JPWO2013093955A1 - 電磁弁 - Google Patents

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Abstract

タンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12を連通する流路に、同軸上に第一可動子20と第二可動子24を配する。第二可動子24は、タンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12を連通する小径の連通路25と、第一可動子20の第一弁体23に接離する第一弁座26と、キャニスタ接続ポート12側の第二弁座33に接離する第二弁体27とを有する。第一スプリング22が第二可動子24ごと第一可動子20を付勢して閉弁させ、ソレノイド部14の電磁力で第一可動子20が吸引されるとタンク接続ポート11が連通路25に連通して小流量を流し、さらに差圧に応じて第二可動子24が開弁してタンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12が直接連通して大流量を流す。

Description

この発明は、別々に開閉動作可能な二段の弁部材を有する電磁弁に関する。
車輌に搭載される蒸発ガス処理システムは、燃料タンク内で揮発した蒸発ガスをキャニスタで一時的に回収し、インテークマニホールド(エンジン)負圧を利用してキャニスタからエンジンへ引き込んで再燃焼させる。近年、自動車の燃費規制等によって、エンジン作動頻度が低下したため、エンジンへ引き込み可能な蒸発ガス量も低下傾向にあり、パージ収支に限界があった。
そこで、燃料タンクに耐圧タンク等を使用し、このタンクを密閉することで、キャニスタ側へ流れる蒸発ガス量を抑制するシステムが車輌へ搭載されつつある。このシステムにおいては、燃料タンクを開閉する電磁弁がタンク口を確実にシールする必要がある。また、給油時に燃料タンクから給油口への蒸発ガスの逆流を防止するための圧抜き、および走行時に燃料タンク内圧を調整するためにキャニスタ側へ放出する流量制御も必要となるため、複数の駆動パターンで開閉動作する必要がある。よって、燃料タンクを密閉するための電磁弁として、別々に開閉動作が可能な二段の弁部材を有する二段弁機構を採用し、上記駆動パターンを一つの電磁弁で行う(例えば、特許文献1,2参照)。
上記特許文献1,2に係る電磁弁は、電磁駆動部により往復駆動される第1弁部材と、第1弁部材が着座する第1弁座を有する第2弁部材と、第2弁部材が着座可能な第2弁座とから構成される二段弁機構を備え、燃料タンクとキャニスタを連通する連通路を第2弁部材に形成して、この連通路を第1弁部材で開閉する構成である。そして、第1弁部材と第2弁部材をそれぞれ着座させて燃料タンクを密閉する。また、第1弁部材を開弁した状態で、燃料タンクとキャニスタの差圧により第2弁部材を開閉する。
特開2005−291241号公報 特開2006−258283号公報
上記特許文献1,2に係る電磁弁は、ベローズで保護したシャフトを第1弁部材、このシャフトの先端を挿入する流路孔を第1弁座にし、リターンスプリングがシャフトを付勢してベローズ端面を流路孔周縁に当接して閉弁し、電磁駆動部がシャフト先端の流路孔への挿入量を制御することで流量調整を行う構成であり、構造が複雑であった。また、流体による抵抗が大きいベローズを吸引するために、電磁駆動部のコイルを大型化する必要があった。さらに、吸引力の増加に比例してリターンスプリングを大型化し、閉弁時のシール性を確保する必要があった。そのため、電磁弁が大型化するという課題があった。
また、上記特許文献2に係る電磁弁は、第1弁部材を樹脂、第1弁座をダイヤモンド・ライク・カーボン(以下、DLC)被膜でコーティングしたゴム系弾性体で構成している。また、第2弁部材をDLC被膜でコーティングした金属、第2弁座をDLC被膜でコーティングしたゴム系弾性体で構成している。このように、ゴム系弾性体の耐久性および耐粘着性を確保するためにコーティングしているが、コーティングによりシール面のゴムが硬化し、ゴム本来の性質が損なわれ、シール性が悪化してしまう。そのため、閉弁時のシール性が悪化し、燃料タンクの密閉性が損なわれるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、構造を簡素化して、小型化および軽量化を図ると共に、閉弁時のシール性を確保した電磁弁を提供することを目的とする。
この発明の電磁弁は、第一弁体を有する第一可動子と、流体を導入する第一ポート、当該流体を導出する第二ポート、および当該第一ポートと当該第二ポートを連通する流路に形成された第二弁座を有し、当該流路内に第一可動子を収容したハウジングと、第二弁座より上流側で第一ポートと第二ポートを連通する、流路より小径の連通路、当該連通路の第一ポート連通側に形成され第一弁体に接離して第一ポートと当該連通路の間を開閉する第一弁座、および当該連通路の第二ポート連通側に形成され第二弁座に接離して流路を開閉する第二弁体を有し、第一可動子と同軸上に可動可能に保持された第二可動子と、第一可動子を開弁側へ吸引する電磁力を発生するソレノイド部と、第一可動子を閉弁側へ付勢して、第一可動子に第二可動子を付勢させる付勢部材とを備え、第一弁体と第一弁座のシール構造および開閉動作特性と、第二弁体と第二弁座のシール構造および開閉動作特性とがそれぞれ異なるようにしたものである。
この発明によれば、電磁力で駆動する第一可動子と差圧に応じて開弁する第二可動子とを同軸上に設置し、流路径の小さい第一弁体および第一弁座と流路径の大きい第二弁体および第二弁座のシール構造と開閉動作特性が異なるように構成したので、構造を簡素化して、小型化および軽量化を図ることができると共に、閉弁時のシール性を確保することができる。
この発明の実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の構成を示す断面図であり、タンク接続ポートとキャニスタ接続ポートの間の流路が閉じた状態を示す。 実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁を適用した蒸発ガス処理システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の構成を示す断面図であり、タンク接続ポートとキャニスタ接続ポートの間が小径の連通路で連通した状態を示す。 実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の構成を示す断面図であり、タンク接続ポートとキャニスタ接続ポートの間の流路が連通した状態を示す。 実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の第一可動子と第二可動子を拡大した断面図である。 ECUが燃料タンク封鎖用電磁弁に対して行う過励磁駆動の制御例を示すグラフである。 この発明の実施の形態2に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の構成を示す断面図であり、タンク接続ポートとキャニスタ接続ポートの間の流路が閉じた状態を示す。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、二段弁機構を採用した電磁弁の構成を示す断面図である。図2は、この電磁弁を燃料タンク封鎖のために用いた蒸発ガス処理システム1の構成を示すブロック図である。車輌に搭載される蒸発ガス処理システム1は、耐圧性の燃料タンク2と、燃料タンク2で蒸発した蒸発ガスを一時的に吸着するキャニスタ3と、キャニスタ3から放出された蒸発ガスを作動中のエンジンの吸気系負圧を利用して吸引するインテークマニホールド4とを備えている。また、キャニスタ3とインテークマニホールド4とを連通した配管には、キャニスタ3からインテークマニホールド4へ蒸発ガスをパージ(導入)するパージ用電磁弁5が設置されている。キャニスタ3の大気開放側の配管には、大気開放用電磁弁6とフィルタ7が設置されている。また、燃料タンク2に連通した配管には燃料タンク2の内圧調整および封鎖のための電磁弁10(図1に示す)が設置されており、さらに、燃料タンク2と大気を連通するバイパス配管にリリーフ弁8が設置されている。各電磁弁5,6,10の開閉動作はECU(電子制御ユニット)9が制御する。
なお、図2に示すバイパス配管とリリーフ弁8は下記実施の形態2で詳述する。
通常時、ECU9は、燃料タンク封鎖用電磁弁10を閉弁させて燃料タンク2とキャニスタ3を接続する配管を閉じ、燃料タンク2を封鎖することによって、燃料タンク2からキャニスタ3側への蒸発ガスの流入を阻止する。
給油時、ECU9は、圧抜き動作として、燃料タンク封鎖用電磁弁10を開弁させて、燃料タンク2内の蒸発ガスをキャニスタ3側へ流して内圧を低下させる。給油時の蒸発ガスの流れを、図2に一点鎖線で示す。
走行時、ECU9は、パージ用電磁弁5をDuty駆動して流量制御を行い、キャニスタ3からインテークマニホールド4へ、エンジン負圧を利用して蒸発ガスを引き込み、燃焼させる。パージ時の蒸発ガスの流れは、図2に破線で示す。また、ECU9は、燃料タンク封鎖用電磁弁10をDuty駆動して流量制御を行って燃料タンク2からインテークマニホールド4へエンジン負圧を利用して蒸発ガスを流し、燃料タンク2の内圧を調整する。内圧調整時の蒸発ガスの流れは、図2に二点鎖線で示す。
例えばプラグイン・ハイブリッド自動車(P−HEV)においては、燃料タンク2からキャニスタ3への燃料ガス吸着を給油時のみ行う(図2に一点鎖線で示す給油時の経路)。そして、給油時以外に、キャニスタ3からインテークマニホールド4側へパージして(図2に破線で示すパージ時の経路および二点鎖線で示す内圧調整時の経路)、燃料タンク2の内圧を調整(低く)し、給油時の蒸発量を極力少なくする。
図1に示すように、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、燃料タンク2側の配管に連結して蒸発ガスを導入するタンク接続ポート11(第一ポート)と、キャニスタ3側の配管に連結して蒸発ガスを導出するキャニスタ接続ポート12(第二ポート)と、これらのポートに連通する流路(後述する第一流路31および第二流路32)を形成したハウジング13と、第一可動子20を可動させてタンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12の間の流路を開閉するソレノイド部14とを備える。
ソレノイド部14は、樹脂部材を一体成形してなり、ボビンに導線を巻回してなるコイル15と、コイル15へ通電する給電端子16と、コイル15への通電により励磁される固定鉄心17と、固定鉄心17と共に磁気回路を構成する外鉄ヨーク部18およびプレート19と、固定鉄心17に吸引される第一可動子(プランジャ)20と、固定鉄心17内に固定されて第一可動子20のストッパになるピン21と、第一可動子20を固定鉄心17の吸引方向(開弁方向)とは反対の方向(閉弁方向)へ付勢する第一スプリング(付勢部材)22とを備える。第一可動子20の先端には第一弁体23が形成されている。
本実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁10は、磁性部材で構成されて電磁吸引力を受けて開閉する第一可動子20に加え、非磁性部材で構成されて第一可動子20の開閉動作に連動して開閉する大径の第二可動子24を備える二段弁構造とする。
第二可動子24は、円柱形状の中心を貫通する連通路25と、この連通路25の一端部であって第一可動子20の第一弁体23が接離する第一弁座26と、この連通路25の他端部であって後述する第二弁座33に接離する第二弁体27とを備える。また、第二可動子24の一端面に、後述するガイド部材29の一端部を挿入するための凹部28が形成されている。
ソレノイド部14とハウジング13の間に挟みこまれたプレート19に、樹脂製のガイド部材29が一体形成されている。このガイド部材29は円筒形状であってその内周面を第一可動子20の外周面に当接させて、第一可動子20が可動するときの摺動ガイドにする。また、ガイド部材29の下端部を第二可動子24の凹部28に挿入して、ガイド部材29の外周面を第二可動子24の凹部28の内周面に当接させて、第二可動子24が可動するときの摺動ガイドにする。なお、図示例では凹部28に凹凸形状を形成して、その凸部分にガイド部材29の外周面を当接させている。
第一可動子20および第二可動子24の摺動ガイドを同一部品(ガイド部材29)の内周面および外周面で構成することにより、各可動子が同軸上で可動し、各可動子の弁体−弁座間の位置ずれを抑制できる。また、燃料タンク封鎖用電磁弁10の組み立て時に、他部品の精度および軸ずれ等に影響されることがなく、弁体−弁座間のシール性を安定させることができる。
ハウジング13の内側に、連通路25より大径の円筒部30が形成され、この円筒部30の開口端は、第二可動子24の第二弁体27が接離する第二弁座33となる。また、ハウジング13と円筒部30の間の空間(円筒部30の外側空間)がタンク接続ポート11に連通して第一流路31となり、一方、円筒部30の内側空間がキャニスタ接続ポート12に連通して第二流路32となる。第二流路32のもう一方側は連通路25に連通している。よって、第一流路31と第二流路32が直接連通した場合の流量に比べ、第一流路31と第二流路32が連通路25を経由して連通した場合の流量は少ない。
この第一流路31には、第二可動子24を第一可動子20へ押付ける方向(開弁方向)へ付勢する第二スプリング34が設置されている。なお、第一スプリング22と第二スプリング34の付勢方向は逆を向き、かつ、第一スプリング22の付勢力に比べ第二スプリング34の付勢力は小さい。
次に、燃料タンク封鎖用電磁弁10の動作と蒸発ガスの流れを説明する。
(1)通常時
通常時は、ECU9が燃料タンク封鎖用電磁弁10を閉弁させ、燃料タンク2を封鎖する。このとき、図1に示すように、第一可動子20は、第一スプリング22の付勢力により第二可動子24の方向へ可動し、第一弁体23が第一弁座26に当接する。これにより、第一流路31と連通路25の連通が遮断される。他方の第二可動子24は、第一弁体23と第一弁座26の当接を介して第一スプリング22の大きな付勢力を受け、第二スプリング28の付勢力に抗して第二弁座33の方向へ可動し、第二弁体27が第二弁座33に当接する。これにより、第一流路31と第二流路32の連通が遮断される。
従って、タンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12の連通が遮断された状態となり、燃料タンク2が閉鎖される。
(2)給油時
図3および図4は燃料タンク封鎖用電磁弁10の断面図であり、図3は、タンク接続ポート11(第一流路31)とキャニスタ接続ポート12(第二流路32)が連通路25を介して連通した状態を示す。図4は、タンク接続ポート11(第一流路31)とキャニスタ接続ポート12(第二流路32)が直接連通した状態を示す。
給油前は、ECU9が燃料タンク封鎖用電磁弁10を開弁させ、燃料タンク2の圧抜き動作を行う。このとき、図3に示すように、第一可動子20は、ソレノイド部14の電磁吸引力により、第一スプリング22の付勢力に抗して固定鉄心17の方向へ可動し、第一弁体23が第一弁座26から離間する。これにより、第一流路31と第二流路32の間が小径の連通路25によって連通した状態となり、タンク接続ポート11からキャニスタ接続ポート12へ小流量の蒸発ガスが流れる。
よって、給油前に燃料タンク2の内圧を低下でき、燃料タンク2から給油口へ蒸発ガスが流出することを防止できる。
また、第一可動子20が開弁した状態において、給油によって燃料タンク2の内圧が上昇すると、第二可動子24の受ける圧力が上昇する。すると、第二可動子24は、第二スプリング34の補助的な付勢力により第一可動子20の方向へ可動し、図4に示すように、第一弁座26が第一弁体23に当接すると共に第二弁体27が第二弁座33から離間する。これにより、第一流路31が第二流路32に直接連通した状態となり、タンク接続ポート11からキャニスタ接続ポート12へ大流量の蒸発ガスが流れる。
よって、燃料タンク2の内圧により給油が妨げられることを防止でき、低圧力損失での給油が可能となる。
(3)走行時
走行時は、ECU9がパージ用電磁弁5を開弁して内圧調整時の配管にエンジン負圧を生じさせると共に、燃料タンク封鎖用電磁弁10をDuty駆動により開閉動作させ、エンジン負圧で燃料タンク2内の蒸発ガスを吸引して内圧を調整する。このとき、第一可動子20は、Dutyのオン・オフに応じた通電を受けてソレノイド部14が断続的な電磁吸引力を発生させ、第一スプリング22の付勢力に抗した開弁方向への可動(図3に示す状態)と、第一スプリング22の付勢力による閉弁方向への可動(図1に示す状態)とを繰り返し、第一弁体23と第一弁座26の接離を繰り返す。これにより、第一流路31と第二流路32の間が小径の連通路25を介して連通と遮断を繰り返し、連通時間に略比例した流量の蒸発ガスがタンク接続ポート11からキャニスタ接続ポート12へ流れる。
よって、燃料タンク2の過度な圧力上昇を抑制でき、燃料タンク2の変形および破損を防止できる。
ここで、Duty駆動にて蒸発ガス流量を制御する第一可動子20は、従来、その第一弁体23をゴム等の弾性部材で形成して第一弁座26との密着性を高めつつ、耐久性および耐粘着性を確保するために、第一弁体23のゴム面上に非粘着部材を塗布していた。しかし、非粘着部材の塗布により、ゴムが硬化し、ゴム本来の性質が損なわれ、シール性が悪化してしまう。
一方、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、燃料タンク2内で発生する蒸発ガスを封鎖することがメインであり、第一可動子20は大部分の時間、閉弁状態にある。そのため、通常用途の電磁弁(例えば、図2のパージ用電磁弁5)の可動子に比べて、燃料タンク封鎖用電磁弁10の第一可動子20は開閉動作の頻度が少なく、第一弁体23と第一弁座26との接離回数も少ない。
そこで、Duty駆動にて動作する第一可動子20への非粘着部材の塗布を廃止する。詳細を、図5に示す。
図5は、本実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁10のうち、第一可動子20と第二可動子24を拡大した断面図であり、紙面上側はタンク接続ポート11(第一流路31)とキャニスタ接続ポート12(第二流路32)が直接連通した状態、紙面下側はタンク接続ポート11(第一流路31)とキャニスタ接続ポート12(第二流路32)の間が遮断した状態を示す。
鉄等の磁性部材である第一可動子20の先端には、ゴム等の弾性部材である第一弁体23が焼き付けられている。この第一弁体23の、第一弁座26と当接する面には、フッ素樹脂等の塗布を行わず、ゴム面のままとする。他方、樹脂等の非磁性部材である第二可動子24の第一弁座26には、非粘着機能を有するフッ素樹脂、モリブデン等の非粘着部材を塗布して、非粘着性被膜Aを形成する。これにより、第一可動子20の第一弁体23の面粗度向上と撓み量向上が可能となり、第一弁体23と第一弁座26の間の閉弁シール性の確保が可能となる。
他方、第二弁体27と第二弁座33には非粘着部材を塗布して、耐久性を確保する等してもよい。
また、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、給油時等において第一可動子20を常時開状態にするため、連続通電で駆動する。そのため消費電力が大きくなる。他方、車輌搭載の蒸発ガス処理システムに適用する場合、バッテリへの負担を小さくするために省電力が要求される。
燃料タンク封鎖用電磁弁10において第一可動子20を開弁する場合、初期動作として閉弁位置から開弁方向へ第一可動子20を吸引するため、大きな電磁力が必要となる。しかし、初期動作後、第一可動子20をピン21の端面1で保持している間、初期動作相当の電磁力は必要ではなく保持電流でよいため、コイル15に通電する電流値を下げることが可能である。
そこで、常時開状態にする場合、ECU9は、燃料タンク封鎖用電磁弁10に対して過励磁駆動およびチョッパ駆動を実施するようにして、燃料タンク封鎖用電磁弁10の電流消費を抑制する。
図6は、ECU9が燃料タンク封鎖用電磁弁10に対して行う過励磁駆動およびチョッパ駆動の制御例を示すグラフである。グラフの横軸は通電時間、縦軸は電流および電圧である。燃料タンク封鎖用電磁弁10を常時開状態にする場合、ECU9は、所定期間コイル15に電圧を印加してソレノイド部14を過励磁させ、電流を素早く過励磁電流まで上昇させ、続けて印加電圧をDuty駆動時のオン・オフ周期(数十Hz)より短い周期でチョッピングして、過励磁電流より低い保持電流に保持する。よって、連続通電による駆動に比べて、燃料タンク封鎖用電磁弁10の電流消費を抑制できる。
これにより、燃料タンク封鎖用電磁弁10での消費電力と自己発熱を極力小さくできる。また、自己発熱によるコイル15の抵抗上昇を抑制することが可能となるため、開弁の初期動作時等における第一可動子20の再動作性を高める効果も期待できる。
以上より、実施の形態1によれば、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、第一弁体23を有する第一可動子20と、蒸発ガスを導入するタンク接続ポート11、蒸発ガスを導出するキャニスタ接続ポート12、およびタンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12を連通する第一流路31と第二流路32の途中に形成された第二弁座33を有するハウジング13と、第二弁座33より上流側でタンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12を連通する連通路25、連通路25のタンク接続ポート11連通側に形成され第一弁体23に接離してタンク接続ポート11と連通路25の間を開閉する第一弁座26、および連通路25のキャニスタ接続ポート12連通側に形成され第二弁座33に接離して第一流路31と第二流路32の間を開閉する第二弁体27を有し、第一可動子20と同軸上に可動可能に保持された第二可動子24と、第一可動子20を開弁側へ吸引する電磁力を発生するソレノイド部14と、第一可動子20を閉弁側へ付勢して当該第一可動子20に第二可動子24を付勢させる第一スプリング22とを備え、第一弁体23と第一弁座26のシール構造および開閉動作特性と、第二弁体27と第二弁座33のシール構造および開閉動作特性とがそれぞれ異なるように構成した。このため、従来の電磁弁のようにコイルおよびスプリングを大型化する必要がなく、構造を簡素化して小型化および軽量化を図ることができると共に、閉弁時のシール性を確保することができる。
また、実施の形態1によれば、第一弁体23は弾性部材で形成し、第一弁座26の第一弁体23が当接する面は非粘着部材の非粘着性被膜Aを形成するようにした。このため、第一弁体23の面粗度および撓み量を維持できるので、閉弁時のシール性を確保することができる。
また、実施の形態1によれば、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、筒体の内面で第一可動子20を摺動させ、外面で第二可動子24を摺動させて、第一可動子20と第二可動子24の同軸上での可動をガイドするガイド部材29を備える構成にした。第一可動子20のガイドと第二可動子24のガイドを一部品のガイド部材29で行うようにしたので、このガイド部材29の寸法精度を向上することで、第一可動子20および第二可動子24のシール位置ずれ、およびシール面の傾きを低減することが可能となり、閉弁時のシール性が向上する。
また、実施の形態1によれば、燃料タンク封鎖用電磁弁10のソレノイド部14は、常時開弁する場合、ECU9の制御により所定の期間を過励磁駆動し、続けてチョッパ駆動して過励磁電流より小さい保持電流で動作するように構成したので、連続通電で駆動する場合に比べて消費電流を低減できる。よって、燃料タンク封鎖用電磁弁10を車輌搭載の蒸発ガス処理システム1に適用した場合に、車載バッテリへの負担を小さくすることができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1で説明した図2に示す蒸発ガス処理システム1において、燃料タンク封鎖用電磁弁10が故障した場合、燃料タンク2とキャニスタ3の間の配管が閉鎖され、燃料タンク2内で発生する蒸発ガスにより内圧が高まり、タンクが変形したり破損したりする可能性がある。そこで、フェールセーフとして、燃料タンク2とキャニスタ3の間の配管を分岐してバイパス配管を形成して圧力感応式のリリーフ弁8を設置する。例えば燃料タンク封鎖用電磁弁10の動作不能により配管内で過度な圧力が発生した場合はリリーフ弁8が開弁してバイパス配管が連通し、フィルタ7を経由して、蒸発ガスを大気側へ放出する。
このように、燃料タンク2とキャニスタ3の間の配管を分岐してバイパス配管を形成する構成にしてもよいが、配管および接続部品が増えてしまう。そこで、本実施の形態2では、燃料タンク封鎖用電磁弁10にバイパス配管への分岐用ポートを設けて、配管側での分岐を不要にする。
図7は、本実施の形態2に係る燃料タンク封鎖用電磁弁10aの構成を示す断面図であり、タンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12の連通が遮断された状態を示す。なお、図7において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
この燃料タンク封鎖用電磁弁10aにおいて、ハウジング13にリリーフ弁接続ポート(第三ポート)40が形成されている。このリリーフ弁接続ポート40の一端側が第一流路31に連通し、他端側はバイパス配管を経由して大気側へ連通する。燃料タンク封鎖用電磁弁10aは常時閉弁するタイプのため、燃料タンク封鎖用電磁弁10aが故障等による動作不能となると、燃料タンク2の蒸発ガスが放出されず内圧が上昇する。このとき、燃料タンク2、タンク接続ポート11、第一流路31およびリリーフ弁接続ポート40は連通しているので、内圧でリリーフ弁8が開弁し、フィルタ7を介して大気側へ蒸発ガスを放出できる。
このリリーフ弁8は逆止弁等の圧力感応式の弁であり、リリーフ弁接続ポート40側の高い内圧を受けて開弁し、バイパス配管を連通する。なお、リリーフ弁8をリリーフ弁接続ポート40の内部に一体に設けてもよい。
以上より、実施の形態2によれば、燃料タンク封鎖用電磁弁10aは、ハウジング13に、第一可動子20および第二可動子24の開閉状態によらずタンク接続ポート11の第一流路31に連通するリリーフ弁接続ポート40を形成する構成にした。このため、リリーフ弁8を設置したフェールセーフ用のバイパス配管に接続するための分岐用配管を、蒸発ガス処理システム1側に設置する必要がない。よって、配管および接続部品が省略でき、配管の簡素化が可能となる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
以上のように、この発明に係る電磁弁は、大型化することなく閉弁時のシール性を確保し、消費電力を低減し、さらにフェールセーフを備えるようにしたので、P−HEV等に搭載される蒸発ガス処理システムの燃料タンク封鎖用電磁弁等に用いるのに適している。
1 蒸発ガス処理システム、2 燃料タンク、3 キャニスタ、4 インテークマニホールド、5 パージ用電磁弁、6 大気開放用電磁弁、7 フィルタ、8 リリーフ弁、9 ECU、10,10a 燃料タンク封鎖用電磁弁、11 タンク接続ポート(第一ポート)、12 キャニスタ接続ポート(第二ポート)、13 ハウジング、14 ソレノイド部、15 コイル、16 給電端子、17 固定鉄心、18 外鉄ヨーク部、19 プレート、20 第一可動子、21 ピン、22 第一スプリング(付勢部材)、23 第一弁体、24 第二可動子、25 連通路、26 第一弁座、27 第二弁体、28 凹部、29 ガイド部材、30 円筒部、31 第一流路、32 第二流路、33 第二弁座、34 第二スプリング、40 リリーフ弁接続ポート(第三ポート)。
この発明は、別々に開閉動作可能な二段の弁部材を有する電磁弁に関する。
車輌に搭載される蒸発ガス処理システムは、燃料タンク内で揮発した蒸発ガスをキャニスタで一時的に回収し、インテークマニホールド(エンジン)負圧を利用してキャニスタからエンジンへ引き込んで再燃焼させる。近年、自動車の燃費規制等によって、エンジン作動頻度が低下したため、エンジンへ引き込み可能な蒸発ガス量も低下傾向にあり、パージ収支に限界があった。
そこで、燃料タンクに耐圧タンク等を使用し、このタンクを密閉することで、キャニスタ側へ流れる蒸発ガス量を抑制するシステムが車輌へ搭載されつつある。このシステムにおいては、燃料タンクを開閉する電磁弁がタンク口を確実にシールする必要がある。また、給油時に燃料タンクから給油口への蒸発ガスの逆流を防止するための圧抜き、および走行時に燃料タンク内圧を調整するためにキャニスタ側へ放出する流量制御も必要となるため、複数の駆動パターンで開閉動作する必要がある。よって、燃料タンクを密閉するための電磁弁として、別々に開閉動作が可能な二段の弁部材を有する二段弁機構を採用し、上記駆動パターンを一つの電磁弁で行う(例えば、特許文献1,2参照)。
上記特許文献1,2に係る電磁弁は、電磁駆動部により往復駆動される第1弁部材と、第1弁部材が着座する第1弁座を有する第2弁部材と、第2弁部材が着座可能な第2弁座とから構成される二段弁機構を備え、燃料タンクとキャニスタを連通する連通路を第2弁部材に形成して、この連通路を第1弁部材で開閉する構成である。そして、第1弁部材と第2弁部材をそれぞれ着座させて燃料タンクを密閉する。また、第1弁部材を開弁した状態で、燃料タンクとキャニスタの差圧により第2弁部材を開閉する。
特開2005−291241号公報 特開2006−258283号公報
上記特許文献1,2に係る電磁弁は、ベローズで保護したシャフトを第1弁部材、このシャフトの先端を挿入する流路孔を第1弁座にし、リターンスプリングがシャフトを付勢してベローズ端面を流路孔周縁に当接して閉弁し、電磁駆動部がシャフト先端の流路孔への挿入量を制御することで流量調整を行う構成であり、構造が複雑であった。また、流体による抵抗が大きいベローズを吸引するために、電磁駆動部のコイルを大型化する必要があった。さらに、吸引力の増加に比例してリターンスプリングを大型化し、閉弁時のシール性を確保する必要があった。そのため、電磁弁が大型化するという課題があった。
また、上記特許文献2に係る電磁弁は、第1弁部材を樹脂、第1弁座をダイヤモンド・ライク・カーボン(以下、DLC)被膜でコーティングしたゴム系弾性体で構成している。また、第2弁部材をDLC被膜でコーティングした金属、第2弁座をDLC被膜でコーティングしたゴム系弾性体で構成している。このように、ゴム系弾性体の耐久性および耐粘着性を確保するためにコーティングしているが、コーティングによりシール面のゴムが硬化し、ゴム本来の性質が損なわれ、シール性が悪化してしまう。そのため、閉弁時のシール性が悪化し、燃料タンクの密閉性が損なわれるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、構造を簡素化して、小型化および軽量化を図ると共に、閉弁時のシール性を確保した電磁弁を提供することを目的とする。
この発明の電磁弁は、第一弁体を有する第一可動子と、流体を導入する第一ポート、当該流体を導出する第二ポート、および当該第一ポートと当該第二ポートを連通する流路に形成された第二弁座を有し、当該流路内に前記第一可動子を収容したハウジングと、第二弁座より上流側で第一ポートと第二ポートを連通する、流路より小径の連通路、当該連通路の第一ポート連通側に形成され第一弁体に接離して第一ポートと当該連通路の間を開閉する第一弁座、および当該連通路の第二ポート連通側に形成され第二弁座に接離して流路を開閉する第二弁体を有し、第一可動子と同軸上に可動可能に保持された第二可動子と、第一可動子を開弁側へ吸引する電磁力を発生するソレノイド部と、第一可動子を閉弁側へ付勢して、第一可動子に第二可動子を付勢させる付勢部材とを備え、第一弁体と第一弁座のシール構造および電磁力による開閉動作特性と、第二弁体と第二弁座のシール構造および差圧による開閉動作特性とがそれぞれ異なり、第一弁体は、弾性部材で形成され、第一弁座の第一弁体が当接する面は、非粘着部材で形成されているようにしたものである。
この発明によれば、電磁力で駆動する第一可動子と差圧に応じて開弁する第二可動子とを同軸上に設置し、流路径の小さい第一弁体および第一弁座と流路径の大きい第二弁体および第二弁座のシール構造と開閉動作特性が異なるように構成したので、構造を簡素化して、小型化および軽量化を図ることができると共に、閉弁時のシール性を確保することができる。
この発明の実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の構成を示す断面図であり、タンク接続ポートとキャニスタ接続ポートの間の流路が閉じた状態を示す。 実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁を適用した蒸発ガス処理システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の構成を示す断面図であり、タンク接続ポートとキャニスタ接続ポートの間が小径の連通路で連通した状態を示す。 実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の構成を示す断面図であり、タンク接続ポートとキャニスタ接続ポートの間の流路が連通した状態を示す。 実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の第一可動子と第二可動子を拡大した断面図である。 ECUが燃料タンク封鎖用電磁弁に対して行う過励磁駆動の制御例を示すグラフである。 この発明の実施の形態2に係る燃料タンク封鎖用電磁弁の構成を示す断面図であり、タンク接続ポートとキャニスタ接続ポートの間の流路が閉じた状態を示す。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、二段弁機構を採用した電磁弁の構成を示す断面図である。図2は、この電磁弁を燃料タンク封鎖のために用いた蒸発ガス処理システム1の構成を示すブロック図である。車輌に搭載される蒸発ガス処理システム1は、耐圧性の燃料タンク2と、燃料タンク2で蒸発した蒸発ガスを一時的に吸着するキャニスタ3と、キャニスタ3から放出された蒸発ガスを作動中のエンジンの吸気系負圧を利用して吸引するインテークマニホールド4とを備えている。また、キャニスタ3とインテークマニホールド4とを連通した配管には、キャニスタ3からインテークマニホールド4へ蒸発ガスをパージ(導入)するパージ用電磁弁5が設置されている。キャニスタ3の大気開放側の配管には、大気開放用電磁弁6とフィルタ7が設置されている。また、燃料タンク2に連通した配管には燃料タンク2の内圧調整および封鎖のための電磁弁10(図1に示す)が設置されており、さらに、燃料タンク2と大気を連通するバイパス配管にリリーフ弁8が設置されている。各電磁弁5,6,10の開閉動作はECU(電子制御ユニット)9が制御する。
なお、図2に示すバイパス配管とリリーフ弁8は下記実施の形態2で詳述する。
通常時、ECU9は、燃料タンク封鎖用電磁弁10を閉弁させて燃料タンク2とキャニスタ3を接続する配管を閉じ、燃料タンク2を封鎖することによって、燃料タンク2からキャニスタ3側への蒸発ガスの流入を阻止する。
給油時、ECU9は、圧抜き動作として、燃料タンク封鎖用電磁弁10を開弁させて、燃料タンク2内の蒸発ガスをキャニスタ3側へ流して内圧を低下させる。給油時の蒸発ガスの流れを、図2に一点鎖線で示す。
走行時、ECU9は、パージ用電磁弁5をDuty駆動して流量制御を行い、キャニスタ3からインテークマニホールド4へ、エンジン負圧を利用して蒸発ガスを引き込み、燃焼させる。パージ時の蒸発ガスの流れは、図2に破線で示す。また、ECU9は、燃料タンク封鎖用電磁弁10をDuty駆動して流量制御を行って燃料タンク2からインテークマニホールド4へエンジン負圧を利用して蒸発ガスを流し、燃料タンク2の内圧を調整する。内圧調整時の蒸発ガスの流れは、図2に二点鎖線で示す。
例えばプラグイン・ハイブリッド自動車(P−HEV)においては、燃料タンク2からキャニスタ3への燃料ガス吸着を給油時のみ行う(図2に一点鎖線で示す給油時の経路)。そして、給油時以外に、キャニスタ3からインテークマニホールド4側へパージして(図2に破線で示すパージ時の経路および二点鎖線で示す内圧調整時の経路)、燃料タンク2の内圧を調整(低く)し、給油時の蒸発量を極力少なくする。
図1に示すように、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、燃料タンク2側の配管に連結して蒸発ガスを導入するタンク接続ポート11(第一ポート)と、キャニスタ3側の配管に連結して蒸発ガスを導出するキャニスタ接続ポート12(第二ポート)と、これらのポートに連通する流路(後述する第一流路31および第二流路32)を形成したハウジング13と、第一可動子20を可動させてタンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12の間の流路を開閉するソレノイド部14とを備える。
ソレノイド部14は、樹脂部材を一体成形してなり、ボビンに導線を巻回してなるコイル15と、コイル15へ通電する給電端子16と、コイル15への通電により励磁される固定鉄心17と、固定鉄心17と共に磁気回路を構成する外鉄ヨーク部18およびプレート19と、固定鉄心17に吸引される第一可動子(プランジャ)20と、固定鉄心17内に固定されて第一可動子20のストッパになるピン21と、第一可動子20を固定鉄心17の吸引方向(開弁方向)とは反対の方向(閉弁方向)へ付勢する第一スプリング(付勢部材)22とを備える。第一可動子20の先端には第一弁体23が形成されている。
本実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁10は、磁性部材で構成されて電磁吸引力を受けて開閉する第一可動子20に加え、非磁性部材で構成されて第一可動子20の開閉動作に連動して開閉する大径の第二可動子24を備える二段弁構造とする。
第二可動子24は、円柱形状の中心を貫通する連通路25と、この連通路25の一端部であって第一可動子20の第一弁体23が接離する第一弁座26と、この連通路25の他端部であって後述する第二弁座33に接離する第二弁体27とを備える。また、第二可動子24の一端面に、後述するガイド部材29の一端部を挿入するための凹部28が形成されている。
ソレノイド部14とハウジング13の間に挟みこまれたプレート19に、樹脂製のガイド部材29が一体形成されている。このガイド部材29は円筒形状であってその内周面を第一可動子20の外周面に当接させて、第一可動子20が可動するときの摺動ガイドにする。また、ガイド部材29の下端部を第二可動子24の凹部28に挿入して、ガイド部材29の外周面を第二可動子24の凹部28の内周面に当接させて、第二可動子24が可動するときの摺動ガイドにする。なお、図示例では凹部28に凹凸形状を形成して、その凸部分にガイド部材29の外周面を当接させている。
第一可動子20および第二可動子24の摺動ガイドを同一部品(ガイド部材29)の内周面および外周面で構成することにより、各可動子が同軸上で可動し、各可動子の弁体−弁座間の位置ずれを抑制できる。また、燃料タンク封鎖用電磁弁10の組み立て時に、他部品の精度および軸ずれ等に影響されることがなく、弁体−弁座間のシール性を安定させることができる。
ハウジング13の内側に、連通路25より大径の円筒部30が形成され、この円筒部30の開口端は、第二可動子24の第二弁体27が接離する第二弁座33となる。また、ハウジング13と円筒部30の間の空間(円筒部30の外側空間)がタンク接続ポート11に連通して第一流路31となり、一方、円筒部30の内側空間がキャニスタ接続ポート12に連通して第二流路32となる。第二流路32のもう一方側は連通路25に連通している。よって、第一流路31と第二流路32が直接連通した場合の流量に比べ、第一流路31と第二流路32が連通路25を経由して連通した場合の流量は少ない。
この第一流路31には、第二可動子24を第一可動子20へ押付ける方向(開弁方向)へ付勢する第二スプリング34が設置されている。なお、第一スプリング22と第二スプリング34の付勢方向は逆を向き、かつ、第一スプリング22の付勢力に比べ第二スプリング34の付勢力は小さい。
次に、燃料タンク封鎖用電磁弁10の動作と蒸発ガスの流れを説明する。
(1)通常時
通常時は、ECU9が燃料タンク封鎖用電磁弁10を閉弁させ、燃料タンク2を封鎖する。このとき、図1に示すように、第一可動子20は、第一スプリング22の付勢力により第二可動子24の方向へ可動し、第一弁体23が第一弁座26に当接する。これにより、第一流路31と連通路25の連通が遮断される。他方の第二可動子24は、第一弁体23と第一弁座26の当接を介して第一スプリング22の大きな付勢力を受け、第二スプリング28の付勢力に抗して第二弁座33の方向へ可動し、第二弁体27が第二弁座33に当接する。これにより、第一流路31と第二流路32の連通が遮断される。
従って、タンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12の連通が遮断された状態となり、燃料タンク2が閉鎖される。
(2)給油時
図3および図4は燃料タンク封鎖用電磁弁10の断面図であり、図3は、タンク接続ポート11(第一流路31)とキャニスタ接続ポート12(第二流路32)が連通路25を介して連通した状態を示す。図4は、タンク接続ポート11(第一流路31)とキャニスタ接続ポート12(第二流路32)が直接連通した状態を示す。
給油前は、ECU9が燃料タンク封鎖用電磁弁10を開弁させ、燃料タンク2の圧抜き動作を行う。このとき、図3に示すように、第一可動子20は、ソレノイド部14の電磁吸引力により、第一スプリング22の付勢力に抗して固定鉄心17の方向へ可動し、第一弁体23が第一弁座26から離間する。これにより、第一流路31と第二流路32の間が小径の連通路25によって連通した状態となり、タンク接続ポート11からキャニスタ接続ポート12へ小流量の蒸発ガスが流れる。
よって、給油前に燃料タンク2の内圧を低下でき、燃料タンク2から給油口へ蒸発ガスが流出することを防止できる。
また、第一可動子20が開弁した状態において、給油によって燃料タンク2の内圧が上昇すると、第二可動子24の受ける圧力が上昇する。すると、第二可動子24は、第二スプリング34の補助的な付勢力により第一可動子20の方向へ可動し、図4に示すように、第一弁座26が第一弁体23に当接すると共に第二弁体27が第二弁座33から離間する。これにより、第一流路31が第二流路32に直接連通した状態となり、タンク接続ポート11からキャニスタ接続ポート12へ大流量の蒸発ガスが流れる。
よって、燃料タンク2の内圧により給油が妨げられることを防止でき、低圧力損失での給油が可能となる。
(3)走行時
走行時は、ECU9がパージ用電磁弁5を開弁して内圧調整時の配管にエンジン負圧を生じさせると共に、燃料タンク封鎖用電磁弁10をDuty駆動により開閉動作させ、エンジン負圧で燃料タンク2内の蒸発ガスを吸引して内圧を調整する。このとき、第一可動子20は、Dutyのオン・オフに応じた通電を受けてソレノイド部14が断続的な電磁吸引力を発生させ、第一スプリング22の付勢力に抗した開弁方向への可動(図3に示す状態)と、第一スプリング22の付勢力による閉弁方向への可動(図1に示す状態)とを繰り返し、第一弁体23と第一弁座26の接離を繰り返す。これにより、第一流路31と第二流路32の間が小径の連通路25を介して連通と遮断を繰り返し、連通時間に略比例した流量の蒸発ガスがタンク接続ポート11からキャニスタ接続ポート12へ流れる。
よって、燃料タンク2の過度な圧力上昇を抑制でき、燃料タンク2の変形および破損を防止できる。
ここで、Duty駆動にて蒸発ガス流量を制御する第一可動子20は、従来、その第一弁体23をゴム等の弾性部材で形成して第一弁座26との密着性を高めつつ、耐久性および耐粘着性を確保するために、第一弁体23のゴム面上に非粘着部材を塗布していた。しかし、非粘着部材の塗布により、ゴムが硬化し、ゴム本来の性質が損なわれ、シール性が悪化してしまう。
一方、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、燃料タンク2内で発生する蒸発ガスを封鎖することがメインであり、第一可動子20は大部分の時間、閉弁状態にある。そのため、通常用途の電磁弁(例えば、図2のパージ用電磁弁5)の可動子に比べて、燃料タンク封鎖用電磁弁10の第一可動子20は開閉動作の頻度が少なく、第一弁体23と第一弁座26との接離回数も少ない。
そこで、Duty駆動にて動作する第一可動子20への非粘着部材の塗布を廃止する。詳細を、図5に示す。
図5は、本実施の形態1に係る燃料タンク封鎖用電磁弁10のうち、第一可動子20と第二可動子24を拡大した断面図であり、紙面上側はタンク接続ポート11(第一流路31)とキャニスタ接続ポート12(第二流路32)が直接連通した状態、紙面下側はタンク接続ポート11(第一流路31)とキャニスタ接続ポート12(第二流路32)の間が遮断した状態を示す。
鉄等の磁性部材である第一可動子20の先端には、ゴム等の弾性部材である第一弁体23が焼き付けられている。この第一弁体23の、第一弁座26と当接する面には、フッ素樹脂等の塗布を行わず、ゴム面のままとする。他方、樹脂等の非磁性部材である第二可動子24の第一弁座26には、非粘着機能を有するフッ素樹脂、モリブデン等の非粘着部材を塗布して、非粘着性被膜Aを形成する。これにより、第一可動子20の第一弁体23の面粗度向上と撓み量向上が可能となり、第一弁体23と第一弁座26の間の閉弁シール性の確保が可能となる。
他方、第二弁体27と第二弁座33には非粘着部材を塗布して、耐久性を確保する等してもよい。
また、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、給油時等において第一可動子20を常時開状態にするため、連続通電で駆動する。そのため消費電力が大きくなる。他方、車輌搭載の蒸発ガス処理システムに適用する場合、バッテリへの負担を小さくするために省電力が要求される。
燃料タンク封鎖用電磁弁10において第一可動子20を開弁する場合、初期動作として閉弁位置から開弁方向へ第一可動子20を吸引するため、大きな電磁力が必要となる。しかし、初期動作後、第一可動子20をピン21の端面1で保持している間、初期動作相当の電磁力は必要ではなく保持電流でよいため、コイル15に通電する電流値を下げることが可能である。
そこで、常時開状態にする場合、ECU9は、燃料タンク封鎖用電磁弁10に対して過励磁駆動およびチョッパ駆動を実施するようにして、燃料タンク封鎖用電磁弁10の電流消費を抑制する。
図6は、ECU9が燃料タンク封鎖用電磁弁10に対して行う過励磁駆動およびチョッパ駆動の制御例を示すグラフである。グラフの横軸は通電時間、縦軸は電流および電圧である。燃料タンク封鎖用電磁弁10を常時開状態にする場合、ECU9は、所定期間コイル15に電圧を印加してソレノイド部14を過励磁させ、電流を素早く過励磁電流まで上昇させ、続けて印加電圧をDuty駆動時のオン・オフ周期(数十Hz)より短い周期でチョッピングして、過励磁電流より低い保持電流に保持する。よって、連続通電による駆動に比べて、燃料タンク封鎖用電磁弁10の電流消費を抑制できる。
これにより、燃料タンク封鎖用電磁弁10での消費電力と自己発熱を極力小さくできる。また、自己発熱によるコイル15の抵抗上昇を抑制することが可能となるため、開弁の初期動作時等における第一可動子20の再動作性を高める効果も期待できる。
以上より、実施の形態1によれば、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、第一弁体23を有する第一可動子20と、蒸発ガスを導入するタンク接続ポート11、蒸発ガスを導出するキャニスタ接続ポート12、およびタンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12を連通する第一流路31と第二流路32の途中に形成された第二弁座33を有するハウジング13と、第二弁座33より上流側でタンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12を連通する連通路25、連通路25のタンク接続ポート11連通側に形成され第一弁体23に接離してタンク接続ポート11と連通路25の間を開閉する第一弁座26、および連通路25のキャニスタ接続ポート12連通側に形成され第二弁座33に接離して第一流路31と第二流路32の間を開閉する第二弁体27を有し、第一可動子20と同軸上に可動可能に保持された第二可動子24と、第一可動子20を開弁側へ吸引する電磁力を発生するソレノイド部14と、第一可動子20を閉弁側へ付勢して当該第一可動子20に第二可動子24を付勢させる第一スプリング22とを備え、第一弁体23と第一弁座26のシール構造および開閉動作特性と、第二弁体27と第二弁座33のシール構造および開閉動作特性とがそれぞれ異なるように構成した。このため、従来の電磁弁のようにコイルおよびスプリングを大型化する必要がなく、構造を簡素化して小型化および軽量化を図ることができると共に、閉弁時のシール性を確保することができる。
また、実施の形態1によれば、第一弁体23は弾性部材で形成し、第一弁座26の第一弁体23が当接する面は非粘着部材の非粘着性被膜Aを形成するようにした。このため、第一弁体23の面粗度および撓み量を維持できるので、閉弁時のシール性を確保することができる。
また、実施の形態1によれば、燃料タンク封鎖用電磁弁10は、筒体の内面で第一可動子20を摺動させ、外面で第二可動子24を摺動させて、第一可動子20と第二可動子24の同軸上での可動をガイドするガイド部材29を備える構成にした。第一可動子20のガイドと第二可動子24のガイドを一部品のガイド部材29で行うようにしたので、このガイド部材29の寸法精度を向上することで、第一可動子20および第二可動子24のシール位置ずれ、およびシール面の傾きを低減することが可能となり、閉弁時のシール性が向上する。
また、実施の形態1によれば、燃料タンク封鎖用電磁弁10のソレノイド部14は、常時開弁する場合、ECU9の制御により所定の期間を過励磁駆動し、続けてチョッパ駆動して過励磁電流より小さい保持電流で動作するように構成したので、連続通電で駆動する場合に比べて消費電流を低減できる。よって、燃料タンク封鎖用電磁弁10を車輌搭載の蒸発ガス処理システム1に適用した場合に、車載バッテリへの負担を小さくすることができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1で説明した図2に示す蒸発ガス処理システム1において、燃料タンク封鎖用電磁弁10が故障した場合、燃料タンク2とキャニスタ3の間の配管が閉鎖され、燃料タンク2内で発生する蒸発ガスにより内圧が高まり、タンクが変形したり破損したりする可能性がある。そこで、フェールセーフとして、燃料タンク2とキャニスタ3の間の配管を分岐してバイパス配管を形成して圧力感応式のリリーフ弁8を設置する。例えば燃料タンク封鎖用電磁弁10の動作不能により配管内で過度な圧力が発生した場合はリリーフ弁8が開弁してバイパス配管が連通し、フィルタ7を経由して、蒸発ガスを大気側へ放出する。
このように、燃料タンク2とキャニスタ3の間の配管を分岐してバイパス配管を形成する構成にしてもよいが、配管および接続部品が増えてしまう。そこで、本実施の形態2では、燃料タンク封鎖用電磁弁10にバイパス配管への分岐用ポートを設けて、配管側での分岐を不要にする。
図7は、本実施の形態2に係る燃料タンク封鎖用電磁弁10aの構成を示す断面図であり、タンク接続ポート11とキャニスタ接続ポート12の連通が遮断された状態を示す。なお、図7において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
この燃料タンク封鎖用電磁弁10aにおいて、ハウジング13にリリーフ弁接続ポート(第三ポート)40が形成されている。このリリーフ弁接続ポート40の一端側が第一流路31に連通し、他端側はバイパス配管を経由して大気側へ連通する。燃料タンク封鎖用電磁弁10aは常時閉弁するタイプのため、燃料タンク封鎖用電磁弁10aが故障等による動作不能となると、燃料タンク2の蒸発ガスが放出されず内圧が上昇する。このとき、燃料タンク2、タンク接続ポート11、第一流路31およびリリーフ弁接続ポート40は連通しているので、内圧でリリーフ弁8が開弁し、フィルタ7を介して大気側へ蒸発ガスを放出できる。
このリリーフ弁8は逆止弁等の圧力感応式の弁であり、リリーフ弁接続ポート40側の高い内圧を受けて開弁し、バイパス配管を連通する。なお、リリーフ弁8をリリーフ弁接続ポート40の内部に一体に設けてもよい。
以上より、実施の形態2によれば、燃料タンク封鎖用電磁弁10aは、ハウジング13に、第一可動子20および第二可動子24の開閉状態によらずタンク接続ポート11の第一流路31に連通するリリーフ弁接続ポート40を形成する構成にした。このため、リリーフ弁8を設置したフェールセーフ用のバイパス配管に接続するための分岐用配管を、蒸発ガス処理システム1側に設置する必要がない。よって、配管および接続部品が省略でき、配管の簡素化が可能となる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 蒸発ガス処理システム、2 燃料タンク、3 キャニスタ、4 インテークマニホールド、5 パージ用電磁弁、6 大気開放用電磁弁、7 フィルタ、8 リリーフ弁、9 ECU、10,10a 燃料タンク封鎖用電磁弁、11 タンク接続ポート(第一ポート)、12 キャニスタ接続ポート(第二ポート)、13 ハウジング、14 ソレノイド部、15 コイル、16 給電端子、17 固定鉄心、18 外鉄ヨーク部、19 プレート、20 第一可動子、21 ピン、22 第一スプリング(付勢部材)、23 第一弁体、24 第二可動子、25 連通路、26 第一弁座、27 第二弁体、28 凹部、29 ガイド部材、30 円筒部、31 第一流路、32 第二流路、33 第二弁座、34 第二スプリング、40 リリーフ弁接続ポート(第三ポート)。
この発明の電磁弁は、第一弁体を有する第一可動子と、流体を導入する第一ポート、当該流体を導出する第二ポート、および当該第一ポートと当該第二ポートを連通する流路に形成された第二弁座を有し、当該流路内に前記第一可動子を収容したハウジングと、第二弁座より上流側で第一ポートと第二ポートを連通する、流路より小径の連通路、当該連通路の第一ポート連通側に形成され第一弁体に接離して第一ポートと当該連通路の間を開閉する第一弁座、および当該連通路の第二ポート連通側に形成され第二弁座に接離して流路を開閉する第二弁体を有し、第一可動子と同軸上に可動可能に保持された第二可動子と、第一可動子を開弁側へ吸引する電磁力を発生するソレノイド部と、第一可動子を閉弁側へ付勢して、第一可動子に第二可動子を付勢させる付勢部材と、筒体の内面で第一可動子を摺動させ、外面で第二可動子を摺動させて、第一可動子および第二可動子の同軸上での可動をガイドするガイド部材とを備え、第一弁体と第一弁座は電磁力による開閉動作特性であって、第一弁体は弾性部材で形成され、第一弁座の第一弁体が当接する面は非粘着部材で形成され、第一弁体と第一弁座が当接する各面の平行度はガイド部材により確保され、第二弁体と第二弁座は差圧による開閉動作特性であって、第二弁体および第二弁座が当接する各面の少なくとも一方は非粘着部材で形成されているものである。

Claims (5)

  1. 第一弁体を有する第一可動子と、
    流体を導入する第一ポート、当該流体を導出する第二ポート、および当該第一ポートと当該第二ポートを連通する流路に形成された第二弁座を有し、当該流路内に前記第一可動子を収容したハウジングと、
    前記第二弁座より上流側で前記第一ポートと前記第二ポートを連通する、前記流路より小径の連通路、当該連通路の前記第一ポート連通側に形成され前記第一弁体に接離して前記第一ポートと当該連通路の間を開閉する第一弁座、および当該連通路の前記第二ポート連通側に形成され前記第二弁座に接離して前記流路を開閉する第二弁体を有し、前記第一可動子と同軸上に可動可能に保持された第二可動子と、
    前記第一可動子を開弁側へ吸引する電磁力を発生するソレノイド部と、
    前記第一可動子を閉弁側へ付勢して、前記第一可動子に前記第二可動子を付勢させる付勢部材とを備え、
    前記第一弁体と前記第一弁座のシール構造および開閉動作特性と、前記第二弁体と前記第二弁座のシール構造および開閉動作特性とがそれぞれ異なることを特徴とする電磁弁。
  2. 第一弁体は、弾性部材で形成され、
    第一弁座の前記第一弁体が当接する面は、非粘着部材で形成されていることを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
  3. 筒体の内面で第一可動子を摺動させ、外面で第二可動子を摺動させて、当該第一可動子および当該第二可動子の同軸上での可動をガイドするガイド部材を備えることを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
  4. ソレノイド部は、常時開弁する場合、所定の期間を過励磁駆動し、続けてチョッパ駆動して当該過励磁駆動の電流より小さい電流で動作することを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
  5. ハウジングは、第一可動子および第二可動子の開閉状態によらず、第一ポートに連通する第三ポートを有することを特徴とする請求項1記載の電磁弁。
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