JP2013196874A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力電流検出手段とコイル電流検出手段を用いることなく、調理容器の材質を正確に判定することができる誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】本体ケース内に加熱口に対向して配置された加熱コイル30と、直流整流回路の直流電流を高周波電流に変換して加熱コイル30に供給するインバータ32と、加熱口に載置された調理容器40の材質に適した駆動信号でインバータ32を駆動する制御回路33と、加熱口と加熱コイル30の間に配置され、加熱口に載置された調理容器40の磁性度合いに応じて信号を出力する磁気式吸引力計測手段20とを備えている。
【選択図】図2
【解決手段】本体ケース内に加熱口に対向して配置された加熱コイル30と、直流整流回路の直流電流を高周波電流に変換して加熱コイル30に供給するインバータ32と、加熱口に載置された調理容器40の材質に適した駆動信号でインバータ32を駆動する制御回路33と、加熱口と加熱コイル30の間に配置され、加熱口に載置された調理容器40の磁性度合いに応じて信号を出力する磁気式吸引力計測手段20とを備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、トッププレートに載置された調理容器を加熱コイルにより誘導加熱する誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器は、トッププレート上に載置された調理容器の材質の判定を、入力電流検出手段により検出された入力電流およびコイル電流検出手段により検出されたコイル電流に基づいて行っている(例えば、特許文献1参照)。
前述した従来の誘導加熱調理器では、誘導加熱調理器自体から発生するノイズの影響で、入力電流検出手段とコイル電流検出手段によりそれぞれ検出される電流に誤差が生じ、調理容器の材質判定を誤る虞がある。また、加熱開始の際や加熱動作中に材質判定を行うに当たり、強磁性系と弱磁性系の何れかを判別するとき、入力電流検出手段とコイル電流検出手段の検出電流の差異を十分に得ることができず、調理容器の材質判定を誤る虞がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は、入力電流検出手段とコイル電流検出手段を用いることなく、調理容器の材質を正確に判定することができる誘導加熱調理器を得るものである。
第2の目的は、調理容器の材質判定に加えて、異常加熱時に調理容器の加熱を停止させることができる誘導加熱調理器を得るものである。
第3の目的は、調理容器の材質判定および異常加熱時に調理容器の加熱を停止させるのに加えて、調理容器の載置位置を正確に判定できる誘導加熱調理器を得るものである。
第2の目的は、調理容器の材質判定に加えて、異常加熱時に調理容器の加熱を停止させることができる誘導加熱調理器を得るものである。
第3の目的は、調理容器の材質判定および異常加熱時に調理容器の加熱を停止させるのに加えて、調理容器の載置位置を正確に判定できる誘導加熱調理器を得るものである。
本発明に係る誘導加熱調理器は、本体ケースの上部に取り付けられ、上面に調理容器の載置位置を示す加熱口を有するトッププレートと、本体ケース内に加熱口に対向して配置された加熱コイルと、交流電源からの交流電力を直流電力に変換する直流整流回路と、直流整流回路の直流電流を高周波電流に変換して加熱コイルに供給するインバータと、加熱口に載置された調理容器の材質に適した駆動信号でインバータを駆動する制御手段と、加熱口と加熱コイルの間に配置され、加熱口に載置された調理容器の磁性度合いに応じて信号を出力する磁気式吸引力計測手段とを備えたものである。
本発明においては、加熱口に載置された調理容器の磁性度合いに応じて信号を出力する磁気式吸引力計測手段を備えているので、ノイズの影響を殆ど受けることなく、調理容器の材質判定を行うことができる。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る誘導加熱調理器の外観を示す斜視図である。
図1において、誘導加熱調理器100の本体ケース1の上部には、枠体3を介して本体ケース1に取り付けられたトッププレート2が設けられている。トッププレート2は、耐熱強化ガラスより構成され、その裏面には内部が見えないように印刷が施されている。トッププレート2の表面には、調理容器の載置位置を示す例えば3つの円形状の左加熱口HL、右加熱口HRおよび中央加熱口HCが印刷等の方法で表示されている。本体ケース1内には、各加熱口HL、HR、HCに対応して3つの加熱コイルが配置されている。
図1は実施の形態1に係る誘導加熱調理器の外観を示す斜視図である。
図1において、誘導加熱調理器100の本体ケース1の上部には、枠体3を介して本体ケース1に取り付けられたトッププレート2が設けられている。トッププレート2は、耐熱強化ガラスより構成され、その裏面には内部が見えないように印刷が施されている。トッププレート2の表面には、調理容器の載置位置を示す例えば3つの円形状の左加熱口HL、右加熱口HRおよび中央加熱口HCが印刷等の方法で表示されている。本体ケース1内には、各加熱口HL、HR、HCに対応して3つの加熱コイルが配置されている。
前述したトッププレート2の前部側には、左加熱口HLと右加熱口HRの火力をそれぞれ表示する火力表示部4、5および各加熱口HL、HR、HCの動作状態を表示する液晶表示部7、8、9が設けられている。さらに、トッププレート2の後部中央には、中央加熱口HCの火力を表示する火力表示部6が設けられている。
枠体3の前部側には上面操作部10が設けられている。上面操作部10は、例えば、各加熱口HL、HR、HCにそれぞれ対応して設けられた火力設定操作部と、グリルの加熱を操作するグリル操作部からなっている。トッププレート2の後ろ側の枠体3には、本体ケース1内に設けられた吸気口11と排気口12を覆う吸排気用カバー13が着脱自在に設けられている。
本体ケース1の前面には、前後に移動可能なグリル扉14が設けられている。また、本体ケース1の前面のグリル扉14の両側には、前面操作部15、16が設けられている。左側の前面操作部15は左加熱口HLの火力調節用の操作部で、右側の前面操作部16は右加熱口HRの火力調節用の操作部である。
次に、磁気式吸引力計測手段、回路ブロック図および調理容器40の材質判定の方法について図2および図3を用いて説明する。
図2は実施の形態1の誘導加熱調理器に設けられた3つの加熱口のうちの1つの加熱口の回路ブロック図、図3は実施の形態1の誘導加熱調理器において調理容器の材質と磁気吸引力の関係を示す図である。なお、図2(b)は磁気式吸引力計測手段の一例を示す模式図である。
図2は実施の形態1の誘導加熱調理器に設けられた3つの加熱口のうちの1つの加熱口の回路ブロック図、図3は実施の形態1の誘導加熱調理器において調理容器の材質と磁気吸引力の関係を示す図である。なお、図2(b)は磁気式吸引力計測手段の一例を示す模式図である。
磁気式吸引力計測手段20は、例えば、左加熱口HL、右加熱口HRおよび中央加熱口HCと各加熱口HL、HR、HCの下にそれぞれ設置された加熱コイルとの間に配置されている。なお、これ以降、一例として、右加熱口HR側に配置された磁気式吸引力計測手段20および回路ブロック図について説明する。
磁気式吸引力計測手段20は、例えば図2(b)に示すように、磁石201と、磁石201に取り付けられたバネ202と、摺動子204の位置に応じて抵抗値が可変する抵抗器203とで構成されている。磁石201は、調理容器40が強磁性材の場合、図3に示すように、磁気吸引力が大となってバネ202に抗して上方へ移動し、調理容器40が非磁性材の場合には、磁気吸引力が小となってバネ202により下方へ移動する。また、磁石201は、調理容器40が弱磁性材の場合は、磁気吸引力が中となって調理容器40が強磁性材のときと非磁性材のときの略中央に位置する。一方、抵抗器203は、前述したように、磁石201の上下動に従って移動する摺動子204の位置によって抵抗値が可変する。この磁気式吸引力計測手段20は、調理容器40の磁性度合いに応じて抵抗値が可変し、その可変した抵抗値に基づいて信号(例えば電圧)を制御回路33に入力する。
右加熱口HRの下に設置された加熱コイル30は、直列に接続された共振コンデンサ31を介してインバータ32と接続されている。このインバータ32は、例えばハーフブリッジ形のインバータで、商用電源の交流電力を直流電力に変換する直流整流回路(図示せず)と接続されている。制御回路33は、例えば上面操作部10の操作により右加熱口HRの火力が設定されると、例えば40kHzの高周波の駆動信号でインバータ32を駆動する一方で、磁気式吸引力計測手段20の動作を開始すると、電源投入直後の負荷材質判定を開始する。制御回路33における磁気式吸引力計測手段20の動作開始は、右加熱口HRに調理容器40が載置されたときの磁石201の移動量(磁性度合い)に基づく信号の入力を検出したときである。
制御回路33は、電源投入直後の負荷材質判定を開始した際、先ず、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号と予め設定された閾値A1、A2とを比較する(図3参照)。制御回路33は、入力された信号が閾値A1を超えていたときには、調理容器40を強磁性材として加熱を開始する。また、制御回路33は、入力された信号が閾値A1以下で、閾値A2を超えていたときには、調理容器40を弱磁性材として加熱を開始し、入力された信号が閾値A2以下のときには、調理容器40を非磁性材として加熱を開始する。
また、制御回路33は、電源投入直後の負荷材質判定を行った後、電力フィードバック動作を実施し、電力フィードバック動作時の負荷材質判定を開始する。前記と同様に、制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号が閾値A1を超えていたときには、調理容器40を強磁性材として加熱を継続する。また、制御回路33は、入力された信号が閾値A1以下で、閾値A2を超えていたときには、調理容器40を弱磁性材として加熱を継続し、入力された信号が閾値A2以下のときには、調理容器40を非磁性材として加熱を継続する。制御回路33における電力フィードバック動作時の負荷材質判定は、設定火力投入時の調理容器40の材質を再確認するためである。
前記のように構成された誘導加熱調理器において、調理容器の材質判定の動作について図4を参照しながら説明する。
図4は実施の形態1の誘導加熱調理器において調理容器の材質判定の動作を示すフローチャートである。
図4は実施の形態1の誘導加熱調理器において調理容器の材質判定の動作を示すフローチャートである。
使用者が、調理物の入った調理容器40を右加熱口HRに載せた後に、上面操作部10で右加熱口HRの火力を設定すると、制御回路33は、インバータ32の駆動を開始する(S1)。この時、制御回路33は、前述したように、40kHzの高周波の駆動信号でインバータ32を駆動する一方で、磁気式吸引力計測手段20の動作を開始すると(S2)、電源投入直後(インバータ駆動直後)の負荷材質判定を開始する(S3)。
制御回路33は、先ず、磁気式吸引力計測手段20からの信号(電圧)が閾値A1を超えているかどうかを判定する(S4)。制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20からの信号が閾値A1を超えているときには、右加熱口HR上の調理容器40を強磁性材として加熱を開始する(S5)。
また、制御回路33は、S4において、磁気式吸引力計測手段20からの信号が閾値A1以下と判定したときには、その信号が閾値A2を超えているかどうかを判定する(S6)。制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20からの信号が閾値A2を超えているとき、即ち、信号が閾値A1以下で、閾値A2を超えているときには、右加熱口HR上の調理容器40を弱磁性材として加熱を開始する(S7)。
また、制御回路33は、S6において、磁気式吸引力計測手段20からの信号が閾値A2以下と判定したときには、右加熱口HR上の調理容器40を非磁性材として加熱を開始する(S8)。
その後、制御回路33は、電力フィードバック動作へ移行し、電力フィードバック動作時の負荷材質判定を開始する(S9)。つまり、インバータ32の駆動により、加熱コイル30の出力が設定火力になると、制御回路33は、再び調理容器40の材質判定を開始する。この時、制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20により計測された信号(電圧)を入力し、その信号が閾値A1を超えているかどうかを判定する(S10)。制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20からの信号が閾値A1を超えているときには、強磁性材の調理容器40として加熱を継続する(S11)。
また、制御回路33は、S10において、磁気式吸引力計測手段20からの信号が閾値A1以下と判定したときには、その信号が閾値A2を超えているかどうかを判定する(S12)。制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20からの信号が閾値A2を超えているとき、即ち、信号が閾値A1以下で、閾値A2を超えているときには、弱磁性材の調理容器40として加熱を継続する(S13)。
また、制御回路33は、S12において、磁気式吸引力計測手段20からの信号が閾値A2以下と判定しときには、非磁性材の調理容器40として加熱を継続する(S14)。
以上のように実施の形態1においては、電源投入直後に、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号と閾値A1、A2とを比較して、調理容器40が強磁性材、弱磁性材あるいは非磁性材の何れかであるかを判定し、電力フィードバック動作時に再び、前記と同様に調理容器40が強磁性材、弱磁性材あるいは非磁性材の何れかであるかを判定するようにしている。このように従来と異なり、磁気式吸引力計測手段20という機械式計測手段を用いることにより、ノイズの影響を殆ど受けることなく、調理容器40の材質判定を行うことができる。また、電力フィードバック動作時に再び材質判定を行うので、加熱中の調理容器40の変化に応じたインバータ32の動作が可能となる。
また、磁気式吸引力計測手段20には磁石201が内蔵されているので、特に強磁性材の調理容器40を磁気力により吸引することができ、そのため、調理容器40の浮力による移動や回転という危険事象を回避することができ、使い勝手の向上を図ることが可能になる。
なお、実施の形態1では、図4に示すように、インバータ32の駆動を開始し(S1)、次いで、磁気式吸引力計測手段20による電源投入直後の負荷材質判定を開始するようにしたが(S2、S3)、磁気式吸引力計測手段20による電源投入直後の負荷材質判定を実施した後にインバータ32を駆動するようにしても良い。この場合、インバータ32の駆動に伴って加熱が開始されることになる。
実施の形態2.
図5は実施の形態2の誘導加熱調理器において調理容器の異常加熱時の判定動作を示すフローチャートである。なお、本実施の形態に係る誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1と同様である。
本実施の形態における制御回路33は、加熱コイル30により右加熱口HR上の調理容器40が誘導加熱されているときに、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号(電圧)が所定値以上に変化したときに、インバータ32の駆動を停止し、調理容器40の加熱を中止する。
図5は実施の形態2の誘導加熱調理器において調理容器の異常加熱時の判定動作を示すフローチャートである。なお、本実施の形態に係る誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1と同様である。
本実施の形態における制御回路33は、加熱コイル30により右加熱口HR上の調理容器40が誘導加熱されているときに、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号(電圧)が所定値以上に変化したときに、インバータ32の駆動を停止し、調理容器40の加熱を中止する。
次に、調理容器の異常加熱時の判定動作について図5を用いて説明する。
使用者が、調理物の入った鍋40を右加熱口HRに載せた後に、上面操作部10で右加熱口HRの火力を設定すると、制御回路33は、例えば40kHzの高周波の駆動信号でインバータ32の駆動を開始する(S21)。そして、制御回路33により、磁気式吸引力計測手段20の動作が開始されるに伴い(S22)、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号(電圧)に基づいて、右加熱口HR上の調理容器40の材質判定を行い、材質の判定結果に応じて加熱を開始する(S23)。このS23における動作は、図4に示すS3〜S8と同様である。
使用者が、調理物の入った鍋40を右加熱口HRに載せた後に、上面操作部10で右加熱口HRの火力を設定すると、制御回路33は、例えば40kHzの高周波の駆動信号でインバータ32の駆動を開始する(S21)。そして、制御回路33により、磁気式吸引力計測手段20の動作が開始されるに伴い(S22)、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号(電圧)に基づいて、右加熱口HR上の調理容器40の材質判定を行い、材質の判定結果に応じて加熱を開始する(S23)。このS23における動作は、図4に示すS3〜S8と同様である。
その後、制御回路33は、電力フィードバック動作へ移行し、電力フィードバック動作時の負荷材質判定を開始する(S24)。つまり、インバータ32の駆動により、加熱コイル30の出力が設定火力になると、制御回路33は、再び調理容器40の材質判定を開始する。この時、制御回路33は、図5には示していないが、図4に示すS10あるいはS12の判定結果に応じて調理容器40の加熱を継続する。
次いで、制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号が所定値以上に変化したかどうかを判定する(S25)。制御回路33は、入力された信号の変化量が所定値未満のときには、材質に変化が無いと判定して調理容器40の加熱を継続する(S27)。一方、制御回路33は、入力された信号が所定値以上に変化したときには、右加熱口HR上の調理容器40が異常加熱されているとして、信号の変化量をトリガとしてインバータ32の駆動を停止し、調理容器40の加熱を中止する(S26)。磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号の変化は、調理容器40が高温となり、キュリー点に達したときに磁気特性を失い、これが要因で起こる。調理容器40の異常加熱として、調理容器40内の油が異常高温になったり、調理容器40の空炊きがある。
以上のように実施の形態2においては、磁気式吸引力計測手段20により計測された磁性度合いに応じた信号が所定値以上に変化したときに、調理容器40が異常加熱されているとして、調理容器40の加熱を停止するようにしている。このように従来と異なり、磁気式吸引力計測手段20を用いれば、調理容器40の異常加熱に伴う材質変化を検出することが可能となり、安全性を向上させることができる。
また、本実施の形態においても、磁気式吸引力計測手段20には磁石201が内蔵されているので、特に強磁性材の調理容器40を磁気力により吸引することができ、そのため、調理容器40の浮力による移動や回転という危険事象を回避することができ、使い勝手の向上を図ることが可能になる。
なお、実施の形態2では、図5に示すように、インバータ32の駆動を開始し(S21)、次いで、磁気式吸引力計測手段20の動作が開始され(S22)、その後に電源投入直後の負荷材質判定を開始するようにしたが(S23)、インバータ32を駆動することなく、磁気式吸引力計測手段20の動作を開始すると、電源投入直後の負荷材質判定を開始するようにしても良い。その場合、図4において、S5、S7あるいはS8の何れかで加熱開始としたときに、インバータ32を駆動して電力フィードバック動作を実施し、電力フィ−ドバック動作時の負荷材質判定を開始する(S24)。
実施の形態3.
実施の形態1では、1つの磁気式吸引力計測手段20を用いて、調理容器40の材質判定を行うようにしたが、本実施の形態は、強磁気式吸引力計測手段と弱磁気式吸引力計測手段とを用いて、調理容器40の材質判定を行うようにしたものである。
図6は実施の形態3の誘導加熱調理器に設けられた3つの加熱口のうちの1つの加熱口の回路ブロック図、図7は実施の形態3の誘導加熱調理器において調理容器の材質と磁気吸引力の関係および材質判定のための閾値を示す図である。なお、本実施の形態に係る誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1と同様である。
実施の形態1では、1つの磁気式吸引力計測手段20を用いて、調理容器40の材質判定を行うようにしたが、本実施の形態は、強磁気式吸引力計測手段と弱磁気式吸引力計測手段とを用いて、調理容器40の材質判定を行うようにしたものである。
図6は実施の形態3の誘導加熱調理器に設けられた3つの加熱口のうちの1つの加熱口の回路ブロック図、図7は実施の形態3の誘導加熱調理器において調理容器の材質と磁気吸引力の関係および材質判定のための閾値を示す図である。なお、本実施の形態に係る誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1と同様である。
強磁気式吸引力計測手段21aと弱磁気式吸引力計測手段21bは、それぞれ図2(b)に示す磁気式吸引力計測手段20と略同じ構成からなっている。強磁気式吸引力計測手段21aには、弱磁気式吸引力計測手段21bに設けられた磁石201より磁気力の強い磁石201が設けられている。これらの強磁気式および弱磁気式吸引力計測手段21a、21bは、左加熱口HL、右加熱口HRおよび中央加熱口HCと各加熱口HL、HR、HCの下にそれぞれ設置された加熱コイルとの間に配置され、調理容器40の材質に基づく磁性度合いに応じた信号(電圧)をそれぞれ制御回路33に入力する。例えば、強磁気式および弱磁気式吸引力計測手段21a、21bが強磁性材の調理容器40を計測した場合、強磁気式吸引力計測手段21aにより計測された磁性度合いは、弱磁気式吸引力計測手段21bにより計測された磁性度合いよりも高くなる。これは、前述した磁石201の磁気力の差によるものである。なお、これ以降、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号を信号A、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号を信号Bと称して説明する。
制御回路33には、図7(a)に示すように、強磁気式吸引力計測手段21aにより計測された磁性度合いに応じた信号Aと比較するための例えば閾値A1、A2と、同図(b)に示すように、弱磁気式吸引力計測手段21bにより計測された磁性度合いに応じた信号Bと比較するための例えば閾値B1、B2とがそれぞれ設定されている。閾値A1は閾値A2より高く、閾値B1は閾値B2より高く、また、閾値B1、B2と閾値A1、A2とには相関関係は有さないものとする。
例えば、制御回路33は、強磁気式吸引力計測手段21aの信号Aが閾値A1を超え、弱磁気式吸引力計測手段21bの信号Bが閾値B1を超えているとき、あるいは信号Aが閾値A1を超え、信号Bが閾値B1以下で閾値B2を超えているときには、調理容器40を強磁性材と判定する。制御回路33は、強磁気式吸引力計測手段21aの信号Aが閾値A1を超え、弱磁気式吸引力計測手段21bの信号Bが閾値B2以下のときには、調理容器40を弱磁性材Iと判定する。また、制御回路33は、強磁気式吸引力計測手段21aの信号Aが閾値A1以下で閾値A2を超え、弱磁気式吸引力計測手段21bの信号Bが閾値B2以下のときには、調理容器40を弱磁性材Iより磁性の弱い弱磁性材IIと判定する。さらに、制御回路33は、強磁気式吸引力計測手段21aの信号Aが閾値A2以下で、弱磁気式吸引力計測手段21bの信号Bが閾値B2以下のときには、調理容器40を非磁性材と判定する。
なお、強磁気式吸引力計測手段21aおよび弱磁気式吸引力計測手段21bに用いる磁石201の磁気力やバネ定数を変更することで、閾値A1とA2のレベル、閾値B1とB2のレベルを任意に設定できる。
なお、強磁気式吸引力計測手段21aおよび弱磁気式吸引力計測手段21bに用いる磁石201の磁気力やバネ定数を変更することで、閾値A1とA2のレベル、閾値B1とB2のレベルを任意に設定できる。
次に、本実施の形態の誘導加熱調理器の動作を図8および図9に示すフローチャートを用いて説明する。図8は実施の形態3の誘導加熱調理器において調理容器の材質の判定動作を示すフローチャート、図9は図8に続くフローチャートである。
使用者が、調理物の入った鍋40を右加熱口HRに載せた後に、上面操作部10で右加熱口HRの火力を設定すると、制御回路33は、インバータ32の駆動を開始する(S31)。この時、制御回路33は、例えば40kHzの高周波の駆動信号でインバータ32を駆動する一方で、強磁気式吸引力計測手段21aと弱磁気式吸引力計測手段21bの動作を開始すると(S32)、電源投入直後(インバータ駆動直後)の負荷材質判定を開始する(S33)。
使用者が、調理物の入った鍋40を右加熱口HRに載せた後に、上面操作部10で右加熱口HRの火力を設定すると、制御回路33は、インバータ32の駆動を開始する(S31)。この時、制御回路33は、例えば40kHzの高周波の駆動信号でインバータ32を駆動する一方で、強磁気式吸引力計測手段21aと弱磁気式吸引力計測手段21bの動作を開始すると(S32)、電源投入直後(インバータ駆動直後)の負荷材質判定を開始する(S33)。
制御回路33は、先ず、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aが閾値A1を超えているかどうかを判定し(S34)、信号Aが閾値A1を超えているときには、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B1を超えているかどうかを判定する(S35)。制御回路33は、信号Aが閾値A1を超え(S34)、信号Bが閾値B1を超えているときには(S35)、右加熱口HRに載置された調理容器40を強磁性材として加熱を開始する(S37)。
制御回路33は、S35において、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B1以下と判定したときには、その信号Bが閾値B2を超えているかどうかを判定する(S36)。信号Bが閾値B2を超えているとき、即ち、信号Aが閾値A1を超え(S34)、信号Bが閾値B1以下で閾値B2を超えているときには(S35、S36)、前記と同様に、右加熱口HRに載置された調理容器40を強磁性材として加熱を開始する(S37)。
制御回路33は、S35において、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B1以下と判定したときには、その信号Bが閾値B2を超えているかどうかを判定する(S36)。信号Bが閾値B2を超えているとき、即ち、信号Aが閾値A1を超え(S34)、信号Bが閾値B1以下で閾値B2を超えているときには(S35、S36)、前記と同様に、右加熱口HRに載置された調理容器40を強磁性材として加熱を開始する(S37)。
また、制御回路33は、S36において、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B2以下と判定したとき、即ち、信号Aが閾値A1を超え(S34)、信号Bが閾値B2以下のときには(S36)、右加熱口HRに載置された調理容器40を弱磁性材Iとして加熱を開始する(S38)。
また、制御回路33は、S34において、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aが閾値A1以下と判定したときには、その信号Aが閾値A2を超えているかどうかを判定する(S39)。制御回路33は、信号Aが閾値A2を超えているときには、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B2以下かどうかを判定する(S40)。制御回路33は、その信号Bが閾値B2以下のとき、即ち、信号Aが閾値A1以下で閾値A2を超え(S34、S39)、信号Bが閾値B2以下のときには(S40)、右加熱口HR上の調理容器40を弱磁性材Iより磁性の弱い弱磁性材IIとして加熱を開始する(S41)。
さらに、制御回路33は、S39において、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aが閾値A2以下と判定したときには、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B2以下かどうかを判定する(S42)。制御回路33は、その信号Bが閾値B2以下のとき、即ち、信号Aが閾値A2以下で(S39)、信号Bが閾値B2以下のときには(S42)、右加熱口HR上の調理容器40を非磁性材として加熱を開始する(S43)。
その後、制御回路33は、電力フィードバック動作へ移行し、電力フィードバック動作時の負荷材質判定を開始する(S44)。つまり、インバータ32の駆動により、加熱コイル30の出力が設定火力になると、制御回路33は、再び調理容器40の材質判定を開始する。この時、制御回路33は、前記と同様に、強磁気式および弱磁気式吸引力計測手段21a、21bによりそれぞれ計測された磁性度合いに応じた信号A、B(電圧)を入力する。
そして、制御回路33は、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aが閾値A1を超えているかどうかを判定し(S45)、信号Aが閾値A1を超えているときには、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B1を超えているかどうかを判定する(S46)。制御回路33は、信号Aが閾値A1を超え(S45)、信号Bが閾値B1を超えているときには(S46)、強磁性材の調理容器40として加熱を継続する(S48)。
そして、制御回路33は、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aが閾値A1を超えているかどうかを判定し(S45)、信号Aが閾値A1を超えているときには、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B1を超えているかどうかを判定する(S46)。制御回路33は、信号Aが閾値A1を超え(S45)、信号Bが閾値B1を超えているときには(S46)、強磁性材の調理容器40として加熱を継続する(S48)。
また、制御回路33は、S46において、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B1以下と判定したときには、その信号Bが閾値B2を超えているかどうかを判定する(S47)。信号Bが閾値B2を超えているとき、即ち、信号Aが閾値A1を超え(S45)、信号Bが閾値B1以下で閾値B2を超えているときには(S46、S47)、前記と同様に、強磁性材の調理容器40として加熱を継続する(S48)。
また、制御回路33は、S47において、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B2以下と判定したとき、即ち、信号Aが閾値A1を超え(S45)、信号Bが閾値B2以下のときには(S47)、弱磁性材Iの調理容器40として加熱を継続する(S49)。
また、制御回路33は、S45において、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aが閾値A1以下と判定したときには、その信号Aが閾値A2を超えているかどうかを判定する(S50)。制御回路33は、信号Aが閾値A2を超えているときには、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B2以下かどうかを判定する(S51)。制御回路33は、その信号Bが閾値B2以下のとき、即ち、信号Aが閾値A1以下で閾値A2を超え(S45、S50)、信号Bが閾値B2以下のときには(S51)、弱磁性材IIの調理容器40として加熱を継続する(S52)。
さらに、制御回路33は、S50において、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aが閾値A2以下と判定したときには、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bが閾値B2以下かどうかを判定する(S53)。制御回路33は、その信号Bが閾値B2以下のとき、即ち、信号Aが閾値A2以下で(S50)、信号Bが閾値B2以下のときには(S53)、非磁性材の調理容器40として加熱を継続する(S54)。
以上のように実施の形態3においては、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aと閾値A1、A2とを比較し、弱磁気式吸引力計測手段21bからの信号Bと閾値B1、B2とを比較し、その比較結果の組み合わせから調理容器40の材質判定を行うようにしている。このため、実施の形態1と比べ、調理容器40の材質判定をより精度良く行うことができる。即ち、強磁気式吸引力計測手段21aと弱磁気式吸引力計測手段21bの磁石201の磁気力やバネ202のバネ定数を適切に選ぶことにより、閾値A1、A2および閾値B1、B2のレベルや、閾値A1とA2のレベル差、閾値B1とB2のレベル差を任意に設定できるので、調理容器40の材質の分解能が向上し、材質判定の精度が高まる。
また、材質判定の精度が高まるので、インバータ32の制御をより正確に行うことができる。また、従来と異なり、強磁気式および弱磁気式吸引力計測手段21a、21bという2つの機械式計測手段を用いているので、ノイズの影響を殆ど受けることなく、調理容器40の材質を判定することができる。
また、材質判定の精度が高まるので、インバータ32の制御をより正確に行うことができる。また、従来と異なり、強磁気式および弱磁気式吸引力計測手段21a、21bという2つの機械式計測手段を用いているので、ノイズの影響を殆ど受けることなく、調理容器40の材質を判定することができる。
また、本実施の形態においても、強磁気式吸引力計測手段21aと弱磁気式吸引力計測手段21bにはそれぞれ磁石201が内蔵されているので、特に強磁性材の調理容器40を磁気力により吸引することができ、そのため、調理容器40の浮力による移動や回転という危険事象を回避することができ、使い勝手の向上を図ることが可能になる。
なお、実施の形態3では、強磁気式吸引力計測手段21aと弱磁気式吸引力計測手段21bからの各信号A、Bから調理容器40が強磁性材、弱磁性材あるいは非磁性材の何れかを判定するようにしたが、これに加えて、強磁気式吸引力計測手段21aからの信号Aが所定値以上に変化したときに、インバータ32の駆動を停止させるようにしても良い。その信号Aが変化したかどうかの判定は、実施の形態2と同様に、調理容器40の材質の判定結果に応じて調理容器40の加熱を継続した後に行われる。この場合も従来と異なり、強磁気式吸引力計測手段21aを用いれば、調理容器40の異常加熱に伴う材質変化を検出することが可能となり、安全性を向上させることができる。
実施の形態4.
本実施の形態は、複数の磁気式吸引力計測手段を用いて、調理容器の位置ずれを判定するようにしたものである。
図10は実施の形態4の誘導加熱調理器に設けられた3つの加熱口のうちの1つの加熱口の回路ブロック図である。なお、本実施の形態に係る誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1と同様である。
本実施の形態は、複数の磁気式吸引力計測手段を用いて、調理容器の位置ずれを判定するようにしたものである。
図10は実施の形態4の誘導加熱調理器に設けられた3つの加熱口のうちの1つの加熱口の回路ブロック図である。なお、本実施の形態に係る誘導加熱調理器の構成は、実施の形態1と同様である。
磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cは、右加熱口HRと右加熱口HRの下に設置された加熱コイルとの間に、その右加熱口HRの軸心を直交するように一列に配置されている。その磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cのうち、磁気式吸引力計測手段20aが右加熱口HRの略中心に配置されている。また、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cは、左加熱口HLおよび中央加熱口HCと左加熱口HLおよび中央加熱口HCの下にそれぞれ設置された加熱コイルとの間にも設けられている。なお、加熱口HL、HR、HC毎に3つの磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cを用いているが、これは限定されるものではなく、2つ以上であればいくつでも良い。
制御回路33は、例えば、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cからの各信号(電圧)に差があったときに、その差に基づいて右加熱口HR上の調理容器40の載置位置のずれ方向を判定する。なお、これ以降、磁気式吸引力計測手段20aからの信号を信号a、磁気式吸引力計測手段20bからの信号を信号b、磁気式吸引力計測手段20cからの信号を信号cと称して説明する。
制御回路33は、例えば、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cからの各信号(電圧)に差があったときに、その差に基づいて右加熱口HR上の調理容器40の載置位置のずれ方向を判定する。なお、これ以降、磁気式吸引力計測手段20aからの信号を信号a、磁気式吸引力計測手段20bからの信号を信号b、磁気式吸引力計測手段20cからの信号を信号cと称して説明する。
次に、調理容器40の載置位置の判定動作について図4、図10および図11を用いて説明する。
図11は実施の形態4の誘導加熱調理器において調理容器の載置位置の判定動作を示すフローチャートである。
図11は実施の形態4の誘導加熱調理器において調理容器の載置位置の判定動作を示すフローチャートである。
使用者が、調理物の入った鍋40を右加熱口HRに載せた後に、上面操作部10で右加熱口HRの火力を設定すると、制御回路33は、インバータ32の駆動を開始する(S61)。この時、制御回路33は、例えば40kHzの高周波の駆動信号でインバータ32を駆動する一方で、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cの動作を開始すると(S62)、電源投入直後(インバータ駆動直後)の負荷材質判定を開始する(S63)。
この時、制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cにより計測された磁性度合いに応じた各信号a、b、cが略等しいかどうかを判定する(S64)。制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cからの各信号a、b、cが互いに略等しいと判定したときには、調理容器40が右加熱口HRの略中心に載置されていると判定する(S65)。この場合、制御回路33は、使用者に報知することなく、図4に示すS3を実行し、その材質判定の結果に応じて調理容器40の加熱を開始する(S5〜S8)。そして、制御回路33は、電力フィードバック動作へ移行し、電力フィードバック動作時の負荷材質判定を開始し(S9)、その判定結果に応じて調理容器40の加熱を継続する(S10〜S14)。なお、制御回路33は、調理容器40の材質判定を、例えば右加熱口HRの中央に位置する磁気式吸引力計測手段20aからの信号aに基づいて行う。
制御回路33は、S64において、各信号(電圧)a、b、cに差があると判定したときには、磁気式吸引力計測手段20a、20cからの信号a、cが磁気式吸引力計測手段20bからの信号bより大きいかどうかを判定する(S66)。制御回路33は、磁気式吸引力計測手段20a、20cからの信号a、cが磁気式吸引力計測手段20bの信号bより大きいときには、調理容器40が図10(b)に示す矢印A方向へずれて載置されていると判定して、使用者にブザー等の報知手段を用いて使用者に報知する(S67)。
また、制御回路33は、S66において、磁気式吸引力計測手段20a、20cの各信号a、cが磁気式吸引力計測手段20bの信号b以下と判定したときには、調理容器40が図10(b)に示す矢印B方向へずれて載置されていると判定して、使用者にブザー等の報知手段を用いて使用者に報知する(S68)。
さらに、制御回路33は、図11には示していないが、磁気式吸引力計測手段20a、20bの各信号a、bが磁気式吸引力計測手段20cの信号cより大きいと判定したときには、調理容器40が矢印B方向へずれて載置されていると判定して、使用者にブザー等の報知手段を用いて使用者に報知する(S68)。また、磁気式吸引力計測手段20a、20bの各信号a、bが磁気式吸引力計測手段20cの信号c以下と判定したときには、調理容器40が矢印A方向へずれて載置されていると判定して、使用者にブザー等の報知手段を用いて使用者に報知する(S67)。
さらに、制御回路33は、図11には示していないが、磁気式吸引力計測手段20a、20bの各信号a、bが磁気式吸引力計測手段20cの信号cより大きいと判定したときには、調理容器40が矢印B方向へずれて載置されていると判定して、使用者にブザー等の報知手段を用いて使用者に報知する(S68)。また、磁気式吸引力計測手段20a、20bの各信号a、bが磁気式吸引力計測手段20cの信号c以下と判定したときには、調理容器40が矢印A方向へずれて載置されていると判定して、使用者にブザー等の報知手段を用いて使用者に報知する(S67)。
制御回路33は、S67又はS68において使用者に報知した後に、調理容器40が右加熱口HRの略中心に載置されたことを、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cからの信号a、b、cから判定したときには、前記と同様に、図4に示すS3を実行し、その結果に応じて調理容器40の加熱を開始する(S5〜S8)。そして、制御回路33は、電力フィードバック動作へ移行し、電力フィードバック動作時の負荷材質判定を開始し(S9)、その判定結果に応じて調理容器40の加熱を継続する(S10〜S14)。この場合も、調理容器40の材質判定を、右加熱口HRの中央に位置する磁気式吸引力計測手段20aからの信号aに基づいて行う。
調理容器40の材質判定に、中央に位置する磁気式吸引力計測手段20aを用いるのは、磁気式吸引力計測手段20aの磁石201が調理容器40の略中央の底部と対向し、調理容器40の磁性度合いに応じた信号aを得ることができるからである。
なお、調理容器40の材質判定に磁気式吸引力計測手段20aを用いたことを述べたが、これは一例であって、左右に位置する磁気式吸引力計測手段20b、20cの何れか一方からの信号b又はcを基に材質判定を行うようにしても良い。
調理容器40の材質判定に、中央に位置する磁気式吸引力計測手段20aを用いるのは、磁気式吸引力計測手段20aの磁石201が調理容器40の略中央の底部と対向し、調理容器40の磁性度合いに応じた信号aを得ることができるからである。
なお、調理容器40の材質判定に磁気式吸引力計測手段20aを用いたことを述べたが、これは一例であって、左右に位置する磁気式吸引力計測手段20b、20cの何れか一方からの信号b又はcを基に材質判定を行うようにしても良い。
以上のように、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cからの各信号a、b、cに差があったときに、その差に基づいて調理容器40の載置位置のずれ方向を判定するようにしている。このように従来と異なり、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cを用いれば、従来方式では困難であった調理容器40の載置位置判定を正確に判定でき、調理容器40の位置ずれによる加熱効率の低下を防止できる。
また、本実施の形態においても、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cにはそれぞれ磁石201が内蔵されているので、特に強磁性材の調理容器40を磁気力により吸引することができ、そのため、調理容器40の浮力による移動や回転という危険事象を回避することができ、使い勝手の向上を図ることが可能になる。
なお、実施の形態4では、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cからの各信号a、b、cの差に基づいて調理容器40の載置位置のずれ方向を判定するようにしたが、これに加えて、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cの何れかの信号が所定値以上変化したときに、インバータ32の駆動を停止させるようにしても良い。その信号が変化したかどうかの判定は、実施の形態2と同様に、調理容器40の材質の判定結果に応じて調理容器40の加熱を継続した後に行われる。
また、実施の形態4では、実施の形態1と同様に、インバータ32の駆動を開始し(S61)、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cによる電源投入直後の負荷材質判定を開始するようにしたが(S62、S63)、磁気式吸引力計測手段20a、20b、20cによる電源投入直後の負荷材質判定を実施した後にインバータ32を駆動するようにしても良い。この場合、インバータ32の駆動に伴って加熱が開始されることになる。
1 本体ケース、2 トッププレート、3 枠体、4、5、6 火力表示部、7、8、9 液晶表示部、10 上面操作部、11 吸気口、12 排気口、13 吸排気カバー、14 グリル扉、15、16 前面操作部、HL 左加熱口、HR 右加熱口、HC 中央加熱口、20、20a、20b、20c 磁気式吸引力計測手段、21a 強磁気式吸引力計測手段、21b 弱磁気式吸引力計測手段、30 加熱コイル、31 共振コンデンサ、32 インバータ、33 制御回路、40 調理容器、100 誘導加熱調理器、201 磁石、202 バネ、203 抵抗器、204 摺動子。
Claims (7)
- 本体ケースの上部に取り付けられ、上面に調理容器の載置位置を示す加熱口を有するトッププレートと、
前記本体ケース内に前記加熱口に対向して配置された加熱コイルと、
交流電源からの交流電力を直流電力に変換する直流整流回路と、
前記直流整流回路の直流電流を高周波電流に変換して前記加熱コイルに供給するインバータと、
前記加熱口に載置された調理容器の材質に適した駆動信号で前記インバータを駆動する制御手段と、
前記加熱口と前記加熱コイルの間に配置され、前記加熱口に載置された調理容器の磁性度合いに応じて信号を出力する磁気式吸引力計測手段と
を備えたことを特徴とする誘導加熱調理器。 - 前記磁気式吸引力計測手段は、磁石と、前記磁石に取り付けられたバネと、前記磁石の動きに従って移動する摺動子の位置に応じて抵抗値が可変する抵抗器とを備えていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
- 前記磁気式吸引力計測手段は、前記加熱口と前記加熱コイルの間に複数配置され、
前記複数の磁気式吸引力計測手段のうち一部の磁気式吸引力計測手段に用いられる前記磁石が、他の磁気式吸引力計測手段に用いられる前記磁石とは磁気力が異なることを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。 - 前記磁気式吸引力計測手段は、前記加熱口と前記加熱コイルの間に複数配置され、
前記制御手段は、複数の磁気式吸引力計測手段からの信号をそれぞれ読み込み、読み込んだ各信号の差に基づいて前記加熱口上の調理容器の位置ずれを判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。 - 前記制御手段は、前記磁気式吸引力計測手段からの信号と予め設定された複数の閾値とを比較して前記加熱口上の調理容器の材質を判定し、その判定結果に応じて前記インバータを駆動して加熱を開始することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
- 前記制御手段は、加熱動作を実施した後に、前記磁気式吸引力計測手段からの信号と前記閾値とを比較して前記加熱口上の調理容器の材質を判定し、その判定結果に応じて前記インバータの駆動を制御することを特徴とする請求項5記載の誘導加熱調理器。
- 前記制御手段は、前記磁気式吸引力計測手段からの信号の変化量が予め設定された所定値以上のときに、前記インバータの駆動を停止することを特徴とする請求項6記載の誘導加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012061565A JP2013196874A (ja) | 2012-03-19 | 2012-03-19 | 誘導加熱調理器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101816900B1 (ko) * | 2017-09-07 | 2018-01-09 | 주식회사 아미크론 | 자성에 의해 용기 재질을 인식하는 자성 및 비자성 용기 겸용 유도가열 조리기 |
KR101822522B1 (ko) * | 2017-09-07 | 2018-01-26 | 주식회사 아미크론 | 자성에 의해 용기 재질을 인식하고 최적의 동작주파수를 찾는 유도가열 조리기 |
-
2012
- 2012-03-19 JP JP2012061565A patent/JP2013196874A/ja active Pending
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KR101816900B1 (ko) * | 2017-09-07 | 2018-01-09 | 주식회사 아미크론 | 자성에 의해 용기 재질을 인식하는 자성 및 비자성 용기 겸용 유도가열 조리기 |
KR101822522B1 (ko) * | 2017-09-07 | 2018-01-26 | 주식회사 아미크론 | 자성에 의해 용기 재질을 인식하고 최적의 동작주파수를 찾는 유도가열 조리기 |
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