JPWO2014017316A1 - 空調装置及び空調制御方法 - Google Patents

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Abstract

空調装置Aは、在室前環境検知手段の検知結果に基づき、予冷運転又は予暖運転の開始時刻及び使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度Tsを変化させる。

Description

本発明は、使用者の在室前に空調対象空間を目標温度とするように予冷運転、予暖運転を実行する空調装置及び空調装置制御方法に関するものである。
従来から、室内温度を指定された時刻に目標温度(使用者により設定された設定値)となるように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置が存在している。そのようなものとして、予暖運転実施前の室内温度の低下状況から室内の熱漏洩係数と温度低下係数を算出し、これらの係数をもとに指定時刻に室内温度を目標温度にするための消費電力量を演算して推定し、この消費電力量が最小となる時間に空調装置を起動する運転を行うようにした空気調和機の運転制御方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開昭63−29135号公報(請求項1、第2〜4頁)
上記の特許文献1に記載されているような空調装置においては、在室開始時に目標温度到達するような運転制御を行っている。しかしながら、外気が高温(たとえば35℃)で、設定温度が低温(たとえば25℃)であるような冷房期などの場合に、使用者が屋外から空調対象空間に入室したとき、室内外温度差が大きく、室内の快適性は見かけ上高いが、温度差による使用者の身体への負担が増大していた。
使用者の室内から室内への移動(例えば寝室からリビング)等の状況であっても、部屋ごとに使用者の活動量が異なるため、部屋ごとに設定温度が異なる場合が考えられる。例えば、就寝時に目標温度を高く(たとえば28℃)設定し、起床後のリビングでは温度を低く(たとえば26℃)するような場合がある。このとき、リビングで予冷運転を実施する際には、在室開始時の目標温度を、就寝時設定(28℃)とすればよいのか、起床時設定(26℃)とすればよいのか、ということが不明であった。
省エネを優先する場合、予冷運転、予暖運転を低容量で運転することによって機器を高効率化し、積算消費電力を低減することは可能である。しかしながら、在室開始時に目標温度到達とした場合には、予冷運転、予暖運転を高容量化して低効率化、もしくは予冷運転、予暖時間が長時間化することで、宅外への放熱ロスの増加が発生してしまう。そのために、省エネ優先時には予冷運転、予暖運転を実施しない方が省エネとなる場合が発生していた。
本発明は、上記のような課題のうちの少なくとも一つを解決するためになされたもので、身体への負担を軽減することが可能な空調装置及び空調制御方法を提供することを第1の目的としている。
また、本発明は、機器高効率化による省エネ及び使用者の快適性の両立を図るようにした空調装置及び空調制御方法を提供することを第2の目的としている。
本発明に係る空調装置は、空調対象空間を使用者の在室前に目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置であって、使用者の在室前の環境が屋内であるか屋外であるかを検知する在室前環境検知手段と、前記在室前環境検知手段での検知結果に基づいて前記予冷運転又は予暖運転を実施する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記在室前環境検知手段の検知結果に基づき、前記予冷運転又は予暖運転の開始時刻及び使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度を変化させる在室開始時温度制御部を備えた構成である。
本発明に係る空調制御方法は、使用者の在室前の環境が屋内であるか屋外であるかを検知し、その検知結果に基づいて、空調対象空間を使用者の在室前に目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置の空調制御方法であって、使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度と使用者の在室開始後の目標温度とが異なる場合、前記在室開始時設定温度を、前記予冷運転では使用者の在室開始後の目標温度以上に設定し、前記予暖運転では使用者の在室開始後の目標温度以下に設定し、使用者の在室前の環境が屋外であると判断したとき、検知される在室前の外気温度と予め設定されている上限温度とを比較し、前記外気温度が前記上限温度よりも小さいときには前記在室開始時設定温度から所定の温度幅を引いた値を新たな在室開始時設定温度に設定し、前記外気温度が前記上限温度以上であるときには該上限温度を保証温度として新たな前記在室開始時設定温度に設定し、使用者の在室前の環境が屋内であると判断したとき、検知される在室前の室内温度と予め設定されている目標設定温度とを比較し、前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が所定の判定閾値よりも小さいときには前記在室開始設定温度を前記目標設定温度に設定し、前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が前記判定閾値以上であるときには前記在室開始設定温度を保証温度として設定するものである。
本発明に係る空調装置及び空調制御方法によれば、使用者の在室前の情報と在室予定の空調対象空間の状態を把握し、不在時の運転制御を決定するようにしているので、温度差による身体への負担軽減と、快適性確保、省機器高効率化による省エネを同時に達成することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る空調装置のシステム構成を概略的に示すシステム構成図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置の冷媒回路構成を概略的に示す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態に係る空気装置が実行する予冷運転又は予暖運転時の制御動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る空調装置の室内基準目標温度制御の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る空気装置の室内基準目標温度制御運転時の動作状態を模式的に示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る空気装置の外気基準目標温度制御の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る空気装置の外気基準目標温度制御運転時の動作状態を模式的に示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置の外気変動時間制御の処理の流れを示すフローチャートである。 予冷開始時が低温時における本発明の実施の形態に係る空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。 予冷開始時が低温時における従来の空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置及び従来の空調装置の予冷開始時が低温時における予冷制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。 予冷開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における本発明の実施の形態に係る空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。 予冷開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における従来の空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置及び従来の空調装置の予冷開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における予冷制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。 予冷開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における本発明の実施の形態に係る空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。 予冷開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における従来の空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置及び従来の空調装置の予冷開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における予冷制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。 予暖開始時が低温時における本発明の実施の形態に係る空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。 予暖開始時が低温時における従来の空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置及び従来の空調装置の予暖開始時が低温時における予暖制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。 予暖開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における本発明の実施の形態に係る空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。 予暖開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における従来の空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置及び従来の空調装置の予暖開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における予暖制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。 予暖開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における本発明の実施の形態に係る空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。 予暖開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における従来の空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置及び従来の空調装置の予暖開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における予暖制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。 本発明の実施の形態に係る空調装置の制御基板の制御ブロック図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
《システム構成》
図1は、本発明の実施の形態に係る空調装置Aのシステム構成を概略的に示すシステム構成図である。図1に基づいて、空調装置Aのシステム構成、具体的には空調装置Aを構成している各機器の配置について説明する。
空調装置Aは、熱源機(室外機)10及び室内機20を有し、室内機20より吹き出される冷風、温風により空調対象空間aの冷暖房を行うものである。室内機20は、空調対象空間aに空調空気を供給できるような場所(たとえば、空調対象空間aの壁面や天井裏等)に設置されている。また、空調装置Aは、蒸気圧縮式冷凍サイクルを搭載しており、熱源機10と室内機20との間は、冷媒が流れる配管100、並びに、通信を行う通信線101で接続されている。また、空調装置Aは、図1に示すように、使用者(居住者、在室者などを含む)からの指示を受け付けるリモートコントローラー等のコントローラ30を有している。室内機20とコントローラ30との間は、有線又は無線で接続されている。
なお、図1では、無線でコントローラ30と室内機20とが連絡する状態を例に示している。また、図1では、熱源機10と室内機20との接続台数は各1台であるが、接続台数を特に限定するものではなく、室外機能力、必要空調能力に応じて接続台数を個別に変化可能にしておくとよい。図1では、室内機20とコントローラ30との接続台数も各1台であるが、接続台数を特に限定するものではなく、室内機台数に応じて接続台数を個別に変化可能にしておくとよい。
空調装置Aは、外部情報取得手段40を有している。外部情報取得手段40は、外部の情報(例えば、天気予報、気温変動等)を取得するものである。外部情報取得手段40としては、例えば温度センサ等が適用できる。外部情報取得手段40は、図1に示すように熱源機10から離れた位置に設置してもよく、熱源機10に設置してもよい。外部情報取得手段40を熱源機10から離れた位置に設置する場合、外部情報取得手段40で計測された外部の情報は、インターネット等を介して室内機20に設けられている受信部41で受信しておくとよい。外部情報取得手段40を熱源機10に設置する場合、外部情報取得手段40で計測された外部の情報は、通信線101を介して室内機20に伝達可能にしておくとよい。
なお、受信部41で受信した外部の情報、あるいは、通信線101を介して伝達された外部の情報は、コントローラ30に送信可能にしておくとよい。また、外部情報取得手段40の配置位置を図1に示す位置に限定するものではなく、外部情報取得手段40を空調対象空間aの内外どちらに配置してもよい。この外部情報取得手段40が、本発明の「在室前環境検知手段」の1つである。
空調装置Aは、在室情報取得手段50を有している。在室情報取得手段50は、図1に示すように空調対象空間aに設置され、在室情報を取得するものである。在室情報取得手段50が取得する在室情報は、例えば、使用者が予め設定した在室情報(例えば、使用者が在室を始める時刻、使用者が在室を続ける時間幅、使用者が不在となる時刻等)、空調対象空間aに存在する機器(例えば、空調装置や照明などの機器)の使用情報、赤外線等を利用した人感センサなどによる人検知情報、室内ドアの開閉情報などのうちの少なくとも一つである。在室情報取得手段50が取得した在室情報は、空調装置Aに送られ、使用者の生活パターンとして設定される。
例えば、所定期間の平均的な空調装置Aの使用時間又は前日の空調装置Aの使用時間がAM8:00〜PM10:00までの場合、この情報が在室情報取得手段50により取得され、空調装置Aは使用者の生活パターンの一つである在室時間を14時間に設定するとよい。この在室情報取得手段50が、本発明の「在室前環境検知手段」の1つである。
なお、外部情報取得手段40及び在室情報取得手段50は、有線又は無線通信を介して情報取得、送信できるものであればよく、一つの機器(例えば、ノートパソコン、インターネット通信機能付き携帯電話等)で構成してもよく、もしくはコントローラ30に同等の機能を併せ持たせてもよい。また、外部情報取得手段40及び在室情報取得手段50を構成する機器の個数を特に限定するものではない。
空調装置Aは、負荷検知手段2を有している。負荷検知手段2は、図1に示すように空調対象空間aに設置され、空調対象空間aの情報を取得するものである。負荷検知手段2としては、例えば温度センサや赤外線温度センサ等が適用できる。この負荷検知手段2が、本発明の「在室前環境検知手段」の1つである。
なお、負荷検知手段2を配置する代わりに、外部情報取得手段40から伝達される情報を利用してもよい。例えば、インターネットを介して外部の天気情報予報システムから一日の温度、日射量、外気の風向、風速の予想変動情報等を取得した外部情報取得手段40からの外部情報を、受信部41を通じてコントローラ30が取得し、予め入力できる住宅躯体の断熱性能を用いて、予冷運転、予暖運転時の室温状態を推算するようにしてもよい。よって、負荷検知手段2の設置位置を図1に示す位置に限定する必要はない。
《冷媒回路構成》
図2は、空調装置Aの冷媒回路構成を概略的に示す冷媒回路図である。図2に基づいて、空調装置Aの冷媒回路構成について説明する。図1に示したように、空調装置Aは、熱源機10と室内機20とを配管100で接続した構成となっている。
熱源機10内には、冷媒を圧縮する圧縮機13、冷媒を凝縮させる凝縮器もしくは冷媒を蒸発させる蒸発器となる熱交換器(熱源側熱交換器)11、熱交換器11に向けて空気を送出する送風手段12、凝縮された冷媒を減圧する絞り手段14、熱交換器11,21に流れる冷媒の流れを反転する四方弁15が搭載されている。
室内機20内には、冷媒を凝縮させる凝縮器もしくは冷媒を蒸発させる蒸発器となる熱交換器(負荷側熱交換器)21、熱交換器21に向けて空気を送出する送風手段22が搭載されている。
そして、圧縮機13、四方弁15、熱交換器11、絞り手段14、および熱交換器21が配管100によって接続されて冷媒回路が構成されている。具体的には、圧縮機13、四方弁15、熱交換器11、絞り手段14、および熱交換器21の順に冷媒を経由させて圧縮機13に戻す冷媒回路、もしくは圧縮機13、四方弁15、該熱交換器21、該絞り手段14、および該熱交換器11の順に冷媒を経由させて圧縮機13に戻す冷媒回路によって冷凍サイクル1000を構成している。
(圧縮機13)
圧縮機13は、インバータにより制御されるモータ(図示せず)によって駆動され、運転容量を可変することが可能な容積式圧縮機で構成するとよい。なお、図2では、圧縮機13の台数が1台の場合を例に示しているが、圧縮機13の台数を特に限定するものではなく、2台以上の圧縮機13を並列もしくは直列に接続して熱源機10に搭載してもよい。
(熱交換器11)
熱交換器11は、冷凍サイクル1000を循環する冷媒と室外空気との間で熱交換を行うものである。上述したように、熱交換器11には、送風手段12によって室外空気が供給されるようになっている。熱交換器11は、例えば伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器で構成することができる。また、熱交換器11は、マイクロチャネル熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器、ヒートパイプ式熱交換器、あるいは、二重管式熱交換器で構成してもよい。
(熱交換器21)
熱交換器21は、冷凍サイクル1000を循環する冷媒と室内空気との間で熱交換を行うものである。上述したように、熱交換器21には、送風手段22によって室内空気が供給されるようになっている。熱交換器21は、熱交換器11と同様に、例えばフィン・アンド・チューブ型熱交換器、マイクロチャネル熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器、ヒートパイプ式熱交換器、あるいは、二重管式熱交換器等で構成するとよい。
(送風手段12)
送風手段12は、熱交換器11に供給する空気の流量を可変することが可能なファンであり、DCファンモータなどのモータによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等で構成するとよい。
(送風手段22)
送風手段22は、熱交換器21に供給する空気の流量を可変することが可能なファンであり、DCファンモータなどのモータによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等で構成するとよい。
(絞り手段14)
絞り手段14は、冷媒回路内を流れる冷媒の流量の調節等が可能なもので構成するとよく、例えばステッピングモータ(図示せず)により絞りの開度を調整することが可能な電子膨張弁、受圧部にダイアフラムを採用した機械式膨張弁、またはキャピラリーチューブ等で構成するとよい。
(四方弁15)
四方弁15は、熱交換器11,21を流れる冷媒の方向を切替えるためのものである。空調対象空間aを冷房する際には、四方弁15は、圧縮機13、四方弁15、熱交換器11、絞り手段14、および熱交換器21の順に冷媒が流れるように切り替えられる。
一方、空調対象空間aを暖房する際には、圧縮機13、四方弁15、熱交換器21、絞り手段14、および該熱交換器11の順に冷媒が流れるように切り替えられる。
(冷媒)
空調装置Aに用いられる冷媒としては、非共沸混合冷媒や擬似共沸混合冷媒、単一冷媒等がある。非共沸混合冷媒には、HFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒であるR407C(R32/R125/R134a)等がある。擬似共沸混合冷媒には、HFC冷媒であるR410A(R32/R125)やR404A(R125/R143a/R134a)等がある。また、単一冷媒には、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)冷媒であるR22やHFC冷媒であるR134a等がある。また、二酸化炭素や炭化水素、ヘリウム等の自然冷媒を使用してもよい。
(各種センサ)
空調装置Aは、各種センサ(吐出温度センサ1a、吸入温度センサ1b、温度センサ1c〜1h)を有している。各種センサで検出された情報は、例えば熱源機10に設置されている制御基板16に送られ、空調装置Aの制御に利用されることになる。これらの各種センサも、本発明の「在室前環境検知手段」の1つである。
吐出温度センサ1aは、圧縮機13の吐出側に設けられ、圧縮機13から吐出された冷媒の温度を検出するものである。
吸入温度センサ1bは、圧縮機13の吸入側に設けられ、圧縮機13に吸入される冷媒の温度を検出するものである。
温度センサ1cは、熱交換器11の冷媒出入口の一方に設けられ、熱交換器11に流入する冷媒の温度又は熱交換器11から流出した冷媒の温度を検出するものである。
温度センサ1dは、熱交換器11の冷媒出入口の他方に設けられ、熱交換器11に流入する冷媒の温度又は熱交換器11から流出した冷媒の温度を検出するものである。
温度センサ1eは、熱交換器21の冷媒出入口の一方に設けられ、熱交換器21に流入する冷媒の温度又は熱交換器21から流出した冷媒の温度を検出するものである。
温度センサ1fは、熱交換器21の冷媒出入口の他方に設けられ、熱交換器21に流入する冷媒の温度又は熱交換器21から流出した冷媒の温度を検出するものである。
温度センサ1gは、熱交換器11の空気吸込み側に設けられ、熱交換器11に吸い込まれる空気の温度の検出するものである。
温度センサ1hは、熱交換器21の空気吸込み側に設けられ、熱交換器21に吸い込まれる空気の温度を検出するものである。
(制御基板16、制御基板23)
空調装置Aは、制御基板16及び制御基板23を備えている。制御基板16及び制御基板23は、空調装置Aのシステム全体を統括制御する機能を有している。具体的には、制御基板16及び制御基板23は、各種センサからの情報と、使用者の設定情報に基づき、予め搭載されている制御プログラムに基づいて、空調装置Aの運転を指令する。制御基板16及び制御基板23は、空調装置Aの全体を統括制御できるようなマイクロコンピュータ等で構成し、四方弁15の切り替え制御、絞り手段14の開度制御の他、圧縮機13の駆動周波数制御や送風手段22の回転数制御、送風手段12の回転数制御等を制御することで、空調装置Aの運転を指令するようになっている。
制御基板16及び制御基板23は、無線又は有線で通信可能に接続され、互いに情報伝達が可能となっている。制御基板16及び制御基板23の機能の割り振りについては、各々のユニット(熱源機10、室内機20)が独立して制御を行なうようにしてもよく、いずれかの制御基板が通信等を用いて他の制御基板に制御指令を与えるようにしてもよい。ここでは、制御基板16が熱源機10に搭載されている要素機器の制御を行い、制御基板23が室内機20に搭載されている要素機器の制御を行う場合を例に説明する。
制御基板16と制御基板23とを分けずに1つの制御装置として備えるようにしてもよい。制御基板16及び制御基板23は、コントローラ30と接続されており、コントローラ30からの情報が伝達されるようになっている。すなわち、制御基板16及び制御基板23が、本発明の「制御装置」に相当する。
図27は、制御基板16及び制御基板23の制御ブロック図である。図27に基づいて、制御基板16及び制御基板23について説明する。
制御基板16及び制御基板23は、在室開始時間より所定の時間前から冷房運転(予冷運転)又は暖房運転(予暖運転)を開始し、制御目標温度を室温基準で判定する「室温基準目標温度制御」にするか、外気基準で判定する「外気基準目標温度制御」にするかの判定を在室前環境検知手段の検知結果から実施し、使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定時間を変更するように制御する在室開始時温度制御部51を備えている。
また、制御基板16及び制御基板23は、在室開始時設定温度と使用者の在室開始後の目標温度とが異なる場合、在室開始時設定温度を、予冷運転では使用者の在室開始後の目標温度以上に設定し、予暖運転では使用者の在室開始後の目標温度以下に設定する目標温度設定部52を備えている。
また、制御基板16及び制御基板23は、使用者の在室開始後の目標温度に到達するまで、予冷運転又は予暖運転と同様の運転容量で圧縮機13を駆動する圧縮機駆動部53を備えている。
圧縮機駆動部53は、予冷運転又は予暖運転では、運転容量を最大運転容量の50%を目途にした固定容量で圧縮機13を運転するように設定されてもいる。
また、制御基板16及び制御基板23は、使用者の在室前の環境が屋内である場合と屋外である場合とで在室開始時設定温度を異なるものとしている在室開始時温度変更部54を備えている。
また、制御基板16及び制御基板23は、在室前環境検知手段の検知結果から使用者の在室前の環境が屋外であると判断した場合、在室前環境検知手段により検知される在室前の外気温度と予め設定されている上限温度とを比較し、外気温度が上限温度よりも小さいときには在室開始時設定温度から所定の温度幅を引いた値を新たな在室開始時設定温度に設定し、外気温度が上限温度以上であるときには該上限温度を保証温度として新たな在室開始時設定温度に設定する在室開始時温度設定部55を備えている。
在室開始時温度設定部55は、上記の他、在室前環境検知手段の検知結果から使用者の在室前の環境が屋内であると判断した場合、在室前環境検知手段より検知される在室前の室内温度と予め設定されている目標設定温度とを比較し、室内温度と目標設定温度との差の絶対値が所定の判定閾値よりも小さいときには在室開始設定温度を目標設定温度に設定し、室内温度と目標設定温度との差の絶対値が判定閾値以上であるときには在室開始設定温度を保証温度として設定することもある。
また、制御基板16及び制御基板23は、在室前環境検知手段から外気温度変動予測情報を入手し、外気温度変動予測情報の所定区間における初期温度が最終温度よりも大きく、初期温度と最終温度との差の絶対値が所定の判定閾値以上であるときは、予冷運転では、予冷運転時間を短縮し、予暖運転では、予暖運転時間を延長し、外気温度変動予測情報の所定区間における初期温度が最終温度よりも小さく、初期温度と最終温度との差の絶対値が所定の判定閾値以上であるときは、予冷運転では、予冷運転時間を延長し、予暖運転では、予暖運転時間を短縮する運転時間変更部56を備えている。
また、制御基板16及び制御基板23は、空調対象空間に存在する一又は複数の機器(例えば、空調装置、照明、人感センサ、室内ドア)の使用情報を収集し、収集した情報に基づいて使用者の在室時間幅を取得する在室時間幅取得部57を備えている。
制御基板16は、各種センサから送られてくる情報に基づいて、圧縮機13の運転周波数を制御したり、送風手段12の回転数を制御したり、四方弁15を切り替えたり、絞り手段14の開度を調整したりする機能を有している。
制御基板23は、送風手段22の回転数を制御する機能を有している。また、制御基板23は、受信部41で受信された各種情報(外部情報取得手段40が取得した外部情報、負荷検知手段2が検出した情報、在室情報取得手段50が取得した在室情報、コントローラ30で受け付けた使用者からの指示情報)を、制御基板16に伝達する機能も有している。また、制御基板23は、制御基板16から送られてきたり、自身で判断したりした使用者に提供する情報をコントローラ30に伝達する機能も有している。
《冷凍サイクル1000の冷房動作》
図2を用いて冷凍サイクル1000の冷房動作について説明する。
圧縮機13から吐出された冷媒は、四方弁15を通過して熱交換器11へと流れる。熱交換器11はこのとき凝縮器として作用し、冷媒は空気と熱交換する際に凝縮液化し、絞り手段14へと流れる。この冷媒は、絞り手段14で減圧された後、熱交換器21に流入する。熱交換器21は蒸発器として機能しているので、冷媒は空気と熱交換して蒸発する。このとき、空調対象空間aが冷房されることになる。熱交換器21で蒸発した冷媒は、熱交換器21から流出した後、四方弁15を通過して再び圧縮機13に吸入される。
《冷凍サイクル1000の暖房動作》
図2を用いて冷凍サイクル1000の暖房動作について説明する。
圧縮機13から吐出された冷媒は、四方弁15を通過して熱交換器21へと流れる。熱交換器21はこのとき凝縮器として作用しているので、冷媒は空気と熱交換する際に凝縮液化する。このとき、空調対象空間aが暖房されることになる。熱交換器21で凝縮された冷媒は、熱交換器21から流出した後、絞り手段14へと流れる。この冷媒は、絞り手段14で減圧された後、熱交換器11へと流れる。熱交換器11はこのとき蒸発器として作用し、冷媒は空気と熱交換して蒸発した後、四方弁15を通過して再び圧縮機13に吸入される。
《空調装置Aの制御動作の概要》
次に、空調装置Aの制御動作の概要を説明する。空調装置Aは、冷房運転又は暖房運転などの通常運転を実行する際の制御動作の他、予冷運転又は予暖運転する際の制御動作を行う。
(通常運転制御動作)
空調装置Aの通常運転時の制御動作について説明する。空調装置Aは、空調装置Aを使用する使用者の運転開始指令により運転を開始する。使用者は、たとえばコントローラ30等を操作して空調装置Aに運転開始指令を与える。運転開始指令には冷房運転、暖房運転などの運転モードも含まれており、空調装置Aでは運転開始指令と同時に運転モードも設定される。具体的には、制御基板16及び制御基板23が、空調装置Aを構成している駆動部品を制御して、空調装置Aの運転を実行している。
そして、空調装置Aは、室内温度として空調対象空間aの代表温度を検知する温度センサ1hの計測値が、使用者により設定された設定値となるように運転を実行する。その際、室内温度が設定値の近傍で安定するように運転が実行される。具体的には、空調装置Aは、室内温度と設定値との温度偏差が大きい場合、圧縮機13の容量を大きくし、空調装置Aの加熱能力又は冷却能力が大きくなるようにして、設定値への収束を早めるように運転する。また、空調装置Aは、室内温度と設定値との温度偏差が小さい場合、圧縮機13の容量を小さくし、空調装置Aの加熱能力又は冷却能力が小さくなるようにして、空調対象空間aが過剰に加熱又は冷却されることを回避するように運転する。このようにして、空調装置Aは、室内温度の安定を図るように運転する。
圧縮機13の運転容量は、例えば温度差に比例して増加するように設定するとよい。この場合、圧縮機13の最大容量を100%とすると、例えば、温度差が0℃で運転容量10%、温度差が1℃で運転容量40%、温度差が2℃で運転容量70%、温度差が3℃以上で運転容量100%となるように圧縮機13を制御するとよい。
(予冷運転、予暖運転時の制御動作》
次に、空調装置Aの予冷運転又は予暖運転時の制御動作について説明する。
空調装置Aが実行する予冷運転又は予暖運転とは、使用者に指定された時刻に、室内温度をある設定値(以下、在室開始時設定温度Tsと称する)となるように冷房運転又は暖房運転を実行することである。なお、ここでは予冷運転を例とした制御動作について説明する。
予冷運転を設定する場合、空調装置Aを使用する使用者は、空調対象空間aの在室開始時刻を含めた在室情報を予め設定する。在室情報としては、使用者が在室を始める時刻、使用者が在室を続ける時間幅、使用者が不在となる時刻等が該当する。在室情報については、使用者が在室情報として時刻・時間情報を予め設定する場合には、使用者により設定された在室情報を基本とする。ただし、空調装置Aの実際の使用では、在室情報は日々異なることが想定されるため、空調対象空間aに存在する機器(たとえば、コントローラ30等)の過去の情報を用いて、幅をもった時間帯として在室情報を推定し、設定してもよい。
空調対象空間aに存在する機器の過去の情報を用いて在室情報を設定する場合、空調装置Aでは、その日の決められた時間帯(例えば朝、昼、夕方、夜間などの時間帯)の中でコントローラ30などにより使用者が機器の操作を初めて行なった時間を記憶し、その情報を日々収集し、収集した結果を基に在室開始時間帯を推定し、設定するとよい。つまり、空調装置Aでは、収集した各情報の中でもっとも操作開始の早い時刻と、もっとも遅い時刻とを記憶し、各時刻の間の時間帯を在室開始時間帯と設定することができる。
なお、在室開始情報が多数得られる場合は、統計処理し、平均値から標準偏差分離れた時刻を用いて在室開始時間帯を決定してもよい。また、上記のようにコントローラ30の操作履歴の収集を在室検知手段とする代わりに、空調装置Aやその他の機器に設けられた赤外線等を利用した人感センサなどによる人検知情報や、空調対象空間aに張り付けられている室内ドアの開閉情報、空調対象空間aに取り付けされている照明器具の使用情報などを収集して、在室情報として使用してもよい。
また、在室情報は空調対象空間a以外でも取得しており、互いにコントローラ30等で在室情報を共有できるようにしておくとよい。例えば、他の部屋での在室状況や、住宅に不在であるという情報を各部屋の空調装置の制御機器(たとえばコントローラ30等)が取得し、その情報を共有可能とする。また、在室情報は、センサによる情報取得以外にも、使用者が予め在室時間、外出時間を入力設定してもよい。
空調装置Aは、在室開始時設定温度Tsの到達が実現できるように予冷運転を開始する。室内温度の低下に要する時間は、空調装置Aの運転開始時の室内温度と在室開始時設定温度Tsとの温度差に比例するので、予め温度低下1℃あたりに要する運転時間(以下単に運転時間Tと称する)を空調装置Aの運転特性より定めておく。そして、空調装置Aでは、空調装置Aの運転開始時の室内温度と室内温度設定値との温度差に、運転時間Tを掛け合わせ、この時間分だけ在室開始時時間帯の最も早い時刻より早めた時刻を空調装置Aの運転開始時刻とする。この運転開始時刻より空調装置Aは予冷運転を開始する。
次に、予冷運転開始後の空調装置Aの圧縮機13の運転容量であるが、基本的には固定容量で運転する。このときの圧縮機13の固定容量は、運転時間Tを規定する際に用いた空調装置Aの運転容量とする。このような運転容量で圧縮機13を運転し、在室開始時時間帯の最も早い時刻近傍で、在室開始時設定温度Tsが実現されるようにする。このときの圧縮機13の運転容量は、空調装置Aの運転効率が高くなるように設定するものとする。
なお、空調装置Aの運転効率は、圧縮機13の運転容量が低いほど一般的に高くなるが、低すぎると却って運転効率が悪化する場合や、空調能力が低下し、予冷運転時間が長時間化し過ぎる場合がある。そのため、予冷運転開始後の圧縮機13の運転容量は、圧縮機13の最大運転容量の50%程度を目途に設定するとよい。
そして、空調装置Aは、予冷運転実施時に、室内温度が低下し、在室開始時設定温度Tsが実現された後から在室開始までは、運転方法を変更し、通常運転時の制御動作と同様に室内温度が在室開始時設定温度Tsを維持するように、圧縮機13の運転容量を制御する。
使用者の在室開始後は、目標温度Tmが在室開始時設定温度Tsよりも低温である場合には予冷運転同様に、空調装置Aの運転効率が高くなるように圧縮機13の運転容量を制御する。一方、目標温度Tmと在室開始時設定温度Tsが同温度である場合には、通常運転時の制御動作と同様に室内温度が目標温度Tmを維持するように、圧縮機13の運転容量を制御する。また、使用者の在室開始後に、使用者からコントローラ30等で目標温度Tmの変更操作があった場合には、通常制御と同様に室内温度がTmとなるように圧縮機13の制御を行う。
図3のフローチャートに基づいて、空調装置Aが実行する予冷運転又は予暖運転時のメインとなる制御動作の流れについて説明する。図3は、空調装置Aが実行する予冷運転又は予暖運転時の制御動作の流れを示すフローチャートである。なお、制御の主体は、制御基板16及び制御基板23であるが、説明の便宜上、省略する場合がある。
空調装置Aのコントローラ30が在室情報取得手段50を通じて空調対象空間aの生活パターン情報、外気情報を入手する(ステップST1m)。生活パターン情報とは、使用者が在室を始める時刻、使用者が在室を続ける時間幅、または不在となる時刻等が該当する。これらの時刻・時間幅などによる在室情報は、過去の統計値、もしくは入力値により設定される。外気情報は、温度変動履歴、現在温度であり室外機の温度センサ1hもしくは外部情報取得手段40からインターネットを介して外部の天気情報予報システムから一日の温度、日射量、外気の風向、風速の予想変動情報を外部情報取得手段40から受信部41を通じてコントローラ30が取得したものとする。
次に、各部屋の在室情報もしくは予め入力していた在室予定時刻の関係から予冷運転又は予暖運転の制御目標温度を室温基準で判定する「室温基準目標温度制御CONTROL_in」にするか、外気基準で判定する「外気基準目標温度制御CONTROL_out」にするかの判定を行う(ステップST2m)。なお、「室温基準目標温度制御CONTROL_in」については図4、図5に基づいて後段で詳細に説明する。「外気基準目標温度制御CONTROL_out」については図6、図7に基づいて後段で詳細に説明する。
在室予定者が在室前までに室内にいる場合にはステップST3mに進み、「室温基準目標温度制御CONTROL_in」を行う。
一方、在室予定者が在室前までに室外にいる場合はステップST4mに進み、「外気基準目標温度制御CONTROL_out」を行う。
そして、ステップST3mの「室温基準目標温度制御CONTROL_in」を実行、又は、ステップST4mの「外気基準目標温度制御CONTROL_out」を実行した後、ステップST5mに移行する。
ステップST5mでは、「室温基準目標温度制御CONTROL_in」又は「外気基準目標温度制御CONTROL_out」を行った後には外気変動による予冷開始時間を補正する「外気変動時間制御CONTROL_TIME」を行う。ここでは、外気温度の時間変動に応じて予冷時間TIME_dを決定する。なお、「外気変動時間制御CONTROL_TIME」については図8に基づいて後段で詳細に説明する。
ステップST6mでは、ステップST5mで決定した予冷時間TIME_dと現在時刻TIME_now、在室開始時刻TIME_inの関係から、予冷運転を開始するかどうかの判定を行う。在室開始時刻TIME_inと現在時刻TIME_nowの差が予冷時間TIME_d以下の場合にはステップSTm7に進み、予冷運転開始する。
一方、在室開始時刻TIME_inと現在時刻TIME_nowの差が予冷時間TIME_d以上の場合にはステップST1mにて再度生活パターン、外気情報を入手する。
ステップST7mでは、予冷運転を実施する。予冷運転は、低容量で圧縮機13を運転させることによって機器効率を向上させ、予冷時間TIME_dの経過後に運転終了となり、ステップST8mの在室開始後運転判定を行う。
ステップST8mでは、予冷運転が終了し、在室開始後に予冷運転と同様の空調制御を行う予冷・予暖延長運転ST9mを行うか、通常制御運転ST10mを行うかどうかの判定を行う。現在室温Tnowが空調目標温度Tmより高い場合にはステップST9mに進み、予冷・予暖延長運転を行い、現在室温Tnowが空調目標温度Tmより低い場合にはステップST10mに進み、通常制御運転を行う。
(室温基準目標温度制御)
図4に基づいて室温基準目標温度制御CONTROL_inについて説明する。図4は、空調装置Aの室内基準目標温度制御の処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、予冷運転時の在室開始時設定温度Tsの設定方法について説明する。なお、制御の主体は、制御基板16及び制御基板23であるが、説明の便宜上、省略する場合がある。
コントローラ30が負荷検知手段2もしくは温度センサ1hから室内温度情報Tinを入手する(ステップST1i)。
そして、入手した室内温度情報Tinを用いて目標温度判定を行う(ステップST2i)。ステップST2iでは、ステップST1iで入手した室内温度情報の室内温度情報Tinと目標設定温度Tm1の関係から在室開始時設定温度Tsを決定する。具体的には、ステップST2iでは、室内温度情報Tinと目標設定温度Tm1との差と判定閾値deltaT1とを比較する。
室内温度情報Tinと目標設定温度Tm1との差の絶対値が判定閾値deltaT1よりも小さな場合は(ステップST2i;YES)、在室開始時設定温度Tsを目標設定温度Tm1とする(ステップST3i)。一方、室内温度情報Tinと目標設定温度Tm1との差の絶対値が判定閾値deltaT1以上である場合は(ステップST2i;NO)、在室開始時設定温度Tsを保証温度Tlimit1とする(ステップST4i)。
ここで、図5に基づいて目標設定温度Tm1について説明する。図5は、空調装置Aの室内基準目標温度制御運転時の動作状態を模式的に示す模式図である。図5では、使用者の在室開始後の空調対象空間aを空調対象空間aaとし、在室開始前に使用者が在室していた空調対象空間aを空調対象空間abとして図示している。図5(a)では予冷開始前の空調装置Aの動作状態を、図5(b)では予冷中の空調装置Aの動作状態を、図5(c)では使用者が在室開始した後の空調装置Aの動作状態を、それぞれ示している。また、図5(a)では使用者が空調対象空間abに在室し、図5(b)では使用者が空調対象空間abに在室し、図5(c)では使用者が空調対象空間aaに在室している状態を図示している。
なお、空調対象空間aaには室内機20a、負荷検知手段2a、コントローラ30aが配置され、空調対象空間abには室内機20b、負荷検知手段2b、コントローラ30bが配置されている。室内機20a,20bは、室内機20と同じである。負荷検知手段2a,2bは、負荷検知手段2と同じである。コントローラ30a,30bは、コントローラ30と同じである。
使用者は、在室開始時刻TIME_inに空調対象空間aaに在室開始するものとする。目標設定温度Tm1は、使用者が在室開始する前に居住していた空調対象空間abの温度であり、負荷検知手段2bもしくは室内機20bの吸込み空気温度となる。検知した目標設定温度Tm1は、コントローラ30bもしくは他の通信機器を通じてコントローラ30aと情報共有される。通信形態は、無線・有線を問わず、また、事前にコントローラ30aに入力する方式でも問題なく、本実施の形態に限定するものではない。
図5(a)に示す予冷開始前の状態では、空調対象空間aaの室内機20aを運転停止させており、空調対象空間abの室内機20bを目標設定温度Tm1で運転させている。
図5(b)に示す予冷中の状態では、空調対象空間aaの室内機20aを在室時設定温度を目標設定温度Tm1もしくは保証温度Tlimit1として運転させ、空調対象空間abの室内機20bを目標設定温度Tm1で運転させている。
図5(c)に示す空調対象空間aaに使用者が在室している在室開始時刻TIME_inより後の状態では、空調対象空間aaの室内機20aを空調目標温度Tmで通常運転もしくは予冷・予暖延長運転させ、空調対象空間abの室内機20bを運転停止させている。
(外気基準目標温度制御)
図6に基づいて外気基準目標温度制御CONTROL_outについて説明する。図6は、空調装置Aの外気基準目標温度制御の処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、予冷運転時の在室開始時設定温度Tsの設定方法について説明する。なお、制御の主体は、制御基板16及び制御基板23であるが、説明の便宜上、省略する場合がある。
コントローラ30が負荷検知手段2もしくは温度センサ1gから外気温度情報を入手する(ステップST1o)。
そして、入手した外気温度情報を用いて目標温度判定を行う(ステップST2o)。ステップST2oでは、ステップST1oで入手した外気温度情報の外気温度Toutと上限温度Thの関係から在室開始時設定温度Tsを決定する。具体的には、ステップST2oでは、外気温度Toutと上限温度Thとを比較する。なお、上限温度Thは、少なくとも外部から予め設定されている所定の値の温度である。
外気温度Toutが上限温度Thよりも小さな場合は(ステップST2o;YES)、在室開始時設定温度Tsを外気温度Toutから温度幅deltaT2を引いた値とする(ステップST3o)。一方、外気温度Toutが上限温度Th以上である場合は(ステップST2o;NO)、在室開始時設定温度Tsを保証温度である在室開始時上限温度Tlimit2とする(ステップST4o)。
ここで、図7に基づいて空調装置Aの運転状態について説明する。図7は、空調装置Aの外気基準目標温度制御運転時の動作状態を模式的に示す模式図である。図7では、在室開始後の空調対象空間aを空調対象空間acとし、在室開始前に使用者は宅外(外気温度と同じ場所)にいるものとする。図7(a)では予冷開始前の空調装置Aの動作状態を、図7(b)では予冷中の空調装置Aの動作状態を、図7(c)では使用者が在室開始した後の空調装置Aの動作状態を、それぞれ示している。
なお、空調対象空間acには室内機20a、負荷検知手段2a、コントローラ30aが配置され、室外には負荷検知手段2cが配置されている。使用者は、在室開始時刻TIME_in に空調対象空間acに在室開始する。
外気温度Toutは、負荷検知手段2cもしくは室外機の吸込み空気温度となる。検知した外気温度Toutは、通信機器を通じてコントローラ30aと情報共有される。通信形態は無線・有線を問わず、さらに外部情報取得手段40を用いてインターネットを介し、外部の情報(天気予報、気温変動等)をコントローラ30aに送信してもよく、本実施の形態に限定するものではない。
図7(a)に示す予冷開始前の状態では、空調対象空間acの室内機20aを運転停止させている。
図7(b)に示す予冷中の状態では、空調対象空間acの室内機20aを在室時設定温度を(Tout-deltaT2)もしくはTlimit2として運転させている。
図7(c)に示す空調対象空間acに使用者が在室している在室開始時刻TIME_inより後の状態では、空調対象空間acの室内機20aを空調目標温度Tmで通常運転もしくは予冷・予暖延長運転させている。
(外気変動時間制御)
図8に基づいて空調装置Aの外気変動時間制御CONTROL_TIMEについて説明する。ここでは予冷運転時の予冷時間TIMEsの設定方法について説明する。図8は、空調装置Aの外気変動時間制御の処理の流れを示すフローチャートである。なお、制御の主体は、制御基板16及び制御基板23であるが、説明の便宜上、省略する場合がある。
コントローラ30が負荷検知手段2cもしくは温度センサ1eから外気温度変動予測情報を入手する(ST1t)。
そして、入手した外気温度変動予測情報のある一定区間における初期温度Tstartと最終温度Tendを用いて延長判定を行う(ステップST2t)。ステップST2tでは、ステップST1tで入手した外気温度変動情報の初期温度Tstartと最終温度Tendの関係から在室開始時設定温度Tsを決定する。具体的には、ステップST2tでは、初期温度Tstartと最終温度Tendとの差の絶対値と判定閾値deltaT3とを比較する。
最終温度Tendが初期温度Tstartよりも判定閾値deltaT3よりも大きく、在室開始時設定温度Tsが空調目標温度Tmとは異なる場合は(ステップST2t;YES)、予冷時間TIMEsを、温度一定時の必要予冷時間TIMEcをTIME1だけ延長し、延長した運転時間に対応して在室開始時設定温度をdeltaT5低減させる(ステップST3t)。予暖運転の場合は、ステップST3tでは予暖運転時間を短縮する。一方、それ以外の場合は(ステップST2t;NO)、短縮判定を行う(ステップST4t)。
ステップST4tでは、ステップST1tで入手した外気温度変動予測情報の初期温度Tstartと最終温度Tendの関係から在室開始時設定温度Tsを決定する。具体的には、ステップST4tでは、初期温度Tstartと最終温度Tendとの差と判定閾値deltaT4とを比較する。
初期温度Tstartが最終温度Tendよりも判定閾値deltaT4以上大きく、在室時設定温度が在室開始時上限温度Tlimit2とは異なる場合は(ステップST4t;YES)、予冷時間TIMEsを、温度一定時の必要予冷時間TIMEcをTIME2だけ短縮し、短縮した運転時間に対応して在室開始時設定温度をdeltaT6上昇させる(ステップST5t)。予暖運転の場合は、ステップST5tでは予暖運転時間を延長する。一方、それ以外の場合は(ステップST4t;NO)、予冷開始時刻をTIMEcとして予冷を開始する(ステップST6t)。
外気温度Toutは、負荷検知手段2cもしくは室外機の吸込み空気温度となる。検知した外気温度Toutは、通信機器を通じてコントローラ30aと情報共有される。通信形態は無線・有線を問わず、さらに外部情報取得手段40を用いてインターネットを介し、外部の情報(天気予報、気温変動等)をコントローラ30aに送信してもよく、本実施の形態に限定するものではない。
また、本制御手法では、室内の在室時間幅情報の高精度な入手が重要となるため、空調対象空間aに関する情報だけでなく、家庭全体の生活パターンから在室情報を設定してもよい。例えば、家全体の機器の状態を監視するHEMS(ホームエネルギーマネージメントシステム)を別途導入し、そのシステムにて在室情報を処理させる。そして、その在室情報を空調装置Aに伝送し、空調装置Aが実行する予冷運転又は予暖運転に用いるようにしてもよい。
《空調装置Aの予冷、予暖制御動作の具体的な作用》
次に、図9〜図26に基づいて空調装置Aの予冷、予暖制御動作の具体的な作用について説明する。以下で説明する従来の空調装置が実行する予冷、予暖制御動作とは、使用者の在室開始より前にある一定時間予冷、予暖運転を行い、予冷、予暖終了後に室内の目標温度に到達するようにする制御動作であるとする。
まず、図9〜図17に基づいて予冷制御動作の具体的な作用を説明する。
図9〜図11に基づいて、冷房期に予冷開始時刻帯での外気温度が在室開始後温度よりも低い場合(例えば夏の早朝)での予冷制御動作の具体的な作用について説明する。
図12〜図14に基づいて、冷房期に予冷開始時刻帯での外気温度が在室開始後温度とほぼ同等である場合(例えば夏の昼間)での予冷制御動作の具体的な作用について説明する。
図15〜図17に基づいて、冷房期に予冷開始時刻帯での外気温度が在室開始後温度よりも高い場合(例えば夏の夕方など)での予冷制御動作の具体的な作用について説明する。
(冷房期(例えば夏の早朝など))
図9は、予冷開始時が低温時における空調装置Aの予冷制御動作を示す温度線図である。図10は、予冷開始時が低温時における従来の空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。図11は、空調装置A及び従来の空調装置の予冷開始時が低温時における予冷制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。図9及び図10では、横軸が時間を、縦軸が温度を、それぞれ表している。図11では、横軸が時間を、縦軸が消費電力を、それぞれ表している。
図9〜図11に示すように、冷房期(例えば夏の早朝など)では、室温基準目標温度制御CONTROL_in、外気基準目標温度制御CONTROL_outのいずれであったとしても、使用者の在室開始前の方が低外気温度である。そのため、熱源機10の送風手段12のファン風量が同等であれば、使用者の在室開始前の方が、凝縮温度の低下による冷凍サイクル効率の向上が可能であり、在室開始前の予冷時間を延長することで在室開始時よりも高効率に負荷処理することが可能となる。なお、図9及び図11では、低容量運転を実施している場合を例に示している。
また、図9に示すように、在室開始時設定温度Tsと在室開始後の空調目標温度Tmを別途設定し、在室開始時設定温度Tsよりも空調目標温度Tmを低温に設定することで、予冷時間中に処理する負荷量が低減する。そのため、予冷時間の減少もしくは低容量運転が可能であり(図9及び図10参照)、一日積算の運転時間低減もしくは低容量運転による機器高効率化による省エネが可能となる(図11参照)。
さらに、在室開始時設定温度Tsは過負荷の場合を除いて、在室前の空間温度と近いため、温度差による身体への影響が少なく、快適性を向上させることが可能となる。すなわち、空調装置Aによれば、例えば、寝室(28℃設定)からリビング(26℃設定)への移動時ではリビング在室開始時までにリビングの温度は28℃として運転を行い、その後、26℃へ冷房する運転を行うことで、快適性を保ったまま、身体への負担を軽減させることが可能となる。
(冷房期(例えば夏の昼間など))
図12は、予冷開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における空調装置Aの予冷制御動作を示す温度線図である。図13は、予冷開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における従来の空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。図14は、空調装置A及び従来の空調装置の予冷開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における予冷制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。図12及び図13では、横軸が時間を、縦軸が温度を、それぞれ表している。図14では、横軸が時間を、縦軸が消費電力を、それぞれ表している。
図12〜図14に示すように、冷房期(例えば夏期の昼間など)では、室温基準目標温度制御CONTROL_in、外気基準目標温度制御CONTROL_outのいずれであったとしても、在室開始前後で温度の変動が少ない。そのため、予冷時間は、一定温度時に必要な時間からの変更はない。よって、図12〜図14に示すように、冷房期(例えば夏期の昼間など)も、在室開始時設定温度Tsと在室開始後の空調目標温度Tmを別途に設定し、在室開始時設定温度Tsよりも空調目標温度Tmを低温に設定することで予冷時間中に処理する負荷量が低減するということがわかる。このことから、空調装置Aでは、予冷時間は減少、もしくは低容量運転が可能であり、一日積算の運転時間の低減、もしくは低容量運転による機器高効率化による省エネが可能となる。なお、図12及び図14では、低容量運転を実施している場合を例に示している。
さらに、在室開始時設定温度Tsは過負荷の場合を除いて、在室前の空間温度と近いため、温度差による身体への影響が少なく、快適性を向上させることが可能となる。すなわち、空調装置Aによれば、例えば、外気(32℃設定)からリビング(26℃設定)への移動時ではリビング在室開始時までにリビングの温度は29℃(deltaT2=2と想定)として運転を行い、在室開始後に26℃目標で冷房運転を行うことで、快適性を保ったまま、身体への負担を軽減させることが可能となる。
(冷房期(例えば夏の夕方など))
図15は、予冷開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における空調装置Aの予冷制御動作を示す温度線図である。図16は、予冷開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における従来の空調装置の予冷制御動作を示す温度線図である。図17は、空調装置A及び従来の空調装置の予冷開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における予冷制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。図15及び図16では、横軸が時間を、縦軸が温度を、それぞれ表している。図17では、横軸が時間を、縦軸が消費電力を、それぞれ表している。
図15〜図17に示すように、冷房期(例えば夏期の夕方など)では、室温基準目標温度制御CONTROL_in、外気基準目標温度制御CONTROL_outのいずれであったとしても、在室開始前の方が高外気温度である。そのため、在室開始前後の方が熱源機10の送風手段12のファン風量が同等であれば、凝縮温度の低下による冷凍サイクル効率の向上が可能であり、在室開始前の予冷時間を短縮することで在室開始前よりも高効率に負荷処理が可能となる。
また、在室開始時設定温度Tsと在室開始後の空調目標温度Tmを別途設定し、在室開始時設定温度Tsよりも空調目標温度Tmを低温に設定することで予冷時間中に処理する負荷量が低減する。そのため、空調装置Aでは、予冷時間の減少、もしくは低容量運転が可能であり、一日積算の運転時間低減もしくは低容量運転による機器高効率化による省エネが可能となる。なお、図15及び図17では、低容量運転を実施している場合を例に示している。
さらに、在室開始時設定温度Tsは過負荷の場合を除いて、在室前の空間温度と近いため、温度差による身体への影響が少なく、快適性を向上させることが可能となる。すなわち、空調装置Aによれば、例えば、室外(30℃設定)からリビング(26℃設定)への移動時ではリビング在室開始時までにリビングの温度は28℃(deltaT2=2と想定)として運転を行い、その後、26℃へ冷房する運転を行うことで、快適性を保ったまま、温度差による身体への負担を軽減させることが可能となる。
まず、図18〜図26に基づいて予暖制御動作の具体的な作用を説明する。
図18〜図20に基づいて、暖房期に予暖開始時刻帯での外気温度が在室開始後温度よりも低い場合(例えば冬の早朝)での予暖制御動作の具体的な作用について説明する。
図21〜図23に基づいて、暖房期に予暖開始時刻帯での外気温度と在室開始後温度がほぼ同等である場合(例えば冬の昼間)での予暖制御動作の具体的な作用について説明する。
図24〜図26に基づいて、暖房期に予暖開始時刻帯での外気温度が在室開始後温度よりも高い場合(例えば冬の夕方)での予暖制御動作の具体的な作用について説明する。
(暖房期(例えば冬の早朝など))
図18は、予暖開始時が低温時における空調装置Aの予暖制御動作を示す温度線図である。図19は、予暖開始時が低温時における従来の空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。図20は、空調装置A及び従来の空調装置の予暖開始時が低温時における予暖制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。図18及び図19では、横軸が時間を、縦軸が温度を、それぞれ表している。図20では、横軸が時間を、縦軸が消費電力を、それぞれ表している。
図18〜図20に示すように、暖房期(例えば冬の早朝など)では、室温基準目標温度制御CONTROL_in、外気基準目標温度制御CONTROL_outのいずれであったとしても、在室開始前の方が低外気温度である。そのため、熱源機10の送風手段12のファン風量が同等であれば、使用者の在室開始前の方が、蒸発温度の低下による冷凍サイクル効率の向上が可能であり、在室開始前の予暖時間を短縮することで在室開始時よりも高効率に負荷処理することが可能となる。また、蒸発温度が0℃近傍では、デフロストが必要かどうかによって消費電力に差が発生するため、低外気運転時間を短縮し、蒸発温度が0℃以上となるように制御することで省エネ効果がさらに大きくなる。
また、図18に示すように、在室開始時設定温度Tsと在室開始後の空調目標温度Tmを別途設定し、在室開始時設定温度Tsよりも空調目標温度Tmを高温に設定することで、予暖時間中に処理する負荷量が低減する。そのため、予暖時間の減少もしくは低容量運転が可能であり(図18及び図19参照)、一日積算の運転時間低減もしくは低容量運転による機器高効率化による省エネが可能となる(図20参照)。なお、図18及び図20では、低容量運転を実施している場合を例に示している。
さらに、在室開始時設定温度Tsは在室前の空間温度と近い、もしくは最低保証温度以上(例えば17℃)であるため、温度差によるヒートショックを緩和し、快適性、安全性を向上させることが可能となる。すなわち、空調装置Aによれば、例えば、寝室(室温15℃)からリビング(20℃設定)への移動時ではリビング在室開始時までにリビングの温度は最低保証温度(例えば17℃)を目標として運転を行い、その後、20℃へ暖房する運転を行うことで、快適性を保ったまま、身体への負担を軽減させることと、機器効率の向上が同時に達成可能となる。
(暖房期(例えば冬の昼間など))
図21は、予暖開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における空調装置Aの予暖制御動作を示す温度線図である。図22は、予暖開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における従来の空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。図23は、空調装置A及び従来の空調装置の予暖開始時に外気温度と在室開始後温度とほぼ同等である場合における予暖制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。図21及び図22では、横軸が時間を、縦軸が温度を、それぞれ表している。図23では、横軸が時間を、縦軸が消費電力を、それぞれ表している。
図21〜図23に示すように、暖房期(例えば冬期の昼間など)では、予暖運転時間を外気温によって補正は行わないが、在室開始時設定温度Tsと在室開始後の空調目標温度Tmを別途設定し、在室開始時設定温度Tsよりも空調目標温度Tmを高温に設定することで予暖時間中に処理する負荷量が低減する。そのため、空調装置Aでは、予暖時間の減少、もしくは低容量運転が可能であり、一日積算の運転時間低減もしくは低容量運転による機器高効率化による省エネが可能となる。なお、図21及び図24では低容量運転を実施している場合を例に示している。
さらに、在室開始時設定温度Tsは在室前の空間温度と近い、もしくは最低保証温度以上(例えば17℃)であるため、温度差によるヒートショックを緩和し、快適性、安全性を向上させることが可能となる。すなわち、空調装置Aによれば、例えば、外気(室温10℃)からリビング(20℃設定)への移動時ではリビング在室開始時までにリビングの温度は最低保証温度(例えば17℃)を目標として運転を行い、その後、20℃へ暖房する運転を行うことで、快適性を保ったまま、身体への負担を軽減させることと、機器効率の向上が同時に達成可能となる。
(暖房期(例えば冬の夕方など))
図24は、予暖開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における空調装置Aの予暖制御動作を示す温度線図である。図25は、予暖開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における従来の空調装置の予暖制御動作を示す温度線図である。図26は、空調装置A及び従来の空調装置の予暖開始時に外気温度が在室開始後温度よりも高い場合における予暖制御動作時の消費電力の変化を示す消費電力図である。図24及び図25では、横軸が時間を、縦軸が温度を、それぞれ表している。図26では、横軸が時間を、縦軸が消費電力を、それぞれ表している。
図24〜図26に示すように、暖房期(例えば冬期の夕方など)では、室温基準目標温度制御CONTROL_in、外気基準目標温度制御CONTROL_outのいずれであったとしても、在室開始前の方が高外気温度である。そのため、在室開始前後の方が熱源機10の送風手段12のファン風量が同等であれば、蒸発温度の上昇による冷凍サイクル効率の向上が可能であり、在室開始前の予暖時間を延長することで在室開始前よりも高効率に負荷処理が可能となる。
また、在室開始時設定温度Tsと在室開始後の空調目標温度Tmを別途設定し、在室開始時設定温度Tsよりも空調目標温度Tmを高温に設定することで予暖時間中に処理する負荷量が低減する。そのため、空調装置Aでは、予暖時間の減少、もしくは低容量運転が可能であり、一日積算の運転時間低減もしくは低容量運転による機器高効率化による省エネが可能となる。なお、図24及び図26では、低容量運転を実施している場合を例に示している。
さらに、在室開始時設定温度Tsは、在室前の空間温度と近い、もしくは最低保証温度以上(例えば17℃)であるため、温度差によるヒートショックを緩和し、快適性、安全性を向上させることが可能となる。すなわち、空調装置Aによれば、例えば、外気(室温12℃)からリビング(20℃設定)への移動時ではリビング在室開始時までにリビングの温度は最低保証温度(例えば17℃)を目標として運転を行い、その後、20℃へ暖房する運転を行うことで、快適性を保ったまま、身体への負担を軽減させることと、機器効率の向上が同時に達成可能となる。
《空調装置Aの奏する効果》
このようにして得られる空調装置Aは、図9〜図26に示したように、外気温度の変動や、使用者の活動状況に合わせて在室開始時設定温度Tsを設定し、予冷、予暖時間の調整ができ、快適性と身体への負担の軽減、予冷、予暖による省エネの同時達成が可能となる。
また、空調装置Aによれば、在室開始時設定温度Tsを調整することで、これまで、予冷、予暖運転を行わない方が省エネとなっていた状況(例えば、冬期の高負荷時に躯体断熱性能が低く、予暖中の放熱ロスが多い場合など)に対しても、省エネと快適性向上が可能になる。
従来は室内負荷を在室開始まですべて取り切れなかった場合には在室開始時に高容量運転を行っていたが、空調装置Aによれば在室開始後も低容量運転を継続できるために、もし、予冷又は予暖運転時に窓が開いているなどの不足の事態が発生しても、消費電力が無駄になる量を低減できる。
これらの予冷、予暖制御を行うことによって空調装置Aの処理負荷が平準化されるため、消費電力のピークカットが可能となる。そのため、電力供給側より使用量抑制指示(デマンド)が発生した場合でも快適性を保ちながら空調を運転することが可能となる。
1a 吐出温度センサ、1b 吸入温度センサ、1c 温度センサ、1d 温度センサ、1e 温度センサ、1f 温度センサ、1g 温度センサ、1h 温度センサ、2 負荷検知手段、2a 負荷検知手段、2b 負荷検知手段、2c 負荷検知手段、10 熱源機、11 熱交換器、12 送風手段、13 圧縮機、14 絞り手段、15 四方弁、16 制御基板、20 室内機、20a 室内機、20b 室内機、21 熱交換器、22 送風手段、23 制御基板、30 コントローラ、30a コントローラ、30b コントローラ、40 外部情報取得手段、41 受信部、50 在室情報取得手段、51 在室開始時温度制御部、52 目標温度設定部、53 圧縮機駆動部、54 在室開始時温度変更部、55 在室開始時温度設定部、56 運転時間変更部、57 在室時間幅取得部、100 配管、101 通信線、1000 冷凍サイクル、A 空調装置。
本発明に係る空調装置は、空調対象空間を使用者の在室前に目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置であって、使用者の在室前の状態を検知する在室前情報取得手段と、前記在室前情報取得手段での検知結果に基づいて前記予冷運転又は予暖運転を実施する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記在室前情報取得手段の検知結果に基づき、使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度を変化させるのである。
本発明に係る空調制御方法は、使用者の在室前の状態を検知し、その検知結果に基づいて、空調対象空間を使用者の在室前に目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置の空調制御方法であって、使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度と使用者の在室開始後の目標温度とが異なる場合、前記在室開始時設定温度を、前記予冷運転では使用者の在室開始後の目標温度以上に設定し、前記予暖運転では使用者の在室開始後の目標温度以下に設定し、使用者の在室前の環境が屋外であると判断したとき、検知される在室前の外気温度と予め設定されている上限温度とを比較し、前記外気温度が前記上限温度よりも小さいときには前記在室開始時設定温度から所定の温度幅を引いた値を新たな在室開始時設定温度に設定し、前記外気温度が前記上限温度以上であるときには該上限温度を保証温度として新たな前記在室開始時設定温度に設定し、使用者の在室前の状態が屋内であると判断したとき、検知される在室前の室内温度と予め設定されている目標設定温度とを比較し、前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が所定の判定閾値よりも小さいときには前記在室開始設定温度を前記目標設定温度に設定し、前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が前記判定閾値以上であるときには前記在室開始設定温度を保証温度として設定するものである。
本発明に係る空調装置は、空調対象空間を使用者の在室前に目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置であって、使用者の在室前の環境が屋内であるか屋外であるかを検知する在室前情報取得手段と、前記在室前情報取得手段での検知結果に基づいて前記予冷運転又は予暖運転を実施する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記在室前情報取得手段の検知結果に基づき、使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度を変化させるものであり、予冷運転では前記在室開始時設定温度を使用者の在室開始後の目標温度より大きく設定し、予暖運転では前記在室開始時設定温度を使用者の在室開始後の目標温度より小さく設定するものである。
本発明に係る空調制御方法は、使用者の在室前の環境が屋内であるか屋外であるかを検知し、その検知結果に基づいて、空調対象空間を使用者の在室前に目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置の空調制御方法であって、使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度と使用者の在室開始後の目標温度とが異なる場合、前記在室開始時設定温度を、前記予冷運転では使用者の在室開始後の目標温度以上に設定し、前記予暖運転では使用者の在室開始後の目標温度以下に設定し、使用者の在室前の環境が屋外であると判断したとき、検知される在室前の外気温度と予め設定されている上限温度とを比較し、前記外気温度が前記上限温度よりも小さいときには前記在室開始時設定温度から所定の温度幅を引いた値を新たな在室開始時設定温度に設定し、前記外気温度が前記上限温度以上であるときには該上限温度を保証温度として新たな前記在室開始時設定温度に設定し、使用者の在室前の環境が屋内であると判断したとき、検知される在室前の室内温度と予め設定されている目標設定温度とを比較し、前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が所定の判定閾値よりも小さいときには前記在室開始時設定温度を前記目標設定温度に設定し、前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が前記判定閾値以上であるときには前記在室開始時設定温度を保証温度として設定するものである。

Claims (11)

  1. 空調対象空間を使用者の在室前に目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置であって、
    使用者の在室前の環境が屋内であるか屋外であるかを検知する在室前環境検知手段と、
    前記在室前環境検知手段での検知結果に基づいて前記予冷運転又は予暖運転を実施する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記在室前環境検知手段の検知結果に基づき、前記予冷運転又は予暖運転の開始時刻及び使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度を変化させる在室開始時温度制御部を備えた構成である
    空調装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記在室開始時設定温度と使用者の在室開始後の目標温度とが異なる場合、
    前記在室開始時設定温度を、
    前記予冷運転では使用者の在室開始後の目標温度以上に設定し、
    前記予暖運転では使用者の在室開始後の目標温度以下に設定する目標温度設定部を備えた構成である
    請求項1に記載の空調装置。
  3. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機を備え、
    前記制御装置は、
    使用者の在室開始後の目標温度に到達するまで、前記予冷運転又は前記予暖運転と同様の運転容量で前記圧縮機を駆動する圧縮機駆動部を備えた構成である
    請求項1又は2に記載の空調装置。
  4. 前記制御装置は、
    使用者の在室前の環境が屋内である場合と屋外である場合とで前記在室開始時設定温度を異なるものとしている在室開始時温度変更部を備えた構成である
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の空調装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記在室前環境検知手段の検知結果から使用者の在室前の環境が屋外であると判断した場合、
    前記在室前環境検知手段により検知される在室前の外気温度と予め設定されている上限温度とを比較し、
    前記外気温度が前記上限温度よりも小さいときには前記在室開始時設定温度から所定の温度幅を引いた値を新たな在室開始時設定温度に設定し、
    前記外気温度が前記上限温度以上であるときには該上限温度を保証温度として新たな前記在室開始時設定温度に設定する在室開始時温度設定部を備えた構成である
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の空調装置。
  6. 前記制御装置は、
    前記在室前環境検知手段の検知結果から使用者の在室前の環境が屋内であると判断した場合、
    前記在室前環境検知手段より検知される在室前の室内温度と予め設定されている目標設定温度とを比較し、
    前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が所定の判定閾値よりも小さいときには前記在室開始設定温度を前記目標設定温度に設定し、
    前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が前記判定閾値以上であるときには前記在室開始設定温度を保証温度として設定する在室開始時温度設定部を備えた構成である
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の空調装置。
  7. 前記制御装置は、
    前記在室前環境検知手段から外気温度変動予測情報を入手し、
    前記外気温度変動予測情報の所定区間における初期温度が最終温度よりも大きく、前記初期温度と前記最終温度との差の絶対値が所定の判定閾値以上であるときは、
    前記予冷運転では、予冷運転時間を短縮し、
    前記予暖運転では、予暖運転時間を延長し、
    前記外気温度変動予測情報の所定区間における初期温度が最終温度よりも小さく、前記初期温度と前記最終温度との差の絶対値が所定の判定閾値以上であるときは、
    前記予冷運転では、予冷運転時間を延長し、
    前記予暖運転では、予暖運転時間を短縮する運転時間変更部を備えた構成である
    請求項4〜6のいずれか一項に記載の空調装置。
  8. 前記制御装置は、
    空調対象空間に存在する一又は複数の機器の使用情報を収集し、収集した情報に基づいて使用者の在室時間幅を取得する在室時間幅取得部を備えた構成である
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の空調装置。
  9. 前記機器としては、
    空調対象空間に存在する空調装置、照明、人感センサ、室内ドアのうちの少なくとも一つを適用している
    請求項8に記載の空調装置。
  10. 前記制御装置の前記圧縮機駆動部は、
    前記予冷運転又は予暖運転では、運転容量を最大運転容量の50%を目途にした固定容量で前記圧縮機を運転するように設定されている
    請求項3、請求項3に従属する請求項4〜9のいずれか一項に記載の空調装置。
  11. 使用者の在室前の環境が屋内であるか屋外であるかを検知し、その検知結果に基づいて、空調対象空間を使用者の在室前に目標温度とするように予冷運転又は予暖運転を実行する空調装置の空調制御方法であって、
    使用者の在室開始予定時刻での目標温度である在室開始時設定温度と使用者の在室開始後の目標温度とが異なる場合、
    前記在室開始時設定温度を、
    前記予冷運転では使用者の在室開始後の目標温度以上に設定し、
    前記予暖運転では使用者の在室開始後の目標温度以下に設定し、
    使用者の在室前の環境が屋外であると判断したとき、検知される在室前の外気温度と予め設定されている上限温度とを比較し、前記外気温度が前記上限温度よりも小さいときには前記在室開始時設定温度から所定の温度幅を引いた値を新たな在室開始時設定温度に設定し、前記外気温度が前記上限温度以上であるときには該上限温度を保証温度として新たな前記在室開始時設定温度に設定し、
    使用者の在室前の環境が屋内であると判断したとき、検知される在室前の室内温度と予め設定されている目標設定温度とを比較し、前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が所定の判定閾値よりも小さいときには前記在室開始設定温度を前記目標設定温度に設定し、前記室内温度と前記目標設定温度との差の絶対値が前記判定閾値以上であるときには前記在室開始設定温度を保証温度として設定する
    空調制御方法。
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