JPWO2013051639A1 - ピラゾロキノリン誘導体 - Google Patents

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Abstract

式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩は、PDE9阻害作用を有することにより、脳内におけるcGMP濃度を上昇させることが期待できる。PDE9阻害作用やcGMPの上昇は、学習記憶行動の改善につながり、アルツハイマー病における認知機能障害の治療剤としての利用可能性を有している。[式中、R1は水素原子であり、R2は芳香環基等であり、R3は水素原子等であり、R4は水素原子であり、R5はオキセパニル基等であり、R6は水素原子である。]

Description

本発明は、ホスホジエステラーゼ9(PDE9)の阻害活性を有するピラゾロキノリン誘導体およびその薬理学的に許容される塩ならびにその医薬用途に関する。
細胞内で二次情報伝達物質として働く環状グアノシン一リン酸(以下、cGMPという。)は、学習記憶行動を初めとする様々な生理機能に重要な役割を果たすことが知られている。
脳内神経回路のシナプス後部にて、一酸化窒素合成酵素により生合成された一酸化窒素(以下、NOという。)は、cGMP合成酵素であるグアニル酸シクラーゼを活性化する。活性化されたグアニル酸シクラーゼは、グアノシン三リン酸よりcGMPを生合成する。cGMPは様々なシナプス可塑性に関与するタンパク質をリン酸化するcGMP依存性蛋白質リン酸化酵素(以下、PKGという。)を活性化する。このNO/cGMP/PKGカスケードの活性化は、学習記憶行動の神経基盤と考えられている海馬のシナプス可塑性(Long Term Potentiation;以下、LTPという。)の誘起に関与することが知られている(例えば、非特許文献1を参照)。このカスケードのシグナル伝達を活性化する薬剤が海馬のLTPや動物の学習行動を改善することが知られている一方で、このカスケードを阻害する薬剤は、前記の改善作用とは逆の作用を示すことが知られている(非特許文献2)。したがって、これらの知見より、脳内でcGMPを上昇させることは、学習記憶行動の改善につながると期待される。
cGMPはホスホジエステラーゼ(以下、PDEという。)によりPKG活性化作用を有しない5’−GMPに代謝される。PDEには11種のファミリーが知られており、PDE9は、cGMPを特異的に代謝し、脳や脾臓、小腸等に発現していることが知られている(例えば、非特許文献3を参照)。つまり、PDE9を阻害することにより、脳内でcGMPが増加することが期待される。実際にPDE9阻害剤は、海馬LTPを亢進すること、動物にて新規物体認識試験・受動的回避学習試験等で学習記憶行動を改善することが報告されている(非特許文献4)。また、臨床上、アルツハイマー病患者では、その上部側頭皮質において、グアニル酸シクラーゼ活性が低下しており、cGMPレベルが減少している可能性が示唆されている(非特許文献5)。したがって、PDE9は、アレキサンダー病、アルパーズ病、アルツハイマー病、筋萎縮性側策硬化症(ALS;ルー・ゲーリック病または運動ニューロン疾患として知られている)、毛細血管拡張性運動失調、バッテン病(シュピールマイヤー−フォークト−シェーグレン−バッテン病としても知られている)、ビンスヴァンガー認知症(皮質下動脈硬化性脳障害)、双極性障害、ウシ海綿状脳症(BSE)、キャナバン病、化学療法誘発認知症、コケイン症候群、大脳皮質基底核変性症、クロイツフェルト−ヤコブ病、鬱病、ダウン症候群、前頭側頭葉変性症(前頭側頭型認知症、語義認知症および進行性非流暢性失語症を包含)、ゲルストマン−シュトラウスラー−シャインカー病、緑内障、ハンチントン病(舞踏病)、HIV関連認知症、多動、ケネディ病、コルサコフ症候群(健忘―作話症候群)、クラッベ病、レーヴィ小体認知症、進行性logopenic失語症、マチャド−ジョセフ病(3型脊髄小脳失調)、多発性硬化症、多発性萎縮症(オリーブ橋小脳萎縮症)、重症筋無力症、パーキンソン病、ペリツェウス−メルツバッハー病、ピック病、初老期認知症(軽度認知障害)、原発性側策硬化症、原発性進行性失語症、放射性誘発認知症、レフサム病(フィタン酸蓄積症)、サンドホフ病、シルダー病、統合失調症、語義認知症、老人性認知症、シャイ−ドレーガー症候群、脊髄小脳失調、棘筋萎縮症、スティール−リチャードソン−オルスセフスキー病(進行性核上麻痺)、血管アミロイドーシスおよび血管性認知症(多発梗塞性認知症)などの神経変性疾患および精神疾患、特に、アルツハイマー病における認知機能障害等の病理学に多くの密接な関係をもっている可能性がある。
最近では、PDE9阻害活性を有し、アルツハイマー病の予防または治療を目的とする以下の化合物が知られている(特許文献1)。

上記化合物はピラゾロピリミジン誘導体であり、ピラゾロキノリン骨格とはまったく異なる構造を有する化合物である。
一方、ピラゾロキノリン骨格を有する化合物として、特許文献2に記載の以下の化合物が知られている。


[式中、環Aはベンゼン環等であり、Rは直接結合等である。]
しかしながら、上記化合物において環Bはベンゼン環等を示す。また、上記化合物は、PDE4の阻害活性を有し、各種炎症性疾患に用いられることが記載されているが、PDE9の阻害活性等については記載も示唆もない。
PDE9阻害活性を有する化合物として、特許文献3および特許文献4に記載の以下の化合物が知られている。



上記化合物はいずれもキノキサリン誘導体であり、ピラゾロキノリン骨格とはまったく異なる構造を有する化合物である。
ピラゾロキノリン骨格を有しPDE9阻害活性を有する化合物として、特許文献5に記載の以下の化合物が知られている。


[式中、RとRのうち一方は式


の基である。]
上記化合物はRまたはRが構造的に限定されているため、本願発明化合物とはまったく異なる構造を有する化合物である。
国際特許公報WO2008/139293号パンフレット 国際特許公報WO2007/032466号パンフレット 国際特許公報WO2008/072779号パンフレット 国際特許公報WO2010/101230号パンフレット 国際特許公報WO2012/033144号パンフレット
Domek-Lopacinska et al., "Cyclic GMP metabolism and its role inbrain physiology", J Physiol Pharmacol., vol. 56, Suppl 2:pp.15-34, 2005. Wang X., "Cyclic GMP-dependentprotein kinase and cellular signaling in the nervous system", J. Neurocem., vol. 68, pp. 443-456, 1997. Fisher et al., "Isolation and characterization of PDE9A, a novelhuman cGMP-specific phosphodiesterase", J. Biol. Chem., vol. 273: pp. 15559-15564,1998. van der Staay et al., "The novel selective PDE9 inhibitor BAY73-6691 improves learning and memory in rodents", Neuropharmacology, vol. 55:pp. 908-918, 2008. Bonkale et al.,"Reduced nitric oxideresponsive soluble guanylyl cyclase activity in the superior temporal cortex ofpatients with Alzheimer’s disease", Neurosci. Lett., vil 187, pp. 5-8, 1995.
本発明の課題は、PDE9阻害作用を有する新規化合物またはその薬理学的に許容される塩、およびそれらを含有する医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、精力的に研究を重ねた結果、PDE9阻害作用を有する新規なピラゾロキノリン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を見出した。
すなわち、本発明は以下<1>から<20>に関する。
<1>式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩。


[式中、
は、水素原子であり、
は、フェニル基、ピリジニル基およびピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA1群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB1群から選ばれる置換基を有してもよく、
は、水素原子またはフッ素原子であり、
は、水素原子であり、
は、オキセパニル基、ジオキセパニル基、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基であり、
は、水素原子であり、
A1群は、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基からなり、
B1群は、ハロゲン原子、シアノ基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルコキシ基およびテトラヒドロピラニル基からなる。
ただし、Rが3−ピリジニル基の場合、4−位の置換基はハロゲン原子または1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基である。]
<2>Rが、フェニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基および5−ピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA2群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB2群から選ばれる置換基を有してもよく、
が、4−オキセパニル基、1,4―ジオキセパン−6−イル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、
A2群が、塩素原子、1〜2個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシ基およびエトキシ基からなり、
B2群が、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシメチル基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基および3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基からなる<1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<3>Rが、フッ素原子である<2>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<3.1>Rが、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基である<3>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<4>Rが、水素原子であり、
が、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基である、<1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<5>Rが、水素原子であり、
が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基である、<2>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<6>Rが、フェニル基、3−ピリジニル基および4−ピリジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA3群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB3群から選ばれる置換基を有してもよく、
が、水素原子であり、
が、水素原子であり、
が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、
A3群が、メチル基およびメトキシ基からなり、
B3群が、メチル基、メトキシ基およびメトキシメチル基からなる<1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
<7>以下の群から選ばれる化合物またはその薬理学的に許容される塩:
1)7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
2)7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
3)(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
4)8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
5)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
6)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
7)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
8)7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
9)(−)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
10)(−)−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
11)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
12)(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
13)(S)−8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび
14)(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン。
<8>7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<9>(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。


<10>8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<11>(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。


<12>7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<13>(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。


<14>1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。


<14.1>8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.2>(S)−8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。


<14.3>8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.4>(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。


<14.5>7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
<14.6>(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。


<15><1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする医薬組成物。
<16>PDE9の阻害剤である<15>記載の医薬組成物。
<17>脳内cGMP濃度を上昇させるための<15>記載の医薬組成物。
<18><1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を含有してなる、アルツハイマー病における認知機能障害改善剤。
<19><1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を患者に投与する、アルツハイマー病における認知機能障害の改善方法。
<20>アルツハイマー病における認知機能障害の改善に使用される、<1>記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
本発明に係る式(I)で表されるピラゾロキノリン誘導体(以下、化合物(I)という。)またはその薬理学的に許容される塩は、下記の薬理試験例における活性データにて示されているように、PDE9阻害作用を有する。本発明の化合物(I)は、PDE9阻害作用として、1000nM以下のIC50値を示しているものが殆どであり、100nM以下のIC50値を示す化合物が好ましい。
本発明の化合物(I)は、PDE9阻害作用を有することにより、脳内におけるcGMP濃度を上昇させることが期待できる。PDE9阻害作用やcGMPの上昇は、学習記憶行動の改善につながり、アルツハイマー病における認知機能障害等の治療剤としての利用可能性を有している。
図1は、製造例53で得られた化合物のX線回折で得られた三次元構造を表す図である。
以下、本発明の内容について詳細に説明する。
本明細書中においては、化合物の構造式が便宜上一定の異性体を表すことがあるが、本発明には化合物の構造上生ずるすべての幾何異性体、光学異性体、立体異性体、互変異性体等の異性体および異性体混合物を含み、便宜上の式の記載に限定されるものではなく、いずれか一方の異性体でも、各異性体を任意の比率で含む混合物でもよい。したがって例えば、本発明の化合物には、光学異性体およびラセミ体が存在することがありえるが、本発明においてはいずれにも限定されず、ラセミ体であっても、各光学活性体のいずれかであっても、各光学活性体を任意の比率で含む混合物でもよい。しかしながら、異性体、ラセミ体、異性体混合物のうち、あるものは、他のものよりも活性を示す可能性があると理解されている。
また、結晶多形が存在することもあるが同様にいずれにも限定されず、いずれかの結晶形の単一物であっても混合物であってもよく、また、本発明には非晶質体も含まれ、そして、本発明にかかる化合物には、無水物と溶媒和物(特に水和物)とが包含される。
本発明には、化合物(I)の同位体標識された化合物も含まれる。同位体標識された化合物は1つ又はそれ以上の原子が自然界に通常見出される原子質量か質量数と異なった原子質量か質量数を有する原子で置き換えられていること以外、化合物(I)と同一である。本発明の化合物に組み入れることができる同位元素は、例えば、水素、炭素、窒素、酸素、フッ素、リン、硫黄、沃素、および塩素の同位元素であり、H、H、11C、14C、15N、18O、18F、32P、35S、123I、および125I等が含まれる。
上記同位体標識化合物、例えば、Hおよび/または14Cなどの放射性同位元素が組み入れられた化合物は医薬および/または基質の組織分布アッセイに有用である。Hと14Cはそれらの調製と検出の容易さのため有用と考えられている。同位元素11Cおよび18FはPET(陽電子放射断層撮影)で有用と考えられており、同位元素125IはSPECT(単光子放出コンピュータ断層撮影)で有用と考えられており、脳イメージングですべて有用である。Hなどのより重い同位元素による置換は、より高い代謝的安定性による生体内半減期を増加又は必要用量の減少等のある種の治療上の利点を生じさせ、それ故に、ある状況下では有用と考えられている。上記同位体標識化合物は容易に利用可能な同位体標識された試薬を同位体標識されていない試薬の代わりに用いて、以下の実施例に開示された手順を行うことによって一様に調製することができる。
以下に、本明細書において記載する用語、記号等の意義を説明し、本発明を詳細に説明する。
本明細書における「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。「ハロゲン原子」の好適例としては、例えば、フッ素原子、塩素原子を挙げることができる。
本明細書における「C1−6アルキル基」とは、炭素数1〜6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を意味し、具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、イソプロピル基、2−メチル−1−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基等が挙げられる。
本明細書における「C1−6アルコキシ基」とは、前記定義の「C1−6アルキル基」が結合した酸素原子を意味し、具体例としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、1−ペンチルオキシ基、1−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
本明細書における「C1−6アルコキシC1−6アルキル基」とは、前記定義の「C1−6アルコキシ基」が結合した前記定義の「C1−6アルキル基」を意味し、具体的には例えばメトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−メトキシプロピル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、2−メトキシ−2−プロピル基、(1−プロピルオキシ)メチル基、(イソプロピルオキシ)メチル基、1−(1−プロピルオキシ)エチル基、2−(1−プロピルオキシ)エチル基、1−(イソプロピルオキシ)エチル基、2−(イソプロピルオキシ)エチル基、1−(1−プロピルオキシ)プロピル基、2−(1−プロピルオキシ)プロピル基、3−(1−プロピルオキシ)プロピル基、2−(1−プロピルオキシ)−2−プロピル基、1−(イソプロピルオキシ)プロピル基、2−(イソプロピルオキシ)プロピル基、3−(イソプロピルオキシ)プロピル基、2−(イソプロピルオキシ)−2−プロピル基等が挙げられる。
の定義における、「フェニル基、ピリジニル基およびピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA1群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB1群から選ばれる置換基を有してもよい」とは、


上記式において、X〜Xは炭素原子または窒素原子を表して、フェニル基、ピリジニル基またはピリミジニル基が形成され、
(n=2〜4)が窒素原子のときRxnは存在せず、X(n=2〜4)が炭素原子のときRxnは水素原子またはB1群から選ばれる置換基であり、
x1およびRx5はそれぞれ独立してA1群から選ばれる基である
ことを意味する。
式(I)で表される化合物におけるR〜Rの定義及び好適例について以下に説明する。
は、水素原子である。
はフェニル基、ピリジニル基およびピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA1群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB1群から選ばれる置換基を有してもよい。
は、好ましくは、フェニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基および5−ピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA2群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB2群から選ばれる置換基を有してもよい。
は、より好ましくは、フェニル基、3−ピリジニル基および4−ピリジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA3群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB3群から選ばれる置換基を有してもよい。
は、水素原子またはフッ素原子である。
は、水素原子である。
は、オキセパニル基、ジオキセパニル基、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基である。
は、好ましくは、4−オキセパニル基、1,4−ジオキセパン−6−イル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、より好ましくは、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基である。
は、水素原子である。
A1群は、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基からなる。
B1群は、ハロゲン原子、シアノ基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルコキシ基およびテトラヒドロピラニル基からなる。
A2群は、塩素原子、1〜2個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシ基およびエトキシ基からなる。
B2群は、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシメチル基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基および3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基からなる。
A3群は、メチル基およびメトキシ基からなる。
B3群は、メチル基、メトキシ基およびメトキシメチル基からなる。
本明細書における「薬理学的に許容される塩」とは、本発明にかかる化合物と塩を形成されるものであれば特に限定されず、具体的には例えば、無機酸塩、有機酸塩、無機塩基塩、有機塩基塩、酸性または塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。
本明細書における「薬理学的に許容される塩」とは、特に限定する記載がない限り、適宜な比で塩を形成しさえすれば、形成された塩において、当該化合物1分子に対する酸の分子数は特に限定されないが、好ましくは該化合物1分子に対して酸は、約0.1〜約5分子であり、より好ましくは該化合物1分子に対して酸は約0.5〜約2分子であり、さらに好ましくは、当該化合物1分子に対して酸は、約0.5、約1、または約2分子である。
無機酸塩の好ましい例としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等があげられ、有機酸塩の好ましい例としては、例えば酢酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、ステアリン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等があげられる。
無機塩基塩の好ましい例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩などがあげられ、有機塩基塩の好ましい例としては、例えばジエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、メグルミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩などがあげられる。
酸性アミノ酸塩の好ましい例としては、例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などが挙げられ、塩基性アミノ酸塩の好ましい例としては、例えばアルギニン塩、リジン塩、オルニチン塩などがあげられる。
[一般的製造方法]
本発明の化合物は、以下に記載する方法により製造することができる。但し、本発明の化合物の製造方法は、これらに限定されるものではない。
本発明の化合物(I)は、下記製造方法A,B,CおよびDにより製造することができる。
<製造方法A>


[式中、R、R、R、R、Rはそれぞれ前記定義と同義であり、Pは2,4−ジメトキシベンジル基等のNH基の保護基を意味し、X、Xはハロゲン原子を示す。]
工程A−1
本工程は、公知の方法により、式a−1で表される化合物(化合物a−1と表すことがある。以下同様。)とDMF−DMAとの縮合反応の後、ヒドラジン誘導体a−2と反応させることでピラゾール環を構築し、化合物a−3を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
化合物a−1は、公知の方法(例えば、Reuman,Michaelら「Journalof Medicinal Chemistry」、1995年、38巻、p.2531−2540、または、Wentland Mark Pら「Journalof Medicinal Chemistry」、1993年、36巻、p.1580−1596の記載など)に準じて合成できる。
本工程は、具体的には後述する製造例1,2,3,4,5,6,10,11などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
化合物a−2は、市販品をそのまま用いることもでき、また、当業者に公知の手段で合成することもできる。対応するケトン誘導体をヒドラジドイミンに変換し、ボランまたはシアノホウ素化水素ナトリウム等を用いて還元することで製造できる。また、化合物a−2は塩酸塩などの塩として用いることもできる。
本反応に用いる溶媒としては、化合物a−1とDMF−DMAの縮合反応においては、DMF−DMAを反応剤兼溶媒として5〜20倍モル当量を用いることができる。続くヒドラジン誘導体a−2とのピラゾール環形成反応において用いる溶媒は、反応出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、好適には、メタノール、エタノール,n―ブタノール、t−ブタノール、THF、1,4−ジオキサン、水またはこれらの混合溶媒であり、より好適にはエタノールである。
反応温度は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なる。化合物a−1とDMF−DMAの縮合反応においては、好適には、0℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には室温である。続くヒドラジン誘導体a−2とのピラゾール環形成反応においては、好適には、室温〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には70℃〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なる。化合物a−1とDMF−DMAの縮合反応においては、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて0.5〜24時間であり、より好適には、1〜3時間である。続くヒドラジン誘導体a−2とのピラゾール環形成反応においては、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて0.5〜24時間であり、より好適には、1〜8時間である。
工程A−2
本工程は、塩基存在下、化合物a−3を加水分解することにより、化合物a−4を得る工程である。
本反応に用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、好適には、メタノール、エタノール,n―ブタノール、t−ブタノール、THF、1,4−ジオキサン、水またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
塩基は、出発原料、使用する溶媒などにより異なり、特に限定されないが、例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リチウムテトラメチルシリルオキシド(TMSOLi)等が挙げられる。塩基は、a−3に対して1〜10倍モル当量用いることができる。
反応温度は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なり、好適には、0℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には室温〜50℃である。
反応時間は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なり、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて1〜48時間であり、より好適には、2〜12時間である。
工程A−3
本工程は、縮合剤を使用して化合物a−4とアミン誘導体a−5とを反応させることで化合物a−6を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本工程は、具体的には後述する製造例1,2,4,5などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
縮合剤は、出発原料、使用する溶媒などにより異なり、特に限定されないが、DCC、EDC、PYBOP、CDIなどを用いることが出来る。縮合剤は、化合物a−4に対して1〜5倍モル当量用いることができる。好適には1〜2倍モル当量である。
本反応に用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、好適には、THF、ジクロロメタン、DMFまたはこれらの混合溶媒が挙げられる。
アミン誘導体a−5は、化合物a−4に対して1〜10倍モル当量用いることができる。好適には1〜2倍モル当量である。
反応温度は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なり、好適には、0℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には0℃〜室温である。
反応時間は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なる。好適には、化合物a−4に縮合剤を加えた後、上記温度にて1〜48時間、より好適には1〜3時間経過した後に、アミン誘導体a−5を加え、上記温度にて1〜48時間、より好適には8〜15時間反応させる。
工程A−4
本工程は、塩基存在下、化合物a−6を分子内環化し、化合物a―7を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本工程は、具体的には後述する製造例1,2,4,5などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本反応に用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、好適には、THF、DMF、DMSOまたはこれらの混合溶媒が挙げられる。
塩基は、反応に用いる場合、出発原料、使用する溶媒等により異なり、特に限定されないが、例えば水酸化ナトリウム、KTB、LDA、LHMDS、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の塩基等が挙げられるが、好ましくは水酸化ナトリウム、KTB、あるいは、水素化ナトリウム等である。塩基は、化合物a−6に対して1〜5倍モル当量用いることができ、好ましくは1〜3倍モル当量である。
反応温度は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なり、好適には、−78℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には−20℃〜室温である。
反応時間は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なるが、好適には、上記温度にて1〜48時間、より好適には1〜5時間である。
<製造方法B>


[式中、R、R、R、R、R、R、Pは前記定義と同意義を示す。X、Xは、ハロゲン原子を示す。Mは、−BF ,−B(OH),式


で表される基、−Sn(n−Bu),−ZnBr,−ZnClなどを意味する。]
工程B−1
本工程は、化合物a−7と化合物b−1を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物b−4へ変換する工程である。
本工程は、具体的には後述する実施例1,2,3などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
化合物a−7は、<製造方法A>等により得ることができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本反応に用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、メタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒、THF、DME、MTBE、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、NMP等のアミド系溶媒、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪炭化水素系溶媒、水またはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好適には、芳香族炭化水素系溶媒、DMF、NMP等のアミド系溶媒あるいは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、水またはこれらの混合溶媒であり、より好適にはDMF、NMPまたは1,4−ジオキサンと水の混合溶媒である。
塩基は、出発原料、使用する溶媒等により異なり、特に限定されないが、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸三カリウムn水和物、炭酸セシウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の無機塩基、イミダゾール、ピリジン、TEA、DIPEA等の有機塩基が挙げられるが、好ましくはTEA、炭酸セシウム等である。また、フッ化水素カリウムを添加することも出来る。
上記遷移金属触媒としては出発原料、使用する溶媒などにより異なり、また反応を阻害しない限りにおいて特に限定されないが、好適にはPd(PPh、PdCl(PPh、パラジウム(II)アセテート/トリフェニルホスフィン、パラジウム(II)アセテート/2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、パラジウム(II)アセテート/ビス[2−(ジフェニルホスフィノ)フェニル]エーテル、塩化パラジウム(II)、Pd(dba)/トリ−t−ブチルホスフィン、Pd(dba)、Pd(t−BuP)、[(t−Bu)P(OH)]PdCl、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)等が挙げられる。また、使用する遷移金属触媒により、ヨウ化銅(I)や塩化リチウムなどを合わせて用いることにより収率の向上及び反応時間の短縮等に良好な結果を与えることがある。
反応温度は、通常、出発原料、溶媒、その他反応に用いる試薬によって異なり、好適には、0℃〜溶媒の還流温度(反応容器中の内温)であり、より好適には、60〜150℃である。また、マイクロウエーブ反応装置を用いることにより収率の向上及び反応時間の短縮等に良好な結果を与えることがある。
反応時間は、通常、出発原料、溶媒、その他反応に用いる試薬、反応温度によって異なり、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて1〜48時間であり、より好適には、1〜6時間である。
化合物b−1は、化合物a−7に対して、1〜5倍モル当量用いることができる。好適には、1〜3倍モル当量である。
上記塩基は、化合物a−7に対して、1〜10倍モル当量用いることができる。好適には2〜5倍モル当量である。
上記遷移金属触媒は、化合物a−7に対して、0.05〜1倍モル当量用いることができる。好適には0.05〜0.1倍モル当量である。
工程B−2
本工程は、化合物a−7とビス(ピナコラト)ジボロンなどとの遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物b−2へ変換する工程である。
本工程は、具体的には後述する製造例1,3,4,5,6などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
化合物a−7は、<製造方法A>等により得ることができる。
本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本反応に用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限はないが、例えば、THF、DME、MTBE、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、DMF、NMP等のアミド系溶媒、ヘプタン、ヘキサン等の脂肪炭化水素系溶媒等が挙げられ、好適には、芳香族炭化水素系溶媒、DMF、NMP等のアミド系溶媒あるいはDME、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、またはこれらの混合溶媒であり、より好適にはDMF、NMPまたは1,4−ジオキサン、または、これらの混合溶媒である。
塩基は、出発原料、使用する溶媒等により異なり、特に限定されないが、例えば酢酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸セシウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の無機塩基、イミダゾール、ピリジン、TEA、DIPEA等の有機塩基が挙げられるが、好ましくは酢酸カリウム等である。
上記遷移金属触媒としては出発原料、使用する溶媒などにより異なり、また反応を阻害しない限りにおいて特に限定されないが、好適にはPd(PPh、パラジウム(II)アセテート/トリフェニルホスフィン、パラジウム(II)アセテート/2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、塩化パラジウム(II)、Pd(dba)/トリ−t−ブチルホスフィン、Pd(dba)、Pd(t−BuP)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)等が挙げられる。より好適には1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)が挙げられる。
反応温度は、通常、出発原料、溶媒、その他反応に用いる試薬によって異なり、好適には、0℃〜溶媒の還流温度(反応容器中の内温)であり、より好適には、60〜150℃である。また、マイクロウエーブ反応装置を用いることにより収率の向上及び反応時間の短縮等に良好な結果を与えることがある。
反応時間は、通常、出発原料、溶媒、その他反応に用いる試薬、反応温度によって異なり、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて1〜48時間であり、より好適には、1〜6時間である。
ビス(ピナコラト)ジボロンは、化合物a−7に対して、1〜5倍モル当量用いることができる。好適には、1〜3倍モル当量である。
上記塩基は、化合物a−7に対して、1〜10倍モル当量用いることができる。好適には2〜5倍モル当量である。
上記遷移金属触媒は、化合物a−7に対して、0.05〜1倍モル当量用いることができる。好適には0.05〜0.1倍モル当量である。
工程B−3
本工程は、化合物b−3と化合物b−2を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物b−4へ変換する工程である。
本工程は、工程B−1と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例4,6,25などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程B−4
本工程は、化合物b−4の保護基Pを除去することにより化合物(I)を得る工程である。保護基の脱保護は、多くの公知の文献、例えば、T.Greeneら、「Protective Groups in Organic Synthesis」(John Wiley&sons.Inc.,ニューヨーク、1999年)(以下合成参考文献1という)等に数多く記載されている。アミノ基の脱保護反応は、保護基の種類により異なり、特に限定されないが、例えば、2,4−ジメトキシベンジル基などの場合、酸性条件下で脱保護を行うことが出来る。
保護基Pが、2,4−ジメトキシベンジル基の場合、本反応において、用いる溶媒としては、出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであればよい。特に制限はないが、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、THF、DME、MTBE、シクロペンチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジシクロペンチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸またはこれらの混合溶媒が挙げられる。また、酸を溶媒として用いることも出来る。
酸としては、例えば、トリフルオロ酢酸(TFA)、塩酸、硫酸等を用いることが出来る。好ましくはTFAである。酸は化合物b−4に対して1〜100倍容量用いることが出来る。
反応温度は、通常、出発原料、溶媒、その他反応に用いる試薬によって異なり、好適には、0℃〜溶媒の還流温度(反応容器中の内温)であり、より好適には、40℃〜60℃である。
反応時間は、通常、出発原料、溶媒、その他反応に用いる試薬、反応温度によって異なり、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて0.5〜24時間であり、より好適には、1〜12時間である。
<製造方法C>


[式中、R、R、R、R、R、R、Mはそれぞれ前記定義と同義であり、X、X、Xはハロゲン原子を示す。]
工程C−1
本工程は、化合物b−1と化合物a−3を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物c−1へ変換する工程である。
本工程は、<製造方法B>工程B−1と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例52などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程C−2
本工程は、化合物a−3とビス(ピナコラト)ジボロンなどとの遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物c−2へ変換する工程である。
本工程は、<製造方法B>工程B−2と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する製造例3,6などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程C−3
本工程は、化合物b−3と化合物c−2を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物c−1へ変換する工程である。
本工程は、<製造方法B>工程B−3と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例26などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程C−4
本工程は、塩基存在下、化合物c−1を加水分解することにより、化合物c−3を得る工程である。
本工程は、<製造方法A>工程A−2と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例26などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程C−5
本工程は、縮合剤を使用して化合物c−3とアンモニア水とを反応させることで化合物c−4を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本工程は、<製造方法A>工程A−3と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例5,26,52,53,54,55などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程C−6
本工程は、<製造方法A>工程A−4と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例5,26,52,53,54,55などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
<製造方法D>


[式中、R、R、R、R、R、R、Mはそれぞれ前記定義と同義であり、X、Xはハロゲン原子を示す。]
工程D−1
本工程は、公知の方法により、化合物d−1を塩化チオニルと反応させて対応する酸クロリド誘導体に変換した後、ジメチルアミノアクリル酸エチルとの縮合反応を行い、続いてヒドラジン誘導体a−2と反応させることでピラゾール環を構築し、化合物d−2を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本工程は、具体的には後述する製造例7などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
化合物a−2は、市販品をそのまま用いることもでき、また、当業者に公知の手段で合成することもできる。対応するケトン誘導体をヒドラジドイミンに変換し、ボランまたはシアノホウ素化水素ナトリウム等を用いて還元することで製造できる。また、化合物a−2は塩酸塩などの塩として用いることもできる。
本反応に用いる溶媒としては、化合物d−1と塩化チオニルと反応させて対応する酸クロリド誘導体に変換するステップでは、反応出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、好適にはTHF,アセトニトリル、DMF、DMAであり、より好適にはアセトニトリルである。次のジメチルアミノアクリル酸エチルとの縮合反応においては、反応出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、好適にはTHF,アセトニトリル、DMF、DMAであり、より好適にはアセトニトリルである。続くヒドラジン誘導体a−2とのピラゾール環形成反応において用いる溶媒は、反応出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、好適には、メタノール、エタノール,n―ブタノール、t−ブタノール、THF、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、水またはこれらの混合溶媒であり、より好適にはアセトニトリルと水の混合溶媒である。
反応温度は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なる。化合物d−1と塩化チオニルから対応する酸クロリドを得る工程においては、好適には、0℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には、50℃〜80℃である。その次のジメチルアミノアクリル酸エチルとの縮合反応においては、好適には0℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には20℃〜80℃である。続くヒドラジン誘導体a−2とのピラゾール環形成反応においては、好適には、室温〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には50℃〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なる。化合物d−1と塩化チオニルとの反応により対応する酸クロリドを得る工程においては、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて0.5〜24時間であり、より好適には、1〜3時間である。次のジメチルアミノアクリル酸エチルとの縮合反応においては、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて0.5〜24時間であり、より好適には、1〜3時間である。続くヒドラジン誘導体a−2とのピラゾール環形成反応においては、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて0.5〜60時間であり、より好適には、12〜24時間である。
工程D−2
本工程は、化合物b−1と化合物d−2を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物d−4へ変換する工程である。
本工程は、<製造方法B>工程B−1と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例27、43などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程D−3
本工程は、化合物d−2とビス(ピナコラト)ジボロンなどとの遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物d−3へ変換する工程である。
本工程は、<製造方法B>工程B−2と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する製造例7、9などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程D−4
本工程は、化合物b−3と化合物d−3を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物d−4へ変換する工程である。
本工程は、<製造方法B>工程B−3と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例45、51などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程D−5
本工程は、公知の方法により、化合物d−4のニトロ基を還元剤によりアミノ基に変換した後、アミノ基とエステルを縮合し分子内環化反応を行い化合物(I)を得る工程である。本反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガスの気流下または雰囲気下でも行うことができる。本工程は、具体的には後述する実施例27、41、43、45、51、62などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
本工程における還元剤としては、鉄、塩化スズ(II)、ヒドロサルファイトナトリウムが挙げられ、好適には鉄、塩化スズ(II)であり、より好適には鉄である。分子内環化反応においては、特に試薬を用いなくても加熱することとで環化反応が進行する。
本反応に用いる溶媒としては、化合物d−4のニトロ基を還元剤によりアミノ基に変換するステップでは、反応出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、メタノール、エタノール,n―ブタノール、t−ブタノール、酢酸エチルまたはこれらの混合溶媒であり、より好適には、メタノール、エタノールである。続く、分子内環化反応においては、反応出発原料をある程度溶解するものであり、かつ、反応を阻害しないものであれば、特に制限は無いが、酢酸、エタノール、n―ブタノール、t−ブタノール、THF、1,4−ジオキサンであり、好適には酢酸、エタノール、n―ブタノール、t−ブタノールであり、より好適には、酢酸である。
反応温度は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なる。化合物d−4のニトロ基を還元剤によりアミノ基に変換する工程においては、好適には、0℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)であり、より好適には、80℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)。続く分子内環化反応においては、好適には0℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)、より好適には50℃〜溶媒の還流温度(反応容器の内温)。
反応時間は、通常、出発原料、使用する溶媒、その他反応に用いる試薬などにより異なる。化合物d−4のニトロ基を還元剤によりアミノ基に変換する工程においては、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて0.5〜24時間であり、より好適には、1〜3時間である。続く分子内環化反応においては、好適には、試薬を加えた後、上記温度にて0.5〜24時間であり、より好適には、1〜3時間である。
工程D−6
本工程は、公知の方法により、化合物d−2のニトロ基を還元剤によりアミノ基に変換した後、アミノ基とエステルを縮合し分子内環化反応を行い化合物d−5を得る工程である。
本工程は、<製造方法D>工程D−5と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例63などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
工程D−7
本工程は、化合物b−1で表される化合物と化合物d−5を遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物(I)へ変換する工程である。
本工程は、<製造方法B>工程B−1と同様の条件により行うことが出来る。具体的には後述する実施例63などに記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
上記各方法、各工程の反応終了後、各工程の目的化合物は常法に従い、反応混合物から採取することができる。
例えば、反応混合物全体が液体の場合、反応混合物を所望により室温に戻すか、氷冷し、適宜、酸、アルカリ、酸化剤または還元剤を中和し、水と酢酸エチルのような混和せずかつ目的化合物と反応しない有機溶剤を加え、目的化合物を含む層を分離する。次に、得られた層と混和せず目的化合物と反応しない溶剤を加え、目的化合物を含む層を洗浄し、当該層を分離する。加えて、当該層が有機層であれば、無水硫酸マグネシウムまたは無水硫酸ナトリウム等の乾燥剤を用いて乾燥し、溶剤を留去することにより、目的化合物を採取することができる。また、当該層が水層であれば、電気的に脱塩した後、凍結乾燥することにより、目的化合物を採取することができる。
また、反応混合物全体が液体であって、かつ、可能な場合には、常圧または減圧下、目的化合物以外のもの(例えば、溶剤、試薬等)を留去することのみにより、目的化合物を採取することができる。
さらに、目的化合物のみが固体として析出している場合、または、上記反応混合物全体が液体の場合であって、採取の過程で目的化合物のみが固体として析出した場合、まず、ろ過法により目的化合物をろ取し、ろ取した目的化合物を適当な有機または無機溶剤で洗浄し、乾燥することで母液を上記反応混合物全体が液体の場合と同様に処理することにより、さらに目的化合物を採取することができる。
またさらに、試薬または触媒のみが固体として存在するか、または、上記反応混合物全体が液体の場合であって、採取の過程で試薬または触媒のみが固体として析出した場合であって、かつ、目的化合物が溶液に溶解している場合、まず、ろ過法により試薬または触媒をろ去し、ろ去した試薬または触媒を適当な有機または無機溶剤で洗浄し、得られる洗浄液を母液と合わせ、得られる混合液を上記反応混合物全体が液体の場合と同様に処理することにより、目的化合物を採取することができる。
特に、反応混合物に含まれる目的化合物以外のものが次工程の反応を阻害しない場合、特に目的化合物を単離することなく、反応混合物のまま、次の工程に使用することもできる。
上記方法で採取した目的化合物の純度を向上させるため、適宜、再結晶法、各種クロマトグラフィー法、蒸留法を実施することができる。
採取した目的化合物が固体の場合、通常、再結晶法により目的化合物の純度を向上させることができる。再結晶法においては、目的化合物と反応しない単一溶剤または複数の混合溶剤を用いることができる。具体的には、まず目的化合物を、目的化合物と反応しない単一または複数の溶剤に、室温または加熱下に溶解する。得られる混合液を氷水などで冷却するかまたは室温にて放置することにより、その混合液から目的化合物を晶出させることができる。
採取した目的化合物が液体の場合、各種クロマトグラフィー法により目的化合物の純度を向上させることができる。一般的には、メルク社製シリカゲル60(70−230meshまたは340−400mesh)または富士シリシア化学株式会社製BW−300(300mesh)のような弱酸性のシリカゲル類を用いることができる。目的化合物が塩基性を有し、上述のシリカゲル類では吸着が激し過ぎる場合などは、富士シリシア化学株式会社製のプロピルアミンコーティングシリカゲル(200−350mesh)などを用いることもできる。また、目的化合物が双極性を有する場合またはメタノールなどの高極性溶剤での溶出が必要な場合などは、ナム研究所製NAM−200HまたはNAM−300Hを用いることもできる。これらのシリカゲルを用いて、目的化合物と反応しない単一または複数の溶剤で目的化合物を溶出させ、溶剤を留去することにより、純度が向上した目的化合物を得ることができる。
採取した目的化合物が液体の場合、蒸留法によっても目的化合物の純度を向上させることができる。蒸留法においては、目的化合物を室温または加熱下に減圧することにより、目的化合物を留出させることができる。
以上が本発明にかかる化合物(I)の製造方法の代表例であるが、本発明化合物の製造における原料化合物・各種試薬は、塩や水和物あるいは溶媒和物を形成していてもよく、いずれも出発原料、使用する溶媒等により異なり、また反応を阻害しない限りにおいて特に限定されない。用いる溶媒についても、出発原料、試薬等により異なり、また反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定されないことは言うまでもない。本発明に係る化合物(I)がフリー体として得られる場合、前記の化合物(I)が形成していてもよい塩またはそれらの水和物の状態に常法に従って変換することができる。
本発明に係る化合物(I)が化合物(I)の塩または化合物(I)の水和物として得られる場合、前記の化合物(I)のフリー体に常法に従って変換することができる。
また、本発明に係る化合物(I)について得られる種々の異性体(例えば幾何異性体、光学異性体、回転異性体、立体異性体、互変異性体、等)は、通常の分離手段、例えば、再結晶、ジアステレオマー塩法、酵素分割法、種々のクロマトグラフィー(例えば薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等)を用いることにより精製し、単離することができる。
[製剤] 本発明の一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩は、常法により製剤化が可能であり、剤形としては、例えば、経口剤(錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤等)、注射剤(静脈内投与用、筋肉内投与用、皮下投与用、腹腔内投与用等)、外用剤(経皮吸収製剤(軟膏剤、貼付剤等)、点眼剤、点鼻剤、坐剤等)とすることができる。
経口用固形製剤を製造する場合には、一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩に、必要に応じて、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤等を添加し、常法により錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤を製造することができる。また、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等は、必要に応じて、皮膜コーティングを施してもよい。
賦形剤としては、例えば、乳糖、コーンスターチ、結晶セルロース等を、結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等を、崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム等を、滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等を、着色剤としては、例えば、酸化チタン等を、皮膜コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定される訳ではない。
これらの錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等の固形製剤は、通常、0.001〜99.5重量%、好ましくは0.01〜90重量%等の一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を含むことができる。
注射剤(静脈内投与用、筋肉内投与用、皮下投与用、腹腔内投与用等)を製造する場合には、一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩に、必要に応じて、pH調整剤、緩衝剤、懸濁化剤、溶解補助剤、抗酸化剤、保存剤(防腐剤)、等張化剤等を添加し、常法により注射剤を製造することができる。また、凍結乾燥して、用時溶解型の凍結乾燥製剤としてもよい。
pH調整剤や緩衝剤としては、例えば、有機酸または無機酸および/またはその塩等を、懸濁化剤としては、例えば、メチルセルロース、ポリソルベート80、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を、溶解補助剤としては、例えば、ポリソルベート80、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等を、抗酸化剤としては、例えば、α−トコフェロール等を、保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル等を、等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、塩化ナトリウム、マンニトール等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定される訳ではない。
これらの注射剤は、通常、0.000001〜99.5重量%、好ましくは0.00001〜90重量%等の一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を含むことができる。
外用剤を製造する場合には、一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩に、基剤原料を添加し、必要に応じて、前記の例えば、保存剤、安定剤、pH調整剤、抗酸化剤、着色剤等を加えて、常法により、例えば、経皮吸収製剤(軟膏剤、貼付剤等)、点眼剤、点鼻剤、坐剤等を製造することができる。
使用する基剤原料としては、例えば、医薬品、医薬部外品、化粧品等に通常使用される各種原料を用いることが可能である。具体的には、例えば、動植物油、鉱物油、エステル油、ワックス類、乳化剤、高級アルコール類、脂肪酸類、シリコン油、界面活性剤、リン脂質類、アルコール類、多価アルコール類、水溶性高分子類、粘土鉱物類、精製水等の原料を挙げることができる。
これらの外用剤は、通常 0.000001〜99.5重量%、好ましくは0.00001〜90重量%等の一般式(I)の化合物またはその薬学的に許容し得る塩を含むことができる。
本発明の化合物は生理活性低分子化合物の標的タンパクを捕捉するためのケミカルプローブとすることができる。すなわち、本発明の化合物は、当該化合物の活性発現に必須な構造部分とは異なる部分に、J. Mass Spectrum. Soc. Jpn. Vol. 51, No. 5 2003, p492−498または WO2007/139149等に記載の手法で標識基、リンカー等を導入することでアフィニティークロマトグラフィー、フォトアフィニティープローブ等に変換することができる。
ケミカルプローブに用いる標識基、リンカー等は、例えば以下の(1)ないし(5)からなる群に示される基が挙げられる。
(1)光親和性標識基(例えば、ベンゾイル基、ベンゾフェノン基、アジド基、カルボニルアジド基、ジアジリジン基、エノン基、ジアゾ基およびニトロ基等)および化学親和性基(例えば、アルファー炭素原子がハロゲン原子で置換されたケトン基、カルバモイル基、エステル基、アルキルチオ基、α、β−不飽和ケトン、エステル等のマイケル受容体、およびオキシラン基等)等のタンパク質標識基、
(2)−S−S−、−O−Si−O−、単糖(グルコース基、ガラクトース基等)または二糖(ラクトース等)等の開裂可能なリンカー、および酵素反応で開裂可能なオリゴペプチドリンカー、
(3)ビオチン、3−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4H−3a,4a−ジアザ−4−ボラ−s−インダセン−3−イル)プロピオニル基等のフィッシングタグ基、
(4)125I、32P、H、14Cなどの放射性標識基;フルオレセイン、ローダミン、ダンシル、ウンベリフェロン、7−ニトロフラザニル、3−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジメチル−4H−3a,4a−ジアザ−4−ボラ−s−インダセン−3−イル)プロピオニル基等の蛍光標識基;ルミフェリン、ルミノール等の化学発光基;ランタノイド金属イオン、ラジウムイオン等の重金属イオン等の検出可能なマーカーまたは
(5)ガラスビーズ、ガラスベット、マイクロタイタープレート、アガロースビーズ、アガロースベッド、ポリスチレンビーズ、ポリスチレンベッド、ナイロンビーズ、ナイロンベッド等の固相担体と結合させる基等。
上記の(1)ないし(5)からなる群より選択される標識基等を上記文献に記載の方法等に準じて本発明の化合物に導入して調製されるプローブは、新たな創薬ターゲットの探索等に有用な標識タンパクの同定のためのケミカルプローブとして用いることができる。
本発明の化合物(I)は、例えば、以下の実施例に記載した方法により製造することができ、また、当該化合物の効果は、以下の試験例に記載した方法により確認することができる。ただし、これらは例示的なものであって、本発明は、如何なる場合も以下の具体例に制限されるものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
文献名等が記載されている化合物は、その文献等に従って製造したことを示す。
また、本明細書に使用される略号は当業者に周知の慣用的な略号である。本明細書においては下記の略号を使用する。
Ac:アセチル
BAST:ビス(2−メトキシエチル)アミノスルファー トリフルオリド
Bn:ベンジル
Boc:tert−ブトキシカルボニル
BOP:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
Bu:ブチル
CAN:セリウムアンモニウムナイトレート
CDI:1,1’−カルボニルジイミダゾール
DAST:ジエチルアミノスルファー トリフルオリド
DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM:ジクロロメタン
DDQ:2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン
DEAD:ジエチルアゾジカルボキシラート
DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシラート
DIBAL−H:ジイソブチルアルミニウムヒドリド
DIPEA:N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMAP:4−(ジメチルアミノ)ピリジン
DME:1,2−ジメトキシエタン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMF−DMA:N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール
DMSO:ジメチルスルホキシド
DTT:ジチオスレイトール
EDC:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
EGTA:グリコールエーテルジアミン四酢酸
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HBTU:O−ベンゾトリアゾール−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
IPA:イソプロピルアルコール
KHMDS:カリウム ビス(トリメチルシリル)アミド
KTB:カリウム tert−ブトキシド
LAH:リチウム アルミナムヒドリド
LDA:リチウムジイソプロピルアミド
LHMDS:リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド
mCPBA:3−クロロ過安息香酸
m−:メタ
MTBE:t−ブチルメチルエーテル
n−:ノルマル
NaBH(OAc):ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド
NaHMDS:ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド
NBS:N−ブロモスクシンイミド
NCS:N−クロロスクシンイミド
NIS:N−ヨードスクシンイミド
NMP:N−メチル−2−ピロリジノン
o−:オルト
p−:パラ
Pd(t−BuP):ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム
Pd(dba):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム
Pd(dppf)Cl・DCM錯体:1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)・DCM錯体
Pd(PPh:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
PdCl(PPh:ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド
PYBOP:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
t−:ターシャリー
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオリド
TEA:トリエチルアミン
Tf:トリフルオロメタンスルホニル
TFA:トリフルオロ酢酸
TFAA:無水トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
THP:テトラヒドロピラン
TMEDA:N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン
TMS:トリメチルシリル
Tris:トリスヒドロキシメチルアミノメタン
Ts:パラトルエンスルホニル
H−NMR:プロトン核磁気共鳴スペクトルメトリー
LC−MS:液体クロマトグラフィー−マススペクトルメトリー
Xantphos:4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンチン
Z:ベンジルオキシカルボニル
以下の実施例及び製造例中の「室温」は通常約10℃から約35℃を示す。%は特記しない限り重量パーセントを示す。
プロトン核磁気共鳴スペクトルの化学シフトは、テトラメチルシランに対するδ単位(ppm)で記録され、カップリング定数はヘルツ(Hz)で記録されている。分裂パターンの略号は以下の通りである。s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、q:カルテット、m:マルチプレット、brs:ブロードシングレット、brd:ブロードダブレット。
製造例および実施例においてマイクロウエーブ反応装置を用いた反応は、Personal chemistry社製EmrysTM Liberatorを用いた。
化合物の光学分割には、Biotage社製Parallex FlexTM(カラム:DAICEL社製CHIRALPAK(登録商標) AD−H,IA,IB,IC,DAICEL社製CHIRALCEL(登録商標) OD−H,OJ−Hのいずれか、カラムサイズ:2cmφ×25cm)を用いた。また、実施例表中に記載されている保持時間は、DAICEL社製CHIRALPAK(登録商標) AD−H,IA,IB,IC,DAICEL社製CHIRALCEL(登録商標) OD−H,OJ−H(カラムサイズ:0.46cmφ×15cmまたは0.46cmφ×25cm)のいずれか用い、流速1.00mL/分のときの値である。旋光度(+/−)は、日本分光OR−2090型旋光度検出器(水銀キセノン(Hg−Xe)ランプ、150W)を用いて測定した。
クロマトグラフィーに関して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーと記載がある場合は、YAMAZEN社製パラレルプレップ(カラム:YAMAZEN社製 Hi−FlashTM Column(Silicagel)、サイズ;S(16×60mm)、M(20×75mm)、L(26×100mm)、2L(26×150mm)、3L(46×130mm)のいずれか)、または、富士シリシア化学株式会社製クロマトグラフィー用シリカゲル球状PSQ 60BTM、富士シリシア化学株式会社製クロマトグラフィー用シリカゲルBW−300TM、ワコーゲル(登録商標)C−200(和光純薬工業)、もしくはMerck Ltd. Japanシリカゲル60(登録商標)(70〜230mesh)を用いた。また、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィーと記載がある場合は、YAMAZEN社製パラレルプレップ(カラム:YAMAZEN社製 Hi−FlashTM Column(Amino)、サイズ;S(16×60mm)、M(20×75mm)、L(26×100mm)、2L(26×150mm)、3L(46×130mm)のいずれか)、あるいは、FUJI SILISIA CHEMICAL LTD. NH SILICA GEL(200〜350mesh)を用いた。
(±)−はラセミ体を、(+)−、(−)−はそれぞれエナンチオマーの(+)型、(−)型であることを示す。
以下に示す化合物の命名は、一般的に用いられる試薬を除き、「E−ノートブック」バージョン12(パーキンエルマー社)で表示されたものを用いた。
製造例1
[5−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−7−イル]ボロン酸の合成

(1)エチル 3−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−3−オキソプロピオネートの合成
4−ブロモ−2−クロロ安息香酸(1g)をDCM(10mL)に懸濁した。その懸濁液に、CDI(960mg)を加え室温にて4時間撹拌した。この溶液を「溶液1」とする。別のフラスコに、窒素雰囲気下、カリウム エチルマロネート(1.1g)をアセトニトリル(20mL)に懸濁し、TEA(1.5mL)を加えた。この溶液を0℃に冷却し、塩化マグネシウム(805mg)を少しずつ加えた後、室温にて2時間撹拌した。この反応液を0℃に冷却し、先に調整した「溶液1」を滴下した。滴下終了後、室温にて17時間撹拌した。さらに50℃で9時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮しDCMを除去した。得られた残渣を0℃に冷却し、酢酸エチル(50mL)と2N塩酸(20mL)を加え室温にて1時間撹拌した。有機層を分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(1.2g)を得た。
ESI−MS m/z 307[M+H]
(2)エチル 5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
エチル 3−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−3−オキソプロピオネート(1.2g)をDMF−DMA(4.7mL)に溶解し、室温にて1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣にエタノール(23mL)と(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ヒドラジン塩酸塩(CAS No.194543−22−1;ChemReach Inc.)(759mg)を加え、室温で15時間撹拌した。その後、2時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜30%〜50%)で精製し、標記化合物(1.5g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.15(t, J=7.2H, 3H), 1.63−1.73(m,1H),1.83−1.91(m,1H),2.22−2.45(m,2H),3.29−3.41(m,2H),3.83−3.93(m,1H),3.99−4.10(m,2H),4.09−4.15(m,2H),7.16(d,J=8.2Hz,1H),7.54(dd,J=8.2Hz、2.0Hz,1H),7.73(d,J=2.0Hz,1H),8.05(s,1H).
ESI−MS m/z 415[M+H]
(3)5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの合成
エチル 5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(1.5g)をエタノール(28mL)に加え、60℃に加熱して溶解した。この溶液に5N水酸化ナトリウム水溶液(2.1mL)を加え2時間半50℃で撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、CHCl(100mL)と5N塩酸(12mL)および飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をDCM(31mL)に懸濁し、CDI(825mg)を加え室温にて撹拌した。30分後、この溶液に2,4−ジメトキシベンジルアミン(1.0mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜80%)で精製し、標記化合物(1.6g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.57−1.64(m,1H),1.83−1.90(m,1H),2.18−2.29(m,,1H),2.33−2.44(m,1H),3.27−3.39(m,2H),3.75(s,3H),3.80(s,3H),3.97−4.09(m,2H),4.33−4.26(m,,2H),5.72−5.81(m,1H),6.37−6.44(m,3H),7.08(d,J=8.2Hz,1H),7.17(d,J=8.4Hz,1H),7.49(dd,J=8.2Hz,2.0Hz,1H),7.70(d,J=2.0Hz,1H),7.92(s,1H).
ESI−MS m/z 536[M+H]
(4)7−ブロモ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(1.6g)をTHF(29mL)に溶解した。この溶液を0℃に冷却し、KTB(434mg)を加えた。この混合物を室温にて26時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、メタノールを加えCHClで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にDMFと水を加えた。析出した固体を濾取し、標記化合物(1.1g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.10−2.20(m,2H),2.42−2.55(m,2H),3.67(t,J=11.0Hz,2H),3.68(s,3H),4.02(s,3H),4.19−4.25(m,2H),4.90−5.00(m,1H),5.50(s,2H),6.36(dd,J=8.2Hz,4.2Hz,1H),6.52(d,J=4.2Hz,1H),7.00(d,J=8.2Hz,1H),7.39(d,J=8.4Hz,1H),7.81(d,J=8.4Hz,1H),7.82(s,1H),8.32(s,1H).
ESI−MS m/z 500[M+H]
(5)5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
7−ブロモ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(200mg)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解した。その溶液に、ビス(ピナコラト)ジボロン(132mg)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(15mg)、および酢酸カリウム(118mg)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて130℃で2時間反応した。反応液を室温に戻した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜100%)で精製し、標記化合物(175mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.24(s,6H),1.34(s,6H),2.13−2.22(m,2H),2.42−2.55(m,2H),3.63−3.77(m,2H),3.74(s,3H),4.02(s,3H),4.19−4.25(m,2H),4.97−5.07(m,1H),5.62(s,2H),6.32(dd,J=8.2Hz,4.2Hz,1H),6.50(d,J=4.2Hz,1H),7.03(d,J=8.2Hz,1H),7.68(d,J=10.0Hz,1H),7.95(d,J=10.0Hz,1H),8.02(s,1H),8.34(s,1H).
ESI−MS m/z 546[M+H]
(6)[5−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−7−イル]ボロン酸の合成
5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成(150mg)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解した。その溶液に、2N HCl(1mL)を加え、室温で撹拌した。30分後、析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下乾燥させ、標記化合物(104mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.13−2.25(m,2H),2.42−2.60(m,2H),3.71(s,3H),3.72(s,3H),3.81(s,2H),4.17−4.29(m,2H),4.98−5.09(m,1H),5.62(s,2H),6.32(dd,J=8.2Hz,4.2Hz,1H),6.46(d,J=4.2Hz,1H),6.94(d,J=8.2Hz,1H),7.36(d,J=10.0Hz,1H),7.73(s,1H),8.03(d,J=10.0Hz,1H),8.36(s,1H).
ESI−MS m/z 464[M+H]
製造例2
7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

製造例1に準じて、原料に2,4−ジクロロ安息香酸、および(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ヒドラジン塩酸塩を用いて(1)−(4)の反応を行い、標記化合物を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.00−2.09(m,2H),2.10−2.24(m,2H),3.62−3.76(m,2H),3.69(s,3H),3.94(s,3H),3.95−4.04(m,2H),5.18−5.27(m,1H),5.36(brs,2H),6.34−6.37(m,1H),6.63−6.65(m,2H),7.37−7.42(m,2H),8.27−8.29(m,2H).
ESI−MS m/z 454[M+H]
製造例3
エチル 5−(2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成

(1)エチル 3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−オキソプロパノエートの合成
4−ブロモ−2−フルオロ安息香酸(CAS No.112704−79−7)(10g)のDCM(97mL)懸濁液へ、CDI(8.88g)を加え、室温にて3.5時間撹拌した。この溶液を「溶液1」とする。
別のフラスコ中、カリウム エチルマロネート(15.5g)のアセトニトリル(303mL)懸濁液へ、TEA(15.9mL)、次いで塩化マグネシウム(10.9g)を加え、室温で3時間10分間撹拌した。この反応混合物へ、先に調製した「溶液1」を25分かけて滴下した後、反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応液を減圧下に半量まで濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈し、氷冷下に5N塩酸(250mL)を加えた後、室温にて1時間撹拌した。有機層を分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜20%)で精製し、標記化合物(12.8g)を得た。
ESI−MS m/z 291[M+H]
(2)エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
エチル 3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−オキソプロパノエート(25.6g)のDMF−DMA(129mL)溶液を、室温で4時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮した。残渣にトルエン(250mL)を加えた。この溶液を、減圧下濃縮した。残渣のエタノール(550mL)を加えた。この溶液を氷浴で冷却した。その溶液へ(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ヒドラジン塩酸塩(15.4g)を加えた。この混合物を1時間かけて室温まで昇温させた後、2時間加熱還流した。この反応液を一晩室温にて撹拌した後、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(400mL)と飽和食塩水(200mL)を加え分配した。有機層を飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜25%)で精製した。得られた粗精製物をMTBE(30mL)とn−ヘプタン(50mL)の混合溶液に懸濁して、室温にて一晩撹拌した。析出している固体を濾取した。得られた固体をMTBE(30mL)とn−ヘプタン(50mL)の混合溶液に懸濁して、室温にて一晩撹拌した。析出している固体を濾取した。乾燥した後、標記化合物(22.8g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.13−1.23(m,3H),1.63−1.73(m,1H),1.77−1.87(m,1H),2.27−2.44(m,2H),3.29−3.44(m,2H),3.91−4.11(m,3H),4.11−4.20(m,2H),7.16−7.24(m,1H),7.39−7.49(m,2H),8.05(d,J=0.59Hz,1H).
ESI−MS m/z 419[M+Na]
(3)エチル 5−[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾ−ル−4−カルボキシレートの合成
エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(2g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.53g)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(0.18g)および酢酸カリウム(1.48g)の混合物を、真空ポンプ減圧下に1時間乾燥した。乾燥残渣にDMF(20mL)を加え、この混合物を85℃で6時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、セライトTM濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(100mL)と水(100mL)を加え分配した。水層を酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。あわせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜20%)で精製し、標記化合物(2.18g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.12−1.17(m,3H),1.37(s,12H),1.64−1.72(m,1H),1.81−1.85(m,1H),2.30−2.39(m,2H),3.28−3.36(m,2H),3.94−4.08(m,3H),4.13(q,J=7.0Hz,2H),7.29−7.32(m,1H),7.61−7.64(m,1H),7.68−7.70(m,1H),8.05(s,1H).
製造例4
(±)−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

製造例1に準じて、原料に製造例1で得られたエチル 3−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−3−オキソプロパノエート、および製造例17で得られた(±)−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩を用いて(1)−(5)の反応を行い、標記化合物を得た。
ESI−MS m/z 546[M+H]
製造例5
(±)−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)(±)−エチル 5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例1(1)で得られたエチル 3−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−3−オキソプロパノエート(2.00g)をDMF−DMA(6.96mL)に溶解し、室温にて1.5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をエタノール(40mL)に溶解した。その溶液に(±)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩(998mg)を加え、2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜30%)で精製し、標記化合物(1.05g)を得た。
ESI−MS m/z 401[M+H]
(2)(±)−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸の合成
(±)−エチル 5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(1.05g)および5M 水酸化ナトリウム水溶液(1.58mL)の混合物をエタノール(20mL)と水(5mL)の混合溶媒中、60℃にて3時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣に5M 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、乾燥剤を濾過した。濾液を減圧下濃縮することで、標記化合物(1g)を得た。
ESI−MS m/z 371[M+H]
(3)(±)−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの合成
(±)−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(1g)をDCM(20mL)に溶解し、CDI(611mg)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液に2,4−ジメトキシベンジルアミン(0.809mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜40%)で精製し、標記化合物(1.26g)を得た。
ESI−MS m/z 522[M+H]
(4)(±)−7−ブロモ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
(±)−5−(4−ブロモ−2−クロロフェニル)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(1.26g)をTHF(25mL)に溶解し、0℃にてKTB(597mg)を加え、少しずつ室温に昇温させながら12時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、水を加え、濾過した。濾物を別途保管した。濾液を酢酸エチルで抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜70%)で精製した。得られたフラクションを先ほど得られた濾物と合わせて濃縮することで、標記化合物(488mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.50−2.62(m,1H),2.72−2.82(m,1H),3.76(s,3H),4.02(s,3H),4.07−4.15(m,1H),4.19−4.32(m,2H),4.35−4.42(m,1H),5.46−5.57(m,3H),6.34(dd,J=8.6Hz,2.2Hz,1H),6.52(d,J=2.2Hz,1H),6.99(d,J=8.6Hz,1H),7.38(dd,J=8.6Hz,1.8Hz,1H),7.82(d,J=1.8Hz,1H),7.89(d,J=8.6Hz,1H),8.32(s,1H).
ESI−MS m/z 506[M+Na]
(5)(±)−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
(±)−7−ブロモ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(300mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(204mg)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(13.6mg)および酢酸カリウム(182mg)の混合物を1,4−ジオキサン(15mL)とDMSO(1mL)の混合溶媒中にて、マイクロウェーブ反応装置を用い、130℃にて3時間反応させた。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルパッドに供し、酢酸エチルで溶出することで標記化合物(428mg)を粗精製物として得た。
ESI−MS m/z 532[M+H]
製造例6
エチル 5−[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾ−ル−4−カルボキシレートの合成

(1)エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例3(1)で得られたエチル 3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−オキソプロパノエート(45g)のDMF−DMA(165mL)溶液を、50℃で2時間15分間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮した。残渣にトルエン(200mL)を加え、再び減圧下濃縮した。残渣にエタノール(950mL)を加え50℃に加温した。その溶液へ(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩(21.6g)の水溶液(60mL)を35分間かけて滴下で加えた。得られた反応混合物を、50℃で2時間10分間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下に半分量まで濃縮した。残渣へ水(200mL)を加え、減圧下にエタノールを留去した。得られた残渣に酢酸エチル(500mL)を加え、有機層を分配した。水層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜15%)で精製し、次いでショートパスNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,33%)で精製し、標記化合物(43.1g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.19(t,J=7.2Hz,3H),2.19−2.49(m,2H),3.87−4.07(m,3H),4.11−4.25(m,3H),4.58−4.65(m,1H),7.17−7.26(m,1H),7.39−7.47(m,2H),8.06(s,1H).
ESI−MS m/z 407[M+Na]
(2)エチル 5−[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾ−ル−4−カルボキシレートの合成
エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(43.1g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(34.3g)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(4.59g)および酢酸カリウム(33.1g)の混合物を、真空ポンプ減圧下に1時間乾燥した。乾燥残渣のDMF(430mL)溶液を、80℃で3時間10分間撹拌した。反応液を室温に戻した後、セライトTM濾過した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣へ酢酸エチル(430mL)と飽和食塩水(200mL)を加え、5分間撹拌した。不溶物をセライトTMを通して濾去した。濾液から有機層を分配した。水層を酢酸エチル(50mL)で再抽出した。あわせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜15%)で精製し、標記化合物(51.9g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.16(t,J=7.2H,3H),1.37(s,12H),2.15−2.49(m,2H),3.85−4.06(m,3H),4.14(q,J=7.2Hz,2H),4.20(dd,J=15.6,8.4Hz,1H),4.57−4.66(m,1H),7.30(t,J=7.2Hz,0.5H),7.35(t,J=7.2Hz,0.5H),7.63(dd,J=5.6、2.0Hz,1H),7.70(dd,J=7.2,2.0Hz,1H),8.06(s,1H).
製造例7
エチル 5−[2−ニトロー4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成

(1)エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
4−ブロモ−2−ニトロ安息香酸(10g)をアセトニトリル(50mL)に溶解した。その溶液に、塩化チオニル(3.2mL)を加え加熱還流下にて3時間撹拌した。反応液を氷水で冷却し、トリエチルアミン(11.3mL)を滴下した。さらに、エチル 3−ジメチルアミンアクリレート(6.4mL)を滴下した。室温で3時間撹拌した後、(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩(6.2g)を水(10mL)に溶かし、この水溶液を反応液に滴下した。その後、室温で60時間撹拌した。反応液に水(50mL)と酢酸エチル(200mL)を加え、分配した。有機層を2N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル(5mL)を加え、加熱還流下で溶解させた。その溶液を氷水で冷却した。1時間後、析出した固体を濾取し、粗精製物(7.5g)を得た。さらに濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にMTBE(10mL)を加え、析出した固体を濾取し、標記化合物(1.5g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.13(td,J=7.2Hz,1.6Hz,3H),2.15−2.34(m,1H),2.39−2.55(m,1H), 3.85−4.14(m,5H),4.21(q,J=7.7Hz,1H),4.47−4.62(m,1H),7.21(d,J=8.2Hz,0.5H),7.26(d,J=8.2Hz,0.5H),7.88(t,J=2.2Hz,0.5H),7.88(t,J=2.2Hz,0.5H),8.02(s,1H),8.35(d,J=2.2Hz,0.5H)8.37(d,J=2.2Hz,0.5H).
ESI−MS m/z 410[M+H]
(2)エチル 5−[2−ニトロー4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(650mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(483mg)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(64.7mg)および酢酸カリウム(467mg)の混合物を、真空ポンプ減圧下に1時間乾燥した。乾燥した残渣にDMF(6.5mL)を加え、混合物を80℃で4時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、セライトTM濾過した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣へ水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、標記化合物(417mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.07−1.11(m,3H),1.38(s,12H),2.14−2.31(m,1H),2.41−2.53(m,1H),3.85−4.11(m,5H),4.12−4.24(m,1H),4.49−4.57(m,1H),7.29−7.40(m,1H),8.02−8.03(m,1H),8.13−8.16(m,1H),8.58−8.60(m,1H).
製造例8
(±)−エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成


製造例7と同様の方法により、4−ブロモ−2−ニトロ安息香酸(2.5g)と製造例15で得られた(±)−オキセパン−4−イルヒドラジン 塩酸塩(1.69g)から、標記化合物(369mg)を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.13(t,J=7.2Hz,3H),1.48−1.65(m,1H),1.76−1.91(m,1H),1.95−2.21(m,2H),2.27−2.51(m,2H),3.54−3.73(m,2H),3.78−3.88(m,2H),4.02−4.13(m,3H),7.20(d,J=8.0Hz,0.5H),7.21(d,J=8.0Hz,0.5H),7.87(dd,J=8.0,2.0Hz,0.5H),7,88(dd,J=8.0,2.0Hz,0.5H),8.00(s,0.5H),8.01(s,0.5H),8.35(d,J=2.0Hz,0.5H),8.36(d,J=2.0Hz,0.5H).
ESI−MS m/z 462[M+Na]
製造例9
エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−[2−ニトロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成

(1)(Z)−エチル 2−(4−ブロモ−2−ニトロベンゾイル)−3−(ジメチルアミノ)アクリレートの合成
4−ブロモ−2−ニトロ安息香酸(2.5g)の塩化チオニル(2.93mL)溶液を80℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。残渣へトルエン(3mL)を加えた後、減圧下に濃縮した。再度残渣へトルエン(3mL)を加えた後、減圧下に濃縮した。得られた酸クロリドのアセトニトリル(8mL)溶液を、エチル 3−ジメチルアミノアクリレート(1.46g)とTEA(2.83mL)のアセトニトリル(30mL)溶液へ、室温で6分間かけて滴下した。得られた反応混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物へ、酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣へMTBEと水を加え、有機層を分配した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン,33〜66%)で精製し、標記化合物(2.55g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):0.91(t,J=7.2Hz,3H),3.11(s,3H),3.39(s,3H),3.89(q,J=7.2Hz,2H),7.25(d,J=8.0Hz,1H),7.74(d,J=8.0,1.6Hz,1H),8.00(s,1H),8.19(d,J=1.6Hz,1H).
ESI−MS m/z 393[M+Na]
(2)エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
(Z)−エチル 2−(4−ブロモ−2−ニトロベンゾイル)−3−(ジメチルアミノ)アクリレート(642mg)のアセトニトリル(8mL)溶液へ、製造例16で得られた(1,4−ジオキセパン−6−イル)ヒドラジン 塩酸塩(341mg)の水(2mL)を室温で加えた。反応混合物を室温で終夜、ついで50℃で9.5時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応混合物へ酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。水層を酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン,20〜33%)で精製し、標記化合物(408mg)を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.12(t,J=7.2Hz、3H),3.70−3.83(m,2H),3.87−4.11(m,6H),4.20−4.39(m,3H),7.17(d,J=8.0Hz,1H),7.88(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),8.05(s,1H),8.35(d,J=2.0Hz,1H).
ESI−MS m/z 464[M+Na]
(3)エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−[2−ニトロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(200mg)、ビス(ピナコラト)ジボロン(138mg)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(19mg)および酢酸カリウム(134mg)の混合物を、真空ポンプ減圧下に50分間乾燥した。乾燥残渣のDMF(3mL)溶液を、80℃で2時間20分間撹拌した。反応混合物へPd(dppf)Cl・DCM錯体(19mg)加えた後、反応液を80℃で3時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮した。得られた残渣へ飽和食塩水と酢酸エチルを加え、室温で5分間撹拌した。有機層を分配した。水層を酢酸エチルで再抽出した。あわせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン,33〜50%)で精製し、標記化合物(183mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.08(t,J=6.8Hz,3H),1.38(s,12H),3.69−3.81(m,2H),3.85−4.10(m,6H),4.22−4.38(m,3H),7.28(d,J=7.6Hz,1H),8.05(s,1H),8.13(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),8.57(d,J=1.2Hz,1H).
製造例10 エチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成

(1)エチル 3−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−3−オキソプロパノエートの合成
4−ブロモ−2,5−ジフルオロ安息香酸(395mg)をDCM(3.6mL)に懸濁した。その溶液に、CDI(378mg)を加え室温にて約3時間撹拌した。この溶液を「溶液1」とする。別のフラスコに、窒素雰囲気下、カリウム エチルマロネート(567mg)をアセトニトリル(11mL)に懸濁し、TEA(0.58mL)、塩化マグネシウム(397mg)を順次加えた後、室温にて約3時間撹拌した。この反応液に先に調整した「溶液1」を滴下した。滴下終了後、室温にて約20時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(50mL)を加え0℃に冷却し、5N塩酸(25mL)を加え室温にて1時間撹拌した。有機層を分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜7%)に供し、標記化合物(420mg)を得た。
ESI−MS m/z 329、331[M+ Na]
(2)エチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
エチル 3−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−3−オキソプロパノエート(420mg)をDMF−DMA(2mL)に溶解し、室温にて約1.5時間撹拌し、更に45℃で30分間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣にエタノール(6mL)と(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ヒドラジン塩酸塩(250mg)を加え、90℃で40分間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,14%〜35%〜52%)に供し、標記化合物(400mg)を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.21(t, J=7.1Hz, 3H),1.63−1.73(m,1H),1.78−1.87(m,1H),2.27−2.44(m,2H),3.33−3.43(m,2H),3.92−4.22(m,5H),7.09−7.14(m,1H),7.44−7.50(m,1H),8.05(s,1H).
製造例11−1 エチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成

製造例10(1)で得られたエチル 3−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−3−オキソプロパノエート(4g)をDMF−DMA(18mL)に溶解し、室温にて終夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣(5.9g)にエタノール(80mL)を加え60℃に加温した。この溶液に(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩(2.17g)の水溶液(4.5mL)を2分間かけて加え、60℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、減圧下濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1回目;酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜30%、2回目;酢酸エチル/n−ヘプタン,40%)に供し、標記化合物(4.31g)を得た。
ESI−MS m/z 423[M+Na]
製造例11−2 エチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成


製造例11−1に準じて(R)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩から、標記化合物を合成した。
ESI−MS m/z 423[M+Na]
製造例12
(±)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成(方法A)

(1)ベンジル 2−[ジヒドロフラン−3(2H)−イリデン]ヒドラジンカルボ
キシレートの合成
3−オキソテトラヒドロフラン(5.70g)をメタノール(150mL)に溶解し、ベンジル カルバゼート(10g)をこの溶液に加えた。混合物を室温にて12時間撹拌した。反応液を濃縮した。14.8gの残渣を粗精製物として得た。これ以上精製せずに次の反応に用いた。
(2)(±)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレートの合成
ベンジル 2−[ジヒドロフラン−3(2H)−イリデン]ヒドラジンカルボキシレート(14.8g)を水(96mL)に懸濁した。この懸濁液に酢酸(42.1mL)を室温にて加えた。この混合物を室温にて1時間撹拌した。懸濁液が溶液になった。この溶液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(4.0g)を少しずつ加えた。この混合液を室温にて2時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した。5N水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した。この混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/酢酸エチル,5%)で精製した。標記化合物(13.9g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.73−1.80(m,1H),1.92−2.06(m,1H),3.66−3.82(m,3H),3.82−4.03(m,2H),5.14(s,2H),7.31−7.40(m,5H).
キラルHPLCを用いて次の条件で標記化合物が光学分割可能であること見出した。光学分割条件 [Daicel社製 CHIRALPAC(登録商標) OD−H, 10%エタノール/n−ヘキサン、保持時間:12.39分、13.5分]
(3)(±)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成
ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(32.3mg)をメタノール(3mL)に溶解した。この溶液に10%パラジウム炭素(
50%含水品)(17mg)を加え、水素雰囲気下室温にて2時間撹拌した。反応液を濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をメタノール(1mL)に溶解した。この溶液に4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(3mL)を加えた。この混合物を室温にて3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、標記化合物(4.9mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ(ppm):1.90−2.10(m,1H),2.19−2.32(m,1H),3.53−4.35(m,5H).
製造例13
(±)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成(方法B)

(1)t−ブチル 2−[ジヒドロフラン−3(2H)−イリデン]ヒドラジンカルボキシレートの合成
3−オキソテトラヒドロフラン(10.38g)をメタノール(200mL)に溶解し、t−ブチル カルバゼート(17.53g)をこの溶液に加えた。混合物を室温にて12時間撹拌した。反応液を濃縮し、標記化合物(27.3g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.52(s,9H),2.46(t,J=6.9Hz,2H),4.10(t,J=6.9Hz,2H),4.33(s,2H).
(2)(±)−t−ブチル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレートの合成
t−ブチル 2−[ジヒドロフラン−3(2H)−イリデン]ヒドラジンカルボキシレート(17.26g)を水(130mL)に懸濁した。この懸濁液に酢酸(57.2mL)を室温にて加えた。この混合物を室温にて1時間撹拌した。この溶液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(5.36g)少しずつ加えた。この混合液を室温にて2時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した。5N水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した。この混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5%メタノール/酢酸エチル)で精製した。標記化合物(15.3g)を得た。
(3)(±)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩の合成
(±)−t−ブチル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(5g)をメタノール(40mL)に溶解した。この溶液に4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(40mL)を加えた。この混合物を室温にて一晩撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルと水とメタノールでトリチュレートした。析出している固体を濾取し、標記化合物(2.09g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ(ppm):1.92−2.02(m,1H),2.19−2.30(m,1H),3.70−3.84(m,3H).
製造例14
(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成

(1)t−ブチル (1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)カルバメートの合成
無水フタル酸(30.0g)とt−ブチル カルバゼート(CAS No.870−46−2)(26.8g)のトルエン(600mL)懸濁液を、ディーンスタークトラップを用いて、3.25時間アゼオトロピックに還流した。不溶物を熱時に濾去した。濾液を約3分の1量まで減圧下に濃縮し、ついで氷冷した。析出した固体を濾取した。得られた固体を、酢酸エチル(750mL)に溶解し、ショートパスNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル100%)で精製した。目的分画を濃縮後、残渣を酢酸エチル(20mL)でトリチュレートした。得られた固体を濾取し、減圧下に乾燥して、標記化合物(16.4g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.52(s,9H),6.55(brs,1H),7.79(dd,J=5.6,3.2Hz,2H),7.91(dd,J=5.6,3.2Hz,2H).
(2)(S)−t−ブチル (1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)(テトラヒドロフラン−3−イル)カルバメートの合成
氷冷下、(R)−(−)−3−ヒドロキシテトラヒドロフラン(CAS No.86087−24−3)(4.84g)、t−ブチル (1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)カルバメート(12g)とトリフェニルホスフィン(18.0g)のTHF(160mL)溶液へ、DEAD(11.5mL)を5分間かけて滴下した。この反応混合物を0℃で3分間、ついで室温で7時間40分間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,20%)で精製し、標記化合物(12.4g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.29(s,6H),1.53(s,3H),2.15−2.33(m,2H),3.63−3.97(m,4H),4.84−4.94(m,0.33H),5.04−5.14(m,0.67H),7.75−7.84(m,2H),7.87−7.94(m,2H).
ESI−MS m/z 355[M+Na]
光学純度分析 >98%ee [IC, 10%エタノール/n−ヘキサン、保持時間:9.7分]
(3)(S)−t−ブチル 1−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレートの合成
氷冷下、(S)−t−ブチル (1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)(テトラヒドロフラン−3−イル)カルバメート(12.3g)のTHF(125mL)溶液へ、メチルヒドラジン(3.94mL)を2分間かけて滴下した。この反応混合物を0℃で30分間、室温で3日間、ついで50℃で4時間撹拌した。反応混合物を氷冷後、反応液から不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜14%)で精製し、標記化合物(7.04g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.48(s,9H),2.00−2.11(m,2H),3.67−3.82(m,4H),3.87(dd,J=8.8,7.2Hz,1H),3.97(dd,J=15.2,7.2Hz,1H),4.67−4.80(m,1H).
ESI−MS m/z 225[M+Na]
(4)(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成
(S)−t−ブチル (テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(7.04g)を4規定塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(60mL)に溶解した。得られた反応混合物を室温で25分間、ついで50℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。残渣をMTBEとエタノールでトリチュレートした。この懸濁液を減圧下に濃縮して、標記化合物(4.85g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ(ppm):1.90−2.04(m,1H),2.19−2.32(m,1H),3.70−3.84(m,3H),3.86−4.02(m,2H).
製造例15
(±)−オキセパン−4−イルヒドラジン 塩酸塩の合成

(1)オキセパン−4−オンの合成
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(CAS No.29943−42−8)(10.0g)のDCM(400mL)溶液へ、室温でボロントリフルオリド・ジエチルエーテル錯体(13.8mL)を加えた。この反応液を−25℃に冷却した。反応混合物へ、トリメチルシリルジアゾメタン(2M n−ヘキサン溶液、55mL)を40分間かけて滴下で加えた後、同温で2.5時間撹拌した。反応混合物へ水(40mL)を加え、室温で撹拌した。有機層を分配した。有機層を、飽和塩化アンモニウム水溶液:28%アンモニア水=10:1(55mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜14%)で精製して標記化合物(3.80g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.82−1.89(m,2H),2.65−2.72(m,4H),3.85−3.94(m,4H).
(2)(±)−t−ブチル 2−(オキセパン−4−イル)ヒドラジンカルボキシレートの合成
製造例13−(1)(2)と同様の方法により、オキセパン−4−オン(3.80g)とt−ブチルカルバゼート(3.61g)から、標記化合物(4.60g)を得た。
ESI−MS m/z 253[M+Na]
(3)(±)−オキセパン−4−イルヒドラジン 塩酸塩の合成
製造例13−(3)と同様の方法により、(±)−t−ブチル 2−(オキセパン−4−イル)ヒドラジンカルボキシレート(4.60g)から、標記化合物(3.72g)を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):1.50−1.82(m,4H),2.02−2.34(m,2H),3.08−3.18(m,1H),3.47−3.57(m,2H),3.61−3.74(m,2H).
製造例16
(1,4−ジオキセパン−6−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成

(1)2−(オキシラン−2−イルメトキシ)エタノールの合成
氷冷下、エチレングリコール(20.8g)とボロントリフルオリド ジエチルエーテル錯体(0.255mL)の混合物へ、エピクロロヒドリン(31g)を1時間かけて、滴下で加えた。反応混合物を室温で1時間10分間、次いで80℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に戻した。氷冷した水酸化カリウム粉末(20.7g)の1,4−ジオキサン(110mL)溶液へ、反応混合物を45分間かけて、滴下で加えた。得られた反応液を、室温で30分撹拌した。反応液中の不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣を蒸留で精製し、沸点58〜62℃/0.3mmHgの留分を得た。この物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜75%)で精製し、標記化合物(3.11g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.10(t,J=6.4Hz,1H),2.65(dd,J=4.8,2.8Hz,1H),2.82(t,J=4.8Hz,1H),3.16−3,21(m,1H),3.46(dd,J=12.0,6.0Hz,1H),3.57−3.78(m,3H),3.81−3.89(m,2H).
(2)1,4−ジオキセパン−6−オールの合成
55℃に加温したリチウムテトラフルオロボレート(415mg)と水酸化リチウム(69mg)の1,4−ジオキサン(200mL)溶液へ、2−(オキシラン−2−イルメトキシ)エタノール(3.11g)の1,4−ジオキサン(200mL)溶液を、4時間20分間かけて、滴下で加えた。反応混合物を50℃で50分間、ついで室温で10分間撹拌した。反応液中の不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,40%〜50%)で精製した。ついで、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル/n−ヘキサン50%〜100%)で再精製し、標記化合物(56mg)を得た。
さらに、不純物を含んだ分画を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル,100%)で再精製し、標記化合物(212mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.57(brd,J=8.8Hz,1H),3.70−3.77(m,2H),3.82−3.91(m,6H),3.96(brs,1H).
(3)t−ブチル 1,4−ジオキセパン−6−イル(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)カルバメートの合成
氷冷下、1,4−ジオキセパン−6−オール(265mg)、製造例14−(1)で得られたt−ブチル (1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)カルバメート(560mg)とトリフェニルホスフィン(840mg)のTHF(10mL)溶液へ、DEAD(2.2Mトルエン溶液,1.55mL)を3分間かけて滴下で加えた。この反応混合物を0℃で6分間、ついで室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣へトルエン(2.5mL)を加えた後、析出物を濾去した。濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,20%)で精製し、標記化合物(713mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.28(s,5.4H),1.50(s,3.6H),3.60−3.72(m,4H),4.02−4.11(m,2H),4.13−4.21(m,2H),4.64−4.71(m,0.4H),4.83−4.92(m,0.6H),7.77−7.83(m,2H),7.89−7.96(m,2H).
ESI−MS m/z 385[M+Na]
(4)t−ブチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)ヒドラジンカルボキシレートの合成
t−ブチル 1,4−ジオキセパン−6−イル(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)カルバメート(710mg)のTHF(7mL)溶液へ、メチルヒドラジン(0.21mL)を1分間かけて滴下した。反応混合物を室温で3日間、ついで50℃で11時間撹拌した。反応混合物を室温に戻した後、反応液から不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣へトルエンを加えた後、析出物を濾去した。濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,15%〜25%)で精製し、標記化合物(393mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.47(s,9H),3.67−3.88(m,6H),3.94(d,J=6.8Hz,4H),4.40−4.60(m,1H).
ESI−MS m/z 255[M+Na]
(5)(1,4−ジオキセパン−6−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成
t−ブチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)ヒドラジンカルボキシレート(392mg)のジオキサン(3mL)溶液へ、4M塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(3mL)を加えた。反応混合物を室温で終夜、ついで50℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮して、標記化合物(341mg)を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):3.38(quint,J=4.4Hz,1H),3.62−3.74(m,4H),3.80(dd,J=12.8,4.4Hz,2H),3.86(dd,J=12.8,4.4Hz,2H).
製造例17
(±)−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成

製造例13に準じて、原料にジヒドロ−ピラン−3−オンを用いて(1)−(2)の反応を行い標記化合物を得た。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ(ppm):1.53−1.64(m,1H),1.72−1.87(m,2H),1.98−2.09(m,1H),3.06−3.15(m,1H),3.59−3.72(m,3H),3.81−3.90(m,1H).
製造例18
(3SR,4RS)−4−ヒドラジニルテトラヒドロフラン−3−オール塩酸塩の合成

(1)t−ブチル 2−[(3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル]ヒドラジンカルボキシレートの合成
3,4−エポキシテトラヒドロフラン(3.33mL)とt−ブチルカルバゼート(6.14g)を2−プロパノール(15mL)に溶解し90℃に加熱した。3日後にt−ブチルカルバゼート(6.3g)を追加した。更に2日加熱撹拌した後、室温まで冷却し、反応液を減圧下濃縮した。残渣にキシレンを加え、再び減圧下濃縮した。残渣にクロロホルム、飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、標記化合物(5.78g)を得た。
ESI−MS m/z 241[M+Na]
(2)(3SR,4RS)−4−ヒドラジニルテトラヒドロフラン−3−オール塩酸塩の合成
t−ブチル 2−((3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(5.78g)のメタノール溶液(30mL)に氷冷下で4M塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(50mL)を加えた後、室温に昇温し、終夜撹拌した。反応液を濃縮し、標記化合物(5g)を得た。
H−NMR(400MHz, CDOD)δ(ppm):3.49−3.54(m,1H),3.57−3.63(m,1H),3.65(dd,J=9.67,2.64Hz,1H),3.70−3.76(m,1H),3.96−4.08(m,2H),4.28−4.32(m,1H).
製造例19
(2,4,6−トリメチルピリジン−3−イル)ボロン酸の合成

3−ブロモ−2,4,6−トリメチルピリジン(CAS No.23079−73−4;Prasenjit MaI etc.,Journal of Organic Chemistry,68(9), pp3446−3453)(1g)をTHF(20mL)に加えた。この溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(1.63M、n−ヘキサン溶液、3.37mL)を加え、同温度にて30分撹拌した。反応液にホウ酸トリメチル(0.78mL)を加え、−78℃にて10分、室温にて50分撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣に水およびDCMを加え油水分配した。水層を減圧下濃縮した。得られた残渣にDCMおよびエタノールを加えた。不溶物を濾過し、濾液を減圧下濃縮することで、標記化合物(242mg)を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.50(s,3H),2.63(s,3H),2.67(s,3H),7.52(s,1H).
製造例20
2−ブロモ−5−(メトキシメチル)−1,3−ジメチルベンゼンの合成

2−ブロモメシチレン(5.00g)を四塩化炭素(50mL)に溶解させた。この溶液に、NBS(4.45g)および過酸化ベンゾイル(182mg)を加え、80℃にて3時間撹拌した。反応液を室温に戻し、濾過した。濾取した固体をn−ヘプタンで洗浄した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン)で精製した。得られたフラクションを減圧下濃縮した。残渣をTHF(120mL)に溶解した。この溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、9.35mL)を加え、80℃にて4時間撹拌した。反応液を室温に戻し、減圧下濃縮した。残渣に水を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)で精製した。得られたフラクションを減圧下濃縮し、残渣を再度NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン)で精製し、標記化合物(880mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.41(s,6H),3.38(s,3H),4.35(s,2H),7.05(s,2H).
製造例21
3−ブロモ−6−クロロ−2,4−ジメチルピリジンの合成

5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−アミン(CAS No.89856−44−0;Aldrich)(4.00g)を濃塩酸(24mL)と水(24mL)の混合溶液に加えた。この溶液を0℃に冷却し、亜硝酸ナトリウム(3.57g)を加え、同温度にて10分撹拌した。この溶液に塩化銅(I)(5.91g)を加え、0℃にて5分、室温にて4時間15分撹拌した。反応液を0℃に冷却し、5N水酸化ナトリウム水溶液を加え、反応液を塩基性にした。反応液に酢酸エチルを加え、濾過した。濾液の有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%)で精製し、標記化合物(1.79g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.39(s,3H),2.65(s,3H),7.06(s,1H).
製造例22
3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成

製造例21で得られた3−ブロモ−6−クロロ−2,4−ジメチルピリジン(200mg)をDMF(1mL)に加えた。この溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、0.741mL)を加え、60℃にて15時間撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(172mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.34(s,3H),2.57(s,3H),3.88(s,3H),6.46(s,1H).
製造例23
3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成

(1)5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−オールの合成
2−アミノ−5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン(15g)を硫酸(14.2mL)および水(212mL)の混合溶液に溶解させた。その溶液に、0℃にて亜硝酸ナトリウム(6.18g)の水(31mL)溶液を加えた。その反応液を室温にて1時間撹拌した後、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、乾燥剤を濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣にMTBEを加え固体を析出させた後、濾過した。濾物をMTBEで洗浄することで、標記化合物(13.7g)を得た。
ESI−MS m/z 204[M+H]
(2)3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成
5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−オール(7g)、ヨウ化メチル(21.6mL)、および炭酸銀(19.1g)の混合物を、クロロホルム(140mL)溶媒中、室温にて36時間撹拌した。反応液をシリカゲルパッドに供し、(酢酸エチル:n−ヘプタン=2:8)の混合溶媒を用いて溶出した。得られた溶液を減圧下濃縮することで、標記化合物(6.98g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.32−2.35(m,3H),2.56−2.58(m,3H),3.88(s,3H),6.43−6.48(m,1H).
ESI−MS m/z 216[M+H]
製造例24
(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)ボロン酸の合成

3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(150mg)をTHF(3mL)に加えた。この溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(1.63M、n−ヘキサン溶液、0.468mL)を加え、同温度にて30分撹拌した。反応液にホウ酸トリメチル(0.108mL)を加え、−78℃にて10分、室温にて50分撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応液を減圧下濃縮し、THFを留去した。得られた残渣を濾過した。濾取した固体物を水およびn−ヘプタンで洗浄し、標記化合物(41mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.31(s,3H),2.48(s,3H),3.89(s,3H),4.77(brs,2H),6.35(s,1H).
製造例25
3−クロロ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−5−クロロ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成
製造例22で得られた3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(800mg)をDMF(4mL)に加えた。この溶液にNCS(494mg)を加え、80℃にて14時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製した。標記化合物(930mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.51(s,3H),2.56(s,3H),3.98(s,3H).
(2)3−クロロ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成
3−ブロモ−5−クロロ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(930mg)をTHF(10mL)に加えた。この溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウム(2.6M、n−ヘキサン溶液、1.428mL)を加え、同温度にて1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(300mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.31(s,3H),2.38(s,3H),3.99(s,3H),6.62(s,1H).
製造例26 3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−2−クロロ−4,6−ジメチルピリジンの合成
2−クロロ−4,6−ジメチルピリジン−3−アミン(2.85g)を臭化水素酸(15mL,48%水溶液)に溶解し、0℃に冷却した。その溶液に亜硝酸ナトリウム(1.51g)の水(2mL)溶液をゆっくりと滴下し、0℃にて15分撹拌した。その溶液に臭化銅(I)(4.18g)の臭化水素酸(5mL,48%水溶液)懸濁液を滴下し、0℃にて10分撹拌した後、60℃にて1時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、酢酸エチルで抽出した。有機層をそのままNH−シリカゲルパッドに供し、酢酸エチルで溶出した。得られた溶液を減圧下濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜30%)で精製し、標記化合物(2.97g)を得た。
ESI−MS m/z 220[M+H]
(2)3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成
3−ブロモ−2−クロロ−4,6−ジメチルピリジン(2.97g)およびナトリウムメトキシド(11.0mL,28%メタノール溶液)の混合物をDMF(30mL)溶媒中、80℃にて36時間撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(2.33g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.33−2.34(m,3H),2.36−2.38(m,3H),3.98(s,3H),6.61−6.64(m,1H).
ESI−MS m/z 216[M+H]
製造例27(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)ボロン酸の合成

製造例24に準じて、3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンを用いて合成した。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.37−2.42(s,3H),2.47−2.52(s,3H),3.99(s,3H),5.91(s,2H),6.60−6.67(s,1H).
製造例28
4−ブロモ−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジンの合成

(1)3,5−ジブロモ−2−メトキシピリジン−4−アミンの合成
2−メトキシ−ピリジン−4−イルアミン(15g)とNBS(47.3g)の混合物を酢酸(150mL)溶媒中、室温にて3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に0℃にて5M 水酸化ナトリウム水溶液(200mL)を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をそのままシリカゲルパッド(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%)で精製し、標記化合物(32.4g)を得た。
ESI−MS m/z 283[M+H]
(2)2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−アミンの合成
3,5−ジブロモ−2−メトキシピリジン−4−アミン(16g)、トリメチルボロキシン(19.8mL)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(4.15g)、および炭酸カリウム(23.5g)の混合物を1,4−ジオキサン(320mL)および水(32mL)の混合溶媒中で12時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣に水と酢酸エチルを加え、セライトTM濾過した。濾液を酢酸エチルで抽出し、有機層をシリカゲルパッド(NH−シリカゲル)に供し、酢酸エチルで溶出した。得られた溶液にNH−シリカゲル(30g)を加え、減圧下濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜30%)で精製し、標記化合物(4.43g)を得た。
ESI−MS m/z 153[M+H]
(3)4−ブロモ−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジンの合成
臭化銅(I)(12.1g)と亜硝酸t−ブチル(7.07mL)の混合物をアセトニトリル(80mL)溶媒中、70℃にて10分撹拌した。その反応液に同温度にて2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−アミン(3.9g)のアセトニトリル(40mL)溶液を滴下し、70℃にて1時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、室温にて30分撹拌した。反応液をセライトTM濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘプタン,100%、続いてNH−シリカゲルパッド,n−ヘプタン,100%、)で精製し、標記化合物(4.3g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.28−2.29(m,3H),2.29−2.31(m,3H),3.93(s,3H),7.77−7.84(m,1H).
ESI−MS m/z 216[M+H]
製造例29
(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸の合成

(1)2−フルオロ−3−ヨード−5−メチルピリジンの合成
THF(1.2L)にジイソプロピルアミン(92mL)を加え、窒素雰囲気下、−18℃に冷却した。この溶液に2.69M n−ブチルリチウム へキサン溶液(224mL)滴下した。滴下終了後、この混合物を撹拌しながら20分かけて−5℃まで昇温した。反応液を−73℃に冷却した。この反応液に2−フルオロ−5−メチルピリジン(61g)のTHF溶液(240mL)を滴下した。反応混合物を−75℃にて3時間半撹拌した。この反応液にヨウ素(139g)のTHF溶液(24mL)を滴下した。反応混合物を−75℃にて1時間55分撹拌した。反応終了後、同温度で水(220mL)を反応液に加えた。混合物を5分間同温で撹拌した。反応液を室温に戻した後、水(1.2L)を加えた。この混合物に、チオ硫酸ナトリウム五水和物(136g)水溶液(300mL)と水(300mL)を加え、10分間撹拌した。この混合物をMTBE(1.2L)で抽出した。有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄した。合わせた水層をMTBE(1L)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除き、濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタンを加え、冷却した。析出した固体を濾取した。n−ヘプタンで洗浄した。濾液を冷却し、析出した固体を濾取した。この操作を5回繰り返すことで、標記化合物(109.69g)得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.29−2.31(m,3H),7.93−8.14(m,2H).
ESI−MS m/z 238[M+H]
(2)2−フルオロ−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジンの合成
THF(1.2L)にジイソプロピルアミン(88mL)を加え、窒素雰囲気下、−18℃に冷却した。この溶液に2.69M n−ブチルリチウム へキサン溶液(215mL)滴下した。滴下終了後、この混合物を撹拌しながら30分かけて−5℃まで昇温した。反応液を−72℃に冷却した。この反応液に2−フルオロ−3−ヨード−5−メチルピリジン(109.69g)のTHF溶液(240mL)を滴下した。反応混合物を−74℃にて1時間半撹拌した。この反応液にヨウ化メチル(36mL)のTHF溶液(160mL)を滴下した。反応混合物を−70℃〜−74℃にて2時間撹拌した。反応終了後、同温度で水(200mL)を反応液に加えた。混合物を2分間同温で撹拌した。反応液を室温に戻した後、水(1.2L)を加えた。この混合液を3分間撹拌した。更に水(300mL)を加えた。この混合物をMTBE(1.2L)で抽出した。有機層を飽和食塩水(500mL)で洗浄した。合わせた水層をMTBE(1L)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除き、濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン(100mL)を加え、冷却した。析出した固体を濾取した。n−ヘプタンで洗浄した。濾液を冷却し、析出した固体を濾取した。この操作を2回繰り返すことで、標記化合物(86.9g)得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.39−2.40(m,6H),7.80−7.82(m,1H).
ESI−MS m/z 252[M+H]
(3)4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジンの合成
2−フルオロ−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジン(97.4g)のTHF(954mL)に、20℃で、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(185mL)を加えた。この混合物を55℃〜65℃にて2時間撹拌した。反応液を冷却した後、MTBE(1L)と水(1L)を加えて分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した。合わせた水層をMTBE(500mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過して乾燥剤を除き、濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン(50mL)を加え、0℃にて1時間撹拌した。析出した固体を濾取した。冷やしたn−ヘプタン(10mL)で固体を洗浄した。標記化合物(42.6g)得た。濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン(5mL)を加え、0℃にて30分撹拌した。析出した固体を濾取した。冷やしたn−ヘプタン(2mL)で固体を洗浄した。標記化合物(20.2g)得た。濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン(5mL)を加え、0℃にて30分撹拌した。析出した固体を濾取した。冷やしたn−ヘプタン(2mL)で固体を洗浄した。標記化合物(10.7g)得た。合わせて標記化合物(73.5g)得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.33−2.34(m,3H),2.36−2.38(m,3H),3.92(s,3H),7.76(s,1H).
ESI−MS m/z 264[M+H]
(4)(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸の合成
4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン(2.0g)のTHF(40mL)を−78℃に冷却した。この溶液に、2.69M n−ブチルリチウム へキサン溶液(6.5mL)を10分間かけて滴下した。この混合物を−78℃にて20分間撹拌した。この混合物にホウ酸トリイソプロピル(5.26mL)を5分間かけて滴下した。この混合物を1.5時間かけて20℃まで昇温しながら撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。水層をクエン酸で中和した。この水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過して乾燥剤を除去した後、濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBEを加えトリチュレートした。析出した固体を濾取した。この固体を一番晶とする。濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBEを加えトリチュレートした。析出した標記化合物(551mg)を濾取した。一番晶を酢酸エチルに懸濁した。少量のMTBEを加えトリチュレートした。析出した標記化合物(553.3mg)濾取した。濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBEを加えトリチュレートした。析出した標記化合物(121.1mg)を濾取した。合わせて標記化合物(1.23g)得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.19−2.20(m,3H),2.23−2.24(m,3H),3.91(s,3H),4.94(brs,2H),7.74(s,1H).
ESI−MS m/z 182[M+H]
製造例30 3−ブロモ−6−(ジフルオロメチル)−2,4−ジメチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−6−(ブロモメチル)−2,4−ジメチルピリジンの合成
3−ブロモ−2,4,6−トリメチルピリジン(15.6g)、NBS(13.9g)および過酸化ベンゾイル(567mg)の混合物を四塩化炭素(300mL)溶媒中で2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、濾過し、濾物を四塩化炭素で洗浄した。得られた濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(8.00g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.39−2.42(m,3H),2.66−2.69(m,3H),4.44(s,2H),7.15(s,1H).
(2)5−ブロモ−4,6−ジメチルピコリンアルデヒドの合成
2−ニトロプロパン(1.96mL)のメタノール(40mL)溶液に、室温にてナトリウムメトキシド(1.16g)を加え、同温度にて20分撹拌した。その反応液に、3−ブロモ−6−(ブロモメチル)−2,4−ジメチルピリジン(2.00g)を加え、50℃にて5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(565mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.42−2.55(m,3H),2.72−2.85(m,3H),7.60−7.70(m,1H),10.00(s,1H).
(3)3−ブロモ−6−(ジフルオロメチル)−2,4−ジメチルピリジンの合成
5−ブロモ−4,6−ジメチルピコリンアルデヒド(565mg)のDCM(10mL)溶液に、0℃にてBAST(1.07mL)を加え、少しずつ室温まで昇温させながら12時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(415mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.47(s,3H),2.71(s,3H),6.39−6.70(m,1H),7.33(s,1H).
製造例31
3−ブロモ−(6−フルオロメチル)−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−(6−フルオロメチル)−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
製造例26(2)にて得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(300mg)、NBS(247mg)、および過酸化ベンゾイル(10.1mg)の混合物を四塩化炭素(6mL)溶媒中で2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、濾過した。得られた濾液を減圧下濃縮した。残渣をTBAF(5.55mL,1M THF溶液)に溶解し、室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)、続いて、NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)で精製し、標記化合物(136mg)を得た。
ESI−MS m/z 234[M+H]
製造例32
3−ブロモ−6−(フルオロメチル)−2,4−ジメチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−6−(フルオロメチル)−2,4−ジメチルピリジンの合成
製造例30(1)にて得られた3−ブロモ−6−(ブロモメチル)−2,4−ジメチルピリジン(2.00g)とTBAF(35.8mL、1M THF溶液)の混合物を室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(572mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.44(s,3H),2.67(s,3H),5.28−5.47(m,2H),7.14−7.19(m,1H).
製造例33
3−ブロモ−2−(フルオロメチル)−4,6−ジメチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4,6−ジメチルピリジンの合成
3−ブロモ−2,4,6−トリメチルピリジン(15.6g)、NBS(13.9g)および過酸化ベンゾイル(567mg)の混合物を四塩化炭素(300mL)溶媒中で2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、濾過し、濾物を四塩化炭素で洗浄した。得られた濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(3.51g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.37−2.41(m,3H),2.47(s,3H),4.72(s,2H),6.97(s,1H).
(2)3−ブロモ−2−(フルオロメチル)−4,6−ジメチルピリジンの合成
3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4,6−ジメチルピリジン(1.00g)とTBAF(17.9mL、1M THF溶液)の混合物を室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜30%)で精製し、標記化合物(651mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.40(s,3H),2.51(s,3H),5.49−5.67(m,2H),7.05(s,1H).
製造例34
3−ブロモ−2−(ジフルオロメチル)−4,6−ジメチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−4,6−ジメチルピコリンアルデヒドの合成
2−ニトロプロパン(0.982mL)のメタノール(20mL)溶液に、室温にてナトリウムメトキシド(581mg)を加え、同温度にて20分撹拌した。その反応液に、製造例33(1)にて得られた3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4,6−ジメチルピリジン(1.00g)を加え、50℃にて5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(467mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.45−2.48(m,3H),2.58(s,3H),7.23−7.25(m,1H),10.32(s,1H).
(2)3−ブロモ−2−(ジフルオロメチル)−4,6−ジメチルピリジンの合成
3−ブロモ−4,6−ジメチルピコリンアルデヒド(467mg)のDCM(10mL)溶液に、0℃にてBAST(0.884mL)を加え、少しずつ室温まで昇温させながら12時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜50%)で精製し、標記化合物(362mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.43(s,3H),2.54(s,3H),6.81−7.10(m,1H),7.16(s,1H).
製造例35
3−ブロモ−2−(フルオロメチル)−6−メトキシ−4−メチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−6−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
製造例22にて得られた3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(200mg)、NBS(165mg)および過酸化ベンゾイル(6.73mg)の混合物を四塩化炭素(4mL)溶媒中で2時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、濾過した。得られた濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)で精製し、標記化合物(126mg)を得た。
ESI−MS m/z 296[M+H]
(2)3−ブロモ−2−(フルオロメチル)−6−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
3−ブロモ−2−(ブロモメチル)−6−メトキシ−4−メチルピリジン(126mg)およびTBAF(1.71mL,1M THF溶液)の混合物を室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(37mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.35−2.42(m,3H),3.89−3.97(m,3H),5.42−5.59(m,2H),6.65(s,1H).ESI−MS m/z 234[M+H]
製造例36
3−ブロモ−4−(フルオロメチル)−6−メトキシ−2−メチルピリジンの合成

(1)(2−クロロ−6−メチルピリジン−4−イル)メタノールの合成
2−クロロ−6−メチルピリジン−4−カルボン酸(2g)のTHF(10mL)溶液にボランTHF錯体(16.5mL,1.06M THF溶液)を加え、12時間加熱還流した。反応液に5M 塩酸を加え、室温にて30分撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、中和した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜50%)で精製し、標記化合物(1.75g)を得た。
ESI−MS m/z 158[M+H]
(2)(2−メトキシ−6−メチルピリジン−4−イル)メタノールの合成
(2−クロロ−6−メチルピリジン−4−イル)メタノール(1.75g)のDMF(18mL)溶液にナトリウムメトキシド(11.3mL,28% メタノール溶液)を加え、80℃にて12時間撹拌した。続いて反応液を120℃にて7時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜70%)で精製し、標記化合物(1.1g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.76(t,J=6.1Hz,1H),2.45(s,3H),3.92(s,3H),4.64(d,J=6.1Hz,2H),6.50−6.56(m,1H),6.68−6.73(m,1H).
(3)(3−ブロモ−6−メトキシ−2−メチルピリジン−4−イル)メタノールの合成
(2−メトキシ−6−メチルピリジン−4−イル)メタノール(1.1g)およびNBS(1.34g)の混合物を酢酸(22mL)溶媒中、室温にて12時間撹拌した。反応液に5M 水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜50%)で精製し、標記化合物(1.32g)を得た。
ESI−MS m/z 234[M+H]
(4)3−ブロモ−4−(フルオロメチル)−6−メトキシ−2−メチルピリジンの合成
(3−ブロモ−6−メトキシ−2−メチルピリジン−4−イル)メタノール(800mg)のDCM(16mL)溶液に、−60℃にてBAST(0.89mL)を加え、少しずつ室温に昇温させながら2時間撹拌し、室温にてさらに1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%、続いてNH−シリカゲル,酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜5%)で精製し、標記化合物(632mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.57(s,3H),3.91(s,3H),5.29−5.47(m,2H),6.70(s,1H).
ESI−MS m/z 234[M+H]
製造例37
3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−2−クロロ−4−メチルピリジンの合成
3−アミノ−2−クロロ−4−メチルピリジン(2g)を48%臭化水素水溶液(17mL)と水(12mL)の混合溶媒に加えた。この溶液に亜硝酸ナトリウム(2.5g)を0℃にて加えた。さらに臭素(2.2mL)を加えた。反応液を室温まで昇温し、12時間撹拌した。反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(1.7g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.51(s,3H),7.01−7.24(m,1H),8.06−8.35(m,1H).
(2)3−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
3−ブロモ−2−クロロ−4−メチルピリジン(1g)をDMF(5.6mL)に加えた。この溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、4.6mL)を加え、100℃にて12時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(1.1g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.40(s,3H),4.00(s,3H),6.77(d,J=5.1Hz,1H),7.94(d,J=5.1Hz,1H).
(3)3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
3−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジン(100mg)をDMF(575μL)に加えた。この溶液にNCS(72.5mg)を加え、80℃にて3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(100mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.51(s,3H),3.98(s,3H),8.02(s,1H).
製造例38
3−ブロモ−6−フルオロ−2,4−ジメチルピリジンの合成

2−アミノ−5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン(2g)をフッ化ホウ素酸(48%水溶液、7.5mL)に懸濁した。この溶液に水(3mL)に溶かした亜硝酸ナトリウム(890mg)を0℃にて加えた。反応液を0℃にて10分間撹拌した。析出した固体を濾取し、n−ヘプタン(100mL)に懸濁した。この溶液を加熱還流下で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下乾燥し、標記化合物(500mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.43(s,3H),2.62(s,3H),6.67(s,1H).
製造例39
3−ブロモ−4−クロロ−2,6−ジメチルピリジンの合成

(1)4−クロロ−2,6−ジメチルピリジンの合成
2,6−ジメチル−4−ヒドロキシピリジン(1g)を塩化ホスホリル(5mL)に加えた。この溶液を100℃にて6時間撹拌した。反応液に水、5N水酸化ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(1.15g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.51(s,6H),6.99(s,2H).
(2)3−ブロモ−4−クロロ−2,6−ジメチルピリジンの合成
4−クロロ−2,6−ジメチルピリジン(1.5g)をトリフルオロ酢酸(3mL)と濃硫酸(6mL)の混合溶媒に加えた。この溶液にNBS(2.2g)を加え、室温にて12時間撹拌した。反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(500mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.46(s,3H),2.49(s,3H),7.11(s,1H).
ESI−MS m/z 222[M+H]
製造例40
3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成

(1)2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成
2−クロロ−4,6−ジメチルピリジン(CAS number:30838−93−8)(400mg)をDMF(3.3mL)に加えた。この溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、2.6mL)を加え、100℃にて12時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(380mg)を50%DMF溶液として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.24(s,3H),2.40(s,3H),3.89(s,3H),6.35(s,1H),6.56(s,1H).
(2)3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンの合成
2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(380mg)をDMF(3mL)に加えた。この溶液にNCS(407mg)を加え、80℃で1時間撹拌した。その後、この溶液にNBS(542mg)を加え、1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(600mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.50(s,3H),2.51(s,3H),3.97(s,3H).
ESI−MS m/z 252[M+H]
製造例41
3−ブロモ−5−フルオロ−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルピリジル−2−アミンの合成
5−フルオロ−4−メチルピリジル−2−アミン(2g)をアセトニトリル(14mL)に加えた。この溶液にNBS(3.1g)を加えた。反応液を室温で5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(2.4g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.33(s,3H),4.82(brs,2H),7.84(s,1H).
ESI−MS m/z 207[M+H]
(2)3−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロ−4−メチルピリジンの合成
3−ブロモ−5−フルオロ−4−メチルピリジル−2−アミン(2.4g)を濃塩酸(11mL)と水(11mL)の混合溶媒に加えた。この溶液に亜硝酸ナトリウム(2.1g)と塩化銅(I)(3.5g)を加え、室温にて12時間撹拌した。反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液、酢酸エチルを加え、グラスフィルターで濾過し、不溶物を除去した。濾液を分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(340mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.44(s,3H),8.16(s,1H).
ESI−MS m/z 226[M+H]
(3)3−ブロモ−5−フルオロ−2−メトキシ−4−メチルピリジンの合成
3−ブロモ−2−クロロ−5−フルオロ−4−メチルピリジン(340mg)をDMF(1.8mL)に加えた。この溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液、5.4mL)を加え、80℃にて2時間撹拌した。反応液に水を加えた。析出した固体を濾取し、標記化合物(240mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.38(s,3H),3.92(s,3H),7.86(s,1H).
ESI−MS m/z 222[M+H]
製造例42
5−ブロモ−4,6−ジメチルピコリノニトリルの合成

(1)5−アミノ−4,6−ジブロモピコリノニトリルの合成
5−アミノ−2−シアノピリジン(2g)を48%臭化水素水溶液(14mL)に加えた。この溶液に臭素(2.2mL)を0℃にて加えた。反応液を室温まで昇温し、6時間撹拌した。析出した固体を濾取し、標記化合物(4.5g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):5.09(brs,2H),7.69(s,1H).
ESI−MS m/z 278[M+H]
(2)5−アミノ−4,6−ジメチルピコリノニトリルの合成
4,6−ジブロモ−5−アミノ−2−シアノピリジン(1g)を1,4−ジオキサン(10mL)と水(1mL)の混合溶媒に溶解した。その溶液に、トリメチルボロキシン(1.3g)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(264mg)、および炭酸カリウム(1.5mg)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて140℃で4時間反応した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチルと水を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜100%)で精製し、標記化合物(390mg)を得た。H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.18(s,3H),2.44(s,3H),4.05(brs,2H),7.28(s,1H).
(3)5−ブロモ−4,6−ジメチルピコリノニトリルの合成
5−アミノ−4,6−ジメチルピコリノニトリル(390mg)を臭化水素水(2.9mL)に加えた。この溶液に臭素(164μl)と亜硝酸ナトリウム(467mg)を0℃にて加えた。この溶液を室温まで昇温し、4時間撹拌した。反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液水を加え、酢酸エチルにて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜30%)で精製し、標記化合物(300mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.47(s,3H),2.72(s,3H),7.40(s,1H).
ESI−MS m/z 213[M+H]
製造例43
3−ブロモ−6−(ジフルオロメトキシ)−2,4−ジメチルピリジンの合成

(1)3−ブロモ−6−(ジフルオロメトキシ)−2,4−ジメチルピリジンの合成
製造例23(1)にて得られた5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−オール(500mg)、2−(フルオロスルホニル)ジフルオロ酢酸(0.307mL)、および硫酸ナトリウム(70.3mg)の混合物をアセトニトリル(10mL)溶媒中で室温にて3.5時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,0%〜10%)で精製し、標記化合物(68.6mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.38−2.41(m,3H),2.57−2.60(m,3H),6.61−6.64(m,1H),7.25−7.63(m,1H).
ESI−MS m/z 252[M+H]
製造例44
3−ブロモ−2−エトキシ−4−メチルピリジンの合成


製造例37(1)で得られた3−ブロモ−2−クロロ−4−メチルピリジン(1g)をエタノール(2mL)とDMF(5.6mL)の混合溶媒に加えた。この溶液に水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、58mg)を加え、100℃にて5時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜30%)で精製し、標記化合物(40%n−へプタン溶液、250mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.43(t,J=7.0Hz,3H),2.39(s,3H),4.41(q,J=7.0Hz,2H),6.57−6.88(m,1H),7.80−8.04(m,1H).
製造例45
2−(ジフルオロメトキシ)−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジンの合成

(1)4−ヨード−3,5−ジメチルピリジン−2−オールの合成
製造例29(3)で得られた4−ヨード−2−メトキシ−3,5−メチルピリジン(3g)とヨウ化ナトリウム(4.27g)をアセトニトリル(132mL)に加え、室温にて1時間撹拌した。この混合液にクロロトリメチルシラン(3.61mL)を加え、室温にて30分撹拌した後、70℃にて5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水とクロロホルムを加えた。析出した固体を濾取し、標記化合物(2.33g)を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.10(s,3H),2.20(s,3H),7.15(s,1H),11.59(brs,1H).
ESI−MS m/z 250[M+H]
(2)2−(ジフルオロメトキシ)−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジンの合成
4−ヨード−3,5−ジメチルピリジン−2−オ−ル(350mg)と2−(フルオロスルフォニル)ジフルオロ酢酸(0.17mL)と硫酸ナトリウム(39.9mg)をアセト二トリル(5.7mL)に加えた。この混合物を室温にて3時間半撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、標記化合物(378.6mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.39(s,3H),2.43(s,3H),7.42(t,J=72.0Hz,1H),7.79(s,1H).
ESI−MS m/z 300[M+H]
製造例46
2−エトキシ−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジンの合成

製造例29(2)で得られた2−フルオロ−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジン(400mg)のTHF(5mL)溶液にナトリウムエトキシド20%エタノール溶液(1.23mL)を加え、この混合溶液を室温にて一晩撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、MTBE(20mL)と水(20mL)を加えた。有機層を分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した。合わせた水層をMTBEで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(423.8mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.38(t,J=7.0Hz,3H),2.32(s,3H),2.37(s,3H),4.33(q,J=7.0Hz,2H),7.74(s,1H).
ESI−MS m/z 278[M+H]
製造例47
4−ヨード−2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジンの合成

IPA(0.77mL)のTHF(5mL)溶液に水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、191mg)を加えた。発泡が止んだ後、この溶液に製造例29で得られた2−フルオロ−4−ヨード−3,5−ジメチルピリジン(500mg)のTHF(5mL)溶液を加え、室温にて2時間撹拌した。この混合物を50℃で2時間撹拌した後、反応液を室温まで冷却した。反応液を0℃に冷却した後、MTBE(20mL)と水(20mL)を加えた。有機層を分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した。合わせた水層をMTBEで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(490mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.33(d,J=6.3Hz,6H),2.31−2.32(m,3H),2.34−2.35(m,3H),5.21−5.27(m,1H),7.73−7.75(m,1H).
ESI−MS m/z 292[M+H]
製造例48
3−ブロモ−6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成

製造例23(1)で得られた5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−オール(400mg)のDME(2mL)の懸濁液にKTB(222mg)を加え、室温にて30分撹拌した。この反応液に炭酸カリウム(192mg)と2−ヨードプロパン(572mg)を加えた。この混合物を一晩加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、不溶物を濾過して除き、DMEで洗浄した。濾液を減圧下濃縮した。残渣にクロロホルムを加えた。この溶液を0.1N塩酸水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜50%)で精製し、標記化合物(133.9mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.31(d,J=6.25Hz,6H),2.32(s,3H),2.25(s,3H),5.17−5.27(m,1H),6.37−6.46(m,1H).
ESI−MS m/z 244[M+H]
製造例49
3−エチル−4−ヨード−2−メトキシ−5−メチルピリジンの合成

(1)3−エチル−2−フルオロ−4−ヨード−5−メチルピリジンの合成
製造例29(2)(3)に準じて、原料に2−フルオロ−3−ヨード−5−メチルピリジンとヨウ化エチルを用いて標記化合物を合成した。但し、ヨウ化エチル添加後に−17℃まで徐々に昇温した。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.11−1.22(m,3H),2.35−2.45(m,3H),2.80−2.91(m,2H),7.81(s,1H)
(2)3−エチル−4−ヨード−2−メトキシ−5−メチルピリジンの合成
製造例29(3)に準じて、3−エチル−2−フルオロ−4−ヨード−5−メチルピリジンから標記化合物を合成した。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.04−1.13(m,3H),2.29−2.37(m,3H),2.83(q,J=7.42Hz,2H),3.89−3.93(m,3H),7.76(s,1H)
製造例50
4−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピランの合成

(1)4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル トリフルオロメタンスルホネートの合成
氷冷下、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール(CAS No.7463−51−6)(2.0g)とTEA(1.94mL)のDCM(20mL)溶液へ、無水トリフルオロメタンスルホン酸(2.0mL)を、3分間かけて滴下で加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物へ氷と酢酸エチルを加え、有機層を分配した。有機層を1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%)で精製して標記化合物(3.20g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.45(s,6H),7.01(s,2H).
(2)4−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピランの合成
4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル トリフルオロメタンスルホネート(1.6g)と3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−ボロン酸 ピナコールエステル(CAS No.287944−16−5)(1.11g)のDMF(16mL)溶液へ、炭酸カリウム(1.99g)とPd(dppf)Cl・DCM錯体(196mg)を加えた。この反応混合物を85℃で4時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液を減圧下に濃縮した。残渣へMTBEと水と飽和食塩水を加え、有機層を分配した。有機層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,2%)で精製して標記化合物(747mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.42(s,6H),2.45−2.51(m,2H),3.92(t,J=5.6Hz,2H),4.30(dd,J=6.0,2.8Hz,2H),6.08−6.12(m,1H),7.09(s,2H).
ESI−MS m/z 267,269[M+H]
製造例51
3−ブロモ−6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジンの合成


製造例23(1)で得られた5−ブロモ−4,6−ジメチルピリジン−2−オール(50mg)、ヨウ化エチル(2.0mL)、および炭酸銀(1.4g)の混合物を、クロロホルム(10mL)溶媒中、室温にて36時間撹拌した。反応液をシリカゲルパッドに供し、(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%)の混合溶媒を用いて溶出した。得られた溶液を減圧下濃縮することで、標記化合物(550mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.36(t,J=7.0Hz, 3H),2.33(s,3H),2.56(s,3H),4.27(q,J=7.0Hz,2H),6.44(s,1H)
ESI−MS m/z 232[M+H]
製造例52
(−)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレートおよび(+)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレートの合成

製造例12−(2)で得られた(±)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(11.5g)のMTBE(110mL)溶液へ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、室温で10分間撹拌後、有機層を分配した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン,25〜50%)で精製し、目的画分を濃縮した。残渣へジエチルエーテル(30mL)とヘキサン(15mL)を加えた。析出した固体を濾取し、減圧下に乾燥して、純粋な(±)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(6.17g)を得た。
この物を、エタノールに溶解し、ミリポアフィルターを通して、濾過した。得られた濾液を2条件で光学分割した。条件1;OD−H(20mmφ×250mmL),20%IPA−ヘキサン,25mL/分。条件2;AD−H(20mmφ×250mmL),20%IPA−ヘキサン、24mL/分。目的画分を濃縮して、短保持時間で(−)の旋光性を有する標記化合物(2.60g,>99%ee[OD−H,20%IPA/へキサン、保持時間:11.2分])および長保持時間で(+)の旋光性を有する標記化合物(2.59g,97.2%ee[OD−H,20%IPA/へキサン、保持時間:12.4分])を得た。
製造例53
(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成

(−)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(50g)をメタノール(500mL)に溶解し、ジ−t−ブチル ジカルボネート(92.4g)とパラジウム炭素(50%wet)(5g)を加え、水素雰囲気下、25℃で15psiで48時間撹拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をジイソプロピルエーテル(300mL)に溶解した。0℃に冷却した後、この溶液に塩酸/ジイソプロピルエーテル(500mL)加えた。この混合物を10℃で14時間撹拌した。析出した固体を濾取した。(−)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(70g)から同様の操作を9回行い、(−)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレート(50g)から同様の操作を1回行った。得られた固体をDCM/エタノール(10/1)(1L)で2時間トリチュレートした。析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下乾燥し、標記化合物(235g)得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):1.87−2.09(m,2H),3.55−3.71(m,2H),3.71−3.84(m,3H).
標記化合物をZ化したものの旋光度と、製造例14で得られた(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩をZ化したものの旋光度はどちらも(−)で一致した。また、キラルHPLC分析で両者の保持時間が一致した。
得られた標記化合物の絶対配置はX線結晶構造解析により(S)体であると確認した。結果を図1にそのORTEP表示(Flack Parameter=−0.05)を示す。
製造例54
(R)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン 塩酸塩の合成

製造例53と同様の方法により、(+)−ベンジル 2−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジンカルボキシレートから、標記化合物を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):1.85−2.07(m,2H),3.55−3.71(m,2H),3.71−3.80(m,3H).
実施例1
7−(2,6−ジメチルフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

製造例2で得られた7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(100mg)をDMF(3.3mL)に溶解した。その溶液に、2,6−ジメチルフェニルボロン酸(33mg)、Pd(PPh(13mg)、炭酸カリウム(91mg)および、水(0.7mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて150℃で2時間反応した。反応液を室温に戻した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜50%〜80%)で精製し、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2,6−ジメチルフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(80mg)を得た。この5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2,6−ジメチルフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(75mg)をTFA(1mL)に溶解し、65℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和した。この水溶液をDCMで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜70%〜80%)で精製し、標記化合物(10mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.06(s,6H),2.18−2.22(m,2H),2.42−2.60(m,2H),3.69−3.78(m,2H),4.19−4.26(m,2H),5.00−5.10(m,1H),7.09−7.26(m,5H),8.03(d,J=8.4Hz,1H),8.31(s,1H),8.83(s,1H).
ESI−MS m/z 374[M+H]
実施例2
7−(2,4,6−トリメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

実施例1と同様の方法により、製造例2で得られた7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、および、製造例19で得られた(2,4,6−トリメチルピリジン−3−イル)ボロン酸から標記化合物を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.05(s,3H),2.17−2.21(m,2H),2.29(s,3H),2.48−2.60(m,2H),2.57(s,3H),3.67−3.76(m,2H),4.20−4.28(m,2H),5.01−5.11(m,1H),6.99(s,1H),7.13(dd,J=8.2Hz,1.6Hz,1H),7.27(d,J=1.6Hz,1H),8.05(d,J=8.2Hz,1H),8.31(s,1H),10.60(s,1H).
ESI−MS m/z 389[M+H]
実施例3
7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

製造例1(4)で得られた7−ブロモ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(41mg)をDMF(2mL)に溶解した。その溶液に、製造例24で得られた(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)ボロン酸(15mg)、Pd(PPh(4.8mg)、炭酸セシウム(54mg)および、水(0.5mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて150℃で2時間反応した。反応液を室温に戻した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をTFA(1mL)に溶解し、65℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に5N水酸化ナトリウム水溶液を加え中和した。この水溶液をDCMで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、標記化合物(3.7mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.03(s,3H),2.17−2.21(m,2H),2.22(s,3H),2.48−2.60(m,2H),3.67−3.76(m,2H),3.97(s,3H),4.20−4.28(m,2H),5.01−5.11(m,1H),6.55(s,1H),7.13(dd,J=8.2Hz,1.6Hz,1H),7.19(d,J=1.6Hz,1H),8.03(d,J=8.2Hz,1H),8.32(s,1H),10.60(s,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]
実施例4
7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成


製造例1(5)で得られた5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(100mg)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解した。この溶液に製造例25で得られた3−クロロ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(47.2mg)、[(t−Bu)P(OH)]PdCl(4.6mg)、炭酸セシウム(119mg)および、水(1mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて130℃で4時間反応した。反応液をDCMで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンと5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの1対1混合物(76mg)を得た。この混合物(76mg)をTFA(1.5mL)に溶解し、65℃で3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣にDCMと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、DCMで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製し、標記化合物(22mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.10(s,3H),2.15−2.23(m,2H),2.47−2.59(m,2H),2.48(s,3H),3.65−3.73(m,2H),3.86(s,3H),4.20−4.26(m,2H),5.01−5.10(m,1H),6.74(s,1H),7.20(dd,J=8.4Hz,1.6Hz,1H),7.27(d,J=1.6Hz,1H),8.01(d,J=8.4Hz,1H),8.30(s,1H),10.01(s,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]
実施例5
7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾ−ル−4−カルボキシレートの合成
製造例3で得られた、エチル 5−[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾ−ル−4−カルボキシレート(2.04g)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液へ、水(5mL)、製造例26で得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(784mg)、Pd(PPh(380mg)および炭酸セシウム(2.36g)を加え、窒素雰囲気下、反応混合物を110℃で2時間反応した。反応液を室温に戻した後、セライトTM濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(100mL)と水(100mL)を加えた。水層を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。あわせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜23%)で精製した。同様の方法で得られた標記化合物(578mg)を合わせ再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜70%)で精製し、標記化合物(2.07g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.11−1.18(m,3H),1.72−1.80(m,1H),1.85−1.92(m,1H),2.14(s,3H),2.30−2.48(m,5H),3.35−3.46(m,2H),3.88(s,3H),4.03−4.18(m,5H),6.71−6.73(m,1H),7.08−7.15(m,2H),7.30−7.35(m,1H),8.09−8.10(m,1H).
ESI−MS m/z 454[M+H]
(2)5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの合成
エチル 5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(2.06g)をエタノール(30mL)に加えた。この懸濁液を60℃で3分撹拌した後、5N水酸化ナトリウム水溶液(3.6mL)を加え60℃〜70℃で1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣にクロロホルム(20mL)と5N塩酸(6mL)を加えた。析出している固体を濾取した。得られた固体にトルエンを加え減圧下濃縮した。得られた残渣をDMF(15mL)に溶解した。この溶液にCDI(935mg)を加え、窒素雰囲気下、室温にて1時間撹拌した。反応液に28%アンモニア水(1.4mL)を加え、室温にて5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。残渣にクロロホルム(100mL)と水(50mL)を加え分配した。水層をクロロホルム(50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄した。洗浄液をクロロホルム(5mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBE(5mL)を加えトリチュレートした。析出した固体を濾取し、標記化合物(1.5g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.68−1.78(m,1H),1.86−1.95(m,1H),2.13(s,3H),2.29−2.45(m,2H),2.47(s,3H),3.32−3.47(m,2H),3.69(s,3H),4.00−4.15(m,3H),5.29(brs,2H),6.72(s,1H),7.14−7.26(m,2H),7.37−7.43(m,1H),8.07(s,1H).
ESI−MS m/z 447[M+Na]
(3)7−(2−メトキシ−4、6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(1.52g)のNMP(15mL)の溶液にKTB(655mg)を加え、90℃にて30分撹拌した。反応液にKTB(40mg)を加え、90℃で30分撹拌した。更に、反応液にKTB(40mg)を加え、90℃で30分撹拌した。反応液を室温まで冷却した。反応液に水(3mL)を加えた。固体が析出した。そのまま1時間撹拌した後、析出した固体を濾取した。水(1mL)で洗浄した。得られた固体を1−プロパノール/水(9/1)(2mL)に懸濁し、加熱還流して溶解した。この溶液を1時間かけて室温まで冷却した。析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下50℃で乾燥し、標記化合物(872mg)を得た。機器データは実施例4で合成したものと一致した。
実施例6
7−(2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成


製造例1(5)で得られた5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(100mg)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解した。その溶液に、製造例37(2)で得られた3−ブロモ−2−メトキシー4−メチルピリジン(55.6mg)、Pd(PPh(10.6mg)、炭酸セシウム(179mg)および、水(1mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて130℃で3時間反応した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチルを加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜50%〜80%)で精製し、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(78mg)を得た。この5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(78mg)をTFA(1mL)に溶解し、65℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和した。この水溶液をDCMで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜70%〜80%〜100%)で精製し、標記化合物(30mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.15(s,3H),2.15−2.24(m,2H),2.45−2.59(m,2H),3.70(t,J=12.0Hz,2H),3.87(s,3H),4.20−4.27(m,2H),5.02−5.11(m,1H),6.89(d,J=5.1Hz,1H),7.21(dd,J=8.2Hz,1.6Hz,1H),7.34(d,J=1.6Hz,1H),8.03(d,J=8.6Hz,1H),8.11(d,J=5.1Hz,1H),8.31(s,1H),10.57(brs,1H).
ESI−MS m/z 391[M+H]
実施例7〜22は実施例6と同様に合成した。





実施例23
7−(2−エトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成


製造例1で得られた[5−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−7−イル]ボロン酸(70mg)を1,4−ジオキサン(4mL)に溶解した。その溶液に、製造例44で得られた3−ブロモ−2−エトキシ−4−メチルピリジン(49mg)、Pd(PPh(8.7mg)、炭酸セシウム(148mg)および、水(1mL)を加え、マイクロウェーブ反応装置を用いて130℃で2時間反応した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチルを加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜50%〜80%)で精製し、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−エトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(55mg)を得た。この5−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−(2−エトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(55mg)をTFA(1mL)に溶解し、65℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和した。この水溶液をDCMで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去した。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜70%〜80%〜100%)で精製し、標記化合物(17mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.25(t,J=7.5Hz,3H),2.15(s,3H),2.15−2.25(m,2H),2.46−2.60(m,2H),3.65−3.77(m,2H),4.20−4.29(m,2H),4.35(q,J=7.5Hz,2H),5.03−5.12(m,1H),6.86(d,J=5.5Hz,1H),7.21(dd,J=1.6Hz,8.2Hz,1H),7.35(s,1H),8.01(d,J=8.2Hz,1H),8.08(d,J=5.5Hz,1H),8.30(s,1H),10.51(brs,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]
実施例24は実施例23と同様に合成した。


実施例25
(+)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)(±)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例5で得られた(±)−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(219mg)、製造例28で得られた4−ブロモ−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン(134mg)、Pd(PPh(23.8mg)および炭酸セシウム(403mg)の混合物を1,4−ジオキサン(8mL)および水(2mL)の混合溶媒中、マイクロウェーブ反応装置を用い130℃にて70分反応させた。反応液を室温に冷却した後、そのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10%〜90%)で精製した。得られたカップリング体をTFA(4mL)に溶解し、70℃にて2時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、減圧下濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM,100%,続いて、酢酸エチル/n−ヘプタン,50%〜100%)で精製することで標記化合物(78mg)を得た。
ESI−MS m/z 391[M+H]
(2)(+)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
(±)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンのキラルカラム分析[AD−H(0.46cmφ×15cm)、移動層:100%エタノール]を行い、(+)体を7.8分、(−)体を9.7分に確認し、光学分割可能であることを確認した。(±)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(78mg)をエタノール(12mL)およびメタノール(12mL)の混合溶媒に溶解し、綿栓濾過した。濾液をキラルカラムクロマトグラフィー[キラルカラム:AD−Hカラム,溶出溶媒:100%−エタノール,流速:10mL/分,溶出時間:80分/回,インジェクション:2mL/回,短保持時間:(+)体,長保持時間:(−)体]で光学分割することで、標記化合物(+)体:26.4mg,(−)体:25.2mgを得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.92−1.94(m,3H),1.94−1.96(m,3H),2.55−2.66(m,1H),2.76−2.86(m,1H),4.00(s,3H),4.09−4.16(m,1H),4.24−4.37(m,2H),4.39−4.45(m,1H),5.61−5.68(m,1H),7.04(d,J=1.5Hz,1H),7.08(dd,J=1.5Hz,8.3Hz,1H),7.94(s,1H),8.13(d,J=8.3Hz,1H),8.31(s,1H),8.86(s,1H).
ESI−MS m/z 391[M+H]
実施例26
(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例6で得られた、エチル 5−[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(51.9g)の1,4−ジオキサン(500mL)溶液へ、水(170mL)、製造例29(3)で得られた4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン(35.6g)、Pd(PPh(6.52g)および炭酸セシウム(110g)を加え、反応混合物を110℃で6時間反応した。反応液を室温に戻した後、有機層を分配した。有機層を減圧下濃縮した。得られた残渣へ、水層、酢酸エチル(700m)および水(100mL)を加え、有機層を分配した。水層を酢酸エチル(50mL)で再抽出した。あわせた有機層を、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,5%〜14%)で精製した。ついで、再度NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,2%〜10%)で精製し、標記化合物(43.5g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.16(t,J=7.2Hz,1.5H),1.17(t,J=7.2Hz,1.5H),1.97(s,1.5H),1.98(s,1.5H),1.99(s,1.5H),2.00(s,1.5H),2.25−2.55(m,2H),3.92−4.27(m,6H),3.99(s,1.5H),4.00(s,1.5H),4.65−4.75(m,1H),7.01(d,J=9.2Hz,1H),7.05(d,J=7.2Hz,1H),7.39(t,J=7.2Hz,0.5H),7.45(t,J=7.2Hz,0.5H),7.93(s,1H),8.12(s,1H).
ESI−MS m/z 440[M+H]
(2)5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボン酸の合成
エチル 5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(43.2g)のエタノール(574mL)溶液へ、室温で5規定水酸化ナトリウム水溶液(79mL)を加え、反応混合物を60℃で2時間10分間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下に半量まで濃縮した。残渣へ水(300mL)を加え、減圧下にエタノールを留去した。得られた残渣へ、MTBE(130mL)を加え、水層を分配した。有機層を水(30mL)で抽出した。あわせた水層を,氷冷下に5N塩酸(78mL)にて酸性化後、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮して標記化合物(39.0g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.91(s,1.5H),1.94(s,1.5H),1.98(s,1.5H),2.01(s,1.5H),2.25−2.56(m,2H),3.92−4.17(m,3H),3.96(s,1.5H),4.00(s,1.5H),4.23(dd,J=16.0,8.0Hz,1H),4.65−4.77(m,1H),6.99(brd,J=10.0Hz,1H),7.03(brd,J=7.6Hz,1H),7.38(t,J=7.6Hz,0.5H),7.44(t,J=7.6Hz,0.5H),7.90(s,0.5H),7.94(s,0.5H),8.14(s,1H).
ESI−MS m/z 434[M+Na]
(3)5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの合成
5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(38.7g)のDMF(290mL)溶液へ、室温下にCDI(21.4g)を一度に加え、室温で95分間撹拌した。この反応混合物へ、28%アンモニア水(95mL)を加え、室温で35分間撹拌した。反応液へ再度28%アンモニア水(95mL)を加え、室温で90分間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた残渣へクロロホルム(250mL)と水(80mL)を加え、有機層を分配した。水層をクロロホルム(50mL)で再抽出した。合わせた有機層を、飽和塩化アンモニウム水溶液(60mLx3)および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を、シリカパッド(NH−シリカゲル)に通過させた。濾液を減圧下に濃縮して、標記化合物(37.2g)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.98(brs,6H),2.24−2.60(m,2H),3.90−4.20(m,3H),3.99(s,3H),4.23(dd,J=16.0,8.0Hz,1H),4.62−4.71(m,1H),5.32(brs,2H),7.05(brd,J=10.0Hz,1H),7.10(dd,J=7.6,1.2Hz,1H),7.42−7.56(m,1H),7.94(brs,1H),8.03(s,1H).
ESI−MS m/z 411[M+H]
(4)(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
5−[2−フルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(37.2g)のDMSO(186mL)溶液へ、室温下に、水酸化ナトリウム粉末(9.43g)を1度に加えた。反応混合物を、同温で50分間、次いで70℃で45分間撹拌した。水冷下に、反応液へ水(600mL)を滴下で加え、次いで氷酢酸(13.5mL)を滴下で加えた。析出した粉末を濾取した。濾取物を水およびMTBEで洗浄後、減圧下に乾燥して、標記化合物(34.0g)を得た。
標記化合物のH−NMRとESI−MSは、実施例25のそれと一致した。また標記化合物は(−)の旋光性を示し、その光学純度は99%ee[ AD−H, 100%エタノール、保持時間:9.7分]以上であった。
実施例27
(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例7(1)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(1.5g)をトルエン(50mL)に溶解した。その溶液に、製造例29で得られた(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(728mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(128mg)、炭酸ナトリウム(1.16g)、および水(10mL)を加え、100℃で4時間反応した。反応液を室温まで冷却した後、酢酸エチル(50mL)と水(50mL)を加え、反応液をセライトTM濾過した。濾液に酢酸エチル(100mL)を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にエタノール(2mL)を加え、加熱還流下で溶解させた。その溶液を氷水で冷却した。1時間後、析出した固体を濾取し、標記化合物(750mg)を得た。濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣にエタノール(1mL)を加え、加熱還流下で溶解させた。その溶液を氷水で冷却した。1時間後、析出した固体を濾取し、標記化合物(450mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.07−1.14(m,3H),1.98(d,J=3.9Hz,3H),2.01(d,J=3.9Hz,3H),2.21−2.40(m,1H),2.47−2.58(m,1H), 3.92−4.00(m,1H),4.00(s,3H),4.02−4.18(m,4H),4.23(q,J=7.7Hz,1H),4.56−4.66(m,1H),7.43(d,J=8.2Hz,0.67H),7.48(d,J=8.2Hz,0.33H),7.51−7.56(m,1H),7.96−8.02(m,2H),8.08(s,1H).
ESI−MS m/z 467[M+H]
(2)(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
エチル 5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(1.1g)をエタノール(13mL)に懸濁した。この溶液に鉄粉(280mg)と飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)を加え、100℃で3時間半撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、セライトTM濾過した。濾液に酢酸エチル(100mL)と水(50mL)を加え、分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸(2mL)に溶解し、50℃にて撹拌した。4時間後、反応液を室温まで冷却し、水(20mL)を加えた。析出した固体を濾取した。得られた固体に1−プロパノール(10mL)と水(1.5mL)を加え、加熱還流下で溶解させた。その溶液を氷水で冷却した。1時間後、析出した固体を濾取し、MTBE(5mL)で洗浄して標記化合物(780mg)を得た。
実施例28〜32は、実施例25と同様に合成した。



実施例33
(+)−7−(2,6−ジメチルフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

実施例25と同様の方法により、原料に製造例5(4)で得られた(±)−7−ブロモ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、および、2,6−ジメチルフェニルボロン酸を用いて(1)−(2)の反応を行い標記化合物を得た。なお、(2)の光学分割の際には、キラルカラム:IB、移動層:100%−エタノール、流速:1.00mL/分の条件で、(−)体を4.0分、(+)体を4.4分に確認したため、光学分割用IBカラムを使用し、溶出溶媒:100%−エタノール,流速:10mL/分,溶出時間:60分/回、インジェクション:1.5mL/回の条件で光学分割し、短保持時間:(−)体,長保持時間:(+)体を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.06(s,6H),2.60−2.64(m,1H),2.79−2.83(m,1H),4.12−4.13(m,1H),4.24−4.37(m,2H),4.40−4.45(m,1H),5.62−5.70(m,1H),7.10−7.19(m,4H),7.21−7.24(m,1H),8.10−8.12(m,1H),8.30(s,1H),9.57(brs,1H).
ESI−MS m/z 360[M+H]
実施例34 (+)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

実施例25と同様の方法により、原料に製造例4で得られた(±)−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、および製造例26で得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジンを用いて(1)−(2)の反応を行い標記化合物を得た。なお、(2)の光学分割の際には、キラルカラム:OD−H、移動層:100%−エタノール、流速:1.00mL/分の条件で、(+)体を4.8分、(−)体を5.2分に確認したため、光学分割用OD−Hカラムを使用して、溶出溶媒として100%エタノールを用いて光学分割し、短保持時間:(+)体、長保持時間:(−)体を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.92−2.00(m,2H),2.10(s,3H),2.38−2.54(m,5H),3.53−3.61(m,1H),3.86(s,3H),3.88−3.95(m,1H),4.04−4.10(m,1H),4.28−4.35(m,1H),4.95−5.05(m,1H),6.72−6.75(m,1H),7.18−7.21(m,1H),7.22(d,J=1.4Hz,1H),8.09(d,J=8.4Hz,1H),8.28(s,1H),9.63(s,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]
実施例35〜39は、実施例34と同様に合成した。



実施例40
7−[2,6−ジメチル−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)7−[4−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例1(5)で得られた、5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(60mg)の1,4−ジオキサン(1.5mL)溶液へ、水(0.2mL)、製造例50で得られた4−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(44.1mg)、Pd(PPh(12.7mg)および炭酸セシウム(108mg)を加えた。この反応混合物を100℃で終夜撹拌した。応液液を室温に戻した後、反応液へ酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。有機層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,20〜50%)で精製して標記化合物(44mg)を得た。
ESI−MS m/z 606[M+H]
(2)7−[2,6−ジメチル−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
7−[4−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2,6−ジメチルフェニル]−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(44mg)のエタノール(2mL)−THF(2mL)溶液へ、10%パラジウム炭素(50%含水品、15mg)を加えた。反応混合物を、水素雰囲気下にて室温で4時間35分撹拌した。反応液から触媒を濾去後、濾液を減圧下に濃縮した。得られた残渣へTFA(1.5mL)を加えた。この反応混合物を60℃で14時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液を減圧下に濃縮した。残渣へクロロホルムと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分配した。水層をクロロホルムで再抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム100% ついで酢酸エチル100%)で精製した。目的画分を集め、濃縮した。得られた残渣へ酢酸エチルとMTBEを加えた。析出した固体を濾取、減圧下に乾燥して、標記化合物(14.8mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.79−1.95(m,4H),2.07(s,6H),2.20(d,J=12.8Hz,2H),2.53(ddd,J=15.6,11.6,4.0Hz,2H),2.72−2.81(m,1H),3.56(td,J=10.8,2.8Hz,2H),3.71(t,J=10.4Hz,2H),4,12(dd,J=10.4,2.8Hz,2H),4.24(d,J=10.8Hz,2H),5.03−5.11(m,1H),7.03(s,2H),7.13(dd,J=8.0,1.2Hz,1H),7.25(d,J=1.2Hz,1H),8.01(d,J=8.0Hz,1H),8.31(s,1H),10.26(brs,1H).
ESI−MS m/z 458[M+H]
実施例41
(+)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)(±)−エチル 5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
実施例27−(1)と同様の方法により、製造例8で得られた(±)−エチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(85mg)と、製造例29で得られた(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(42.1mg)から、標記化合物(80mg)を得た。
ESI−MS m/z 495[M+H]
(2)(±)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
実施例45−(2)と同様の方法により、(±)−エチル 5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(80mg)から、標記化合物(53mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.90−2.05(m,2H),1.94,1.95,1.96(s,3H),1.97(s,3H),2.33−2.70(m,4H),3.70−3.80(m,1H),3.92−4.08(m,3H),4.01(s,3H),5.20−5.29(m,1H),7.08(dd,J=8.4,1.6Hz,1H),7.19(d,J=1.6Hz,1H),7.95(s,1H),8.11(d,J=8.4Hz,1H),8.30(s,1H),10.30(brs,1H).
ESI−MS m/z 419[M+H]
(3)(+)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび(−)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(オキセパン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(53mg)をエタノール(5mL)に溶解し、ミリポアフィルターで濾過した。濾液を、DAICEL社製CIRALCEL(登録商標)OD−H(20mmφ×250mmL),エタノール100%,10mL/分の条件で光学分割した。保持時間が11分で(+)の旋光性を示す標記化合物(15.9mg、>98%ee[DAICEL社製CIRALCEL(登録商標)OD−H(0.46cmφ×25cm)、20%エタノール/ヘキサン、RT=7.3分])、および保持時間が12分で(−)の旋光性を示す標記化合物(16.7mg、>98%ee[DAICEL社製CIRALCEL(登録商標)OD−H(0.46cmφ×25cm)、20%エタノール/ヘキサン、RT=7.9分])を得た。
実施例42は、実施例41と同様に合成した。



実施例43
1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例9−(2)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(80mg)の1,4−ジオキサン(1.3mL)溶液へ、水(0.2mL)、製造例29で得られた(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(39.5mg),Pd(PPh(10.5mg)および炭酸セシウム(178mg)を加え、反応混合物を100℃で6.75時間撹拌した。反応混合物へ、(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(15mg)を加え、反応混合物を100℃で2.5時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、反応液へ酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。得られた有機層を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,酢酸エチル/n−ヘプタン,20〜33%)で精製し、標記化合物(64mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.09(t,J=7.2Hz,1.5H),1.11(t,J=7.2Hz,1.5H),1.98(s,1.5H),1.99(s,1.5H),2.01(s,1.5H),2.02(s,1.5H),3.73−3.87(m,2H),3.90−4.02(m,2H),4.00(s,3H),4.03−4.17(m,4H),4.30−4.40(m,2H),4.41−4.49(m,1H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.52(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),7.95−8.01(m,2H),8.11(s,1H).
ESI−MS m/z 519[M+Na]
(2)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−[4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(64mg)の氷酢酸(2mL)‐水(0.1mL)溶液へ、鉄粉(28.8mg)を加え、窒素雰囲気下、80℃で2.5時間撹拌した。反応液を室温に戻し、反応液へ酢酸エチル(10mL)を加えた。不溶物をセライトTMで濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣の酢酸エチル溶液を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液をNH−シリカゲルパッドに通した。溶出物を減圧下に濃縮した。残渣へ酢酸エチル(0.3mL)とMTBE(0.3mL)を加えた。析出した固体を濾取し、減圧下に乾燥し、標記化合物(29.1mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.93(s,3H),1.96(s,3H),3.90−4.07(m,4H),4.00(s,3H),4.38(dd,J=12.0,6.0Hz,2H),4.40(dd,J=12.0,6.8Hz,2H),5.50(tt,J=6.8,6.0Hz,1H),7.08(d,J=8.0Hz,1H),7.17(s,1H),7.94(s,1H),8.13(d,J=8.0Hz,1H),8.36(s,1H),10.23(brs,1H).
ESI−MS m/z 421[M+H]
実施例44は、実施例43と同様に合成した。



実施例45
1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−{4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例9−(3)で得られたエチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−{2−ニトロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(61mg)の1,4−ジオキサン(1.2mL)溶液へ、水(0.3mL)、製造例26で得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(32.5mg)、Pd(PPh(7.2mg)および炭酸セシウム(122mg)を加え、反応混合物を100℃で4時間反応した。反応液へPd(PPh(7.2mg)を加え、反応混合物を100℃で1時間10分間反応した。反応液を室温に戻した後、反応液へ酢酸エチルと水を加え、有機層を分配した。得られた有機層を、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,15〜20%)で精製し、標記化合物(15mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.06(t,J=7.2Hz,3H),2.16(s,3H),2.48(s,3H),3.74−3.88(m,2H),3.88(s,3H),3.91−4.16(m,6H),4.28−4.37(m,2H),4.47−4.55(m,1H),6.74(s,1H)7.29(d,J=7.6Hz,1H),7.60(dd,J=7.6,1.6Hz,1H),8.07(d,J=1.6Hz,1H),8.10(s,1H).
ESI−MS m/z 519[M+Na]
(2)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
エチル 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−5−{4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(15mg)の氷酢酸(1mL)‐水(0.05mL)溶液へ、鉄粉(17mg)を加え、窒素雰囲気下、80℃で4.25時間撹拌した。反応液を室温に戻し、反応液へ酢酸エチル(5mL)を加えた。不溶物をセライトTM濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣の酢酸エチル溶液を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフィー(シリカゲル,酢酸エチル/n−ヘプタン,66%)で精製し、標記化合物(1.5mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):2.09(s,3H),2.48(s,3H),3.85(s,3H),3.91−3.99(m,2H),4.00−4.08(m,2H),4.36(dd,J=12.8,6.4Hz,2H),4.42(dd,J=12.8,6.4Hz,2H),5.49(tt,J=6.8,6.4Hz,1H),6.72(s,1H),7.15−7.21(m,2H),8.08(d,J=8.0Hz,1H),8.34(s,1H),9.17(br s,1H).
ESI−MS m/z 421[M+H]
実施例46,47は、実施例45と同様に合成した。



実施例48
(S)−7−(2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−[4−(2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例7−(2)と同様の方法により、製造例7−(1)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(200mg)をエチル 5−[2−ニトロー4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートに変換した。反応液に製造例47で得られた4−ヨード−2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジン(142mg)のDMF(0.5mL)溶液と水(0.5mL)を加え110℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、酢酸エチルと水を加え分配した。水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン、50%〜100%)で精製し、標記化合物(138.1mg)を得た。
ESI−MS m/z 517[M+Na]
(2)(S)−7−(2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
実施例45−(2)と同様の方法により、エチル 5−[4−(2−イソプロピルオキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(138.1mg)から、標記化合物(67.1mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.37−1.41(m,6H),1.91(s,3H),1.95(s,3H),2.59−2.64(m,1H),2.79−2.83(m,1H),4.12−4.29(m,1H),4.23−4.27(m,2H),4.39−4.46(m,1H),5.29−5.40(m,1H),5.62−5.69(m,1H),7.07−7.09(m,1H),7.19−7.20(m,1H),7.90−7.92(m,1H),8.13(d,J=8.40Hz,1H),8.31(s,1H),10.18(s,1H).
ESI−MS m/z 419[M+H]
実施例49および50は、実施例48と同様に合成した。



実施例51
(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−[4−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例7−(2)で得られたエチル 5−[2−ニトロー4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(70mg)を1,4−ジオキサン(1mL)と水(0.2mL)の混合液に溶解し、3−ブロモ−6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン(41.1mg)、Pd(PPh(17.7mg)および炭酸セシウム(150mg)を加えた。この反応混合物を110℃で終夜撹拌した。応液液を室温に戻した後、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,10〜50%〜100%)で精製して標記化合物(66.5mg)を得た。
ESI−MS m/z 495[M+H]
(2)(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
エチル 5−[4−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(65.1mg)の氷酢酸(1.5mL)‐水(0.15mL)溶液を80℃で15分撹拌した。この溶液に鉄粉(45.1mg)を加え、窒素雰囲気下、同温で2時間撹拌した。反応液を室温に戻し、反応液へ酢酸エチル(5mL)を加えた。不溶物をセライトTM濾去した。濾液を減圧下に濃縮した。残渣の酢酸エチル溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣にMTBEを加え懸濁し、トリチュレートした。析出している固体を濾取し、標記化合物(35.1mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.38(d,J=6.25Hz,6H),2.01(s,3H),2.20(s,3H),2.55−2.67(m,1H),2.76−2.87(m,1H),4.12−4.14(m,1H),4.23−4.37(m,2H),4.39−4.45(m,1H),5.30−5.35(m,1H),5.61−5.69(m,1H),6.48(s,1H),7.11−7.13(m,1H),7.16−7.17(m,1H),8.09−8.11(m,1H),8.31(s,1H),9.58(brs,1H).
ESI−MS m/z 419[M+H]
実施例52
8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例10で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(180mg)、製造例27で得られた(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)ボロン酸(90mg)、1,4−ジオキサン(2mL)の混合液にPd(PPh(50mg)、炭酸セシウム(282mg)および、水(0.5mL)を加え、110℃で6時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、酢酸エチルと飽和食塩水を加え綿栓ろ過した。有機層を分配し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,25%〜46%〜53%)に供し、標記化合物(157mg)を得た。
ESI−MS m/z 494[M+Na]
(2)5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの合成
エチル 5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(157mg)のエタノール溶液(3mL)に5N水酸化ナトリウム水溶液(0.3mL)を加え55℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、減圧下濃縮し、残渣にクロロホルムと5N塩酸および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮し、粗精製物として5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(155mg)を得た。このカルボン酸(155mg)をDMF(1mL)とTHF(3mL)に溶解した後、CDI(108mg)を加え、室温で約1.5時間攪拌した。反応液に28%アンモニア水溶液(0.35mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル、飽和食塩水を加え分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣にn−ヘプタン/MTBE(1/9)を加え固化させ標記化合物(82mg)を得た。標記化合物は、更に精製することなく次の反応に用いた。
ESI−MS m/z 465[M+Na]
(3)8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(81mg)のNMP溶液(0.4mL)にKTB(41mg)を加え、90℃に加熱した。1時間後、更にKTB(20mg)を加え30分間撹拌した。
反応液を室温まで冷却した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)、水(1mL)を加え、生成した固体をろ過し、水(2mL)で洗浄し、60℃減圧乾燥し標記化合物(57mg)を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):2.11(s,3H),2.14−2.24(m,2H),2.50(s,3H),2.42−2.63(m,2H),3.65−3.79(m,2H),3.87(s,3H),4.20−4.28(m,2H),4.93−5.03(m,1H),6.76(s,1H),7.35(d,J=6.44Hz,1H),7.71(d,J=10.35Hz,1H),8.30(s,1H),10.93(brs,1H).
ESI−MS m/z 423[M+H]
実施例53
(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例11−1で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(4.31g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.27g)、酢酸カリウム(3.16g)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(439mg)をDMF(41.6mL)に加え窒素雰囲気下で95℃で撹拌した。2時間後、反応液を105℃で4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、セライトTMろ過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣に飽和食塩水と酢酸エチルを加えた後、室温で5分間撹拌した。この混合物を再びセライトTMろ過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライトTMろ過した。濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘプタン/酢酸エチル,20%〜30%〜80%)にて精製し、エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(2.95g)を得た。得たエチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(900mg)、製造例29(3)で得られた4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン(634mg)、Pd(PPh(116mg)および炭酸セシウム(1.96g)を1,4−ジオキサン(9.3mL)と水(3.1mL)の混合溶媒に加え、2.5時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。濾液を濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,1回目;15%〜36%〜47%、2回目;10%〜30%〜35%)で精製し、標記化合物(280mg)を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.17−1.23(m,3H),1.99−2.06(m,6H),2.26−2.55(m,2H),3.92−4.29(m,9H),4.65−4.75(m,1H),6.95−7.03(m,1H),7.14−7.25(m,1H),7.96(s,1H),8.12(s,1H).
ESI−MS m/z 480[M+Na]
(2)5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの合成
エチル 5−[2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(280mg)のエタノール溶液(3.6mL)に5N水酸化ナトリウム(0.5mL)を加え65℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、クロロホルムと飽和食塩水を加え、5N塩酸と飽和塩化アンモニウムを用いてpH6へ調整した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(238mg)を粗精製物として得た。このカルボン酸(238mg)のDMF溶液(3mL)にCDI(121mg)を加え室温で1時間撹拌した。この反応液へ28%アンモニア水溶液(0.6mL)を加えた後、終夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣にクロロホルム、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液をシリカゲルパッド(NHシリカゲル;酢酸エチルで溶出)に通し、得た濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(186mg)を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.95−2.10(m,6H),2.25−2.57(m,2H),3.91−4.29(m,7H),4.69(brs,1H),5.24−5.57(m、2H),7.01(dd,J=8.79,5.66Hz,1H),7.17−7.26(m,1H),7.94−7.99(m,2H).
ESI−MS m/z 451[M+Na]
(3)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)フェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(186mg)のDMSO(1.5mL)溶液に水酸化ナトリウム(粉末状、82mg)を加え75℃で1.5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、撹拌下で水(5.5mL)を加え、更に酢酸(0.12mL)を加え、30分間撹拌した。生成した固体をろ過し、水(5mL)で洗浄した後、減圧下、60℃で1時間乾燥し、標記化合物(155mg)を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.98(s,3H),2.00(s,3H),2.55−2.72(m,1H),2.73−2.86(m,1H),4.01(s,3H),4.13(td,J=8.40,4.69Hz,1H),4.20−4.39(m,2H),4.43(dt、J=9.57,3.03Hz,1H),5.52−5.62(m,1H),7.23(d,J=6.25Hz,1H),7.84(d,J=9.96Hz,1H),7.98(s,1H),8.32(s,1H),10.82(brs,1H).
ESI−MS m/z 409[M+1]
実施例54(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
エチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(4.31g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(3.27g)、酢酸カリウム(3.16g)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(439mg)をDMF(41.6mL)に加え窒素雰囲気下で95℃で攪拌した。約2時間後、反応液を105℃で約4時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、セライトTMでろ過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣に飽和食塩水と酢酸エチルを加えた後、室温で5分間攪拌した。この混合物を再びセライトTMでろ過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、セライトTMでろ過した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル,20%〜30%〜80%)にて精製し、エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−((S)テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(2.95g)を得た。エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)−1−((S)テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(812mg)、3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(490mg)、Pd(PPh(130mg)および炭酸セシウム(1.77g)を1,4−ジオキサン(9.00mL)と水(3.00mL)の混合溶媒に加え、4時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。濾液を濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,11%〜30%〜50%)で精製し、標記化合物(397mg)を得た。本標記化合物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ESI−MS m/z 480[M+Na]
(2)5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの合成
エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(397mg)のエタノール溶液(5mL)に5N水酸化ナトリウム(0.8mL)を加え70℃で1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、クロロホルムと飽和食塩水を加え、5N塩酸と飽和塩化アンモニウムを用いてpH6へ調整した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(457mg)を残渣として得た。このカルボン酸(457mg)のDMF溶液(6mL)にCDI(211mg)を加え室温で攪拌した。75分後に28%アンモニア水溶液(0.88mL)を加えた後、終夜攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチル、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え分配した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、生じた固体をろ過し、ジクロロメタン、酢酸エチルで洗浄した。濾液を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,60%〜80%〜85%)で精製し、標記化合物(199mg)を得た。本標記化合物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ESI−MS m/z 451[M+Na]
(3)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
5−(2,5−ジフルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−((S)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(199mg)のDMSO(2mL)溶液に水酸化ナトリウム(粉末状、74mg)を加え75℃で1.5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、攪拌下で水、酢酸(0.106mL)、酢酸エチルを加えた。生成した固体をろ過し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、生じた固体をろ過で除去した。濾液を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,55%〜90%〜96%)で精製した後、MTBE/n−ヘプタンから固化し標記化合物(33mg)を得た
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):2.11(s,3H),2.49(s,3H),2.56−2.67(m,1H),2.71−2.84(m,1H),3.86(s,3H),4.07−4.40(m,4H),5.49−5.62(m,1H),6.68−6.78(m,1H),7.24−7.31(m,1H),7.74−7.84(m,1H),8.25−8.32(m,1H),10.16(br.s.,1H).
ESI−MS m/z 409[M+1]
実施例55
(S)−8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−(2,5−ジフルオロ−4−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシラートの合成
実施例53に準じて合成したエチル 5−[2,5−ジフルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(430mg)、製造例23で得られた3−ブロモ−6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン(223mg)、フッ化水素カリウム(254mg)、Pd(PPh(90mg)およびリン酸三カリウムn水和物(400mg)のDME(8mL)と水(2mL)の混合物を110℃で7時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルと飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。濾液を濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン:16%〜37%〜46%)、および、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン:28%〜49%〜54%)で精製し、標記化合物(144mg)を得た。本化合物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ESI−MS m/z 458[M+H]
(2)−(3)の反応は、実施例53に準じて行った。但し、(3)において、粗精製物として得られた標記化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,60%〜95%)に供した後、MTBEから固化することで精製し、標記化合物を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):2.02−2.10(m,3H),2.23−2.27(m,3H),2.56−2.69(m,1H),2.72−2.87(m,1H),3.97(s,3H),4.13(td,J=8.44,4.59Hz,1H),4.20−4.37(m,2H),4.43(dd,J=9.86, 3.22Hz,1H),5.51−5.63(m,1H),6.57(d,J=0.59Hz,1H),7.20−7.25(m,1H),7.82(d,J=10.15Hz,1H),8.31(s,1H),10.38(brs,1H).
ESI−MS m/z 409[M+H]
実施例56 (S)−7−(3−エチル−2−メトキシ−5−メチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

実施例53に準じて、製造例6(1)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートと製造例49で得られた3−エチル−4−ヨード−2−メトキシ−5−メチルピリジンを用いて、(1)−(3)の反応を行い標記化合物を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):0.94−1.06(m,3H),1.88−1.96(m,3H),2.35(q,J=7.48Hz,2H),2.55−2.69 (m, 1H) ,2.75−2.88(m, 1H), 3.96−4.05(m, 3H),4.08−4.19(m, 1H),4.22−4.38(m ,2H),4.38−4.48(m,1H), 5.60−5.72 (m,1H),7.09(dd,J=8.30,1.66Hz,1H),7.20−7.25(m,1H),7.93−7.95(m,1H),8.12(d,J=8.20Hz,1H),8.30(s,1H),10.38(brs,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]
実施例57 (R)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

実施例53に準じて、製造例11−2で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)−1−((R)−テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートと製造例29(3)で得られた4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジンを用いて(1)−(3)の反応を行い、標記化合物を得た。但し、(3)において、粗精製物として得られた標記化合物は、1−プロパノールで洗浄することで精製した。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.98(s,3H),2.00(s,3H),2.56−2.71(m,1H),2.73−2.89(m,1H),4.01(s,3H),4.13(td,J=8.40,4.69Hz,1H),4.18−4.38(m,2H),4.40−4.48(m,1H),5.51−5.64(m,1H),7.21−7.30(m,1H),7.84(d,J=10.15Hz,1H),7.98(d,J=0.78Hz,1H),8.32(s,1H),11.05(brs,1H).
ESI−MS m/z 409[M+H]
実施例58および59は、実施例57と同様に合成した。



実施例60 7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−[(3RS,4SR)−4−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−[(3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)ヒドラジン塩酸塩の代わりに製造例18で得えられた(3SR,4RS)−4−ヒドラジニルテトラヒドロフラン−3−オール塩酸塩を用いて、製造例7に準じて標記化合物を合成した。
ESI−MS m/z 421[M+Na]
(2)エチル 5−(2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−[(3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
エチル 5−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)−1−[(3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(3.8g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.90g)、酢酸カリウム(2.80g)、Pd(dppf)Cl・DCM錯体(480mg)をDMF(38.3mL)に加え窒素雰囲気下で90℃で撹拌した。この反応液を約2時間撹拌した後、製造例26で得られた3−ブロモ−2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン(3.09g)のDMF溶液(15mL)および水(22mL)を加え、120℃に昇温して更に約5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルパット(NHシリカゲル,酢酸エチルで溶出)に通した。濾液を200mL程度まで濃縮した後、飽和食塩水を加え分配した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥しろ過した。濾液を濃縮し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,70%−90%)で精製し、標記化合物(2.26g)を得た。
ESI−MS m/z 456[M+H]
(3)エチル 5−(2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−[(3RS,4SR)−4−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
エチル 5−(2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−[(3RS,4SR)−4−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(612mg)のTHF溶液(5mL)に水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン,86mg)を氷冷下で加え3分間撹拌した。反応液にヨウ化メチル(0.142mL)を加え、同温にて5分間撹拌した後、室温に昇温し、更に2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥しろ過した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,27%〜48%)で精製し、標記化合物(379mg)を得た。
ESI−MS m/z 492[M+Na]
(4)5−(2−フルオロ−4−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)フェニル)−1−[(3RS,4SR)−4−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの合成
実施例53の(2)に準じて、標記化合物を合成した。
ESI−MS m/z 463[M+Na]
(5)7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−[(3RS,4SR)−4−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
実施例53に準じて、標記化合物を得た。但し、粗精製物として得られた標記化合物は、MTBEを用いて洗浄することで精製した。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):2.10(s,3H),2.49(s,3H),3.42(s,3H),3.86(s,3H),4.10(dd,J=10.15,2.15Hz,1H),4.24−4.37(m,2H),4.47(dd,J=9.47,6.35Hz,1H),4.64−4.70(m,1H),5.47−5.51(m,1H),6.73−6.74(m,1H),7.17−7.23(m,1H),7.27−7.30(m,1H),8.16(d,J=8.40Hz,1H),8.27−8.32(m,1H),10.11(s,1H).
ESI−MS m/z 421[M+H]
実施例61 7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−[(3RS,4SR)−4−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

実施例60に準じて、製造例29(3)で得た4−ヨード−2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジンを用いて(1)−(5)の反応を行い標記化合物を得た。
H−NMR(400MHz, CDCl)δ(ppm):1.89−2.00(m,6H),3.42(d,J=0.59Hz,3H),4.00(s,3H),4.07−4.16(m,1H),4.25−4.39(m,2H),4.48(dd,J=9.47,6.35Hz,1H),4.68(dd,J=4.69,1.95Hz,1H),5.50(ddd,J=6.20,4.25,1.86Hz,1H),7.06−7.14(m,1H),7.16−7.21(m,1H),7.95(s,1H),8.22(d,J=8.40Hz,1H),8.29−8.34(m,1H),10.11(s,1H).
ESI−MS m/z 421[M+H]
実施例62
(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)エチル 5−[4−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレートの合成
製造例7−(2)で得られたエチル 5−[2−ニトロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(200mg)を1,4−ジオキサン(4mL)と水(1mL)の混合液に溶解し、製造例51で得られた3−ブロモ−6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン(121mg)、Pd(PPh(25mg)および炭酸セシウム(428mg)を加え、マイクロウエーブ反応装置を用いて130℃で3時間反応した。応液液を室温に戻した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾過して除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘプタン,30%〜100%)で精製し、標記化合物(97mg)を得た。
ESI−MS m/z 481[M+H]
(2)(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
エチル 5−[4−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−2−ニトロフェニル]−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(97mg)を氷酢酸(1mL)に溶解した。この溶液に鉄粉(56mg)を加え、90℃で4時間撹拌した。反応液を室温に戻し、反応液へ水(2mL)を加えた。析出した固体を濾取し、水で洗浄した。得れられた固体をエタノール(1mL)に90℃で溶解した。この溶液を氷冷し、析出した固体を濾取した。得られた固体をMTBEで洗浄し、標記化合物(16mg)を得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm):1.43(t,J=7.0Hz, 3H),2.03(s,3H),2.21(s,3H),2.55−2.67(m,1H),2.76−2.87(m,1H),4.07−4.17(m,2H),4.23−4.47(m,4H),5.62−5.70(m,1H),6.53(s,1H),7.12(dd,J=8.2Hz,1.6Hz,1H),7.32(d,J=1.6Hz,1H),8.10(d,J=8.6Hz,1H),8.31(s,1H),11.02(brs,1H).
ESI−MS m/z 405[M+H]
実施例63
(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒロドフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成

(1)(S)−7−ブロモ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
製造例7(1)で得られたエチル 5−(4−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ−4−カルボキシレート(100mg)のTHF(1mL)と水(0.5mL)溶液にハイドロサルファイトナトリウム(265mg)を0℃にて加えた。この混合物を室温にて46時間撹拌した。反応液を0℃に冷却した後、5N塩酸(0.25mL)を加えた。この混合物を室温にて3時間撹拌した。0℃に冷却した後、反応液に5N水酸化ナトリウム水溶液(0.25mL)を加えた。この混合物を酢酸イソプロピルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、減圧下濃縮した。エチル 5−(2−アミノ−4−ブロモフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ−4−カルボキシレート(71mg)を粗精製物として得た。更に精製することなく次のステップに用いた。粗精製物として得られたエチル 5−(2−アミノ−4−ブロモフェニル)−1−[(S)−テトラヒドロフラン−3−イル]−1H−ピラゾロ−4−カルボキシレート(50mg)を酢酸(1mL)に加えた。この混合物を60℃で2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水(1mL)を加え、室温で2時間撹拌した。析出した固体を濾取した。固体をエタノール(1mL)で洗浄した後、減圧下乾燥した。標記化合物(42mg)を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm):2.41−2.56(m,2H),3.89−4.03(m,2H),4.10−4.19(m,2H),5.78(m,1H),7.41−7.44(m,1H),7.64−7.65(m,1H),8.16−8.18(m,2H),11.53(s,1H).
ESI−MS m/z 336[M+H]
(2)(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒロドフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンの合成
(S)−7−ブロモ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾーロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン(100mg)と製造例29(4)で得られた(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)ボロン酸(65mg)と炭酸セシウム(293mg)をDMF(5mL)と水(1mL)の混合液に室温にて加えた。窒素ガス気流下、この混合物にPdCl(PPh(10.5mg)を加えた。この混合物を80℃で1時間撹拌した後、100℃で4時間半撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、水(5mL)を加え、酢酸イソプロピルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄した後、減圧下濃縮した。粗精製物(64.7mg)を標記化合物として得た。この化合物の機器データは実施例25−(−)のそれと一致した。
[薬理試験例]
PDE9阻害活性試験例
1)ヒトリコンビナントPDE9タンパク質の調製
GenBankデータベースに登録されているhsPDE9A1の塩基配列(Accession No.: AF048837)を基に、以下の配列(北海道システム・サイエンス社)をプライマーとして、また、Human hippocampus cDNAライブラリー(CLONTECH社)を鋳型DNAとして、Pfu50 DNA polymerase(Invitrogen社)を用いて、以下の条件のポリメラーゼチェーンリアクション(PCR)によりhsPDE9A1cDNAフラグメントを増幅した。
hPDE9−1プライマー:AGGATGGGATCCGGCTCCTCCA(配列番号1)
hPDE9A−3プライマー:CAGGCACAGTCTCCTTCACTG(配列番号2)
PCRの条件:[96℃、5分]×1サイクル,[(96℃、10秒)、(57℃、5秒)、(72℃、2分)]×30サイクル。
得られたhsPDE9A1cDNAフラグメントをTOPO−TA cloning vector(Invitrogen社)に組込み、塩基配列を確認した後、pcDNA3.1/myc His−tag vector(invitrogen社)に導入し、哺乳動物細胞用ヒトPDE9発現ベクターとした。哺乳動物細胞用ヒトPDE9発現ベクターをLIPOFETAMINE 2000 Reagent(GIBCO社)を用いてHEK293細胞に一過性発現導入した。この細胞でPDE9Aが発現していることをWestern blot法で確認した後、ヒトPDE9A1cDNAフラグメントをpYNG vector(片倉工業株式会社)に導入し昆虫細胞発現ベクターとした。カイコにより大量発現されたカイコ破砕上清をバッファーA(20mmol/L Tris−HCl pH8.0、1mmol/L DTT、10mmol/L イミダゾール)にて平衡化したNiカラムにて精製した。上清とNiカラムを1時間混和後、バッファーB(20mmol/L Tris−HCl pH8.0、1mmol/L DTT)にて洗浄し、バッファーC(20mmol/L Tris−HCl pH8.0、1mmol/L DTT、100mmol/L イミダゾール)にて溶出を行った。溶出画分を分取しPDE9酵素溶液を得た。
2)PDE9阻害作用の測定
H]−cGMP(1mCi/mL)を0.5μCi/mLの濃度で含むバッファーD(40mmol/L Tris−HCl、pH7.4、10mmol/L MgCl、1mM DTT、2μM cGMP)溶液100μLに、氷冷下にて評価化合物溶液(化合物をDMSOに溶解し、DMSO濃度が5%となるように希釈したもの)10μL及び上記で調製したPDE9酵素溶液をバッファーE(40mmol/L Tris−HCl pH7.4、10mmol/L MgCl、1mM DTT、1mmol/L EGTA)にて希釈した溶液90μLを加えた。この混合溶液を30℃にて10分間インキュベートした後、沸騰水中で2分間加熱することにより、PDE9の酵素反応を停止させた。次に、室温に戻して、50μLの5’−Nucleotidase(BIOMOL社、10units/mL)を加え、30℃にて10分間インキュベートすることにより、先の反応で生成した[H]−5’−GMPを[H]−グアノシンに変換した。この反応液に、陰イオン交換樹脂(Bio−Rad AG1−X2 resin、mesh size 200−400、HO:resin=2:1)を500μL添加し、10分間の放置後に遠心分離(2000rpm、10分)し、[H]−グアノシンの存在する上清をLumaPlate(パーキンエルマー社)に移し、放射活性をTopCount NXTマイクロプレートシンチレーション・ルミネッセンスカウンター(パーキンエルマー社)で測定した。
評価化合物のPDE9抑制率は、評価化合物を含まないコントロールの放射活性を(A)、酵素を含まないブランクの放射活性を(B)及び評価化合物の放射活性を(C)とし、以下の式を用いて算出した。
抑制率=100−{[(C)−(B)]/[(A)−(B)]}×100(%)
また、評価化合物のPDE9に対するIC50値は、種々の濃度における抑制率より求めた。各評価化合物におけるIC50値を表10に示す。

3)げっ歯類脳脊髄液cGMPに対する作用
ICR系雄性マウス(日本チャールズリバー社)、Sprague−Dawley系雄性ラット(SD)(日本チャールズリバー社)、あるいはLong−Evans系雄性ラット(LE)((財)動物繁殖研究所)に評価化合物投与後、ペントバルビタール麻酔下に脳脊髄液を採取しー20度にて保管した。脳脊髄液中のcGMPの測定はcGMPEIAキット(GE Healthcare社)のAcetylation EIA Procedure、あるいはcGMP EIAキット(Cayman社)のNon−acetylation Procedureに従っておこなった。結果はvehicle投与群のcGMP量(A)に対しての評価化合物投与群のcGMP量(B)の増加量(C)とし、以下の式を用いて算出した。
cGMP増加量(C)=[(B)−(A)]/(A) x 100(%)
結果を以下の表に示す。

4)げっ歯類海馬cGMPに対する作用
Sprague−Dawley系雄性ラット(日本チャールズリバー社)、あるいはLong−Evans系雄性ラット((財)動物繁殖研究所)に評価化合物投与後、ペントバルビタール麻酔下にマイクロウェーブ処置をおこない海馬を摘出し湿重量を測定後液体窒素にて凍結し−80度にて保管した。海馬中cGMPの測定では、湿重量をもとに5%(w/v)となるように0.5 M 過塩素酸/1 mM EDTA溶液を添加し破砕した。破砕後、遠心分離(10000 rpm、 15 min)をおこない、上清を採取した。採取した上清を2 M 炭酸水素カリウム溶液により中和し、遠心分離(13000 rpm、 10 min)をおこなった。上清中のcGMP濃度をcGMPEIAキット(GE Healthcare社)のNon−acetylation EIA Procedureに従っておこなった。結果はvehicle投与群のcGMP量(A)に対しての評価化合物投与群のcGMP量(B)の増加量(C)とし、以下の式を用いて算出した。
cGMP増加量(C)=[(B)−(A)]/(A) x 100(%)
結果を以下の表に示す。

Claims (20)

  1. 式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩。


    [式中、
    は、水素原子であり、
    は、フェニル基、ピリジニル基およびピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA1群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB1群から選ばれる置換基を有してもよく、
    は、水素原子またはフッ素原子であり、
    は、水素原子であり、
    は、オキセパニル基、ジオキセパニル基、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基であり、
    は、水素原子であり、
    A1群は、ハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基からなり、
    B1群は、ハロゲン原子、シアノ基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基、C1−6アルコキシC1−6アルキル基、1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルコキシ基およびテトラヒドロピラニル基からなる。
    ただし、Rが3−ピリジニル基の場合、4−位の置換基はハロゲン原子または1〜3個のハロゲン原子を有してもよいC1−6アルキル基である。]
  2. が、フェニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基および5−ピリミジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA2群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB2群から選ばれる置換基を有してもよく、
    が、4−オキセパニル基、1,4―ジオキセパン−6−イル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、
    A2群が、塩素原子、1〜2個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシ基およびエトキシ基からなり、
    B2群が、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメチル基、エチル基、メトキシメチル基、1〜3個のフッ素原子を有してもよいメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基および3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基からなる請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  3. が、フッ素原子である請求項2記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  4. が、水素原子であり、
    が、テトラヒドロピラニル基またはメトキシ基を有してもよいテトラヒドロフラニル基である、請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  5. が、水素原子であり、
    が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−3−ピラニル基、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基である、請求項2記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  6. が、フェニル基、3−ピリジニル基および4−ピリジニル基からなる群から選ばれる芳香環基であり、ピラゾロ[4,3−c]キノリン環に結合している炭素原子に隣接する芳香環上の原子の二つがそれぞれ独立してA3群から選ばれる置換基を有し、他の芳香環上の原子は独立してB3群から選ばれる置換基を有してもよく、
    が、水素原子であり、
    が、水素原子であり、
    が、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−4−ピラニル基または3−テトラヒドロフラニル基であり、
    A3群が、メチル基およびメトキシ基からなり、
    B3群が、メチル基、メトキシ基およびメトキシメチル基からなる請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  7. 以下の群から選ばれる化合物またはその薬理学的に許容される塩:
    1)7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    2)7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    3)(S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    4)8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    5)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    6)1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    7)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    8)7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    9)(−)−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    10)(−)−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    11)(S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン、
    12)(S)−7−(6−エトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン
    13)(S)−8−フルオロ−7−(6−メトキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンおよび
    14)(S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オン。
  8. 7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
  9. (S)−7−(6−イソプロピルオキシ−2,4−ジメチルピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。

  10. 8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
  11. (S)−8−フルオロ−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。

  12. 7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。
  13. (S)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。

  14. 1−(1,4−ジオキセパン−6−イル)−7−(2−メトキシ−3,5−ジメチルピリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−4(5H)−オンまたはその薬理学的に許容される塩。

  15. 請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする医薬組成物。
  16. PDE9の阻害剤である請求項15記載の医薬組成物。
  17. 脳内cGMP濃度を上昇させるための請求項15記載の医薬組成物。
  18. 請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を含有してなる、アルツハイマー病における認知機能障害改善剤。
  19. 請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を患者に投与する、アルツハイマー病における認知機能障害の改善方法。
  20. アルツハイマー病における認知機能障害の改善に使用される、請求項1記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
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