる。
しかし、好ましくは、第2の計算ユニットは、吸入空気量の計測値に基づいて吸気管圧力の推定値を算出し、吸気管圧力の推定値に基づいて筒内空気量の推定値を算出する。つまり、第1の計算ユニットにおいて吸入空気量の計測値が吸気弁通過空気量の推定値の計算の基礎とされているのと同様に、第2の計算ユニットにおいても吸入空気量の計測値を筒内空気量の推定値の計算の基礎とする。これは、吸気弁通過空気量と筒内空気量の両方を共通のセンサ出力値を用いて推定することを意味する。
さらに好ましくは、第2の計算ユニットは、第1の計算ユニットにより算出された吸気弁通過空気量の推定値を筒内空気量の推定値の計算の基礎として使用する。この場合、吸気弁通過空気量と吸気管圧力とを複数のパラメータを用いて関連付けた第1のマップを用いることにより、吸気弁通過空気量の推定値を吸気管圧力の推定値に変換することができる。また、吸気管圧力と筒内空気量とを複数のパラメータを用いて関連付けた第2のマップを用いることにより、吸気管圧力の推定値を筒内空気量の推定値に変換することができる。
第3の計算ユニットは、スカベンジ量の推定値を算出するようにプログラムされている。スカベンジ量は筒内を吹き抜ける空気の量であり、第3の計算ユニットは、第1の計算ユニットが算出した吸気弁通過空気量の推定値と、第2の計算ユニットが算出した筒内空気量の推定値との差からスカベンジ量の推定値を算出する。なお、吸気弁通過空気量、筒内空気量、及びスカベンジ量の各単位は、時間当りの質量でもよいし、サイクル当りの質量でもよい。或いは、所定の空気量、例えば、最大筒内空気量を基準にして無次元化されていてもよい。
以上の3つの計算ユニットを備えることにより、本発明に係る過給機付きエンジンの制御装置によれば、スカベンジ量の推定値を正確に算出することができる。特に、吸気弁通過空気量と筒内空気量の両方を共通のセンサ出力値を用いて推定する場合には、それぞれを別々のセンサ出力値を用いて推定する場合に比較して、センサの出力特性のばらつきがスカベンジ量の推定精度に与える影響を抑えることができる。
本発明の実施の形態1に係る過給機付きエンジンの制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示す構成の制御装置によるスカベンジ量の算出方法をグラフで表した説明図である。 図1に示す構成の制御装置に付随する課題について説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る過給機付きエンジンの制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 図4に示す構成の制御装置によるスカベンジ量の算出方法をグラフで表した説明図である。 図4に示す構成の制御装置の効果について説明するための図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図を参照して説明する。
本実施の形態に係る制御装置が適用される過給機付きエンジンは、複数のアクチュエータの操作によって運転を制御される。本エンジンには、過給機の過給特性を変化させるウエストゲートバルブ、電子制御式のスロットル、吸気弁のバルブタイミングを変化させる吸気側可変バルブタイミング機構、排気弁のバルブタイミングを変化させる排気側可変バルブタイミング機構等の様々なアクチュエータが取り付けられている。
本エンジンの運転は車載ECU(Electronic Control Unit)によって制御される。本実施の形態に係る制御装置はECUが備える機能の一部として実現される。ECUには、エアフローメータ、吸気管圧力センサ、大気圧センサ、インタークーラー温度センサ、アクセルポジションセンサ、クランク角センサを含む各種のセンサから、エンジンの運転状態や運転条件に関する様々な情報が入力される。ECUが本実施の形態に係る制御装置として機能する場合、ECUは、メモリに記憶されている空気量制御のための制御プログラムに従って空気量に関係するアクチュエータ、すなわち、スロットル、吸気側可変バルブタイミング機構、排気側可変バルブタイミング機構、及びウエストゲートバルブを協調操作する。
図1は、空気量制御プログラムに従いECUが機能することで実現される制御装置の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態に係る制御装置100には、エアフローメータ2により得られた吸入空気量の計測値AFMと、吸気管圧力センサ4により得られた吸気管圧力の計測値PMとが入力される。エアフローメータ2は吸気通路の入口に設けられ、吸気通路に取り込まれる空気の量である吸入空気量に応じた信号を出力する流量センサである。吸気管圧力センサ4は、吸気管(より詳しくは、インテークマニホールド)に取り付けられ、吸気管内の圧力に応じた信号を出力する圧力センサである。
本実施の形態に係る制御装置100は、吸気弁通過空気量計算ユニット10、筒内空気量計算ユニット12、筒内空気量マップパラメータ計算ユニット14、及びスカベンジ量計算ユニット16によって構成される。これらの計算ユニット10,12,14,16は、ECUにおいて空気量制御プログラムが実行されることによりソフトウェア的に実現される。
吸気弁通過空気量計算ユニット10は、吸入空気量の計測値AFMから吸気弁を通過する空気の量である吸気弁通過空気量の推定値KLを計算する。吸入空気量と吸気弁通過空気量とはエンジンの定常運転時には一致する。しかし、加速運転時や減速運転時のような過渡状態では、空気の応答遅れによって吸入空気量と吸気弁通過空気量との間にはずれが生じる。そこで、吸気弁通過空気量計算ユニット10では、過給機付きエンジンにおける空気の応答特性をモデル化した物理モデルを用いて、吸入空気量から吸気弁通過空気量を算出する。
筒内空気量計算ユニット12は、吸気管圧力の計測値PMから筒内で燃焼に供される空気の量である筒内空気量の推定値KLCYLを計算する。筒内空気量に影響する吸気管圧力以外の条件が一定の場合、吸気管圧力と筒内空気量との間には相関関係が成立する。筒内空気量計算ユニット12は、その相関関係がマップ化された筒内空気量マップを用いて吸気管圧力を筒内空気量に変換する。
筒内空気量マップパラメータ計算ユニット14は、筒内空気量に影響する吸気管圧力以外の条件から筒内空気量マップのパラメータの値を計算し、その計算値を筒内空気量計算ユニット12にセットする。筒内空気量に影響する条件とは、具体的には、エンジン回転数NE、吸気弁のバルブタイミングINVT、排気弁のバルブタイミングEXVT、ウエストゲートバルブの開度WGV、インタークーラー温度THIC、大気圧PAなどである。これらの条件に関する情報は、それらの情報に関係するセンサやアクチュエータから筒内空気量マップパラメータ計算ユニット14に供給される。
スカベンジ量計算ユニット16は、吸気弁通過空気量計算ユニット10で計算された吸気弁通過空気量の推定値KLと、筒内空気量計算ユニット12で計算された筒内空気量の推定値KLCYLとの差を計算する。その差がスカベンジ量、つまり、筒内を吹き抜ける空気の量の推定値KLSCAである。スカベンジ量計算ユニット16で計算されたスカベンジ量の推定値KLSCAは、触媒温度の推定に用いられる。触媒温度は過給圧制御においてタービン流量或いは過給圧の上限を規定する制約となる。また、スカベンジ量の推定値KLSCAは、空燃比制御において目標空燃比のリッチ限界を規定するガード値の計算にも用いられる。
図2は、本実施の形態に係る制御装置100によるスカベンジ量の算出方法をグラフで表した説明図である。図2に示すグラフの縦軸は空気量であり、横軸は吸気管圧力である。グラフ中に破線で示す直線は、筒内空気量マップによって規定される筒内空気量と吸気管圧力との関係を表している。筒内空気量マップパラメータ計算ユニット14で計算されるパラメータ値によって、筒内空気量マップの直線の傾き及び切片が決定される。
制御装置100は、筒内空気量マップに吸気管圧力の計測値PMを代入することによって、筒内空気量の推定値KLCYLを算出する。グラフには吸気弁通過空気量の推定値KLのラインが示されているが、スカベンジが発生している場合には、このグラフのように筒内空気量の推定値KLCYLよりも吸気弁通過空気量の推定値KLの方が大きくなる。そして、それらの間の差分を計算することによってスカベンジ量の推定値KLSCAを得ることができる。なお、グラフには示していないが、エンジンの運転状態によっては、筒内空気量の推定値KLCYLよりも吸気弁通過空気量の推定値KLの方が小さくなる場合がある。この場合、それらの間の差分は筒内に残留した燃焼ガスの量、すなわち、内部EGR量を表している。
本実施の形態においては、吸気弁通過空気量計算ユニット10が本発明における「第1の計算手段」に相当する。そして、筒内空気量計算ユニット12が本発明における「第2の計算手段」に相当する。スカベンジ量計算ユニット16は本発明における「第3の計算手段」に相当する。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について図を参照して説明する。
実施の形態1でも述べたたように、エンジンの制御には多数のセンサが用いられている。これらのセンサは全ての個体において一定の出力特性が得られるとは限らない。製造時の個体差により、或いは、使用に伴う経時変化により、センサの個体間には出力特性のばらつきが存在している。実施の形態1に係る制御装置100では、エアフローメータ2の出力値と吸気管圧力センサ4の出力値とがスカベンジ量の推定に用いられているが、これらのセンサ2,4にも出力特性のずれが生じている可能性がある。エアフローメータ2の出力特性のずれは吸気弁通過空気量の推定精度に影響し、吸気管圧力センサ4の出力特性のずれは吸気管圧力の計測精度に影響する。このような場合の課題について図3を用いて説明する。
図3に示すグラフにおける吸気弁通過空気量の推定値KL、及び吸気管圧力の計測値PMは、各センサ2,4の出力特性にずれがない場合に得られるはずの真値であるとする。一方、今回の例では、エアフローメータ2の出力値からは吸気弁通過空気量の推定値KL´が得られ、吸気管圧力センサ4の出力値からは吸気管圧力の計測値PM´が得られたものとする。この例では、エアフローメータ2の出力特性は実際よりも大きい値を出力する方向にずれ、吸気管圧力センサ4の出力特性は実際よりも小さい値を出力する方向にずれている。その結果、吸気弁通過空気量の推定値KL´は正しい値KLよりも大きくなり、逆に、吸気管圧力の計測値PM´から計算される筒内空気量の推定値KLCYL´は正しい値KLCYLよりも小さくなっている。スカベンジ量は吸気弁通過空気量と筒内空気量との差であるから、この例では、吸気弁通過空気量の推定値KL´の誤差と筒内空気量の推定値KLCYL´の誤差とが重なることにより、最終的に算出されるスカベンジ量の推定値KLSCA´は、正しい値KLSACに対して大きな誤差を含んだ値になってしまっている。
このように、実施の形態1に係る制御装置100には、エアフローメータ2や吸気管圧力センサ4の出力特性のばらつきの影響を受け易いという課題がある。
実施の形態2に係る制御装置は、上述の課題に対する対策が施された構成を有している。図4は、本実施の形態に係る制御装置200の構成を示す機能ブロック図である。図4に示す構成において実施の形態1に係る制御装置100が有する要素と共通の要素については同一の符号が付されている。
本実施の形態に係る制御装置200の実施の形態1に対する相違点は、スカベンジ量の推定に吸気管圧力センサの出力値を用いないことである。本実施の形態に係る制御装置200は、エアフローメータ2で得られた吸入空気量の計測値AFMに基づいて筒内吸入空気量の推定値KLCYLを計算する。この機能を実現するため、本実施の形態に係る制御装置200は、実施の形態1と共通の計算ユニット10,12,14,16に加えて、吸気管圧力計算ユニット20とabマップパラメータ計算ユニット22とを備えている。
吸気管圧力計算ユニット20は、吸気弁通過空気量の推定値KLから吸気管圧力の推定値PMを計算する。吸気弁通過空気量の推定値KLは、吸気弁通過空気量計算ユニット10により吸入空気量の計測値AFMから計算されたものである。吸気弁通過空気量に影響する吸気管圧力以外の条件が一定の場合、吸気弁通過空気量と吸気管圧力との間には相関関係が成立する。吸気管圧力計算ユニット20は、その相関関係がマップ化されたいわゆるabマップを用いて吸気弁通過空気量を吸気管圧力に変換する。吸気管圧力計算ユニット20で計算された吸気管圧力の推定値PMは、筒内空気量計算ユニット12に入力される。筒内空気量計算ユニット12は、吸気管圧力の推定値PMから筒内空気量の推定値KLCYLを計算する。
abマップパラメータ計算ユニット22は、吸気弁通過空気量に影響する吸気管圧力以外の条件からabマップのパラメータの値を計算し、その計算値を吸気管圧力計算ユニット20にセットする。吸気弁通過空気量に影響する条件とは、具体的には、エンジン回転数NE、吸気弁のバルブタイミングINVT、排気弁のバルブタイミングEXVT、ウエストゲートバルブの開度WGV、インタークーラー温度THIC、大気圧PAなどである。これらの条件に関する情報は、それらの情報に関係するセンサやアクチュエータからabマップパラメータ計算ユニット22に供給される。
図5は、本実施の形態に係る制御装置200によるスカベンジ量の算出方法をグラフで表した説明図である。図5に示すグラフの縦軸は空気量であり、横軸は吸気管圧力である。グラフ中に実線で示す曲線は、abマップによって規定される吸気弁通過空気量と吸気管圧力との関係を表している。abマップパラメータ計算ユニット22で計算されるパラメータ値によってabマップの曲線の形状が決定される。グラフ中に破線で示す直線は、筒内空気量マップによって規定される筒内空気量と吸気管圧力との関係を表している。
本実施の形態に係る制御装置200は、まず、吸入空気量の計測値AFMから吸気弁通過空気量の推定値KLを計算し、吸気弁通過空気量の推定値KLをabマップ(第1のマップ)に代入することによって、吸気管圧力の推定値PMを算出する。次に、吸気管圧力の推定値PMを筒内空気量マップ(第2のマップ)に代入することによって、筒内空気量の推定値KLCYLを算出する。そして、吸気弁通過空気量の推定値KLと筒内空気量の推定値KLCYLとの差分を計算することによってスカベンジ量の推定値KLSCAを計算する。このように、本実施の形態に係る制御装置200によれば、エアフローメータ2で得られた吸入空気量の計測値AFMのみを用いてスカベンジ量の推定値KLSCAが計算される。
図6は本実施の形態に係る制御装置200の効果について説明するための図である。図6に示すグラフにおける吸気弁通過空気量の推定値KL、及び吸気管圧力の計測値PMは、エアフローメータ2の出力特性にずれがない場合に得られるはずの真値であるとする。一方、今回の例では、エアフローメータ2の出力値からは吸気弁通過空気量の推定値KL´が得られたものとする。吸気弁通過空気量の推定値KL´からは吸気管圧力の推定値PM´が得られ、吸気管圧力の推定値PM´からは筒内空気量の推定値KLCYL´が得られる。この例では、エアフローメータ2の出力特性は実際よりも大きい値を出力する方向にずれている。その結果、吸気弁通過空気量の推定値KL´は正しい値KLよりも大きくなる。しかし、同様に、吸気弁通過空気量の推定値KL´から変換される吸気管圧力の推定値PM´も正しい値PMよりも大きくなり、吸気管圧力の推定値PM´から変換される筒内空気量の推定値KLCYL´も正しい値KLCYLよりも大きくなる。これにより、吸気弁通過空気量の推定値KL´の誤差と筒内空気量の推定値KLCYL´の誤差とが互いに打ち消しあうことになり、最終的に算出されるスカベンジ量の推定値KLSCA´の正しい値KLSACに対する誤差は小さく抑えられる。
以上の例から分かるように、本実施の形態に係る制御装置200が有する構成は、実施の形態1に係る制御装置100が有する構成に比較して、センサの出力特性のばらつきに対するロバスト性が高い。よって、本実施の形態に係る制御装置200によれば、センサの出力特性のばらつきに影響されることなく、スカベンジ量の推定値を正確に算出することができる。
なお、本実施の形態においては、吸気弁通過空気量計算ユニット10が本発明における「第1の計算手段」に相当する。そして、吸気管圧力計算ユニット20と筒内空気量計算ユニット12との組み合わせが本発明における「第2の計算手段」に相当する。スカベンジ量計算ユニット16は本発明における「第3の計算手段」に相当する。
その他.
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、実施の形態1では吸気管圧力センサによって吸気管圧力を計測しているが、スロットルの上流に過給圧センサを備える場合には、過給圧センサの出力値に基づきスロットルの物理モデルを用いて吸気管圧力を推定することもできる。
本発明に係る制御装置は、ウエストゲートバルブや可変ノズル等の過給機の過給特性を変化させるアクチュエータを備えていない過給機付きエンジンにも適用することができる。過給機はターボ過給機でもよいし機械式過給機でもよい。また、本発明に係る制御装置が適用される過給機付きエンジンでは、吸気側可変バルブタイミング機構や排気側可変バルブタイミング機構は必須ではない。また、過給機付きエンジンの種別はディーゼルエンジンでもよいし、ガソリンエンジンでもよい。
2 エアフローメータ
4 吸気管圧力センサ
10 吸気弁通過空気量計算ユニット
12 筒内空気量計算ユニット
14 筒内空気量マップパラメータ計算ユニット
16 スカベンジ量計算ユニット
20 吸気管圧力計算ユニット
22 abマップパラメータ計算ユニット
100 実施の形態1に係る制御装置
200 実施の形態2に係る制御装置

Claims (4)

  1. 吸気通路に取り込まれた空気の量である吸入空気量の計測値に基づいて、吸気弁を通過した空気の量である吸気弁通過空気量の推定値を算出する第1の計算手段と、
    吸気管圧力の計測値或いは推定値に基づいて、筒内において燃焼に供される空気の量である筒内空気量の推定値を算出する第2の計算手段と、
    吸気弁通過空気量の前記推定値と筒内空気量の前記推定値との差から、筒内を吹き抜ける空気の量であるスカベンジ量の推定値を算出する第3の計算手段と、
    を備えることを特徴とする過給機付きエンジンの制御装置。
  2. 前記第2の計算手段は、吸入空気量の前記計測値に基づいて吸気管圧力の前記推定値を算出し、吸気管圧力の前記推定値に基づいて筒内空気量の前記推定値を算出することを特徴とする請求項1に記載の過給機付きエンジンの制御装置。
  3. 前記第2の計算手段は、前記第1の計算手段により吸入空気量の前記計測値から算出された吸気弁通過空気量の前記推定値に基づいて、吸気管圧力の前記推定値を算出することを特徴とする請求項2に記載の過給機付きエンジンの制御装置。
  4. 前記第2の計算手段は、吸気弁通過空気量と吸気管圧力とを複数のパラメータを用いて関連付けた第1のマップを用いて吸気弁通過空気量の前記推定値を吸気管圧力の前記推定値に変換し、吸気管圧力と筒内空気量とを複数のパラメータを用いて関連付けた第2のマップを用いて吸気管圧力の前記推定値を筒内空気量の前記推定値に変換することを特徴とする請求項3に記載の過給機付きエンジンの制御装置。
JP2014549703A 2012-11-29 2012-11-29 過給機付きエンジンの制御装置 Pending JPWO2014083654A1 (ja)

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