JPWO2013022121A1 - 自吸式遠心ポンプ装置 - Google Patents

自吸式遠心ポンプ装置

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Abstract

高い自吸性能と揚水性能を発揮し、サニタリー仕様を満足できる定置洗浄や分解洗浄も容易に行えるポンプ装置を得る。大小2個のうず形室を備え、小うず形室の始まる部位と羽根車外周部との間隙を大うず形室での間隙より大きくして、自吸作動時に小うず形室から大うず形室へ向かう自吸水循環流を発生させ、大うず形室の吐出部が上向き筒状となって形成された自吸水分離室に小うず形室からの自吸水を噴出させて、気水分離を行う自吸式遠心ポンプにおいて、ケーシング内周部は羽根車外周部と所定の間隔を持つ同心円状に形成され、そのケーシングと羽根車の間の円環状空間に、ケーシング内周部から羽根車外周部近傍に向けて張り出す画成部材が配設されて、小うず形室と大うず形室とが形成され、大小うず形室から自吸水分離室に至る各々の流路は、その途中が継合可能に分割されて、自吸水分離室がケーシングに対して着脱可能に構成された。

Description

本発明は、各種産業分野において、信頼性の高い自動揚水、自動送水を必要とする自動運転設備に適用されて、構造簡潔、経済的でしかも高い自吸性能と揚水性能を発揮し、かつ洗浄、分解が簡単でサニタリー仕様にも適する自吸式遠心ポンプ装置に関するものである。
ここに、本明細書、請求の範囲、並びに要約書中、「水」の語は液体を総称し、「空気」の語は気体を総称するものとする。
従来、遠心ポンプ装置は、これを吸い上げの目的に使用する場合には、真空ポンプ等、呼び水操作をするためにしか必要でない装置を設けたり、又、この種のポンプ装置の欠点を補うために発明されたはずの各種自吸式遠心ポンプ装置においても同様に、自吸作用のためにしか必要でない自吸水貯留槽や気水分離槽を具備することを余儀なくされていた。
本発明は、特許文献1〜3(以下、原発明1〜3と呼ぶ)等の原発明諸件の改良に係るものである。
これら原発明諸件の遠心ポンプ部分は、自吸作動中の自吸水循環流路と正規揚水中の吐出流路とが共通であるという、それ迄の各種自吸式遠心ポンプ装置にはなかった基本的特徴を有しており、多様な仕様条件に応じるべく各種改良がなされて、優れた自吸性能と揚水性能を発揮してきた。
例えば、大小2個のうず形室により自吸水の循環流を発生させ、羽根車の羽根間の空気をその自吸水循環流に混ぜ込み、連れ出すことによって排気するという自吸の仕組みを確立したのが原発明1であるが、それを改良発展させて、自吸水を旋回させて気液を強制的に遠心分離すると共に、その旋回によって発生する竜巻状空洞の尾底部を支えてうず形室への侵入を阻止する「空洞受け」を設けることによって、自吸性能の高度化を達成したのが原発明2であり、更には、その空洞受けが流路の抵抗を増やすという欠点をも解消すべく、気液遠心分離を終えた自吸水の旋回を抑制する螺旋状案内を流路中に設けることによって、空洞受けを無くし、自吸性能の高度化と流路抵抗の低減との両立を図ったのが原発明3である。
この原発明3の装置の構造は、図22に例示したように、ケーシング1の対称的位置に小うず形室v1と大うず形室v2とが形成され、大うず形室v2の噴出流路c2は、次第に流路断面を拡大しながら吐出流路hに至る直立円筒状の自吸水分離室eを構成している。又、小うず形室v1の噴出流路c1は、該分離室eに向けてほぼ接線方向に巻き込まれるように形成されている。そして、該分離室eの下部から大うず形室v2の噴出流路c2にわたる流路壁面に、小うず形室v1からの噴出旋回流の勢いに略見合う逆向き螺旋状案内41が設けられている。なお、羽根車4の外周部と小うず形室v1の始まる部位との間隙s1は、大うず形室v2の始まる部位との間隙s2より大きくしてある。
このポンプ装置に、先ず所要の水を注入し、羽根車4を回転させると、羽根車4内の水は加速されて、小うず形室v1へ優先的に流出して噴出流路c1より自吸水分離室eへ噴出する。そしてポンプ装置内の水は、4→v1→c1→e→c2→v2→4の順に循環流となって流動し、その間に羽根車4の中央部の気体を気泡状にして、該分離室e内に噴出して連れ出す。噴出した気水混合体は、該分離室eの壁面に沿って旋回流となり、気泡分はその遠心分離効果により、瞬時に該分離室eの中心部に逆円錐状の竜巻状空洞tを形成する。そして、遠心分離作用を終えた時点でなお旋回しながら流過しようとする局所に、その旋回流の旋回を抑制するための逆向き螺旋状案内41が設けられているので、その局所で空洞は崩壊し、その空洞の大うず形室v2への連れ込み現象は発生しない。遠心分離された気体が逐次に外部へ排気され、やがて自吸作用を終了して、正規揚水に転じた時、小うず形室v1も大うず形室v2も自吸水分離室eも共に通常の遠心ポンプ流路に戻り、必要かつ充分な働きを果たす、というものである。
このようにして、原発明1〜3の装置は、優れた自吸性能と揚水性能を発揮する自吸式ポンプとして、実用上極めて有用であるが、しかし、用途によっては依然未解決の課題が残っている。即ち、食品や純水、化学品、医薬品等の清浄液や高純度液を取り扱うプロセスに適用する場合に、定置洗浄(分解しないまま内部洗浄)や分解洗浄が容易でないという問題がある。
通常このようなプロセスに使用される装置は、「サニタリー仕様」として、接液表面が平滑に仕上げされるのみならず、定置洗浄、分解洗浄及び再組立が簡単に行える構造となっていることが必須である。ところが原発明1〜3の装置の構成では、分解作業は煩雑であり、定置洗浄により接液部を影なく洗浄することも困難である。
例えば原発明1の装置においては、大小2個のうず形室など備えた複雑な構造となっているため、分解作業は煩雑であり、又、流路も複雑なため、定置洗浄により接液部を影なく洗浄することも困難である。
又、原発明2の装置においても、洗浄が容易でないという問題に関しては、何ら解決しておらず、むしろ、自吸性能の向上のために空洞受けを付設したことによって、却って空洞受けの裏側などの洗浄しにくい影や隘路を新たに発生させる結果ともなっている。なお、隘路があることによって、液体食品などの粒子や塊の混在する液の場合には目詰まりを起こす可能性もあるので、多様な液質には対応しにくいなどの問題も派生する。
原発明3の装置においては、空洞受けを取り去ってはいるが、その代わりに設けた螺旋状案内に多数の凹凸部があるため、洗浄が容易でないという問題に関しては、何ら解決されていない。
そもそも、このような複雑な構造のものを効率よく製作するためには、鋳造により成型するのが必然とされており、その鋳造による表面の粗さや巣の存在が、これまた洗浄性にとっての大きな障害となっていた。
従来一般的に、ポンプのケーシング部材はうず形室と吐出デフューザーを一体で形成する鋳造材で製作し、鋳肌面の微細な欠陥からの微塵の溶出による揚液の汚染は、低レベルの液質のラインでは容認している。そして、食品や純水ライン等、高純度液質を要求されるシステムには、鋳肌面を研磨仕上げ及び精密洗浄して最小限に汚染を防御しているが、完璧なものには至っておらず、微塵の溶出などが避けることのできない未解決のままの課題として残っていた。
これらの問題は原発明1〜3の構成から必然的に生じるものであって、原発明1〜3の技術的思想においては解決困難なものである。そもそも、ポンプとしての諸性能の向上を主眼とすればいきおい複雑な流路形状となりがちで、洗浄の容易性とは二律背反となり、従って、前述の二つの課題、即ち「自吸性能・揚水性能」と「洗浄の容易性」を同時に解決することは容易ではないと見られていた。
特公昭28−3039号公報(原発明1) 特公昭50−21682号公報(原発明2) 特許第2630725号公報(原発明3)
本発明は、上述の従来技術の課題を解決して、簡潔な構成で安定的かつ確実に作動し、仕様液質に制約を受けたり目詰まりを起こすこともなく、特に食品や純水、化学品、医薬品等の清浄液や高純度液を取り扱うプロセスの自動運転装置に適用されて、高い自吸性能と揚水性能を発揮すると共に、サニタリー仕様を満足できる定置洗浄や分解洗浄が容易に行える構造も備え、そして多様な液質にも対応できる、高性能で取扱い容易な自吸式遠心ポンプ装置を得ることを目的としている。
上記の目的を達成するために、この発明に係る装置は、
ポンプのケーシング内に大小2個のうず形室を形成させ、該うず形室の始まる部位と羽根車の外周部との間隙について、小うず形室との間隙を大うず形室との間隙より大きくすることにより、自吸作動時に、小うず形室から大うず形室へ向かって自吸水循環流を発生させ、大うず形室のディフューザー部が上向きの筒状になって形成された自吸水分離室に対して、小うず形室からの自吸水循環流を誘導流出させて、該自吸水分離室内で気水分離を行わせる自吸式遠心ポンプ装置において、
前記ケーシングの内周部は、前記羽根車の外周部と所定の間隔を持つ同心円状に形成され、該ケーシング内周部と羽根車外周部との間の円環状空間に、該ケーシング内周部から羽根車外周部近傍に向けて張り出す画成部材が配設されることによって、前記小うず形室と大うず形室とが形成され、
前記小うず形室と大うず形室の各々から前記自吸水分離室に至る各々の流路は、その途中が継合可能に分割されることによって、該自吸水分離室が前記ケーシングに対して着脱可能に構成されたことを主な特徴としている。
本発明においては、前記小うず形室からの自吸水循環流を、前記自吸水分離室に対してほぼ接線方向から巻き込まれる形状に形成された旋回流開口部から自吸水分離室内に流出させて、気水遠心分離のための旋回流を発生させてもよい。
又、前記大うず形室からの流路の前記自吸水分離室内への開口部が、該自吸水分離室に対してほぼ接線方向から巻き込まれる形状に形成されてもよい。
又、前記自吸水分離室が有底筒状に形成され、その筒底中心部近傍が、前記大うず形室からの流路の該自吸水分離室内への開口部の断面下部よりも低い位置となるよう形成されてもよい。
又、前記自吸水分離室が、狭隘部、ガイド、邪魔板、突起を含む凹凸状の内壁を有しない室を構成するよう形成されてもよい。
又、前記小うず形室からの自吸水循環流を、前記旋回流開口部に向かう途中で分流し、その分流を、該旋回流開口部付近の高さ又はそれよりも高い位置に別途に設けられた分流開口部から自吸水分離室内に流出させてもよい。
又、前記小うず形室からの自吸水の分流が、流量調節可能にされてもよい。
又、前記分流開口部から自吸水分離室内に流出する自吸水分流の流出方向が、前記旋回流開口部から自吸水分離室内に流出する自吸水旋回流の旋回を抑制する方向に設定されてもよい。
又、前記自吸水分離室が、筒径が一定でない形状に形成されてもよい。
又、前記自吸水分離室からの吐出流路中に、縮径部が設けられてもよい。
又、前記自吸水分離室の上部に、洗浄液注入口が設けられてもよい。
又、前記羽根車の回転軸が貫通する前記ケーシングの軸封部近傍に、洗浄液注入口が設けられてもよい。
又、前記軸封部近傍に設けられた洗浄液注入口が、前記ケーシング内周部付近又は前記自吸水分離室付近に連通可能にされてもよい。
又、前記ポンプ装置の揚液吸込流路が、前記羽根車の駆動機側に配置されるポンプ構造に構成されてもよい。
又、前記ポンプ装置の揚液吸込配管の最頂部における管路断面下部が、前記羽根車の上端付近又はそれよりも高い位置となるよう配管されてもよい。
本発明のポンプ装置は、高い自吸性能と揚水性能を発揮すると共に、ポンプ内の全構成部品が全面研磨、精密洗浄して製作でき、又、定置洗浄の際には接液部を影なく洗浄することができ、更に、分解洗浄及び再組立も容易であり、サニタリー仕様を全面的に満たすことができる。そして、純水、高純度液等の他、各種粒子が混入したり粘度が高い食品や薬液等の多様な液質にも対応できる。
図1は本発明の実施例1を示す横断面図である。
図2は実施例1及び実施例2の縦断面図である。
図3は本発明の実施例2を示す横断面図(一部正面図)である。
図4の(A)は実施例2の要部断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図、(C)は(A)におけるII−II線断面図である。
図5の(A)は本発明の実施例3を示す要部断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
図6の(A)は本発明の実施例4を示す要部断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
図7は本発明の実施例5を示す横断面図(一部正面図)である。
図8の(A)は実施例5の要部断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図、(C)は(A)におけるII−II線断面図である。
図9の(A)は本発明の実施例6を示す要部断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
図10の(A)は本発明の実施例7を示す要部断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
図11の(A)は本発明の実施例8を示す要部断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
図12の(A)は本発明の実施例9を示す要部断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
図13は本発明の実施例10を示す横断面図(一部正面図)である。
図14の(A)は実施例10の要部断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図、(C)は(A)におけるII−II線断面図である。
図15の(A)は本発明の実施例11を示す要部断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図、(C)は(A)におけるII−II線断面図である。
図16の(A)は本発明の実施例12を示す要部断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
図17の(A)は本発明の実施例13を示す要部断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
図18の(A)は本発明の実施例14を示す要部断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
図19は本発明の実施例15を示す縦断面図である。
図20は本発明の実施例16を示す縦断面図である。
図21は本発明の実施例17を示す要部断面図である。
図22の(A)は従来技術例を示す横断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
以下、各図にわたって共通の部分には同じ符号を付すものとし、本発明の各実施例について詳細を説明する。
図1は本発明の実施例1を示す横断面図であり、図2はこの実施例1の縦断面図である。
図1、図2において、1はケーシング、3は吸込カバー、4は羽根車、5は羽根、6は回転軸、7は軸封部、8は軸受部、aは入口流路、hは吐出流路である。ケーシング1の中の対称的位置に、小うず形室v1は上向きに、大うず形室v2は下向きに設けられており、小うず形室v1の始まる部位は羽根車4の吸込口より下部に位置し、大うず形室v2の始まる部位は羽根車4の吸込口より上部に位置している。又、羽根車4の外周部と小うず形室v1の始まる部位との間隙s1は、大うず形室v2の始まる部位との間隙s2より大きく形成されており、これによって自吸作動時に、ポンプ内に貯留されていた自吸水が、小うず形室v1から大うず形室v2へ向かって循環する流れ、即ち自吸水循環流を発生させるようになっている。
そして、大うず形室v2の噴出流路c2から吐出流路hにかけてのディフューザー部に相当する部位が、上向きの筒状になって自吸水分離室eを構成している。又、小うず形室v1の噴出流路c1が、該分離室e内に向けて開口し、自吸水循環流が該分離室eに向けて放流されるように誘導形成されており、この自吸水分離室e内で気水分離を行わせるようになっている。なお、自吸水分離室eの吐出流路hには、その自吸水循環流の流入による液面の立ち上がりを抑制するよう縮径部を設けてもよいことが図示されている。
以上の自吸式ポンプとしての基本的構成を備えつつ、本発明においては、ポンプ内部の接液する全構成部材を、鋳造材でないステンレス鋼等の圧延材を材料として、全面旋削、研磨仕上げが経済的かつ容易にでき、定置洗浄や分解洗浄も容易に行える新規な構成を備えて、高純度液質が維持でき、サニタリー仕様も満足できる便利なポンプ装置となっている。
即ち、ケーシング1の内周部1aは、接液部を含む全周面が精密旋削加工・研磨できるよう、羽根車4の外周部と所定の間隔を持つ同心円状に形成され、ケーシング内周部1aと羽根車4外周部との間の円環状空間に、ケーシング内周部1aから羽根車4外周部近傍に向けて張り出す画成部材2a,2bが配設されることによって、小うず形室v1と大うず形室v2とが形成されている。即ち、小うず形室の画成部材2aによって小うず形室v1が形成され、大うず形室の画成部材2bによって大うず形室v2が形成されているが、これら画成部材2a,2bはいずれも、ケーシング1の部材とは別部材としてあるので、精密加工・研磨の作業は容易かつ確実であり、それらの処理がなされた上で、ケーシング1内に装着されている。その装着方法は、溶接や接着でもねじ類による締結でもよいが、分解洗浄の便を考慮すれば、ねじ類による締結が好ましい。又、画成部材2aと2bの両部材を一体化して1個の画成部材としてもよい。
一方、大小うず形室v1,v2の各々の噴出流路c1,c2から開口部m1,m2を経て自吸水分離室eに至る各々の流路は、その途中が分割継合部d1,d2において継合可能に分割されることによって、自吸水分離室eがケーシング1に対して着脱可能に構成されている。これによって、従来は影となりやすかった噴出流路c1,c2や自吸水分離室e内への流路開口部m1,m2及び自吸水分離室底部f等の周辺の加工や研磨を、自吸水分離室eをケーシング1とは分離した状態で完全施工でき、研磨仕上げ後シールして継合締結すればよいので、精密加工・研磨の作業は容易かつ確実であり、又、分解洗浄も容易となる。
なお、羽根車4の回転軸6が貫通する軸封部7の近傍には、本装置を分解しないままで内部洗浄できるよう、空洞部が形成され、洗浄液注入口9が設けられたものが例示されている。洗浄液注入口9に繋がる軸封部7近傍の空洞部の形状については、要するに洗浄液が滞留しにくい形状であればよいのであるが、本実施例においてはその一例として、コーン状にしたものが例示されている。なお、更に好ましい態様として、このコーン状空洞の縮径部近辺に洗浄液注入口9を設ければ、注入洗浄液は縮径部から拡径部を経てケーシング1下部のドレン12に液切れよく排出される。又、この洗浄液注入口9を該空洞にほぼ接線方向から巻き込まれる流路形状に形成しておけば、注入洗浄液が該空洞内を舐めるようにくまなく洗浄した上で排出されるので、洗浄効果を更に向上させることができる。
その他、羽根車4は例示したようにセミオープン型として全面精密加工を可能とする等、各接液部の部材は全て精密加工、鏡面研磨(バフ研磨、電解研磨など)及び精密洗浄が全面に行き届くよう配慮した形状が採用され、加えて容易に洗浄可能な様に、液の滞留部を極端に少なくする構造に構成されている。
本発明の作用を、図1、図2を参照しつつ説明すると、先ず、所要の水をポンプ装置に注入し、羽根車4を回転させると、羽根車4内の水は加速されて、小うず形室v1に優先的に流出し、小うず形室v1の噴出流路c1より自吸水分離室e内に噴出する。そしてポンプ装置内の水は、4→v1→c1→e→c2→v2→4の順に循環流となって流動し、その間に、羽根車4の中に発生する渦流によって、羽根車4の中央部の空気を気泡状の気水混合体にして、該分離室e内に噴出して連れ出す。
噴出した自吸水(気水混合体)は、自らの噴出の勢いにより該分離室eの壁面に衝突し、気泡分と自吸水とは自然分離され、分離された空気は吐出流路h側へ浮上排出される。なお、該分離室e上部の吐出流路hに構成された縮径部により、該分離室e内での液面の立ち上がりは的確に押さえられている。
本発明においては、自吸水分離室eから大うず形室v2に帰ってきた自吸水循環流は、それと反対方向に回転している羽根車4により、鋭い折返し循環流を生ずるため、液が羽根5に進入するや極めて強力な衝撃作用を受けつつ加速され、ここに強い渦流を生じ、有効に羽根5の間の空気を誘引するので、自吸水循環流の量は比較的少ない割には排気量が大きく、自然分離でも十分に排気しつつ、自吸水だけの循環を円滑効果的に繰り返す作動を行う。
分離された空気は逐次に外部へ浮上排出され、やがて、自吸作用を終了する。そして、正規の揚水状態に転じた時、小うず形室v1も大うず形室v2も自吸水分離室eも共に正規の遠心ポンプ流路(a→4→v2→c2→e→h、及び、a→4→v1→c1→e→hの流れ)に戻り、必要かつ充分な働きを果たす。
この正規の揚水の際には、主たる揚水流路となる自吸水分離室eの中に、空洞受け、ガイド、邪魔板等の流路狭隘物がない構造となっているため、抵抗損失は少なく、目詰まりも起こらず、揚水性能は高度である。
又、ケーシング1の内周部1aが羽根車4の外周部と所定の間隔を持つ同心円状に形成されていることについては、接液部を含む全周面が精密旋削加工・研磨でき製作が容易となるという利点があることは、既述の通りであるが、それに加えて、大うず形室v2の形状が従来技術のうず形室の形状とは異なり、ケーシング内周部1aと羽根車4外周部との距離が一定でしかも離れているため、運転音が静かであり、かつ軸受部8にかかるラジアル荷重が大幅に低減し、軸受寿命が延びるという効果もある。
本装置を定置洗浄する場合には、ケーシング1及び自吸水分離室eを巡る流路が、どの箇所においても仕切り壁や狭隘部や凹凸部のない流路空間を形成しているため、簡単にしかも隅々までくまなく洗浄することができる。具体的には、ケーシング1の羽根車4のある室内の洗浄は、本装置を運転しながら入口流路aから洗浄液を注入して吐出流路hやドレン12から排出させればよく、ケーシング1の軸封部7のある室内の洗浄は、洗浄液注入口9から洗浄液を注入して吐出流路hやドレン12から排出させればよい。このようにして接液部を影なく洗浄することができる。なお、洗浄液注入口9及びドレン12には適宜に開閉弁を付設して、洗浄時以外は閉めておくようにすれば操作上便利である。
又、本装置を分解洗浄する場合には、ケーシング1と自吸水分離室eとが流路の分割継合部d1,d2にて簡単に分割でき、又、該分離室eの吐出流路hに図1に例示したような縮径部がある場合でも、それは着脱可能としてあり、更には、ケーシング1の内部においても、大小うず形室の画成部材2a,2bを着脱可能とすることができるから、これらの接液部を全て影なく洗浄することができる。そして、羽根車4は簡単に回転軸6から引き抜くことができるので、ケーシング1内の軸封部7の側の接液部を洗浄することも容易であり、再組立も容易である。
このように本装置は、優れた自吸性能と揚水性能を発揮するのみならず、分解、洗浄、点検、調整等、維持管理面でも極めて優れており、揚液の高純度が維持でき、サニタリー仕様を全面的に満たすことができる。又、自吸水分離室e部分をユニット化してあることにより、仕様液質に応じたタイプの自吸水分離室eに取り替えてみることもできるなど、高い利便性も備えている。
図3は本発明の実施例2を示す横断面図であり、図2は先の実施例1とこの実施例2の縦断面図を兼ねている。図4の(A)は実施例2における自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図、(C)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例2においては、小うず形室v1からの流路の自吸水分離室e内への開口部m1が、該分離室eの内壁面に対してほぼ接線方向から巻き込まれる形状に形成されており、ここから噴出した自吸水の旋回流を発生させる旋回流開口部を成している。
これによって、噴出した自吸水(気水混合体)は、自らの噴出の勢いにより、直立した筒状の自吸水分離室eの壁面に沿って旋回流となり、気泡分はその遠心分離効果により、瞬時に該分離室eの中心に逆円錐状の竜巻状空洞tを形成し、遠心分離された空気は吐出流路h側へ浮上排出される。なお、この分離室e上部の吐出流路hに構成された縮径部により、該分離室e内での自吸旋回流の液面の立ち上がりを的確に押さえ、自吸水が吐出側に溢流するのを防ぐことができる。
このように実施例2のものは、実施例1のものに更に、自吸水を強制的に旋回させることによる気水遠心分離の作用を付加したものであり、その自吸性能を更に向上させたものである。
この自吸水分離室e内への流路開口部m1の巻き込みの方向については、図示例のような上から見た時計方向でもよいし、反時計方向を選択してもよい。
一方、本実施例においては、大うず形室v2からの流路の自吸水分離室e内への開口部m2についても、該分離室eの内壁面に対してほぼ接線方向から巻き込まれる形状に形成された例を示した。
図3及び図4中で、この流路開口部m2の巻き込み方向を、小うず形室v1からの流路の開口部m1の巻き込み方向と合致させて、上から見た時計方向としてあるが、反時計方向を選択しても、巻き込み無しで該分離室eの中心方向に開口することを選択してもよく、その夫々に特徴がある。
例えば、図3及び図4のように大小うず形室v1,v2からの流路の開口部m1,m2の巻き込み方向を合わせた場合は、2つの開口部m1,m2が垂直線上に並ぶこととなるので、製作上、分割継合部d1,d2の製作や位置合わせが容易になるという利点があることに加え、正規揚水時に、大うず形室v2から該分離室eに巻き込み誘導された流れと、小うず形室v1から該分離室eに巻き込み誘導された流れとの旋回方向が合致して、より強い旋回流となるため、ポンプ運転の次行程に対する旋回流の影響を忌避したい場合には弱点となるものの、該分離室eの定置洗浄を念入りに行いたい場合には、その強い旋回流がむしろ利点となり定置洗浄効果を高めることができる。
逆に、大小うず形室v1,v2からの流路の開口部m1,m2の巻き込み方向を互いに反対方向とした場合は、製作上、2つの開口部m1,m2が垂直線上には並ばないこととなるので、分割継合部d1,d2の製作や位置合わせがやや複雑になるという欠点はあるが、正規揚水時に、大うず形室v2から該分離室eに巻き込み誘導された流れと、小うず形室v1から該分離室eに巻き込み誘導された流れとが、互いに打ち消し合うか緩和する回転方向にて合流し、ほぼ整流化されて吐出流路hに流出するので、ポンプ運転の次行程に対して吐出流の捻転による悪影響を残さないという利点がある。
又、上記2つの方法の中間的なものとして、小うず形室v1からの流路の開口部m1については時計方向、反時計方向いずれかの巻き込み方式を採る一方、大うず形室v2からの流路の開口部m2については、巻き込み無しで該分離室eの中心方向に開口することも考えられる。(その具体例は下記実施例3の通り)
その他の構成及び作用は実施例1と同様である。
図5の(A)は本発明の実施例3を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例3は、小うず形室v1からの流路の自吸水分離室e内への開口部m1については時計方向、反時計方向いずれかの巻き込み方式を採る一方、大うず形室v2からの流路の開口部m2については、巻き込み無しで該分離室eの中心方向に開口するものである。
その他の構成及び作用は実施例2と同様である。
図6の(A)は本発明の実施例4を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例4は、自吸水分離室eが、筒径が一定でない形状に形成されたものである。本図においては、該分離室e下部の筒形状が上向きに開いた直線的なコーン状のものを例示しているが、これに限らず、曲線的なラッパ状や逆釣鐘状など各種形状を選択してもよい。いずれの形状でも、下に向かって縮径する場合、自吸旋回流は下に行くほど回転数が上昇することとなるので、それだけ遠心分離が強力に行われ、明確な竜巻状空洞tが生成されるという特徴がある。なお、吐出流路hの縮径部をコーン状とした例も図示した。
その他の構成及び作用は実施例2,3と同様である。
図7は本発明の実施例5を示す横断面図である。図8の(A)は実施例5における自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図、(C)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例5は、運転条件の急激な変動がある場合などに、自吸旋回流による竜巻状空洞tの尾底部uが大うず形室v2に侵入するのを的確に防止するための追加手段の一例を提示したもので、その構成は、自吸水分離室eが有底筒状に形成され、その底部fの中心部近傍が、大うず形室v2からの流路の該分離室e内への開口部m2の断面下部gよりも低い位置となるよう形成されたものである。
本発明のポンプ装置は、前述の通り、自吸作動中の自吸水循環流路と正規揚水中の吐出流路とが共通であるという基本的特徴を有しており、その前提下で高度な揚水性能をも実現するために、正規揚水中のディフューザーの役割も兼ねている自吸水分離室eにおける流路抵抗を極力減らすべく、該流路中に何らの狭隘物も存在しないという構成としており、その何らの狭隘物も存在しないということによって、高い洗浄性をも生み出しているものであるが、この構成の場合は、自吸水分離室e内で発生する竜巻状空洞の尾底部が大うず形室v2に侵入して自吸作動を阻害するのを的確に防止する手段として、空洞受けやガイド等の狭隘物に頼らない新しい手段を講ずることが望ましい。
そこで、この実施例5においては、自吸旋回流による竜巻状空洞tの尾底部uが大うず形室v2に侵入するのを阻止するための構成として、まず、自吸旋回流の回転数を高く維持させることを優先して、自吸水分離室eの内壁には自吸旋回力を減衰させる要素(狭隘部、空洞受け、ガイド、邪魔板、突起、その他凹凸物など)を敢えて一切設けず、これによって竜巻状空洞tの上部から尾底部u末端に至るまで全面的に強力な気液遠心分離を働かせて、明確な竜巻状空洞tと明確で尖鋭化した尾底部uを生成させ、その上で、尾底部uが着床している自吸水分離室底部fから、大うず形室向け流路開口部m2にかけて、尾底部uが乗り越えにくい段差、即ち流路開口部断面下部gと自吸水分離室底部f間の高低差(g−f)を設けることによって、竜巻状空洞tを自吸水分離室底部fに閉じ込めるものである。この、竜巻の回転そのものは邪魔しないがその尾底部の移動は邪魔するという構成により、竜巻状空洞tの大うず形室v2への侵入を阻止するものである。
その作動を見ると、自吸作動中は、自吸旋回流による竜巻状空洞tの尾底部uは、自吸水分離室底部fの中心部近傍の平坦な部位にあって安定しており、あえて自吸水分離室eから大うず形室v2への流路にかけて設けられている段差(g−f)を尾底部uが乗り越えて大うず形室v2に侵入して行くことは起こりにくいので、高度な自吸作用を安定的に継続し、自吸作動が終了して正規揚水に転じた後は、流路中に空洞受けやガイド等の狭隘物が無いことから、抵抗損失の少ない高度な揚水性能を発揮する。
なお、自吸水分離室底部fが、大うず形室v2からの流路の開口部m2の断面下部gよりも低い位置となるので、同底部fに揚液が溜まることのないよう、ドレン12を設けることが望ましいことを図示した。
又、自吸水分離室底部fの部分を自吸水分離室eとは分割して蓋状の部材とし、該分離室eに対して着脱可能に構成したものを例示した。これによって、従来は特に影となりやすかった噴出流路c2、流路開口部m2、自吸水分離室底部f等の周辺の加工や研磨を、蓋状部材を開いた状態で完全施工でき、又、分解洗浄も容易となる。
その他の構成及び作用は実施例2と同様である。
図9の(A)は本発明の実施例6を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例6は、小うず形室v1からの流路の自吸水分離室e内への開口部m1については時計方向、反時計方向いずれかの巻き込み方式を採る一方、大うず形室v2からの流路の開口部m2については、巻き込み無しで該分離室eの中心方向に開口するものである。
その他の構成及び作用は実施例5と同様である。
図10の(A)は本発明の実施例7を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例7は、自吸水分離室eが、筒径が一定でない形状に形成されたものである。本図においては、該分離室e下部の筒形状が上向きに開いた直線的なコーン状のものを例示しているが、これに限らず、曲線的なラッパ状や逆釣鐘状など各種形状を選択してもよい。いずれの形状でも、下に向かって縮径する場合、自吸旋回流は下に行くほど回転数が上昇することとなるので、それだけ遠心分離が強力に行われ、明確な竜巻状空洞tが生成されるという特徴がある。
その他の構成及び作用は実施例5,6と同様である。
図11の(A)は本発明の実施例8を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
この実施例8は、自吸水分離室eの上部に洗浄液注入口10が設けられたものである。
洗浄液注入口10の自吸水分離室e内への流入角度・流路形状は適宜選択してよいのであるが、該分離室eに接線方向から巻き込まれる流路形状に形成しておけば、洗浄液が該分離室e内を旋回しながら隅々まで良く行き渡るので、洗浄効果を向上させることができる。
更に、本実施例においては、洗浄液注入口10のより好ましい実施例として、小うず形室v1からの流路の開口部m1よりも高い位置で、かつ自吸水分離室e内で発生する自吸旋回流の旋回方向に対向する方向から洗浄液を注入する位置に設けられたものを例示した。この場合、洗浄液注入口10から洗浄液を注入すると、洗浄液は該分離室e内を舐めるようにくまなく洗浄しつつ旋回降下し、小うず形室v1からの噴出流路c1の開口部m1に至ると、そのまま該流路c1に侵入し、自吸作動時及び正規揚水時とは逆方向の流路を辿って該流路c1→小うず形室v1へと洗浄して行くので、洗浄効果を更に高めることができる。
なお、本実施例においては、先の実施例5において設けられた段差、即ち流路開口部m2断面下部gと自吸水分離室底部f間の高低差(g−f)を、縮小できることも例示した。本装置の仕様条件によっては、この段差(g−f)は更に縮小してもよく、最終的に段差をゼロとした場合は、実施例2のものと同様の構成となる。
その他の構成及び作用は実施例5と同様である。
図12の(A)は本発明の実施例9を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
この実施例9は、自吸水分離室eが、筒径が一定でない形状に形成されたものである。本図においては、該分離室e下部の筒形状が上向きに開いた直線的なコーン状のものを例示しているが、これに限らず、曲線的な各種形状を選択してもよい。
その他の構成及び作用は実施例7,8と同様である。
図13は本発明の実施例10を示す横断面図である。図14の(A)は実施例10における自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図、(C)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例10は、自吸旋回流による竜巻状空洞tの尾底部uが大うず形室v2に侵入するのを的確に防止するための追加手段の一例として、実施例5〜9とは又異なるアプローチを提示したもので、その構成は、小うず形室v1からの自吸水循環流を、自吸水分離室eに対してほぼ接線方向から巻き込まれる形状に形成された開口部m1(これを説明のため「旋回流開口部m1」と称することがある)から自吸水分離室e内に流出させて、気水遠心分離のための旋回流を発生させる一方、その小うず形室v1からの自吸水循環流を、旋回流開口部m1に向かう噴出流路c1の途中の流路分岐部pで分流し、その分流を、旋回流開口部m1付近の高さ又はそれよりも高い位置に旋回流開口部m1とは別途に設けられた分流開口部rから、自吸水分離室e内に流出させるようになっている。
本実施例においては、分流開口部rから自吸水分離室e内への流出角度は、旋回力を発生しない方向、例えば自吸水分離室eの筒の中心に向かう方向に、単純に放流する形態としている。
その自吸水の分流の流路qには流量調節手段11が介設されており、自吸水の分流の流量が調節可能にされている。この流量調節手段11としては、図示したような一般的な弁を適用してもよい。
以上の構成によって、この実施例10においては、小うず形室v1からの自吸水循環流が自吸水分離室e内に流出する際に、その一部は旋回流開口部m1から旋回流となって流出する一方、一部は分流となって分流開口部rから単純に放流されて旋回流の旋回には寄与しないので、自吸水循環流の噴出のエネルギーはその全てが旋回力に転化されることはなく、旋回流を適度に緩和することとなり、又、その分流の流量を流量調節手段11にて調節することによって、その旋回流の緩和の度合いを任意に調節できる。即ち、これによって旋回流の強さを制御することができる。
そして、その旋回流の強さを制御することによって、竜巻状空洞tの尾底部uの位置を自吸水分離室eのほぼ中間付近に自然状態で維持させ、尾底部uがそれよりも下方に伸びないようにして、大うず形室v2への侵入を防止するものである。
分流は、旋回流開口部m1と同じ高さ又はそれよりも高い位置に設けられた分流開口部rから自吸水分離室e内に向かって、旋回に寄与しない方向に流出するので、その流出の瞬間には気水の「遠心分離」は行われないが、気水の「自然分離」は行われており、次いで落下するに従い旋回流開口部m1から噴出している旋回流に合流し、一緒に遠心分離が行われることとなる。従って、分流によって気水分離の性能が低下する恐れは無い。
なお、自吸水の分流流路qにおける流量調節手段11として、固定オリフィスを適用してもよい。当初は流量調節手段11に弁を適用して最適な流量を確定した上でこのオリフィスに代替させてもよいし、当初から何種類かのオリフィスを備えて適宜に取捨選択するという方法もある。
又、自吸水の分流流路qにおける最適流量が確定している場合、もしくは流量調節手段11の使用結果確定した場合には、特に流量調節手段11を設けずに分流流路qそのものに所定の断面積のものを選択してもよい。
小うず形室v1からの流路の自吸水分離室e内への開口部m1の巻き込みの方向については、図示例のような上から見た時計方向でもよいし、反時計方向を選択してもよい。
又、大うず形室v2からの流路の開口部m2についても、図示例のように、この流路開口部m2の巻き込み方向を、小うず形室v1からの流路の開口部m1の巻き込み方向と合致させてもよいし、あるいは反対方向を選択しても、巻き込み無しで該分離室eの中心方向に開口することを選択してもよいことは、実施例2の場合と同様である。
その他の構成及び作用は実施例2と同様である。
図15の(A)は本発明の実施例11を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図、(C)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例11は、小うず形室v1からの流路の自吸水分離室e内への開口部m1については時計方向、反時計方向いずれかの巻き込み方式を採る一方、大うず形室v2からの流路の開口部m2については、巻き込み無しで該分離室eの中心方向に開口するものである。
その他の構成及び作用は実施例10と同様である。
図16の(A)は本発明の実施例12を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるII−II線断面図である。
この実施例12は、自吸水分離室eが、筒径が一定でない形状に形成されたものである。本図においては、該分離室e下部の筒形状が上向きに開いた直線的なコーン状のものを例示しているが、これに限らず、曲線的な各種形状を選択してもよい。
なお、吐出流路hの縮径部をコーン状とした例も図示した。
その他の構成及び作用は実施例10,11と同様である。
図17の(A)は本発明の実施例13を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
この実施例13は、実施例10〜12のものにおいて運転条件の急激な変動がある場合などに、自吸旋回流による竜巻状空洞tの尾底部uが伸張して大うず形室v2に侵入するのを防止するための追加手段であり、その構成は、自吸水分離室eが有底筒状に形成され、その底部fの中心部近傍が、大うず形室v2からの流路の該分離室e内への開口部m2の断面下部gよりも低い位置となるよう形成されたものである。即ち、竜巻状空洞tの尾底部uが伸びた場合に着床する自吸水分離室底部fから、大うず形室向け流路開口部m2にかけて、尾底部uが乗り越えにくい段差(g−f)を設けることによって、竜巻状空洞tを自吸水分離室底部fに閉じ込めるもので、これにより、たとえ自吸作動中に竜巻状空洞tが伸びた場合でも、その尾底部uは、段差(g−f)を乗り越えて大うず形室v2へ侵入して行くことは起こりにくいので、高度な自吸作用を安定的に継続する。
なお、本装置の仕様条件によっては、この段差(g−f)は縮小してもよく、最終的に段差をゼロとした場合は、実施例10のものと同様の構成となる。
又、この実施例13においては、自吸水分離室eの上部に洗浄液注入口10を設けてもよいことも例示した。洗浄液注入口10の自吸水分離室e内への流入角度・流路形状は適宜選択してよいのであるが、該分離室eに接線方向から巻き込まれる流路形状に形成しておけば、洗浄液が該分離室e内を旋回しながら隅々まで良く行き渡るので、洗浄効果を向上させることができる。
更に、本実施例においては、洗浄液注入口10のより好ましい実施例として、小うず形室v1からの流路の開口部m1よりも高い位置で、かつ自吸水分離室e内で発生する自吸旋回流の旋回方向に対向する方向から洗浄液を注入する位置に設けられたものを例示した。この場合、洗浄液注入口10から洗浄液を注入すると、洗浄液は該分離室e内を舐めるようにくまなく洗浄しつつ旋回降下し、小うず形室v1からの噴出流路c1の開口部m1に至ると、そのまま該流路c1に侵入し、自吸作動時及び正規揚水時とは逆方向の流路を辿って該流路c1→小うず形室v1へと洗浄して行くので、洗浄効果を更に高めることができる。
その他の構成及び作用は実施例8,10と同様である。
図18の(A)は本発明の実施例14を示す自吸水分離室eの部分の断面図、(B)は(A)におけるI−I線断面図である。
この実施例14は、自吸水分離室eが、筒径が一定でない形状に形成されたものである。本図においては、該分離室e下部の筒形状が上向きに開いた直線的なコーン状のものを例示しているが、これに限らず、曲線的な各種形状を選択してもよい。
一方、この実施例14においては、自吸水分離室e内部を洗浄するための洗浄液注入口(実施例13における洗浄液注入口10)について、分流開口部rを兼ねさせるよう形成してもよいことについても例示した。
本実施例のように、自吸水分流の分流開口部rからの流出方向を、自吸旋回流の旋回を抑制する方向に設定すれば、実施例13の洗浄液注入口10と兼用にできることとなり、好都合である。
前述の実施例10〜13においては、自吸水分流を分流開口部rから単純に放流して旋回流の旋回には寄与させないことによって、旋回流を適度に緩和したものであるが、更に緩和の度合いを深めたい場合には、この実施例のように自吸水分流を旋回流に対する逆流方向から放流する方法が有効である。
分流開口部rを洗浄液注入口として用いる場合は、分流流路qの流量調節手段11は閉じる一方、弁30を開いて、洗浄液供給元からの洗浄液を弁30経由で注入すると、洗浄液は自吸水分離室e内を舐めるようにくまなく洗浄しつつ旋回降下し、小うず形室v1からの噴出流路c1の開口部m1に至ると、そのまま該流路c1に侵入し、自吸作動時及び正規揚水時とは逆方向の流路を辿って該流路c1→小うず形室v1へと洗浄して行くので、洗浄効果を更に高めることができる。
通常のポンプ運転においては、この弁30は閉じておけばよい。
その他の構成及び作用は実施例13と同様である。
図19は本発明の実施例15を示す縦断面図である。
この実施例15は、軸封部7近傍に設けられた洗浄液注入口9が、ケーシング1の内周部1a付近又は自吸水分離室e付近に連通可能にされたものである。
洗浄液注入口9のケーシング1内への流入角度・流路形状は適宜選択してよいのであるが、本実施例においては、洗浄液がケーシング1の軸封部7のある室内を旋回しながら隅々まで良く行き渡るように、該室内に接線方向から巻き込まれる流路形状に形成されたものが例示されている。
この洗浄液注入口9は、洗浄液の供給元と接続すればよい訳であるが、より自動化・省力化を進める方法として、洗浄液注入口9がケーシング1の軸封部7近傍という低圧部に臨んで設けられていることを利用して、この洗浄液注入口9を、羽根車4外周部からケーシング内周部1aにかけての部位あるいは自吸水分離室eから吐出流路hにかけての部位のような高圧部に連通させることにより、洗浄液を自動的に循環させるという方法がある。この場合、定置洗浄運転をすれば、ポンプ内の加圧された洗浄液の一部が、圧力差により洗浄液注入口9経由で軸封部7近傍に注入され、その洗浄液は羽根車4により再び加圧されてケーシング内周部1a付近及び自吸水分離室e付近に達し、この繰返しにより自動的にケーシング1内部洗浄用の循環流が発生することとなるので、定置洗浄の効果をより高めることができる。
従って、洗浄液注入口9の接続先としては、ケーシング内周部1a付近、自吸水分離室e付近、あるいは別個の洗浄液供給元のいずれかを選択してよいが、説明の便宜上、それら配管例を一纏めに図示したものが図19である。図中、ケーシング1の頂部近辺に、エア抜き兼用ともなる呼び水注水用開口14を設けて、それに配管21を接続し、又、洗浄液注入口9には洗浄液供給用の配管22を接続し、吐出流路hには吐出配管13を接続し、それら配管13,21,22には弁24,25,26,27,28を配設しておく。そして、使用時に適宜に連通させたい箇所の弁のみを開弁し、それ以外は閉鎖しておく。例えば、ケーシング内周部1a付近と連通させる場合は弁25,27のみを開弁し、自吸水分離室e(吐出流路h)付近と連通させる場合は弁24,27のみを開弁し、別個の洗浄液供給元と連通させる場合は弁28,27のみを開弁すればよい。これら洗浄用配管系の全てを備えてもよいし、実際に使用する洗浄用配管系のみを備えてもよいことは勿論である。
なお、開口14は、点検時のエア抜きとしても利用できる他、ポンプ据え付け時のみ必要となる呼び水の注水口としても利用できるので、その先端に呼水漏斗15を設けたものを図示した。
その他の構成及び作用は前述の各実施例と同様である。
図20は本発明の実施例16を示す縦断面図である。
この実施例16は、揚液の吸込流路が、羽根車4から見て駆動機(図示は省略)の側に配置されるポンプ構造に構成されたものである。
この場合は、吐出配管のみならず吸込配管もケーシング1に装着されており、前述の各実施例におけるようなポンプ分解時の吸込側の配管の取り外しは不要であり、ポンプ分解時には、吸込カバー3を外すのみで内部が露出するので、分解点検作業が極めて楽になる。
又、構造上、入口流路aが広く、特に入口流路aが上向きの場合には、自吸水の貯留スペースが潤沢となるので、吸込側での自吸水貯留槽を別途用意する必要がないのみならず、後述のような逆U字状の配管、即ち揚液吸込配管の最頂部における管路断面下部が、羽根車4の上端付近又はそれよりも高い位置となるような貯留用配管さえも不要となるので、据付け、維持管理が楽になるという利点がある。
なお、本実施例においては、軸封部7は入口流路aに臨んでいるので、前述の各実施例におけるような洗浄液注入口9を別途に設ける必要はないが、その代わりに吸込カバー3の中央部付近で揚液や洗浄液の滞留があり得るので、定置洗浄運転のときに、ポンプ内の加圧された洗浄液の一部が吸込カバー3の中央部付近に注入されて、内部洗浄用の循環流が自動的に発生するようにして、定置洗浄の効果をより高めるべく、羽根車4の外周部近辺の部位から吸込カバー3の中央部付近の部位との間に弁29付きの配管23を設けた例も図示した。
その他の構成及び作用は前述の各実施例と同様である。
図21は本発明の実施例17を示す要部断面図である。
この実施例17は、自吸作動に必要となる自吸水を自動的に貯留する手段の一例を示したもので、本ポンプ装置の揚液吸込配管31の一部を持上げた曲管とし、その最頂部における管路断面下部iが、羽根車4の上端付近又はそれよりも高い位置となるよう配管したものである。
これにより、本ポンプ装置の自吸作動時における貯留水(自吸水)の所要水位を確保し、運転停止時の自吸水のポンプ吸込口側からの逸流を防止することができる。
なお、吸込配管31の途中又は管端に、揚液の貯留性能の向上のための逆流防止弁32や目詰まり防止のためのストレーナー33等を更に設けてもよいことを例示した。
又、羽根車4について、軸スラストの低減と洗浄性の向上のために、オープン羽根形式としたものを例示した。
その他の構成及び作用は前述の各実施例と同様である。
次に、各実施例に共通の技術事項について説明する。
ケーシング1と自吸水分離室eの分割継合部d1,d2については、各図に図示した箇所に限らず、適宜の箇所を選択してよい。分割数についても、分解及び洗浄の上で問題がなければより多くの箇所での分割をしてもよい。
羽根車4の形状については、ノンクロッグ型、オープン型、セミオープン型、クローズド型など、種々公知の形状が適用でき、又、側板(シュラウド)付きの場合でも、適宜に前後面を連通させる連通路や切り欠きを設けるなどしてよく、更に羽根5のタイプについても、種々公知のものが適用でき、又、側板(シュラウド)の裏側に裏羽根を形成してもよい。
自吸水分離室eの構成と作用効果は、各実施例にあるポンプ形式以外の形式、例えば斜流ポンプ、軸流ポンプ、渦流ポンプ等の形式においても適用できるものである。
回転軸6を回転させる原動機については、使用条件に応じて適宜選択してよい。例えば、本装置を水中モーターと一体構造にしてそのモーターの回転軸を本装置の回転軸6としてそのまま用いる方法をとれば、本装置の軸受部8は不要となってコンパクトになる上、洗浄時のモーター防水対策も不要となり、更には、本装置をモーターと共に液中に沈めて設置することも可能となる。
本装置のポンプとしての性能(揚程、吐出量など)を更に向上させる方法として、ケーシング及び羽根車を多段構造としてもよいし、本装置を複数台連結配管して直列運転あるいは並列運転をしてもよい。
その他、本発明の趣旨の範囲内で、その構成要素の個数、配置、組合わせを変更したり、従来技術手段を追加するなど、種々設計変更可能であり、更に素材材質も適宜選択可能であり、本発明を前記の各実施例に限定するものではない。
本発明の装置は、従来技術の課題を解決して、簡潔な構成で安定的かつ確実に作動し、仕様液質に制約を受けたり目詰まりを起こすこともなく、特に食品や純水、化学品、医薬品等の清浄液や高純度液を取り扱うプロセスの自動運転装置に適用されて、高い自吸性能と揚水性能を発揮すると共に、サニタリー仕様を満足できる定置洗浄や分解洗浄が容易に行える構造も備え、そして多様な液質にも対応できる、高性能で取扱い容易な自吸式遠心ポンプ装置を得たものであり、その実施効果は極めて大きい。
1 ケーシング
1a ケーシング内周部
2a 小うず形室の画成部材
2b 大うず形室の画成部材
3 吸込カバー
4 羽根車
5 羽根
6 回転軸
7 軸封部
8 軸受部
9 洗浄液注入口
10 洗浄液注入口
11 流量調節手段
12 ドレン
13 吐出配管
14 開口
15 呼水漏斗
21,22,23 配管
24,25,26,27,28,29 弁
30 弁
31 吸込配管
32 逆流防止弁
33 ストレーナー
41 逆向き螺旋状案内
a 入口流路
v1 小うず形室
v2 大うず形室
s1 小うず形室の始まる部位の間隙
s2 大うず形室の始まる部位の間隙
c1 小うず形室の噴出流路
c2 大うず形室の噴出流路
d1 小うず形室からの流路の分割継合部
d2 大うず形室からの流路の分割継合部
m1 小うず形室からの流路の自吸水分離室内への開口部
m2 大うず形室からの流路の自吸水分離室内への開口部
e 自吸水分離室
f 自吸水分離室底部
g 大うず形室からの流路の開口部の断面下部
h 吐出流路
i 吸込配管最頂部の管路断面下部
p 自吸水の流路分岐部
q 自吸水の分流流路
r 自吸水分離室内への分流開口部
t 竜巻状空洞
u 竜巻状空洞の尾底部

Claims (15)

  1. ポンプのケーシング内に大小2個のうず形室を形成させ、該うず形室の始まる部位と羽根車の外周部との間隙について、小うず形室との間隙を大うず形室との間隙より大きくすることにより、自吸作動時に、小うず形室から大うず形室へ向かって自吸水循環流を発生させ、大うず形室のディフューザー部が上向きの筒状になって形成された自吸水分離室に対して、小うず形室からの自吸水循環流を誘導流出させて、該自吸水分離室内で気水分離を行わせる自吸式遠心ポンプ装置において、
    前記ケーシングの内周部は、前記羽根車の外周部と所定の間隔を持つ同心円状に形成され、該ケーシング内周部と羽根車外周部との間の円環状空間に、該ケーシング内周部から羽根車外周部近傍に向けて張り出す画成部材が配設されることによって、前記小うず形室と大うず形室とが形成され、
    前記小うず形室と大うず形室の各々から前記自吸水分離室に至る各々の流路は、その途中が継合可能に分割されることによって、該自吸水分離室が前記ケーシングに対して着脱可能に構成されたことを特徴とする、自吸式遠心ポンプ装置。
  2. 前記小うず形室からの自吸水循環流を、前記自吸水分離室に対してほぼ接線方向から巻き込まれる形状に形成された旋回流開口部から自吸水分離室内に流出させて、気水遠心分離のための旋回流を発生させることを特徴とする、請求項1に記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  3. 前記大うず形室からの流路の前記自吸水分離室内への開口部が、該自吸水分離室に対してほぼ接線方向から巻き込まれる形状に形成されたことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  4. 前記自吸水分離室が有底筒状に形成され、その筒底中心部近傍が、前記大うず形室からの流路の該自吸水分離室内への開口部の断面下部よりも低い位置となるよう形成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  5. 前記自吸水分離室が、狭隘部、ガイド、邪魔板、突起を含む凹凸状の内壁を有しない室を構成するよう形成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  6. 前記小うず形室からの自吸水循環流を、前記旋回流開口部に向かう途中で分流し、その分流を、該旋回流開口部付近の高さ又はそれよりも高い位置に別途に設けられた分流開口部から自吸水分離室内に流出させることを特徴とする、請求項2〜請求項5のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  7. 前記小うず形室からの自吸水の分流が、流量調節可能にされたことを特徴とする、請求項6に記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  8. 前記分流開口部から自吸水分離室内に流出する自吸水分流の流出方向が、前記旋回流開口部から自吸水分離室内に流出する自吸水旋回流の旋回を抑制する方向に設定されたことを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  9. 前記自吸水分離室が、筒径が一定でない形状に形成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  10. 前記自吸水分離室からの吐出流路中に、縮径部が設けられたことを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  11. 前記自吸水分離室の上部に、洗浄液注入口が設けられたことを特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  12. 前記羽根車の回転軸が貫通する前記ケーシングの軸封部近傍に、洗浄液注入口が設けられたことを特徴とする、請求項1〜請求項11のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  13. 前記軸封部近傍に設けられた洗浄液注入口が、前記ケーシング内周部付近又は前記自吸水分離室付近に連通可能にされたことを特徴とする、請求項12に記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  14. 前記ポンプ装置の揚液吸込流路が、前記羽根車の駆動機側に配置されるポンプ構造に構成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項13のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
  15. 前記ポンプ装置の揚液吸込配管の最頂部における管路断面下部が、前記羽根車の上端付近又はそれよりも高い位置となるよう配管されたことを特徴とする、請求項1〜請求項14のいずれかに記載の自吸式遠心ポンプ装置。
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