JPWO2013176024A1 - 非水電解液電池用シール剤組成物 - Google Patents

非水電解液電池用シール剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013176024A1
JPWO2013176024A1 JP2014516771A JP2014516771A JPWO2013176024A1 JP WO2013176024 A1 JPWO2013176024 A1 JP WO2013176024A1 JP 2014516771 A JP2014516771 A JP 2014516771A JP 2014516771 A JP2014516771 A JP 2014516771A JP WO2013176024 A1 JPWO2013176024 A1 JP WO2013176024A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gasket
ethylene
electrolyte battery
sealing agent
propylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014516771A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6327148B2 (ja
Inventor
和寛 古谷
和寛 古谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THREEBOND FINE CHEMICAL CO.,LTD.
Original Assignee
THREEBOND FINE CHEMICAL CO.,LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THREEBOND FINE CHEMICAL CO.,LTD. filed Critical THREEBOND FINE CHEMICAL CO.,LTD.
Priority to JP2014516771A priority Critical patent/JP6327148B2/ja
Publication of JPWO2013176024A1 publication Critical patent/JPWO2013176024A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6327148B2 publication Critical patent/JP6327148B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/183Sealing members
    • H01M50/19Sealing members characterised by the material
    • H01M50/193Organic material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、非水系電解液電池に用いられるシール剤に関するもので、各種電解液に対して耐久性を有し、かつガスケットの塗布乾燥時の作業性が優れ、ガスケットから容易に剥がれないシール層を設けることができ、さらにガスケットをパーツフィーダーにより運ぶ際に凝集するという問題も改善されることから、ガスケットへのシール剤の塗布不良の低下、管理項目の大幅な削減ができるため生産性が向上され、電池の性能が安定した非水電解液電池が製造できるシール剤組成物を提供することを目的とする。【解決手段】エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・ジエン共重合体からなる群から選択されるエラストマーを含有する電池用シール剤において、前記エラストマーのエチレン含有量が40〜60質量%であり、かつ125℃でのムーニー粘度が10〜55であることを特徴とする非水電解液電池用シール剤組成物。

Description

本発明は、非水系電解液電池に用いられるシール剤組成物に関するもので、各種電解液に対して高い耐久性を有し、非水系電解液電池に用いられるガスケットの塗布乾燥時の作業性に優れ、ガスケットから容易に剥がれないシール層を設けることができるシール剤組成物に関するものである。
近年、デジタルカメラ、ノート型パソコンや携帯電話のような携帯型電子機器が著しく普及している。これらの携帯型電子機器にはリチウムイオン電池等の非水系電解液電池が多く用いられている。さらに、自動車産業において環境問題に対応する電気自動車やハイブリッド車の電源としても非水系電解液電池が注目されている。
非水系電解液電池の多くは、一対の電極がセパレータを介して対向配置された素子ユニット、電解液、およびこれらを収容する容器から構成されている。この容器は、一般に、開口部を有する金属ケースおよびその開口部を封口する封口体から構成されている。また金属ケースと封口体との間には、両者の電気的絶縁性を確保するために、ガスケットを介在させることがある。
非水系電解液電池では、水分が電解液、電解質および電極に悪影響を与えることから、素子内部への水分の侵入を防ぐことが重要である。また電解液の外部への漏液や蒸発を防止する必要がある。このことから、金属ケースと封口部の間、ガスケットと金属ケースまたは封口部の間に、シール剤が用いられる。
また、非水系電解液電池に用いられるガスケットにシール剤を塗布する方法について、特開昭63−021744号公報には、シール剤組成物を浸漬塗布法によって塗布する旨、開示されている。しかしながら、特開昭63−021744号公報に開示されたシール剤の浸漬塗布法は、ガスケットに均一な膜を形成することが困難であった。更にシール剤が表面に被膜したガスケットは、保存時に互いにくっつき合ってしまうという問題があり、またシール剤が表面に被膜したガスケットをパーツフィーダーにより運ぶ際にシール剤が凝集してしまうという問題があった。
また、多量のガスケットにシール剤を一度に被覆でき、且つ膜厚を均一に塗布できる方法として特開平10−223184号公報には、ガスケットを流動させながらシール剤溶液を噴霧し、同時に乾燥空気を通気して、表面にシール剤を乾燥固化させたガスケットを用いて組み立てを行うボタン形電池の製造方法が開示されている。
特開平10−223184号公報に開示されたガスケットにシール剤を塗布する場合、従来の電池用シール剤では、大量のガスケットにシール剤を塗布し乾燥させると、ドラム内でシール剤が凝集することによりガスケット同士が接着してしまう現象がみられた。このため、ガスケットが個々にバラバラにならず、均一にシール剤をガスケット表面に被覆することができないという問題があった。また、ガスケット同士が接着したまま乾燥したガスケットを剥がすと、ガスケットからシール剤が剥がれてしまうという問題もあった。これは、ガスケット同士を接着しているシール剤の接着力が、ガスケットとシール剤との接着力よりも強く、ガスケットからシール剤が剥がれてしまうためと考えられる。このようにガスケットからシール剤が剥がれてしまった不良品をそのまま電池に組むと本来のシール性が発揮されないので、電解液の漏洩が生じてしまうという問題があった。
したがって、本発明の目的は、非水系電解液電池に用いられるシール剤組成物に関するもので、非水系電解液電池に用いられるガスケットの塗布乾燥時の作業性に優れるシール剤組成物を提供することである。また、本発明の他の目的は、各種電解液に対して高い耐久性を有するシール剤組成物を提供することである。さらに、本発明の他の目的は、ガスケットから容易に剥がれないシール層を設けることができるシール剤組成物を提供することにある。
すなわち、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、特定のシール剤組成物により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の要旨を次に説明する。[1]エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・ジエン共重合体からなる群から選択されるエラストマーを含有し、エラストマーのエチレン含有量が40〜60質量%であり、かつ125℃でのムーニー粘度が10〜55であることを特徴とする非水電解液電池用シール剤組成物。[2]エラストマーがエチレン・プロピレン・ジエン共重合体を含み、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体のジエン含有量が10質量%以下である[1]に記載の非水電解液電池用シール剤組成物。[3]更に芳香族炭化水素系溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、および石油系溶剤からなる群から選択される溶剤を含有する[1]又は[2]のいずれかに記載の非水電解液電池用シール剤組成物。[4]ガスケットの被覆に用いられる[1]〜[3]のいずれかに記載の非水電解液電池用シール剤組成物。[5]ドラム回転塗布法に用いられる[1]〜[4]のいずれかに記載の非水電解液電池用シール剤組成物。[6][1]〜[5]のいずれかに記載の非水電解液電池用シール剤組成物の被覆物を含む、非水電解液電池。[7][1]〜[5]のいずれかに記載の非水電解液電池用シール剤組成物を用いてガスケットを被覆する工程を含む、非水電解液電池の製造方法。[8]被覆対象物をドラムの中に入れた後、ドラムを回転させた状態で、[1]〜[5]のいずれかに記載の非水電解液電池用シール剤組成物を該被覆対象物に被覆する工程を含む、非水電解液電池の製造方法。
本発明は、非水系電解液電池に用いられるシール剤組成物に関するもので、以下の構成を有する:エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・ジエン共重合体からなる群から選択されるエラストマーを含有し、エラストマーのエチレン含有量が40〜60質量%であり、かつ125℃でのムーニー粘度が10〜55である非水電解液電池用シール剤組成物。
非水系電解液電池は電解質として電解液を用いているため、非水系電解液電池に用いられるシール剤には、電解質を溶解する各種溶媒に対する耐久性が要求される。この点において、本発明者は、エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・ジエン共重合体からなる群から選択されるエラストマーが各種溶媒に対する耐久性が高いことを見出した。
しかしながら、本発明者は、上述したように非水電解液電池の、特にガスケットに対してドラム回転法によりシール剤組成物を被覆する際に、ガスケット同士の接着という問題点があることを見出した。すなわち、単に上記エラストマーを適用するだけではガスケットの塗布乾燥時の作業性の向上が図れないという問題点をも見出した。
上記問題点を解決すべく、種々のエラストマー物性について検討したところ、本発明の構成とすることで、シール剤組成物をガスケットに塗布乾燥する際の作業性が格段に向上した。具体的には、本発明のシール剤を用いることにより、ガスケット同士の接着が低減され、また、ガスケットからシール剤が容易に剥がれない。
詳細には、「塗布・乾燥性」という効果を得るためには、本発明者は「ガスケットとシール剤との接着力」が「ガスケット同士を接着しているシール剤の接着力(シール剤自身の凝集力)」よりも、強いことが重要であると考えた。本発明では、この「シール剤自身の凝集力」をエラストマーの分子量(ムーニー粘度)および結晶性(エチレン含有量)で制御することを見出したものである。一方で、「シール剤自身の凝集力」を下げ過ぎると、分子間凝集力が下がり、電解液がエラストマー内部に進入しやすくなることから、「耐電解液性が低下する」という弊害が生じる。ムーニー粘度とエチレン含有量を最適化し、具体的には、エラストマーのエチレン含有量を40〜60質量%とし、エラストマーの125℃でのムーニー粘度を10〜55とすることで、「塗布・乾燥性」と「耐電解液性」との両立を達成できたのである。
また、本発明の構成によれば、ガスケットをパーツフィーダーにより運ぶ際にシール剤が凝集するという問題も改善されることから、ガスケットへのシール剤の塗布不良の低下、管理項目の大幅な削減ができるため生産性が向上され、電池の性能が安定した非水電解液電池が製造できる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるエラストマーは、非水電解液に用いられる各種溶媒に対する耐久性が高いことから、エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・ジエン共重合体の少なくとも一方である。これらの一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。本発明の効果をより発揮できることから、エラストマーとして少なくともエチレン・プロピレン・ジエン共重合体を用いることが好ましい。各種電解液に対して耐久性を有し、ガスケットへの塗布性、乾燥性に優れるという観点でエチレン・プロピレン・ジエン共重合体が好ましく用いられる。
また、前記エラストマーのエチレン含有量は、40〜60質量%である。エチレン含有量が60質量%を超えると、シール剤自身の凝集力が高くなり過ぎ、ガスケットへの塗布性、乾燥性が劣る。また、エチレン含有量が40質量%未満であると、非水電解液に用いられる各種溶媒に対する耐久性に劣る。これは、エチレン含有量が少ないために、シール剤自身の凝集力が下がることによって、分子間凝集力が下がり、電解液がエラストマー内部に進入しやすくなることから、耐電解液性が低下するものと考えられる。エラストマーのエチレン含有量は、好ましくは45〜58質量%であり、より好ましくは47〜57質量%である。
尚、エラストマーのエチレン含有量とは、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体中のエチレン(単位)とプロピレン(単位)とジエン(単位)の合計量に対するエチレン(単位)量の比率を表すものである。ここで、重合体中のエチレン(単位)とは、単量体として用いられたエチレンの重合体中での構成単位を指す。プロピレン、ジエンについても同様である。また、重合体中のエチレン含有量および下記ジエン含有量は、赤外分光法によって測定することができる。
また、エラストマーとして複数種用いる場合には、少なくとも一のエチレン含有量が40〜60質量%であれば足り、好ましくは含有量が最も多いエラストマーのエチレン含有量が40〜60質量%であり、より好ましくは全てのエラストマーのエチレン含有量が40〜60質量%である。
また、エラストマーがエチレン・プロピレン・ジエン共重合体を含む場合、該エチレン・プロピレン・ジエン共重合体のジエン含有量は、好ましくは10質量%以下であり、更に好ましくは7質量%未満であり、特に好ましくは5質量%未満である。この範囲からはずれると、ガスケットへの塗布性、乾燥性が劣る恐れがある。なお、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体のジエン含有量の下限は特に限定されないが、質量%以上であることが好ましい。尚、ジエン含有量とは、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体中のエチレンとプロピレンとジエンの合計量に対するジエン量の比率を表すものである。
また、前記エラストマーの125℃でのムーニー粘度は、10〜55である。ムーニー粘度が55を超えると、ガスケットへの塗布性、乾燥性が劣る。また、ムーニー粘度が10未満であると、非水電解液に用いられる各種溶媒に対する耐久性に劣る。これは、ムーニー粘度が低いために、シール剤自身の凝集力が下がることによって、分子間凝集力が下がり、電解液がエラストマー内部に進入しやすくなることから、耐電解液性が低下するものと考えられる。エラストマーのムーニー粘度は、更に好ましくは15〜45であり、特に好ましくは20〜40であり、最も好ましくは25〜40である。なお、ムーニー粘度は、ASTM D−1646に基づき測定されたものである。
本発明に用いられるエチレン・プロピレン・ジエン共重合体の市販品としては、例えば、301A、501A(住友化学社製)、EP33、EP43(JSR社製)、2060M(三井化学社製)、2440(LANXESS社製)等が挙げられる。また、エチレン・プロピレン共重合体の市販品としては、例えば、201(住友化学社製)等が挙げられる。
本発明のシール剤組成物を希釈する目的で、溶剤を添加してもよい。溶剤としては、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、アルデヒド系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、石油系溶剤が挙げられる。これらの中でも、本発明に用いられるエラストマーと相溶性に優れるという観点から、芳香族炭化水素系溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、石油系溶剤等が好ましい。より具体的な(A)成分としては、ベンゼン、メチルベンゼン、エチルベンゼン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ノナン、デカン、デカリン、ドデカン、ガソリン、工業用ガソリン、ソルベントナフサなどが挙げられ、これらは、単独或いは二種類以上を混合して用いてもよい。
尚、これらの溶剤の沸点は、本発明に用いられるエラストマーと相溶性がよく、ガスケットにシール剤を被覆させるドラム回転塗布工程において作業性が良好であり、ガスケット同士がくっつかないことから、70〜200℃であることが好ましく、より好ましくは、80〜180℃である。溶剤の配合割合は、ガスケットにシール剤を被覆させる塗布乾燥作業が良好であることから、エラストマー100質量部に対して、50〜50,000質量部が好ましく、より好ましくは、100〜30,000質量部であり、特に好ましくは、200〜10,000質量部である。
本発明のシール剤組成物の特性を低下させない範囲で必要に応じて、カーボンブラック、硫酸バリウム、アルミナホワイト、クレー、酸化チタン等の無機顔料、インダントロンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット、フタロシアニンブルー等の有機顔料、ZnS:Ag、ZnS:Cu、ZnS:Mn、SrAl:Eu、SrAl1425:Eu、YS:Eu、Y:Eu等の蛍光無機顔料、蛍光有機顔料、染料、架橋剤、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、石英粉末、炭酸カルシウム等の充填剤、防錆剤、シランカップリング剤、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂等の粘着付与剤、可塑剤、フェノール又はチオール化合物等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン化合物等の光安定剤、難燃性付与剤、界面活性剤等を添加してもよい。これらは所要の物性に応じて適宜の量が添加される。
さらに、本発明の好適な一実施形態は、上記シール剤組成物の被覆物を含む非水電解液電池である。
本発明のシール剤組成物が用いられる非水電解液電池の一態様は、一対の電極がセパレータを介して対向配置された素子ユニット、非水系電解液、およびこれらを収容する容器から構成されている。この容器は、開口部を有する金属ケースおよびその開口部を封口する封口体から構成されている。また金属ケースと封口体との間には、ガスケットを介在させることもある。また、非水電解液電池としては、リチウム電池やリチウイオン2次電池等が挙げられ、形状としては、円筒型、コイン型、シート状などが挙げられるが、これに限定されない。
また、非水系電解液溶媒の具体例としては、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、ジメトキシエタン、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン等が挙げられるが、この限りではない。また、これらは、単独或いは二種類以上を混合して使用することができる。
また、非水電解液電池に用いられるガスケットとしては、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂、EPDM、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられるが、この限りではない。
また、本発明のシール剤組成物の用途としては、金属ケースと封口部のカシメ部のオーバーコート封止用途や金属ケースと封口部の間、ガスケットと金属ケースまたは封口部の間の封止用途等に用いられる。
さらに、本発明の好適な一実施形態は、上記シール剤組成物を用いてガスケットを被覆する工程を含む、非水電解液電池の製造方法である。ガスケットは上述のように主に樹脂から構成されるが、本発明のシール剤組成物を用いることで、ガスケット同士の接着が低減されるため、本発明の効果が顕著に得られる。
非水電解液電池用の被覆対象物(好適にはガスケット)表面に本発明のシール剤組成物を形成する方法としては、従来から用いられているドラム回転塗布方法、ディスペンサー塗布方法、ディッピング塗布方法などが挙げられるが、中でもドラム回転塗布方法が生産性の観点で好ましく用いられる。ドラム回転塗布方法とは、特開平10−223184号公報に開示されているようにドラムの中にガスケットを入れ、ドラムを回転させた状態でシール剤をスプレー等で噴霧或いはシール剤を流し入れて、ガスケット全体にシール剤をなじませ、回転させながら乾燥させ、ガスケットにシール剤を形成する方式である。
したがって、本発明の好適な一実施形態は、上記シール剤組成物がドラム回転法に用いられる形態である。また、本発明の好適な他の一実施形態は、被覆対象物をドラムの中に入れた後、ドラムを回転させた状態で、上記非水電解液電池用シール剤組成物を該被覆対象物に被覆する工程を含む、非水電解液電池の製造方法である。
シール剤組成物の被覆量は、ガスケットの形状および大きさなどを考慮して適宜設定される。乾燥温度は特に限定されるものではないが、40〜250℃程度であることが好ましい。また、乾燥時間についても特に限定されるものではないが、0.1〜48時間程度であることが好ましい。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
本発明の実施例および比較例に使用した材料は以下である。
<エラストマー>
a1:2060M(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、三井化学社製)
a2:2440(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、LANXESS社製)
a3:EP33(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、JSR社製)
a4:EP43(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、JSR社製)
a5:301A(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、住友化学社製)
a6:501A(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、住友化学社製)
a7:201(エチレン・プロピレン共重合、住友化学社製)
[本発明に用いられるエラストマー以外のエラストマー]
a’1:524(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、住友化学社製)
a’2:512F(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、住友化学社製)
a’3:552(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、住友化学社製)
a’4:553(エチレン・プロピレン・ジエン共重合、住友化学社製)
a’5:EP21(エチレン・プロピレン共重合体、JSR社製)
a’6:IR2200(イソプレンゴム、日本ゼオン社製)
a’7:NS116R(スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製)
a’8:ブチル365(ブチルゴム、日本ゼオン社製)
a’9:B100(ポリイソブチレンゴム、BASF社製)
<溶剤>
b1:エチルベンゼン及びキシレンの混合物:混合質量比 エチルベンゼン:キシレン=50:50(沸点:144℃)
[実施例1〜7および比較例1〜9の組成物の調整]
表1、2に示す質量割合で、エチルベンゼンとキシレンの混合物及び、エラストマーを加え、室温で攪拌混合しシール剤組成物を調整した。
[ガスケット塗布性・乾燥性試験]
回転させたドラム装置の中にポリプロピレン製のガスケットを100個入れ、実施例1〜7及び比較例1〜9のシール剤組成物をスプレーで50g噴霧し、ガスケット全体にシール剤組成物をなじませ、回転させながら60℃1時間乾燥させ、シール剤を被覆させたガスケットを作成した。次にシール剤を被覆させたガスケットの外観を下記基準に基づき評価し、結果を表1、2に示す。
《評価基準》
◎:シール剤乾燥工程後に、ガスケット同士が接着したガスケットがまったくないもの。
○:ガスケット同士が接着したガスケットがあったが、引きはがしたところ、ガスケットからシール剤のはく離がまったくなかったもの
×:シール剤乾燥工程後に、ガスケット同士が接着したガスケットがあり、引きはがしたところ、ガスケットからシール剤のはく離があったもの。
[耐電解液性試験]
実施例1〜7及び比較例1〜9のシール剤組成物を一定量ガラス板に塗布し、常温で60分放置し、更に60℃1時間乾燥させ、皮膜を得た。この皮膜を非水系電解液であるジメトキシエタン、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネートにそれぞれ60℃で7日間浸漬した。浸漬前と浸漬後の皮膜の質量変化を測定し、下記評価基準に基づき評価した結果を表1,2に示す。なお、◎および○であれば実使用上問題ない。
◎:±5%以内の質量変化であったもの
○:±5〜10%の質量変化であったもの
×:±10%の範囲を超えた質量変化であったもの
Figure 2013176024
Figure 2013176024
上記結果より実施例1〜7のシール剤組成物は、ガスケット塗布性および乾燥性に優れ、また、非水電解液溶媒に対する耐久性にも優れていた。一方、エラストマー中のエチレン含有量および/またはエラストマーのムーニー粘度が外れているエラストマーを用いた比較例1〜5のシール剤組成物は、ガスケット塗布性および乾燥性に劣っていた。また、エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・ジエン共重合以外のエラストマーを用いた比較例6〜9のシール剤組成物は、ガスケット塗布性および乾燥性に劣るとともに、耐電解液性にも劣っていた。
本発明は、非水系電解液電池に用いられるシール剤組成物に関するもので、各種電解液に対して耐久性を有し、かつガスケットの塗布乾燥時の作業性が優れ、ガスケットから容易に剥がれないシール層を設けることができ、さらにガスケットをパーツフィーダーにより運ぶ際に凝集するという問題も改善されることから、ガスケットへのシール剤の塗布不良の低下、管理項目の大幅な削減ができるため生産性が向上され、電池の性能が安定した非水電解液電池が製造できる。
本出願は、2012年5月21日に出願された日本特許出願番号2012−115823号に基づいており、その開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。

Claims (8)

  1. エチレン・プロピレン共重合体、およびエチレン・プロピレン・ジエン共重合体からなる群から選択されるエラストマーを含有し、前記エラストマーのエチレン含有量が40〜60質量%であり、かつ125℃でのムーニー粘度が10〜55であることを特徴とする非水電解液電池用シール剤組成物。
  2. 前記エラストマーがエチレン・プロピレン・ジエン共重合体を含み、前記エチレン・プロピレン・ジエン共重合体のジエン含有量が10質量%以下である、請求項1に記載の非水電解液電池用シール剤組成物。
  3. 更に芳香族炭化水素系溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、および石油系溶剤からなる群から選択される溶剤を含有する、請求項1又は2に記載の非水電解液電池用シール剤組成物。
  4. ガスケットの被覆に用いられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解液電池用シール剤組成物。
  5. ドラム回転塗布法に用いられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解液電池用シール剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解液電池用シール剤組成物の被覆物を含む、非水電解液電池。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解液電池用シール剤組成物を用いてガスケットを被覆する工程を含む、非水電解液電池の製造方法。
  8. 被覆対象物をドラムの中に入れた後、ドラムを回転させた状態で、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解液電池用シール剤組成物を該被覆対象物に被覆する工程を含む、非水電解液電池の製造方法。
JP2014516771A 2012-05-21 2013-05-15 非水電解液電池用シール剤組成物 Active JP6327148B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014516771A JP6327148B2 (ja) 2012-05-21 2013-05-15 非水電解液電池用シール剤組成物

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012115823 2012-05-21
JP2012115823 2012-05-21
PCT/JP2013/063590 WO2013176024A1 (ja) 2012-05-21 2013-05-15 非水電解液電池用シール剤組成物
JP2014516771A JP6327148B2 (ja) 2012-05-21 2013-05-15 非水電解液電池用シール剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013176024A1 true JPWO2013176024A1 (ja) 2016-01-12
JP6327148B2 JP6327148B2 (ja) 2018-05-23

Family

ID=49623718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014516771A Active JP6327148B2 (ja) 2012-05-21 2013-05-15 非水電解液電池用シール剤組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6327148B2 (ja)
WO (1) WO2013176024A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111052436B (zh) 2017-09-06 2022-07-22 三洋电机株式会社 非水电解质二次电池
US11631915B2 (en) 2018-02-23 2023-04-18 Lg Energy Solution, Ltd. Gasket for secondary battery, and secondary battery including the same

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6321744A (ja) * 1986-07-14 1988-01-29 Fuji Elelctrochem Co Ltd 電池
JPH05129008A (ja) * 1991-11-01 1993-05-25 Agency Of Ind Science & Technol 電 池
JPH06223793A (ja) * 1993-01-29 1994-08-12 Fuji Photo Film Co Ltd 非水電池
JPH10223184A (ja) * 1997-02-10 1998-08-21 Toshiba Battery Co Ltd ボタン形アルカリ電池の製造方法
JPH10321200A (ja) * 1997-05-23 1998-12-04 Nippon Zeon Co Ltd 有機電解液二次電池用シール剤、それを含む組成物、およびそれを用いた電池
JPH1140118A (ja) * 1997-07-18 1999-02-12 Nippon Zeon Co Ltd アルカリ二次電池用シール剤、およびそれを用いたアルカリ二次電池
JP2005085669A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Toshiba Battery Co Ltd ボタン型電池の製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6321744A (ja) * 1986-07-14 1988-01-29 Fuji Elelctrochem Co Ltd 電池
JPH05129008A (ja) * 1991-11-01 1993-05-25 Agency Of Ind Science & Technol 電 池
JPH06223793A (ja) * 1993-01-29 1994-08-12 Fuji Photo Film Co Ltd 非水電池
JPH10223184A (ja) * 1997-02-10 1998-08-21 Toshiba Battery Co Ltd ボタン形アルカリ電池の製造方法
JPH10321200A (ja) * 1997-05-23 1998-12-04 Nippon Zeon Co Ltd 有機電解液二次電池用シール剤、それを含む組成物、およびそれを用いた電池
JPH1140118A (ja) * 1997-07-18 1999-02-12 Nippon Zeon Co Ltd アルカリ二次電池用シール剤、およびそれを用いたアルカリ二次電池
JP2005085669A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Toshiba Battery Co Ltd ボタン型電池の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
知野圭介、芦浦誠、名取潤一郎、川面哲司: "超分子的水素結合ネットワークを用いた熱可逆架橋ゴムの開発", 日本ゴム協会誌, vol. 第75巻第11号, JPN6018000225, November 2002 (2002-11-01), pages 482-487頁 *

Also Published As

Publication number Publication date
JP6327148B2 (ja) 2018-05-23
WO2013176024A1 (ja) 2013-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI711676B (zh) 積層用接著劑、多層薄膜、及使用其之二次電池
CN104756278B (zh) 非水系电解液电池用密封剂组合物
TWI491661B (zh) Resin composition
US8828595B2 (en) Sealing material composition for secondary battery, method for producing same, and secondary battery using same
CN105619914A (zh) 电化学电池用包装材料
TW201818584A (zh) 積層用接著劑組成物、積層體、及二次電池
JP6065570B2 (ja) 非水電解質二次電池容器用積層体、及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池、及び接着剤組成物
JP6327148B2 (ja) 非水電解液電池用シール剤組成物
EP3778819B1 (en) Polyolefin-based adhesive composition
JP5153113B2 (ja) アルカリ一次電池
JP3956523B2 (ja) リチウム二次電池用シール材、シール材組成物とその利用
WO2006038403A1 (ja) 水系電解液電池用シール剤組成物
JP5974748B2 (ja) リチウムイオン二次電池用シール材及びリチウムイオン二次電池用シール材組成物
TW201412909A (zh) 接著劑組成物
JP6705454B2 (ja) 非水電解液電池用水系シール剤組成物
CN113736394A (zh) 一种耐电解液树脂组合物及应用其的胶水和胶带
US20230223627A1 (en) Sealant for non-aqueous electrolyte solution battery, sealant composition for non-aqueous electrolyte solution battery, and non-aqueous electrolyte solution battery
JP2015118757A (ja) 非焼結式電極端部用液状コーティング剤組成物、該組成物を用いた非焼結式電極及びアルカリ蓄電池
CN111511863B (zh) 耐酸粘合剂组合物
JP2019143000A (ja) バリア性コーティング組成物、及び、複合フィルム
EP3444863B1 (en) Aqueous sealant composition for nonaqueous electrolyte battery
US20220186013A1 (en) Sealant and sealant composition for electrochemical device
JP2013229109A (ja) 非水系電解液電池用シール剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160204

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160204

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160224

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6327148

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250