JPWO2014002892A1 - 音叉型水晶振動子 - Google Patents

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俊雄 西村
開田 弘明
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Abstract

振動特性の向上を図り得る音叉型水晶振動子を提供する。基部3と、第1の端部4a,5aと第2の端部4b,5bとを有し、第1の端部4a,5aが基部3に連ねられている振動アーム部4,5とを有し、かつ水晶からなる音叉型振動片2と、振動アーム部4,5に設けられている振動電極7,8とを備え、振動アーム部4,5には、貫通孔4cと、4個以上の桟6とが設けられており、振動アーム部4,5の第1の端部4a,5aと第2の端部4b,5bとを結ぶ方向を振動アーム部4,5の長さ方向とし、振動アーム部4,5の長さ方向と直交する方向を振動アーム部4,5の幅方向としたとき、貫通孔4cの長さ方向が振動アーム部4,5の長さ方向と同じ方向とされており、桟6の幅方向が振動アーム部4,5の長さ方向と同じ方向とされており、開口率={(貫通孔4cの長さ方向の寸法−桟6の幅方向の寸法×桟6の数)/貫通孔4cの長さ方向の寸法}が0.50〜0.93の範囲にある、音叉型水晶振動子1。

Description

本発明は、水晶を用いた音叉型水晶振動子に関し、特に、振動アーム部に貫通孔が設けられている音叉型水晶振動子に関する。
従来、発振子等に音叉型水晶振動子が用いられている。下記の特許文献1には、図16に平面図で示す音叉型水晶振動子1001が開示されている。
音叉型水晶振動子1001は、基部1002と、基部1002に第1の端部が連結されている振動アーム部1003,1004とを有する。基部1002及び振動アーム部1003,1004は水晶基板を加工することにより設けられている。振動アーム部1003には、その長さ方向に延びる複数の貫通孔1005が設けられている。
図17は、図16のB−B線に沿う部分の断面図である。図17に示すように、振動アーム部1003における貫通孔1005の両側の振動アーム部分の分極方向は、図示の矢印で示す方向である。また、この振動アーム部分においては、貫通孔1005に臨む側面に第1の振動電極1006が設けられており、外側の側面に第2の振動電極1007が設けられている。第1,第2の振動電極1006,1007から交番電界を印加することにより、振動アーム部1003における貫通孔1005の両側の振動アーム部分が逆位相で伸縮する。従って、振動アーム部1003は屈曲モードで振動する。振動アーム部1004も同様である。
特許文献1に記載の音叉型水晶振動子1001では、上記貫通孔1005が設けられている領域において、複数本のサイドバー1008が設けられている。
特許第3900513号公報
上記音叉型水晶振動子1001では、振動アーム部1003,1004における貫通孔1005の両側の振動アーム部分が逆位相で伸縮するため、振動アーム部1003,1004が屈曲モードで振動する。そして、振動アーム部1003,1004では、サイドバー1008が設けられていることにより、貫通孔1005が設けられていることにより低下した機械的強度が補強されている。
しかしながら、特許文献1に記載の音叉型水晶振動子1001では、屈曲モードの振動がくずれ、良好な振動特性を得ることができないことがあった。
本発明の目的は、振動アーム部に設けられた貫通孔を有する音叉型水晶振動子であって、より一層良好な振動特性を得ることができる音叉型水晶振動子を提供することにある。
本発明に係る音叉型水晶振動子は、音叉型振動片と、振動電極とを備える。音叉型振動片は、水晶からなり、基部と、複数の振動アーム部とを有する。複数の振動アーム部は、第1の端部と第1の端部とは反対側の第2の端部とを有し、第1の端部が基部に連ねられている。振動電極は、振動アーム部に設けられている。振動アーム部には、貫通孔と、貫通孔を横切る4個以上の桟とが設けられている。振動アーム部の第1の端部と第2の端部とを結ぶ方向を振動アーム部の長さ方向とし、振動アーム部の長さ方向と直交する方向を振動アーム部の幅方向としたとき、貫通孔の長さ方向が振動アーム部の長さ方向と同じ方向とされており、桟の幅方向が振動アーム部の長さ方向と同じ方向とされている。以下のように定義される開口率が0.50〜0.93の範囲にある。
開口率={(貫通孔の長さ方向の寸法−桟の幅方向の寸法×桟の数)/貫通孔の長さ方向の寸法}。
本発明に係る音叉型水晶振動子のある特定の局面では、桟の幅方向の寸法をWbとし、振動アーム部の幅方向において貫通孔の両側に位置する部分である、振動アーム部分の前記振動アーム部の幅方向の寸法をWaとしたとき、Wb/Waが1.0以上である。この場合には、耐衝撃性を効果的に高めることができる。
本発明に係る音叉型水晶振動子の他の特定の局面では、貫通孔が、振動アーム部の第1の端部側に寄せられて設けられている。より好ましくは、貫通孔が、第1の端部近傍から第2の端部に向かって延ばされている。このように、貫通孔が第1の端部側に寄せられている場合には、振動特性をより一層高めることができる。
本発明に係る音叉型水晶振動子のさらに他の特定の局面では、振動アーム部の第2の端部に連ねられており、幅方向が振動アーム部の幅方向と同じ方向とされており、かつ該幅方向の寸法が振動アーム部の幅方向の寸法よりも大きい錘部をさらに有する。この場合には、共振周波数を低めることができ、小型化を実現することができる。
好ましくは、錘部が、貫通孔または凹部を有する。この場合には、錘部を含む音叉型振動片をエッチング等の加工により形成する場合、エッチングばらつきによる共振周波数の変動を抑制することができる。
本発明に係る音叉型水晶振動子によれば、上記貫通孔を横切るように4個以上の桟が設けられており、かつ開口率が上記特定の範囲内とされているため、振動特性を効果的に高めることが可能となる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子の略図的斜視図であり、図1(b)は、貫通孔が設けられている部分における第1の振動アーム部の横断面図であり、図1(c)は、桟が設けられている部分における第1の振動アーム部の横断面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子が屈曲モードで振動している時の振動姿態を示す模式的平面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子に衝撃が加わった際の変位状態を示す模式的平面図である。 図4は、比較例に係る音叉型水晶振動子が屈曲モードで振動している時の振動姿態を示す模式的平面図である。 図5は、比較例に係る音叉型水晶振動子に衝撃が加わった際の変位状態を示す模式的平面図である。 図6は、本発明の第2の実施形態に係る音叉型水晶振動子が屈曲モードで振動している時の振動姿態を示す模式的平面図である。 図7は、本発明の第2の実施形態に係る音叉型水晶振動子に衝撃が加わった際の変位状態を示す模式的平面図である。 図8は、Wb/Waを0.5、1.0、2.0とした場合における、桟の数と振動特性を示すkQとの関係を示す図である。 図9は、Wb/Waを0.5、1.0、2.0とした場合における、開口率と振動特性を示すkQとの関係を示す図である。 図10は、Wb/Waを0.5、1.0、2.0とした場合における、桟の数と耐衝撃強度であるミーゼス相当応力との関係を示す図である。 図11は、Wb/Waを0.5、1.0、2.0とした場合における、開口率と耐衝撃強度であるミーゼス相当応力との関係を示す図である。 図12は、貫通孔が設けられた錘部を有する実施形態と、貫通孔が設けられていない錘部を有する参考例とにおいて、エッチングによる加工寸法ずれと共振周波数の変動量との関係を示す図である。 図13は、本発明の第3の実施形態に係る音叉型水晶振動子の略図的斜視図である。 図14は、本発明の第4の実施形態に係る音叉型水晶振動子の略図的斜視図である。 図15は、本発明の第5の実施形態に係る音叉型水晶振動子の略図的斜視図である。 図16は、従来の音叉型水晶振動子の平面図である。 図17は、図16のB−B線に沿う部分の断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
本発明の第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1は、音叉型振動片2と、第1の振動電極7と、第2の振動電極8とを有する。図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1の略図的斜視図である。図1(a)では、第1,第2の振動電極7,8の図示は省略してあることを指摘しておく。すなわち、図1(a)では、音叉型水晶振動子1の音叉型振動片2が斜視図で示されていることになる。
音叉型振動片2は、基部3を有する。基部3は、振動特性を阻害しないように音叉型水晶振動子1を保持するための部分である。従って、基部3は、ある程度の面積を有する板状部分であることが望ましい。本実施形態では、基部3は矩形の平面形状を有する。もっとも基部3の形状は特に限定されるものではない。
基部3に、第1,第2の振動アーム部4,5が連ねられている。本実施形態では、基部3及び第1,第2の振動アーム部4,5は水晶からなり一体に形成されている。
第1の振動アーム部4は、第1の端部4aと、第1の端部4aとは反対側の第2の端部4bとを有する。第1の端部4a側において、基部3に第1の振動アーム部4が連ねられている。第2の振動アーム部5も同様に、第1,第2の端部5a,5bを有する。第2の振動アーム部5は、第1の端部5a側において、基部3に連ねられている。第1,第2の振動アーム部4,5は、横断面が矩形の略棒状の形状を有する。第1の端部4a,5aと第2の端部4b,5bとを結ぶ方向を第1,第2の振動アーム部4,5の長さ方向とする。また、第1,第2の振動アーム部4,5の長さ方向と直交する方向を第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向とする。第1,第2の振動アーム部4,5の長さ方向及び幅方向と直交する方向を第1,第2の振動アーム部4,5の厚み方向とする。
本実施形態では、水晶基板をエッチング等により加工することにより、音叉型振動片2が形成されている。従って、基部3の厚みと、第1,第2の振動アーム部4,5の厚みは等しくされている。もっとも、第1,第2の振動アーム部4,5の厚みは、基部3と同じである必要は必ずしもない。
第1の振動アーム部4には、貫通孔4cが設けられている。貫通孔4cは、略矩形の平面形状を有している。貫通孔4cの長さ方向は、第1の振動アーム部4の長さ方向と同じ方向とされている。貫通孔4cの長さ方向の寸法は、第1の振動アーム部4の長さ方向の寸法をLとしたとき、0.3L以上とすることが望ましい。それによって、第1の振動アーム部4を効果的に屈曲モードで振動させることができる。貫通孔4cの深さ方向は、第1,第2の振動アーム部4,5の厚み方向と同じ方向とされている。
第1の振動アーム部4には、貫通孔4cを横切るように、第1の振動アーム部4の幅方向に延びる複数の桟6が設けられている。貫通孔4cは、複数の桟6によって複数の貫通孔部分に分割されている。桟6の幅方向は、第1,第2の振動アーム部4,5の長さ方向と同じ方向とされている。桟6は、本実施形態では、貫通孔4cの深さ方向全長にわたり設けられている。従って、桟6の上面は第1の振動アーム部4の上面と同一平面上にあり、桟6の下面は第1の振動アーム部4の下面と同一平面上にある。もっとも、桟6は、貫通孔4cの深さ方向全長にわたり設けられている必要は必ずしもない。
図1(b)は、貫通孔4cが設けられている部分である図1(a)のb−b線に沿う部分における、第1の振動アーム部4の横断面図である。図1(c)は、桟6が設けられている部分である図1(a)のc−c線に沿う部分における、第1の振動アーム部4の横断面図である。
第1の振動アーム部4は、第1の振動アーム部4の幅方向において貫通孔4cの両側に位置する部分である、振動アーム部分4d,4eを有する。図1(b)に示すように、第1の振動アーム部4における貫通孔4cが設けられている部分では、振動アーム部分4d,4eに印加される電界の向きが矢印で示すように逆方向とされている。また、図1(c)に示すように、第1の振動アーム部4における桟6が設けられている部分では、第1の振動アーム部4における幅方向外側の部分に印加される電界の向きが矢印で示すように逆方向とされている。
第1の振動電極7及び第2の振動電極8が、図1(b),(c)に示すように第1の振動アーム部4に設けられている。すなわち、第1の振動電極7は、振動アーム部分4d,4eの内側面、すなわち貫通孔4cに臨む内側面と、桟6の上面及び下面とに設けられている。また、第2の振動電極8は、振動アーム部分4d,4eの内側面、すなわち貫通孔4cに臨む内側面とは反対側に位置している外側面と、桟6が設けられている部分の外側面とに設けられている。従って、第1の振動電極7と第2の振動電極8との間に交番電界を印加することにより、第1の振動アーム部4を屈曲モードで振動させることができる。
なお、第2の振動アーム部5は、第1の振動アーム部4と同様に、貫通孔と桟とが設けられている。第2の振動アーム部5についても同様に、第2の振動アーム部5における貫通孔が設けられている部分では、第2の振動アーム部5の幅方向において貫通孔の両側に位置する部分である、振動アーム部分に印加される電界の向きが逆方向とされている。また、第2の振動アーム部5における桟が設けられている部分では、第2の振動アーム部5における幅方向外側の部分に印加される電界の向きが逆方向とされている。第1の振動電極が、第2の振動アーム部5の幅方向において貫通孔の両側に位置する部分である、振動アーム部分の内側面、すなわち貫通孔に臨む内側面と、桟の上面及び下面とに設けられている。また、第2の振動電極が、第2の振動アーム部5の幅方向において貫通孔の両側に位置する部分である、振動アーム部分の内側面、すなわち貫通孔に臨む内側面とは反対側に位置している外側面と、桟が設けられている部分の外側面とに設けられている。従って、第1の振動電極と第2の振動電極との間に交番電界を印加することにより、第2の振動アーム部5を屈曲振動させることができる。
音叉型水晶振動子1では、上記屈曲モードの振動特性を利用することが可能とされている。本実施形態の特徴は、上記桟6の数が、第1,第2の振動アーム部4,5において4個以上であり、かつ下記の開口率が0.50〜0.93の範囲にあることにある。開口率={(貫通孔4cの長さ方向の寸法−桟6の幅方向の寸法×桟6の数)/貫通孔4cの長さ方向の寸法}。それによって、第1,第2の振動アーム部4,5の機械的強度を高め得るだけでなく、良好な振動特性を得ることができる。これを以下において具体的に説明する。
図2は、第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1が屈曲モードで振動した際の振動姿態を示す模式的平面図である。また、図3は、音叉型水晶振動子1に20000Gの衝撃が第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向から加わった際の変位状態を示す模式的平面図である。
なお、図2及び図3に示す変位は、第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1を以下の寸法とした場合の結果である。
なお、桟6の幅方向の寸法をWbとする。また、第1の振動アーム部4の幅方向において貫通孔4cの両側に位置する部分である、振動アーム部分4d,4eのそれぞれの第1の振動アーム部4の幅方向の寸法をWaとする。本実施形態では、貫通孔4cは、第1の振動アーム部4の幅方向において中央に設けられているため、振動アーム部分4dの第1の振動アーム部4の幅方向の寸法Waと振動アーム部分4eの第1の振動アーム部4の幅方向の寸法Waとは等しい。第2の振動アーム部5も同様である。
第1の振動アーム部4及び第2の振動アーム部5の長さ方向の寸法L=1.20とし、幅方向の寸法=0.05とし、厚み方向の寸法=0.10とする。
貫通孔4cの長さ方向の寸法=0.72、幅方向の寸法=0.03、深さ方向の寸法=0.10。
桟6の幅方向の寸法Wb=0.01とする。
振動アーム部分4d,4eのそれぞれの第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向の寸法Wa=0.01とする。
用いた水晶基板=Zカット水晶基板。
桟6の数=9個。
比較例として、桟の数が1個であることを除いては、第1の実施形態と同様にして作製した音叉型水晶振動子100を用意した。図4は、比較例に係る音叉型水晶振動子100が屈曲モードで振動した際の振動姿態を示す模式的平面図である。図5は、図3と同様に、比較例に係る水晶振動子100に20000Gの衝撃が第1,第2の振動アーム部の幅方向から加わった際の変位状態を示す模式的平面図である。
図2に示すように、桟6が9個設けられている第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1では、屈曲モードに従って第1,第2の振動アーム部4,5が変形していることがわかる。これに対して、図4に示すように、桟が1個だけ設けられている比較例に係る音叉型水晶振動子100では、貫通孔が設けられていることにより機械的強度が低下しているためか、貫通孔形成部分における振動姿態が屈曲モードの振動姿態からずれていることがわかる。
また、図3と図5との比較から明らかなように、第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1は、比較例に係る音叉型水晶振動子100に比べて、衝撃が加わった際にも形状の変化が小さく、従って耐衝撃強度を効果的に高め得ることがわかる。
上記のように、第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1において、比較例に係る音叉型水晶振動子100に比べて振動特性及び耐衝撃強度を高め得るのは、音叉型水晶振動子1は桟6の数が9個と多く、かつ上述した開口率が上記特定の範囲内にあることにある。
桟6の数が9個、開口率が0.72であることを除いては第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1と同様に構成された、第2の実施形態の音叉型水晶振動子1aを用意した。図6は、第2の実施形態に係る音叉型水晶振動子1aが屈曲モードで振動した際の振動姿態を示す模式的平面図である。図7は、音叉型水晶振動子1aに20000Gの衝撃が第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向から加わった際の変位状態を示す模式的平面図である。
図6に示すように、第2の実施形態に係る音叉型水晶振動子1aにおいても、屈曲モードの振動姿態からのずれが小さく、良好な振動特性が得られることがわかる。また、図7に示すように、第2の実施形態に係る音叉型水晶振動子1aにおいても、衝撃が加わった際にも形状の変化が小さく、耐衝撃強度を効果的に高め得ることがわかる。
本願発明者は、第1の実施形態と同様の構造において、桟の数を種々変化させ、WbとWaの比であるWb/Waを0.5、1.0または2.0と変化させ、振動特性を評価した。同様に、上記開口率についても種々変化させ、振動特性の変化を求めた。結果を図8〜図11に示す。
図8は、Wb/Waを0.5、1.0、2.0とした場合における、桟の数と振動特性を示すkQとの関係を示す図である。図9は、Wb/Waを0.5、1.0、2.0とした場合における、開口率と振動特性を示すkQとの関係を示す図である。図10は、Wb/Waを0.5、1.0、2.0とした場合における、桟の数と耐衝撃強度であるミーゼス相当応力との関係を示す図である。図11は、Wb/Waを0.5、1.0、2.0とした場合における、開口率と耐衝撃強度であるミーゼス相当応力との関係を示す図である。図10及び図11の縦軸のミーゼス相当応力は、音叉型水晶振動子に外部から20000Gの衝撃を加えた場合に音叉型水晶振動子の振動アーム部に発生する応力の値である。このミーゼス相当応力は、有限要素法により計算することができる。
図8及び図10から明らかなように、桟6の数を5以上とすることにより、振動特性を良好としつつ、衝撃が加わった際の応力を小さくすることができ、従って振動特性及び耐衝撃強度の改善を図り得ることがわかる。
また、図11から、開口率を0.93以下とすれば、0.93を越えた場合に比べ、衝撃が加わった際の応力を著しく小さくすることができ、それによって耐衝撃強度を高め得ることがわかる。
特に、図9及び図11から明らかなように、Wb/Waを1.0以上とした場合には、開口率を0.93以下とすることにより、良好な振動特性及びより一層良好な耐衝撃強度を発現し得ることがわかる。
なお、耐衝撃強度を高めるには、開口率は低い方が好ましい。もっとも、図9に示すように、開口率が0.75から低くなるにつれて若干振動特性が低下する。従って、開口率は、図9の範囲の下限である0.47以上、より好ましくは0.50以上とすることが望ましい。
上記のように、桟6の数が多いほど、第1,第2の振動アーム部4,5の機械的強度が高められる。加えて、第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向において貫通孔の両側に位置する部分である、振動アーム部分における応力が桟6によって伝達されるため、振動姿態がより一層屈曲モードの振動姿態に近づくことになる。従って、桟6の数が多いほど、屈曲モードの振動の振動特性を高めることが可能とされていると考えられる。
また、第1,第2の振動アーム部4,5に貫通孔4cが設けられている場合、第1,第2の振動アーム部4,5の機械的強度が低下するため、衝撃が加わった際の変位が大きくなる。これに対して、本実施形態では桟6が4個以上設けられているため、上記衝撃が加わった際の応力を低め、耐衝撃強度を高め得ることが可能とされている。
図13は、本発明の第3の実施形態に係る音叉型水晶振動子1bの略図的斜視図である。本実施形態に係る音叉型水晶振動子1bは、第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1の構成に加えて、支持アーム11,12を備えている。具体的には、本実施形態に係る音叉型水晶振動子1bでは、音叉型振動片2において、第1,第2の振動アーム部4,5が設けられている部分の第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向外側に、さらに、第1,第2の振動アーム部4,5と平行に延びる支持アーム11,12が設けられている。このような支持アーム11,12を設けることにより、第1,第2の振動アーム部4,5の振動エネルギーを効果的に閉じ込めることができる。それによって、支持構造による損失を低減することができる。従って振動特性をより一層高めることができる。
図14は、本発明の第4の実施形態に係る音叉型水晶振動子1cの略図的斜視図である。本実施形態に係る音叉型水晶振動子1cは、第1の実施形態に係る音叉型水晶振動子1の構成に加えて、錘部21,22を備えている。具体的には、本実施形態では、音叉型振動片2において、第1,第2の振動アーム部4,5の先端すなわち第2の端部4b,5b側にそれぞれ錘部21,22が連ねられている。
錘部21,22の幅方向は、第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向と同じ方向とされており、錘部21,22の幅方向の寸法は、第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向の寸法よりも長くされている。錘部21,22は、特に限定されるわけではないが、上記水晶からなり、第1,第2の振動アーム部4,5と一体に形成されていることが望ましい。錘部21,22を設けたことにより、共振周波数を低下させることができる。それによって音叉型水晶振動子を小型化することができる。
図15は、本発明の第5の実施形態に係る音叉型水晶振動子1dの略図的斜視図である。本実施形態に係る音叉型水晶振動子1dは、第4の実施形態に係る音叉型水晶振動子1cの構成に加えて、錘部21,22にそれぞれ複数の貫通孔21a,22aが設けられている。貫通孔21a,22aが設けられていることにより、エッチングによる加工ばらつきによる共振周波数の変動を抑制することができる。
図12は、錘部21,22に貫通孔21a,22aが設けられている本実施形態と、錘部に貫通孔が設けられていない参考例において、エッチングによる加工寸法ずれと共振周波数の変動量との関係を示す図である。ここで、横軸の加工寸法ずれとは、目標とする寸法からのずれ量である。図12に示すように、錘部に貫通孔が設けられていない参考例の場合には、エッチングによる加工寸法ずれに伴い、共振周波数が大きく変動していることがわかる。
一方、図12に示すように、エッチングによる加工寸法ずれが変動した場合であっても、本実施形態によれば、共振周波数の変動を抑制することができる。この理由は、以下の通りである。エッチング量が多過ぎると、第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向の寸法が小さくなる。そのため共振周波数が低くなるように作用する。この場合、錘部21,22に設けられた貫通孔21a,22aの寸法は大きくなり、錘部21,22による質量付加効果が小さくなり、共振周波数が高くなるように作用する。従って、共振周波数の変動を抑制することができる。逆にエッチング量が少ない場合には、この逆の現象が生じ、その場合においても共振周波数の変動を抑制することができる。
すなわち、加工量の増減による共振周波数の変動を、上記貫通孔21a,22aを設けることにより抑制させることができる。上記のように、エッチング量の変化による第1,第2の振動アーム部4,5の幅方向の寸法の変化に基づく共振周波数の変動方向と、エッチング量の変化による錘部21,22に基づく質量付加効果による共振周波数の変化方向とは逆方向となる。従って、エッチング量のばらつきすなわち加工ばらつきによる外形寸法のずれによる共振周波数の変動を抑制することができる。
なお、本実施形態では錘部21,22に貫通孔21a,22aを設けたが、貫通孔21a,22aに代えて、錘部21,22の上面及び/または下面に凹部を設けてもよい。
1,1a,1b,1c,1d…音叉型水晶振動子
2…音叉型振動片
3…基部
4…第1の振動アーム部
5…第2の振動アーム部
4a…第1の端部
4b…第2の端部
5a…第1の端部
5b…第2の端部
4c…貫通孔
4d,4e…振動アーム部分
6…桟
7…第1の振動電極
8…第2の振動電極
11,12…支持アーム
21,22…錘部
21a,22a…貫通孔

Claims (6)

  1. 水晶からなり、基部と、第1の端部と前記第1の端部とは反対側の第2の端部とを有し、前記第1の端部が前記基部に連ねられている複数の振動アーム部とを有する、音叉型振動片と、
    前記振動アーム部に設けられている振動電極とを備え、
    前記振動アーム部には、貫通孔と、前記貫通孔を横切る4個以上の桟とが設けられており、
    前記振動アーム部の前記第1の端部と前記第2の端部とを結ぶ方向を前記振動アーム部の長さ方向とし、前記振動アーム部の長さ方向と直交する方向を前記振動アーム部の幅方向としたとき、前記貫通孔の長さ方向が前記振動アーム部の長さ方向と同じ方向とされており、前記桟の幅方向が前記振動アーム部の長さ方向と同じ方向とされており、
    開口率={(貫通孔の長さ方向の寸法−桟の幅方向の寸法×桟の数)/貫通孔の長さ方向の寸法}が0.50〜0.93の範囲にある、音叉型水晶振動子。
  2. 前記桟の幅方向の寸法をWbとし、前記振動アーム部の幅方向において前記貫通孔の両側に位置する部分である、振動アーム部分の前記振動アーム部の幅方向の寸法をWaとしたとき、Wb/Waが1.0以上である、請求項1に記載の音叉型水晶振動子。
  3. 前記貫通孔が、前記振動アーム部の前記第1の端部側に寄せられて設けられている、請求項1または2に記載の音叉型水晶振動子。
  4. 前記貫通孔が、前記第1の端部近傍から前記第2の端部に向かって延ばされている、請求項3に記載の音叉型水晶振動子。
  5. 前記振動アーム部の前記第2の端部に連ねられており、幅方向が前記振動アーム部の幅方向と同じ方向とされており、かつ該幅方向の寸法が前記振動アーム部の幅方向の寸法よりも大きい錘部をさらに有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の音叉型水晶振動子。
  6. 前記錘部が貫通孔または凹部を有する、請求項5に記載の音叉型水晶振動子。
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