JPWO2013187358A1 - 研磨材組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
酸化セリウムの使用量を抑制しつつ、より高い研磨速度及び耐久性を兼ね備えることができるとともに、被研磨物に傷ができにくく研磨面の表面粗さも小さくする。研磨材に用いられる研磨材組成物100において、最外殻層である、酸化セリウムを主成分として形成されるシェル層3と、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び酸化セリウムを含有し、シェル層3よりも内側に形成される中間層2と、を有する無機研磨材粒子10と、重合性化合物を含有する有機基材20と、を有し、有機基材20の外表面は、無機研磨材粒子10により被覆されている。
Description
本発明は、研磨材組成物及びその製造方法に関する。
ガラス光学素子やガラス基板、半導体デバイスを製造工程で精密研磨する研磨材としては、従来、酸化セリウムを主成分とし、これに酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化プラセオジムなどが加わった希土類元素酸化物が使用されている。この他の研磨材としては、ダイヤモンド、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカ等が挙げられるが、研磨速度、研磨後の被研磨物の表面粗さの観点から比較したときに、酸化セリウムが有効であることは公知であり、広範囲で用いられている。
しかしながら、酸化セリウムは、比重が大きいため、研磨スラリー中における分散性が好ましくなく、硬度も高いので、凝集すると被研磨物にスクラッチや傷が発生してしまうことがあった。また、最近、精密電子デバイス等の小型・薄型化の急速な進行に伴い、研磨性能として、傷が発生しにくいことのみならず、研磨面の表面粗さが小さく、平滑性に対する要求も厳しい。また、酸化セリウムは、世界的にも偏在しており、供給が安定するとはいえない。そこで、酸化セリウムの使用量を削減しつつ、研磨スラリー中における分散性に優れ、高精度な研磨を行える研磨材の開発が求められている。また、使用により磨耗した酸化セリウムを用いた研磨材の回収及び再生産の方法についても開発が進められているが、回収及び再生産のコストの面からも、磨耗に強い、より耐久性の高い研磨材の開発が求められている。
しかしながら、酸化セリウムは、比重が大きいため、研磨スラリー中における分散性が好ましくなく、硬度も高いので、凝集すると被研磨物にスクラッチや傷が発生してしまうことがあった。また、最近、精密電子デバイス等の小型・薄型化の急速な進行に伴い、研磨性能として、傷が発生しにくいことのみならず、研磨面の表面粗さが小さく、平滑性に対する要求も厳しい。また、酸化セリウムは、世界的にも偏在しており、供給が安定するとはいえない。そこで、酸化セリウムの使用量を削減しつつ、研磨スラリー中における分散性に優れ、高精度な研磨を行える研磨材の開発が求められている。また、使用により磨耗した酸化セリウムを用いた研磨材の回収及び再生産の方法についても開発が進められているが、回収及び再生産のコストの面からも、磨耗に強い、より耐久性の高い研磨材の開発が求められている。
例えば、特許文献1では、多糖類を基材とし、基材の表面に酸化セリウムを含む砥粒が担持された複合粒子を使って、分散性を向上させた研磨材を用いることで、被研磨物のスクラッチや傷を防ぐ方法が記載されている。
また、非特許文献1では、コアとなるポリマー粒子の表面を、球状のコロイダルシリカで覆っている粒子が記載されている。
また、非特許文献1では、コアとなるポリマー粒子の表面を、球状のコロイダルシリカで覆っている粒子が記載されている。
Mater.Chem.Phys.,129巻、871〜880頁(2011年)
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、使用されている砥粒に含まれる酸化セリウムの粒子サイズが大きく、粒子形状が板状であったり、凝集を起こしてしまったりするため、基材粒子の表面を均一に酸化セリウムで覆うことが不可能であり、被研磨物に傷ができてしまったり、充分な耐久性が得られないという問題がある。
また、非特許文献1に記載の粒子を研磨材として用いた場合、コロイダルシリカは研磨速度が小さいため、充分な研磨速度は得られない。
また、非特許文献1に記載の粒子を研磨材として用いた場合、コロイダルシリカは研磨速度が小さいため、充分な研磨速度は得られない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、酸化セリウムの使用量を抑制しつつ、より高い研磨速度及び耐久性を兼ね備えることができるとともに、被研磨物に傷ができにくく研磨面の表面粗さも小さくすることができる研磨材組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
研磨材に用いられる研磨材組成物において、
最外殻層である、酸化セリウムを主成分として形成されるシェル層と、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び酸化セリウムを含有し、前記シェル層よりも内側に形成される中間層と、を有する無機研磨材粒子と、
重合性化合物を含有する有機基材と、を有し、
前記有機基材の外表面は、前記無機研磨材粒子により被覆されていることを特徴とする。
研磨材に用いられる研磨材組成物において、
最外殻層である、酸化セリウムを主成分として形成されるシェル層と、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び酸化セリウムを含有し、前記シェル層よりも内側に形成される中間層と、を有する無機研磨材粒子と、
重合性化合物を含有する有機基材と、を有し、
前記有機基材の外表面は、前記無機研磨材粒子により被覆されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の研磨材組成物であって、
前記無機研磨材粒子は、中間層よりも内側に形成される、前記無機研磨材粒子の中心を含むコア層を更に備え、
前記コア層は、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物を主成分とすることを特徴とする。
前記無機研磨材粒子は、中間層よりも内側に形成される、前記無機研磨材粒子の中心を含むコア層を更に備え、
前記コア層は、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物を主成分とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の研磨材組成物であって、
前記無機研磨材粒子は、前記有機基材の外表面に重合されることを特徴とする。
前記無機研磨材粒子は、前記有機基材の外表面に重合されることを特徴とする。
請求項4に記載の研磨材組成物の製造方法は、
最外殻層である、酸化セリウムを主成分として形成されるシェル層と、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び酸化セリウムを含有し、前記シェル層よりも内側に形成される中間層と、
前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物を主成分とする、前記中間層よりも内側に形成されるコア層と、を有する無機研磨材粒子を製造する製造工程と、
前記製造工程により製造された前記無機研磨材粒子と、重合性化合物を含有する有機基材を混合し、分散溶液中に分散させる分散工程と、
前記分散工程により前記無機研磨材粒子及び前記有機基材が分散された前記分散溶液に重合開始剤を加え、重合法により前記有機基材の外表面に前記無機研磨材粒子を被覆させる重合工程と、
を備えることを特徴とする。
最外殻層である、酸化セリウムを主成分として形成されるシェル層と、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び酸化セリウムを含有し、前記シェル層よりも内側に形成される中間層と、
前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物を主成分とする、前記中間層よりも内側に形成されるコア層と、を有する無機研磨材粒子を製造する製造工程と、
前記製造工程により製造された前記無機研磨材粒子と、重合性化合物を含有する有機基材を混合し、分散溶液中に分散させる分散工程と、
前記分散工程により前記無機研磨材粒子及び前記有機基材が分散された前記分散溶液に重合開始剤を加え、重合法により前記有機基材の外表面に前記無機研磨材粒子を被覆させる重合工程と、
を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の研磨材組成物の製造方法であって、
前記無機研磨材粒子の前記製造工程は、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩を形成させ、当該元素の塩を主成分とする前記コア層を形成させるコア層形成工程と、
前記コア層形成工程により形成される、前記元素の塩を分散させる第1分散溶液に、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する水溶液及びCeの塩を含有する水溶液を添加して、前記コア層の外側に前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩及びCeの塩を含む前記中間層を形成させる中間層形成工程と、
前記中間層形成工程により、前記中間層が形成された前記塩を分散させる第2分散溶液に、Ceの塩を含む水溶液を添加して、前記中間層の外側にCeの塩を主成分とする前記シェル層を形成させるシェル層形成工程と、
前記シェル層形成工程により得られる第3分散溶液から研磨材前駆体である固体を固液分離する固液分離工程と、
前記分離工程で得られた前記研磨材前駆体を空気中又は酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程と、
を備えることを特徴とする。
前記無機研磨材粒子の前記製造工程は、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩を形成させ、当該元素の塩を主成分とする前記コア層を形成させるコア層形成工程と、
前記コア層形成工程により形成される、前記元素の塩を分散させる第1分散溶液に、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する水溶液及びCeの塩を含有する水溶液を添加して、前記コア層の外側に前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩及びCeの塩を含む前記中間層を形成させる中間層形成工程と、
前記中間層形成工程により、前記中間層が形成された前記塩を分散させる第2分散溶液に、Ceの塩を含む水溶液を添加して、前記中間層の外側にCeの塩を主成分とする前記シェル層を形成させるシェル層形成工程と、
前記シェル層形成工程により得られる第3分散溶液から研磨材前駆体である固体を固液分離する固液分離工程と、
前記分離工程で得られた前記研磨材前駆体を空気中又は酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程と、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る研磨材組成物によれば、酸化セリウムの使用量を抑制しつつ、より高い研磨速度及び耐久性を兼ね備えることができるとともに、被研磨物に傷ができにくく研磨面の表面粗さも小さくすることができる。
以下、既存の研磨材及び本発明に係る研磨材組成物100及びその製造方法について詳細に説明する。
<研磨材>
一般的な研磨材には、ベンガラ(αFe2O3)、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカ等の研磨材組成物を水や油に分散させてスラリー状にしたものなどがある。本発明は、半導体デバイスやガラスの研磨加工において、高精度に平坦性を維持しつつ、十分な研磨速度を得るために物理的な作用と化学的な作用の両方で研磨を行う、化学機械研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)が可能な酸化セリウムを主成分とする無機研磨材粒子10に被覆された有機基材20を用いる新規な研磨材組成物100及びその製造方法であり、以下にその詳細を説明する。
<研磨材>
一般的な研磨材には、ベンガラ(αFe2O3)、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカ等の研磨材組成物を水や油に分散させてスラリー状にしたものなどがある。本発明は、半導体デバイスやガラスの研磨加工において、高精度に平坦性を維持しつつ、十分な研磨速度を得るために物理的な作用と化学的な作用の両方で研磨を行う、化学機械研磨(CMP;Chemical Mechanical Polishing)が可能な酸化セリウムを主成分とする無機研磨材粒子10に被覆された有機基材20を用いる新規な研磨材組成物100及びその製造方法であり、以下にその詳細を説明する。
<研磨材組成物の有機/無機コアシェル構造>
本発明に係る研磨材組成物100は、有機化合物を主成分とする有機基材20と、無機化合物を主成分とする無機研磨材粒子10と、を有している。即ち、無機研磨材粒子10は、有機基材20の外側(外表面)を被覆し、全体として有機/無機コアシェル構造を有する研磨材組成物100形成されている。具体的には、図1Aに示すように、無機研磨材粒子10が、有機基材20の外側を被覆する構造を形成している。
本発明に係る研磨材組成物100は、有機化合物を主成分とする有機基材20と、無機化合物を主成分とする無機研磨材粒子10と、を有している。即ち、無機研磨材粒子10は、有機基材20の外側(外表面)を被覆し、全体として有機/無機コアシェル構造を有する研磨材組成物100形成されている。具体的には、図1Aに示すように、無機研磨材粒子10が、有機基材20の外側を被覆する構造を形成している。
<有機基材>
本発明の有機基材20を形成する重合性化合物としては、単量体、オリゴマー、ポリマー、若しくはこれらの混合物を使用することができ、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、メタクリル酸メチル、スチレン、C1〜C18のアクリル酸エステル、C1〜C18のメタクリル酸エステル、メトキシ(ポリオキシエチレン)モノメタクリレート、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクロレイン、アクリロニトリル、アリルアミン、ビニルアミン、ビニルホルマール、ビニルブチラール、ブタジエン、パラビニルフェノール、塩化ビニル、塩化ビニリデン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルアルコール、アクリロニトリル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、酢酸ビニル、ビニルイミダゾール等から選ばれる少なくとも1種類のラジカル重合可能なモノマーを重合した重合体等を用いることができる。
また上記重合体は、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート、エチル−3−ジメチルアミノアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアクリレート、ネオペンチルアルコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等を用いて架橋してもよい。
また、上記重合性化合物は、多糖類等の天然高分子であってもよい。合成高分子であれば、エチレン、スチレン、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリアリルアミン、等があり、天然高分子であれば、セルロース系、キトサン系、デンプン系、セルロース系の異性体、等がある。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
これらの重合性化合物から作製した有機基材20の粒子形状は、円柱状、多角形などであってもよいが、研磨性能等を考えて、球状に形成することが望ましい。有機化合物は、一般的に無機化合物よりも高い柔軟性を有しているので、当該有機基材20を有する研磨材組成物100についても、従来の酸化セリウム研磨材と比べて柔軟性を備えている。また、当該有機基材20を有する研磨材組成物100は、柔軟性だけでなく、研磨工程において被研磨物と研磨パッドとの間に挟まれて圧力が加わっても砕けない程度の弾力性を有していることが好ましい。また、有機基材20は、被覆する無機研磨材粒子10の平均粒径より大きく、かつ、0.1〜300μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、0.5〜200μmの範囲である。
また、研磨材組成物100がスラリー中で分散しやすくなるよう、有機基材20の内部には、比重を調整するような化合物を含有させてもよい。例えば、比重を重くしたいときにはFeなどを含む化合物を有機基材20内に含有させ、比重を軽くしたいときには、細孔を有する多孔質の材料などで有機基材20を構成してもよい。
本発明の有機基材20を形成する重合性化合物としては、単量体、オリゴマー、ポリマー、若しくはこれらの混合物を使用することができ、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、メタクリル酸メチル、スチレン、C1〜C18のアクリル酸エステル、C1〜C18のメタクリル酸エステル、メトキシ(ポリオキシエチレン)モノメタクリレート、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクロレイン、アクリロニトリル、アリルアミン、ビニルアミン、ビニルホルマール、ビニルブチラール、ブタジエン、パラビニルフェノール、塩化ビニル、塩化ビニリデン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルアルコール、アクリロニトリル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、酢酸ビニル、ビニルイミダゾール等から選ばれる少なくとも1種類のラジカル重合可能なモノマーを重合した重合体等を用いることができる。
また上記重合体は、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート、エチル−3−ジメチルアミノアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアクリレート、ネオペンチルアルコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等を用いて架橋してもよい。
また、上記重合性化合物は、多糖類等の天然高分子であってもよい。合成高分子であれば、エチレン、スチレン、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリアリルアミン、等があり、天然高分子であれば、セルロース系、キトサン系、デンプン系、セルロース系の異性体、等がある。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
これらの重合性化合物から作製した有機基材20の粒子形状は、円柱状、多角形などであってもよいが、研磨性能等を考えて、球状に形成することが望ましい。有機化合物は、一般的に無機化合物よりも高い柔軟性を有しているので、当該有機基材20を有する研磨材組成物100についても、従来の酸化セリウム研磨材と比べて柔軟性を備えている。また、当該有機基材20を有する研磨材組成物100は、柔軟性だけでなく、研磨工程において被研磨物と研磨パッドとの間に挟まれて圧力が加わっても砕けない程度の弾力性を有していることが好ましい。また、有機基材20は、被覆する無機研磨材粒子10の平均粒径より大きく、かつ、0.1〜300μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは、0.5〜200μmの範囲である。
また、研磨材組成物100がスラリー中で分散しやすくなるよう、有機基材20の内部には、比重を調整するような化合物を含有させてもよい。例えば、比重を重くしたいときにはFeなどを含む化合物を有機基材20内に含有させ、比重を軽くしたいときには、細孔を有する多孔質の材料などで有機基材20を構成してもよい。
<無機研磨材粒子の3層構造>
本発明に係る無機研磨材粒子10として、コア層1と、中間層2と、シェル層3と、を有する3層構造の無機研磨材粒子が最も好ましい。具体的には、図1Bに示すように、3層構造の無機研磨材粒子10は、酸化イットリウムを主成分とするコア層1と、コア層1の外側に形成される酸化イットリウムと酸化セリウムを含む中間層2と、中間層2の外側に形成される酸化セリウムを主成分とするシェル層3を備えている。例えば、図2Aに示す3層構造を備える無機研磨材粒子10のコア層領域1aには、酸化セリウムはほとんど含まれておらず、酸化イットリウムが主成分となっている。具体的には、コア層領域1aの外側に形成される中間層領域2aに含まれる酸化セリウムの割合以下であればよい。そして、中間層領域2aにおいて、酸化セリウムの含有率は、中間層領域2aの外側(シェル層領域3a側)から中間層領域2aの内側(コア層領域1a側)へ一定の濃度勾配で組成が変化(減少)する。なお、中間層領域2aに含まれる酸化セリウムの割合は、コア層領域1aに含まれる酸化セリウムの割合以上であって、シェル層領域3aに含まれる酸化セリウムの割合以下であればよい。中間層領域2aの外側において形成されるシェル層領域3aは、酸化セリウムをほぼ100mol%の割合で含有している。具体的には、シェル層領域3aに含まれる酸化セリウムの割合は、50〜100mol%が好ましく、特に、75mol%以上であることが好ましい。無機研磨材粒子10の表面となるシェル層領域3aに含まれる酸化セリウムの濃度を100mol%に近づけることで、酸化セリウムの持つ優れた研磨速度を発揮することができるためである。また、3層構造を備える無機研磨材粒子10として、図2Bに示すような3層構造であってもよい。即ち、中間層領域2aにおいて含有される酸化イットリウムと酸化セリウムの割合が、無機研磨材粒子10の中心からの距離にかかわらず一定で、ほぼ半分ずつとなるように構成されていてもよい。
また、コア層領域1a及び中間層領域2aにより実質的に一つの層を形成し、シェル層領域3aの主成分が酸化セリウムである2層を有する無機研磨材粒子10であってもよい。例えば、図2Cに示すように、中間層領域2aとコア層領域1aに区別がない構造であってもよい。つまり、無機研磨材粒子10は、コア層領域1aと境界がなく、酸化イットリウムと酸化セリウムの含有率がほぼ半分ずつである中間層領域2aと、中間層領域2aの外側に酸化セリウムを主成分とするシェル層領域3aとから構成される構造であってもよい。また、この中間層2とコア層1により形成される実質的に一つの層となる中間層領域2aは、所定の濃度勾配により酸化セリウムが含有されていてもよい。具体的には、図2Dに示すように、シェル層領域3a側から無機研磨材粒子10の中心側へ一定の濃度勾配で組成が変化(減少)する構造であってもよい。なお、無機研磨材粒子10に含まれる酸化物は、使用される際にかかる応力に対して壊れにくい酸化イットリウムが含まれる酸化物を一例として説明したが、これに限定されるものではなく、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が好ましい。また、無機研磨材粒子10のコア層1に主成分として含まれる元素は、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が好ましく、かつ、中間層2に含まれる元素の酸化物と同一であることが層間の結合力を保つために好ましいが、これに限定するものではない。例えば、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物がコア層1と中間層2で異なる元素の酸化物であってもよい。
本発明に係る無機研磨材粒子10として、コア層1と、中間層2と、シェル層3と、を有する3層構造の無機研磨材粒子が最も好ましい。具体的には、図1Bに示すように、3層構造の無機研磨材粒子10は、酸化イットリウムを主成分とするコア層1と、コア層1の外側に形成される酸化イットリウムと酸化セリウムを含む中間層2と、中間層2の外側に形成される酸化セリウムを主成分とするシェル層3を備えている。例えば、図2Aに示す3層構造を備える無機研磨材粒子10のコア層領域1aには、酸化セリウムはほとんど含まれておらず、酸化イットリウムが主成分となっている。具体的には、コア層領域1aの外側に形成される中間層領域2aに含まれる酸化セリウムの割合以下であればよい。そして、中間層領域2aにおいて、酸化セリウムの含有率は、中間層領域2aの外側(シェル層領域3a側)から中間層領域2aの内側(コア層領域1a側)へ一定の濃度勾配で組成が変化(減少)する。なお、中間層領域2aに含まれる酸化セリウムの割合は、コア層領域1aに含まれる酸化セリウムの割合以上であって、シェル層領域3aに含まれる酸化セリウムの割合以下であればよい。中間層領域2aの外側において形成されるシェル層領域3aは、酸化セリウムをほぼ100mol%の割合で含有している。具体的には、シェル層領域3aに含まれる酸化セリウムの割合は、50〜100mol%が好ましく、特に、75mol%以上であることが好ましい。無機研磨材粒子10の表面となるシェル層領域3aに含まれる酸化セリウムの濃度を100mol%に近づけることで、酸化セリウムの持つ優れた研磨速度を発揮することができるためである。また、3層構造を備える無機研磨材粒子10として、図2Bに示すような3層構造であってもよい。即ち、中間層領域2aにおいて含有される酸化イットリウムと酸化セリウムの割合が、無機研磨材粒子10の中心からの距離にかかわらず一定で、ほぼ半分ずつとなるように構成されていてもよい。
また、コア層領域1a及び中間層領域2aにより実質的に一つの層を形成し、シェル層領域3aの主成分が酸化セリウムである2層を有する無機研磨材粒子10であってもよい。例えば、図2Cに示すように、中間層領域2aとコア層領域1aに区別がない構造であってもよい。つまり、無機研磨材粒子10は、コア層領域1aと境界がなく、酸化イットリウムと酸化セリウムの含有率がほぼ半分ずつである中間層領域2aと、中間層領域2aの外側に酸化セリウムを主成分とするシェル層領域3aとから構成される構造であってもよい。また、この中間層2とコア層1により形成される実質的に一つの層となる中間層領域2aは、所定の濃度勾配により酸化セリウムが含有されていてもよい。具体的には、図2Dに示すように、シェル層領域3a側から無機研磨材粒子10の中心側へ一定の濃度勾配で組成が変化(減少)する構造であってもよい。なお、無機研磨材粒子10に含まれる酸化物は、使用される際にかかる応力に対して壊れにくい酸化イットリウムが含まれる酸化物を一例として説明したが、これに限定されるものではなく、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が好ましい。また、無機研磨材粒子10のコア層1に主成分として含まれる元素は、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物が好ましく、かつ、中間層2に含まれる元素の酸化物と同一であることが層間の結合力を保つために好ましいが、これに限定するものではない。例えば、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物がコア層1と中間層2で異なる元素の酸化物であってもよい。
<研磨材組成物の製造方法>
以下に有機基材20と、有機基材20の周りを被覆する無機研磨材粒子10を有する研磨材組成物100の製造方法を示すが、一例であって、これに限定されるものではない。具体的には、無機研磨材粒子10として、3層構造を有する無機研磨材粒子10の製造方法を示すが、一例であって、コア層1と中間層2に区別のない2層構造であってもよい。
本発明に係る研磨材組成物100の製造方法はおおむね以下の八つの工程からなる(図3参照)。
以下に有機基材20と、有機基材20の周りを被覆する無機研磨材粒子10を有する研磨材組成物100の製造方法を示すが、一例であって、これに限定されるものではない。具体的には、無機研磨材粒子10として、3層構造を有する無機研磨材粒子10の製造方法を示すが、一例であって、コア層1と中間層2に区別のない2層構造であってもよい。
本発明に係る研磨材組成物100の製造方法はおおむね以下の八つの工程からなる(図3参照)。
1.コア層形成工程
コア層形成工程は、まず、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩を含有する水溶液に尿素系化合物を添加して、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩基性炭酸塩を分散させる第1分散溶液を調整する。なお、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩としては、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩等を用いることができるが、硝酸塩を使用することが好ましい。また、尿素系化合物として、尿素、尿素の塩(例えば、硝酸塩、塩酸塩等)、N,N′−ジメチルアセチル尿素、N,N′−ジベンゾイル尿素、ベンゼンスルホニル尿素、p−トルエンスルホニル尿素、トリメチル尿素、テトラエチル尿素、テトラメチル尿素、トリフェニル尿素、テトラフェニル尿素、N−ベンゾイル尿素、メチルイソ尿素、エチルイソ尿素等が挙げられるが、好ましくは、尿素である。なお、以下の実施例において、コア層形成工程は、尿素を用いて塩基性炭酸塩を形成させる場合について示すが、一例であって、これに限定されるものではない。
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の水溶液中でのイオン濃度は、0.001mol/Lから0.1mol/Lで、尿素は前記イオン濃度の5から50倍の濃度が好ましい。これは、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の水溶液中でのイオン濃度及び尿素のイオン濃度を、当該範囲内とすることで、単分散性を示す球状の無機研磨材粒子10を合成することができるためである。
そして、混合された水溶液は、80℃以上で加熱撹拌され、水溶液中(以下、第1分散溶液とする。)に分散するコア層1となる塩基性炭酸塩を成長させる。
なお、加熱撹拌の際には、十分な撹拌効率を得られれば、特に撹拌機の形状等は指定しないが、より高い撹拌効率を得るためには、ローター・ステータータイプの撹拌機を使用することが好ましい。
コア層形成工程は、まず、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩を含有する水溶液に尿素系化合物を添加して、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩基性炭酸塩を分散させる第1分散溶液を調整する。なお、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩としては、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩等を用いることができるが、硝酸塩を使用することが好ましい。また、尿素系化合物として、尿素、尿素の塩(例えば、硝酸塩、塩酸塩等)、N,N′−ジメチルアセチル尿素、N,N′−ジベンゾイル尿素、ベンゼンスルホニル尿素、p−トルエンスルホニル尿素、トリメチル尿素、テトラエチル尿素、テトラメチル尿素、トリフェニル尿素、テトラフェニル尿素、N−ベンゾイル尿素、メチルイソ尿素、エチルイソ尿素等が挙げられるが、好ましくは、尿素である。なお、以下の実施例において、コア層形成工程は、尿素を用いて塩基性炭酸塩を形成させる場合について示すが、一例であって、これに限定されるものではない。
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の水溶液中でのイオン濃度は、0.001mol/Lから0.1mol/Lで、尿素は前記イオン濃度の5から50倍の濃度が好ましい。これは、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の水溶液中でのイオン濃度及び尿素のイオン濃度を、当該範囲内とすることで、単分散性を示す球状の無機研磨材粒子10を合成することができるためである。
そして、混合された水溶液は、80℃以上で加熱撹拌され、水溶液中(以下、第1分散溶液とする。)に分散するコア層1となる塩基性炭酸塩を成長させる。
なお、加熱撹拌の際には、十分な撹拌効率を得られれば、特に撹拌機の形状等は指定しないが、より高い撹拌効率を得るためには、ローター・ステータータイプの撹拌機を使用することが好ましい。
2.中間層形成工程
中間層形成工程は、コア層形成工程により形成された塩基性炭酸塩を含む第1分散溶液に、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる、コア層形成工程において含まれていた元素の塩、例えば、イットリウム硝酸塩を含有する水溶液とCeの塩を含有する水溶液を添加する。そして、例えば、コア層1であるイットリウムの塩基性炭酸塩の外側にイットリウムとセリウムが混合された中間層2を形成させることによりコア層1を粒子成長させ、より粒子径の大きな塩基性炭酸塩を得る。具体的には、第1分散溶液に添加する水溶液の添加速度は、1分当たり0.003mmol/Lから3.0mmol/Lが好ましく、特に、添加量に占めるCeの割合が90mol%未満であることが好ましい。これは、添加速度及び添加量に占めるCeの割合が、当該範囲を外れると、形成される無機研磨材粒子10が単分散性を示す球状粒子とすることが難しくなるためである。また、第1分散溶液は、前記速度で水溶液を添加されながら、80℃以上で加熱撹拌されることが好ましい。これは、80℃以下で加熱撹拌されると、コア層形成工程において添加された尿素の分解が進まなくなり、粒子形成が阻害されるためである。ここで、コア層1の外側に中間層2が形成された粒子を分散させる分散溶液を第2分散溶液とする。
中間層形成工程は、コア層形成工程により形成された塩基性炭酸塩を含む第1分散溶液に、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる、コア層形成工程において含まれていた元素の塩、例えば、イットリウム硝酸塩を含有する水溶液とCeの塩を含有する水溶液を添加する。そして、例えば、コア層1であるイットリウムの塩基性炭酸塩の外側にイットリウムとセリウムが混合された中間層2を形成させることによりコア層1を粒子成長させ、より粒子径の大きな塩基性炭酸塩を得る。具体的には、第1分散溶液に添加する水溶液の添加速度は、1分当たり0.003mmol/Lから3.0mmol/Lが好ましく、特に、添加量に占めるCeの割合が90mol%未満であることが好ましい。これは、添加速度及び添加量に占めるCeの割合が、当該範囲を外れると、形成される無機研磨材粒子10が単分散性を示す球状粒子とすることが難しくなるためである。また、第1分散溶液は、前記速度で水溶液を添加されながら、80℃以上で加熱撹拌されることが好ましい。これは、80℃以下で加熱撹拌されると、コア層形成工程において添加された尿素の分解が進まなくなり、粒子形成が阻害されるためである。ここで、コア層1の外側に中間層2が形成された粒子を分散させる分散溶液を第2分散溶液とする。
3.シェル層形成工程
シェル層形成工程は、中間層形成工程によりコア層1の外側に中間層2が形成された粒子を分散させる第2分散溶液に、Ceの塩を含有する水溶液を添加して、中間層2の外側にCeの塩基性炭酸塩が主成分であるシェル層3を形成させることで、さらに粒子成長させる。Ceの塩を含む水溶液は、1分当たり0.003mmol/Lから3.0mmol/Lの添加速度で、80℃以上で加熱撹拌しながら添加されることが好ましい。これは、添加速度が、当該範囲を外れると、形成される無機研磨材粒子10が単分散性を示す球状粒子とすることが難しくなるためである。加熱温度については、中間層形成工程の場合と同様、80℃以下で加熱撹拌されると、コア層形成工程において添加された尿素の分解が進まなくなり、粒子形成が阻害されるためである。ここで、中間層2の外側にシェル層3が形成された粒子を分散させる分散溶液を第3分散溶液とする。
シェル層形成工程は、中間層形成工程によりコア層1の外側に中間層2が形成された粒子を分散させる第2分散溶液に、Ceの塩を含有する水溶液を添加して、中間層2の外側にCeの塩基性炭酸塩が主成分であるシェル層3を形成させることで、さらに粒子成長させる。Ceの塩を含む水溶液は、1分当たり0.003mmol/Lから3.0mmol/Lの添加速度で、80℃以上で加熱撹拌しながら添加されることが好ましい。これは、添加速度が、当該範囲を外れると、形成される無機研磨材粒子10が単分散性を示す球状粒子とすることが難しくなるためである。加熱温度については、中間層形成工程の場合と同様、80℃以下で加熱撹拌されると、コア層形成工程において添加された尿素の分解が進まなくなり、粒子形成が阻害されるためである。ここで、中間層2の外側にシェル層3が形成された粒子を分散させる分散溶液を第3分散溶液とする。
4.固液分離工程
固液分離工程は、シェル層形成工程により得られた第3分散溶液からシェル層3が中間層2の外側に形成された固体を固液分離の操作により回収し、研磨材前駆体を得る。なお、固液分離工程において、必要に応じて得られた研磨材前駆体を乾燥した後に、焼成工程へ移行してもよい。
固液分離工程は、シェル層形成工程により得られた第3分散溶液からシェル層3が中間層2の外側に形成された固体を固液分離の操作により回収し、研磨材前駆体を得る。なお、固液分離工程において、必要に応じて得られた研磨材前駆体を乾燥した後に、焼成工程へ移行してもよい。
5.焼成工程
焼成工程は、固液分離により得られた塩基性炭酸塩の研磨材前駆体を空気中若しくは酸化性雰囲気中で、400℃以上で焼成する。焼成された研磨材前駆体は、酸化物となり、外側が酸化セリウムで覆われた無機研磨材粒子10となる。
焼成工程は、固液分離により得られた塩基性炭酸塩の研磨材前駆体を空気中若しくは酸化性雰囲気中で、400℃以上で焼成する。焼成された研磨材前駆体は、酸化物となり、外側が酸化セリウムで覆われた無機研磨材粒子10となる。
6.表面処理工程
無機研磨材粒子10は、重合化合物を含有する有機基材20を被覆しやすくするために、シランカップリング剤やチタンカップリング剤などによって無機研磨材粒子10の表面が疎水性となる表面処理を必須ではないが行うことが望ましい。従って、無機研磨材粒子10の表面処理をする表面処理工程は、疎水性のシランカップリング剤などで無機研磨材粒子10の表面処理をする。これにより、無機研磨材粒子10は、当該表面が疎水性となり、有機基材20に含まれる重合性化合物との親和性が高く、分散性が更に向上する。
当該表面処理方法としては、特に限定はないが、例えば、無機研磨材粒子10の外側は酸化被膜が形成されているため、当該外側をアルカリ処理等することにより、容易にヒドロキシ基を導入することができる。このようなヒドロキシ基が導入された無機研磨材粒子10と、ヒドロキシ基と反応する疎水性官能基を有するシランカップリング剤を反応させることにより、無機研磨材粒子10の表面処理を行うことができる。ヒドロキシ基と反応する疎水性官能基を有するシランカップリング剤としては、ビニルシラン、メタクリレートシラン、イオウシラン、メルカプトシラン、エポキシシラン、フェニルシラン等が挙げられ、具体的には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリスイソプロポキシシラン、ビニルトリス(Tert−ブチルペルオキシ)シラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリス(メチルイソブチルケトオキシム)シラン、メチルビニルジ(シクロヘキサノンオキシム)シラン、メチルビニルジ(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等がある。
シランカップリング剤の添加量は特に限定しないが、有機基材20の外側の一部若しくは全部に付着又は被覆できる量を添加する。
無機研磨材粒子10は、重合化合物を含有する有機基材20を被覆しやすくするために、シランカップリング剤やチタンカップリング剤などによって無機研磨材粒子10の表面が疎水性となる表面処理を必須ではないが行うことが望ましい。従って、無機研磨材粒子10の表面処理をする表面処理工程は、疎水性のシランカップリング剤などで無機研磨材粒子10の表面処理をする。これにより、無機研磨材粒子10は、当該表面が疎水性となり、有機基材20に含まれる重合性化合物との親和性が高く、分散性が更に向上する。
当該表面処理方法としては、特に限定はないが、例えば、無機研磨材粒子10の外側は酸化被膜が形成されているため、当該外側をアルカリ処理等することにより、容易にヒドロキシ基を導入することができる。このようなヒドロキシ基が導入された無機研磨材粒子10と、ヒドロキシ基と反応する疎水性官能基を有するシランカップリング剤を反応させることにより、無機研磨材粒子10の表面処理を行うことができる。ヒドロキシ基と反応する疎水性官能基を有するシランカップリング剤としては、ビニルシラン、メタクリレートシラン、イオウシラン、メルカプトシラン、エポキシシラン、フェニルシラン等が挙げられ、具体的には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリスイソプロポキシシラン、ビニルトリス(Tert−ブチルペルオキシ)シラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリス(メチルイソブチルケトオキシム)シラン、メチルビニルジ(シクロヘキサノンオキシム)シラン、メチルビニルジ(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等がある。
シランカップリング剤の添加量は特に限定しないが、有機基材20の外側の一部若しくは全部に付着又は被覆できる量を添加する。
7.分散工程
次に、分散工程は、無機研磨材粒子10と重合性化合物を含有する有機基材20を混合して混合物とし、当該混合物を分散溶液中に分散させて混合物液滴を分散させる。重合性化合物を含有する有機基材20は、研磨材組成物100の中核となる基材となる。混合する無機研磨材粒子10の量は、有機基材20を均一に被覆できる量であり、当該有機基材20の粒径によって決まる。
無機研磨材粒子10及び有機基材20を混合した混合物を分散させる分散溶液は、当該有機基材20と非相溶であれば特に限定されない。一例として、水、メタノール、エタノール、ジオキサン、トルエン及びこれらの混合物があげられる。
分散溶液中に有機基材20の液滴を安定して分散させるために、安定剤を添加することが望ましい。ここで用いられる安定剤としては、例えば、デンプン、ゼラチン、アルギン酸、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリメタクリルアミド、ポリアクリル酸などの水溶性高分子化合物、ベントナイト、タルク、水酸化アルミニウム、あるいはバリウム、カルシウム又はマグネシウムの硫酸塩、炭酸塩又はリン酸塩等の水不溶性の無機物や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン性界面活性剤、アルキルスルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルアンモニウム塩酸塩等のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。
また、分散溶液中には、更に補助安定剤、pH調整剤等を加えてもよく、懸濁重合法や乳化重合法において一般的に用いられる添加剤を加えてもよい。
有機基材20の液滴を分散溶液中に分散させる方法は、特に限定されないが、有機基材20を分散溶媒中に添加し、撹拌して分散させる方法などがあげられる。更に、撹拌の際には、通常の撹拌羽の他に、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて分散させても良い。
次に、分散工程は、無機研磨材粒子10と重合性化合物を含有する有機基材20を混合して混合物とし、当該混合物を分散溶液中に分散させて混合物液滴を分散させる。重合性化合物を含有する有機基材20は、研磨材組成物100の中核となる基材となる。混合する無機研磨材粒子10の量は、有機基材20を均一に被覆できる量であり、当該有機基材20の粒径によって決まる。
無機研磨材粒子10及び有機基材20を混合した混合物を分散させる分散溶液は、当該有機基材20と非相溶であれば特に限定されない。一例として、水、メタノール、エタノール、ジオキサン、トルエン及びこれらの混合物があげられる。
分散溶液中に有機基材20の液滴を安定して分散させるために、安定剤を添加することが望ましい。ここで用いられる安定剤としては、例えば、デンプン、ゼラチン、アルギン酸、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリメタクリルアミド、ポリアクリル酸などの水溶性高分子化合物、ベントナイト、タルク、水酸化アルミニウム、あるいはバリウム、カルシウム又はマグネシウムの硫酸塩、炭酸塩又はリン酸塩等の水不溶性の無機物や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン性界面活性剤、アルキルスルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルアンモニウム塩酸塩等のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。
また、分散溶液中には、更に補助安定剤、pH調整剤等を加えてもよく、懸濁重合法や乳化重合法において一般的に用いられる添加剤を加えてもよい。
有機基材20の液滴を分散溶液中に分散させる方法は、特に限定されないが、有機基材20を分散溶媒中に添加し、撹拌して分散させる方法などがあげられる。更に、撹拌の際には、通常の撹拌羽の他に、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて分散させても良い。
8.重合工程
有機基材20に無機研磨材粒子10を被覆させる重合工程では、まず、有機基材20の液滴の表面に無機研磨材粒子10を偏在させる。当該無機研磨材粒子10は表面処理工程により表面処理を行った際に、粒子表面が疎水性となっているが、無機研磨材粒子10は水相中で合成されることによって酸化されて、粒子表面が親水性を有している。よって、親水性を有する無機研磨材粒子10は、少しずつ有機基材20の液滴の表面に向かって移動する。
有機基材20の液滴において、無機研磨材粒子10を表面に偏在させる具体的な方法は、分散工程により混合物を分散溶液中に分散させることで混合物の液滴を分散溶液中に分散させた後に、一定時間撹拌を継続することにより行う。ここでの撹拌時間は、無機研磨材粒子10が混合物の液滴中を移動する速度や、目的とする研磨材組成物100の形状、粒径等を考えて設定する。具体的には、撹拌時間は、10分〜15時間で、この撹拌時間が10分未満であると、無機研磨材粒子10が有機基材20の液滴の表面に均一に分散せず、研磨材組成物100の最外殻部分に無機研磨材粒子10によるシェル構造が形成されないことがある。
次に、重合工程は、有機基材20と当該有機基材20の表面に均一に被覆した無機研磨材粒子10とを重合させて研磨材組成物100を得る。ここで用いる重合法は、通常の重合法であればいかなる方法でも良く、例えば、乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、分散重合法、懸濁重合法等でもよく、重合開始剤を用いて加熱又は光を照射することにより開始させる。加熱する際の加熱温度は、有機基材20に用いる重合性化合物の組成や分子量、重合開始剤の種類や量等によって決まるが、通常は、室温〜100℃で行われる。なお、本発明において重合とは、重合体を合成する反応に加え、一つの結合を作る反応も含まれている。また、重合開始剤としては、特に限定されず、重合性化合物が可溶な開始剤、例えば、過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等があげられる。
この重合工程を経て、重合性化合物を含有する有機基材20と、当該有機基材20の外側を重合法により被覆する無機研磨材粒子10からなる研磨材組成物100を容易に製造することができる。
有機基材20に無機研磨材粒子10を被覆させる重合工程では、まず、有機基材20の液滴の表面に無機研磨材粒子10を偏在させる。当該無機研磨材粒子10は表面処理工程により表面処理を行った際に、粒子表面が疎水性となっているが、無機研磨材粒子10は水相中で合成されることによって酸化されて、粒子表面が親水性を有している。よって、親水性を有する無機研磨材粒子10は、少しずつ有機基材20の液滴の表面に向かって移動する。
有機基材20の液滴において、無機研磨材粒子10を表面に偏在させる具体的な方法は、分散工程により混合物を分散溶液中に分散させることで混合物の液滴を分散溶液中に分散させた後に、一定時間撹拌を継続することにより行う。ここでの撹拌時間は、無機研磨材粒子10が混合物の液滴中を移動する速度や、目的とする研磨材組成物100の形状、粒径等を考えて設定する。具体的には、撹拌時間は、10分〜15時間で、この撹拌時間が10分未満であると、無機研磨材粒子10が有機基材20の液滴の表面に均一に分散せず、研磨材組成物100の最外殻部分に無機研磨材粒子10によるシェル構造が形成されないことがある。
次に、重合工程は、有機基材20と当該有機基材20の表面に均一に被覆した無機研磨材粒子10とを重合させて研磨材組成物100を得る。ここで用いる重合法は、通常の重合法であればいかなる方法でも良く、例えば、乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、分散重合法、懸濁重合法等でもよく、重合開始剤を用いて加熱又は光を照射することにより開始させる。加熱する際の加熱温度は、有機基材20に用いる重合性化合物の組成や分子量、重合開始剤の種類や量等によって決まるが、通常は、室温〜100℃で行われる。なお、本発明において重合とは、重合体を合成する反応に加え、一つの結合を作る反応も含まれている。また、重合開始剤としては、特に限定されず、重合性化合物が可溶な開始剤、例えば、過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等があげられる。
この重合工程を経て、重合性化合物を含有する有機基材20と、当該有機基材20の外側を重合法により被覆する無機研磨材粒子10からなる研磨材組成物100を容易に製造することができる。
<研磨材の使用方法と研磨材の劣化>
情報記録ディスク用ガラス基板の研磨加工を例にとり、研磨材の使用法を記載する。
1.研磨材スラリーの調整
研磨材組成物100を用いた研磨材の粉体を水等の溶媒に添加し、研磨材スラリーを作製する。研磨材スラリーには、分散剤等を添加することで、凝集を防止するとともに、撹拌機等を用いて常時撹拌し、分散状態を維持する。研磨材スラリーは供給用ポンプを利用して、研磨機に循環供給される。
2.研磨工程
研磨パット(研磨布)が貼られた研磨機の上下定盤にガラス基板を接触させ、接触面に対して研磨材スラリーを供給しながら、加圧条件下でパットとガラスを相対運動させることで研磨される。
3.研磨材の劣化
研磨材は、前記研磨工程にあるように、加圧条件下で使用される。このため、研磨材に含まれる研磨材組成物は、研磨時間が経過するにつれて、徐々に崩壊し微小化してしまう。研磨材組成物の微小化は研磨速度の減少を引き起こすので、研磨前後で粒子径分布の変化が小さい研磨材組成物100が望まれる。
情報記録ディスク用ガラス基板の研磨加工を例にとり、研磨材の使用法を記載する。
1.研磨材スラリーの調整
研磨材組成物100を用いた研磨材の粉体を水等の溶媒に添加し、研磨材スラリーを作製する。研磨材スラリーには、分散剤等を添加することで、凝集を防止するとともに、撹拌機等を用いて常時撹拌し、分散状態を維持する。研磨材スラリーは供給用ポンプを利用して、研磨機に循環供給される。
2.研磨工程
研磨パット(研磨布)が貼られた研磨機の上下定盤にガラス基板を接触させ、接触面に対して研磨材スラリーを供給しながら、加圧条件下でパットとガラスを相対運動させることで研磨される。
3.研磨材の劣化
研磨材は、前記研磨工程にあるように、加圧条件下で使用される。このため、研磨材に含まれる研磨材組成物は、研磨時間が経過するにつれて、徐々に崩壊し微小化してしまう。研磨材組成物の微小化は研磨速度の減少を引き起こすので、研磨前後で粒子径分布の変化が小さい研磨材組成物100が望まれる。
以下実施例及び比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<研磨材1:実施例1>
1 0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
2 1で得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
3 2で得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
4 3で得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して無機研磨材粒子を得た。
5 トルエン600mlに、4で作製した無機研磨材粒子36gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40mlを添加し、25℃で1時間撹拌した。
6 5で得られた溶液を110℃まで昇温させ、そのまま72時間撹拌を行い、その後トルエン/メタノールで充分に洗浄し、乾燥させた。
7 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、6の工程において表面処理された無機研磨材粒子20gとアゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
8 7で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で11時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行い、その後60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
<研磨材1:実施例1>
1 0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
2 1で得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
3 2で得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
4 3で得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して無機研磨材粒子を得た。
5 トルエン600mlに、4で作製した無機研磨材粒子36gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40mlを添加し、25℃で1時間撹拌した。
6 5で得られた溶液を110℃まで昇温させ、そのまま72時間撹拌を行い、その後トルエン/メタノールで充分に洗浄し、乾燥させた。
7 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、6の工程において表面処理された無機研磨材粒子20gとアゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
8 7で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で11時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行い、その後60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
<研磨材2:実施例2>
1 0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
2 1で得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
3 2で得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
4 3で得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して無機研磨材粒子を得た。
5 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、アゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
6 5で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で1時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行った。
7 6で得られた混合液に、4で得られた無機研磨材粒子を40g添加し、25℃で5時間撹拌させた後、60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
1 0.01mol/Lのイットリウム硝酸水溶液10Lを用意し、この水溶液に、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃で1時間加熱撹拌した。
2 1で得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液300mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液300mLの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
3 2で得られた分散溶液に、0.4mol/Lのセリウム硝酸水溶液50mLを10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
4 3で得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して無機研磨材粒子を得た。
5 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、アゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
6 5で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で1時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行った。
7 6で得られた混合液に、4で得られた無機研磨材粒子を40g添加し、25℃で5時間撹拌させた後、60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
<研磨材3:比較例1>
1 トルエン600mlに、市販の板状酸化セリウム36gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40mlを添加し、25℃で1時間撹拌した。
2 1で得られた溶液を110℃まで昇温させ、そのまま72時間撹拌を行い、その後トルエン/メタノールで充分に洗浄し、乾燥させた。
3 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、2の工程において表面処理された板状酸化セリウム20gとアゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
4 3で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で1時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行い、その後60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
1 トルエン600mlに、市販の板状酸化セリウム36gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40mlを添加し、25℃で1時間撹拌した。
2 1で得られた溶液を110℃まで昇温させ、そのまま72時間撹拌を行い、その後トルエン/メタノールで充分に洗浄し、乾燥させた。
3 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、2の工程において表面処理された板状酸化セリウム20gとアゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
4 3で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で1時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行い、その後60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
<研磨材4:比較例2>
1 水10Lを用意し、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃になるまで加熱撹拌した。
2 1で得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液600mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液600mLの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
3 2で得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して無機研磨材粒子を得た。
4 トルエン600mlに、3で作製した無機研磨材粒子36gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40mlを添加し、25℃で1時間撹拌した。
5 4で得られた溶液を110℃まで昇温させ、そのまま72時間撹拌を行い、その後トルエン/メタノールで充分に洗浄し、乾燥させた。
6 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、5の工程において表面処理された無機研磨材粒子20gとアゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
7 6で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で1時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行い、その後60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
1 水10Lを用意し、尿素が0.20mol/Lになるように添加し、十分に撹拌した後に90℃になるまで加熱撹拌した。
2 1で得られた分散溶液に、あらかじめ混合しておいた0.08mol/Lのイットリウム硝酸水溶液600mLと0.32mol/Lのセリウム硝酸水溶液600mLの混合液を10mL/minの添加速度で、90℃で加熱撹拌しながら添加した。
3 2で得られた分散溶液から析出した研磨材前駆体をメンブランフィルターにて分離し、600℃で焼成して無機研磨材粒子を得た。
4 トルエン600mlに、3で作製した無機研磨材粒子36gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40mlを添加し、25℃で1時間撹拌した。
5 4で得られた溶液を110℃まで昇温させ、そのまま72時間撹拌を行い、その後トルエン/メタノールで充分に洗浄し、乾燥させた。
6 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、5の工程において表面処理された無機研磨材粒子20gとアゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
7 6で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で1時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行い、その後60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
<研磨材5:比較例3>
1 トルエン600mlに、市販のコロイダルシリカ36gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40mlを添加し、25℃で1時間撹拌した。
2 1で得られた溶液を110℃まで昇温させ、そのまま72時間撹拌を行い、その後トルエン/メタノールで充分に洗浄し、乾燥させた。
3 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、1の工程において表面処理されたコロイダルシリカ粒子20gとアゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
4 3で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で1時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行い、その後60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
1 トルエン600mlに、市販のコロイダルシリカ36gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40mlを添加し、25℃で1時間撹拌した。
2 1で得られた溶液を110℃まで昇温させ、そのまま72時間撹拌を行い、その後トルエン/メタノールで充分に洗浄し、乾燥させた。
3 スチレン50mlとエチレングリコールジメタクリレート50mlの混合液を撹拌させながら、1の工程において表面処理されたコロイダルシリカ粒子20gとアゾビスイソブチロニトリル1gを添加し、混合液を得た。
4 3で得られた混合液を4.0質量%のポリビニルアルコール水溶液に加え、25℃で1時間撹拌させた後、60℃まで昇温してそのまま24時間撹拌を行い、その後60℃の温水で洗浄、メタノールで洗浄させて、研磨材組成物を得た。
<研磨材の評価>
研磨材1から4について、下記の方法に従って、研磨性能の評価を行った。なお、実施例1、2で合成された無機研磨材粒子10は、コア層1、中間層2、シェル層3を有する3層構造であり、単分散性を示し、平均粒子径が0.40μm、変動係数が11%を示すことがわかっている。
研磨材1から4について、下記の方法に従って、研磨性能の評価を行った。なお、実施例1、2で合成された無機研磨材粒子10は、コア層1、中間層2、シェル層3を有する3層構造であり、単分散性を示し、平均粒子径が0.40μm、変動係数が11%を示すことがわかっている。
1.研磨速度
研磨加工に使用した研磨機は、研磨材組成物を用いた研磨材の粉体を水等の溶媒に分散させた研磨材スラリーを、研磨対象面に供給しながら、研磨対象面を研磨布で研磨するものである。研磨材スラリーは分散媒を水のみとして、濃度は100g/Lとした。研磨試験においては、研磨材スラリーを5L/minの流量で循環供給させて研磨加工を行った。研磨対象物として、65mmΦのガラス基板を使用し、研磨布は、ポリウレタン製の物を使用した。研磨面に対する研磨時の圧力は、9.8kPa(100g/cm2)とし、研磨試験機の回転速度は100min−1(rpm)に設定し、30分間研磨加工を行った。研磨前後の厚さをNikon Digimicro(MF501)にて測定し、厚さ変位から1分間当たりの研磨量(μm)を算出し、研磨速度とした。
研磨加工に使用した研磨機は、研磨材組成物を用いた研磨材の粉体を水等の溶媒に分散させた研磨材スラリーを、研磨対象面に供給しながら、研磨対象面を研磨布で研磨するものである。研磨材スラリーは分散媒を水のみとして、濃度は100g/Lとした。研磨試験においては、研磨材スラリーを5L/minの流量で循環供給させて研磨加工を行った。研磨対象物として、65mmΦのガラス基板を使用し、研磨布は、ポリウレタン製の物を使用した。研磨面に対する研磨時の圧力は、9.8kPa(100g/cm2)とし、研磨試験機の回転速度は100min−1(rpm)に設定し、30分間研磨加工を行った。研磨前後の厚さをNikon Digimicro(MF501)にて測定し、厚さ変位から1分間当たりの研磨量(μm)を算出し、研磨速度とした。
2.研磨速度の変動調査
上記「1.研磨速度」で示した方法による研磨を連続5回繰り返し、初回と5回目での研磨速度の変化を調べた。ここで、初回の研磨速度を研磨速度1とし、5回目の研磨速度を研磨速度2として得られた研磨速度を表1に示す。
上記「1.研磨速度」で示した方法による研磨を連続5回繰り返し、初回と5回目での研磨速度の変化を調べた。ここで、初回の研磨速度を研磨速度1とし、5回目の研磨速度を研磨速度2として得られた研磨速度を表1に示す。
3.傷の有無
ガラス基板100枚について、50〜100μmレベルの傷の有無を目視で調べた。
ガラス基板100枚について、50〜100μmレベルの傷の有無を目視で調べた。
4.表面粗さ
ガラス基板表面の表面粗さについては、Zygo社製Dual channel ZeMapperにて、原子レベルの表面粗さ評価を行った。
ガラス基板表面の表面粗さについては、Zygo社製Dual channel ZeMapperにて、原子レベルの表面粗さ評価を行った。
<研磨材の形状・研磨性能の評価>
以上の評価により得られた結果を表1にまとめた。研磨性能の傷及び表面粗さの○×の評価については、○は、実技上問題がないことを表す。×は、実技上問題があることを表す。
以上の評価により得られた結果を表1にまとめた。研磨性能の傷及び表面粗さの○×の評価については、○は、実技上問題がないことを表す。×は、実技上問題があることを表す。
<研磨材の研磨性能の評価>
上記評価により得られた結果を表1にまとめた。
表1から分かるように、本発明の実施例で得られた研磨材組成物100は、比較例と比べると、傷と表面粗さについては差がないものもあるが、高い研磨速度と優れた耐久性を兼ね備えた研磨材組成物100であることが明らかである。
具体的には、実施例1、2では、コアシェル構造により形成されている研磨材組成物100のシェル部分に3層構造の無機研磨材粒子10を用いている。したがって、有機基材20は、形状が均一で単分散性が高く、粒子表面のCe濃度も高い無機研磨材粒子10により被覆されているため、研磨材組成物100の外側をCe濃度が高い状態とすることができ、研磨材として研磨加工に用いた際に、高い研磨速度を示すとともに研磨速度の低下が起こりにくい、高い耐久性を示す研磨材組成物100を得ることができる。また、比較例1は、板状の酸化セリウムを用いているため、傷及び表面粗さが実技上使用できる範囲内ではない。比較例2は、有機基材に結合している無機研磨材粒子の層数が1層であり、セリウムとイットリウムが混合した層であることから、研磨速度及び耐久性が実施例よりも劣っている。比較例3は、コロイダルシリカを無機研磨材粒子として使用しているため、研磨速度及び耐久性が実施例よりも明らかに劣っている。
上記評価により得られた結果を表1にまとめた。
表1から分かるように、本発明の実施例で得られた研磨材組成物100は、比較例と比べると、傷と表面粗さについては差がないものもあるが、高い研磨速度と優れた耐久性を兼ね備えた研磨材組成物100であることが明らかである。
具体的には、実施例1、2では、コアシェル構造により形成されている研磨材組成物100のシェル部分に3層構造の無機研磨材粒子10を用いている。したがって、有機基材20は、形状が均一で単分散性が高く、粒子表面のCe濃度も高い無機研磨材粒子10により被覆されているため、研磨材組成物100の外側をCe濃度が高い状態とすることができ、研磨材として研磨加工に用いた際に、高い研磨速度を示すとともに研磨速度の低下が起こりにくい、高い耐久性を示す研磨材組成物100を得ることができる。また、比較例1は、板状の酸化セリウムを用いているため、傷及び表面粗さが実技上使用できる範囲内ではない。比較例2は、有機基材に結合している無機研磨材粒子の層数が1層であり、セリウムとイットリウムが混合した層であることから、研磨速度及び耐久性が実施例よりも劣っている。比較例3は、コロイダルシリカを無機研磨材粒子として使用しているため、研磨速度及び耐久性が実施例よりも明らかに劣っている。
以上のように、本実施形態の研磨材組成物100によれば、最外殻層である、酸化セリウムを主成分として形成されるシェル層3と、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び酸化セリウムを含有し、シェル層3よりも内側に形成される中間層2と、を有する無機研磨材粒子10と、重合性化合物を含有する有機基材20と、を有し、有機基材20の外表面は、無機研磨材粒子10により被覆されているので、研磨材組成物100の外側だけでなく基材となる部分についても酸化セリウムを用いる場合と比較して、酸化セリウムの使用量を抑制しつつ、高い耐久性を示すとともに、高い研磨速度を実現することができる。また、有機基材20を研磨材組成物100の中心を含む基材として用いるため、無機化合物を用いる場合と比較して、比重が軽くなり、研磨材として用いる際に水に分散させ、研磨材スラリーとして用いる場合についても優れた安定性により分散させることができる。即ち、分散媒中での凝集が起こりにくく、研磨加工中に傷やスクラッチが発生する可能性を低下させ、研磨面の表面粗さを小さくすることができる。
また、無機研磨材粒子10は、中間層2よりも内側に形成される、無機研磨材粒子10の中心を含むコア層1を更に備え、コア層1は、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物を主成分とするので、3層構造とすることで、酸化セリウムの使用量を抑えることができるとともに、研磨の際にかかる圧力に対する耐久性の高い元素をコア層1に用いることができる。
また、無機研磨材粒子10は、有機基材20の外表面に重合されるので、無機研磨材粒子10を有機基材20に物理的に付着させた場合と比較して、無機研磨材粒子10の脱離が起こりにくい。このため、研磨加工に使用した際に、無機粒子の脱離による研磨速度の低下が起こりにくい。
本発明は、ガラス製品や水晶発振子、半導体デバイス等の製造工程において、酸化セリウムを含有する研磨材により研磨する分野において利用可能性がある。
100 研磨材組成物
10 無機研磨材粒子
20 有機基材
1 コア層
1a コア層領域
2 中間層
2a 中間層領域
3 シェル層
3a シェル層領域
10 無機研磨材粒子
20 有機基材
1 コア層
1a コア層領域
2 中間層
2a 中間層領域
3 シェル層
3a シェル層領域
Claims (5)
- 研磨材に用いられる研磨材組成物において、
最外殻層である、酸化セリウムを主成分として形成されるシェル層と、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び酸化セリウムを含有し、前記シェル層よりも内側に形成される中間層と、を有する無機研磨材粒子と、
重合性化合物を含有する有機基材と、を有し、
前記有機基材の外表面は、前記無機研磨材粒子により被覆されていることを特徴とする研磨材組成物。 - 前記無機研磨材粒子は、中間層よりも内側に形成される、前記無機研磨材粒子の中心を含むコア層を更に備え、
前記コア層は、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の研磨材組成物。 - 前記無機研磨材粒子は、前記有機基材の外表面に重合されることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨材組成物。
- 最外殻層である、酸化セリウムを主成分として形成されるシェル層と、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び酸化セリウムを含有し、前記シェル層よりも内側に形成される中間層と、
前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物を主成分とする、前記中間層よりも内側に形成されるコア層と、を有する無機研磨材粒子を製造する製造工程と、
前記製造工程により製造された前記無機研磨材粒子と、重合性化合物を含有する有機基材を混合し、分散溶液中に分散させる分散工程と、
前記分散工程により前記無機研磨材粒子及び前記有機基材が分散された前記分散溶液に重合開始剤を加え、重合法により前記有機基材の外表面に前記無機研磨材粒子を被覆させる重合工程と、
を備えることを特徴とする研磨材組成物の製造方法。 - 前記無機研磨材粒子の前記製造工程は、
Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩を形成させ、当該元素の塩を主成分とする前記コア層を形成させるコア層形成工程と、
前記コア層形成工程により形成される、前記元素の塩を分散させる第1分散溶液に、前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する水溶液及びCeの塩を含有する水溶液を添加して、前記コア層の外側に前記Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、W、Bi、Th及びアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素の塩及びCeの塩を含む前記中間層を形成させる中間層形成工程と、
前記中間層形成工程により、前記中間層が形成された前記塩を分散させる第2分散溶液に、Ceの塩を含む水溶液を添加して、前記中間層の外側にCeの塩を主成分とする前記シェル層を形成させるシェル層形成工程と、
前記シェル層形成工程により得られる第3分散溶液から研磨材前駆体である固体を固液分離する固液分離工程と、
前記分離工程で得られた前記研磨材前駆体を空気中又は酸化性雰囲気中で焼成する焼成工程と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の研磨材組成物の製造方法。
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