JPWO2013099857A1 - 海水の処理方法 - Google Patents
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Abstract
海水を凝集剤によって凝集及び固液分離処理した後、RO処理する海水の処理方法において、少ない凝集剤添加量で良好な水質のRO給水を得、これをRO処理することにより長期にわたって安定してRO処理を行うことができるようにする。海水を膜分離処理する際の前処理方法であって、海水にカチオン系有機凝結剤及び/又は無機凝集剤を添加して反応させた後、フェノール水酸基を有する、高塩類下で不溶化する高分子化合物のアルカリ溶液を添加して凝集処理し、その後固液分離処理することを特徴とする海水の処理方法。その後、この処理水を膜分離処理して淡水化する。
Description
本発明は、海水を膜分離処理する際の前処理方法に係り、特に海水を凝集処理及び固液分離処理する方法に関する。また、本発明は、この処理の後、膜分離処理する方法に関するものであり、特に海水の淡水化処理に好適な方法に関する。
逆浸透(RO)膜分離処理による海水の淡水化は、淡水の得難い中東地域や、近年では中国、オーストラリアなどで広く行われるようになった。
膜分離処理に先立って、海水中の微細粘土成分や、生物代謝由来の高分子有機物(バイオポリマー)等の、RO膜に付着して透過流束(フラックス)を低下させる汚濁成分を除去する前処理が行われる。この前処理としては、塩化第二鉄液を用いた凝集・固液分離処理が広く行われている。塩化第二鉄の添加量はFeとして、0.5〜1mg/L(塩化第二鉄液濃度38wt/wt%:Fe13.1%:40度ボーメ品換算では3.8〜7.6mg/L)が標準とされている。
凝集・固液分離処理による汚濁成分の除去効果(膜汚染指標)の判定には、ASTMD4189に定義されるSDI(Silt density index、JIS K 3802に定義されるFI(fouling index)と同一内容)が採用されている。膜分離供給水に要求されるSDI値は4.0以下、好ましいSDI値は3.0以下とされている。
ところで、膜分離処理される水(膜供給水)の膜濾過性(膜汚染性)の指標として「MFF値」がある。このMFF値の測定手法は以下の通りである。
(1)ジャーテスターによる凝集処理で、凝集処理水1000ml以上を得る。
(2)凝集処理水を30分静置し凝集フロックを沈澱させる。
(3)(2)の凝集処理水をNo.5A(5μm孔)濾紙で上澄みから徐々に濾過し、最終的に凝集フロックを含め凝集処理水の全量を濾過する。
(4)得られた濾液1000ml以上を500mlずつ2本のメスシリンダーに入れる。
(5)1本目のメスシリンダーの濾液500mlを、孔径0.45μm、直径47mmのニトロセルロース製メンブレンフィルターを用い、66kPa(500mmHg)の減圧下で濾過し、このときの濾過に要する時間T1を計測する。続いてもう1本のメスシリンダーの濾液500mlを同様に減圧濾過し、このときの濾過に要する時間T2を測定する。
(6)下記式でMFF値を算出する。
(1)ジャーテスターによる凝集処理で、凝集処理水1000ml以上を得る。
(2)凝集処理水を30分静置し凝集フロックを沈澱させる。
(3)(2)の凝集処理水をNo.5A(5μm孔)濾紙で上澄みから徐々に濾過し、最終的に凝集フロックを含め凝集処理水の全量を濾過する。
(4)得られた濾液1000ml以上を500mlずつ2本のメスシリンダーに入れる。
(5)1本目のメスシリンダーの濾液500mlを、孔径0.45μm、直径47mmのニトロセルロース製メンブレンフィルターを用い、66kPa(500mmHg)の減圧下で濾過し、このときの濾過に要する時間T1を計測する。続いてもう1本のメスシリンダーの濾液500mlを同様に減圧濾過し、このときの濾過に要する時間T2を測定する。
(6)下記式でMFF値を算出する。
MFF=T2/T1
本発明者の試験結果によると、MFF1.01〜1.15の範囲では、MFF値とSDI値との間には、例えば図1に示される直線関数が存在する。上述の通り、海水淡水化処理のための逆浸透膜装置(RO装置)に供給されるRO給水のSDI値は4.0以下特に3.0以下が好ましいとされており、MFF値としては1.094以下特に1.060以下が好ましい。
ところで、近年、海水への生活廃水の流入とこれに伴う藻類等の微生物の繁殖等により、海水中における微生物代謝生産物(バイオポリマー)濃度が増加することがある。このようなバイオポリマー生成による膜汚染の現象は、特に、中東のアラビア湾、紅海、中国の渤海湾等の閉鎖性水域で発生しやすい。
バイオポリマーは、膜汚染主要物質であり、この増加は、膜濾過性指標SDIを上昇(悪化)させ、SDI4.0以下を達成するには、塩化第二鉄の添加量を増加させる必要がある。
一方、凝集時に発生するスラッジの海洋廃棄の規制等の事情から、塩化第二鉄液の添加量をなるべく低減し、できるならば、塩化第二鉄液の添加なしで、極く少ない凝集薬剤で、目標の膜濾過性指標の前処理凝集処理水を得ることが求められている。
塩化第二鉄添加量の減少要求に対しては、ポリアルキレンポリミアン等のカチオン系高分子凝結剤を併用することが試みられているが、SDIを十分に低下できる効果は得られていない。
特許文献1には、海水にフェノール系高分子のアルカリ溶液を添加した後、無機凝集剤を添加して凝集処理し、凝集処理水を固液分離し、分離水を逆浸透膜処理する方法が記載されている。この特許文献1の方法によると、RO給水のMFFやSDIが改善され、長期間にわたってRO装置を安定運転することが可能になる。しかしながら、特許文献1の方法では、無機凝集剤の添加量が多く、その結果、薬剤に起因するスラッジ固形分が多くなるという問題がある。この問題は、特に海水が有機物で汚染されている場合に顕著になる傾向がある。
本発明は、海水を凝集剤によって凝集及び固液分離処理した後、RO処理する海水の処理方法において、少ない凝集剤添加量で良好な水質のRO給水を得、これをRO処理することにより長期にわたって安定してRO処理を行うことができるようにすることを目的とする。
本発明の海水の処理方法は、海水を膜分離処理する際の前処理方法であって、海水にカチオン系有機凝結剤及び/又は無機凝集剤を添加して反応させた後、フェノール水酸基を有する、高塩類下で不溶化する高分子化合物のアルカリ溶液を添加して凝集処理し、その後固液分離処理することを特徴とするものである。
前記カチオン系有機凝結剤の海水に対する添加量は、有効成分として0.25mg/L以下であり、フェノール水酸基を有する高塩類下で不溶化する高分子化合物のアルカリ溶液の樹脂成分添加量はカチオン系有機凝結剤の添加量の1.3倍以上であることが好ましい。
また、前記無機凝集剤が鉄系凝集剤又はアルミニウム系凝集剤であり、鉄系凝集剤の海水に対する添加量がFeとして2.0mg/L以下、アルミニウム系凝集剤の海水に対する添加量がAl2O3として5mg/L以下であり、フェノール水酸基を有する高塩類下で不溶化する高分子化合物のアルカリ溶液の樹脂成分添加量が0.1mg/L以上、1mg/L以下であることが好ましい。
本発明の一態様では、上記の海水処理方法によって海水を前処理した後、逆浸透膜分離処理して海水を淡水化処理する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、海水にカチオン系有機凝結剤及び/又は無機凝集剤を添加して反応させた後、海水中で不溶化するフェノール水酸基を有する高分子化合物のアルカリ溶液を添加して反応させることにより、無機凝集剤を使用せずに、あるいは極少量の無機凝集剤の使用で、良好なSDI値の凝集濾過水が得られることを見出した。
この反応機構は次の通りであると推察される。
海水にカチオン系有機凝結剤を添加すると、カチオン系有機凝結剤は、海水中の藻類他の微生物代謝生産のバイオポリマーのうち、アニオン性を有するいわゆる酸性多糖類と反応して微小粒子を形成する。この粒子は、波長660nmの濁度計では検出されない微小粒径のものである。このカチオン系有機凝結剤添加後に、フェノール水酸基を有する高分子化合物のアルカリ溶液を添加すると、微小粒子が凝結し、固液分離により除去される粒径にまで成長する。フェノール水酸基を有する高分子化合物のアルカリ溶液は、海水中でそれ自身が不溶化して析出するため、無機凝集剤と同様に、微粒子の吸着、接着による凝集作用を奏する。また、海水中では、アニオン性を有する酸性多糖類は、その荷電が海水の高塩類で制限されて荷電反発が大きく減少した状態となっているため、フェノール水酸基を有する高分子化合物により凝集する。
フェノール系水酸基は、僅かな解離性を持つため、このフェノール系水酸基由来の解離アニオンと、添加されたカチオン系有機凝結剤のうち海水中に残留する未反応分のカチオンとが静電的に反応し、固液分離で除去可能な粒子を形成するものと推察される。
この処理により、塩化第二鉄などの無機凝集剤のみによる処理に比べて、凝集薬剤に伴う固形物の発生を少なくした上で、塩化第二鉄処理と同等以上の良好な前処理水が得られる。
また、海水に塩化第二鉄などの無機凝集剤を添加すると、海水中の微細粒子や一部のバイオポリマーを凝集させるが、一部固液分離では除去し得ない微細な水酸化物コロイドを生成する。
本発明に従って、無機凝集剤添加後に、フェノール水酸基を有する高分子化合物のアルカリ溶液を添加すると、フェノール水酸基を有する高分子化合物の接着作用で微細コロイドを接着してその粒径を固液分離で除去可能な大きさに粗大化させることができる。
本発明に従って、無機凝集剤添加後に、フェノール水酸基を有する高分子化合物のアルカリ溶液を添加すると、フェノール水酸基を有する高分子化合物の接着作用で微細コロイドを接着してその粒径を固液分離で除去可能な大きさに粗大化させることができる。
これに対し、特許文献1のように、無機凝集剤をフェノール系高分子のアルカリ溶液の添加後に添加すると、海水中でフェノール系高分子が不溶化し、その接着力が失われた後に無機凝集剤が添加されることとなり、微細コロイドを接着する機能を有効に作用させることができない。
本発明では、無機凝集剤を先に添加し、無機凝集剤の添加で生成した微細コロイドに、後から添加したフェノール水酸基を有する高分子化合物の接着力を、これが不溶化する前に直ちに作用させることができるため、従来法よりも少ない無機凝集剤添加量で良好な前処理水を得ることができ、また、微細コロイドによる固液分離手段の汚染、例えば膜汚泥なども防止され、長期に亘り安定運転を行えるようになる。
本発明の処理方法によると、清澄海水でも、汚染海水であっても、凝集薬剤添加量を大きく変えることなく、適正な処理を行うことができる。従って、本発明方法は、原海水の汚濁度の季節等による変動への対応性も高い。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明では、海水にカチオン系有機凝結剤及び/又は無機凝集剤を添加して反応させた後に、フェノール水酸基を有する高塩類下で不溶化する高分子化合物(以下、フェノール系高分子ということがある。)のアルカリ溶液を添加して反応させる。なお、海水に対するカチオン系有機凝結剤及び/又は無機凝集剤とフェノール系高分子との添加順序は、カチオン系有機凝結剤及び/又は無機凝集剤を先に添加するものとする。
カチオン系有機凝結剤をフェノール系高分子よりも後に添加すると、カチオン系有機凝結剤が濾過処理水中に残留し、RO膜汚染の原因となるので好ましくない。また、無機凝集剤をフェノール系高分子よりも後に添加すると、無機凝集剤の添加で生成した微細コロイドに対してフェノール系高分子の接着力を有効に作用させることができず、好ましくない。
カチオン系有機凝結剤をフェノール系高分子よりも後に添加すると、カチオン系有機凝結剤が濾過処理水中に残留し、RO膜汚染の原因となるので好ましくない。また、無機凝集剤をフェノール系高分子よりも後に添加すると、無機凝集剤の添加で生成した微細コロイドに対してフェノール系高分子の接着力を有効に作用させることができず、好ましくない。
[カチオン系有機凝結剤]
カチオン系有機凝結剤としては、通常水処理で使用されるものであれば特に限定されない。具体的にはエピクロルヒドリンとジアルキルアミンの重縮合物、ポリジアリルジメチルアンモニウム、ポリジメチルアミノ(メタ)アクリレートの付加重合物などが挙げられる。
カチオン系有機凝結剤としては、通常水処理で使用されるものであれば特に限定されない。具体的にはエピクロルヒドリンとジアルキルアミンの重縮合物、ポリジアリルジメチルアンモニウム、ポリジメチルアミノ(メタ)アクリレートの付加重合物などが挙げられる。
カチオン系有機凝結剤は、1N NaNO3水溶液を溶媒として、30℃で測定された固有粘度が1.0dL/g未満、特に0.5dL/g以下となる分子量を有することが好ましい。
カチオン系凝結剤は、25〜50wt%の液を海水に直接添加してもよく、適宜、希釈して添加しても良い。
ただし、カチオン系凝結剤が被処理海水全体に拡散した後、フェノール系高分子を添加するまでの時間、すなわちカチオン系凝結剤の反応時間を3分以上設けることが好ましいことから、拡散時間を短縮して反応を十分に進行させるようにするために、高流速の希釈水を海水配管中に勢い良く射出し、ここにカチオン系凝結剤をポンプ注入する添加方法が好ましい。なお、この反応時間は処理効果と処理効率の面から3〜15分程度とするのが好ましい。
海水へのカチオン系凝結剤の添加量は有効成分として0.03〜0.25mg/L、特に0.05〜0.15mg/Lが好適である。カチオン系凝結剤の最適な添加量は、カチオン系有機凝結剤の種類及び海水の汚染程度に応じて実験的に定めるのが好ましい。
[無機凝集剤]
無機凝集剤としては、特に制限はないが、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム系凝集剤や、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸第二鉄等の鉄系凝集剤が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
無機凝集剤としては、特に制限はないが、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム系凝集剤や、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸第二鉄等の鉄系凝集剤が挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
無機凝集剤は通常、液体製品の原液として海水に添加されるが、海水への拡散を速めるため、添加直前に希釈することが好ましい。
なお、無機凝集剤添加後、フェノール系高分子を添加するまでの時間、即ち、無機凝集剤の反応時間については、処理効果と効率の面から3〜15分程度とするのが好ましい。
海水への無機凝集剤の添加量は、無機凝集剤が塩化第二鉄等の鉄系凝集剤の場合は、Fe換算の添加量で0.3〜2.0mg−Fe/L、特に0.5〜1.5mg−Fe/Lとすることが好ましい。また、無機凝集剤がアルミニウム系凝集剤の場合は、Al2O3として1〜5mg/L、特に1.5〜3とするのが好適である。無機凝集剤の最適な添加量は、無機凝集剤の種類及び海水の汚染程度に応じて実験的に定めるのが好ましい。
[フェノール系高分子]
フェノール系高分子、即ち、フェノール水酸基を有する、高塩類下で不溶化する高分子化合物としては、以下のポリビニルフェノール系重合体及び/又はフェノール樹脂の1種又は2種以上が好ましい。
フェノール系高分子、即ち、フェノール水酸基を有する、高塩類下で不溶化する高分子化合物としては、以下のポリビニルフェノール系重合体及び/又はフェノール樹脂の1種又は2種以上が好ましい。
<ポリビニルフェノール系重合体>
(1) ビニルフェノールの単独重合体
(2) 変性ビニルフェノールの単独重合体
(3) ビニルフェノールと変性ビニルフェノールとの共重合体
(4) ビニルフェノールおよび/または変性ビニルフェノールと疎水性ビニルモノマーとの共重合体
(1) ビニルフェノールの単独重合体
(2) 変性ビニルフェノールの単独重合体
(3) ビニルフェノールと変性ビニルフェノールとの共重合体
(4) ビニルフェノールおよび/または変性ビニルフェノールと疎水性ビニルモノマーとの共重合体
上記の変性ビニルフェノールとしては、例えば、アルキル基やアリル基等で置換されたビニルフェノール、ハロゲン化ビニルフェノール等、フェニル基が何らかの化合物で化学修飾されたビニルフェノールが挙げられる。
また、疎水性ビニルモノマーとしては、例えばエチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル等の水不溶性又は水難溶性のビニルモノマーが挙げられる。このような疎水性ビニルモノマーと、ビニルフェノール及び/又は変性ビニルフェノールとの共重合体中のビニルフェノール及び/又は変性ビニルフェノールの割合は、モル比で0.5以上、特に0.7以上であることが好ましい。
このポリビニルフェノール系重合体は、その重量平均分子量(Mw)が1000以上例えば1000〜100000であることが好ましく、このような分子量の重合体は、通常、粉末で提供される。
なお、本発明において分子量又は重量平均分子量は、GPC法(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法)で測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて算出した値である。
<フェノール系樹脂>
(1) フェノールとホルムアルデヒドの重縮合物
(2) クレゾールとホルムアルデヒドの重縮合物
(3) キシレノールとホルムアルデヒドの重縮合物
これらのフェノール系高分子には、ノボラック型とレゾール型、あるいは、特開2011−056496に記載のノボラック型フェノール樹脂を更にレゾール型2次反応させたものがあり、これらはいずれも効果上適用できる。
(1) フェノールとホルムアルデヒドの重縮合物
(2) クレゾールとホルムアルデヒドの重縮合物
(3) キシレノールとホルムアルデヒドの重縮合物
これらのフェノール系高分子には、ノボラック型とレゾール型、あるいは、特開2011−056496に記載のノボラック型フェノール樹脂を更にレゾール型2次反応させたものがあり、これらはいずれも効果上適用できる。
なお、ノボラック型フェノール系樹脂、レゾール型フェノール系樹脂の重量平均分子量(Mw)は1,000以上例えば1000〜30,000であることが好ましい。
また、フェノール系高分子中のポリスチレン換算で600程度以下の低分子量成分は、凝集に関与しないばかりか、処理液中に残留し、膜汚染の原因となるため、フェノール系高分子は低分子量成分が少ないことが好ましい。
[フェノール系高分子のアルカリ溶液]
上述のフェノール系高分子は水に不溶又は難溶であるので、水に溶解可能な溶媒に溶解ないし分散させるなどして溶液状又はエマルジョンとして提供される。使用される溶媒としてはアセトン等のケトン、酢酸メチル等のエステル、メタノール等のアルコール等の水溶性有機溶媒、アルカリ水溶液、アミン等が挙げられるが、本発明では、苛性ソーダ(NaOH)、苛性カリ(KOH)等のアルカリ剤を用いて溶液とする。
上述のフェノール系高分子は水に不溶又は難溶であるので、水に溶解可能な溶媒に溶解ないし分散させるなどして溶液状又はエマルジョンとして提供される。使用される溶媒としてはアセトン等のケトン、酢酸メチル等のエステル、メタノール等のアルコール等の水溶性有機溶媒、アルカリ水溶液、アミン等が挙げられるが、本発明では、苛性ソーダ(NaOH)、苛性カリ(KOH)等のアルカリ剤を用いて溶液とする。
フェノール系高分子のアルカリ溶液としては、フェノール系高分子をpH11〜14特にpH12〜13のアルカリ溶液としたものが好適である。アルカリとしては苛性ソーダ、苛性カリなどを用いることができる。
フェノール系高分子のアルカリ溶液としては、特に特開2011−056496に記載された、フェノール・ホルムアルデヒドノボラック型樹脂苛性ソーダ溶液にアルデヒド類添加し、アルカリ触媒の存在下でレゾール型2次反応を行って得られたアルカリ溶液が好ましい。このようにして得たアルカリ溶液は、分子量600程度以下の低分子量成分が除去されるため好ましい。
希釈前のフェノール系高分子のアルカリ水溶液は、通常、アルカリ剤濃度3〜25wt/wt%、フェノール系高分子化合物濃度10〜35wt/wt%として調製される。
フェノール系高分子は、水で十分に、具体的には樹脂成分濃度として0.01〜0.1wt%特に0.03〜0.1wt%程度となるように希釈してから海水に添加されることが好ましい。
十分な希釈を行わないと、海水添加時に、フェノール系高分子がすぐに不溶化すると同時に、大きな析出粒子に会合し、効果効率が低下する。また、拡散が不十分であると、同様の理由で、効果効率が低下する。
希釈に用いる水の電気伝導度は200mS/m以下、特に100mS/m以下が好ましい。希釈に用いる水の電気伝導度が200mS/m以上では、希釈液中でフェノール系高分子が不溶化、析出する可能性がある。希釈に用いられる水は、RO処理水が好適である。
フェノール系高分子を希釈水で希釈するには、希釈水を高流速で海水配管中に射出し、ここにフェノール系高分子のアルカリ溶液をポンプ注入し、拡散を促進する方法が好ましい。
カチオン系有機凝結剤を添加した海水へのフェノール系高分子の添加量は、フェノール系高分子の樹脂成分として0.1〜1.0mg/L、特に0.2〜0.7mg/L程度が好ましい。なお、このフェノール系高分子の添加量は、カチオン系有機凝結剤の添加量の1.3倍(重量倍)以上、例えば1.3〜30倍、特に2〜15倍程度であることが好ましい。
また、無機凝集剤を添加した海水へのフェノール系高分子の添加量は、フェノール系高分子の樹脂成分として0.1〜1.0mg/L、特に0.2〜0.7mg/L程度が添加コストと処理効果の面から好ましい。
[カチオン系有機凝結剤と無機凝集剤の併用]
本発明では、前述のカチオン系有機凝結剤と無機凝集剤とを併用し、カチオン系有機凝結剤と無機凝集剤とを添加した後、フェノール系高分子のアルカリ溶液を添加してもよい。この場合、カチオン系有機凝結剤と無機凝集剤とは、フェノール系高分子のアルカリ溶液よりも先に添加されればよい。カチオン系有機凝結剤と無機凝集剤は、同時に添加してもよく、カチオン系有機凝結剤の添加後に無機凝集剤を添加しても、無機凝集剤の添加後にカチオン系有機凝結剤を添加してもよいが、好ましくはカチオン系有機凝結剤を先に添加する。
本発明では、前述のカチオン系有機凝結剤と無機凝集剤とを併用し、カチオン系有機凝結剤と無機凝集剤とを添加した後、フェノール系高分子のアルカリ溶液を添加してもよい。この場合、カチオン系有機凝結剤と無機凝集剤とは、フェノール系高分子のアルカリ溶液よりも先に添加されればよい。カチオン系有機凝結剤と無機凝集剤は、同時に添加してもよく、カチオン系有機凝結剤の添加後に無機凝集剤を添加しても、無機凝集剤の添加後にカチオン系有機凝結剤を添加してもよいが、好ましくはカチオン系有機凝結剤を先に添加する。
カチオン系有機凝結剤と無機凝集剤とを併用する場合、カチオン系有機凝結剤及び無機凝集剤の添加量は、用いるカチオン系有機凝結剤及び無機凝集剤の種類や海水の汚染程度に応じて適宜設定されているが、カチオン系有機凝結剤の添加量は、0.03〜0.25mg/L、特に0.05〜0.15mg/Lで、無機凝集剤の添加量は、塩化第二鉄等の鉄系凝集剤の場合、Feとして0.3〜2.0mg/L、特に0.3〜1.0mg/Lが好ましい。
また、カチオン系有機凝結剤及び無機凝集剤を添加した後のフェノール系高分子の添加量はフェノール系高分子の樹脂成分として0.1〜1.0mg/L、特に0.15〜0.50mg/L程度であることが好ましい。
[固液分離方法]
上記凝集処理後の固液分離方法としては、重力式二層濾過や圧力式二層濾過などが好適である。そのLVは5〜15m/Hr、特に7〜12m/Hr程度が好適である。
上記凝集処理後の固液分離方法としては、重力式二層濾過や圧力式二層濾過などが好適である。そのLVは5〜15m/Hr、特に7〜12m/Hr程度が好適である。
以下、実施例及び比較例について説明する。以下の実験I(実施例I−1〜I−10,比較例I−1〜I−9)、及び実験III(実施例III−1〜III−10、比較例III−1〜III−13)では被処理水として比較的清澄な海水(以下、海水と記す)を用い、実験II(実施例II−1〜II−15,比較例II−1〜II−8)、及び実験IV(実施例IV−1〜IV−8、比較例IV−1〜IV−16)では、被処理水として人工的に汚染させた海水(以下、汚染海水と記す)を用いた。
実験I〜IVで用いたカチオン系有機凝結剤、無機凝集剤及びフェノール系高分子並びに試験方法は次の通りである。
[カチオン系有機凝結剤]
カチオン系有機凝結剤1:エピクロルヒドリンとアミンの縮合系の液体市販品(SNF社製FL2749)。コロイド当量6.8meq/l。分子量指標の1N−NaNO3、30℃で測定した固有粘度0.14dL/g。濃度50wt%。(以下、EPAと記載する。)
カチオン系有機凝結剤2:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの液体市販品(SNF社製FL4820)。コロイド当量6.2meq/l。分子量指標の1N−NaNO3、30℃で測定した固有粘度0.77dL/g。濃度25wt%。(以下、DADMACと記載する。)
各カチオン系有機凝結剤は、薬品濃度が0.022wt%(カチオン系有機凝結剤1の場合)又は0.011wt%(カチオン系有機凝結剤2の場合)となるように純水で希釈して添加した。後述の表1,2におけるカチオン系有機凝結剤の添加量は有効成分としての添加量である。
カチオン系有機凝結剤1:エピクロルヒドリンとアミンの縮合系の液体市販品(SNF社製FL2749)。コロイド当量6.8meq/l。分子量指標の1N−NaNO3、30℃で測定した固有粘度0.14dL/g。濃度50wt%。(以下、EPAと記載する。)
カチオン系有機凝結剤2:ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの液体市販品(SNF社製FL4820)。コロイド当量6.2meq/l。分子量指標の1N−NaNO3、30℃で測定した固有粘度0.77dL/g。濃度25wt%。(以下、DADMACと記載する。)
各カチオン系有機凝結剤は、薬品濃度が0.022wt%(カチオン系有機凝結剤1の場合)又は0.011wt%(カチオン系有機凝結剤2の場合)となるように純水で希釈して添加した。後述の表1,2におけるカチオン系有機凝結剤の添加量は有効成分としての添加量である。
[フェノール系高分子のアルカリ溶液]
フェノール系高分子化合物アルカリ溶液としては、以下のi),ii)を使用した。これらのアルカリ溶液は、いずれも海水中で、不溶化する性質を有する。
i) ポリスチレン換算重量平均分子量12000で、その融点170℃である特開2011−056496に記載する、フェノール・ホルムアルデヒドノボラック型樹脂苛性ソーダ溶液にアルデヒド類を添加し、アルカリ触媒の存在下でレゾール型2次反応を行って得られた有効成分濃度16%のアルカリ溶液(以下PPFと記載する。)
ii) ポリスチレン換算重量平均分子量2000のポリビニルフェノールのアルカリ溶液(有効成分濃度18%)(以下PVPFと記載する。)
フェノール系高分子化合物アルカリ溶液としては、以下のi),ii)を使用した。これらのアルカリ溶液は、いずれも海水中で、不溶化する性質を有する。
i) ポリスチレン換算重量平均分子量12000で、その融点170℃である特開2011−056496に記載する、フェノール・ホルムアルデヒドノボラック型樹脂苛性ソーダ溶液にアルデヒド類を添加し、アルカリ触媒の存在下でレゾール型2次反応を行って得られた有効成分濃度16%のアルカリ溶液(以下PPFと記載する。)
ii) ポリスチレン換算重量平均分子量2000のポリビニルフェノールのアルカリ溶液(有効成分濃度18%)(以下PVPFと記載する。)
各フェノール系高分子のアルカリ溶液は、樹脂成分濃度が0.22wt%となるように純水で希釈して添加した。後述の表1〜4におけるフェノール系高分子の添加量は樹脂成分としての添加量である。
[無機凝集剤]
塩化第二鉄(FeCl3)を38wt%水溶液として添加した。
後述の表1,2における塩化第二鉄の添加量はFe換算の添加量である。また、表3,4には、塩化第二鉄製品(FeCl338%含有)の添加量と、Fe換算の添加量とを記載した。
塩化第二鉄(FeCl3)を38wt%水溶液として添加した。
後述の表1,2における塩化第二鉄の添加量はFe換算の添加量である。また、表3,4には、塩化第二鉄製品(FeCl338%含有)の添加量と、Fe換算の添加量とを記載した。
[試験方法]
〈実験I,IIの場合〉
24℃の被処理水(海水又は汚染海水)1100mLをビーカーに取り、カチオン系有機凝結剤希釈水を添加し、7分間150rpmで撹拌し、凝集処理する。次いで、フェノール系高分子アルカリ溶液希釈水を3分間150rpmの撹拌下に添加し、さらに10分間50rpmで撹拌し、さらに凝集処理する。
次いで、この凝集処理水を2枚重ねしたNo.5A濾紙で濾過し、固液分離処理する。
この固液分離処理水(24℃)のMFFについて、前述の背景技術の欄に記載した方法によって測定する。
また、固液分離により発生した固形分量(被処理水1L当たりの固形分量(mg)、以下固形分発生量という。)を測定する。
〈実験I,IIの場合〉
24℃の被処理水(海水又は汚染海水)1100mLをビーカーに取り、カチオン系有機凝結剤希釈水を添加し、7分間150rpmで撹拌し、凝集処理する。次いで、フェノール系高分子アルカリ溶液希釈水を3分間150rpmの撹拌下に添加し、さらに10分間50rpmで撹拌し、さらに凝集処理する。
次いで、この凝集処理水を2枚重ねしたNo.5A濾紙で濾過し、固液分離処理する。
この固液分離処理水(24℃)のMFFについて、前述の背景技術の欄に記載した方法によって測定する。
また、固液分離により発生した固形分量(被処理水1L当たりの固形分量(mg)、以下固形分発生量という。)を測定する。
〈実験III,IVの場合〉
24℃の被処理水(海水又は汚染海水)1100mLをビーカーに取り、無機凝集剤(塩化第二鉄)を添加し、7分間150rpmで撹拌し、凝集処理する。次いで、フェノール系高分子アルカリ溶液希釈水を3分間150rpmの撹拌下に添加し、さらに10分間50rpmで撹拌し、さらに凝集処理する。
次いで、この凝集処理水を2枚重ねしたNo.5A濾紙で濾過し、固液分離処理する。
この固液分離処理水(24℃)のMFFについて、前述の背景技術の欄に記載した方法によって測定する。
また、上記のMFF測定の終了したMF膜の白色度(%)をTECHNIDYNE Corp.製 カラーメーターにより測定する。塩化第二鉄の添加で生成した水酸化鉄の微細コロイドがMF膜で捕捉されて付着すると、鉄によりMF膜が黄色に着色して白色度が低下する。従って白色度の低下が大きい(白色度が低い)ものほど水酸化鉄の微細コロイドが多く、MF膜の膜汚染が大きいことを示し、白色度が高いものほど、膜汚染の問題がなく、安定処理が可能なことを示す。
24℃の被処理水(海水又は汚染海水)1100mLをビーカーに取り、無機凝集剤(塩化第二鉄)を添加し、7分間150rpmで撹拌し、凝集処理する。次いで、フェノール系高分子アルカリ溶液希釈水を3分間150rpmの撹拌下に添加し、さらに10分間50rpmで撹拌し、さらに凝集処理する。
次いで、この凝集処理水を2枚重ねしたNo.5A濾紙で濾過し、固液分離処理する。
この固液分離処理水(24℃)のMFFについて、前述の背景技術の欄に記載した方法によって測定する。
また、上記のMFF測定の終了したMF膜の白色度(%)をTECHNIDYNE Corp.製 カラーメーターにより測定する。塩化第二鉄の添加で生成した水酸化鉄の微細コロイドがMF膜で捕捉されて付着すると、鉄によりMF膜が黄色に着色して白色度が低下する。従って白色度の低下が大きい(白色度が低い)ものほど水酸化鉄の微細コロイドが多く、MF膜の膜汚染が大きいことを示し、白色度が高いものほど、膜汚染の問題がなく、安定処理が可能なことを示す。
[実験I]
[実施例I−1〜I−10]
海水として、沖縄県北谷町で採取した海水を24℃に調温し、表1に示すカチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子を用い、上述の試験方法によって試験を行った。カチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子の添加量と、MFF測定値、及び固形分発生量を表1に示す。MFFから推定したSDI推算値も併せて表1に示す。
[実施例I−1〜I−10]
海水として、沖縄県北谷町で採取した海水を24℃に調温し、表1に示すカチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子を用い、上述の試験方法によって試験を行った。カチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子の添加量と、MFF測定値、及び固形分発生量を表1に示す。MFFから推定したSDI推算値も併せて表1に示す。
[比較例I−1〜I−9]
比較例の内容は次の通りである。
比較例I−1:凝集処理を行わず、濾過処理のみを行ってMFFを測定する。
比較例I−2,I−3:凝集剤として塩化第二鉄を添加した。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例I−4:凝集剤としてフェノール系高分子のみを用いる。カチオン系有機凝結剤は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例I−5,I−6:凝集剤としてカチオン系有機凝結剤のみを用いる。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例I−7,I−8:カチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子を用いるが、フェノール系高分子を先に添加し、カチオン系有機凝結剤を後から添加する。その他は実施例と同じである。
比較例I−9:カチオン系有機凝結剤を用いず塩化第二鉄とフェノール系高分子を用いる。ただし、フェノール系高分子を先に添加し、塩化第二鉄を後から添加する。その他は実施例と同じである。
比較例の内容は次の通りである。
比較例I−1:凝集処理を行わず、濾過処理のみを行ってMFFを測定する。
比較例I−2,I−3:凝集剤として塩化第二鉄を添加した。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例I−4:凝集剤としてフェノール系高分子のみを用いる。カチオン系有機凝結剤は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例I−5,I−6:凝集剤としてカチオン系有機凝結剤のみを用いる。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例I−7,I−8:カチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子を用いるが、フェノール系高分子を先に添加し、カチオン系有機凝結剤を後から添加する。その他は実施例と同じである。
比較例I−9:カチオン系有機凝結剤を用いず塩化第二鉄とフェノール系高分子を用いる。ただし、フェノール系高分子を先に添加し、塩化第二鉄を後から添加する。その他は実施例と同じである。
結果を表1に示す。
[考察]
実験Iで用いた海水は、比較的清澄であり、比較例I−1の通り濾過処理のみを行うだけでMFF1.072(SDI推算値3.34)となる。
実験Iで用いた海水は、比較的清澄であり、比較例I−1の通り濾過処理のみを行うだけでMFF1.072(SDI推算値3.34)となる。
塩化第二鉄(38%FeCl3)を3mg/L(0.39mg/LasFe)添加した比較例I−2では、さらに良いMFF1.041、SDI推算値2.43となる。
PPH0.32mg/Lを添加した比較例I−4では、塩化第二鉄液を単独添加した比較例I−2,I−3を上回る効果を示す。
PPH0.32mg/Lを添加した比較例I−4では、塩化第二鉄液を単独添加した比較例I−2,I−3を上回る効果を示す。
実施例I−1〜I−5はPPH添加量を0.32mg/Lに固定してカチオン系有機凝結剤EPAの添加量を変化させたものである。実験例I−1〜I−4は、いずれも、比較例I−2及びI−4をさらに上回る効果を示し、SDI推算値は2程度以下にまでなる。
実施例I−5は、EPAの添加量を0.25mg/Lまで増やしたため、PPH/EPAが1.3以下になった場合である。この場合には、比較例I−4のEPAを添加しない場合の効果を上回るが、添加量が少ない実施例I−4より、効果は劣る。
実施例I−6〜I−10は、いずれも、カチオン系凝結剤を添加しない比較例I−4の結果を上回る。
実施例I−5は、EPAの添加量を0.25mg/Lまで増やしたため、PPH/EPAが1.3以下になった場合である。この場合には、比較例I−4のEPAを添加しない場合の効果を上回るが、添加量が少ない実施例I−4より、効果は劣る。
実施例I−6〜I−10は、いずれも、カチオン系凝結剤を添加しない比較例I−4の結果を上回る。
比較例I−5,I−6は、フェノール系高分子化合物を使用せずに、カチオン系有機凝結剤のみを添加した場合である。いずれも、薬剤をなにも添加しない比較例I−1よりも悪化する。
比較例I−7,I−8はカチオン系有機凝結剤とフェノール系高分子の添加順序を逆にしたものであり、比較例I−4よりも劣る結果となった。
比較例I−9はフェノール系高分子を先に添加し、塩化第二鉄を後から添加したものであり、比較例I−2よりも効果は良いが、比較例I−4よりも劣る。
比較例I−7,I−8はカチオン系有機凝結剤とフェノール系高分子の添加順序を逆にしたものであり、比較例I−4よりも劣る結果となった。
比較例I−9はフェノール系高分子を先に添加し、塩化第二鉄を後から添加したものであり、比較例I−2よりも効果は良いが、比較例I−4よりも劣る。
なお、PPF0.32mg/L添加の場合におけるカチオン系有機凝結剤添加量とMFFとの関係を図2に図示した。図2の通り、EPAの添加量は0.25mg/L以下が好ましく、DADMAC使用の場合0.10mg/L以下が好ましいことが認められた。
[実験II]
[実施例II−1〜II−15]
実験Iの海水に酢酸3mg/Lを加え、1時間曝気して、十分な酸素を供給した後、20〜25℃で5日間放置し、元々存在する海洋微生物を繁殖させて、汚染した海水を調製した。この汚染海水を被処理水として用い、実験Iと同様の試験を行った。
カチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子の種類及び添加量を表2の通りとした。固形分発生量、MFF測定値及びSDI推算値を表2に示す。
[実施例II−1〜II−15]
実験Iの海水に酢酸3mg/Lを加え、1時間曝気して、十分な酸素を供給した後、20〜25℃で5日間放置し、元々存在する海洋微生物を繁殖させて、汚染した海水を調製した。この汚染海水を被処理水として用い、実験Iと同様の試験を行った。
カチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子の種類及び添加量を表2の通りとした。固形分発生量、MFF測定値及びSDI推算値を表2に示す。
[比較例II−1〜II−8]
比較例の内容は次の通りである。
比較例II−1:凝集処理を行わず、濾過処理のみを行ってMFFを測定する。
比較例II−2〜II−5:凝集剤として塩化第二鉄(FeCl3)を添加した。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例II−6:凝集剤としてフェノール系高分子のみを用いる。カチオン系有機凝結剤は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例II−7:凝集剤としてカチオン系有機凝結剤のみを用いる。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例II−8:カチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子を用いるが、フェノール系高分子を先に添加し、カチオン系有機凝結剤を後から添加する。その他は実施例と同じである。
比較例の内容は次の通りである。
比較例II−1:凝集処理を行わず、濾過処理のみを行ってMFFを測定する。
比較例II−2〜II−5:凝集剤として塩化第二鉄(FeCl3)を添加した。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例II−6:凝集剤としてフェノール系高分子のみを用いる。カチオン系有機凝結剤は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例II−7:凝集剤としてカチオン系有機凝結剤のみを用いる。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例II−8:カチオン系有機凝結剤及びフェノール系高分子を用いるが、フェノール系高分子を先に添加し、カチオン系有機凝結剤を後から添加する。その他は実施例と同じである。
結果を表2に示す。
[考察]
実験IIに用いた汚染海水は、比較例II−1に示すように、薬剤による凝集処理を行わないと、MFF値1.268、SDI推算値は測定不能な6.6以上となり、膜濾過には供給できない水質のものである。
実験IIに用いた汚染海水は、比較例II−1に示すように、薬剤による凝集処理を行わないと、MFF値1.268、SDI推算値は測定不能な6.6以上となり、膜濾過には供給できない水質のものである。
塩化第二鉄のみを添加する場合は、添加量を1.18mg/LasFeまで増加した比較例II−4では、MFF値1.082、SDI推算値3.63が得られるが、添加量を比較例II−5のように増加しても、MFF値は良くならない。
PPH0.32mg/Lを添加した比較例II−6では、薬剤を添加しない比較例II−1よりMFF値が改善するが、MFF値1.132、SDI推算値は5.10と、効果は不良である。
PPH0.32mg/Lを添加した比較例II−6では、薬剤を添加しない比較例II−1よりMFF値が改善するが、MFF値1.132、SDI推算値は5.10と、効果は不良である。
実施例II−1〜II−7はPPH添加量を0.32mg/Lに固定して、カチオン系有機凝結剤EPAの添加量を変化させたものである。
EPA添加量0.25mg/L以下では、添加量の増加に伴い、効果が上昇し、EPA添加量0.125〜0.25mg/Lでは、塩化第二鉄処理の最良効果の比較例II−4に匹敵する効果を示す。
実施例II−8,II−9は実施例II−4に対してPPH添加量を増減させたものである。EPA0.125mg/L、PPH0.48mg/Lとした実施例II−9では、実験II中で最良のMFF値1.060、SDI推算値3.00の結果が得られた。
実施例II−10〜II−14はPPH添加量を0.32mg/Lに固定して、カチオン系有機凝結剤DADMACの添加量を変化させたものである。これらの実施例II−10〜II−14では、塩化第二鉄液の最良効果には達しないが、PPH0.32mg/L単独の比較例II−6に対して、MFF値、SDI推算値の改善が見られる。
EPA添加量0.25mg/L以下では、添加量の増加に伴い、効果が上昇し、EPA添加量0.125〜0.25mg/Lでは、塩化第二鉄処理の最良効果の比較例II−4に匹敵する効果を示す。
実施例II−8,II−9は実施例II−4に対してPPH添加量を増減させたものである。EPA0.125mg/L、PPH0.48mg/Lとした実施例II−9では、実験II中で最良のMFF値1.060、SDI推算値3.00の結果が得られた。
実施例II−10〜II−14はPPH添加量を0.32mg/Lに固定して、カチオン系有機凝結剤DADMACの添加量を変化させたものである。これらの実施例II−10〜II−14では、塩化第二鉄液の最良効果には達しないが、PPH0.32mg/L単独の比較例II−6に対して、MFF値、SDI推算値の改善が見られる。
PPH添加量を0.32mg/Lに固定した場合のカチオン系凝結剤EPAとDADMAC添加量の関係を図3に示す。カチオン系有機凝結剤の効果が最大となるのは、EPAで0.125〜0.25mg/L、DADMACでは0.025mg/Lである。両者の相違の要因としては、清澄海水と同様に分子量指標である固有粘度の違いが考えられる。
また、EPAの効果が最大になる添加量が、清澄海水の2倍程度になるのに対し、DADMAC効果最大添加量は、清澄海水と同様か、若干、少なくなっていることから、DADMACのバイオポリマーとの反応性が、構造的に低い可能性も考えられる。
いずれの実施例においても、比較例II−2〜II−5の塩化第二鉄液による処理と比較して、凝集剤から発生する固形分は減少する。
また、EPAの効果が最大になる添加量が、清澄海水の2倍程度になるのに対し、DADMAC効果最大添加量は、清澄海水と同様か、若干、少なくなっていることから、DADMACのバイオポリマーとの反応性が、構造的に低い可能性も考えられる。
いずれの実施例においても、比較例II−2〜II−5の塩化第二鉄液による処理と比較して、凝集剤から発生する固形分は減少する。
実施例II−15は、フェノール系高分子化合物として、PVPFを使用したものであり、良好な結果が得られた。
比較例II−7は、フェノール系高分子化合物を使用せずに、EPAのみを添加した場合であり、薬剤をなにも添加しない比較例II−1からの改善は殆ど見られない。
図4は、EPA添加量を0.25mg/Lに固定して、PPHを添加なしから0.48mg/Lまで変化させたときのMFFの変化を示すグラフである。図4の通り、PPHの添加量増加に伴い、MFF値、SDI推算値は良くなる。また、汚染海水での好ましいPPHの添加量は0.48mg/Lと判断できる。このときのPPH/EPA比は3.8となる。
添加順序を逆にした比較例II−8は効果に劣る。
[実験III]
[実施例III−1〜III−10]
海水として、沖縄県北谷町で採取した海水を24℃に調温し、塩化第二鉄と表1に示すフェノール系高分子を用い、上述の試験方法によって試験を行った。塩化第二鉄及びフェノール系高分子の添加量と、MFF測定値、及びMF膜の白色度を表3に示す。MFFから推定したSDI推算値も併せて表3に示す。
[実施例III−1〜III−10]
海水として、沖縄県北谷町で採取した海水を24℃に調温し、塩化第二鉄と表1に示すフェノール系高分子を用い、上述の試験方法によって試験を行った。塩化第二鉄及びフェノール系高分子の添加量と、MFF測定値、及びMF膜の白色度を表3に示す。MFFから推定したSDI推算値も併せて表3に示す。
[比較例III−1〜III−13]
比較例の内容は次の通りである。
比較例III−1:凝集処理を行わず、濾過処理のみを行ってMFF及びMF膜の白色度を測定する。
比較例III−2〜III−4:凝集剤として塩化第二鉄のみを用いる。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例III−5,III−9:凝集剤としてフェノール系高分子のみを用いる。塩化第二鉄は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例III−6〜III−8,III−10〜III−13:フェノール系高分子を先に添加し、塩化第二鉄を後から添加する。その他は実施例と同じである。
比較例の内容は次の通りである。
比較例III−1:凝集処理を行わず、濾過処理のみを行ってMFF及びMF膜の白色度を測定する。
比較例III−2〜III−4:凝集剤として塩化第二鉄のみを用いる。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例III−5,III−9:凝集剤としてフェノール系高分子のみを用いる。塩化第二鉄は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例III−6〜III−8,III−10〜III−13:フェノール系高分子を先に添加し、塩化第二鉄を後から添加する。その他は実施例と同じである。
結果を表3に示す。なお、表3中、添加順の「後」は塩化第二鉄添加後にフェノール系高分子を添加したことを意味し、「先」は塩化第二鉄添加前にフェノール系高分子を添加したことを意味する。
[考察]
実験IIIで用いた海水は、比較的清澄であり、比較例III−1の通り濾過処理のみを行うだけでMFF1.105(SDI推算値4.31)となるが、RO給水としてはやや不十分である。
実験IIIで用いた海水は、比較的清澄であり、比較例III−1の通り濾過処理のみを行うだけでMFF1.105(SDI推算値4.31)となるが、RO給水としてはやや不十分である。
塩化第二鉄(38%FeCl3)を2.5〜8.0mg/L(0.33〜1.05mg/LasFe)添加した比較例III−2〜III−4では、添加量の増加に伴って処理水質が良好となり、比較例III−4ではMFF1.043、SDI推算値2.49となる。
PPH0.16mg/Lを添加した比較例III−5では、さほどの効果は得られないが、PPH0.32mg/Lを添加した比較例III−9では、塩化第二鉄液を単独添加した比較例III−2〜III−4を上回る効果を示す。
PPH0.16mg/Lを添加した比較例III−5では、さほどの効果は得られないが、PPH0.32mg/Lを添加した比較例III−9では、塩化第二鉄液を単独添加した比較例III−2〜III−4を上回る効果を示す。
実施例III−1〜III−3はPPH添加量を0.16mg/Lに固定して塩化第二鉄の添加量を変化させたものである。実験例III−1〜III−3は、いずれも、比較例III−2〜III−5を上回る効果を示し、SDI推算値は2以下になる。また、MF膜の白色度も高い。
これに対して、塩化第二鉄とPPHとを実施例III−1〜III−3と同じ添加量で用いても、PPHを先に添加し、塩化第二鉄を後に添加した比較例III−6〜III−8では、SDI推算値も2.5前後で、MF膜の白色度も劣る。
これに対して、塩化第二鉄とPPHとを実施例III−1〜III−3と同じ添加量で用いても、PPHを先に添加し、塩化第二鉄を後に添加した比較例III−6〜III−8では、SDI推算値も2.5前後で、MF膜の白色度も劣る。
実施例III−4,III−5はPPH添加量を0.32mg/Lに固定して塩化第二鉄の添加を変えたものであり、実施例III−1〜III−3よりも更に良好な結果が得られている。
また、塩化第二鉄とPPHとを実施例III−4,III−5と同じ添加量で用い、PPHを先に添加し、塩化第二鉄を後に添加した比較例III−10,III−11と、実施例III−4,III−5との対比からも、塩化第二鉄をPPHを先に添加することが好ましいことが分かる。
また、塩化第二鉄とPPHとを実施例III−4,III−5と同じ添加量で用い、PPHを先に添加し、塩化第二鉄を後に添加した比較例III−10,III−11と、実施例III−4,III−5との対比からも、塩化第二鉄をPPHを先に添加することが好ましいことが分かる。
実施例III−6〜III−9は、塩化第二鉄添加量を0.33mg/LasFeに固定し、PPH添加量を変えたものであり、比較例III−12は実施例III−9に対して塩化第二鉄とPPHの添加順を逆にしたものである。
また、実施例III−10と比較例III−13は、フェノール系高分子としてPVPFの添加量を同一としてその添加順を逆にしたものであるが、これらの実施例と比較例からも、無機凝集剤である塩化第二鉄をフェノール系高分子よりも先に添加した方が、高い凝集効果が得られることが分かる。また、例えば、塩化第二鉄を0.33mg/LasFe、PPHを0.16mg/L添加した実施例III−1と、塩化第二鉄を1.05mg/LasFe、PPHを0.16mg/L添加し、その添加順を逆にしたIII−8とを比べてみると、実施例I−1の方が格段に優れた処理効果が得られていることから、本発明によれば、無機凝集剤を先に添加し、フェノール系高分子を後に添加することにより、フェノール系高分子を先に添加し、無機凝集剤を後に添加する場合よりも少ない無機凝集剤の添加量で良好な処理水を得ることができることが分かる。
また、実施例III−10と比較例III−13は、フェノール系高分子としてPVPFの添加量を同一としてその添加順を逆にしたものであるが、これらの実施例と比較例からも、無機凝集剤である塩化第二鉄をフェノール系高分子よりも先に添加した方が、高い凝集効果が得られることが分かる。また、例えば、塩化第二鉄を0.33mg/LasFe、PPHを0.16mg/L添加した実施例III−1と、塩化第二鉄を1.05mg/LasFe、PPHを0.16mg/L添加し、その添加順を逆にしたIII−8とを比べてみると、実施例I−1の方が格段に優れた処理効果が得られていることから、本発明によれば、無機凝集剤を先に添加し、フェノール系高分子を後に添加することにより、フェノール系高分子を先に添加し、無機凝集剤を後に添加する場合よりも少ない無機凝集剤の添加量で良好な処理水を得ることができることが分かる。
図5に、PPH添加量を0.16mg/Lで一定とし、塩化第二鉄添加量を変化させたときと、塩化第二鉄のみを添加した場合の塩化第二鉄添加量とMFFとの関係を示し、図6に同塩化第二鉄添加量とMF膜の白色度との関係を示す。
図5,6において、「PPH0.16後」は、PPH0.16mg/Lを塩化第二鉄よりも後に添加した本発明の実施例を示し、「PPH0.16先」はPPH0.16mg/Lを塩化第二鉄よりも先に添加した比較例を示す。
図5,6より、本発明において、塩化第二鉄の添加量は、0.3〜1.2mg/LasFe、特に0.6〜0.8mg/LasFe程度が好ましいことが分かる。
図5,6において、「PPH0.16後」は、PPH0.16mg/Lを塩化第二鉄よりも後に添加した本発明の実施例を示し、「PPH0.16先」はPPH0.16mg/Lを塩化第二鉄よりも先に添加した比較例を示す。
図5,6より、本発明において、塩化第二鉄の添加量は、0.3〜1.2mg/LasFe、特に0.6〜0.8mg/LasFe程度が好ましいことが分かる。
また、図7に塩化第二鉄添加量を0.33mg/LasFeで一定とし、PPH添加量を変化させたときのPPH添加量とMFFとの関係を示し、図8に同PPH添加量とMF膜の白色度との関係を示す。
図7,8において、「PPH後」はPPHを塩化第二鉄よりも後に添加した本発明の実施例を示し、「PPH先」はPPHを塩化第二鉄よりも先に添加した比較例を示す。
図7,8より、PPHの添加量は、0.15〜0.4mg/L、特に0.25〜0.4mg/L程度が好ましいことが分かる。
図7,8において、「PPH後」はPPHを塩化第二鉄よりも後に添加した本発明の実施例を示し、「PPH先」はPPHを塩化第二鉄よりも先に添加した比較例を示す。
図7,8より、PPHの添加量は、0.15〜0.4mg/L、特に0.25〜0.4mg/L程度が好ましいことが分かる。
[実験IV]
[実施例IV−1〜IV−8]
実験IIIの海水に酢酸3mg/Lを加え、1時間曝気して、十分な酸素を供給した後、20〜25℃で5日間放置し、元々存在する海洋微生物を繁殖させて、汚染した海水を調製した。この汚染海水を被処理水として用い、実験IIIと同様の試験を行った。
塩化第二鉄の添加量とフェノール系高分子の種類及び添加量を表4の通りとした。MFF測定値、SDI推算値及びMF膜の白色度を表4に示す。
[実施例IV−1〜IV−8]
実験IIIの海水に酢酸3mg/Lを加え、1時間曝気して、十分な酸素を供給した後、20〜25℃で5日間放置し、元々存在する海洋微生物を繁殖させて、汚染した海水を調製した。この汚染海水を被処理水として用い、実験IIIと同様の試験を行った。
塩化第二鉄の添加量とフェノール系高分子の種類及び添加量を表4の通りとした。MFF測定値、SDI推算値及びMF膜の白色度を表4に示す。
[比較例IV−1〜IV−16]
比較例の内容は次の通りである。
比較例IV−1:凝集処理を行わず、濾過処理のみを行ってMFF及びMF膜の白色度を測定する。
比較例IV−2〜IV−6:凝集剤として塩化第二鉄のみを用いる。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例IV−7:凝集剤としてフェノール系高分子のみを用いる。塩化第二鉄は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例IV−8〜IV−16:フェノール系高分子を先に添加し、塩化第二鉄を後から添加する。その他は実施例と同じである。
比較例の内容は次の通りである。
比較例IV−1:凝集処理を行わず、濾過処理のみを行ってMFF及びMF膜の白色度を測定する。
比較例IV−2〜IV−6:凝集剤として塩化第二鉄のみを用いる。フェノール系高分子は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例IV−7:凝集剤としてフェノール系高分子のみを用いる。塩化第二鉄は添加しない。その他は実施例と同じである。
比較例IV−8〜IV−16:フェノール系高分子を先に添加し、塩化第二鉄を後から添加する。その他は実施例と同じである。
結果を表4に示す。
[考察]
実験IVに用いた汚染海水は、比較例IV−1に示すように、薬剤による凝集処理を行わないと、MFF値1.276、SDI推算値は測定不能な6.67以上となり、膜濾過には供給できない水質のものである。ただし、塩化第二鉄を添加しないため微細コロイドの生成はなく、MF膜の白色度は高い。
実験IVに用いた汚染海水は、比較例IV−1に示すように、薬剤による凝集処理を行わないと、MFF値1.276、SDI推算値は測定不能な6.67以上となり、膜濾過には供給できない水質のものである。ただし、塩化第二鉄を添加しないため微細コロイドの生成はなく、MF膜の白色度は高い。
塩化第二鉄のみを添加する場合は、添加量を2.62mg/LasFeまで増加した比較例IV−6では、MFF値1.088、SDI推算値3.83が得られるが、水酸化鉄の微細コロイドの生成で膜汚染が激しく、MF膜の白色度が低い。
PPH0.32mg/Lを添加した比較例IV−7では、薬剤を添加しない比較例IV−1よりMFF値が改善するが、MFF値1.143、SDI推算値は5.43と、効果は不十分である。
PPH0.32mg/Lを添加した比較例IV−7では、薬剤を添加しない比較例IV−1よりMFF値が改善するが、MFF値1.143、SDI推算値は5.43と、効果は不十分である。
実施例IV−1〜IV−4はPPH添加量を0.32mg/Lに固定して、塩化第二鉄の添加量を変化させたものであり、いずれも良好な結果が得られている。
これに対して、塩化第二鉄とPPHとを実施例IV−1〜IV−4と同じ添加量で用いても、PPHを先に添加し、塩化第二鉄を後に添加した比較例IV−8〜IV−11では、SDI推算値も、MF膜の白色度も劣る。
これに対して、塩化第二鉄とPPHとを実施例IV−1〜IV−4と同じ添加量で用いても、PPHを先に添加し、塩化第二鉄を後に添加した比較例IV−8〜IV−11では、SDI推算値も、MF膜の白色度も劣る。
実施例IV−5〜IV−7と比較例IV−12〜IV−14は、塩化第二鉄添加とPPH添加量を種々変更し、それぞれ比較例は実施例に対して添加順を逆にしたものであるが、いずれの実施例と比較例の対比からも、塩化第二鉄を先に添加してPPHを後に添加する方が良好な結果が得られることが分かる。
比較例IV−15は、塩化第二鉄を0.66mg/LasFe、PPHを0.60mg/Lと、それぞれ大過剰量として、PPHを先に添加し、塩化第二鉄を後に添加したものであるが、SDI推算値3.44と、塩化第二鉄0.33mg/LasFe、PPH0.32mg/Lとして塩化第二鉄を先に添加しPPHを後に添加した実施例IV−1のSDI推算値3.01よりも劣る結果となっており、MF膜の白色度も低い。
また、実施例IV−8と比較例IV−16は、フェノール系高分子としてPVPFの添加量を同一としてその添加順を逆にしたものであるが、実施例IV−8のSDI推算値は2.68で、比較例IV−16のSDI推算値4.26に対して格段に向上しており、これらの結果からも、無機凝集剤である塩化第二鉄をフェノール系高分子よりも先に添加した方が、高い凝集効果が得られることが分かる。
比較例IV−15は、塩化第二鉄を0.66mg/LasFe、PPHを0.60mg/Lと、それぞれ大過剰量として、PPHを先に添加し、塩化第二鉄を後に添加したものであるが、SDI推算値3.44と、塩化第二鉄0.33mg/LasFe、PPH0.32mg/Lとして塩化第二鉄を先に添加しPPHを後に添加した実施例IV−1のSDI推算値3.01よりも劣る結果となっており、MF膜の白色度も低い。
また、実施例IV−8と比較例IV−16は、フェノール系高分子としてPVPFの添加量を同一としてその添加順を逆にしたものであるが、実施例IV−8のSDI推算値は2.68で、比較例IV−16のSDI推算値4.26に対して格段に向上しており、これらの結果からも、無機凝集剤である塩化第二鉄をフェノール系高分子よりも先に添加した方が、高い凝集効果が得られることが分かる。
図9に、PPH添加量を0.32mg/Lで一定とし、塩化第二鉄添加量を変化させたときと、塩化第二鉄のみを添加した場合の塩化第二鉄添加量とMFFとの関係を示し、図10に同塩化第二鉄添加量とMF膜の白色度との関係を示す。
図9,10において、「PPH0.32後」は、PPH0.32mg/Lを塩化第二鉄よりも後に添加した本発明の実施例を示し、「PPH0.32先」はPPH0.32mg/Lを塩化第二鉄よりも先に添加した比較例を示す。
図9,10より、本発明において、塩化第二鉄の添加量は、0.3〜1.5mg/LasFe、特に0.5〜1.0mg/LasFe程度が好ましいことが分かる。
図9,10において、「PPH0.32後」は、PPH0.32mg/Lを塩化第二鉄よりも後に添加した本発明の実施例を示し、「PPH0.32先」はPPH0.32mg/Lを塩化第二鉄よりも先に添加した比較例を示す。
図9,10より、本発明において、塩化第二鉄の添加量は、0.3〜1.5mg/LasFe、特に0.5〜1.0mg/LasFe程度が好ましいことが分かる。
また、図11に塩化第二鉄添加量を0.66mg/LasFeと一定とし、PPH添加量を変化させたときのPPH添加量とMFFとの関係を示し、図12に同PPH添加量とMF膜の白色度との関係を示す。
図11,12において、「PPH後」はPPHを塩化第二鉄よりも後に添加した本発明の実施例を示し、「PPH先」はPPHを塩化第二鉄よりも先に添加した比較例を示す。
図11,12より、PPHの添加量は、0.2〜0.5mg/L、特に0.25〜0.45mg/L程度が好ましいことが分かる。
図11,12において、「PPH後」はPPHを塩化第二鉄よりも後に添加した本発明の実施例を示し、「PPH先」はPPHを塩化第二鉄よりも先に添加した比較例を示す。
図11,12より、PPHの添加量は、0.2〜0.5mg/L、特に0.25〜0.45mg/L程度が好ましいことが分かる。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更が可能であることは当業者に明らかである。
なお、本出願は、2011年12月28日付で出願された日本特許出願(特願2011−287580)に基づいており、その全体が引用により援用される。
なお、本出願は、2011年12月28日付で出願された日本特許出願(特願2011−287580)に基づいており、その全体が引用により援用される。
Claims (4)
- 海水を膜分離処理する際の前処理方法であって、
海水にカチオン系有機凝結剤及び/又は無機凝集剤を添加して反応させた後、フェノール水酸基を有する、高塩類下で不溶化する高分子化合物のアルカリ溶液を添加して凝集処理し、その後固液分離処理することを特徴とする海水の処理方法。 - 請求項1において、カチオン系有機凝結剤の海水に対する添加量が有効成分として0.25mg/L以下であり、フェノール水酸基を有する高塩類下で不溶化する高分子化合物のアルカリ溶液の樹脂成分添加量がカチオン系有機凝結剤の添加量の1.3倍以上であることを特徴とする海水の処理方法。
- 請求項1において、無機凝集剤が鉄系凝集剤又はアルミニウム系凝集剤であり、鉄系凝集剤の海水に対する添加量がFeとして2.0mg/L以下、アルミニウム系凝集剤の海水に対する添加量がAl2O3として5mg/L以下であり、フェノール水酸基を有する高塩類下で不溶化する高分子化合物のアルカリ溶液の樹脂成分添加量が0.1mg/L以上、1mg/L以下であることを特徴とする海水の処理方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の海水処理方法によって処理した後、逆浸透膜分離処理することを特徴とする海水の処理方法。
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