JPWO2013179819A1 - β−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物およびその製造方法 - Google Patents

β−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

光学材料、レジスト材料、コーティング材料、ラミネート材料などの種々の用途に使用可能な重合性モノマーを提供すること、及びその製造方法を提供する。式(1)で示されるβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物とすることであり、前駆体であるカルボニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物と、ケテン化合物を反応させることにより合成する製造方法である。式中、R1は水素またはメチルであり、R2、R3、R4、R5、およびR6は独立して、水素または炭素数1〜5のアルキルである。なし

Description

本発明は、β−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物およびその製造方法に関する。
(メタ)アクリル酸エステル化合物は、他の重合性モノマーと共重合して、光学材料、レジスト材料、コーティング材料、ラミネート材料などの種々の用途に用いられる化合物である。用途毎に求められる特性に高度に適合した材料とするため、共重合や混合により用いることができる(メタ)アクリル酸エステル化合物、特に従来にない特性を有した化合物が求められていて、広く検討が行われている。
例えば、レジスト材料はプリント基板、液晶ディスプレイパネル、半導体素子などの製造に於いて、表面の一部にメッキ、イオン注入、エッチングなどの処理を行う工程に用いられ、(メタ)アクリル酸エステル化合物またはその共重合体が用いられる用途の一つである。
レジスト材料は、被処理物の所望部分にスクリーン印刷やインクジェットなどにより直接描画し、熱や光により硬化させレジストのパターンを形成したり、フォトリソグラフィにより、被処理物の表面に塗布し、マスクを通して露光し光重合や光分解させた後、現像してレジストのパターンを形成したりして用いられる。
スクリーン印刷やインクジェットなどにより直接パターニングして用いるレジスト材料は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル化合物などの複数の重合性モノマーを共重合して得られたポリマー成分、重合性モノマー成分、多官能重合性モノマー成分、熱または光重合開始剤、溶剤などを組み合わせて提供される。この方式で用いられるレジスト材料には、スクリーン印刷やインクジェットなどに適した粘度、濃度範囲であること、パターン形成されたレジストは被処理物に対して充分な密着性を有すること、メッキ、イオン注入、エッチングなどの処理に対して耐性を有すこと、また、必要に応じて処理後にレジストを除去するための溶解性を持つことなどの特性が求められる。これら、種々の要求特性を実現するため、共重合したり混合したりして用いる新規な重合性モノマーが求められている。
フォトリソグラフィによりパターニングして用いるレジスト材料は、光に対する挙動によりネガ型、ポジ型の2種類があり、g線、i線、KrFエキシマレーザーなどの露光光源によりさらに分類される。プリント基板、液晶ディスプレイパネル、半導体素子製造などそれぞれの用途毎に対応したレジスト材料が必要であり、いずれのレジスト材料も塗布性、密着性、処理耐性、現像性、溶解性などの特性を満足し、さらに、光に対する特性、たとえば光透過率、光感度など露光波長に関連した特性をも満足することが必要となる。
例えば、露光波長を短くするほど解像度を上げることが可能であることから、半導体素子製造用のフォトリソグラフィ工程では、短波長露光に対応した化学増幅型のレジスト材料が主に検討され、(メタ)アクリル酸エステル化合物などの複数の重合性モノマーを共重合して得られたポリマー成分、露光光源に感光してポリマー成分の溶解性を変化させる光酸発生剤、溶剤などを組み合わせた構成によるレジスト材料が提供されている。
ポリマー成分は、露光波長における透過率が高いこと、露光後、露光部が光酸発生剤から発生した酸によりアルカリ現像液に可溶性したり、逆に不溶化したりすること、レジストの密着性や耐エッチング性が良好であることと共に、レジストパターンの微細化要求に伴い、得られたレジストパターンのラフネスやパターン幅の揺らぎの低減、パターン倒れに強いことなどのリソグラフィー特性を満足することが求められている。例えば、密着性に優れたラクトン系(メタ)アクリル酸エステル化合物を、露光波長の透過率が高く耐エッチング性が良好であるアダマンタン骨格やノルボルナン骨格などの脂環式骨格を有した重合性モノマーと共重合して得られたポリマー成分が用いられている。
ラクトン系モノマーとしては6員環ラクトン(δ−バレロラクトン)骨格を有するもの(特許文献1)、5員環ラクトン(γ−ブチロラクトン)骨格を有するもの(特許文献2)、ノルボルナンとラクトンが縮環した骨格を有するもの(特許文献3)が検討され実用されている。さらに光酸発生剤に対する感度、密着性、耐エッチング性が良く、解像度の高いレジスト材料を実現するため、新規な共重合可能な重合性モノマーが求められる状況であり、シクロヘキサンラクトン環骨格を有する重合性化合物(特許文献4)、多環脂環式骨格を有する重合性化合物(特許文献5)など、盛んに検討が行われている。
ラクトン系(メタ)アクリル酸エステル化合物は、共重合されるアダマンタン化合物やノルボルナン化合物と比べて親水性が高く、例えばポジ型レジストの場合、非露光部の一部がアルカリ現像液に溶解し、レジストパターンの形状やラフネスに悪影響を及ぼすことが考えられる(非特許文献1)。そのため、アルカリ溶液に対して適度な溶解度を有するラクトン系モノマーが求められている。
ラクトン化合物の1つに、4員環構造を有するラクトン(β−プロピオラクトン)が知られている。β−プロピオラクトン化合物の製造方法としては、脂肪族アルデヒド類とケテン類を反応させる方法(特許文献6)が知られている。しかし、この方法はβ−ブチロラクトン、β−プロピオラクトン、β−カプロラクトンなどの低分子量ラクトンの合成に用いられた例が開示されるものの、β−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸化合物およびその製造について開示されていない。
特開平10−78658号公報 特開平10−274852号公報 特開2000−26446号公報 特開2001−64273号公報 特開2002−265530号公報 特公昭47−25065号公報
Koji Nozaki and Ei Yano,"New Protective Groups inAlicyclic Methacrylate Polymers for 193-nm Resists" Jouranal of Photopolymer Science and Technology,1997,10,545−550
本発明は上述したように、光学材料、レジスト材料、コーティング材料、ラミネート材料などの種々の用途に求められる、共重合したり混合したりして使用可能な重合性モノマーを提供するためになされたものであり、新規な重合性モノマーを提供すること、およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は課題を解決するため鋭意検討を行い、β−プロピオラクトン骨格を持つ式(1)に示される本発明の化合物を設計し、その製造方法を完成させ、これらが5員環ラクトンと比較してアルカリ現像液に対し溶解性が低いことを見出した。本発明は以下の構成を含む。
[1] 式(1)で示されるβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物。
Figure 2013179819

式中、Rは水素またはメチルであり、R、R、R、R、およびRは独立して、水素または炭素数1〜5のアルキルである。
[2] R、R、R、R、R、およびRが独立して、水素またはメチルである項[1]に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物。
[3] 式(2)で示されるカルボニル基を有する化合物と式(3)で示されるケテン化合物を反応させることを特徴とする項[1]に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
Figure 2013179819

Figure 2013179819

式中、Rは水素またはメチルであり、R、R、R、R、およびRは独立して、水素または炭素数1〜5のアルキルである。
[4] R、R、R、R、R、およびRが独立して水素またはメチルである項[3]に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
[5] 式(2)で示されるカルボニル基を有する化合物と式(3)で示されるケテン化合物をテトラヒドロフランを含む溶媒中で反応させるとを特徴とする項[1]に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
[6] 式(2)で示されるカルボニル基を有する化合物と式(3)で示されるケテン化合物を反応液温度を5℃以下で反応させることを特徴とする項[1]に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
本発明のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物は、共重合したり混合したりして用いる重合性モノマーとして使用できる。β−プロピオラクトン骨格を持つことにより、本発明の化合物を共重合して得られたポリマーはアルカリ現像液に対する溶解性が制御され、その共重合したポリマーを組み込んだレジスト材料のリソグラフィー特性を改良することが期待される。また、β−プロピオラクトン骨格は短波長露光に適した光吸収特性を持ち、短波長露光に用いるレジスト材料に用いることが可能である。
さらに、本発明のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物は、光学材料、レジスト材料、コーティング材料、ラミネート材料などの種々の用途において混合して用いる重合性モノマーとして使用し、スクリーン印刷やインクジェットに用いる溶液の相溶性の調整、粘度の調整、硬化後の密着性の調整、溶解性の調整などに用いることが期待される。
また本発明のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法により、式(1)の化合物を工業的に得ることが可能となった。
実施例1において得られたβ−メタクリロイルオキシメチル−β−メチル−β−プロピオラクトンのNMRスペクトルである。 実施例2において得られたα,α,β−トリメチル−β−メタクリロイルオキシメチル−β−プロピオラクトンのNMRスペクトルである。 実施例3において得られたβ―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンのNMRスペクトルである。 実施例4において得られたβ−メタクリロイルオキシメチル−β−プロピオラクトンのNMRスペクトルである。 比較例1において得られたβ,γ−ジメチル−β−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトンのNMRスペクトルである。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。本発明のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物は、式(1)で示されるものである。
Figure 2013179819

ここで、Rは水素またはメチルであり、R、R、R、R、およびRは独立して水素または炭素数1〜5のアルキルである。
好ましくは、式(1)の化合物において、R、R、R、R、R、およびRが独立して水素またはメチルである。より好ましくは、このうち、R、R、およびRが水素である化合物、またはRが水素であり、RおよびRがメチルである化合物である。
本発明の式(1)のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物は、(2)で示されるカルボニル基を有する化合物と、式(3)で示されるケテン化合物を反応させることにより製造する事ができる。
Figure 2013179819

Figure 2013179819

ここで、R、R、R、R、R、およびRの定義は、前記と同じである。
具体的には、式(2)の化合物を溶媒に溶解し、触媒を添加して冷却した溶液中に、撹拌し冷却しながら式(3)の化合物を加えることにより行われる。溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチルなどのエステル類、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類などを、単独または混合して使用することができる。特にテトラヒドロフランは他の溶媒と組み合わせることにより生成したβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の異性化反応を抑制することができ、反応選択性を高くできるため好適に用いることができる。
触媒としては、亜鉛、アルミニウム、チタン、鉄などの金属のハロゲン化物、ハロゲン化ホウ素の有機錯化合物などを用いることができる。特に三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体は反応選択性が高く好適に用いることができる。触媒の添加量は反応基質に対して0.1〜50重量%の範囲が好ましく、より好ましくは2〜30重量%の範囲である。この範囲のうちより多めの添加量では反応が早くなり、収率が向上するから好ましく、より少なめの添加量では生成したβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の異性化反応を抑制することができるため反応選択率が向上し、触媒の処理など精製工程での負荷が軽減できるから好ましい。
式(2)で示されるカルボニル基を有する化合物と式(3)で示されるケテン化合物の縮合反応は発熱反応であり、除熱しながら反応を行うことが好ましい。好ましい反応温度は20℃以下−20℃以上の温度範囲であり、より好ましくは10℃以下の温度範囲、さらに好ましくは5℃以下の温度範囲である。反応温度を20℃以下にすると生成したβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の異性化を防ぐことができるので好ましく、反応温度を−20℃以上とすると反応速度を早くすることができるので好ましい。除熱しながら撹拌して反応を進め、反応終了後の反応粗液をアルカリ洗浄と水洗浄を行い、溶媒を除去した後、カラム処理、再結晶、蒸留処理などの精製処理を行って式(1)の化合物を得る事ができる。
式(2)の化合物は、例えば式(4)の化合物と、式(5)または式(6)の化合物を反応させることにより容易に得られる。
Figure 2013179819

Figure 2013179819

Figure 2013179819

ここで、R、R、R、およびRの定義は、前記と同じである。Xはハロゲンである。
式(4)の化合物の例としては、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、1−ヒドロキシ−2−ブタノン、3-ヒドロキシ−2−ペンタノン、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、2−ヒドロキシエタナールなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
式(5)の化合物としては、ジメタクリル酸無水物およびジアクリル酸無水物が好適に用いられ、式(6)の化合物としては(メタ)アクリル酸ハライド類、特に(メタ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリル酸ブロミド、(メタ)アクリル酸ヨージドを用いることができる。
式(4)の化合物と式(5)の化合物を用いたエステル化反応は、定法に従って実施する事ができる。例えば、式(4)の化合物と式(5)の化合物を溶媒に溶解し、重合防止剤を加え加熱し撹拌した溶液中に、トリエチルアミンなどの塩基およびN,N−ジメチル−4−アミノピリジンなどの触媒を添加し反応させ、洗浄、濃縮、蒸留などの精製操作を経て式(2)の化合物が得られる。
式(4)の化合物と式(6)の化合物を用いたエステル化反応も、定法に従って実施する事ができる。例えば、式(4)の化合物とトリエチルアミンなどの塩基を溶媒に溶解し、重合防止剤を加え冷却し撹拌した溶液中に、温度を維持しながら式(6)の化合物を添加して反応させ、洗浄、濃縮、蒸留などの精製操作を経て式(2)の化合物が得られる。
式(2)の化合物は、上述した(メタ)アクリル酸無水物や(メタ)アクリル酸ハライド類とケトアルコール類との反応の他に、エステル交換反応や脱水エステル化反応によって合成してもよい。また(メタ)アクリル酸の金属塩を用いたり、必要に応じて保護基で保護して反応させてもよい。
式(3)の化合物であるケテンは、アセトンあるいは酢酸の熱分解により得られる。モノメチルケテンはジエチルケトンあるいはプロピオン酸の熱分解により得られる。また、RおよびR置換ケテンはR、Rおよび臭素でα置換したアセチルブロミドに金属亜鉛を作用させるか、RおよびRでα置換したカルボン酸クロリドに三級アミンを作用させて生成する。例えば、ジメチルケテンはイソ酪酸クロリドにトリエチルアミンなどの塩基を添加して発生させることができる。
式(1)の化合物は、例えば、複数の重合性モノマーを共重合して得たポリマー成分、重合性モノマー成分、多官能重合性モノマー成分、熱または光重合開始剤、および溶剤などを組み合わせて提供される直接パターニングして用いるレジスト材料用の重合性モノマー成分として、また、複数の重合性モノマーを共重合して得たポリマー成分、光酸発生剤、および溶剤などを組み合わせて提供されるフォトレジスト材料用の重合性モノマーとして用いることができる。
式(1)の化合物は、アルカリ溶液、例えば、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の水溶液により、加水分解して水酸基を生じることで水溶液に対し溶解するが、5員環ラクトン骨格を有する化合物と比較するとその溶解性は低く制御される。そのため、式(1)の化合物を共重合したポリマーは、5員環ラクトン骨格を有する化合物を共重合したポリマーと比較してアルカリ現像液に対する溶解性が制御され、例えば、ポジ型レジスト材料を用いるフォトリソグラフィにおいて、レジストパターンのラフネスを改善するのに有効に用いることができる。
式(1)の化合物と組み合わせたり、共重合したりすることが可能な化合物の例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルモノマー、ビニルエーテル誘導体、スチレン誘導体、無水マレイン酸などが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸のカルボン酸の水素を、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、トリシクロデシル[5.2.1.02,6]、アダマンチル、ノルボニル、イソボルニル、ヒドロキシエチル、プロポキシエチル、ブトキシエチル、2−メチル−2−アダマンチル、2−エチル−2−アダマンチル、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、テトラヒドロピラニル、メトキシテトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニルなどで置き換えた化合物である。ビニルエーテル誘導体は、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテルなどである。スチレン誘導体は、スチレン、パラヒドロキシスチレン、パラメトキシスチレン、パラt−ブトキシスチレンなどである。これらの共重合可能な化合物は単独または2種以上を用いることができる。
式(1)の化合物を、重合や共重合させてポリマー成分を得る方法は特に限定されず、定法により実施できる。例えば、溶媒中に所望のモル比となるようにそれぞれの化合物を混合し、重合開始剤を添加し加熱や光照射して重合や共重合させ、生成物を分離し、必要に応じて精製処理をしてポリマー成分を得ることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。尚、化合物の同定はプロトン核磁気共鳴スペクトル(以下NMRという)を用いて行い、化合物の純度はガスクロマトグラフィー(以下GCという)、または高速液体クロマトグラフィー(以下HPLCという)を用いて行った。また、HPLCは、アルカリ水溶液に対する溶解性を確認する検討において、原料残量を確認するためにも利用した。NMRは日本電子JNM−ECP400(400MHz)を用い、CDCl溶媒中、テトラメチルシランを内部標準として測定した。
(実施例1)
β−メタクリロイルオキシメチル−β−メチル−β−プロピオラクトン(R、R=メチル、R、R、R、R=水素の化合物)の合成
窒素ガスで置換した2Lの四ツ口フラスコに、1−ヒドロキシ−2−プロパノン(和光純薬工業(株)社製、純度90.0%以上)50gを入れ、テトラヒドロフラン700gに溶解し、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を接続した。溶液を撹拌し約5℃に冷却した後、トリエチルアミン76.8gおよびヒドロキノン25mgを添加した。撹拌下、約5℃に冷却しながら塩化メタクリロイル(和光純薬工業(株)社製、純度97.0%以上)71.9gを徐々に滴下し、さらに3時間撹拌を継続してエステル化反応を行った。反応液は約5℃に保持しながら2N−塩酸を用いて酸洗浄後、酢酸エチル300mLを用いて2回抽出操作を行い、有機層を得た。有機層は10%炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水を用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥、濾別して反応粗液を得た。エバポレーターを用いて反応粗液から溶媒を留去し、85.5gの粗2−オキソプロピルメタクリレートを得た。NMRのプロトン比から求めた2−オキソプロピルメタクリレートの収量は67.1g(1−ヒドロキシ−2−プロパノンを基準として収率69.9%)であった。
粗2−オキソプロピルメタクリレートは精製せずに続く反応に供した。300mLの四ツ口フラスコに、2−オキソプロピルメタクリレート44.5gを含む粗2−オキソプロピルメタクリレートおよび酢酸エチル100gを加え、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管、ガス導入管を接続した。溶液を撹拌し氷浴を用いて約5℃に冷却した後、三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体(関東化学(株)社製、純度95.0%以上)を基質に対して5mol%添加した。撹拌下、液温を約5℃に保ちながらケテンガスを基質に対して1.1当量/hの速度でガス導入管より溶液に通じ、GC分析により2−オキソプロピルメタクリレートが消失するまで反応を行った。150分で反応は終結しケテンガスの吹き込みを止め、窒素ガスを通じることで残存するケテンを系外に除いた。
反応液を、10%炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾別後、ヒドロキノン20mgを添加し、エバポレーターで溶媒を留去した。溶媒留去後の反応液は、充填剤にシリカゲルを用い展開液に酢酸エチル−ヘプタンの混合溶媒を用いたカラム分離により精製し、さらにトルエンおよびヘプタンを用いて再結晶を2回繰り返して、HPLC分析による純度が99.6%の式(8)で示されるβ−メタクリロイルオキシメチル−β−メチル−β−プロピオラクトン28.2g(2−オキソプロピルメタクリレートを基準として収率48.9%)を得た。NMRの測定チャートを図1に示す。
Figure 2013179819
(実施例2)
α,α,β−トリメチル−β−メタクリロイルオキシメチル−β−プロピオラクトン(R、R、R、R=メチル、R3、=水素の化合物)の合成
1Lの四ツ口フラスコに、1−ヒドロキシ−2−プロパノン50gを入れトルエン485gに溶解し、ジメタクリル酸無水物(ALDRICH社製、純度94.0%)および4,4’−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)113gを0.5重量%添加し、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を接続した。撹拌し液温を45℃とした溶液にトリエチルアミン80gを滴下し、さらにN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(和光純薬工業(株)社製、純度99.0%以上)0.75gをトルエン15gに溶解した溶液を滴下した。液温を50〜70℃の範囲に保ちながら、滴下開始から90分撹拌を継続し、メチルアルコール70gを添加し反応を停止した。反応液は1N−塩酸、10%炭酸ナトリウム水溶液、および飽和食塩水を用いて洗浄を行い、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥、濾別して反応粗液を得た。反応粗液はエバポレーターを用いて溶媒を留去した後、減圧蒸留してGC純度99.0%の2−オキソプロピルメタクリレート49.7g(1−ヒドロキシ−2−プロパノンを基準として収率51.9%)を得た。
1Lの四ツ口フラスコに、上記した方法により得た2−オキソプロピルメタクリレート100g、酢酸エチル800g、p−メトキシフェノール50mgを加え、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管、ガス導入管を接続した。溶液を撹拌し氷浴を用いて約5℃に冷却した後、三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体を基質に対して0.3当量添加した。撹拌下、液温を約5℃に保ちながら、イソ酪酸クロリド(ALDRICH社製、純度98%)とトリエチルアミンを混合した酢酸エチル溶液に窒素ガス吹き込みガスとして発生させたジメチルケテンガスを、基質に対して0.2当量/hの速度でガス導入管より溶液に通じ、GC分析により2−オキソプロピルメタクリレートが消失するまで反応を継続した。反応は10時間で終結しジメチルケテンガスの吹き込みを止め、窒素ガスを通じることで残存するジメチルケテンを系外に除いた。
反応液を、10%炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥、濾別後、p−メトキシフェノール50mgを添加しエバポレーターを用いて溶媒を留去した。溶媒留去後の反応液は、トルエンおよびヘプタンを用いて再結晶を2回繰り返して、HPLC分析による純度が99.5%の式(9)で示されるα,α,β−トリメチル−β−メタクリロイルオキシメチル−β−プロピオラクトン63.8g(2−オキソプロピルメタクリレートを基準として収率42.8%)を得た。NMRの測定チャートを図2に示す。
Figure 2013179819
(実施例3)
β―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトン(R、R、R=メチル、R、R=水素の化合物)の合成
2Lの四ツ口フラスコに、3−ヒドロキシ−2−ブタノン(東京化成工業(株)社製、純度95.0%以上)150gを入れ塩化メチレン750gに溶解し、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を接続した。溶液を撹拌し約5℃に冷却した後、トリエチルアミン190gおよびp−メトキシフェノール80mgを添加した。撹拌下、液温を約5℃に冷却しながら塩化メタクリロイル178gを4時間かけてゆっくり滴下し、さらに滴下終了後30分撹拌して反応させた。反応液は室温にて、1N−塩酸、10%炭酸ナトリウム水溶液、および飽和食塩水を用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥、濾別して反応粗液を得た。反応粗液はエバポレーターにより溶媒留去し、p−メトキシフェノールを80mg添加して減圧蒸留して、GC純度96.5%の3−オキソブタン−2−イルメタクリレート141g(3−ヒドロキシ−2−ブタノンを基準として収率53.1%)を得た。
500mLの四ツ口フラスコに、3−オキソブタン−2−イルメタクリレート80gを入れ酢酸エチル184gとテトラヒドロフラン16gを加え、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管、ガス導入管を接続した。溶液を撹拌し氷浴を用いて約5℃とした後、三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体を基質に対して5mol%添加した。液温を約5℃に保ちながらケテンガスを基質に対して0.9当量/hの速度でガス導入管より溶液に通じ、GC分析により3−オキソブタン−2−イルメタクリレートが消失するまで反応を行った。5時間で反応は終結し、ケテンガスの吹き込みを止め、窒素ガスを通じることで残存するケテンを系外に除いた。
反応液を、10%炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾別後、p−メトキシフェノール40mgを添加し、エバポレーターで溶媒を留去した。溶媒留去後の反応液は、充填剤にシリカゲルを用い展開溶媒に酢酸エチル−ヘプタンの混合溶媒を用いたカラム分離により精製し、p−メトキシフェノール50mgを加えて減圧蒸留して不純物を留去した後、さらに展開溶媒にジクロロメタン−ヘプタンの混合溶媒を用いたカラム分離により精製して、HPLC分析による純度が99.2%の式(10)で示されるβ―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンを25.0g(3−ヒドロキシ−2−ブタノンを基準として収率24.6%)得た。NMRの測定チャートを図3に示す
Figure 2013179819
(実施例4)
β−メタクリロイルオキシメチル−β−プロピオラクトン(R=メチル、R、R、R、R、R=水素の化合物)の合成
2Lの四ツ口フラスコに、メタクリル酸カリウム(和光純薬工業(株)社製、純度98.0%)180gを入れN,N−ジメチルホルムアミド900gを加え、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管を接続した。2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(ALDRICH社製、純度97%)308g、p−メトキシフェノール0.9g、およびテトラメチルアンモニウムヨージド1.32gを添加して撹拌下150℃で2時間反応させた。反応液は室温まで冷却し沈殿を濾別後、N,N−ジメチルホルムアミドを留去し減圧蒸留して反応生成物174g(GC純度98.5%)を得た。得られた反応生成物のうち、19gを窒素ガスで置換した1Lの四ツ口フラスコに入れ、水430mLに撹拌して分散し、ハイドロキノン0.21g、1−フェニル−3−ピラゾリジノン(東京化成工業(株)社製、純度98.0%以上)0.41gおよび85%リン酸2.8gを加えて撹拌下70〜80℃で3時間反応させた。反応液は室温に冷却し、10%炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、ジエチルエーテルを用いて抽出を繰り返し、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥、濾別後、減圧蒸留して2−オキソエチルメタクリレート5.6g(メタクリル酸カリウムを基準として収率27.6%)を得た。
窒素ガスで置換した200mLの四ツ口フラスコに、2−オキソエチルメタクリレート5.0gおよびトルエン50gを加え、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管、ガス導入管を接続した。溶液を撹拌し水浴を用いて約10℃とした後、三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体を基質に対して4.5mol%添加した。撹拌下、液温を約10℃に保ちながらケテンガスを基質に対して2.1当量/hの速度でガス導入管より溶液に通じ、GC分析により2−オキソエチルメタクリレートのピークの減少が止まるまで反応を行った。90分後、ケテンガスの吹き込みを止め、窒素ガスを通じることで残存するケテンを系外に除いた。
反応液を、10%炭酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾別後、ハイドロキノン0.2gを添加しエバポレーターで溶媒を留去した。溶媒留去後の反応液は、充填剤にシリカゲルを用い展開溶媒に酢酸エチル−ヘプタンの混合溶媒を用いたカラム分離により精製して、式(11)で示されるβ−メタクリロイルオキシメチル−β−プロピオラクトンを得た。NMRの測定チャートを図4に示す。

Figure 2013179819
(実施例5)
β―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンのアルカリ水溶液に対する溶解性の確認
実施例3で得られたβ―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトン0.54gをサンプル管に量り取り、回転子を加えた後、2.5%TMAH水溶液(東京化成工業(株)社製10%水溶液を蒸留水で4倍希釈したもの)10.1g(β―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンに対しTMAHが1当量)を加え、スターラー上で激しく撹拌した。1時間後、撹拌を止めて液の様子を観察すると油滴が分散していることを確認した。これを2N塩酸でクエンチし、ジエチルエーテル及び酢酸エチルで抽出を繰り返し、有機層をエバポレータで溶媒留去した。得られた濃縮残分0.59gをHPLCで分析したところ、アルカリ水溶液と反応する前と比べ、β―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンが7.1%残っていた。
2.5%のTMAH水溶液の量を20.2g(β―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンに対しTMAHが2当量)として上と同様の反応を行うと、1時間後の溶液は均一となり、HPLCの分析からβ―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンは0.3%残っていた。
(比較例1)
β,γ−ジメチル−β−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトンの合成
1Lの四ツ口フラスコに、実施例3で合成した3−オキソブタン−2−イルメタクリレート200gを入れ酢酸エチル460gを加え撹拌して溶液とし、撹拌機、温度計、ジムロート冷却管、ガス導入管を接続した。溶液を撹拌し水浴を用いて約30℃とした後、三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体を基質に対して5.6mol%添加した。液温を約30℃に保ちながらケテンガスを基質に対して0.55当量/hの速度でガス導入管より溶液に通じ、GC分析により3−オキソブタン−2−イルメタクリレートが消失するまで反応を行った。4.5時間で反応は終結し、ケテンガスの吹き込みを止め、窒素ガスを通じることで残存するケテンを系外に除いた。
反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および10%食塩水で洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、硫酸マグネシウムを濾別後、エバポレーターで溶媒を留去した。溶媒留去後の反応液は、p−メトキシフェノールを加えて減圧蒸留することで、HPLC分析による純度が98.4%の式(12)に示す5員環ラクトン化合物β,γ−ジメチル−β−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトンを103.8g得た(3−オキソブタン−2−イルメタクリレートを基準として収率40.9%)。NMRの測定チャートを図5に示す。
Figure 2013179819
β,γ−ジメチル−β−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトンのアルカリ水溶液に対する溶解性の確認
β―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンと同じ元素組成を有するβ,γ−ジメチル−β−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン0.54gを用い、実施例5と同様のアルカリ水溶液に対する溶解性の確認試験を行った。10.1gの2.5%のTMAH水溶液を用いた場合でも1時間後の溶液は均一となり、β―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンの残量は反応前と比べて0.6%であった。また、2.5%のTMAH水溶液を20.2g用いた場合には、HPLCにてβ―メチル−β−(メタクリロイルオキシエチル−1−イル)−β−プロピオラクトンは観察されなかった。
本発明のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物は、プリント基板、液晶ディスプレイパネル、半導体素子などの製造工程に用いるレジスト材料に組み込むことができ、また本発明の製造方法は、本発明のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物を効率良く安定に提供することを可能にする。

Claims (6)

  1. 式(1)で示されるβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物。
    Figure 2013179819

    式中、Rは水素またはメチルであり、R、R、R、R、およびRは独立して、水素又は炭素数1〜5のアルキルである。
  2. 、R、R、R、R、およびRが独立して、水素またはメチルである請求項1に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物。
  3. 式(2)で示されるカルボニル基を有する化合物と式(3)で示されるケテン化合物を反応させることを特徴とする請求項1に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
    Figure 2013179819

    Figure 2013179819

    式中、Rは水素またはメチルであり、R、R、R、R、およびRは独立して、水素または炭素数1〜5のアルキルである。
  4. 、R、R、R、R、およびRが独立して、水素またはメチルである請求項3に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
  5. 式(2)で示されるカルボニル基を有する化合物と式(3)で示されるケテン化合物をテトラヒドロフランを含む溶媒中で反応させることを特徴とする請求項1に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
  6. 式(2)で示されるカルボニル基を有する化合物と式(3)で示されるケテン化合物を反応液温度を5℃以下で反応させることを特徴とする請求項1に記載のβ−プロピオラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法。
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