JPWO2013051639A1 - ピラゾロキノリン誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
[式中、環Aはベンゼン環等であり、R6は直接結合等である。]
しかしながら、上記化合物において環Bはベンゼン環等を示す。また、上記化合物は、PDE4の阻害活性を有し、各種炎症性疾患に用いられることが記載されているが、PDE9の阻害活性等については記載も示唆もない。
[式中、R1とR2のうち一方は式
の基である。]
<1>式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩。
[式中、
R1は、水素原子であり、
R2は、フェニル基、ピリジニル基およびピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA1群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB1群から選ばれる置換基を有してもよく、
R3は、水素原子またはフッ素原子であり、
R4は、水素原子であり、
R5は、オキセパニル基、ジオキセパニル基、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基であり、
R6は、水素原子であり、
A1群は、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基からなり、
B1群は、ハロゲン原子、シアノ基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルコキシ基およびテトラヒドロピラニル基からなる。
ただし、R2が3−ピリジニル基の場合、4−位の置換基はハロゲン原子または1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基である。]
<2>R2が、フェニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基および5−ピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA2群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB2群から選ばれる置換基を有してもよく、
R5が、4−オキセパニル基、1,4―ジオキセパン−6−イル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、
A2群が、塩素原子、1〜2個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシ基およびエトキシ基からなり、
B2群が、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシメチル基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基および3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基からなる<1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<3>R3が、フッ素原子である<2>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<3.1>R5が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基である<3>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<4>R3が、水素原子であり、
R5が、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基である、<1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<5>R3が、水素原子であり、
R5が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基である、<2>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<6>R2が、フェニル基、3−ピリジニル基および4−ピリジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA3群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB3群から選ばれる置換基を有してもよく、
R3が、水素原子であり、
R4が、水素原子であり、
R5が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、
A3群が、メチル基およびメトキシ基からなり、
B3群が、メチル基、メトキシ基およびメトキシメチル基からなる<1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<7>以下の群から選ばれる化合物またはその薬理学的に許容される塩:
1)7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
2)7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
3)(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
4)8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
5)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
6)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
7)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
8)7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
9)(−)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
10)(−)−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
11)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
12)(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
13)(S)−8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび
14)(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン。
<8>7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<9>(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<10>8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<11>(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<12>7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<13>(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14>1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.1>8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.2>(S)−8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.3>8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.4>(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.5>7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.6>(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<15><1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする医薬組成物。
<16>PDE9の阻害剤である<15>記載の医薬組成物。
<17>脳内cGMP濃度を上昇させるための<15>記載の医薬組成物。
<18><1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を含有してなる、アルツハイマー病における認知機能障害改善剤。
<19><1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を患者に投与する、アルツハイマー病における認知機能障害の改善方法。
<20>アルツハイマー病における認知機能障害の改善に使用される、<1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
上記式において、X2〜X4は炭素原子または窒素原子を表して、フェニル基、ピリジニル基またはピリミジニル基が形成され、
Xn(n=2〜4)が窒素原子のときRxnは存在せず、Xn(n=2〜4)が炭素原子のときRxnは水素原子またはB1群から選ばれる置換基であり、
Rx1およびRx5はそれぞれ独立してA1群から選ばれる基である
ことを意味する。
R1は、水素原子である。
R2はフェニル基、ピリジニル基およびピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA1群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB1群から選ばれる置換基を有してもよい。
R2は、好ましくは、フェニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基および5−ピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA2群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB2群から選ばれる置換基を有してもよい。
R2は、より好ましくは、フェニル基、3−ピリジニル基および4−ピリジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA3群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB3群から選ばれる置換基を有してもよい。
R3は、水素原子またはフッ素原子である。
R4は、水素原子である。
R5は、オキセパニル基、ジオキセパニル基、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基である。
R5は、好ましくは、4−オキセパニル基、1,4−ジオキセパン−6−イル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、より好ましくは、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基である。
R6は、水素原子である。
A1群は、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基からなる。
B1群は、ハロゲン原子、シアノ基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルコキシ基およびテトラヒドロピラニル基からなる。
A2群は、塩素原子、1〜2個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシ基およびエトキシ基からなる。
B2群は、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシメチル基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基および3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基からなる。
A3群は、メチル基およびメトキシ基からなる。
B3群は、メチル基、メトキシ基およびメトキシメチル基からなる。
本発明の化合物は、以下に記載する方法により製造することができる。但し、本発明の化合物の製造方法は、これらに限定されるものではない。
[式中、R1、R3、R4、R5、R6はそれぞれ前記定義と同義であり、P1は2,4−ジメトキシベンジル基等のNH基の保護基を意味し、X1、X2はハロゲン原子を示す。]
本工程は、公知の方法により、式a−1で表される化合物(化合物a−1と表すことがある。以下同様。)とDMF−DMAとの縮合反応の後、ヒドラジン誘導体a−2と反応させることでピラゾール環を構築し、化合物a−3を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物a−1は、公知の方法(例えば、Reuman,Michaelら「Journalof Medicinal Chemistry」、1995年、38巻、p.2531−2540、または、Wentland Mark Pら「Journalof Medicinal Chemistry」、1993年、36巻、p.1580−1596の記載など)に準じて合成できる。
化合物a−2は、市販品をそのまま用いることもでき、また、当業者に公知の手段で合成することもできる。対応するケトン誘導体をヒドラジドイミンに変換し、ボランまたはシアノホウ素化水素ナトリウム等を用いて還元することで製造できる。また、化合物a−2は塩酸塩などの塩として用いることもできる。
本工程は、塩基存在下、化合物a−3を加水分解することにより、化合物a−4を得る工程である。
本工程は、縮合剤を使用して化合物a−4とアミン誘導体a−5とを反応させることで化合物a−6を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本工程は、塩基存在下、化合物a−6を分子内環化し、化合物a―7を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、P1は前記定義と同意義を示す。X1、X3は、ハロゲン原子を示す。Mは、−BF3 −K+,−B(OH)2,式
で表される基、−Sn(n−Bu)3,−ZnBr,−ZnClなどを意味する。]
本工程は、化合物a−7と化合物b−1を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物b−4へ変換する工程である。
化合物a−7は、<製造方法A>等により得ることができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本工程は、化合物a−7とビス(ピナコラト)ジボロンなどとの遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物b−2へ変換する工程である。
化合物a−7は、<製造方法A>等により得ることができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本工程は、化合物b−3と化合物b−2を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物b−4へ変換する工程である。
本工程は、化合物b−4の保護基P1を除去することにより化合物(I)を得る工程である。保護基の脱保護は、多くの公知の文献、例えば、T.Greeneら、「Protective Groups in Organic Synthesis」(John Wiley&sons.Inc.,ニューヨーク、1999年)(以下合成参考文献1という)等に数多く記載されている。アミノ基の脱保護反応は、保護基の種類により異なり、特に限定されないが、例えば、2,4−ジメトキシベンジル基などの場合、酸性条件下で脱保護を行うことが出来る。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Mはそれぞれ前記定義と同義であり、X1、X2、X3はハロゲン原子を示す。]
本工程は、化合物b−1と化合物a−3を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物c−1へ変換する工程である。
本工程は、化合物a−3とビス(ピナコラト)ジボロンなどとの遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物c−2へ変換する工程である。
本工程は、化合物b−3と化合物c−2を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物c−1へ変換する工程である。
本工程は、塩基存在下、化合物c−1を加水分解することにより、化合物c−3を得る工程である。
本工程は、縮合剤を使用して化合物c−3とアンモニア水とを反応させることで化合物c−4を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本工程は、<製造方法A>工程A−4と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例5,26,52,53,54,55などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Mはそれぞれ前記定義と同義であり、X1、X3はハロゲン原子を示す。]
本工程は、公知の方法により、化合物d−1を塩化チオニルと反応させて対応する酸クロリド誘導体に変換した後、ジメチルアミノアクリル酸エチルとの縮合反応を行い、続いてヒドラジン誘導体a−2と反応させることでピラゾール環を構築し、化合物d−2を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物a−2は、市販品をそのまま用いることもでき、また、当業者に公知の手段で合成することもできる。対応するケトン誘導体をヒドラジドイミンに変換し、ボランまたはシアノホウ素化水素ナトリウム等を用いて還元することで製造できる。また、化合物a−2は塩酸塩などの塩として用いることもできる。
本工程は、化合物b−1と化合物d−2を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物d−4へ変換する工程である。
本工程は、化合物d−2とビス(ピナコラト)ジボロンなどとの遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物d−3へ変換する工程である。
本工程は、化合物b−3と化合物d−3を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物d−4へ変換する工程である。
本工程は、公知の方法により、化合物d−4のニトロ基を還元剤によりアミノ基に変換した後、アミノ基とエステルを縮合し分子内環化反応を行い化合物(I)を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。本工程は、具体的には後述する実施例27、41、43、45、51、62などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本工程は、公知の方法により、化合物d−2のニトロ基を還元剤によりアミノ基に変換した後、アミノ基とエステルを縮合し分子内環化反応を行い化合物d−5を得る工程である。
本工程は、化合物b−1で表される化合物と化合物d−5を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物(I)へ変換する工程である。
賦形剤としては、例えば、乳糖、コーンスターチ、結晶セルロース等を、結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等を、崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム等を、滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等を、着色剤としては、例えば、酸化チタン等を、皮膜コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定される訳ではない。
これらの錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の固形製剤は、通常、0.001〜99.5重量%、好ましくは0.01〜90重量%等の一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を含むことができる。
pH調整剤や緩衝剤としては、例えば、有機酸または無機酸および/またはその塩等を、懸濁化剤としては、例えば、メチルセルロース、ポリソルベート80、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を、溶解補助剤としては、例えば、ポリソルベート80、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等を、抗酸化剤としては、例えば、α−トコフェロール等を、保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル等を、等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、塩化ナトリウム、マンニトール等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定される訳ではない。
これらの注射剤は、通常、0.000001〜99.5重量%、好ましくは0.00001〜90重量%等の一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を含むことができる。
使用する基剤原料としては、例えば、医薬品、医薬部外品、化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能である。具体的には、例えば、動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、乳化剤、高級アルコール類、脂肪酸類、シリコン油、界面活性剤、リン脂質類、アルコール類、多価アルコール類、水溶性高分子類、粘土鉱物類、精製水等の原料を挙げることができる。
これらの外用剤は、通常 0.000001〜99.5重量%、好ましくは0.00001〜90重量%等の一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を含むことができる。
(1)光親和性標識基(例えば、ベンゾイル基、ベンゾフェノン基、アジド基、カルボニルアジド基、ジアジリジン基、エノン基、ジアゾ基およびニトロ基等)および化学親和性基(例えば、アルファー炭素原子がハロゲン原子で置換されたケトン基、カルバモイル基、エステル基、アルキルチオ基、α、β−不飽和ケトン、エステル等のマイケル受容体、およびオキシラン基等)等のタンパク質標識基、
(2)−S−S−、−O−Si−O−、単糖(グルコース基、ガラクトース基等)または二糖(ラクトース等)等の開裂可能なリンカー、および酵素反応で開裂可能なオリゴペプチドリンカー、
(3)ビオチン、3−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4H−3a,4a−ジアザ−4−ボラ−s−インダセン−3−イル)プロピオニル基等のフィッシングタグ基、
(4)125I、32P、3H、14Cなどの放射性標識基;フルオレセイン、ローダミン、ダンシル、ウンベリフェロン、7−ニトロフラザニル、3−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4H−3a,4a−ジアザ−4−ボラ−s−インダセン−3−イル)プロピオニル基等の蛍光標識基;ルミフェリン、ルミノール等の化学発光基;ランタノイド金属イオン、ラジウムイオン等の重金属イオン等の検出可能なマーカーまたは
(5)ガラスビーズ、ガラスベット、マイクロタイタープレート、アガロースビーズ、アガロースベッド、ポリスチレンビーズ、ポリスチレンベッド、ナイロンビーズ、ナイロンベッド等の固相担体と結合させる基等。
上記の(1)ないし(5)からなる群より選択される標識基等を上記文献に記載の方法等に準じて本発明の化合物に導入して調製されるプローブは、新たな創薬ターゲットの探索等に有用な標識タンパクの同定のためのケミカルプローブとして用いることができる。
Ac:アセチル
BAST:ビス(2−メトキシエチル)アミノスルファー トリフルオリド
Bn:ベンジル
Boc:tert−ブトキシカルボニル
BOP:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
Bu:ブチル
CAN:セリウムアンモニウムナイトレート
CDI:1,1’−カルボニルジイミダゾール
DAST:ジエチルアミノスルファー トリフルオリド
DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM:ジクロロメタン
DDQ:2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン
DEAD:ジエチルアゾジカルボキシラート
DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシラート
DIBAL−H:ジイソブチルアルミニウムヒドリド
DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4−(ジメチルアミノ)ピリジン
DME:1,2−ジメトキシエタン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMF−DMA:N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
DMSO:ジメチルスルホキシド
DTT:ジチオスレイトール
EDC:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EGTA:グリコールエーテルジアミン四酢酸
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HBTU:O−ベンゾトリアゾール−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
IPA:イソプロピルアルコール
KHMDS:カリウム ビス(トリメチルシリル)アミド
KTB:カリウム tert−ブトキシド
LAH:リチウム アルミナムヒドリド
LDA:リチウムジイソプロピルアミド
LHMDS:リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド
mCPBA:3−クロロ過安息香酸
m−:メタ
MTBE:t−ブチルメチルエーテル
n−:ノルマル
NaBH(OAc)3:ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド
NaHMDS:ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド
NBS:N−ブロモスクシンイミド
NCS:N−クロロスクシンイミド
NIS:N−ヨードスクシンイミド
NMP:N−メチル−2−ピロリジノン
o−:オルト
p−:パラ
Pd(t−Bu3P)2:ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム
Pd2(dba)3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム
Pd(dppf)Cl2・DCM錯体:1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)・DCM錯体
Pd(PPh3)4:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
PdCl2(PPh3)2:ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド
PYBOP:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
t−:ターシャリー
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオリド
TEA:トリエチルアミン
Tf:トリフルオロメタンスルホニル
TFA:トリフルオロ酢酸
TFAA:無水トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
THP:テトラヒドロピラン
TMEDA:N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン
TMS:トリメチルシリル
Tris:トリスヒドロキシメチルアミノメタン
Ts:パラトルエンスルホニル
1H−NMR:プロトン核磁気共鳴スペクトルメトリー
LC−MS:液体クロマトグラフィー−マススペクトルメトリー
Xantphos:4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンチン
Z:ベンジルオキシカルボニル
クロマトグラフィーに関して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーと記載がある場合は、YAMAZEN社製パラレルプレップ(カラム:YAMAZEN社製 Hi−FlashTM Column(Silicagel)、サイズ;S(16×60mm)、M(20×75mm)、L(26×100mm)、2L(26×150mm)、3L(46×130mm)のいずれか)、または、富士シリシア化学株式会社製クロマトグラフィー用シリカゲル球状PSQ 60BTM、富士シリシア化学株式会社製クロマトグラフィー用シリカゲルBW−300TM、ワコーゲル(登録商標)C−200(和光純薬工業)、もしくはMerck Ltd. Japanシリカゲル60(登録商標)(70〜230mesh)を用いた。また、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィーと記載がある場合は、YAMAZEN社製パラレルプレップ(カラム:YAMAZEN社製 Hi−FlashTM Column(Amino)、サイズ;S(16×60mm)、M(20×75mm)、L(26×100mm)、2L(26×150mm)、3L(46×130mm)のいずれか)、あるいは、FUJI SILISIA CHEMICAL LTD. NH SILICA GEL(200〜350mesh)を用いた。
[5−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−7−イル]ボロン酸の合成
4−ブロモ−2−クロロ安息香酸(1g)をDCM(10mL)に懸濁した。その懸濁液に、CDI(960mg)を加え室温にて4時間撹拌した。この溶液を「溶液1」とする。別のフラスコに、窒素雰囲気下、カリウム エチルマロネート(1.1g)をアセトニトリル(20mL)に懸濁し、TEA(1.5mL)を加えた。この溶液を0℃に冷却し、塩化マグネシウム(805mg)を少しずつ加えた後、室温にて2時間撹拌した。この反応液を0℃に冷却し、先に調整した「溶液1」を滴下した。滴下終了後、室温にて17時間撹拌した。さらに50℃で9時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮しDCMを除去した。得られた残渣を0℃に冷却し、酢酸エチル(50mL)と2N塩酸(20mL)を加え室温にて1時間撹拌した。有機層を分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(1.2g)を得た。
ESI−MS m/z 307[M+H]+
エチル 3−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−3−オキソプロピオネート(1.2g)をDMF−DMA(4.7mL)に溶解し、室温にて1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣にエタノール(23mL)と(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ヒドラジン塩酸塩(CAS No.194543−22−1;ChemReach Inc.)(759mg)を加え、室温で15時間撹拌した。その後、2時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜30%〜50%)で精製し、標記化合物(1.5g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.15(t, J=7.2H, 3H), 1.63−1.73(m,1H),1.83−1.91(m,1H),2.22−2.45(m,2H),3.29−3.41(m,2H),3.83−3.93(m,1H),3.99−4.10(m,2H),4.09−4.15(m,2H),7.16(d,J=8.2Hz,1H),7.54(dd,J=8.2Hz、2.0Hz,1H),7.73(d,J=2.0Hz,1H),8.05(s,1H).
ESI−MS m/z 415[M+H]+
エチル 5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(1.5g)をエタノール(28mL)に加え、60℃に加熱して溶解した。この溶液に5N水酸化ナトリウム水溶液(2.1mL)を加え2時間半50℃で撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、CHCl3(100mL)と5N塩酸(12mL)および飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をDCM(31mL)に懸濁し、CDI(825mg)を加え室温にて撹拌した。30分後、この溶液に2,4−ジメトキシベンジルアミン(1.0mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜80%)で精製し、標記化合物(1.6g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.57−1.64(m,1H),1.83−1.90(m,1H),2.18−2.29(m,,1H),2.33−2.44(m,1H),3.27−3.39(m,2H),3.75(s,3H),3.80(s,3H),3.97−4.09(m,2H),4.33−4.26(m,,2H),5.72−5.81(m,1H),6.37−6.44(m,3H),7.08(d,J=8.2Hz,1H),7.17(d,J=8.4Hz,1H),7.49(dd,J=8.2Hz,2.0Hz,1H),7.70(d,J=2.0Hz,1H),7.92(s,1H).
ESI−MS m/z 536[M+H]+
5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(1.6g)をTHF(29mL)に溶解した。この溶液を0℃に冷却し、KTB(434mg)を加えた。この混合物を室温にて26時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、メタノールを加えCHCl3で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にDMFと水を加えた。析出した固体を濾取し、標記化合物(1.1g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.10−2.20(m,2H),2.42−2.55(m,2H),3.67(t,J=11.0Hz,2H),3.68(s,3H),4.02(s,3H),4.19−4.25(m,2H),4.90−5.00(m,1H),5.50(s,2H),6.36(dd,J=8.2Hz,4.2Hz,1H),6.52(d,J=4.2Hz,1H),7.00(d,J=8.2Hz,1H),7.39(d,J=8.4Hz,1H),7.81(d,J=8.4Hz,1H),7.82(s,1H),8.32(s,1H).
ESI−MS m/z 500[M+H]+
7−ブロモ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(200mg)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解した。その溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(132mg)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(15mg)、および酢酸カリウム(118mg)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて130℃で2時間反応した。反応液を室温に戻した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜100%)で精製し、標記化合物(175mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.24(s,6H),1.34(s,6H),2.13−2.22(m,2H),2.42−2.55(m,2H),3.63−3.77(m,2H),3.74(s,3H),4.02(s,3H),4.19−4.25(m,2H),4.97−5.07(m,1H),5.62(s,2H),6.32(dd,J=8.2Hz,4.2Hz,1H),6.50(d,J=4.2Hz,1H),7.03(d,J=8.2Hz,1H),7.68(d,J=10.0Hz,1H),7.95(d,J=10.0Hz,1H),8.02(s,1H),8.34(s,1H).
ESI−MS m/z 546[M+H]+
5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成(150mg)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解した。その溶液に、2N HCl(1mL)を加え、室温で撹拌した。30分後、析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下乾燥させ、標記化合物(104mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.13−2.25(m,2H),2.42−2.60(m,2H),3.71(s,3H),3.72(s,3H),3.81(s,2H),4.17−4.29(m,2H),4.98−5.09(m,1H),5.62(s,2H),6.32(dd,J=8.2Hz,4.2Hz,1H),6.46(d,J=4.2Hz,1H),6.94(d,J=8.2Hz,1H),7.36(d,J=10.0Hz,1H),7.73(s,1H),8.03(d,J=10.0Hz,1H),8.36(s,1H).
ESI−MS m/z 464[M+H]+
7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):2.00−2.09(m,2H),2.10−2.24(m,2H),3.62−3.76(m,2H),3.69(s,3H),3.94(s,3H),3.95−4.04(m,2H),5.18−5.27(m,1H),5.36(brs,2H),6.34−6.37(m,1H),6.63−6.65(m,2H),7.37−7.42(m,2H),8.27−8.29(m,2H).
ESI−MS m/z 454[M+H]+
エチル 5−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸(CAS No.112704−79−7)(10g)のDCM(97mL)懸濁液へ、CDI(8.88g)を加え、室温にて3.5時間撹拌した。この溶液を「溶液1」とする。
別のフラスコ中、カリウム エチルマロネート(15.5g)のアセトニトリル(303mL)懸濁液へ、TEA(15.9mL)、次いで塩化マグネシウム(10.9g)を加え、室温で3時間10分間撹拌した。この反応混合物へ、先に調製した「溶液1」を25分かけて滴下した後、反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応液を減圧下に半量まで濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈し、氷冷下に5N塩酸(250mL)を加えた後、室温にて1時間撹拌した。有機層を分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜20%)で精製し、標記化合物(12.8g)を得た。
ESI−MS m/z 291[M+H]+
エチル 3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−オキソプロパノエート(25.6g)のDMF−DMA(129mL)溶液を、室温で4時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮した。残渣にトルエン(250mL)を加えた。この溶液を、減圧下濃縮した。残渣のエタノール(550mL)を加えた。この溶液を氷浴で冷却した。その溶液へ(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ヒドラジン塩酸塩(15.4g)を加えた。この混合物を1時間かけて室温まで昇温させた後、2時間加熱還流した。この反応液を一晩室温にて撹拌した後、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(400mL)と飽和食塩水(200mL)を加え分配した。有機層を飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜25%)で精製した。得られた粗精製物をMTBE(30mL)とn−ヘプタン(50mL)の混合溶液に懸濁して、室温にて一晩撹拌した。析出している固体を濾取した。得られた固体をMTBE(30mL)とn−ヘプタン(50mL)の混合溶液に懸濁して、室温にて一晩撹拌した。析出している固体を濾取した。乾燥した後、標記化合物(22.8g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.13−1.23(m,3H),1.63−1.73(m,1H),1.77−1.87(m,1H),2.27−2.44(m,2H),3.29−3.44(m,2H),3.91−4.11(m,3H),4.11−4.20(m,2H),7.16−7.24(m,1H),7.39−7.49(m,2H),8.05(d,J=0.59Hz,1H).
ESI−MS m/z 419[M+Na]+
エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(2g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.53g)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(0.18g)および酢酸カリウム(1.48g)の混合物を、真空ポンプ減圧下に1時間乾燥した。乾燥残渣にDMF(20mL)を加え、この混合物を85℃で6時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、セライトTM濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(100mL)と水(100mL)を加え分配した。水層を酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。あわせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜20%)で精製し、標記化合物(2.18g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.12−1.17(m,3H),1.37(s,12H),1.64−1.72(m,1H),1.81−1.85(m,1H),2.30−2.39(m,2H),3.28−3.36(m,2H),3.94−4.08(m,3H),4.13(q,J=7.0Hz,2H),7.29−7.32(m,1H),7.61−7.64(m,1H),7.68−7.70(m,1H),8.05(s,1H).
(±)−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
ESI−MS m/z 546[M+H]+
(±)−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例1(1)で得られたエチル 3−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−3−オキソプロパノエート(2.00g)をDMF−DMA(6.96mL)に溶解し、室温にて1.5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をエタノール(40mL)に溶解した。その溶液に(±)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩(998mg)を加え、2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜30%)で精製し、標記化合物(1.05g)を得た。
ESI−MS m/z 401[M+H]+
(±)−エチル 5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(1.05g)および5M 水酸化ナトリウム水溶液(1.58mL)の混合物をエタノール(20mL)と水(5mL)の混合溶媒中、60℃にて3時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣に5M 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、乾燥剤を濾過した。濾液を減圧下濃縮することで、標記化合物(1g)を得た。
ESI−MS m/z 371[M+H]+
(±)−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(1g)をDCM(20mL)に溶解し、CDI(611mg)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液に2,4−ジメトキシベンジルアミン(0.809mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜40%)で精製し、標記化合物(1.26g)を得た。
ESI−MS m/z 522[M+H]+
(±)−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(1.26g)をTHF(25mL)に溶解し、0℃にてKTB(597mg)を加え、少しずつ室温に昇温させながら12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、水を加え、濾過した。濾物を別途保管した。濾液を酢酸エチルで抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜70%)で精製した。得られたフラクションを先ほど得られた濾物と合わせて濃縮することで、標記化合物(488mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.50−2.62(m,1H),2.72−2.82(m,1H),3.76(s,3H),4.02(s,3H),4.07−4.15(m,1H),4.19−4.32(m,2H),4.35−4.42(m,1H),5.46−5.57(m,3H),6.34(dd,J=8.6Hz,2.2Hz,1H),6.52(d,J=2.2Hz,1H),6.99(d,J=8.6Hz,1H),7.38(dd,J=8.6Hz,1.8Hz,1H),7.82(d,J=1.8Hz,1H),7.89(d,J=8.6Hz,1H),8.32(s,1H).
ESI−MS m/z 506[M+Na]+
(±)−7−ブロモ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(300mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(204mg)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(13.6mg)および酢酸カリウム(182mg)の混合物を1,4−ジオキサン(15mL)とDMSO(1mL)の混合溶媒中にて、マイクロウェーブ反応装置を用い、130℃にて3時間反応させた。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルパッドに供し、酢酸エチルで溶出することで標記化合物(428mg)を粗精製物として得た。
ESI−MS m/z 532[M+H]+
エチル 5−[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾ−ル−4−カルボキシレートの合成
製造例3(1)で得られたエチル 3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−オキソプロパノエート(45g)のDMF−DMA(165mL)溶液を、50℃で2時間15分間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮した。残渣にトルエン(200mL)を加え、再び減圧下濃縮した。残渣にエタノール(950mL)を加え50℃に加温した。その溶液へ(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩(21.6g)の水溶液(60mL)を35分間かけて滴下で加えた。得られた反応混合物を、50℃で2時間10分間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下に半分量まで濃縮した。残渣へ水(200mL)を加え、減圧下にエタノールを留去した。得られた残渣に酢酸エチル(500mL)を加え、有機層を分配した。水層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜15%)で精製し、次いでショートパスNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,33%)で精製し、標記化合物(43.1g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.19(t,J=7.2Hz,3H),2.19−2.49(m,2H),3.87−4.07(m,3H),4.11−4.25(m,3H),4.58−4.65(m,1H),7.17−7.26(m,1H),7.39−7.47(m,2H),8.06(s,1H).
ESI−MS m/z 407[M+Na]+
エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(43.1g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(34.3g)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(4.59g)および酢酸カリウム(33.1g)の混合物を、真空ポンプ減圧下に1時間乾燥した。乾燥残渣のDMF(430mL)溶液を、80℃で3時間10分間撹拌した。反応液を室温に戻した後、セライトTM濾過した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣へ酢酸エチル(430mL)と飽和食塩水(200mL)を加え、5分間撹拌した。不溶物をセライトTMを通して濾去した。濾液から有機層を分配した。水層を酢酸エチル(50mL)で再抽出した。あわせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜15%)で精製し、標記化合物(51.9g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.16(t,J=7.2H,3H),1.37(s,12H),2.15−2.49(m,2H),3.85−4.06(m,3H),4.14(q,J=7.2Hz,2H),4.20(dd,J=15.6,8.4Hz,1H),4.57−4.66(m,1H),7.30(t,J=7.2Hz,0.5H),7.35(t,J=7.2Hz,0.5H),7.63(dd,J=5.6、2.0Hz,1H),7.70(dd,J=7.2,2.0Hz,1H),8.06(s,1H).
エチル 5−[2−ニトロー4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
4−ブロモ−2−ニトロ安息香酸(10g)をアセトニトリル(50mL)に溶解した。その溶液に、塩化チオニル(3.2mL)を加え加熱還流下にて3時間撹拌した。反応液を氷水で冷却し、トリエチルアミン(11.3mL)を滴下した。さらに、エチル 3−ジメチルアミンアクリレート(6.4mL)を滴下した。室温で3時間撹拌した後、(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩(6.2g)を水(10mL)に溶かし、この水溶液を反応液に滴下した。その後、室温で60時間撹拌した。反応液に水(50mL)と酢酸エチル(200mL)を加え、分配した。有機層を2N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル(5mL)を加え、加熱還流下で溶解させた。その溶液を氷水で冷却した。1時間後、析出した固体を濾取し、粗精製物(7.5g)を得た。さらに濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にMTBE(10mL)を加え、析出した固体を濾取し、標記化合物(1.5g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.13(td,J=7.2Hz,1.6Hz,3H),2.15−2.34(m,1H),2.39−2.55(m,1H), 3.85−4.14(m,5H),4.21(q,J=7.7Hz,1H),4.47−4.62(m,1H),7.21(d,J=8.2Hz,0.5H),7.26(d,J=8.2Hz,0.5H),7.88(t,J=2.2Hz,0.5H),7.88(t,J=2.2Hz,0.5H),8.02(s,1H),8.35(d,J=2.2Hz,0.5H)8.37(d,J=2.2Hz,0.5H).
ESI−MS m/z 410[M+H]+
エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(650mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(483mg)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(64.7mg)および酢酸カリウム(467mg)の混合物を、真空ポンプ減圧下に1時間乾燥した。乾燥した残渣にDMF(6.5mL)を加え、混合物を80℃で4時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、セライトTM濾過した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣へ水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、標記化合物(417mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.07−1.11(m,3H),1.38(s,12H),2.14−2.31(m,1H),2.41−2.53(m,1H),3.85−4.11(m,5H),4.12−4.24(m,1H),4.49−4.57(m,1H),7.29−7.40(m,1H),8.02−8.03(m,1H),8.13−8.16(m,1H),8.58−8.60(m,1H).
(±)−エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例7と同様の方法により、4−ブロモ−2−ニトロ安息香酸(2.5g)と製造例15で得られた(±)−オキセパン−4−イルヒドラジン 塩酸塩(1.69g)から、標記化合物(369mg)を得た。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.13(t,J=7.2Hz,3H),1.48−1.65(m,1H),1.76−1.91(m,1H),1.95−2.21(m,2H),2.27−2.51(m,2H),3.54−3.73(m,2H),3.78−3.88(m,2H),4.02−4.13(m,3H),7.20(d,J=8.0Hz,0.5H),7.21(d,J=8.0Hz,0.5H),7.87(dd,J=8.0,2.0Hz,0.5H),7,88(dd,J=8.0,2.0Hz,0.5H),8.00(s,0.5H),8.01(s,0.5H),8.35(d,J=2.0Hz,0.5H),8.36(d,J=2.0Hz,0.5H).
ESI−MS m/z 462[M+Na]+
エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−[2−ニトロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
4−ブロモ−2−ニトロ安息香酸(2.5g)の塩化チオニル(2.93mL)溶液を80℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。残渣へトルエン(3mL)を加えた後、減圧下に濃縮した。再度残渣へトルエン(3mL)を加えた後、減圧下に濃縮した。得られた酸クロリドのアセトニトリル(8mL)溶液を、エチル 3−ジメチルアミノアクリレート(1.46g)とTEA(2.83mL)のアセトニトリル(30mL)溶液へ、室温で6分間かけて滴下した。得られた反応混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物へ、酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣へMTBEと水を加え、有機層を分配した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン,33〜66%)で精製し、標記化合物(2.55g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):0.91(t,J=7.2Hz,3H),3.11(s,3H),3.39(s,3H),3.89(q,J=7.2Hz,2H),7.25(d,J=8.0Hz,1H),7.74(d,J=8.0,1.6Hz,1H),8.00(s,1H),8.19(d,J=1.6Hz,1H).
ESI−MS m/z 393[M+Na]+
(Z)−エチル 2−(4−ブロモ−2−ニトロベンゾイル)−3−(ジメチルアミノ)アクリレート(642mg)のアセトニトリル(8mL)溶液へ、製造例16で得られた(1,4−ジオキセパン−6−イル)ヒドラジン 塩酸塩(341mg)の水(2mL)を室温で加えた。反応混合物を室温で終夜、ついで50℃で9.5時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応混合物へ酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン,20〜33%)で精製し、標記化合物(408mg)を得た。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.12(t,J=7.2Hz、3H),3.70−3.83(m,2H),3.87−4.11(m,6H),4.20−4.39(m,3H),7.17(d,J=8.0Hz,1H),7.88(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),8.05(s,1H),8.35(d,J=2.0Hz,1H).
ESI−MS m/z 464[M+Na]+
エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(200mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(138mg)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(19mg)および酢酸カリウム(134mg)の混合物を、真空ポンプ減圧下に50分間乾燥した。乾燥残渣のDMF(3mL)溶液を、80℃で2時間20分間撹拌した。反応混合物へPd(dppf)Cl2・DCM錯体(19mg)加えた後、反応液を80℃で3時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮した。得られた残渣へ飽和食塩水と酢酸エチルを加え、室温で5分間撹拌した。有機層を分配した。水層を酢酸エチルで再抽出した。あわせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン,33〜50%)で精製し、標記化合物(183mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.08(t,J=6.8Hz,3H),1.38(s,12H),3.69−3.81(m,2H),3.85−4.10(m,6H),4.22−4.38(m,3H),7.28(d,J=7.6Hz,1H),8.05(s,1H),8.13(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),8.57(d,J=1.2Hz,1H).
4−ブロモ−2,5−ジフルオロ安息香酸(395mg)をDCM(3.6mL)に懸濁した。その溶液に、CDI(378mg)を加え室温にて約3時間撹拌した。この溶液を「溶液1」とする。別のフラスコに、窒素雰囲気下、カリウム エチルマロネート(567mg)をアセトニトリル(11mL)に懸濁し、TEA(0.58mL)、塩化マグネシウム(397mg)を順次加えた後、室温にて約3時間撹拌した。この反応液に先に調整した「溶液1」を滴下した。滴下終了後、室温にて約20時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(50mL)を加え0℃に冷却し、5N塩酸(25mL)を加え室温にて1時間撹拌した。有機層を分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜7%)に供し、標記化合物(420mg)を得た。
ESI−MS m/z 329、331[M+ Na]+
エチル 3−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−3−オキソプロパノエート(420mg)をDMF−DMA(2mL)に溶解し、室温にて約1.5時間撹拌し、更に45℃で30分間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣にエタノール(6mL)と(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ヒドラジン塩酸塩(250mg)を加え、90℃で40分間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,14%〜35%〜52%)に供し、標記化合物(400mg)を得た。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.21(t, J=7.1Hz, 3H),1.63−1.73(m,1H),1.78−1.87(m,1H),2.27−2.44(m,2H),3.33−3.43(m,2H),3.92−4.22(m,5H),7.09−7.14(m,1H),7.44−7.50(m,1H),8.05(s,1H).
ESI−MS m/z 423[M+Na]+
製造例11−1に準じて(R)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩から、標記化合物を合成した。
ESI−MS m/z 423[M+Na]+
(±)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成(方法A)
キシレートの合成
3−オキソテトラヒドロフラン(5.70g)をメタノール(150mL)に溶解し、ベンジル カルバゼート(10g)をこの溶液に加えた。混合物を室温にて12時間撹拌した。反応液を濃縮した。14.8gの残渣を粗精製物として得た。これ以上精製せずに次の反応に用いた。
ベンジル 2−[ジヒドロフラン−3(2H)−イリデン]ヒドラジンカルボキシレート(14.8g)を水(96mL)に懸濁した。この懸濁液に酢酸(42.1mL)を室温にて加えた。この混合物を室温にて1時間撹拌した。懸濁液が溶液になった。この溶液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(4.0g)を少しずつ加えた。この混合液を室温にて2時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した。5N水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した。この混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/酢酸エチル,5%)で精製した。標記化合物(13.9g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.73−1.80(m,1H),1.92−2.06(m,1H),3.66−3.82(m,3H),3.82−4.03(m,2H),5.14(s,2H),7.31−7.40(m,5H).
キラルHPLCを用いて次の条件で標記化合物が光学分割可能であること見出した。光学分割条件 [Daicel社製 CHIRALPAC(登録商標) OD−H, 10%エタノール/n−ヘキサン、保持時間:12.39分、13.5分]
ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(32.3mg)をメタノール(3mL)に溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素(
50%含水品)(17mg)を加え、水素雰囲気下室温にて2時間撹拌した。反応液を濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をメタノール(1mL)に溶解した。この溶液に4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(3mL)を加えた。この混合物を室温にて3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、標記化合物(4.9mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CD3OD)δ(ppm):1.90−2.10(m,1H),2.19−2.32(m,1H),3.53−4.35(m,5H).
(±)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成(方法B)
3−オキソテトラヒドロフラン(10.38g)をメタノール(200mL)に溶解し、t−ブチル カルバゼート(17.53g)をこの溶液に加えた。混合物を室温にて12時間撹拌した。反応液を濃縮し、標記化合物(27.3g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.52(s,9H),2.46(t,J=6.9Hz,2H),4.10(t,J=6.9Hz,2H),4.33(s,2H).
t−ブチル 2−[ジヒドロフラン−3(2H)−イリデン]ヒドラジンカルボキシレート(17.26g)を水(130mL)に懸濁した。この懸濁液に酢酸(57.2mL)を室温にて加えた。この混合物を室温にて1時間撹拌した。この溶液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(5.36g)少しずつ加えた。この混合液を室温にて2時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した。5N水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した。この混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール/酢酸エチル)で精製した。標記化合物(15.3g)を得た。
(±)−t−ブチル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(5g)をメタノール(40mL)に溶解した。この溶液に4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(40mL)を加えた。この混合物を室温にて一晩撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルと水とメタノールでトリチュレートした。析出している固体を濾取し、標記化合物(2.09g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CD3OD)δ(ppm):1.92−2.02(m,1H),2.19−2.30(m,1H),3.70−3.84(m,3H).
(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成
無水フタル酸(30.0g)とt−ブチル カルバゼート(CAS No.870−46−2)(26.8g)のトルエン(600mL)懸濁液を、ディーンスタークトラップを用いて、3.25時間アゼオトロピックに還流した。不溶物を熱時に濾去した。濾液を約3分の1量まで減圧下に濃縮し、ついで氷冷した。析出した固体を濾取した。得られた固体を、酢酸エチル(750mL)に溶解し、ショートパスNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル100%)で精製した。目的分画を濃縮後、残渣を酢酸エチル(20mL)でトリチュレートした。得られた固体を濾取し、減圧下に乾燥して、標記化合物(16.4g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.52(s,9H),6.55(brs,1H),7.79(dd,J=5.6,3.2Hz,2H),7.91(dd,J=5.6,3.2Hz,2H).
氷冷下、(R)−(−)−3−ヒドロキシテトラヒドロフラン(CAS No.86087−24−3)(4.84g)、t−ブチル (1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)カルバメート(12g)とトリフェニルホスフィン(18.0g)のTHF(160mL)溶液へ、DEAD(11.5mL)を5分間かけて滴下した。この反応混合物を0℃で3分間、ついで室温で7時間40分間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,20%)で精製し、標記化合物(12.4g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.29(s,6H),1.53(s,3H),2.15−2.33(m,2H),3.63−3.97(m,4H),4.84−4.94(m,0.33H),5.04−5.14(m,0.67H),7.75−7.84(m,2H),7.87−7.94(m,2H).
ESI−MS m/z 355[M+Na]+
光学純度分析 >98%ee [IC, 10%エタノール/n−ヘキサン、保持時間:9.7分]
氷冷下、(S)−t−ブチル (1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)(テトラヒドロフラン−3−イル)カルバメート(12.3g)のTHF(125mL)溶液へ、メチルヒドラジン(3.94mL)を2分間かけて滴下した。この反応混合物を0℃で30分間、室温で3日間、ついで50℃で4時間撹拌した。反応混合物を氷冷後、反応液から不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜14%)で精製し、標記化合物(7.04g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.48(s,9H),2.00−2.11(m,2H),3.67−3.82(m,4H),3.87(dd,J=8.8,7.2Hz,1H),3.97(dd,J=15.2,7.2Hz,1H),4.67−4.80(m,1H).
ESI−MS m/z 225[M+Na]+
(S)−t−ブチル (テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(7.04g)を4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(60mL)に溶解した。得られた反応混合物を室温で25分間、ついで50℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。残渣をMTBEとエタノールでトリチュレートした。この懸濁液を減圧下に濃縮して、標記化合物(4.85g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CD3OD)δ(ppm):1.90−2.04(m,1H),2.19−2.32(m,1H),3.70−3.84(m,3H),3.86−4.02(m,2H).
(±)−オキセパン−4−イルヒドラジン 塩酸塩の合成
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(CAS No.29943−42−8)(10.0g)のDCM(400mL)溶液へ、室温でボロントリフルオリド・ジエチルエーテル錯体(13.8mL)を加えた。この反応液を−25℃に冷却した。反応混合物へ、トリメチルシリルジアゾメタン(2M n−ヘキサン溶液、55mL)を40分間かけて滴下で加えた後、同温で2.5時間撹拌した。反応混合物へ水(40mL)を加え、室温で撹拌した。有機層を分配した。有機層を、飽和塩化アンモニウム水溶液:28%アンモニア水=10:1(55mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜14%)で精製して標記化合物(3.80g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.82−1.89(m,2H),2.65−2.72(m,4H),3.85−3.94(m,4H).
製造例13−(1)(2)と同様の方法により、オキセパン−4−オン(3.80g)とt−ブチルカルバゼート(3.61g)から、標記化合物(4.60g)を得た。
ESI−MS m/z 253[M+Na]+
製造例13−(3)と同様の方法により、(±)−t−ブチル 2−(オキセパン−4−イル)ヒドラジンカルボキシレート(4.60g)から、標記化合物(3.72g)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):1.50−1.82(m,4H),2.02−2.34(m,2H),3.08−3.18(m,1H),3.47−3.57(m,2H),3.61−3.74(m,2H).
(1,4−ジオキセパン−6−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成
氷冷下、エチレングリコール(20.8g)とボロントリフルオリド ジエチルエーテル錯体(0.255mL)の混合物へ、エピクロロヒドリン(31g)を1時間かけて、滴下で加えた。反応混合物を室温で1時間10分間、次いで80℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に戻した。氷冷した水酸化カリウム粉末(20.7g)の1,4−ジオキサン(110mL)溶液へ、反応混合物を45分間かけて、滴下で加えた。得られた反応液を、室温で30分撹拌した。反応液中の不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣を蒸留で精製し、沸点58〜62℃/0.3mmHgの留分を得た。この物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜75%)で精製し、標記化合物(3.11g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.10(t,J=6.4Hz,1H),2.65(dd,J=4.8,2.8Hz,1H),2.82(t,J=4.8Hz,1H),3.16−3,21(m,1H),3.46(dd,J=12.0,6.0Hz,1H),3.57−3.78(m,3H),3.81−3.89(m,2H).
55℃に加温したリチウムテトラフルオロボレート(415mg)と水酸化リチウム(69mg)の1,4−ジオキサン(200mL)溶液へ、2−(オキシラン−2−イルメトキシ)エタノール(3.11g)の1,4−ジオキサン(200mL)溶液を、4時間20分間かけて、滴下で加えた。反応混合物を50℃で50分間、ついで室温で10分間撹拌した。反応液中の不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,40%〜50%)で精製した。ついで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/n−ヘキサン50%〜100%)で再精製し、標記化合物(56mg)を得た。
さらに、不純物を含んだ分画を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル,100%)で再精製し、標記化合物(212mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.57(brd,J=8.8Hz,1H),3.70−3.77(m,2H),3.82−3.91(m,6H),3.96(brs,1H).
氷冷下、1,4−ジオキセパン−6−オール(265mg)、製造例14−(1)で得られたt−ブチル (1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)カルバメート(560mg)とトリフェニルホスフィン(840mg)のTHF(10mL)溶液へ、DEAD(2.2Mトルエン溶液,1.55mL)を3分間かけて滴下で加えた。この反応混合物を0℃で6分間、ついで室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣へトルエン(2.5mL)を加えた後、析出物を濾去した。濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,20%)で精製し、標記化合物(713mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.28(s,5.4H),1.50(s,3.6H),3.60−3.72(m,4H),4.02−4.11(m,2H),4.13−4.21(m,2H),4.64−4.71(m,0.4H),4.83−4.92(m,0.6H),7.77−7.83(m,2H),7.89−7.96(m,2H).
ESI−MS m/z 385[M+Na]+
t−ブチル 1,4−ジオキセパン−6−イル(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)カルバメート(710mg)のTHF(7mL)溶液へ、メチルヒドラジン(0.21mL)を1分間かけて滴下した。反応混合物を室温で3日間、ついで50℃で11時間撹拌した。反応混合物を室温に戻した後、反応液から不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣へトルエンを加えた後、析出物を濾去した。濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,15%〜25%)で精製し、標記化合物(393mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.47(s,9H),3.67−3.88(m,6H),3.94(d,J=6.8Hz,4H),4.40−4.60(m,1H).
ESI−MS m/z 255[M+Na]+
t−ブチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)ヒドラジンカルボキシレート(392mg)のジオキサン(3mL)溶液へ、4M塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(3mL)を加えた。反応混合物を室温で終夜、ついで50℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮して、標記化合物(341mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):3.38(quint,J=4.4Hz,1H),3.62−3.74(m,4H),3.80(dd,J=12.8,4.4Hz,2H),3.86(dd,J=12.8,4.4Hz,2H).
(±)−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成
1H−NMR(400MHz,CD3OD)δ(ppm):1.53−1.64(m,1H),1.72−1.87(m,2H),1.98−2.09(m,1H),3.06−3.15(m,1H),3.59−3.72(m,3H),3.81−3.90(m,1H).
(3SR,4RS)−4−ヒドラジニルテトラヒドロフラン−3−オール塩酸塩の合成
3,4−エポキシテトラヒドロフラン(3.33mL)とt−ブチルカルバゼート(6.14g)を2−プロパノール(15mL)に溶解し90℃に加熱した。3日後にt−ブチルカルバゼート(6.3g)を追加した。更に2日加熱撹拌した後、室温まで冷却し、反応液を減圧下濃縮した。残渣にキシレンを加え、再び減圧下濃縮した。残渣にクロロホルム、飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、標記化合物(5.78g)を得た。
ESI−MS m/z 241[M+Na]+
t−ブチル 2−((3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(5.78g)のメタノール溶液(30mL)に氷冷下で4M塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(50mL)を加えた後、室温に昇温し、終夜撹拌した。反応液を濃縮し、標記化合物(5g)を得た。
1H−NMR(400MHz, CD3OD)δ(ppm):3.49−3.54(m,1H),3.57−3.63(m,1H),3.65(dd,J=9.67,2.64Hz,1H),3.70−3.76(m,1H),3.96−4.08(m,2H),4.28−4.32(m,1H).
(2,4,6−トリメチルピリジン−3−イル)ボロン酸の合成
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):2.50(s,3H),2.63(s,3H),2.67(s,3H),7.52(s,1H).
2−ブロモ−5−(メトキシメチル)−1,3−ジメチルベンゼンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.41(s,6H),3.38(s,3H),4.35(s,2H),7.05(s,2H).
3−ブロモ−6−クロロ−2,4−ジメチルピリジンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.39(s,3H),2.65(s,3H),7.06(s,1H).
3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.34(s,3H),2.57(s,3H),3.88(s,3H),6.46(s,1H).
3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成
2−アミノ−5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン(15g)を硫酸(14.2mL)および水(212mL)の混合溶液に溶解させた。その溶液に、0℃にて亜硝酸ナトリウム(6.18g)の水(31mL)溶液を加えた。その反応液を室温にて1時間撹拌した後、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、乾燥剤を濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣にMTBEを加え固体を析出させた後、濾過した。濾物をMTBEで洗浄することで、標記化合物(13.7g)を得た。
ESI−MS m/z 204[M+H]+
5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−オール(7g)、ヨウ化メチル(21.6mL)、および炭酸銀(19.1g)の混合物を、クロロホルム(140mL)溶媒中、室温にて36時間撹拌した。反応液をシリカゲルパッドに供し、(酢酸エチル:n−ヘプタン=2:8)の混合溶媒を用いて溶出した。得られた溶液を減圧下濃縮することで、標記化合物(6.98g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.32−2.35(m,3H),2.56−2.58(m,3H),3.88(s,3H),6.43−6.48(m,1H).
ESI−MS m/z 216[M+H]+
(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)ボロン酸の合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.31(s,3H),2.48(s,3H),3.89(s,3H),4.77(brs,2H),6.35(s,1H).
3−クロロ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成
製造例22で得られた3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(800mg)をDMF(4mL)に加えた。この溶液にNCS(494mg)を加え、80℃にて14時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製した。標記化合物(930mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.51(s,3H),2.56(s,3H),3.98(s,3H).
3−ブロモ−5−クロロ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(930mg)をTHF(10mL)に加えた。この溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(2.6M、n−ヘキサン溶液、1.428mL)を加え、同温度にて1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(300mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.31(s,3H),2.38(s,3H),3.99(s,3H),6.62(s,1H).
2−クロロ−4,6−ジメチルピリジン−3−アミン(2.85g)を臭化水素酸(15mL,48%水溶液)に溶解し、0℃に冷却した。その溶液に亜硝酸ナトリウム(1.51g)の水(2mL)溶液をゆっくりと滴下し、0℃にて15分撹拌した。その溶液に臭化銅(I)(4.18g)の臭化水素酸(5mL,48%水溶液)懸濁液を滴下し、0℃にて10分撹拌した後、60℃にて1時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、酢酸エチルで抽出した。有機層をそのままNH−シリカゲルパッドに供し、酢酸エチルで溶出した。得られた溶液を減圧下濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜30%)で精製し、標記化合物(2.97g)を得た。
ESI−MS m/z 220[M+H]+
3−ブロモ−2−クロロ−4,6−ジメチルピリジン(2.97g)およびナトリウムメトキシド(11.0mL,28%メタノール溶液)の混合物をDMF(30mL)溶媒中、80℃にて36時間撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(2.33g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.33−2.34(m,3H),2.36−2.38(m,3H),3.98(s,3H),6.61−6.64(m,1H).
ESI−MS m/z 216[M+H]+
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.37−2.42(s,3H),2.47−2.52(s,3H),3.99(s,3H),5.91(s,2H),6.60−6.67(s,1H).
4−ブロモ−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジンの合成
2−メトキシ−ピリジン−4−イルアミン(15g)とNBS(47.3g)の混合物を酢酸(150mL)溶媒中、室温にて3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に0℃にて5M 水酸化ナトリウム水溶液(200mL)を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をそのままシリカゲルパッド(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%)で精製し、標記化合物(32.4g)を得た。
ESI−MS m/z 283[M+H]+
3,5−ジブロモ−2−メトキシピリジン−4−アミン(16g)、トリメチルボロキシン(19.8mL)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(4.15g)、および炭酸カリウム(23.5g)の混合物を1,4−ジオキサン(320mL)および水(32mL)の混合溶媒中で12時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣に水と酢酸エチルを加え、セライトTM濾過した。濾液を酢酸エチルで抽出し、有機層をシリカゲルパッド(NH−シリカゲル)に供し、酢酸エチルで溶出した。得られた溶液にNH−シリカゲル(30g)を加え、減圧下濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜30%)で精製し、標記化合物(4.43g)を得た。
ESI−MS m/z 153[M+H]+
臭化銅(I)(12.1g)と亜硝酸t−ブチル(7.07mL)の混合物をアセトニトリル(80mL)溶媒中、70℃にて10分撹拌した。その反応液に同温度にて2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−アミン(3.9g)のアセトニトリル(40mL)溶液を滴下し、70℃にて1時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、室温にて30分撹拌した。反応液をセライトTM濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン,100%、続いてNH−シリカゲルパッド,n−ヘプタン,100%、)で精製し、標記化合物(4.3g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.28−2.29(m,3H),2.29−2.31(m,3H),3.93(s,3H),7.77−7.84(m,1H).
ESI−MS m/z 216[M+H]+
(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸の合成
THF(1.2L)にジイソプロピルアミン(92mL)を加え、窒素雰囲気下、−18℃に冷却した。この溶液に2.69M n−ブチルリチウム へキサン溶液(224mL)滴下した。滴下終了後、この混合物を撹拌しながら20分かけて−5℃まで昇温した。反応液を−73℃に冷却した。この反応液に2−フルオロ−5−メチルピリジン(61g)のTHF溶液(240mL)を滴下した。反応混合物を−75℃にて3時間半撹拌した。この反応液にヨウ素(139g)のTHF溶液(24mL)を滴下した。反応混合物を−75℃にて1時間55分撹拌した。反応終了後、同温度で水(220mL)を反応液に加えた。混合物を5分間同温で撹拌した。反応液を室温に戻した後、水(1.2L)を加えた。この混合物に、チオ硫酸ナトリウム五水和物(136g)水溶液(300mL)と水(300mL)を加え、10分間撹拌した。この混合物をMTBE(1.2L)で抽出した。有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄した。合わせた水層をMTBE(1L)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除き、濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタンを加え、冷却した。析出した固体を濾取した。n−ヘプタンで洗浄した。濾液を冷却し、析出した固体を濾取した。この操作を5回繰り返すことで、標記化合物(109.69g)得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.29−2.31(m,3H),7.93−8.14(m,2H).
ESI−MS m/z 238[M+H]+
THF(1.2L)にジイソプロピルアミン(88mL)を加え、窒素雰囲気下、−18℃に冷却した。この溶液に2.69M n−ブチルリチウム へキサン溶液(215mL)滴下した。滴下終了後、この混合物を撹拌しながら30分かけて−5℃まで昇温した。反応液を−72℃に冷却した。この反応液に2−フルオロ−3−ヨード−5−メチルピリジン(109.69g)のTHF溶液(240mL)を滴下した。反応混合物を−74℃にて1時間半撹拌した。この反応液にヨウ化メチル(36mL)のTHF溶液(160mL)を滴下した。反応混合物を−70℃〜−74℃にて2時間撹拌した。反応終了後、同温度で水(200mL)を反応液に加えた。混合物を2分間同温で撹拌した。反応液を室温に戻した後、水(1.2L)を加えた。この混合液を3分間撹拌した。更に水(300mL)を加えた。この混合物をMTBE(1.2L)で抽出した。有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄した。合わせた水層をMTBE(1L)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除き、濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン(100mL)を加え、冷却した。析出した固体を濾取した。n−ヘプタンで洗浄した。濾液を冷却し、析出した固体を濾取した。この操作を2回繰り返すことで、標記化合物(86.9g)得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.39−2.40(m,6H),7.80−7.82(m,1H).
ESI−MS m/z 252[M+H]+
2−フルオロ−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジン(97.4g)のTHF(954mL)に、20℃で、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(185mL)を加えた。この混合物を55℃〜65℃にて2時間撹拌した。反応液を冷却した後、MTBE(1L)と水(1L)を加えて分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した。合わせた水層をMTBE(500mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過して乾燥剤を除き、濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン(50mL)を加え、0℃にて1時間撹拌した。析出した固体を濾取した。冷やしたn−ヘプタン(10mL)で固体を洗浄した。標記化合物(42.6g)得た。濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン(5mL)を加え、0℃にて30分撹拌した。析出した固体を濾取した。冷やしたn−ヘプタン(2mL)で固体を洗浄した。標記化合物(20.2g)得た。濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン(5mL)を加え、0℃にて30分撹拌した。析出した固体を濾取した。冷やしたn−ヘプタン(2mL)で固体を洗浄した。標記化合物(10.7g)得た。合わせて標記化合物(73.5g)得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.33−2.34(m,3H),2.36−2.38(m,3H),3.92(s,3H),7.76(s,1H).
ESI−MS m/z 264[M+H]+
4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン(2.0g)のTHF(40mL)を−78℃に冷却した。この溶液に、2.69M n−ブチルリチウム へキサン溶液(6.5mL)を10分間かけて滴下した。この混合物を−78℃にて20分間撹拌した。この混合物にホウ酸トリイソプロピル(5.26mL)を5分間かけて滴下した。この混合物を1.5時間かけて20℃まで昇温しながら撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。水層をクエン酸で中和した。この水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過して乾燥剤を除去した後、濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBEを加えトリチュレートした。析出した固体を濾取した。この固体を一番晶とする。濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBEを加えトリチュレートした。析出した標記化合物(551mg)を濾取した。一番晶を酢酸エチルに懸濁した。少量のMTBEを加えトリチュレートした。析出した標記化合物(553.3mg)濾取した。濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBEを加えトリチュレートした。析出した標記化合物(121.1mg)を濾取した。合わせて標記化合物(1.23g)得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.19−2.20(m,3H),2.23−2.24(m,3H),3.91(s,3H),4.94(brs,2H),7.74(s,1H).
ESI−MS m/z 182[M+H]+
3−ブロモ−2,4,6−トリメチルピリジン(15.6g)、NBS(13.9g)および過酸化ベンゾイル(567mg)の混合物を四塩化炭素(300mL)溶媒中で2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、濾過し、濾物を四塩化炭素で洗浄した。得られた濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(8.00g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.39−2.42(m,3H),2.66−2.69(m,3H),4.44(s,2H),7.15(s,1H).
2−ニトロプロパン(1.96mL)のメタノール(40mL)溶液に、室温にてナトリウムメトキシド(1.16g)を加え、同温度にて20分撹拌した。その反応液に、3−ブロモ−6−(ブロモメチル)−2,4−ジメチルピリジン(2.00g)を加え、50℃にて5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(565mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.42−2.55(m,3H),2.72−2.85(m,3H),7.60−7.70(m,1H),10.00(s,1H).
5−ブロモ−4,6−ジメチルピコリンアルデヒド(565mg)のDCM(10mL)溶液に、0℃にてBAST(1.07mL)を加え、少しずつ室温まで昇温させながら12時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(415mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.47(s,3H),2.71(s,3H),6.39−6.70(m,1H),7.33(s,1H).
3−ブロモ−(6−フルオロメチル)−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
製造例26(2)にて得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(300mg)、NBS(247mg)、および過酸化ベンゾイル(10.1mg)の混合物を四塩化炭素(6mL)溶媒中で2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、濾過した。得られた濾液を減圧下濃縮した。残渣をTBAF(5.55mL,1M THF溶液)に溶解し、室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)、続いて、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)で精製し、標記化合物(136mg)を得た。
ESI−MS m/z 234[M+H]+
3−ブロモ−6−(フルオロメチル)−2,4−ジメチルピリジンの合成
製造例30(1)にて得られた3−ブロモ−6−(ブロモメチル)−2,4−ジメチルピリジン(2.00g)とTBAF(35.8mL、1M THF溶液)の混合物を室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(572mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.44(s,3H),2.67(s,3H),5.28−5.47(m,2H),7.14−7.19(m,1H).
3−ブロモ−2−(フルオロメチル)−4,6−ジメチルピリジンの合成
3−ブロモ−2,4,6−トリメチルピリジン(15.6g)、NBS(13.9g)および過酸化ベンゾイル(567mg)の混合物を四塩化炭素(300mL)溶媒中で2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、濾過し、濾物を四塩化炭素で洗浄した。得られた濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(3.51g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.37−2.41(m,3H),2.47(s,3H),4.72(s,2H),6.97(s,1H).
3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4,6−ジメチルピリジン(1.00g)とTBAF(17.9mL、1M THF溶液)の混合物を室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜30%)で精製し、標記化合物(651mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.40(s,3H),2.51(s,3H),5.49−5.67(m,2H),7.05(s,1H).
3−ブロモ−2−(ジフルオロメチル)−4,6−ジメチルピリジンの合成
2−ニトロプロパン(0.982mL)のメタノール(20mL)溶液に、室温にてナトリウムメトキシド(581mg)を加え、同温度にて20分撹拌した。その反応液に、製造例33(1)にて得られた3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4,6−ジメチルピリジン(1.00g)を加え、50℃にて5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(467mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.45−2.48(m,3H),2.58(s,3H),7.23−7.25(m,1H),10.32(s,1H).
3−ブロモ−4,6−ジメチルピコリンアルデヒド(467mg)のDCM(10mL)溶液に、0℃にてBAST(0.884mL)を加え、少しずつ室温まで昇温させながら12時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(362mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.43(s,3H),2.54(s,3H),6.81−7.10(m,1H),7.16(s,1H).
3−ブロモ−2−(フルオロメチル)−6−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
製造例22にて得られた3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(200mg)、NBS(165mg)および過酸化ベンゾイル(6.73mg)の混合物を四塩化炭素(4mL)溶媒中で2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、濾過した。得られた濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)で精製し、標記化合物(126mg)を得た。
ESI−MS m/z 296[M+H]+
3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−6−メトキシ−4−メチルピリジン(126mg)およびTBAF(1.71mL,1M THF溶液)の混合物を室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(37mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.35−2.42(m,3H),3.89−3.97(m,3H),5.42−5.59(m,2H),6.65(s,1H).ESI−MS m/z 234[M+H]+
3−ブロモ−4−(フルオロメチル)−6−メトキシ−2−メチルピリジンの合成
2−クロロ−6−メチルピリジン−4−カルボン酸(2g)のTHF(10mL)溶液にボランTHF錯体(16.5mL,1.06M THF溶液)を加え、12時間加熱還流した。反応液に5M 塩酸を加え、室温にて30分撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、中和した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜50%)で精製し、標記化合物(1.75g)を得た。
ESI−MS m/z 158[M+H]+
(2−クロロ−6−メチルピリジン−4−イル)メタノール(1.75g)のDMF(18mL)溶液にナトリウムメトキシド(11.3mL,28% メタノール溶液)を加え、80℃にて12時間撹拌した。続いて反応液を120℃にて7時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜70%)で精製し、標記化合物(1.1g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.76(t,J=6.1Hz,1H),2.45(s,3H),3.92(s,3H),4.64(d,J=6.1Hz,2H),6.50−6.56(m,1H),6.68−6.73(m,1H).
(2−メトキシ−6−メチルピリジン−4−イル)メタノール(1.1g)およびNBS(1.34g)の混合物を酢酸(22mL)溶媒中、室温にて12時間撹拌した。反応液に5M 水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜50%)で精製し、標記化合物(1.32g)を得た。
ESI−MS m/z 234[M+H]+
(3−ブロモ−6−メトキシ−2−メチルピリジン−4−イル)メタノール(800mg)のDCM(16mL)溶液に、−60℃にてBAST(0.89mL)を加え、少しずつ室温に昇温させながら2時間撹拌し、室温にてさらに1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%、続いてNH−シリカゲル,酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)で精製し、標記化合物(632mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.57(s,3H),3.91(s,3H),5.29−5.47(m,2H),6.70(s,1H).
ESI−MS m/z 234[M+H]+
3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
3−アミノ−2−クロロ−4−メチルピリジン(2g)を48%臭化水素水溶液(17mL)と水(12mL)の混合溶媒に加えた。この溶液に亜硝酸ナトリウム(2.5g)を0℃にて加えた。さらに臭素(2.2mL)を加えた。反応液を室温まで昇温し、12時間撹拌した。反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(1.7g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.51(s,3H),7.01−7.24(m,1H),8.06−8.35(m,1H).
3−ブロモ−2−クロロ−4−メチルピリジン(1g)をDMF(5.6mL)に加えた。この溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、4.6mL)を加え、100℃にて12時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(1.1g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.40(s,3H),4.00(s,3H),6.77(d,J=5.1Hz,1H),7.94(d,J=5.1Hz,1H).
3−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジン(100mg)をDMF(575μL)に加えた。この溶液にNCS(72.5mg)を加え、80℃にて3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(100mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.51(s,3H),3.98(s,3H),8.02(s,1H).
3−ブロモ−6−フルオロ−2,4−ジメチルピリジンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.43(s,3H),2.62(s,3H),6.67(s,1H).
3−ブロモ−4−クロロ−2,6−ジメチルピリジンの合成
2,6−ジメチル−4−ヒドロキシピリジン(1g)を塩化ホスホリル(5mL)に加えた。この溶液を100℃にて6時間撹拌した。反応液に水、5N水酸化ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(1.15g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.51(s,6H),6.99(s,2H).
4−クロロ−2,6−ジメチルピリジン(1.5g)をトリフルオロ酢酸(3mL)と濃硫酸(6mL)の混合溶媒に加えた。この溶液にNBS(2.2g)を加え、室温にて12時間撹拌した。反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(500mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.46(s,3H),2.49(s,3H),7.11(s,1H).
ESI−MS m/z 222[M+H]+
3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成
2−クロロ−4,6−ジメチルピリジン(CAS number:30838−93−8)(400mg)をDMF(3.3mL)に加えた。この溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、2.6mL)を加え、100℃にて12時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(380mg)を50%DMF溶液として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.24(s,3H),2.40(s,3H),3.89(s,3H),6.35(s,1H),6.56(s,1H).
2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(380mg)をDMF(3mL)に加えた。この溶液にNCS(407mg)を加え、80℃で1時間撹拌した。その後、この溶液にNBS(542mg)を加え、1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(600mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.50(s,3H),2.51(s,3H),3.97(s,3H).
ESI−MS m/z 252[M+H]+
3−ブロモ−5−フルオロ−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
5−フルオロ−4−メチルピリジル−2−アミン(2g)をアセトニトリル(14mL)に加えた。この溶液にNBS(3.1g)を加えた。反応液を室温で5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(2.4g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.33(s,3H),4.82(brs,2H),7.84(s,1H).
ESI−MS m/z 207[M+H]+
3−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルピリジル−2−アミン(2.4g)を濃塩酸(11mL)と水(11mL)の混合溶媒に加えた。この溶液に亜硝酸ナトリウム(2.1g)と塩化銅(I)(3.5g)を加え、室温にて12時間撹拌した。反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え、グラスフィルターで濾過し、不溶物を除去した。濾液を分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(340mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.44(s,3H),8.16(s,1H).
ESI−MS m/z 226[M+H]+
3−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロ−4−メチルピリジン(340mg)をDMF(1.8mL)に加えた。この溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、5.4mL)を加え、80℃にて2時間撹拌した。反応液に水を加えた。析出した固体を濾取し、標記化合物(240mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.38(s,3H),3.92(s,3H),7.86(s,1H).
ESI−MS m/z 222[M+H]+
5−ブロモ−4,6−ジメチルピコリノニトリルの合成
5−アミノ−2−シアノピリジン(2g)を48%臭化水素水溶液(14mL)に加えた。この溶液に臭素(2.2mL)を0℃にて加えた。反応液を室温まで昇温し、6時間撹拌した。析出した固体を濾取し、標記化合物(4.5g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):5.09(brs,2H),7.69(s,1H).
ESI−MS m/z 278[M+H]+
4,6−ジブロモ−5−アミノ−2−シアノピリジン(1g)を1,4−ジオキサン(10mL)と水(1mL)の混合溶媒に溶解した。その溶液に、トリメチルボロキシン(1.3g)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(264mg)、および炭酸カリウム(1.5mg)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて140℃で4時間反応した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチルと水を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜100%)で精製し、標記化合物(390mg)を得た。1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.18(s,3H),2.44(s,3H),4.05(brs,2H),7.28(s,1H).
5−アミノ−4,6−ジメチルピコリノニトリル(390mg)を臭化水素水(2.9mL)に加えた。この溶液に臭素(164μl)と亜硝酸ナトリウム(467mg)を0℃にて加えた。この溶液を室温まで昇温し、4時間撹拌した。反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液水を加え、酢酸エチルにて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜30%)で精製し、標記化合物(300mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.47(s,3H),2.72(s,3H),7.40(s,1H).
ESI−MS m/z 213[M+H]+
3−ブロモ−6−(ジフルオロメトキシ)−2,4−ジメチルピリジンの合成
製造例23(1)にて得られた5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−オール(500mg)、2−(フルオロスルホニル)ジフルオロ酢酸(0.307mL)、および硫酸ナトリウム(70.3mg)の混合物をアセトニトリル(10mL)溶媒中で室温にて3.5時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(68.6mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.38−2.41(m,3H),2.57−2.60(m,3H),6.61−6.64(m,1H),7.25−7.63(m,1H).
ESI−MS m/z 252[M+H]+
3−ブロモ−2−エトキシ−4−メチルピリジンの合成
製造例37(1)で得られた3−ブロモ−2−クロロ−4−メチルピリジン(1g)をエタノール(2mL)とDMF(5.6mL)の混合溶媒に加えた。この溶液に水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、58mg)を加え、100℃にて5時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(40%n−へプタン溶液、250mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.43(t,J=7.0Hz,3H),2.39(s,3H),4.41(q,J=7.0Hz,2H),6.57−6.88(m,1H),7.80−8.04(m,1H).
2−(ジフルオロメトキシ)−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジンの合成
製造例29(3)で得られた4−ヨード−2−メトキシ−3,5−メチルピリジン(3g)とヨウ化ナトリウム(4.27g)をアセトニトリル(132mL)に加え、室温にて1時間撹拌した。この混合液にクロロトリメチルシラン(3.61mL)を加え、室温にて30分撹拌した後、70℃にて5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水とクロロホルムを加えた。析出した固体を濾取し、標記化合物(2.33g)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):2.10(s,3H),2.20(s,3H),7.15(s,1H),11.59(brs,1H).
ESI−MS m/z 250[M+H]+
4−ヨード−3,5−ジメチルピリジン−2−オ−ル(350mg)と2−(フルオロスルフォニル)ジフルオロ酢酸(0.17mL)と硫酸ナトリウム(39.9mg)をアセト二トリル(5.7mL)に加えた。この混合物を室温にて3時間半撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、標記化合物(378.6mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.39(s,3H),2.43(s,3H),7.42(t,J=72.0Hz,1H),7.79(s,1H).
ESI−MS m/z 300[M+H]+
2−エトキシ−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.38(t,J=7.0Hz,3H),2.32(s,3H),2.37(s,3H),4.33(q,J=7.0Hz,2H),7.74(s,1H).
ESI−MS m/z 278[M+H]+
4−ヨード−2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.33(d,J=6.3Hz,6H),2.31−2.32(m,3H),2.34−2.35(m,3H),5.21−5.27(m,1H),7.73−7.75(m,1H).
ESI−MS m/z 292[M+H]+
3−ブロモ−6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.31(d,J=6.25Hz,6H),2.32(s,3H),2.25(s,3H),5.17−5.27(m,1H),6.37−6.46(m,1H).
ESI−MS m/z 244[M+H]+
3−エチル−4−ヨード−2−メトキシ−5−メチルピリジンの合成
製造例29(2)(3)に準じて、原料に2−フルオロ−3−ヨード−5−メチルピリジンとヨウ化エチルを用いて標記化合物を合成した。但し、ヨウ化エチル添加後に−17℃まで徐々に昇温した。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.11−1.22(m,3H),2.35−2.45(m,3H),2.80−2.91(m,2H),7.81(s,1H)
製造例29(3)に準じて、3−エチル−2−フルオロ−4−ヨード−5−メチルピリジンから標記化合物を合成した。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.04−1.13(m,3H),2.29−2.37(m,3H),2.83(q,J=7.42Hz,2H),3.89−3.93(m,3H),7.76(s,1H)
4−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピランの合成
氷冷下、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール(CAS No.7463−51−6)(2.0g)とTEA(1.94mL)のDCM(20mL)溶液へ、無水トリフルオロメタンスルホン酸(2.0mL)を、3分間かけて滴下で加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物へ氷と酢酸エチルを加え、有機層を分配した。有機層を1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%)で精製して標記化合物(3.20g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.45(s,6H),7.01(s,2H).
4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル トリフルオロメタンスルホネート(1.6g)と3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−ボロン酸 ピナコールエステル(CAS No.287944−16−5)(1.11g)のDMF(16mL)溶液へ、炭酸カリウム(1.99g)とPd(dppf)Cl2・DCM錯体(196mg)を加えた。この反応混合物を85℃で4時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液を減圧下に濃縮した。残渣へMTBEと水と飽和食塩水を加え、有機層を分配した。有機層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,2%)で精製して標記化合物(747mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.42(s,6H),2.45−2.51(m,2H),3.92(t,J=5.6Hz,2H),4.30(dd,J=6.0,2.8Hz,2H),6.08−6.12(m,1H),7.09(s,2H).
ESI−MS m/z 267,269[M+H]+
3−ブロモ−6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成
製造例23(1)で得られた5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−オール(50mg)、ヨウ化エチル(2.0mL)、および炭酸銀(1.4g)の混合物を、クロロホルム(10mL)溶媒中、室温にて36時間撹拌した。反応液をシリカゲルパッドに供し、(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%)の混合溶媒を用いて溶出した。得られた溶液を減圧下濃縮することで、標記化合物(550mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.36(t,J=7.0Hz, 3H),2.33(s,3H),2.56(s,3H),4.27(q,J=7.0Hz,2H),6.44(s,1H)
ESI−MS m/z 232[M+H]+
(−)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレートおよび(+)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレートの合成
この物を、エタノールに溶解し、ミリポアフィルターを通して、濾過した。得られた濾液を2条件で光学分割した。条件1;OD−H(20mmφ×250mmL),20%IPA−ヘキサン,25mL/分。条件2;AD−H(20mmφ×250mmL),20%IPA−ヘキサン、24mL/分。目的画分を濃縮して、短保持時間で(−)の旋光性を有する標記化合物(2.60g,>99%ee[OD−H,20%IPA/へキサン、保持時間:11.2分])および長保持時間で(+)の旋光性を有する標記化合物(2.59g,97.2%ee[OD−H,20%IPA/へキサン、保持時間:12.4分])を得た。
(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):1.87−2.09(m,2H),3.55−3.71(m,2H),3.71−3.84(m,3H).
標記化合物をZ化したものの旋光度と、製造例14で得られた(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩をZ化したものの旋光度はどちらも(−)で一致した。また、キラルHPLC分析で両者の保持時間が一致した。
得られた標記化合物の絶対配置はX線結晶構造解析により(S)体であると確認した。結果を図1にそのORTEP表示(Flack Parameter=−0.05)を示す。
(R)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):1.85−2.07(m,2H),3.55−3.71(m,2H),3.71−3.80(m,3H).
7−(2,6−ジメチルフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.06(s,6H),2.18−2.22(m,2H),2.42−2.60(m,2H),3.69−3.78(m,2H),4.19−4.26(m,2H),5.00−5.10(m,1H),7.09−7.26(m,5H),8.03(d,J=8.4Hz,1H),8.31(s,1H),8.83(s,1H).
ESI−MS m/z 374[M+H]+
7−(2,4,6−トリメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.05(s,3H),2.17−2.21(m,2H),2.29(s,3H),2.48−2.60(m,2H),2.57(s,3H),3.67−3.76(m,2H),4.20−4.28(m,2H),5.01−5.11(m,1H),6.99(s,1H),7.13(dd,J=8.2Hz,1.6Hz,1H),7.27(d,J=1.6Hz,1H),8.05(d,J=8.2Hz,1H),8.31(s,1H),10.60(s,1H).
ESI−MS m/z 389[M+H]+
7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.03(s,3H),2.17−2.21(m,2H),2.22(s,3H),2.48−2.60(m,2H),3.67−3.76(m,2H),3.97(s,3H),4.20−4.28(m,2H),5.01−5.11(m,1H),6.55(s,1H),7.13(dd,J=8.2Hz,1.6Hz,1H),7.19(d,J=1.6Hz,1H),8.03(d,J=8.2Hz,1H),8.32(s,1H),10.60(s,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]+
7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例1(5)で得られた5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(100mg)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解した。この溶液に製造例25で得られた3−クロロ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(47.2mg)、[(t−Bu)2P(OH)]2PdCl2(4.6mg)、炭酸セシウム(119mg)および、水(1mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて130℃で4時間反応した。反応液をDCMで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンと5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの1対1混合物(76mg)を得た。この混合物(76mg)をTFA(1.5mL)に溶解し、65℃で3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣にDCMと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、標記化合物(22mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.10(s,3H),2.15−2.23(m,2H),2.47−2.59(m,2H),2.48(s,3H),3.65−3.73(m,2H),3.86(s,3H),4.20−4.26(m,2H),5.01−5.10(m,1H),6.74(s,1H),7.20(dd,J=8.4Hz,1.6Hz,1H),7.27(d,J=1.6Hz,1H),8.01(d,J=8.4Hz,1H),8.30(s,1H),10.01(s,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]+
7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例3で得られた、エチル 5−[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾ−ル−4−カルボキシレート(2.04g)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液へ、水(5mL)、製造例26で得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(784mg)、Pd(PPh3)4(380mg)および炭酸セシウム(2.36g)を加え、窒素雰囲気下、反応混合物を110℃で2時間反応した。反応液を室温に戻した後、セライトTM濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(100mL)と水(100mL)を加えた。水層を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。あわせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜23%)で精製した。同様の方法で得られた標記化合物(578mg)を合わせ再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜70%)で精製し、標記化合物(2.07g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.11−1.18(m,3H),1.72−1.80(m,1H),1.85−1.92(m,1H),2.14(s,3H),2.30−2.48(m,5H),3.35−3.46(m,2H),3.88(s,3H),4.03−4.18(m,5H),6.71−6.73(m,1H),7.08−7.15(m,2H),7.30−7.35(m,1H),8.09−8.10(m,1H).
ESI−MS m/z 454[M+H]+
エチル 5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(2.06g)をエタノール(30mL)に加えた。この懸濁液を60℃で3分撹拌した後、5N水酸化ナトリウム水溶液(3.6mL)を加え60℃〜70℃で1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣にクロロホルム(20mL)と5N塩酸(6mL)を加えた。析出している固体を濾取した。得られた固体にトルエンを加え減圧下濃縮した。得られた残渣をDMF(15mL)に溶解した。この溶液にCDI(935mg)を加え、窒素雰囲気下、室温にて1時間撹拌した。反応液に28%アンモニア水(1.4mL)を加え、室温にて5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。残渣にクロロホルム(100mL)と水(50mL)を加え分配した。水層をクロロホルム(50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄した。洗浄液をクロロホルム(5mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBE(5mL)を加えトリチュレートした。析出した固体を濾取し、標記化合物(1.5g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.68−1.78(m,1H),1.86−1.95(m,1H),2.13(s,3H),2.29−2.45(m,2H),2.47(s,3H),3.32−3.47(m,2H),3.69(s,3H),4.00−4.15(m,3H),5.29(brs,2H),6.72(s,1H),7.14−7.26(m,2H),7.37−7.43(m,1H),8.07(s,1H).
ESI−MS m/z 447[M+Na]+
5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(1.52g)のNMP(15mL)の溶液にKTB(655mg)を加え、90℃にて30分撹拌した。反応液にKTB(40mg)を加え、90℃で30分撹拌した。更に、反応液にKTB(40mg)を加え、90℃で30分撹拌した。反応液を室温まで冷却した。反応液に水(3mL)を加えた。固体が析出した。そのまま1時間撹拌した後、析出した固体を濾取した。水(1mL)で洗浄した。得られた固体を1−プロパノール/水(9/1)(2mL)に懸濁し、加熱還流して溶解した。この溶液を1時間かけて室温まで冷却した。析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下50℃で乾燥し、標記化合物(872mg)を得た。機器データは実施例4で合成したものと一致した。
7−(2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例1(5)で得られた5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(100mg)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解した。その溶液に、製造例37(2)で得られた3−ブロモ−2−メトキシー4−メチルピリジン(55.6mg)、Pd(PPh3)4(10.6mg)、炭酸セシウム(179mg)および、水(1mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて130℃で3時間反応した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチルを加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜50%〜80%)で精製し、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(78mg)を得た。この5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(78mg)をTFA(1mL)に溶解し、65℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和した。この水溶液をDCMで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜70%〜80%〜100%)で精製し、標記化合物(30mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.15(s,3H),2.15−2.24(m,2H),2.45−2.59(m,2H),3.70(t,J=12.0Hz,2H),3.87(s,3H),4.20−4.27(m,2H),5.02−5.11(m,1H),6.89(d,J=5.1Hz,1H),7.21(dd,J=8.2Hz,1.6Hz,1H),7.34(d,J=1.6Hz,1H),8.03(d,J=8.6Hz,1H),8.11(d,J=5.1Hz,1H),8.31(s,1H),10.57(brs,1H).
ESI−MS m/z 391[M+H]+
7−(2−エトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例1で得られた[5−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−7−イル]ボロン酸(70mg)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解した。その溶液に、製造例44で得られた3−ブロモ−2−エトキシ−4−メチルピリジン(49mg)、Pd(PPh3)4(8.7mg)、炭酸セシウム(148mg)および、水(1mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて130℃で2時間反応した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチルを加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜50%〜80%)で精製し、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−エトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(55mg)を得た。この5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−エトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(55mg)をTFA(1mL)に溶解し、65℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和した。この水溶液をDCMで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜70%〜80%〜100%)で精製し、標記化合物(17mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.25(t,J=7.5Hz,3H),2.15(s,3H),2.15−2.25(m,2H),2.46−2.60(m,2H),3.65−3.77(m,2H),4.20−4.29(m,2H),4.35(q,J=7.5Hz,2H),5.03−5.12(m,1H),6.86(d,J=5.5Hz,1H),7.21(dd,J=1.6Hz,8.2Hz,1H),7.35(s,1H),8.01(d,J=8.2Hz,1H),8.08(d,J=5.5Hz,1H),8.30(s,1H),10.51(brs,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]+
(+)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例5で得られた(±)−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(219mg)、製造例28で得られた4−ブロモ−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン(134mg)、Pd(PPh3)4(23.8mg)および炭酸セシウム(403mg)の混合物を1,4−ジオキサン(8mL)および水(2mL)の混合溶媒中、マイクロウェーブ反応装置を用い130℃にて70分反応させた。反応液を室温に冷却した後、そのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜90%)で精製した。得られたカップリング体をTFA(4mL)に溶解し、70℃にて2時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM,100%,続いて、酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製することで標記化合物(78mg)を得た。
ESI−MS m/z 391[M+H]+
(±)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンのキラルカラム分析[AD−H(0.46cmφ×15cm)、移動層:100%エタノール]を行い、(+)体を7.8分、(−)体を9.7分に確認し、光学分割可能であることを確認した。(±)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(78mg)をエタノール(12mL)およびメタノール(12mL)の混合溶媒に溶解し、綿栓濾過した。濾液をキラルカラムクロマトグラフィー[キラルカラム:AD−Hカラム,溶出溶媒:100%−エタノール,流速:10mL/分,溶出時間:80分/回,インジェクション:2mL/回,短保持時間:(+)体,長保持時間:(−)体]で光学分割することで、標記化合物(+)体:26.4mg,(−)体:25.2mgを得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.92−1.94(m,3H),1.94−1.96(m,3H),2.55−2.66(m,1H),2.76−2.86(m,1H),4.00(s,3H),4.09−4.16(m,1H),4.24−4.37(m,2H),4.39−4.45(m,1H),5.61−5.68(m,1H),7.04(d,J=1.5Hz,1H),7.08(dd,J=1.5Hz,8.3Hz,1H),7.94(s,1H),8.13(d,J=8.3Hz,1H),8.31(s,1H),8.86(s,1H).
ESI−MS m/z 391[M+H]+
(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例6で得られた、エチル 5−[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(51.9g)の1,4−ジオキサン(500mL)溶液へ、水(170mL)、製造例29(3)で得られた4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン(35.6g)、Pd(PPh3)4(6.52g)および炭酸セシウム(110g)を加え、反応混合物を110℃で6時間反応した。反応液を室温に戻した後、有機層を分配した。有機層を減圧下濃縮した。得られた残渣へ、水層、酢酸エチル(700m)および水(100mL)を加え、有機層を分配した。水層を酢酸エチル(50mL)で再抽出した。あわせた有機層を、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜14%)で精製した。ついで、再度NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,2%〜10%)で精製し、標記化合物(43.5g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.16(t,J=7.2Hz,1.5H),1.17(t,J=7.2Hz,1.5H),1.97(s,1.5H),1.98(s,1.5H),1.99(s,1.5H),2.00(s,1.5H),2.25−2.55(m,2H),3.92−4.27(m,6H),3.99(s,1.5H),4.00(s,1.5H),4.65−4.75(m,1H),7.01(d,J=9.2Hz,1H),7.05(d,J=7.2Hz,1H),7.39(t,J=7.2Hz,0.5H),7.45(t,J=7.2Hz,0.5H),7.93(s,1H),8.12(s,1H).
ESI−MS m/z 440[M+H]+
エチル 5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(43.2g)のエタノール(574mL)溶液へ、室温で5規定水酸化ナトリウム水溶液(79mL)を加え、反応混合物を60℃で2時間10分間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下に半量まで濃縮した。残渣へ水(300mL)を加え、減圧下にエタノールを留去した。得られた残渣へ、MTBE(130mL)を加え、水層を分配した。有機層を水(30mL)で抽出した。あわせた水層を,氷冷下に5N塩酸(78mL)にて酸性化後、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮して標記化合物(39.0g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.91(s,1.5H),1.94(s,1.5H),1.98(s,1.5H),2.01(s,1.5H),2.25−2.56(m,2H),3.92−4.17(m,3H),3.96(s,1.5H),4.00(s,1.5H),4.23(dd,J=16.0,8.0Hz,1H),4.65−4.77(m,1H),6.99(brd,J=10.0Hz,1H),7.03(brd,J=7.6Hz,1H),7.38(t,J=7.6Hz,0.5H),7.44(t,J=7.6Hz,0.5H),7.90(s,0.5H),7.94(s,0.5H),8.14(s,1H).
ESI−MS m/z 434[M+Na]+
5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(38.7g)のDMF(290mL)溶液へ、室温下にCDI(21.4g)を一度に加え、室温で95分間撹拌した。この反応混合物へ、28%アンモニア水(95mL)を加え、室温で35分間撹拌した。反応液へ再度28%アンモニア水(95mL)を加え、室温で90分間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣へクロロホルム(250mL)と水(80mL)を加え、有機層を分配した。水層をクロロホルム(50mL)で再抽出した。合わせた有機層を、飽和塩化アンモニウム水溶液(60mLx3)および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を、シリカパッド(NH−シリカゲル)に通過させた。濾液を減圧下に濃縮して、標記化合物(37.2g)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.98(brs,6H),2.24−2.60(m,2H),3.90−4.20(m,3H),3.99(s,3H),4.23(dd,J=16.0,8.0Hz,1H),4.62−4.71(m,1H),5.32(brs,2H),7.05(brd,J=10.0Hz,1H),7.10(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),7.42−7.56(m,1H),7.94(brs,1H),8.03(s,1H).
ESI−MS m/z 411[M+H]+
5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(37.2g)のDMSO(186mL)溶液へ、室温下に、水酸化ナトリウム粉末(9.43g)を1度に加えた。反応混合物を、同温で50分間、次いで70℃で45分間撹拌した。水冷下に、反応液へ水(600mL)を滴下で加え、次いで氷酢酸(13.5mL)を滴下で加えた。析出した粉末を濾取した。濾取物を水およびMTBEで洗浄後、減圧下に乾燥して、標記化合物(34.0g)を得た。
標記化合物の1H−NMRとESI−MSは、実施例25のそれと一致した。また標記化合物は(−)の旋光性を示し、その光学純度は99%ee[ AD−H, 100%エタノール、保持時間:9.7分]以上であった。
(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例7(1)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(1.5g)をトルエン(50mL)に溶解した。その溶液に、製造例29で得られた(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(728mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(128mg)、炭酸ナトリウム(1.16g)、および水(10mL)を加え、100℃で4時間反応した。反応液を室温まで冷却した後、酢酸エチル(50mL)と水(50mL)を加え、反応液をセライトTM濾過した。濾液に酢酸エチル(100mL)を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にエタノール(2mL)を加え、加熱還流下で溶解させた。その溶液を氷水で冷却した。1時間後、析出した固体を濾取し、標記化合物(750mg)を得た。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にエタノール(1mL)を加え、加熱還流下で溶解させた。その溶液を氷水で冷却した。1時間後、析出した固体を濾取し、標記化合物(450mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.07−1.14(m,3H),1.98(d,J=3.9Hz,3H),2.01(d,J=3.9Hz,3H),2.21−2.40(m,1H),2.47−2.58(m,1H), 3.92−4.00(m,1H),4.00(s,3H),4.02−4.18(m,4H),4.23(q,J=7.7Hz,1H),4.56−4.66(m,1H),7.43(d,J=8.2Hz,0.67H),7.48(d,J=8.2Hz,0.33H),7.51−7.56(m,1H),7.96−8.02(m,2H),8.08(s,1H).
ESI−MS m/z 467[M+H]+
エチル 5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(1.1g)をエタノール(13mL)に懸濁した。この溶液に鉄粉(280mg)と飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)を加え、100℃で3時間半撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、セライトTM濾過した。濾液に酢酸エチル(100mL)と水(50mL)を加え、分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸(2mL)に溶解し、50℃にて撹拌した。4時間後、反応液を室温まで冷却し、水(20mL)を加えた。析出した固体を濾取した。得られた固体に1−プロパノール(10mL)と水(1.5mL)を加え、加熱還流下で溶解させた。その溶液を氷水で冷却した。1時間後、析出した固体を濾取し、MTBE(5mL)で洗浄して標記化合物(780mg)を得た。
(+)−7−(2,6−ジメチルフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.06(s,6H),2.60−2.64(m,1H),2.79−2.83(m,1H),4.12−4.13(m,1H),4.24−4.37(m,2H),4.40−4.45(m,1H),5.62−5.70(m,1H),7.10−7.19(m,4H),7.21−7.24(m,1H),8.10−8.12(m,1H),8.30(s,1H),9.57(brs,1H).
ESI−MS m/z 360[M+H]+
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.92−2.00(m,2H),2.10(s,3H),2.38−2.54(m,5H),3.53−3.61(m,1H),3.86(s,3H),3.88−3.95(m,1H),4.04−4.10(m,1H),4.28−4.35(m,1H),4.95−5.05(m,1H),6.72−6.75(m,1H),7.18−7.21(m,1H),7.22(d,J=1.4Hz,1H),8.09(d,J=8.4Hz,1H),8.28(s,1H),9.63(s,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]+
7−[2,6−ジメチル−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例1(5)で得られた、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(60mg)の1,4−ジオキサン(1.5mL)溶液へ、水(0.2mL)、製造例50で得られた4−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(44.1mg)、Pd(PPh3)4(12.7mg)および炭酸セシウム(108mg)を加えた。この反応混合物を100℃で終夜撹拌した。応液液を室温に戻した後、反応液へ酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。有機層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,20〜50%)で精製して標記化合物(44mg)を得た。
ESI−MS m/z 606[M+H]+
7−[4−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(44mg)のエタノール(2mL)−THF(2mL)溶液へ、10%パラジウム炭素(50%含水品、15mg)を加えた。反応混合物を、水素雰囲気下にて室温で4時間35分撹拌した。反応液から触媒を濾去後、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣へTFA(1.5mL)を加えた。この反応混合物を60℃で14時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液を減圧下に濃縮した。残渣へクロロホルムと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分配した。水層をクロロホルムで再抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム100% ついで酢酸エチル100%)で精製した。目的画分を集め、濃縮した。得られた残渣へ酢酸エチルとMTBEを加えた。析出した固体を濾取、減圧下に乾燥して、標記化合物(14.8mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.79−1.95(m,4H),2.07(s,6H),2.20(d,J=12.8Hz,2H),2.53(ddd,J=15.6,11.6,4.0Hz,2H),2.72−2.81(m,1H),3.56(td,J=10.8,2.8Hz,2H),3.71(t,J=10.4Hz,2H),4,12(dd,J=10.4,2.8Hz,2H),4.24(d,J=10.8Hz,2H),5.03−5.11(m,1H),7.03(s,2H),7.13(dd,J=8.0,1.2Hz,1H),7.25(d,J=1.2Hz,1H),8.01(d,J=8.0Hz,1H),8.31(s,1H),10.26(brs,1H).
ESI−MS m/z 458[M+H]+
(+)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
実施例27−(1)と同様の方法により、製造例8で得られた(±)−エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(85mg)と、製造例29で得られた(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(42.1mg)から、標記化合物(80mg)を得た。
ESI−MS m/z 495[M+H]+
実施例45−(2)と同様の方法により、(±)−エチル 5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(80mg)から、標記化合物(53mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.90−2.05(m,2H),1.94,1.95,1.96(s,3H),1.97(s,3H),2.33−2.70(m,4H),3.70−3.80(m,1H),3.92−4.08(m,3H),4.01(s,3H),5.20−5.29(m,1H),7.08(dd,J=8.4,1.6Hz,1H),7.19(d,J=1.6Hz,1H),7.95(s,1H),8.11(d,J=8.4Hz,1H),8.30(s,1H),10.30(brs,1H).
ESI−MS m/z 419[M+H]+
7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(53mg)をエタノール(5mL)に溶解し、ミリポアフィルターで濾過した。濾液を、DAICEL社製CIRALCEL(登録商標)OD−H(20mmφ×250mmL),エタノール100%,10mL/分の条件で光学分割した。保持時間が11分で(+)の旋光性を示す標記化合物(15.9mg、>98%ee[DAICEL社製CIRALCEL(登録商標)OD−H(0.46cmφ×25cm)、20%エタノール/ヘキサン、RT=7.3分])、および保持時間が12分で(−)の旋光性を示す標記化合物(16.7mg、>98%ee[DAICEL社製CIRALCEL(登録商標)OD−H(0.46cmφ×25cm)、20%エタノール/ヘキサン、RT=7.9分])を得た。
1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例9−(2)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(80mg)の1,4−ジオキサン(1.3mL)溶液へ、水(0.2mL)、製造例29で得られた(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(39.5mg),Pd(PPh3)4(10.5mg)および炭酸セシウム(178mg)を加え、反応混合物を100℃で6.75時間撹拌した。反応混合物へ、(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(15mg)を加え、反応混合物を100℃で2.5時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液へ酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。得られた有機層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,酢酸エチル/n−ヘプタン,20〜33%)で精製し、標記化合物(64mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.09(t,J=7.2Hz,1.5H),1.11(t,J=7.2Hz,1.5H),1.98(s,1.5H),1.99(s,1.5H),2.01(s,1.5H),2.02(s,1.5H),3.73−3.87(m,2H),3.90−4.02(m,2H),4.00(s,3H),4.03−4.17(m,4H),4.30−4.40(m,2H),4.41−4.49(m,1H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.52(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.95−8.01(m,2H),8.11(s,1H).
ESI−MS m/z 519[M+Na]+
エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(64mg)の氷酢酸(2mL)‐水(0.1mL)溶液へ、鉄粉(28.8mg)を加え、窒素雰囲気下、80℃で2.5時間撹拌した。反応液を室温に戻し、反応液へ酢酸エチル(10mL)を加えた。不溶物をセライトTMで濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣の酢酸エチル溶液を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液をNH−シリカゲルパッドに通した。溶出物を減圧下に濃縮した。残渣へ酢酸エチル(0.3mL)とMTBE(0.3mL)を加えた。析出した固体を濾取し、減圧下に乾燥し、標記化合物(29.1mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.93(s,3H),1.96(s,3H),3.90−4.07(m,4H),4.00(s,3H),4.38(dd,J=12.0,6.0Hz,2H),4.40(dd,J=12.0,6.8Hz,2H),5.50(tt,J=6.8,6.0Hz,1H),7.08(d,J=8.0Hz,1H),7.17(s,1H),7.94(s,1H),8.13(d,J=8.0Hz,1H),8.36(s,1H),10.23(brs,1H).
ESI−MS m/z 421[M+H]+
1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例9−(3)で得られたエチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−{2−ニトロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(61mg)の1,4−ジオキサン(1.2mL)溶液へ、水(0.3mL)、製造例26で得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(32.5mg)、Pd(PPh3)4(7.2mg)および炭酸セシウム(122mg)を加え、反応混合物を100℃で4時間反応した。反応液へPd(PPh3)4(7.2mg)を加え、反応混合物を100℃で1時間10分間反応した。反応液を室温に戻した後、反応液へ酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。得られた有機層を、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,15〜20%)で精製し、標記化合物(15mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.06(t,J=7.2Hz,3H),2.16(s,3H),2.48(s,3H),3.74−3.88(m,2H),3.88(s,3H),3.91−4.16(m,6H),4.28−4.37(m,2H),4.47−4.55(m,1H),6.74(s,1H)7.29(d,J=7.6Hz,1H),7.60(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),8.07(d,J=1.6Hz,1H),8.10(s,1H).
ESI−MS m/z 519[M+Na]+
エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−{4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(15mg)の氷酢酸(1mL)‐水(0.05mL)溶液へ、鉄粉(17mg)を加え、窒素雰囲気下、80℃で4.25時間撹拌した。反応液を室温に戻し、反応液へ酢酸エチル(5mL)を加えた。不溶物をセライトTM濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣の酢酸エチル溶液を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,酢酸エチル/n−ヘプタン,66%)で精製し、標記化合物(1.5mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):2.09(s,3H),2.48(s,3H),3.85(s,3H),3.91−3.99(m,2H),4.00−4.08(m,2H),4.36(dd,J=12.8,6.4Hz,2H),4.42(dd,J=12.8,6.4Hz,2H),5.49(tt,J=6.8,6.4Hz,1H),6.72(s,1H),7.15−7.21(m,2H),8.08(d,J=8.0Hz,1H),8.34(s,1H),9.17(br s,1H).
ESI−MS m/z 421[M+H]+
(S)−7−(2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例7−(2)と同様の方法により、製造例7−(1)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(200mg)をエチル 5−[2−ニトロー4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートに変換した。反応液に製造例47で得られた4−ヨード−2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジン(142mg)のDMF(0.5mL)溶液と水(0.5mL)を加え110℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、酢酸エチルと水を加え分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン、50%〜100%)で精製し、標記化合物(138.1mg)を得た。
ESI−MS m/z 517[M+Na]+
実施例45−(2)と同様の方法により、エチル 5−[4−(2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(138.1mg)から、標記化合物(67.1mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.37−1.41(m,6H),1.91(s,3H),1.95(s,3H),2.59−2.64(m,1H),2.79−2.83(m,1H),4.12−4.29(m,1H),4.23−4.27(m,2H),4.39−4.46(m,1H),5.29−5.40(m,1H),5.62−5.69(m,1H),7.07−7.09(m,1H),7.19−7.20(m,1H),7.90−7.92(m,1H),8.13(d,J=8.40Hz,1H),8.31(s,1H),10.18(s,1H).
ESI−MS m/z 419[M+H]+
(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例7−(2)で得られたエチル 5−[2−ニトロー4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(70mg)を1,4−ジオキサン(1mL)と水(0.2mL)の混合液に溶解し、3−ブロモ−6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン(41.1mg)、Pd(PPh3)4(17.7mg)および炭酸セシウム(150mg)を加えた。この反応混合物を110℃で終夜撹拌した。応液液を室温に戻した後、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10〜50%〜100%)で精製して標記化合物(66.5mg)を得た。
ESI−MS m/z 495[M+H]+
エチル 5−[4−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(65.1mg)の氷酢酸(1.5mL)‐水(0.15mL)溶液を80℃で15分撹拌した。この溶液に鉄粉(45.1mg)を加え、窒素雰囲気下、同温で2時間撹拌した。反応液を室温に戻し、反応液へ酢酸エチル(5mL)を加えた。不溶物をセライトTM濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣の酢酸エチル溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBEを加え懸濁し、トリチュレートした。析出している固体を濾取し、標記化合物(35.1mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.38(d,J=6.25Hz,6H),2.01(s,3H),2.20(s,3H),2.55−2.67(m,1H),2.76−2.87(m,1H),4.12−4.14(m,1H),4.23−4.37(m,2H),4.39−4.45(m,1H),5.30−5.35(m,1H),5.61−5.69(m,1H),6.48(s,1H),7.11−7.13(m,1H),7.16−7.17(m,1H),8.09−8.11(m,1H),8.31(s,1H),9.58(brs,1H).
ESI−MS m/z 419[M+H]+
8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例10で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(180mg)、製造例27で得られた(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)ボロン酸(90mg)、1,4−ジオキサン(2mL)の混合液にPd(PPh3)4(50mg)、炭酸セシウム(282mg)および、水(0.5mL)を加え、110℃で6時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、酢酸エチルと飽和食塩水を加え綿栓ろ過した。有機層を分配し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,25%〜46%〜53%)に供し、標記化合物(157mg)を得た。
ESI−MS m/z 494[M+Na]+
エチル 5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(157mg)のエタノール溶液(3mL)に5N水酸化ナトリウム水溶液(0.3mL)を加え55℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮し、残渣にクロロホルムと5N塩酸および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮し、粗精製物として5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(155mg)を得た。このカルボン酸(155mg)をDMF(1mL)とTHF(3mL)に溶解した後、CDI(108mg)を加え、室温で約1.5時間攪拌した。反応液に28%アンモニア水溶液(0.35mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル、飽和食塩水を加え分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン/MTBE(1/9)を加え固化させ標記化合物(82mg)を得た。標記化合物は、更に精製することなく次の反応に用いた。
ESI−MS m/z 465[M+Na]+
5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(81mg)のNMP溶液(0.4mL)にKTB(41mg)を加え、90℃に加熱した。1時間後、更にKTB(20mg)を加え30分間撹拌した。
反応液を室温まで冷却した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)、水(1mL)を加え、生成した固体をろ過し、水(2mL)で洗浄し、60℃減圧乾燥し標記化合物(57mg)を得た。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):2.11(s,3H),2.14−2.24(m,2H),2.50(s,3H),2.42−2.63(m,2H),3.65−3.79(m,2H),3.87(s,3H),4.20−4.28(m,2H),4.93−5.03(m,1H),6.76(s,1H),7.35(d,J=6.44Hz,1H),7.71(d,J=10.35Hz,1H),8.30(s,1H),10.93(brs,1H).
ESI−MS m/z 423[M+H]+
(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例11−1で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(4.31g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.27g)、酢酸カリウム(3.16g)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(439mg)をDMF(41.6mL)に加え窒素雰囲気下で95℃で撹拌した。2時間後、反応液を105℃で4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、セライトTMろ過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣に飽和食塩水と酢酸エチルを加えた後、室温で5分間撹拌した。この混合物を再びセライトTMろ過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライトTMろ過した。濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘプタン/酢酸エチル,20%〜30%〜80%)にて精製し、エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(2.95g)を得た。得たエチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(900mg)、製造例29(3)で得られた4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン(634mg)、Pd(PPh3)4(116mg)および炭酸セシウム(1.96g)を1,4−ジオキサン(9.3mL)と水(3.1mL)の混合溶媒に加え、2.5時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。濾液を濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,1回目;15%〜36%〜47%、2回目;10%〜30%〜35%)で精製し、標記化合物(280mg)を得た。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.17−1.23(m,3H),1.99−2.06(m,6H),2.26−2.55(m,2H),3.92−4.29(m,9H),4.65−4.75(m,1H),6.95−7.03(m,1H),7.14−7.25(m,1H),7.96(s,1H),8.12(s,1H).
ESI−MS m/z 480[M+Na]+
エチル 5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(280mg)のエタノール溶液(3.6mL)に5N水酸化ナトリウム(0.5mL)を加え65℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、クロロホルムと飽和食塩水を加え、5N塩酸と飽和塩化アンモニウムを用いてpH6へ調整した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(238mg)を粗精製物として得た。このカルボン酸(238mg)のDMF溶液(3mL)にCDI(121mg)を加え室温で1時間撹拌した。この反応液へ28%アンモニア水溶液(0.6mL)を加えた後、終夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣にクロロホルム、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液をシリカゲルパッド(NHシリカゲル;酢酸エチルで溶出)に通し、得た濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(186mg)を得た。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.95−2.10(m,6H),2.25−2.57(m,2H),3.91−4.29(m,7H),4.69(brs,1H),5.24−5.57(m、2H),7.01(dd,J=8.79,5.66Hz,1H),7.17−7.26(m,1H),7.94−7.99(m,2H).
ESI−MS m/z 451[M+Na]+
5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(186mg)のDMSO(1.5mL)溶液に水酸化ナトリウム(粉末状、82mg)を加え75℃で1.5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、撹拌下で水(5.5mL)を加え、更に酢酸(0.12mL)を加え、30分間撹拌した。生成した固体をろ過し、水(5mL)で洗浄した後、減圧下、60℃で1時間乾燥し、標記化合物(155mg)を得た。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.98(s,3H),2.00(s,3H),2.55−2.72(m,1H),2.73−2.86(m,1H),4.01(s,3H),4.13(td,J=8.40,4.69Hz,1H),4.20−4.39(m,2H),4.43(dt、J=9.57,3.03Hz,1H),5.52−5.62(m,1H),7.23(d,J=6.25Hz,1H),7.84(d,J=9.96Hz,1H),7.98(s,1H),8.32(s,1H),10.82(brs,1H).
ESI−MS m/z 409[M+1]+
エチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(4.31g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.27g)、酢酸カリウム(3.16g)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(439mg)をDMF(41.6mL)に加え窒素雰囲気下で95℃で攪拌した。約2時間後、反応液を105℃で約4時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、セライトTMでろ過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣に飽和食塩水と酢酸エチルを加えた後、室温で5分間攪拌した。この混合物を再びセライトTMでろ過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライトTMでろ過した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル,20%〜30%〜80%)にて精製し、エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−((S)テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(2.95g)を得た。エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−((S)テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(812mg)、3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(490mg)、Pd(PPh3)4(130mg)および炭酸セシウム(1.77g)を1,4−ジオキサン(9.00mL)と水(3.00mL)の混合溶媒に加え、4時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。濾液を濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,11%〜30%〜50%)で精製し、標記化合物(397mg)を得た。本標記化合物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ESI−MS m/z 480[M+Na]+
エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(397mg)のエタノール溶液(5mL)に5N水酸化ナトリウム(0.8mL)を加え70℃で1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、クロロホルムと飽和食塩水を加え、5N塩酸と飽和塩化アンモニウムを用いてpH6へ調整した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(457mg)を残渣として得た。このカルボン酸(457mg)のDMF溶液(6mL)にCDI(211mg)を加え室温で攪拌した。75分後に28%アンモニア水溶液(0.88mL)を加えた後、終夜攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、生じた固体をろ過し、ジクロロメタン、酢酸エチルで洗浄した。濾液を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,60%〜80%〜85%)で精製し、標記化合物(199mg)を得た。本標記化合物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ESI−MS m/z 451[M+Na]+
5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(199mg)のDMSO(2mL)溶液に水酸化ナトリウム(粉末状、74mg)を加え75℃で1.5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、攪拌下で水、酢酸(0.106mL)、酢酸エチルを加えた。生成した固体をろ過し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、生じた固体をろ過で除去した。濾液を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,55%〜90%〜96%)で精製した後、MTBE/n−ヘプタンから固化し標記化合物(33mg)を得た
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):2.11(s,3H),2.49(s,3H),2.56−2.67(m,1H),2.71−2.84(m,1H),3.86(s,3H),4.07−4.40(m,4H),5.49−5.62(m,1H),6.68−6.78(m,1H),7.24−7.31(m,1H),7.74−7.84(m,1H),8.25−8.32(m,1H),10.16(br.s.,1H).
ESI−MS m/z 409[M+1]+
(S)−8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
実施例53に準じて合成したエチル 5−[2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(430mg)、製造例23で得られた3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(223mg)、フッ化水素カリウム(254mg)、Pd(PPh3)4(90mg)およびリン酸三カリウムn水和物(400mg)のDME(8mL)と水(2mL)の混合物を110℃で7時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。濾液を濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン:16%〜37%〜46%)、および、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン:28%〜49%〜54%)で精製し、標記化合物(144mg)を得た。本化合物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ESI−MS m/z 458[M+H]+
(2)−(3)の反応は、実施例53に準じて行った。但し、(3)において、粗精製物として得られた標記化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,60%〜95%)に供した後、MTBEから固化することで精製し、標記化合物を得た。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):2.02−2.10(m,3H),2.23−2.27(m,3H),2.56−2.69(m,1H),2.72−2.87(m,1H),3.97(s,3H),4.13(td,J=8.44,4.59Hz,1H),4.20−4.37(m,2H),4.43(dd,J=9.86, 3.22Hz,1H),5.51−5.63(m,1H),6.57(d,J=0.59Hz,1H),7.20−7.25(m,1H),7.82(d,J=10.15Hz,1H),8.31(s,1H),10.38(brs,1H).
ESI−MS m/z 409[M+H]+
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):0.94−1.06(m,3H),1.88−1.96(m,3H),2.35(q,J=7.48Hz,2H),2.55−2.69 (m, 1H) ,2.75−2.88(m, 1H), 3.96−4.05(m, 3H),4.08−4.19(m, 1H),4.22−4.38(m ,2H),4.38−4.48(m,1H), 5.60−5.72 (m,1H),7.09(dd,J=8.30,1.66Hz,1H),7.20−7.25(m,1H),7.93−7.95(m,1H),8.12(d,J=8.20Hz,1H),8.30(s,1H),10.38(brs,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]+
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.98(s,3H),2.00(s,3H),2.56−2.71(m,1H),2.73−2.89(m,1H),4.01(s,3H),4.13(td,J=8.40,4.69Hz,1H),4.18−4.38(m,2H),4.40−4.48(m,1H),5.51−5.64(m,1H),7.21−7.30(m,1H),7.84(d,J=10.15Hz,1H),7.98(d,J=0.78Hz,1H),8.32(s,1H),11.05(brs,1H).
ESI−MS m/z 409[M+H]+
(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩の代わりに製造例18で得えられた(3SR,4RS)−4−ヒドラジニルテトラヒドロフラン−3−オール塩酸塩を用いて、製造例7に準じて標記化合物を合成した。
ESI−MS m/z 421[M+Na]+
エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−[(3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(3.8g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.90g)、酢酸カリウム(2.80g)、Pd(dppf)Cl2・DCM錯体(480mg)をDMF(38.3mL)に加え窒素雰囲気下で90℃で撹拌した。この反応液を約2時間撹拌した後、製造例26で得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(3.09g)のDMF溶液(15mL)および水(22mL)を加え、120℃に昇温して更に約5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルパット(NHシリカゲル,酢酸エチルで溶出)に通した。濾液を200mL程度まで濃縮した後、飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥しろ過した。濾液を濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,70%−90%)で精製し、標記化合物(2.26g)を得た。
ESI−MS m/z 456[M+H]+
エチル 5−(2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−[(3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(612mg)のTHF溶液(5mL)に水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン,86mg)を氷冷下で加え3分間撹拌した。反応液にヨウ化メチル(0.142mL)を加え、同温にて5分間撹拌した後、室温に昇温し、更に2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥しろ過した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,27%〜48%)で精製し、標記化合物(379mg)を得た。
ESI−MS m/z 492[M+Na]+
実施例53の(2)に準じて、標記化合物を合成した。
ESI−MS m/z 463[M+Na]+
実施例53に準じて、標記化合物を得た。但し、粗精製物として得られた標記化合物は、MTBEを用いて洗浄することで精製した。
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):2.10(s,3H),2.49(s,3H),3.42(s,3H),3.86(s,3H),4.10(dd,J=10.15,2.15Hz,1H),4.24−4.37(m,2H),4.47(dd,J=9.47,6.35Hz,1H),4.64−4.70(m,1H),5.47−5.51(m,1H),6.73−6.74(m,1H),7.17−7.23(m,1H),7.27−7.30(m,1H),8.16(d,J=8.40Hz,1H),8.27−8.32(m,1H),10.11(s,1H).
ESI−MS m/z 421[M+H]+
1H−NMR(400MHz, CDCl3)δ(ppm):1.89−2.00(m,6H),3.42(d,J=0.59Hz,3H),4.00(s,3H),4.07−4.16(m,1H),4.25−4.39(m,2H),4.48(dd,J=9.47,6.35Hz,1H),4.68(dd,J=4.69,1.95Hz,1H),5.50(ddd,J=6.20,4.25,1.86Hz,1H),7.06−7.14(m,1H),7.16−7.21(m,1H),7.95(s,1H),8.22(d,J=8.40Hz,1H),8.29−8.34(m,1H),10.11(s,1H).
ESI−MS m/z 421[M+H]+
(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例7−(2)で得られたエチル 5−[2−ニトロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(200mg)を1,4−ジオキサン(4mL)と水(1mL)の混合液に溶解し、製造例51で得られた3−ブロモ−6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン(121mg)、Pd(PPh3)4(25mg)および炭酸セシウム(428mg)を加え、マイクロウエーブ反応装置を用いて130℃で3時間反応した。応液液を室温に戻した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜100%)で精製し、標記化合物(97mg)を得た。
ESI−MS m/z 481[M+H]+
エチル 5−[4−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(97mg)を氷酢酸(1mL)に溶解した。この溶液に鉄粉(56mg)を加え、90℃で4時間撹拌した。反応液を室温に戻し、反応液へ水(2mL)を加えた。析出した固体を濾取し、水で洗浄した。得れられた固体をエタノール(1mL)に90℃で溶解した。この溶液を氷冷し、析出した固体を濾取した。得られた固体をMTBEで洗浄し、標記化合物(16mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm):1.43(t,J=7.0Hz, 3H),2.03(s,3H),2.21(s,3H),2.55−2.67(m,1H),2.76−2.87(m,1H),4.07−4.17(m,2H),4.23−4.47(m,4H),5.62−5.70(m,1H),6.53(s,1H),7.12(dd,J=8.2Hz,1.6Hz,1H),7.32(d,J=1.6Hz,1H),8.10(d,J=8.6Hz,1H),8.31(s,1H),11.02(brs,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]+
(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒロドフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例7(1)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ−4−カルボキシレート(100mg)のTHF(1mL)と水(0.5mL)溶液にハイドロサルファイトナトリウム(265mg)を0℃にて加えた。この混合物を室温にて46時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、5N塩酸(0.25mL)を加えた。この混合物を室温にて3時間撹拌した。0℃に冷却した後、反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液(0.25mL)を加えた。この混合物を酢酸イソプロピルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、減圧下濃縮した。エチル 5−(2−アミノ−4−ブロモフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ−4−カルボキシレート(71mg)を粗精製物として得た。更に精製することなく次のステップに用いた。粗精製物として得られたエチル 5−(2−アミノ−4−ブロモフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ−4−カルボキシレート(50mg)を酢酸(1mL)に加えた。この混合物を60℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水(1mL)を加え、室温で2時間撹拌した。析出した固体を濾取した。固体をエタノール(1mL)で洗浄した後、減圧下乾燥した。標記化合物(42mg)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(ppm):2.41−2.56(m,2H),3.89−4.03(m,2H),4.10−4.19(m,2H),5.78(m,1H),7.41−7.44(m,1H),7.64−7.65(m,1H),8.16−8.18(m,2H),11.53(s,1H).
ESI−MS m/z 336[M+H]+
(S)−7−ブロモ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾーロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(100mg)と製造例29(4)で得られた(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(65mg)と炭酸セシウム(293mg)をDMF(5mL)と水(1mL)の混合液に室温にて加えた。窒素ガス気流下、この混合物にPdCl2(PPh3)2(10.5mg)を加えた。この混合物を80℃で1時間撹拌した後、100℃で4時間半撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水(5mL)を加え、酢酸イソプロピルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄した後、減圧下濃縮した。粗精製物(64.7mg)を標記化合物として得た。この化合物の機器データは実施例25−(−)のそれと一致した。
PDE9阻害活性試験例
1)ヒトリコンビナントPDE9タンパク質の調製
GenBankデータベースに登録されているhsPDE9A1の塩基配列(Accession No.: AF048837)を基に、以下の配列(北海道システム・サイエンス社)をプライマーとして、また、Human hippocampus cDNAライブラリー(CLONTECH社)を鋳型DNAとして、Pfu50 DNA polymerase(Invitrogen社)を用いて、以下の条件のポリメラーゼチェーンリアクション(PCR)によりhsPDE9A1cDNAフラグメントを増幅した。
hPDE9−1プライマー:AGGATGGGATCCGGCTCCTCCA(配列番号1)
hPDE9A−3プライマー:CAGGCACAGTCTCCTTCACTG(配列番号2)
PCRの条件:[96℃、5分]×1サイクル,[(96℃、10秒)、(57℃、5秒)、(72℃、2分)]×30サイクル。
[3H]−cGMP(1mCi/mL)を0.5μCi/mLの濃度で含むバッファーD(40mmol/L Tris−HCl、pH7.4、10mmol/L MgCl2、1mM DTT、2μM cGMP)溶液100μLに、氷冷下にて評価化合物溶液(化合物をDMSOに溶解し、DMSO濃度が5%となるように希釈したもの)10μL及び上記で調製したPDE9酵素溶液をバッファーE(40mmol/L Tris−HCl pH7.4、10mmol/L MgCl2、1mM DTT、1mmol/L EGTA)にて希釈した溶液90μLを加えた。この混合溶液を30℃にて10分間インキュベートした後、沸騰水中で2分間加熱することにより、PDE9の酵素反応を停止させた。次に、室温に戻して、50μLの5’−Nucleotidase(BIOMOL社、10units/mL)を加え、30℃にて10分間インキュベートすることにより、先の反応で生成した[3H]−5’−GMPを[3H]−グアノシンに変換した。この反応液に、陰イオン交換樹脂(Bio−Rad AG1−X2 resin、mesh size 200−400、H2O:resin=2:1)を500μL添加し、10分間の放置後に遠心分離(2000rpm、10分)し、[3H]−グアノシンの存在する上清をLumaPlate(パーキンエルマー社)に移し、放射活性をTopCount NXTマイクロプレートシンチレーション・ルミネッセンスカウンター(パーキンエルマー社)で測定した。
抑制率=100−{[(C)−(B)]/[(A)−(B)]}×100(%)
また、評価化合物のPDE9に対するIC50値は、種々の濃度における抑制率より求めた。各評価化合物におけるIC50値を表10に示す。
ICR系雄性マウス(日本チャールズリバー社)、Sprague−Dawley系雄性ラット(SD)(日本チャールズリバー社)、あるいはLong−Evans系雄性ラット(LE)((財)動物繁殖研究所)に評価化合物投与後、ペントバルビタール麻酔下に脳脊髄液を採取しー20度にて保管した。脳脊髄液中のcGMPの測定はcGMPEIAキット(GE Healthcare社)のAcetylation EIA Procedure、あるいはcGMP EIAキット(Cayman社)のNon−acetylation Procedureに従っておこなった。結果はvehicle投与群のcGMP量(A)に対しての評価化合物投与群のcGMP量(B)の増加量(C)とし、以下の式を用いて算出した。
cGMP増加量(C)=[(B)−(A)]/(A) x 100(%)
結果を以下の表に示す。
Sprague−Dawley系雄性ラット(日本チャールズリバー社)、あるいはLong−Evans系雄性ラット((財)動物繁殖研究所)に評価化合物投与後、ペントバルビタール麻酔下にマイクロウェーブ処置をおこない海馬を摘出し湿重量を測定後液体窒素にて凍結し−80度にて保管した。海馬中cGMPの測定では、湿重量をもとに5%(w/v)となるように0.5 M 過塩素酸/1 mM EDTA溶液を添加し破砕した。破砕後、遠心分離(10000 rpm、 15 min)をおこない、上清を採取した。採取した上清を2 M 炭酸水素カリウム溶液により中和し、遠心分離(13000 rpm、 10 min)をおこなった。上清中のcGMP濃度をcGMPEIAキット(GE Healthcare社)のNon−acetylation EIA Procedureに従っておこなった。結果はvehicle投与群のcGMP量(A)に対しての評価化合物投与群のcGMP量(B)の増加量(C)とし、以下の式を用いて算出した。
cGMP増加量(C)=[(B)−(A)]/(A) x 100(%)
結果を以下の表に示す。
Claims (20)
- 式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩。
[式中、
R1は、水素原子であり、
R2は、フェニル基、ピリジニル基およびピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA1群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB1群から選ばれる置換基を有してもよく、
R3は、水素原子またはフッ素原子であり、
R4は、水素原子であり、
R5は、オキセパニル基、ジオキセパニル基、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基であり、
R6は、水素原子であり、
A1群は、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基からなり、
B1群は、ハロゲン原子、シアノ基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルコキシ基およびテトラヒドロピラニル基からなる。
ただし、R2が3−ピリジニル基の場合、4−位の置換基はハロゲン原子または1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基である。] - R2が、フェニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基および5−ピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA2群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB2群から選ばれる置換基を有してもよく、
R5が、4−オキセパニル基、1,4―ジオキセパン−6−イル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、
A2群が、塩素原子、1〜2個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシ基およびエトキシ基からなり、
B2群が、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシメチル基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基および3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基からなる請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。 - R3が、フッ素原子である請求項2記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
- R3が、水素原子であり、
R5が、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基である、請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。 - R3が、水素原子であり、
R5が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基である、請求項2記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。 - R2が、フェニル基、3−ピリジニル基および4−ピリジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA3群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB3群から選ばれる置換基を有してもよく、
R3が、水素原子であり、
R4が、水素原子であり、
R5が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、
A3群が、メチル基およびメトキシ基からなり、
B3群が、メチル基、メトキシ基およびメトキシメチル基からなる請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。 - 以下の群から選ばれる化合物またはその薬理学的に許容される塩:
1)7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
2)7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
3)(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
4)8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
5)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
6)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
7)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
8)7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
9)(−)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
10)(−)−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
11)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
12)(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン
13)(S)−8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび
14)(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン。 - 7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
- (S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
- 8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
- (S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
- 7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
- (S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
- 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
- 請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする医薬組成物。
- PDE9の阻害剤である請求項15記載の医薬組成物。
- 脳内cGMP濃度を上昇させるための請求項15記載の医薬組成物。
- 請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を含有してなる、アルツハイマー病における認知機能障害改善剤。
- 請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を患者に投与する、アルツハイマー病における認知機能障害の改善方法。
- アルツハイマー病における認知機能障害の改善に使用される、請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
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