JPWO2013157448A1 - 半導体光検出装置および放射線検出装置 - Google Patents

半導体光検出装置および放射線検出装置 Download PDF

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Abstract

本技術は、光検出の時間分解能を高めることが可能で、放射線のエネルギー分別とフォトンカウンティングを可能にする半導体光検出装置および放射線検出装置に関する。放射線検出装置は、シンチレータ、放射線検出部および露光期間調整部を有する。シンチレータは、放射線が入射されると放射線のエネルギーに応じた光強度のシンチレーション光を生成してシンチレーション光の光子を複数の画素の各々に供給する。放射線検出部は、シンチレーション光により複数の画素が露光期間に亘って露光されるたびに露光期間内に供給された光子の数から放射線が入射されたか否かを検出する。露光期間調整部は、検出された放射線の入射頻度に基づいて露光期間を調整する。

Description

本技術は、フォトカウンティングを用いた半導体光検出装置および放射線検出装置に関するものである。
近年SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography:ガンマカメラ)やPET(Positron Emission Tomography)に代表される、放射線のフォトンカウンティングを用いた医療診断機器の導入が進んでいる。放射線のフォトンカウンティングは、検出装置に高い時間分解能を要求されると同時に、個々の放射線1光子が持つエネルギー強度の検出が求められ、エネルギー強度に応じたカウントのフィルタリングが実施される。
たとえば、体内にテクネチウム等微量のガンマ線源を導入し、放出されるガンマ線の位置情報からガンマ線源の体内分布を求めることで、体内の血流状態や虚血症等の関連疾患が診断される。この検出にはSPECT(ガンマカメラ)装置が使用され、ガンマ線の検出器としては通常シンチレータと光電子増倍管が使用される。
SPECT装置の基本的な構成は、たとえば特許文献1(特開2006−242958号公報)の従来例において、図25等に紹介されている。また、検出器に入射したガンマ線の入射位置やエネルギー強度を求めるための信号処理の具体例が、たとえば特許文献2(特表2006−508344号公報)に記載されている。
図1は、ガンマ線検出の概略を説明するための図である。ガンマ線検出は、体内のガンマ線源1から発生したガンマ線2が、コリメータ3を通過してシンチレータ4に入射すると、シンチレータ4は蛍光を発し、アレイ状に配置された光電子増倍管5に検出される。光電子増倍管5がそれを増幅して電流パルスを発し、それらは電圧変換器、アンプおよびAD変換器よりなる変換装置6を介して、各光検出素子への入射光量値として演算装置7に出力される。
一方、体内でコンプトン散乱を受けて減衰したガンマ線8が、コリメータ3を通過して検出される場合がある。この信号は本来の位置情報を失ったノイズである。あるいは宇宙線などにより異常に高い信号として発するノイズもある。SPECT装置はこれらのノイズを、散乱を受けないプライマリのガンマ線からエネルギー弁別によってフィルタリングする。演算装置7は各光電子増倍管に接続された変換装置6からの出力をもとに、個々のガンマ線についてノイズの弁別と位置判定を行う。シンチレータ4が一枚板により形成されている場合、その発光は複数の光電子増倍管5によって同時に検出される。演算装置7はたとえば出力の総和からガンマ線のエネルギーを、出力の重心からガンマ線の入射位置を特定する。個々のガンマ線入射を独立したイベントとして判定するためには、これらの作業は非常に高速に行われる必要がある。こうしてプライマリ(ノイズではない)と判定されたガンマ線のイベント回数がカウントされ、ガンマ線源の体内分布が同定される。
このようなエネルギー弁別を伴った放射線のフォトンカウンティングは、透過性の高いガンマ線のみならず、近年X線の透過撮像にも採用され、その効果が認識されつつある。たとえば、特許文献3(特開2011−24773号公報)や特許文献4(特開2004−77132号公報)にはそのような装置の一例が記載されており、それらはマンモグラフィーやX線CT(Computed Tomography)への応用が期待されている。ただし、X線では入射する放射線の頻度が高いので、フォトンカウンティングには医療用ガンマ線以上に高い時間分解能が求められる。
一方、出願人は、特許文献5(特開2011−97581号公報)において、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージャーの回路構成を踏襲しつつ、時分割および複数画素による面分割を併用してダイナミックレンジを上げたフォトンカウンティングによる新しい撮像素子を提案している。このようなデバイスはチップ内の画素アレイ全体を1受光面としたフォトンカウンティング用デバイスとして使用することも可能である。
このような半導体撮像素子とシンチレータを用いて放射線を検出する場合、放射線の入射に伴ってシンチレータから放出された光子数は放射線のエネルギー強度を反映する。これをフォトンカウントすることで光電子増倍管並みの検出感度を達成することが可能である。ただし、ここでフォトンカウントされるのはシンチレーション光であり、放射線の光子数をカウントしている訳ではない。
特開2006−242958号公報 特表2006−508344号公報 特開2011−24773号公報 特開2004−77132号公報 特開2011−97581号公報
上述のような放射線のフォトンカウンティングは、シンチレーションと光電子増倍管を用いたものが主流であった。あるいはカドミウムテルル(CdTe)等の特殊な半導体を用いて直接検出が行われていた。これらの受光デバイスを用いてX線マンモグラフィーやCT撮像に放射線フォトンカウンティングを導入しようとした場合、画素をなす受光部の小型化が困難であると同時に、時間分解能が不足するおそれがある。すなわち、個々の受光部と処理部はX線一個の入射を受けて、その検出とエネルギー判定処理を実施するが、その処理が終了する前に次のX線が入射してしまうことがある。この場合、装置は、正しいエネルギー判定や照射したX線の計数ができなくなってしまう。
例えば、受光部1mmあたりに入射する放射線の個数は、ガンマカメラでは100個/秒以下であるのに対し、マンモグラフィーでは数万乃至数百万個、CT撮像ではさらに桁オーダーで高くなる。これらを全てカウントするには数マイクロ秒、あるいは、ナノ秒オーダーで検出および判定サイクルを完了する必要がある。従って放射線フォトンカウンティングをマンモグラフィーやCT撮像に応用するためには、時間分解能の課題を克服できる新しい光検出手段が必要とされる。
一方、通常のCMOSイメージャーの回路構成を踏襲して光検出を行う場合、光検出の時間分解能はフレームレートによって規定される。フレームレートは有効画素全てを読み出して出力するために要する回路性能によって規定され、通常数ミリ秒から数十ミリ秒のオーダーであり、放射線のフォトンカウンティングにはダイナミックレンジが不足している。このような事情は上述の特許文献5(特開2011−97581号公報)に示された半導体フォトンカウンタにおいても同様である。
図2、図3に関連付けてそれを簡単に説明する。図2は、CMOSイメージャーの一般的な回路構成を示す図である。
このCMOSイメージャーは、64行x64列の画素PXがアレイ状に配置されている。各画素で検出された入射光は、光電変換された電荷として画素内に蓄積される。検出判定回路11は、たとえばAD(Analog to Digital)変換器を有し、各々64画素が接続される。検出判定回路11への画素出力の読出し時には1行が選択され、64画素の出力が64個の検出判定回路11に並列に読み出されてAD変換され、デジタル判定される。検出、判定された各画素の出力結果は、一旦レジスタ12に保存され、次行の読出し期間内に出力回路13に転送されて、デジタルデータとして出力される。各行の読出しは順次循環的に行われ、64回の読出しで一巡する。読出しのために蓄積電荷が転送された時点でフォトダイオードはリセットされるので、読出しと読出しの間が露光期間および光電変換された電荷の蓄積期間となる。
ここで、このようなCMOSイメージャーを単一の受光面PD1をもつ受光素子として、図1の光電子増倍管5の代わりに使用することを考える。たとえば、各CMOSイメージャーの前面には光拡散手段が配置され、シンチレータ4からの蛍光はほぼ均一にCMOSイメージャーに入射するとする。図3にはCMOSイメージャーの各行からの出力結果が、行ごとに選択される64画素の出力の総和として示されている。タイミングT1_1においてシンチレータにガンマ線が入射すると、そのとき発した蛍光は全ての画素に同時に受光され、行毎の読出しに伴って逐次出力される。そして、全有効行の読出しが一巡するまでの期間、有意な出力D1_1が発生し続ける。さらにタイミングT1_2において次のガンマ線がシンチレータに入射すると、同様に出力D1_2が発生する。
たとえばCMOSイメージャーにおける各行の読出しに5μ秒を要するとすると、64行を一巡させるには320μ秒が必要であり、出力D1_1、D1_2はその期間発生し続ける。ここでガンマ線が320μ秒より短い間隔でシンチレータに入射した場合、出力D1_1と出力D1_2は混合され、ガンマ線のエネルギー判定も、フォトンカウンティングも不可能となる。すなわち、CMOSイメージャーの時間分解能は、いわゆるフレームレートによって規定されてしまう。
また、通常CMOSイメージャーの撮像はフレーム単位を基本として行われるため、最終アドレス行の読出しと開始アドレス行の読出しの間にはサイクルを1フレーム期間に調整すべくブランク期間が挿入され、遮光画素やダミー画素のアクセス等が行われる。すなわち、有効画素行が等間隔で循環アクセスされている訳ではない。
このブランク期間の存在により、D2_1あるいはD2_2の出力の中途にブランクまたは無意味な出力が挿入されることになり、これらを放射線の入射に応じて生じたパルス出力として処理する際の障害となる。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、光検出の時間分解能を高めることが可能で、放射線のエネルギー分別とフォトンカウンティングを可能にする半導体光検出装置および放射線検出装置を提供することにある。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、放射線が入射されると上記放射線のエネルギーに応じた光強度のシンチレーション光を生成して当該シンチレーション光の光子を複数の画素の各々に供給するシンチレータと、上記シンチレーション光により上記複数の画素が露光期間に亘って露光されるたびに上記露光期間内に供給された上記光子の数から上記放射線が入射されたか否かを検出する放射線検出部と、上記検出された放射線の入射頻度に基づいて上記露光期間を調整する露光期間調整部とを具備する放射線検出装置である。これにより、放射線の入射頻度に基づいて露光時間が調整されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、それぞれが上記複数の画素を含む複数の区画の各々を順に上記露光期間に亘って上記シンチレーション光により露光させる露光制御部をさらに具備し、上記放射線検出部は、上記複数の区画のいずれかが露光されるたびに上記放射線が入射されたか否かを検出してもよい。これにより、複数の区画のいずれかが露光されるたびに放射線が検出されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記露光制御部は、露光の順序において隣り合う2つの区画の各々の露光期間の一部を重複させて露光させ、上記放射線検出部は、上記隣り合う2つの区画の両方において上記放射線が入射されたことを検出した場合には上記2つの区画において上記放射線が1回入射されたことを検出してもよい。これにより、隣り合う2つの区画の両方において放射線が検出された場合には、その2つの区画において放射線が1回検出されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記露光制御部は、露光の順序において隣り合う2つの区画の一方の露光が終了してから一定期間が経過したときに他方を露光させ、上記放射線検出部は、上記露光期間および上記一定期間において上記放射線が入射された回数を上記露光期間における上記放射線の検出結果から求めてもよい。これにより、一定期間および露光期間において放射線が入射された回数が露光期間における放射線の検出結果から求められるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、互いに異なる上記区画において上記光子数に応じた上記画素の出力値を同時に読み出して上記放射線検出部に供給する複数の読出し回路を備え、上記放射線検出部は、上記出力値から上記放射線が入射されたか否かを検出してもよい。これにより、互いに異なる区画において画素の出力値が同時に読み出されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記複数の画素を上記露光期間に亘って上記シンチレーション光により露光させ、当該露光期間が経過してから一定期間が経過したときに上記複数の画素を上記露光期間に亘って上記シンチレーション光により再度露光させる露光制御部をさらに具備し、上記放射線検出部は、上記露光期間および上記一定期間において上記放射線が入射された回数を上記露光期間における上記検出対象放射線の検出結果から求めてもよい。これにより、露光期間および一定期間において放射線が入射された回数が露光期間における放射線の検出結果から求められるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記露光期間調整部は、上記入射頻度が高いほど上記設露光期間を短くし、上記入射頻度が低いほど上記設露光期間を長くしてもよい。これにより、入射頻度が低いほど露光期間が長く、入射頻度が高いほど露光時間が短くなるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記シンチレーション光の光量を略均一化して上記複数の画素に導く光均一化部をさらに具備してもよい。これにより、シンチレーション光の光量が略均一化されて複数の画素に導かれるという作用をもたらす。
また、上記複数の画素の各々は、上記露光期間内に上記画素に供給された上記光子の数に応じた出力値を上記放射線検出部に供給してもよい。これにより、露光期間内に画素に供給された光子の数に応じた出力値が供給されるという作用をもたらす。
本技術によれば、光検出の時間分解能を高めることができ、放射線のエネルギー分別とフォトンカウンティングが可能となる。
ガンマ線検出の概略を説明するための図である。 CMOSイメージャーの一般的な回路構成を示す図である。 図2のCMOSイメージャーの各行からの出力結果を、行ごとに選択される64画素の出力の総和として示す図である。 第1の実施形態に係る放射線検出装置の構成例を示す図である。 図4の放射線検出装置におけるデジタル処理装置の一構成例を示す図である。 図4の放射線検出装置における撮像素子の構成例を示す図である。 図6の放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。 本技術に適用可能な半導体撮像チップの画素の回路構成の一例を示す図である。 画素からの微小な出力信号を検出し、光子入射の有無をバイナリ判定する検出判定回路(センシング回路)の構成例を示す図である。 図9のセンシング回路の信号読出し手順を示すフローチャートである。 図5のデジタル処理装置の動作を示すフローチャートである。 放射線計数率と単位露光期間当たりの平均入射線数との関係の一例を示すグラフである。 第2の実施形態に係る放射線検出装置における撮像素子の一例を示す図である。 図13の放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。 図13の放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミングのより好的な例を示す図である。 "1"判定の発生頻度分布をポワソン分布と二項分布から見積もった結果を示す図である。 第3の実施形態に係る放射線検出装置における撮像素子の一例を示す図である。 図17の放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。 第4の実施形態に係る放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。 第4の実施形態に係る放射線検出装置において感度と時間分解能を調整する例を説明するための図である。 第4の実施形態に係る放射線検出装置において、露光期間に対する出力状態の一般的な例を示す図である。 第5の実施形態にかかる放射線検出装置の構成例を示す図である。 第6の実施形態に係る放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。 第6の実施形態に係る画素の回路構成の一例を示す図である。 第6の実施形態に係る画素の制御の一例を示すタイミングチャートである。 第7の実施形態に係る放射線検出装置における撮像素子の一例を示す図である。 図26の撮像素子における露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。
以下、本技術の実施形態を図面に関連付けて説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(計数値に基づいて露光期間を調整する例)
2.第2の実施形態(露光期間を調整し、区画ごとに露光を行う例)
3.第3の実施形態(露光期間を調整し、2系統の読出し回路により画素を読み出す例)
4.第4の実施形態(露光期間を調整し、4系統の読出し回路により画素を読み出す例)
5.第5の実施形態(複数の画素アレイ部で1つのシンチレータを共用し、露光期間を調整する例)
6.第6の実施形態(露光期間を調整し、ローカルシャッター方式で不感期間を設けて露光を行う例)
7.第7の実施形態(露光期間を調整し、グローバルシャッター方式で不感期間を設けて露光を行う例)
<1.第1の実施の形態>
図4は、本技術を適用した放射線検出装置の構成例を示す図である。
[放射線検出装置の構成例]
図4の放射線検出装置200は、コリメータ210、シンチレータ220、光ガイド230、撮像素子240、およびデジタル処理装置250を有する。
放射線検出装置200において、コリメータ210は鉛等を用いて形成される。シンチレータ220は、コリメータ210を通して放射線を受けてシンチレーション光を発する。光ガイド230は、シンチレーション光を集めて撮像素子240に導く。光ガイド230は光均一化機能を内蔵しており、撮像素子240の受光面にはシンチレーション光が略均一化されて照射される。撮像素子240の構成の詳細については、図6で後述する。その受光面は複数の画素アレイよりなっており、それらは複数領域に分割されて、循環的に露光が行われる。そして、各領域における画素の出力値がデジタルデータとして順次出力される。デジタル処理装置250はそれを受けて、露光された領域の光強度の測定結果を取得する。また、デジタル処理装置250は、各光強度結果をもとに放射線のエネルギー弁別を行うとともに、有意なデータの発生回数を計測し、放射線のフォトンカウンティングを実施する。
このような検出器をアレイ状に多数並べることによって、SPECT装置、PET装置、マンモグラフィー等透過X線の検出装置、CT装置等に使用することが可能である。
また、図4における撮像素子240およびデジタル処理装置250は、放射線光検出装置として用いられる。
[デジタル処理装置の構成例]
図5は、図4の放射線検出装置におけるデジタル処理装置250の一構成例を示す図である。このデジタル処理装置250は、光子計数部251、放射線検出部252、放射線計数率算出部253、露光期間調整部254を有する。
光子計数部251は、複数の領域の各々において、その領域内の画素に供給されたシンチレーション光の光子数を計数するものである。例えば、画素に光子が入射された場合には、その画素は「1」の信号を出力し、そうでない場合には「0」の信号を出力する。このため、光子計数部251は、それらの出力値の合計を光子数として計数することができる。光子計数部251は、制御信号によって撮像素子240に露光を実行させ、いずれかの領域が露光されるたびに、その領域内の計数値を、画素の出力値から求める。光子計数部251は、領域ごとの計数値をシンチレーション光の光強度の測定結果として放射線計数率算出部253に供給する。
放射線検出部252は、露光期間の各々において、放射線が入射されたか否かを検出するものである。この放射線検出部252は、計数値が一定値より高いか否かにより、所定のエネルギーを超える放射線が露光期間内に入射されたか否かを検出する。さらに放射線検出部252は、露光期間ごとの放射線の検出結果から放射線の個数を計数し、その放射線の計数値を必要に応じて外部へ出力する。また、放射線検出部252は、露光期間ごとの検出結果を放射線計数率算出部253に供給する。
放射線計数率算出部253は、各領域の放射線の検出結果から放射線計数率を算出するものである。具体的には、放射線計数率算出部253は、放射線が入射された回数を露光の回数により除した値を放射線計数率(言い換えれば、放射線の入射頻度)として算出する。露光ごとのシンチレーション光の光子計数値は、計測された放射線粒子のエネルギーを反映する。このため、一定強度より高い光強度のシンチレーション光の入射頻度が高いほど、所定のエネルギーを超える放射線粒子の入射頻度が高いことを意味し、放射線計数率は大きな値となる。また、露光期間が長いほど、その期間内に入射される放射線個数が多くなるため、露光期間が長いほど放射線計数率は高い値となる。放射線計数率算出部253は、算出した放射線計数率を露光期間調整部254へ供給する。
露光期間調整部254は、放射線計数率に基づいて露光期間を調整するものである。この露光期間調整部254は、放射線計数率が上限値L1より高い場合には露光期間の調整が未完了と判断して露光期間を短くする。これは、放射線計数率が高すぎる場合には、放射線が露光期間内に複数回数入射されており、正確な計数ができていないと判断されるためである。
一方、放射線計数率が下限値L2(L2は、L1より小さい実数)より低い場合には、露光期間調整部254は露光期間の調整が未完了と判断して露光期間を長くする。これは、放射線計数率が低すぎる場合には、露光期間内に、所定のエネルギーを超える放射線が領域内に入射されていない、言い換えれば、十分なエネルギー分解能が得られていないと判断されるためである。
露光期間調整部254は、調整が未完了の場合、増減した露光期間を光子計数部251に供給する。光子計数部251は、供給された露光期間に亘って、再度、各領域を露光させる。調整が完了した場合、露光期間調整部254は、露光期間を固定して以後の調整を実行しない。なお、露光期間調整部254は、調整が完了した後も、放射線計数率を継続して取得し、露光期間の調整を継続して実行してもよい。
放射線検出部252は、露光期間の調整が完了していない間は放射線の計数値を出力せず、調整が完了してから出力する。
[撮像素子の構成例]
図6は、図4の放射線検出装置における撮像素子の構成例を示す図である。図7は、図4の放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。
図6の撮像素子240は、本実施形態に係る放射線検出装置における撮像素子の基本概念を示している。撮像素子240は、基本的に、複数の画素PXLのアレイよりなる受光面(受光部)が複数領域に分割され、各領域で独立した一定の露光期間が振り分けられ、略等間隔かつ循環的に露光を実施することによって光検出の時間分解能を飛躍的に向上させる。
図6において、PD100が受光面(受光部)を、110が画素アレイ部を、120が検出回路(検出判定回路)を、CTL100が制御部をそれぞれ示している。図6の撮像素子240において、単一の受光面PD100の画素アレイ部110が、N領域(ここではN=4)R1_1乃至R1_4に分割されている。ここで、各領域R1_1乃至R1_4には独立した一定の露光期間が振り分けられ、順次、循環的に露光が行われる。このとき、受光面PD100の分割領域R1_1乃至R1_4の露光時間は1/Nとなり、受光面PD100の実効感度も1/Nとなる。
その一方、光検出は領域ごとに時間軸に振り分けられて、各領域R1_1乃至R1_4の出力信号は各露光期間における受光面PD100に入射した光の量を反映することになる。すなわち、時間分解能はN倍になる。
各々の領域R1_1乃至R1_4に蓄積された電荷の出力信号は、信号ラインLSGNを通してたとえば共通の検出判定回路120によって読み出される。各領域R1_1乃至R1_4の露光、蓄積期間は、各領域の蓄積電荷を排出するリセット動作によって開始される。
これらの動作はCMOSイメージャーの電子シャッターにやや似ており、同一の回路構成で実行できる場合もある。ただし、通常のCMOSイメージャーにおける電子シャッターが光量調整を目的としているのに対し、本技術の動作は時間分解能の向上を目的としている点が本質的に異なっている。
具体的動作面や構成面においては以下の差異がある。単一の受光面PD100が複数領域R1_1乃至R1_4に分割され、各領域R1_1乃至R1_4の出力が同じ受光面PD100への光入射の量を反映する。領域R1_1乃至R1_4ごとの露光EXは略等間隔かつ循環的に実施されている。すなわち、通常のイメージャーのようなフレーム期間に該当する制約がなく、たとえば領域R1_4からR1_1に露光期間が折り返す際も、等間隔が保たれている。その間にブランク期間を設けたり、遮光画素のスキャンを行ったりしていない。その結果、任意のタイミングで入射する光パルスに対して、部分的かつ同一数の領域(この例では1領域のみ)しか露光されない。また、通常のCMOSイメージャーでは、読出しサイクル中の厳密な露光終了のタイミングは殆ど意識されないが、本技術ではたとえば領域R1_1の露光蓄積EXの終了と、R1_2の露光蓄積EXの開始は略同時であることが望まれる。これについては後述する。
また、このような基本概念を放射線のシンチレーション検出に応用し、そのエネルギー分別とファトンカウントを可能にすることも、本技術に特徴的な点である。
この際、各領域R1_1乃至R1_4の光検出量がおのおの受光面PD100の光検出量を正確に反映するように、受光面に照射される光は均一であることが望ましく、そのために受光面PD100の光入射側に光均一化部を設けても良い。光均一化は、たとえば光を多重に散乱させることにより行われる。たとえば、反射を用いたカライドスコープ、小型レンズを敷き詰めたフライレンズ等のインテグレートレンズ、回折を用いた回折光学素子(DOE:Digital Optics Elements)、ガラスや樹脂に光を散乱させる微粒子やドットを添加した光散乱材等が用いられる。
また、比較的入射光が強い場合は、画素は通常のCMOSイメージセンサと同様でも良い。ただし、SPECTのような微弱なガンマ線を検出する場合には、画素が内部増幅機能や高い変換効率をもち、光子入射数をデジタル値で出力するデジタル画素であることが望ましい。
本技術による放射線検出装置は、CMOS型イメージセンサの回路アーキテクチャーを踏襲しつつ、その光検出の時間分解能を飛躍的に向上させる。これによって、放射線のシンチレーション検出において、エネルギー分別とフォトンカウンティングが可能となり、さらに検出結果は装置からデジタル出力することが可能である。したがって、アナログ信号を扱う外部装置は不要となり、ガンマカメラ、PET、CT装置やマンモグラフィー等において装置を飛躍的に小型化し、低価格化することが可能となる。
以上、本実施形態に係る放射線検出装置の基本点な概念について説明した。以下に本技術における放射線検出装置内の撮像素子(検出素子)の具体的な実施形態を示す。以下の実施形態では、まずフォトンカウンティング方式のCMOSイメージャーについて説明する。次に、本技術のポイントとなるその新しい動作モードについて説明し、さらにそれを用いた放射線検出装置について説明を進める。フォトンカウンティング方式はセンサ自体が発するノイズがフィルタリングされて、信号のS/N比(Signal to Noise ratio)が極限まで高くなる。したがって、本技術を採用して実効感度を低下させても、十分なS/N比が確保でき、微量ガンマ線のシンチレーション検出等に適している。一方、検出対象の発光強度が高く、超高感度を要しない場合には、通常のCMOSイメージセンサを使用しても良い。
[画素の構成例]
図8は、本技術に適用可能な半導体撮像チップの画素の回路構成の一例を示す図である。図8は、1単位画素PXで3つのトランジスタを含む画素回路の一例を示している。
1単位画素PXは、光電変換素子としてのフォトダイオード111、転送トランジスタ112、リセットトランジスタ113、およびアンプ素子としてのアンプトランジスタ114を有する。画素PXは、蓄積ノード115、および検出ノード(フローティングディフュージョン:FD:Floating Diffusion、浮遊拡散層)116を有する。転送トランジスタ112のゲート電極が転送線117に接続され、リセットトランジスタ113のゲート電極がリセット線118に接続されている。アンプトランジスタ114のゲート電極が検出ノード116に接続され、アンプトランジスタ114のソースが出力信号線119(LSGN)に接続されている。FDノード116は、アンプトランジスタ114の入力ノードとして機能する。
画素PXにおいては、画素のシリコン基板に入射した光は電子とホールのペアを発生させ、その内の電子がフォトダイオード111によって、ノード115に蓄積される。それらは所定のタイミングで転送トランジスタ112をオンさせることで検出ノード116に転送され、アンプトランジスタ114のゲートを駆動する。これにより、信号電荷は出力信号線119への信号となって読み出される。リセットトランジスタ113は、転送トランジスタ112と同時並列的にオンさせることでフォトダイオード111に蓄積された電子を電源に引き抜き、画素を蓄積前の暗状態、すなわち光子が未入射の状態にリセットする。なお、図8において、PSはリセットやソースフォロアに使用される電源を示し、電源PSはたとえば3Vが供給されている。
画素の読出しは、まずリセットトランジスタ113をオンさらにオフさせ、検出ノード116をリセット状態にして一回目の読出しを行う。この出力信号を、図中に記述されない判定回路が電荷として保存する。さらに転送トランジスタ112をオンさらにオフさせ、ノード115の蓄積電荷を検出ノード116に完全転送した後二回目の読出しを行う。判定回路は両者の差分をいわゆるCDS(相関二重サンプリング)によって抽出し、正味の画素信号を得る。
このような画素の基本回路や動作機構は通常のCMOSイメージャーにおける画素と同様であり、さまざまなバリエーションが存在し得る。ただし、本技術で想定されている画素は、通常に比べ、変換効率が著しく高くなるように設計される。そのためには、ソースフォロアを構成するアンプの入力ノード116の寄生容量が、実効的に極限まで小さくなるように工夫する。それはたとえば、レイアウト状の各種工夫や、ソースフォロアの出力を画素内の回路にフィードバックする特許文献(特開平5−63468号公報)や特許文献(特開2011−119441号公報)に示された手法等によって達成される。こうして一光子から得られる垂直信号線119への出力信号が、アンプトランジスタ114のランダムノイズより十分大きな状態になれば、画素からの信号は量子化され、画素の蓄積光子数をデジタル信号として検出できるようになる。
たとえば、変換効率を600μV/e−まで引き上げた場合、信号量はアンプトランジスタ114のランダムノイズより十分大きくなるので、原理的には1光子の検出が可能である。ここで、単位露光期間中の光子入射の有無をバイナリ判定し、その結果をデジタル出力とすれば、アンプ以降のノイズを実質上ゼロにすることができる。たとえば、このような判定を128x128の画素アレイについて実施し、それを1受光面として扱えば、最大128x128=16,384個の光子までフォトンカウンティングが可能となる。
あるいは、露光ごとに0個から2個までの光子入射に対する出力を、0乃至2の3値をとるデジタル出力として判別してカウントしても良い。この場合、判定マージン、すなわち判定時のエラーレートは厳しくなるが、フォトンカウントのダイナミックレンジは拡大する。
半導体の光電変換は、本来1光子の入射について1電子が発生する量子化された現象であるが、通常のイメージセンサはこれをフォトダイオードに多数蓄積し、アナログ信号として出力するために、後段の伝送でさまざまなノイズが混入する。しかし、発生した電子数を画素がそのままデジタル信号として出力し、後段でエラー無く処理されていけば、伝送中にノイズが混入する余地はない。
なお、上記例では寄生容量の低減による変換効率の増大で1光子検出が可能な信号量を得たが、たとえば光電変換で得られた電子を画素内で増倍しても同様の効果が得られる。たとえば、特許文献(特開2008−35015号公報)には、画素内のフォトダイオードとアンプ入力ノードとの間に複数段のCCD増倍転送素子を埋め込む構造が提案されている。このような手法等を用いて、光電変換された電子を画素内で10倍程度に増倍することによっても1光子検出は可能であり、同機能の半導体撮像チップを構成することができる。
[検出判定回路の構成例]
図9は、画素からの微小な出力信号を検出し、光子入射の有無をバイナリ判定する検出判定回路(センシング回路)の構成例を示す図である。
図9において、画素アレイPXAは、図6以降に示した本技術における画素PX−0乃至PX−3が、たとえば選択トランジスタ(記載は省略)を介して同一出力信号線119に接続されている。各画素PX−0乃至PX−3は露光蓄積期間における光子入射の有無をデジタル信号として出力する。
図9の検出判定回路120Aは、アナログCDS回路(ACDS)121、デジタルCDS回路(DCDS)122、およびデジタル比較判定器(DCMP)123を含んで構成されている。アナログCDS回路121は、演算増幅器(オペアンプ)1211、スイッチ1212、およびキャパシタC121を有する。デジタルCDS回路122は、AD(アナログデジタル)変換器(ADC)1221、スイッチ1222、レジスタ(RES)1223、および減算器1224を有する。
アナログCDS回路(ACDS)121は、たとえばゲイン1のオペアンプ1211の基準電圧側に画素のリセット信号をサンプル/ホールドすることで、画素のリセット信号を相殺する電荷を保持する。それ出力はアナログCDS回路(ACDS)121の入力信号とリセット信号の差分を反映し、入力がリセット信号の場合、出力は無信号である。
アナログCDS回路(ACDS)121の次段には高解像度のAD変換器(ADC)1221を含むデジタルCDS回路(DCDS)122が配置されている。デジタルCDS回路(DCDS)122は微小な画素信号に対して、検出回路側のオフセットばらつきを、デジタル処理によってキャンセルする回路である。その出力には純粋な画素信号が、デジタル階調で表れる。
最終段はデジタル比較判定器(DCMP)123である。上記デジタルCDS回路122の出力であるデジタル信号を参照信号REFと比較し、光子入射の有無をバイナリ判定する。アナログCDS回路121、デジタルCDS回路122およびデジタル比較判定器123は、複数の画素に共有されている。
[センシング回路の動作例]
図10は、図9のセンシング回路の信号読出し手順を示すフローチャートである。信号読出し時には、以下の手順が実行される。
(ステップST1)
まず、ステップST1において、選択画素のアンプ入力ノード116がリセットされ、出力信号線119にリセット信号が出力される。
(ステップST2)
ステップST2において、上記リセット信号がアナログCDS回路(ACDS)121によってサンプル/ホールドされる。このときアナログCDS回路(ACDS)121は無信号を出力し、それがデジタルCDS回路(DCDS)122に入力される。
(ステップST3)
ここで、ステップST3において、AD変換器(ADC)1221は一回目のAD変換を行って結果を、スイッチ1222を介してレジスタ(RES)1223にラッチする。この結果はAD変換器(ADC)1221自体がもつオフセットばらつきがデジタル検出されたものである。
(ステップST4)
次に、ステップST4において、画素のフォトダイオード111に蓄積された信号電荷がアンプトランジスタ114の入力ノード116に転送され、画素は蓄積信号を出力する。このときアナログCDS回路(ACDS)121は蓄積信号とリセット信号の差分、すなわち正味の蓄積信号を出力する。
(ステップST5)
ステップST5において、ここでAD変換器(ADC)1221は二回目のAD変換を実施する。
(ステップST6)
ステップST6において、デジタルCDS回路(DCDS)122からは、ステップST5のデジタル値からステップST3のデジタル値を差し引いた差分値が出力される。
これにより、AD変換器(ADC)1221に含まれるオフセット成分もキャンセルされ、正味の画素蓄積信号のみがデジタル階調をもって出力される。
(ステップST7)
ステップST7において、デジタル比較判定器(DCMP)123が、デジタルCDS回路122の出力と参照信号REFを比較する。参照信号REFは1光子信号の中間値付近に設定され、画素信号がそれを超えれば「光子入射あり」として信号"1"が、それ以下なら「光子入射なし」として信号"0"がBINOUTに出力される。
なお、上記デジタル比較判定器(DCMP)123において参照信号REFを2系統用意し、ひとつを1光子信号の中間値に、ひとつを1光子信号と2光子信号との中間値に設定すれば、 "0"、"1"、"2"の3値の判定が可能となる。これにより、撮像のダイナミックレンジが向上する。多値判定は画素ごとの変換効率ばらつき等の影響を受けるので、2値判定より高い製造の精度を要する。しかし、画素信号をデジタル出力として判定することにおいてはバイナリ判定と同様であり、アナログ出力に伴う伝送中のノイズは完全に除去される。
[デジタル処理装置の動作例]
(ステップST901)
図11は、図5のデジタル処理装置の動作を示すフローチャートである。この動作は、例えば、放射線検出装置に電源が投入されたときに開始される。デジタル処理装置250は、いずれかの区画のみを露光させて、その区画内の光子数を計数する(ステップST901)。
(ステップST902)
デジタル処理装置250は、一定値Cpより大きな光子の計数値が得られたか否かにより、露光期間内に放射線が入射されたか否かを検出する。露光期間の調整が完了していれば、デジタル処理装置250は、放射線の検出結果から得られる放射線の計数値を出力する(ステップT902)。
(ステップST903)
デジタル処理装置250は、放射線が入射されたか否かをK(Kは、2以上の整数)回検出した否かを判断する(ステップST903)。K回検出していない場合には(ステップST903:No)、デジタル処理装置250は、ステップST901に戻る。Kの値は、例えば、「64」である。撮像素子240を4つの領域に分割した場合、それらの領域が、それぞれ16回ずつ順に露光されて、合計で64回の露光が行われる。
(ステップST904)
K回計数した場合には(ステップST903:Yes)、デジタル処理装置250は、放射線が入射された回数をKにより除した値を放射線計数率として算出する(ステップST904)。
(ステップST905およびST906)
デジタル処理装置250は、放射線計数率が上限値L1より高いか否かを判断する(ステップST905)。放射線計数率が上限値L1より高い場合には(ステップST905:Yes)、デジタル処理装置250は、露光期間を一定時間短くする(ステップST906)。ステップST906の後、デジタル処理装置250は、ステップST901に戻る。なお、デジタル処理装置250は、露光期間を一定時間短くしているが、上限値L1と放射線計数率との差に応じて、露光期間を短くしてもよい。
(ステップST907およびST908)
放射線計数率が上限値L1以下である場合には(ステップST905:No)、デジタル処理装置250は、放射線計数率が下限値L2より低いか否かを判断する(ステップST907)。放射線計数率が下限値L2より低い場合には(ステップST907:Yes)、デジタル処理装置250は、露光期間を一定時間長くする(ステップST908)。ステップST907の後、デジタル処理装置250は、ステップST901に戻る。放射線計数率が下限値L2以上である場合には(ステップST907:No)、デジタル処理装置250は、露光期間の調整が完了したと判断してステップST901に戻る。なお、デジタル処理装置250は、露光期間を一定時間長くしているが、下限値L2と放射線計数率との差に応じて、露光期間を長くしてもよい。
ここで、最適露出とみなせる下限値L2から上限値L1までの範囲は、用途に応じて設定すればよい。例えば、撮像素子には、それぞれの露光期間において放射線がランダムに入射することを仮定する。
このような条件において、露光期間内に入射される放射線の平均数(平均入射数)と、入射した放射線がカウントされる確率(放射線計数率)との関係は、ポワソン分布に従う。ポワソン分布に従う場合、平均入射数と放射線計数率との関係は、次の式1に示す関係になる。
Figure 2013157448
式1において、P(k)は、露光期間内において、放射線の入射がk回発生する確率である。また、λは、単位露光期間内において、撮像素子に入射される放射線の平均個数(すなわち、平均入射線数)である。また、eは、自然対数の底(≒2.718)である。
ここで、平均入射数λが「0.21」であることを想定して、平均入射線数と放射線計数率との関係を説明する。この場合において、放射線の入射の回数kと、確率P(k)とは、上述の式1に基づいて、次のような関係になる。
放射線の入射が0回(k=0)の確率:0.8105
放射線の入射が1回(k=1)の確率:0.1702
放射線の入射が2回(k=2)の確率:0.0179
放射線の入射が3回(k=3)の確率:0.0013
・・・(これ以下は、値が非常に小さい(0.00007以下)ため省略)
ここにおいて放射線が入射したか否かをバイナリ判定すると、放射線が1回以上入射する確率(1−0.8105≒0.19)が放射線計数率となる。
即ち放射線の平均入射数λが「0.21」の場合、放射線計数率は「0.19」となって、約90%の放射線が計数されたことになる。放射線の平均入射線数λと放射線計数率の関係の一例を図12に示す。図12の縦軸が、放射線計数率であり、横軸が、単位露光期間に入射する平均放射線数λである。図12に例示するように、その関係はリニアではない。即ち放射線の入射頻度が高くλが大きいと、露光期間内に複数の放射線が入射する確率が増加する。それらは全てバイナリ判定で1とカウントされるので、数え落としが増えてカウントの精度が悪化する。従って放射線計数率はカウントの精度を示す指標となり得る。例えば放射線計数率が0.19以下であれば、約90%以上の放射線が計数されたことが保証される。
また、例えば、ステップST901における露光期間でエネルギー分解能が既に十分とみなしうる場合には、放射線計数率の下限値L2を「0」とし、デジタル処理装置250が露光期間を短縮していくのみの調整を行ってもよい。また、調整完了前においては、一定値Cpに対応する光強度より大きなシンチレーション光を検出対象とし、調整完了後においては、それより低い光強度のシンチレーション光を検出対象としてもよい。この場合、調整完了後は、一定値Cpの値が調整完了前より小さい値に更新される。
このような調整機構を設けることにより、極微量のガンマ線検出から、入射頻度の高い透過X線の撮像までの、複数の用途に放射線検出装置を使用することができる。また、同一の放射線検出装置においても、感度と時間分解能のトレードオフを調整し、最適な条件で光検出を実施することが可能となる。
また、図6に例示したような受光部を複数並べて放射線の計数撮像を行うガンマカメラ、X線マンモグラフィー、CT装置等において、撮像時に受光部ごとにリアルタイムで露出を調整しても良い。これによって微量な放射線を正確に計数しつつ、ダイナミックレンジの広い放射線の計数撮像が可能になる。このような露出調整機能は、サンプルモニタのモニタ露光数や最適露出を判定する計数率範囲等の諸条件を半導体受光素子内のレジスタにプログラムし、素子内で自動調整により実行することも可能である。
さらに本発明は放射線計数以外にも、蛍光観察を用いた医療用診断機器等に応用することが可能である。蛍光観察においては、励起光をパルス状に照射すると蛍光体からはパルス状の蛍光が発生する。例えばDNAチップ用の蛍光スキャナーやイメージングプレートの輝尽発光検出用スキャナーでは、検出対象サンプル或いは検出対象区域ごとに励起光をパルス照射し、検査対象から発生する蛍光の強度を測定していくことになる。
本発明を用いて検出の時間分解能を向上させれば、その分多くの検査箇所を高速にスキャンしながら蛍光検出を実施でき、観察のスループットを大幅に向上させることが可能になる。このようなスキャナーは、複数の受光部を並べて同時測定することで、さらにスループットを向上させてもよい。
<2.第2の実施形態>
[撮像素子の構成例]
次に、第2の実施形態として放射線検出装置における撮像素子の全体構成と、本技術を採用したその動作例を示す。図13は、本実施形態に係る放射線検出装置における撮像素子240Bの一例を示す図である。図14は、図13の放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。
撮像素子(撮像チップ)100Bは、画素アレイ部110Bにおいて32行x128列の画素PX1がアレイ状に配置されている。画素は縦横が略4:1の長方形となっており、画素アレイ部110Bは略正方形となって受光面(受光部)PD100Bを形成している。各画素PX1で検出された入射光は、光電変換された電荷として画素内に蓄積される。検出判定回路120Bには、信号線LSGNを介して各々32画素が接続される。検出判定回路120Bへの画素出力の読出し時には1行が選択され、128画素の出力が128個の検出判定回路120Bに並列に読み出されてAD変換され、デジタル判定される。検出判定回路120Bで検出、判定された各画素の出力結果は、一旦レジスタ130に保存され、次行の読出し期間内に出力回路140に転送されて、デジタルデータとして出力される。
ここでは、単一の受光面PD100Bは、各行に対応する領域R2_1乃至R2_32に分割されている。それらの読出しは順次循環的に行われ、32回で一巡する。ここで各行の露光蓄積は、その前の選択行の露光蓄積の終了の直後に開始される。画素の露光蓄積は、前述の如くフォトダイオード内蓄積電荷の強制引き抜き、すなわちリセット動作に伴ってスタートする。そして蓄積データの読出しに伴って終了する。
この実施形態では検出判定回路120Bは32行で共有されているので、各画素データの読出しに要する所要時間が各露光蓄積EXの最小サイクル期間を規定する。たとえば、それを5μ秒とすると、5μ秒以上の間隔をおいて入射した光子は、必ず異なる行によって露光され、各々区別して読み出されることになる。したがって、この撮像素子(撮像チップ)100Bにおける光検出の時間分解能は5μ秒であり、図2に説明した従来例に対して大幅に向上している。
なお、厳密な露光蓄積の終了タイミングは、たとえば図9のような回路動作を想定した場合、読出し時におけるフォトダイオードから検出ノードへの蓄積電荷転送が行われるステップST6でのタイミングとなる。したがって、露光蓄積の厳密なサイクル図は図15のようになり、前の露光領域における画素の蓄積電荷転送が実施されるのと略同時に次の露光領域における画素のフォトダイオードがリセットされ、露光が開始されるのが望ましい。
ただし、このように検出判定回路の動作が全体でずれても最小サイクル期間が変わる訳ではなく、斜線部の合計がそれを規定する。その他検出回路の動作には各種バリエーションがあり、内部にパイプラインを導入して斜線部に限定的な重なりが出る場合もある。これらは本質的な問題ではないので以降の議論は簡単なサイクル図で行っていく。
ところで、フォトンカウンティングにおいては露光領域の画素数が検出のダイナミックレンジを規定する。本例のように各行を独立した露光領域とする場合、画素数は列数に相当し、ここでは128である。一方、2以上の行があれば本例の循環動作は可能であり、露光感度は行数が多いほど低下する。したがって、画素アレイの列数は多い方が、行数は少ない方が望ましい。その一方、受光面PD100Bは略正方形である方が、それらを複数アレイ配置する際には使いやすく、縦横の解像度を揃えやすい。
そのため、本技術の画素PX1は、フォトンカウンティング方式をとるに当たっては、列方向に縦長の長方形画素が有利である。ただし,フォトダイオード内の電子移動には十分なポテンシャル勾配が必要であり、その距離が長すぎると正常な転送ができなくなるので、一定距離ごとに画素を分割することは必須である。画素形状はそれらを総合的に勘案して決定する必要がある。
ところで、たとえばテクネチウムから発生するガンマ線1光子は140keVのエネルギーをもつ。それが散乱を受けることなくNaIからなるシンチレータに衝突し、1500個の光子が均一な面分布で上記撮像チップに入射したとする。このとき、平均1500/32の光子がいずれかの行によって露光蓄積され、そのフォトンカウント結果が各画素のバイナリ判定値として出力される。
一方、散乱を受けたガンマ線はエネルギーが減衰し、その結果シンチレータから発生した光子は700個しかチップに入射しないとする。このとき、平均700/32の光子がいずれかの行によって露光蓄積され、そのフォトンカウント結果が各画素のバイナリ判定値として出力される。各行における"1"判定の発生回数(ここでは最大128)はガンマ線のエネルギーを反映する。
図16は、この"1"判定の発生頻度分布をポワソン分布と二項分布から見積もった結果を示している。
散乱ガンマ線と散乱を受けないプライマリなガンマ線は全く異なる頻度分布を示すので、統計的に分別が可能である。たとえば、"1"の発生回数が29乃至49の範囲にある出力をプライマリなガンマ線入射として弁別すると、実際の96%が収集され、かつ散乱線の殆どはフィルタリングできる。
すなわち本技術は、時間分解能を飛躍的に向上させ、ガンマ線のフォトンカウントを可能にするが、1/32の感度低下を経ても、尚エネルギー弁別の機能は失っていないことが確認される。
<3.第3の実施形態>
[撮像素子の構成例]
図17は、第3の実施形態に係る放射線検出装置における撮像素子240Cの一例を示す図である。図18は、図17の放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。
本実施形態に係る撮像素子240Cは、検出判定回路120Cおよびレジスタ130Cを2系統とすることで、さらに時間分解能を高めている。
画素アレイ部110Cにおいて画素PX2がアレイ状に配置されて受光面PD100Cを形成している。ここでは簡単のため4行の構成とし、受光面PD100Cは領域R3_1乃至R3_4に4分割されている。
各画素で検出された入射光は、光電変換された電荷として画素内に蓄積される。2系統の検出判定回路120C−1,120C−2には各々2画素が接続される。検出判定回路への画素出力の読出し時には1行が選択され、検出判定回路に並列に読み出されてAD変換され、デジタル判定される。検出、判定された各画素の出力結果は、一旦レジスタ130C−1,130C−2に保存され、検出判定回路120C−1,120C−2の次回の読出し期間内に出力回路140Cに転送されて、デジタルデータとして出力される。
単一の受光面PD100Cは、各行に対応する領域R3_1乃至R3_4に分割され、領域R3_1、R3_2は検出判定回路120C−2に、領域R3_3、R3_4は検出判定回路120C−1に接続されている。2系統の検出判定回路120C−1,120C−2はタイミングをずらしながら並列して画素データの読出し動作を実行する。読出しは領域R3_1、R3_3、R3_2、R3_4の順で循環的に実施されている。
第2の実施形態である図13の撮像素子240Bでは分割された領域全てが1系統の検出判定回路を共有していたため、画素読出しは一つの回路でシリアルに実行するし必要があり、それが露光蓄積のサイクル時間を規定していた。第3の実施形態では2系統の検出判定回路を用い、それをずらしながら並列動作させることで上記制約を解消し、サイクル時間を1/2に短縮できる。検出判定回路が画素読出しとデジタル判定に要する時間を5μ秒とすると、本実施形態では時間分解能は2.5μ秒に短縮される。
なお、この場合サイクルあたりの各領域の露光時間は1/2になるが、2倍のサイクルで露光するので実効感度が低下する訳ではない。
<4.第4の実施形態>
図19は、第4の実施形態に係る放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。
第4の実施形態では、同様に、単一の受光面を領域R4_1乃至R4_8に8分割しており、4系統の検出判定回路120D−1乃至120D−4で画素読出しとデジタル判定を行っている。露光蓄積は領域R4_1→R4_3→R4_5→R4_7→R4_2→R4_4→R4_6→R4_8の順で循環的に実施される。4系統の検出判定回路をずらしながら並列動作させることで、露光のサイクル時間は1/4となる。検出判定回路が画素読出しとデジタル判定に要する時間を5μ秒とすると、時間分解能は1.25μ秒に短縮される。ここで注目すべき利点は、個々の検出判定回路系統において、読出し動作に重複がないことである。
近年裏面照射型イメージャーの導入により、画素領域のメタル配線のレイアウト自由度が上がり、画素からの出力信号線を複数系統設けることが容易になった。それに伴って4系統程度の検出判定回路を並列動作させることも可能となっている。さらに三次元構造によって画素アレイの下に検出回路を配置できるようになれば、さらなる高並列化が可能である。
既存のイメージャーにおいては、このような並列化はフレームレートの向上を目指すものであり、それらは基本的に同時並列的に動作させる。一方、本技術では複数系統の検出判定回路は、複数に分割された受光面の露光蓄積サイクルに対応させて、互いにほぼ等間隔にタイミングをずらしながら動作を行っており、これによって光検出の時間分解能を向上させている。
ところで、前述のようなCMOSイメージャーに準じた回路動作においては、画素おけるフォトダイオードのリセットタイミングは、読出しサイクルの単位で調整が可能である。通常のCMOSイメージャーではこれを「電子シャッター」として光量調整に用いている。
一方、本技術における光検出装置でも、このタイミングを変えることで、感度と時間分解能の調整を行うことが可能である。図20は、本実施形態に係る放射線検出装置において感度と時間分解能を調整する例を説明するための図である。ここでは図13の第2の実施形態と同様に、受光面を領域R5_1乃至R5_32の32区画に分割し、1系統の回路で読出しを行っているが、露光期間を2倍にしており、常に2区画の露光がオーバーラップしている。したがって、第2の実施形態のような動作に比べて実効感度は2倍となる。露光がオーバーラップした区画のデータは連続して出力される。
このとき、タイミングT10_1で入射した放射線のシンチレーション光は、領域R5_2と領域R5_3で露光されて、出力D10_1として出力される。また、タイミングT10_2で入射した放射線のシンチレーション光は、領域R5_1と領域R5_2で露光されて、出力D10_2として出力される。すなわち、2行続けて有意なデータが出力された場合に放射線の入射と判定し、その合計からエネルギー値を判定する。このとき放射線検出の時間分解能は2区画分(すなわち2行分)の読出し時間となる。データの有意は暗電流等のノイズをフィルタリングするために任意の閾値を設けてそれを判定すればよい。
同様に、露光時間をA倍にすることでA区画の露光がオーバーラップする。オーバーラップして露光された区画のデータは連続して出力されるようにする。このとき感度はA倍となり、時間分解能はA倍の粒度に劣化する。
図21は、本実施形態に係る放射線検出装置において、露光期間に対する出力状態の一般的な例を示す図である。タイミングT11_1乃至T11_3のタイミングで入射したパルス光は、同一数の複数区画によって露光され、各々出力D11_1乃至D11_3として出力される。同時に、露光される区画は空間的に連続している必要は無いが、出力は連続していることが望ましい。これにより、出力は一定の幅を持つデジタルパルスとみなすことができ、個々のパルスをカウントすることで、入射したパルス光(それがシンチレーション光であれば、すなわち放射線)の個数をカウントできる。また、出力パルスに含まれるデータの総計がパルス光の光強度(すなわち放射線のエネルギー)を反映する。
このような調整機能を設けることで、超微量のガンマ線検出から、入射頻度の高い透過X線の撮像まで、一つのデバイスを複数の用途に使用することができる。また、同一の検出装置においても感度と時間分解能のトレードオフを調整し、最適な条件で光検出を実施することが可能となる。
このように本技術による時間分解能の飛躍的な向上は、放射線のエネルギー分別とフォトンカウントを可能にする。
<5.第5の実施形態>
[放射線検出装置の構成例]
図22は、第5の実施形態にかかる放射線検出装置の構成例を示す図である。
図22の放射線検出装置200Aは、より安価な構成とするため、単板のシンチレータ220Aを複数の検出器と共有した、SPECT装置の例である。
放射線検出装置200Aにおいて、体内のガンマ線源260から発生したガンマ線270が、コリメータ210Aを通過してシンチレータ220Aに入射すると、シンチレータ220Aは蛍光を発する。光ガイド230Aは、シンチレーション光を集めて撮像素子240Aに導く。光ガイド230Aは光均一化機能を内蔵しており、撮像素子240Aの受光面にはシンチレーション光が略均一化されて照射される。撮像素子240Aは上に説明した本技術の撮像素子であり、その受光面は複数の画素アレイよりなっており、それらは複数領域に分割されて、循環的に露光が行われる。そして各領域における光強度計測結果がデジタルデータとして順次出力される。
演算装置280は、各撮像素子240Aからの出力を受けて、個々のガンマ線についてノイズの弁別と位置判定を行う。シンチレータ220Aが一枚板でなる場合、その発光は複数の撮像素子240Aによって同時に検出される。演算装置280、たとえば同時発生したイベントの出力の総和からガンマ線のエネルギーを、出力の重心からガンマ線の入射位置を特定する。こうしてプライマリ(ノイズではない)と判定されたガンマ線のイベント回数がカウントされ、ガンマ線源の体内分布が同定される。
複数の撮像素子の出力から放射線のエネルギーと入射位置を判定する演算処理には、既存のガンマカメラにおけるデジタル処理に準じてさまざまなバリエーションが存在し得る。光電子増倍管と比較して、本技術の半導体光検出装置(撮像素子およびデジタル処理装置)は小型軽量かつ安価なので、高密度に多数実装することが可能であり、位置検出の解像度はその分高くなる。あるいは複数のガンマ線がほぼ同時に異なる場所に入射した場合でも、検出器が高密度実装されていれば出力の強度分布に表れるので、パタンマッチング等を利用してそれを判別し、検出することが可能となる。
その他、シンチレータと本技術の半導体光検出装置を用いて線量計を構成しても有効である。この場合も放射線のエネルギー検出とフォトンカウントが同時並列的に行えるので、たとえば放射線のエネルギーに応じた計数率、すなわち放射線のエネルギースペクトルを計測することができる。たとえば、特許文献(特開2004−108796号公報)に記載されたようなG関数やDBM法等による線量補正を適切に実施することができる。しかも検出器の出力は既にデジタル化されているので、マルチチャンネルアナライザも不要であって、安価なワンチップマイコンで、補正を含めた全ての後段処理が行える。これによって、小型軽量かつ高精度で、しかも安価な線量計を実現することが可能になる。
あるいは蛍光観察においては、励起光をパルス状に照射すると蛍光体からはパルス状の蛍光が発生する。本技術を用いて検出の時間分解能を向上させれば、その分多くの検査箇所を高速にスキャンしながら蛍光検出を実施でき、観察のスループットを大幅に向上させることが可能になる。したがって、本技術を用いた光検出装置は、DNAチップ用の蛍光スキャナーや、イメージングプレートの輝尽発光検出用スキャナーの光検出器としても使用することが可能である。
<6.第6の実施形態>
[放射線検出装置の動作例]
図23は、第6の実施形態に係る放射線検出装置における各分割領域の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。
第6の実施形態のデジタル処理装置250は、露光の順序において隣り合う2つの区間の一方の露光が終了してから一定期間が経過したときに、他方を露光させる。このため、隣り合う露光期間の間に、いずれの区間においても露光されない期間(以下、「不感期間」と称する)が発生する。
不感期間内に入射される光子数は、露光期間の計測値から推測することができる。例えば、露光期間と不感期間とのそれぞれの長さの比率を1:(a−1)とすると、不感期間内の放射線の個数は、露光期間内の放射線の個数の(a―1)倍であると推測される。ここで、aは、1より大きな実数である。このため、露光期間および不感期間(以下、「測定期間」と称する。)における放射線の個数は、露光期間内の放射線の個数のa倍であると推測される。したがって、デジタル処理装置250は、露光期間の放射線の計数値をa倍した値を、測定期間における放射線の計数値として出力する。
図23に例示するように、T9_1、T9_2およびT9_3のタイミングで三個の放射線が前後して入射したとする。T9_1のタイミングではR1_1の区画のみが露光され、電荷が蓄積される。一方、T9_2のタイミングは不感期間であり、どの区画も露光されない。さらにT9_3のタイミングではR1_2の区画のみが露光され、電荷が蓄積される。その結果、T9_1とT9_3に対応する出力D9_1とD9_3は他と混じることはなく、完全に分離されている。
ここで、T9_2のタイミングで入射された放射線は出力に全く反映されないので、不感期間に応じて、放射線計数値に補正を施す必要がある。ここでは、不感期間の長さは、露光期間の長さと等しい(すなわち、a=2である)ものとする。この場合、デジタル処理装置250は、露光期間内の放射線計数値に対して2倍の補正をかける。
このような露出制御と計数値補正により、受光部の実効的な時間分解能は、もはや検出判定回路の検出所要時間からは制限を受けず、各区画の露出時間のみで決まるようになる。言い換えれば、測定期間において入射された放射線のうち、露光期間内の放射線しか計数しなくてよいため、それらの放射線の有無を判定および計数する処理の処理量が少なくて済む。
一般撮像を目的とする従来のCMOSイメージャーでは、このような受光部全体としての不感期間を意図して設けることはなく、そこから不感期間が無い状態を改めて導出することも無い。従って図23のような露出制御および補正は、放射線の計数等、光パルスの単一での強度またはその入射回数を測定する用途に特有の回路仕様となっている。
[画素の構成例]
図24は、図23の動作を想定し、露光期間の極度な短縮を可能にして、時間分解能の向上を可能にした第6実施形態に係る画素PX3の一例である。画素PX3は、リセットトランジスタ300をさらに有する点において図8に例示した第1の実施形態の画素と異なる。このリセットトランジスタ300は、フォトダイオード111に蓄積された電荷を電源に引き抜き、蓄積前の状態にリセットするものである。リセットトランジスタ300のゲート電極は、リセット線に接続され、ドレイン電極は蓄積ノード115に接続される。
図25は、図24における画素の制御の一例を示すタイミングチャートである。撮像素子240Gは、タイミングT19_1においてリセットトランジスタ113および転送トランジスタ112をオフにし、リセットトランジスタ300をオンにして、リセットレベルのサンプリングを行う。次に、撮像素子240Gは、タイミングT19_2においてリセットトランジスタ300をオフにして、露光蓄積を開始させる。そして撮像素子240Gは、転送ランジスタ112をオンにし、露光期間が経過したとき(タイミングT19_3)に転送トランジスタ112をオフにして、信号レベルのサンプリングを行う。撮像素子240Gは、リセットレベルと信号レベルとの差分をCDS(Correlated Double Sampling)によって抽出し、画素信号を得る。
この動作においては、露光期間にサンプリング期間が全く含まれておらず、露光期間は転送トランジスタ112の転送パルスとリセットトランジスタ300のリセットタイミングのみで決定される。従って露光期間を数ナノ〜数十ナノ秒のオーダーに短縮することができる。それを図23の動作と組み合わせることで、撮像素子の実効的な時間分解能も数ナノ〜数十ナノ秒となり、放射線計数のダイナミックレンジは数桁のオーダーで向上する。
<7.第7の実施形態>
[撮像素子の構成例]
図26は、第7の実施形態に係る放射線検出装置における撮像素子240Gの一例を示す図である。第6の実施形態に例示した電子シャッターで不感期間を設けて放射線計数の時間分解能を向上させる手法は、CCD(Charge Coupled Device)イメージャー等のグローバルシャッターデバイスにも応用できる。第7の実施形態の放射線検出装置は、グローバルシャッターデバイスにおいて不感期間を設けた点において第6の実施形態と異なる。
第7の実施形態の撮像素子240Gは、複数の画素PX3と、垂直CCDレジスタ110Gと、ノード120Gおよび130Gと、アンプ140Gと、AD変換器150Gとを有する。
画素PX3は、2次元格子状に配列されている。また、画素PX3は、フォトダイオードと転送トランジスタを有し、基板にバイアスを印加してフォトダイオードに蓄積された信号電荷を全て基板に排出する電子シャッター機能を有している。
垂直CCDレジスタ110Gは、列方向に並んだ画素のそれぞれのフォトダイオードから転送された信号電荷を保持してノード120Gに供給するものである。
ノード120Gは、垂直CCDレジスタ110Gからの信号をアナログ加算して、ノード130Gに水平転送するものである。ノード130Gは、ノード120Gの各々からの信号をアナログ加算してアンプ140Gに供給するものである。
アンプ140Gは、ノード130Gからの信号を増幅してAD変換器150Gに供給するものである。AD変換器150Gは、アンプ140Gからの信号をデジタル出力値に変換してデジタル処理装置250に供給するものである。
このように、撮像素子240Gはシンチレーションによるパルス光を一斉露出によって全画素に取り込んだ後、それらを垂直転送さらには水平転送して全てアナログ加算し、その結果を出力する。一方、撮像素子240Gではその間に次の露出を開始することができる。このように、CCD等を用いた撮像素子240Gではフレーム単位で循環的に一斉の露出が繰り返される。
図27は、図26の撮像素子における露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。図27のaは、露光期間を測定期間(露光期間および不感期間)の1/2に絞った場合の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。T20_1、T20_2及びT20_3のタイミングで、順に、三個の放射線が前後して入射したとする。T20_1では画素アレイが露光され、電荷が蓄積される。一方、T20_2のタイミングでは不感期間に入射しており、どの区画にも露光されない。T20_3のタイミングでは再び画素アレイが露光され、電荷が蓄積される。その結果、T20_1とT20_3とのタイミングに対応する出力D20_1とD20_3は他と混じることはなく、完全に分離されている。
一方、T20_2のタイミングで入射した放射線は出力に全く反映されないので、不感期間に応じて、放射線計数値に補正を施す必要がある。ここでは露光期間は測定期間の1/2(すなわち、a=2)であるため、デジタル処理装置250は、半導体受光素子の出力から得られた放射線計数値に対して2倍の補正をかける。これによって放射線計数の実効的時間分解能は、フレームサイクルの1/2に改善する。
図27のbは、露光期間を測定期間の1/4(a=4)に絞った場合の露光蓄積と読出しタイミング例を示す図である。この場合には、放射線計数値は、4倍に補正される。このような露出制御と計数補正により、受光部の実効的な時間分解能は、もはやフレームサイクルからは制限を受けず、各区画の露出時間のみで決まるようになる。
CCDのようなグローバルシャッターデバイスは、多くの画素が一斉露出するので、シンチレーションの発光量が十分であればエネルギー分解能を確保しやすい。しかし、かかるデバイスでは、サンプリングのサイクルがフレーム内の全有効画素データを転送、出力する所要時間によって制限されてしまう。従って計数精度を得るには、その分測定に時間をかける必要がある。
なお、フォトンカウンティング型を含むCMOSイメージャーにおいても、例えばフォトダイオードの次段に蓄積部を別途設けることにより、CCDのようなグローバルシャッター機構を設けることは可能である。ここで全有効画素を一斉露光する場合にはCCDと同様の露出調整を実施することができ、それに伴って第7の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本技術は以下のような構成をとることができる。
(1)放射線が入射されると前記放射線のエネルギーに応じた光強度のシンチレーション光を生成して当該シンチレーション光の光子を複数の画素の各々に供給するシンチレータと、
前記シンチレーション光により前記複数の画素が露光期間に亘って露光されるたびに前記露光期間内に供給された前記光子の数から前記放射線が入射されたか否かを検出する放射線検出部と、
前記検出された放射線の入射頻度に基づいて前記露光期間を調整する露光期間調整部とを具備する放射線検出装置。
(2)それぞれが前記複数の画素を含む複数の区画の各々を順に前記露光期間に亘って前記シンチレーション光により露光させる露光制御部をさらに具備し、
前記放射線検出部は、前記複数の区画のいずれかが露光されるたびに前記放射線が入射されたか否かを検出する
前記(1)記載の放射線検出装置。
(3)前記露光制御部は、露光の順序において隣り合う2つの区画の各々の露光期間の一部を重複させて露光させ、
前記放射線検出部は、前記隣り合う2つの区画の両方において前記放射線が入射されたことを検出した場合には前記2つの区画において前記放射線が1回入射されたことを検出する前記(2)記載の放射線検出装置。
(4)前記露光制御部は、露光の順序において隣り合う2つの区画の一方の露光が終了してから一定期間が経過したときに他方を露光させ、
前記放射線検出部は、前記露光期間および前記一定期間において前記放射線が入射された回数を前記露光期間における前記放射線の検出結果から求める前記(2)記載の放射線検出装置。
(5)互いに異なる前記区画において前記光子数に応じた前記画素の出力値を同時に読み出して前記放射線検出部に供給する複数の読出し回路を備え、
前記放射線検出部は、前記出力値から前記放射線が入射されたか否かを検出する前記(2)記載の放射線検出装置。
(6)前記複数の画素を前記露光期間に亘って前記シンチレーション光により露光させ、当該露光期間が経過してから一定期間が経過したときに前記複数の画素を前記露光期間に亘って前記シンチレーション光により再度露光させる露光制御部をさらに具備し、
前記放射線検出部は、前記露光期間および前記一定期間において前記放射線が入射された回数を前記露光期間における前記放射線の検出結果から求める
前記(1)記載の半導体光検出装置。
(7)前記露光期間調整部は、前記入射頻度が高いほど前記設露光期間を短くし、前記入射頻度が低いほど前記露光時間を長くする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の放射線検出装置。
(8)前記シンチレーション光の光量を略均一化して前記複数の画素に導く光均一化部をさらに具備する前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の放射線検出装置。
(9)前記複数の画素の各々は、前記露光期間内に前記画素に供給された前記光子の数に応じた出力値を前記放射線検出部に供給する前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の放射線検出装置。
240,240A,240B,240C,240G・・・撮像素子、110,110A〜110C・・・画素アレイ部、110G・・・垂直CCDレジスタ、PD100,PD100A〜PD100C・・・受光面(受光部)、120,120A〜120C・・・検出判定回路、120G・・・ノード、130,130C・・・レジスタ、130G・・・ノード、140,140C・・・出力回路、140G・・・アンプ、150G・・・AD変換器、PX1,PXA,PX2,PX3・・・画素、111・・・フォトダイオード、112・・・転送トランジスタ、113・・・リセットトランジスタ、114・・・アンプトランジスタ、115・・・蓄積ノード、116・・・検出ノード、200,200A・・・放射線検出装置、210,210A・・・コリメータ、220,220A・・・シンチレータ、230,230A・・・光ガイド、240A・・・撮像素子、250・・・デジタル処理装置、251・・・光子計数部、252・・・放射線検出部、253・・・放射線計数率算出部、254・・・露光期間調整部、260・・・ガンマ線源、270・・・ガンマ線、280・・・演算装置、300・・・リセットトランジスタ

Claims (9)

  1. 放射線が入射されると前記放射線のエネルギーに応じた光強度のシンチレーション光を生成して当該シンチレーション光の光子を複数の画素の各々に供給するシンチレータと、
    前記シンチレーション光により前記複数の画素が露光期間に亘って露光されるたびに前記露光期間内に供給された前記光子の数から前記放射線が入射されたか否かを検出する放射線検出部と、
    前記検出された放射線の入射頻度に基づいて前記露光期間を調整する露光期間調整部とを具備する放射線検出装置。
  2. それぞれが前記複数の画素を含む複数の区画の各々を順に前記露光期間に亘って前記シンチレーション光により露光させる露光制御部をさらに具備し、
    前記放射線検出部は、前記複数の区画のいずれかが露光されるたびに前記放射線が入射されたか否かを検出する
    請求項1記載の放射線検出装置。
  3. 前記露光制御部は、露光の順序において隣り合う2つの区画の各々の露光期間の一部を重複させて露光させ、
    前記放射線検出部は、前記隣り合う2つの区画の両方において前記放射線が入射されたことを検出した場合には前記2つの区画において前記放射線が1回入射されたことを検出する請求項2記載の放射線検出装置。
  4. 前記露光制御部は、露光の順序において隣り合う2つの区画の一方の露光が終了してから一定期間が経過したときに他方を露光させ、
    前記放射線検出部は、前記露光期間および前記一定期間において前記放射線が入射された回数を前記露光期間における前記放射線の検出結果から求める請求項2記載の放射線検出装置。
  5. 互いに異なる前記区画において前記光子数に応じた前記画素の出力値を同時に読み出して前記放射線検出部に供給する複数の読出し回路を備え、
    前記放射線検出部は、前記出力値から前記放射線が入射されたか否かを検出する請求項2記載の放射線検出装置。
  6. 前記複数の画素を前記露光期間に亘って前記シンチレーション光により露光させ、当該露光期間が経過してから一定期間が経過したときに前記複数の画素を前記露光期間に亘って前記シンチレーション光により再度露光させる露光制御部をさらに具備し、
    前記放射線検出部は、前記露光期間および前記一定期間において前記放射線が入射された回数を前記露光期間における前記放射線の検出結果から求める
    請求項1記載の半導体光検出装置。
  7. 前記露光期間調整部は、前記入射頻度が高いほど前記設露光期間を短くし、前記入射頻度が低いほど前記露光時間を長くする請求項1記載の放射線検出装置。
  8. 前記シンチレーション光の光量を略均一化して前記複数の画素に導く光均一化部をさらに具備する請求項1の放射線検出装置。
  9. 前記複数の画素の各々は、前記露光期間内に前記画素に供給された前記光子の数に応じた出力値を前記放射線検出部に供給する請求項1記載の放射線検出装置。
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