JP2012054105A - 誘導加熱調理器およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本願発明は、被加熱体の材質・形状を含む構成によらず、また鍋底の領域に応じた比加熱特性(加熱しやすさ)に関係なく、鍋底の全体を均一に加熱できる誘導加熱調理器を実現するものである。
【解決手段】本願発明に係る誘導加熱調理器は、複数の加熱コイルと、独立して高周波電流を供給する複数の駆動回路と、これらを独立して制御する制御回路と、被加熱体の温度を検出する少なくとも1つの温度検出手段とを備え、各加熱コイルに所定の判定電力量を供給してそれぞれの時間変化率(dT/dt,dT/dt)を算出して、第1および第2の加熱コイルの駆動電力量(Q,Q)の比が第1の時間変化率(dT/dt)と第2の時間変化率(dT/dt)の比の逆数となるように(Q/Q=(dT/dt)/(dT/dt))、第1および第2の駆動回路を制御することを特徴とするものである。
【選択図】図7

Description

本願発明は、誘導加熱調理器およびその制御方法に関し、単一の被加熱体(鍋)を加熱するための複数の加熱コイルを有する誘導加熱調理器およびその制御方法に関するものである。
これまで複数の加熱コイルを用いて1つの鍋を加熱する誘導加熱調理器において、各加熱コイルに供給される電力量を任意に制御するものが提案されている。たとえば特許文献1に記載の誘導加熱調理器は、中央に配置された加熱コイルと、その周囲近傍に配置された小型の加熱コイル群とを有し、中央の加熱コイルおよび小型の加熱コイル群を個別に電力供給することにより、中央の加熱コイルの外径サイズよりも大きな底面サイズを有する大型の鍋を均一に、かつ調理性能を損なうことなく加熱するものである。
特開2010−73384号公報
しかしながら、特許文献1の誘導加熱調理器によれば、中央の加熱コイルに供給される電力量(加熱時の電力と時間の積)と、小型の加熱コイル群のそれぞれに供給される電力量との間の比は、あらかじめ設定されている。したがって、被加熱体(鍋)の材質・形状を含む構成が均一でなく、加熱されにくい部分がある場合や、被加熱体の周辺部(側壁付近)における放熱が大きいために、被加熱体の中央部のみが集中的に加熱される場合には、被加熱体に収容された食材を均一に加熱することができず、いわゆる加熱むらや焦げの発生原因ともなり得、食材の最適な加熱を阻害することがある。
そこで被加熱体の材質・形状を含む構成によらず、また被加熱体(鍋底)の領域に応じた比加熱特性(加熱しやすさ)に関係なく、被加熱体(鍋底)の全体を均一に加熱することができる誘導加熱調理器を実現することが強く望まれている。
そこで本願発明は、上記問題点を解消するためになされたもので、その誘導加熱調理器は、単一の被加熱体を加熱する第1および第2の加熱コイルと、第1および第2の加熱コイルのそれぞれに独立して高周波電流を供給する第1および第2の駆動回路と、第1および第2の駆動回路のそれぞれを独立して制御する制御回路と、被加熱体の温度を検出する少なくとも1つの温度検出手段とを備える。制御回路は、第1の加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように第1の駆動回路を制御したとき、温度検出手段により検出された被加熱体の温度(T)の第1の時間変化率(dT/dt)を算出するとともに、第2の加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように第2の駆動回路を制御したとき、温度検出手段により検出された被加熱体の温度(T)の第2の時間変化率(dT/dt)を算出する。そして、制御回路は、第1および第2の加熱コイルのそれぞれに供給される第1および第2の駆動電力量(Q,Q)の比(Q/Q)が、第1の時間変化率(dT/dt)と第2の時間変化率(dT/dt)の比の逆数となるように、すなわち次式が成り立つように第1および第2の駆動回路を制御することを特徴とするものである。
本願発明の誘導加熱調理器によれば、被加熱体の材質・形状を含む構成によらず、また被加熱体(鍋底)の領域による比加熱特性(加熱しやすさ)に関係なく、被加熱体の全体を均一に加熱することにより、加熱むらや焦げの発生を抑制することができる。
本願発明に係る誘導加熱調理器の全体を示す概略斜視図である。 図1の誘導加熱調理器に示すトッププレートの一部を省略して、IH加熱部の内部構造を上から見た一部破断平面図である。 図2のIII−III線から見たIH加熱部の垂直断面図である。 実施の形態1に係るIH加熱部を駆動制御するための電気回路部を示す回路ブロック図である。 駆動電圧検出回路および駆動電流検出回路により検出された駆動電圧および駆動電流の波形図である。 さまざまな構成材料からなる鍋を、加熱コイルの上方に重畳する面積を変えて検出したときの共振周波数Frと負荷抵抗Rの関係を示すグラフである。 実施の形態1に係る制御方法を示すタイミングチャートであって、各駆動回路から出力される駆動電力および鍋の表面温度の時間推移を示す。 実施の形態1に係る別の制御方法を示すタイミングチャートであって、各駆動回路から出力される判定電力および駆動電力、並びに鍋の表面温度の時間推移を示す。 実施の形態1の変形例1によるIH加熱部を示す平面図である。 実施の形態2に係るIH加熱部を上から見た平面図である。 実施の形態2に係る制御方法を示すタイミングチャートであって、各駆動回路から出力される判定電力および駆動電力、並びに鍋の表面温度の時間推移を示す。 (a)は実施の形態1に係るIH加熱部の上方に鍋が中央位置から逸脱して載置された状態を示し、(b)は長楕円の鍋が載置された状態を示す概略図である。 (a)は実施の形態2に係るIH加熱部の上方に鍋が中央位置から逸脱して載置された状態を示し、(b)は長楕円の鍋が載置された状態を示す概略図である。 実施の形態2の変形例2によるIH加熱部を示す平面図である。 (a)は実施の形態2の変形例2に係るIH加熱部の上方に鍋が中央位置から逸脱して載置された状態を示し、(b)は長楕円の鍋が載置された状態を示す概略図である。 実施の形態2の変形例3によるIH加熱部を示す平面図である。 実施の形態2の変形例4に係る制御方法を示すタイミングチャートであって、各駆動回路から出力される判定電力および駆動電力、並びに鍋の表面温度の時間推移を示す。
以下、添付図面を参照して本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態を説明する。各実施の形態の説明および以下の添付図面において、同様の構成部品については同様の符号を用いて参照する。
実施の形態1.
図1〜図9を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態1について以下詳細に説明する。図1は、本願発明に係る誘導加熱調理器1の全体を概略的に図示する斜視図である。図1に示す誘導加熱調理器1は、概略、筐体2、その上側表面のほぼ全体を覆うガラスなどで形成されたトッププレート3、左右に配置された一対のIH加熱部10,11、中央に配置された中央加熱部4、および調理用グリル5を有する。なお、中央加熱部4は、IH方式またはラジエント方式のいずれの加熱方式を採用するものであってもよい。
なお、本願明細書において、図1の左側に示すIH加熱部10を参照して本願発明について以下説明するが、右側に示すIH加熱部11およびIH方式を採用した場合の中央加熱部4についても同様に本願発明を適用することができる。
また、本願明細書においては、調理用グリル5が筐体2のほぼ中央に配置された、いわゆるセンタグリル構造を有する誘導加熱調理器1について例示的に説明するが、本願発明は、これに限定されるものではなく、調理用グリル5がいずれか一方の側面に偏ったもの(サイドグリル構造のもの)、または調理用グリルを具備しない誘導加熱調理器にも同様に適用することができる。
誘導加熱調理器1は、ユーザがIH加熱部10,11、中央加熱部4の火力等を調整するように操作し、これらの制御状態を表示するための操作表示部(液晶表示タッチパネル)6a,6b,6cを有する。また誘導加熱調理器1は、トッププレート3上の後面側に設けられた一対の吸気窓7a,7bおよび排気窓8を有する。
図2は、図1の誘導加熱調理器1に示すトッププレート3の一部を省略して、IH加熱部10の内部構造を上から見た一部破断平面図である。図3は、図2のIII−III線から見たIH加熱部10の垂直断面図である。図示のように、実施の形態1に係るIH加熱部10は、ほぼ同心円上に配置された異なる半径を有する内側加熱コイル20aおよび外側加熱コイル30を有する。また任意ではあるが、内側加熱コイル20は、同様にほぼ同心円上に配置された異なる半径を有する内コイル20aと外コイル20bを有し、内コイル20aと外コイル20bが電気的に直列に接続されるように構成されたものであってもよく、IH加熱部10は、内コイル20a、外コイル20b、および外側加熱コイル30からなる(トリプルコイル構造)ものであってもよい。
また実施の形態1に係るIH加熱部10は、図3に示すように、トッププレート3の下方において、内側加熱コイル20に隣接して(内コイル20aと外コイル20bの間に)配置された内側温度センサ(温度検出手段)21と、外側加熱コイル30に隣接して(外コイル20bと外側加熱コイル30の間に)に配置された外側温度センサ31とを有する。なお内側温度センサ21は内コイル20aの内側に配置してもよく、外側温度センサ31は外側加熱コイル30の外側に配置してもよい。これらの温度センサ21,31は、被加熱体(鍋底)Pの表面温度を検出するものであれば任意のものを採用することができ、たとえばトッププレート3の下面に設けた熱電対、サーミスタまたは白金抵抗線などの電気的温度センサ、あるいは赤外線CCDなどの光学的温度センサであってもよい。
図4は、実施の形態1に係るIH加熱部10を駆動制御するための電気回路部40を概略的に示す回路ブロック図である。実施の形態1に係る電気回路部40は、図4ではインダクタンスLと負荷抵抗Rの等価回路として図示された内側加熱コイル20および外側加熱コイル30にそれぞれ独立して高周波電流を供給する内側駆動回路50および外側駆動回路60(第1および第2の駆動回路)と、これらの駆動回路50,60を個別に制御するための共通の制御回路70と、制御回路70に接続された内側温度センサ21および外側温度センサ31と、同様に制御回路70に接続された操作表示部6とを有する。
より具体的には、駆動回路50,60はそれぞれ、商用電源ACからの交流電流を直流電流に整流するための整流回路(ダイオードブリッジ51,61、チョークコイル52,62、平滑コンデンサ53,63)と、各加熱コイル20,30に並列に接続された共振コンデンサ54,64と、各加熱コイル20,30の両端に印加される駆動電圧Vを検出する内側駆動電圧検出回路55および外側駆動電圧検出回路65と、各加熱コイル20,30に流れる駆動電流Iを測定する内側駆動電流検出回路56および外側駆動電流検出回路66とを有する。さらに各駆動回路50,60は、それぞれの駆動電圧Vおよび駆動電流Iに基づいて、鍋Pの載置状態や構成材料を検出できる内側負荷検出回路57および外側負荷検出回路67を有する。
また駆動回路50,60は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのスイッチング素子58,68および逆並列に接続されたFWD(Free Wheeling Diode)59,69からなるインバータ回路を有し、制御回路70からのゲート信号を受けて高周波電流を各加熱コイル20,30に供給する。
各負荷検出回路57,67は、詳細図示しないが、高周波変調された駆動電圧Vおよび駆動電流Iを、駆動周波数の整数倍の高次周波数成分を含む合成波形として抽出することができる1次成分抽出手段を有するものであってもよい。図5は、駆動電圧検出回路55,65および駆動電流検出回路56,66により検出された駆動電圧および駆動電流の波形図である。すなわち1次成分抽出手段は、各駆動電圧検出回路55,65および各駆動電流検出回路56,66で検出された駆動電圧Vおよび駆動電流Iを、たとえば駆動周波数の整数倍のサンプリング周波数を用いて離散フーリエ変換することにより、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの複数の高次周波数成分を有する信号から1次成分(すなわち駆動周波数と同一の周波数を有する成分)だけを抽出するものであり、一般に市販されたソフトウェアを用いて実現することができる。
このとき、1次成分抽出手段は、駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分として次式のように複素表示することができる。
[数1]
Figure 2012054105
ここでV,Iは駆動電圧Vおよび駆動電流Iの1次成分を示し、V1Re,I1ReはV,Iの実部、V1Im,I1ImはV,Iの虚部、そしてjは虚数単位を示す。
各加熱コイル20,30のインピーダンスZ、および駆動電圧Vおよび駆動電流Iの位相(駆動電流Iに対する駆動電圧Vの位相またはインピーダンスZの位相)θは次式で表される。
[数2]
Figure 2012054105
一方、各加熱コイル20,30を含む駆動回路50,60において、負荷抵抗R、インピーダンスZ、各加熱コイル20,30のインダクタンスLおよび共振周波数Frは次式で表される。
[数3]
Figure 2012054105
ここでωは1次成分の周波数f(定義より駆動周波数と同一、ω=2πfで表される)であり、Cは共振コンデンサ54,64の静電容量であって、ともに既知である。したがって各負荷検出回路57,67は、[数3]から共振周波数Frと負荷抵抗Rを求めることができる。
一般に、求められた負荷抵抗Rは、鍋Pが各加熱コイル20,30に対して適正な位置に載置されているほど(載置状態)、すなわち鍋Pのより広い面積が各加熱コイル20,30の上方において重畳しているほど大きくなり、求められた共振周波数Frは、鍋Pがアルミニウムまたは非磁性ステンレス材料などの非磁性金属材料で構成された場合より、鉄や磁性ステンレス材料などの磁性金属材料で構成された場合の方が大きいことが知られている。さらに具体的には、さまざまな構成材料からなる鍋Pを、各加熱コイル20,30の上方に重畳する面積を変えて、共振周波数Frと負荷抵抗Rを検出したところ、図6のようなグラフが得られた。ここで、図6の破線より下方にある領域を駆動禁止領域と設定して、負荷検出回路57,67は、駆動禁止領域にある共振周波数Frと負荷抵抗Rを検出したとき、これを制御回路70に通知して、制御回路70は、各加熱コイル20,30に高周波電流を供給しないように各駆動回路50,60を制御することが好ましい。このように構成された電気回路部40は、鍋Pがアルミニウム製である場合や、鍋Pが各加熱コイル20,30の上方に十分に載置されていない場合、さらには鍋P以外のスプーンやお玉などの小物が意図せず載置された場合には、各加熱コイル20,30への電力供給を停止して、無駄な電力消費および漏洩磁束を抑制するとともに、安全な誘導加熱調理を実現することができる。
このように、負荷検出回路57,67により鍋Pの共振周波数Frおよび負荷抵抗Rを検出して、制御回路70により適正な制御方法を判断して、駆動すべき共振周波数Frおよび負荷抵抗Rを制御すること(各加熱コイル20,30への電力供給の停止を含む)を、本願明細書においては「負荷検知」または「鍋検知」という。
すなわち制御回路70は、負荷検知を行うことにより、鍋Pの材質や形状(大鍋または小鍋)などを判断し、鍋Pが十分に載置されていると判断した場合には、駆動回路50,60をスイッチング制御する信号(ゲート信号)を出力し、各加熱コイル20,30に高周波電流(高周波電力)を供給する。そして各加熱コイル20,30は、供給された高周波電力に応じた交流磁束を発生させ、これが鍋Pの底板と鎖交することにより、鍋Pに誘導電流(渦電流)を発生させ、そのジュール熱により鍋Pを加熱する。
図4に戻ると、実施の形態1に係る制御回路70は、内側駆動回路50および外側駆動回路60を制御して、内側加熱コイル20および外側加熱コイル30にそれぞれ独立して高周波電流を供給することができる。図7は、実施の形態1に係る制御方法を示すタイミングチャートであって、内側駆動回路50および外側駆動回路60から出力される駆動電力(W)、および鍋Pの表面温度(℃)の時間推移を示すものである。
図7のタイミングチャートに示す制御方法において、制御回路70は以下詳述のように、概略、判定加熱および駆動加熱を行うものである。初めに、ユーザが操作表示部6を用いてIH加熱部10を駆動させると、上述の負荷検知を行うとともに、判定加熱を行う。
判定加熱において、制御回路70は、内側加熱コイル20に所定の判定パルス(判定電力量)を供給するように内側駆動回路50を制御すると同時に(図7(a))、内側温度センサ21を用いて測定された鍋Pの温度の時間変化率(dT/dt)を算出する(図7(c)の実線)。内側加熱コイル20に供給する判定電力量は、たとえば数十Wオーダの電力を数秒〜数十秒間加えたものであってもよく、判定電力量の大きさは本願発明を限定するものではない。
すなわち、判定パルスが供給されると、鍋Pの内側部分が内側加熱コイル20により誘導加熱されて温度上昇するが、その上昇率(dT/dt)は鍋Pの内側部分を構成する材質や構造に影響され、鍋Pの内側部分に固有の加熱しやすさ(本願明細書においては「比加熱特性」とも云う。)を表す。
次に、所定の冷却期間(たとえば数秒〜数十秒間)が経過して、好ましくは内側温度センサ21と外側温度センサ31の検出温度がほぼ同じとなった(鍋Pの内側部分と外側部分とが熱平衡状態に達した)後、制御回路70は、外側加熱コイル30に所定の判定パルス(判定電力量)を供給するように外側駆動回路60を制御すると同時に(図7(b))、外側温度センサ31を用いて測定された鍋Pの温度の時間変化率(dT/dt)を算出する(図7(c)の破線)。外側加熱コイル30および内側加熱コイル20に供給する判定電力量は異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。こうして制御回路70は、判定電力量が供給された外側加熱コイル30により誘導加熱されたときの鍋Pの外側部分の温度の時間変化率(dT/dt)を、同様に鍋Pの外側部分に固有の加熱しやすさ(比加熱特性)として算出する。
内側加熱コイル20および外側加熱コイル30に供給する判定電力量が同じであるとき、制御回路70が算出した時間変化率(dT/dt),(dT/dt)は、鍋Pの内側部分および外側部分の加熱しやすさ(比加熱特性)として容易に比較することができる。そこで本願発明に係る制御回路70は、判定加熱後の駆動加熱において、加熱しにくい部分(時間変化率が小さい部分)ほど大きい電力量を供給するように内側駆動回路50および外側駆動回路60を制御しようとするものである。たとえば、判定加熱において、上述の鍋Pの外側部分の温度の時間変化率(dT/dt)が鍋Pの内側部分の温度の時間変化率(dT/dt)の半分(1/2倍)であったと判定されたとき、駆動加熱において、鍋Pの外側部分は、内側部分より2倍加熱しにくいと判断して、2倍の電力量を供給することにより、鍋P全体を均一に加熱する。すなわち実施の形態1に係る制御回路70は、各加熱コイル20,30に供給される駆動電力量(Q,Q)の比(Q/Q)が、鍋Pの内側部分の温度の時間変化率(dT/dt)と、鍋Pの外側部分の温度の時間変化率(dT/dt)の比の逆数となるように各駆動回路50,60を制御することにより、鍋P全体の均一な加熱を実現することができる。
[数4]
/Q=(dT/dt)/(dT/dt)
より具体的には、図7(a)および(b)に示すように、制御回路70は、内側加熱コイル20および外側加熱コイル30に供給される電力(W)を一定として、それぞれの駆動時間(t,t)の比が、鍋Pの内側部分および外側部分の温度の時間変化率(dT/dt,dT/dt)の比の逆数となるように各駆動回路50,60を制御してもよい。
[数5]
/t=(dT/dt)/(dT/dt)
(Q=W×t,Q=W×t
なお制御回路70は、内側加熱コイル20および外側加熱コイル30に異なる駆動周波数を有する高周波電流を供給することも可能であるが、これらの加熱コイル20,30が互いに接近して配置されているため、異なる周波数を有する高周波電流が供給されると、その差分周波数に相当するビート音が発生し、特にこれらの差分周波数が可聴域にあるとき、ユーザに著しい不快感を与える場合がある。したがって、制御回路70は、同一の駆動周波数を有する高周波電流を各加熱コイル20,30に供給することが好ましい。
そして制御回路70は、所定の加熱周期(τ)を定め、各駆動時間(t,t)の和に等しいと設定したとき(τ=t+t)、各駆動時間(t,t)は次式で容易に求めることができる。
[数6]
=τ×(dT/dt)/{(dT/dt)+(dT/dt)}
=τ×(dT/dt)/{(dT/dt)+(dT/dt)}
択一的には、図8(a)〜図8(c)に示すように、制御回路70は、同様に、同一の駆動周波数を有する高周波電流を内側加熱コイル20および外側加熱コイル30に供給する駆動時間(t)を一定とし、各加熱コイル20,30に供給される電力(W,W)の比が、鍋Pの内側部分および外側部分の温度の時間変化率(dT/dt,dT/dt)の比の逆数となるように各駆動回路50,60を制御してもよい。
[数7]
/W=(dT/dt)/(dT/dt)
(Q=W×t,Q=W×t
なお、図7に示す制御方法によれば、鍋Pを均一に加熱するために、各加熱コイル20,30に供給される電力(W)を一定とし、各駆動時間(t,t)の比を制御するものであり、図8に示す制御方法によれば、各加熱コイル20,30に供給される駆動時間(t)を一定とし、各加熱コイルに供給される電力(W,W)の比を制御するものである。しかしながら、これらに限定されるものではなく、各加熱コイル20,30に供給される電力(W,W)および各駆動時間(t,t)の両方を制御して、各加熱コイル20,30に供給される駆動電力量(Q,Q)の比(Q/Q)が、鍋Pの内側部分および外側部分の温度の時間変化率(dT/dt,dT/dt)の比の逆数となるように各駆動回路50,60を制御するようにしてもよい。
変形例1.
図9は、実施の形態1の変形例1によるIH加熱部10を示す平面図である。実施の形態1に係るIH加熱部10は、トッププレート3の下方において、内側加熱コイル20および外側加熱コイル30に隣接して配置された2つの温度センサ21,31を有するものであったが、変形例1に係るIH加熱部10は、図9に示すように、内側加熱コイル20と外側加熱コイル30の間に配置された単一の温度センサ31を有するものであってもよいし、内側加熱コイル20は、内コイル20aおよび外コイル20bに分離されることなく、一体のものであってもよい。
このとき、鍋Pの内側部分および外側部分の温度は、単一の温度センサ31で測定されることになるが、内側部分および外側部分の温度の時間変化率(dT/dt,dT/dt)をより正確に測定するためには、鍋Pの外側部分の温度を測定する前に内側加熱コイル20による加熱の影響が十分に小さくなった後に行うことが好ましい。したがって、鍋Pの内側部分および外側部分の温度を単一の温度センサ31で測定するとき、制御回路70は、内側加熱コイル20に所定の判定パルスを供給するように内側駆動回路50を制御した後、十分に長い冷却期間(たとえば数秒〜数十秒間)が経過して、すなわち鍋Pの内側部分と外側部分とが十分に熱平衡状態に達した後に、外側加熱コイル30に所定の判定パルスを供給するように外側駆動回路60を制御することが好ましい。
実施の形態2.
図10〜図17を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態2について以下詳細に説明する。実施の形態2のIH加熱部10は、概略、中央加熱コイル20の周辺に隣接して4つの周辺加熱コイル30a〜30dを配置した点を除き、実施の形態1のIH加熱部10と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
詳細図示しないが、実施の形態2に係る電気回路部40は、中央加熱コイル20および4つの周辺加熱コイル30a〜30dをそれぞれ独立して高周波電流を供給する中央駆動回路50および周辺駆動回路60a〜60dと、これらの駆動回路50,60a〜60dを個別に制御するための共通の制御回路70と、制御回路70に接続された中央温度センサ21および4つの周辺温度センサ31a〜31dと、同様に制御回路70に接続された操作表示部6とを有する。図10に示すIH加熱部10において、中央温度センサ21は中央加熱コイル20の内側に配置され、周辺温度センサ31a〜31dも同様に各周辺加熱コイル30a〜30dの内側に配置されている。
各周辺駆動回路60a〜60dは、図4で示した内側駆動回路50と同等の回路構成を有し、これに含まれる負荷検出回路57,67a〜67dも上述と同様の機能を有する。すなわち、詳細図示しないが、中央負荷検出回路57は、中央加熱コイル20に流れる駆動電流(中央駆動電流)を検出する中央駆動電流検出手段と、中央加熱コイル20の両端に印加される駆動電圧(中央駆動電圧)を検出する中央駆動電圧検出手段とを有する。同様に、各周辺負荷検出回路67a〜67dは、各周辺加熱コイル30a〜30dに流れる駆動電流(周辺駆動電流)を検出する周辺駆動電流検出手段と、各周辺加熱コイル30a〜30dの両端に印加される駆動電圧(周辺駆動電圧)を検出する周辺駆動電圧検出手段とを有する。
こうして制御回路70は、中央駆動電流および中央駆動電圧に基づいて、中央加熱コイル20の上方に載置された鍋Pの共振周波数Frと負荷抵抗Rを求め、図6の加熱判定マップに用いて、高周波電流を中央加熱コイル20に供給すべきか否か判断する。同様に、制御回路70は、周辺駆動電流および周辺駆動電圧に基づいて、各周辺加熱コイル30a〜30dの上方に載置された鍋Pの共振周波数Frと負荷抵抗Rを求め、加熱判定マップを参照して高周波電流を各周辺加熱コイル30a〜30dに供給すべきか否か判断する。
次に、実施の形態2のIH加熱部10の動作について、より詳細に以下説明する。
ユーザが操作表示部6を用いてIH加熱部10を駆動させると、実施の形態1と同様、制御回路70は上述の負荷検知を行うとともに、判定加熱を開始する。具体的には、負荷検出回路57,67が鍋Pの共振周波数Frおよび負荷抵抗Rを検出して、制御回路70が適正な制御方法を判断して、駆動すべき共振周波数Frおよび負荷抵抗Rを制御する。
図11は、実施の形態2に係る制御方法を示すタイミングチャートであって、中央駆動回路50および各周辺駆動回路60a〜60dから出力される判定加熱および駆動加熱における判定電力および駆動電力の時間推移を示すものである。制御回路70は、中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dに所定の判定パルス(判定電力量)を所定の冷却期間を経過した後に順次供給するように中央駆動回路50および各周辺駆動回路60a〜60dを制御すると同時に(図11(a)〜(e))、各温度センサ21,31a〜31dを用いて測定された鍋Pの温度の時間変化率(dT/dt,dT/dt,dT/dt,dT/dt,dT/dt)を算出する(いずれも図示せず)。各加熱コイル20,30a〜30dに供給する判定電力量は、たとえば数十Wオーダの電力を数秒〜数十秒間加えたものであってもよく、判定電力量の大きさは本願発明を限定するものではない。
中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dは、判定パルスが供給されると、これらに対応して鍋Pの中央部分および周辺部分の温度が上昇するが、その上昇率は、鍋Pの中央部分および周辺部分を構成する材質や構造に影響され、鍋Pの中央部分および周辺部分に固有の加熱しやすさ(比加熱特性)を表す。実施の形態2に係る制御回路70は、判定加熱後の駆動加熱において、鍋Pの部分(領域)に依存する温度の時間変化率(dT/dt,i=1〜5)を加熱しやすさを表す指標と捉え、加熱しにくい部分(時間変化率が小さい部分)ほど大きい電力量を供給することにより、鍋Pを部分(領域)によらず均一に加熱しようとするものである。すなわち、制御回路70は、判定加熱後の駆動加熱において、下式を満たすように中央駆動回路50および各周辺駆動回路60a〜60dを制御する。
[数8]
/Q=(dT/dt)/(dT/dt)
/Q=(dT/dt)/(dT/dt)
/Q=(dT/dt)/(dT/dt)
/Q=(dT/dt)/(dT/dt)
このとき中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dに供給される高周波電流は、これらの差分周波数に相当する周波数を有するビート音の発生を抑制するため、同一の駆動周波数を有することが好ましい。そして制御回路70は、図11(a)〜(e)に示すように、中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dに供給される電力(W)を一定として、それぞれの駆動時間(t〜t)の比が、鍋Pの中央部分および周辺部分の温度の時間変化率(dT/dt〜dT/dt)の比の逆数となるように各駆動回路50,60a〜60dを制御してもよい。
[数9]
/t=(dT/dt)/(dT/dt)
/t=(dT/dt)/(dT/dt)
/t=(dT/dt)/(dT/dt)
/t=(dT/dt)/(dT/dt)
択一的には、制御回路70は、詳細図示しないが、同一の駆動周波数を有する高周波電流を中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dに供給する駆動時間(t)を一定とし、中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dに供給される電力(W〜W)の比が、鍋Pの各部分の温度の時間変化率(dT/dt〜dT/dt)の比の逆数となるように各駆動回路50,60a〜60dを制御してもよい。
[数10]
/W=(dT/dt)/(dT/dt)
/W=(dT/dt)/(dT/dt)
/W=(dT/dt)/(dT/dt)
/W=(dT/dt)/(dT/dt)
上記のように、制御回路70が中央駆動回路50および各周辺駆動回路60a〜60dを制御することにより、中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dに対応または隣接する鍋Pの各部分を、鍋Pの材質・形状を含む構成によらず、また鍋底の領域に応じた比加熱特性に関係なく、均一に加熱することができる。
実施の形態2において、複数の周辺加熱コイル30a〜30dを中央加熱コイル20の周囲に配置したことにより、以下のような利点が得られる。
すなわち実施の形態1において、鍋Pが中央位置から逸脱して載置された場合(図12(a))または長楕円の鍋Pが載置された場合(図12(b))、外側駆動回路60の負荷検出回路67が負荷検知を行い、鍋Pが外側加熱コイル30の上方に十分に載置されていないと判断して、外側駆動回路60が駆動されないとき、そもそも本願発明に係る制御方法を適用することはできない。
しかし実施の形態2において、鍋Pが同様に中央位置から逸脱して載置された場合(図12(a))、各駆動回路50,60a〜60dの負荷検出回路57,67a〜67dが負荷検知を行い、鍋Pが周辺加熱コイル30a,30bの上方に十分に載置されていないと判断した場合であっても、中央加熱コイル20および周辺加熱コイル30c,30dについて本願発明に係る制御方法を適用して、鍋Pを均一に加熱することができる。
また実施の形態2において、長楕円の鍋Pが載置された場合(図12(b))、各負荷検出回路57,67a〜67dが負荷検知を行い、鍋Pが周辺加熱コイル30b,30dの上方に十分に載置されていないと判断した場合であっても、中央加熱コイル20および周辺加熱コイル30a,30cについて本願発明に係る制御方法を適用して、鍋Pを均一に加熱することができる。
変形例2.
上述のように、実施の形態2に係るIH加熱部10によれば、中央温度センサ21は中央加熱コイル20の内側に配置され、周辺温度センサ31a〜31dも同様に各周辺加熱コイル30a〜30dの内側に配置されている。変形例2に係るIH加熱部10は、中央加熱コイル20の内側に配置された中央温度センサ21を省略し、図14に示すように、互いに隣接する周辺加熱コイル30a〜30dと中央加熱コイル20との間に配置された周辺温度センサ31a〜31dを有する。各周辺温度センサ31a〜31dは中央加熱コイル20の中心に対して点対称に配置されていることが好ましい。変形例2によれば、中央加熱コイル20の温度は、直接的に測定されるのではなく、各周辺温度センサ31a〜31dで測定された温度の平均値として制御回路70により算出される。このように1つの温度センサを省略することができるので、IH加熱部10の製造コストを低減することができる。
また実施の形態2と同様、鍋Pが中央位置から図中左下方向に逸脱して載置された場合(図15(a))、各駆動回路50,60a〜60dの負荷検出回路57,67a〜67dが負荷検知を行い、鍋Pが周辺加熱コイル30a,30bの上方に十分に載置されていないと判断した場合、周辺温度センサ31b〜31dを用いて中央加熱コイル20および周辺加熱コイル30c,30dに対応する鍋部分について本願発明に係る制御方法を適用して、鍋Pを均一に加熱することができる。
また、鍋Pが中央位置から図中左方向に逸脱して載置された場合(図15(b))、鍋Pが周辺加熱コイル30a〜30cの上方に十分に載置されていないと判断した場合、制御回路70は、周辺温度センサ31c,31dを用いて中央加熱コイル20および周辺加熱コイル30dに対応する鍋部分について本願発明に係る制御方法を適用して、鍋Pを均一に加熱することができる。
変形例3.
変形例2によれば、中央加熱コイル20の内側に配置された中央温度センサ21を省略し、中央加熱コイル20の温度は、各周辺温度センサ31a〜31dで測定された温度の平均値として制御回路70により算出されるものであったが、図16に示す変形例3に係るIH加熱部10は、図15に示す周辺温度センサ31b,31dをさらに省略するものである。すなわち周辺加熱コイル30a,30bの温度は周辺温度センサ31aで測定し、周辺加熱コイル30c,30dの温度は周辺温度センサ31cで測定し、中央加熱コイル20の温度は周辺温度センサ31a,31cで測定された温度の平均値として制御回路70により算出する。こうして、さらに2つの温度センサを省略することができるので、製造コストを低減することができる。
変形例4.
さらに、実施の形態2に係る電気回路部40は、中央加熱コイル20および4つの周辺加熱コイル30a〜30dをそれぞれ独立して高周波電流を供給する中央駆動回路50および周辺駆動回路60a〜60dを有するものであったが、変形例4に係る電気回路部40は、直列または並列に接続された周辺加熱コイル30a,30cと、同様に直列または並列に接続された周辺加熱コイル30b,30dとに対してそれぞれ独立して高周波電流を供給する2つの周辺駆動回路50a,50cを有するものであってもよい。図17は変形例4に係る制御方法を示すタイミングチャートであって、中央加熱コイル20および各周辺加熱コイル30a〜30dに出力される判定加熱および駆動加熱における判定電力および駆動電力の時間推移を示すものである。
制御回路70は、判定加熱において、中央加熱コイル20、周辺加熱コイル30a,30c、および周辺加熱コイル30b,30dに所定の判定パルス(判定電力量)を順次供給するように中央駆動回路50および各周辺駆動回路60a,60cを制御すると同時に、各温度センサ21,31a〜31dを用いて測定された鍋Pの温度の時間変化率(dT/dt〜dT/dt)を算出する(いずれも図示せず)。
そして制御回路70は、判定加熱後の駆動加熱において、実施の形態2と同様、鍋Pの部分(領域)に依存する温度の時間変化率を加熱しやすさを表す指標として、加熱しにくい部分(時間変化率が小さい部分)ほど大きい電力量を供給することにより、鍋Pを部分(領域)によらず均一に加熱することができる。
1:誘導加熱調理器2:筐体、3:トッププレート、4:中央加熱部、5:調理用グリル、6:操作表示部、7:吸気窓、8:排気窓、10,11:IH加熱部、20:内側加熱コイル(中央加熱コイル)、30:外側加熱コイル(周辺加熱コイル)、21,31:温度センサ(温度検出手段)、40:電気回路部、50,60:駆動回路、51,61:ダイオードブリッジ、52,62:チョークコイル、53,63:平滑コンデンサ、54,64:共振コンデンサ、55,65:駆動電圧検出回路、56,66:駆動電流検出回路、57,67:負荷検出回路、58,68:スイッチング素子、59,69:FWD、70:制御回路、P:被加熱体(鍋)。

Claims (13)

  1. 単一の被加熱体を加熱する第1および第2の加熱コイルと、
    前記第1および第2の加熱コイルのそれぞれに独立して高周波電流を供給する第1および第2の駆動回路と、
    前記第1および第2の駆動回路のそれぞれを独立して制御する制御回路と、
    前記被加熱体の温度を検出する少なくとも1つの温度検出手段とを備え、
    前記制御回路は、前記第1の加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように前記第1の駆動回路を制御したとき、前記温度検出手段により検出された前記被加熱体の温度(T)の第1の時間変化率(dT/dt)を算出するとともに、前記第2の加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように前記第2の駆動回路を制御したとき、前記温度検出手段により検出された前記被加熱体の温度(T)の第2の時間変化率(dT/dt)を算出し、
    前記制御回路は、前記第1および第2の加熱コイルのそれぞれに供給される第1および第2の駆動電力量(Q,Q)の比(Q/Q)が、前記第1の時間変化率(dT/dt)と前記第2の時間変化率(dT/dt)の比の逆数となるように前記第1および第2の駆動回路を制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 制御回路は、第1および第2の加熱コイルのそれぞれに同一周波数の高周波電流を独立して供給するように第1および第2の駆動回路を制御し、
    前記制御回路は、前記第1および第2の加熱コイルのそれぞれに供給される第1および第2の駆動電力(W)を一定とし、第1および第2の駆動時間(t,t)の比が第1の時間変化率(dT/dt)と第2の時間変化率(dT/dt)の比の逆数となるように前記第1および第2の駆動回路を制御することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 制御回路は、第1および第2の加熱コイルのそれぞれに同一周波数の高周波電流を独立して供給するように第1および第2の駆動回路を制御し、
    前記制御回路は、前記第1および第2の加熱コイルのそれぞれに供給される第1および第2の駆動時間(t)を一定とし、第1および第2の駆動電力(W,W)の比が第1の時間変化率(dT/dt)と第2の時間変化率(dT/dt)の比の逆数となるように前記第1および第2の駆動回路を制御することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  4. 制御回路は、第1および第2の加熱コイルのそれぞれに同一周波数の高周波電流を独立して供給するように第1および第2の駆動回路を制御し、
    前記制御回路は、前記第1および第2の加熱コイルのそれぞれに供給される第1および第2の駆動電力(W,W)、および第1および第2の駆動時間(t,t)の両方を制御することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  5. 温度検出手段は、第1および第2の加熱コイルのそれぞれに隣接して配置された第1および第2の温度センサを有し、
    制御回路は、前記第1の加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように第1の駆動回路を制御したとき、前記第1の温度センサにより検出された被加熱体の温度(T)の第1の時間変化率(dT/dt)を算出するとともに、前記第2の加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように第2の駆動回路を制御したとき、前記第2の温度センサにより検出された被加熱体の温度(T)の第2の時間変化率(dT/dt)を算出することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  6. 第1の加熱コイルは内側に捲回された内側コイルであり、第2の加熱コイルは内側コイルの外側に捲回された外側コイルであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
  7. 単一の被加熱体を加熱する少なくとも1つの中央加熱コイルおよびその周辺に配置された複数の周辺加熱コイルと、
    前記中央加熱コイルおよび前記各周辺加熱コイルに独立して高周波電流を供給する中央駆動回路および複数の周辺駆動回路と、
    前記中央駆動回路および前記各周辺駆動回路を独立して制御する制御回路と、
    前記被加熱体の温度を検出する少なくとも1つの温度検出手段とを備え、
    前記制御回路は、前記中央加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように前記中央駆動回路を制御したとき、前記温度検出手段により検出された前記被加熱体の温度(T)の中央時間変化率(dT/dt)を算出するとともに、前記各周辺加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように前記各周辺駆動回路を制御したとき、前記温度検出手段により検出された前記被加熱体の温度(T)の複数の周辺時間変化率(dT/dt,dT/dt,iは3以上の自然数)を算出し、
    前記制御回路は、前記中央加熱コイルに供給される中央駆動電力量(Q)と、前記各周辺加熱コイルに供給される複数の周辺駆動電力量(Q,・・・,Q)との比(Q/Q,・・・,Q/Q)が、前記中央時間変化率(dT/dt)と前記各周辺時間変化率(dT/dt,・・・,dT/dt)の比の逆数となるように前記中央駆動回路および前記各周辺駆動回路を制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  8. 温度検出手段は、各周辺加熱コイルに隣接して配置された複数の周辺温度センサを有し、
    制御回路は、中央加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように中央駆動回路を制御したとき、各周辺温度センサにより検出された被加熱体の温度の平均値(T)の第1の時間変化率(dT/dt)を算出するとともに、前記各周辺加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように各周辺駆動回路を制御したとき、前記各周辺温度センサにより検出された被加熱体の温度(T,・・・,T)の周辺時間変化率(dT/dt,dT/dt,iは3以上の自然数)を算出することを特徴とする請求項7に記載の誘導加熱調理器。
  9. 温度検出手段は、中央加熱コイルに隣接して配置された中央温度センサを有し、
    制御回路は、中央加熱コイルに所定の判定電力量を供給するように中央駆動回路を制御したとき、前記中央温度センサにより検出された被加熱体の温度の平均値(T)の第1の時間変化率(dT/dt)を算出することを特徴とする請求項7に記載の誘導加熱調理器。
  10. 中央加熱コイルに流れる中央駆動電流を検出する中央駆動電流検出手段と、
    各周辺加熱コイルに流れる周辺駆動電流を検出する複数の周辺駆動電流検出手段と、
    前記中央加熱コイルの両端に印加される中央駆動電圧を検出する中央駆動電圧検出手段と、
    前記各周辺加熱コイルの両端に印加される周辺駆動電圧を検出する複数の周辺駆動電圧検出手段とをさらに備え、
    制御回路は、前記中央駆動電流および前記中央駆動電圧に基づいて、高周波電流を中央加熱コイルに供給すべきか否か判断するとともに、前記周辺駆動電流および前記周辺駆動電圧に基づいて、高周波電流を前記各周辺加熱コイルに供給すべきか否か判断し、
    前記高周波電流を供給すべきでないと判断された前記周辺加熱コイルに隣接しない周辺温度センサにより検出された被加熱体の温度(T)に基づいて、中央時間変化率(dT/dt)および複数の周辺時間変化率(dT/dt,・・・,dT/dt,iは3以上の自然数)を算出すること特徴とする請求項7に記載の誘導加熱調理器。
  11. 単一の被加熱体を加熱する第1および第2の加熱コイルを有する誘導加熱調理器の制御方法であって、
    前記被加熱体の温度(T)を測定するステップと、
    前記第1の加熱コイルに所定の判定電力量を供給して、前記被加熱体の温度(T)を測定し、第1の時間変化率(dT/dt)を算出するステップと、
    前記第2の加熱コイルに所定の判定電力量を供給して、前記被加熱体の温度(T)を測定し、第2の時間変化率(dT/dt)を算出するステップと、
    前記第1および第2の加熱コイルのそれぞれに供給される第1および第2の駆動電力量(Q,Q)の比(Q/Q)が、前記第1の時間変化率(dT/dt)と前記第2の時間変化率(dT/dt)の比の逆数となるように第1および第2の駆動電力量を制御するステップとを有することを特徴とする制御方法。
  12. 単一の被加熱体を加熱する少なくとも1つの中央加熱コイルおよびその周辺に配置された複数の周辺加熱コイルを有する誘導加熱調理器の制御方法であって、
    前記中央加熱コイルに所定の判定電力量を供給して、前記被加熱体の温度(T)を測定し、中央時間変化率(dT/dt)を算出するステップと、
    前記各周辺加熱コイルに所定の判定電力量を供給して、前記被加熱体の温度(T)を測定し、複数の周辺時間変化率(dT/dt,・・・,dT/dt,iは3以上の自然数)を算出するステップと、
    前記中央加熱コイルに供給される中央駆動電力量(Q)と、前記各周辺加熱コイルに供給される複数の中央駆動電力量(Q,・・・,Q)との比(Q/Q,・・・,Q/Q)が、前記中央時間変化率(dT/dt)と前記各周辺時間変化率(dT/dt,・・・,dT/dt)の比の逆数となるように中央駆動電力量および各中央駆動電力量を制御するステップとを有することを特徴とする制御方法。
  13. 中央加熱コイルに隣接して配置された中央温度センサおよび各周辺加熱コイルに隣接して配置された複数の周辺温度センサを用いて、被加熱体の温度(T)を測定するステップと、
    前記中央加熱コイルに流れる中央駆動電流を検出するステップと、
    前記各周辺加熱コイルに流れる周辺駆動電流を検出するステップと、
    前記中央加熱コイルの両端に印加される中央駆動電圧を検出するステップと、
    前記各周辺加熱コイルの両端に印加される周辺駆動電圧を検出するステップと、
    制御回路は、前記中央駆動電流および前記中央駆動電圧に基づいて、高周波電流を中央加熱コイルに供給すべきか否か判断するとともに、前記周辺駆動電流および前記周辺駆動電圧に基づいて、高周波電流を各加熱コイルに供給すべきか否か判断するステップと、
    前記高周波電流を供給すべきでないと判断された周辺加熱コイルに隣接しない周辺温度センサにより検出された被加熱体の温度(T)に基づいて、中央時間変化率(dT/dt)および複数の周辺時間変化率(dT/dt,・・・,dT/dt,iは3以上の自然数)を算出するステップとを有すること特徴とする請求項12に記載の制御方法。
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