JP5399888B2 - 音叉型屈曲水晶振動素子 - Google Patents

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Description

本発明は、水晶振動子に用いられる音叉型屈曲水晶振動素子に関する。
図7は、従来の音叉型屈曲水晶振動素子の一例を示し、(a)は音叉型屈曲水晶振動素子を一方の主面上より見た平面図であり、(b)は他方の主面上より見た平面図である。又、図8は、図7のC−C部断面図である。
図7に示すように、音叉型屈曲水晶振動素子700は、水晶片710と、その水晶片710の表面に設けられた励振用電極720a、720b、720c、720d、720e、720f、720g及び720hと、接続用電極730a及び730bと、周波数調整用金属膜740a及び740bと、導配線パターン750a、750b、750c及び750dとにより概略構成される。
水晶片710は、基部711と第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713とから成る。基部711は、結晶の軸方向として電気軸がX軸、機械軸がY軸、及び光軸がZ軸となる直交座標系としたとき、X軸周りに−5°〜+5°の範囲内で回転させたZ′軸の方向が厚み方向となる平面視略四角形の平板である。第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713は、基部711の一辺からY′軸の方向に平行に延設されており、その両主面には、基部711との境界部分から各振動腕部の先端に向って延びる溝部714がそれぞれ2本設けられている。
各溝部714は、各振動腕部の長さ方向に並んだ複数の小溝部715により構成されている。つまり、第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713の各主面において、小溝部715はそれぞれの振動腕部の長さ方向と平行に複数個並列した状態で連続するように設けられている。尚、図8に示すように、第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713の一方の主面に設けられた小溝部715は、一方の主面と対向する第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713の他方の主面に設けられた小溝部715と鏡面対称に設けられている。このような水晶片710は、基部711と第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713とが一体となって音叉形状を成しており、フォトリソグラフィ技術と化学エッチング技術により製造される。
第一の振動腕部712に設けられる電極は、励振用電極720a、720b、720c及び720dとから成る。励振用電極720aは、第一の振動腕部712の複数の小溝部715からなる溝部714内表面を含む一方の主面に設けられている。励振用電極720bは、第一の振動腕部712の複数の小溝部715からなる溝部714内表面を含む他方の主面に設けられている。励振用電極720cは、第一の振動腕部712の第二の振動腕部713に対向する内側側面に設けられている。励振用電極720dは、励振用電極720cが設けられた側面に対向する第一の振動腕部712の外側側面に設けられている。周波数調整用金属膜740aは、第一の振動腕部712の先端部の表面に設けられている。
第二の振動腕部713に設けられる電極は、励振用電極720e、720f、720g及び720hとから成る。励振用電極720eは、第二の振動腕部713の複数の小溝部715からなる溝部714内表面を含む一方の主面に設けられている。励振用電極720fは、第二の振動腕部713の複数の小溝部715からなる溝部714内表面を含む他方の主面に設けられている。励振用電極720gは、第二の振動腕部713の第一の振動腕部712に対向する内側側面に設けられている。励振用電極720hは、励振用電極720gが設けられた側面に対向する第二の振動腕部713の外側側面に設けられている。周波数調整用金属膜740bは、第二の振動腕部713の先端部の表面に設けられている。
基部711には接続用電極730a及び730bが設けられる。接続用電極730aは、基部711の第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713が形成されている辺とは反対側にあたる辺の一方の角端部に、基部711の一方の主面から他方の主面にわたって設けられている。接続用電極730bは、基部711の第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713が形成されている辺とは反対側にあたる辺の他方の角端部に、基部711の一方の主面から他方の主面にわたって設けられている。
又、基部711、第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713には、所定の電極間を電気的に接続させるための導配線パターン750a、750b、750c及び750dが設けられている。
接続用電極730aは、基部711の一方の主面に設けられた導配線パターン750aにより、第二の振動腕部713の一方の主面に設けられた励振用電極720eと電気的に接続している。又、接続用電極730aは、第一の振動腕部712の外側側面に設けられた励振用電極720dと電気的に接続している。励振用電極720dは、周波数調整用金属膜740aを介して、第一の振動腕部712の内側側面に設けられた励振用電極720cと電気的に接続している。更に、励振用電極720eは、第二の振動腕部713の内側側面に設けられた導配線パターン750bにより、第二の振動腕部713の他方の主面に設けられた励振用電極720fと電気的に接続されている。
接続用電極730bは、基部711の他方の主面に設けられた導配線パターン750cにより、第一の振動腕部712の他方の主面に設けられた励振用電極720bと電気的に接続している。又、接続用電極730bは、第二の振動腕部713の外側側面に設けられた励振用電極720hとも電気的に接続している。励振用電極720hは、周波数調整用金属膜740bを介して、第二の振動腕部713の内側側面に設けられた励振用電極720gと電気的に接続している。更に、励振用電極720bは、第一の振動腕部712の内側側面に設けられた導配線パターン750dにより第一の振動腕部712の一方の主面に設けられた励振用電極720aと電気的に接続されている。
これら励振用電極720a、720b、720c、720d、720e、720f、720g及び720hと、接続用電極730a及び730bと、周波数調整用金属膜740a及び740bと、導配線パターン750a、750b、750c及び750dとは、フォトリソグラフィ技術により形成され、Cr層の上にAu層が設けられた積層構造となっている。
この音叉型屈曲水晶振動素子700を振動させる場合、接続用電極730a及び730bに交番電圧を印加する。印加後のある電気的状態を瞬間的にとらえると、第一の振動腕部712の励振用電極720cと720dはプラス電位となり、励振用電極720aと720bはマイナス電位となり、プラスからマイナスに電界が生じる。一方、このときの第二の振動腕部713の励振用電極720gと720hはマイナス電位となり、励振用電極720eと720fはプラス電位という第一の振動腕部712の励振用電極に生じた極性とは反対の極性となり、プラスからマイナスに電界が生じる。この交番電圧により生じた電界によって、第一の振動腕部712及び第二の振動腕部713に伸縮現象が生じ、各振動腕部に設定した共振周波数の屈曲振動を得る。尚、この共振周波数は、音叉型屈曲水晶振動素子700に設けられた周波数調整用金属膜740a及び740bを構成する金属の量を増減させて調整することができる(例えば、特許文献1又は2参照。)。
特開2004−260593号公報 特開2007−329879号公報
しかしながら、従来における各溝部714を構成する小溝部715の深さは、各振動腕部の一方の主面に設けられた小溝部715と他方の主面に設けられた小溝部715とが鏡面対称に設けられているので、小溝部715内の底を貫通させないように振動腕部の厚さに対し50%よりも浅い比率で設ける必要がある。
このような深さで設けられた小溝部715内の表面に励振用電極720a、720b、720e及び720fを設けた場合、小溝部715内の長さ方向の側面に設けられる励振用電極720a、720b、720e及び720fは、その面積が小さいため、その励振用電極に大きな電界を印加することができない。そのため、音叉型屈曲水晶振動素子700としてのクリスタルインピーダンス(以下、CIという)値は100kΩ以上となる場合があり、音叉型屈曲水晶振動素子における振動特性を悪化させる恐れがある。
そこで本発明の目的は、CI値を低減し、振動特性が良好な音叉型屈曲水晶振動素子を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、
基部と前記基部から同一方向に延設した2本の振動腕部とを備えた水晶片と、前記水晶片の表面に、少なくとも励振用電極と接続用電極と周波数調整用金属膜と導配線パターンとが設けられた音叉型屈曲水晶振動素子であって、
前記振動腕部の両主面には、前記基部との境界部分から前記振動腕部の先端に向って延びる溝部が、前記振動腕部の両主面間で対向するように設けられており、
前記溝部は、小溝部と仕切部とから構成されており、
前記仕切部は、前記溝部を長さ方向で複数の小溝部に仕切っており、
前記小溝部の長さ寸法は、前記水晶片の厚み寸法の2倍以下の寸法であり、
前記振動腕部の一方の主面の前記溝部に設けられた前記仕切部は、他方の主面の設けられた対向した前記溝部における前記小溝部のV字形状の底の尖った先端部に対応する位置に設けられており、
前記振動腕部の他方の主面の前記溝部に設けられた前記仕切部は、一方の主面の設けられた対向した前記溝部における前記小溝部のV字形状の底の尖った先端部に対応する位置に設けられていることを特徴とする音叉型屈曲水晶振動素子である。
本発明に係る音叉型屈曲水晶振動素子によれば、主な小溝部を、小溝部の深さが水晶片の厚さ寸法に対し50%〜90%の比率となるように設けることができる。従って、各小溝部内の側面の面積は、従来の小溝部の側面の面積に比べ大きくなるので、その小溝部内の側面に設けられる励振用電極の面積も大きくすることができる。よって、本発明に係る音叉型屈曲水晶振動素子は、その小溝部内の側面に設けられる励振用電極に従来と比べて大きな電界を印加することができるので、CI値を従来と比べ低くでき、振動特性が良好となる。
本発明の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子の一例を示し、(a)は音叉型屈曲水晶振動素子を一方の主面上より見た平面図であり、(b)は他方の主面上より見た平面図である。 図1のA−A部断面図である。 図2のB部拡大図である。 本発明の実施形態に係る音叉型屈曲振動素子を構成する水晶片の一例を示し、(a)は水晶片を一方の主面上より見た平面図であり、(b)は他方の主面上より見た平面図である。 本発明の実施形態に係る音叉型屈曲振動素子について、水晶片に形成される小溝部の長さ寸法とCI値との相関を示したグラフである。 本発明の実施形態に係る音叉型屈曲振動素子を構成する水晶片の変形例を示し、(a)は水晶片を一方の主面上より見た平面図であり、(b)は他方の主面上より見た平面図である。 従来の音叉型屈曲水晶振動素子の一例を示し、(a)は音叉型屈曲水晶振動素子を一方の主面上より見た平面図であり、(b)は他方の主面上より見た平面図である。 図7のC−C部断面図である。
以下に、本発明における音叉型屈曲水晶振動素子の実施形態を、図面を参照しながら説明する。尚、各図では、説明を明りょうにするため構造体の一部を図示せず、また寸法も一部誇張して図示している。特に、図2及び図3における各電極の厚みは著しく誇張して図示している。
図1に示すように、音叉型屈曲水晶振動素子100は、水晶片110と、その水晶片110の表面に設けられた励振用電極120a、120b、120c、120d、120e、120f、120g及び120hと、接続用電極130a及び130bと、周波数調整用金属膜140a及び140bと、導配線パターン150a、150b、150c及び150dとにより概略構成される。
図4に示すように、水晶片110は、基部111と第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113とから成る。基部111は、結晶の軸方向として電気軸がX軸、機械軸がY軸、及び光軸がZ軸となる直交座標系としたとき、X軸回りに−5°〜+5°の範囲内で回転させたZ′軸の方向が厚み方向となる平面視略四角形の平板である。第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113は、基部111の一辺からY′軸の方向に平行に延設されている。又、第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113の両主面には、基部111との境界部分からそれぞれの振動腕部の先端に向って延びる溝部114が、各振動腕部の主面間で対向するように各主面に2本設けられている。尚、各溝部114は、長さ寸法が同じであり、且つ幅寸法も同じである。
溝部114は、小溝部115と仕切部116とから構成される。各溝部114には、溝部114を長さ方向で複数の小溝部115に仕切る仕切部116が設けられている。図2及び図3に示すように、仕切部116は、各小溝部115の長さ寸法Pが水晶片110の厚み寸法tの2倍以下の寸法となるように設けられている。尚、各小溝部115の底には、各小溝部115の長さ寸法αを水晶片110の厚み寸法tの2倍以下の寸法とした場合、水晶結晶のエッチングの異方性により、エッチングレート(速度)の早い結晶面が発生しない。そのため、各小溝部115の長さ方向における底の断面形状は、底が尖ったV字形状となる。以下、この小溝部115の底のうち、尖った先端部を「最底部」という。
第一の振動腕部112の一方の主面の溝部114に設けられた仕切部116は、その溝部114に対向する他方の主面の設けられた溝部114を構成する各小溝部115の最底部に対応する位置に設けられている。更に、第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113の他方の主面の溝部114に設けられた仕切部116は、その溝部114に対向する一方の主面に設けられた溝部114を構成する各小溝部115の最底部に対応する位置に設けられている。このような水晶片110は、基部111と第一の振動腕部112と第二の振動腕部113とが一体となって音叉形状を成している。又、水晶片110の外形形状と溝部114とは、フォトリソグラフィ技術と化学エッチング技術により、同じ工程中において形成される。
図1に示すように、第一の振動腕部112に設けられる電極は、励振用電極120a、120b、120c及び120dとから成る。励振用電極120aは、小溝部115及び仕切部116により構成される各溝部114内表面を含む、第一の振動腕部112の一方の主面に設けられている。励振用電極120bは、小溝部115及び仕切部116により構成される各溝部114内表面を含む、第一の振動腕部112の他方の主面に設けられている。励振用電極120cは、第一の振動腕部112の第二の振動腕部113に対向する内側側面に設けられている。励振用電極120dは、励振用電極120cが設けられた側面に対向する第一の振動腕部112の外側側面に設けられている。周波数調整用金属膜140aは、第一の振動腕部112の先端部の表面に設けられている。
第二の振動腕部113に設けられる電極は、励振用電極120e、120f、120g及び120hとから成る。励振用電極120eは、小溝部115及び仕切部116により構成される各溝部114内表面を含む、第二の振動腕部113の一方の主面に設けられている。励振用電極120fは、小溝部115及び仕切部116により構成される各溝部114内表面を含む、第二の振動腕部113の他方の主面に設けられている。励振用電極120gは、第二の振動腕部113の第一の振動腕部112に対向する内側側面に設けられている。励振用電極120hは、励振用電極120gが設けられた側面に対向する第二の振動腕部113の外側側面に設けられている。周波数調整用金属膜140bは、第二の振動腕部113の先端部の表面に設けられている。
基部111には、接続用電極130a及び130bが設けられている。接続用電極130aは、基部111の第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113が形成されている辺とは反対側にあたる辺の一方の角端部に、基部111の一方の主面から他方の主面にわたって設けられている。接続用電極130bは、基部111の第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113が形成されている辺とは反対側にあたる辺の他方の角端部に、基部111の一方の主面から他方の主面にわたって設けられている。又、基部111、第一の振動腕部112、及び第二の振動腕部113には、所定の電極間を電気的に接続させるための導配線パターン150a、150b、150c及び150dが設けられている。
接続用電極130aは、基部111の一方の主面に設けられた導配線パターン150aにより、第二の振動腕部113の一方の主面に設けられた励振用電極120eと電気的に接続している。又、接続用電極130aは、第一の振動腕部112の外側側面に設けられた励振用電極120dと電気的に接続している。励振用電極120dは、周波数調整用金属膜140aを介して、第一の振動腕部112の内側側面に設けられた励振用電極120cと電気的に接続している。更に、励振用電極120eは、第二の振動腕部113の内側側面に設けられた導配線パターン150bにより、第二の振動腕部113の他方の主面に設けられた励振用電極120fと電気的に接続されている。
接続用電極130bは、基部111の他方の主面に設けられた導配線パターン150cにより、第一の振動腕部112の他方の主面に設けられた励振用電極120bと電気的に接続している。又、接続用電極130bは、第二の振動腕部113の外側側面に設けられた励振用電極120hとも電気的に接続している。励振用電極120hは、周波数調整用金属膜140bを介して、第二の振動腕部113の内側側面に設けられた励振用電極120gと電気的に接続している。更に、励振用電極120bは、第一の振動腕部の内側側面に設けられた導配線パターン150dにより第一の振動腕部112の一方の主面に設けられた励振用電極120aと電気的に接続されている。これら励振用電極120a、120b、120c、120d、120e、120f、120g及び120hと、接続用電極130a及び130bと、周波数調整用金属膜140a及び140bと、導配線パターン150a、150b、150c及び150dとは、フォトリソグラフィ技術により形成され、Cr、Ti、Ni等の金属層の上にAu、Ag、Pd等の金属層が設けられた積層構造となっている。
このような構成の音叉型屈曲水晶振動素子100を振動させる場合、接続用電極130a及び130bに交番電圧を印加する。印加後のある電気的状態を瞬間的にとらえると、第一の振動腕部112の励振用電極120cと120dはプラス電位となり、励振用電極120aと120bはマイナス電位となり、プラスからマイナスに電界が生じる。一方、このときの第二の振動腕部113の励振用電極120gと120hはマイナス電位となり、励振用電極120eと120fはプラス電位という第一の振動腕部112の励振用電極に生じた極性とは反対の極性となり、プラスからマイナスに電界が生じる。この交番電圧により生じた電界によって、第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113に伸縮現象が生じ、各振動腕部に設定した共振周波数の屈曲振動を得る。尚、この共振周波数は、音叉型屈曲水晶振動素子100に設けられた周波数調整用金属膜140a及び140bを構成する金属の量を増減させて調整することができる。
図5に示すように、音叉型屈曲水晶振動素子100のCI値は、各小溝部115の長さ寸法Pを水晶片110の厚み寸法tの2倍以下の寸法とした場合に従来に比べ低下している。尚、小溝部115の底は、小溝部115の長さ寸法Pを水晶片110の厚み寸法tの2倍より長くした場合、第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113の両主面で対向する小溝部115の間で貫通する。それにより、第一の振動腕部112と第二の振動腕部113との振動バランスが崩れ、2次曲線となる周波数温度特性における頂点温度が低くなってしまい振動効率が悪化する。よって、各小溝部115の長さ寸法Pを水晶片110の厚み寸法tの2倍以下の寸法とした場合に比べCI値は高くなる。
例えば、水晶片110の厚み寸法tが0.1mmであった場合、その水晶片110で構成された音叉型屈曲水晶振動素子100のCI値は、小溝部115の長さ寸法Pは0.2mm以下とした場合、65kΩ以下とすることができる。尚、小溝部115の長さ寸法Pを0.2mmより長い0.25mmとした場合は、第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113の両主面で対向する小溝部115の間で底が貫通し、CI値は70kΩと高くなる。
このような構造の音叉型屈曲水晶振動素子100により、主な小溝部115を、小溝部115の最底部の深さが水晶片110の厚みtに対して50%〜90%の比率となるように設けることできる。よって、小溝部115内の長さ方向の側面の面積は、従来の小溝部715の長さ方向の側面の面積に比べ大きくなるので、その側面に設けられる励振用電極120a、120b、120e及び120fの面積も大きくすることができる。これにより、音叉型屈曲水晶振動素子100は、その側面に設けられる励振用電極120a、120b、120e及び120fに従来と比べて大きな電界を印加することができるので、CI値を従来に比べ低くすることができ、振動特性が良好となる。
(変形例)
図6は、本発明の実施形態に係る音叉型屈曲振動素子を構成する水晶片の変形例を示す。本発明の実施形態に係る音叉型屈曲水晶振動素子を構成する水晶片の変形例は、第一の振動腕部112及び第二の振動腕部113の一主面に設けられた隣り合う2本の溝部114において、一方の溝部114に設けられた仕切部116が、他方の溝部114に設けられた小溝部115の最底部の位置に対応する位置に設けられている。
したがって、このように水晶片の変形例を構成しても、本発明の実施形態と同様の効果を奏する。
尚、前記した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。前記実施形態では各振動腕部の各主面の溝部を2本とした例を示したが、溝部の本数は前記実施形態に限定されるものでなく、例えば、一主面に1本の溝部であっても構わない。
100・・・音叉型屈曲水晶振動素子
110・・・水晶片
111・・・基部
112・・・第一の振動腕部
113・・・第二の振動腕部
114・・・溝部
115・・・小溝部
116・・・仕切部
120a、120b、120c、120d、120e、120f、120g、120h・・・励振用電極
130a、130b・・・接続用電極
140a、140b・・・周波数調整用金属膜
150a、150b、150c、150d・・・導配線パターン
P・・・小溝部115の長さ寸法
t・・・水晶片110の厚さ寸法

Claims (1)

  1. 基部と前記基部から同一方向に延設した2本の振動腕部とを備えた水晶片と、
    前記水晶片の表面に、少なくとも励振用電極と接続用電極と周波数調整用金属膜と導配線パターンとが設けられた音叉型屈曲水晶振動素子であって、
    前記振動腕部の両主面には、前記基部との境界部分から前記振動腕部の先端に向って延びる溝部が、前記振動腕部の両主面間で対向するように設けられており、
    前記溝部は、小溝部と仕切部とから構成されており、
    前記仕切部は、前記溝部を長さ方向で複数の小溝部に仕切っており、
    前記小溝部の長さ寸法は、前記水晶片の厚み寸法の2倍以下の寸法であり、
    前記振動腕部の一方の主面の前記溝部に設けられた前記仕切部は、他方の主面の設けられた対向する前記溝部における前記小溝部のV字形状の底の尖った先端部に対応する位置に設けられており、
    前記振動腕部の他方の主面の前記溝部に設けられた前記仕切部は、一方の主面の設けられた対向する前記溝部における前記小溝部のV字形状の底の尖った先端部に対応する位置に設けられている、
    ことを特徴とする音叉型屈曲水晶振動素子。
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