JPWO2012132934A1 - 非水電解質二次電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

高温耐久性に優れ、かつ初期不良率を低減することができる非水電解質二次電池及びその製造方法を提供する。正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、非水電解質と、正極の表面上に設けられる多孔質層とを備える非水電解質二次電池であって、多孔質層が、Li1+x+yAlxTi2−xSiyP3−yO12(但し、0≦x≦1,0≦y≦1)で表される菱面体晶(R3c)の結晶構造を有するリチウムイオン伝導性の無機固体電解質粒子と、水系バインダーとを含むことを特徴としている。

Description

本発明は、正極の表面上に多孔質層が設けられた非水電解質二次電池及びその製造方法に関するものである。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDAなどの移動情報端末は、動画再生やゲーム機能などの機能の充実が進み、消費電力が向上する傾向にある。そのため、駆動電源であるリチウムイオン二次電池には、長時間の再生や出力改善等の高容量化及び高性能化が強く望まれている。
リチウムイオン二次電池の高容量化に関して正極活物質については、高電圧で充電することが検討されている。しかし、これに伴う電解液の酸化防止や正極活物質の活性制御等の改善が必要となっている。
特許文献1においては、正極の表面にチタニアなどの無機粒子からなる多孔質層を形成することで、高電圧かつ高温条件で電池性能を改善できることが記載されている。
特許文献2においては、負極上に無機粒子を含む溶剤系スラリーを用いて多孔質層を形成することで、絶縁性を向上させ、電池の安全性を改善させることが記載されている。無機粒子として無機酸化物が好ましく、特にアルミナ、チタニアが好ましい旨記載されている。
特許文献3及び4においては、正極または負極にリチウムイオン伝導性の無機固体電解質を含有させることにより、高温でのサイクル特性が改善することが記載されている。
国際公開2007/108425号パンフレット 国際公開2005/029614号パンフレット 特開2008−117542号公報 特開2008−117543号公報
特許文献1及び特許文献2に開示された多孔質層を用いた場合、高温耐久性は改善されるものの、その効果は十分ではなく、さらに高温耐久性を改善することが求められている。また、本発明者らが鋭意検討した結果、アルミナやチタニアなどの無機粒子を用いて多孔質層を形成する場合、電池の初期不良率が高くなるという課題があった。
アルミナやチタニアなどの無機粒子を用いた従来の多孔質層を正極表面上に設けた場合、初期不良率が高くなる原因について、本発明者らは鋭意検討した。検討結果を以下に記載した。多孔質層を形成するための無機粒子と水系バインダーとを含む水系スラリーの調製において、無機粒子を分散させるため、分散機を用いて無機粒子を分散させている。ここで、分散機の容器の表面にSUS等の金属が使用されていると、無機粒子によって分散機の容器の表面が磨耗し、SUS成分等の金属成分が、不純物として多孔質層内に混入する。正極近傍では、これらの不純物に4V程度の電位がかかる為、Feイオン等の金属イオン成分が負極上で還元され、金属成分として析出する。このため、正極と負極の間が短絡し、初期不良率が高くなる。これに対し、分散機の容器表面にセラミックコートを施す等、装置面からの改善も試みられるが、高コストとなる。このため、より硬度の低い無機粒子の開発が望まれる。
特許文献3及び特許文献4では、リチウムイオン伝導性の無機固体電解質を正極または負極に含有させているが、このような方法では、高温耐久性、特に高温で連続して充電した場合の電池劣化を抑制するには不十分であった。
本発明の目的は、高温耐久性に優れ、かつ初期不良率を低減することができる非水電解質二次電池及びその製造方法を提供することにある。
本発明の非水電解質二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、非水電解質と、正極の表面上に設けられる多孔質層とを備える非水電解質二次電池であって、多孔質層が、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(但し、0≦x≦1,0≦y≦1)で表される菱面体晶(R3c)の結晶構造を有するリチウムイオン伝導性の無機固体電解質粒子と、水系バインダーとを含むことを特徴としている。
本発明によれば、高温耐久性に優れ、かつ初期不良率を低減することができる非水電解質二次電池とすることができる。
本発明においては、多孔質層に含有される無機粒子として、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(但し、0≦x≦1,0≦y≦1)で表される菱面体晶(R3c)の結晶構造を有するリチウムイオン伝導性の無機固体電解質粒子を用いている。この無機固体電解質粒子は、硬度がアルミナ及びチタニアに比べて低い。このため、本発明の無機固体電解質粒子を用いて多孔質層を形成する場合、分散機の容器の磨耗による分散機からの不純物の混入を大幅に抑制することができる。このため、Feなどの不純物の混入を抑制し、これによる正極と負極の間の短絡等を防止することができるので、初期不良率を大幅に低減することができる。
本発明の無機固体電解質粒子は、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(但し、0≦x≦1,0≦y≦1)で表される菱面体晶(R3c)の結晶構造を有するものであればよい。例えば、この結晶構造を構成するLi、Al、Ti、Si、P及びOの一部が、他の元素によって置換されていてもよい。上記結晶構造を有している限りにおいて、無機固体電解質粒子の特性は大きく変化しない。例えば、本発明の無機固体電解質に3価のY、Gaなどを添加すると、Tiのサイトがこれらの元素によって一部置換される。しかし、結晶構造が同じであるため、Tiのサイトの一部が置換されたものであっても、置換されていないものと同様の特性及び効果を得ることができる。上記の菱面体晶(R3c)の結晶構造は、一般にはナシコン構造と称されている。
本発明の無機固体電解質粒子は、母ガラスがLiO−Al−TiO−SiO−P系の組成である。この母ガラスを熱処理して結晶化させることにより、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0≦y≦1)の結晶構造が得られる。結晶化して得られた無機固体電解質を、乾式のボールミルにて粗粉砕し、湿式のボールミルにて微粉砕することにより、本発明の無機固体電解質粒子を得ることができる。
なお、単純に原料を混合、焼成して得られるLiTi12は、耐水性が低く、水系スラリーとすることは困難である。しかし、LiTi12にAlやSiを添加し、ガラス化及び結晶化工程を経て合成されたLi1+x+yAlTi2−xSi3−y12(但し、0≦x≦1、0≦y≦1)の結晶構造を有する無機固体電解質は、耐水性を有するため、多孔質層のフィラーとして好ましい特性を有する。
上記母ガラスの化学組成は、酸化物成分のmol%表示で、下記の範囲が好ましい。
26〜40%、
SiO 0.5〜12%、
TiO 30〜45%、
Al 5〜10%、
LiO 10〜18%、
本発明における無機固体電解質粒子の平均粒子径は、1μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.8μmの範囲内である。無機固体電解質粒子の平均粒子径が小さいほど、無機固体電解質の表面積が大きくなって凝集力が強まり、分散させることが困難になる場合がある。また、無機固体電解質粒子の平均粒子径が大きいほど、多孔質層が厚くなるため、電池の負荷特性の低下や、エネルギー密度の低下を招くおそれがある。
本発明においては、多孔質層のバインダーとして水系バインダーを用いている。従って、水を分散媒としたスラリーを用いて多孔質層を形成することができる。正極活物質層では、一般にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などを溶剤とするバインダーを用いる。このため、正極の表面に多孔質層を形成する際にも、水ではなく溶剤を用いた場合、正極の表面に多孔質層を塗工する際に溶媒やバインダーが活物質層内部に浸透し、活物質層中のバインダーの膨潤を引き起こす可能性が高い。本発明においては、水系バインダーを用いるので、水系スラリーにより多孔質層を形成することができる。このため、正極活物質層にダメージを与えることなく、高温耐久性に優れた非水電解質二次電池を作製することができる。
多孔質層における水系バインダーは、特にその材質は制約されるものではないが、以下(1)〜(4)の性質を総合的に満足するものが好ましい。(1)フィラーの分散性確保(再凝集防止)、(2)電池の製造工程に耐え得る密着性の確保、(3)非水電解質を吸収した後の膨潤によるフィラー間の隙間の充填、(4)非水電解質への溶出が少ない。電池性能を確保するためには、少量のバインダー量でこれらの効果を発揮することが好ましい。従って、多孔質層における水系バインダーは、無機固体電解質粒子100質量部に対して30質量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは10質量部以下であり、さらに好ましくは5質量部以下である。多孔質層中における水系バインダーの下限値は、0.1質量部以上が一般的である。水系バインダーの材質としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、スチレンブタジエンゴム(SBR)などや、その変性体及び誘導体、アクリロニトリル単位を含む共重合体、ポリアクリル酸誘導体などが好ましく用いられる。特に、上記(1)及び(3)の特性を重視する場合には、アクリロニトリル単位を含む共重合体が好ましく用いられる。
本発明における水系バインダーは、例えば、エマルション樹脂または水溶性樹脂の形態として用いることができる。
多孔質層の厚みとしては、5μm以下が好ましく、0.2μm〜4μmの範囲内であることがさらに好ましく、特に好ましくは1〜3μmの範囲内である。多孔質層の厚みが薄すぎると、多孔質層を形成することにより得られる効果が不十分となる場合がある。多孔質層の厚みが厚すぎると、電池の負荷特性の低下や、エネルギー密度の低下を招くおそれがある。
本発明の製造方法は、上記本発明の非水電解質二次電池を製造することができる方法であり、正極を作製する工程と、無機固体電解質粒子及び水系バインダーを含む水系スラリーを調製する工程と、水系スラリーを正極の表面上に塗布することにより、多孔質層を形成する工程と、多孔質層が形成された正極、負極、及び非水電解質を用いて、非水電解質二次電池を作製する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の製造方法によれば、高温耐久性に優れ、かつ初期不良率を低減することができる非水電解質二次電池を効率良く製造することができる。
本発明の製造方法においては、金属製の容器を有する分散機、すなわち水系スラリーが接触する部分が金属から形成されている分散機を用いて、水系スラリー中における無機固体電解質粒子を分散処理しても、分散処理によって水系スラリー中に導入される分散機からの不純物の量を少なくすることができる。このため、不純物による初期不良率を低減することができる。
正極表面の上に多孔質層を形成する方法としては、ダイコート法、グラビアコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スプレーコート法等が挙げられる。特に、グラビアコート法及びダイコート法が好ましく用いられる。また、溶媒やバインダーが電極内部へ拡散することによる接着強度の低下等を考慮すると、早いスピードで塗工することが可能で、乾燥時間が短い方法が望ましい。機械的に厚みの制御が困難な、スプレーコート法、ディップコート法、カーテンコート法は、スラリー中の固形分濃度が低いことが好ましく、3〜30質量%の範囲が好ましい。また、ダイコート法やグラビアコート法等においては、スラリー中の固形分濃度が高くても良く、5〜70質量%程度が好ましい。
上記のようにして多孔質層が形成された正極と、負極と、非水電解質を用いて、非水電解質二次電池を作製する。
非水電解質二次電池の充放電において、正極上で分解された電解液や、正極から溶出した金属イオン等は、正極上に設けられる多孔質層によりトラップされる。これにより、正極と負極の間に設けられるセパレータの目詰まりや、負極における金属イオン等の析出を抑制することができる。従って、多孔質層がフィルタ機能を発揮することにより、高温耐久性を改善することができる。
また、セパレータと正極の間に多孔質層が設けられるので、セパレータと正極活物質とが物理的に接触しない。これにより、セパレータの酸化を抑制することができる。
正極活物質としては、層状構造を有するものが挙げられる。特に、層状構造を有するリチウム含有遷移金属酸化物が好ましく用いられる。このようなリチウム遷移金属酸化物としては、コバルト酸リチウム、Co−Ni−Mnのリチウム複合酸化物、Al−Ni−Mnのリチウム複合酸化物、Al−Ni−Coの複合酸化物などのリチウム複合酸化物が挙げられる。正極活物質は、単独で用いてもよく、他の正極活物質と混合して用いてもよい。
負極活物質は、特に限定されるものではなく、非水電解質二次電池の負極活物質として用いることができるものであれば使用することができる。負極活物質としては、黒鉛及びコークスなどの炭素材料、酸化錫などの金属酸化物、ケイ素及び錫などのリチウムと合金化してリチウムを吸蔵することができる金属、金属リチウムなどが挙げられる。
本発明の非水電解質二次電池においては、正極の充電終止電位が4.30V(vs.Li/Li)以上となるように充電されることが好ましく、より好ましくは4.35V(vs.Li/Li)以上、さらに好ましくは4.40V(vs.Li/Li)以上となるように充電される。負極活物質として炭素材料を用いる場合、負極の充電終止電位は約0.1V(vs.Li/Li)となるので、正極の充電終止電位が4.30V(vs.Li/Li)の場合は、充電終止電圧が4.20Vとなり、正極の充電終止電位が4.40V(vs.Li/Li)の場合、充電終止電圧は4.30Vとなる。このように正極の充電終止電位が従来よりも高くなるように充電されることにより、充放電容量を高めることができる。
なお、正極の充電終止電位を高くすることにより、正極活物質からCoやMnなどの遷移金属が溶出しやすくなるが、多孔質層により、溶出したCoやMnが負極表面上に堆積することを防止できる。したがって、CoやMnが負極表面上に堆積することによる高温保存特性の劣化を抑制することができ、高温耐久性を高めることができる。
また、本発明の非水電解質二次電池は、高温時の保存特性に優れるものであり、例えば、動作環境が50℃以上であるような非水電解質二次電池に用いることにより、その効果を顕著に発揮することができるものである。
非水電解質の溶媒としては、従来からリチウム二次電池の電解質の溶媒として用いられているものを使用することができる。これらの中でも、環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒が特に好ましく用いられる。具体的には、環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合比(環状カーボネート:鎖状カーボネート)を、体積比で1:9〜5:5の範囲内とすることが好ましい。環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが挙げられる。
非水電解質の溶質としては、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO、LiC(CSOなど及びそれらの混合物を用いることができる。
また、電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に、電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、LiNなどの無機固体電解質などを用いてもよい。
非水電解質二次電池の電解質は、イオン導電性を発現させる溶質としてのリチウム化合物と、これを溶解・保持する溶媒が、電池の充電時や放電時あるいは保存時の電圧で分解されない限り、制約なく用いることができる。
正極上に設けられる多孔質層と負極の間に配置されるセパレータとしては、従来から非水電解質二次電池のセパレータとして用いられているものを用いることができる。例えば、ポリエチレンやポリプロピレンからなる微多孔膜を用いることができる。
正極の充電容量に対する負極の充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)は、1.0〜1.1の範囲であることが好ましい。正極と負極の充電容量比を1.0以上に設定しておくことにより、負極の表面に金属リチウムが析出するのを防止することができる。従って、電池のサイクル特性及び安全性を高めることができる。また、正極と負極の充電容量比が1.1を越えると、体積当りのエネルギー密度が低下するため、好ましくない場合がある。なお、このような正極と負極の充電容量比は、電池の充電終止電圧に対応して設定されるものである。
本発明によれば、高温耐久性に優れ、かつ初期不良率を低減することができる非水電解質二次電池とすることができる。
以下、本発明を具体的な実施例によりさらに詳細に説明する。本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
<実施例1〜2及び比較例1〜4>
(実施例1)
〔正極の作製〕
正極活物質として、コバルト酸リチウムを用いた。コバルト酸リチウムと、炭素導電剤であるアセチレンブラックと、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)とを95:2.5:2.5の質量比で混合して、NMPを溶剤として混合機を用いて混合し、正極合剤スラリーを調製した。
調製したスラリーをアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥後、圧延して正極を作製した。なお、正極の充填密度は、3.80g/cmとした。
〔無機固体電解質粒子の作製〕
原料としてHPO、Al(PO、LiCO、SiO、TiOを使用し、これらを酸化物換算のmol%で、Pを35.0%、Alを7.5%、LiOを15.0%、TiOを38.0%、SiOを4.5%となるように秤量して均一に混合した。混合物を白金ポットに入れ、撹拌しながら電気炉中1500℃で3時間加熱熔解し、ガラス融液を得た。その後、ガラス融液を、流水中にキャストし、ガラスフレークを得た。そのガラスフレークを950℃で12時間の熱処理し結晶化させて、目的のガラスセラミックスを得た。析出した結晶相は粉末X線回折法により、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0<y≦1)が主結晶相であることが確認された。
ガラスセラミックスを、乾式ボールのボールミルにより粉砕し、平均粒子径が2μmの粉末を得た。分散媒としてエタノールを用い、平均粒子径2μmの粉末をさらにボールミルにて粉砕を行い、平均粒子径400nmの無機固体電解質粒子を調製した。
〔多孔質層の形成〕
分散媒として水を用い、フィラーとして、得られた無機固体電解質粒子 (主結晶Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0≦y≦1)、平均粒子径:400nm)を用い、水系バインダーとして、アクリロニトリル構造(単位)を含む共重合体(ゴム性状高分子)を用い、分散剤としてCMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム)を用いて、水系スラリーt1を調製した。水系スラリーt1のフィラーの固形分濃度を20質量%とした。水系バインダーをフィラー100質量部に対して3質量部となるようにした。CMCをフィラー100質量部に対して0.5質量部となるようにした。分散機には、プライミクス製フィルミックス(容器SUS製)を用いた。水系スラリーt1を用いて、正極の両面上にグラビア方式で塗工し、溶媒である水を乾燥・除去して、正極の両表面上に多孔質層を形成した。多孔質層の片面の厚みを1.5μmとし、両面の厚みの合計を3μmとなるように形成した。
〔負極の作製〕
負極活物質として炭素材料(黒鉛)を用い、CMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)を混合し、負極合剤層形成用スラリーを調製した。負極活物質、CMC、及びSBRの質量比を、98:1:1とした。この負極合剤層形成用スラリーを、銅箔の両面上に塗布した後乾燥し、圧延して負極を作製した。なお、負極活物質の充填密度は1.60g/cmとした。
〔非水電解液の調製〕
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を3:7の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1mol/lとなるように溶解して、非水電解液を調製した。
〔電池の組立〕
上記正極及び上記負極にそれぞれリード端子を取り付けた。正極と負極をセパレータを介して対向するように配置し、これを渦巻状に巻き取ったものをプレスして扁平状に押し潰した電極体を作製した。この電極体を、電池外装体としてのアルミニウムラミネート内に挿入した後、上記非水電解液を注入し、封止して試験用電池とした。なお、電池の設計容量は800mAhとした。また、充電終止電圧が4.4Vとなるように電池設計を行い、この電位で正極及び負極の容量比(負極の初回充電容量/正極の初回充電容量)が1.05となるように設計した。また、セパレータとしては、平均孔径が0.1μmで、膜厚が16μm、空孔率が47%である微多孔質ポリエチレン膜を用いた。
以上のようにして作製したリチウム二次電池を、電池T1とした。
(実施例2)
実施例1における無機固体電解質粒子の調製において、エタノールを分散媒として用いる最終的なボールミル粉砕の条件を変えることにより、平均粒子径200nmの無機固体電解質粒子を調製した。この無機固体電解質粒子を用いる以外は、実施例1と同様にして水系スラリーt2を調製し、この水系スラリーt2を用いて多孔質層を形成する以外は、実施例1と同様にして電池T2を作製した。
(比較例1)
正極の表面上に多孔質層を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして電池を作製した。この電池を比較電池R1とした。
(比較例2)
コバルト酸リチウムと、実施例2で用いた無機固体電解質(主結晶Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0≦y≦1)、平均粒子径:200nm)と、炭素導電剤であるアセチレンブラックと、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)とを94.05:0.95:2.5:2.5の質量比で混合して、NMPを溶剤として混合機を用いて混合し、正極合剤スラリーを調製した。
調製したスラリーをアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥後、圧延して正極を作製した。なお、正極の充填密度は、3.80g/cmとした。その後、多孔質層を形成せずに比較例1と同様にして電池を作製した。この電池を比較電池R2とした。なお、比較電池R2中の無機固体電解質の総量は、実施例2とほぼ同程度となる。
(比較例3)
フィラーとしてアルミナ(Al 平均粒子径:500nm,住友化学社製、商品名「AKP3000」,高純度アルミナ)を用いること以外は、実施例1と同様にして水系スラリーr3、及び電池R3を作製した。
(比較例4)
フィラーとしてチタニア(TiO 平均粒子径:250nm,石原産業社製、商品名「CR−EL」,高純度ルチル型チタニア)を用いること以外は、実施例1と同様にして水系スラリーr4、及び電池R4を作製した。
〔水系スラリー中の不純物の測定〕
水系スラリーt1、t2、r3、及びt4について、スラリー中に含まれる不純物を測定した。具体的には、分散機を用いて分散した後の水系スラリー500gと、不純物回収用磁石を、蓋付ポリ容器に入れ、容器ごと1時間振盪した。その後、磁石を回収し、水で洗浄した後、走査型電子顕微鏡(SEM)及びエネルギー分散型X線分析(EDX)を用いて、磁石に付着した不純物の大きさ及び組成を評価した。50μmより大きな径を有する不純物粒子の有無を表1に示す。なお、分散機を用いて分散する前の水系スラリーについても、スラリー中に含まれる不純物を測定したが、高純度のフィラーを使用した為、いずれも該当する不純物は捕集されていない。
Figure 2012132934
表1に示すように、フィラーとしてアルミナやチタニアを用いた場合において、50μmを越える径を有する不純物粒子が捕集された。また、不純物粒子の組成をEDXで評価したところ、Feを含む不純物(Fe単独またはSUS)であることがわかった。
分散する前の各水系スラリーからは、不純物が捕集されないことから、不純物は、分散時に混入したものと思われる。また、不純物がFeを含む不純物であることから、分散機の容器(SUS)が水系スラリーにより摩耗された可能性が高い。特に溶媒を水とした場合は、有機溶媒に比べて潤滑作用が低下するため、フィラー分散時に装置がダメージを受け易い。電池において、正極表面に形成された多孔質層に、高い電位下で溶解する不純物が含まれていると、正極が充電時に4.0V以上になった際、不純物がイオン化し、負極で還元されて不純物が析出することで、正負極間の内部短絡を誘発し易い。チタニアやアルミナのように、フィラーとして電気化学的に安定で高純度の材質を選択した場合、粒子の硬度は高くなる傾向があり、装置の磨耗は非常に起こり易くなる。このため、スラリーr3やr4では50μm以上の不純物が増加したものと考えられる。
フィラーとして無機固体電解質粒子を用いた場合は、不純物粒子が捕集されなかった。これは、無機固体電解質粒子の硬度が低いためであると思われる。無機固体電解質粒子のヌープ硬度は590Hkであるのに対し、一般的なアルミナ粒子は2100Hkであり、一般的なチタニア粒子は1200Hkである。
〔電池における連続充電保存特性の評価〕
電池T1及びT2、並びに電池R1〜R4について、以下のようにして連続充電保存特性を評価した。
以下の条件で充放電サイクル試験を1回行い、再度充電した電池を60℃で3日間、下限電流カットなしで連続充電した。その後、電池を室温まで冷却し、1Itレートで放電を行って、残存率を以下の式から算出した。
残存率(%)=〔(試験後の放電容量)/(試験前の放電容量)〕×100
・充電条件
1It(800mA)の電流で電圧が4.4Vになるまで定電流充電を行い、4.4Vの定電圧で電流が1/20It(37mA)になるまで充電した。
・放電条件
1It(800mA)の電流で電圧が2.75Vになるまで定電流充電を行った。
・休止
上記充電と上記放電の間に10分間休止させた。
60℃における保存特性(残存率)を表2に示す。また、表2には、以下の基準で評価した初期不良率を合わせて示す。
〔初期不良率〕
各電池を30個作製し、下記の基準で初期不良率を評価した。
初期不良率(%)=〔(初期の充放電効率が80%以下の電池の個数)/(評価電池の数:30個)〕×100
Figure 2012132934
表2に示す結果から明らかなように、電池T1〜T2の初期不良率は、表1に示す不純物の有無を反映して、電池R3やR4に比べて激減した。また、電池T1〜T2の残存率は、電池R3及びR4よりも改善している。電池T1〜T2は、電池R1と比較して残存率が改善していることから、多孔質層を形成することによる高温時の連続充電特性の改善効果は維持されている。また、電池R2が示すように、正極活物質層に無機固体電解質粒子を添加しても、高温時の連続充電特性は改善しなかった。
<実施例3〜4及び比較例5〜6>
(実施例3)
正極活物質として、LiCoO(コバルト酸リチウム)と、LiNi1/3Co1/3Mn1/3を9:1の質量比で混合したものを用いた。正極活物質と、炭素導電剤であるアセチレンブラックと、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)とを95:2.5:2.5の質量比で混合して、NMPを溶剤として混合機を用いて混合し、正極合剤スラリーを調製した。これ以外は、実施例1と同様にして水系スラリーt3、及び電池T3を作製した。
(実施例4)
無機固体電解質粒子の調製において、ガラスフレークの熱処理温度を850℃で12時間とした。ガラスフレークの熱処理後に粉砕を行い、平均粒子径300nmの無機固体電解質粒子を用いること以外は、実施例3と同様にして水系スラリーt4、及び電池T4を作製した。尚、析出した結晶相は粉末X線回折法により、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0<y≦1)が主結晶相であることが確認された。
(比較例5)
無機固体電解質粒子の調製において、ガラスフレークの熱処理を行わずに粉砕を行った。このように得られた無機固体電解質粒子の平均粒径は600nmであった。この粒子を用いること以外は、実施例3と同様にして水系スラリーr5、及び電池T5を作製した。尚、この粒子を粉末X線回折法で測定したところ、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0<y≦1)は確認されず、アモルファスの状態であった。
(比較例6)
フィラーとしてアルミナ(Al 平均粒子径:500nm,住友化学社製、商品名「AKP3000」,高純度アルミナ)を用いること以外は、実施例3と同様にして水系スラリーr6、及び電池R6を作製した。
[水系スラリー中の不純物の測定]
水系スラリーt3、t4、r5及びr6についても磁石に付着した不純物の大きさ及び組成を評価した。50μmより大きな径を有する不純物粒子の有無を表3に示す。
Figure 2012132934
[電池における連続充電保存特性の評価]
電池T3、T4、R5及びR6についても他の電池と同様にして、連続充電保存特性における残存率及び初期不良率を評価し、それらの結果を表4に示す。
Figure 2012132934
表4に示す結果から明らかなように、電池T3、T4においては、不純物が含まれていないので、初期不良率は0%であった。
電池R5については、初期不良率は低減したものの、熱処理を行った電池T3及びT4に比べて残存率が低くなっている。このことから、熱処理することにより生成する、Li1−x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0≦y≦1)で表される結晶構造を有する無機固体電解質粒子を多孔質層のフィラーとして用いた場合にのみ、高温時の連続充電特性が改善することがわかる。
以上のように、本発明によれば、多孔質層形成用水系スラリーの作製工程において、装置の磨耗による不純物の混入を大幅に抑制することができる。これにより、電池内部における正負極間の微少短絡による不良の発生を抑制できる。また、多孔質層形成による高温時における保存特性の改善効果を維持することができ、電池の高性能化にも有効である。
なお、無機固体電解質粒子として、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0<y≦1)が主結晶相ではあるが、その一部にY(イットリウム)やGa(ガリウム)を含むような結晶構造を有するものを用いた場合においても、上記実施例と同様の結果を得ることができる。これは、上記主結晶層を有すれば、無機固体電解質粒子の特性は大きく変化しないためである。
Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0<y≦1)が主結晶相ではあるが、その一部にY(イットリウム)やGa(ガリウム)を含むような結晶構造を有する無機固体電解質粒子を作製するためには、例えば、HPO、Al(PO、LiCO、SiO、TiO、Y、Gaを原料として使用する。そして、これら原料を、酸化物換算のmol%で、例えば、Pを35.0%、Alを5.0%、LiOを15.0%、TiOを38.0%、SiOを4.5%、Yを1.0%、Gaを1.5%となるように秤量したものを用いることにより、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0<y≦1)が主結晶相ではあるが、その一部にY(イットリウム)やGa(ガリウム)を含むような結晶構造を有する無機固体電解質粒子を作製することができる。
本発明の非水電解質二次電池は、例えば、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の駆動源として用いることができる。また、HEVや電動工具などにおいても用いることができる。

Claims (5)

  1. 正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、非水電解質と、前記正極の表面上に設けられる多孔質層とを備える非水電解質二次電池であって、
    前記多孔質層が、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(但し、0≦x≦1,0≦y≦1)で表される菱面体晶(R3c)の結晶構造を有する無機固体電解質粒子と、水系バインダーとを含むことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記無機固体電解質粒子の平均粒子径が、1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記無機固体電解質粒子が、リチウムイオン伝導性を有することを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池を製造する方法であって、
    前記正極を作製する工程と、
    前記無機固体電解質粒子及び前記水系バインダーを含む水系スラリーを調製する工程と、
    前記水系スラリーを前記正極の表面上に塗布することにより、前記多孔質層を形成する工程と、
    前記多孔質層が形成された前記正極、前記負極、及び前記非水電解質を用いて、非水電解質二次電池を作製する工程とを備えることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
  5. 前記水系スラリーが、金属製の容器を有する分散機を用いて、前記無機固体電解質粒子を分散処理して得られることを特徴とする請求項4に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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