(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、情報取得方法に関し、以下の問題が生じることを見出した。
従来、画像データを共有するためのサーバを介して、電気機器で処理を施された物品を被写体とする画像データを複数のユーザ間で共有することができる。
そのような画像データをユーザが取得及び閲覧し、そのユーザが自身の電気機器により物品に処理を施すことにより当該画像データの物品を生成したいと考える場合がある。しかし、そのユーザは、その処理を行った電気機器の種別や、その処理が施されたときの電気機器の設定情報を知ることができないので、自身で同様の処理を施すことができない。
電気機器の操作情報、又は、センサ情報などの環境情報を画像ファイル内に埋め込むことで画像上に環境情報を視覚化する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。特許文献1によれば、ユーザは、画像ファイルを閲覧するだけで直感的に環境情報を取得し、その環境を制御することができる。
上記サーバを介して画像ファイルを取得したユーザが、当該画像ファイルの被写体である物品に対して施された電気機器の処理の内容を取得し、その処理を再現することができないという問題がある。
そこで、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有を可能とする通信方法等を提供することを目的とする。
このような問題を解決するために、本発明の一様態に係る通信方法は、電気機器により処理が施された物品の画像データを生成し、前記物品に施される前記処理を示す前記電気機器の設定情報を取得し、取得された前記設定情報を変換することで、汎用形式の設定情報である基準設定情報を生成し、生成された前記画像データに、生成された前記基準設定情報を付加することにより、合成データを生成し、生成された前記合成データを蓄積サーバへ送信する通信方法である。
これによれば、物品に対して処理が施されたときの電気機器の設定情報に対応する汎用形式の設定情報が埋め込まれた画像データが蓄積サーバに保存される。その画像データは、蓄積サーバにアクセスするユーザに閲覧され、取得される。その画像データを取得したユーザは、画像データとともに、画像データに埋め込まれている電気機器の設定情報を得ることができる。よって、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有が可能となる。
例えば、前記通信方法では、前記電気機器との間で近接無線通信を行うことにより、前記物品に前記処理が施されたときの前記電気機器の設定情報を取得する。
これによれば、通信装置のユーザが電気機器の設定情報の詳細を認識することなく、電気機器から通信装置へ設定情報が転送される。ユーザの手入力により設定情報を入力するのに比べて、通信装置は、より正確に設定情報を取得することができる。よって、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有が可能となる。
例えば、前記通信方法では、前記電気機器の特定機種の専用形式の設定情報に対応付けて、前記電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報を格納する変換テーブルを参照して、取得された前記設定情報を変換して、前記基準設定情報を生成する。
これによれば、電気機器の特定機種の設定情報が、電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報に変換され、汎用形式の設定情報が画像データに埋め込まれる。汎用形式の設定情報を用いることで、その画像を取得した装置における設定情報の変換処理の処理負荷が低減される。
例えば、前記通信方法では、カメラを用いて前記物品を被写体とする写真を撮影することで、前記画像データを生成する。
これによれば、通信装置が搭載するカメラにより生成される、物品を被写体とする画像データに、当該物品に処理が施されたときの電気機器の設定情報が埋め込まれる。よって、より容易に物品の画像データが生成される。
例えば、前記通信方法では、Exif(Exchangeable image file format)規格に準拠した形式で、前記画像データに対して前記基準設定情報を付加することにより、前記合成データを生成する。
これによれば、一般に画像データへの情報の埋め込みに用いられているExif規格に準拠した形式で、電気機器の設定情報が埋め込まれる。よって、電気機器の設定情報が埋め込まれた画像が、電気機器の設定情報が埋め込まれていない一般の画像データと同じように取り扱われる。
例えば、前記通信方法では、ユーザの操作により入力される前記電気機器の設定情報を受け付け、受け付けた前記電気機器の設定情報を、前記物品に施される処理を示す設定情報として取得する。
これによれば、ユーザの入力により電気機器の設定情報が取得される。よって、通信装置と電気機器との間に通信インタフェースがないときにも、電気機器の設定情報が取得される。
また、本発明の一様態に係る通信方法は、電気機器により処理が施された物品の画像データを生成し、前記物品に施される前記処理を示す前記電気機器の設定情報を取得し、取得された前記設定情報を処理サーバへ送信し、前記設定情報から変換された汎用形式の設定情報である基準設定情報を特定する情報を前記処理サーバより取得し、生成された前記画像データに、取得された前記基準設定情報を特定する情報を付加することにより、合成データを生成し、生成された前記合成データを蓄積サーバへ送信する。
これによれば、電気機器の特定機種の設定情報を、電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報に変換する処理が、処理サーバにおいて行われる。当該変換処理には変換テーブルが必要とされ、変換処理が複雑になる場合もある。処理サーバにおいて、当該処理を行うことにより、通信装置の処理負荷が増大するのを未然に防ぐことができる。
また、本発明の一態様に係る通信方法は、電気機器により処理が施された物品の画像データを生成し、前記物品に施される前記処理を示す前記電気機器の設定情報を取得し、生成された前記画像データに、取得された前記設定情報を付加することにより、合成データを生成し、生成された前記合成データを蓄積サーバへ送信する。
これによれば、物品に対して処理が施されたときの電気機器の設定情報が埋め込まれた画像データが蓄積サーバに保存される。その画像は、蓄積サーバにアクセスするユーザにより閲覧され、取得される。その画像データを取得したユーザは、画像データとともに、画像データに埋め込まれている電気機器の設定情報を得ることができる。よって、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有が可能となる。
また、本発明の一様態に係る機器制御方法は、物品を被写体とする画像の画像データを含むデータであって、前記物品に対して前記第一電気機器により施される処理を示す第一設定情報を付加された合成データを取得し、取得された前記合成データから、前記第一設定情報を分離し、ユーザによって予め指定される電気機器のうち、取得された前記第一設定情報が示す処理を施すことができる電気機器である第二電気機器により実行可能な形式の第二設定情報へ、分離された前記第一設定情報を変換し、変換されることで生成された前記第二設定情報を前記第二電気機器に送信する機器制御方法である。
これによれば、電気機器の設定情報が埋め込まれた画像データから、電気機器の設定情報が分離され、ユーザが指定する電気機器を用いて当該設定情報に対応する処理が物品に施される。ここで、画像データに埋め込まれた設定情報に対応する電気機器(第一電気機器)の機種と、ユーザが保有する電気機器(第二電気機器)の機種とが異なる場合にも第二電気機器での処理が可能である。なぜなら、機器制御装置が第一電気機器の設定情報を第二電気機器に適合する形式に変換するためである。よって、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有が可能となる。
例えば、前記機器制御方法では、前記ユーザによって予め指定される電気機器のうち、前記ユーザの操作により入力される電気機器特定情報により特定される電気機器である前記第二電気機器により実行可能な形式の第二設定情報へ、分離された前記第一設定情報を変換する。
これによれば、ユーザが指定する電気機器のうち、ユーザが明示的に指定する電気機器の形式に、画像データに埋め込まれた設定情報を変換することができる。よって、ユーザが電気機器を複数機種保有している場合にも、適切に電気機器の設定情報変換することができ、物品に対する処理を施すことができる。
例えば、前記機器制御方法では、記憶部に記憶される、前記第一設定情報と前記第二設定情報との変換テーブルを参照して、分離された前記第一設定情報を変換する。
これによれば、変換テーブルに従って、設定情報が変換される。
例えば、前記機器制御方法では、電気機器との間で近接無線通信を行い、前記ユーザによって予め指定される電気機器のうち、前記近接無線通信の通信相手の電気機器である前記第二電気機器により実行可能な形式の第二設定情報へ、分離された前記第一設定情報を変換し、変換されることで生成された前記第二設定情報を前記近接無線通信により前記第二電気機器へ送信する。
これによれば、ユーザが指定する電気機器のうち、ユーザが機器制御装置を近接させた電気機器に適合する形式に、画像データに埋め込まれた設定情報が変換される。よって、ユーザが電気機器を複数機種保有している場合にも、適切に電気機器の設定情報変換することができ、物品に対する処理を施すことができる。
また、本発明の一態様に係る機器制御方法は、物品を被写体とする画像の画像データを含むデータであって、前記物品に対して前記第一電気機器により施される処理を示す第一設定情報を付加された合成データを、蓄積サーバから取得し、取得された前記合成データから、前記第一設定情報を分離し、分離された前記第一設定情報を処理サーバへ送信し、ユーザにより予め定められる電気機器のうち、送信された前記第一設定情報が示す処理を施すことができる電気機器である第二電気機器により実行可能な形式の第二設定情報に変換されることで生成される第二設定情報を、前記処理サーバより受信し、受信された前記第二設定情報を前記第二電気機器に送信する機器制御方法である。
これによれば、第一電気機器の設定情報を、第二電気機器に適合する形式に変換する処理を、処理サーバにおいて行うことができる。当該変換処理には変換テーブルが必要とされ、変換処理が複雑になる場合もある。処理サーバにおいて、当該処理を行うことにより、通信装置の処理負荷が増大するのを未然に防ぐことができる。
例えば、前記機器制御方法では、前記第一設定情報は、汎用形式の設定情報である。
これによれば、複数の電気機器の設定情報に相互に変換可能な汎用形式の設定情報を用いて、電気機器の設定情報の共有が可能となる。
また、本発明の一態様に係るインタフェース提供方法は、電気機器により処理が施された物品の画像データの送信を受け付けるインタフェースを提供するステップと、前記物品に施された前記処理を示す前記電気機器の設定情報の送信を受け付けるインタフェースを提供するステップと、汎用形式の設定情報であって、前記物品に施された処理を示す前記電気機器の設定情報を変換することにより得られる基準設定情報を、送信された前記画像データに付加することにより生成される合成データを特定する情報を提供するインタフェースを提供するステップとを含むインタフェース提供方法である。
これにより、上記の通信方法と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係るインタフェース提供方法は、第一電気機器に処理を施された物品を被写体とする画像の画像データに、前記第一電気機器が前記処理を前記物品に施したときの設定情報を示す第一設定情報を付加された合成データを送信することの要求を受け付けるインタフェースを提供するステップと、前記合成データから分離された第一設定情報を、ユーザにより予め指定される電気機器のうち、分離された前記第一設定情報が示す処理を施すことができる電気機器である第二電気機器により実行可能な形式に変換することで得られる第二設定情報を、前記第二電気機器に送信することを促すインタフェースを提供するステップとを含むインタフェース提供方法である。
これにより、上記の機器制御方法と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る記録媒体は、上記に記載の通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記載された記録媒体である。
これにより、上記の通信方法と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る記録媒体は、上記に記載の機器制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記載された記録媒体である。
これにより、上記の機器制御方法と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る通信装置は、電気機器により処理が施された物品の画像データを生成する画像生成部と、前記物品に施される前記処理を示す前記電気機器の設定情報を取得する設定情報取得部と、取得された前記設定情報を変換することで、汎用形式の設定情報である基準設定情報を生成する基準設定情報生成部と、生成された前記画像データに、生成された前記基準設定情報を付加することにより、合成データを生成する合成部と、生成された前記合成データを蓄積サーバへ送信する送信部とを備える通信装置である。
これにより、上記の通信方法と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る通信装置は、電気機器により処理が施された物品の画像データを生成する画像生成部と、前記物品に施される前記処理を示す前記電気機器の設定情報を取得する設定情報取得部と、取得された前記設定情報を処理サーバへ送信し、前記設定情報から変換された汎用形式の設定情報である基準設定情報を特定する情報を前記処理サーバより取得する基準設定情報取得部と、生成された前記画像データに、取得された前記基準設定情報を特定する情報を付加することにより、合成データを生成する合成部と、生成された前記合成データを蓄積サーバへ送信する送信部とを備える通信装置である。
これにより、上記の通信方法と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る機器制御装置は、物品を被写体とする画像の画像データを含むデータであって、前記物品に対して前記第一電気機器により施される処理を示す第一設定情報を付加された合成データを取得する画像データ取得部と、取得された前記合成データから、前記第一設定情報を分離する設定情報分離部と、ユーザによって予め指定される電気機器のうち、取得された前記第一設定情報が示す処理を施すことができる電気機器である第二電気機器により実行可能な形式の第二設定情報へ、分離された前記第一設定情報を変換する設定情報変換部と、変換されることで生成された前記第二設定情報を前記第二電気機器に送信する送信部とを備える機器制御装置である。
これにより、上記の機器制御方法と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る機器制御装置は、物品を被写体とする画像の画像データを含むデータであって、前記物品に対して前記第一電気機器により施される処理を示す第一設定情報を付加された合成データを、蓄積サーバから取得する画像データ取得部と、取得された前記合成データから、前記第一設定情報を分離する設定情報分離部と、分離された前記第一設定情報を処理サーバへ送信する設定情報送信部と、ユーザにより予め定められる電気機器のうち、送信された前記第一設定情報が示す処理を施すことができる電気機器である第二電気機器により実行可能な形式の第二設定情報に変換されることで生成される第二設定情報を、前記処理サーバより受信する設定情報受信部と、受信された前記第二設定情報を前記第二電気機器に送信する送信部とを備える機器制御装置である。
これにより、上記の機器制御方法と同様の効果を奏する。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
本実施の形態において、電気機器で処理を施された物品の画像データに、当該処理時の電気機器の設定情報を汎用形式に変換した設定情報を付加し、設定情報が付加された画像データを蓄積サーバに送信する通信装置の例を示す。なお、汎用形式に変換する処理のことを、「汎用化する」と記述する場合がある。なお、設定情報を付加することを、「設定情報を埋め込む」と記述する場合がある。なお、「電気機器で処理を施された物品の画像データ」は、本実施の形態における画像データの一例である。つまり、上記の画像データが当該処理を施される前の物品の画像データである場合も、同様に、本発明の技術的範囲に属する。
図1は、本実施の形態に係る機器制御システムの構成図である。
図1に示されるように、本実施の形態に係る機器制御システム1は、通信装置11と、端末機器31と、蓄積サーバ41とを備える。
通信装置11は、近接無線通信を利用して端末機器31と通信するとともに、ネットワークを介して蓄積サーバ41と通信する。通信装置11は、端末機器31との通信により設定情報を取得する。通信装置11は、取得した設定情報に後述の処理を施した後、設定情報を蓄積サーバ41に送信する。通信装置11は、近接無線通信インタフェースとネットワーク通信インタフェースとを搭載した携帯電話又はスマートフォン(高機能携帯電話)などで実現される。
端末機器31は、電気機器の設定情報などを通信装置11から取得、及び、電気機器に設定するとともに、近接無線通信を利用して通信装置11と通信する。端末機器31は、電気機器の内部機能として実現されることもあるし、単独の機器として実現され、電気機器に接続して使用される形態をとることもある。電気機器とは、例えば、家電機器であり、具体的には電子レンジやオーブンなどである。以下では電気機器として家電機器を利用する場合の例を示す。
蓄積サーバ41は、データを蓄積するサーバであり、ネットワークを介して通信装置11と通信する。データは、例えば、画像データである。蓄積サーバ41は、他の通信装置(不図示)ともネットワークを介して通信可能である。他の通信装置は、蓄積サーバ41と通信することにより、画像データを蓄積サーバ41に保存(アップロード)することができ、また、画像データを蓄積サーバ41から取得(ダウンロード)することができる。蓄積サーバ41は、インターネット上のSNS(Social networking service)サイト、画像共有サイト、又は、ネットワークを介してアクセス可能なファイルサーバなどで実現される。
図2は、本実施の形態に係る通信装置11の機能ブロック図の一例である。
図2に示されるように、通信装置11は、家電設定コマンド合成部111と、表示部112と、カメラ113と、操作部114と、近接無線通信部115と、近接無線通信アンテナ116と、制御部117と、移動網通信部118と、移動網通信アンテナ119とを備える。
家電設定コマンド合成部111は、電気機器の設定コマンドと、当該電気機器により処理を施された物品の画像データとを合成する。家電設定コマンド合成部111は、その内部機能として、家電設定コマンド取得部1111と、基準値生成部1112と、合成部1113と、画像生成部1114とを有する。
画像生成部1114は、カメラ113を用いて、電気機器に処理を施された物品を被写体とする写真を取得し、当該写真の画像データを生成する。なお、写真の代わりに、電気機器が処理を施した物品を被写体とする画像を用いることもできる。具体的には、写真に代わりに、電気機器が処理を施した物品のイラスト又は文字列の画像のイメージデータを用いることもできる。
家電設定コマンド取得部1111は、近接無線通信部115及び近接無線通信アンテナ116を通じて端末機器31との通信を行い、電気機器の設定コマンドを取得する。家電設定コマンド取得部1111は、設定情報取得部に相当する。
基準値生成部1112は、家電設定コマンド取得部1111が取得した家電設定コマンドを変換することで、汎用形式の設定情報である基準設定情報を生成する。ここで、汎用形式の設定情報とは、当該電気機器の特定の機種に依存しない体系の設定情報のことである。基準値生成部1112は、基準設定情報生成部に相当する。基準設定情報は、基準設定情報自体、又は、基準設定情報が格納された場所(URL(Uniform Resource Locator))などにより特定される。言い換えれば、基準設定情報を特定する情報とは、上記の基準設定情報自体、又は、場所(URL)である。
なお、基準設定情報に対して上記と逆の変換を施すことにより、家電設定コマンド取得部1111が取得した家電設定コマンドを得ることができる。つまり、基準設定情報も第一電気器の設定情報を示す情報であるといえる。
なお、「変換する」という文言は、変換前のものと、それを変換することで得られる変換後のものとが同一である場合も含む。つまり、「変換する」という文言は、変換することが不要な場合には、いっさい変換しないことも含む。
合成部1113は、画像生成部1114が生成した画像データに対して、画像データの埋め込みデータとして、基準値生成部1112が生成した基準設定情報を格納する。基準設定情報が格納された画像データを合成データともよぶ。合成データは、合成データ自体、又は、合成データを保存した場合のファイル名、合成データに付された番号、若しくは、合成データが格納された場所(URL)などにより特定される。言い換えれば、合成データを特定する情報とは、上記の合成データ自体、又は、ファイル名、番号、若しくは、場所(URL)である。
表示部112は、制御部117が構成する表示データを表示する表示パネルである。
カメラ113は、電気機器により処理を施された物品を撮影し、画像データを生成する。
操作部114は、ユーザの操作を受け付けるインタフェースである。操作部114は、例えば、タッチパネル又はキーボードなどで実現される。
近接無線通信部115は、近接無線通信により端末機器31と通信を行うための信号処理を行う。なお、近接無線通信の通信規格は、どんなものであってもよい。近接無線通信の通信規格の例として、NFC(Near field communication)がある。また、近接無線通信の通信規格として、IEEE802.11規格準拠の無線LAN(Local area network)、Bluetooth(登録商標)、ZigBeeなどを用いることもできる。
近接無線通信アンテナ116は、近接無線通信部115が通信を行う際に電波の送受信を行うアンテナである。
制御部117は、通信装置11における一連の情報処理の制御、及び、通信装置11内の各機能ブロックの間の処理の受け渡しを行う。また、家電設定コマンド合成部111が合成した画像データを蓄積サーバ41へ送信する。なお、制御部117は、送信部に相当する。
移動網通信部118は、ネットワークを介して蓄積サーバ41と通信を行うための信号処理を行う。なお、ネットワークの通信規格は、どんなものであってもよい。ネットワークの通信規格の例として、携帯電話網、公衆無線LAN網、公衆電話回線網、衛星通信網などがある。
移動網通信アンテナ119は、移動網通信部118が通信を行う際に電波の送受信を行うアンテナである。
図3は、本実施の形態に係る通信装置11の処理の一例を示すシーケンス図である。また、図4は、本実施の形態に係る通信装置11の処理の説明図である。これらの図を参照しながら、本実施の形態に係る通信装置11の処理について説明する。
まず、通信装置11は、家電設定コマンドを端末機器31に送信する(ステップS301)。通信装置11の操作部114は、ユーザによる操作を受け付ける。制御部117は、ユーザの操作により作成された家電設定コマンドを近接無線通信部115及び近接無線通信アンテナ116を通じて、端末機器31に送信する。家電設定コマンドを作成する方法は、さまざまな方法がある。一例として、通信装置11上のソフトウェアで実現される方法であり、設定項目をユーザに選択させることにより、家電設定コマンドを作成する方法がある。他の一例として、通信装置11が、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じてインターネット上の特定のWebサイトに接続し、Webサイトから受信するデータに従って、設定項目をユーザに選択させることにより作成する方法がある。ここで、家電設定コマンドとは、電気機器が物品に処理を施すときの設定情報のことである。具体例として、電気機器であるオーブンでパンを焼く場合には、電気機器はオーブンに、物品はパンに、処理は「焼くこと」に対応する。設定情報は、「200℃」若しくは「15分」、又は、それらを結合した「200℃で15分」のようなオーブンに対する設定情報に対応する。なお、本ステップ(ステップS301)は、必須ではない。本ステップの代わりに、ユーザが手動で電気機器に設定を行うようにしてもよい。
次に、端末機器31は、ステップS301で通信装置11から受信した家電設定コマンドを電気機器に送信し、電気機器がその家電設定コマンドに従って物品に処理を施す(ステップS311)。その結果、処理を施された物品が生成される。具体的には、例えば、端末機器であるオーブンが、物品であるパンに対して、焼くという処理を施す。その結果、焼かれたパン51が生成される。
次に、通信装置11は、ステップS311で端末機器31が処理を施した物品を被写体とする画像を取得し、画像データを生成する(ステップS302)。通信装置11の画像生成部1114は、カメラ113を用いて、端末機器31が処理を施した物品を被写体とする写真を撮影し、画像データを生成する。具体例として、オーブンでパンを焼く場合には、焼かれたパン51を被写体とする画像を取得し、画像データを生成する。なお、画像は、電気機器が処理を施した物品を被写体とする画像であればよく、写真、イラスト又は文字列の画像のイメージデータを用いることができる。本ステップの処理が図4の(a)に示されている。
次に、通信装置11は、家電設定コマンドと画像との紐付けを行う(ステップS303)。通信装置11の画像生成部1114は、ステップS301で通信装置11が作成した家電設定コマンドと、ステップS302で取得した写真との紐付けを行う。ここで、紐付けとは、家電設定コマンドと画像との対応付けのことである。具体的には、電気機器で当該家電設定コマンドによる処理を物品に施すことで、当該画像の被写体である物品が生成される、という対応付けのことである。このとき、ユーザに対して、紐付けを行うか否かを問い合わせるインタフェースを提供し、紐付けを行うか否かをユーザに指定させるようにしてもよい。本ステップでの画像の表示は、例えば、図4の(b)のようになる。
次に、通信装置11は、家電設定コマンドを基準設定情報に変換する(ステップS304)。通信装置11の基準値生成部1112は、家電設定コマンド取得部1111が取得した家電設定コマンドを、汎用形式の設定情報(基準設定情報)に変換する。基準設定情報には、具体的には、オーブンの設定情報「220℃で11分」を、「0xA1233」(“0x”は16進数を意味する接頭語)のような値で表現する設定コマンド基準値と、オーブンの設定情報「220℃で11分」を、そのままの形で表現する基準コマンドとがある。なお、基準値生成部1112は、電気機器の特定機種の専用形式の設定情報に対応付けて、電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報を格納する変換テーブルを保持していてもよい。この変換テーブルを参照して、上記の変換を行うことができる。なお、基準設定情報への変換は必須ではない。基準設定情報への変換を行わない場合は、家電設定コマンドそのものを以降の処理の基準設定情報として用いる。
次に、通信装置11は、基準設定情報を画像データに埋め込む(ステップS305)。通信装置11の合成部1113は、基準値生成部1112が生成した基準設定情報を、画像生成部1114が生成した画像データに埋め込む。具体例としては、合成部1113は、基準値生成部1112が生成した基準設定情報を、画像生成部1114がカメラ113を用いて取得した画像データのExif(Exchangeable image file format)データに格納する。
次に、通信装置11は、ステップS305で基準設定情報が埋め込まれた画像データを、蓄積サーバ41に送信する(ステップS306)。通信装置11の制御部117は、家電設定コマンド合成部111(合成部1113)から、基準設定情報が埋め込まれた画像データを受け取り、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて蓄積サーバ41へ送信する。なお、ユーザに対して、画像データを蓄積サーバへ送信するか否かを問い合わせるインタフェースを提供し、画像サーバへ送信するか否かをユーザにより指定させるようにしてもよい。また、ユーザに対して、合成データを特定する情報を提供するインタフェースを提供するとしてもよい。本ステップでの画像の表示は、例えば、図4の(c)のようになる。
ステップS306の後、蓄積サーバ41上に基準設定情報が埋め込まれた画像データが保存されているので、蓄積サーバ41にアクセスしたユーザは、当該画像データを閲覧することができる。そのときの通信装置11の画面の例は、図4の(d)である。図4の(d)において、蓄積サーバ41(サイト名は“ABC”)内に保存された画像として、画像データがユーザのコメント付きで表示されている。
以上のようにして、電気機器により処理を施された物品を被写体とする画像であって、当該処理時の家電設定コマンドが埋め込まれた画像が、蓄積サーバ41に保存される。
図5は、本実施の形態に係る通信装置の設定処理の説明図である。図5は、家電設定コマンドと画像との紐付け処理(ステップS303)の具体的な方法を示す図である。
図5の(a)は、端末機器31と通信装置11とが近接無線通信を行うことにより、通信装置11が、家電設定コマンドを取得する例を示す。例えば、オーブンでパンを焼く場合、パンを焼いた後に通信装置11の近接無線通信アンテナ116と、端末機器31の近接無線通信アンテナ(不図示)とを近接させることで、パンを焼いたときのオーブンの設定情報を通信装置11が取得する。このようにすることで、ユーザは設定値を意識することなく、通信装置11にオーブンの設定情報を取得させることができる。なお、このように取得する場合、通信装置11は、端末機器31の最新の設定情報を受け付けるようにしてもよいし、過去の複数の設定情報を受け付け、それらの複数の設定情報の中から適したものをユーザに指定させるようにしてもよい。その際には、通信装置11は、複数の設定情報の中から適したものをユーザに指定させるためのインタフェースをユーザに提供し、ユーザはそのインタフェースを用いて指定を行う。
図5の(b)は、通信装置11にユーザ自身が設定情報を入力する例を示す。例えば、オーブンでパンを焼く場合、パンを焼いた後に、パンを焼いたときのオーブンの設定値をユーザが通信装置11に入力する。このようにすることで、ユーザは設定値を自身で確認しながら入力することができる。
図5の(c)は、通信装置11が、撮影した画像を画像解析することによってオーブンの設定値を取得する例である。具体的には、パンの膨らみの具合、色合い又は焦げ目の量などから画像解析によって取得することができる。このようにすることで、ユーザは電気機器の設定値を意識することなく、通信装置11にオーブンの設定情報を取得させることができる。
図6Aは、本実施の形態に係る画像データの埋め込みデータの一例の説明図である。図6Aは、具体的には、Exif規格のデータ構造を示す図である。
図6Aに示されるように、画像データの埋め込みデータ601は、「ファイル情報」、「カメラ情報」、及び、「メーカ固有情報」の3つの部分を含む。ファイル情報の部分には、この埋め込みデータが埋め込まれている画像のファイル名(abc.jpg)、画像の形式(JPEG)、ファイルサイズ(1.4MB)などの項目がある。カメラ情報の部分には、この埋め込みデータが埋め込まれている画像を取得したカメラのメーカ名(Xyz)、機種(Opq1)などの項目がある。メーカ固有情報の部分には、任意の情報が埋め込まれる。
本実施の形態に係る画像データの埋め込みデータは、メーカ固有情報の部分に格納される。メーカ固有情報の部分に書き込まれるデータは、図6Aに示されるように、バージョン(1.1)、設定コマンド品番(NE−Q10)、設定コマンド基準値(0xA1233)などがある。設定コマンド基準値は、ステップS304で生成されるものである。設定コマンド基準値の代わりに、同様にステップS304で生成される基準設定コマンドを用いてもよい。バージョンは、このデータフォーマットに付けられた番号である。設定コマンド品番は、この設定コマンド基準値を生成した端末機器31の機種を示す。なお、設定コマンド基準値及び基準設定コマンド以外の項目は、必須ではない。
図6Bは、設定コマンド基準値及び基準設定コマンドの説明図である。図6Bの(a)は、設定コマンド基準値の例であり、図6Aのメーカ固有部分に書き込まれるものと同一である。
図6Bの(b)は、設定コマンド基準値の別の例である。端末機器31が物品に処理を施す際に、2回の処理を順に施す場合がある。その場合、図6Bの(b)のように、設定コマンド基準値1及び2というように、2つの設定コマンド基準値を記述する。例えば、オーブンでパンを焼く場合、まず、240℃で7分焼き、その後、220℃で20分焼く、という手順をとる場合がある。そのような場合には、「240℃で7分焼く」処理に対応する設定コマンド基準値0xA1244と、「220℃で20分焼く」処理に対応する設定コマンド基準値0xA1222との両方を記述する。
図6Bの(c)は、基準設定コマンドの例であり、図6Bの(a)に対応するものである。つまり、オーブンの場合、基準設定コマンドとは、「200℃で10分」のような情報のことである。
図6Bの(d)は、基準コマンドの別の例であり、図6Bの(b)に対応するものである。図6Bの(b)の場合と同様、端末機器31が物品に処理を施す際に、2回の処理を順に施す場合の例である。つまり、2つの基準設定コマンド「240℃で7分」及び「220℃で10分」が示されている。
図6Bの(e)は、基準コマンドを保存したURL(Uniform resource locator)(基準コマンドURL)を示す例である。インターネット上の所定のサイトに上記の設定コマンド基準値又は基準コマンドを保存しておき、埋め込みデータの埋め込みデータ部分には、設定コマンド基準値又は基準コマンドにアクセスするためのURLを記述するようにしてもよい。図6Bの(e)の例では、URLであるhttp://aaa.com/aaa.htmlに、基準コマンドが保存されている場合の例である。
図7は、本実施の形態に係る設定コマンドの変換テーブル701の例である。変換テーブル701は、オーブンの複数の機種(A、B、及び、C)ごとに、当該機種の設定値を設定コマンド基準値に変換するときの変換数を表すテーブルである。ステップS304において通信装置11が家電設定コマンドを基準設定情報に変換するときに用いられる。具体的には、オーブンAにおける設定値sを設定コマンド基準値に変換するときには、変換テーブル701のオーブンAの欄にある係数Aを参照し、設定値sに係数Aを乗ずることで設定コマンド基準値tを得るというように用いられる。また、オーブンAと異なる機種のオーブンBにおける設定値xを設定コマンド基準値に変換するときには、変換テーブル701のオーブンBの欄にある係数Bを参照し、設定値xに係数Bを乗ずることで、設定コマンド基準値yを得るというように用いられる。なお、変換テーブル701には、オーブンの3機種のみを示したが、これより多くの機種が登録されてもよいし、その他の家電機器(ベーカリー、IHクッキングヒータ、又は、洗濯機など)の機種に対する係数が登録されてもよい。
上記では、単に家電の設定値に対して変換テーブル701の係数を乗ずる例を示したが、複数の値を組み合わせてなる設定コマンドを変換することも可能である。例えば、「220℃で20分焼く」という設定コマンドを、処理される物品に同様の効果が与えられる「210℃で22分焼く」という設定コマンドに変換することも可能である。
以上では、通信装置の利用方法として、一般ユーザが電気機器の設定情報を提供する方法を説明した。当該一般ユーザが設定情報を提供し、他の一般ユーザが当該設定情報を取得することで、一般ユーザ同士で電気機器の設定情報を共有することができる。その他の利用方法として、オーブンの提供事業者、又は、パンの材料の提供事業者が、推奨されるオーブンの設定情報をパンの画像に埋め込み、オーブンの使用者、又は、パンの材料の購入者が当該設定情報を使用してオーブンを使用する、又は、パンを焼く、という利用方法がある。
以上では、電気機器の具体例として、オーブンを用いて説明したが、他の電気機器にも適用することが可能である。例えば、電気機器である洗濯機についても適用することができる。具体的には、洗濯機により洗濯物が洗濯される場合の洗濯機の設定情報を、洗濯物の画像データに埋め込むこともできる。このようにすれば、所定の洗濯物に対してしわの少ない洗濯ができる洗濯機の設定情報をユーザ間で共有することができる。また、衣服のメーカが、製造する衣服を洗濯機で洗濯する場合の洗濯機の設定情報を、衣服の購入者に配布することができる。
他の例として、電気機器である炊飯器についても適用することができる。具体的には、炊飯器により白米が炊かれる場合の炊飯器の設定情報を、白米の画像データに埋め込むこともできる。このようにすれば、所定の種類の米がおいしく炊ける炊飯器の設定情報をユーザ間で共有することができる。また、米の販売事業者が、販売する米を炊飯器で炊く場合の炊飯器の設定情報を、米の購入者に配布することができる。
他の例として、IHクッキングヒータについても適用することができる。具体的には、IHクッキングヒータで調理された調理設定を画像データに埋め込むこともできる。
他の例として、テレビなどの映像装置についても適用することができる。具体的には、録画情報を趣味嗜好が同様のユーザが設定した録画予約情報やキーワード録画情報を画像データに埋め込むことができる。
他の例として、電気機器がエラー情報を表示している画像について、表示されているエラーに応じた対処方法を設定情報として、画像に埋め込むこともできる。
以上のように、本実施の形態に係る通信方法によれば、物品に対して処理が施されたときの電気機器の設定情報に対応する汎用形式の設定情報が埋め込まれた画像データが蓄積サーバに保存される。その画像データは、蓄積サーバにアクセスするユーザに閲覧され、取得される。その画像データを取得したユーザは、画像データとともに、画像データに埋め込まれている電気機器の設定情報を得ることができる。よって、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有が可能となる。
また、通信装置のユーザが電気機器の設定情報の詳細を認識することなく、電気機器から通信装置へ設定情報が転送される。ユーザの手入力により設定情報を入力するのに比べて、通信装置は、より正確に設定情報を取得することができる。よって、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有が可能となる。
また、電気機器の特定機種の設定情報が、電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報に変換され、汎用形式の設定情報が画像データに埋め込まれる。汎用形式の設定情報を用いることで、その画像を取得した装置における設定情報の変換処理の処理負荷が低減される。
また、通信装置が搭載するカメラにより生成される、物品を被写体とする画像データに、当該物品に処理が施されたときの電気機器の設定情報が埋め込まれる。よって、より容易に物品の画像データが生成される。
また、一般に画像データへの情報の埋め込みに用いられているExif規格に準拠した形式で、電気機器の設定情報が埋め込まれる。よって、電気機器の設定情報が埋め込まれた画像が、電気機器の設定情報が埋め込まれていない一般の画像データと同じように取り扱われる。
また、ユーザの入力により電気機器の設定情報が取得される。よって、通信装置と電気機器との間に通信インタフェースがないときにも、電気機器の設定情報が取得される。
また、物品に対して処理が施されたときの電気機器の設定情報が埋め込まれた画像データが蓄積サーバに保存される。その画像は、蓄積サーバにアクセスするユーザにより閲覧され、取得される。その画像データを取得したユーザは、画像データとともに、画像データに埋め込まれている電気機器の設定情報を得ることができる。よって、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有が可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態において、実施の形態1における設定情報の汎用化の処理を、通信装置で行う代わりに処理サーバで行う例について説明する。なお、実施の形態1におけるものと同様の構成及び処理についての記述を省略する場合がある。
図8は、本実施の形態に係る機器制御システムの構成図である。
図8に示されるように、本実施の形態に係る機器制御システム2は、通信装置12と、処理サーバ21と、端末機器31と、蓄積サーバ41とを備える。ここで、実施の形態1における機器制御システム1と異なるのは、通信装置12と、処理サーバ21とである。これらについて説明する。
通信装置12は、近接無線通信を利用して端末機器31と通信するとともに、ネットワークを介して処理サーバ21及び蓄積サーバ41のそれぞれと通信する。また、通信装置11は、端末機器31との通信により取得した設定情報データの一部を処理サーバ21に送信し、処理サーバ21で処理された処理データを受信する。また、通信装置11は、処理サーバ21の処理データを蓄積サーバ41に送信する。通信装置11は、近接無線通信インタフェースとネットワーク通信インタフェースとを搭載した携帯電話又はスマートフォン(高機能携帯電話)などで実現される。
処理サーバ21は、通信装置12が送信したデータを受信し、当該データに対し後述する処理を施したものを通信装置12に処理データとして送信する。処理サーバは、一般的なサーバ機器などで実現される。
図9Aは、本実施の形態に係る通信装置12の機能ブロック図の例である。図9Aに示されるように、通信装置12は、家電設定コマンド合成部121と、表示部112と、カメラ113と、操作部114と、近接無線通信部115と、近接無線通信アンテナ116と、制御部127と、移動網通信部118と、移動網通信アンテナ119とを備える。ここで、実施の形態1における通信装置11と異なるのは、家電設定コマンド合成部121と、制御部127とである。
家電設定コマンド合成部121は、電気機器の設定コマンドと、当該電気機器により処理を施された物品を被写体とする画像データとを合成する。この処理の一部は、処理サーバ21により実行される。家電設定コマンド合成部121は、その内部機能として、家電設定コマンド取得部1211と、識別情報取得部1212と、合成部1213と、画像生成部1214とを有する。
画像生成部1214は、カメラ113を用いて、電気機器に処理を施された物品を被写体とする画像を取得する。
家電設定コマンド取得部1211は、近接無線通信部115及び近接無線通信アンテナ116を通じて電気機器との通信を行い、電気機器に対する設定コマンドを取得する。
識別情報取得部1212は、家電設定コマンド取得部1211が取得した家電設定コマンドを処理サーバ21へ送信する。そして、処理サーバ21において、家電設定コマンドから変換されて生成された識別情報を取得する。ここで、識別情報とは、汎用形式の設定情報(基準設定情報)と一対一に対応し、汎用形式の設定情報を特定するための情報のことである。言い換えれば、識別情報とは、基準設定情報を特定する情報であるともいえる。なお、識別情報は、汎用形式の設定情報そのものであってもよい。
合成部1213は、画像生成部1214が取得した画像データに識別情報取得部1212が取得した識別情報を埋め込む。
制御部127は、通信装置12における一連の情報処理の制御、及び、通信装置12内の各機能ブロックの間の処理の受け渡しを行う。また、家電設定コマンド合成部121が合成した画像データを蓄積サーバ41へ送信する。
図9Bは、本実施の形態に係る処理サーバ21の機能ブロック図の例である。図9Bに示されるように、処理サーバ21は、家電設定コマンド受信部212と、基準値生成部213と、識別情報生成部214と、識別情報送信部215と、基準値記憶部216とを備える。
家電設定コマンド受信部212は、通信装置12の識別情報取得部1212が送信した家電設定コマンドを受信する。
基準値生成部213は、家電設定コマンド受信部212が取得した家電設定コマンドを変換することで、汎用化された設定情報である基準設定情報を生成する。
識別情報生成部214は、基準値生成部213が生成した基準設定情報に対応する識別情報を生成する。
識別情報送信部215は、識別情報生成部214が生成した識別情報を、通信装置12へ送信する。
基準値記憶部216は、基準値生成部213が生成した基準値と、識別情報生成部214が生成した識別情報とを対応させて保持する。
図10は、本実施の形態に係る通信装置及び処理サーバの処理の例を示すシーケンス図である。
図10におけるステップS1001、ステップS1011、ステップS1002及びステップS1003の各処理は、実施の形態1における各処理ステップS301、ステップS311、ステップS302及びステップS303にそれぞれ同一であるため、記述を省略する。
通信装置12は、家電設定コマンドを基準設定情報に変換するために、家電設定コマンドを処理サーバへ送信する(ステップS1004)。通信装置12の識別情報取得部1212は、家電設定コマンド取得部1211が取得した家電設定コマンドを、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて、処理サーバ21へ送信する。
次に、処理サーバ21は、通信装置12が送信した家電設定コマンドを基準設定情報に変換する(ステップS1021)。処理サーバ21は、ステップS1004で通信装置12(識別情報取得部1212)が送信した家電設定コマンドを、基準設定情報に変換する。家電設定コマンドから基準設定情報への変換処理は、実施の形態1におけるステップS304における処理と同様である。
次に、処理サーバ21は、ステップS1021で生成した基準設定情報に対応する識別情報を生成する(ステップS1022)。処理サーバ21は、ステップS1021で生成した基準設定情報と一対一に対応し、当該基準設定情報を一意に特定することができる識別情報を生成し、基準設定情報と識別情報との対応関係である識別情報基準値D1022を処理サーバ21内の記憶装置に保存する。識別情報は、例えば、識別情報を生成するたびにインクリメントする数値であってよい。また、基準設定情報をキーとしてハッシュ関数などにより得られる数値であってもよい。また、識別情報は、汎用化された設定情報そのものであってもよい。なお、記憶装置は処理サーバ21内にあるとしたが、処理サーバ21の外部であって処理サーバ21と通信可能な場所にあってもよい。
次に、処理サーバ21は、ステップS1022で生成した識別情報を通信装置12に送信する(ステップS1023)。
次に、通信装置12は、ステップS1023で処理サーバ21が送信した識別情報を受信する(ステップS1005)。通信装置12の識別情報取得部1212は、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて、ステップS1023で処理サーバ21が送信した識別情報を受信する。
次に、通信装置12は識別情報を画像データに埋め込む(ステップS1006)。通信装置12の合成部1213は、識別情報取得部1212が取得した識別情報を、画像生成部1214が取得した画像データの埋め込みデータとして、画像データに埋め込む。具体例としては、合成部1213は、識別情報取得部1212が取得した識別情報を、画像生成部1214がカメラ113を用いて取得した画像データのExifデータに格納する。
次に、通信装置12は、ステップS1006で識別情報が埋め込まれた画像データを、蓄積サーバ41に送信する(ステップS1007)。この処理は、実施の形態1におけるステップS306の処理と同様である。
ステップS1007の後、蓄積サーバ41上に識別情報が埋め込まれた画像データが保存されているので、蓄積サーバにアクセスしたユーザは、当該画像データを閲覧することができる。
以上のようにして、電気機器により処理を施された物品を被写体とする画像であって、当該処理時の家電設定コマンドの識別情報が埋め込まれた画像が、蓄積サーバ41に保存される。なお、ステップS1022において、識別情報として、汎用化された設定情報そのものを用いた場合は、当該処理時の家電設定コマンドの設定情報が埋め込まれた画像が、蓄積サーバ41に保存される。
以上のように、本実施の形態に係る通信方法によれば、電気機器の特定機種の設定情報を、電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報に変換する処理が、処理サーバにおいて行われる。当該変換処理には変換テーブルが必要とされ、変換処理が複雑になる場合もある。処理サーバにおいて、当該処理を行うことにより、通信装置の処理負荷が増大するのを未然に防ぐことができる。
(実施の形態3)
本実施の形態において、電気機器で処理を施された物品の画像データであって、当該処理時の汎用形式の設定情報が埋め込まれた画像データを、蓄積サーバから受信して電気機器に設定することで電気機器を制御する機器制御装置の例を示す。
図11は、本実施の形態に係る機器制御システムの構成図である。
図11に示されるように、本実施の形態に係る機器制御システム3は、機器制御装置13と、端末機器32と、蓄積サーバ41とを備える。
機器制御装置13は、近接無線通信を利用して端末機器32と通信するとともに、ネットワークを介して蓄積サーバ41と通信する。また、機器制御装置13は、蓄積サーバ41から受信した、電気機器の制御情報が埋め込まれた画像データに、後述の処理を施した後、端末機器32に対して設定情報を送信し制御を行う。機器制御装置13は、近接無線通信インタフェースとネットワーク通信インタフェースとを搭載した携帯電話又はスマートフォン(高機能携帯電話)などで実現される。
端末機器32は、電気機器の設定情報などを取得、及び、電気機器に設定するとともに、近接無線通信を利用して機器制御装置13と通信する。端末機器32は、電気機器の内部機能として実現されることもあるし、単独の機器として実現され、電気機器に接続して使用される形態をとることもある。電気機器とは、例えば、家電機器であり、具体的には電子レンジやオーブンなどである。以下では電気機器として家電機器を利用する場合の例を示す。
蓄積サーバ41は、データを蓄積するサーバであり、ネットワークを介して機器制御装置13と通信する。データは、例えば、画像データである。蓄積サーバ41は、他の通信装置(不図示)ともネットワークを介して通信可能である。他の通信装置は、蓄積サーバ41と通信することにより、画像データを蓄積サーバ41に保存(アップロード)することができ、また、画像データを蓄積サーバ41から取得(ダウンロード)することができる。蓄積サーバ41は、インターネット上のSNS(Social networking service)サイト、画像共有サイト、又は、ネットワークを介してアクセス可能なファイルサーバなどで実現される。
図12は、本実施の形態に係る機器制御装置13の機能ブロック図の例である。図12に示されるように、機器制御装置13は、家電設定コマンド取得部131と、表示部112と、カメラ113と、操作部114と、近接無線通信部115と、近接無線通信アンテナ116と、制御部137と、移動網通信部118と、移動網通信アンテナ119とを備える。ここで、実施の形態1における通信装置11と異なるのは、家電設定コマンド取得部131と、制御部137とである。これらについて説明する。なお、カメラ113は必須の構成要素ではない。つまり、機器制御装置13は、カメラ113を備えなくてもよい。
家電設定コマンド取得部131は、蓄積サーバ41から画像データを取得するとともに、ユーザが保有している電気機器のリスト(家電リスト)を取得又は生成する。そして、当該画像データに埋め込まれている基準設定情報を、家電リストを参照して、ユーザの保有する電気機器の設定情報に変換する。家電設定コマンド取得部131は、その内部機能として、変換テーブル記憶部1311と、画像取得部1312と、基準コマンド分離部1313と、家電設定コマンド変換部1314と、家電リスト取得部1315とを有する。なお、家電リストは、家電リストを格納しているサーバ等から取得してもよいし、家電設定コマンド取得部131が生成してもよい。他の用途のために家電リストを格納しているサーバが存在する場合には、当該サーバから家電リストを取得するようにしてもよい。このようにすれば、機器制御装置13のために専用に、家電リストを格納しているサーバを設置する必要がないというメリットがある。
なお、家電リストは、ユーザが保有している家電機器のリストであると説明したが、その代わりに、ユーザが予め指定した家電機器のリストであってもよい。つまり、家電リストに示される家電機器は、ユーザが保有しているものに限らず、ユーザが予め指定した家電機器のリストであればよい。
変換テーブル記憶部1311は、電気機器の特定機種の専用形式の設定情報に対応付けて、電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報を格納する変換テーブルを記憶している。
画像取得部1312は、蓄積サーバ41から、電気機器によって処理された物品の画像データであって、基準設定情報が埋め込まれた画像データを、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて取得する。
基準コマンド分離部1313は、画像取得部1312が取得した画像データから、電気機器の設定情報を分離する(取り出す)。
家電リスト取得部1315は、ユーザが保有している電気機器のリスト(家電リスト)を、取得又は生成する。家電リストを生成する方法には、さまざまな方法がある。例えば、ユーザが、ユーザが保有する電気機器に機器制御装置13を近接させ、近接無線通信におけるポーリングを行い、近接無線通信の通信リンクを確立させた後に、当該電気機器の識別情報などを受信することができる。家電リスト取得部1315は、ユーザが保有する電気機器に順次上記の受信をさせることで、家電リストを生成することができる。なお、家電リスト取得部1315は、上記の方法で家電リストを生成する代わりに、あらかじめ当該ユーザの家電リストを生成し保持している装置から取得するようにしてもよい。
家電設定コマンド変換部1314は、基準コマンド分離部1313が分離した(取り出した)電気機器の設定情報を、ユーザが保有している電気機器の設定情報に変換する。
制御部137は、機器制御装置13における一連の情報処理の制御、及び、機器制御装置13内の各機能ブロックの間の処理の受け渡しを行う。また、制御部137は、家電設定コマンド取得部131が生成した家電設定コマンドを、近接無線通信部115及び近接無線通信アンテナ116を通じて、端末機器32に送信する。
図13は、本実施の形態に係る機器制御装置13の処理の一例を示すシーケンス図である。また、図14は、本実施の形態に係る通信装置の処理の説明図である。これらの図を参照しながら、本実施の形態に係る通信装置の処理について説明する。
まず、機器制御装置13は、蓄積サーバ41から画像データを取得する(ステップS1301)。機器制御装置13のユーザが、蓄積サーバ41内に保存されている画像を参照する。そして、ユーザが物品に対して施したいと思う処理がなされた後の物品の画像を選択する。機器制御装置13の画像取得部1312は、電気機器によって処理された物品の画像データであって、基準設定情報が埋め込まれた画像データを、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて取得する。ユーザが蓄積サーバ41内に保存されている画像を閲覧するときの機器制御装置13の画面の例を、図14の(a)に示す。図14の(a)は、具体例として、オーブンで焼かれたパンの場合に、ユーザがオーブンで焼かれたパンの画像を選択する画面を示している。
次に、機器制御装置13は、画像データの埋め込みデータから基準設定情報を取得する(ステップS1302)。機器制御装置13の基準コマンド分離部1313は、画像取得部1312が取得した画像データのExifデータに格納された基準設定情報を分離する(取り出す)。画像データのExifデータのデータ構造は、図6Aに示されているものと同一である。
次に、機器制御装置13は、ユーザが保有する電気機器のリスト(家電リスト)を取得する(ステップS1303)。
次に、機器制御装置13は、基準設定情報と家電リストとに基づいて家電設定コマンドを生成する(ステップS1304)。機器制御装置13の家電設定コマンド変換部1314は、基準コマンド分離部1313が分離した(取り出した)電気機器の設定情報を取得する。また、家電リスト取得部1315が取得して家電リストを取得する。そして、変換テーブル記憶部1311が記憶している変換テーブルを参照して、電気機器の設定情報を変換することで、ユーザが保有する電気機器の設定情報である家電設定コマンドを生成する。なお、ユーザが保有する電気機器が複数ある場合等には、操作部114でユーザの操作による電気機器の指定を受け付けるようにしてもよい。ここで指定された電気機器を、設定情報の変換先の電気機器とする。また、ユーザが近接無線通信アンテナ116を電気機器に近接させることで、設定情報の変換先の電気機器を指定することとしてもよい。
次に、機器制御装置13は、ステップS1304で生成された家電設定コマンドを端末機器32に送信する(ステップS1305)。機器制御装置13の制御部137は、家電設定コマンド取得部131が生成した家電設定コマンドを、近接無線通信部115及び近接無線通信アンテナ116を通じて、端末機器32に送信する。その際には、機器制御装置13はユーザに対して、機器制御装置13を端末機器32に近づけるように促すインタフェースを提供してもよい。本ステップは、図14の(b)及び(c)に対応する。
次に、端末機器32は、ステップS1305で送信された家電設定コマンドを受信し、物品に処理を施す(ステップS1311)。例えば、オーブンでパンを焼く場合、ステップS1311で受信したオーブンの設定(例えば、「200℃で15分」)で、パンを焼く制御を行う。これにより、パンが焼け、焼けたパン52が生成される。本ステップは、図14の(d)及び(e)に対応する。これにより、画像を提供したユーザの電気機器の設定情報と同じ(又は、ほぼ同じ)処理を、ユーザが保有する電気機器において物品に施すことができる。
なお、上記では、機器制御装置13が蓄積サーバ41から取得した画像データから家電設定コマンドを生成し、生成した家電設定コマンドによって端末機器32を制御する例を示した。同様の制御を行うために、例えば、機器制御装置13が電気機器のIDを蓄積サーバ41へ送信し、家電設定コマンドが付加された合成データを蓄積サーバ41が機器制御装置13へ送信するようにしてもよい。また、例えば、機器制御装置13がユーザIDを蓄積サーバ41へ送信し、蓄積サーバ41が当該ユーザの家電リストの中の対応機種用の家電設定コマンドを付加した合成データを機器制御装置13へ送信するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態に係る機器制御方法によれば、電気機器の設定情報が埋め込まれた画像データから、電気機器の設定情報が分離され、ユーザが指定する電気機器を用いて当該設定情報に対応する処理が物品に施される。ここで、画像データに埋め込まれた設定情報に対応する電気機器(第一電気機器)の機種と、ユーザが保有する電気機器(第二電気機器)の機種とが異なる場合にも第二電気機器での処理が可能である。なぜなら、機器制御装置が第一電気機器の設定情報を第二電気機器に適合する形式に変換するためである。よって、物品が処理された時の電気機器の設定情報の共有が可能となる。
また、ユーザが指定する電気機器のうち、ユーザが明示的に指定する電気機器の形式に、画像データに埋め込まれた設定情報を変換することができる。よって、ユーザが電気機器を複数機種保有している場合にも、適切に電気機器の設定情報変換することができ、物品に対する処理を施すことができる。
また、変換テーブルに従って、設定情報が変換される。
また、ユーザが指定する電気機器のうち、ユーザが機器制御装置を近接させた電気機器に適合する形式に、画像データに埋め込まれた設定情報が変換される。よって、ユーザが電気機器を複数機種保有している場合にも、適切に電気機器の設定情報変換することができ、物品に対する処理を施すことができる。
(実施の形態4)
本実施の形態において、実施の形態3における家電設定コマンドへの変換処理を、機器制御装置で行う代わりに処理サーバで行う例について説明する。なお、実施の形態3におけるものと同様の構成及び処理についての記述を省略する場合がある。
図15は、本実施の形態に係る機器制御システムの構成図である。
図15に示されるように、本実施の形態に係る機器制御システム4は、機器制御装置14と、処理サーバ22と、端末機器32と、蓄積サーバ41とを備える。ここで、実施の形態3における機器制御システム3と異なるのは、機器制御装置14と、処理サーバ22とである。これらについて説明する。
機器制御装置14は、近接無線通信を利用して端末機器32と通信するとともに、ネットワークを介して蓄積サーバ41と通信する。また、機器制御装置14は、蓄積サーバ41から受信した、電気機器の制御情報が埋め込まれた画像データの埋め込みデータを処理サーバ22に送信し、それに対する処理サーバ22の処理データを受信する。また、機器制御装置14は、端末機器31に対して設定情報を送信し制御を行う。機器制御装置13は、近接無線通信インタフェースとネットワーク通信インタフェースとを搭載した携帯電話又はスマートフォン(高機能携帯電話)などで実現される。
処理サーバ22は、機器制御装置14が送信したデータを受信し、当該データに対し後述する処理を施したものを機器制御装置14に、処理データとして送信する。処理サーバは、一般的なサーバ機器などで実現される。
図16Aは、本実施の形態に係る機器制御装置の機能ブロック図の例である。図16Aに示されるように、機器制御装置14は、家電設定コマンド取得部141と、表示部112と、カメラ113と、操作部114と、近接無線通信部115と、近接無線通信アンテナ116と、制御部147と、移動網通信部118と、移動網通信アンテナ119とを備える。ここで、実施の形態3における機器制御装置13と異なるのは、家電設定コマンド取得部141と、制御部147とである。なお、カメラ113は必須の構成要素ではない。つまり、機器制御装置14は、カメラ113を備えなくてもよい。
家電設定コマンド取得部141は、蓄積サーバ41から画像データを取得し、画像データの埋め込みデータから識別情報を分離する。そして、識別情報をユーザの保有する電気機器の設定情報に変換する。この処理の一部は、処理サーバ22により実行される。家電設定コマンド取得部141は、その内部機能として、家電設定コマンド受信部1411と、画像取得部1412と、識別情報分離部1413と、識別情報送信部1414とを有する。
画像取得部1412は、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて、蓄積サーバ41から画像データを取得する。この画像データは、電気機器によって処理された物品を被写体とする画像であり、この画像データの埋め込みデータには、物品が処理されたときの電気機器の設定情報に対応する識別情報が含まれている。
識別情報分離部1413は、画像取得部1412が取得した画像データの埋め込みデータから、識別情報を分離する(取り出す)。
識別情報送信部1414は、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて、識別情報分離部1413が分離した(取り出した)識別情報を処理サーバ22へ送信する。
家電設定コマンド受信部1411は、識別情報送信部1414が送信した識別情報を、処理サーバ22が変換して生成した基準設定コマンドを受信する。
制御部147は、機器制御装置14における一連の情報処理の制御、及び、機器制御装置14内の各機能ブロックの間の処理の受け渡しを行う。また、制御部147は、家電設定コマンド取得部141が生成した家電設定コマンドを、近接無線通信部115及び近接無線通信アンテナ116を通じて、端末機器32に送信する。
図16Bは、本実施の形態に係る処理サーバの機能ブロック図の例である。図16Bに示されるように、処理サーバ22は、識別情報取得部221と、基準値生成部222と、家電設定コマンド変換部223と、家電設定コマンド送信部224と、基準値記憶部225と、変換テーブル記憶部226と、家電リスト取得部227とを備える。
識別情報取得部221は、機器制御装置14が送信する識別情報を受信することにより取得する。
基準値生成部222は、識別情報と基準設定コマンドとの変換テーブルを参照し、識別情報取得部221が取得した識別情報を変換することで基準設定コマンドを生成する。
家電設定コマンド変換部223は、機器制御装置14のユーザが保有する電気機器のリスト(家電リスト)を参照し、基準値生成部222が生成した基準設定コマンドを、ユーザが保有する電気機器の家電設定コマンドに変換する。
家電設定コマンド送信部224は、家電設定コマンド変換部223が変換することで生成した家電設定コマンドを機器制御装置に送信する。
基準値記憶部225は、基準値と識別情報とを対応させて保持している。この対応関係は、家電設定コマンドが基準値に変換され識別情報が生成されたときに生成されるものである。なお、基準値記憶部225は、実施の形態2における基準値記憶部216に相当する。
変換テーブル記憶部226は、基準値生成部222により参照される、識別情報と基準設定コマンドの変換テーブルを記憶している。
家電リスト取得部227は、ユーザが保有している電気機器のリスト(家電リスト)を、取得または生成する。
図17は、本実施の形態に係る通信装置及び処理サーバの処理の例を示すシーケンス図である。
まず、機器制御装置14は、蓄積サーバ41から画像データを取得する(ステップS1701)。機器制御装置14のユーザが、蓄積サーバ41内に保存されている画像を参照する。そして、ユーザが物品に対して施したいと思う処理がなされた後の物品の画像を選択する。機器制御装置14の画像取得部1412は、電気機器によって処理された物品の画像データであって、基準設定情報から変換された識別情報が埋め込まれた画像データを、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて取得する。
次に、機器制御装置14は、ステップS1701で取得した画像データの埋め込みデータから識別情報を取得する(ステップS1702)。機器制御装置14の識別情報分離部1413は、画像取得部1412が取得した画像データのExifデータに格納された識別情報を分離する(取り出す)。画像データのExifデータのデータ構造は、図6Aに示されている。
次に、機器制御装置14は、ステップS1702で取得した識別情報を処理サーバ22へ送信する(ステップS1703)。機器制御装置14の識別情報送信部1414は、識別情報分離部1413が分離した(取り出した)識別情報を、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて処理サーバ22へ送信する。
次に、処理サーバ22は、ステップS1703で機器制御装置14が送信した識別情報を受信する(ステップS1721)。処理サーバ22の識別情報取得部221は、機器制御装置14の識別情報送信部1414が送信した識別情報を受信する。
次に、処理サーバ22は、ステップS1721で受信した識別情報に基づいて基準値を生成する(ステップS1722)。処理サーバ22の基準値生成部222は、ステップS1702で受信した識別情報と基準設定コマンドとの変換テーブルを参照し、識別情報取得部221が取得した識別情報を変換することで基準設定コマンドを生成する。ここで、変換テーブルとは、実施の形態2において識別情報が生成された際に生成された、基準値と識別情報との対応関係である識別情報基準値D1022である。
次に、処理サーバ22は、ステップS1722で生成された基準値を、ユーザが保有する電気機器の家電設定コマンドに変換する(ステップS1723)。処理サーバ22の家電設定コマンド変換部223は、ユーザが保有する電気機器のリスト(家電リスト)を参照し、ステップS1722で生成された基準値に対応する処理が可能な電気機器を検索する。基準値に対応する処理が可能な電気機器が見つかったら、変換テーブル記憶部226に記憶されている変換テーブルを参照することで、ステップS1722で生成された基準値をユーザが保有する電気機器の家電設定コマンドに変換する。
次に、処理サーバ22は、ステップS1723が生成した家電設定コマンドを機器制御装置14に送信する(ステップS1724)。
次に、機器制御装置14は、ステップS1724で処理サーバ22が送信した家電設定コマンドを受信する(ステップS1704)。機器制御装置14の家電設定コマンド受信部1411は、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて、ステップS1723で処理サーバ21が送信した家電設定コマンドを受信する。
次に、機器制御装置14は、家電設定コマンドを端末機器31に送信する(ステップS1705)。機器制御装置14の制御部147は、ステップS1704で家電設定コマンド受信部1411が受信した家電設定コマンドを、近接無線通信部115及び近接無線通信アンテナ116を通じて端末機器32に送信する。
次に、端末機器32は、ステップS1705で送信された家電設定コマンドを受信し、物品に処理を施す(ステップS1711)。
以上のように、本実施の形態に係る機器制御方法によれば、第一電気機器の設定情報を、第二電気機器に適合する形式に変換する処理を、処理サーバにおいて行うことができる。当該変換処理には変換テーブルが必要とされ、変換処理が複雑になる場合もある。処理サーバにおいて、当該処理を行うことにより、通信装置の処理負荷が増大するのを未然に防ぐことができる。
(実施の形態5)
本実施の形態において、蓄積サーバより取得した画像であって、物品が処理された時の電気機器の設定情報を含む画像を、一般の画像とは異なる態様でユーザに視認させる表示装置の例を示す。
図18は、本実施の形態に係る機器制御システム5の構成図である。図18に示されるように、機器制御システム5は、表示装置15と、端末機器33と、蓄積サーバ41とを備える。
表示装置15は、近接無線通信を利用して端末機器33と通信するとともに、ネットワークを介して蓄積サーバ41と通信する。また、表示装置15は、蓄積サーバ41から電気機器の制御情報が埋め込まれた画像データ、又は、一般の画像データを受信する。
機器制御装置13は、近接無線通信インタフェースとネットワーク通信インタフェースとを搭載した携帯電話又はスマートフォン(高機能携帯電話)などで実現される。
端末機器33は、電気機器の設定情報などを取得及び設定するとともに、近接無線通信を利用して表示装置15と通信する。端末機器33は、電気機器の内部機能として実現されることもあるし、単独の機器として実現され、電気機器に接続して使用される形態をとることもある。電気機器とは、例えば、家電機器であり、具体的には電子レンジやオーブンなどである。以下では電気機器として家電機器を利用する場合の例を示す。
蓄積サーバ41は、データを蓄積するサーバであり、ネットワークを介して表示装置15と通信する。データは、例えば、画像データである。蓄積サーバ41は、他の通信装置(不図示)ともネットワークを介して通信可能である。他の通信装置は、蓄積サーバ41と通信することにより、画像データを蓄積サーバ41に保存(アップロード)することができ、また、画像データを蓄積サーバ41から取得(ダウンロード)することができる。蓄積サーバ41は、インターネット上のSNS(Social networking service)サイト、画像共有サイト、又は、ネットワークを介してアクセス可能なファイルサーバなどで実現される。
図19は、本実施の形態に係る表示装置15の機能ブロック図の例である。
図19に示されるように、表示装置15は、マーク付加部151と、表示部112と、カメラ113と、操作部114と、近接無線通信部115と、近接無線通信アンテナ116と、制御部157と、移動網通信部118と、移動網通信アンテナ119とを備える。ここで、実施の形態3における機器制御装置13と異なるのは、マーク付加部151と、制御部157とである。これらについて説明する。なお、カメラ113は必須の構成要素ではない。つまり、表示装置15は、カメラ113を備えなくてもよい。
マーク付加部151は、物品が処理された時の電気機器の設定情報を含む画像(以降、「設定画像」とよぶ)と、そうでない画像(以降、「一般画像」とよぶ)とを識別し、設定画像に所定のマークを付加する。ここで、設定画像に所定のマークを付加することを「合成画像を生成する」とも表現する。
マーク付加部151は、設定画像に含まれている設定情報が、表示装置のユーザが保有する電気機器で処理できるものであるときと、表示装置のユーザが保有する電気機器で処理できるものでないときとで、付加するマークを変えるようにしてもよい。さらに、マーク付加部151は、付加するマークを決定(選定)するだけでもよい。その場合、他の機能ブロックにて、決定(選定)されたマークが画像に付加されたように表示されるようにしてもよい。なお、マークは、典型的には、アイコン(図形、図柄など)、又は、文字若しくは記号を含む。ただし、設定画像にマークを付加する代わりに、他の画像と異なる態様でユーザに提示することができる方法を用いることもできる。具体的には、設定画像を所定の色の枠で囲んで表示すること、設定画像の色合い、明るさ又は透明度を変化させて表示すること、設定画像の大きさを変化させて表示することなどによって、設定画像をその他の画像と異なる態様でユーザに提示する方法も含まれる。また、「マークが画像に付加されたように表示される」とは、マークが画像に重ねられて(重畳されて)表示されることだけでなく、マークが画像の隣に表示されることも含む。
また、マーク付加部151は、その内部機能として、画像受信部1511と、基準コマンド分離部1512と、対応家電判定部1513と、家電リスト取得部1514と、マーク記憶部1515と、マーク合成部1516とを有する。
画像受信部1511は、蓄積サーバ41から設定画像及び一般画像の画像データを、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて取得し、保持する。設定画像において、設定情報は、例えば、図6Aに示される画像データのExif(Exchangeable image file format)データに格納されている。
基準コマンド分離部1512は、画像受信部1511に保持されている画像から、電気機器の設定情報を分離する(取り出す)。ここで分離された(取り出された)設定情報を、第一設定情報ともよぶ。なお、第一設定情報は、電気機器の汎用形式の設定情報であってもよいし、電気機器の特定機種の専用形式の設定情報であってもよい。
家電リスト取得部1514は、ユーザが保有している電気機器のリスト(家電リスト)を、取得または生成する。
対応家電判定部1513は、家電リスト取得部1514が取得した家電リストの中から、基準コマンド分離部1512が分離した設定情報が示す処理を施すことができる電気機器を検索する。詳細な処理を後述する。
マーク記憶部1515は、設定画像に付加されるマークを保持する。なお、マーク記憶部1515は、設定画像を表示するときの態様を示す情報を保持してもよい。具体的には、「赤みがかった色合いで表示する」、「明るく表示する」、又は、「大きく表示する」のような情報を保持してもよい。また、それぞれが電気機器に対応する少なくとも1つのマークを保持してもよい。例えば、図24Aに示されるように、電気機器であるレンジの形状のマーク(「レンジ用」欄)、電気機器である炊飯器の形状のマーク(「炊飯器用」欄)、及び、電気機器であるIHクッキングヒータの形状のマーク(「IHクッキングヒータ用」欄)を保持してもよい。その場合、レンジの設定情報を含む設定画像には、レンジの形状のマークを付加するようにすると、ユーザは直感的に設定画像の処理を施すことができる電気機器を知ることができる。
マーク合成部1516は、対応家電判定部1513の判定結果に基づいて、設定画像にマークを重畳するように合成する。具体的には、対応家電判定部1513が家電リスト内に設定画像の設定情報を示す処理を行う電気機器があるか否かを判定し、あると判定した場合に、設定画像に第一のマークを重畳するように合成する。その際、設定画像の画像データに含まれる設定情報(第一設定情報)を、家電リスト内の電気機器の設定情報(第二設定情報)に変換できる場合も、設定画像の設定情報を示す処理を行う電気機器があると判定する。この変換には、電気機器の機種間での設定情報を対応付けて格納する変換テーブルを用いてもよい。また、この変換テーブルは、電気機器の汎用形式の設定情報と、電気機器の設定情報との変換テーブルであってもよい。また、マーク合成部1516は、対応家電判定部1513が設定画像の設定情報を示す処理を行う電気機器が家電リスト内にないと判定した場合には、設定画像に第二のマークを重畳するように合成してもよい。
第一のマークと第二のマークとの選択方法の説明図を図24Bに示す。第一のマークは、画像データが電気機器の設定情報を含み、かつ、ユーザが当該電気機器を保有している場合に付加されるものである。ユーザは、第一のマークが付加された画像を見ると、この画像は自身が保有する電気機器の設定情報を含んでおり、当該電気機器による処理によってこの画像の被写体となっている物品を生成することができることを知ることができる。第一のマークは、「設定マーク」とも表現される。また、第二のマークは、画像が電気機器の設定情報を含み、かつ、ユーザが当該電気機器を保有していない場合に付加されるものである。ユーザは、第二のマークが付加された画像を見ると、電気機器の設定情報を含んでいるものの、自身が当該電気機器を保有していないということを知ることができる。第二のマークは、「通知マーク」とも表現される。また、マーク合成部1516は、付加するマークを決定(選定)するだけでもよい。その場合、他の機能ブロックにて、決定(選定)されたマークが画像に付加されたように表示されるようにしてもよい。
制御部157は、表示装置15における一連の情報処理の制御、及び、表示装置15内の各機能ブロックの間の処理の受け渡しを行う。また、制御部157は、マーク付加部151がマークを付加した後の設定画像を表示部112に表示することで、ユーザに提示する。また、制御部157は、設定画像に加えて、一般画像も表示部112に表示することで、ユーザに提示する。すなわち、マークを付加した後の設定画像が、ユーザへ提供される。
図20は、本実施の形態に係る対応家電判定部1513の機能ブロック図の例である。
図20に示されるように、対応家電判定部1513は、登録家電判定部1513Aと、非登録家電表示選択部1513Bと、マーク画像決定部1513Cとを有する。
登録家電判定部1513Aは、基準コマンド分離部1512が分離した設定情報が示す処理を施すことができる電気機器が、ユーザが登録した電気機器に含まれているか否かを判定する。ユーザが登録した電気機器に含まれているか否かは、家電リスト取得部1514が取得した家電リストの中に含まれているものであるか否かにより判定されてもよい。
非登録家電表示選択部1513Bは、登録家電判定部1513Aで家電リストの中に含まれているものでないと判定された電気機器を表示するか否かを選択する。
マーク画像決定部1513Cは、設定画像に対して付加するマークのマーク画像を決定する。マーク画像を決定する方法はさまざまな方法がある。例えば、設定画像から分離された設定情報が示す処理を施すことができる電気機器に対応する形状のマークを、当該設定画像に付加すると決定することができる。
図21は、本実施の形態に係る表示装置15の処理の例を示す第一のシーケンス図である。また、図22は、本実施の形態に係る表示装置の処理の例を示す第二のシーケンス図である。また、図23Aは、本実施の形態に係る表示装置の処理の第一の説明図である。これらの図を参照しながら、本実施の形態に係る表示装置の処理について説明する。なお、図21及び図22において、ステップS2301からステップS2304までは、同一の処理が記述されている。ステップS2304の判定結果がYESの場合には、図21におけるステップS2305以降の処理が行われる。また、ステップS2304の判定結果がNOの場合には、図22におけるステップS2401以降の処理が行われる。
まず、表示装置15は、蓄積サーバ41より画像データを取得する(ステップS2301)。表示装置15の画像受信部1511は、蓄積サーバ41から画像データを、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて取得し、保持する。蓄積サーバ41から取得した画像データには、電気機器の設定情報が埋め込みデータとして格納されている設定画像の画像データが含まれている。また、一般画像の画像データが含まれていてもよい。なお、蓄積サーバ41から取得した画像データは、蓄積サーバ41に保存されている画像データのうちの一部又は全部の画像データであってよい。一部とする場合、蓄積サーバ41から取得した画像データは、蓄積サーバ41に保存されている画像データのうちの保存日時が新しい所定数の画像データとしてもよい。また、蓄積サーバ41に保存されている画像データのうち、ユーザが指定する検索語に対応する画像データとしてもよい。また、ここでの取得とは、表示装置15のユーザが表示装置15内に画像データを保存する目的で取得することと、表示装置15のユーザが表示装置15上で蓄積サーバ41内の画像を閲覧する目的で、一時的に表示装置15内に画像データを保存することのどちらでもよい。
次に、表示装置15は、設定画像の画像データの埋め込みデータから、基準コマンドおよび品番を取得する(ステップS2302)。表示装置15の基準コマンド分離部1512は、設定画像の埋め込みデータとして格納されている基準コマンドを分離する(取り出す)。
次に、表示装置15は、ユーザが保有する電気機器のリストである家電リストを取得する(ステップS2303)。
次に、表示装置15は、設定画像の画像データに、ユーザが保有している電気機器に対応する基準コマンドが埋め込まれているか否かを判定する(ステップS2304)。表示装置15の対応家電判定部1513は、基準コマンド分離部1512が分離した(取り出した)基準コマンドが示す処理を施すことができる電気機器を、家電リスト取得部が取得した家電リストの中から検索する。その結果、当該電気機器が家電リストの中に存在する場合は、基準コマンドが埋め込まれていると判定され、ステップS2305の処理に移る。また、当該電気機器が家電リストの中に存在しない場合は、基準コマンドが埋め込まれていないと判定され、図22のステップS2401の処理に移る。
すなわち、分離された基準コマンドが家電リストの中のいずれかの家電において実行可能な形式の情報に変換できる場合に、基準コマンドが埋め込まれていると判定される。分離された基準コマンドが家電リストの中のいずれかの家電において実行可能な形式の情報である場合も、基準コマンドが埋め込まれていると判定されてもよい。
次に、表示装置15は、家電設定コマンドに対応するマークを選択する(ステップS2305)。表示装置15のマーク合成部1516は、マーク記憶部1515に記憶されているマークの中から、ステップS2304で家電リストから検索された電気機器に対応するマークを、設定マークとして選択する。
次に、表示装置15は、設定画像に設定マークを合成する(ステップS2306)。表示装置15のマーク合成部1516は、ステップS2305で選択した設定マークを、設定画像に重畳するように合成する。
次に、表示装置15は、設定マークが合成された画像を表示する(ステップS2307)。表示装置15の表示部112は、ステップS2305で設定マークを合成した画像を表示することで、ユーザに提示する。すなわち、設定マークを合成した画像が、ユーザへ提供される。
次に、表示装置15は、ユーザによる画像の選択を受け付ける(ステップS2308)。表示装置15の操作部114は、ユーザの操作による画像の選択を受け付ける。本ステップでの画像の表示は、例えば、図23Aの(a)のようになる。図23Aの(a)において、ユーザが保有する電気機器で処理することができる設定情報を含む画像2301には、設定マーク2302が付加されている。また、ユーザが保有する電気機器で処理することができない設定情報を含む画像2311には、通知マーク2312が付加されている。
次に、表示装置15は、設定画像に埋め込みデータとして格納されている基準コマンドを、ユーザが保有する電気機器の設定コマンドに変換する(ステップS2309)。
次に、表示装置15は、家電設定コマンドを端末機器33に送信する(ステップS2310)。ここで、家電設定コマンドを送信するか否かをユーザに問い合わせるインタフェースを提供してもよい。本ステップでの画像の表示は、例えば、図23Aの(b)のようになる。
次に、端末機器33は、ステップS2310で表示装置が送信した家電設定コマンドを受信し、物品に処理を施す(ステップS2321)。
以上の処理により、蓄積サーバ41に保存されている電気機器の設定情報を含む画像データを受信し、ユーザが保有する電気機器において、当該設定情報が示す処理を物品に施すことができる。
次に、ステップS2304で、当該電気機器が家電リストの中に存在せず、基準コマンドが埋め込まれていないと判定された場合について、図22を参照しながら説明する。
表示装置15は、設定画像の設定情報が示す処理を施すことができる電気機器に関する情報を取得する(ステップS2401)。表示装置15の対応家電判定部1513は、設定画像に埋め込みデータとして格納されている設定情報が示す処理を施すことができる電気機器に関する情報を取得する。
次に、表示装置15は、画像データに設定情報が格納されている画像であることを示すマークを、通知マークとして取得する(ステップS2402)。表示装置15のマーク記憶部1515は、画像データに設定情報が格納されている画像であることを示す通知マークを表示装置15の外部から取得する。なお、当該通知マークがあらかじめマーク記憶部1515に記憶されている場合には、本ステップの処理は行われなくてもよい。
次に、表示装置15は、ステップS2402で取得した通知マークを画像に合成する(ステップS2403)。表示装置15のマーク合成部1516は、ステップS2402で取得した通知マークを画像に重畳するように合成する。
次に、表示装置15は、通知マークが合成された画像を表示する(ステップS2404)。表示装置15の表示部112は、ステップS2403で通知マークを合成した画像を表示することで、ユーザに提示する。すなわち、通知マークを合成した画像が、ユーザへ提供される。このとき、通知マークが合成された画像を含む画像に対してユーザの選択を受け付けるインタフェースを提供してもよい。本ステップでの画像の表示は、例えば、図23Aの(a)のようになる。
次に、表示装置15は、ユーザによる画像の選択を受け付ける(ステップS2405)。表示装置15の操作部114は、ユーザの操作による画像の選択を受け付ける。
次に、表示装置15は、ユーザにより選択された画像に関連する情報を表示する(ステップS2406)。表示装置15の表示部112は、当該画像に埋め込みデータとして格納されている設定情報が示す処理を施すことができる電気機器の情報を表示する。本ステップでの画像の表示は、例えば、図23Aの(c)のようになる。
図23Bは、本実施の形態に係る表示装置の処理の第二の説明図である。図23Bの(a)は、設定画像2301を所定の色の枠2303で囲んで表示する場合の表示例である。図23Bの(b)は、設定画像2301の隣に文字により構成されるマーク2304を表示する場合の表示例である。このようなマークによっても、画像が設定画像であることを示すことができる。
図23Cは、本実施の形態に係る表示装置の処理の第三の説明図である。図23Cは、図23Aに示される表示装置15のユーザとは、家電リストが異なるユーザの表示装置15における表示例である。家電リストが異なるユーザの表示装置15では、異なる設定画像にマークが表示される。つまり、ユーザが保有する電気機器で処理することができる設定情報を含む画像2321には、設定マーク2322が付加されている。また、ユーザが保有する電気機器で処理することができない設定情報を含む画像2331には、通知マーク2332が付加されている。このように、表示装置15は、ユーザの家電リストに応じて、設定画像にマークを付加することができる。なお、ユーザを識別するためには、例えば、ユーザが入力するログインIDを用いることができる。
以上の処理により、蓄積サーバ41に保存されている電気機器の設定情報を含む画像データを受信し、その設定情報が示す処理を施すことができる電気機器の種別をユーザに通知することもできる。
以上のように、本実施の形態に係る通信方法によれば、画像データに含まれる電気機器(第一電気機器)の設定情報に対応する処理が、ユーザが予め指定する電気機器(第二電気機器)で行うことができる場合に、当該画像データとともにマーク(第一のマーク)が表示される。ユーザは、画像データとともに第一のマークが表示された画像は、自身が指定した電気機器で処理できる設定情報が含まれていることを知ることができる。ここで、第一電気機器と第二電気機器とは同じ型式の電気機器であってもよいし、まったく同一の電気機器であってもよい。よって、ユーザは、物品が処理された時の電気機器の設定情報を含む画像を容易に視認することができる。
また、画像データに含まれる電気機器の設定情報を変換テーブルによりユーザが指定する電気機器の設定情報に変換できる場合に、ユーザは、第一のマークとともに表示された画像が、自身が指定する電気機器で処理できる設定情報が含まれていると知ることができる。
また、画像データに含まれる電気機器の設定情報を汎用形式に変換できる場合に、ユーザは、第一のマークとともに表示された画像が、自身が指定する電気機器で処理できる設定情報が含まれていると知ることができる。
また、ユーザに対応する家電リストに基づいて、画像データに含まれる電気機器の設定情報が、当該ユーザに対応する電気機器の設定情報に変換できるか否かが判定される。
また、電気機器の設定情報が画像データに含まれている場合に、当該画像データとともにマーク(第二のマーク)が表示される。ユーザは、画像データとともに第二のマークが表示された画像が、電気機器の設定情報が含まれているが、自身が指定する電気機器で処理できない設定情報を含むことを知ることができる。よって、ユーザは、物品が処理された時の電気機器の設定情報を含む画像を容易に視認することができる。
また、第二のマークの形状が、電気機器に対応する形状のものとなる。これにより、ユーザは、直感的に処理する電気機器が何であるかを知ることができる。よって、ユーザは、物品が処理された時の電気機器の設定情報を含む画像を容易に視認することができる。
また、第一のマークの形状が、電気機器に対応するものとなる。これにより、ユーザは、直感的に処理する電気機器が何であるかを知ることができる。よって、ユーザは、物品が処理された時の電気機器の設定情報を含む画像を容易に視認することができる。
また、一般に画像データへの情報の埋め込みに用いられているExif規格に準拠した形式で、電気機器の設定情報が画像データに埋め込まれる。よって、電気機器の設定情報が埋め込まれた画像が、電気機器の設定情報が埋め込まれていない一般の画像データと同じように取り扱われる。
(実施の形態6)
本実施の形態において、実施の形態5におけるマークの合成処理を、表示装置で行う代わりに処理サーバで行う例について説明する。なお、実施の形態5におけるものと同様の構成及び処理についての記述を省略する場合がある。
図25は、本実施の形態に係る機器制御システム6の構成図である。
図25に示されるように、機器制御システム6は、表示装置16と、処理サーバ23と、端末機器33と、蓄積サーバ41とを備える。ここで、実施の形態5における機器制御システム5と異なるのは、表示装置16と、処理サーバ23とである。これらについて説明する。
表示装置16は、近接無線通信を利用して端末機器33と通信するとともに、ネットワークを介して処理サーバ23と通信する。また、表示装置16は、処理サーバ23から設定画像の画像データ、又は、一般画像の画像データを受信する。処理サーバ23から受信した画像データには、後述するマークが付加されている。機器制御装置13は、近接無線通信インタフェースとネットワーク通信インタフェースとを搭載した携帯電話又はスマートフォン(高機能携帯電話)などで実現される。
処理サーバ23は、ネットワークを介して、蓄積サーバ41から電気機器の設定情報が埋め込まれた画像データ、又は、一般画像の画像データを受信する。また、表示装置16のユーザが保有する電気機器のリスト(家電リスト)を取得し、電気機器の設定情報が埋め込まれた画像データのうち、ユーザが保有する電気機器によって当該設定情報が示す処理を行うことができる画像データにマークを合成する。そして、処理サーバ23は、画像データを表示装置16に送信する。なお、処理サーバ23は、蓄積サーバ41の一機能として実現されてもよい。その場合、蓄積サーバ41が上記の処理を行い、画像データを表示装置16に送信する、ともいえる。また、上記の「画像データにマークを合成する」とは、処理サーバ23が画像データにマークを合成して新たな画像データを生成することを意味するだけでなく、画像データと当該画像データに付加されるマークのデータとが後で表示装置16に一緒に表示されるように、処理サーバ23が表示装置16に送信することをも含む。つまり、処理サーバ23は、マークが合成された画像データである合成画像を生成する代わりに、マークと画像データとを表示装置16に送信してもよい。
図26Aは、本実施の形態に係る表示装置16の機能ブロック図の例である。
図26Aに示されるように、表示装置16は、合成画像受信部161と、表示部112と、カメラ113と、操作部114と、近接無線通信部115と、近接無線通信アンテナ116と、制御部167と、移動網通信部118と、移動網通信アンテナ119とを備える。ここで、実施の形態5における表示装置15と異なるのは、合成画像受信部161と、制御部167である。なお、カメラ113は必須の構成要素ではない。つまり、表示装置16は、カメラ113を備えなくてもよい。
合成画像受信部161は、処理サーバ23から電気機器の制御情報が埋め込まれた画像データ、又は、一般画像の画像データを受信する。すなわち、電気機器の制御情報が埋め込まれた画像データ、又は、一般画像が、ユーザが使用する表示装置16へ提供される。
制御部167は、表示装置16における一連の情報処理の制御、及び、表示装置16内の各機能ブロックの間の処理の受け渡しを行う。また、制御部167は、合成画像受信部161が受信した設定画像又は一般画像を表示部112に表示することで、ユーザに提示する。すなわち、受信した設定画像又は一般画像が、ユーザへ提供される。
図26Bは、本実施の形態に係る処理サーバ23の機能ブロック図の例である。
図26Bに示されるように、処理サーバ23は、画像受信部231と、基準コマンド分離部232と、家電リスト取得部233と、対応家電判定部234と、マーク合成部235と、マーク記憶部236と、画像送信部237とを有する。
画像受信部231は、蓄積サーバ41から電気機器の設定情報が埋め込まれた画像データ、又は、一般画像の画像データを受信する。
基準コマンド分離部232は、画像受信部231が受信した画像データのうち、電気機器の設定情報が埋め込まれた画像データから、電気機器の設定情報を分離する(取り出す)。
家電リスト取得部233は、ユーザが保有している電気機器のリスト(家電リスト)を、取得または生成する。
対応家電判定部234は、家電リスト取得部233が取得した家電リストの中から、基準コマンド分離部232が分離した設定情報が示す処理を施すことができる電気機器を検索する。対応家電判定部234は、実施の形態5における表示装置15の対応家電判定部1513と同様の処理を行う。
マーク合成部235は、対応家電判定部234の判定結果に基づいて、設定画像にマークを重畳するように合成する。マーク合成部235は、実施の形態5における表示装置15のマーク合成部1516と同様の処理を行う。
マーク記憶部236は、設定画像に付加されるマークを保持する。マーク記憶部236は、実施の形態5における表示装置15のマーク記憶部1515と同様の処理を行う。
画像送信部237は、マーク合成部235がマークを合成した設定画像又は一般画像を表示装置16に送信する。
図27は、本実施の形態に係る表示装置及び処理サーバの処理の例を示す第一のシーケンス図である。図28は、本実施の形態に係る表示装置及び処理サーバの処理の例を示す第二のシーケンス図である。これらの図を参照しながら、本実施の形態に係る表示装置の処理について説明する。なお、図27及び図28において、ステップS2701、及び、ステップS2721からステップS2304までは、同一の処理が記述されている。ステップS2724の判定結果がYESの場合には、図27におけるステップS2725以降の処理が行われる。また、ステップS2724の判定結果がNOの場合には、図28におけるステップS2821以降の処理が行われる。
まず、表示装置16は、ユーザによる画像一覧の取得の指示を受け付ける(ステップS2701)。表示装置16の操作部114は、ユーザによる画像一覧の取得の指示を受け付けると、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて処理サーバ23に対して当該指示を送信する。
次に、処理サーバ23は、蓄積サーバ41から画像データを取得する(ステップS2721)。処理サーバ23の画像受信部231は、移動網通信部118及び移動網通信アンテナ119を通じて蓄積サーバ41から画像データを取得する。
次に、処理サーバ23は、設定画像の画像データの埋め込みデータから、基準コマンドおよび品番を取得する(ステップS2722)。処理サーバ23の基準コマンド分離部232は、設定画像の埋め込みデータとして格納されている基準コマンドを分離する(取り出す)。
次に、処理サーバ23は、表示装置のユーザが保有する電気機器のリストである家電リストを取得する(ステップS2723)。
次に、処理サーバ23は、設定画像の画像データに、ユーザが保有している電気機器に対応する基準コマンドが埋め込まれているか否かを判定する(ステップS2724)。処理サーバ23の対応家電判定部234は、基準コマンド分離部232が分離した(取り出した)基準コマンドが示す処理を施すことができる電気機器を、家電リスト取得部233が取得した家電リストの中から検索する。その結果、当該電気機器が家電リストの中に存在する場合は、基準コマンドが埋め込まれていると判定され、ステップS2725の処理に移る。また、当該電気機器が家電リストの中に存在しない場合は、基準コマンドが埋め込まれていないと判定され、図28のステップS2821の処理に移る。
すなわち、分離された基準コマンドが家電リストの中のいずれかの家電において実行可能な形式の情報に変換できる場合に、基準コマンドが埋め込まれていると判定される。分離された基準コマンドが家電リストの中のいずれかの家電において実行可能な形式の情報である場合も、基準コマンドが埋め込まれていると判定されてもよい。
次に、処理サーバ23は、家電設定コマンドに対応するマークを選択する(ステップS2725)。処理サーバ23のマーク合成部235は、マーク記憶部236に記憶されているマークの中から、ステップS2724で家電リストから検索された電気機器に対応するマークを、設定マークとして選択する。
次に、処理サーバ23は、設定画像に設定マークを合成する(ステップS2726)。処理サーバ23のマーク合成部235は、ステップS2725で選択した設定マークを、設定画像に重畳するように合成する。
次に、処理サーバ23は、設定マークが合成された画像を表示装置に送信する(ステップS2727)。
次に、表示装置16は、設定マークが合成された画像を処理サーバ23から受信する(ステップS2702)。すなわち、設定マークが合成された画像が、ユーザが使用する表示装置16へ提供される。
次に、表示装置16は、設定マークが合成された画像を表示する(ステップS2703)。表示装置16の表示部112は、ステップS2726で設定マークが合成された画像を表示することで、ユーザに提示する。すなわち、設定マークが合成された画像が、ユーザへ提供される。
次に、表示装置16は、ユーザによる画像の選択を受け付ける(ステップS2704)。表示装置16の操作部114は、ユーザの操作による画像の選択を受け付ける。本ステップでの画像の表示は、例えば、図23Aの(a)のようになる。
次に、表示装置16は、設定画像に埋め込みデータとして格納されている基準コマンドを、ユーザが保有する電気機器の設定コマンドに変換する(ステップS2705)。
次に、表示装置16は、家電設定コマンドを端末機器33に送信する(ステップS2706)。ここで、家電設定コマンドを送信するか否かをユーザに問い合わせるインタフェースを提供してもよい。本ステップでの画像の表示は、例えば、図23Aの(b)のようになる。
次に、端末機器33は、ステップS2706で表示装置が送信した家電設定コマンドを受信し、物品に処理を施す(ステップS2711)。
以上の処理により、蓄積サーバ41に保存されている電気機器の設定情報を含む画像データを受信し、ユーザが保有する電気機器において、当該設定情報が示す処理を物品に施すことができる。
次に、ステップS2724で、当該電気機器が家電リストの中に存在せず、基準コマンドが埋め込まれていないと判定された場合について、図28を参照しながら説明する。
処理サーバ23は、設定画像の設定情報が示す処理を施すことができる電気機器に関する情報を取得する(ステップS2821)。処理サーバ23の対応家電判定部234は、設定画像に埋め込みデータとして格納されている設定情報が示す処理を施すことができる電気機器に関する情報を取得する。
次に、処理サーバ23は、画像データに設定情報が格納されている画像であることを示すマークを、通知マークとして取得する(ステップS2822)。処理サーバ23のマーク記憶部236は、画像データに設定情報が格納されている画像であることを示す通知マークを処理サーバ23の外部から取得する。なお、当該通知マークがあらかじめマーク記憶部236に記憶されている場合には、本ステップの処理は行われなくてもよい。
次に、処理サーバ23は、ステップS2822で取得した通知マークを画像に合成する(ステップS2823)。処理サーバ23のマーク合成部235は、ステップS2822で取得した通知マークを画像に重畳するように合成する。
次に、処理サーバ23は、通知マークが合成された画像を表示装置16に送信する(ステップS2824)。
次に、表示装置16は、通知マークが合成された画像を処理サーバ23から取得する(ステップS2801)。すなわち、通知マークが合成された画像が、ユーザが使用する表示装置16へ提供される。
次に、表示装置16は、通知マークが合成された画像を表示する(ステップS2802)。表示装置16の表示部112は、ステップS2823で通知マークが合成された画像を表示することで、ユーザに提示する。すなわち、通知マークが合成された画像が、ユーザへ提供される。このとき、通知マークが合成された画像を含む画像に対してユーザの選択を受け付けるインタフェースを提供してもよい。本ステップでの画像の表示は、例えば、図23Aの(a)のようになる。
次に、表示装置16は、ユーザによる画像の選択を受け付ける(ステップS2803)。表示装置16の操作部114は、ユーザの操作による画像の選択を受け付ける。
次に、表示装置16は、ユーザにより選択された画像に関連する情報を表示する(ステップS2804)。表示装置16の表示部112は、当該画像に埋め込みデータとして格納されている設定情報が示す処理を施すことができる電気機器の情報を表示する。本ステップでの画像の表示は、例えば、図23Aの(c)のようになる。
以上の処理により、蓄積サーバ41に保存されている電気機器の設定情報を含む画像データを受信し、その設定情報が示す処理を施すことができる電気機器の種別をユーザに通知することもできる。
以上のように、本実施の形態に係る通信方法によれば、画像とともに表示するマークを画像に付加する処理を、処理サーバにおいて行うことができる。当該処理には家電リストや変換テーブルが必要とされ、処理が複雑になる場合もある。処理サーバにおいて、当該処理を行うことにより、表示装置の処理負荷が増大するのを未然に防ぐことができる。
なお、上記各実施の形態において、各装置(実施の形態1及び2における通信装置、実施の形態3及び4における機器制御装置、並びに、実施の形態5及び6における表示装置)における処理のユーザインターフェースを提供するステップも、本発明の範囲に含まれる。すなわち、各装置とユーザとのインタフェースとなるインタフェース端末であって、各装置の表示部及び操作部と同等の機能と、各装置との通信を行う通信インタフェースとを備えるインタフェース端末がある。各装置がインタフェース端末に、インタフェース端末の表示部に表示するための表示データを送信する。また、インタフェース端末が各装置に、インタフェース端末の操作部が受け付けたユーザの操作を送信する。各装置が、このようなインタフェース端末にユーザとのインタフェースを提供するステップも、本発明の範囲に含まれる。
なお、上記の各実施の形態における通信装置等(通信装置、機器制御装置、又は、表示装置)において実行されるプログラムをプログラムサーバに格納しておき、情報端末が当該プログラムをダウンロードして実行することによって、通信装置等として機能するようにしてもよい。つまり、図29のように、情報端末17がプログラムサーバ42とネットワークを介して接続されている構成において、情報端末17がプログラムサーバ42からプログラムをダウンロードして実行することで、通信装置等として機能するようにしてもよい。さらに、上記のプログラムサーバは、記憶媒体に含まれる形態で実現されてもよい。
なお、上記各実施の形態において各装置(実施の形態1及び2における通信装置、実施の形態3及び4における機器制御装置、並びに、実施の形態5及び6における表示装置)が行うと説明した処理は、当該装置で行う代わりに、上記の他の装置によって実現されてもよいし、当該装置と上記の他の装置とにおいて実行される処理を組み合わせて実現されてもよい。つまり、各処理は、上記各実施の形態におけるどの装置で行われてもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の通信装置又は機器制御装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、第一電気機器に処理を施された物品を被写体とする画像の画像データであって、前記第一電気機器が前記処理を前記物品に施したときの第一設定情報を前記画像データの埋め込みデータとして含む画像データを受信する画像受信ステップと、前記画像受信ステップで受信した前記画像データに含まれる前記第一設定情報を、ユーザが保有する第二電気機器に適合する形式である第二設定情報に変換することができると判定される場合に、前記画像データに第一のマークを付加するマーク付加ステップと、前記マーク付加ステップで前記第一のマークを付加した後の前記画像データの画像を表示する表示ステップとを実行させる。
以上、一つまたは複数の態様に係る表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
このような問題を解決するために、本発明の一様態に係る通信方法は、電気機器により処理が施された物品の画像データを生成し、前記物品に施される前記処理を示す前記電気機器の設定情報を取得し、取得された前記設定情報を変換することで、汎用形式の設定情報である基準設定情報を生成し、生成された前記画像データに、生成された前記基準設定情報を付加することにより、合成データを生成し、生成された前記合成データを蓄積サーバへ送信する通信方法である。
例えば、電気機器により処理が施された物品の画像データを生成し、前記物品に施される前記処理を示す前記電気機器の設定情報を前記電気機器から取得し、取得された前記設定情報を変換することで、汎用形式の設定情報である基準設定情報を生成し、生成された前記画像データに、生成された前記基準設定情報を付加することにより、合成データを生成し、生成された前記合成データを蓄積サーバへ送信する通信方法であるとしてもよい。
例えば、前記通信方法では、前記電気機器の特定機種の専用形式の設定情報に対応付けて、前記電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報を格納する変換テーブルを参照して、取得された前記設定情報を変換して、前記基準設定情報を生成する。
例えば、電気機器により処理が施された物品の画像データを生成し、前記物品に施される前記処理を示す前記電気機器の特定機種の専用形式の設定情報を取得し、前記電気機器の特定機種の専用形式の設定情報に対応付けて、前記電気機器の機種に依存しない汎用形式の設定情報を格納する変換テーブルを参照して、取得された前記設定情報を変換することで、汎用形式の設定情報である基準設定情報を生成し、生成された前記画像データに、生成された前記基準設定情報を付加することにより、合成データを生成し、生成された前記合成データを蓄積サーバへ送信する通信方法としてもよい。