JP2007040423A - バルブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パージバルブに用いられる電磁弁は、閉弁時の異音や脈動の発生を抑えるために、ダンパ抵抗手段により可動子の動きを緩やかにする技術が提案されているが、開弁遅れによる空燃比のズレが発生する。
【解決手段】 可動子15には、ダンパ室31の内外を連通する第2連通通路34が設けられるとともに、第2連通通路34を通過するエアの流れ方向をダンパ室31の内部から外部の一方向のみにする一方向弁35が設けられている。可動子15が開弁方向へ移動する際は、第2連通通路34が一方向弁35によって開かれて可動子15は素早く開弁方向へ移動し、開弁遅れによる空燃比のズレを防ぐ。逆に、可動子15が閉弁方向へ移動する際は、一方向弁35が第2連通通路34を閉じるため、ダンパ抵抗手段33により可動子15は緩やかに閉弁方向へ移動して、閉弁時の異音や脈動の発生を抑える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体の切替や調圧を行うバルブ装置に関するものであり、特にバルブ装置における可動子の移動速度の制御技術に関する。
(従来技術)
バルブ装置は、可動子(ムービングコア、バルブ、あるいはバルブ一体型のムービングコア等)を軸方向あるいは回転方向に変位させることで、流体の切替や調圧を行うものであり、その一例としてOFF時に流体通路を閉鎖するノーマリ・クローズ(N/C)の電磁弁を用いて説明する。
この種の電磁弁は、ON状態からOFF状態に切り替えられると、リターンスプリング等の付勢力(閉弁力)により可動子が閉弁方向に駆動されて、バルブが流体通路(例えば、パージ通路など)を閉塞する。
このような電磁弁において、バルブ閉弁時の動きが急であると、流体通路内の圧力急変によって脈動が発生したり、異音が発生するなどの原因になる。
具体的な例を図2中、実線J1を用いて説明すると、電磁弁がON状態からOFF状態に切り替えられ、バルブ閉弁時の動きが急であると、バルブがバルブシートに強く衝突して異音が生じたり、バルブがジャンピングを発生して流体通路に脈動が生じたりする不具合が発生する。
上記の不具合を解決する技術として、可動子の動きを緩やかにする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示される電磁弁の要部概略を、図1(a)、(a’)を参照して説明する。なお、符号は、理解補助のために後述する実施例1と共通符号を付す。
この電磁弁は、カップ形状に設けられた可動子(例えば、ムービングコア)15と、この可動子15を収容する可動子収容部材(例えば、ステータ)25との間にダンパ室31が形成される。このダンパ室31は、可動子15の軸方向変位に伴って容積が変動する。そして、このダンパ室31の内部は、可動子15と可動子収容部材25との間のクリアランス(第1連通通路32の一例)を介してダンパ室31の外部と連通しており、可動子15が変位する際は、クリアランス(第1連通通路32)に流体(例えば、エア)が流れてダンパ室31の容積が変動する。
そして、特許文献1に開示される電磁弁は、可動子15と可動子収容部材25との間のクリアランスに、切欠溝や小孔等によるオリフィス穴101が形成されたシールパッキン100(ダンパ抵抗手段の一例)を設けることで、可動子15の動きを緩やかにする技術である。
(従来技術の問題点)
上記特許文献1に開示された技術は、可動子15の動きを緩やかにする技術であり、開弁時も閉弁時も可動子15の動きが緩やかになる。
このため、図2中、実線J2に示されるように、開弁時の開弁応答性も悪化してしまう。
具体的な不具合の一例を説明すると、特許文献1に開示された技術を適用した電磁弁を、パージバルブ(パージ流量制御弁)に用いた場合、電磁弁をパージ燃料濃度に応じて開弁させても、応答遅れ(開弁遅れ)の間、内燃機関(以下、エンジン)の燃焼室に供給される空燃比が、目標空燃比に対してズレてしまい、エミッション不良を起こす要因になる。
即ち、上記に示した電磁弁に限らず、従来のバルブ装置では、可動子が開閉弁方向に素早く動くタイプ(実線J1参照)を用いると、閉弁時に異音や脈動などの不具合が生じる。また、可動子が開閉弁方向に緩やかに動くタイプ(実線J2参照)を用いると、開弁時に応答遅れが生じる。
特開平9−100933号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、開閉弁方向の一方では応答性に優れ、開閉弁方向の他方では可動子の移動が緩やかなバルブ装置の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用するバルブ装置は、ダンパ室の内部と外部を連通可能な第1連通通路に、流体に対して流通抵抗を与えるダンパ抵抗手段を設けるとともに、ダンパ室の内部と外部を連通可能な第2連通通路に、流体の流れ方向を一方向のみにする一方向弁を設けるものである。
可動子が開閉弁方向の「一方」に移動する際は、一方向弁によって流通抵抗の小さい第2連通通路に流体が流れる。このため、ダンパ室が素早く容積変動することができ、可動子は素早く移動できる。即ち、可動子が開閉弁方向の「一方」に移動する際は、可動子の応答性が優れる。
逆に、可動子が開閉弁方向の「他方」に移動する際は、一方向弁によって第2連通通路に流体が流れない。このため、ダンパ抵抗手段による流通抵抗の大きい第1連通通路を介してのみ、ダンパ室は外部と連通することになり、ダンパ室の容積変動が抑えられ、可動子は緩やかに移動する。即ち、可動子が開閉弁方向の「他方」に移動する際は、可動子の移動が緩やかになる。
このように、請求項1の手段を採用するバルブ装置は、開閉弁方向の「一方」では応答性に優れ、開閉弁方向の「他方」では可動子の移動が緩やかになり、異音の発生や脈動の発生を抑えることができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用するバルブ装置のダンパ室は、可動子が開弁方向に移動する時に容積が減少するものであり、一方向弁は、可動子が開弁方向に移動する際に、容積が減少しようとして上昇するダンパ室内の圧力によって第2連通通路を開くものである。
このように設けられることにより、開弁方向では応答性に優れ、閉弁方向では可動子の移動が緩やかになり、異音の発生や脈動の発生を抑えることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用するバルブ装置の第2連通通路は、可動子に設けられるものであり、一方向弁は、可動子に取り付けられてバルブシートに着座可能な可撓性部材よりなるバルブである。
このように、バルブが一方向弁を兼ねるため、部品点数を抑え、コストの上昇を抑えることができる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用するバルブ装置の第1連通通路は、可動子と可動子収容部材とのクリアランスによって設けられるものであり、ダンパ抵抗手段は、クリアランスを小さく設けることで、当該クリアランスを通過する流体に流通抵抗を与えるものである。
このように、可動子と可動子収容部材のクリアランスによってダンパ抵抗手段が設けられるため、ダンパ抵抗手段のための部品(例えば、従来技術で示したシールパッキン等)が不要となり、部品点数を抑え、コストの上昇を抑えることができる。
また、ダンパ抵抗手段として従来技術で示したシールパッキンを用いると、シールパッキンが可動子と可動子収容部材の摺動抵抗として作用するが、シールパッキンを用いないため、一方向弁が開いて可動子が素早く動く際の可動子の移動をシールパッキンが妨げない。即ち、一方向弁が開いた際に可動子が素早く動くことができる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用するバルブ装置の駆動手段は、通電により発生する磁力によって可動子を直接あるいは間接的に駆動する電磁アクチュエータである。
即ち、請求項5のバルブ装置は、電磁弁である。
最良の形態1のバルブ装置は、(a)駆動手段によって駆動変位可能な可動子と、(b)この可動子との間において当該可動子の変位によって容積が変化するダンパ室を形成する可動子収容部材と、(c)ダンパ室の内部と外部を連通可能な第1連通通路と、(d)この第1連通通路に設けられ、当該第1連通通路を通過する流体に流通抵抗を与えるダンパ抵抗手段と、(e)ダンパ室の内部と外部を連通可能で、ダンパ抵抗手段の流通抵抗より小さい流通抵抗の第2連通通路と、(f)この第2連通通路に設けられ、当該第2連通通路を通過する流体の流れ方向を一方向のみにする一方向弁とを備える。
本発明のバルブ装置を、パージバルブに用いられる電磁弁に適用した実施例1を説明する。なお、この実施例1では、先ず「電磁弁の基本構造」を説明し、その後で「実施例1の特徴」を説明する。
〔電磁弁の基本構造〕
電磁弁の基本構造を図4、図5を参照して説明する。
自動車には、図5に示すように、燃料タンク1で気化した燃料を吸着して保持するキャニスタ2が設けられている。このキャニスタ2は、大気導入通路3を介して大気が導入可能に設けられている。また、キャニスタ2は、パージ通路(流体通路の一例)4を介して吸気管5の負圧発生部分(スロットルバルブ6の下流)に接続されている。
そして、エンジンの運転中に、大気導入通路3に設けられた大気解放弁7を開いて、外部からキャニスタ2内に空気を導入するとともに、パージ通路4に設けられた電磁弁(パージバルブ)8を開いて、キャニスタ2内に保持された気化燃料を吸気管5へ導くように設けられている。図5中、符号9、10はフィルタである。
パージバルブとして用いられる電磁弁8は、通電されるとパージ通路4の上流と下流を連通させるノーマリ・クローズ(N/C)タイプであり、パージ通路4の上流側(キャニスタ2側)に接続される導入通路11が形成された上流側ケース12と、パージ通路4の下流側(吸気管5側)に接続される排出通路13が形成された下流側ケース14とを、軸方向(可動子15の移動方向)に結合してなる。
導入通路11と排出通路13は、上流側ケース12と下流側ケース14の間の弁室16を介して連通可能なものであり、弁室16内まで伸びて形成された排出通路13の端部が、可動子15に取り付けられたゴム製(可撓性部材)よりなるバルブ17によって開閉されることで、パージ通路4の開閉を成す。即ち、排出通路13の図4左端部がバルブシート18(バルブ17が着座する部分)を成すものであり、バルブ17がバルブシート18に着座することでパージ通路4の連通が遮断(閉弁動作)され、バルブ17がバルブシート18から離座することでパージ通路4が連通(開弁動作)されるものである。
なお、下流側ケース14における弁室16の内部には、フィルタ9が取り付けられており、導入通路11から導かれた気体燃料は、フィルタ9を通過して排出通路13の開口周囲に導かれるようになっている。
次に、バルブ17をバルブシート18に着座あるいは離座させる電磁アクチュエータ21を説明する。
電磁アクチュエータ21は、バルブ17が取り付けられた可動子15を軸方向へ変位させることで、可動子15に取り付けられたバルブ17をバルブシート18に着座あるいは離座させるものであり、可動子15の他に、コイル22、リターンスプリング23、ヨーク24、ステータ25、コネクタ26等を備える。なお、コイル22、ヨーク24、ステータ25および後述するコネクタ端子26aは、上流側ケース12を成す樹脂によってモールドされたものである。
コイル22は、通電されると磁力を発生して、可動子15と磁気固定子(ヨーク24とステータ25)を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂性のボビン22aの周囲に、絶縁被覆が施された導線(エナメル線等)を多数巻回したものである。
可動子15は、図4右側の端が閉塞された円筒部15aを備えるカップ形状を呈するムービングコアであり、磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)よりなる。この可動子15は、外周面がステータ25の内周面と直接摺動する。
この可動子15において、円筒部15aの端部において閉塞部15bを成す円盤部の中心には、バルブ17の一部を貫通して取り付けるためのバルブ取付穴15cが形成されている。なお、このバルブ取付穴15cは、バルブ17を取り付けることで、バルブ17によって完全に閉塞される。
リターンスプリング23は、可動子15を閉弁方向(図4右方向)へ付勢する圧縮コイルスプリングであり、可動子15の内部に配されたバルブ17と、ステータ25の内側に延長して設けられたスプリング保持部27との間で、圧縮された状態で配置される。
なお、スプリング保持部27は、上流側ケース12を成す樹脂によって形成されたものであり、バルブ17がバルブシート18から離座する離座量が所定量に達すると、スプリング保持部27の図4の右側の端が、可動子15の内部に挿入されたバルブ17に当接して、バルブ17の最大離座量を決定するように設けられている。
ヨーク24は、図4からは読み取ることができないが、コイル22の外周を覆う略カップ形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)である。
具体的に、ヨーク24は、コイル22の外周を覆う筒状ヨーク(図示しない)と、内周に後述する磁気吸引ステータ25cが挿入されて磁気吸引ステータ25cと磁気的に結合する環状ヨークとからなる。
ステータ25は、略円筒形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄などの強磁性材料)であり、フランジ部25a、摺動ステータ25bおよび磁気吸引ステータ25cから構成される。
フランジ部25aは、外周において筒状ヨークと磁気的に結合されるものであり、リング円盤形状を呈する。
摺動ステータ25bは、可動子15の周囲を覆って可動子15を軸方向に摺動自在に支持するとともに、可動子15と径方向の磁気の受け渡しを行うものである。
磁気吸引ステータ25cは、可動子15と軸方向に対向して、可動子15を磁気吸引する磁気吸引部であり、可動子15と磁気吸引ステータ25cとの軸方向間には磁気吸引ギャップが形成される。
フランジ部25a、摺動ステータ25bおよび磁気吸引ステータ25cは、一体に設けられたものであり、摺動ステータ25bと磁気吸引ステータ25cは、磁気遮断溝(磁気抵抗が大きくなる部分)25dによって磁気的に遮断されている。
コネクタ26は、電磁弁8を開閉制御する電子制御装置(図示しない)と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル22の両端にそれぞれ接続されるコネクタ端子26aが配置されている。
なお、電子制御装置は、キャニスタ2内に保持された気化燃料の濃度を算出するとともに、エンジンの運転状態から電磁弁8を開弁した際にパージ通路4を流れる流量を算出して、電磁弁8を開弁した際に吸気管5に導かれるパージ燃料を算出するパージ燃料算出手段を備え、電磁弁8を開弁した際に、インジェクタ(燃料噴射弁)から噴射される燃料の噴射量を補正して、空燃比をエンジンの運転状態に適した目標空燃比に保つように設けられている。
次に、上記構成よりなる電磁弁8の基本動作を説明する。
電子制御装置により、電磁弁8(具体的には電磁アクチュエータ21のコイル22)がONされると、可動子15が磁気吸引ステータ25cに磁気吸引されて、リターンスプリング23の付勢力に抗して可動子15が図4左側(開弁方向)へ移動する。その結果、可動子15に取り付けられたバルブ17も開弁方向へ移動し、バルブ17がバルブシート18(排出通路13の端部)から離座する。これによって、導入通路11と排出通路13が連通して、パージ通路4が開かれ、キャニスタ2に保持されていた気化燃料が吸気管5内の負圧により吸引される。
電子制御装置により、電磁弁8がOFFされると、コイル22の発生していた磁力が喪失するため、リターンスプリング23の付勢力によって可動子15が図4右側(閉弁方向)へ移動する。その結果、可動子15に取り付けられていたバルブ17も閉弁方向へ移動し、バルブ17がバルブシート18に着座する。これによって、導入通路11と排出通路13が遮断(パージ通路4が遮断)されて、キャニスタ2に保持されていた気化燃料は吸気管5内に吸引されなくなる。
〔実施例1の特徴〕
(背景技術1)
電磁弁8は、上述したように、ONされると可動子15が開弁方向へ移動してパージ通路4を開き、OFFされると閉弁方向へ移動してパージ通路4を遮断するものである。
パージバルブとして用いられる電磁弁8は、気化燃料の漏れを確実に防止するために、リターンスプリング23の付勢力が強く設定されている。
このため、電磁弁8がON状態からOFF状態に切り替えられる閉弁時に、図2中、実線J1に示すように、バルブ17がバルブシート18に強く衝突して異音が生じたり、バルブ17がジャンピングを発生してパージ通路4に脈動が生じたりする不具合が発生する。
(特徴技術1)
そこで、この実施例1では、閉弁時における可動子15の動きを緩やかにするために、次の技術を採用している。
可動子15は、上述したように、円筒部15aと閉塞部15bからなるカップ形状を呈するものであり、図1(b)、(b’)の概略図に示すように、カップ形状を呈する可動子15と、この可動子15を収容するステータ25(可動子収容部材に相当する)との間にダンパ室31が形成される。
このダンパ室31は、可動子15の軸方向変位に伴って容積が変動する。具体的には、可動子15が開弁方向へ移動する際に容積が減少し、可動子15が閉弁方向へ移動する際に容積が増大するものであり、ダンパ室31の内部と外部との連通を阻止すると、容積変動が阻止されることになるため、可動子15の軸方向変位が阻止される。
電磁弁8は、ダンパ室31の内部と外部を連通可能な第1連通通路32を備える。実施例1における第1連通通路32は、可動子15とステータ25の間のクリアランスであり、可動子15が変位する際は、クリアランスにエア(流体の一例)が流れることでダンパ室31の容積が変動する。
電磁弁8は、第1連通通路32(クリアランス)を通過するエアに流通抵抗を与えるダンパ抵抗手段33を備える。実施例1におけるダンパ抵抗手段33は、第1連通通路32を成すクリアランスを小さく設けることで、クリアランスを通過するエアに流通抵抗を与えるものである。
このように、可動子15とステータ25のクリアランスによってダンパ抵抗手段33が設けられるため、ダンパ抵抗手段33のための部品(例えば、従来技術で示したシールパッキン100等)が不要となり、部品点数を抑え、コストの上昇を抑えることができる。 また、ダンパ抵抗手段33として従来技術で示したシールパッキン100を用いると、シールパッキン100が可動子15とステータ25の摺動抵抗として作用するが、シールパッキン100を用いないため、後述する一方向弁35が開いて可動子15が素早く動く際の可動子15の移動をシールパッキン100が妨げない。即ち、一方向弁35が開いた際に可動子15が素早く動くことができる。
この特徴技術1に示すように、クリアランスを小さく設けて、クリアランスを通過するエアに流通抵抗を与えることで、可動子15の動きを緩やかにすることができ、電磁弁8がON状態からOFF状態に切り替えらる閉弁時に、バルブ17がバルブシート18に強く衝突するのを防ぐことができる。この結果、閉弁時においてバルブ17がジャンピングしたり、パージ通路4に脈動が生じる不具合を回避することができる。
(背景技術2)
上記特徴技術1の技術だけでは、閉弁時とともに、開弁時も可動子15の動きが緩やかになってしまう。このため、図2中、実線J2に示されるように、開弁時の開弁応答性も悪化してしまう。
すると、電子制御装置が、電磁弁8をパージ燃料濃度に応じて開弁させても、応答遅れの間、エンジンの燃焼室に供給される空燃比が、目標空燃比に対してズレてしまい、エミッション不良を起こす要因になる。
(特徴技術2)
そこで、この実施例1では、可動子15の動きを閉弁時は緩やかにしたままで、開弁時のみ可動子15の動きを速めるために、次の技術を採用している。
電磁弁8は、図1(b)、(b’)の概略図に示すように、ダンパ室31の内部と外部を連通可能で、且つダンパ抵抗手段33による流通抵抗より小さい流通抵抗の第2連通通路34を備える。実施例1の第2連通通路34は、可動子15の閉塞部15bに設けられたものであり、閉塞部15bには、カップ形状を呈する可動子15の内部と外部とを連通し、連通面積が第1連通通路32を成すクリアランスの面積より大きい穴が第2連通通路34として形成されている。なお、この第2連通通路34は、後述するように、可動子15の外側のバルブ17によって閉塞される位置に形成されている。
電磁弁8は、第2連通通路34を通過するエアの流れ方向を一方向のみにする一方向弁35を備える。ここで、ダンパ室31は、上述したように、可動子15が開弁方向に移動する時に容積が減少するものである。そして、実施例1の一方向弁35は、可動子15が開弁方向に移動する際に、容積が減少することで上昇するダンパ室31内の圧力によって第2連通通路34を開くものである。
具体的に、この実施例1の一方向弁35は、可動子15に取り付けられたゴム製(可撓性)のバルブ17によって設けられている。即ち、バルブシート18に着座して、排出通路13を閉塞するバルブ17が、一方向弁35を兼ねるものである。
バルブ17は、図3に示すように、閉塞部15bの外面(図3右面)に対向する面に、第2連通通路34に連通する環状溝17aが形成されている。また、バルブ17において閉塞部15bの外面に対向する面の外周縁(環状溝17aの外側)17bは、バルブ17の素材の復元力によって閉塞部15bに当接し、第2連通通路34を閉塞するように設けられている。なお、閉塞部15bの内側に組み付けられたバルブ17の一部は、閉塞部15bの内側から第2連通通路34を塞がないように設けられている。
このように、バルブ17が一方向弁35を兼ねるため、部品点数を抑え、電磁弁8のコストの上昇を抑えることができる。
次に、一方向弁35の作動を説明する。
可動子15が開弁方向へ駆動されることで、ダンパ室31の圧力が上昇すると、そのダンパ室31の圧力上昇によって、一方向弁35(即ち、バルブ17の外側)がめくれ、第2連通通路34を開く。
可動子15が停止している状態では、バルブ17の復元力により、一方向弁35(即ち、バルブ17)が第2連通通路34を閉じる。
可動子15が閉弁方向へ駆動されることで、ダンパ室31の圧力が下降すると、そのダンパ室31の圧力下降によって、一方向弁35(即ち、バルブ17)が強く第2連通通路34を塞ぐ。
(実施例1の効果)
実施例1の電磁弁8は、上記のように設けられることにより、電磁弁8がOFF状態からONされ、可動子15が開弁方向へ駆動される際は、ダンパ室31の圧力上昇によって第2連通通路34が一方向弁35によって開かれて、ダンパ室31の容積が素早く減少でき、結果的に図2中、実線Hに示されるように、可動子15とバルブ17は素早く開弁方向へ移動することになり、電磁弁8の開弁応答性が向上する。
これによって、電子制御装置が、電磁弁8をパージ燃料濃度に応じて開弁させても、応答遅れが僅かになるため、エンジンの燃焼室に供給される空燃比が、目標空燃比に対してズレてエミッション不良が発生する不具合を回避することができる。
逆に、実施例1の一方向弁35は、可動子15が閉弁方向に移動する際は、ダンパ室31の圧力下降によって第2連通通路34が確実に閉じられる。このため、クリアランス(第1連通通路32)を小さくしたことによるダンパ抵抗手段33を介してのみ、ダンパ室31は外部と連通することになり、閉弁時におけるダンパ室31の容積の急激な増加が抑えられる。
これによって、図2中、実線Hに示されるように、可動子15とバルブ17は緩やかに閉弁方向へ移動することになり、閉弁時における異音の発生や脈動の発生を抑えることができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、可動子15とステータ25の間のクリアランスを小さくすることでダンパ抵抗手段33を設ける例を示したが、従来技術で示したシールパッキン100を用いてダンパ抵抗手段33としても良い。
上記の実施例では、パージ通路4を開閉するバルブ装置(実施例では電磁弁8)に本発明を適用する例を示したが、パージ通路4とは異なる他の流体通路(気体の通路であっても、液体の通路であっても良い)の開閉を行うバルブ装置に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、開弁方向では応答性に優れ、閉弁方向では可動子15の移動が緩やかになるバルブ装置(実施例では電磁弁8)を例に示したが、一方向弁35の開き方向を逆にして、閉弁方向では応答性に優れ、開弁方向では可動子15の移動が緩やかになるバルブ装置としても良い。
上記の実施例では、ノーマリ・クローズ(N/C)タイプのバルブ装置(実施例では電磁弁8)に本発明を適用する例を示したが、ノーマリ・オープン(N/O)タイプのバルブ装置に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、可動子15が軸方向に移動して流体通路(実施例ではパージ通路4)を開閉するバルブ装置(実施例では電磁弁8)に本発明を適用したが、可動子15が回動方向へ移動して流体通路を開閉するバルブ装置に本発明を適用しても良い。
電磁弁の要部概略図である。 入力信号に対するバルブの動きを説明するタイムチャートである。 電磁弁の要部断面図である。 電磁弁の断面図である。 パージシステムの概略図である。
符号の説明
8 電磁弁(バルブ装置)
15 可動子
17 バルブ
18 バルブシート
21 電磁アクチュエータ(駆動手段)
25 ステータ(可動子収容部材)
31 ダンパ室
32 第1連通通路(クリアランス)
33 ダンパ抵抗手段
34 第2連通通路
35 一方向弁

Claims (5)

  1. (a)駆動手段によって駆動変位可能な可動子と、
    (b)この可動子との間において当該可動子の変位によって容積が変化するダンパ室を形成する可動子収容部材と、
    (c)前記ダンパ室の内部と外部を連通可能な第1連通通路と、
    (d)この第1連通通路に設けられ、当該第1連通通路を通過する流体に流通抵抗を与えるダンパ抵抗手段と、
    (e)前記ダンパ室の内部と外部を連通可能で、前記ダンパ抵抗手段の流通抵抗より小さい流通抵抗の第2連通通路と、
    (f)この第2連通通路に設けられ、当該第2連通通路を通過する流体の流れ方向を一方向のみにする一方向弁と、
    を備えるバルブ装置。
  2. 請求項1に記載のバルブ装置において、
    前記ダンパ室は、前記可動子が開弁方向に移動する時に容積が減少するものであり、
    前記一方向弁は、前記可動子が開弁方向に移動する際に、容積が減少しようとして上昇する前記ダンパ室内の圧力によって前記第2連通通路を開くことを特徴とするバルブ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のバルブ装置において、
    前記第2連通通路は、前記可動子に設けられるものであり、
    前記一方向弁は、前記可動子に取り付けられてバルブシートに着座可能な可撓性部材よりなるバルブによって設けられることを特徴とするバルブ装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のバルブ装置において、
    前記第1連通通路は、前記可動子と前記可動子収容部材とのクリアランスによって設けられるものであり、
    前記ダンパ抵抗手段は、前記クリアランスを小さく設けることで、当該クリアランスを通過する流体に流通抵抗を与えることを特徴とするバルブ装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のバルブ装置において、
    前記駆動手段は、通電により発生する磁力によって前記可動子を直接あるいは間接的に駆動する電磁アクチュエータであることを特徴とするバルブ装置。
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