JP2020067270A - 空調制御プログラム、空調制御方法および空調制御装置 - Google Patents

空調制御プログラム、空調制御方法および空調制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】室内の温度の変化は、空調制御の開始時点における対象部屋等の蓄熱状況により大きく変化する。適切な空調制御を実行する空調制御プログラム、空調制御方法および空調制御装置に関する。【解決手段】空調制御装置10は、空調機2による空調制御の対象である対象空間1内の室温、および、外気温のデータを蓄積する。空調制御装置10は、蓄積されたデータにより算出される対象空間1の蓄熱因子を用いて、対象空間1について空調機2の運転制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、空調制御プログラム、空調制御方法および空調制御装置に関する。
消費電力を抑えつつ、ユーザにとって快適な室温となるように、エアコンなどを制御する空調制御が行われている。例えば、センサの観測値と天気情報を用いて、数分後の室温を予測し、予測された予測値を基にして、目標とする室温変化を実現するための運転計画を生成する技術が知られている。
特開2017−67427号公報 特開2015−108499号公報 国際公開第2014/017316号 特表2017−532688号公報 特開2017−75731号公報
ところで、室内の温度の変化は、空調制御の開始時点における対象部屋等の蓄熱状況により大きく変化する。しかしながら、上記技術では、室温と外気温を用いて室温を予測するので、指定時刻よりも前に目標温度に到達する事象や指定時刻までに目標温度までに到達しない事象が発生し、適切な空調制御が行えるとは言い難い。
一つの側面では、適切な空調制御を実行することができる空調制御プログラム、空調制御方法および空調制御装置を提供することを目的とする。
第1の案では、空調制御プログラムは、コンピュータに、空調機による空調制御の対象である対象空間内の室温、および、外気温のデータを蓄積する処理と、前記蓄積されたデータにより算出される前記対象空間の蓄熱因子を用いて、前記対象空間について前記空調機の運転制御を行う処理を実行させる。
一つの側面では、適切な空調制御を実行することができる。
図1は、実施例1にかかるシステムの全体構成例を示す図である。 図2は、一般的な運転計画を説明する図である。 図3は、蓄熱による影響を説明する図である。 図4は、蓄熱による温度遷移を説明する図である。 図5は、実施例1にかかる空調制御装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 図6は、実施例1にかかるセンサ値DBに記憶される情報の例を示す図である。 図7は、実施例1にかかる操作ログDBに記憶される情報の例を示す図である。 図8は、物理モデルの生成を説明する図である。 図9は、蓄熱の影響を受けるときの蓄熱性の違いによる影響を説明する図である。 図10は、蓄熱因子および冷却性能の算出を説明する図である。 図11は、室温予測を説明する図である。 図12は、運転モードによる運転計画の違いを説明する図である。 図13は、実施例1にかかる蓄熱因子の算出処理の流れを示すフローチャートである。 図14は、実施例1にかかる冷却性能の算出処理の流れを示すフローチャートである。 図15は、実施例1にかかる運転計画の生成処理の流れを示すフローチャートである。 図16は、実施例2にかかる運転計画の生成を説明する図である。 図17は、一般技術における問題点を説明する図である。 図18は、各運転モードによる運転計画を説明する図である。 図19は、サイクリング状態とユーザ操作を説明する図である。 図20は、実施例3にかかる空調制御装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 図21は、サイクリング状態の判定を説明する図である。 図22は、教師データの生成を説明する図である。 図23は、教師データの生成を説明する図である。 図24は、推論処理を説明する図である。 図25は、実施例3にかかる学習処理の流れを示すフローチャートである。 図26は、実施例3にかかるサイクリング状態フラグの算出処理の流れを示すフローチャートである。 図27は、実施例3にかかる推論処理の流れを示すフローチャートである。 図28は、一般的な手法による学習と推論を説明する図である。 図29は、実施例3による学習と推論を説明する図である。 図30は、ハードウェア構成例を説明する図である。
以下に、本願の開示する空調制御プログラム、空調制御方法および空調制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
[全体構成例]
図1は、実施例1にかかるシステムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、このシステムは、空調制御装置10と空調制御の対象となる空間の一例である部屋1に設置される各装置とがネットワークを介して通信可能に接続される空調制御システムである。本実施例では、空調制御の一例として冷房の空調制御について説明する。なお、空調制御装置10は、部屋1の内部に設置されてもよく、部屋1の外に設置することもできる。ネットワークには、有線や無線を問わず、インターネットなどの各種通信網を採用することができる。
部屋1は、室内1aと外部とを遮断する外壁1b、室内1aに設置される空調機2、部屋1の室外に設置される室外機3、室内1aに設置されるセンサ4を有する。外壁1bは、外気温の影響を受け、熱を蓄積する。空調機2は、部屋1内の冷却または暖房を実行するエアコンなどであり、リモコン等や空調制御装置10からの指示に応じて空調制御を実行する。また、空調機2は、空調制御のオン/オフとその時刻とを対応付けた操作ログなどを収集して、空調制御装置10に送信する。
室外機3は、空調機2の室外機であり、外気温を測定するセンサ(図示しない)や図示しない圧縮機を有する。センサ4は、室内の温度(室温)や室外機3のセンサから取得した室外の温度(外気温)を収集して、空調制御装置10に送信する。なお、圧縮機は、冷媒を圧縮して高温・高圧の冷媒とするものであり、インバータで駆動され、空調状況に応じて運転容量が制御される。
空調制御装置10は、部屋1内の各装置を管理および空調機2の空調制御を実行する制御装置の一例である。この空調制御装置10は、センサ4から室温や外気温などを含むセンサ値を取得し、空調機2から空調制御のオン/オフを含む操作ログを取得する。そして、空調制御装置10は、部屋1の外壁1bの蓄熱量を考慮することにより、目標とする室温の変化に合うように、運転計画を生成する。
ここで、一般的な運転計画を説明する。図2は、一般的な運転計画を説明する図である。図2示す例は、夏の睡眠中の室温制御の例である。図2に示すように、一般的な運転計画は、目標とする室内変化のカーブがあり、それを実現するための計画である。例えば、過去のセンサ値や直近のセンサ値の情報、外気温の変化などを用いて、冷房を行わなかったとき(空調制御OFF時)の室温の時間変化を特定する。そして、冷房OFF時の室温の時間変化と理想の室温とを比較し、室温が理想の室温を越えないようにするために、冷房の開始時刻を決定する運転計画を生成する。図2の例では、理想の室温27℃を越えないために、5時半に冷房を開始する運転計画が生成される。
しかし、室内1aの温度の変化は、運転開始の時点で対象の部屋1等の蓄熱状況により大きく変化する。具体的には、外壁1bは、昼間の外気温の上昇に伴って蓄熱し、夜間の外気温の低下に伴って室内1aに放熱する。つまり、昼間の一定時間は、外部の熱が外壁1bに蓄熱されるので、外部から室内への熱の流入が小さく、上昇する外気温が室温に与える影響は小さい。また、夜間の一定時間は、外壁1bに昼間の熱が蓄熱されている状態なので、外気温が低下している間、外壁1bから室内1aへの放熱が発生し、室温の上昇が大きい。
図3は、蓄熱による影響を説明する図である。図3には、ある室内における室温、外気温、温度設定の履歴を示している。図3に示すように、午前は、前日の夜に蓄積された外壁1bの熱が放熱済みの状態であり、外壁1bに熱が蓄積可能であるので、外気温は上昇するが室温の上昇は小さい。このため、図3の(a)に示すように、午前中に室温を30℃から27℃まで冷房する場合、外気温の影響による室温の上昇が少ないにも関わらず、目標温度まで冷房を行うことになり、目標時刻までに室温が下がり過ぎることがある。
また、午後は、昼間に蓄積された外壁1bの熱が室内1aに放熱されるので、外気温は下がっているが室温は上昇する。このため、図3の(b)に示すように、夕方以降に室温を30℃から27℃まで冷房する場合、外気温の影響を受けて室温が上昇している状況で目標温度までの冷房を行うことになり、目標時刻までに室温が下がりきらないことがある。つまり、図3の(a)と(b)とに示すように、同じように、室温を30℃から27℃まで下げる冷房を行う場合でも、外壁1bが蓄熱可能な昼間では25分で済むが、外壁1bから室内1aへの放熱がある夕方では35分もかかる場合がある。
ここで、外壁1bの蓄熱の影響をより詳細に説明する。図4は、蓄熱による温度遷移を説明する図である。図4では、昼間の外気温(Tout)が31℃であった状態(図4の(a))で生成された運転計画を、昼間の外気温が35℃であった状態(図4の(b))に流用した例を説明する。なお、運転計画は、17時30分に冷房を行って、18時に室温(Troom)を目標温度(25℃)まで冷却する運転計画であり、16時以降の外気温の遷移は両方の状態で同じである。
図4の(a)に基づいて生成した運転計画では、17:30に、設定温度を29℃に設定して冷房を開始し、10分おきに設定温度を2℃下げるように冷房を行い、目標時刻18時に目標温度まで室温を下げることができる。一方、図4の(b)に同じ運転計画を適用した場合、図4の(a)と同様に冷房を行ったとしても、外壁1bの蓄熱により室温が上昇するので、目標時刻18時に目標温度まで室温を下げることができない。
このように、室内温度や外気温のみで運転計画を生成した場合、目標時刻より前に目標温度に達したり、目標時刻までに目標温度に到達しない等の現象が生じるので、適切な空調制御を実行することができない。
そこで、実施例1にかかる空調制御装置10は、空調機2の制御対象である部屋1の室内1aの温度および外気温のデータを蓄積する。そして、空調制御装置10は、蓄積されたデータより算出される部屋1の蓄熱状況を用いて、部屋1についての空調機2の運転制御を行う。すなわち、空調制御装置10は、蓄熱を考慮しない第1の運転モードと、蓄熱を考慮する第2の運転モードとを動的に切替えて、空調対象の空間の蓄熱を考慮した制御を行うことで、適切な空調制御を実行する。
[機能構成]
図5は、実施例1にかかる空調制御装置10の機能構成を示す機能ブロック図である。図5に示すように、空調制御装置10は、通信部11、記憶部12、制御部20を有する。通信部11は、他の装置との間の通信を制御する処理部であり、例えば通信インタフェースなどである。例えば、通信部11は、管理者端末との間のデータ送受信を実行し、部屋1に設置される各装置(デバイス)との間のデータ送受信を実行する。
記憶部12は、データや制御部20が実行するプログラムを記憶する記憶装置の一例であり、例えばメモリやハードディスクなどである。この記憶部12は、センサ値DB13、操作ログDB14、気象情報DB15、設定情報DB16を記憶する。
センサ値DB13は、センサ4により取得された外気温や室温に関するセンサ値を記憶するデータベースである。ここで記憶されるセンサ値は、空調制御装置10がセンサ4から取得する情報であり、温度の時間変化などセンサ4が測定できる他の情報を含んでいてもよい。
図6は、実施例1にかかるセンサ値DB13に記憶される情報の例を示す図である。図6に示すように、センサ値DB13は、「time、Troom、Tout」を対応付けて記憶する。ここで記憶される「time」は、測定時刻であり、「Troom」は、室温の測定結果であり、「Tout」は、外気温の測定結果である。図6の例では、時刻「12:00」の測定結果が、室温「25℃」であり外気温「31℃」であることを示す。
操作ログDB14は、空調制御装置10の操作に関するログ情報を記憶するデータベースである。ここで記憶されるログ情報は、空調制御装置10が空調機2や空調機2のリモコンから取得する情報であり、設定温度など空調機2などが測定できる他の情報を含んでいてもよい。
図7は、実施例1にかかる操作ログDB14に記憶される情報の例を示す図である。図7に示すように、操作ログDB14は、「time、ON/OFF」を対応付けて記憶する。ここで記憶される「time」は、収集時刻であり、「ON/OFF」は、空調機2の操作ログである。図7の例では、時刻「12:00」では、空調機2が「OFF」であったことを示す。
気象情報DB15は、外部の気象サーバなどから取得した気象情報を記憶するデータベースである。例えば、気象情報DB15は、空調制御装置10が任意のタイミングで気象サーバから取得した、外気温や湿度の観測値、外気温や湿度の予報値、天候などを記憶する。
設定情報DB16は、空調制御に関する各種設定情報を記憶するデータベースである。例えば、設定情報DB16は、空調制御の目標時刻および目標温度(室温)、後述する制御部20によって算出された物理モデル、物理モデルの各種係数や各種パラメータ、生成された運転計画などを記憶する。なお、目標時刻や目標温度は、利用者等により任意に設定することができる。
制御部20は、空調制御装置10全体を司る処理部であり、例えばプロセッサなどである。この制御部20は、事前学習部30、運転計画部40、空調制御部50を有する。なお、事前学習部30、運転計画部40、空調制御部50は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。また、制御部20は、センサ4からセンサ値を取得してセンサ値DB13に格納し、空調機2から操作ログを取得して操作ログDB14に格納する。
事前学習部30は、モデル生成部31と係数推定部32を有し、運転計画の生成の前に、蓄熱を考慮した蓄熱因子を含む物理モデルの生成および物理モデルの各パラメータ等の調整を実行する処理部である。
モデル生成部31は、蓄熱を考慮した蓄熱因子を含む物理モデルを生成する処理部である。図8は、物理モデルの生成を説明する図である。図8に示すように、外気温をT、外壁1b内の壁内部温をT、部屋1内の室温をT、外気温から壁内部温への影響をqow、室温から壁内部温への影響をqrwとする。また、Wは、エアコンの冷却能力であり、空調機2の設計書や一般的な伝熱工学などから定まる定数である。なお、ここでは、前提として、外気温は熱の移動によって変化せず、室温は場所によらず一定とし、外壁の温度は中心のみを考慮し、空調機2の運転によって単位時間当たりに放出される熱量は一定とする。
このような状態において、時刻tにおけるqow(t)は、外壁1bへの熱伝達係数αを用いて式(1)にように定式化でき、時刻tにおけるqrw(t)も、外壁1bへの熱伝達係数αを用いて式(2)にように定式化できる。
Figure 2020067270
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また、単位時間当たりの壁内部温の変化(dT(t)/dt)は、壁の比熱cを用いて式(3)のように定式化できる。また、単位時間当たりの室温の変化(dT(t)/dt)は、家ごとの固有値であるが定数である室内の比熱cと、部屋1の空気の体積と比熱とから算出される定数βとを用いて、式(4)のように定式化できる。
Figure 2020067270
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そして、式(1)から式(4)をまとめる際に、「cα」を蓄熱因子σとし、「cα(c−2)」を蓄熱因子σとすることで、単位時間当たりの室温の変化(dT(t)/dt)を式(5)のように定式化できる。この式(5)は、蓄熱のもとになる温度差積分項を含んでおり、蓄熱を考慮した第2の運転モード時に使用される。一方、第1の運転モードは、蓄熱を考慮する必要がないので、空調機2の冷却性能(βW)を用いることができる(式(6))。
Figure 2020067270
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図5に戻り、係数推定部32は、モデル生成部31によって生成された物理モデルの係数を推定する処理部である。具体的には、係数推定部32は、式(5)における蓄熱因子σとσ、および、空調機2の冷却性能(βW)を、センサ値DB13や操作ログDB14に記憶される実データを用いて推定する。
ここで、実データから蓄熱因子σとσを求める中で、温度差積分項の積分する時間は家の外壁に応じて変わる。図9は、蓄熱の影響を受けるときの蓄熱性の違いによる影響を説明する図である。図9の(a)に示すように、鉄筋コンクリートのように外壁1bの蓄熱性が良い空間の場合、蓄熱性が高いので、長時間蓄熱されることから、積分時間も長い方が好ましい。一方、図9の(b)に示すように、プレハブ校舎のように外壁1bの蓄熱性が悪い空間の場合、蓄熱性が低いので、短時間しか蓄熱されないことから、積分時間も短い方が好ましい。
そこで、係数推定部32は、実データを活用し、積分時間を1、2、3または4の各時間として、各積分時間で積分を行ってフィッティングし、決定係数R2が最大となる積分時間を求める。なお、積分時間は一例であり、任意に変更できる。
図10は、蓄熱因子および冷却性能の算出を説明する図である。まず、係数推定部32は、1、2、3、4時間の各積分時間について、式(5)から得られる空調機2がオフのときの単位時間当たりの室温変化を示す式(7)を用いて、対象空間に対する蓄熱因子を求める。具体的には、図10に示すように、係数推定部32は、空調機2がOFFのときの室温と外気温の情報(ログ)を、センサ値DB13および操作ログDB14を用いて取得する。続いて、係数推定部32は、積分時間に対応する実データをログから取得し、実データのTroomを式(7)のTに代入し、Toutを式(7)のTに代入して、単位時間当たりの室温変化を算出する。そして、係数推定部32は、回帰分析により蓄熱因子σとσを算出するとともに、決定係数R2を算出する。このようにして、係数推定部32は、各積分時間について、各蓄熱因子(σとσ)および決定係数R2を算出する。そして、係数推定部32は、決定係数R2が最も高い積分時間の算出結果を採用する。
次に、係数推定部32は、空調機2の冷却性能(βW)を算出する。具体的には、図10に示すように、係数推定部32は、空調機2がONのときの室温と外気温の情報(ログ)を、センサ値DB13および操作ログDB14を用いて取得する。続いて、係数推定部32は、決定された各蓄熱因子(σとσ)を代入した式(5)に、空調機2がONのときの実データを入力して、空調機2の冷却性能(βW)を算出する。
このように、事前学習部30は、空調制御対象の空間に応じた蓄熱因子(σとσ)および空調機の冷却性能(βW)を算出して、適切な物理モデルを構築することができる。この結果、算出された蓄熱因子(σとσ)および空調機の冷却性能(βW)を代入した式(5)が第2の運転モード時に使用され、空調機の冷却性能(βW)を代入した式(6)が第1の運転モード時に使用される。
図5に戻り、運転計画部40は、判定部41と予測部42と計画生成部43とを有し、事前学習部30により生成された物理モデルを用いて、ユーザの目標に応じた運転計画を生成する処理部である。
判定部41は、空調制御対象の空間の状態を判定し、第1の運転モードか第2の運転モードのいずれを用いるかを判定する処理部である。具体的には、判定部41は、制御対象の空間が蓄熱の影響を受ける状態か否かによって、運転モードを選択する。
例えば、判定部41は、「(時刻8時から12までの4時間分の外気温−室温)の積算の平均値」を閾値とし、推論する直前4時間分の「外気温−室温の積算」が閾値以上の場合に、蓄熱の影響を受けると判定して第2の運転モードを選択し、閾値未満の場合に、蓄熱の影響を受けないと判定して第1の運転モードを選択する。別例としては、判定部41は、「現室温が過去の平均室温より閾値以上高い」場合に、第2の運転モードを選択する。そして、判定部41は、判定結果を予測部42に出力する。
予測部42は、判定部41により選択された運転モードを用いて、室温の変化を予測する処理部である。具体的には、予測部42は、空調機2をいつ起動させて、設定温度をどのタイミングで何℃に設定すれば、省エネと定義される運転を満たしつつ、目標時刻に目標温度に冷却することができるかを予測する。
一例として、図11を用いて、夏に、現在時刻17時の室温が30℃のときに、時刻18時に室温25℃に到達させ、かつ、省エネと定義される運転(例えば、設定温度と室温とのかい離が2℃以内)となる運転を予測する例を説明する。なお、外気温は、気象情報DB15に格納される予報値を用いることとし、運転モードは第2の運転モード(式(5))を用いることとする。
図11は、室温予測を説明する図である。予測部42は、算出された蓄熱因子(σとσ)および空調機の冷却性能(βW)を代入した式(5)に、ある時刻の外気温の予報値(Tout)と実測された室温(Troom)を代入して、次の時刻の室温の予測値を算出する。予測部42は、この計算を繰り返すことで、目標時刻に目標室温になる室温予測を実行する。
例えば、図11の(a)に示すように、予測部42は、17時に設定温度28℃で空調機2を起動させ、17時の室温30℃と外気温30℃とを用いた式(5)により17時10分の室温を28.5℃と予測する。次に、予測部42は、17時10分に設定温度を27℃に変更し、17時10分の室温28.5℃と外気温29℃とを用いた式(5)により17時20分の室温を27℃と予測する。このような予測を繰り返すことで、予測部42は、17時40分に目標温度25℃に到達すると予測する。したがって、この予測では、目標時刻18時よりも20分早く目標温度に到達するので、余計な電力を使うことになり、適切な空調制御とは判断できない。
また、図11の(b)の例では、予測部42は、17時10分に設定温度29℃で空調機2を起動させ、17時10分の室温31℃と外気温29℃とを用いた式(5)により17時20分の室温を29.5℃と予測する。次に、予測部42は、17時20分に設定温度を28℃に変更し、17時20分の室温29.5℃と外気温29℃とを用いた式(5)により17時30分の室温を28℃と予測する。このような予測を繰り返すことで、予測部42は、18時00分に目標温度25℃に到達すると予測する。したがって、この予測では、目標時刻18時に目標温度に到達するので、適切な空調制御と判断できる。
また、図11の(c)の例では、予測部42は、17時20分に設定温度29℃で空調機2を起動させ、17時20分の室温31℃と外気温29℃とを用いた式(5)により17時30分の室温を29.5℃と予測する。次に、予測部42は、17時30分に設定温度を28℃に変更し、17時30分の室温29.5℃と外気温29℃とを用いた式(5)により17時40分の室温を28℃と予測する。このような予測を繰り返すことで、予測部42は、18時00分に目標温度25.5℃に到達すると予測する。したがって、この予測では、目標時刻18時に目標温度に到達できないので、適切な空調制御とは判断できない。
上記例のように、予測部42は、選択された運転モードの物理モデルを用いて、複数のパターンの室温予測を実行し、適切な空調制御の計画を生成する。そして、予測部42は、適切と判断された空調制御の計画を計画生成部43に出力する。
図5に戻り、計画生成部43は、予測部42による予測結果に基づいて、空調機2の運転計画を生成する処理部である。例えば、計画生成部43は、図11の(b)に示す予測結果が通知された場合、「時刻、制御内容」を含む運転計画を生成し、空調制御部50に通知したり、記憶部12等に格納したりする。
より詳細には、計画生成部43は、「時刻、制御内容」として「17時10分、設定温度29℃で空調機2をON」、「17時20分、設定温度を29℃から28℃に変更」、「17時30分、設定温度を28℃から26℃に変更」」、「17時40分、設定温度を26℃から25℃に変更」、「17時50分、設定温度25℃を維持」、「18時00分、設定温度25℃を維持」を運転計画として生成する。
ここで、各運転モードの運転計画を説明する。図12は、運転モードによる運転計画の違いを説明する図である。図12では、昼間の温度が35℃で暑い日の第2の運転モードを使用した16時以降の運転計画と、昼間の温度が30℃で比較的涼しい日の第1の運転モードを使用した16時以降の運転計画とを比較する。なお、16時以降では、外気温の遷移および空調制御が行われていないときの室温の遷移は、いずれの日でも同じとする。
図12に示すように、昼間が暑い日は、昼間の外壁の蓄熱量が多いので、外気温が下がる夕方以降は、外壁から室内へ放熱の影響を受けて、室温の下がり方が小さいと予測される。このため、冷房の開始時間が早く、設定温度も低くした、強めの冷房を行う運転計画が生成される。一方で、昼間が涼しい日は、昼間の外壁の蓄熱量が少ないので、外気温が下がる夕方以降は、外壁から室内へ放熱の影響が小さく、室温の下がり方が大きいと予測される。このため、冷房の開始時間が遅く、設定温度も高くした、弱めの冷房を行う運転計画が生成される。
このように、空調制御の対象時間の室温の遷移や外気温の遷移が同じ場合であっても、昼間の外気温等により外壁の蓄熱量を考慮して、適切な運転モードを選択し、選択した運転モードによる異なる運転計画を生成することができる。
空調制御部50は、計画生成部43により生成された運転計画にしたがって、空調制御を実行する処理部である。例えば、空調制御部50は、運転計画に沿って、空調機2のリモコンを遠隔で制御して、空調機2の起動や停止、設定温度の変更などを実行する。別例として、空調制御部50は、空調機2のリモコンが有するマイコンなどに、運転計画のデータをダウンロードさせて、運転計画に沿ったリモコンによる自動制御を実行させることもできる。
[処理の流れ]
次に、上述した空調制御装置10が実行する各処理について説明する。ここでは、蓄熱因子の算出処理、冷却性能の算出処理、運転計画の生成処理について説明する。
(蓄熱因子の算出処理)
図13は、実施例1にかかる蓄熱因子の算出処理の流れを示すフローチャートである。図13に示すように、係数推定部32は、エアコンなどの空調機2がOFFの時の室温のデータや外気温のデータを各DBから取得する(S101)。
続いて、係数推定部32は、例えば1、2、3、4時間などの複数の積分時間の中から1つの積分時間を選択し(S102)、選択した積分時間に基づき、単位時間当たりの室温変化を算出する式を列挙する(S103)。
そして、係数推定部32は、回帰分析により蓄熱因子(σとσ)を算出し(S104)、決定係数R2を算出する(S105)。その後、係数推定部32は、各積分時間の全てで計算が完了すると(S106:Yes)、決定係数R2が最も高くなる積分時間とその時の蓄熱因子を選択して、設定情報DB16等に出力する(S107)。なお、係数推定部32は、未計算の積分時間が存在する場合(S106:No)、S102以降を繰り返す。
(冷却性能の算出処理)
図14は、実施例1にかかる冷却性能の算出処理の流れを示すフローチャートである。図13に示すように、係数推定部32は、エアコンなどの空調機2がONの時の室温のデータや外気温のデータを各DBから取得する(S201)。
そして、係数推定部32は、外気温の影響を受けるか否かを判定する(S202)。ここで、係数推定部32は、外気温の影響を受ける場合(S202:Yes)、第2の運転モードを選択する(S203)。続いて、係数推定部32は、式(5)と算出済みの蓄熱因子(σとσ)と選択済みの積分時間とを用いて、単位時間当たりの室温変化の式を列挙し(S204)、回帰分析により冷却性能(βW)を算出する(S205)。
一方、係数推定部32は、外気温の影響を受けない場合(S202:No)、第1の運転モードを選択する(S206)。続いて、係数推定部32は、式(6)を用いて単位時間当たりの室温変化の式を列挙し(S207)、回帰分析により冷却性能(βW)を算出する(S205)。
(運転計画の生成処理)
図15は、実施例1にかかる運転計画の生成処理の流れを示すフローチャートである。図15に示すように、判定部41は、各DBから室温のデータや外気温のデータを取得する(S301)。
続いて、判定部41は、外気温の影響を受けるか否かを判定する(S302)。そして、予測部42は、外気温の影響を受けると判定された場合(S302:Yes)、第2の運転モードを選択し、式(5)を用いて室温の変化を予測する(S303とS304)。すなわち、予測部42は、積分時間、蓄熱因子、冷却性能を取得し、第2の運転モードのしたがって目標室温変化に沿う運転計画を探索する。その後、計画生成部43は、探索された運転計画を生成して記憶部12等に出力する(S305)。
一方、予測部42は、外気温の影響を受けないと判定された場合(S302:No)、第1の運転モードを選択し、式(6)を用いて室温の変化を予測する(S306とS307)。すなわち、予測部42は、冷却性能を取得し、第1の運転モードのしたがって目標室温変化に沿う運転計画を探索する。その後、計画生成部43は、探索された運転計画を生成して記憶部12等に出力する(S305)。
[効果]
上述したように、空調制御装置10は、蓄熱因子(σとσ)と部屋の特性を加味した空調機2の冷却性能(βW)を推定することができる。そして、空調制御装置10は、外気温と室温の関係性から、蓄熱因子を使うか否かを判断し、それを基に、数分後の室温を精度良く予測し、目標とする室温変化を実現する運転計画を立てることができる。この結果、空調制御装置10は、目標とする室温に到達するまでの時間を精度よく予測し、不快さを軽減させる運転計画を立案することができ、空調対象の空間の蓄熱を考慮した制御を行うことができる。
ところで、実施例1では、空調機2がOFFの状態から運転計画を生成する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、空調機2がONの状態から運転計画を生成することもできる。そこで、実施例2では、空調機2が冷却を実行中に、運転計画を生成する例を説明する。
図16は、実施例2にかかる運転計画の生成を説明する図である。図16は、睡眠中に体温にあわせて室温を変化させるために、時間に応じて目標温度の設定を段階的に切り替える例である。活動中は、室温を28℃に維持するように空調制御が行われるが、睡眠中は、体温が下がる。このため、睡眠中に下がる体温に応じて室温を調整するために、22時の睡眠開始以降、23時に室温27℃、2時30分に室温26℃、4時に室温27℃、6時に28℃となるような室温変化カーブを実現する運転計画を生成する。
一方、一般技術では、日中の気温(外気温)が違う場合(最大外気温30℃の日、最大外気温35℃の日)でも、夜21時以降の室温や外気温が同じだと、同じ運転計画を出力する。例えば、23時55分に設定温度を28℃から27℃に変更し、2時25分に設定温度を27℃から26℃に変更し、3時30分に設定温度を26℃から27℃に変更し、5時40分に設定温度を27℃から28℃に変更する運転計画を立てて、室温変化カーブを実現する。
ところが、最大外気温が35℃で昼間の温度が高い日は、外壁の蓄熱の影響により、最大外気温が30℃で昼間の温度が高くない日に比べて、夜間に室内温度が下がらないので、運転計画通りに室温が変化しない。図17は、一般技術における問題点を説明する図である。図17に示すように、昼間の外気温が高くない日は、上記運転計画にしたがって空調制御を実行することで、理想の室温変化カーブを実現できる。しかし、昼間の外気温が高い日は、上記運転計画にしたがって空調制御を実行すると、24時や2時30分などで室温変化が遅れるので、理想の室温変化カーブから大きく外れた室温変化となる。
そこで、実施例2にかかる空調制御装置10は、実施例1と同様の手法により、睡眠が開始される22時までに、当日の昼間の外気温から外壁の蓄熱状況を判断し、第1の運転モードか第2の運転モードのいずれかを選択する。そして、空調制御装置10は、各運転モードにしたがった室温変化カーブを実現する運転計画を生成する。
図18は、各運転モードによる運転計画を説明する図である。図18では、空調制御装置10は、昼間の外気温が低い日に対しては、式(6)を用いて、運転計画(b)として「23時55分、設定温度を28℃から27℃に変更」、「2時25分、設定温度を27℃から26℃に変更」、「3時30分、設定温度を26℃から27℃に変更」、「5時40分、設定温度を27℃から28℃に変更」を生成する。
同様に、空調制御装置10は、昼間の外気温が高い日に対しては、式(5)を用いて、運転計画(c)として「23時45分、設定温度を28℃から27℃に変更」、「2時20分、設定温度を27℃から26℃に変更」、「3時30分、設定温度を26℃から27℃に変更」、「5時40分、設定温度を27℃から28℃に変更」を生成する。
すなわち、22時以降の夜間のうち、序盤は日中の蓄熱で35℃まで上がった日の方が先に設定温度を下げる運転計画になり、夜明けは、蓄熱の影響もなくなり、設定温度の変更の運転計画は同じになる。このように、昼間の蓄熱の影響を考慮した運転計画を生成して空調制御を実行できる。したがって、日中の外気温が高い日の運転計画(c)による室温変化カーブも、日中の外気温が高くない日の運転計画(b)による室温変化カーブも、理想の室温変化カーブ(a)に近いカーブとなるので、昼間の温度に関わらず、ユーザの睡眠を快適にする空調制御を実行することができる。
ところで、室内の蓄熱状況により、空調機2の空調負荷が室内の熱負荷よりも大きくなり、室温が安定しない状態(ガタつく状態)である「サイクリング状態(ハンチング状態)」が発生し、ユーザが不快と感じる時間が長くなる状況が発生することがある。
図19は、サイクリング状態とユーザ操作を説明する図である。図19に示すように、サイクリング状態は、壁などの蓄熱状況により、空調機2の設置温度が一定にも関わらず、室温が上下して定まらない状態である。この状態では、ユーザは、不快と感じ、設定温度を操作することが一般的である。一方で、サイクリング状態でないときは、ユーザの不快数は小さいので、ユーザによる設定温度の変更回数が少ない。
つまり、設定温度および室温が同じ状態であっても、サイクリング状態か否かにより、ユーザ操作が異なることがある。そこで、実施例3では、サイクリング状態であるか否かを示すフラグを特徴量に含ませることで、サイクリング状態を加味した推論を実行する学習モデルを生成する。
[機能構成]
図20は、実施例3にかかる空調制御装置10の機能構成を示す機能ブロック図である。図20に示すように、空調制御装置10は、通信部101、記憶部102、制御部110を有する。通信部101は、実施例1で説明した通信部11と同様、他の装置との間の通信を制御する処理部であり、例えば通信インタフェースなどである。
記憶部102は、データや制御部110が実行するプログラムを記憶する記憶装置の一例であり、例えばメモリやハードディスクなどである。この記憶部102は、センサ値DB103、操作ログDB104、設定温度DB105、教師データDB106、学習結果DB107を記憶する。
センサ値DB103は、センサ4により取得された外気温や室温に関するセンサ値を記憶するデータベースである。具体的には、センサ値DB103は、図6で説明したセンサ値DB13と同様の情報を記憶する。
操作ログDB104は、空調機2の操作に関するログ情報を記憶するデータベースである。具体的には、操作ログDB104は、図7で説明した操作ログDB14と同様の情報を記憶する。
設定温度DB105は、空調機2の設定温度に関する情報を記憶するデータベースである。例えば、設定温度DB105は、センサ値DB103や操作ログDB104に記憶される各時刻における設定温度を記憶する。ここで記憶される情報は、空調制御装置10が空調機2や空調機2のリモコンから取得する情報である。
教師データDB106は、ユーザ操作を推論する学習モデルの学習に利用される教師データを記憶するデータベースである。具体的には、教師データDB106は、説明変数である特徴量と、目的変数であるラベルとが対応付けられた教師データを記憶する。なお、特徴量は、センサ値や後述するサイクリング状態フラグである。ラベルは、ユーザが設定温度を上げる操作を示す「Up」、ユーザが設定温度を下げる操作を示す「Down」、ユーザが設定温度の変更を行わなかったことを示す「Keep」のいずれかを示すユーザ操作である。
学習結果DB108は、学習結果を記憶するデータベースである。具体的には、学習結果DB108は、後述する学習実行部130により格納された学習モデルの各種パラメータなどを記憶する。なお、学習モデルには、ニューラルネットワークや線形モデルなどを用いることができる。
制御部110は、空調制御装置10全体を司る処理部であり、例えばプロセッサなどである。この制御部110は、事前学習部120、学習実行部130、推論実行部140を有する。なお、事前学習部120、学習実行部130、推論実行部140は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
事前学習部120は、操作OFF時の室温、外気温の履歴から部屋1の蓄熱因子を推定する処理部である。具体的には、実施例1で説明した事前学習部30と同様の処理を実行するので、詳細な説明は省略する。なお、ここでは、実施例1−2と同様、蓄熱因子σと蓄熱因子σとが算出される。
学習実行部130は、教師データ生成部131と学習部132を有し、ユーザ操作を推論(予測)する学習モデルを学習する処理部である。
教師データ生成部131は、センサ値DB103、操作ログDB104、設定温度DB105のそれぞれに記憶される情報を用いて、教師データを生成する処理部である。具体的には、教師データ生成部131は、時刻tにおける教師データを生成する場合、蓄熱因子を用いて時刻t−1におけるサイクリング状態フラグを決定する。そして、教師データ生成部131は、時刻tの5分前である時刻t−1のセンサ値、時刻tの10分前である時刻t−2のセンサ値、時刻tの15分前である時刻t−3のセンサ値をセンサ値DB103から取得するとともに、時刻tのユーザ操作を操作ログDB104から取得する。
その後、教師データ生成部131は、特徴量「時刻t−1のセンサ値、時刻t−2のセンサ値、時刻t−3のセンサ値、サイクリング状態フラグ」とラベル「時刻tにおけるユーザ操作」とを対応付けた教師データを生成して、教師データDB106に格納する。
例えば、教師データ生成部131は、式(7)を用いて、n時間分の蓄熱量に基づく値(温度変化、室温変化)を算出し、理論値(Lmin)の方が算出値より大きい場合に、サイクリング状態を1と判定し、算出値の方が理論値(Lmin)より大きい場合に、サイクリング状態を0と判定する。なお、式(7)におけるσおよびσは、蓄熱因子であり、Tは外気温であり、Tは部屋内の室温である。
Figure 2020067270
図21は、サイクリング状態の判定を説明する図である。図21に示すように、時刻19:00時点での外気温、室温などの各種センサ値が同じであっても、昼間が暑い日と暑くない日とで壁への蓄熱量が異なる。昼間が暑い日では、蓄熱量が多いことから式(7)の値が大きくなり、サイクリング状態は0となる。一方で、昼間が厚くない日は、蓄熱量が小さいことから、空調機2による冷房が良く利いてユーザが設定温度を頻繁に変更する日である。このため、昼間が厚くない日では、式(7)の値が小さくなり、サイクリング状態は1となる。
次に、図22と図23を用いて、教師データの生成を具体的に説明する。図22と図23は、教師データの生成を説明する図である。ここでは、ある時刻の5分後のユーザ操作を予測する学習モデルの学習に利用する教師データの生成を一例として説明するが、あくまで一例であり、予測時間や各種単位等は任意に変更することができる。
図22に示すように、教師データ生成部131は、ウィンドウ枠に対応するセンサ値をセンサ値DB103から取得する。例えば、教師データ生成部131は、時刻tに対応する教師データを生成する場合、5分前、10分前、15分前それぞれの室温と設定温度と外気温とを取得する。そして、教師データ生成部131は、取得したセンサ値を、「5分前の室温,10分前の室温,15分前の室温,5分前の設定温度,10分前の設定温度,15分前の設定温度,5分前の外気温,10分前の外気温,15分前の外気温」に正規化して特徴量を生成する。また、教師データ生成部131は、ラベルとして使用する、時刻tにおけるユーザ操作の内容を操作ログDB104から取得する。
続いて、図23に示すように、教師データ生成部131は、取得したセンサ値のうち、室温をTに代入し、外気温をTに代入し、算出済みの各σ(蓄熱因子)を設定した式(7)により、室内の温度変化の値を算出する。そして、教師データ生成部131は、室内の温度変化の値と理論値(Lmin)とを比較する。
ここで、教師データ生成部131は、理論値(Lmin)の方が大きい場合は、サイクリング状態フラグを1と判定し、正規化済みの特徴量に追加して、特徴量ベクトル[5分前の室温,10分前の室温,15分前の室温,5分前の設定温度,10分前の設定温度,15分前の設定温度,5分前の外気温,10分前の外気温,15分前の外気温,1(サイクリング状態フラグ)]を生成する。
一方、教師データ生成部131は、室内の温度変化の方が大きい場合は、サイクリング状態フラグを0と判定し、正規化済みの特徴量に追加して、特徴ベクトル[5分前の室温,10分前の室温,15分前の室温,5分前の設定温度,10分前の設定温度,15分前の設定温度,5分前の外気温,10分前の外気温,15分前の外気温,0(サイクリング状態フラグ)]を生成する。その後、教師データ生成部131は、時刻tにおける特徴ベクトルに時刻tのユーザ操作をラベルとして付与することで、教師データを生成する。
図20に戻り、学習部132は、教師データを用いて、学習モデルを学習する処理部である。具体的には、学習部132は、教師データDB106から教師データを読み出して、特徴ベクトルを用いた教師有学習により学習モデルを生成する。そして、学習部132は、学習が完了すると、学習結果を学習結果DB107に格納する。上述した例では、学習部132は、ある時刻(推論時刻)の5分後に行われるユーザ操作を推論する学習モデルを生成する。
推論実行部140は、特徴量生成部141と推論部142を有し、学習済みの学習モデルを用い、ユーザ操作を推論する処理部である。また、推論実行部140は、推論結果にしたがって、空調制御を実行する。
特徴量生成部141は、推論対象のデータを生成する処理部である。具体的には、特徴量生成部141は、教師データ生成部131と同様の手法を用いて、特徴量の生成を実行し、推論部142に出力する。
推論部142は、特徴量生成部141により生成された特徴量と学習済みの学習モデルとを用いて、ユーザ操作を推論する処理部である。具体的には、推論部142は、学習結果DB107から各種パラメータを読み出し、各種パラメータを用いて学習済みの学習モデルを構築する。そして、推論部142は、特徴量生成部141により生成された特徴ベクトルを、学習済みの学習モデルに入力して、出力結果(推論結果)を取得する。
図24は、推論処理を説明する図である。図24に示すように、特徴量生成部141は、推論タイミング(例えばt=20時40分)に到達すると、その時刻から0分前、5分前、10分前のセンサ値(枠内のセンサ値)を取得して正規化する。
例えば、特徴量生成部141は、特徴量「0分前の室温,5分前の室温,10分前の室温,0分前の設定温度,5分前の設定温度,10分前の設定温度,0分前の外気温,5分前の外気温,10分前の外気温」として「24,25,26,26,26,26,29,29,29」を生成する。
続いて、特徴量生成部141は、式(7)を用いて、推論タイミングの時刻tにおけるサイクリング状態を判定する。例えば、特徴量生成部141は、取得したセンサ値のうち、室温をTに代入し、外気温をTに代入し、算出済みの各σ(蓄熱因子)を設定した式(7)により、室内の温度変化の値を算出し、室内の温度変化の値が理論値(Lmin)より大きい場合に、サイクリング状態フラグを0と判定する。この結果、特徴量生成部141は、上記算出済みの特徴量にサイクリング状態フラグを追加した、特徴ベクトル[24,25,26,26,26,26,29,29,29,0]を生成する。
その後、推論部142は、サイクリング状態追加済みかつ正規化済みの特徴ベクトル[24,25,26,26,26,26,29,29,29,0]をベクトルデータとして、学習済みモデルに入力し、出力結果を取得する。
そして、推論実行部140は、出力結果がUpである場合、設定温度を所定温度(例えば1度)だけ上げ、出力結果がDownである場合、設定温度を所定温度(例えば1度)だけ下げ、出力結果がKeepである場合、設定温度を維持する制御を行う。
[処理の流れ]
次に、図25から図27を用いて、学習処理の流れ、サイクリング状態フラグの算出処理の流れ、推論処理の流れを説明する。
(学習処理の流れ)
図25は、実施例3にかかる学習処理の流れを示すフローチャートである。図25に示すように、学習実行部130は、処理開始が指示されると(S401:Yes)、学習に使用する各種データをセンサなどから抽出する(S402)。
続いて、学習実行部130は、時刻tに対応する学習を行う場合、時刻tより前の時刻t−1、t−2、t−3それぞれに該当するセンサ値をセンサ値DB103から取得する(S403)。続いて、学習実行部130は、時刻t−1に対するサイクリング状態フラグを算出する(S404)。
そして、学習実行部130は、時刻tに対する特徴ベクトルを生成して正規化し(S405)、時刻tに対するラベルと操作ログから取得して付与することで、教師データを生成する(S406)。
その後、学習実行部130は、未処理の抽出データが存在する場合(S407:No)、tを1つ増やして(S408)、S403以降を繰り返す。一方、学習実行部130は、全ての抽出データに対して処理が完了すると(S407:Yes)、ラベルと特徴ベクトルとの集合を学習し、学習済みの学習モデルを出力する(S409)。
(サイクリング状態フラグの算出処理の流れ)
図26は、実施例3にかかるサイクリング状態フラグの算出処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、図25のS404で実行される処理である。
図26に示すように、学習実行部130は、時刻tのとき、5分前のt−1から家に応じた積分時間遡って、それぞれに対応する室温および外気温をセンサ値DB103などから取得する(S501)。
続いて、学習実行部130は、式(7)にしたがって、蓄熱による温度変化を算出し(S502)、事前に算出済みである最低レベルの空調負荷による温度変化(Lmin)と比較する(S503)。
そして、学習実行部130は、空調負荷による温度変化(Lmin)の方が蓄熱による温度変化よりも大きい場合(S504:Yes)、サイクリング状態フラグを1とする(S505)。一方、学習実行部130は、空調負荷による温度変化(Lmin)の方が蓄熱による温度変化よりも小さい場合(S504:No)、サイクリング状態フラグを0とする(S506)。
(推論処理の流れ)
図27は、実施例3にかかる推論処理の流れを示すフローチャートである。図27に示すように、推論実行部140は、時刻tに対応する推論を行う場合、時刻t、t−1、t−2それぞれに該当するセンサ値をセンサ値DB103から取得する(S601)。
続いて、推論実行部140は、時刻tに対するサイクリング状態フラグを算出する(S602)。そして、推論実行部140は、時刻tに対する特徴ベクトルを生成し、学習時と同様に正規化を行う(S603)。
その後、推論実行部140は、特徴ベクトル学習モデルに入力して推論し(S604)、得られた推論結果をディスプレイに表示したり、記憶部102に格納したり、管理者端末に送信したりする(S605)。
[効果]
上述したように、空調制御装置10は、実施例1−2で説明した蓄熱因子を用いることで、空調制御対象の空間がサイクリング状態か否かを正確に判定することができる。空調制御装置10は、サイクリング状態の有無を考慮した教師データを用いた学習が実行できる。この結果、空調制御装置10は、サイクリング状態のときのユーザ操作とサイクリング状態でないときのユーザ操作を識別して、それぞれに応じたユーザ操作を自動化することができ、ユーザの不快な時間を短縮することができる。
ここで、一般的な手法による学習と実施例3による学習との違いを説明する。図28は、一般的な手法による学習と推論を説明する図である。図29は、実施例3による学習と推論を説明する図である。
図28に示す一般的な手法は、サイクリング状態を判定しない手法であり、図29に示す手法は、サイクリング状態を判定する手法である。図28および図29の上図は、学習時に使用するセンサ値のグラフであり、サイクリング状態が1のときのデータを示す。図28および図29の下図は、推論時に使用するセンサ値のグラフであり、サイクリング状態が0のときのデータを示す。
各上図は、サイクリング状態を示しており、部屋(壁)の蓄熱量が少なく、所定の温度を保つときに必要な熱量(熱負荷)が小さいので、室温が下がり過ぎることから、ユーザが設定温度を上げたことを示す。
図28の一般的な手法では、サイクリング状態の有無を区別せずに学習するので、サイクリング状態ではない推論時においても、サイクリング状態のときのユーザ操作が、サイクリング状態でないときに再現されてしまう。結果として、冗長な自動操作が発生する。また、室温のガタつきを一定時間観測して、サイクリング状態を判定してフラグを設定することも考えられるが、図28の示す期間aのように、長時間の監視が必要であり、ユーザの不快な時間が長くなる。
一方で、図29に示す実施例3による手法では、サイクリング状態の有無を区別して学習するので、サイクリング状態ではない推論時においても、サイクリング状態のときのユーザ操作が、サイクリング状態でないときに再現されることを抑制できる。結果として、冗長な自動操作の発生を抑制することができる。また、図29の示す期間aのように、データの初期のタイミングでサイクリング状態を判定できるので、ユーザの不快な時間を短縮することができる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
[蓄熱制御]
上記実施例では、蓄熱因子を用いた物理モデルによって室温を予測して運転計画を生成する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第2の運転モードによる運転計画は、はじめに空調性能のみを用いる第1の運転モードで運転計画を生成し、この運転計画における制御時刻を30分前倒して実行するようにしてもよい。例えば、第1の運転モードによる運転計画が「18時00分、設定温度27℃」であれば、第2の運転モードによる運転計画を「17時30分、設定温度27℃」とする。このようにすることで、蓄熱が多く、室温が下がりにくい状況でも、適切な冷房を実行することができる。
[対象空間]
上記実施例では、会社などの部屋を一例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、電車や車などの車内、マシンルーム、飛行機の機内など様々な空間を対象とすることができる。
[空調制御装置]
実施例1では、空調制御装置10と空調機2とが別の装置で実現される例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、空調機2が空調制御装置10を備える装置であっても同様に処理することができる。また、空調制御装置10がセンサ4などの上述した各種センサを有することもできる。なお、空調制御の具体的な手法は、一例であり、公知の様々な手法を採用することができる。
[暖房への適用]
上記実施例では、夏の冷房を例にして説明したが、冬の暖房についても同様に処理することができる。冬は、外気温が低い日ほど外壁内部が冷えるので、部屋が暖まりにくくなる。式(5)を暖房に適用した場合、冷却能力(βW)が冷房では負の値となるが暖房では正の値となる。なお、冷却性能(βW)は、上記実施例で冷房を例にしたために冷却に関する能力としたが、空調性能の一例である。
[実データ]
上記実施例で説明した物理モデルのパラメータの算出や運転計画には、センサ4が測定した実測値以外にも、気象情報を管理する外部サーバが収集して公開する気温情報などを用いることもできる。
[学習データ]
上述した学習データは、一例であり、輻射センサ値など他のセンサ値や気象情報などを用いることができる。また、15分前のデータを学習に使用する例や5分後のユーザ操作を推論する例を説明したが、これに限定されるものではなく、任意に変更することができる。また、サイクリング状態を判定する識別子も任意に設定することができる。なお、学習モデルや学習手法は、公知の手法を採用することができる。また、実施例3による手法は、暖房でも冷房でも同様に処理することができる。
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、実施例で説明した具体例、分布、数値などは、あくまで一例であり、任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
[ハードウェア]
図30は、ハードウェア構成例を説明する図である。図30に示すように、空調制御装置10は、通信装置10a、HDD(Hard Disk Drive)10b、メモリ10c、プロセッサ10dを有する。また、図30に示した各部は、バス等で相互に接続される。
通信装置10aは、ネットワークインタフェースカードなどであり、他のサーバとの通信を行う。HDD10bは、図5に示した機能を動作させるプログラムやDBを記憶する。
プロセッサ10dは、図5や図20に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムをHDD10b等から読み出してメモリ10cに展開することで、図3等で説明した各機能を実行するプロセスを動作させる。すなわち、このプロセスは、空調制御装置10が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、図5を例にして説明すると、プロセッサ10dは、事前学習部30、運転計画部40、空調制御部50等と同様の機能を有するプログラムをHDD10b等から読み出す。そして、プロセッサ10dは、事前学習部30、運転計画部40、空調制御部50等と同様の処理を実行するプロセスを実行する。
このように空調制御装置10は、プログラムを読み出して実行することで空調制御方法を実行する情報処理装置として動作する。また、空調制御装置10は、媒体読取装置によって記録媒体から上記プログラムを読み出し、読み出された上記プログラムを実行することで上記した実施例と同様の機能を実現することもできる。なお、この他の実施例でいうプログラムは、空調制御装置10によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータまたはサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することができる。
10 空調制御装置
11 通信部
12 記憶部
13 センサ値DB
14 操作ログDB
15 気象情報DB
16 設定情報DB
20 制御部
30 事前学習部
31 モデル生成部
32 係数推定部
40 運転計画部
41 判定部
42 予測部
43 計画生成部
50 空調制御部

Claims (13)

  1. コンピュータに、
    空調機による空調制御の対象である対象空間内の室温、および、外気温のデータを蓄積し、
    前記蓄積されたデータにより算出される前記対象空間の蓄熱因子を用いて、前記対象空間について前記空調機の運転制御を行う、
    処理を実行させる空調制御プログラム。
  2. 前記対象空間の蓄熱状況に基づき、前記空調機の空調性能を用いる第1の運転モードと、前記蓄熱因子および前記空調機の空調性能を用いる第2の運転モードとを選択する処理を、前記コンピュータに実行させる請求項1に記載の空調制御プログラム。
  3. 前記対象空間と前記対象空間の外とを遮断する外壁の蓄熱性に応じて、前記蓄熱因子および前記空調機の空調性能を算出する処理を、前記コンピュータに実行させる請求項2に記載の空調制御プログラム。
  4. 前記第1の運転モードが選択された場合、単位時間当たりの前記室温の変化を算出する、前記空調機の空調性能を用いる第1の物理モデルにより運転計画を生成し、前記第2の運転モードが選択された場合、単位時間当たりの前記室温の変化を算出する、前記蓄熱因子および前記空調機の空調性能を用いる第2の物理モデルにより運転計画を生成する処理を、前記コンピュータに実行させる請求項3に記載の空調制御プログラム。
  5. 前記生成する処理は、選択された物理モデルを用いて各時刻の前記室温を予測して、目標時刻に目標温度に到達する前記運転計画を生成する、請求項4に記載の空調制御プログラム。
  6. 前記運転制御を行う処理は、時間に応じて目標温度が変化する制御である、請求項1に記載の空調制御プログラム。
  7. 前記蓄積する処理は、前記対象空間に設置されたセンサを用いて、前記対象空間内の室温および前記外気温を測定して蓄積する、請求項1に記載の空調制御プログラム。
  8. 前記蓄積する処理は、前記対象空間とは異なる外部に設置された外部サーバが測定した前記外気温のデータを、前記外部サーバから取得して蓄積する、請求項1に記載の空調制御プログラム。
  9. 前記対象空間の蓄熱因子を用いて、前記対象空間の蓄熱量に基づく温度変化を推定し、
    前記温度変化が閾値以上である場合に、前記対象空間の室温が安定しない状態であるサイクリング状態であると判定し、前記温度変化が閾値未満である場合に、サイクリング状態ではないと判定する、処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載の空調制御プログラム。
  10. 各時刻における前記対象空間内の室温および前記外気温のデータに、前記サイクリング状態であるか否かを示すフラグを設定した特徴量を生成し、
    前記各時刻においてユーザが空調の設定温度に対して実行したユーザ操作と、前記各時刻における特徴量とを対応付けた各教師データを生成し、
    前記各教師データを用いて、前記ユーザ操作を推論する学習モデルを学習する、処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項9に記載の空調制御プログラム。
  11. 所定時刻における前記対象空間内の室温および前記外気温のデータに、前記サイクリング状態であるか否かを示すフラグを設定した特徴量を生成し、
    前記特徴量を学習済みの学習モデルに入力して得られる結果に基づき、空調制御を実行する、処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項10に記載の空調制御プログラム。
  12. コンピュータが、
    空調機による空調制御の対象である対象空間内の室温、および、外気温のデータを蓄積し、
    前記蓄積されたデータにより算出される前記対象空間の蓄熱情報を用いて、前記対象空間について前記空調機の運転制御を行う、
    処理を実行する空調制御方法。
  13. 空調機による空調制御の対象である対象空間内の室温、および、外気温のデータを蓄積する蓄積部と、
    前記蓄積されたデータにより算出される前記対象空間の蓄熱情報を用いて、前記対象空間について前記空調機の運転制御を行う運転制御部と、
    を有する空調制御装置。
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