JPWO2013018788A1 - 振動子および振動ジャイロ - Google Patents

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Abstract

小型化しても共振周波数を効果的に低くすることができる振動子と、その振動子を用いて角速度を高い感度で検出することができる振動ジャイロとを実現する。振動子(1)は、第1および第2の円弧状梁部(2A,2B)と、基端側錘部(3)と、基端側錘部用連結部(6A)を備える。第1および第2の円弧状梁部(2A,2B)は、X軸正方向の端部がY軸方向に互いに間隔を隔てて対向し、X軸負方向の端部が互いに連結されている。基端側錘部(3)は、第1および第2の円弧状梁部(2A,2B)の間に配置されている。基端側錘部用連結部(6A)は、第1の円弧状梁部(2A)と第2の円弧状梁部(2B)との連結部分からX軸正方向に延びるように設けられていて、基端側錘部(3)に連結されている。

Description

この発明は、主面で面内振動する振動モードと主面に垂直な方向に面外振動する振動モードとを有する振動子と、2つの振動モードのそれぞれの振動方向に対して垂直な回転軸回りで振動子に加わる角速度を検出する振動ジャイロと、に関する。
角速度を検出する振動ジャイロは、回転軸に直交する駆動軸に沿って振動する第1の振動モード(駆動振動モード)と、回転軸および駆動軸に直交する検出軸に沿って振動する第2の振動モード(検出振動モード)と、を有する振動子を備えている。駆動振動モードで振動する振動子が回転軸回りに回転すると、振動子には検出軸に沿ったコリオリの力が加わる。コリオリの力が加わると、振動子は検出振動モードで振動する。検出振動モードの振動振幅は、回転運動の角速度の大きさ、すなわち、回転運動の角速度により生じるコリオリの力の大きさに応じたものになる。このため、検出振動モードの振動振幅を検出することで、回転運動の角速度を検出することができる。
振動ジャイロに利用される振動子の構造は、さまざまである。ある種の振動子は、2つの片持ち梁を備える音叉型振動子として構成される(特許文献1参照。)。
図1(A)は、従来の音叉型振動子を備える振動ジャイロ111の平面図であり、図1(B)は部分断面図である。
振動ジャイロ111は、音叉型振動子である振動子101を備えている。振動子101は、脚部101A,101Bと、支持部101Cと、基台部101Dとを備えている。脚部101A,101Bは、それぞれミアンダ形状に形成されている。脚部101A,101Bの一端側は、基台部101Dに連結されており、固定端となっている。脚部101A,101Bの他端側は、自由端となっている。支持部101Cは、脚部101A,101Bの間に配置されており、基台部101Dから脚部101A,101Bと同じ方向に延びるように形成されている。振動子101は、誘電体膜102と、圧電体膜103と、電極膜104と、基板105と、共通電極106とにより構成されている。誘電体膜102は、基板105の上面に形成されている。圧電体膜103は、誘電体膜102の上面に形成されている。電極膜104は、圧電体膜103の上面に形成されている。共通電極106は、基板105の下面に形成されており、グランドに接続される。振動子101は、支持部101Cにおいて図示しない支持基板に支持されている。
電極膜104は、電極104A〜104Cを備えている。電極104Aは、脚部101A,101Bと支持部101Cとのそれぞれに沿う線路状の部分と、これらの線路状の部分に接続されており、基台部101Dに形成された部分とを有する。電極104Bは、脚部101Aの自由端である端部から、基台部101D上を経由して、支持部101Cの端部に至るように線路状に形成されている。電極104Cは、脚部101Bの自由端である端部から、基台部101D上を経由して、支持部101Cの端部に至るように線路状に形成されている。
電極104A〜104C、共通電極106、および圧電体膜103は、電気機械変換素子を構成している。振動子101では、脚部101A,101Bの自由端である端部が離れたり近づいたりするようにして、開閉するような振動が励振される。振動ジャイロ111では、このような振動モードが駆動振動モードとして用いられている。振動子101では、脚部101A,101Bが厚み方向に屈曲振動する振動が励振される。振動ジャイロ111では、このような振動モードが検出振動モードとして用いられている。振動ジャイロ111は、駆動振動モードで振動している状態で、脚部101A,101Bに平行な軸を中心として振動ジャイロ111に角速度が加わると、コリオリの力によって振動子101が検出振動モードで振動することを利用して、角速度を検出する。
振動ジャイロでは、角速度の検出感度が高いことが望まれている。一般に、音叉型振動子を用いた振動ジャイロで角速度の検出感度を高めるためには、振動子の共振周波数を適切に設定する必要がある。音叉型振動子の共振周波数は脚部(梁)の長さの二乗に反比例するため、音叉型振動子を小型化した場合には共振周波数が著しく高くなってしまう。そして、共振周波数が高くなるに従って検出感度が低くなることになる。そこで、上記した振動ジャイロ111では、脚部101A,101Bをミアンダ形状とすることにより、振動子101を小型化しても脚部(梁)を長く保つことができ、振動子101の共振周波数が高くなることを防いでいる。
ここで、振動子の共振周波数と角速度の検出感度との関係について説明する。
角速度の検出感度は、振動子に加わるコリオリの力の最大値と、コリオリの力1N(ニュートン)当たりに出力される検出電圧(以下、検出効率と称する。)との積に比例する値として表すことができる。コリオリの力の最大値は、振動子の質量と、駆動振動モードでの振動子の変位の最大速度と、振動子に加わる角速度との積として表すことができる。したがって、角速度の検出感度は、検出効率と、振動子の質量と、駆動振動モードでの振動子の変位の最大速度との積に比例する値として表すことができる。
これらの検出効率や、振動子の質量、駆動振動モードでの振動子の変位の最大速度などは、検出感度に対してだけでなく、振動子の厚み、幅寸法、剛性、共振モードおよびその共振周波数に対しても相関を持つことになる。
近年、振動ジャイロの小型化が強く求められている。一般に、振動子が小さくなると、振動子の共振周波数が高くなる。このため、小さな振動子を有する振動ジャイロをデジタルカメラなどに搭載したとき、振動子の共振周波数と手ブレの周波数との差が大きくなってしまう。そのため、手ブレなどに対する感度が低くなることがある。
そこで、振動子を特定の構造にしたり、振動子を特定の振動モードで振動するようにしたりすることで、振動子が小さくても、振動子の共振周波数が高くなることを防ぐことができる。
さらに、振動ジャイロのドリフト特性を改善するためには、駆動振動モードと検出振動モードとの両方において、共通のノードを有する必要がある。
共通のノードで振動子を支持することにより、振動子を支持する支持部からの振動の漏れや外部からの不要な振動の伝搬を防ぐことができ、良好なドリフト特性を得ることができる。
国際公開第2008/010336号公報
上記したミアンダ形状の脚部101A,101Bを備える振動子101では、脚部101A,101Bの基台部101Dに連結されている側の端部が固定端であるため、剛性の高い基台部101Dを設ける必要がある。そのため、基台部101Dは振動子101の面積の大きな割合を占めることになり、振動子101を小さくするために脚部101A,101Bをミアンダ形状にしても、基台部101Dにより振動子101の共振周波数を低くする効果は限定的なものにならざるを得なかった。
そこで本発明は、小さくしても共振周波数を効果的に低くすることができる振動子と、その振動子を用いて角速度を高い感度で検出することができる振動ジャイロとの実現を目的とする。
この発明の振動子は、第1の円弧状梁部と、第2の円弧状梁部と、基端側錘部と、基端側錘部用連結部とを備える。第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部とは、第1の軸方向の一方側の端部が第1の軸方向に対して直交する第2の軸方向に互いに間隔を隔てて対向し、第1の軸方向の他方側の端部が互いに連結されている。基端側錘部は、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との間に配置されている。基端側錘部用連結部は、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との連結部分から第1の軸方向に延びるように設けられていて、基端側錘部に連結されている。
この発明の振動子は、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との第1の軸方向の一方側の端部の間隔が変化する面内振動モードと、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部とが第1の軸方向および第2の軸方向に直交する第3の軸方向に交互に撓む面外振動モードとを有する。
第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部とが円弧状であるために、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との連結部分では、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部とが、それぞれ第2の軸方向に沿うように連結されていることになる。したがって、従来の振動子のように基台部を設けなくても第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との連結部分が実質的な固定端となる。このため、従来の振動子で設けていた基台部を省くことができ、従来の振動子よりも基台部の分だけ面積を小さくすることができる。このため、従来の振動子と同様な面積であっても、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との長さ寸法を大きくすることができ、面内振動モードの共振周波数と面外振動モードの共振周波数とを低くすることができる。
その上、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との連結部分が振動のノードとなり、その連結部分に、第1の軸方向に延びるように設けられている基端側錘部用連結部を介して基端側錘部を連結するので、基端側錘部用連結部や基端側錘部も振動のノードとなる。したがって、振動のノードとなる領域の面積が大きくなることにより、振動子の支持や配線の形成が容易となる。さらには、基端側錘部により、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との連結部分に質量が付加されるので、連結部分が振動し難くなり、連結部分を支持した際、振動の漏れを効果的に抑制できる。
上述の振動子は、第1の先端側錘部と第2の先端側錘部とを備えると好適である。第1の先端側錘部は、第1の円弧状梁部の第1の軸方向の一方側の端部に連結されている。第2の先端側錘部は、第2の円弧状梁部の第1の軸方向の一方側の端部に連結されている。
この構成では、第1の先端側錘部と第2の先端側錘部とが、第1の円弧状梁部および第2の円弧状梁部の第1の軸方向の一方側の端部に質量を付加するので、第1の軸回りの角速度によって面内振動モードで振動する振動子に加わるコリオリの力をより大きなものにすることができる。
上述の振動子は、支持部用連結部と、支持部とを備えると好適である。支持部用連結部は、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との連結部分から、基端側錘部用連結部とは逆方向に延びるように設けられている。支持部は、支持部用連結部に連結されている。
また、上述の振動子は、支持部が、第1の円弧状梁部および第2の円弧状梁部を囲むように配置されていると好適である。
これらの構成では、支持部用連結部や支持部も振動のノードとなる。したがって、振動のノードとなる領域の面積が大きくなることにより、振動子の支持や配線の形成が容易となる。さらには、支持部用連結部と支持部とにより、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との連結部分に質量が付加されるので、連結部分が振動し難くなり、連結部分を支持した際、振動の漏れをさらに抑制できる。
上述の振動子は、先端側支持部を備えると好適である。先端側支持部は、基端側錘部の第1の軸方向の端部から第1の軸方向に延びるように設けられて支持部に連結されている。
この構成では、基端側錘部用連結部と先端側支持部とによって基端側錘部を支持するため、振動体の機械的な強度が増す。
上述の振動子の支持部は、内周が第1の円弧状梁部および第2の円弧状梁部に沿うように構成されていると好適である。
また、上述の振動子の支持部は、第1の円弧状梁部および第2の円弧状梁部よりも、第1の軸および第2の軸に直交する第3の軸方向の寸法が大きいと好適である。
これらの構成では、支持部の質量が大きくなるため、支持部からの振動の漏れさらに抑制できる。
この発明の振動ジャイロは、上述の振動子と、振動子が第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との第1の軸方向の一方側の端部の間隔が変化する面内振動モードで振動するように振動子を駆動する駆動部と、面内振動モードで振動する振動子に、第1の軸回りの角速度によって振動子に加わるコリオリの力による、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部とが第3の軸方向に交互に撓む面外振動モードの振動を検出する検出部と、を備えると好適である。
この構成では、小さな振動子を用いながらも振動子の共振周波数を低くすることができ、角速度の検出感度を高めることが可能になる。振動子における振動のノードとなる領域の面積が大きいために、振動子の支持や配線が容易となる。さらには、振動のノードとなる領域で振動子を支持することにより、振動の漏れや外部からの不要な振動の伝搬を防いで、角速度の検出感度を高めることができる。
上述の振動ジャイロの振動子は、シリコン基板からなり、駆動部および検出部は、圧電体膜と、グランド電極と、駆動電極または検出電極とを備えると好適である。
この構成では、振動子が駆動部や検出部から独立した構成となる。したがって、振動子の形状を、理想的な振動モードとなる形状にすることができ、角速度の検出感度を高められる。また、振動子は、シリコン基板に対する半導体微細加工により高い形状精度を実現できる。また、圧電体膜や電極は、薄膜微細加工プロセスで形成できる。
上述の振動ジャイロの圧電体膜と、グランド電極と、駆動電極と、検出電極とは、振動子の1つの面のみに設けられていると好適である。
この構成では、半導体微細加工プロセスと薄膜微細加工プロセスとを順に実施することで実現でき、製造工程を簡易化できる。
上述の振動ジャイロの駆動部および検出部は、浮き電極を備える構成であると好適である。駆動電極または検出電極とは、圧電体膜を介して浮き電極に対向するように設けられている。
この構成では、圧電体膜に加わる電界を大きくすることにより、圧電体膜の変形量を大きくして、角速度の検出感度を高めることができる。また、浮き電極に接続される配線を設ける必要が無いので、配線を設けるためにシリコン基板や圧電体膜を加工する必要が無く、製造工程を簡易化できる。
上述の振動ジャイロの駆動電極は、圧電体膜を介してグランド電極に対向するように設けられている第1の駆動電極と、圧電体膜を介してグランド電極に対向し、第1の駆動電極と隣接して設けられている第2の駆動電極とを有すると好適である。
この構成では、第1の駆動電極と第2の駆動電極とに逆極性の駆動電圧が印加されることにより、単一の極性の駆動電圧のみが印加される場合に比較して、圧電体膜に加わる電界の強さを2倍にできる。第1の駆動電極と第2の駆動電極とに印加される駆動電圧の電圧極性を変更することにより圧電体膜に加わる電界の向きを変更できるので、圧電体膜の分極方向を逆にした場合と同様の変形を容易に実現できる。
この発明によれば、従来の振動子で設けていた基台部を省くことができ、従来の振動子よりも基台部の分だけ面積を小さくすることができる。従来の振動子と同様な面積であっても、第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との長さ寸法を大きくすることができ、面内振動モードの共振周波数と面外振動モードの共振周波数とを低くすることができるので、角速度の検出感度の高い振動ジャイロを実現することができる。その上、基端側錘部用連結部と基端側錘部とを設けることで振動のノードとなる領域の面積が増すことになり、振動ジャイロにおいて振動子の支持や配線の形成が容易となる。また、基端側錘部用連結部と基端側錘部とを設けることで第1の円弧状梁部と第2の円弧状梁部との連結部分に質量が付加されるので、連結部分が振動し難くなり、連結部分を支持した際、振動の漏れを効果的に抑制できる。
従来の振動子を備える振動ジャイロの構成を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動子の構成を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動子の振動モードを説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動ジャイロの構成を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る振動ジャイロの構成を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係る振動ジャイロの構成を説明する図である。 本発明の第4の実施形態に係る振動ジャイロの構成を説明する図である。 本発明の第5の実施形態に係る振動ジャイロの構成を説明する図である。 本発明の第6の実施形態に係る振動ジャイロの構成を説明する図である。 本発明の第7の実施形態に係る振動ジャイロの構成を説明する図である。 本発明の第8の実施形態に係る振動ジャイロの構成を説明する図である。
以下の説明では、振動ジャイロの回転軸を直交座標系のX軸とし、振動ジャイロの駆動軸をY軸とし、振動ジャイロの検出軸をZ軸とする。
《第1の実施形態》
図2は、本発明の第1の実施形態に係る振動子1の平面図(X−Y面平面図)である。
振動子1は、シリコン基板からなる。振動子1は、第1の円弧状梁部2Aと、第2の円弧状梁部2Bと、基端側錘部3と、第1の先端側錘部4Aと、第2の先端側錘部4Bと、支持部5と、連結部6A〜6Dとを備えている。振動子1は半導体微細加工技術を利用して形成されているため、振動子1のX−Y面におけるX軸を対称軸とした形状対称性が極めて高い。
第1および第2の円弧状梁部2A,2Bは、それぞれ平面視で円弧状の片持ち梁である。第1および第2の円弧状梁部2A,2Bは、X軸負方向の端部(以下、下端と称する。)において互いに連結されており、開口部を有するリング状部材を構成している。第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2BとのそれぞれのX軸正方向の端部(以下、上端と称する。)はY軸方向に互いに間隔を隔てて対向しており、当該間隔がリング状部材の開口部を形成している。
基端側錘部3は、平面視で下端側の一辺が円弧状の概略矩形状である。基端側錘部3は、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの間に配置されている。すなわち、基端側錘部3は、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bからなるリング状部材の内側に配置されている。基端側錘部3の下端側は、連結部6Aを介して第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に連結されている。
第1および第2の先端側錘部4A,4Bは、それぞれ平面視で扇状である。第1および第2の先端側錘部4A,4Bは、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの間に配置されている。すなわち、第1および第2の先端側錘部4A,4Bは、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bからなるリング状部材の内側に配置されている。第1の先端側錘部4Aの上端側は、連結部6Bを介して第1の円弧状梁部2Aの上端に連結されている。第2の先端側錘部4Bの上端側は、連結部6Cを介して第2の円弧状梁部2Bの上端に連結されている。
支持部5は、平面視で矩形状である。支持部5は、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分を介して、基端側錘部3と対向するように配置されている。すなわち、支持部5は、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bからなるリング状部材の外側に配置されている。支持部5の上端側は、連結部6Dを介して第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に連結されている。第1および第2の円弧状梁部2A,2Bは、支持部5により振動可能に支持されている。連結部6Aは、基端側錘部用連結部である。連結部6Bは、先端側錘部用連結部である。連結部6Cは、先端側錘部用連結部である。連結部6Dは、支持部用連結部である。
図3(A)は、振動子1の面内振動モードについて説明する図である。振動子1の面内振動モードは、連結部6A,6Dの中心を通り、X軸に平行な軸を対称軸として、振動子1が振動子1の主面(X−Y面)内で振動する振動モードである。振動子1の面内振動モードでは、第1の円弧状梁部2Aの上端側および第1の先端側錘部4Aと、第2の円弧状梁部2Bの上端側および第2の先端側錘部4Bとの間隔が変化するように振動子1が振動する。第1および第2の円弧状梁部2A,2Bの下端側、基端側錘部3、支持部5、および連結部6A,6Dが振動のノードとなる。より詳細には、第1の円弧状梁部2Aの上端側および第1の先端側錘部4Aと、第2の円弧状梁部2Bの上端側および第2の先端側錘部4Bとが、Y軸に沿って往復するように、対称軸に対して線対称に振動する。
図3(B)は、振動子1の面外振動モードについて説明する図である。振動子1の面外振動モードは、連結部6A,6Dの中心を通り、X軸に平行な軸を対称軸として、振動子1が振動子1の主面(X−Y面)外で振動する振動モードである。振動子1の面外振動モードでは、第1の円弧状梁部2Aの上端側および第1の先端側錘部4Aと、第2の円弧状梁部2Bの上端側および第2の先端側錘部4Bとが、Z軸に沿って交互に撓むように振動子1が振動する。第1および第2の円弧状梁部2A,2Bの下端側、基端側錘部3、支持部5、および連結部6A,6Dを含む、連結部6A,6Dの中心を通り、X軸に平行な軸の近傍の領域が振動のノードとなる。より詳細には、第1の円弧状梁部2Aの上端側および第1の先端側錘部4Aと、第2の円弧状梁部2Bの上端側および第2の先端側錘部4Bとが、Z軸に沿って往復するように、対称軸に対して線対称に振動する。
第1の円弧状梁部2Aおよび第1の先端側錘部4Aと、第2の円弧状梁部2Bおよび第2の先端側錘部4Bとは、上記した面内振動モードでの振動方向と面外振動モードでの振動方向とが90°ずれている。したがって、これらの面内振動モードと面外振動モードとの共振周波数を略一致させることで、これらの振動モードを振動ジャイロにおける駆動振動モードと検出振動モードとして利用することができる。
次に、第1の実施形態に係る振動子1を用いた振動ジャイロ11の構成例について説明する。図4(A)は、振動ジャイロ11の平面図(X−Y面平面図)である。図4(B)は、図4(A)中にB−B’で示す位置での振動ジャイロ11の部分拡大断面図である。振動ジャイロ11は、振動子1と、浮き電極12と、圧電体膜13と、駆動電極14と、検出電極15A、15Bと、グランド電極16と、基板17とを備えている。
浮き電極12は、基板17の上面に設けられている。圧電体膜13は、窒化アルミニウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ニオブ酸カリウムナトリウム、酸化亜鉛などのいずれかの圧電材料からなる薄膜であり、浮き電極12と基板17とを覆うように設けられている。駆動電極14と、検出電極15A、15Bと、グランド電極16とは、圧電体膜13の上面に設けられている。基板17は、シリコン基板からなる。
駆動電極14は、支持部5に設けられた外部接続用のパッドから、連結部6Dと、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分と、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bとに、線路状に延びるように設けられている。検出電極15Aは、支持部5に設けられた外部接続用のパッドから、連結部6Dと、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分と、第1の円弧状梁部2Aとに、線路状に延びるように設けられている。検出電極15Bは、支持部5に設けられた外部接続用のパッドから、連結部6Dと、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分と、第2の円弧状梁部2Bとに、線路状に延びるように設けられている。
グランド電極16は、支持部5に設けられており、互いに接続された2つの外部接続用のパッドから、連結部6Dと、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分と、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bとに、線路状に延びるように設けられている。
駆動電極14は、浮き電極12と、圧電体膜13と、グランド電極16とともに、駆動部として機能する電気機械変換素子を構成している。検出電極15A,15Bは、浮き電極12と、圧電体膜13と、グランド電極16とともに、検出部として機能する電気機械変換素子を構成している。
駆動電極14は、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bの主面で検出電極15A,15Bやグランド電極16よりも内周側に設けられている。このため、駆動電極14に交番電圧を印加すると、振動子1は図3(A)で示した面内振動モードで振動する。すなわち、振動ジャイロ11は、振動子1の面内振動モードを駆動振動モードとして用いる。
振動ジャイロ11において、振動子1が駆動振動モードで振動している状態で、振動子1に回転軸であるX軸回りの角速度が加わると、回転軸および振動子1の駆動振動モードでの振動方向に対して直交する方向にコリオリの力が加わる。コリオリの力により、振動子1は、図3(B)で示した面外振動モードで振動する。すなわち、振動ジャイロ11は、振動子1の面外振動モードを検出振動モードとして用いる。検出振動モードの振動は、振動子1に加わる角速度の大きさ、すなわち、角速度により生じるコリオリの力の大きさに応じた振幅となる。すると、連結部6A,6Dの中心を通り、X軸に平行な軸を対称軸として、第1の円弧状梁部2Aの上端側および第1の先端側錘部4AがZ軸の一方側に動く際に、第2の円弧状梁部2Bの上端側および第2の先端側錘部4BがZ軸の他方側に動き、逆に、第1の円弧状梁部2Aの上端側および第1の先端側錘部4AがZ軸の他方側に動く際に、第2の円弧状梁部2Bの上端側および第2の先端側錘部4BがZ軸の一方側に動くように振動する。すなわち、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2BとはX−Y面に対してZ軸方向の変位が反対称となるように振動し、検出電極15A,15Bに逆位相の検出電圧が発生する。検出電極15A,15Bそれぞれで発生した検出電圧を後段の回路で差動増幅すると、逆位相の検出電圧は加算される。したがって、検出振動モードによる振動の振幅に応じた出力を得るように検出回路を構成することができる。
また、検出電極15Aは、第1の円弧状梁部2Aの上面に設けられている。検出電極15Bは、第2の円弧状梁部2Bの上面に設けられている。このため、振動子1が駆動振動モードである図3(A)で示した面内振動モードで振動すると、連結部6A,6Dの中心を通り、X軸に平行な軸を対称軸として、第1の円弧状梁部2Aの上端側および第1の先端側錘部4Aが対称軸から離れる際に、第2の円弧状梁部2Bの上端側および第2の先端側錘部4Bも対称軸から離れ、逆に、第1の円弧状梁部2Aの上端側および第1の先端側錘部4Aが対称軸に近づく際に、第2の円弧状梁部2Bの上端側および第2の先端側錘部4Bも対称軸に近づくように振動する。すなわち、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとは対称軸に対して線対称に振動し、検出電極15A,15Bに同位相の検出電圧が発生する。検出電極15A,15Bそれぞれで発生した検出電圧を後段の回路で差動増幅すると、同位相の検出電圧は互いに打ち消し合う。したがって、駆動振動モードの振動を検出しないように検出回路を構成することができる。
以上のように、本実施形態の振動ジャイロ11では、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bは円弧状であるため、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bの長さをX軸方向の振動子1の寸法よりも長くすることができる。したがって、上記した駆動振動モードと検出振動モードとの共振周波数が高くなることを防ぎながら、振動子1を小さくすることができる。また、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bの下端同士を連結することにより、特許文献1に記載の基台部のような構成を不要にすることができ、この点も振動子1を小さくすることに貢献する。
第1の先端側錘部4Aを第1の円弧状梁部2Aの上端側に設け、第2の先端側錘部4Bを第2の円弧状梁部2Bの上端側に設けているために、振動子1が上記した駆動振動モードで振動している状態で振動子1に回転軸であるX軸回りの角速度が加わる場合に発生するコリオリの力をより大きなものにして、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの振動振幅を大きくすることができる。
また、振動ジャイロ11は、駆動振動モードと検出振動モードのいずれの振動モードにおいても第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分、基端側錘部3、支持部5、および連結部6A,6Dが振動のノードとなり、それらのノードの位置が駆動振動モードと検出振動モードとで一致する。したがって、これらのノードで振動ジャイロ11を支持することで、振動子1の支持部材や配線部材を介した振動の漏れを防ぐことや、外部からの不要な振動の伝搬を防ぐことができる。そして、支持部材や配線部材などの振動子1と異なる材料からなる部材との接合箇所を振動のノードとすることにより、支持部材や配線部材などの熱応力による角速度の検出感度のドリフトの発生を防ぐことができる。また、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に連結部6A,6Dを介して、基端側錘部3および支持部5を連結するので、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に質量を付加することができる。質量を付加することで第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分が振動し難くなり、連結部分を支持した際、振動の漏れや検出感度のドリフトの発生を効果的に抑制できる。
また、振動子1は、シリコン基板から一体に形成された構成であり、圧電体膜13と電極12,14,15A,15B,16とから電気機械変換素子を構成していることにより、振動子の半導体微細加工プロセスと、電極および圧電体膜の薄膜微細加工プロセスとを用いて振動ジャイロ11は製造することができる。したがって、形状精度を極めて高いものにすることができる。なお、圧電体膜13と基板17との間に浮き電極12を設けることにより、浮き電極12を設けない場合よりも、圧電体膜13に加わる電界を大きくすることができ、圧電体膜13の変形を大きなものにすることができる。また、浮き電極12は、振動子1にビアホール等を設けて配線する必要が無く、振動子1を理想的な振動モードで振動させることができる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態に係る振動ジャイロ21について説明する。
図5は、本実施形態に係る振動ジャイロ21の部分拡大断面図である。振動ジャイロ21は、第1の実施形態に係る振動ジャイロ11とは異なる電極構造を持つ構成である。
振動ジャイロ21は、グランド電極22と、圧電体膜23と、第1の駆動電極24Aと、第2の駆動電極24Bと、基板27とを備えている。グランド電極22は、圧電体膜23と基板27との間に配置している。グランド電極22は、第1の実施形態の浮き電極12をグランドに接続したものである。第1の駆動電極24Aと、第2の駆動電極24Bとは、圧電体膜23を介してグランド電極22に対向するように設けられている。第1の駆動電極24Aと第2の駆動電極24Bとは、逆位相の駆動電圧が印加されるが印加される。このような電極構造であれば、第1の実施形態で示した電極構造と同じ駆動電圧であっても、圧電体膜23に加わる電界の強さを2倍にすることができ、振動子1の振動振幅をさらに大きくすることができる。
《第3の実施形態》
次に、本発明の第3の実施形態に係る振動ジャイロ31について説明する。図6(A)は、振動ジャイロ31の平面図(X−Y面平面図)である。図6(B)は、面外振動モードで振動する振動ジャイロ31の斜視図である。
振動ジャイロ31は、第1の実施形態で示した振動子1の構成から支持部5を省いた構成の振動子31Aを備え、基端側錘部33に外部接続用のパッドを設けた駆動電極34と、検出電極35A,35Bと、グランド電極36とを備える構成である。この構成では、第1の実施形態の支持部5の機能を基端側錘部33が兼ねるため、振動子31Aをさらに小さくすることができる。
なお、振動子31Aは、支持部が設けられていないために第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に付加される質量が、第1の実施形態の振動子1よりも小さいものになる。したがって、図3(B)で示した第1の実施形態での面外振動モードの方が、図6(B)で示す第3の実施形態での面外振動モードよりも振動のノードとなる領域の面積が大きく、支持部材や配線部材からの振動の漏れが小さいものになる。
《第4の実施形態》
次に、本発明の第4の実施形態に係る振動ジャイロ41について説明する。図7(A)は、振動ジャイロ41の平面図(X−Y面平面図)である。図7(B)は、面外振動モードで振動する振動ジャイロ41の斜視図である。
振動ジャイロ41は、第1の実施形態で示した振動子1の支持部5に代えて、支持部45を設けた構成である。支持部45は、矩形の開口を設けた矩形枠体であり、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bを囲むように配置されている。
面外振動モードでは、第1の実施形態の支持部5や本実施形態の支持部45にも捻り振動が生じる。ただし、本実施形態では、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bの下端側、基端側錘部3、および連結部6A,6Dを含む、連結部6A,6Dの中心を通り、X軸に平行な軸の近傍の領域に加えて、支持部45の上端側の辺と下端側の辺も振動のノードとなる。支持部45は、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に質量を付加する。このため、本実施形態では、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に付加される質量が、第1の実施形態の振動子1や第3の実施形態の振動子31Aよりも大きいものになる。したがって、図7(B)で示す第4の実施形態での面外振動モードの方が、図3(B)で示した第1の実施形態での面外振動モードや、図6(B)で示した第3の実施形態での面外振動モードよりも振動のノードとなる領域の面積が大きく、支持部材や配線部材からの振動の漏れが小さいものになる。
したがって、この構成では、振動のノードとなる領域で振動子を支持することや配線することが容易であり、支持部材や配線部材を介した振動の漏れや検出感度のドリフトの発生を抑制できる。
《第5の実施形態》
次に、本発明の第5の実施形態に係る振動ジャイロ51について説明する。図8は、振動ジャイロ51の平面図(X−Y面平面図)である。
振動ジャイロ51は、第1の実施形態で示した振動子1の構成から支持部5に代えて支持部55を設け、さらに基端側錘部3と支持部55との間を連結する連結部56を設けた構成である。支持部55は、矩形の開口を設けた矩形枠体であり、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bを囲むように配置されている。連結部56は先端側支持部であり、連結部6A,6Dの中心を通り、X軸に平行な軸上に配置されている。このため、連結部56も振動のノードを有することになる。
この構成では、第4の実施形態と同様に、支持部材や配線部材からの振動の漏れが小さいものになる。さらに、この構成では、振動ジャイロ51の機械的な強度を高めることができる。具体的には、振動ジャイロ51に何らかの衝撃荷重が作用した場合に、連結部56により基端側錘部3が支持部55と連結されているため、基端側錘部3が大きく変形することがない。したがって、振動ジャイロ51は耐衝撃性が高い。
《第6の実施形態》
次に、本発明の第6の実施形態に係る振動ジャイロ61について説明する。図9は、振動ジャイロ61の平面図(X−Y面平面図)である。
振動ジャイロ61は、第5の実施形態で示した支持部55に代えて、円形の開口を設けた支持部65を備える構成である。支持部65は、円形の開口を設けた矩形枠体である。支持部65は、開口の内周が第1および第2の円弧状梁部2A,2Bに沿うように構成されている。この構成では、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bと、支持部65との間隔を狭めることにより、全体質量に占める支持部65の割合を大きくして、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に付加される質量を、より大きいものにすることができる。これにより、振動のノードとなる領域の面積を大きくするとともに、支持部材や配線部材からの振動の漏れを小さいものにすることができる。
《第7の実施形態》
次に、本発明の第7の実施形態に係る振動ジャイロ71について説明する。図10は、面外振動モードで振動する状態での振動ジャイロ71の斜視図である。
この振動ジャイロ71は、第6の実施形態で示した円形の開口を設けた支持部65におけるZ軸方向の寸法を大きくした支持部75を備える構成である。具体的には、支持部75は、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bよりも、Z軸方向の寸法が大きい。この構成では、支持部75のZ軸方向の寸法を大きくすることにより、全体質量に占める支持部75の質量をさらに大きくして、第1の円弧状梁部2Aと第2の円弧状梁部2Bとの連結部分に付加される質量をより大きいものにできる。これにより、振動のノードとなる領域の面積を大きくするとともに、支持部材や配線部材からの振動の漏れを小さいものにすることができる。
《第8の実施形態》
次に、本発明の第8の実施形態に係る振動ジャイロ81について説明する。図11は、振動ジャイロ81の平面図(X−Y面平面図)である。
振動ジャイロ81は、第6の実施形態の振動ジャイロ61における第1および第2の先端側錘部4A,4Bに代えて、スリット89を設けた第1および第2の先端側錘部84A,84Bを備える構成である。スリット89は、連結部6B,6Cを長くするように設けられている。この構成では、スリット89を設けることにより、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bの実質的な長さを長くすることができ、第1および第2の円弧状梁部2A,2Bの振動の共振周波数をさらに低くすることができる。
以上の各実施形態に示したように本発明は実施できるが、本発明の範囲は実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲および均等の範囲での如何なる変更も含まれることが意図される。
例えば、駆動部や検出部は、圧電体膜を利用した電気機械変換素子に限られず、静電容量などその他の原理を利用した素子として構成することもできる。また、ここでは振動子と電気機械変換素子とを、それぞれ独立した構成としたが、両者を一体に構成することもできる。各部の素材や製造方法、形状も上述したものに限られるものではなく、駆動部と検出部とを振動子の異なる主面に配置したりしてもよい。
1,31A…振動子
2A,2B…円弧状梁部
3…基端側錘部
4A,4B,84A,84B…先端側錘部
5,45,55,65,75…支持部
6A〜6D…連結部
11,21,31,41,51,61,71,81…振動ジャイロ
12…浮き電極
13,23…圧電体膜
14.24A.24B,34…駆動電極
15A,15B,35A,35B…検出電極
16,22,36…グランド電極
56…先端側連結部
89…スリット

Claims (12)

  1. 第1の軸方向の一方側の端部が第1の軸方向に対して直交する第2の軸方向に互いに間隔を隔てて対向し、第1の軸方向の他方側の端部が互いに連結されている第1の円弧状梁部および第2の円弧状梁部と、
    前記第1の円弧状梁部と前記第2の円弧状梁部との間に配置されている基端側錘部と、
    前記第1の円弧状梁部と前記第2の円弧状梁部との連結部分から第1の軸方向に延びるように設けられていて、前記基端側錘部に連結されている基端側錘部用連結部と、を備える振動子。
  2. 前記第1の円弧状梁部の第1の軸方向の一方側の端部に連結されている、第1の先端側錘部と、前記第2の円弧状梁部の第1の軸方向の一方側の端部に連結されている、第2の先端側錘部とを備える、請求項1に記載の振動子。
  3. 前記第1の円弧状梁部と前記第2の円弧状梁部との連結部分から、前記基端側錘部用連結部とは逆方向に延びるように設けられている、支持部用連結部と、
    前記支持部用連結部に連結されている、支持部と、を備える請求項1または2に記載の振動子。
  4. 前記支持部は、前記第1の円弧状梁部および前記第2の円弧状梁部を囲むように配置されている、請求項3に記載の振動子。
  5. 前記基端側錘部の第1の軸方向の端部から第1の軸方向に延びるように設けられて前記支持部に連結されている、先端側支持部を備える請求項4に記載の振動子。
  6. 前記支持部は、内周が前記第1の円弧状梁部および前記第2の円弧状梁部に沿うように構成されている、請求項4または5に記載の振動子。
  7. 前記支持部は、前記第1の円弧状梁部および前記第2の円弧状梁部よりも、第1の軸および第2の軸に直交する第3の軸方向の寸法が大きい、請求項3〜6のいずれかに記載の振動子。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の振動子と、
    前記振動子が前記第1の円弧状梁部と前記第2の円弧状梁部との第1の軸方向の一方側の端部の間隔が変化する面内振動モードで振動するように前記振動子を駆動する駆動部と、
    前記面内振動モードで振動する前記振動子に、第1の軸回りの角速度によって前記振動子に加わるコリオリの力による、前記第1の円弧状梁部と前記第2の円弧状梁部とが第3の軸方向に交互に撓む面外振動モードの振動を検出する検出部と、を備える振動ジャイロ。
  9. 前記振動子は、シリコン基板からなり、
    前記駆動部および前記検出部は、圧電体膜と、グランド電極と、駆動電極または検出電極とを備える、請求項8に記載の振動ジャイロ。
  10. 前記圧電体膜と、前記グランド電極と、前記駆動電極と、前記検出電極とは、前記振動子の1つの面のみに設けられている、請求項9に記載の振動ジャイロ。
  11. 前記駆動部および前記検出部は、浮き電極を備え、
    前記駆動電極または前記検出電極は、前記圧電体膜を介して前記浮き電極に対向するように設けられている、請求項10に記載の振動ジャイロ。
  12. 前記駆動電極は、前記圧電体膜を介して前記グランド電極に対向するように設けられている第1の駆動電極と、前記圧電体膜を介して前記グランド電極に対向し、前記第1の駆動電極と隣接して設けられている第2の駆動電極とを有する、請求項10に記載の振動ジャイロ。
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