JPWO2013162026A1 - 核酸の増幅方法、および、増幅核酸の検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)各種プライマーの合成
本参考例では、テンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)を用い、PCR増幅により約330塩基対が増幅するようにフォワードプライマーFおよびリバースプライマーRを設計した。
フォワードプライマーF:5’−Dd(GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号1)
リバースプライマーR:5’−Dd(CTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号2)
タグ配列Ta:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG)−3’(配列番号3)
プライマーTa−Sx−F:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG Sx GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号4)
プライマーTa−F:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAGGGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号5)
プライマーmTa−F:5’−Biotin−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAGGGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号6)
プライマーTa−Fm:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAGGGAAACAGCTATGACCATGA)−FITC−3’(配列番号7)
前記工程(1)で作製したプライマーを用いたPCR反応を行った。20pmolのフォワードプライマーTa−S1−F〜Ta−S31−F、Ta−F、mTa−F、Ta−Fmのいずれか、20pmolのリバースプライマーR、および10pgのpUC19を0.2mlのPCR用チューブに入れ、ExTaq PCRキット(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調製した。その後、チューブをサーマルサイクラー(GeneAmp PCR System、アプライドバイオシステム社製)にセットし、95℃で5分間熱処理後、95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で30秒のサイクルを35回行い、目的の約330bpの核酸を増幅した。
1×TAEバッファー(ニッポンジーン社製)とアガロース(和光純薬社製)を用いて、2%アガロースゲルを作製した。ゲルを電気泳動槽に入れ、1×TAEバッファーで満たした後、前記工程(2)で得られたPCR反応液を5μlとローディングバッファー1μlを混合し、ゲルのウェルにアプライした。100Vの電圧をかけて30分間泳動を行った後、臭化エチジウムブロマイド溶液(ナカライテスク社製)にゲルを浸して、15分間染色を行った。染色後UV照射撮影装置を用いて、254nmのUVを照射し、二本鎖DNAの増幅産物の確認を行った。
前記工程(2)で得られたPCR反応液を7μlずつPCRチューブに取り、TBE−Urea sample buffer(invitrogen社製)7μlと混合した。その混合液を70℃、3分間熱処理を行った。電気泳動槽に6% TBE−Urea Gel(invitrogen社製)をセットし、TBEバッファー(1.08%(w/v)トリス、0.55%(w/v)ホウ酸、0.037%(w/v)EDTA・2Na(2H2O))を泳動槽に入れた。熱処理を行った増幅産物を各ウェルにアプライした。
(1)各種プライマーセットを用いたPCR反応
リバースプライマーにTm−S1−Rを用いること以外は、参考例の工程(1)と同様にPCR反応を行い、目的の330bpの増幅産物を増幅した。
タグ配列Tm:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA)−3’(配列番号8)
プライマーTm−S1−R:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA S1 CTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号9)
Gold Colloid(40nm、9.0×1010(粒子数/ml)、British BioCell International社製)とチオール基含有オリゴヌクレオチドプローブ(配列番号5、タグTa配列番号3の相補鎖)を混合し、50℃で16時間インキュベートした。6000rpmで15分間遠心分離し、上清を除去、0.05M塩化ナトリウムを含む5mMリン酸(pH7)バッファーを添加し混和後、再度50℃で40時間インキュベートした。
オリゴヌクレオチドプローブ1:5’−Dd(CTATAAACCCAGTGAAAAATGTTGCCA)−SH−3’(配列番号10)
配列番号8に相補的な配列(配列番号11)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブを、ストレプトアビジンと混合する。その混合液をニトロセルロースメンブレン(商品名:Hi−Flow 180、ミリポア社製)にディスペンサーを用いてライン上に塗布し、40℃で30分間風乾した。
オリゴヌクレオチドプローブ2:5’−Dd(GATCATACACGTGGTTGGAAGCTAACC)−Biotin−3’(配列番号11)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したニトロセルロースメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、コンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、各種タグ付きプライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(1)で作製したPCR産物を変性することなく、それぞれ直ちに工程(4)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。クロマトグラフィーによる検出に要した時間は、5〜15分と短時間であった。
(1)オリゴヌクレオチドプローブの固相への固定化
配列番号8に相補的な配列(配列番号11)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブを、ストレプトアビジンと混合する。その混合液をニトロセルロースメンブレン(商品名:Hi−Flow 180、ミリポア社製)に1μlスポットし、40℃で30分間風乾した。このプローブ固定化メンブレンを、各種タグ付きプライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用アレイとして用いる。
実施例1の工程(1)で作製したPCR産物を変性することなく、それぞれ直ちに工程(1)で作製したアレイ上にアプライし、更に実施例1の工程(2)で作製した金コロイド溶液を滴下して15〜20分静置し、アレイによる検出を行った。アレイを用いたドットブロット法による検出に要した時間は、15〜20分と短時間であった。
EX Taq以外のPCRキットとして、KOD plus、Phusion、PrimeSTAR、KOD FX、Tks Gflexを用いて参考例、および実施例1〜2と同様の実験を行ったところ、EX Taq PCRを使用した場合と同様の結果が確認された。
本実施例では、テンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)を用い、PCR増幅により約330塩基対が増幅するようにフォワードプライマー(F)およびリバースプライマー(R)を参考例と同様に設計した。更にそれぞれの5’末端側に非天然型(L型)DNA鎖からなるタグ配列T1およびT2を導入したL−DNAタグ付きプライマー、T1−FおよびT2−Rを設計した。L−DNAタグ付きプライマーの合成は、0.2μMスケールのカラムを用いて、一般的なホスホロアミダイト法に基づいて、DNA自動合成機(H−8−SE:Gene World)で合成した。
タグ配列T1:5’−Ld(GACAACGGAGACAGAGCCAA)−3’(配列番号12)
タグ配列T2:5’−Ld(ATGCTACCGTATGCCCAGTG)−3’(配列番号13)
プライマーT1−F:5’−Ld(GACAACGGAGACAGAGCCAA)−Dd(GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号14)
プライマーT2−R:5’−Ld(ATGCTACCGTATGCCCAGTG)−Dd(CTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号15)
前記工程(1)で実施し作製したプライマーセットを用いたPCR反応を行った。プライマーT1−FとプライマーT2−Rを各15pmolと、10ngのpUC19とを0.2mlのPCR用チューブに入れ、ExTaq PCRデバイス(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調製した。その後、チューブをサーマルサイクラー(GeneAmp PCR System、アプライドバイオシステム社製)にセットし、95℃で5分間熱処理後、95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で30秒のサイクルを35回行い、目的の約330bpを増幅した。また、pUC19を添加しないで同様の反応を行い、ネガティブコントロールとした。
カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有L型オリゴヌクレオチドプローブ(配列番号16、配列番号12の相補鎖)を、水溶性カルボジイミドを必要量添加したMES緩衝液中で混合し、結合後、モノエタノールアミンでブロッキングを行った。前記反応液を遠心分離後、上清を除去し、得られた沈殿を水洗した。洗浄後、界面活性剤を含むHEPES緩衝液に再懸濁し、グラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、コンジュゲーションパッドとした。
ヌクレオチドプローブ3:5’−Ld(TTGGCTCTGTCTCCGTTGTC)−NH2−3’(配列番号16)
カルボキシル基修飾ナイロンメンブレン(日本ポール社製、6mmx60mm)を水溶性カルボジイミドにより処理し、脱イオン水で洗浄した。活性化したメンブレンの一端から30mmの箇所に、配列番号13に対して相補的な配列(配列番号17)を有するアミノ基含有L型オリゴヌクレオチドプローブを、ディスペンサーを用いてライン上に塗布し、15分間風乾した。その後、メンブレンをTris緩衝液で処理し、ブロッキング後、メンブレンを水洗、乾燥した。
ヌクレオチドプローブ4:5’−Ld(CACTGGGCATACGGTAGCAT)−NH2−3’(配列番号17)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したナイロンメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、コンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、L型DNAタグ付きプライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(2)で作製したPCR産物を変性することなく、直ちに工程(5)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。工程(2)で検体としてpUC19を添加した場合、テストライン上に標的核酸特異的な着色ラインが検出された。一方、ネガティブコントロールとして水を添加した場合、ラインの検出は認められなかった。また、クロマトグラフィーによる検出に要した時間は、10〜15分と短時間であった。
参考例の工程(1)と同様に、テンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)を用い、PCR増幅により約330塩基対が増幅するようにフォワードプライマー(F)およびリバースプライマー(R)を設計した。その5’末端側にヘアピン構造を有するポリメラーゼ反応阻害領域(H)、およびタグ配列T3およびT4を導入したタグ付きプライマー、T3−H−FおよびT4−H−Rを合成した。
ポリメラーゼ反応阻害配列H:5’−Dd(AGGCGAGGTCGCGAGCGCACATGTGCGCTCGCGACCTC GCCT)−3’(配列番号18)
タグ配列T3:5’−Dd(TATGATATGCTTCTCCACGCATAAT)−3’(配列番号19)
タグ配列T4:5’−Dd(TGCTCTGTACACTTGCTCAAT)−3’(配列番号20)
プライマーT3−H−F:5’− Dd(TATGATATGCTTCTCCACGCATAATAGGCGAGGTCGCGAGCGCACATG TGCGCTCGCGACCTCGCCTGGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号21)
プライマーT4−H−R:5’− Dd(TGCTCTGTACACTTGCTCAATAGGCGAGGTCGCGAGCGCACATGTGC GCTCGCGACCTCGCCTCTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号22)
前記工程(1)で実施し作製したプライマーセットを用いたPCR反応を行った。プライマーFとプライマーRを各15pmolと、10ngのpUC19とを0.2mlのPCR用チューブに入れ、ExTaq PCRデバイス(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調製した。その後、チューブをサーマルサイクラー(GeneAmp PCR System、アプライドバイオシステム社製)にセットし、95℃で5分間熱処理後、95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で30秒のサイクルを35回行い、目的の約330bpを増幅した。また、pUC19を添加しないで同様の反応を行い、ネガティブコントロールとした。
カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有オリゴヌクレオチドプローブ(配列番号23、配列番号19の相補鎖)を、水溶性カルボジイミドを必要量添加したMES緩衝液中で混合し、結合後、モノエタノールアミンでブロッキングを行った。前記反応液を遠心分離後、上清を除去し、得られた沈殿を水洗した。洗浄後、界面活性剤を含むHEPES緩衝液に再懸濁し、グラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、コンジュゲーションパッドとした。
オリゴヌクレオチドプローブ5:5’−Dd(ATTATGCGTGGAGAAGCATATCATA)−NH2−3’(配列番号23)
カルボキシル基修飾ナイロンメンブレン(日本ポール社製、6mmx60mm)を水溶性カルボジイミドにより処理し、脱イオン水で洗浄した。活性化したメンブレンの一端から30mmの箇所に、配列番号20の相補的な配列(配列番号24)を有するアミノ基含有L型オリゴヌクレオチドプローブを、ディスペンサーを用いてライン上に塗布し、15分間風乾した。その後、メンブレンをTris緩衝液で処理し、ブロッキング後、メンブレンを水洗、乾燥した。
オリゴヌクレオチドプローブ6: 5’−Dd(ATTGAGCAAGTGTACAGAGCA)−NH2−3’(配列番号24)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したナイロンメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、コンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、ヘアピンタグ付きプライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(2)で作製したPCR産物を変性することなく、直ちに工程(5)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。工程(2)で検体としてpUC19を添加した場合、テストライン上に標的核酸特異的な着色ラインが検出された。一方、ネガティブコントロールとして水を添加した場合、ラインの検出は認められなかった。また、クロマトグラフィーによる検出に要した時間は、10〜15分と短時間であった。
参考例の工程(1)と同様に、テンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)を用い、PCR増幅により約330塩基対が増幅するようにフォワードプライマー(F)およびリバースプライマー(R)を設計した。それぞれの5’末端側に人工核酸であるアゾベンゼンを含むポリメラーゼ反応阻害領域(X)、およびタグ配列T5およびT6を導入したタグ付きプライマー、T5−X−FおよびT6−X−Rを合成した。この2種のアゾベンゼン挿入プライマーはつくばオリゴサービス株式会社にて受託合成を行い購入した。本検討で作製したプライマーセットを示す。
タグ配列T5:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG)−3’(配列番号25)
タグ配列T6:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA)−3’(配列番号26)
プライマーT5−X−F:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG X GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号27)
プライマーT6−X−R:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA X TCTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号28)
なお、プライマーに挿入されたアゾベンゼンは前記化学式(23)で表される。
前記工程(1)で実施し作製したプライマーセットを用いたPCR反応を行った。プライマーT5−X−FとプライマーT6−X−Rを各15pmolと、10ngのpUC19とを0.2mlのPCR用チューブに入れ、ExTaq PCRデバイス(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調製した。その後、チューブをサーマルサイクラー(GeneAmp PCR System、アプライドバイオシステム社製)にセットし、95℃で5分間熱処理後、95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で30秒のサイクルを35回行い、目的の約330bpを増幅した。また、pUC19を添加しないで同様の反応を行い、ネガティブコントロールとした。
カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有オリゴヌクレオチドプローブ(配列番号29、配列番号25の相補鎖)を、水溶性カルボジイミドを必要量添加したMES緩衝液中で混合し、結合後、モノエタノールアミンでブロッキングを行った。前記反応液を遠心分離後、上清を除去し、得られた沈殿を水洗した。洗浄後、界面活性剤を含むHEPES緩衝液に再懸濁し、グラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、コンジュゲーションパッドとした。
オリゴヌクレオチドプローブ7:5’−Dd(CTATAAACCCAGTGAAAAATGTTGCCA)−NH2−3’(配列番号29)
カルボキシル基修飾ナイロンメンブレン(日本ポール社製、6mmx60mm)を水溶性カルボジイミドにより処理し、脱イオン水で洗浄した。活性化したメンブレンの一端から30mmの箇所に、配列番号26の相補的な配列(配列番号30)を有するアミノ基含有D型オリゴヌクレオチドプローブを、ディスペンサーを用いてライン上に塗布し、15分間風乾した。その後、メンブレンをTris緩衝液で処理し、ブロッキング後、メンブレンを水洗、乾燥した。
オリゴヌクレオチドプローブ8:5’−Dd(GATCATACACGTGGTTGGAAGCTAACC)−NH2−3’(配列番号30)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したナイロンメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、コンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、アゾベンゼン挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(2)で作製したPCR産物を変性することなく、直ちに工程(5)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。工程(2)で検体としてpUC19を添加した場合、テストライン上に標的核酸特異的な着色ラインが検出された。一方、ネガティブコントロールとして水を添加した場合、ラインの検出は認められなかった。また、クロマトグラフィーによる検出に要した時間は、10〜15分と短時間であった。
Gold Colloid(40nm、9.0×1010(粒子数/ml)、British BioCell International社製)とチオール基含有オリゴヌクレオチドプローブ(配列番号31、配列番号25の相補鎖)を混合し、50℃で16時間インキュベートした。6000rpmで15分間遠心分離し、上清を除去、0.05M 塩化ナトリウム、5mMリン酸バッファー、pH7を添加し混和後、再度50℃で40時間インキュベートした。
調製した金コロイド溶液をグラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、コンジュゲーションパッドとした。
オリゴヌクレオチドプローブ7:5’−Dd(CTATAAACCCAGTGAAAAATGTTGCCA)−SH−3’(配列番号31)
配列番号26に相補的な配列(配列番号31)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブを、ストレプトアビジンと混合する。その混合液をニトロセルロースメンブレン(商品名:Hi−Flow 180、 ミリポア社製)にディスペンサーを用いてライン上に塗布し、40℃で30分間風乾した。
オリゴヌクレオチドプローブ10:5’−Dd(GATCATACACGTGGTTGGAAGCTAACC)−Biotin−3’(配列番号32)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したニトロセルロースメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、コンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、アゾベンゼン挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
実施例6の工程(2)で作製したPCR産物を変性することなく、直ちに工程(3)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。実施例6の工程(2)で検体としてpUC19を添加した場合、テストライン上に標的核酸特異的な着色ラインが検出された。一方、ネガティブコントロールとして水を添加した場合、ラインの検出は認められなかった。また、クロマトグラフィーによる検出に要した時間は、10〜15分と短時間であった。
配列番号26に相補的な配列(配列番号33)を有するオリゴヌクレオチドプローブをUltraBindアフィニティメンブレン(日本ポール社製)にディスペンサーを用いてライン上に塗布し、80℃で1時間風乾した。
オリゴヌクレオチドプローブ11:5’−Dd(GATCATACACGTGGTTGGAAGCTAACC)−3’(配列番号33)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したUltraBindアフィニティメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、コンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、アゾベンゼン挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
実施例6の工程(2)で作製したPCR産物を変性することなく、直ちに工程(2)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。実施例6の工程(2)で検体としてpUC19を添加した場合、テストライン上に標的核酸特異的な着色ラインが検出された。一方、ネガティブコントロールとして水を添加した場合、ラインの検出は認められなかった。また、クロマトグラフィーによる検出に要した時間は、10〜15分と短時間であった。
標的核酸のテンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)、EcoRIメチラーゼ遺伝子、および、BamHIメチラーゼ遺伝子の3種類を用い、PCR増幅により約330塩基対、約200塩基対、および、約100塩基対が増幅するようにフォワードプライマー(F1)とリバースプライマー(R1)、フォワードプライマー(F2)とリバースプライマー(R2)、および、フォワードプライマー(F3)とリバースプライマー(R3)の3組のプライマーをそれぞれ設計した。それぞれの5’末端側に人工核酸であるアゾベンゼンを含むポリメラーゼ反応阻害領域(X)、およびタグ配列T7とT8、タグ配列T9とT10、および、タグ配列T11とT12を導入したタグ付きプライマー、T7−X−F1とT8−X−R1、T9−X−F2とT10−X−R2、および、T11−X−F3とT12−X−R3を合成した。この6種のアゾベンゼン挿入プライマーはつくばオリゴサービス株式会社にて受託合成を行い購入した。
タグ配列T7:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG)−3’(配列番号34)
タグ配列T8:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA)−3’(配列番号35)
プライマーT7−X−F1:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG X GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号36)
プライマーT8−X−R1:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA X TCTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号37)
タグ配列T9:5’−Dd(CGCATTGAGCAAGTGTACAGAGCAT)−3’(配列番号38)
タグ配列T10:5’−Dd(ATTATGCGTGGAGAAGCATATCATA)−3’(配列番号39)
プライマーT9−X−F2:5’−Dd(CGCATTGAGCAAGTGTACAGAGCAT X AGCATTATGAATTATATGGT)−3’(配列番号40)
プライマーT10−X−R2:5’−Dd(ATTATGCGTGGAGAAGCATATCATA X TTGTTTACATTTATAGCATC)−3’(配列番号41)
タグ配列T11:5’−Dd(AATTGCGCATGTCCATGTGTAA)−3’(配列番号42)
タグ配列T12:5’−Dd(TACTTTAGAGGAAACTGCTGAG)−3’(配列番号43)
プライマーT11−X−F3:5’−Dd(AATTGCGCATGTCCATGTGTAA X TGGTTTTAAAACTCTGATAC)−3’(配列番号44)
プライマーT12−X−R3:5’−Dd(TACTTTAGAGGAAACTGCTGAG X AGTATGATGAGGGTGTAACA)−3’(配列番号45)
前記工程(1)で実施し作製した3組のプライマーセットを用いたPCR反応を行った。プライマーT7−X−F1、プライマーT8−X−R1、プライマーT9−X−F2、プライマーT10−X−R2、プライマーT11−X−F3、および、プライマーT12−X−R3を各15pmolと、各テンプレート10ngを0.2mlのPCR用チューブに入れ、ExTaq PCRデバイス(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調製した。反応液は次の5種類を用意した。
(i)テンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)を添加、
(ii)テンプレートとしてEcoRIメチラーゼ遺伝子を添加、
(iii)テンプレートとしてBamHIメチラーゼ遺伝子を添加、
(iv)テンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)、EcoRIメチラーゼ遺伝子、および、BamHIメチラーゼ遺伝子の3種類全て添加、そして、
(v)テンプレートなし。
カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(青色)(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有オリゴヌクレオチドプローブ12(配列番号46、配列番号34の相補鎖)、カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(オレンジ色)(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有オリゴヌクレオチドプローブ13(配列番号47、配列番号38の相補鎖)、および、カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(緑色)(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有オリゴヌクレオチドプローブ14(配列番号48、配列番号42の相補鎖)を、それぞれ水溶性カルボジイミドを必要量添加したMES緩衝液中で混合し、結合後、モノエタノールアミンでブロッキングを行った。前記反応液を遠心分離後、上清を除去し、得られた沈殿を水洗した。洗浄後、界面活性剤を含むHEPES緩衝液に再懸濁し、オリゴヌクレオチドプローブ12結合ラテックス(青色)、オリゴヌクレオチドプローブ13結合ラテックス(オレンジ色)、オリゴヌクレオチドプローブ14結合ラテックス(緑色)を作製した。
オリゴヌクレオチドプローブ12:5’−Dd(CTATAAACCCAGTGAAAAATGTTGCCA)−NH2−3’(配列番号46)
オリゴヌクレオチドプローブ13:5’−Dd(TTGCTCTGTACACTTGCTCAATGCG)−NH2−3’(配列番号47)
オリゴヌクレオチドプローブ14:5’−Dd(TTACACATGGACATGCGCAATT)−NH2−3’(配列番号48)
配列番号35に相補的な配列(配列番号49)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ15、配列番号39に相補的な配列(配列番号50)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ16、および、配列番号43に相補的な配列(配列番号51)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ17を、それぞれストレプトアビジンと混合する。それらの混合液をニトロセルロースメンブレン(商品名:Hi−Flow 135、ミリポア社製)上の3箇所にディスペンサーを用いて、上流側から順に互いに離れた位置でライン上に塗布し、40℃で30分間風乾した。三本の検出ラインを作製した。
オリゴヌクレオチドプローブ15:5’−Dd(GATCATACACGTGGTTGGAAGCTAACC)−Biotin−3’(配列番号49)
オリゴヌクレオチドプローブ16:5’−Dd(TATGATATGCTTCTCCACGCATAAT)−Biotin−3’(配列番号50)
オリゴヌクレオチドプローブ17:5’−Dd(CTCAGCAGTTTCCTCTAAAGTA)−Biotin−3’(配列番号51)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したニトロセルロースメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、工程(3)で作製したコンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、アゾベンゼン挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(2)で作製した(i)〜(v)のPCR産物をそれぞれ変性することなく、直ちに工程(5)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にそれぞれアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。その結果は以下に示す。
(i):一本目の検出ラインのみ青色に着色。
(ii):二本目の検出ラインのみオレンジ色に着色。
(iii):三本目の検出ラインのみ緑色に着色。
(iv):一本目の検出ラインが青色に、二本目の検出ラインがオレンジ色に、三本目の検出ラインが緑色にそれぞれ着色。
(v):どの検出ラインも着色は認められなかった。
また、クロマトグラフィーによる検出に要した時間は、10〜15分と短時間であった。
標的核酸のテンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)、EcoRIメチラーゼ遺伝子、および、BamHIメチラーゼ遺伝子の3種類を用い、PCR増幅により約330塩基対、約200塩基対、および、約100塩基対が増幅するようにフォワードプライマー(Fj1)とリバースプライマー(Rj1)、フォワードプライマー(Fj2)とリバースプライマー(Rj2)、および、フォワードプライマー(Fj3)とリバースプライマー(Rj3)の3組のプライマーをそれぞれ設計した。それぞれの5’末端側に共通配列KF1とKR1、共通配列KF2とKR2、および、共通配列KF3とKR3を導入した共通配列付加プライマー、KF1−Fj1とKR1−Rj1、KF2−Fj2とKR2−Rj2、および、KF3−Fj3とKR3−Rj3を合成した。この6種の共通配列付加プライマー(ジョイントプライマー)はつくばオリゴサービス株式会社にて受託合成を行い購入した。
共通配列KF1:5’−Dd(TGGGCTGACCTAGAGGTCTT)−3’(配列番号52)
共通配列KR1:5’−Dd(ATGAAATGCAGGCCATTCGG)−3’(配列番号53)
プライマーKF1−Fj1:5’−Dd(TGGGCTGACCTAGAGGTCTT GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号54)
プライマーKR1−Rj1:5’−Dd(ATGAAATGCAGGCCATTCGG TCTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号55)
共通配列KF2:5’−Dd(CCGGAACAGACACCAGGTTT)−3’(配列番号56)
共通配列KR2:5’−Dd(GAAGCTGTACCGTCACATGA)−3’(配列番号57)
プライマーKF2−Fj2:5’−Dd(CCGGAACAGACACCAGGTTT AGCATTATGAATTATATGGT)−3’(配列番号58)
プライマーKR2−Rj2:5’−Dd(GAAGCTGTACCGTCACATGA TTGTTTACATTTATAGCATC)−3’(配列番号59)
共通配列KF3:5’−Dd(ATACCGATGAGTGTGCTACC)−3’(配列番号60)
共通配列KR3:5’−Dd(TGGCCTGTGTGACACTATGC)−3’(配列番号61)
プライマーKF3−Fj3:5’−Dd(ATACCGATGAGTGTGCTACC TGGTTTTAAAACTCTGATAC)−3’(配列番号62)
プライマーKR3−Rj3:5’−Dd(TGGCCTGTGTGACACTATGC AGTATGATGAGGGTGTAACA)−3’(配列番号63)
工程(1)で作成したジョイントプライマーセットがそれぞれ増幅する3種類のPCR増幅断片に結合できるように、それぞれのジョイントプライマーと同一の共通配列を有するプライマーを3組設計した。それぞれのプライマーは、5’末端側に人工核酸であるアゾベンゼンを含むポリメラーゼ反応阻害領域(X)、およびタグ配列T16とT17、タグ配列T18とT19、および、タグ配列T20とT21を導入したタグ付きプライマー、T16−X−KF1とT17−X−KR1、T18−X−KF2とT19−X−KR2、および、T20−X−KF3とT21−X−KR3を合成した。この6種のアゾベンゼン挿入プライマーはつくばオリゴサービス株式会社にて受託合成を行い購入した。
タグ配列T16:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG)−3’(配列番号64)
タグ配列T17:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA)−3’(配列番号65)
プライマーT16−X−KF1:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG X TGGGCTGACCTAGAGGTCTT )−3’(配列番号66)
プライマーT17−X−KR1:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA X ATGAAATGCAGGCCATTCGG )−3’(配列番号67)
タグ配列T18:5’−Dd(CGCATTGAGCAAGTGTACAGAGCAT)−3’(配列番号68)
タグ配列T19:5’−Dd(ATTATGCGTGGAGAAGCATATCATA)−3’(配列番号69)
プライマーT18−X−KF2:5’−Dd(CGCATTGAGCAAGTGTACAGAGCAT X CCGGAACAGACACCAGGTTT)−3’(配列番号70)
プライマーT19−X−KR2:5’−Dd(ATTATGCGTGGAGAAGCATATCATA X GAAGCTGTACCGTCACATGA)−3’(配列番号71)
タグ配列T20:5’−Dd(AATTGCGCATGTCCATGTGTAA)−3’(配列番号72)
タグ配列T21:5’−Dd(TACTTTAGAGGAAACTGCTGAG)−3’(配列番号73)
プライマーT20−X−KF3:5’−Dd(AATTGCGCATGTCCATGTGTAA X ATACCGATGAGTGTGCTACC)−3’(配列番号74)
プライマーT21−X−KR3:5’−Dd(TACTTTAGAGGAAACTGCTGAG X TGGCCTGTGTGACACTATGC)−3’(配列番号75)
前記工程(1)および(2)で実施し作製した6組のプライマーセットを用いたPCR反応を行った。プライマーKF1−Fj1、プライマーKR1−Rj1、プライマーKF2−Fj2、プライマーKR2−Rj2、プライマーKF3−Fj3、プライマーKR3−Rj3、プライマーT16−X−KF1、プライマーT17−X−KR1、プライマーT18−X−KF2、プライマーT19−X−KR2、プライマーT20−X−KF3、プライマーT21−X−KR3を各8pmolと、各テンプレート10ngを0.2mlのPCR用チューブに入れ、ExTaq PCRデバイス(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調製した。
(i)テンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)を添加、
(ii)テンプレートとしてEcoRIメチラーゼ遺伝子を添加、
(iii)テンプレートとしてBamHIメチラーゼ遺伝子を添加、
(iv)テンプレートとしてpUC19(タカラバイオ社製)、EcoRIメチラーゼ遺伝子、および、BamHIメチラーゼ遺伝子の3種類全て添加、そして、
(v)テンプレートなし。
カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(青色)(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有オリゴヌクレオチドプローブ18(配列番号76、配列番号64の相補鎖)、カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(オレンジ色)(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有オリゴヌクレオチドプローブ19(配列番号77、配列番号68の相補鎖)、および、カルボキシル基含有ポリスチレンラテックス(緑色)(固形分10%(w/w)、Bangs社製)とアミノ基含有オリゴヌクレオチドプローブ20(配列番号78、配列番号72の相補鎖)を、それぞれ水溶性カルボジイミドを必要量添加したMES緩衝液中で混合し、結合後、モノエタノールアミンでブロッキングを行った。前記反応液を遠心分離後、上清を除去し、得られた沈殿を水洗した。洗浄後、界面活性剤を含むHEPES緩衝液に再懸濁し、オリゴヌクレオチドプローブ18結合ラテックス(青色)、オリゴヌクレオチドプローブ19結合ラテックス(オレンジ色)、オリゴヌクレオチドプローブ20結合ラテックス(緑色)を作製した。
オリゴヌクレオチドプローブ18:5’−Dd(CTATAAACCCAGTGAAAAATGTTGCCA)−NH2−3’(配列番号76)
オリゴヌクレオチドプローブ19:5’−Dd(TTGCTCTGTACACTTGCTCAATGCG)−NH2−3’(配列番号77)
オリゴヌクレオチドプローブ20:5’−Dd(TTACACATGGACATGCGCAATT)−NH2−3’(配列番号78)
配列番号65に相補的な配列(配列番号79)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ21、配列番号69に相補的な配列(配列番号80)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ22、および、配列番号73に相補的な配列(配列番号81)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ23を、それぞれストレプトアビジンと混合する。それらの混合液をニトロセルロースメンブレン(商品名:Hi−Flow 135、ミリポア社製)上の3箇所にディスペンサーを用いて、上流側から順に互いに離れた位置でライン上に塗布し、40℃で30分間風乾した。三本の検出ラインを作製した。
オリゴヌクレオチドプローブ21:5’−Dd(GATCATACACGTGGTTGGAAGCTAACC)−Biotin−3’(配列番号79)
オリゴヌクレオチドプローブ22:5’−Dd(TATGATATGCTTCTCCACGCATAAT)−Biotin−3’(配列番号80)
オリゴヌクレオチドプローブ23:5’−Dd(CTCAGCAGTTTCCTCTAAAGTA)−Biotin−3’(配列番号81)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したニトロセルロースメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、工程(4)で作製したコンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、アゾベンゼン挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
(7)テストストリップによるPCR産物の検出
(i):一本目の検出ラインのみ青色に着色。
(ii):二本目の検出ラインのみオレンジ色に着色。
(iii):三本目の検出ラインのみ緑色に着色。
(iv):一本目の検出ラインが青色に、二本目の検出ラインがオレンジ色に、三本目の検出ラインが緑色に着色。
(v):どの検出ラインも着色は認められなかった。
本実施例では、標的としてプラスミドpUC19を導入した大腸菌(E.coli DH5α)を用いる。pUC19がテンプレートとなるときに、PCR増幅により約330塩基対が増幅するようにフォワードプライマー(F)およびリバースプライマー(R)を設計した。それぞれの5’末端側に人工核酸であるアゾベンゼンを含むポリメラーゼ反応阻害領域(X)、およびタグ配列T25およびT26を導入したタグ付きプライマー、T25−X−FおよびT26−X−Rを合成した。この2種のアゾベンゼン挿入プライマーはつくばオリゴサービス株式会社にて受託合成を行い購入した。
タグ配列T25:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG)−3’(配列番号82)
タグ配列T26:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA)−3’(配列番号83)
プライマーF:5’−Dd(GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号84)
プライマーR:5’−Dd(TCTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号85)
プライマーT25−X−F:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG X GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号86)
プライマーT26−X−R:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA X TCTATGCGGCATCAGAGCAG)−3’(配列番号87)
プラスミドpUC19を導入した大腸菌(E.coli DH5α)のコロニーを取り、1ml水中に混和した。前記工程(1)で作製したプライマーセットを用いたPCR反応を行った。プライマーFとプライマーRを各5pmolと、前記大腸菌のけん濁液1μlとを0.2mlのPCR用チューブに入れ、ExTaqPCRデバイス(タカラバイオ社製)の説明書に従い、25μlのPCR反応液を調製した。その後、チューブをサーマルサイクラー(GeneAmp PCR System、アプライドバイオシステム社製)にセットし、95℃で5分間熱処理後、95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で30秒のサイクルを30回行い、目的の約330bpを増幅した。また、けん濁液を添加しないで同様の反応を行い、ネガティブコントロールとした。
Gold Colloid(10nm、5.7×1012(粒子数/ml)、British BioCell International社製)と抗FITC抗体溶液(5mMリン酸バッファー、pH7)を混合し、20分、室温で静置した。1%BSAおよび0.1%PEGを含む溶液を1/2量添加し、10000rpmで25分間遠心分離し、上清を除去、1%BSAおよび0.1%PEGを含む溶液を添加し混和後、10000rpmで25分間遠心分離した。遠心後に上清を除去し、5mMリン酸バッファー(pH7)を添加した。このバッファー置換を再度行った。
オリゴヌクレオチドプローブ24:5’−Dd(CTATAAACCCAGTGAAAAATGTTGCCA)−FITC−3’(配列番号88)
配列番号83に相補的な配列(配列番号89)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ25を、ストレプトアビジンと混合する。その混合液をニトロセルロースメンブレン(商品名:Hi−Flow 180、 ミリポア社製)にディスペンサーを用いてライン上に塗布し、40℃で30分間風乾した。
オリゴヌクレオチドプローブ25:5’−Dd(GATCATACACGTGGTTGGAAGCTAACC)−Biotin−3’(配列番号89)
バッキングシートから成る基材に、上記で作成したニトロセルロースメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、コンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、アゾベンゼン挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(2)で作製したPCR産物を変性することなく、直ちに工程(5)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。工程(2)で検体として大腸菌を添加した場合、テストライン上に標的核酸特異的な着色ラインが検出された。一方、ネガティブコントロールとして大腸菌を添加しない場合、ラインの検出は認められなかった。また、クロマトグラフィーによる検出に要した時間は、10〜15分と短時間であった。
本実施例では、標的として2種類の50塩基対の合成DNAを準備した。この2つのDNAは、末端から20番目の一塩基だけ異なる一塩基多型(SNP)である。標的1を野生型(WT)、標的2を変異型(MT)と仮定してSNP検出試験を行う。
標的1(WT):CACACCGCATATGGTGCACTCTCAGTACAATCTGCTCTGATGCCGCATAG(配列番号90)
標的2(MT):CACACCGCATATGGTGCACTCTCAGTACAAGCTGCTCTGATGCCGCATAG(配列番号91)
前記工程(1)で合成した標的1もしくは標的2をテンプレートとしたときに、PCR増幅により約50塩基対が増幅するようにフォワードプライマー(Fwt)、リバースプライマー(Rwt)、およびリバースプライマー(Rmt)を設計した。それぞれの5’末端側に人工核酸であるアゾベンゼンを含むポリメラーゼ反応阻害領域(X)、およびタグ配列T27、T28、T29を導入したタグ付きプライマー、T27−X−Fwt、T28−X−Rwt、T29−X−Rmtを合成した。この3種のアゾベンゼン挿入プライマーはつくばオリゴサービス株式会社にて受託合成を行い購入した。
タグ配列T27:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG)−3’(配列番号92)
タグ配列T28:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA)−3’(配列番号93)
タグ配列T29:5’−Dd(CGCATTGAGCAAGTGTACAGAGCAT)−3’(配列番号94)
プライマーFwt:5’−Dd(CACACCGCATATGGTGCACT)−3’(配列番号95)
プライマーRwt:5’−Dd(CTATGCGGCATCAGAGCAGA)−3’(配列番号96)
プライマーRmt:5’−Dd(CTATGCGGCATCAGAGCAGC)−3’(配列番号97)
プライマーT27−X−Fwt:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG X CACACCGCATATGGTGCACT)−3’(配列番号98)
プライマーT28−X−Rwt:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA X TCTATGCGGCATCAGAGCAGA)−3’(配列番号99)
プライマーT29−X−Rmt:5’−Dd(CGCATTGAGCAAGTGTACAGAGCAT X TCTATGCGGCATCAGAGCAGC)−3’(配列番号100)
前記工程(1)で作製した標的1、もしくは、標的2を含む試料溶液と、前記工程(2)で合成した3種のプライマーを用いてPCR反応を行った。
プライマーT27−X−Fwt、プライマーT28−X−Rwt、および、プライマーT29−X−Rmtを各5pmolと、各テンプレート1fmolを0.2mlのPCRチューブに入れ、ExTaq PCRキット(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調整した。
(i)テンプレートとして標的1(ホモ型)、
(ii)テンプレートとして標的1、および、標的2(ヘテロ型)、
(iii)テンプレートとして標的2(ホモ型)、
(iv)標的なし(水添加)
Gold Colloid(40nm、9.0×1010(粒子数/ml)、British BioCell International社製)と、チオール基含有オリゴヌクレオチドプローブ26(配列番号101、配列番号92の相補鎖)を混合し、50℃で16時間インキュベートした。6000rpmで15分間遠心分離し、上清を除去、0.05M塩化ナトリウムを含む5mMリン酸バッファー(pH7)を添加し混和後、再度50℃で40時間インキュベートした。インキュベート後、遠心(6000rpm、15分間)を行い、上清を除去し、5mMリン酸バッファー(pH7)を添加した。このバッファー置換を再度行った。
オリゴヌクレオチドプローブ26:5’−Dd(CTATAAACCCAGTGAAAAATGTTGCCA)−SH−3’(配列番号101)
配列番号93に相補的な配列(配列番号102)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ27、および、配列番号94に相補的な配列(配列番号103)を有する3’末端ビオチン修飾オリゴヌクレオチドプローブ28、それぞれストレプトアビジンと混合する。それらの混合液をニトロセルロースメンブレン(商品名:Hi−Flow 135、ミリポア社製)上の、上流側から順に互いに離れた2箇所の位置でディスペンサーを用いて塗布し、40℃で30分間風乾し、二本の検出ラインを作製した。
オリゴヌクレオチドプローブ27:5’−Dd(GATCATACACGTGGTTGGAAGCTAACC)−Biotin−3’(配列番号102)
オリゴヌクレオチドプローブ28:5’−Dd(TTGCTCTGTACACTTGCTCAATGCG)−Biotin−3’(配列番号103)
バッキングシートから成る基材に、工程(5)で作成したニトロセルロースメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、工程(4)で作製したコンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、スペーサー(アゾベンゼン)挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(3)で作製した(i)〜(iv)のPCR産物を変性することなく、直ちに工程(6)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にそれぞれアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。
(i):一本目の検出ラインのみ着色。
(ii):一本目のライン、二本目の検出ライン両方とも着色。
(iii):二本目の検出ラインのみ着色。
(iv):どの検出ラインも着色は認められなかった。
本実施例では、試料として薄力小麦粉(日清製粉社製)、そば粉(おびなた社製)、および、落花生(ル・モンド・アリコ社製)の3種類を用いた。各試料から、PCR増幅により、それぞれ約141塩基対、約127塩基対、および、約95塩基対のDNAが増幅するようにフォワードプライマー(Fwtr)とリバースプライマー(Rwtr)、フォワードプライマー(FFAG)とリバースプライマー(RFAG)、および、フォワードプライマー(Fagg)とリバースプライマー(Ragg)の3組のプライマーをそれぞれ設計した。それぞれの5’末端側に5’−5’結合+dA+3’−3’結合を含むポリメラーゼ反応阻害領域(X)、およびタグ配列T7とT8、タグ配列T9とT10、および、タグ配列T11とT12を導入したタグ付きスペーサー挿入プライマー、T7−X−FwtrとT8−X−Rwtr、T9−X−FFAGとT10−X−RFAG、および、T11−X−FaggとT12−X−Raggを合成した。この6種のタグスペーサー挿入プライマーはつくばオリゴサービス株式会社にて受託合成を行い購入した。
プライマーT7−X−Fwtr:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG X CATCACAATCAACTTATGGTGG)−3’(配列番号104)
プライマーT8−X−Rwtr:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA X TTTGGGAGTTGAGACGGGTTA)−3’(配列番号105)
プライマーT9−X−FFAG:5’−Dd(CGCATTGAGCAAGTGTACAGAGCAT X AACGCCATAACCAGCCCGATT)−3’(配列番号106)
プライマーT10−X−RFAG:5’−Dd(ATTATGCGTGGAGAAGCATATCATA X CCTCCTGCCTCCCATTCTTC)−3’(配列番号107)
プライマーT11−X−Fagg:5’−Dd(AATTGCGCATGTCCATGTGTAA X CGAAGGAAACCCCGCAATAAAT)−3’(配列番号108)
プライマーT12−X−Ragg:5’−Dd(TACTTTAGAGGAAACTGCTGAG X CGACGCTATTTACCTTGTTGAG)−3’(配列番号109)
各試料(小麦粉、そば粉、粉砕した落花生)2gからそれぞれゲノムDNAを精製した。まず、遠沈管(50mL容)に試料を量り採り、CTAB緩衝液15mLを加え、ホモジナイザーを用いて混合した。CTAB緩衝液30mLを加え、転倒混和後55℃で30分間加温する。加温処理後、溶液を撹拌し、均質となった溶液600μLをマイクロチューブ(1.5mL容)に量り採った。
前記工程(1)で実施し作製した3組のプライマーセットを用いたPCR反応を行った。プライマーT7−X−Fwtr、プライマーT8−X−Rwtr、プライマーT9−X−FFAG、プライマーT10−X−RFAG、プライマーT11−X−Fagg、および、プライマーT12−X−Raggを各15pmolと、各DNA試料原液を0.2mlのPCR用チューブに入れ、ExTaq PCRデバイス(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調製した。
(i)テンプレートとして小麦粉のDNA試料原液を添加、
(ii)テンプレートとしてそば粉のDNA試料原液を添加、
(iii)テンプレートとして落花生のDNA試料原液を添加、
(iv)テンプレートとして小麦粉、そば粉、落花生3種類全てのDNA試料原液を添加、そして、
(v)テンプレートなし。
Gold Colloid(40nm、9.0×1010(粒子数/ml)、British BioCell International社製)と、チオール基含有オリゴヌクレオチドプローブ29(配列番号110、配列番号34の相補鎖)、チオール基含有オリゴヌクレオチドプローブ30(配列番号111、配列番号38の相補鎖)、および、チオール基含有オリゴヌクレオチドプローブ31(配列番号112、配列番号42の相補鎖)を、それぞれ混合し、50℃で16時間インキュベートした。6000rpmで15分間遠心分離し、上清を除去、0.05M塩化ナトリウムを含む5mMリン酸バッファー(pH7)を添加し混和後、再度50℃で40時間インキュベートした。インキュベート後、遠心(6000rpm、15分間)を行い、上清を除去し、5mMリン酸バッファー(pH7)を添加した。このバッファー置換を再度行った。
オリゴヌクレオチドプローブ29:5’−Dd(CTATAAACCCAGTGAAAAATGTTGCCA)−SH−3’(配列番号110)
オリゴヌクレオチドプローブ30:5’−Dd(TTGCTCTGTACACTTGCTCAATGCG)−SH−3’(配列番号111)
オリゴヌクレオチドプローブ31:5’−Dd(TTACACATGGACATGCGCAATT)−SH−3’(配列番号112)
実施例9の工程(4)と同様の方法を用いて、オリゴヌクレオチドプローブ15、16、17をそれぞれライン上に塗布し、ニトロセルロースメンブレン上に乾燥固定した。
バッキングシートから成る基材に、工程(5)で作成したニトロセルロースメンブレンからなるクロマトグラフィー媒体、工程(4)で作製したコンジュゲーションパッド、試料添加部である汎用性のサンプルパッド、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収パッドを図6に示す様に貼り合わせ、スペーサー(5’−5’結合+3’−3’結合)挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(3)で作製した(i)〜(v)のPCR産物を変性することなく、直ちに工程(6)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にそれぞれアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。
(i):一本目の検出ラインのみ着色。
(ii):二本目の検出ラインのみ着色。
(iii):三本目の検出ラインのみ着色。
(iv):一本目の検出ライン、二本目の検出ライン、および、三本目の検出ラインが全て着色。
(v):どの検出ラインも着色は認められなかった。
(1)ターゲットDNA(pUC19、および、インサートを含むpUC19)の準備
本実施例では、標的として2種類のプラスミドDNAを準備した。標的の概要を図13、図14に示す。標的1はプラスミドpUC19 DNA(タカラバイオ社製)、標的2はpUC19のマルチクローニングサイトにインサートとして遺伝子A(1668bp)を挿入したプラスミド(pUC19/遺伝子A)を用いる。
遺伝子A配列(配列番号113)
標的1:pUC19配列(配列番号114)
標的2:pUC19配列/遺伝子A(配列番号115)
図13、図14で示すように、pUC19配列上のマルチクローニングサイトを挟んだ位置にフォワードプライマー(F)、および、リバースプライマー(R)を、インサート遺伝子A配列上にリバースプライマー(R‐in)を設計した。フォワードプライマーFとリバースプライマーRを用いてPCR反応を行うと、標的1のpUC19では118塩基対の増幅産物が得られ、インサートを含む標的2のpUC19/遺伝子Aでは1768塩基対の増幅産物が得られる。また、フォワードプライマーFとリバースプライマーR−inを用いてPCR反応を行うと、標的2(インサート挿入)で101塩基長の増幅産物が生ずる。それぞれの5’末端側にC6リンカーを含むポリメラーゼ反応阻害領域(X)、および実施例12に記載したタグと同様のタグ配列T27、T28、T29を導入したタグ付きプライマー、T27−X−F、T28−X−R、T29−X−R−inを合成した。この3種のC6リンカー挿入プライマーはつくばオリゴサービス株式会社にて受託合成を行い購入した。
プライマーF:5’−Dd(GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号116)
プライマーR:5’−Dd(TTTCCCAGTCACGACGTTGT)−3’(配列番号117)
プライマーR−in:5’−Dd(AGTGCGTGCTGGGCTCTTC)−3’(配列番号118)
プライマーT27−X−F:5’−Dd(TGGCAACATTTTTCACTGGGTTTATAG X GGAAACAGCTATGACCATGA)−3’(配列番号119)
プライマーT28−X−R:5’−Dd(GGTTAGCTTCCAACCACGTGTAGATCA X TTTCCCAGTCACGACGTTGT)−3’(配列番号120)
プライマーT29−X−R−in:5’−Dd(CGCATTGAGCAAGTGTACAGAGCAT X AGTGCGTGCTGGGCTCTTC)−3’(配列番号121)
前記工程(1)で準備した標的1、もしくは、標的2溶液と前記工程(2)で合成した3種のプライマーを用いてPCR反応を行った。プライマーT27−X−F、プライマーT28−X−R、および、プライマーT29−X−R−inを各5pmolと、各テンプレート1fmolを0.2mlのPCRチューブに入れ、ExTaq PCRキット(タカラバイオ社製)の説明書に従い、100μlのPCR反応液を調整した。
(i)テンプレートとして標的1、
(ii)テンプレートとして標的1、および、標的2、
(iii)テンプレートとして標的2、
(iv)標的なし(水添加)
実施例13の工程(4)〜(6)と同様の方法で、スペーサー挿入プライマーセットを用いたPCR増幅産物の検出用テストストリップを作製した。
工程(3)で作製した(i)〜(iv)のPCR産物を変性することなく、直ちに工程(4)で作製したテストストリップ上の試料添加部位にそれぞれアプライし、クロマトグラフィーによる検出を行った。
(i):一本目の検出ラインのみ着色。
(ii):一本目のライン、二本目の検出ライン両方とも着色。
(iii):二本目の検出ラインのみ着色。
(iv):どの検出ラインも着色は認められなかった。
2.タグ領域
3.ポリメラーゼ反応阻害領域(スペーサー領域)
4.第1プライマー(ジョイントプライマー)のプライマー領域
5.第1プライマー(ジョイントプライマー)の共通領域
6.第2プライマーの共通領域
7.第2プライマーのタグ領域
8.第2プライマーのポリメラーゼ反応阻害領域(スペーサー領域)
9.標的核酸配列
10.フォワードプライマー
11.フォワードプライマーのプライマー領域
12.フォワードプライマーのタグ領域
13.リバースプライマー
14.リバースプライマーのプライマー領域
15.リバースプライマーのタグ領域
16.両末端に一本鎖領域を有するDNA増幅産物
17.標的核酸配列
18.フォワード第1プライマー
19.フォワード第1プライマーのプライマー領域
20.フォワード第1プライマーのタグ領域
21.リバース第1プライマー
22.リバース第1プライマーのプライマー領域
23.リバース第1プライマーのタグ領域
24.第1プライマーによる二本鎖PCR産物
25.フォワード第2プライマー
26.フォワード第2プライマーのプライマー領域
27.フォワード第2プライマーのタグ領域
28.リバース第2プライマー
29.リバース第2プライマーのプライマー領域
30.リバース第2プライマーのタグ領域
31.両末端に一本鎖領域を有するDNA増幅産物
32.サンプルパッド
33.コンジュゲートパッド
34.捕捉用オリゴヌクレオチドを保持した担体
35.吸収パッド
36.基材
37.テストライン
38.コントロールライン
39.標識分子結合用オリゴヌクレオチド
40.標識分子
41.PCR産物−標識分子複合体
42.多孔質メンブレン
43.捕捉用オリゴヌクレオチド
44.捕捉用オリゴヌクレオチドを各ウェルに保持した担体(マイクロアレイ)
45.捕捉用オリゴヌクレオチドを保持したビーズ担体
46.変性PAGE、染色後のポリアクリルアミドゲル
47.約360merの一本鎖
48.約330merの一本鎖
49.クロマトグラフィー様ストリップ
50.テストライン
51.テストライン1
52.テストライン2
53.テストライン3
Claims (24)
- 核酸増幅反応で二本鎖化されないタグ領域が5’末端側に連結されたプライマーを用いて核酸増幅反応を行い、両末端に一本鎖領域を有する核酸を得ることを特徴とする、核酸の増幅方法。
- タグ領域が、スペーサーを介してプライマーと連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の核酸の増幅方法。
- スペーサーが、核酸誘導体を含むことを特徴とする、請求項2に記載の標的核酸の増幅方法。
- 核酸誘導体が、L型核酸、3−deoxy−2−hydroxy−dN、修飾塩基核酸、損傷塩基核酸、リン酸結合部位修飾核酸、RNA、2’−OMe−N、および、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1以上であることを特徴とする、請求項3に記載の核酸の増幅方法。
- L型核酸が、L型DNA、L型RNA、および、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1以上であることを特徴とする、請求項4に記載の核酸の増幅方法。
- 3−deoxy−2−hydroxy−dNが、2’−5’結合によりプライマーと連結されていることを特徴とする、請求項4に記載の核酸の増幅方法。
- 修飾塩基核酸が、発色団またはビオチンを含むことを特徴とする、請求項4に記載の核酸の増幅方法。
- 発色団が、ピレン、エテノ、ピロロ、ぺリレン、フルオレセイン、FITC、Cy3、Cy5、TAMRA、ダブシル、シアニン、および、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1以上であることを特徴とする、請求項7に記載の核酸の増幅方法。
- 損傷塩基核酸が、脱塩基ヌクレオチド、5−ヒドロキシメチル−dN、および、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1以上であることを特徴とする、請求項4に記載の核酸の増幅方法。
- リン酸結合部位修飾核酸が、ホスホロチオエート又はその誘導体を含むことを特徴とする、請求項4に記載の核酸の増幅方法。
- 核酸誘導体が、5’−5’結合でプライマーと連結され、かつ、3’−3’結合でタグ領域と連結されていることを特徴とする、請求項3〜10のいずれかに記載の核酸の増幅方法。
- スペーサーが、非核酸誘導体を含むことを特徴とする、請求項2に記載の標的核酸の増幅方法。
- 非核酸誘導体が、D−threoninol骨格を有することを特徴とする、請求項12に記載の核酸の増幅方法。
- D−threoninol骨格に、アゾベンゼン、ビオチン、EDTA、および、発色団からなる群から選択される少なくとも1以上が導入されていることを特徴とする、請求項13に記載の核酸の増幅方法。
- 発色団が、ピレン、エテノ、ピロロ、ぺリレン、フルオレセイン、FITC、Cy3、Cy5、TAMRA、ダブシル、シアニン、および、それらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1以上であることを特徴とする、請求項14に記載の核酸の増幅方法。
- 非核酸誘導体が、炭素鎖(Cn)、ペグ鎖((CH2CH2O)n)、ジスルフィド含有鎖(CnSSCn)、および、ジチオールフォスフォロアミダイトからなる群から選択される少なくとも1以上であることを特徴とする、請求項12に記載の核酸の増幅方法。
- スペーサーが複数種類および/又は複数個であることを特徴とする、請求項2に記載の核酸の増幅方法。
- 請求項1〜17のいずれかに記載の核酸の増幅方法で得られた、両末端に一本鎖領域を有する核酸を検出することを特徴とする核酸の検出方法。
- 片方の一本鎖領域と相補的な配列を含む第1のオリゴヌクレオチドプローブを固相に固定する工程、および、前記第1のオリゴヌクレオチドプローブを、両末端に一本鎖領域を有する核酸とハイブリダイズさせる工程を含むことを特徴とする、請求項18に記載の核酸の検出方法。
- 更に、他方の一本鎖領域と相補的な配列を含む第2のオリゴヌクレオチドプローブを標識物質と結合する工程、および、前記第2のオリゴヌクレオチドプローブを、両末端に一本鎖領域を有する核酸とハイブリダイズさせる工程を含むことを特徴とする、請求項19に記載の核酸の検出方法。
- 更に、目視で核酸を判別する工程を含むことを特徴とする、
請求項20に記載の核酸の検出方法。 - 標識物質が着色担体であることを特徴とする、
請求項20または21に記載の核酸の検出方法。 - 両末端に一本鎖領域を有する核酸を、核酸検出デバイス上で検出することを特徴とする、請求項18〜22のいずれかに記載の核酸の検出方法。
- 核酸検出デバイスが、アレイ又はクロマトグラフィーである、請求項23に記載の核酸の検出方法。
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