JPWO2012127607A1 - エレベータのドア制御装置 - Google Patents

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Abstract

かごドアの速度と乗場ドアの速度とが異なる場合であっても、エレベータドアの速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性を高くすることができるエレベータのドア制御装置を提供する。このため、かごドアと乗場ドアとが係合して一体化するエレベータドアの速度指令値を生成する生成部と、エレベータドアの速度が速度指令値に一致するように、エレベータドアの質量を用いて、エレベータドアを駆動するモータに対するモータ指令値を求める速度制御部と、エレベータドアの開閉位置毎に、かごドアの速度と乗場ドアの速度とに基づいて、モータ指令値を求める際のエレベータドアの質量を同定する同定部と、を備えた。

Description

この発明は、エレベータのドア制御装置に関するものである。
エレベータドアは、かごドアと乗場ドアとからなる。かごドアと乗場ドアとには、それぞれ係合装置が設けられる。かごドアには、モータが取り付けられる。このモータが駆動すると、かごドアが開き始める。その後、かごドアの係合装置がかごドアに対して相対的に移動する。この移動により、かごドアの係合装置と乗場ドアの係合装置とが係合する。この係合により、かごドアと乗場ドアとが一体化する。この状態で、かごドアと乗場ドアとが開く。
このようなエレベータドアの動作を制御するものとして、かごドアの速度と乗場ドアの速度とが一致することを前提とするドア制御装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
日本特許第3540509号公報 日本特開2009−155086号公報
しかしながら、エレベータドアにおいては、かごドアの係合装置と乗場ドアと係合装置が係合した後、かごドアの係合装置がかごドアに対して相対的に移動する場合がある。この場合、かごドアの速度と乗場ドアの速度とに差が生じる。この状態で、特許文献1及び2に記載のドア制御装置によりエレベータドアの動作を制御すると、乗場ドアの質量が大きいほど外乱が大きくなる。その結果、エレベータドアの速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性が低下する。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、かごドアの速度と乗場ドアの速度とが異なる場合であっても、エレベータドアの速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性を高くすることができるエレベータのドア制御装置を提供することである。
この発明に係るエレベータのドア制御装置は、かごドアと乗場ドアとが係合して一体化するエレベータドアの速度指令値を生成する生成部と、前記エレベータドアの速度が前記速度指令値に一致するように、前記エレベータドアの質量を用いて、前記エレベータドアを駆動するモータに対するモータ指令値を求める速度制御部と、前記エレベータドアの開閉位置毎に、前記かごドアの速度と前記乗場ドアの速度とに基づいて、前記モータ指令値を求める際の前記エレベータドアの質量を同定する同定部と、を備えたものである。
この発明によれば、かごドアの速度と乗場ドアの速度とが異なる場合であっても、エレベータドアの速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性を高くすることができる。
この発明の実施の形態1におけるエレベータのドア制御装置が利用されるエレベータドアの正面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータのドア制御装置のブロック図である。 エレベータドアの開閉位置毎にエレベータドアの質量を同定しない場合の速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性を示す図である。 エレベータドアの開閉位置毎にエレベータドアの質量を同定した場合の速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるエレベータのドア制御装置のブロック図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータのドア制御装置が利用されるエレベータドアの正面図である。
図1のエレベータドアは、例えば、日本特開2006−103882号公報に記載されたものと同様のものである。図1において、エレベータのかご(図示せず)の出入口(図示せず)には、かごドアとして、ドアパネル1が配置される。図1においては、ドアパネル1は、全閉位置に配置される。ドアパネル1の上端には、吊り手2が設けられる。
かごの出入口の上縁部には、桁3が設けられる。桁3は、長手を水平方向にして配置される。桁3には、案内レール4が設けられる。案内レール4は、長手を水平方向にして配置される。案内レール4には、ハンガーローラ5が水平方向に移動自在に設けられる。ハンガーローラ5には、吊り手2が取り付けられる。
桁3の両側には、巻掛車6が枢着される。巻掛車6の一方には、モータ7が連結される。これらの巻掛車6には、伝動条体8が張力のかかった状態で無端状に巻き掛けられる。伝動条体8の下側には、連結具9の一方の上端が連結される。連結具9の一方の下端は、吊り手2の一方に連結される。伝動条体8の上側には、連結具9の他方の上端が連結される。連結具9の他方の下端は、吊り手2の他方が連結される。
桁3の一側には、リンク10が設けられる。リンク10の一端は、桁3の一側端部に連結される。リンク10の他端は、かごの出入口の中央側に配置される。リンク10の他端には、カム11が設けられる。カム11には、カム溝12が設けられる。
ドアパネル1には、係合装置13が設けられる。係合装置13は、一対のベーン14、一対の並行リンク15、カムフォロワ16を備える。一対のベーン14は、長手を鉛直方向にして配置される。並行リンク15の一方は、一対のベーン14の上部間に連結される。並行リンク15の他方は、一対のベーン14下部間に連結される。カムフォロワ16は、戸当り側のベーン14の中央に設けられる。カムフォロワ16は、カム溝12に案内される。
エレベータの乗場(図示せず)の出入口(図示せず)には、乗場ドアとして、ドアパネルが配置される。乗場ドアのドアパネルには、係合装置(図示せず)が設けられる。乗場ドアの係合装置は、例えば、乗場側ローラからなる。
17はドア制御装置である。ドア制御装置17は、かごの上部に設けられる。ドア制御装置17は、モータ7に接続される。ドア制御装置17は、エレベータの速度指令値に対応して、モータ7を駆動する電流を制御する機能を備える。
エレベータドアの全閉時には、かごドアの係合装置13と乗場ドアの係合装置とは、互いに接触しないように、所定の間隔を保持する。これにより、かごが昇降路内を昇降する際、かごドアの係合装置13と乗場ドアの係合装置との接触が回避される。
かごが乗場に対向した状態でエレベータドアを開く際、ドア制御装置17により、モータ7が付勢される。この付勢により、巻掛車6の一方が回転する。この回転に追従して、伝動条体8が移動する。この移動に追従して、連結具9が戸袋方向に移動する。この移動に追従して、ハンガーローラ5が戸袋方向に移動する。この移動に追従して、ドアパネル1が戸袋側に向かって、互いに離れるように移動する。
ドアパネル1の移動に追従して、リンク10が動作する。この動作に伴って、カム11が回転する。この回転に伴って、カムフォロワ16も移動する。この移動に伴って、ベーン14が互いに近づく方向に移動する。この移動により、一対のベーン14が乗場ドアの係合装置を挟み込む。その結果、かごドアと乗場ドアとが一体化する。
かごドアと乗場ドアとは、戸開開始直後に加速する。このとき、乗場ドアの係合装置は、戸当り側のベーン14から戸袋方向への荷重を受ける。その結果、かごドアと乗場ドアとは一体化した状態を維持する。かごドアと乗場ドアとは、全開直前に減速する。このとき、乗場ドアの係合装置は、戸袋側のベーン14から戸開方向への荷重を受ける。その結果、かごドアと乗場ドアとは一体化した状態を維持する。その後、かごドアと乗場ドアとは全開する。
エレベータドアを閉じる際、ドア制御装置17により、モータ7が付勢される。この付勢により、巻掛車6の一方が回転する。この回転に追従して、伝動条体8が移動する。この移動に追従して、連結具9が戸当り方向に移動する。この移動に追従して、ハンガーローラ5が戸当り方向に移動する。この移動に追従して、ドアパネル1が戸当り側に向かって、互いに近づくように移動する。
かごドアと乗場ドアとは、戸閉開始直後に加速する。このとき、乗場ドアの係合装置は、戸袋側のベーン14から戸当り方向への荷重を受ける。その結果、かごドアと乗場ドアとは一体化した状態を維持する。かごドアと乗場ドアとは、全閉直前に減速する。このとき、乗場ドアの係合装置は、戸当り側のベーン14から戸袋方向への荷重を受ける。その結果、かごドアと乗場ドアとは一体化した状態を維持する。その後、かごドアと乗場ドアとは全閉する。
ここで、かごドアに対するベーン14の相対位置は、カム11の形状とカム溝12の形状とに依存する。図1においては、かごドアが全閉状態から戸開する場合、ベーン14のいずれかが乗場ドアの係合装置に接触するまでにベーン14の動作が完了するように、カム11とカム溝12とが形成される。
この場合、かごドアの係合装置13と乗場ドアの係合装置が係合する前は、乗場ドアの質量に対して十分に小さいベーン14の質量とかごドアの質量とに基づいて、ドア制御装置17は、モータ7の電流を制御する。その後、かごドアと乗場ドアとが係合すると、ドア制御装置17は、かごドアと乗場ドアとが同一速度で開閉することを前提として、モータ7の電流を制御する。このため、モータ7の電流を制御する際の質量パラメータを複雑に変更する必要はない。
しかしながら、エレベータにおいては、かご内の乗客の救出を目的として、乗場からの手動戸開力が制限される。例えば、EN法規(EN81−1の8.11)によれば、モータ7が駆動していない状態でエレベータドアに錠がかかっていない場合に、乗場ドアから300(N)以下の手動戸開力でかごドアを全開又は部分的に開けられるようにする必要がある。
この場合、カムフォロワ16とカム溝12との摩擦によるロス等の影響を考慮した上で、乗場からの手動戸開の条件を満たす必要がある。このため、かごドアの係合装置13と乗場ドアの係合装置との係合前にベーン14の移動が完了するようにカム11の形状とカム溝12の形状を設計することができるとは限らない。
すなわち、カム11の形状とカム溝12の形状によっては、かごドアの係合装置13と乗場ドアの係合装置との係合後にベーン14がかごドアに対して相対的に移動する場合がある。この場合、かごドアの速度と乗場ドアの速度に差が生じる。このとき、ドア制御装置17の速度指令値に対し、エレベータの実速度に遅れが生じる。その結果、エレベータの開閉時間が長くなる。
そこで、本実施の形態においては、エレベータの開閉位置毎に、かごドアの速度と乗場ドアの速度とに基づいて、エレベータドアの質量を同定するようにした。これにより、かごドアの速度と乗場ドアの速度とが異なる場合であっても、速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性が高くなる。
次に、エレベータドアの質量を同定する方法の概要を説明する。
かごドアの速度と乗場ドアの速度とが異なる場合、モータ7の回転駆動により生じる伝動条体8の駆動力Fmは、次の(1)式で示される。
Fm=M´+M´=M´+M(pv)´
=M´+M(p´v+pv´)
={M+M(p´v/v´+p)}v´ (1)
ただし、Mは、かご側のハンガーローラ5や吊り手2を含めたドアパネル1の総質量である。Mは、乗場側のハンガーローラや吊り手を含めたドアパネルの総質量である。vは、かごドアの速度である。vは、乗場ドアの速度である。pは、かごドアに対する乗場ドアの相対速度比率(v/v)である。「´」は、時間微分の演算子である。
従って、(1)式により、エレベータドアの等価質量は、M(=M+M(p´V/V´+p))と同定される。
このとき、相対速度比率pは、かごドアの位置に対するベーン14の移動量に基づいて算出される。すなわち、相対速度比率pは、カム11の形状とカム溝12の形状とに基づいて予め設定される。このため、相対速度比率pは、エレベータドアの開閉位置に依存した関数で求まる。つまり、相対速度比率pは、階床に関わらない共通パラメータとしてもよい。
ここで、モータ7の回転角加速度a(=v1´×r、r:巻掛車6のプーリ径)、エレベータドアの総質量のモータ軸換算イナーシャJ、エレベータドアの走行抵抗ロスb、モータ7の発生トルクτ(i0×Kt、Kt:トルク定数)の関係は、次の(2)式で示される。
Ja+b=τ (2)
ただし、(2)式は、かごドアと乗場ドアとが同一速度の場合に成立するものである。かごドアの速度と乗場ドアの速度とに差が生じる場合は、以下の(3)式〜(5)式で示される。
α+Jαα+b=τα (3)
β+Jββ+b=τβ (4)
=(τα−τβ−Jα+Jβ)/(pαα−pββ) (5)
ただし、Jiは、モータ軸換算イナーシャ(=Mr2)である。i=1は、かごドアに対応したものである。i=2は、乗場ドアに対応したものである。ajは、モータ軸の角加速度である。τjは、モータ7の発生トルクである。pjは、かごドアに対する乗場ドアの相対速度比率である。j=αは、エレベータの開閉位置から選択された1点目の位置に対応したものである。j=βは、エレベータの開閉位置から選択された2点目の位置に対応したものである。なお、簡略化のために、式(1)において、(p´v/v´)≪pが成立するものとする。
エレベータドアが同方向に移動する際、走行抵抗ロスbは大きく変動しない。このため、(3)式、(4)式のように一連の戸開動作又は戸閉動作における複数点のデータの差分をとることで、走行抵抗ロスbの項を削除すればよい。このとき、モータ7の角加速度又はトルクが正負方向のピークとなる近傍のエレベータドアの位置を選択すれば、ノイズの影響が相対的に小さくなる。このため、エレベータドアの総質量の同定精度が高まる。
エレベータドアの総質量を高精度で同定するために、かごドアの質量Mと乗場ドアの質量Mを切り分ければよい。かごドアの質量Mを同定するためには、エレベータの着床時を除いた状態で、かごドアのみを開閉すればよい。通常の運行時での実施が困難の場合は、かごドアの寸法及び材質の情報に基づいてかごドアの質量を推定すればよい。かごドアの質量Mと相対速度比率pとが算出されていれば、式(5)を用いて、乗場ドアの質量Mが同定される。
次に、図2を用いて、エレベータドアの総質量を同定する際に、上記方法を採用するドア制御装置17を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベータのドア制御装置のブロック図である。
図2において、18は電流検出器である。電流検出器18は、モータ7に供給される電流を検出する機能を備える。19はセンサである。センサ19は、モータ7の回転位置を出力する機能を備える。20は速度指令値生成部である。速度指令値生成部20は、エレベータドアが所定の開閉時間内に開閉するように、ドアパネル1の開閉動作を目標となる速度指令値Vを出力する機能を備える。21は速度演算部である。速度演算部21は、センサ19の出力結果に基づいて、モータ7の回転速度を演算する機能を備える。速度演算部21は、電流検出器18の検出結果に基づいて、モータ7の回転速度を推定する場合もある。
22は速度制御部である。速度制御部22は、エレベータドアの実速度Vと速度指令値Vの誤差を補正するように、一定の時間間隔Tでモータ電流指令値I を出力する機能を備える。これにより、ごみの詰まり等の走行抵抗やドアパネル1の変形による摩擦ロス、駆動中のエレベータドアと物体との接触といった外乱の影響を排除する。
具体的には、速度制御部22は、第1フィードフォワード制御器(図示せず)、第2フィードフォワード制御器(図示せず)、フィードバック制御器(図示せず)を備える。フィードフォワード制御器は、速度指令値Vに対する実速度Vの追従性を指定する機能を備える。フィードバック制御器は、回転誤差を補正する機能を備える。これにより、速度制御部22は、速度指令値Vに対する実速度Vの追従性能と回転誤差の補正性能とを独立して設定する。
第1フィードフォワード制御器は、速度指令値Vを入力とする。第1フィードフォワード制御器は、伝達関数C(s)=ω/(s+ω)で示される。ただし、ωは、目標値に対する出力の応答特性を指定する周波数である。この出力は、フィードバック制御器の入力となる。
第2フィードフォワード制御器は、速度指令値Vを入力とする。第2フィードフォワード制御器は、伝達関数Pm(s)−1×C(s)で示される。ただし、Pm(s)は、ドア機器の制御用モデルである。具体的には、Pm(s)=1/Jsで示される。ただし、Jは、エレベータドアの総質量のモータ軸換算イナーシャである。すなわち、第2フィードフォワード制御器の出力は、外乱のない理想的な状態を想定した場合のモータ電流指令値J×Vs×C(s)である。
フィードバック制御器は、例えば、伝達係数C(s)=Ksp+Ksi/sで示される。比例ゲインKspは、Ksp=J×ω/Kである。Kは、モータ7のトルク特性である。ωは、目標値に対する出力の誤差補正の性能を指定する制御交差周波数である。積分ゲインKsiは、Ksi≦Ksp×ω/5となるように設定されるモータ軸換算イナーシャJと適切な制御交換周波数ωを選択することで、ドアパネル1の振動を抑制するように回転誤差の補正性能が設定される。
このような速度制御部22は、第2フィードフォワード制御器の出力とフィードバック制御器の出力との総和をモータ電流指令値I として出力する。
23は電流制御部である。電流制御部23は、モータ電流指令値I に基づいて、電流検出器18の検出電流値を帰還してモータ7に供給される電流値を制御する機能を備える。電流制御部23の出力は、PWMインバータを介してモータ7に入力される。この入力に基づいて、モータ7が駆動する。この駆動により、エレベータドアが開閉する。
24はデータ記憶部である。データ記憶部24は、エレベータドアの開閉位置毎に相対速度比率pを記憶する。データ記憶部24は、モータ7の負荷に影響を及ぼす機器の寸法に基づいた総質量をモータ軸換算でイナーシャJ0に変換したパラメータを各階毎に初期値として記憶する。モータ7の負荷に影響を及ぼす機器は、かごドア、乗場ドア、ドアパネル1の各種センサ、減速機、巻掛車6等の回転系を含めたドア機器等である。
25は同定部である。同定部25は、センサ19からエレベータドアの速度又は位置情報をひとつの入力とし、速度制御部22の出力であるモータ電流指令値I をもう一つの入力とする。モータ電流指令値I の代わりに、電流検出器18の電流検出値が利用される場合もある。同定部25は、エレベータドアの速度又は位置情報とモータ電流指令値Iとに基づいて、上述した方法を用いて、エレベータの開閉位置毎に、エレベータドアの総質量を同定する機能を備える。
このようなドア制御装置17においては、データ記憶部24は、同定部25で同定されたエレベータドアの総質量に対応した等価質量を記憶する。例えば、データ記憶部24は、相対速度比率pを反映したエレベータドアの総質量そのものを等価質量として記憶したり、基準として相対速度比率p=1としたときの等価質量を記憶したりする。この等価質量に基づいて、速度制御部22は、エレベータドアの開閉位置毎に、モータ電流指令値I を出力する。
例えば、フィードバック制御器に関し、データ記憶部24に記憶されたエレベータドアの総質量データを用いて階床毎にモータ軸換算イナーシャJが選択される。また、相対速度比率pを用いて、比例ゲインKspが設定される場合もある。
ただし、フィードバック制御器のゲイン変更は、モデル化誤差等に起因する不安定化の要因となり得る。このため、フィードバック制御器のゲイン変更は、一定範囲内に留めることが望ましい。
なお、階床毎のエレベータドアの総質量の違いや相対速度比率pの変動が小さい場合は、比例ゲインKspに固定値を用いても、一定の性能を確保することができる。
フィードフォワード制御器のゲイン変更は、安定性に影響しない。このため、フィードフォワード制御器に関し、データ記憶部24に記憶されたエレベータドアの総質量データを用いて階床毎にモータ軸換算イナーシャJを選択してもよい。
なお、階床毎のエレベータドアの総質量の違いや相対速度比率pの変動が小さい場合は、ゲインに固定値を用いても、一定の性能を確保することができる。
特に、フィードバック制御器のゲイン変更をせず、フィードフォワードのゲイン変更のみを行えば、安定性を確保しつつ、速度指令値Vに対するエレベータドアの実速度の追従性が高まる。
次に、図3と図4とを用いて、速度指令値Vに対するエレベータドアの実速度の追従性を説明する。
図3はエレベータドアの開閉位置毎にエレベータドアの質量を同定しない場合の速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性を示す図である。図4はエレベータドアの開閉位置毎にエレベータドアの質量を同定した場合の速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性を示す図である。図3と図4との横軸は時間である。図3と図4との縦軸はエレベータドアの速度である。
図3に示すように、エレベータドアの開閉位置毎にエレベータドアの質量を同定しない場合、戸開開始直後は、係合低速区間となる。係合低速区間の速度指令値Vは、比較的小さい値を維持する。係合低速区間の途中で、かごドアの係合装置13と乗場ドアの係合装置とが係合する。
係合低速区間後、速度指令値Vは、徐々に大きくなる。モータ7の駆動力で、かごドアと乗場ドアとは一体で移動する。このとき、かごドアの速度は、速度指令値Vに追従しない。その後、速度指令値Vが最大となるころ、かごドアの速度は、速度指令値Vに一致する。その後、かごドアの速度は、速度指令値Vと一致した状態を維持する。
図4に示すように、エレベータドアの開閉位置毎にエレベータドアの質量を同定した場合、戸開開始直後は、係合低速区間となる。係合低速区間の速度指令値Vは、比較的小さい値を維持する。係合低速区間の途中で、かごドアの係合装置13と乗場ドアの係合装置とが係合する。
係合低速区間後、速度指令値Vは、徐々に大きくなる。モータ7の駆動力で、かごドアと乗場ドアとは一体で移動する。このとき、かごドアの速度は、速度指令値Vに追従する。その後、かごドアの速度は、速度指令値Vと一致した状態を維持する。
このように、エレベータドアの質量をエレベータドアの開閉位置毎に同定すると、かごドアの速度が速度指令値Vと一致するタイミングが早まる。このため、エレベータの動作時間が短縮される。
以上で説明した実施の形態1によれば、エレベータドアの開閉位置毎に、モータ電流指令値I を求める際のエレベータドアの質量が同定される。具体的には、エレベータドアの開閉位置毎に、相対速度比率pに基づいて、エレベータドアの質量が同定される。このため、かごドアの速度と乗場ドアの速度とが異なる場合であっても、エレベータドアの速度指令値Vに対するエレベータドアの実速度の追従性を高くすることができる。この追従性は、階床毎に乗場ドアの質量が異なっている場合でも維持される。
なお、かごドアの係合装置13と乗場ドアの係合装置の形状は、実施の形態1のものに限定する必要ない。例えば、ベーン14が互いの距離を長くする方向に移動することで、ベーン14を乗場の係合装置に接触させ、乗場ドアの係合装置を固定してもよい。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態1におけるエレベータのドア制御装置のブロック図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
エレベータドアの開閉は、加速と減速とを繰り返す。加減速値が同一のとき、ドアの総質量Mが大きいほど、モータ7の駆動力は大きくなる。モータ7の駆動力の大きさは、モータ7のサイズやコストに影響する。このため、モータ7の性能には制限がある。
かごドアの速度と乗場ドアの速度の速度が異なる場合、相対速度比率pはエレベータドアの等価総質量Mに影響する。このため、相対速度比率pが大きい領域で速度指令値Vにおける加速度が最大になると、モータ7には、通常よりも大きいトルクが要求される。
そこで、実施の形態2においては、相対速度比率pが大きい領域において、かごドアの加速度が最大値とならないように、速度指令値Vをデータ記憶部24から速度指令値生成部20へ入力する。速度指令値生成部20は、モータ電流指令値I がモータ7の許容値を超えないように、相対速度比率pに応じて速度指令値Vを調整する。その結果、モータ7の必要トルクの増大が抑制される。
ここで、エレベータドアの戸閉時は、挟まれを防止するためにエネルギーや力が制限される。これに対し、エレベータドアの戸開時は、エレベータドアの速度が比較的速くなる。これにより、エレベータドアの開閉時間が短縮する。このため、エレベータドアの戸開時は、エレベータドアの加減速度が比較的大きくなる傾向にある。このため、エレベータドアの戸開時におけるモータ7の必要トルクの見積もりが重要となる。
以上で説明した実施の形態2によれば、モータ電流指令値I がモータ7の許容値を超えないように、相対速度比率pに応じて速度指令値Vが調整される。この調整により、エレベータドアの加減速度が最大となるエレベータドアの開閉位置が調整される。このため、出力トルクの小さいモータ7を使用することができる。
以上のように、この発明に係るエレベータのドア制御装置は、かごドアの速度と乗場ドアの速度とが異なる場合であっても、エレベータドアの速度指令値に対するエレベータドアの実速度の追従性を高くするエレベータに利用できる。
1 ドアパネル
2 吊り手
3 桁
4 案内レール
5 ハンガー
6 巻掛車
7 モータ
8 伝動条体
9 連結具
10 リンク
11 カム
12 カム溝
13 係合装置
14 ベーン
15 並行リンク
16 カムフォロワ
17 ドア制御装置
18 電流検出器
19 センサ
20 速度指令値生成部
21 速度演算部
22 速度制御部
23 電流制御部
24 データ記憶部
25 同定部
この発明に係るエレベータのドア制御装置は、かごドアと乗場ドアとが係合して一体化するエレベータドアの速度指令値を生成する生成部と、前記エレベータドアの速度が前記速度指令値に一致するように、前記エレベータドアの質量を用いて、前記エレベータドアを駆動するモータに対するモータ指令値を求める速度制御部と、前記エレベータドアの開閉位置毎の前記かごドアと前記乗場ドアとの速度比率を記憶した記憶部と、前記エレベータドアの開閉位置毎に、前記速度比率を用いて、前記モータ指令値を求める際の前記エレベータドアの質量を同定する同定部と、を備えたものである。

Claims (4)

  1. かごドアと乗場ドアとが係合して一体化するエレベータドアの速度指令値を生成する生成部と、
    前記エレベータドアの速度が前記速度指令値に一致するように、前記エレベータドアの質量を用いて、前記エレベータドアを駆動するモータに対するモータ指令値を求める速度制御部と、
    前記エレベータドアの開閉位置毎に、前記かごドアの速度と前記乗場ドアの速度とに基づいて、前記モータ指令値を求める際の前記エレベータドアの質量を同定する同定部と、
    を備えたことを特徴とするエレベータのドア制御装置。
  2. 前記エレベータドアの開閉位置毎の前記かごドアと前記乗場ドアとの速度比率を記憶した記憶部、
    を備え、
    前記同定部は、前記エレベータドアの開閉位置毎に、前記速度比率を用いて、前記エレベータドアの質量を同定することを特徴とする請求項1記載のエレベータドア制御装置。
  3. 前記生成部は、前記モータ指令値が前記モータの許容値を超えないように、前記速度比率に応じて前記速度指令値を調整することにより、前記エレベータドアの加減速度が最大となる前記エレベータドアの開閉位置を調整することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータのドア制御装置。
  4. 前記速度制御部は、前記速度指令値に対する前記エレベータドアの実速度が追従する性能を前記エレベータドアの質量に基づいて設定するフィードフォワード機能と前記エレベータドアの振動の抑制する性能を前記エレベータドアの質量に基づいて設定するフィードバック機能とが互いに独立して設定されるように設けられ、
    前記同定部は、前記フィードバック機能に対しては、前記かごドアの速度と前記乗場ドアの速度とに基づいた前記エレベータドアの質量の同定を行わず、前記フィードフォワード機能に対しては、前記かごドアの速度と前記乗場ドアの速度とに基づいた前記エレベータドアの質量の同定を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエレベータのドア制御装置。
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