JPWO2013047185A1 - 輸液ポンプ - Google Patents

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Abstract

主フィンガ(21)に、進退移動方向に対して斜めに傾斜する傾斜面(21a)を設けるとともに、従フィンガ(23)に、主フィンガ(21)の傾斜面(21a)との摺動が可能な傾斜面(23a)を設け、主フィンガ(21)が前進移動する際に従フィンガ(23)が輸液チューブ(T)の全幅の変化(増大)に比例して後退し、主フィンガ(21)が後退移動する際に従フィンガ(23)が輸液チューブ(T)の全幅の変化(縮小)に比例して前進するように構成する。このような構成により、主フィンガ(21)の進退移動過程において、従フィンガ(23)の先端と輸液チューブ(T)の外周面との間に隙間が生じることを抑制することができる。これによって輸液チューブ(T)の蛇行を防止することが可能となり、輸液の流量精度の低下を抑制することができる

Description

本発明は、医療用の薬液を体内に注入する場合などに用いる輸液ポンプに関する。
輸液ポンプとしては、例えば、フィンガ式(ペリスタルティック式)の輸液ポンプがある。フィンガ式輸液ポンプは、複数のフィンガとチューブ押え板(押圧板)との間に輸液チューブを配置した状態で、各フィンガを輸液チューブに対して進退駆動させ、各フィンガで輸液チューブを順次押しつぶしていくことにより輸液を送り出す方式(フルプレス方式)の輸液ポンプである。こうしたフルプレス方式の輸液ポンプにあっては、輸液チューブのへたり(輸液チューブの扁平状の変形)が生じて、単位時間当たりの輸液流量が低下するという課題がある。
このような輸液チューブのへたりを低減するものとして、中間押圧方式(半閉塞方式)の輸液ポンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の輸液ポンプでは、ポンプ機構に複数のフィンガを個別駆動可能に設け、輸液チューブの上流側と下流側のみを完全につぶすように押圧し、その上流側と下流側との間の輸液チューブについては完全につぶさずに途中までつぶすことで、輸液チューブのへたりを低減している。こうした半閉塞方式の輸液ポンプによれば、フルプレス方式のものと比べて輸液流量の低下を改善できるものの、輸液の流量低下を完全になくすことができない。
チューブ等のへたりを強制的に復元する技術としては、チューブを押圧する主フィンガと、その主フィンガの押圧方向と直交する方向に移動する従フィンガとを備え、従フィンガにてチューブを復元する技術がある(例えば、特許文献2参照)。このような技術において、従フィンガの駆動方法としては、従フィンガを主フィンガにリンク機構を介して連結し、主フィンガの駆動に連動して従フィンガを駆動する方法がある。また、他の駆動方法として、主フィンガと従フィンガとを個別に駆動する方法や、主フィンガ及び従フィンガのそれぞれをカム駆動方式とし、2本のカム軸をタイミングベルトで連結して主フィンガと従フィンガとを駆動する方法などがある。
特許第3595136号公報 特開平02−119690号公報 特開昭55−005485号公報
ところで、主フィンガと従フィンガとを備えた輸液ポンプにおいて、従フィンガを主フィンガにリンク機構を介して駆動する方法では、主フィンガの移動と従フィンガの移動とを線形の関係にすることが難しく、主フィンガの進退移動過程において輸液チューブの変形に合わせて従フィンガを動かすことができない。このため、主フィンガの進退移動過程において、従フィンガの先端と輸液チューブの外周面との間にどうしても隙間が生じるため、主フィンガの先端とチューブ押え板との間において輸液チューブが蛇行(輸液送り方向に対する蛇行)する場合がある。こうした状況になると、輸液の流量精度が低下する。
また、上記した主フィンガと従フィンガとを個別に駆動する方法や、主フィンガ及び従フィンガそれぞれをカム軸にて駆動する方法においても、主フィンガの移動と従フィンガの移動との位相がずれる場合があり、上記した輸液チューブ蛇行による流量精度の低下が問題となる場合がある。しかも、これらの方法では、主フィンガと従フィンガとの2系統の駆動系が必要であるため、コストが高くつくという問題もある。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、輸液の流量精度の低下を抑制することが可能な輸液ポンプを提供することを目的とする。
本発明は、輸液チューブを押圧して当該輸液チューブ内の輸液を送液するポンプ機構を備えた輸液ポンプにおいて、前記ポンプ機構は、輸液チューブに対して進退移動が可能に設けられ、その前進移動の際に輸液チューブを押圧する主フィンガと、前記主フィンガを進退方向に移動する駆動手段と、前記主フィンガの進退移動の方向に対して直交する一方向のみに進退移動が可能な従フィンガとを備えている。そして、前記主フィンガには、前記進退移動方向に対して斜めに傾斜する傾斜面が設けられているとともに、前記従フィンガには、前記主フィンガの傾斜面との摺動が可能であって、その主フィンガの傾斜面との摺動により当該従フィンガを前記直交一方向に移動する傾斜面が設けられており、前記主フィンガが進退移動するときに、その主フィンガの傾斜面と前記従フィンガの傾斜面とが摺動し、前記従フィンガが前記主フィンガの移動に連動して前記直交一方向に移動するように構成されていることを技術的特徴としている。
次に、本発明の作用について述べる。
まず、図24(A)に示すように、真円状態の輸液チューブTの外径(直径)dとすると、その円周長はdπとなる。一方、図24(B)に示すように、輸液チューブTが押しつぶされ、その押しつぶし量をΔdとすると、輸液チューブTの円弧部長は[(d−Δd)π]となり、輸液チューブTの直線部長W1は、
W1=[dπ−(d−Δd)π]/2=Δdπ/2となる。そして、輸液チューブTの全幅W2は、
W2=Δdπ/2+(d−Δd)
=(π/2−1)Δd+d ・・・(1)
となる。この式(1)から明らかなように、輸液チューブTの全幅W2は、押しつぶし量Δdに比例する(輸液チューブの周長が変わらないと仮定)。つまり、主フィンガの最後退位置に対する移動位置(押しつぶし量)と、その主フィンガにて変形する輸液チューブTの全幅(従フィンガの先端を合わせる部分の幅)とは比例関係にある。
このような点に着目して、本発明では、主フィンガの進退移動にて変形する輸液チューブの全幅変化に連動して従フィンガが進退移動するようにしている。
具体的には、主フィンガに、進退移動方向に対して斜めに傾斜する傾斜面(上記式(1)の関係を考慮した傾斜角の傾斜面)を設けるとともに、従フィンガには、主フィンガの傾斜面との摺動が可能な傾斜面を設ける。そして、主フィンガが前進移動する際に、従フィンガが輸液チューブの全幅の変化(増大)に比例して後退移動し、主フィンガが後退移動する際に、従フィンガが輸液チューブの全幅の変化(縮小)に比例して前進移動するように構成している。このような構成により、主フィンガの進退移動過程において、従フィンガの先端と輸液チューブの外周面との間に隙間が生じることを抑制することができるので、主フィンガの先端とチューブ押え板との間において輸液チューブが蛇行することを防ぐことができる。これによって輸液の流量精度を高めることができる。
しかも、主フィンガと従フィンガとの摺動(傾斜面の摺動)により、従フィンガを移動させているので、フィンガの駆動系が1系統(主フィンガの駆動系のみ)で済み、コストの低減化を図ることができる。また、上述した従来の駆動方法、つまり、主フィンガと従フィンガとを個別に駆動する方法や、主フィンガ及び従フィンガそれぞれをカム軸にて駆動する方法と比較して、主フィンガの移動と従フィンガの移動との位相ずれが発生しにくいという利点もある。
本発明において、主フィンガが最後退位置にあるときに、その主フィンガの先端が輸液チューブの外周面に対応する位置に配置されるとともに、従フィンガの先端が輸液チューブの外周面に対応する位置に配置されるように構成することが好ましい。
本発明において、主フィンガに対して1つの従フィンガを設けておいてもよい。また、主フィンガに対して2つの従フィンガを設けておいてもよい。この場合、主フィンガに、進退移動方向に対して互いに逆向きに傾斜するテーパ状の一対の傾斜面を設けるとともに、その主フィンガの各傾斜面との摺動が可能な傾斜面を有する一対の従フィンガを設けておく。
本発明において、従フィンガの傾斜面を、主フィンガの傾斜面に押圧する弾性部材(例えば、圧縮コイルばね)を備え、主フィンガが後退する際に、前記弾性部材の弾性力によって、従フィンガの傾斜面が主フィンガの傾斜面に押圧されて、主フィンガの傾斜面と従フィンガの傾斜面とが摺動するように構成してもよい。
また、主フィンガと従フィンガとを摺動自在に連結する連結手段を設け、主フィンガが後退移動する際に、前記連結手段の連結により主フィンガの傾斜面と従フィンガの傾斜面とが摺動するように構成してもよい。この場合、連結手段としては、T溝とT型スライダとを組み合わせた機構や、蟻溝と蟻型スライダとを組み合わせた機構などを挙げることができる。
本発明の具体的な構成として、主フィンガの輸液送り方向の上流側と下流側とに、それぞれ、輸液チューブを開閉自在に閉塞するためのバルブフィンガを設けた構成(例えば半閉塞方式のポンプ機構)を挙げることができる。この場合、上流側バルブフィンガと下流側バルブフィンガとの間に1つの主フィンガを設けておいてもよいし、複数の主フィンガを設けておいてもよい。上流側バルブフィンガと下流側バルブフィンガとの間に複数の主フィンガを配置しておくと、送液時に発生する脈動を低減することが可能になる。
他の具体的な構成として、ポンプ機構が、輸液チューブに対して進退移動が可能に設けられ、その前進移動の際に輸液チューブを押圧する複数の主フィンガと、前記複数の主フィンガを進退方向に個別に移動する駆動手段とを備え、前記各主フィンガを輸液チューブに対して進退駆動することにより輸液を蠕動運動で送り出すポンプ機構(例えばフルプレス方式のポンプ機構)であって、このポンプ機構の各主フィンガに対して、それぞれ、前記従フィンガを設けた構成を挙げることができる。
本発明によれば、主フィンガと従フィンガとを備えた輸液ポンプにおいて、主フィンガに、進退移動方向に対して斜めに傾斜する傾斜面を設けるとともに、従フィンガに、主フィンガの傾斜面との摺動が可能な傾斜面を設けているので、主フィンガの進退移動過程において、従フィンガが輸液チューブの全幅の変化に連動して移動するようになる。これにより、輸液チューブの蛇行に起因する輸液の流量精度の低下を抑制することができる。
本発明の輸液ポンプの一例を示す外観斜視図である。 本発明の輸液ポンプの一例を示す概略構成図である。この図2では輸液ポンプの扉を開いた状態を示している。 図1の輸液ポンプに適用するポンプ機構の正面図である。なお、図3では一部を切断して示している。 図3のX−X矢視図である。なお、図4では一部を切断して示している。 ポンプ機構を構成する上流側バルブ部、チューブ押圧部及び下流側バルブの側面図である。 チューブ押圧部を構成する主フィンガ及び従フィンガのみを抽出して示す斜視図である。 図5に示すポンプ機構の動作説明図である。 図5に示すポンプ機構の動作説明図である。 図4に示すチューブ押圧部の主フィンガ及び従フィンガの動作説明図である。 図4に示すチューブ押圧部の主フィンガ及び従フィンガの動作説明図である。 主フィンガと従フィンガとを摺動自在に連結する連結手段の例を示す断面図である。 本発明の輸液ポンプの他の例の要部構成を示す図である。 図12に示すチューブ押圧部の主フィンガ及び従フィンガの動作説明図である。 図12に示すチューブ押圧部の主フィンガ及び従フィンガの動作説明図である。 本発明の輸液ポンプの別の例を示す概略構成図である。この図15では輸液ポンプの扉を開いた状態を示している。 図15の輸液ポンプに適用するポンプ機構の正面図である。なお、図16では一部を切断して示している。 図15の輸液ポンプに適用するポンプ機構の構成を断面図である。なお、図17はポンプ機構のカム軸に沿う面で切断した断面図を示している。 図16のY矢視図である。なお、図18では一部を切断して示している。 図15の輸液ポンプの主フィンガの動作説明図である。なお、図19は各主フィンガをカム軸と直交する面で切断した断面図である。 図17に示すポンプ機構の動作説明図である。 図17に示すポンプ機構の動作説明図である。 図18に示すチューブ押圧部の主フィンガ及び従フィンガの動作説明図である。 図18に示すチューブ押圧部の主フィンガ及び従フィンガの動作説明図である。 輸液チューブの押しつぶし量Δdと全幅W2との関係の説明図である。 図4に示すチューブ押圧部の主フィンガ及び従フィンガの傾斜面の傾斜角度の説明図である。 図12に示すチューブ押圧部の主フィンガ及び従フィンガの傾斜面の傾斜角度の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[実施形態1]
本発明の輸液ポンプの一例について図1〜図10を参照して説明する。
この例の輸液ポンプ1は、半閉塞方式の輸液ポンプであって、ポンプ本体(ケーシング)11と、このポンプ本体11の前面側(チューブ取付位置)を閉鎖する扉12とを備えている。扉12はヒンジ13,13を介してポンプ本体11に揺動自在(回転自在)に支持されており、ポンプ本体11の前面側を完全に閉鎖する位置から、完全開放位置(例えば、180°開く位置)までの間において揺動可能となっている。
ポンプ本体11及び扉12には、扉12を閉めたときに、その閉塞状態を保持するための扉ロック機構14が設けられている。扉ロック機構14は、ドアロックレバー141及びフック142などによって構成されており、扉12を閉鎖した状態でドアロックレバー141を回動操作してフック142に引っ掛けることによって扉12を閉鎖状態にロックすることができる。
ポンプ本体11にはチューブ装着ガイド(ガイド溝)111が設けられている。チューブ装着ガイド111は、輸液送り方向の上流側から順に、上流側ガイド部111a、この上流側ガイド部111aから矩形状に拡大したポンプ部111b、及び、下流側ガイド部111cを備えている。ポンプ部111bには、後述するポンプ機構2の上流側バルブフィンガ31、主フィンガ21、一対の従フィンガ23,23、及び、下流側バルブフィンガ41が臨んでいる。なお、ポンプ本体11の前面壁110には、主フィンガ21及び一対の従フィンガ23,23に対応する位置に開口部110aが設けられており、また、上流側バルブフィンガ31及び下流側バルブフィンガ41に対応する位置にそれぞれ開口部110b,110cが設けられている。
チューブ装着ガイド111の上流側ガイド部111aは、横方向に湾曲した形状(曲り形状)に形成されている。また、ポンプ部111bの下流側の下流側ガイド部111cは上下方向に直線状に延びる形状に形成されている。上流側ガイド部111aの溝幅及び下流側の下流側ガイド部111cの溝幅は、それぞれ、薬液バッグに接続される輸液チューブ(例えば、ポリ塩化ビニルやポリブタジエン製)Tの外径に対応する大きさとなっており、これら上流側ガイド部111a及び下流側ガイド部111cに輸液チューブTを嵌め込むことによって、輸液ポンプ1に輸液チューブTを装着することができる。
上流側ガイド部111aにはチューブクランプ112が設けられている。チューブクランプ112は、輸液ポンプ1へのチューブ装着時に、輸液チューブTを一時的に保持する部材であり、チューブ装着後に扉12を閉じた際に自動的にクランプが解除されるようになっている。なお、チューブクランプ112の近傍には、クランプレバー(図示せず)が設けられており、輸液チューブTの装着の際に、そのクランプレバーを操作することによりチューブクランプ112を開放状態にすることができる。
扉12の内面側にはチューブ押え板6が設けられている。チューブ押え板6は、ポンプ機構2(上流側バルブフィンガ31、主フィンガ21及び下流側バルブフィンガ41等)に対応する位置に設けられている。このチューブ押え板6は、扉12を閉じた状態で、最後退位置にある状態の主フィンガ21及び各バルブフィンガ31,41の先端に対して、輸液チューブTの外径に対応する間隔をあけて対向するようになっている。なお、チューブ押え板6は、ベース板62に緩衝シート61を介して保持されている(図4等参照)。
以上の構成の輸液ポンプ1に輸液チューブTをセットする際には、扉12を開き、薬液バッグに接続された輸液チューブTを、[上流側ガイド部111a]→[チューブクランプ112]→[ポンプ部111b]→[下流側ガイド部111c]の順に嵌め込むことによって輸液チューブTを装着する。このようなチューブ装着が終了した後に、扉12を閉め、扉ロック機構14によって扉12を閉鎖状態にロックすることにより、輸液チューブTのセッティングを完了する。なお、この例では、上述したように、扉12を閉塞した状態では、上流側ガイド部111aのチューブクランプ112は開放される。また、輸液完了後などにおいて、扉12を開いたときには、チューブクランプ112によって輸液チューブTが閉塞され、輸液の自由落下であるフリーフローが防止される。
−ポンプ機構−
次に、ポンプ機構2の具体的な例について図3〜図6を参照して説明する。
ポンプ機構2は、チューブ押圧部20、上流側バルブ部30、及び、下流側バルブ部40などを備えている。
チューブ押圧部20は、主フィンガ21、アクチュエータ22、左右一対の従フィンガ23,23、スライド支持部材24,24、及び、圧縮コイルばね25,25などによって構成されている。
主フィンガ21は、断面矩形の部材であって、左右の側面に一対の傾斜面21a,21aが設けられている。この一対の傾斜面21a,21aは、主フィンガ21の進退移動方向(中心軸CL1方向)に対して互いに逆向きに傾斜する傾斜面であって、主フィンガ21の先端に向かうにしたがって二面間距離が縮小するテーパ状の傾斜面である。この主フィンガ21の傾斜面21a,21aは互いに逆向きの傾斜面であるが、その傾斜角度(中心軸CL1に対する傾斜角度)は同じである。これら傾斜面21a,21aの傾斜角度については後述する。
主フィンガ21は、その中心軸CL1が、上記ポンプ本体11の前後方向(ポンプ本体11に装着した輸液チューブTの長手方向と直交する方向(ポンプ本体11の前面壁110と直交する方向))に沿って配置されている。主フィンガ21は、ガイド部材5(図5参照)にスライド自在に支持されており、上記ポンプ本体11の前後方向に進退移動が可能となっている。ガイド部材5はポンプ本体11に支持固定されている。
主フィンガ21の後端部にはアクチュエータ22が連結されている。このアクチュエータ22の駆動によって主フィンガ21が進退移動(前進移動または後退移動)され、主フィンガ21が最後退位置にあるときには、図4及び図5に示すように、主フィンガ21の先端面21bが上記ポンプ本体11に装着された輸液チューブT(真円状態)の外周面に接触する位置(輸液チューブTの外周面に対応する位置)に配置される。また、この状態(最後退位置にある状態)から、主フィンガ21が前進移動すると、その前進移動過程で輸液チューブTが押圧される。ここで、この例の輸液ポンプ1は半閉塞方式であるので、主フィンガ21が最前進位置にある状態のときに、図8(A)及び図9(C)に示すように、輸液チューブTが完全に閉塞されないように、アクチュエータ22による主フィンガ21の進退移動のストロークが設定されている。
アクチュエータ22としては、例えば、主フィンガ21を進退駆動するカムとそのカム軸を回転駆動する電動モータとを組み合わせた機構(例えば、図19参照)や、電動モータと回転−並進機構(例えばラックアンドピニオン)とを組み合わせた機構を挙げることができる。また、ソレノイドを駆動源とするアクチュエータなどを挙げることができる。
一対の従フィンガ23,23は、主フィンガ21の側方(主フィンガ21を挟んだ両側)に配置されている。一対の従フィンガ23,23は、同一の形状・寸法であって、左右対称に配置されている。各従フィンガ23,23は断面矩形の部材であり、その先端部(主フィンガ21側の端部)に、上記主フィンガ21の傾斜面21a,21aと摺動する傾斜面23a,23aが設けられている。この従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aの傾斜角度についても後述する。
従フィンガ23,23は、その中心軸CL2が、上記主フィンガ21の中心軸CL1と直交する方向(ポンプ本体11の前面壁110と平行な方向)に沿って配置されている。また、従フィンガ23,23には、中心軸CL2に沿って延びるガイド穴23c,23cが設けられている。この各ガイド穴23c,23cの内径は、後述するガイドロッド242,242の外径よりも所定量だけ大きく設定されており、従フィンガ23,23がガイドロッド242,242に対してスライド可能となっている。各ガイド穴23,23には、後述するスライドキー243,243がスライド可能なキー溝23d,23dが設けられている。
従フィンガ23,23は、スライド支持部材24,24にスライド自在に支持されている。スライド支持部材24,24は、ベース部材241,241とガイドロッド242,242とが一体的に設けられている。ガイドロッド242,242の中心は、中心軸CL2に沿っている。ベース部材241,241はポンプ本体11に支持固定されている。
ガイドロッド242,242には、キー溝242a,242aが加工されており、そのキー溝242a,242aにスライドキー243,243が嵌め込まれている。ガイドロッド242,242は、上記従フィンガ23,23のガイド穴23c,23cに挿入されており、さらに、ガイドロッド242,242のスライドキー243,243が、ガイド穴23c,23cのキー溝23d,23dに挿入されている。これにより、従フィンガ23,23のガイドロッド242,242の軸回りの移動(回転)が規制され、従フィンガ23,23が、ガイドロッド242,242の軸方向つまり主フィンガ21の進退移動の方向(チューブ押圧方向)に対して直交する一方向のみにスライド移動(進退移動)可能となっている。
そして、以上の従フィンガ23,23の後端面とベース部材241,241との間に圧縮コイルばね(弾性部材)25,25が挟み込まれており、その圧縮コイルばね25,25の弾性力によって従フィンガ23,23が主フィンガ21に向けて押圧され、その従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aが、それぞれ主フィンガ21の傾斜面21a,21aに押圧された状態で当接している。
このようにして圧縮コイルばね25,25にて従フィンガ23,23を押圧することにより、主フィンガ21が最後退位置と最前進位置との間を進退移動する過程において、その主フィンガ21の傾斜面21a,21aと従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aとが接触した状態で摺動し、主フィンガ21の傾斜面21a,21aから従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aが離れることがなく、主フィンガ21の進退移動に連動して従フィンガ23,23が移動する。
具体的には、主フィンガ21が前進移動するときに、主フィンガ21の傾斜面21a,21aと従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aとが摺動し、各従フィンガ23,23が主フィンガ21の移動に連動して後退(一対の従フィンガ23,23が互いに離反する向きに移動)する。一方、主フィンガ21が後退移動するときに、圧縮コイルばね25の弾性力によって、従フィンガ23,23が主フィンガ21に向けて押され、その主フィンガ21の傾斜面21a,21aと従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aとが摺動して、各従フィンガ23,23が主フィンガ21の移動に連動して前進(一対の従フィンガ23,23が接近する向きに移動)する。
−フィンガ傾斜面の傾斜角度について−
次に、上記主フィンガ21の傾斜面21a及び従フィンガ23の傾斜面23aの傾斜角度について図25を参照して説明する。
まず、真円状態の輸液チューブTの外径(直径)dとし、輸液チューブTの押しつぶし量をΔdとすると、上述したように、輸液チューブTの全幅W2は、[W2=(π/2−1)Δd+d]となる。また、主フィンガ21の傾斜面21a,21aの傾斜角度(中心軸CL1に対する傾斜角度)θ1は[tanθ1=s1/Δd]と表すことができる。
ここで、
s1=W2/2−d/2=[(π/2−1)Δd+d]/2−d/2
=(π/2−1)Δd/2
であり、tanθ1は、
tanθ1=[(π/2−1)Δd/2]/Δd=π/4−1/2
となる。そして、θ1は、
θ1=tan−1(π/4−1/2)
=15.9°
となる。この計算結果から、主フィンガ21の傾斜面21a,21aの傾斜角度を「15.9°」とし、この主フィンガ21の傾斜面21a,21aと摺動する従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aの傾斜角度(主フィンガ21の中心軸CL1に対する傾斜角度)についても「15.9°」とすることにより、主フィンガ21による進退移動にて変形する輸液チューブTの全幅の変化[(π/2−1)Δd+d]に比例して従フィンガ23,23が移動(CL2方向に移動)に移動するようになり、主フィンガ21の進退移動過程において、従フィンガ23,23の先端面23b,23bと輸液チューブTの外周面との間に隙間が生じることを抑制することができる。なお。左右一対の従フィンガ23,23の進退移動の移動量Δαは同じであり、その2倍の移動量(2×Δα)が輸液チューブTの全幅の変化[(π/2−1)Δd+d]と比例する。
ここで、主フィンガ21の傾斜面21a及び従フィンガ23の傾斜面23aの傾斜角度は、正確に「15.9°」としてもよいし、また、例えば、16°±β(βは公差)としてもよい。
−バルブ部−
次に、上流側バルブ部30及び下流側バルブ部40について図3及び図5等を参照して説明する。
まず、上流側バルブ部30は、上流側バルブフィンガ31及びアクチュエータ32などによって構成されている。
上流側バルブフィンガ31は、上記主フィンガ21の輸液送り方向の上流側に設けられている。上流側バルブフィンガ31は断面矩形の部材であり、上記主フィンガ21の中心軸CL1と平行な方向に沿って配置されている。また、上流側バルブフィンガ31の先端部分には突部31aが設けられている。
上流側バルブフィンガ31は、ガイド部材5(主フィンガ21と同じガイド部材)にスライド自在に支持されており、上記主フィンガ21と同様にポンプ本体11の前後方向(ポンプ本体11の前面壁110と直交する方向)に進退移動が可能となっている。
上流側バルブフィンガ31の後端部にはアクチュエータ32が連結されている。このアクチュエータ32の駆動によって上流側バルブフィンガ31が進退移動(前進移動または後退移動)され、上流側バルブフィンガ31が最後退位置にあるときには、図5及び図7(A)に示すように、上流側バルブフィンガ31の先端(突部31aの先端)が上記ポンプ本体11に装着された輸液チューブT(真円状態)の外周面に接触する位置(輸液チューブTの外周面に対応する位置)に配置される。また、この状態(最後退位置にある状態)から、上流側バルブフィンガ31が前進移動すると、その前進移動過程で輸液チューブTが押圧され、図7(B)に示すように、上流側バルブフィンガ31が最前進位置に到達した状態で、輸液チューブTが完全に閉塞される。
この上流側バルブフィンガ31のアクチュエータ32としても、例えば、上流側バルブフィンガ31を進退駆動するカムとそのカム軸を回転駆動する電動モータとを組み合わせた機構(例えば、図19参照)や、電動モータと回転−並進機構(例えばラックアンドピニオン)とを組み合わせた機構を挙げることができる。また、ソレノイドを駆動源とするアクチュエータなどを挙げることができる。
また、下流側バルブ部40は、下流側バルブフィンガ41及びアクチュエータ42などによって構成されている。
下流側バルブフィンガ41は、上記主フィンガ21の輸液送り方向の下流側に設けられている。下流側バルブフィンガ41は断面矩形の部材であり、上記主フィンガ21の中心軸CL1と平行な方向に沿って配置されている。また、下流側バルブフィンガ41の先端部分には突部41aが設けられている。
下流側バルブフィンガ41は、ガイド部材5(主フィンガ21と同じガイド部材)にスライド自在に支持されており、上記主フィンガ21と同様にポンプ本体11の前後方向(ポンプ本体11の前面壁110と直交する方向)に進退移動が可能となっている。
下流側バルブフィンガ41の後端部にはアクチュエータ42が連結されている。このアクチュエータ42の駆動によって下流側バルブフィンガ41が進退移動(前進移動または後退移動)され、下流側バルブフィンガ41が最後退位置にあるときには、図7(C)に示すように、下流側バルブフィンガ41の先端(突部41aの先端)が上記ポンプ本体11に装着された輸液チューブT(真円状態)の外周面に接触する位置(輸液チューブTの外周面に対応する位置)に配置される。また、この状態(最後退位置にある状態)から、下流側バルブフィンガ41が前進移動すると、その前進移動過程で輸液チューブTが押圧され、図8(B)に示すように、下流側バルブフィンガ41が最前進位置に到達した状態で、輸液チューブTが完全に閉塞される。
この下流側バルブフィンガ41のアクチュエータ42としても、例えば、下流側バルブフィンガ41を進退駆動するカムとそのカム軸を回転駆動する電動モータとを組み合わせた機構(例えば、図19参照)や、電動モータと回転−並進機構(例えばラックアンドピニオン)とを組み合わせた機構を挙げることができる。また、ソレノイドを駆動源とするアクチュエータなどを挙げることができる。
以上の主フィンガ21のアクチュエータ22、上流側バルブフィンガ31のアクチュエータ32、及び、下流側バルブフィンガ41のアクチュエータ42の各駆動は、制御部7によって制御される。なお、各アクチュエータ22、32、42(電動モータ等)には、輸液ポンプ1に内蔵の電池または商用電源からの電力が供給されるようになっている。
ここで、主フィンガ21のアクチュエータ22、上流側バルブフィンガ31のアクチュエータ32、及び、下流側バルブフィンガ41のアクチュエータ42を、各フィンガ21,31,32を進退駆動するカムとそのカム軸を回転駆動する電動モータとを組み合わせた機構とする場合、各アクチュエータ22,32,42のカム軸を共通の軸として、そのカム軸を1つの電動モータで回転駆動するようにしてもよい。
−制御部−
制御部7は、マイクロコンピュータ等を主体として構成されている。制御部7には、図示はしないが、ポンプ本体11に装着された輸液チューブT内に混入した気泡を検出する気泡センサ(例えば、超音波センサ)、扉12の閉鎖状態などを検出する開閉センサ、距離センサなどが接続されており、その各センサの出力信号が制御部7に入力される。
なお、上記距離センサは、扉12の閉鎖状態において最後退位置にある主フィンガ21の先端面21bと扉12側のチューブ押え板6との間の間隔(距離)を検出するセンサである。距離センサとしては、例えば、反射型の光電センサや、静電容量センサや超音波センサなどを挙げることができる。
制御部7は、表示操作部120の操作パネル122(図1参照)の操作にて設定(入力)された輸液流量(単位時間当たりの輸液の送り量)の設定値に応じて、ポンプ機構2の各アクチュエータ22,32,42を後述する動作で制御するとともに、その送液サイクルの周期(後述する)を制御することにより輸液流量を可変に調整する。この例では、例えば輸液流量を1mL/h〜1200mL/hの範囲内において、[1mL/h]単位で設定することができる。
さらに、制御部7は、表示操作部120の表示パネル121に、「輸液流量(注入量)」や「注入積算時間」などの動作情報を表示し、また、「気泡混入異常」や「扉オープン」などを含む各種警告を表示するとともに、警告ブザー装置を作動するように構成されている。
−ポンプ機構の動作説明−
次に、ポンプ機構2の動作について図7及び図8を参照して説明する。なお、図7及び図8において、各フィンガについては切断しないで表記している。
[S1]まず、図7(A)の状態は、輸液チューブTをポンプ本体11に装着し、扉12を閉じた状態(初期状態)を示す図である。この初期状態では、下流側バルブ部40の下流側バルブフィンガ41のみが最前進位置にあり、その下流側バルブフィンガ41の突部41aにて輸液チューブTが完全に閉塞されている。
[S2]図7(A)の状態から、上流側バルブフィンガ31のアクチュエータ32を駆動し、上流側バルブフィンガ31を最前進位置に移動して、チューブ押圧部20の主フィンガ21の上流側(輸液送り方向の上流側)の輸液チューブTを完全に閉塞する(図7(B))。
[S3]図7(C)に示すように、下流側バルブフィンガ41のアクチュエータ42を駆動し、最前進位置にある下流側バルブフィンガ41を最後退位置に移動して、主フィンガ21の下流側(輸液送り方向の下流側)の輸液チューブTを開放する。
[S4]図7(C)に示す状態から、主フィンガ21のアクチュエータ22を駆動し、主フィンガ21を前進させて輸液チューブTを押圧する(図8(A))。この主フィンガ21による輸液チューブTの押圧によって、輸液チューブT内の輸液が下流側に送り出される。ここで、この例の輸液ポンプ1は半閉塞方式であるので、主フィンガ21が最前進位置に到達しても、図8(A)及び図9(C)に示すように、輸液チューブTが完全におしつぶされない。
[S5]図8(A)の状態から、下流側バルブフィンガ41のアクチュエータ42を駆動し、下流側バルブフィンガ41を最前進位置に移動して、主フィンガ21の下流側の輸液チューブTを完全閉塞する(図8(B))。
[S6]図8(B)の状態から、上流側バルブフィンガ31のアクチュエータ32を駆動し、上流側バルブフィンガ31を最後退位置に移動して、主フィンガ21の上流側の輸液チューブTを開放する(図8(C))。
[S7]図8(C)の状態から、主フィンガ21のアクチュエータ22を駆動し、主フィンガ21を最後退位置に移動して、図7(A)に示す初期状態に戻る。
以上の動作で送液の1サイクルが完了し、このようなサイクルを順次繰り返していくことにより、輸液チューブT内の輸液を下流側に連続して送り出すことができる。そして、その輸液流量は、上記送液サイクルの周期を制御することによって可変に調整することができる。
−主フィンガ及び従フィンガの動作説明−
次に、チューブ押圧部20を構成する主フィンガ21及び一対の従フィンガ23,23の動作について図9及び図10を参照して説明する。なお、図9及び図10において、押圧フィンガ21等については切断しないで表記している。
[S11]まず、図9(A)に示すように、主フィンガ21が最後退位置(初期位置)にあるときには、その主フィンガ21の先端面21b、及び、一対の従フィンガ23,23の先端面23b,23bが、輸液チューブTの外周面に接触する位置(輸液チューブTの外周面に対応する位置)に配置される。また、輸液チューブTの外周面にチューブ押え板6が接触している。
[S12]図9(A)の状態から、主フィンガ21のアクチュエータ22(図4参照)を駆動して主フィンガ21を前進させると、輸液チューブTが主フィンガ21の先端面21bにて押圧され、輸液チューブTが押しつぶされる(図9(B))。また、主フィンガ21の前進過程において、その主フィンガ21の傾斜面21a,21aと各従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aとの摺動により、各従フィンガ23,23が、チューブ押圧方向と直交する方向(図4に示す中心軸CL2方向)に圧縮コイルばね25,25の弾性力に抗して移動(後退)する。このとき、一対の従フィンガ23,23は、上述したように、主フィンガ21による前進移動にて変形する輸液チューブTの全幅(図25に示す全幅:(π/2−1)Δd+d))の変化(増大)に比例して移動(後退)するので、主フィンガ21の前進移動過程において従フィンガ23,23の先端面23b,23bは、輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に常に配置される。
[S13]図9(B)の状態から、主フィンガ21が更に前進して最前進位置に到達すると、輸液チューブTが更に押圧されて図9(C)に示す状態になる。つまり、主フィンガ21が最前進位置に位置しても、輸液チューブTの完全につぶされない状態(半閉塞状態)となるので、輸液チューブTのへたりを抑制することができる。また、こうした主フィンガ21の最前進位置への移動の過程においても、一対の従フィンガ23,23が輸液チューブTの全幅の変化(増大)に比例して移動(後退)するので、主フィンガ21の最前進位置に達した状態で、各従フィンガ23,23の先端面23b,23bは、押しつぶされた輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に配置される。
なお、[S12]及び[S13]の工程(主フィンガ21の前進移動)は、上記した工程[S4]に対応する。
[S14]図9(C)の状態(最前進位置)から、主フィンガ21のアクチュエータ22を押圧時とは逆向きに駆動し、主フィンガ21を後退させる。この主フィンガ21の後退移動にともなって、押しつぶされた状態の輸液チューブTが、そのチューブ自体の復元力(弾性力)によって元の形状に戻っていく(図10(A))。
ここで、従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aは、圧縮コイルばね25,25の弾性力によって、主フィンガ21の傾斜面21a,21aに押圧されており、その主フィンガ21の傾斜面21a,21aとの摺動状態が維持されるので、主フィンガ21が後退移動すると、一対の従フィンガ23,23が圧縮コイルばね25,25の弾性力によって移動(前進)する。このとき、一対の従フィンガ23,23は、主フィンガ21の後退移動にて変形(復元)する輸液チューブTの全幅(図25に示す全幅:(π/2−1)Δd+d)の変化(縮小))に比例して前進するので、主フィンガ21の後退移動過程において、従フィンガ23,23の先端面23b,23bが、復元過程の輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に常に配置される。これにより、輸液チューブTの復元状態が良好でない状況であっても、その輸液チューブTの側面が従フィンガ23,23にて押圧されるので、輸液チューブTが復元していく。
[S15]図10(A)の状態から主フィンガ21が更に後退して最後退位置に到達すると、図10(B)に示す状態となる。つまり、輸液チューブTが元の形状(略真円形状)に完全に復元する。また、こうした主フィンガ21の最後退位置への移動の過程においても、一対の従フィンガ23,23が輸液チューブTの全幅の変化(縮小)に比例して移動するので、主フィンガ21が最後退位置に達した状態で、従フィンガ23,23の先端面23b,23bは、復元した輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に配置される。これにより、輸液チューブTの復元状態が良好でない状況であっても、その輸液チューブTの側面が従フィンガ23,23にて強制的に押圧されるので、輸液チューブTを略真円状態に復元させることができる。なお、[S14]及び[S15]の工程(主フィンガ21の後退移動)は、上記した工程[S7]に対応する。
以上のように、この例の輸液ポンプ1によれば、主フィンガ21の進退移動過程において、一対の従フィンガ23,23が輸液チューブTの全幅変化に比例して移動するので、各従フィンガ23,23の先端面23b,23bと輸液チューブTの外周面(側面)との間に隙間が生じることを抑制することができる。これによって、主フィンガ21の先端面21bとチューブ押え板6との間において輸液チューブTが蛇行することを防止することができ、輸液の流量精度を高めることができる。
しかも、主フィンガ21と従フィンガ23,23との摺動(傾斜面の摺動)により、従フィンガ23,23を移動させているので、フィンガの駆動系が1系統(主フィンガ21の駆動系のみ)で済み、コストの低減化を図ることができる。また、上述した従来の駆動方法、つまり、主フィンガと従フィンガとを個別に駆動する方法や、主フィンガ及び従フィンガそれぞれをカム軸にて駆動する方法と比較して、主フィンガ21の移動と従フィンガ23,23の移動との位相ずれが発生しにくいという利点もある。
なお、以上の例において、主フィンガ21と従フィンガ23,23との位置ずれ(ポンプ本体11に装着した輸液チューブTの長手方向における位置ずれ(図3の上下方向の位置ずれ)が生じないようにガイド部材を設けておいてもよい。
ここで、以上の例では、上流側バルブフィンガ31と下流側バルブフィンガ41との間に1つの主フィンガ21を設けているが、本発明はこれに限られることなく、上流側バルブフィンガ31と下流側バルブフィンガ41との間に複数の主フィンガ21・・21を設けておいてもよい。
以上の例では、従フィンガ23,23(傾斜面23a,23a)を主フィンガ21の傾斜面21a,21aに圧縮コイルばね25によって押圧し、主フィンガ21が後退移動する際に、その圧縮コイルばね25の弾性力によって、主フィンガ21の傾斜面21a,21aと従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aとが摺動するように構成しているが、これに替えて、主フィンガ21と従フィンガ23,23とを摺動自在に連結する連結手段を設け、主フィンガ21が後退移動する際に、主フィンガの傾斜面21a,21aと従フィンガ23,23の傾斜面23a,23aとが摺動するように構成してもよい。
その連結手段の具体的な構成としては、例えば、図11(A)に示すように、主フィンガ21にT溝21fを形成するとともに、従フィンガ23にT型スライダ23fを設け、主フィンガ21と従フィンガ23とを摺動自在に連結するという構成を挙げることができる。この場合、従フィンガ23側にT溝を設け主フィンガ21側にT型スライダを設けておいてもよい。また、図11(B)に示すように、主フィンガ21に蟻溝21gを形成するとともに、従フィンガ23に蟻型スライダ23gを設け、主フィンガ21と従フィンガ23とを摺動自在に連結するという構成を挙げることができる。この場合、従フィンガ23側に蟻溝を設け主フィンガ21側に蟻型スライダを設けておいてもよい。
また、従フィンガ23をポンプ本体11に対してスライド移動(中心軸CL2の方向のスライド移動)を可能にする構造としては、図4の構造に限られることなく、他の構造を採用してもよい。例えば、ガイドロッド242にスプラインを加工した構造、あるいは、図11に示す連結機構(T溝とT型スライダとを組み合わせた連結機構、蟻溝と蟻型スライダとを組み合わせた転結機構)を利用して従フィンガ23をポンプ本体11にスライド自在に支持するという構造を挙げることができる。
なお、この例では、半閉塞方式の輸液ポンプ1に、本発明を適用した例を示しているが、本発明はこれに限られることなく、主フィンガ21によって輸液チューブTを完全に閉塞するフルプレス方式の輸液ポンプにも適用可能である。
[実施形態2]
本発明の輸液ポンプの他の例について図12〜図14を参照して説明する。
この例の輸液ポンプにおいて、以下に説明するチューブ押圧部220(ポンプ機構)の構成以外については、上記した[実施形態1]と基本的に同じであるので、その詳細な説明は省略する。
チューブ押圧部220は、主フィンガ221、アクチュエータ222、従フィンガ223、固定フィンガ230、スライド支持部材240、及び、圧縮コイルばね225などによって構成されており、1つの主フィンガ221に対して、1つの従フィンガ223を設けた点に特徴がある。
主フィンガ221は、断面矩形の部材であって、一側面に傾斜面221aが設けられている。この傾斜面221aは、主フィンガ221の進退移動方向(中心軸CL1方向)に対して傾斜する傾斜面である。傾斜面221aの傾斜角度については後述する。主フィンガ221のもう一方の側面は、進退移動方向(中心軸CL1方向)と平行な面(直平面221c)となっている。この直平面221cは、ポンプ本体11(図2参照)に支持固定された固定フィンガ230の先端面230aと摺動可能となっている。この固定フィンガ230の先端面230aは、輸液チューブTの側面の位置を規制する規制面として機能する。
主フィンガ221は、その中心軸CL21が上記ポンプ本体11(図2参照)の前後方向(ポンプ本体11に装着した輸液チューブTの長手方向と直交する方向(ポンプ本体11の前面壁110と直交する方向))に沿って配置されている。主フィンガ221は、図5に示すガイド部材5と同様な部材(図示せず)にスライド自在に支持されており、上記ポンプ本体11の前後方向に進退移動が可能となっている。
主フィンガ221の後端部にはアクチュエータ222が連結されている。そのアクチュエータ222の駆動によって主フィンガ221が進退移動(前進移動または後退移動)され、主フィンガ221が最後退位置にあるときには、図12及び図13(A)に示すように、主フィンガ221の先端面221bが上記ポンプ本体11に装着された輸液チューブT(真円状態)の外周面に接触する位置(輸液チューブTの外周面に対応する位置)に配置される。また、この状態(最後退位置にある状態)から、主フィンガ221が前進移動すると、その前進移動過程で輸液チューブTが押圧される。ここで、この例の輸液ポンプ1は半閉塞方式であるので、主フィンガ221が最前進位置にある状態のときに、図13(C)に示すように、輸液チューブTが完全に閉塞されないように、アクチュエータ222による主フィンガ221の進退移動のストロークが設定されている。
アクチュエータ222としては、例えば、電動モータと回転−並進機構(例えばラックアンドピニオン)とを組み合わせたものや、ソレノイドを駆動源とするアクチュエータなどを挙げることができる。なお、アクチュエータ222は、上記した[実施形態1]と同様に制御部7によって制御される。制御部7の構成及び制御動作などは[実施形態1]と基本的に同じであるので、その詳細な説明は省略する。
従フィンガ223は、主フィンガ221の側方に配置されている。従フィンガ223は断面矩形の部材であり、その先端部(主フィンガ221側の端部)に、上記主フィンガ221の傾斜面221aと摺動する傾斜面223aが設けられている。この従フィンガ223の傾斜面223aの傾斜角度についても後述する。
従フィンガ223は、その中心軸CL22が上記主フィンガ221の中心軸CL21と直交する方向(ポンプ本体11の前面と平行な方向)に沿って配置されている。また、従フィンガ223には、中心軸CL22に沿って延びるガイド穴223cが設けられている。このガイド穴223cの内径は、後述するガイドロッド242の外径よりも所定量だけ大きく設定されており、従フィンガ223がガイドロッド242に対してスライド可能となっている。ガイド穴223cには、後述するスライドキー243がスライド可能なキー溝223dが設けられている。
従フィンガ223は、スライド支持部材240にスライド自在に支持されている。スライド支持部材240は、ベース部材241とガイドロッド242とが一体的に設けられている。ガイドロッド242の中心は、上記従フィンガ223の中心軸CL22に沿っている。ベース部材241はポンプ本体11に支持固定されている。
ガイドロッド242には、キー溝242aが加工されており、そのキー溝242aにスライドキー243が嵌め込まれている。ガイドロッド242は、上記従フィンガ223のガイド穴223cに挿入されており、さらに、ガイドロッド242のスライドキー243が、ガイド穴223cのキー溝223dに挿入されている。これにより、従フィンガ223のガイドロッド242の軸回りの移動(回転)が規制され、従フィンガ223が、ガイドロッド242の軸方向つまり主フィンガ221の進退移動の方向に対して直交する一方向のみにスライド移動(進退移動)可能となっている。
そして、以上の従フィンガ223の後端面とベース部材241との間に圧縮コイルばね(弾性部材)225が挟み込まれており、その圧縮コイルばね225の弾性力によって従フィンガ223が主フィンガ221に向けて押圧され、その従フィンガ223の傾斜面223aが、主フィンガ221の傾斜面221aに押圧された状態で当接している。
このようにして圧縮コイルばね225にて従フィンガ223を押圧することにより、主フィンガ221が最後退位置と最前進位置との間を進退移動する過程において、その主フィンガ221の傾斜面221aと従フィンガ223の傾斜面223aとが接触した状態で摺動し、主フィンガ221の傾斜面221aから従フィンガ223の傾斜面223aが離れることがなく、主フィンガ221の進退移動に連動して従フィンガ223が移動する。
具体的には、主フィンガ221が前進移動するときに、主フィンガ221の傾斜面221aと従フィンガ223の傾斜面223aとが摺動し、従フィンガ223が主フィンガ221の移動に連動して後退(固定フィンガ230に対して離反する向きに移動)する。一方、主フィンガ221が後退移動するときに、圧縮コイルばね225の弾性力によって、従フィンガ223が主フィンガ221に向けて押され、その主フィンガ221の傾斜面221aと従フィンガ223の傾斜面223aとが摺動し、従フィンガ223が主フィンガ221の移動に連動して前進(固定フィンガ230に近づく向きに移動)する。
−フィンガ傾斜面の傾斜角度について−
次に、上記主フィンガ221の傾斜面221a及び従フィンガ223の傾斜面223aの傾斜角度について図26を参照して説明する。
まず、真円状態の輸液チューブTの外径(直径)dとし、輸液チューブTの押しつぶし量をΔdとすると、上述したように、輸液チューブTの全幅W2は、[W2=(π/2−1)Δd+d]となる。また、主フィンガ221の傾斜面221aの傾斜角度(中心軸CL21に対する傾斜角度)θ2は[tanθ2=s2/Δd]と表すことができる。
ここで、
s2=[(π/2−1)Δd+d]−d
=(π/2−1)Δd
であり、tanθ2は、
tanθ2=(π/2−1)Δd/Δd=π/2−1
となる。そして、θ2は、
θ2=tan−1(π/2−1)
=29.7°
となる。この計算結果から、主フィンガ221の傾斜面221aの傾斜角度を「29.7°」とし、この主フィンガ221の傾斜面221aと摺動する従フィンガ223の傾斜面223aの傾斜角度(主フィンガ221の中心軸CL21に対する傾斜角度)についても「29.7°」とすることにより、主フィンガ221による進退移動にて変形する輸液チューブTの全幅の変化[(π/2−1)Δd+d]に比例して従フィンガ223が移動(中心軸CL22方向に移動)に移動するようになり、主フィンガ221の進退移動過程において、従フィンガ223の先端面223bと輸液チューブTの外周面との間に隙間が生じることを抑制することができる。ここで、主フィンガ221の傾斜面221a及び従フィンガ223の傾斜面223aの傾斜角度は、正確に「29.7°」としてもよいし、また、例えば、30°±β(βは公差)としてもよい。
−主フィンガ及び従フィンガの動作説明−
次に、チューブ押圧部220を構成する主フィンガ221及び従フィンガ223の動作について図13及び図14を参照して説明する。
[S21]まず、図13(A)に示すように、主フィンガ221が最後退位置(初期位置)にあるときには、その主フィンガ221の先端面221b、及び、従フィンガ223の先端面223bが、輸液チューブTの外周面に接触する位置(輸液チューブTの外周面に対応する位置)に配置される。また、固定フィンガ230の先端面230aが輸液チューブTの外周面に接触しており、輸液チューブTの外周面にチューブ押え板6が接触している。
[S22]図13(A)の状態から、主フィンガ221のアクチュエータ222(図12参照)を駆動して主フィンガ221を前進させると、輸液チューブTが主フィンガ221の先端面221bにて押圧され、輸液チューブTが押しつぶされる(図13(B))。なお、主フィンガ221による押圧過程において、輸液チューブTの側面(従フィンガ223とは反対側の側面)は固定フィンガ230の先端面230aにて規制される。
また、この主フィンガ221の前進過程において、主フィンガ221の傾斜面221aと従フィンガ223の傾斜面223aとの摺動により、従フィンガ223が、チューブ押圧方向と直交する方向(図4に示す中心軸CL2方向)に圧縮コイルばね225の弾性力に抗して移動(後退)する。このとき、従フィンガ223は、上述したように、主フィンガ221による前進移動にて変形する輸液チューブTの全幅(図26に示す全幅:(π/2−1)Δd+d)の変化(増大)に比例して移動(後退)するので、主フィンガ221の前進移動過程において従フィンガ223の先端面223bは、輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に常に配置される。
[S23]図13(B)の状態から、主フィンガ221が更に前進して最前進位置に到達すると、輸液チューブTが更に押圧されて図13(C)に示す状態になる。つまり、主フィンガ221が最前進位置に位置しても、輸液チューブTの完全につぶされない状態(半閉塞状態)となるので、輸液チューブTのへたりを抑制することができる。また、こうした主フィンガ221の最前進位置への移動の過程においても、従フィンガ223が輸液チューブTの全幅の変化(増大)に比例して移動(後退)するので、主フィンガ221の最前進位置に達した状態で、従フィンガ223の先端面223bは、押しつぶされた輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に配置される。
[S24]図13(C)の状態(最前進位置)から、主フィンガ221のアクチュエータ222を押圧時とは逆向きに駆動し、主フィンガ221を後退させる。この主フィンガ221の後退にともなって、押しつぶされた状態の輸液チューブTが、そのチューブ自体の復元力(弾性力)によって元の形状に戻っていく(図14(A))。
ここで、従フィンガ223の傾斜面223aは、圧縮コイルばね225の弾性力によって主フィンガ221の傾斜面221aに押圧されており、その主フィンガ221の傾斜面221aとの摺動状態が維持されるので、主フィンガ221が後退移動すると、従フィンガ223は圧縮コイルばね225の弾性力によって移動(前進)する。このとき、従フィンガ223は、主フィンガ221の後退移動にて変形(復元)する輸液チューブTの全幅(図26に示す全幅:(π/2−1)Δd+d)の変化(縮小)に比例して前進するので、主フィンガ221の後退移動過程において、従フィンガ223の先端面223bが、復元過程の輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に常に配置される。これにより、輸液チューブTの復元状態が良好でない状況であっても、その輸液チューブTの側面が従フィンガ223にて押圧されるので、輸液チューブTが復元していく。
[S25]図14(A)の状態から主フィンガ221が更に後退して最後退位置に到達すると、図14(B)に示す状態となる。つまり、輸液チューブTが元の形状(略真円形状)に完全に復元する。また、こうした主フィンガ221の最後退位置への移動の過程においても、従フィンガ223が輸液チューブTの全幅の変化(縮小)に比例して前進するので、主フィンガ221が最後退位置に達した状態で、従フィンガ223の先端面223bは、復元した輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に配置される。これにより、輸液チューブTの復元状態が良好でない状況であっても、その輸液チューブTの側面が従フィンガ223にて強制的に押圧されるので、輸液チューブTを略真円状態に復元させることができる。
以上のように、この例の輸液ポンプによれば、主フィンガ221の進退移動過程において、従フィンガ223が輸液チューブTの全幅変化に比例して移動するので、従フィンガ223の先端面223bと輸液チューブTの外周面(側面)との間に隙間が生じることを抑制することができる。これによって、主フィンガ221の先端面221bとチューブ押え板6との間において輸液チューブTが蛇行することを防止することができ、輸液の流量精度を高めることができる。
しかも、主フィンガ221と従フィンガ223との摺動(傾斜面の摺動)により、従フィンガ223を移動させているので、フィンガの駆動系が1系統(主フィンガ221の駆動系のみ)で済み、コストの低減化を図ることができる。また、上述した従来の駆動方法、つまり、主フィンガと従フィンガとを個別に駆動する方法や、主フィンガ及び従フィンガそれぞれをカム軸にて駆動する方法と比較して、主フィンガ221の移動と従フィンガ223の移動との位相ずれが発生しにくいという利点もある。
なお、以上の例において、主フィンガ221と従フィンガ223との位置ずれ(ポンプ本体11に装着した輸液チューブTの長手方向における位置ずれ)が生じないようにガイド部材を設けておいてもよい。
ここで、以上の例では、上流側バルブフィンガ31と下流側バルブフィンガ41(図3及び図5参照)との間に1つの主フィンガ221を設けているが、本発明はこれに限られることなく、上流側バルブフィンガ31と下流側バルブフィンガ41との間に複数の主フィンガ221・・221を設けておいてもよい。
また、以上の例においても、圧縮コイルばね225の構成に替えて、図11(A)及び(B)と同様な連結構造(主フィンガ221と従フィンガ223とを摺動自在に連結する連結構造([T溝+T型スライダ]、[蟻溝+蟻型スライダ])を採用してもよい。
また、従フィンガ223をポンプ本体11に対してスライド移動(中心軸CL2の方向のスライド移動)を可能にする構造としては、図12の構造に限られることなく、他の構造を採用してもよい。例えば、ガイドロッド242にスプラインを加工した構造、あるいは図11に示す連結機構(T溝とT型スライダとを組み合わせた連結機構、蟻溝と蟻型スライダとを組み合わせた転結機構)を利用して従フィンガ223をポンプ本体11にスライド自在に支持するという構造を挙げることができる。
なお、この例では、半閉塞方式の輸液ポンプに、本発明を適用した例を示しているが、本発明はこれに限られることなく、主フィンガ221によって輸液チューブTを完全に閉塞するフルプレス方式の輸液ポンプにも適用可能である。
[実施形態3]
本発明の輸液ポンプの別の例について図15〜図23を参照して説明する。なお、図17、図19〜図21において、偏心カム322aについては切断しないで表記している。
この例の輸液ポンプ300は、上記した[実施形態1]と同様に、ポンプ本体11と、このポンプ本体11の前面側(チューブ取付位置)を閉鎖する扉12とを備えている。扉12は、ヒンジ13,13を介してポンプ本体11に揺動自在(回転自在)に支持されており、ポンプ本体11の前面側を完全に閉鎖する位置から完全開放位置(例えば180°開く位置)までの間において揺動可能となっている。
この例の輸液ポンプ300において、以下に説明する構成以外については、上記した[実施形態1]と基本的に同じ構成であるので、その具体的な説明は省略する。
この例の輸液ポンプ300は、ペリスタルティックフィンガ式(フルプレス方式)の輸液ポンプであって、ポンプ機構302を備えている。
ポンプ機構302は、一方向(上記ポンプ本体11に装着した輸液チューブTに沿う方向)に沿って配列された複数(図17に示す例では7個)の主フィンガ321・・321、その各主フィンガ321をそれぞれ個別に進退駆動するための偏心カム322a・・322a、各偏心カム322aを回転するカム軸322、各主フィンガ321ごとに設けられた従フィンガ323・・323、チューブ押え板330、保持フレーム340、及び、ガイド部材341などによって構成されている。
ポンプ機構302の主フィンガ321・・321、及び、従フィンガ323・・323は、ポンプ本体11の前面壁110の開口部110dを介して、ポンプ本体11の前面側に臨んでいる。また、扉12にはチューブ押え板330が設けられている。チューブ押え板330は、ポンプ機構302(主フィンガ321・・321等)に対応する位置に設けられている。チューブ押え板330は、扉12を閉じた状態で上記ポンプ機構302の主フィンガ321(最後退位置の主フィンガ321)の先端に対して所定の間隔(輸液チューブTの外径に対応する間隔)をあけて対向するようになっている。
主フィンガ321・・321は、板状の部材であって、上記ポンプ本体11の前後方向(ポンプ本体11に装着した輸液チューブTの長手方向と直交する方向(ポンプ本体11の前面壁110と直交する方向)に個別に進退移動(前進移動または後退移動)が可能である。
主フィンガ321・・321は保持フレーム340に保持されている。保持フレーム340の前面側には各主フィンガ321に対応する位置に開口部340a・・340aが設けられており、この開口部340aを通じて各主フィンガ321の先端部が保持フレーム340の前面側(輸液チューブT側)に臨んでいる。また、保持フレーム340の後側には、ガイド部材341が取り付けられており、このガイド部材341及び保持フレーム340の開口部340a間の壁体によって、主フィンガ321・・321の軸方向(カム軸322の軸心方向)の移動が規制されている。
各主フィンガ321にはそれぞれカム穴321cが形成されている。その各カム穴321cには、それぞれ円板状の偏心カム322aが嵌め込まれている。各偏心カム322aはカム穴321c内において回転可能であり、これら偏心カム322a・・322aは上記カム軸322に回転一体に取り付けられている。
各偏心カム322aは、その円板の中心がカム軸322に対して偏心しており、図19に示すように、カム軸322が1回転(360°回転)すると、主フィンガ321の先端321bが最前進位置(チューブ閉塞位置)と最後退位置(チューブ完全開放位置)との間を1回往復するようになっている。そして、これらの複数の偏心カム322a・・322aは相互に所定の位相差(カム軸322の回転方向の位相差)をもってカム軸322に取り付けられている。具体的には、偏心カム322a・・322aは、カム軸322の軸方向に並ぶ複数の主フィンガ321・・321の先端321b・・321bが略正弦波に沿うような位相差(360°/偏心カム322aの数)でカム軸322に取り付けられている。なお、図19には、カム軸322が90°回転するごとの主フィンガ321の位置を示している。
上記ポンプ機構302のカム軸322は、図17に示すように、上下方向(複数の主フィンガ321・・321の配列方向)に沿って設けられている。
カム軸322の下端部は、保持フレーム340に設けられたベアリング362によって回転自在に支持されている。カム軸322の上側部分は、保持フレーム340の壁体を貫通して上方に突出している。そのカム軸322の貫通部分にはベアリング361が設けられており、そのベアリング361によってカム軸322の上側部分が回転自在に支持されている。
カム軸322の上端部にはタイミングプーリ(従動プーリ)371が回転一体に取り付けられている。このカム軸322のタイミングプーリ371と、電動モータ(例えばステッピングモータ)350の回転軸351に回転一体に取り付けられたタイミングプーリ(駆動プーリ)372との間にタイミングベルト373が巻き掛けられており、その電動モータ350の駆動によりカム軸322が回転する。電動モータ350は制御部307によって駆動制御(回転数制御)される。なお、この例において、電動モータ350には、輸液ポンプ1に内蔵の電池または商用電源からの電力が供給されるようになっている。
そして、電動モータ350の駆動によりカム軸322が回転すると、各偏心カム322aが主フィンガ321のカム穴321c内で回転する。この偏心カム322aの偏心回転に伴って、各主フィンガ321が上流側(輸液送り方向の上流側)から下流側にかけて順次前進・後退していく。具体的には、図20(A)、(B)及び図21(A)、(B)に示すように、主フィンガ321の先端321bが上流側から下流側に蠕動波状に移動していく。このような主フィンガ321・・321の進退移動(往復移動)によって、これら主フィンガ321・・321の先端321b・・321bとチューブ押え板330との間に配置された輸液チューブTに蠕動運動が付与され、当該輸液チューブT内の輸液が上流側から下流側へと送り出されていく。なお、この例では、輸液チューブTが主フィンガ321・・321から受ける過負荷を軽減するために、チューブ押え板300とベース板332との間に緩衝シート331が設けられている。
−制御部−
制御部307は、マイクロコンピュータ等を主体として構成されている。制御部307には、図示はしないが、ポンプ本体11の装着された輸液チューブT内に混入した気泡を検出する気泡センサ(例えば超音波センサ)、扉12の閉鎖状態などを検出する開閉センサ、後述する距離センサなどが接続されており、その各センサの出力信号が制御部307に入力される。
制御部307は、表示操作部120の操作パネル122(図1参照)の操作にて設定(入力)された輸液流量(単位時間当たりの輸液の送り量)の設定値に応じて、ポンプ駆動機構302の電動モータ350の回転数を制御することによって輸液流量を可変に調整する。この例では、例えば輸液流量を1mL/h〜1200mL/hの範囲内において、[1mL/h]単位で設定することができる。
さらに、制御部307は、表示操作部120の表示パネル121(図1参照)に、「輸液流量(注入量)」や「注入積算時間」などの動作情報を表示し、また、「気泡混入異常」や「扉オープン」などを含む各種警告を表示するとともに、警告ブザー装置を作動するように構成されている。
−特徴部分−
次に、この例の輸液ポンプ300の特徴部分について説明する。
この例の輸液ポンプ300においては、各主フィンガ321に対して左右一対の従フィンガ223,223を配置している。なお、複数の主フィンガ321・・321、及び、その各主フィンガ321ごとに設けられる複数対の従フィンガ323,323の構成は同じであるので、以下、1つの主フィンガ321と一対323,323について説明する。
主フィンガ321の左右の側面には、一対の傾斜面321a,321aが設けられている。この一対の傾斜面321a,321aは、主フィンガ321の進退移動方向(中心軸CL31方向)に対して互いに逆向きに傾斜する傾斜面であって、主フィンガ321の先端に向かうにしたがって二面間距離が縮小するテーパ状の傾斜面である。傾斜面321a,321aの傾斜角度(中心軸CL31に対する傾斜角度)は、上記した[実施形態1]と同じ値(「15.9°」または「16°±β」)とする。
主フィンガ321は、その中心軸CL31が、上記ポンプ本体11の前後方向(ポンプ本体11に装着した輸液チューブTの長手方向と直交する方向(ポンプ本体11の前面壁110と直交する方向))に沿って配置されている。
主フィンガ321は、上述の如く偏心カム332aの回転によって進退移動(前進移動または後退移動)され、主フィンガ321が最後退位置にあるときには、図18及び図22(A)等に示すように、主フィンガ321の先端321bが上記ポンプ本体11に装着された輸液チューブT(真円状態)の外周面に接触する位置(輸液チューブTの外周面に対応する位置)に配置される。また、この状態(最後退位置にある状態)から、主フィンガ321が前進移動すると、その前進移動過程で輸液チューブTが押圧される。ここで、この例の輸液ポンプ1はフルプレス方式であるので、主フィンガ321が最前進位置にある状態のときには、図22(C)に示すように、輸液チューブTが完全に閉塞される。
一対の従フィンガ323,323は主フィンガ321の側方に配置されている。一対の従フィンガ323,323は、同一の形状・寸法であって、左右対称に配置されている。各従フィンガ323,323は板状の部材であり、その先端部(主フィンガ321側の端部)に、上記主フィンガ321の傾斜面321a,321aと摺動する傾斜面323a,323aが設けられている。この従フィンガ323の傾斜面323a,323aの傾斜角度(主フィンガ321の中心軸CL31に対する傾斜角度)は、上記した[実施形態1]と同じ値(「15.9°」または「16°±β」)とする。
従フィンガ323,323は、その中心軸CL32が、上記した主フィンガ321の中心軸CL31と直交する方向(ポンプ本体11の前面と平行な方向)に沿って配置されている。また、従フィンガ323,323には、中心軸CL32に平行な2つのガイド穴323c,323c及び323c,323cが設けられている。これら2つのガイド穴323c,323cは、従フィンガ323の中心軸CL32を挟んだ上下位置に配置されている。また、各ガイド穴323cの内径は、後述するガイドロッド342bの外径よりも所定量だけ大きく設定されており、従フィンガ323がガイドロッド324bに対してスライド可能となっている。
従フィンガ323,323は、スライド支持部材324,324にスライド自在に支持されている。スライド支持部材324,324は、ベース部材324a,324aと、2本のガイドロッド324b,324b及び324b,324bとが一体的に設けられている。各ガイドロッド324bの中心は、中心軸CL32と平行な方向に沿っている。ベース部材241,241はポンプ本体11に支持固定されている。
各スライド支持部材324の2本のガイドロッド324b,324bは、従フィンガ323の中心軸CL32を挟んだ上下位置に配置されている。これによって、従フィンガ323,323の中心軸CL32回りの移動(回転)が規制され、従フィンガ323,323が、ガイドロッド324b,324bの軸方向つまり主フィンガ321の進退移動の方向(中心軸CL31)に対して直交する一方向のみにスライド移動(進退移動)可能となっている。
そして、以上の従フィンガ323,323の後端面とベース部材324a,324aとの間に圧縮コイルばね(弾性部材)325,325が挟み込まれており、その圧縮コイルばね325,325の弾性力によって従フィンガ323,323が主フィンガ321に向けて押圧され、その従フィンガ323,323の傾斜面323a,323aが、それぞれ主フィンガ321の傾斜面321a,321aに押圧された状態で当接している。
このようにして、圧縮コイルばね325,325にて従フィンガ323,323を押圧することにより、主フィンガ321が最後退位置と最前進最位置との間を進退移動する過程において、その主フィンガ321の傾斜面321a,321aと従フィンガ323,323の傾斜面323a,323aとが接触した状態で摺動し、主フィンガ321の傾斜面321a,321aから従フィンガ323,323の傾斜面323a,323aが離れることがなく、主フィンガ321の進退移動に連動して従フィンガ323,323が移動する。
具体的には、主フィンガ321が前進移動するときに、主フィンガ321の傾斜面321a,321aと従フィンガ323,323の傾斜面323a,323aとが摺動し、各従フィンガ323,323が主フィンガ321の移動に連動して後退(一対の従フィンガ323,323が互いに離反する向きに移動)する。一方、主フィンガ321が後退移動するときに、圧縮コイルばね325の弾性力によって、主フィンガ321の傾斜面321a,321aと従フィンガ323,323の傾斜面323a,323aとが摺動し、各従フィンガ323,323が主フィンガ321の移動に連動して前進(一対の従フィンガ323,323が接近する向きに移動)する。
−主フィンガ及び従フィンガの動作説明−
次に、主フィンガ321及び一対の従フィンガ323,323の動作について図22及び図23を参照して説明する。
[S31]まず、図22(A)に示すように、主フィンガ321が最後退位置(初期位置)にあるときには、その主フィンガ321の先端321b、及び、一対の従フィンガ323,323の先端面323b,323bが、輸液チューブTの外周面に(外周面に対応する位置)に配置される。また、チューブ押え板330が輸液チューブTの外周面に接触している。
[S32]図22(A)の状態から、主フィンガ321が前進すると、輸液チューブTが主フィンガ321の先端321bにて押圧され、輸液チューブTが押しつぶされる(図22(B))。また、主フィンガ321の前進過程において、その主フィンガ321の傾斜面321a,321aと各従フィンガ323,323の傾斜面323a,323aとの摺動により、一対の従フィンガ323,323が、チューブ押圧方向と直交する方向(図18に示す中心軸CL32方向)に圧縮コイルばね325,325の弾性力に抗して移動(後退)する。このとき、一対の従フィンガ323,323は、上述したように、主フィンガ321による前進移動にて変形する輸液チューブTの全幅(図26に示す全幅:(π/2−1)Δd+d)の変化(増大)に比例して移動するので、主フィンガ321の前進移動過程において従フィンガ323,323の先端面323b,323bは、輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に常に配置される。
[S33]図22(B)の状態から、主フィンガ321が更に前進して最前進位置に到達すると、輸液チューブTが更に押圧されて図22(C)に示す状態になる。つまり、主フィンガ321にて輸液チューブTが閉塞される。また、こうした主フィンガ321の最前進位置への移動の過程においても、一対の従フィンガ323,323が輸液チューブTの全幅の変化(増大)に比例して移動(後退)するので、主フィンガ321の最前進位置に達した状態で、各従フィンガ323,323の先端面323b,323bは、押しつぶされた輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に配置される。
[S34]図22(C)の状態(最前進位置)から、主フィンガ321が押圧時とは逆向きに移動(後退)すると、この主フィンガ321の後退にともなって、押しつぶされた状態の輸液チューブTが、そのチューブ自体の復元力(弾性力)によって元の形状に戻っていく(図23(A))。
ここで、従フィンガ323,323の傾斜面323a,323aは、圧縮コイルばね325,325の弾性力によって、主フィンガ321の傾斜面221a,221aに押圧されており、その主フィンガ321の傾斜面21a,21aとの摺動状態が維持されるので、主フィンガ321が後退移動すると、一対の従フィンガ323,323は圧縮コイルばね325,325の弾性力によって移動(前進)する。このとき、一対の従フィンガ323,323は、主フィンガ321の後退移動にて変形(復元)する輸液チューブTの全幅(図26に示す全幅:(π/2−1)Δd+d)の変化(縮小)に比例して前進するので、主フィンガ321の後退移動過程において、従フィンガ323,323の先端面323b,323bが、復元過程の輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に常に配置される。これにより、輸液チューブTの復元状態が良好でない状況であっても、その輸液チューブTの側面が従フィンガ323,323にて押圧されるので、輸液チューブTが復元していく。
[S35]図23(A)の状態から主フィンガ321が更に後退して最後退位置に到達すると、図23(B)に示す状態となる。つまり、輸液チューブTが元の形状(略真円形状)に完全に復元する。また、こうした主フィンガ321の最後退位置への移動の過程においても、一対の従フィンガ323,323が輸液チューブTの全幅の変化(縮小)に比例して移動するので、主フィンガ321が最後退位置に達した状態で、従フィンガ323,323の先端面323b,323bは、復元した輸液チューブTの外周面(側面)に対応する位置に配置される。これにより、輸液チューブTの復元状態が良好でない状況であっても、その輸液チューブTの側面が従フィンガ323,323にて強制的に押圧されるので、輸液チューブTを略真円状態に復元させることができる。
以上のように、この例の輸液ポンプ300によれば、主フィンガ321の進退移動過程において、一対の従フィンガ323,323が輸液チューブTの全幅変化に比例して移動するので、各従フィンガ323,323の先端面323b,323bと輸液チューブTの外周面との間に隙間が生じることを抑制することができる。これによって、フルプレス方式の輸液ポンプ300であっても、主フィンガ321の先端321bとチューブ押え板330との間において輸液チューブTが蛇行することを防止することができ、輸液の流量精度を高めることができる。
しかも、主フィンガ321と従フィンガ323,323との摺動により、従フィンガ323,323を移動させているので、フィンガの駆動系が1系統(主フィンガ321の駆動系のみ)で済み、コストの低減化を図ることができる。また、上述した従来の駆動方法、つまり、主フィンガと従フィンガとを個別に駆動する方法や、主フィンガ及び従フィンガそれぞれをカム軸にて駆動する方法と比較して、主フィンガ321の移動と従フィンガ323,323の移動との位相ずれが発生しにくいという利点もある。
なお、以上の例において、主フィンガ321と従フィンガ323との位置ずれ(ポンプ本体11に装着した輸液チューブTの長手方向における位置ずれ(図16の上下方向の位置ずれ))が生じないようにガイド部材を設けておいてもよい。
以上の例では、複数の主フィンガ321を間隔をあけて配置しているが、複数の主フィンガ321を互いに接触させた状態(摺動可能状態)で配置してもよい。
また、以上の例では、主フィンガ321の個数を7個としているが、本発明はこれに限られることなく、任意の複数個であってもよい。
また、以上の例では、1つの主フィンガ321に対して2つの従フィンガ323,323を設けているが、本発明はこれに限られることなく、1つの主フィンガ321に対して1つの従フィンガ323を設けてもよい。
本発明は、医療用の薬液を体内に注入する場合などに用いる輸液ポンプに利用することができる。
1,300 輸液ポンプ
11 ポンプ本体
12 扉
2,302 ポンプ機構
20,220 チューブ押圧部
21,221,321 主フィンガ
21a,221a,321a 傾斜面(摺動面)
22,222 アクチュエータ
23,223,323 従フィンガ
23a,223a,323a 傾斜面(摺動面)
25,225,325 圧縮コイルばね(弾性部材)
30 上流側バルブ部
31 上流側バルブフィンガ
40 下流側バルブ部
41 下流側バルブフィンガ
6,330 チューブ押え板
7,307 制御部
350 電動モータ
T 輸液チューブ

Claims (7)

  1. 輸液チューブを押圧して当該輸液チューブ内の輸液を送液するポンプ機構を備えた輸液ポンプであって、
    前記ポンプ機構は、輸液チューブに対して進退移動が可能に設けられ、その前進移動の際に輸液チューブを押圧する主フィンガと、前記主フィンガを進退方向に移動する駆動手段と、前記主フィンガの進退移動の方向に対して直交する一方向のみに進退移動が可能な従フィンガとを有し、
    前記主フィンガには、前記進退移動方向に対して斜めに傾斜する傾斜面が設けられているとともに、前記従フィンガには、前記主フィンガの傾斜面との摺動が可能であって、その主フィンガの傾斜面との摺動により当該従フィンガを前記直交一方向に移動する傾斜面が設けられており、前記主フィンガが進退移動するときに、その主フィンガの傾斜面と前記従フィンガの傾斜面とが摺動し、前記従フィンガが前記主フィンガの移動に連動して前記直交一方向に移動するように構成されていることを特徴とする輸液ポンプ。
  2. 請求項1記載の輸液ポンプにおいて、
    前記主フィンガが前進移動するときに、前記従フィンガが輸液チューブの全幅の変化に比例して後退移動し、前記主フィンガが後退移動するときに、前記従フィンガが輸液チューブの全幅の変化に比例して前進移動するように構成されていることを特徴とする輸液ポンプ。
  3. 請求項1または2記載の輸液ポンプにおいて、
    前記主フィンガには、前記進退移動方向に対して互いに逆向きに傾斜するテーパ状の一対の傾斜面が設けられているとともに、その主フィンガの各傾斜面との摺動が可能な傾斜面を有する一対の従フィンガを備えていることを特徴とする輸液ポンプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の輸液ポンプにおいて、
    前記従フィンガの傾斜面を、前記主フィンガの傾斜面に押圧する弾性部材を備え、前記主フィンガが後退する際に、前記弾性部材の弾性力によって前記主フィンガの傾斜面と前記従フィンガの傾斜面とが摺動するように構成されていることを特徴とする輸液ポンプ。
  5. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の輸液ポンプにおいて、
    前記主フィンガと前記従フィンガとを摺動自在に連結する連結手段を備え、前記主フィンガが後退移動する際に、前記連結手段の連結により主フィンガの傾斜面と従フィンガの傾斜面とが摺動するように構成されていることを特徴とする輸液ポンプ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の輸液ポンプにおいて、
    前記ポンプ機構は、前記主フィンガ及び従フィンガと、前記主フィンガの輸液送り方向の上流側の輸液チューブを開閉自在に閉塞する上流側バルブフィンガと、前記主フィンガの輸液送り方向の下流側の輸液チューブを開閉自在に閉塞する下流側バルブフィンガとを備えていることを特徴とする輸液ポンプ。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の輸液ポンプにおいて、
    前記ポンプ機構は、輸液チューブに対して進退移動が可能に設けられ、その前進移動の際に輸液チューブを押圧する複数の主フィンガと、前記複数の主フィンガを進退方向に個別に移動する駆動手段とを備え、前記各フィンガを輸液チューブに対して進退駆動することにより輸液を蠕動運動で送り出す機構であって、このポンプ機構の各主フィンガに対して、それぞれ、前記従フィンガが設けられていることを特徴とする輸液ポンプ。
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