JPWO2012157747A1 - 組電池の制御方法及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

組電池を構成するセル間で充放電を行うことで、エネルギーロスを低減して短時間で均等化制御が可能な組電池の制御方法及び制御装置を提供する。制御管理部123は、組電池110内のセルのそれぞれのSOCを算出してこれを均等化させるのに必要なSOCの目標移動量ΔSOCを算出し、ΔSOCの移動元及び移動先となるセルをセレクタ回路131に出力して両者を接続させる。また、ΔSOCを充放電回路132に出力して充放電を行わせる。さらに、モニタ部121から充放電中の電流を入力して時間積分することで測定移動量を算出し、測定移動量がΔSOCに達すると充放電回路132に対し充放電の停止を指示する。

Description

本発明は、組電池を構成する2以上の電池のそれぞれの充電量を均等化させるための組電池の制御方法及び制御装置に関するものである。
近年、電池は技術の進歩により多方面の分野で利用されるようになってきており、容量や寸法等も多種類のものが提供されている。例えば、小型小容量の電池として、携帯電話、電動工具、ノート型パソコン、ゲーム機、デジタルカメラ等の携帯用機器に利用されるものがあり、大型大容量の電池としては、UPSや基地局のバックアップ用電源、電動アシスト付き自転車、電動バイク、ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(EV)等の電源に利用されるものがある。
電池を大型機器のエネルギー源として利用するためには、ある程度以上の出力電圧や出力容量を確保する必要があるが、単体の電池の特性改善だけでは限界がある。そこで、単体の電池を1つのセルとしてこれを複数個直列や並列に組み合わせることによって、利用目的に応じた出力電圧や出力容量を確保することが行なわれてきている。このような複数のセルを組み合わせた組電池は、電池パックや電池モジュールなどの名称で呼ばれている。
電池を組電池の形態で使用した場合、それぞれのセルの各種条件の相違によってセル間で不均等な状態が発生する。セル間で不均等な状態が発生する各種条件の相違として、例えば製造工程におけるバラツキ分布であったり、各セルを接続するための接続部材の導体抵抗の違いであったり、外部から受ける環境温度の違いによる各セルの内部反応の差であったりする。
上記のようなセル間の不均等な状態を放置したまま組電池を使用し続けると、例えば特定のセルに負荷が集中してそのセルが先に故障してしまうといった事態が生じる。このように特定のセルが早期に故障してしまうと、組電池全体が使用できなくなってしまうといった問題が発生する。あるいは、特定のセルが故障に至らずともその出力が低下すると、組電池全体としての電圧や容量が低下し、電池をエネルギー源としている機器に十分な電源供給ができなくなってしまう。
上記のように、セル間で不均等な状態が生じたまま組電池を使用し続けることは、組電池を搭載した機器の動作を不安定にしたり、バックアップ機能が動作しなくなるなど、機器の安全性や安定性に対して大きな問題になる。そこで、組電池の各セルを均等に使用するための均等化制御に関する技術が、従来より種々提案されている。
均等化制御に関する従来の技術として、特許文献1では、組電池を外部に接続された機器から切り離し、それぞれのセルを下限電圧に達するまで放電し、その後均等に充電する、といった均等化制御を行う方法が提案されている。また、特許文献2では、それぞれのセルの残容量(SOC)を最小の状態(SOC=0%)にリセットし、その後均等に充電する均等化制御の方法が提案されている。これらは、リチウム(Li)イオン電池やニッケル水素電池に用いられる均等化制御の方法である。これに対し鉛電池では、電池を満充電することでリセットしている。
特開2009−284606号公報 特開2010−118265号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されているような従来の均等化制御の方法では、各電池に残容量があるにもかかわらずこれを放電することで電池間の不均等な容量を均等化させるものである。そのため、エネルギーの無駄が大きく、また各電池を放電させた後各電池に均等に充電を行う必要があることから、この充放電制御にかかる時間が長くなるといった問題がある。また、個別のセル(単電池)が異なる劣化状態にある場合には、均等に充電しなおしても劣化込みでの充電となるので、それぞれの電池から放電可能な容量は均等化されていないという問題が生じる。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、組電池を構成するセル間で充放電を行うことで、エネルギーロスを低減して短時間で均等化制御が可能な組電池の制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
本発明の組電池の制御方法の第1の態様は、単体の電池をセルとしてこれを2以上組み合わせて構成された組電池の前記セルの残容量(SOC:State of Charge)、放電能力(COD:Capability of Discharge)及び充電能力(COA:Capability of Acceptance)のいずれか1つの状態量を相互に均等化させるための組電池の制御方法であって、前記セルのそれぞれの前記状態量を算出し、セル間の均等化制御として、前記セル毎の前記状態量を均等化させるのに必要な前記状態量の移動量を前記SOCの目標移動量ΔSOCに換算して算出するとともに該目標移動量ΔSOCの移動元及び移動先となる前記セルを選択し、前記移動元及び移動先のセル間で充放電を行い、前記充放電中の電流を測定して時間積分することで測定移動量を算出し、前記測定移動量が前記目標移動量ΔSOCに達すると前記充放電を停止させることを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記組電池の充放電停止後の所定期間の開放端電圧の測定値を取得して所定の電圧積算値を算出し、前記電圧積算値から前記SOCを算出するための参照データまたは参照関数を事前に作成しておき、前記参照データまたは参照関数から前記電圧積算値に対応する前記セル毎のSOCを算出することを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記電圧積算値は、前記所定期間の開放端電圧の測定値を時間積分して算出されることを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記電圧積算値は、前記所定期間の開放端電圧の測定値を時間積分したものから所定の基準OCVに前記所定期間の時間長さを掛けたものを減算して算出されることを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記セル間の均等化制御は、前記組電池の少なくとも1つのセルが所定のSOC上限値と下限値からなるSOC利用領域から逸脱したときに行うことを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記セル毎のSOCまたは事前に選択された1以上の代表的なセルのSOCから前記組電池のSOCを算出し、前記組電池のSOCが前記SOC下限値より低いときは前記組電池を所定の外部電源に接続して前記組電池のすべてのセルを一括充電し、前記組電池のSOCが前記SOC上限値より高いときは前記組電池を所定の外部負荷又は接地部に接続して前記組電池のすべてのセルを一括放電することを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記一括充電または前記一括放電は、前記セル間の均等化制御の前に行うことを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記一括充電または前記一括放電は、前記セル間の均等化制御の後に行うことを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記目標移動量ΔSOCを前記セル間の均等化制御に伴うエネルギーロス分を前記移動元のセルのSOCから予め除いて算出し、前記測定移動量が前記目標移動量ΔSOCに前記エネルギーロス分を加算した移動量に達したときに前記充放電を停止させることを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記セルの劣化に伴うCODまたはCOAの個々のセルに依存した能力低下分が前記目標移動量ΔSOCによって調整されて前記CODまたはCOAが均等化されることを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記組電池は、2以上の前記セルが直列または並列のいずれか一方で接続されたユニットを2以上備え、前記ユニット間で均等化制御を行うとともに、前記ユニット内のセル間で均等化制御を行うことを特徴とする。
本発明の組電池の制御方法の他の態様は、前記2以上のユニットのいずれか1つのユニットのセル間で行う均等化制御は、前記2以上のユニットの別のユニットを電源に用いて行うことを特徴とする。
本発明の組電池の制御装置の第1の態様は、単体の電池をセルとしてこれを2以上組み合わせて構成された組電池の前記セル間の充電量を均等化させるための組電池の制御装置であって、前記組電池の充放電を制御する充放電制御部と、前記組電池の少なくとも電圧と電流を測定して監視するモニタ部と、前記組電池と所定の外部電源との接続をオン/オフする第1スイッチと、前記組電池と所定の外部負荷との接続をオン/オフする第2スイッチと、前記第1スイッチ及び第2スイッチを制御する外部スイッチ制御部と、前記充放電制御部、前記モニタ部、及び前記外部スイッチ制御部を制御する制御管理部と、を備え、さらに前記充放電制御部は、充放電の接続先を選択するセレクタ回路と、充放電を実行する充放電回路とを備え、前記制御管理部は、前記セルのそれぞれのSOCを算出してこれを均等化させるのに必要なSOCの目標移動量ΔSOCを算出し、前記目標移動量ΔSOCの移動元及び移動先となる前記セルを前記セレクタ回路に出力して両者を接続させ、前記目標移動量ΔSOCを前記充放電回路に出力して充放電を行わせ、前記モニタ部から前記充放電中の電流を入力して時間積分することで測定移動量を算出し、前記測定移動量が前記目標移動量ΔSOCに達すると前記充放電回路に対し充放電の停止を指示することを特徴とする。
本発明の組電池の制御装置の他の態様は、前記組電池は、2以上の前記セルが直列または並列に接続されたユニットを2以上備えることを特徴とする。
本発明の組電池の制御装置の他の態様は、前記充放電回路は、充電のみを行う充電回路を有することを特徴とする。
本発明の組電池の制御装置の他の態様は、前記充放電回路は、放電のみを行う放電回路を有することを特徴とする。
本発明の組電池の制御装置の他の態様は、前記充放電回路は、充電のみを行う充電回路と放電のみを行う放電回路の両方を有することを特徴とする。
本発明によれば、組電池を構成するセル間で充放電を行うことで、エネルギーロスを低減して短時間で均等化制御が可能な組電池の制御方法及び制御装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の組電池の制御装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の組電池の制御方法を説明するための説明図である。 SOC利用領域における組電池の電圧変化の一例を示すグラフである。 充放電回路の構成例を示すブロック図である。 第1実施形態の組電池の制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態の組電池の別の制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態の組電池制御装置の一部を取り出した部分構成図である。 本発明の第2実施形態の組電池の制御方法を説明するための組電池の充電状態を示す説明図である。 本発明の第3実施形態の組電池の制御方法を説明するための組電池の充電状態を示す説明図である。 本発明の第3実施形態の電池の状態量の相関を示した図である。 本発明の第3実施形態の劣化した電池の組電池の制御方法を説明するための組電池の充電状態説明図である。 本発明の第4実施形態の組電池制御装置が備える組電池の構成例を示すブロック図である。 本発明の第5実施形態の組電池制御装置の一部を取り出した部分構成図である。
本発明の好ましい実施の形態における組電池の制御方法及び制御装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
(第1実施形態)
従来、蓄電池は満充電またはそれに近い状態に維持しながら用いるのが一般的であった。これに対し近年は、蓄電池から受電するだけでなく余った電力を蓄電池に充電させたいといったニーズが高まっている。このように、蓄電池からの放電だけでなく充電も可能とするためには、充放電とも可能な部分残容量(部分SOC)の状態にしておく必要がある。そこで、部分SOCの状態で運用する蓄電池に対しては、図2に示すようなSOC利用領域が設定される。同図において、SOC利用領域は上限SOC1と下限SOC2との間の領域であり、蓄電池のSOCをこの範囲内に維持するように運用される。
単体の電池をセルとしてこれを2以上組み合わせて構成された組電池においても、部分SOCの状態で運用する場合には、各セルのSOCが図2に示すSOC利用領域内に維持される。組電池で充電または放電を行うときは、全セルを一括して充電または放電する。そのため、セル間でSOCがばらついていると、一部のセルがSOC利用領域から逸脱しやすくなってしまう。そこで、組電池では各セルのSOCをできるだけ均等化することが望まれる。
組電池の均等化制御の一例を、図2を用いて説明する。同図では、説明容易のために、組電池110が2つのセル111、112を有するものとしている。同図(a)は、均等化制御を行う前のセル111、112のSOCを例示しており、セル111のSOCがSOC利用領域に達せずセル112のSOCがSOC利用領域を超過しているとしている。また同図(b)は、均等化制御を行った後のセル111、112のSOCを例示しており、それぞれのSOCがSOC利用領域内に維持されている。
組電池の均等化制御では、従来は測定可能な電圧を用いて行っており、SOCが100%となる上限電圧またはSOCが0%となる下限電圧に測定電圧が達するまで充電または放電を行っていた。しかし、均等化制御では組電池の電圧でなく残容量そのもので制御を行うのが望ましい。とくに、組電池を部分SOCの状態で運用する場合には、SOC利用領域の上限SOC1に対応する上限電圧と下限SOC2に対応する下限電圧との差が小さいため、電圧を用いて均等化制御を行うと精度良くSOCを調整することができないといった問題がある。
SOC利用領域における組電池の電圧変化の一例を図3に示す。同図では、組電池の電圧変化を符号50で示している。同図に示すように、上限SOC1と下限SOC2との間では電圧の変化が小さく、上限電圧と下限電圧との差も小さい。そのため、電圧に基づいてSOCの均等化制御を行うと、SOCの誤差が大きくなってしまう。
そこで、本発明の組電池の制御方法の第1実施形態では、電圧に代えてSOCそのものを用いて均等化制御を行うようにしている。本実施形態では、SOCを均等化させるためにセル間で移動させる必要のあるSOCの目標移動量(ΔSOCとする)を算出し、電流を測定してその時間積分値を測定移動量とし、これが目標移動量ΔSOCに達するまで充電または放電を行う。
本実施形態の組電池の制御方法に適用可能なSOCの算出方法について、一例を以下に説明する。ここでは、組電池110の充放電停止後に開放端電圧(以下ではOCVとする)を測定し、その測定値を用いてSOCを算出する方法について説明する。但し、本実施形態の組電池の制御方法に適用可能なSOCの算出方法は、これに限定されず別の方法を用いてもよい。
SOCの算出方法として、充放電停止後の蓄電池の内部状態が安定したときのOCVである安定時OCVがSOCと1対1の関係にあることが知られており、この関係を用いて安定時OCVからSOCを算出することができる。しかし、例えばリン酸鉄系Liイオン電池のように、蓄電池によってはSOCが所定の範囲にあるときの安定時OCVの変化が極めて小さくなるものがある。このような蓄電池では、上記の関係を用いて安定時OCVからSOCを算出しようとすると、安定時OCVのわずかな変化でSOCが大きく変化することから、SOCを精度良く求めることができないといった問題がある。
そこで、安定時OCVが上記のSOCに対する変化が小さくなる範囲にあるときには、SOCに対する変化が比較的大きい別の状態量を用いてSOCを算出するものとする。このような別の状態量として、充放電停止後の所定期間におけるOCVをもとに算出される電圧積算値を用いることができる。電圧積算値を用いてSOCを算出する方法では、電圧積算値からSOCを算出するための参照データまたは参照関数を事前に作成しておく。そして、充放電停止後にOCVを測定して電圧積算値を算出し、この電圧積算値に対応するSOCを参照データまたは参照関数を用いて算出する。
上記の電圧積算値として、OCVを所定期間にわたって時間積分したものを用いることができる。あるいは別の電圧積算値として、所定の基準OCVからのOCV変化量を所定期間にわたって時間積分したものを用いることもできる。以下では、OCV変化量から算出される電圧積算値を用いてSOCを算出方法について説明する。
電圧積算値の算出に用いるOCVは、充放電停止後の組電池110の各セルの内部状態が緩和途中にあるときのOCVを用いる。具体的には、充放電停止からの経過時間がtのときの組電池110の各セルのOCVを測定し(以下では、この測定値をOCV_now(t)とする)、これを用いて次式より電圧積算値を算出する。但し、上記の所定期間を、充放電停止からの経過時間t1からt2までの期間とする。
Figure 2012157747
ここで、DSt1_t2がOCV変化量から算出される電圧積算値を表し、OCV_baseが基準OCVを表している。OCV_baseは、充放電停止後の蓄電池10の内部状態が安定したときの安定時OCVに相当するものである。また、Δt=t2−t1となる。
以下では、SOCに対する変化が小さくなる安定時OCVの範囲をOCV1からOCV2までの範囲(OCV1<OCV2とする)とする。このとき、SOCは次式で算出される。
(a)OCV_base>OCV2のとき
SOC=F(OCV_base) (2)
(b)OCV1<OCV_base≦OCV2のとき
SOC=G(OCV_base、DSt1_t2) (3)
(c)OCV_base≦OCV1のとき
SOC=H(OCV_base) (4)
上記の式(2)〜(4)で用いられる関数F(OCV_base)、G(OCV_base、DSt1_t2)及びH(OCV_base)は、事前に作成された参照関数である。OCV_baseからSOCを算出する参照関数F(OCV_base)及びH(OCV_base)は、SOC対安定時OCVの関係を示す関数であり、参照関数G(OCV_base、DSt1_t2)は、電圧積算値DSt1_t2を用いてSOCを算出するための関数である。
本実施形態の組電池の制御方法では、上記説明の方法で算出した各セルの現在のSOCをもとに、いずれかのセルのSOCがSOC利用領域を逸脱すると、当該セルのSOCがSOC利用領域内に入るように当該セルと別のセルとの間で移動させるSOCの目標移動量ΔSOCを算出する。本実施形態の組電池の制御方法を、図2を用いて説明する。
図2(a)に示す均等化制御前のセル111、112のSOCをもとに、セル112からセル111に移動させるΔSOCを算出する。そして、セル112からセル111に流される電流の時間積分を行って測定移動量を算出し、該測定移動量がΔSOCに達するまでセル112の放電(セル111の充電)を行う。これにより、セル111、112のSOCは、同図(b)に示すように均等化され、それぞれのSOCがSOC利用領域内に保たれる。
上記の本実施形態の組電池の制御方法において、ΔSOCの算出を以下のように行うことができる。ΔSOCの第1の算出方法として、セル111のSOCとセル112のSOCの平均値を求め、この平均値とセル112のSOCとの差をΔSOCとする。また、ΔSOCの第2の算出方法として、セル111のSOCとセル112のSOCの平均値を求め、さらに平均値からの許容変動幅を事前に設定しておき、平均値とセル112のSOCとの差から許容変動幅だけ絶対値を小さくしたものをΔSOCとする。これにより、目標移動量ΔSOCを小さくすることができる。なお、ここでは、組電池110が2つのセル111、112を有している場合について説明したが、3つ以上のセルを有している場合にも同様にしてΔSOCを求めることができる。
上記説明の本実施形態の組電池の制御方法を行う制御装置の構成を、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の組電池の制御装置の構成を示すブロック図である。組電池制御装置100は、組電池110とこれを制御する制御部120、及び入出力部150を備えている。
組電池110は、2以上のセルを組み合わせて構成されるが、ここでは説明容易のために、セル111と112の2つが直列に接続されているものとしている。組電池110は、これに限定されず2以上のセルが直列または並列に接続されていてよく、あるいは直列と並列とを組み合わせて接続されていてもよい。組電池110は、第1スイッチ101を介して外部電源10と接続されるとともに、第2スイッチ102を介して外部負荷20と接続されている。外部負荷20は、組電池110から給電される各種負荷あるいは接地部である。
制御部120は、組電池110の充放電を制御する充放電制御部130と、組電池110の電圧等を監視するモニタ部121と、第1スイッチ101及び第2スイッチ102を制御する外部スイッチ制御部122と、充放電制御部130、モニタ部121、外部スイッチ制御部122、及び入出力150に接続されて組電池110の制御を管理する制御管理部123と、を備えている。
モニタ部121は、組電池110内のセルの少なくとも電圧及び電流を測定して監視し、測定データを制御管理部123に出力する。電圧及び電流に加えて、さらにセルの温度、圧力等も測定するようにしてもよい。測定対象のセルは、組電池110内のすべてのセル、あるいはその一部とすることができる。外部スイッチ制御部122は、制御管理部123からの指示により、組電池110を外部電源10と接続/切断するために第1スイッチ101をオン/オフ制御したり、組電池110を外部負荷20と接続/切断するために第2スイッチ101をオン/オフ制御するものである。
制御管理部123は、モニタ部121から入力した組電池110の測定データをもとに、組電池110の充電状態等を判定して外部スイッチ制御部122や充放電制御部130に必要な制御を指示したり、入出力部150に測定データ等を出力したりする。制御管理部123は、上記の処理に必要十分な能力を有するパソコンやマイコンなどの演算処理手段を備えている。
入出力部150は、組電池110の運用・制御にかかわる要求等を使用者が入力したり、組電池110に関わる情報を使用者等に提供する手段を有している。入出力部150は外部との通信手段を有していてもよく、その場合には通信手段を介して組電池110の制御や情報提供を行うことが可能となる。
充放電制御部130は、セレクタ回路131と充放電回路132を備えている。セレクタ回路131は、組電池110内のセル111、112、及び充放電回路132に接続され、セル間の接続関係を選択することが可能となっている。充放電回路132は、セレクタ回路131を介して組電池110内のセル111、112を充電または放電するものである。
充放電回路132は、充電回路または放電回路のいずれかを備えればよく、あるいは充電回路と放電回路の両方を備えていてもよい。充放電回路132の詳細な構成を図4に示す。同図(a)は充放電回路132が充電回路132aのみを備える構成、同図(b)は充放電回路132が放電回路132bのみを備える構成、及び同図(c)は充放電回路132が充電回路132aと放電回路132bの両方を備える構成、をそれぞれ示している。
本実施形態の組電池の制御方法を、図5を用いてさらに詳細に説明する。図5は、本実施形態の組電池の制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態の組電池制御装置100を用いた組電池の制御方法は、主に制御管理部123で処理され、さらに制御管理部123からの指示によりそれぞれで処理が行われる。
まずステップS1において、組電池110を外部電源10及び外部負荷20と切断して外部から切り離せるかを判定する。この判定は、例えば入出力部150から外部との切断を許可するか否かをあらかじめ入力しておき、切断許可が入力されているときに切断できると判定し、切断許可が入力されていないときは切断できないと判定するようにすることができる。切断できると判定するとステップS2に進む一方、切断できないと判定したときは処理を終了する。
ステップS2では、外部スイッチ制御部122により第1スイッチ101及び第2スイッチ102をオフにして外部電源10及び外部負荷(または接地部)20から組電池110を切断する。ステップS3では、組電池110を外部電源10及び外部負荷20から切断した後の充放電停止中のセル毎のOCVをモニタ部121から入力し、所定期間のOCV測定値からセル毎のSOCを算出する。そして、ステップS4で、セル毎のSOCから組電池110の現在のSOCを算出する。なお、ステップS2で組電池110を外部電源10及び外部負荷20から切断した後の均等化制御の途中であっても、例えば入出力部150から復帰要求の信号が入力されると、状態判定や均等化制御を停止して組電池110を再び外部電源10及び/または外部負荷20に接続して充放電可能な状態に復帰させる。その後、外部との切断許可が再び入出力部150から入力されると、ステップS1から処理を開始する。このように、組電池110を外部から切り離して行う均等化制御を、必要に応じて外部から強制的に終了させることを可能にしておく。
ステップS5では、組電池110に対して設定されたSOC利用領域とステップS4で算出した組電池110の現在のSOCとを比較する。その結果組電池110のSOCがSOC利用領域の下限SOC2より低いと判定されるとステップS10に進む一方、下限SOC2以上と判定されたときはステップS6に進む。
組電池110のSOCがSOC利用領域の下限SOC2より低いと判定されたときは、ステップS10で外部スイッチ制御部122により第1スイッチ101をオンにして組電池110を外部電源10に接続する。そして、組電池110のSOCがSOC利用領域内となるように、ステップS11で外部電源を用いて組電池110内の全セルを一括して充電する。その後、ステップS12で外部スイッチ制御部122により第1スイッチ101をオフにして組電池110を外部電源10から切断し、ステップS7に進む。
一方、組電池110のSOCがSOC利用領域の下限SOC2以上と判定されたときは、ステップS6で組電池110のSOCとSOC利用領域の上限SOC1とを比較し、組電池110のSOCが上限SOC1を超過すると判定するとステップS13に進む一方、上限SOC1以下と判定したときはステップS7に進む。ステップS13では、外部スイッチ制御部122により第2スイッチ102をオンにして組電池110を外部負荷20に接続する。そして、組電池110のSOCがSOC利用領域内となるように、ステップS14で組電池110内の全セルから一括して外部負荷に放電する。その後、ステップS15で外部スイッチ制御部122により第2スイッチ102をオフにして組電池110を外部負荷20から切断し、ステップS7に進む。
ステップS7では、充放電制御部130を用いて組電池110のセル間でそれぞれのSOCを均等化させる制御を行う。ステップS7の均等化制御が終了すると、ステップS8で入出力部150から均等化制御終了の情報提供を行う。その後、ステップS9で組電池110を外部と接続し、処理を終了する。ステップS9では、通常は外部スイッチ制御部122により第2スイッチ102をオンにして外部負荷20との接続を行う。
本実施形態の組電池の別の制御方法を、図6に示すフローチャートを用いて説明する。図5に示すステップS3ではすべてのセルのSOCを算出するようにしていたが、ここではステップS31でSOCの算出を1つ以上の代表的なセルについてのみ行うようにしている。この代表的なセルのSOCを用いて、ステップS4で組電池110の現在のSOCを算出する。これにより、ステップS5、S6の判定までに要する時間を短縮することができる。また、ステップS7でセル間の均等化制御を行う前に、すべてのセルのSOCを算出するためにステップS32を追加する。
上記の組電池の別の制御方法では、ステップS5における外部からの充電の必要性、またはステップS6における外部への放電の必要性の判定を短時間に行うことができるといったメリットがある。また、ステップS11で行われる一括充電またはステップS14で行われる一括放電に伴う個々のセルのバラツキの影響を低減することができ、均等化制御の精度を向上させることができる。本実施形態の組電池の制御方法では、組電池110を用いるシステムの稼働状況や定期メンテナンス等に応じて、図5に示す制御方法と図6に示す制御方法のいずれか一方を適宜選択して用いるようにすることができる。
次に、ステップS6で行うセル間の均等化制御について、図7を用いて説明する。図7は、本実施形態の組電池制御装置100の組電池110、充放電制御部130、スイッチ101、102、及び組電池制御装置100に接続される外部電源10と外部負荷20とを取り出して示したものである。図7(a)は組電池110が2つのセル111、112を直列に接続して構成されている場合を示し、図7(b)は2つのセル111、112を並列に接続して構成されている場合を示す。
セル間の均等化制御は、制御管理部123において組電池110内のセルのうちSOC利用領域から逸脱するものがあるか否かを判定し、逸脱するものがあると判定するとSOC利用領域内に戻すのに必要な目標移動量ΔSOCを算出する。その後制御管理部123は、算出されたΔSOC及びΔSOCをどのセル(移動元)からどのセル(移動先)に移動させるか等の情報を充放電制御部130に出力する。充放電制御部130では、ΔSOCの移動元、移動先の情報をもとに移動元のセルから移動先のセルへの接続をセレクタ回路131で選択し、充放電回路132でΔSOCの充放電を行う。
充放電回路132でΔSOCの充放電を行っている間、SOCの移動量を制御管理部123で計量する。制御管理部123において、モニタ部121から電流測定値を入力してこれを時間積分する。そして、電流の時間積分値がΔSOCに達すると、充放電制御部130に対し充放電の停止を指示する。これにより、各セルのSOCが均等化される。電流の時間積分値の算出では、モニタ部121による電流測定値に代えて充放電回路132の回路定数で決定される電流値を用いてもよい。上記説明の均等化制御は、組電池110内のセルが直列接続であっても並列接続であっても同様に行うことができる。
上記の均等化制御で用いる充放電回路132は、図4に示す充電回路132aのみを備える構成(図4(a))、放電回路132bのみを備える構成(図4(b))、及び充電回路132aと放電回路132bの両方を備える構成(図4(c))、のいずれであってもよい。充電回路132aのみのときは、SOCの高いセルを電源にしてSOCの低いセルの充電を行う。また、放電回路132bのみのときは、SOCの低いセルを放電先としてSOCの高いセルからの放電を行う。さらに、充電回路132aと放電回路132bの両方を備えるときは、上記説明の充電と放電を併用して行う。
従来の均等化制御では、組電池内のセル毎に電圧制御によりSOCをその上限または下限まで充電または放電させて均等化していたため、セルの数だけ充電または放電を行う必要があった。これに対し、本実施形態の組電池の制御方法及び制御装置では、組電池内のセル間で充放電を行っている。これにより、従来に比べて均等化制御に要する時間を短縮でき、組電池搭載システムの稼働率を向上させることができる。また、均等化制御に伴うエネルギーロスも、従来より低減させることができる。
組電池がLiイオン電池からなるセルで構成されている場合には、従来のように満充電することで均等化させると劣化が進みやすいが、本実施形態の均等化制御では部分充電の状態で均等化制御を行うことができ、Liイオン電池の劣化を低減して長寿命化を図ることができる。また、満充電させる回数を低減することで、高電圧で発火の危険性がある状態をできるだけ回避させることができ、組電池搭載システムを安全に管理できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の組電池の制御方法を、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態の組電池の制御方法を説明するための組電池の充電状態を示す説明図である。
一般的な充放電回路(DC−DCコンバータ)では電圧変換回路を経由するため、昇圧型(充電回路)、降圧型(放電回路)のどちらを用いても電圧変換時に電力のロスを伴う。また、蓄電池は充電または放電により蓄えたエネルギーを移動させる際に、それぞれの内部抵抗や接続部品の導体抵抗等によりエネルギーロスが生じる。さらに、充放電中の各セル内部での反応過程におけるエネルギーロスも生じる。そのため、電流の時間積分値である測定移動量が目標移動量ΔSOCに達するまで充電を行ったとしても、充電を受けたセルは目標移動量ΔSOCに相当するSOCの増加を得られない。
そこで、本実施形態の組電池の制御方法では、ΔSOCの移動に伴うエネルギーロスを考慮して移動量を決定するようにする。図8において、セル2からセル1へのSOCの移動量を決定するときは、まず移動に伴うエネルギーロスPを移動元のセル112のSOCから減算した後目標移動量ΔSOCを決定する。そして、目標移動量ΔSOCにエネルギーロスPを加算したものをセル2から放電する放電移動量ΔSOC'とする。
本実施形態では、制御管理部123がSOCの目標移動量として放電移動量ΔSOC'を充放電制御部130に出力し、充放電中は電流の時間積分値である測定移動量がΔSOC'に達するのを監視する。そして、測定移動量が放電移動量ΔSOC'に達すると、充放電制御部130に対し充放電の停止を指示する。これにより、セル1には目標移動量ΔSOCの充電が行われるとともに、セル2からは放電移動量ΔSOC'の放電が行われて均等化が行われる。本実施形態の組電池の制御方法によれば、SOCの移動制御に伴うエネルギーロスを考慮して充放電を行うことから、より高精度に均等化制御を行うことが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の組電池の制御方法を、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態の組電池の制御方法を説明するための組電池の充電状態を示す説明図である。
蓄電池の内部に蓄えられるエネルギー量、すなわち放電可能な絶対容量は、使用開始とともに不可逆的な劣化の進行に伴って新品時の絶対容量から徐々に低下していく。そのため、蓄電池の電圧が同じ値を示していても、新品時の蓄電池と劣化の進んだ蓄電池とでは取り出せる絶対容量が異なってくる。SOCは、その時点の蓄電池を満容量にしたときの絶対容量に対する割合を示していることから、新品時の蓄電池と劣化の進んだ蓄電池が同じSOCであっても、それぞれから取り出せる絶対容量は異なってしまう。
複数のセルを有する組電池では、外部に取り出せる絶対容量が重要であり、必要な絶対容量を取り出せるように組電池を維持しておく必要がある。しかし、組電池が有するセルのそれぞれのSOCがほぼ同等に維持されていても、一部のセルの劣化が進んでいると、放電に伴って当該セルのSOCが他のセルよりも早く低下して下限に達してしまう。これにより組電池の使用が制限されてしまうと、劣化の進んだセルによって組電池から取り出せる絶対容量が低減されてしまう。そこで、各セルからほぼ同等の絶対容量を取り出せるようにするために、本実施形態の組電池の制御方法では各セルの劣化度を考慮して均等化制御を行うようにしている。
図9(a)は、組電池110のセル111のSOCがSOC使用領域内に維持され、セル112のSOCがSOC利用領域を超過している状態を示している。このとき、各セルの劣化度を考慮しない場合には、セル111のSOCとセル112のSOCとの差に基づいてΔSOCを決定することになる。これに対し本実施形態では、劣化による絶対容量の低下分(図9の符号Qで示す)を予め除いた上で目標移動量ΔSOCを算出する。すなわち、図9(a)において、セル111のSOCから劣化による低下分Qを減算した容量とセル112のSOCとからΔSOCを算出する。
このようにして算出されたΔSOCを、充放電制御部130によりセル112からセル111に移動させたときの各セルのSOCを図9(b)に示す。図9(b)において、セル111のSOCは見かけ上SOC利用領域を超過することになる。しかしながら、劣化による絶対容量の低下分を除くと、セル111とセル112はともに同程度の絶対容量を有することになる。これにより、組電池110からはセル111とセル112がともにSOC利用領域の下限に達するまで放電することが可能となる。なお、組電池110に充電を行う場合も同様に、各セルの劣化度を考慮することで、SOC利用領域の上限まで各セルにほぼ同等の絶対容量の充電を行うことが可能となる。
本実施形態の組電池の制御方法によれば、組電池が有するセルのそれぞれの劣化度を考慮することで、劣化度の差による充放電能力の低下を防止することが可能となる。また、本実施形態の均等化制御により、特定のセルの劣化が加速するのを防止することができ、組電池の長寿命化を図ることができる。
なお、セルの劣化度の算出は、例えば以下のようにして行うことができる。組電池110が停止状態のときにセルが満充電になるまで満充電制御を行い、満充電制御を停止してから所定の基準時間が経過するまでセルのOCVを所定周期で測定し、これからOCVの時間変化の関数OCV(t)を求め、この関数OCV(t)をもとに電圧変化量を算出し、該電圧変化量と満充電制御停止から基準時間経過時の基準OCVとを用いてセルの現在の新品満充電に対する換算容量(SOH)を算出する。
本発明の第3実施形態の組電池の制御方法を、図10および図11を用いてさらに詳細に説明する。図10は1つの電池における放電能力、充電能力、残容量、劣化の相関関係を示し、図11は組電池を構成する蓄電池に劣化が生じている場合の電池状態量の制御方法を示す説明図である。
ここで、1つの蓄電池における放電能力、充電能力、残容量、劣化に関して再度定義を明確にするとともに、図10を用いて説明する。図10(a)は蓄電池が新品時のイメージであり、最大放電可能容量をCOD_new_max[W]とし、新品時の最大充電可能容量をCOA_new_max[W]とする。また、図10(b)は使用に伴い劣化が進んだ場合のイメージ図であり、最大放電可能容量と最大充電可能容量をそれぞれCOD_used_max[W]、COA_used_max[W]とする。
新品からの劣化に伴う指標をSOH(state of health)とし、0〜1の間の数値で表すものとすると、
COD_used_max=COD_new_max*SOH (5)
COA_used_max=COA_new_max*SOH (6)
となる。電池の使用からn回後の判定時の指標をnとしてCOD,COA,SOHを表すと、
COD_n_max=COD_0_max*SOH_n (5‘)
COA_n_max=COA_0_max*SOH_n (6‘)
ただし、COD_0_max=COD_new_max、COA_0_max=COA_new_maxである。
ここで、最大容量とは別にn回目の判定時における現在蓄電池に残存している容量をSOC_n(%)とすると、
SOC_n=SOC_0+(ΣΔSOC_i)/COD_n-1_max*100(%)(n≧1)(7)
(Σの指数はi=1〜nとする)
なお、式7に用いられるそれぞれのパラメータは下記のように定義される。
SOC_0=新品時の最大放電可能容量/新品時の最大放電可能容量*100(%)(8)
ΔSOC=∫I_mes(t)・dt*V_mes_ave[W] (9)
(積分区間はt1〜t2。時刻t1はn−1回目の時刻、時刻t2はn回目の時刻。)
I_mes(t)は時刻tにおける測定電流値
V_mes_aveは時刻t1〜t2における測定電圧値の平均値
で定義される。
式7のSOC_nを用いて、現在の放電可能容量(COD_n_now)と充電可能容量(COA_n_now)を定義すると以下のようになる。
COD_n_now=COD_0_max * SOH_n *(SOC_n/100) (10)
COA_n_now=COA_0_max * SOH_n *(1-SOC_n/100) (11)
図11は、2つのセル111、セル112に対して、CODおよびCOAの均等化制御を行う場合の説明図である。
図11(a)は、CODを均等化する例であり、それぞれのn回目のCODをCOD_n1、COD_n2とすると、式(10)におけるCOD_n1とCOD_n2が等しくなるように、SOC_n1とSOC_n2の値を調整する。これらのエネルギーの移動は、式(9)で定義されるΔSOCを算出し、調整を行なう。
図11(b)は、COAを均等化する例であり、それぞれのCOAをCOA_n1、COA_n2とすると、式(11)におけるCOA_n1とCOA_n2が等しくなるように、SOC_n1とSOC_n2の値を調整する。これらのエネルギーの移動は、式(9)で定義されるΔSOCを算出し、調整を行なう。
図11(a)と図11(b)に示した、CODとCOAのどちらに対して均等化制御を行うかは、組電池に用いられる電池の特性やシステムの運用条件に応じて、予め優先順位をつけて運用アルゴリズムに組み込む事が望ましい。
本実施形態の組電池の制御方法によれば、組電池が有するセルのそれぞれの劣化度を考慮することで、劣化度の差による充放電能力の低下を防止することが可能となる。また、本実施形態の均等化制御により、充電時の過充電や充電不足を特定のセルの劣化が原因で引き起こすことを防止することができ、システムの安定化や組電池の長寿命化を図ることができる。
なお、式(5‘)や式(6’)におけるCOAやCODの判定回数とSOHの判定回数は必ずしも一致しなくてよく、SOHの判定回数がCOAやCODの判定回数より少ない場合は、前回判定されたSOHの値を最新の値として用いれば良い。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態の組電池の制御方法を、図12を用いて説明する。図12は、本実施形態の組電池制御装置に備えられた組電池の構成例を示している。本実施形態の組電池制御装置に備えられた組電池は、複数のセルが所定の接続方法で接続されて一組のユニットを構成し、このようなユニットが複数組み合わされて組電池を構成しているものである。
図12(a)では、一例として6個のセルが直列に接続されて1組のユニットを形成し、このように形成された2組のユニット411、412が並列に接続されて組電池410を構成している。ここで、ユニット411はB11〜B16の6個のセルを直列に接続して形成され、ユニット412はB21〜B26の6個のセルを直列に接続して形成されている。また、図12(b)では、6個のセルB11〜B16が並列に接続されてユニット421を形成し、6個のセルB21〜B26が並列に接続されてユニット422を形成しており、ユニット421と422とが直列に接続されて組電池420を構成している。なお、図12ではユニット同士が並列または直列に接続されている例を示しているが、ユニットとセルとが並列または直列に接続される組電池であってもよい。
このように、1以上のユニットが形成された組電池を均等化制御する場合、一つの電源等を用いて個々のセルを充放電することで均等化制御を行うと、1回の充放電に要する時間にセルの数を乗算した時間だけ均等化制御にかかってしまう。そのため、とくに電気自動車(EV)や家庭用電源マネージメント(HEMS)のように多数のセルから構成されている組電池を用いる場合には、組電池の均等化制御に長時間を要して使用できない時間が長くなってしまうといった課題がある。
そこで、本実施形態の組電池の制御方法では、ユニット間の均等化制御とセル間の均等化制御を組み合わせることで、均等化制御を短時間で行えるようにしている。まず、ユニットの構成に対応して大電流で行う均等化制御を優先して実施し、その後小電流で行うセルの均等化制御を実施するようにしている。図12(a)に示す組電池410では、ユニット411、412の容量が大きいことから、まずユニット411とユニット412との間で均等化制御を行う。その後、ユニット411内のセル間、及びユニット412内のセル間でそれぞれ均等化制御を行う。同様に、図12(b)に示す組電池420でも、容量の大きいユニット421とユニット422との間で均等化制御を行い、その後ユニット421内のセル間、及びユニット422内のセル間でそれぞれ均等化制御を行う。
上記説明の本実施形態の組電池の制御方法によれば、均等化制御の回数を減らせることができ、均等化制御に要する時間を短縮するとともに、均等化制御に伴うSOCの損失を低減することができる。また、大電流を伴う均等化制御を限定できることから、充放電制御部130等の回路構成を小規模化することができる。さらに、均等化制御の回数を減らせることに伴って、SOC移動量の精度が向上することが期待できる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態の組電池の制御方法及び制御装置を、図13を用いて説明する。図13は、本実施形態の組電池制御装置500の組電池510、充放電制御部530、スイッチ501、502、及び組電池制御装置500に接続される外部電源10及び外部負荷20を取り出したものである。組電池制御装置500のその他の構成は、図1に示した第1実施形態の組電池制御装置100と同様である。
組電池制御装置500では、セル512と513とが直列に接続されて一つのユニット511を形成し、セル515と516とが直列に接続されて別のユニット514を形成し、これら2つのユニットが並列に接続されて組電池510を構成している。また、本実施形態の充放電制御部530は、一つの充放電回路531と、4つのセレクタ回路532〜535を有している。
セレクタ回路532は、ユニット511と514との間で均等化制御するために設けられたものであり、第4実施形態と同様に大電流の制御が行われることから、各ユニットの両端とセレクタ回路532の端子とが大容量の線路(太線)で接続されている。また、セレクタ回路533、534、535は、各セルの均等化制御に用いるものであり、各セルとセレクタ回路との間、及びセレクタ回路間が小容量の線路(細線)で接続されている。
組電池510の均等化制御では、まず外部電源10を電源とし外部負荷20を放電先として、セレクタ回路532と充放電回路531を用いてユニット511と514との間で均等化制御を行う。セレクタ回路532は、充電する側のユニットと充電される側のユニットを選択するために用いられる。
その後、一方のユニットを電源として他方のユニット内のセルの均等化制御を行い、さらに、他方のユニットを電源として一方のユニット内のセルの均等化制御を行う。以下では、一方のユニットをユニット511とし他方のユニットをユニット514としてセルの均等化制御について説明するが、同様にしてユニット514を電源としてユニット511内のセルの均等化制御を行うことができる。
まず、ユニット514内のセル515、516の均等化制御を行うために、セレクタ回路532によりユニット511が電源に選択される。また、セレクタ回路533により均等化制御されるセルとしてユニット514側のセル515、516が選択される。さらに、セレクタ回路534によりセル515、516のうち充電する側のセルと充電される側のセルが選択される。これにより、セル515と516との間で均等化制御が行われる。同様にして、セルセル512と513との間の均等化制御を行うことができる。
本実施形態の組電池の制御方法及び制御装置によれば、複数のセルで構成されるユニットを複数有する組電池において一つのユニット内のセル間で均等化制御を行うとき、別のユニットを電源に用いることが可能となる。その結果、組電池が有する残容量を有効に活用して均等化制御を行うことが可能となる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態の組電池の制御方法を以下に説明する。第1実施形態の組電池の制御方法では、図5のフローチャートに示すように、組電池のSOCがSOC利用領域内に入るように外部電源10を用いて充電、または外部負荷(接地)20への放電を行い、その後セル間の均等化制御を行っていた。これに対し本実施形態の組電池の制御方法では、まずセル間で均等化制御を行い、各セルのSOCが均等化された後に、組電池のSOCをSOC利用領域内に戻すのに必要な容量だけ外部電源10を用いて全セルを一括して充電、またはSOC利用領域からの超過分を外部負荷20に一括して放電する。
本実施形態の組電池の制御方法によれば、各セルのSOCが予め均等化されていることから、外部電源からの充電または外部負荷への放電中に一部のセルが過剰に充電または放電されてしまうといった不適切な状態を回避することができ、外部電源からの充電または外部負荷への放電を効率的に行わせることが可能となる。
上記の各実施形態では、組電池を構成するセルの残容量を相互に均等化させるための組電池の制御方法について説明したが、均等化する状態量は残容量に限定されず、放電能力(COD)や充電能力(COA)の状態量についても同様に均等化制御することができる。放電能力や充電能力を均等化するときは、均等化させるのに必要な状態量の移動量をSOCの目標移動量ΔSOCに換算して行う。
放電能力は、例えば当該の蓄電システムに取り付けられた蓄電池(組電池)から負荷への放電に際して、放電電流、放電時間、放電時電圧が要求値を満たすのに必要な能力であるとする。このとき放電能力は、電池の内部の状態、例えばSOC,SOH、温度によって決まり、その状態量が電池間で均等化されていないと特定の電池に放電負荷が集中し、蓄電システム全体として放電能力が維持できなくなる。そのため、電池の内部状態を診断し、構成電池の放電能力が一定となるようにΔSOCの増減によって調整を行う。
例えば、不可逆的な容量の低下(劣化)が進んだ電池(A)と劣化の進んでいない状態の良い電池(B)がある場合、(A)に対してΔSOCを多めに移動してSOCの状態を高くすることによって、電池の放電能力は擬似的に(A)と(B)が同程度になるように調整が可能である。こうすることにより、蓄電システム全体として見た場合、構成電池(A),(B)の受ける外部的な負荷が等しくなるように調整ができる。
また、充電能力(充電受け入れ性)は、蓄電システムへ充電を行なうときの特性であり、そのときの充電電流や充電電圧は蓄電システムの電池構成により変わる。蓄電システムを構成するそれぞれの電池の状態によって充電限界に到達するセルがある場合、そのセルが律速となって蓄電システム全体の充電能力が低下してしまう。
第1の例として、不可逆的な容量の低下(劣化)が進んだ電池(A)と劣化の進んでいない状態の良い電池(B)がある場合、電池(A)は充電時の電圧がすぐに高くなり、電池(B)は充電が進むまで電圧が高くなりにくい。そのため、予め電池(A)の電圧を低くするためにSOCの値を低く設定しておき、電池(A)と(B)の充電受け入れ時の電圧上昇を同じ程度になるようにする。そうすることによって、充電能力の均等化が可能となる。
第2の例として、残容量が高い電池(C)と残容量が低い電池(D)があり、どちらも劣化が進んでいない場合、この条件のまま外部から均等に充電を行なうと、電池(C)が先に高充電状態に到達して充電電流または充電電圧がシステムの上限に到達する。そこで、目標の状態量に向けて、電池(C)を放電したり、電池(D)を充電したり、あるいは電池(C)と(D)で同じSOCになるようにΔSOCを移動させることで、蓄電システム全体の充電能力が特定の電池に制限されないようにする。
第3の例として、電池(E)と電池(F)とで内部のSOC、SOHにともにズレが生じている場合、充電能力を判定するアルゴリズムを用いて電池(E),(F)の充電能力を算出し、それぞれの充電能力のズレが少なくなるようなSOCの増減量ΔSOCを決定する。この決定されたΔSOCをもとに、充電能力の均等化を行なう。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る組電池の制御方法及び制御装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における組電池の制御方法及び制御装置の細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 外部電源
20 外部負荷
100、500 組電池制御装置
101、501 第1スイッチ
102,502 第2スイッチ
110、410、420、510 組電池
111、112,512,513、515、516 セル
120 制御部
121 モニタ部
122 外部スイッチ制御部
123 制御管理部
130,530 充放電制御部
131 セレクタ回路
132 充放電回路
150 入出力部
411、412、421、422、511、514 ユニット

Claims (17)

  1. 単体の電池をセルとしてこれを2以上組み合わせて構成された組電池の前記セルの残容量(SOC:State of Charge)、放電能力(COD:Capability of Discharge)及び充電能力(COA:Capability of Acceptance)のいずれか1つの状態量を相互に均等化させるための組電池の制御方法であって、
    前記セルのそれぞれの前記状態量を算出し、
    セル間の均等化制御として、
    前記セル毎の前記状態量を均等化させるのに必要な前記状態量の移動量を前記SOCの目標移動量ΔSOCに換算して算出するとともに該目標移動量ΔSOCの移動元及び移動先となる前記セルを選択し、
    前記移動元及び移動先のセル間で充放電を行い、
    前記充放電中の電流を測定して時間積分することで測定移動量を算出し、
    前記測定移動量が前記目標移動量ΔSOCに達すると前記充放電を停止させる
    ことを特徴とする組電池の制御方法。
  2. 前記組電池の充放電停止後の所定期間の開放端電圧の測定値を取得して所定の電圧積算値を算出し、
    前記電圧積算値から前記SOCを算出するための参照データまたは参照関数を事前に作成しておき、
    前記参照データまたは参照関数から前記電圧積算値に対応する前記セル毎のSOCを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の組電池の制御方法。
  3. 前記電圧積算値は、前記所定期間の開放端電圧の測定値を時間積分して算出される
    ことを特徴とする請求項2に記載の組電池の制御方法。
  4. 前記電圧積算値は、前記所定期間の開放端電圧の測定値を時間積分したものから所定の基準OCVに前記所定期間の時間長さを掛けたものを減算して算出される
    ことを特徴とする請求項2に記載の組電池の制御方法。
  5. 前記セル間の均等化制御は、前記組電池の少なくとも1つのセルが所定のSOC上限値と下限値からなるSOC利用領域から逸脱したときに行う
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の組電池の制御方法。
  6. 前記セル毎のSOCまたは事前に選択された1以上の代表的なセルのSOCから前記組電池のSOCを算出し、
    前記組電池のSOCが前記SOC下限値より低いときは前記組電池を所定の外部電源に接続して前記組電池のすべてのセルを一括充電し、
    前記組電池のSOCが前記SOC上限値より高いときは前記組電池を所定の外部負荷又は接地部に接続して前記組電池のすべてのセルを一括放電する
    ことを特徴とする請求項5に記載の組電池の制御方法。
  7. 前記一括充電または前記一括放電は、前記セル間の均等化制御の前に行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の組電池の制御方法。
  8. 前記一括充電または前記一括放電は、前記セル間の均等化制御の後に行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の組電池の制御方法。
  9. 前記目標移動量ΔSOCを前記セル間の均等化制御に伴うエネルギーロス分を前記移動元のセルのSOCから予め除いて算出し、
    前記測定移動量が前記目標移動量ΔSOCに前記エネルギーロス分を加算した移動量に達したときに前記充放電を停止させる
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の組電池の制御方法。
  10. 前記セルの劣化に伴うCODまたはCOAの個々のセルに依存した能力低下分が前記目標移動量ΔSOCによって調整されて前記CODまたはCOAが均等化される
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の組電池の制御方法。
  11. 前記組電池は、2以上の前記セルが直列または並列のいずれか一方で接続されたユニットを2以上備え、
    前記ユニット間で均等化制御を行うとともに、前記ユニット内のセル間で均等化制御を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の組電池の制御方法。
  12. 前記2以上のユニットのいずれか1つのユニットのセル間で行う均等化制御は、前記2以上のユニットの別のユニットを電源に用いて行う
    ことを特徴とする請求項11に記載の組電池の制御方法。
  13. 単体の電池をセルとしてこれを2以上組み合わせて構成された組電池の前記セル間の充電量を均等化させるための組電池の制御装置であって、
    前記組電池の充放電を制御する充放電制御部と、
    前記組電池の少なくとも電圧と電流を測定して監視するモニタ部と、
    前記組電池と所定の外部電源との接続をオン/オフする第1スイッチと、
    前記組電池と所定の外部負荷との接続をオン/オフする第2スイッチと、
    前記第1スイッチ及び第2スイッチを制御する外部スイッチ制御部と、
    前記充放電制御部、前記モニタ部、及び前記外部スイッチ制御部を制御する制御管理部と、を備え、
    さらに前記充放電制御部は、充放電の接続先を選択するセレクタ回路と、充放電を実行する充放電回路とを備え、
    前記制御管理部は、
    前記セルのそれぞれのSOCを算出してこれを均等化させるのに必要なSOCの目標移動量ΔSOCを算出し、前記目標移動量ΔSOCの移動元及び移動先となる前記セルを前記セレクタ回路に出力して両者を接続させ、前記目標移動量ΔSOCを前記充放電回路に出力して充放電を行わせ、前記モニタ部から前記充放電中の電流を入力して時間積分することで測定移動量を算出し、前記測定移動量が前記目標移動量ΔSOCに達すると前記充放電回路に対し充放電の停止を指示する
    ことを特徴とする組電池の制御装置。
  14. 前記組電池は、2以上の前記セルが直列または並列に接続されたユニットを2以上備える
    ことを特徴とする請求項13に記載の組電池の制御装置。
  15. 前記充放電回路は、充電のみを行う充電回路を有する
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の組電池の制御装置。
  16. 前記充放電回路は、放電のみを行う放電回路を有する
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の組電池の制御装置。
  17. 前記充放電回路は、充電のみを行う充電回路と放電のみを行う放電回路の両方を有する
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の組電池の制御装置。
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