JPWO2013076850A1 - 溶接溶け込み深さ検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】突合せ面の両端側や全周端を溶接する場合に、溶接溶け込み深さの不足及び過剰共に確実に判定でき、溶接部の溶け込み深さの等しい突合せ溶接を可能とする。【解決手段】突合せ面の両端側や全周端を溶接する場合の突合せ溶接の継ぎ手構造において、溶け込み不足判定用、溶け込み超過判定用の第1,第2切欠き2a,2bを形成する。突合せ溶接後、継ぎ手構造の第1,第2切欠き2a,2bに各々超音波5を投射して反射波6を測定し、両反射波6に基づいて溶接溶け込み深さの良否を判定する。この判定を、被溶接材1,1の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分に対して実施し、同部分の溶接溶け込み深さの良否を検査する。【選択図】図4

Description

本発明は、レーザ溶接等による溶接部における溶接溶け込み深さ検査方法に関するものである。
従来、溶接部における溶接溶け込み深さを検査する方法として、特許文献1に記載のものがあった。これは、例えば板と管の溶接部の溶接状況について、管内部に探触子を挿入し、溶接部の先端が位置すると予想される部分に超音波を入射させ、その反射波に基づいて、必要とされる溶け込み深さの溶接部が得られたか否かを判定するというものである。
また、溶接溶け込み不良を簡易、確実に判定可能とする突合せ溶接継手として特許文献2に記載のものがあった。これは、被溶接材の突合せ位置の一方側から溶接する突合せ溶接継手において、溶接施工側とは反対側の被溶接材と対向するエッジ部に面取を施し、溶接部へ向けて発振した超音波の反射エコーの大小に基づいて溶け込み不良を判定するというものである。
特開2001−289826号公報 特開平6−167479号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の従来技術では、溶接の溶け込み深さ不足は判定できても、溶け込み深さ過剰は判定できない。被溶接材の突合せ面の一端側だけの溶接であれば、溶け込み深さ過剰を判定できないことは、溶接強度の観点からはそれほど問題とはならない。しかし、被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分を溶接する場合の溶け込み深さ過剰(全周端部分の溶接においてはその一部の溶け込み深さ過剰)は、溶け込み深さ不足と同様に、溶接強度の観点からは問題となる。
このような溶接においては、溶け込み深さ不足のみならず溶け込み深さ過剰が生じた場合も、被溶接材の突合せ面の両端間や全周端において溶接強度に不平衡が生じる。このため、被溶接材や溶接部に歪みが生じ、溶け込み深さ不足の箇所は勿論のこと、溶け込み深さが適正である箇所まで溶接部の強度や耐久性等を低下させるからである。
したがって、被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分を溶接する場合において、溶け込み深さ不足のみならず、溶け込み深さ過剰についても確実に判定する必要があり、従来、この点の改善が要望されていた。
本発明は、上記のような要望に鑑みなされたもので、被溶接材の突合せ面の両端側各部分や全周端部分を溶接する場合において、溶接の溶け込み深さ不足のみならず、溶け込み深さ過剰についても確実に判定することができ、ひいては溶接部全体に亘って溶け込み深さを等しくし得る溶接溶け込み深さ検査方法を提供することを課題とする。
本発明の溶接溶け込み深さ検査方法は、溶接溶け込みされていない場合に超音波を反射させるための切欠きを被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分に備え、各切欠きは、溶接溶け込み不足を判定するための第1切欠きと、溶接溶け込み超過を判定するための第2切欠きとを備える継ぎ手構造を備えた、被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分の突合せ溶接後において、前記継ぎ手構造の第1切欠き又は第2切欠きに向かって超音波を投射し、その反射波を測定する第1工程と、前記継ぎ手構造の第2切欠き又は第1切欠きに向かって超音波を投射し、その反射波を測定する第2工程と、これら第1工程及び第2工程で測定された反射波に基づいて溶接溶け込み深さの良否を判定する第3工程とを、前記被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分に対して実施し、該部分の溶接溶け込み深さの良否を検査することを特徴とする。
本発明の溶接溶け込み深さ検査方法によれば、突合せ溶接の継ぎ手構造において、溶接溶け込み不足を判定するための第1切欠きと、溶接溶け込み超過を判定するための第2切欠きとを設けて溶接溶け込み深さの適否を判定するようにしたので、溶接溶け込み深さの良否を確実に判定可能である。しかも、このような溶接溶け込み深さの良否の判定を、被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分に対して行うようにしたので、溶接部全体に亘って溶け込み深さを等しくし得る。したがって、溶接部やその周辺における歪みの発生を防止でき、溶接部の強度や耐久性等を高めることができる。
また、溶接溶け込み深さの良否の判定、検査を、2種類の切欠きを設けた継ぎ手構造と超音波を用いた測定技術だけで簡単に行うことができ、特に量産ラインにおける溶接部の全数検査に適用して大なる効果を発揮できる。
本発明方法が適用される継ぎ手構造を例示する側面図である。 図1中の破線で囲んだ部分(脚長部分)の拡大図である。 図1中の継ぎ手構造の上端側部分の拡大図である。 本発明の一実施形態に係る溶接溶け込み深さ検査方法による溶接溶け込み深さ検査の説明図である。 同上検査方法による検査結果が溶け込み深さ適正(脚長適正)とされる場合の超音波の送受信の様子を示す図である。 同じく検査結果が溶け込み深さ不足(脚長不足)とされる場合の超音波の送受信の様子を示す図である。 同じく検査結果が溶け込み深さ過剰(脚長過剰)とされる場合の超音波の送受信の様子を示す図である。 同じく検査結果が溶け込み深さ適正とされる場合の超音波の受信波の様子〔(a)図〕と波形〔(b)図〕を示す図である。 同じく検査結果が溶け込み深さ不足とされる場合の超音波の受信波の様子〔(a)図〕と波形〔(b)図〕を示す図である。 本発明方法が適用される他の継ぎ手構造を例示する断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、各図間において、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1は、本発明方法が適用される継ぎ手構造(被溶接材の突合せ面部分)を例示する側面図である。
この図に示すように、本発明方法が適用される継ぎ手構造は、一対の被溶接材1,1の突合せ面の上下端側各部分を同一脚長d1に溶接して、その一対の被溶接材1,1同士を接合する突合せ溶接の継ぎ手構造である。
この継ぎ手構造には、溶接溶け込みされていない場合に溶接溶け込み検査用の超音波を反射させるための切欠き2を被溶接材1,1の突合せ面の上下端側各部分に備える。ここでは、被溶接材1,1中、図中右側の被溶接材1に切欠き2を備える。この被溶接材1の切欠き2のうち、上端側の切欠き2を図2に拡大して示す。
図1、図2中、二点鎖線で囲んだ部分αは、適正に溶接された場合の溶接部(溶接溶け込み部分)を示す。
この切欠き2の詳細につき、図3を参照して説明する。なお、図3は被溶接材1,1の突合せ面の上端側の切欠き2について示しているが、同突合せ面の下端側の切欠き2も同様に形成されている(図1参照)。
すなわち、被溶接材1,1の突合せ面の上下端側の各切欠き2は、溶接溶け込み不足を判定するための第1切欠き2aと、溶接溶け込み超過を判定するための第2切欠き2bとを備えてなる。
この場合、第1切欠き2aは、被溶接材1,1の突合せ面の上端部から下端部側に向かって設定される所望長の溶接部αの脚長d1(図1、図2参照)に沿って、かつその脚長d1の先端位置部分を含んで形成される。本実施形態では、第1切欠き2aのほぼ全域が脚長d1の先端位置部分に重なるように形成される。
また第2切欠き2bは、第1切欠き2aに連続(連通)して被溶接材1,1の突合せ面の他端部側に向かって所定長形成される。
これら第1切欠き2a及び第2切欠き2bには、その切欠き2a,2bに溶接溶け込みがされていない場合に、各切欠き2a,2bに向けて投射された超音波を投射された方向とはほぼ正反対方向に反射させる斜面2c,2dが形成される。
すなわち切欠き2は、被溶接材1,1の突合せ面から離れる方向(図中、右方向)に2段、かつ突合せ面の上端部から下端部側に向かう方向に2段となる形状に形成され、この2段形状内に第1切欠き2a及び第2切欠き2bを含んで形成されている。そして、この第1切欠き2a及び第2切欠き2bの被溶接材1上面側に位置する各始端に上記斜面2c,2dが形成されてなる。
図3に示す例では、被溶接材1,1の突合せ面及び第1切欠き2aの上記突合わせ面との対向面間の間隙は、0.2mmに設定されている。この設定値0.2mmは、第1切欠き2a内に溶接溶け込みがされる場合の上記間隙への溶け込みを最小限に抑える一方で、溶接溶け込みがされない場合における後述する空気層の有効な形成に足る最小限の間隙値として設定された値である。
また、第1切欠き2a及び第2切欠き2bの斜面2c,2dが被溶接材1,1の突合せ面に対してなす角度(内角)は各々45°に設定されている。この角度を各々45°に設定したのは、第1切欠き2aや第2切欠き2bに溶接溶け込みがされていない場合に、後述する第1位置I及び第2位置IIから各切欠き2a,2bに向けて投射された超音波が、投射された方向とはほぼ正反対方向に反射させるため等を理由とする。
被溶接材1,1の突合せ面の下端側にも、上記と同様の第1切欠き2a及び第2切欠き2bが形成される。下端側の第1切欠き2a及び第2切欠き2bは、上端側の同切欠き2a,2bに対して、被溶接材厚み方向(図中、上下方向)の中央を真横に貫く線を挟んで対称に、つまり被溶接材1,1の突合せ面の端部からの位置、寸法、形状等を同様にして形成される。
以上のように本発明方法が適用される継ぎ手構造は、超音波を用いた溶接溶け込み深さの良否の判定、検査に好適に構成されている。
次に、図4〜図9を参照しつつ本実施形態に係る溶接溶け込み深さ検査方法を説明する。
まず、図1〜図3に示すように構成された継ぎ手構造を備えた被溶接材1,1の突合せ面の上下端側各部分の突合せ溶接後において、同被溶接材1,1と超音波プローブ3とを、図4に示すように水4中に没入する。被溶接材1,1と超音波プローブ3とを水没させるのは、超音波プローブ3からの超音波(送信波)5を被溶接材1中に入射させ易くし、また、被溶接材1,1からの反射波(受信波)6を超音波プローブ3に入射させ易くするためである。
図4に示す水4中において、被溶接材1,1は固定配置される。
一方、超音波プローブ3は、少なくとも継ぎ手構造の第1切欠き2aの斜面2c及び第2切欠き2bの斜面2dに向けて各々超音波5を投射可能に、実線で示す第1位置I及び二点鎖線で示す第2位置II相互間を移動自在(両方向矢印ロ参照)に配置される。
また超音波プローブ3は、投射された超音波5が第1切欠き2a、第2切欠き2bの斜面2c,2dに各々ほぼ直角に入射されるように、その超音波中心軸を被溶接材1,1の表面、ここでは上面に対して所定の角度傾斜させた状態で配置される。
図4に示す例では、被溶接材1,1と超音波プローブ3が上記のように水4中に配置された状態において、まず、超音波プローブ3を実線で示す第1位置Iに移動させ、継ぎ手構造の第1切欠き2aの斜面2cに向けて超音波5を投射する。そして、その反射波6を測定する(第1工程)。
次に、超音波プローブ3を図4中、二点鎖線で示す第2位置IIに移動させ、継ぎ手構造の第2切欠き2bの斜面2dに向けて超音波5を投射し、その反射波6を測定する(第2工程)。
続いて、上記第1切欠き2aの斜面2c及び第2切欠き2bの斜面2dからの各反射波6に基づいて溶接溶け込み深さの良否(溶接部αの脚長dの適否)を判定する(第3工程)。
以上で被溶接材1,1の突合せ面の上端側部分についての溶接溶け込み深さの良否判定を終了する。この判定が終了すると、続いて、上記被溶接材1,1の突合せ面の下端側部分に対して上記の第1工程から第3工程を実施する。すなわち、被溶接材1,1の突合せ面の下端側部分についての溶接溶け込み深さの良否判定を行い、溶接溶け込み深さの良否の検査(溶接溶け込み深さ検査)を終了する。なお、上記の第1工程と第2工程の実施の順序は逆にしてもよい。
反射波6に基づく溶接溶け込み深さの良否の判定は次のように行われる。
すなわち超音波は、その進行路中に音響インピーダンスが大きく変化する箇所、例えば空気層がある箇所で大きな反射が生じる。
したがって、空気層を形成する切欠き2(2a,2b)中に溶接溶け込みがされていなければ、超音波はその切欠き2位置で大きく反射する。一方、切欠き2中に溶接溶け込みがされていると、切欠き2中に空気層は存在しないので、超音波はその切欠き2位置では殆ど反射することなく、透過する。
いま、図4、図5に示すように、溶接部αにおける溶け込み深さが適正(脚長適正)である場合には、第1位置Iで第1切欠き2aの斜面2cに向けて投射された超音波プローブ3からの超音波5は、斜面2cで反射することなく、溶接部αを透過する。しかし、第2位置IIで第2切欠き2bの斜面2dに向けて投射された超音波プローブ3からの超音波5は、斜面2dで大きく反射し、超音波プローブ3によって大きな反射波6が検出される。
次に図6に示すように、溶接部αにおける溶け込み深さが不足(脚長不足)である場合には、第1位置Iで第1切欠き2aの斜面2cに向けて投射された超音波プローブ3からの超音波5は、斜面2cで大きく反射し、超音波プローブ3によって大きな反射波6が検出される。第2位置IIで第2切欠き2bの斜面2dに向けて投射された超音波プローブ3からの超音波5も斜面、ここでは斜面2dで大きく反射し、超音波プローブ3によって大きな反射波6が検出される。
また図7に示すように、溶接部αにおける溶け込み深さが過剰(脚長過剰)である場合には、第1位置Iで第1切欠き2aの斜面2cに向けて投射された超音波プローブ3からの超音波5は、斜面2cで反射することなく溶接部αを透過する。第2位置IIで第2切欠き2bの斜面2dに向けて投射された超音波プローブ3からの超音波5も斜面、ここでは斜面2dで反射することなく溶接部αを透過する。
すなわち、超音波プローブ3によって反射波6が検出されないか、微弱である場合を反射波なし、大きな反射波6が検出される場合を反射波ありと称すると、超音波5が第1位置Iから投射されたときに反射波なし、第2位置IIから投射されたときに反射波ありとされた場合には脚長適正と判定される。つまり、溶接溶け込み深さ良と判定される。
また、超音波5の投射が第1位置I及び第2位置IIのいずれから行われたときも反射波ありとされた場合には、脚長不足(溶接溶け込み深さ不良)と判定される。
更に、超音波5の投射が第1位置I及び第2位置IIのいずれから行われたときも反射波なしとされた場合には、脚長過剰(溶接溶け込み深さ不良)と判定される。
ここで、超音波の受信波の様子と波形との関係を図8及び図9に例示する。
図8には、脚長適正と判定される場合の超音波の受信波の様子〔(a)図〕と波形〔(b)図〕を示す。また図9には、脚長不足と判定される場合の超音波の受信波の様子〔(a)図〕と波形〔(b)図〕を示す。両図において、6aは被溶接材1の上面からの反射波を示す。
脚長適正と判定される場合には、図8(a)に示すように、第1位置Iで第1切欠き2aの斜面2cに向けて投射された超音波プローブ3からの超音波5は、斜面2cで反射することなく溶接部αを透過する。したがって、同(b)に示すように、受信波の波形中には、被溶接材1の上面からの反射波6aは現われても上記斜面2cからの反射波は現われず、信号強度の小さなノイズNが現われるだけである。図示を省略するが、超音波5は、第2切欠き2bの斜面2dでは反射することなり、受信波の波形中には、被溶接材1の上面からの反射波6a及び信号強度の小さなノイズNに続いて、上記斜面2dからの大きな信号強度の反射波が現われる。
一方、脚長不足と判定される場合には、図9(a)に示すように、第1位置Iで第1切欠き2aの斜面2cに向けて投射された超音波プローブ3からの超音波5は、斜面2cで大きく反射する。したがって、同(b)に示すように、受信波の波形中には、被溶接材1の上面からの反射波6aに続いて、上記斜面2cからの大きな信号強度Sの反射波6が現われる。脚長不足の判定は、上記の斜面2cからの反射波6が現われることのみで可能であるが、正確な判定のためには、第2切欠き2bの斜面2dからも大きな信号強度Sの反射波6が現われることを確認してもよい。
なお、脚長過剰と判定される場合は、受信波の波形中には、被溶接材1の上面からの反射波6aは現われても、上記の斜面2c及び斜面2dからの反射波6は現われず、信号強度の小さなノイズNが続くだけである。
本実施形態によれば、突合せ溶接の継ぎ手構造において、溶接溶け込み不足を判定するための第1切欠きと、溶接溶け込み超過を判定するための第2切欠きとを設けて溶接部の脚長の適否を判定するようにしたので、脚長不足のみならず、脚長過剰も確実に判定できる。すなわち、溶接溶け込み深さの良否を確実に判定可能である。
しかも、このような溶接部の脚長の適否の判定(溶接溶け込み深さの良否の判定)を、被溶接材の突合せ面の両端側各部分に対して行うようにした。ここで、被溶接材の突合せ面の両端側の溶接部の脚長が共に適正であるということは、両端側の溶接部の脚長がほぼ等しいことを表している。このことは、個々の溶接部の強度が適正であることのみならず、被溶接材の突合せ面の両端側各部分の溶接強度のバランスが適正であることをも意味する。したがって、溶接部やその周辺における歪みの発生を防止でき、溶接部の強度や耐久性等を高めることができて、溶接溶け込み深さの不良品を確実に除くことが可能となる。
また、上記のような脚長の適否判定による溶接溶け込み深さの良否の判定、検査を、2種類の切欠きを設けた継ぎ手構造と超音波を用いた測定技術だけで簡単に行うことができる。この溶接溶け込み深さの良否の判定、検査を簡単に行えることによれば、特に量産ラインにおける溶接部の全数検査に適用して大なる効果を発揮できる。
なお、上述した実施形態では、本発明方法に適用される継ぎ手構造として、一対の被溶接材の突合せ面の上下端側各部分を同一脚長に突合せ溶接する継ぎ手構造を例に採って説明したが、これのみに限定されないことは勿論である。例えば、図10に示すように、自動車のデフケース11とリングギア12との突合せ面の全周端部分(360°に亘る周端部分)を同一脚長に突合わせ溶接してそれらデフケース11とリングギア12とを接合する継ぎ手構造に適用することもできる。
1:被溶接材、2:切欠き、2a:第1切欠き、2b:第2切欠き、2c:第1切欠きの斜面、2d:第2切欠きの斜面、5:投射された超音波(送信波)、6,6a:反射波(受信波)、d,d1:脚長、α:溶接部(溶接溶け込み部分)。

Claims (2)

  1. 溶接溶け込みされていない場合に超音波を反射させるための切欠きを被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分に備え、各切欠きは、溶接溶け込み不足を判定するための第1切欠きと、溶接溶け込み超過を判定するための第2切欠きとを備える継ぎ手構造を備えた、被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分の突合せ溶接後において、
    前記継ぎ手構造の第1切欠き又は第2切欠きに向かって超音波を投射し、その反射波を測定する第1工程と、前記継ぎ手構造の第2切欠き又は第1切欠きに向かって超音波を投射し、その反射波を測定する第2工程と、これら第1工程及び第2工程で測定された反射波に基づいて溶接溶け込み深さの良否を判定する第3工程とを、前記被溶接材の突合せ面の両端側各部分又は全周端部分に対して実施し、該部分の溶接溶け込み深さの良否を検査することを特徴とする溶接溶け込み深さ検査方法。
  2. 前記継ぎ手構造は、
    前記第1切欠きが、前記被溶接材の突合せ面の一端部から他端部側に向かって設定される所望長の溶接部の脚長に沿って、かつ該脚長の先端位置部分を含んで形成され、
    前記第2切欠きが、前記第1切欠きに連続して前記被溶接材の突合せ面の他端部側に向かって所定長形成され、
    これら第1切欠き及び第2切欠きには、その各切欠きに溶接溶け込みがされていない場合に、各切欠きに向けて投射された超音波を投射された方向とは反対方向に反射させる斜面が形成され、
    この斜面を含む前記と同様の第1切欠き及び第2切欠きが、前記被溶接材の突合せ面の他端部から一端部側に向かって、該被溶接材の厚み方向中央を貫く線を挟んで対称に形成されてなることを特徴とする請求項1に溶接溶け込み深さ検査方法。
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