JPWO2014064931A1 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

誘導加熱装置は、被加熱物を載置するためのトッププレートと、前記トッププレートの下方に配置された複数の加熱コイルと、前記複数の加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータの出力を制御する制御部と、前記制御部に対して動作指令を出力する操作表示部と、前記トッププレート上に載置された前記被加熱物の有無を検出する被加熱物検出部と、を備え、前記操作表示部から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けるより前に、前記複数の加熱コイルに対して前記被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給するように前記インバータを制御し、前記被加熱物検出部は、前記検出電流が前記加熱コイルに供給されている検出期間に、電源から加熱コイルまでの電力伝送の通電経路における入力電流および/または出力電圧から、前記被加熱物の有無を検出する。

Description

本開示は、誘導加熱装置に関する。特に、トッププレート上に載置された金属製の調理用鍋などの被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置に関する。
誘導加熱装置として一般的に用いられている誘導加熱調理器においては、例えば、1つ又は2つの加熱コイルがトッププレートの直下に配設されており、加熱コイルによりトッププレート上に載置された被加熱物である金属製の調理用鍋などを誘導加熱するよう構成されている。
また、誘導加熱調理器においては、トッププレートの直下に多数の加熱コイルを配設したマルチコイル構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の加熱調理器は、トッププレートの下に敷き詰められた多数の加熱コイルが近接して配置されており、調理用鍋などの被加熱物をトッププレート上のいずれの位置に載置しても誘導加熱可能な構成を有している。
さらに、多数の加熱コイルにより被加熱物である調理用鍋を加熱するマルチコイル構成は、例えば、特許文献2に記載される。特許文献2に記載された加熱調理器は、加熱セルの各々に無線周波数帯の交流信号を供給し、被加熱物と加熱セルとの間に位置する導電性ループにおける誘導信号を検出する構成を有する。この誘導信号は被加熱物の存在により変化することから、トッププレート上に載置された被加熱物の位置を検出することができる。
独国特許出願公開第102010028549号明細書 欧州特許第1206164号明細書
前述のように特許文献2に記載された加熱調理器においては、被加熱物の位置を検出するための導電性ループ及び/又は無線周波数帯の交流信号源を有しているため、加熱調理器の構成部品が増加してコストが高くなるという課題を有する。
加熱調理器の構成部品が多いと製品を組むのに必要な時間が長くなり、製造コストが高くなるという課題を有していた。
特に、マルチコイル構成の誘導加熱装置では、加熱コイルの個数に対応した導電性ループの構成が必要になることから、コストの増加は大幅に大きくなる。
また、トッププレート上の被加熱物の検出手段として一般的に用いられている方式として、加熱コイルに流れる電流及び/又は発生する電圧を検出する方式がある。この方式は、加熱コイルに電力を供給するためのインバータを動作させることによって、電源からインバータに流れる電流と、加熱コイルに流れる電流及び/又は発生する電圧を検出することにより、検出された値の相互関係から被加熱物を検出する。
しかし、この方式の場合、制御部が加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けた後にインバータを駆動し、被加熱物が検出されれば加熱動作に移行するのが一般的である。よって、従来の誘導加熱調理器は、制御部が加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受ける前にインバータによって被加熱物を検出することができなかった。
また、インバータの動作によって被加熱物を検出する場合、定格加熱時には数百W程度もの電力を供給するインバータが用いられている。そのため、従来の誘導加熱調理器は、被加熱物の検出時にインバータから被加熱物に供給される電力が最小限となるようにインバータを動作させたとしても、消費電力を数Wレベルまで大きく下げることが困難である。
そのため、従来の誘導加熱調理器は、多数の加熱コイルで同時に被加熱物の検出を行うと、被加熱物の検出のために必要な電力が大きくなり、場合によっては被加熱物の検出動作だけで定格電力を超えてしまい、鍋等の被加熱物の検出が容易にできないという課題を有していた。
また、一部の領域で被加熱物の加熱を行っている場合、被加熱物の検出のために使用できる電力は機器の定格電力よりも小さくなることから、一層被加熱物の検出が困難になる。
また、多数の加熱コイルで同時に被加熱物の検出を行うと、誘導加熱装置から発生する漏洩磁界は、個々の加熱コイルから発生した磁界が積算された状態で伝播するため大きくなる。そして、この漏洩磁界が周辺機器の誤作動などの悪影響を与える可能性があるという課題を有していた。
さらに、マルチコイル構成の誘導加熱装置は、多数の加熱コイルが隣接して配設されている。そのため、従来の誘導加熱調理器は、隣接するそれぞれの加熱コイルから発生した磁界が互いに干渉して加熱コイルからの検出値が増減し、トッププレート上の被加熱物を精度高く検出できないといった課題を有していた。
本開示は、トッププレートの下に多数の加熱コイルが配設されたマルチコイル構成において、被加熱物がトッププレートの上に載置されたか否かを精度高く検出可能であり、且つ製造コストを低くできる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本開示の一態様である誘導加熱装置は、
被加熱物を載置するためのトッププレートと、
前記トッププレートの下方に配置された複数の加熱コイルと、
前記複数の加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、
前記インバータの出力を制御する制御部と、
前記制御部に対して動作指令を出力する操作表示部と、
前記トッププレート上に載置された前記被加熱物の有無を検出する被加熱物検出部と、
を備え、
前記制御部は、前記操作表示部から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けるより前に、前記複数の加熱コイルに対して前記被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給するように前記インバータを制御し、
前記被加熱物検出部は、前記検出電流が前記加熱コイルに供給されている検出期間に、電源から前記加熱コイルまでの電力伝送の通電経路における入力電流および/または出力電圧から、前記被加熱物の有無を検出する。
本開示に係る誘導加熱装置は、被加熱物の加熱を開始する前からインバータの動作によって加熱コイルに被加熱物の有無を検出するための電流を流すことにより、被加熱物の検出のためだけに新たな構成部品を追加することなく被加熱物を検出することができる。
本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置の概略平面図である。 図1におけるA−A線により切断した誘導加熱装置の縦断面図である。 本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置の構成を示すブロック図である。 本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置の回路構成を示す図である。 本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置の電源からの電流とインバータに発生する電圧の関係を示す説明図である。 本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置の被加熱物の検出動作のタイムチャートである。 本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置の被加熱物の検出動作のタイムチャートである。 本開示に係る実施の形態2の誘導加熱装置の被加熱物の検出動作のタイムチャートである。 本開示に係る実施の形態3の誘導加熱装置の被加熱物の検出動作および加熱動作のタイムチャートである。 本開示に係る実施の形態4の誘導加熱装置の被加熱物の検出動作および加熱動作のタイムチャートである。 本開示に係る実施の形態5の誘導加熱装置の概略平面図である。 本開示に係る実施の形態5の誘導加熱装置の被加熱物の検出動作のタイムチャートである。 本開示に係る実施の形態6の誘導加熱装置の被加熱物の検出動作のタイムチャートである。 本開示に係る実施の形態7の誘導加熱装置の被加熱物の検出動作のタイムチャートである。 本開示に係る実施の形態8の誘導加熱装置の電源からの入力電流とインバータに発生する出力電圧の関係を示す説明図である。 本開示に係る実施の形態9の誘導加熱装置の電源からの入力電流とインバータに発生する出力電圧の関係を示す説明図である。 本開示に係る実施の形態10の誘導加熱装置における加熱コイルの電流の向きを示す説明図である。
本開示に係る第1の態様の誘導加熱装置は、
被加熱物を載置するためのトッププレートと、
前記トッププレートの下方に配置された複数の加熱コイルと、
前記複数の加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、
前記インバータの出力を制御する制御部と、
前記制御部に対して動作指令を出力する操作表示部と、
前記トッププレート上に載置された前記被加熱物の有無を検出する被加熱物検出部と、
を備え、
前記制御部は、前記操作表示部から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けるより前に、前記複数の加熱コイルに対して前記被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給するように前記インバータを制御し、
前記被加熱物検出部は、前記検出電流が前記加熱コイルに供給されている検出期間に、電源から前記加熱コイルまでの電力伝送の通電経路における入力電流および/または出力電圧から、前記被加熱物の有無を検出する。
これによって、被加熱物の検出のためだけに新たな構成部品を追加することなく被加熱物を検出することができる。
本開示に係る第2の態様の誘導加熱装置においては、前記第1の態様における前記制御部は、前記検出電流を前記複数の加熱コイルに順次供給するとともに、前記検出電流が供給されている前記加熱コイルと隣接する加熱コイルには同時に前記検出電流が供給されないように前記インバータ制御する。
また、前記制御部は、前記加熱コイルに供給する前記検出電流の電流値は、前記被加熱物を加熱するために前記加熱コイルに供給する加熱電流の電流値よりも小さくなるように、前記インバータを制御するとしたものである。
本開示に係る第3の態様の誘導加熱装置においては、前記第1又は2の態様における前記加熱コイルに供給する前記検出電流の電流値は、前記被加熱物を加熱動作するために前記加熱コイルに供給する加熱電流の電流値よりも小さい。
また、前記制御部は、前記操作表示部から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けるよりも前に前記複数の加熱コイルに前記検出電流を供給する場合、前記複数の加熱コイルに前記検出電流を供給する時と前記検出電流を供給しない時とを一定期間内で切り替え、且つ周期的な動作を行うように、前記インバータを制御するものである。
本開示に係る第4の態様の誘導加熱装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様における前記制御部は、加熱動作を行っている加熱コイルと隣接する加熱コイルに、前記検出電流を供給しないように前記インバータを制御する。
また、前記制御部は、前記操作表示部から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けるよりも前に前記複数の加熱コイルに前記検出電流を供給する場合、前記検出電流を供給する前記加熱コイルを順次変更することで前記複数の加熱コイル間で前記検出電流を供給するタイミングがずれるように、前記インバータを制御するものである。
本開示に係る第5の態様の誘導加熱装置においては、前記第1〜4のいずれかの態様における前記制御部は、前記被加熱物検出部が被加熱物を検出した後も前記被加熱物が検出された加熱コイルに前記検出電流を供給するように前記インバータを制御し、前記被加熱物検出部による被加熱物の検出動作を継続する。
本開示に係る第6の態様の誘導加熱装置においては、前記第1〜5のいずれかの態様における前記複数の加熱コイルは、少なくとも2つの加熱コイルを有する加熱コイル群を有し、
前記制御部は、前記検出電流を前記加熱コイル群内の全ての加熱コイルに同時に供給するように前記インバータを制御する。
本開示に係る第7の態様の誘導加熱装置においては、前記第1〜6のいずれかの態様における前記制御部は、前記被加熱物検出部により前記被加熱物が検出された後、前記被加熱物が検出されなくなるまで、前記被加熱物が検出された加熱コイルに、前記検出電流を連続して供給するように前記インバータを制御する。
本開示に係る第8の態様の誘導加熱装置においては、前記第1〜7のいずれかの態様における前記制御部は、前記被加熱物検出部により前記被加熱物が検出された後、前記被加熱物が検出されなくなるまで、前記被加熱物が検出された加熱コイルに、前記検出電流を供給する回数を前記被加熱物が検出されていない加熱コイルと比べて少なくするように前記インバータを制御する。
本開示に係る第9の態様の誘導加熱装置においては、前記第1、3、及び5〜8のいずれかの態様における前記被加熱物検出部は、
隣接する加熱コイルに電流を供給していない状態で前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第1の閾値と、隣接する加熱コイルに同時に電流を供給して前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第2の閾値と、を設定し、
前記第1の閾値又は前記第2の閾値を用いて前記被加熱物の有無を検出する。
本開示に係る第10の態様の誘導加熱装置においては、前記第1、3、及び5〜9のいずれかの態様における前記被加熱物検出部は、
隣接する加熱コイルに電流を供給していない状態で前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第1の閾値と、隣接する加熱コイルが最小電力で加熱動作を行っている状態で前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第3の閾値と、隣接する加熱コイルが定格電力で加熱動作を行っている状態で前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第4の閾値と、を設定し、
前記第1の閾値、前記第3の閾値、又は前記第4の閾値のいずれかを用いて前記被加熱物の有無を検出する。
本開示に係る第11の態様の誘導加熱装置においては、前記第1、及び5〜10のいずれかの態様における前記制御部は、それぞれの加熱コイルに供給される前記検出電流が、縦横方向に隣接する加熱コイル間で逆向きとなるように前記インバータを制御する。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって、本開示が限定されるものではない。以下の全ての図において、同一又は相当部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
[全体構成]
図1は、本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置10aの概略平面図であり、実施の形態1において主要な要素を概略的に示している。図2は、図1に示した誘導加熱装置10aの概略平面図におけるA−A線により切断した誘導加熱装置10aの縦断面図である。図3は、実施の形態1の誘導加熱装置10aの構成を示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、トッププレート13、トッププレート13の下方に整列して配置された複数の加熱コイル11、加熱コイル11に高周波電流を供給するインバータ16、及びインバータ16の出力を制御する制御部17を備える。また、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、制御部17に対して動作指令を出力する操作表示部12を備えるとともに、電源から加熱コイル11までの電力伝送の通電経路における入力電流及び/又は出力電圧の検出値から被加熱物の状態(被加熱物の有無)を検出する被加熱物検出部18を備える。
以下、実施の形態1の誘導加熱装置10aを構成する各要素について詳述する。
[トッププレート]
実施の形態1の誘導加熱装置10aは、上部に平板なトッププレート13を有する。トッププレート13上には、鍋等の被加熱物が載置される。例えば、図1及び図2に示すように、第1の被加熱物14及び/又は第1の被加熱物14より大きい第2の被加熱物15が載置される。なお、トッププレート13は、ガラスやセラミック等の電気絶縁物で構成されている。
[加熱コイル]
加熱コイル11は、複数の加熱コイルを有するマルチコイル構成である。複数の加熱コイル11は、トッププレート13の直下において、所定間隔を有してマトリクス状に並んで配設されている。例えば、図1に示すように、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、縦に5個、横に9個の複数の加熱コイル11を並べて配設した構成であってもよい。実施の形態1では、図1においての操作表示部12に近い加熱コイル11の行から順にa〜e行とし、図1の誘導加熱装置10aの左側の列から順にa〜i列と定義する。したがって、実施の形態1では、複数の加熱コイル11を、加熱コイル11aa〜11eiの符号で示している。以下の説明では、同様の符号が加熱コイル11に付されている。
また、加熱コイル11は、すべて実質的に同一の形状、同一構成を有している。実施の形態1の誘導加熱装置10aにおいて、加熱コイル11は、誘導加熱動作を行う。
[インバータ]
インバータ16は、複数の加熱コイル11に接続されている。インバータ16は、複数の加熱コイル11のそれぞれに高周波電流を供給する。実施の形態1の誘導加熱装置10aは、複数の加熱コイル11に対応して、それぞれ別々に接続される複数のインバータ16を備える構成としてもよい。例えば、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、図2に示すように、各加熱コイル11aa〜11eiのそれぞれに接続されるインバータ16aa〜16eiを備えてもよい。あるいは、幾つかの加熱コイル11をまとめてインバータ16に接続する構成等の他、給電を要する加熱コイル11のみをインバータ16に接続する構成がある。
[制御部]
制御部17は、インバータ16、操作表示部12、及び被加熱物検出部18に接続されている。例えば、制御部17は、操作表示部12から動作指令の指示を受けて、インバータ16の出力を制御する。また、制御部17は、被加熱物検出部18から検出結果を受けて、インバータ16の出力を制御する。
[操作表示部]
操作表示部12は、トッププレート13において使用者側(図1における下側)の中央に配置されており、使用者が使いやすい構成となっている。操作表示部12は、図1に示す位置に限定されるものではなく、使用者が使いやすい構成であれば、任意の位置に配置してもよい。
また、操作表示部12は、制御部17に接続されている。この操作表示部12が制御部17に対して電力供給の開始又は停止、電力調整等の動作指令の信号を出力する。
例えば、操作表示部12は、制御部17に対して、トッププレート13上に鍋等の第1の被加熱物14が載置されたとき、加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を出力する。
[被加熱物検出部]
被加熱物検出部18は、インバータ16と制御部17に接続されている。被加熱物検出部18は、インバータ16など、例えば、電源から加熱コイル11までの電力伝送の通電経路の入力電流及び/又は発生する出力電圧の検出値に基づいて、被加熱物が載置されている位置に対応する加熱コイル11を検出する。例えば、通電している加熱コイル11の上方に鍋等の第1の被加熱物14が載置されているか否かといった、加熱コイル11と磁気結合している被加熱物の状態(被加熱物の有無)を判別する。
また、例えば、被加熱物検出部18は、第1の被加熱物14の状態の検出結果を、信号として制御部17に出力する。
上記のように、実施の形態1の誘導加熱装置10aにおいては、図1に示すように、トッププレート13の上に、第1の被加熱物14又は第2の被加熱物15が載置されたとき、被加熱物が載置された領域に対応する加熱コイル11を検出して加熱動作を行う。即ち、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、トッププレート13上に載置された被加熱物の直下にある加熱コイル11を検出して加熱動作を行う。
例えば、図1に示すように、第1の被加熱物14がトッププレート13上に載置されたとき、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、第1の被加熱物14の下方にある加熱コイル11bb、11bc、11cb、11ccに高周波電流を供給し、第1の被加熱物14に対して適切な誘導加熱動作を行う。
一方、図1に示すように、第2の被加熱物15がトッププレート13上に載置されたとき、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、第2の被加熱物15の直下にある加熱コイル11ag、11ah、11ai、11bg、11bh、11bi、11cg、11ch、11ciに高周波電流を供給し、第2の被加熱物15に対して適切な誘導加熱動作を行う。
[被加熱物の検出動作]
次に、実施の形態1の誘導加熱装置10a上に鍋等の第1の被加熱物14を載置した場合における、第1の被加熱物14の検出動作について説明する。
図4は、本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置10aの回路構成の一例を示している。図5は、本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置10aにおける電源40からの入力電流とインバータ16に発生する出力電圧の関係を示す説明図である。また、図5は、図4で示した回路構成において、被加熱物検出部18が被加熱物の有無を検出するための入力電流と出力電圧の関係を示している。
図4は、加熱コイル11、インバータ16、制御部17、被加熱物検出部18、交流電源40、電流検出部48、及び電圧検出部49から構成される誘導加熱装置10aの回路を示している。インバータ16は、ダイオードブリッジ41と、チョークコイル42と、平滑コンデンサ43と、第1のスイッチング素子44と、第2のスイッチング素子45と、共振コンデンサ46と、スナバコンデンサ47とを備える。
図4に示す回路構成では、電源40は、交流を直流に変換し平滑するために、ダイオードブリッジ41、チョークコイル42及び平滑コンデンサ43に接続されている。平滑コンデンサ43の両端には、加熱コイル11に高周波電流を供給するために、逆導通ダイオードを備えた第1のスイッチング素子44、及び同じく逆導通ダイオードを備えた第2のスイッチング素子45が直列に接続されている。
また、第2のスイッチング素子45には、加熱コイル11と電流共振を起こさせるための共振コンデンサ46と、第1のスイッチング素子44及び第2のスイッチング素子45がオフするときに発生するスイッチング損失を低減するためのスナバコンデンサ47とが並列に接続されている。
さらに、図4に示した回路構成では、電源40からインバータ16に供給される入力電流Iinを検出するための電流検出部48と、インバータ16内の共振コンデンサ46の両端電圧である出力電圧Vcを検出するための電圧検出部49が備えられている。電流検出部48と電圧検出部49の検出値は、被加熱物検出部18に出力される。
電流検出部48で検出された入力電流Iin及び電圧検出部49で検出された出力電圧Vcの検出値により、図5に示すように、横軸を入力電流Iin、縦軸を出力電圧Vcとする座標平面上に入力電流Iin及び出力電圧Vcの検出値を表記することができる。
例えば、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、図4に示した回路構成における電源40の入力電圧を一定とし、1つの加熱コイル11においてトッププレート13に対向する面の加熱領域(加熱コイル11の上面の加熱領域)の50%以上の領域に被加熱物が載置されたとき、被加熱物検出部18で被加熱物有りと検出するように条件を設定することができる。実施の形態1の誘導加熱装置10aは、この条件において、第1のスイッチング素子44及び第2のスイッチング素子45の動作周波数又はデューティ等の駆動変数を変化させた場合、入力電流Iinと出力電圧Vc(共振コンデンサ46の両端電圧)の検出値が互いに影響を及ぼす相関関係を有していれば、その検出値を結ぶことによって図5に示す閾値曲線Lを描くことができる。なお、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、例えば、加熱コイル11の上面の加熱領域の40%以上の領域に被加熱物が載置されたとき、被加熱物有りと検出するように条件を設定してもよい。つまり、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、被加熱物の有無を検出する際の条件は任意に設定することができる。
閾値曲線Lは、加熱コイル11が被加熱物を加熱できる状態(加熱コイル11の上方に被加熱物がある状態)と加熱できない状態(加熱コイル11の上方に被加熱物がない状態)との境界を示している。図5に示す座標平面上において、領域1(閾値曲線Lより図示右側の領域)は加熱コイル11が被加熱物を加熱できる状態を示し、領域2(閾値曲線Lより図示左側の領域)は加熱コイル11が加熱できない状態を示している。
例えば、加熱コイル11の上方に被加熱物が載置されていなければ、入力電流Iinに対して出力電圧Vcが大きくなる。
そのため、加熱コイル11が被加熱物を加熱できる状態と加熱できない状態との境界で閾値曲線Lを描き、入力電流Iinと出力電圧Vcの検出値が図5における領域1となれば加熱可能(被加熱物有り)と判別し、領域2となれば加熱不可能(被加熱物無し)と判別することができる。このように、被加熱物検出部18は、電源40から加熱コイル11までの電力伝送の通電経路の入力電流及び/又は発生する出力電圧の検出値に基づいて、加熱コイル11上に被加熱物が載置されているか否かを検出することができる。
図6は、本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置10aの被加熱物の検出動作のタイムチャートである。図6は、被加熱物の載置(被加熱物の有無)を検出するために、整列して配置された複数の加熱コイル11の各々に被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給するときのタイムチャートの一例を示す。
図6に示すように、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、被加熱物の検出周期Tc1の中で、まず加熱コイル11aaに検出期間Tdだけ検出動作(通電)を行う。即ち、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、加熱コイル11aaに被加熱物の有無を検出するための検出電流を検出期間Tdだけ供給する。実施の形態1の誘導加熱装置10aは、この検出期間Tdで、加熱コイル11aaの上方に被加熱物が載置されているか否かを検出する。例えば、加熱コイル11aaの入力電流Iinと出力電圧Vcの検出値が、図5における領域1に属するか領域2に属するかによって被加熱物の有無を判別する。
実施の形態1の誘導加熱装置10aは、加熱コイル11aaの検出期間Tdが経過すると、加熱コイル11aaへの検出動作を停止するとともに、加熱コイル11baへの検出動作を開始し、加熱コイル11baの上方に被加熱物が載置されているか否かを加熱コイル11aaと同様に検出する。
なお、被加熱物の有無を検出するための検出動作は、操作表示部12から加熱動作の開始を指示する動作指令(加熱動作開始指令)の信号を制御部17で受けるより前から行うことができる。例えば、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、電源スイッチを入れた場合に検出動作を開始してもよいし、人感センサで誘導加熱装置10aの近傍に人を検知した場合に検出動作を開始してもよい。
実施の形態1の誘導加熱装置10aは、被加熱物の載置状態、例えば、被加熱物が載置されているか否か、被加熱物の形状の把握など、誘導加熱装置10aの使用者が被加熱物の加熱動作を選択するために必要な情報を、加熱動作を指示する時点で操作表示部12表示することが可能である。その結果、使用者にとって、使い勝手の良い誘導加熱装置10aを提供することができる。
この検出動作を複数の加熱コイル11全てで行うことにより、検出周期Tc1ごとにそれぞれの加熱コイル11で被加熱物の状態の検出を行うことができる。そのため、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、被加熱物検出部18により被加熱物の載置状態を把握することにより、例えば、被加熱物が載置されている領域を操作表示部12に表示することにより、使用者にとって加熱動作の操作を行いやすくすることができる。したがって、使用者は、操作表示部12で加熱動作の操作を行うことにより、被加熱物が検出された加熱コイル11、即ち、被加熱物の直下の加熱コイル11のみに電力を供給し、被加熱物のみを加熱動作するように操作することができる。
また、被加熱物が載置されていない加熱コイル11に対しては、加熱動作が開始されないようにすることで、操作後に載置された鍋を載置された時点から加熱するような危険性をなくすことができる。実施の形態1の誘導加熱装置10aは、被加熱物が載置されていない領域に対応する加熱コイル11、即ち、被加熱物の直下にない加熱コイル11では、検出動作のみが行われるため、例えば、加熱動作をしている加熱コイル11以外の領域に別の被加熱物が載置されたとしても、その別の被加熱物に対して加熱操作が行われない限り、加熱動作は行われない。このように、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、被加熱物が載置された領域に対応する加熱コイル11を検出してから、使用者が加熱動作の操作をするまで当該被加熱物の加熱が開始されない構成となっている。
検出動作において、被加熱物が載置されていない加熱コイル11に高周波電流を継続して長時間供給すると、漏洩磁界が大きくなる。あるいは加熱コイル11に被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給することで、導通損失による効率の悪化などを招く。しかし、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、検出動作において、少ない検出電流を短時間の一定間隔で供給することで、漏洩磁界が大きくなることを防止し、効率の悪化を抑制することができる。
図6に示すように、実施の形態1では、複数の加熱コイル11に同時に通電することがないように被加熱物の検出動作を行っている。即ち、実施の形態1では、複数の加熱コイル11に同時に被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給することがないようにしている。これにより、他の加熱コイル11が被加熱物の検出動作を行うことによって発生する磁界が自身の加熱コイル11に鎖交して干渉することがない。そのため、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、入力電流Iin及び出力電圧Vcの検出値の変動が起こらないため、精度高く被加熱物を検出することができる。
実施の形態1の誘導加熱装置10aは、複数の加熱コイル11で順次被加熱物の検出動作を行っている。即ち、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、被加熱物の有無を検出するための検出電流を複数の加熱コイル11に順次供給することにより、被加熱物の検出動作に必要な電力のピーク値を小さくすることができる。その結果、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、定格電力を超過することがなく確実に鍋の検出をすることができる。
図7は本開示に係る実施の形態1の誘導加熱装置10aの被加熱物の検出動作の別のタイムチャートである。図7に示すように、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、検出周期Tc2の中に、検出動作を行う期間Tcmといずれの加熱コイル11も検出動作を行わない期間Tcpを有していてもよい。
このように、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、検出動作を行わない期間Tcpを有することにより、検出周期Tc2の長さを調整することができる。例えば、検出動作を行う期間Tcmが一定であるとすると、検出動作を行わない期間Tcpを長く設定することによって、検出周期Tc2を長くすることができる。その結果、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、検出周期Tc2に対して検出動作を行っている時間、即ち、加熱コイル11に検出電流を供給している時間を減らし、平均消費電力を小さくして電力損失を少なくすることができる。
また、例えば、実施の形態1の誘導加熱装置10aは、加熱コイル11aaでの被加熱物の検出動作と、加熱コイル11aaに隣接する加熱コイル11baでの被加熱物の検出動作との間に加熱コイル11の検出動作を行わない期間Tcpを一定時間挿入してもよい。期間Tcmの長さと期間Tcpの長さは、図7に示す長さに限定するものではなく、任意に設定してもよい。
このように、隣接する加熱コイル11において、同時に検出動作を行わないようにすることで、それぞれの加熱コイル11から発生する磁界が互いに干渉しないように鍋等の被加熱物の検出を行うことができる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2の誘導加熱装置10bについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態2では実施の形態1と異なる部分のみを説明し、実施の形態1と同一の部分については説明を省略する。
図8は本開示に係る実施の形態2の誘導加熱装置10bの被加熱物の検出動作のタイムチャートを示す図であり、被加熱物の載置を検出するために、整列して配設された複数の加熱コイル11の各々で検出動作するときのタイムチャートの一例を示している。
実施の形態2では、図8に示すように、同時に複数の加熱コイルで検出動作を行っている点で、実施の形態1とは異なる。実施の形態2では、検出期間Tdにおいて、複数の加熱コイル11のうち互いに隣接しないいくつかの加熱コイル11で同時に被加熱物の検出動作を行っている。
図8に示すように、例えば、検出周期Tc3の間に、最初の検出期間Tdで同時に検出動作を行う加熱コイル11は、図1に示す構成において、a行においてそれぞれ2つおきの加熱コイル11aa、11ad、11agの3つの隣接していない加熱コイルである。ここで、これら3つの加熱コイル11aa、11ad、11agのうち、例えば、加熱コイル11aaと加熱コイル11adに着目する。図1に示すように、検出動作を行う2つの加熱コイル11aa、11adの間には、検出動作を行っていない2つの加熱コイル11ab、11acが存在する。
つまり、同時に検出動作している(通電している)加熱コイル11aa、11adの間の距離は、加熱コイル11の直径の2倍の距離が離れていることになる。磁界の空中伝播強度は距離のn乗(nは2以上)に反比例するため、距離が離れることによって磁界の干渉強度は大きく低下する。
発明者らの実験によれば、検出動作する(通電する)2つの加熱コイル11aa、1adの間に、少なくとも1つの検出動作しない(通電しない)加熱コイル11が存在すれば、被加熱物の検出精度は干渉による支障がないレベルにまで向上することが確かめられている。
なお、加熱コイル11の直径によって、検出動作している2つの加熱コイル11aa、11ad間の距離は変化する。しかし、加熱コイル11の直径が小さくなるに伴って、加熱コイル11から被加熱物に供給できる電力、即ち、発生する磁束が小さくなるため、隣接する加熱コイル11のみを同時に検出動作しなければ被加熱物の検出を精度高く行うことができる。
また、検出期間Tdは、各々の加熱コイル11の上方に被加熱物が載置されているか否かを検出するために、被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給している(通電している)期間である。例えば、電源40が50Hzの交流電源であったとすると、検出期間Tdは最低でも10ミリ秒程度は必要となる。被加熱物の検出精度を高めようとすると検出期間Tdは更に長い時間が必要となるため、実施の形態1のように複数の加熱コイル11に順次検出電流を供給する場合、検出期間Tc1は長くなる。
しかし、実施の形態2のように、複数の加熱コイル11で同時に検出動作を行う場合、他の加熱コイル11で発生した磁界の干渉により被加熱物の検出精度が低下しない距離にある複数の加熱コイル11で検出動作を行うのであれば、検出動作を同時に行う時に必要な検出周期Tc3は短くすることができる。例えば、実施の形態2の検出周期Tc3は、実施の形態1において各々単独で検出動作を行った時に必要な検出周期Tc1よりも短くすることができる。
そのため、実施の形態2の誘導加熱装置10bは、被加熱物を載置してから検出するまでの最長時間(検出周期Tc3)を短くすることができるため、操作表示部12に被加熱物の状態(例えば、被加熱物の形状、載置位置など)を素早く表示することができる。これにより、使用者は、ストレスなくスムーズに加熱操作を開始することができるといった、使い勝手の良い誘導加熱装置を提供することができる。
本開示に係る実施の形態2の誘導加熱装置10bでは、図1に示す構成において、a行において横方向に2つおきの加熱コイル11aa、11ad、11agで同時に被加熱物の検出動作を行っている。この他に、例えば、図1に示す構成において、a行において横方向に1つおきの加熱コイル11aa、11ac、11ae、11agで同時に被加熱物の検出動作を行ってもよい。また、図1に示す構成において、a列において縦方向に1つおきの加熱コイル11aa、11caで同時に被加熱物の検出動作を行ってもよい。このように、実施の形態2の誘導加熱装置10bは、隣接した加熱コイル11で同時に被加熱物の検出動作を行わなければ、被加熱物の検出動作を行う順序、個数などを限定するものではない。
実施の形態2の誘導加熱装置10bは、操作表示部12から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を制御部17で受けるよりも前に被加熱物の検出動作を行ってもよい。なお、加熱コイル11に供給される被加熱物の有無を検出するための検出電流の電流値は、加熱コイル11に供給される加熱動作を行うための加熱電流の電流値よりも小さい。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3の誘導加熱装置10cについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態3では実施の形態1又は実施の形態2と異なる部分のみを説明し、実施の形態1又は実施の形態2と同一の部分については説明を省略する。
図9は、本開示に係る実施の形態3の誘導加熱装置10cの被加熱物の検出動作および加熱動作のタイムチャートであり、第1の被加熱物14の加熱開始前後のタイムチャートの一例を示している。
実施の形態3では、図9に示すように、第1の被加熱物14の加熱を開始する時間Tsより前で、被加熱物が誘導加熱装置10cのトッププレート13上に載置されているか否かの検出動作を行っている点で、実施の形態1又は実施の形態2と異なる。なお、実施の形態3において、被加熱物がトッププレート13上に載置されているか否かの検出動作は、実施の形態1又は実施の形態2と同様である。
ここで、時間Tsより前の時点で、図1に示す位置に第1の被加熱物14が載置された場合について説明する。被加熱物検出部18は、被加熱物の検出動作によって図1に示す加熱コイル11bb、11cb、11bc、11ccの上方に被加熱物が載置されていると検出する。実施の形態3の誘導加熱装置10cは、加熱コイル11の上方に被加熱物を検出したとしても、操作表示部12が加熱動作を指示する信号を出力しない限り被加熱物の検出動作を継続するように制御部17によって制御される。これは、誘導加熱装置10cのトッププレート13上に載置された第1の被加熱物14が移動した場合に、再度第1の被加熱物14を検出するためである。
時間Tsの時点で、制御部17が操作表示部12から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けると、加熱コイル11bb、11cb、11bc、11ccに加熱動作するための高周波電流が供給されるようにインバータ16を制御する。このように、操作表示部12から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号が出力されると、加熱コイル11bb、11cb、11bc、11ccにおいて、加熱動作が開始され、検出動作が停止する。
一方、例えば、加熱動作をしている加熱コイル11ccに隣接する加熱コイル11dcは被加熱物が載置されていないため(検出されていないため)、加熱コイル11dcは被加熱物の検出動作を継続する。即ち、誘導加熱装置10c上に載置された第1の被加熱物14の直下にある加熱コイル11bb、11cb、11bc、11ccが加熱動作を開始したとしても、それらの加熱動作している加熱コイル11bb、11cb、11bc、11cc以外の加熱コイル11は被加熱物の検出動作を継続する。仮に、第1の被加熱物14とは別の被加熱物が加熱コイル11dcの上方に載置され、被加熱物検出部18が被加熱物を検出していたとしても、操作表示部12が加熱動作を指示する信号を出力しない限り、加熱コイル11dcは被加熱物の検出動作を継続する。
このように、実施の形態3の誘導加熱装置10cは、ある領域における加熱コイル11で加熱動作を開始したとしても、この加熱動作によって他の領域における加熱コイル11での被加熱物の検出を阻害しない。したがって、実施の形態3では、被加熱物の検出頻度及び検出精度を維持した、使い勝手の良い誘導加熱装置の提供が可能となる。
また、被加熱物を検出動作する時は、加熱コイル11に被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給する必要があるため、加熱コイル11に供給される検出電流により導通損失が生じる。また、加熱コイル11の上方に被加熱物を載置している場合、検出動作のための微小電流であっても磁界が発生するため、微小な誘導加熱が行われる。これらの導通損失及び誘導加熱により、電源40から電力P1が供給され、消費される。
しかし、これらによる電力P1の供給、消費は好ましくはない。そのため、被加熱物を検出するためにインバータ16を動作させるときは、被加熱物の有無を検出するための電力は、被加熱物の載置状態が検出できる電力であって、且つ可能な限り少ない電力が加熱コイル11に供給されることが望ましい。
従って、実施の形態3は、被加熱物の加熱動作時に供給される電力P2よりも被加熱物の検出動作時に供給される電力P1が小さくなるようにインバータ16を制御することによって、被加熱物の検出動作による電力の消費を抑えて誘導加熱装置10cの効率を高めることができる。
(実施の形態4)
以下、実施の形態4の誘導加熱装置10dについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態4では実施の形態1〜3と異なる部分のみを説明し、実施の形態1〜3と同一の部分については説明を省略する。
図10は、本開示に係る実施の形態4の誘導加熱装置10dの被加熱物の検出動作および加熱動作のタイムチャートであり、第1の被加熱物14の加熱開始前後のタイムチャートの一例を示している。
図10において、図1に示す位置に載置された第1の被加熱物14の加熱を開始する時間Tsより後では、加熱コイル11dc、即ち、加熱動作している加熱コイルと隣接する加熱コイルについては被加熱物の検出動作を行わない点で、図9とは異なる。
被加熱物の有無を検出する時のインバータ16の動作周波数は、被加熱物を加熱動作する時のインバータ16の動作周波数よりも高くなるように設定される。
これは、被加熱物の有無を検出する時、例えば、加熱コイル11と共振コンデンサ46の共振周波数よりもインバータ16の動作周波数を離すことで電源40から供給される電力を小さくできるからである。
被加熱物の有無を検出する時のインバータ16の動作周波数と被加熱物を加熱する時のインバータ16の動作周波数の幅は、可聴周波数差である20kHz程度以上離して設定される。
例えば、図1に示す位置で第1の被加熱物14を加熱しているとき、第1の被加熱物14を加熱するために高周波電流を供給している加熱コイル11ccと隣接して配設された加熱コイル11dcには、加熱コイル11ccから発生した磁界が干渉する。
しかし、上記のように、加熱動作を行っている加熱コイル11ccの加熱電流の周波数と、検出動作を行っている加熱コイル11dcの検出電流の周波数は異なる。そのため、磁界の干渉による検出精度への影響は、同一の周波数だった場合(加熱コイル11cc、11dcの両方が検出動作をしていた場合)と比較すると少なく、被加熱物の検出を行ことは可能である。
例えば、被加熱物の微小なずれを精度よく検出するためなど、より精度の高い被加熱物の検出が必要となる場合、加熱動作している加熱コイル11bb、11cb、11bc、11ccに近接した加熱コイル、例えば、加熱コイル11dcなどでは被加熱物の検出動作を行わず、加熱動作もできないようにしている。つまり、被加熱物を精度よく検出することが困難な加熱コイル11dcなどでは被加熱物の検出動作を行わないことにより、誘導加熱装置10d全体としての被加熱物の検出動作の精度を維持することができる。また、被加熱物の検出動作を行わない加熱コイル11dcが1つ存在すれば、加熱コイル11ccから加熱コイル11dcを間に挟んで配置された加熱コイル11ecへの磁界の干渉強度は大きく低下し、被加熱物の検出動作の精度を確保することができるため、加熱コイル11ecは検出動作を継続することができる。
なお、第1の被加熱物14を加熱しているとき、第1の被加熱物14とは別の第2の被加熱物15をトッププレート13上に載置するとき、加熱領域が広大かつ載置領域が自由なマルチコイル構成の誘導加熱装置では、第2の被加熱物15を第1の被加熱物14と近接した位置に載置する必要はないため、使い勝手を大きく阻害するものでもない。
(実施の形態5)
以下、実施の形態5の誘導加熱装置10eについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態5では実施の形態1〜4と異なる部分のみを説明し、実施の形態1〜4と同一の部分については説明を省略する。
図11は、本開示に係る実施の形態5の誘導加熱装置10eの概略平面図であり、実施の形態5において主要な要素を概略的に示している。
図11では、加熱コイル群を有する点で図1とは異なる。実施の形態5は、複数の加熱コイル11を3つの加熱コイル群G1、G2、G3に分けて被加熱物の検出動作を行っている。
図12は、本開示に係る実施の形態5において、図11の概略平面図に示した45個の加熱コイルを3つの加熱コイル群G1、G2、G3に分けたときにおける誘導加熱装置10eの被加熱物の検出動作のタイムチャートである。また、図12は、被加熱物の検出動作のタイムチャートの一例を示している。
図12において、隣接する加熱コイルを含む同一群内の全ての加熱コイル11で同時に被加熱物の検出動作を行う点で図6〜8とは異なる。
被加熱物の検出動作を行うとき、隣接する加熱コイルに電流が流れていると、隣接する加熱コイルから磁界が発生し、その磁界が被加熱物の検出動作を行う他の加熱コイルに干渉する。すると、被加熱物の検出動作を行う加熱コイルにレンツの法則に起因する電流が流れ、被加熱物の有無等を判別するために用いる電流値及び電圧値に誤差が生じて被加熱物の検出動作を正確に行うことができなかった。
しかし、同一の誘導加熱装置に組み込まれた加熱コイルから発生する磁界が干渉してくることによる障害であれば、隣接する加熱コイルに供給される検出電流及び磁界が干渉したときに発生する誤差レベルを予め測定することが可能である。そのため、隣接する加熱コイルから磁界の干渉を受けても影響が表れない被加熱物の判別の閾値(電流と電圧の閾値)を設定しておくことができる。これにより、磁界の干渉による被加熱物の判別ミスをなくして隣接する加熱コイル11で同時に被加熱物の検出動作をすることが可能となる。
図11に示したように、実施の形態5では、例えば、45個の加熱コイルを3つの加熱コイル群G1、G2、G3に分けている。そして、図12に示すように、例えば、加熱コイル群G1内の全ての加熱コイル11aa〜11ecで同時に検出期間Td中に被加熱物の検出動作を行っている。これにより、実施の形態5の誘導加熱装装置10e上の全ての加熱コイル11で被加熱物の検出動作をするのに必要な検出周期Tc4は、1つの加熱コイル11で被加熱物の検出動作をするのに必要な検出周期Tdの約3倍程度に抑えることができる。他の例で例えると、実施の形態5の誘導加熱装置10eの検出周期Tc4は、実施の形態2の検出周期Tc3の1/5となる。このように、実施の形態5の誘導加熱装置10eは、被加熱物の検出動作をしている時間を短くすることができる。これによって、被加熱物の検出動作を迅速に行い、応答性のよい誘導加熱装置を提供することが可能となる。
特に、実施の形態5の誘導加熱装置10eは、被加熱物を誘導加熱装置上で移動している過渡状態では、被加熱物の形状及び位置を判別するために、隣接する加熱コイルを同時に検出することが望ましい。
例えば、実施の形態1のように、複数の加熱コイル11に被加熱物の有無を検出するための検出電流を順次供給する場合、被加熱物検出部18は、被加熱物の形状及び載置位置の判別ミスをする可能性がある。例えば、実施の形態1の誘導加熱装置10は、ある加熱コイルで被加熱物が載置されていないと判別された直後に被加熱物が移動して当該加熱コイル上に被加熱物が載置されても、当該加熱コイルでは被加熱物が載置されていないと判別される。一方、当該加熱コイルの検出動作のタイミングよりも遅いタイミングで検出動作を行う他の加熱コイルでは、移動した後の被加熱物を検出する可能性がある。このように、複数の加熱コイル11に検出電流を順次供給する場合、被加熱物検出部18は、被加熱物の形状及び載置位置の判別ミスをする可能性があるが、実施の形態5の誘導加熱装置10eでは、同一の加熱コイル群における全ての加熱コイルで同時に検出動作を行うことにより、被加熱物の形状又は載置位置を判別し誤ることのないようにすることができる。
なお、加熱コイル群は1つ、つまり45個全ての加熱コイルで同時に被加熱物の検出動作を行うことが被加熱物の形状及び位置の判別には有効であるが、被加熱物の検出動作に必要な電力が少なくとも定格電力を超えないように加熱コイル群の数は設定される。なお、実施の形態5の誘導加熱装置10eは、加熱コイル群内の全ての加熱コイル11で同時に検出動作を行うようにしているが、加熱コイル群の複数の加熱コイル11で順次検出動作を行うようにしてもよい。
(実施の形態6)
以下、実施の形態6の誘導加熱装置10fについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態6では実施の形態1〜5と異なる部分のみを説明し、実施の形態1〜5と同一の部分については説明を省略する。
図13は、本開示に係る実施の形態6の誘導加熱装置10fの被加熱物の検出動作のタイムチャートであり、被加熱物の検出動作のタイムチャートの一例を示している。
図13において、被加熱物を検出した加熱コイルでは被加熱物が取り除かれるまで連続して検出動作を行っている点で図12とは異なる。実施の形態6の誘導加熱装置10fは、被加熱物を検出した後、加熱コイルにおいて被加熱物が検出されなくなるまで、被加熱物を検出するための検出電流を加熱コイルに対して供給し続ける。
被加熱物の検出動作を行うとき、加熱コイル11に接続されたインバータ16を駆動して加熱コイル11に被加熱物を検出するための検出電流を供給する。被加熱物の検出動作を行っていない状態、つまり加熱コイル11に検出電流が供給されていない状態から加熱コイル11に検出電流が供給され始めたタイミングで加熱コイル11には突入電流が流れる。この突入電流によって発生した磁界と被加熱物が共鳴して「コツッ」という鍋鳴り音が発生する。
したがって、被加熱物の検出動作が被加熱物を誘導加熱装置上に載置した後も定期的に行われると、被加熱物の検出動作を行うタイミング毎に「コツッ」という耳障りな音が発生し、使用者に不快感を与える。
しかし、図13に示したように、実施の形態6の誘導加熱装置10fは、例えば、タイミングTp1で少なくとも図1に示す加熱コイル11bb、11cb上に被加熱物を載置すると、被加熱物の検出動作で被加熱物を検出した加熱コイル11bb、11cbのみで、検出動作をし続ける。つまり、実施の形態6は、加熱コイル11bb、11cbに検出動作に必要な検出レベルの電流を供給し続けることにより、「コツッ」という耳障りな音の発生しない誘導加熱装置の実現が可能となる。
なお、図13に示すように、図1に示す加熱コイル11bb、11cbに被加熱物が載置されたタイミングTp1の後に1パルスのみ通常と同じ検出期間Tdだけ検出動作をしているのは、被加熱物の判別処理時間が必要だからである。実施の形態6の誘導加熱装置10fは、高速処理が可能な場合、被加熱物が載置されたタイミングTp1の直後から加熱コイル11bb、11cbに連続した電流を供給してもよい。
また、漏洩磁界を無駄に放出しない観点及び電力効率の向上の観点から、図13に示すように、被加熱物が取り除かれたタイミングTp2と同時に加熱コイル11bb、11cbに供給していた連続電流も停止することが望ましい。また、実施の形態6の誘導加熱装置10fは、タイミングTp2以降は通常の被加熱物の検出動作に戻ることで、迅速に次の被加熱物の検出動作を行うことができる。
(実施の形態7)
以下、実施の形態7の誘導加熱装置10gについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態7では実施の形態1〜6と異なる部分のみを説明し、実施の形態1〜6と同一の部分については説明を省略する。
図14は、本開示に係る実施の形態7の誘導加熱装置10gの被加熱物の検出動作のタイムチャートであり、被加熱物の検出動作のタイムチャートの一例を示している。
図14において、被加熱物を検出した加熱コイルでは被加熱物が取り除かれるまで被加熱物の検出動作の頻度を減らしている点で図13とは異なる。実施の形態7の誘導加熱装置10gは、被加熱物を検出した後、加熱コイルにおいて被加熱物が検出されなくなるまで、被加熱物を検出するための検出電流を加熱コイルに対して供給する回数を減らしている。
被加熱物の検出動作を行うとき、加熱コイル11に接続されたインバータ16を駆動して加熱コイル11に被加熱物を検出するための検出電流を供給する。被加熱物の検出動作を行っていない状態、つまり、加熱コイル11に検出電流が供給されていない状態から加熱コイル11に検出電流が供給され始めたタイミングで加熱コイルには突入電流が流れる。この突入電流によって発生した磁界と被加熱物が共鳴して「コツッ」という鍋鳴り音が発生する。
したがって、被加熱物の検出動作が被加熱物を誘導加熱装置上に載置した後も定期的に行われると、被加熱物の検出動作を行うタイミング毎に「コツッ」という耳障りな音が発生し、使用者に不快感を与える。
実施の形態7では、図14に示したように、例えば、タイミングTp1で少なくとも図1に示す構成における加熱コイル11bb、11cb上に被加熱物を載置すると、被加熱物の検出動作によって被加熱物を検出した加熱コイル11bb、11cbに限って、被加熱物の検出動作の頻度(回数)を減らしている。これにより、「コツッ」という耳障りな音の発生回数を減らした誘導加熱装置10gの実現が可能となる。
また、実施の形態7の誘導加熱装置10gは、被加熱物が加熱コイル11bb、11cb上に載置されなくなったことを検出すると、被加熱物が載置されなくなったタイミングTp2以降は通常の被加熱物の検出動作に戻ることで、迅速に次の被加熱物の検出動作を行うことができる。
(実施の形態8)
以下、実施の形態8の誘導加熱装置10hについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態8では実施の形態1〜7と異なる部分のみを説明し、実施の形態1〜7と同一の部分については説明を省略する。
図15は、本開示に係る実施の形態8の誘導加熱装置10hにおける電源40からの入力電流Iinとインバータ16に発生する出力電圧Vcの関係を示す説明図である。図15は、図4で示した回路構成において、被加熱物検出部18が被加熱物を検出するための入力電流Iinと出力電圧Vcとの関係を示している。
図15は、被加熱物が載置されているか否かを判別するために、電源40からの入力電流値Iinとインバータ16に発生する出力電圧値Vcの閾値の関係を示す閾値曲線が2本描かれている点で図5とは異なる。実施の形態8の誘導加熱装置10hは、2つの閾値曲線を用いて被加熱物の有無の検出を行っている。
被加熱物の検出動作を行うとき、隣接する加熱コイル11に検出電流が供給されることで、隣接する加熱コイル11から磁界が発生し、その磁界が被加熱物の検出動作を行う加熱コイル11に干渉する。すると、被加熱物の検出動作を行う加熱コイル11にレンツの法則に起因する電流が供給され、被加熱物の有無等を判別するために用いる入力電流値及び出力電圧値に誤差が生じて被加熱物の検出動作を正確に行うことができなかった。
しかし、同一の誘導加熱装置に組み込まれた加熱コイル11から発生する磁界による障害であれば、隣接する加熱コイル11に流れる電流及び磁界が干渉したときに発生する誤差レベルを予め測定することが可能である。図15は、インバータ16を駆動させたときに発生する入力電流値及び出力電圧値から被加熱物が載置されたと判別する領域1と、被加熱物が載置されていないと判別する領域2の境値を結んだ2本の閾値曲線が図示されている。2つの閾値曲線は、それぞれ隣接する加熱コイル11からの磁界の干渉を受けない時に適用される実線L1と、隣接する加熱コイル11から磁界の干渉を受ける時に適用される破線L2である。なお、閾値曲線L2とは、隣接する加熱コイル11に流れる電流及び磁界が干渉したときに発生する誤差レベルを予め測定することにより求められた、領域1と領域2とを判別する境値で結んだ線である。
実施の形態8の誘導加熱装置10hは、隣接する加熱コイル11で同時に被加熱物の検出動作を行うかどうかによって、この判別する領域の境値、即ち、図15に示される閾値曲線L1とL2を使い分けることができる。これらの閾値曲線L1とL2によって、実施の形態8の誘導加熱装置10hは、被加熱物を正確に判別することが可能である。例えば、隣接する加熱コイル11に検出電流を供給していない状態で加熱コイル11上の被加熱物を検出するときに第1の閾値を使用し、隣接する加熱コイルに同時に検出電流を供給して加熱コイル11上の被加熱物を検出するときに第2の閾値を使用する。
なお、被加熱物を判別するための値として、実施の形態8では電源40からの入力電流Iinとインバータ16に発生する出力電圧Vcの関係を用いている。しかし、スイッチング素子の動作周波数や導通時間など、被加熱物を判別することができるのであれば、その他の変数を用いてもよい。
(実施の形態9)
以下、実施の形態9の誘導加熱装置10iについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態9では実施の形態1〜8と異なる部分のみを説明し、実施の形態1〜8と同一の部分については説明を省略する。
図16は、本開示に係る実施の形態9の誘導加熱装置10iにおける電源40からの入力電流Iinとインバータ16に発生する出力電圧Vcの関係を示す説明図である。図16は、図4で示した回路構成において、被加熱物検出部18が被加熱物を検出するための入力電流Iinと出力電圧Vcの関係を示している。
実施の形態9は、図16において、電源40からの入力電流値Iinとインバータ16に発生する出力電圧値Vcの閾値の関係を示す線が3本描かれている点で図15とは異なる。
被加熱物の検出動作を行うとき、隣接する加熱コイル11に電流が供給されていると、隣接する加熱コイル11から磁界が発生し、その磁界が被加熱物の検出動作を行う加熱コイル11に干渉する。すると、被加熱物の検出動作を行う加熱コイル11にレンツの法則に起因する電流が供給され、被加熱物の有無等を判別するために用いる入力電流値Iin及び出力電圧値Vcに誤差が生じて被加熱物の検出動作を正確に行うことができなかった。
しかし、同一の誘導加熱装置に組み込まれた加熱コイルから発生する磁界による障害であれば、隣接する加熱コイル11に供給される電流及び磁界が干渉したときに発生する誤差レベルを予め測定することが可能である。図16は、インバータ16を駆動させたときに発生する入力電流値Iin及び出力電圧値Vcから被加熱物が載置されたと判別する領域1と、被加熱物が載置されていないと判別する領域2の境値を結んだ線が3本図示されている。3つの線は、それぞれ、隣接する加熱コイル11から磁界の干渉を受けない時に適用される実線L1と、隣接する加熱コイル11が加熱動作中であって隣接する加熱コイル11からの磁界の干渉を小さく受ける時(最小電力での加熱動作時)に適用される破線L3と、隣接する加熱コイル11が加熱動作中であって隣接する加熱コイル11からの磁界の干渉を大きく受ける時(定格電力での加熱動作時)に適用される破線L4である。
実施の形態9の誘導加熱装置10iは、隣接する加熱コイル11が加熱動作を行っているかどうか、また、行っているのであればそれが低電力での加熱なのか高電力での加熱なのかによって、領域1と領域2を判別する境値を示す閾値曲線L1、L3、及びL4を使い分けることができる。これらの閾値曲線L1、L3、及びL4を使い分けることによって、実施の形態9の誘導加熱装置10iは、被加熱物を正確に判別することが可能である。例えば、隣接する加熱コイル11に検出電流を供給していない状態で被加熱物を検出するときに第1の閾値を使用する。そして、隣接する加熱コイル11が最小電力で加熱動作を行っている状態で被加熱物を検出するときに第3の閾値を使用し、隣接する加熱コイルが定格電力で加熱動作を行っている状態で被加熱物を検出するときに第4の閾値を使用する。
なお、被加熱物を判別するための値として、実施の形態9では電源40からの入植電流Iinとインバータ16に発生する出力電圧Vcの関係を用いているが、スイッチング素子の動作周波数や導通時間など、被加熱物を判別することができるのであればその他の変数を用いてもよい。
(実施の形態10)
以下、実施の形態10の誘導加熱装置10jについて図面を参照して説明する。
ここで、実施の形態10では実施の形態1〜9と異なる部分のみを説明し、実施の形態1〜9と同一の部分については説明を省略する。
図17は、本開示に係る実施の形態10の誘導加熱装置10jにおける加熱コイル11の検出電流の向きを示す説明図であり、周辺の加熱コイル11との間における検出電流の向きの関係を示している。
実施の形態10の誘導加熱装置10jは、操作表示部12から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けるよりも前に複数の加熱コイル11に被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給して被加熱物の検出動作を行っている。そのため、誘導加熱装置10jは、被加熱物が載置されていない時でも加熱コイルに微小な電流を供給している。
被加熱物が載置されていない加熱コイル11に検出電流を供給すると、加熱コイル11から発生した磁界を吸収する物体が存在しないため、発生した磁界は誘導加熱装置の周囲を伝播することになる。この伝播している磁界が他の電子機器等に電磁障害などの悪影響を与え、電子機器を破損する、あるいは通常の動作が困難になる(誤作動する)などの可能性があることから、伝播する磁界のレベルを小さくすることが望ましい。
実施の形態10の誘導加熱装置10jは、図17に示すように、例えば、図1に示す構成において、4つの加熱コイル11aa、11ba、11ab、11bbで同時に被加熱物の検出動作を行うとき、加熱コイル11aaの電流Iaaは時計方向回りになっている。一方、加熱コイル11aaに縦横方向に隣接する加熱コイル11ba、11abの電流Iba、Iabは、反時計回りになっている。このように、実施の形態10の誘導加熱装置10jは、加熱コイル11aaと、加熱コイル11aaに縦横方向に隣接する加熱コイル11ba、11abとでは、電流の向きが逆(位相差=π)になっている。
これにより、加熱コイル11に検出電流が供給されることによって周囲に発生する磁界の向きが縦横方向に隣接する加熱コイル間で逆向きとなることから、空中に伝播する磁界は打ち消し合う。したがって、実施の形態10の誘導加熱装置10jは、磁界の伝播のレベルを小さくすることができる。そのため、被加熱物が載置されていない状態で被加熱物の検出動作を行っても、周辺の電子機器等に悪影響を及ぼさないようにすることができる。
また、加熱コイル11bbの電流Ibbは、隣接する加熱コイル11ba、11abの電流Iba、Iabと逆向きにするため、加熱コイル11aaの電流Iaaと同じ電流の向き(位相差=0)になる。
ここで、実施の形態10は、隣接した加熱コイル11で同時に被加熱物の検出動作を行う場合を説明した。この他に、例えば、図8に示す実施の形態2のように加熱コイル11の2つ分の間隔を開けて被加熱物の検出動作を行う場合は、図1に示す構成における加熱コイル11aaと加熱コイル11adに供給される検出電流の向きを逆(位相差=π)又は略逆と設定する。これにより、特に被加熱物が載置されていない時の被加熱物の検出動作による漏洩磁界を低減することができる。
上記全ての実施の形態における誘導加熱装置10では、図1に示したように、縦列及び横列の加熱コイル11が一直線上となるように配置されているものとしたが、整列されていれば本開示に係る誘導加熱装置10の効果を奏することができるため、この構成に限定するものではない。
以上のように、本開示に係る実施の形態においては、複数の加熱コイルで被加熱物の検出動作を適切に行うことにより、被加熱物の載置状態を判別できるとともに精度高く検出することができる。
以上のように、本開示に係る誘導加熱装置は、被加熱物の加熱を開始する前からインバータの動作によって加熱コイルに被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給することにより、被加熱物の有無又は載置状態を判別できる。そのため、被加熱物の検出をするためだけに新たな構成部品を追加することなく、被加熱物を検出することができるので、誘導加熱調理器の用途に有効である。
10 誘導加熱装置
11 加熱コイル
12 操作表示部
13 トッププレート
14 第1の被加熱物(鍋)
15 第2の被加熱物(鍋)
16 インバータ
17 制御部
18 被加熱物検出部
40 電源
41 ダイオードブリッジ
42 チョークコイル
43 平滑コンデンサ
44 第1のスイッチング素子
45 第2のスイッチング素子
46 共振コンデンサ
47 スナバコンデンサ
48 電流検出部
49 電圧検出部

Claims (11)

  1. 被加熱物を載置するためのトッププレートと、
    前記トッププレートの下方に配置された複数の加熱コイルと、
    前記複数の加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、
    前記インバータの出力を制御する制御部と、
    前記制御部に対して動作指令を出力する操作表示部と、
    前記トッププレート上に載置された前記被加熱物の有無を検出する被加熱物検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記操作表示部から加熱動作の開始を指示する動作指令の信号を受けるより前に、前記複数の加熱コイルに対して前記被加熱物の有無を検出するための検出電流を供給するように前記インバータを制御し、
    前記被加熱物検出部は、前記検出電流が前記加熱コイルに供給されている検出期間に、電源から前記加熱コイルまでの電力伝送の通電経路における入力電流および/または出力電圧から、前記被加熱物の有無を検出する誘導加熱装置。
  2. 前記制御部は、前記検出電流を前記複数の加熱コイルに順次供給するとともに、前記検出電流が供給されている前記加熱コイルと隣接する加熱コイルには同時に前記検出電流が供給されないように前記インバータ制御する、請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記加熱コイルに供給する前記検出電流の電流値は、前記被加熱物を加熱動作するために前記加熱コイルに供給する加熱電流の電流値よりも小さい、請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記制御部は、加熱動作を行っている加熱コイルと隣接する加熱コイルに、前記検出電流を供給しないように前記インバータを制御する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  5. 前記制御部は、前記被加熱物検出部が被加熱物を検出した後も前記被加熱物が検出された加熱コイルに前記検出電流を供給するように前記インバータを制御し、前記被加熱物検出部による被加熱物の検出動作を継続する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  6. 前記複数の加熱コイルは、少なくとも2つの加熱コイルを有する加熱コイル群を有し、
    前記制御部は、前記検出電流を前記加熱コイル群内の全ての加熱コイルに同時に供給するように前記インバータを制御する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  7. 前記制御部は、前記被加熱物検出部により前記被加熱物が検出された後、前記被加熱物が検出されなくなるまで、前記被加熱物が検出された加熱コイルに、前記検出電流を連続して供給するように前記インバータを制御する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  8. 前記制御部は、前記被加熱物検出部により前記被加熱物が検出された後、前記被加熱物が検出されなくなるまで、前記被加熱物が検出された加熱コイルに、前記検出電流を供給する回数を前記被加熱物が検出されていない加熱コイルと比べて少なくするように前記インバータを制御する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  9. 前記被加熱物検出部は、
    隣接する加熱コイルに電流を供給していない状態で前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第1の閾値と、隣接する加熱コイルに同時に電流を供給して前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第2の閾値と、を設定し、
    前記第1の閾値又は前記第2の閾値を用いて前記被加熱物の有無を検出する、請求項1、3、5〜8のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  10. 前記被加熱物検出部は、
    隣接する加熱コイルに電流を供給していない状態で前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第1の閾値と、隣接する加熱コイルが最小電力で加熱動作を行っている状態で前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第3の閾値と、隣接する加熱コイルが定格電力で加熱動作を行っている状態で前記被加熱物の有無を検出するときに使用する第4の閾値と、を設定し、
    前記第1の閾値、前記第3の閾値、又は前記第4の閾値のいずれかを用いて前記被加熱物の有無を検出する、請求項1、3、5〜9のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  11. 前記制御部は、それぞれの加熱コイルに供給される前記検出電流が、縦横方向に隣接する加熱コイル間で逆向きとなるように前記インバータを制御する、請求項1、5〜10のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
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