JPH09105634A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH09105634A
JPH09105634A JP7264518A JP26451895A JPH09105634A JP H09105634 A JPH09105634 A JP H09105634A JP 7264518 A JP7264518 A JP 7264518A JP 26451895 A JP26451895 A JP 26451895A JP H09105634 A JPH09105634 A JP H09105634A
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JP
Japan
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piezoelectric element
angular velocity
driving
vibrator
velocity sensor
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Pending
Application number
JP7264518A
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English (en)
Inventor
Takashi Ito
岳志 伊藤
Yasushi Matsuhiro
泰 松広
Muneo Yorinaga
宗男 頼永
Yoshi Yoshino
好 吉野
Kazuhiko Miura
和彦 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc filed Critical Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新規な構成の角速度センサを提供することにあ
る。 【解決手段】音叉型の振動子2は金属板1の一部をくり
抜くことにより形成され、振動子2は、平行に延びるア
ーム部4.5が連結部6にて固定部3に連結されてい
る。連結部6の正面には積層構造をなす駆動用圧電素子
13,14がアーム部4,5の延設方向において離間し
て接着されている。幅広アーム部7,10の正面には積
層構造をなす検知用圧電素子18,19が接着されてい
る。第1の駆動用圧電素子13と第2の駆動用圧電素子
14に逆相の交流信号(駆動信号)が出力される。駆動
用圧電素子13,14により振動子2が左右方向(X方
向)に振動する。角速度の作用により前後方向(Y方
向)に振動が発生し、この振動が検知用圧電素子18,
19にて検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧電振動型ジャ
イロを用いて角速度を測定する角速度センサに係わり、
同センサは車両・船舶・飛行機・ロボット等の運動体の
運動状態を測定する際に用いられ、例えば、車両の姿勢
制御のための車両旋回角度を測定するために用いるもの
である。
【0002】
【従来の技術および課題】圧電素子を用いた振動型角速
度センサが知られている(例えば、特開昭61−191
917号公報、特開昭62−19714号公報等)。こ
の振動型角速度センサにおいては、図15に示すよう
に、駆動振動方向と直交する方向に発生するコリオリ力
を検出する必要があるため、駆動用の圧電素子33,3
4と、検知用の圧電素子35,36とを直交させて配置
している。つまり、金属振動子37に圧電素子を接着す
る一般的な振動型角速度センサでは駆動用の圧電素子3
3,34と、検知用の圧電素子35,36とを直交する
面に配置し、立体的な構造をとっている。
【0003】この発明の目的は、従来構造とは異なる新
規な構成の角速度センサを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、平行に延びるアーム部を連結部にて固定部に連結し
た音叉型の振動子を備え、当該振動子に駆動用の圧電素
子および角速度検出用の圧電素子を配置した角速度セン
サであって、前記駆動用の圧電素子を前記連結部に設け
た角速度センサをその要旨とする。
【0005】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記振動子の一方の面に、駆動用の圧
電素子および角速度検出用の圧電素子を配置してなる角
速度センサをその要旨とする。
【0006】請求項3に記載の発明は、平行に延びるア
ーム部を連結部にて固定部に連結した音叉型の振動子を
備え、積層構造をなす駆動用圧電素子により前記振動子
を駆動振動させ、駆動振動方向に直交する検知振動方向
の振動を積層構造をなす検知用圧電素子にて検出するよ
うにした角速度センサであって、駆動振動方向に延び、
かつ、検知振動方向を積層方向とする駆動用圧電素子を
前記連結部に設けるとともに、検知振動方向を積層方向
とする検知用圧電素子を前記アーム部に設けた角速度セ
ンサをその要旨とする。
【0007】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明における前記駆動用圧電素子は、アーム部の延設
方向において離間して配置された第1および第2の駆動
用圧電素子からなり、当該第1および第2の駆動用圧電
素子のうちの一方を伸長傾向に駆動させる際には他方を
収縮傾向に駆動させるようにした角速度センサをその要
旨とする。
【0008】請求項5に記載の発明は、請求項3に記載
の発明における前記振動子はシリコンよりなり、前記圧
電素子は薄膜電極材料と薄膜圧電性材料とを積層したも
のである角速度センサをその要旨とする。
【0009】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
の発明における前記第1の駆動用圧電素子と第2の駆動
用圧電素子とは検知振動方向に発生する不要振動を抑制
すべく印加電圧または面積が調整されているものである
角速度センサをその要旨とする。
【0010】請求項7に記載の発明は、請求項3に記載
の発明における前記駆動用圧電素子は、駆動振動方向に
複数設けられ、各圧電素子は検知振動方向に発生する不
要振動を抑制すべく印加電圧または面積が調整されてい
るものである角速度センサをその要旨とする。
【0011】請求項8に記載の発明は、請求項1または
3に記載の発明において、圧電材料よりなる振動子を電
極材料にて挟み込むことにより圧電素子を構成した角速
度センサをその要旨とする。 (作用)請求項1に記載の発明によれば、音叉型の振動
子における連結部に駆動用の圧電素子が配置され、当該
圧電素子により振動子が駆動(励振)されるとともに角
速度検出用の圧電素子により角速度が検出される。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加え、振動子の一方の面に、駆動
用の圧電素子および角速度検出用の圧電素子が配置さ
れ、圧電素子の配置が容易に行われる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、駆動振動
方向に延び、かつ、検知振動方向を積層方向とする駆動
用圧電素子が連結部に設けられ、駆動用圧電素子が駆動
振動方向に伸縮動作することによりアーム部が振動す
る。又、検知振動方向を積層方向とする検知用圧電素子
がアーム部に設けられ、角速度により検知振動方向の振
動が電気信号として取り出される。このように、各圧電
素子が検知振動方向に積層されているので、同一方向か
らの各圧電素子の配置が容易に行われる。
【0014】つまり、図15に示す従来構造において
は、駆動用の圧電素子33,34と、検知用の圧電素子
35,36とを直交する面に配置する必要があるため製
造工程(接着,配線等)が複雑となり、製造コストが高
いものとなってしまっていた。これに対し、本構成で
は、同一方向からの各圧電素子の配置が容易に行われ
る。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の作用に加え、第1および第2の駆動用圧
電素子がアーム部の延設方向において離間して配置さ
れ、第1および第2の駆動用圧電素子のうちの一方を伸
長傾向に駆動させる際には他方が収縮傾向に駆動され
る。よって、駆動効率が向上する。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の作用に加え、振動子がシリコンよりな
り、又、圧電素子は薄膜電極材料と薄膜圧電性材料とを
積層したものであるので、シリコンマイクロマシン技術
を用いて角速度センサを製造できる。
【0017】請求項6に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明の作用に加え、第1の駆動用圧電素子と第
2の駆動用圧電素子とは印加電圧または面積が調整さ
れ、検知振動方向に発生する不要振動(より具体的に
は、例えば、図5においてαで示す)が抑制される。
【0018】請求項7に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の作用に加え、駆動用圧電素子は、駆動振
動方向に複数設けられ、各圧電素子は印加電圧または面
積が調整され、検知振動方向に発生する不要振動(より
具体的には、例えば、図7においてβ,β’で示す)が
抑制される。
【0019】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
または3に記載の発明の作用に加え、圧電素子として圧
電材料よりなる振動子を電極材料にて挟み込んだ構成と
なっているで、振動子と一体形の圧電素子とすることが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、この発明の第1の実施の形
態を図面に従って説明する。
【0021】本実施の形態における角速度センサを図1
に示す。以下の説明にあたり、3軸直交座標系として、
左右方向をX方向(X軸)とし、前後方向をY方向(Y
軸)とし、上下方向をZ方向(Z軸)とする。
【0022】本センサは所定の厚さt1を有する平板状
の金属板1を用いて構成されている。金属板の材料に
は、エリンバー(Ni−Cr−Ti−Fe系合金)等の
恒弾性材料が用いられる。
【0023】金属板1の一部をくり抜くことにより、音
叉型の振動子2が形成され、同振動子2は立設されてい
る。振動子2は、四角形状の固定部3と、上下に互いに
平行に延びるアーム部4,5と、このアーム部4,5と
固定部3とを連結する連結部6とからなる。さらに、ア
ーム部4は、長方形状をなす幅広アーム部7と、幅狭ア
ーム部8と、質量部9とからなる。同様に、アーム部5
は、長方形状をなす幅広アーム部10と、幅狭アーム部
11と、質量部12とからなる。
【0024】より詳細に説明すると、連結部6はT字形
状をなし、固定部3の上面からは連結部6の垂直部6a
が上方に延び、垂直部6aの上端部から左右方向に水平
部6bが延びている。水平部6bの左端の上面から幅広
アーム部7が上方に延びるとともに、水平部6bの右端
の上面から幅広アーム部10が上方に延びている。
【0025】さらに、長方形状の幅広アーム部7の上端
からは幅狭アーム部8が上方に延設され、その上端には
方形状をなす質量部9が上方に延設されている。同様
に、長方形状の幅広アーム部10の上端からは幅狭アー
ム部11が上方に延設され、その上端には方形状をなす
質量部12が上方に延設されている。
【0026】振動子2の連結部6の水平部6bにおける
正面には、上下に一対の駆動用圧電素子13,14が接
着されている。この第1および第2の駆動用圧電素子1
3,14は帯状をなし、左右方向(X方向)に延び、か
つ両駆動用圧電素子13,42は平行に配置されてい
る。
【0027】この圧電素子13,14を詳細に説明する
と、図1の側面図(A矢視図)である図2に示すよう
に、圧電素子13,14は電極板15,16の間に圧電
材料17を挟み込んだ積層構造をなしている。この積層
方向は前後方向(Y方向)となっている。又、駆動用圧
電素子13,14の面積は等しくなっている。
【0028】又、図1に示すように、振動子2の幅広ア
ーム部7における正面には、検知用圧電素子18が接着
されている。同様に、振動子2の幅広アーム部10にお
ける正面には、検知用圧電素子19が接着されている。
検知用圧電素子18,19は長方形状をなし、上下方向
(Z方向)に延び、かつ両検知用圧電素子18,19は
同じ高さに配置されている。
【0029】この圧電素子18,19を詳細に説明する
と、図1のB−B断面である図3に示すように、圧電素
子18,19は電極板20,21の間に圧電材料22を
挟み込んだ積層構造をなしている。この積層方向は前後
方向(Y方向)となっている。
【0030】本実施の形態では、圧電素子13,14,
18,19の圧電材料はPZT等の圧電セラミックスを
用いている。又、駆動用圧電素子13,14は、接地電
位に対しプラス電圧の印加により伸長するとともに、マ
イナス電圧の印加により収縮する特性を有している。
【0031】図2に示すように、第1および第2の駆動
用圧電素子13,14は配線により駆動回路23と接続
されている。詳しくは、第1の駆動用圧電素子13の電
極板16と第2の駆動用圧電素子14の電極板16とは
接地され、第1の駆動用圧電素子13の電極板15には
交流信号(サイン波)SG1が出力される。この駆動信
号SG1の振幅の中心は接地電位となっている。又、第
2の駆動用圧電素子14の電極板15には前記交流信号
SG1とは逆相の交流信号(サイン波)SG2が出力さ
れる。即ち、駆動信号SG2は駆動信号SG1を反転し
た波形となっている。
【0032】図3に示すように、検知用圧電素子18,
19が信号処理回路24と電気的に接続され、検知用圧
電素子18,19からの電気信号が信号処理回路24に
伝えられる。詳しくは、検知用圧電素子18,19の各
電極板20,21が配線により信号処理回路24と接続
され、振動子2の幅広アーム部7,10での前後方向
(Y方向)の変位を電気信号として送る。
【0033】この際、同一平面上に圧電素子13,1
4,18,19が配置されているためワイヤーボンダー
等による配線も可能となる。次に、このように構成した
回転角センサの作用を説明する。
【0034】図2の駆動回路23において第1の駆動用
圧電素子13と第2の駆動用圧電素子14とに逆相の交
流信号(駆動信号)SG1,SG2が出力される。する
と、図4(a)に示すように、下側の第1の駆動用圧電
素子13が収縮動作するとともに上側の第2の駆動用圧
電素子14が伸長動作する。この動作は同時に(同期し
て)起こる。この駆動用圧電素子13,14の収縮およ
び伸長動作により、アーム部4,5の上端側は左右方向
(X方向)において互いに離間する方向に大きく変位す
る。
【0035】又、図4(b)に示すように、上側の第2
の駆動用圧電素子14が収縮動作するとともに下側の第
1の駆動用圧電素子13が伸長動作する。この動作は同
時に(同期して)起こる。この駆動用圧電素子13,1
4の伸長および収縮動作により、アーム部4,5の上端
側は左右方向(X方向)において互いに接近する方向に
大きく変位する。
【0036】この図4(a)と図4(b)の動作、即
ち、第1および第2の駆動用圧電素子13,14の伸縮
動作が繰り返されることにより、アーム部4,5は左右
方向(X方向)に振動する。この振動が駆動振動(励振
動作)となる。
【0037】このとき、上下の駆動用圧電素子13,1
4に出力される駆動信号(印加電圧)の位相が逆位相と
なっているので、駆動効率の高いものとなる。又、振動
子2(アーム部4,5)の形状として、幅狭アーム部
8,11を設けるとともに質量部9,12を設けること
により、駆動梁(幅狭アーム部8,11、質量部9,1
2)と検知部(幅広アーム部7,10)の剛性に差をつ
けている。よって、駆動梁(幅狭アーム部8,11、質
量部9,12)は大きく左右方向(X方向)に振動する
が、検知用圧電素子18,19には屈曲応力が加わらな
いようになっている。又、先端部の質量部9,12を重
くし(面積を大きくし)感度を上げている。
【0038】このような振動子2の励振動作中において
図1に示すように、振動子2の中心軸L1に回転角速度
Ωが加わると、前後方向(Y方向)にコリオリの力(振
動成分)が発生する。この振動成分が、検知用圧電素子
18,19にて検出されて信号処理回路24に送られ
る。信号処理回路24はこの信号を差動増幅等の処理を
行い角速度の大きさを示す信号として出力する。
【0039】このようにして角速度の検出が行われるわ
けであるが、圧電素子の積層方向(Y方向)と直交する
X方向に振動させる構造をとっているため前述の振動子
2の励振動作中において駆動用圧電素子12,13の伸
縮により振動子2には図5に示すような不要振動成分α
が発生しようとする。つまり、図5(a)の振動子2の
アーム部4,5が互いに離間する方向への動作中にはY
- 方向の不要振動成分αが、又、図5(b)の振動子2
のアーム部4,5が互いに接近する方向への動作中には
+ 方向の不要振動成分αが、発生する。
【0040】本実施の形態では、この不要振動成分αを
無くすべく上下の駆動用圧電素子13,14への駆動電
圧が調整されている。つまり、上下の駆動用圧電素子1
3,14への駆動電圧は等しいわけでなく、不要振動成
分αを無くすべく上下の駆動用圧電素子13,14への
駆動電圧が調整されている。
【0041】図6には、この駆動電圧を決定するための
図を示す。図の横軸には、上側の第2の駆動用圧電素子
14への印加電圧(最大値)VU と下側の第1の駆動用
圧電素子13への印加電圧(最大値)VL との比VU /
VL をとり、縦軸には不要振動振幅をとっている。この
図6から不要振動振幅を「0」とするためにはVU /V
L =0.6とする必要があることが分かる。よって、本
実施の形態では、上側の第2の駆動用圧電素子14への
印加電圧VU と下側の第1の駆動用圧電素子13への印
加電圧VL との比VU /VL を「0.6」としている。
【0042】このように本実施の形態では、駆動振動方
向(X方向)に延び、かつ、検知振動方向(Y方向)を
積層方向とする駆動用圧電素子13,14を連結部6に
設けるとともに、検知振動方向(Y方向)を積層方向と
する検知用圧電素子18,19をアーム部4,5(より
詳しくは、幅広アーム部7,10)に設けたので、各圧
電素子13,14,18,19が同一平面上に配置さ
れ、片面からの接着や配線を行うことができ、その取付
けが容易となり、製造工程が簡略化される。このためセ
ンサを低コストで製造することが可能となる。
【0043】又、第1および第2の駆動用圧電素子1
3,14をアーム部4,5の延設方向(Z方向)におい
て離間して配置し、この第1および第2の駆動用圧電素
子13,14に対し逆相の交流信号を印加することによ
り第1および第2の駆動用圧電素子13,14のうちの
一方を伸長傾向に駆動させる際には他方を収縮傾向に駆
動させるようにしたので、駆動効率を向上させることが
できる。つまり、図15の従来構造の角速度センサにお
いては、駆動用の圧電素子33,34と、検知用の圧電
素子35,36とを同一面に配置して製造工程(接着,
配線等)を簡略化しようとすると、駆動側と検知側のい
ずれかの効率が低下するためS/Nのよいセンサが得ら
れない。これに対し、本実施の形態では、第1および第
2の駆動用圧電素子13,14の駆動を調整(逆相にて
駆動)することにより、性能の低下を抑制しつつ製造が
容易なセンサとすることができる。
【0044】さらに、駆動用圧電素子13,14への駆
動電圧の比、即ち、駆動用圧電素子13,14の印加電
圧を調整することにより、検知振動方向の不要振動αを
抑制するようにした。よって、オフセット調整を容易に
行うことができ、S/Nを向上させることができる。
【0045】又、振動子2の一方の面に、駆動用の圧電
素子13,14および角速度検出用の圧電素子18,1
9を配置しているので、圧電素子の配置を容易とするこ
とができる。
【0046】本実施の形態の応用として、駆動用圧電素
子13,14の印加電圧(最大値)を調整する代わり
に、駆動用圧電素子13,14の印加電圧は同一とし、
駆動用圧電素子13,14の面積を調整することにより
検知振動方向の不要振動αを抑制するようにしてもよ
い。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態を第1の
実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0047】本実施の形態の角速度センサを図7に示
す。本実施の形態では第1の実施の形態における下側の
第1の駆動用圧電素子13を左右に二分割して駆動用圧
電素子13aと13bとしている。ここで、駆動用圧電
素子13aの面積と駆動用圧電素子13bの面積は等し
くなっている。
【0048】前記第1の実施の形態において、加工寸法
公差により振動子3の左右のバランスが崩れてきれいに
振動しない場合がある。つまり、図7において駆動用圧
電素子13a,13b,14を伸縮動作した際に、検知
振動方向に不要振動成分β(およびβ’)が発生する。
この不要振動成分β(およびβ’)は左右のアーム部
4,5において逆向きに発生するものである。そこで、
図8に示すように、二分割した駆動用圧電素子13aと
13bに対し、各素子13a,13bへの印加電圧(最
大値)VR ,VL を調整している。このように、印加電
圧(駆動信号)を調整することにより左右のアーム部
4,5に逆向きに発生する不要振動β(およびβ’)を
抑制して左右のバランスをとりきれいに振動させること
ができる。
【0049】このように本実施の形態では、駆動振動方
向(X方向)に複数の駆動用圧電素子13a,13bを
設け、駆動用圧電素子13a,13bの印加電圧を調整
することにより、不要振動β(およびβ’)を抑制する
ことができる。
【0050】本実施の形態の応用として、駆動用圧電素
子13aと13bへの印加電圧を調整する代わりに、駆
動用圧電素子13aと13bへの印加電圧は同一とし、
駆動用圧電素子13aと13bの面積を異ならせること
により不要振動β(およびβ’)を抑制してもよい。 (第3の実施の形態)次に、第3の実施の形態を第1の
実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0051】本実施の形態の角速度センサを図9に示
す。本実施の形態ではシリコンマイクロマシン技術を用
いた圧電薄膜による半導体角速度センサとしている。所
定の厚みを有するシリコン基板25における所定領域が
エッチング除去されて振動子2が形成されている。又、
シリコン基板25の所定領域に、薄膜電極材料と薄膜圧
電性材料と薄膜電極材料とが積層され、圧電素子13,
14,18,19が形成されている。
【0052】より詳しくは、センサ製造に際し、所定の
厚みを有するシリコン基板25を用意し、シリコン基板
25に対しフォトリソ技術等を用いて所定領域をエッチ
ングし、振動子2を形成する。さらに、薄膜電極材料と
薄膜圧電性材料と薄膜電極材料とを順に成膜し所望の形
状にパターニングして圧電素子13,14,18,19
を形成する。ここで、薄膜圧電性材料としてはZnO等
が用いられ、このZnO等の薄膜はスパッタリングにて
成膜される。
【0053】又、シリコン基板25には駆動回路23と
信号処理回路24とが半導体製造技術を用いて一体的に
形成され、ワンチップ化されている。この駆動回路23
および信号処理回路24は、圧電素子13,14,1
8,19とアルミ等の導電性金属膜により電気的配線が
行われている。
【0054】本実施の形態においては、前記各実施の形
態では起こる可能性があった接着層に起因する温度特性
やQ値の低下を、圧電素子を直接、シリコン振動子に成
膜することで回避できる。よって、より高精度なセンサ
を構成することができる。
【0055】又、このようにシリコン基板のマイクロマ
シン技術を用いてセンサを製作でき、量産性に優れたも
のとなる。本発明の他の態様として以下のように実施し
てもよい。 (1)前記各実施の形態では片持ち音叉型としたが、図
10に示すように、両持ち音叉型に適用してもよい。 (2)あるいは、図11や図12に示すように、H型の
音叉形状を有するものに適用してもよい。 (3)図13および図14(図13のC−C断面図)に
示すように、圧電材料にて振動子を構成し、この振動子
に圧電素子用電極を表面側および裏面側から張りつける
構造としてもよい。より詳細に説明すると、駆動用圧電
素子を構成するための表面側電極板26,27と、駆動
用圧電素子を構成するための裏面側電極板(共通電極
板)28と、検知用圧電素子を構成するための表面側電
極板29と、この電極板29に対向する裏面側電極板3
0と、検知用圧電素子を構成するための表面側電極板3
1と、この電極板31に対向する裏面側電極板32を有
する。
【0056】この場合にも、Y方向に積層した構造の圧
電素子となっている。本構成においては、圧電素子とし
て圧電材料よりなる振動子を電極材料にて挟み込んだ構
成となっているで、振動子と一体形の圧電素子とするこ
とができる。 (4)上記各実施の形態では振動子は幅狭アーム部8,
11や質量部9,12を設けているが、これら幅狭アー
ム部8,11や質量部9,12を設けることなく、一定
幅にて直線的に延びるアーム構造としてもよい。 (5)第1の実施の形態等では上下に一対の駆動用圧電
素子13,14を設けた構造としたが、1つの駆動用圧
電素子のみを用いて、振動子2を駆動振動(励振)して
もよい。 (6)各実施の形態では連結部6の水平部6bに駆動用
圧電素子13,14を配置したが、連結部6の垂直部6
aに駆動用圧電素子13,14を配置してもよい。 (7)圧電素子は、積層構造をなす素子でなくてもよ
く、他の構造の圧電素子を用いてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、新規な構成の角速度センサとすることがで
きる優れた効果を発揮する。
【0058】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、圧電素子の配置を容易に行
うことができる。請求項3に記載の発明によれば、新規
な構成にて製造が容易な角速度センサとすることができ
る優れた効果を発揮する。
【0059】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明の効果に加え、駆動効率を向上させること
ができる。請求項5に記載の発明によれば、請求項3に
記載の発明の効果に加え、シリコンマイクロマシン技術
を用いて角速度センサを容易に製造できる。
【0060】請求項6に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明の効果に加え、不要振動を抑制することが
できる。請求項7に記載の発明によれば、請求項3に記
載の発明の効果に加え、不要振動を抑制することができ
る。
【0061】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
または3に記載の発明の効果に加え、振動子と圧電素子
とを一体化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の角速度センサの斜視図。
【図2】図1のA矢視方向から見た側面図。
【図3】図1のB−B断面図。
【図4】動作原理を説明するための斜視図。
【図5】動作原理を説明するための斜視図。
【図6】電圧バランス比と不要振動振幅との関係を示す
測定図。
【図7】第2の実施の形態の角速度センサの斜視図。
【図8】動作原理を説明するための正面図。
【図9】第3の実施の形態の角速度センサの斜視図。
【図10】別例の角速度センサの正面図。
【図11】別例の角速度センサの正面図。
【図12】別例の角速度センサの正面図。
【図13】別例の角速度センサの斜視図。
【図14】図13のC−C断面図。
【図15】従来の角速度センサの斜視図。
【符号の説明】
2…振動子、3…固定部、4…アーム部、5…アーム
部、6…連結部、13…第1の駆動用圧電素子、14…
第2の駆動用圧電素子、18…検知用圧電素子、19…
検知用圧電素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 頼永 宗男 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 吉野 好 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装 株式会社内 (72)発明者 三浦 和彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に延びるアーム部を連結部にて固定
    部に連結した音叉型の振動子を備え、当該振動子に駆動
    用の圧電素子および角速度検出用の圧電素子を配置した
    角速度センサであって、 前記駆動用の圧電素子を前記連結部に設けたことを特徴
    とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記振動子の一方の面に、駆動用の圧電
    素子および角速度検出用の圧電素子を配置してなる請求
    項1に記載の角速度センサ。
  3. 【請求項3】 平行に延びるアーム部を連結部にて固定
    部に連結した音叉型の振動子を備え、積層構造をなす駆
    動用圧電素子により前記振動子を駆動振動させ、駆動振
    動方向に直交する検知振動方向の振動を積層構造をなす
    検知用圧電素子にて検出するようにした角速度センサで
    あって、 駆動振動方向に延び、かつ、検知振動方向を積層方向と
    する駆動用圧電素子を前記連結部に設けるとともに、検
    知振動方向を積層方向とする検知用圧電素子を前記アー
    ム部に設けたことを特徴とする角速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記駆動用圧電素子は、アーム部の延設
    方向において離間して配置された第1および第2の駆動
    用圧電素子からなり、当該第1および第2の駆動用圧電
    素子のうちの一方を伸長傾向に駆動させる際には他方を
    収縮傾向に駆動させるようにした請求項3に記載の角速
    度センサ。
  5. 【請求項5】 前記振動子はシリコンよりなり、前記圧
    電素子は薄膜電極材料と薄膜圧電性材料とを積層したも
    のである請求項3に記載の角速度センサ。
  6. 【請求項6】 前記第1の駆動用圧電素子と第2の駆動
    用圧電素子とは検知振動方向に発生する不要振動を抑制
    すべく印加電圧または面積が調整されているものである
    請求項4に記載の角速度センサ。
  7. 【請求項7】 前記駆動用圧電素子は、駆動振動方向に
    複数設けられ、各圧電素子は検知振動方向に発生する不
    要振動を抑制すべく印加電圧または面積が調整されてい
    るものである請求項3に記載の角速度センサ。
  8. 【請求項8】 圧電材料よりなる振動子を電極材料にて
    挟み込むことにより圧電素子を構成した請求項1または
    3に記載の角速度センサ。
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