JPWO2012114641A1 - 切削工具およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の実施形態に係る切削工具は、先端部に位置している切刃および外周部に位置し前記切刃に連続している溝を有する柱状のボディと、前記ボディの後端部に接続しており前記ボディから離れるにつれて径が大きくなる前テーパーと、前記前テーパーの後端部に接続しており前記ボディよりも径が大きい柱状のステップと、前記ステップの後端部に接続しており前記ステップから離れるにつれて径が大きくなる後テーパーと、前記後テーパーの後端部に接続しており前記ステップよりも径が大きい柱状のシャンクと、前記前テーパーおよび前記ステップを含む領域に位置している前接合材と、を備える。この切削工具の製造方法を提供する。

Description

本発明は、切削工具およびその製造方法に関する。
切削工具として、実用新案登録3104272号公報には、シャンクとボディとを接合する構成を採用することによって、シャンクの材料とボディの材料とに別々の材料を用いることができるドリルが開示されている。また、この公報には、ボディに斜錐状の基部を2段設けた構成も開示されている。
しかしながら、このドリルは、接合する部位がシャンクとボディとの間であるため、取り換えに用いるボディ用の部材の径が比較的大きくなってしまう。その結果、ボディ用の部材を研磨することによって円錐形の基部およびドリルヘッド部を備えたボディを形成するために長い時間を要するとともに、加工によって除去される部位が大きいため材料費が無駄になっていた。
本発明の課題の1つは、ボディの加工時間および材料費を低減することが可能な切削工具およびその製造方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る切削工具は、先端部に位置している切刃および外周部に位置し前記切刃に連続している溝を有する柱状のボディと、前記ボディの後端部に接続しており前記ボディから離れるにつれて径が大きくなる前テーパーと、前記前テーパーの後端部に接続しており前記ボディよりも径が大きい柱状のステップと、前記ステップの後端部に接続しており前記ステップから離れるにつれて径が大きくなる後テーパーと、前記後テーパーの後端部に接続しており前記ステップよりも径が大きい柱状のシャンクと、前記前テーパーおよび前記ステップを含む領域に位置している前接合材と、を備える。
本発明の実施形態に係る切削工具の製造方法は、先端部に位置している切刃および外周部に位置し前記切刃に連続している溝を有する柱状のボディと、前記ボディの後端部に接続しており前記ボディよりも径が大きい柱状のステップと、前記ステップの後端部に接続しており前記ステップよりも径が大きい柱状のシャンクと、前記ボディおよび前記ステップを含む領域に位置している第1前接合材と、を備える、切削工具ベースを用意する工程と、前記第1前接合材をその融点以上の温度T1で加熱する工程と、前記第1前接合材の温度が前記融点以上の状態で、前記第1前接合材の両側に位置している部位を互いに離隔する工程と、離隔している前記部位のうち前記シャンク側に位置している部位に、第2前接合材を介してボディ用部材を配置する工程と、前記第2前接合材をその融点以上の温度T2で加熱する工程と、前記第2前接合材を加熱する工程の後、前記第2前接合材をその融点未満の温度T3に冷却する工程と、を備える。
本発明の実施形態に係る切削工具によれば、ボディおよびシャンクの間にステップを備えるとともに、2つのテーパー(前テーパーおよび後テーパー)が存在するという構成を有しているとともに、前接合材が、シャンクの径よりも径が小さい領域、すなわち前テーパーおよびステップを含む領域に位置していることから、ボディの加工時間および材料費の無駄を低減することが可能となる。
本発明の実施形態に係る切削工具の製造方法によれば、例えば、切削加工に使用されてボディが劣化した使用済みの切削工具において、第1前接合材を加熱溶融してボディ側に位置している部位を離隔した後、第2前接合材を用いて取り替え用のボディ用部材をシャンク側に位置している部位に接合することができる。そのため、シャンク側に位置している部位、すなわちステップの少なくとも一部ならびにシャンクを繰り返し利用することが可能となる。また、ボディおよびシャンクの間にステップを備え、第2前接合材を、シャンクの径よりも径が小さい領域、すなわちボディおよびステップを含む領域に配置することから、ボディの加工時間および材料費の無駄を低減することが可能となる。
本発明の実施形態に係る切削工具を示す図であり、(a)は側面図、(b)は斜視図、(c)は部分拡大図である。 図1(c)の切削工具の各種変形例を示す部分拡大図であり、(a)は前接合材がステップに位置している図、(b)は前接合材が前テーパーに位置している図、(c)は前接合材が前テーパーに位置し且つ後接合材が後テーパーに位置している図である。 図1(c)の切削工具の各種変形例を示す部分拡大図であり、(a)は前テーパーのテーパー角度が後テーパーのテーパー角度よりも小さい図、(b)は前テーパーのテーパー角度が後テーパーのテーパー角度よりも大きい図、(c)は前テーパーのテーパー角度が部位によって異なる図である。 図1に示す切削工具を製造する工程を説明する斜視図であり、(a)は切削工具ベースの第1前接合材を加熱する工程、(b)は第1前接合材の両側に位置している部位を互いに離隔する工程、(c)はボディ用部材およびステップにフラックスを付着する工程、(d)は第2前接合材を配置する工程および第2前接合材を加熱・冷却する工程、(e)はボディ用部材の一部を研削する工程を示す。 図4(b)の離隔工程の一例を説明する斜視図であり、(a)は押圧部材で押圧する状態、(b)は(a)の押圧によって第1前接合材の両側に位置している部位が互いに離隔された状態を示す。 図4(c)の変形例を示す斜視図であり、第2前接合材にフラックスを付着する工程を示す図である。
<切削工具>
以下、本発明の実施形態に係る切削工具について、切削工具の一種であるドリルを例にとって、図1を用いて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のドリル1は、先端部に位置している切刃21および外周部(外周面)に位置し切刃21に連続している溝22を有する柱状のボディ2と、ボディ2の後端部に接続しており、ボディ2から離れるにつれて径が大きくなる前テーパー5と、前テーパー5の後端部に接続しており、ボディ2よりも径が大きい柱状のステップ3と、ステップ3の後端部に接続しており、ステップ3から離れるにつれて径が大きくなる後テーパー6と、後テーパー6の後端部に接続しており、ステップ3よりも径が大きい柱状のシャンク4と、前テーパー5およびステップ3を含む領域に位置している前接合材7と、を備える。すなわち、本実施形態のドリル1は、先端のボディ2から後端のシャンク4へ向かって径が大きくなる構成を備えている。
また、ドリル1において、ボディ2、前テーパー5、ステップ3、後テーパー6およびシャンク4はいずれも、硬質材料を含む。硬質材料とは、超硬合金、セラミックスおよびサーメットから選ばれる少なくとも1種を含むものとする。本実施形態においては、ボディ2、前テーパー5、ステップ3、後テーパー6およびシャンク4はいずれも、超硬合金を含んで構成されている。
なお、ドリル1の全長は、例えば、20〜50mm程度に設定するのが好ましい。
ドリル1は、図1(c)に示すように、回転軸Oを中心に矢印a方向に回転することで、被削材の切削加工を行う。
以下、本実施形態に係るドリル1の各構成要素について、順に説明する。
(ボディ)
ボディ2は、被削材に接触して切削加工を行うための主たる部位であって、上述の通り、先端部に位置している切刃21および外周部に位置し切刃21に連続している溝22を有する柱状体である。本実施形態のボディ2は、円柱状である。すなわち、ボディ2は、図1(c)に示す回転軸Oに垂直な断面において、先端における直径をD1とし、先端以外の部位における直径をD2としたとき、D1およびD2が、D1=D2の関係を有しており、且つ、回転軸Oに垂直な断面においてその直径が先端から後端に渡って一定である。
また、本実施形態のボディ2は、回転軸Oを中心とする軸芯部の半径、すなわち回転軸Oから溝22までの最短距離が、先端から後端に渡って一定である。なお、ボディ2の径は、例えば、0.05〜0.3mm程度に設定するのが好ましく、ボディ2の長さは、例えば、1.0〜4.0mm程度に設定するのが好ましい。
本実施形態のボディ2は、図1(c)に示すように、2つの切刃21および2つの溝22を有するとともに、2つのランド23をさらに有している。以下、ボディ2を構成する切刃21、溝22およびランド23について順に説明する。
2つの切刃21である第1切刃21aおよび第2切刃21b(図示せず)は、ボディ2の先端に、回転軸O(軸線)を基準にして180°の回転対称となるように位置している。この構成によれば、被削材を加工する際の直進安定性が向上する。そして、切刃21によって生成された切屑は、溝22を通って後端側に排出される。
なお、本実施形態のボディ2は、最も先端側に位置しているチゼルエッジ21cをさらに有している。チゼルエッジ21cは、第1切刃21aおよび第2切刃21bとともに被削材を切削する役割を有する部位であって、第1切刃21aおよび第2切刃21bの回転軸O側に位置している端部同士が互いに交差することによって構成されている。チゼルエッジ21cによって生成された切屑は、隣接する逃げ面(図示せず)を経由して溝22を通って後端側に排出される。
2つの溝22である第1溝22aおよび第2溝22bは、ボディ2の外周部に、各切刃21に対応して、回転軸Oに沿って位置している。2つの溝22は、対応している切刃21から生成される切屑を排出する役割を有する。第1溝22aおよび第2溝22bは、第1切刃21aおよび第2切刃21bのそれぞれに接続しており、且つ、ボディ2の先端から後端(ステップ3側)に渡って螺旋状に位置している。
2つのランド23である第1ランド23aおよび第2ランド23bは、ボディ2の外周部に相当する部位であって、2つの溝22の回転軸O方向の後端側に、各溝22に対応するように位置している。すなわち、ランド23は、ボディ2の外周部のうち、溝22が形成されていない部位に位置している。また、第1ランド23aおよび第2ランド23bは、ボディ2の外周部であって、先端から後端に渡って第1溝22aおよび第2溝22bの間のそれぞれに位置している。
なお、本実施形態において、2つのランド23をボディ2の全長に渡って確保することにより、第1溝22aおよび第2溝22bは、ボディ2の先端から後端に渡って互いに離隔している。このように、第1溝22aおよび第2溝22bは、ボディ2の全長に渡って接触(合流)することがないため、各切刃21による切削によって生じて各溝22に沿って排出される切屑も、合流し難い。それゆえ、切屑の詰まった部位が発熱することによって、被削材が変質したり、加工穴の内壁が変形する(面粗さが悪化する)ことを抑制できる。また、切屑の詰まった部位に加わる応力が増大することによってドリル1が折損することを抑制できる。その他、各溝22の合流に伴う溝形状の変化がないため、各溝22を通る切屑の流れが変化することによって加工穴の内壁を荒らすことも抑制することができる。
このような効果は、被削材として、耐熱性の低い樹脂基板、あるいはこのような樹脂基板を用いた複合基板などを用いる場合に顕著である。複合基板としては、例えば、プリント基板などが挙げられる。プリント基板は、ガラス繊維にエポキシなどの樹脂を含浸させたガラス・エポキシ材料に、銅箔を積層した部材である。このような基板は、穴開け加工時において、切屑をスムーズに排出できない場合に、銅箔の切屑が加工穴の内壁を傷つけたり、切削熱が上手く逃げずに加工穴の内部に蓄積され、樹脂が軟化して、加工穴内面の粗さが大きくなる(内壁粗さが劣化する)。本実施形態のドリル1は、このような内壁粗さが大きくなり易いプリント基板に対しても好適に使用できる。
(前テーパー)
前テーパー5は、上述の通り、その先端部がボディ2の後端部に接続しており、ボディ2から離れるにつれて径が大きくなっている。前テーパー5のテーパー角度α1は、5〜25°に設定するのが好ましい。テーパー角度α1とは、図1(c)に示すように、ドリル1の回転軸Oに対する前テーパー5の仮想延長線L1の傾斜角度のうち鋭角側に位置している角度のことを意味するものとする。
(ステップ)
ステップ3は、上述の通り、その先端部が前テーパー5の後端部に接続しており、ボディ2よりも径が大きい柱状である。本実施形態において、ステップ3は、円柱状である。ステップ3の径は、例えば、0.5〜3.0mm程度に設定するのが好ましい。また、ステップ3の長さは、求められるボディ2の長さに応じて設定すればよく、例えば、3.0〜6.0mm程度に設定するのが好ましい。
(後テーパー)
後テーパー6は、上述の通り、その先端部がステップ3の後端部に接続しており、ステップ3から離れるにつれて径が大きくなっている。後テーパー6は、例えば、ドリル1を穴が設けられた容器に収容する際に、後テーパー6の所定部位が穴の開口周縁に当接して、ボディ2を容器に接触しない状態で収納するための役割を有する。前テーパー5と同様に、後テーパー6のテーパー角度α2も、5〜25°に設定するのが好ましい。テーパー角度α2とは、図1(c)に示すように、ドリル1の回転軸Oに対する後テーパー6の仮想延長線L2の傾斜角度のうち鋭角側に位置している角度のことを意味するものとする。本実施形態において、前テーパー5のテーパー角度α1は、後テーパー6のテーパー角度α2と同一に設定されている。
(シャンク)
シャンク4は、上述の通り、その先端部が後テーパー6の後端部に接続しており、ステップ3よりも径が大きい柱状である。シャンク4は、所謂チャックなどの工作機械に固定される部位であって、工作機械の形状に応じて適宜設計することができる。本実施形態において、シャンク4は、円柱状である。シャンク4の径は、例えば、1.5〜5.0mm程度に設定するのが好ましく、シャンク4の長さは、例えば、15.0〜30.0mm程度に設定するのが好ましい。
(前接合材)
前接合材7は、上述の通り、前テーパー5およびステップ3を含む領域に位置している。前接合材7は、2つの部材(部位)を接合する役割を有するものであって、本実施形態においては2つの部材(部位)とは別の部材(材料)で構成されている。また、前テーパー5およびステップ3を含む領域とは、前テーパー5のいずれかの部位、前テーパー5とステップ3との間、およびステップ3のいずれかの部位、を含む領域のことを意味するものとする。本実施形態においては、前接合材7は、図1に示すように、前テーパー5とステップ3との間に位置している。より具体的には、本実施形態において、前接合材7は円板状であり、図1(c)に示すように、前接合材7の先端部(面)が前テーパー5の後端部(面)と同一形状である。これによれば、前接合材7による優れた接合強度を発揮することができる。なお、前接合材7の厚みは、例えば、0.05〜0.20mmに設定するのが好ましい。そして、前接合材7は、図1(c)に示すように、ドリル1の回転軸Oに垂直な断面に沿うように介在している。他の例として、前接合材7の一部が前テーパー5あるいはステップ3の側に跨って位置していてもよい。
前接合材7の材料は、ロウ材であることが好ましい。特に、接合対象である2つの部材(部位)が超硬合金の場合には、ロウ材は銀を含む銀ロウであることが好ましい。また、本実施形態において、前接合材7の材料の融点は、前テーパー5の材料の融点およびステップ3の材料の融点のいずれよりも低く設定されている。これにより、前テーパー5およびステップ3を軟化あるいは溶かすことなく前接合材7のみを溶かすことによって、前テーパー5およびステップ3の変質による強度低下などを回避しつつ両者を接合することが可能となる。
以上のように、本実施形態のドリル1によれば、前接合材7が、シャンク4の径よりも径が小さい領域、すなわち前テーパー5およびステップ3を含む領域に位置していることから、ボディ2の加工時間および材料コストを低減することが可能となる。また、前接合材7が接合の対象である2つの部材(部位)とは別の部材(材料)で構成されていることから、例えば、被削材の切削加工に使用してボディ2の切刃21などが摩滅したドリル1において、接合に用いられていた前接合材7を溶かしてボディ2を取り除き、新たな前接合材7(後述する第2前接合材72)を用いて新たなボディに付け替えることを比較的簡易に行うことができる。それゆえ、ボディ2を付け替えることによって、ドリル1のうち前接合材7よりもシャンク4側に位置している部位、本実施形態で言えばステップ3、後テーパー6およびシャンク4を、繰り返し利用することが可能となる。また、2つの部材のいずれか、あるいは双方を溶融して一体化する溶接構造を有する場合には、溶接部位が溶接時の熱によって変質するおそれがあることから、再利用に際しては変質部位を切断などによって除去する必要が生じることによって、2つの部材のうち繰り返し利用する部位が徐々に短くなってしまうおそれがあるのに対して、本実施形態のドリル1は、2つの接合対象部材に加えて前接合材7を用いる(加熱溶融される)構成であるため、2つの接合対象部材が上述のように変質し難いため、繰り返しの利用が可能となる。
<各種変形例>
(前接合材の位置について)
上述の実施形態においては、図1に示すように、前接合材7は、前テーパー5とステップ3との間に位置しているが、これに代えて、前接合材7を次のように配置してもよい。
例えば、図2(a)に示すように、前接合材7を、ステップ3のうち前テーパー5側の部位に位置するようにしてもよい。
また、図2(b)および図2(c)に示すように、前接合材7は、前テーパー5のうちボディ2側の端部を除く部位、あるいは、前テーパー5のうちステップ3側の端部を除く部位に位置するようにしてもよい。前者によれば、新たなボディ2に付け替える場合に部材の使用量を低減することができ、コスト削減効果を向上することが可能となる。後者によれば、上述の実施形態と比較して前者のような効果を備えるとともに、前接合材7による接合面積を確保することによって所望の接合強度を得ることができる。端部を除く部位とは、端部からの距離が前接合材7の厚みよりも大きいことを意味するものとする。
なお、上述の実施形態においては、前接合材7をドリル1の回転軸Oに垂直な断面に沿って介在させているが、これに代えて、前接合材7をドリル1の回転軸Oに垂直な断面に対して所定の傾斜角度を設けて介在させるようにしてもよい。これによれば、前接合材7を用いた接合面積を大きくすることができ、接合強度を向上することが可能となる。
(後接合材について)
上述の実施形態においては、2つの部材(部位)を接合する部材として前接合材7を備えているが、前接合材7に加えて、後接合材8をさらに備えるようにしてもよい。すなわち、図2(c)に示すように、後接合材8は、後テーパー6およびシャンク4を含む領域に位置している。後接合材8も、2つの部材(部位)を接合する役割を有するものであって、2つの部材(部位)とは別の部材(材料)で構成されている。また、後テーパー6およびシャンク4を含む領域とは、後テーパー6のいずれかの部位、後テーパー6とシャンク4との間、およびシャンク4のいずれかの部位、を含む領域を意味するものとする。本実施形態においては、後接合材8は、図2(c)に示すように、後テーパー6のいずれかの部位に位置している。そして、後接合材8は、ドリル1の回転軸Oに垂直な断面に沿うように介在している。
本実施形態において、前接合材7の材料と後接合材8の材料とは同一である。なお、前接合材7によって接合される部材が、後接合材8によって接合される部材と異なる場合には、接合対象部材の材料に応じて両者を異なる材料としてもよい。例えば、後述する変形例のように、後テーパー6およびシャンク4の材料が、前テーパー5およびステップ3の材料と異なる場合には、接合を行う2つ部材(部位)を高い強度で接合できる材料として、銀ロウ以外の材料を後接合材8に用いることが好ましい。
以上のように、後接合材8は、上述の前接合材7と同様に、後接合材8が接合の対象である2つの部材(部位)とは別の部材(材料)で構成されていることから、例えば、被削材の切削加工に使用してステップ3よりも先端側に位置している部位が劣化したドリル1において、接合に用いられていた後接合材8を溶かしてボディ2およびステップ3を取り除き、新たな後接合材8を用いて新たなボディ2およびステップ3に付け替えることを比較的簡易に行うことができる。それゆえ、ボディ2およびステップ3を付け替えることによって、後接合材8よりも後端側に位置している部位、本実施形態で言えばシャンク4を、繰り返し利用することが可能となる。
(各構成要素の材料について)
上述の実施形態においては、ボディ2、前テーパー5、ステップ3、後テーパー6およびシャンク4はいずれも硬質材料を含む構成としたが、これに代えて、各構成要素を次のような材料構成としてもよい。
すなわち、ボディ2の材料とステップ3の材料とが異なるようにすることができる。例えば、ボディ2に超硬合金を用い、ステップ3にセラミックス、ステンレス鋼あるいは工具用特殊鋼などの鋼を用いてもよい。これによれば、全ての部材に超硬合金を用いた場合と比べて、材料コストを低減することが可能となる。
また、ステップ3の材料とシャンク4の材料とが異なるようにしてもよい。ステップ3およびシャンク4のうち少なくとも一方は、硬質材料を含むのが好ましい。ステップ3およびシャンク4のうち少なくとも一方は、セラミックスを含むのが好ましい。例えば、ステップ3にセラミックスを用いるとともに、シャンク4にステンレス鋼あるいは工具用特殊鋼などの鋼を用いてもよく、その逆の材料構成としてもよい。シャンク4は、鋼を含むのが好ましい。
なお、各構成要素に異なる材料を用いる場合には、ボディ2、ステップ3およびシャンク4の順にヤング率の高い材料を用いることが好ましい。すなわち、ボディ2に最もヤング率の高い材料を用いることが好ましい。
(テーパー角度について)
上述の実施形態においては、図1に示すように、前テーパー5のテーパー角度α1は、後テーパー6のテーパー角度α2と同一としたが、これに代えて、テーパー角度α1、α2を次のような構成にしてもよい。
例えば、図3(a)に示すように、前テーパー5のテーパー角度α1は、後テーパー6のテーパー角度α2よりも小さくすることができる。
逆に、図3(b)に示すように、前テーパー5のテーパー角度α1は、後テーパー6のテーパー角度α2よりも大きくすることができる。
また、図3(c)に示すように、前テーパー5は、側面視において、外周部のうち少なくとも一部を曲面状にしてもよい。例えば、前テーパー5は、側面視において、外周部のうち少なくとも一部を外方に凸の曲面状にすることが好ましい。この構成によれば、比較的径が小さい前テーパー5の強度をより大きく確保することが可能となる。また、前テーパー5は、側面視において、外周部のうち少なくともボディ2側に位置している端部を内方に凸の曲面状にすることが好ましい。この構成によれば、前テーパー5とボディ2との接続部の外周をスムーズに連続することが可能となり、切削加工時における接続部での応力集中を低減することができる。なお、このようにテーパー角度が変化する場合には、ボディ2側における接線に基づいてテーパー角度を測定すればよい。
<切削工具の製造方法>
次に、本発明の実施形態に係る切削工具の製造方法について、上述のドリル1を用いる場合を例にとって、図4および図5を用いて詳細に説明する。
なお、本実施形態に係る切削工具の製造方法において、ドリルベース11(切削工具ベース)は、上述したドリル1に相当する部材であり、第1前接合材71および第2前接合材72はいずれも、上述したドリル1における前接合材7に相当する部材である。また、図4および図5においては、上述した図1〜図3と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する。
以下、各工程を順に詳細に説明する。
(ドリルベースの用意工程)
まず、図4(a)に示すように、ドリルベース11を用意する。ドリルベース11は、上述の通り、ドリル1に相当する部材であり、各構成要素のうち少なくとも1つを新たな構成要素に取り換える必要がある部材である。ドリルベース11としては、例えば、切削加工に使用されてボディ2が劣化した使用済みのドリル1、形状不良のボディ2が取り付けられている未使用のドリル1、切削条件に対応するためにボディ2の取り替えが必要なドリル1などが挙げられる。本実施形態では、ドリルベース11として、切削加工に使用されてボディ2が劣化した使用済みのドリル1に相当するものを例にとって説明する。
本実施形態のドリルベース11は、先端部に位置している切刃21および外周部に位置し切刃21に連続している溝22ならびにランド23を有する柱状のボディ2と、ボディ2の後端部に接続しており、ボディ2よりも径が大きい柱状のステップ3と、ステップ3の後端部に接続しており、ステップ3よりも径が大きい柱状のシャンク4と、ボディ2およびステップ3を含む領域に位置している第1前接合材71と、を備えている。本実施形態のドリルベース11は、ボディ2とステップ3との間に前テーパー5を介在させ、ステップ3とシャンク4との間に後テーパー6を介在させ、ボディ2とステップ3との間に第1前接合材71が位置している構成を有する。なお、他の例として、前テーパー5および後テーパー6を備えない構成にしてもよい。
(第1前接合材の加熱工程)
次に、図4(a)に示すように、第1前接合材71をその融点以上の温度T1で加熱する。
具体的には、温度調整装置101を用いて第1前接合材71を加熱する。温度調整装置101としては、例えば、高周波発生装置、レーザー装置などの公知の加熱装置を含むものが挙げられる。
ここで、本実施形態において、第1前接合材71の材料の融点は、前テーパー5の材料の融点およびステップ3の材料の融点のいずれよりも低く設定されている。これにより、前テーパー5およびステップ3を軟化あるいは溶かすことなく第1前接合材71のみを溶かすことによって、前テーパー5およびステップ3の変質による強度低下などを回避しつつ後工程において両者を離隔することができる。例えば、上述の温度T1を前テーパー5の材料の融点およびステップ3の材料の融点のいずれよりも低く設定すればよい。
(第1前接合材の両側部位の離隔工程)
次に、図4(b)および図5に示すように、第1前接合材71が加熱された状態で、すなわち第1前接合材71の温度が融点以上の状態で、第1前接合材71の両側に位置している部位を互いに離隔する。
具体的には、図5(a)に示すように、ドリルベース11の回転軸Oに垂直な矢印b方向から、ボディ2および第1前接合材71を含む領域の少なくとも一部を押圧部材102によって押圧すればよい。これによって、第1前接合材71の両側に位置している部位、すなわちシャンク4側に位置している部位およびボディ2側に位置している部位を互いに離隔することができる。
特に、押圧部材102によって、第1前接合材71と、シャンク4側に位置している部位のうち第1前接合材71側に位置している端部(接合面3a)とを、まとめて押圧することが好ましい。すなわち、ボディ2側に位置している部位に対してシャンク4側に位置している部位を離隔するに当たって、第1前接合材71を除去する際に、押圧部材102が上述したシャンク4側に位置している接合面3aにも触れるように押圧することによって、一度の押圧によりシャンク4側に位置している接合面3aから第1前接合材71を取り除くことが可能となる。これにより、シャンク4側に位置している部位から、ボディ2側に位置している部位のみならず第1前接合材71をも一括で除去することができる。その結果、シャンク4側に位置している部位における接合面3aに、そのまま第2前接合材72を配置することができるため、後工程の簡略化が可能となる。
なお、押圧部材102の熱伝導率は、ステップ3の熱伝導率よりも大きいことが好ましい。例えば、押圧部材102の材料に銅を用い、ステップ3の材料に超硬合金を用いればよい。これによれば、押圧部材102による押圧の際にステップ3の熱を押圧部材102に移動させることによって、前工程において第1前接合材71を加熱した際に上昇したステップ3の温度を低下させることが可能となる。その結果、後工程への移行時間を短縮することが可能となる。
(第1前接合材の除去工程)
なお、必要に応じて、上述の離隔工程に加えて、シャンク4側に位置している部位に付着している第1前接合材71を除去するようにしてもよい。このように、離隔工程を行った後に追加の工程を行うことで、シャンク4側に位置している部位おける接合面3aに残渣として存在している第1前接合材71をさらに精度よく除去することが可能となる。その結果、後工程において、シャンク4側に位置している部位に対して、第2前接合材72を介してボディ用部材24をより強く接合することができる。また、後工程への移行時間を短縮する上で、上述の離隔工程と除去工程とは、少なくとも一部を同時に行うのが好ましい。
以上、ドリルベースの用意工程から第1前接合材の除去工程までをまとめて、使用済みドリルにおけるボディの取り外し方法ということができる。
(ボディ用部材の配置工程)
次に、図4(c)に示すように、離隔している部位のうちシャンク4側に位置している部位に、第2前接合材72を介してボディ用部材24を配置する。
ここで、第1前接合材71の材料と第2前接合材72の材料とは、同一とすればよい。なお、第2前接合材72の形状は、例えば、円板状などの板状とすればよい。また、第2前接合材72の径を、離隔している部位のうちシャンク4側に位置している部位の径およびボディ用部材24の径のいずれよりも若干小さくしてもよい。この場合、後述の第2前接合材72の加熱工程において、第2前接合材72が軟化あるいは溶けて広がるため、使用材料の低減を図ることが可能となる。
(フラックスの付着工程)
なお、必要に応じて、図4(c)に示すように、離隔工程の後であって、ボディ用部材24の配置工程の前に、シャンク4側に位置している部位およびボディ用部材24の少なくとも一方のうち第2前接合材72と対向している部位に、フラックス103を付着する工程を備えることが好ましい。
これによれば、後で行われる第2前接合材72の加熱工程において、加熱される部材、例えばシャンク4側の部位とボディ用部材24との間に位置している第2前接合材72の酸化を抑制することができるため、優れた接合強度を確保することが可能となる。ここで、フラックス103には、フッ素を含む材料、あるいは、第2前接合材72と接合面との濡れ性を高める材料、を用いることが好ましい。
また、フラックス103は、ステップ3の外周部のうちボディ2側(ボディ用部材24側)に位置している部位にも付着することが好ましい。
(第2前接合材の加熱工程)
次に、図4(d)に示すように、第2前接合材72をその融点以上の温度T2で加熱する。
具体的には、上述の温度調整装置101を用いて第2前接合材72を加熱する。なお、第2前接合材72を加熱するに当たっては、第2前接合材72にダイレクトに熱が加わるような形態で加熱することが好ましい。これによれば、第2前接合材72の両側に位置しているステップ3とボディ用部材24とに不要な熱が加わることによって形状が変形するおそれを抑制することができる。また、第2前接合材72をその外周から複数の温度調整装置101を用いて均一に加熱することが好ましい。
また、本実施形態において、第2前接合材72の材料の融点は、前テーパー5の材料の融点およびステップ3の材料の融点のいずれよりも低く設定されることが好ましい。これにより、前テーパー5およびステップ3を軟化あるいは溶かすことなく第2前接合材72のみを溶かすことによって、前テーパー5およびステップ3の変質による強度低下などを回避しつつ後工程において両者を接合することが可能となる。例えば、上述の温度T2を前テーパー5の材料の融点およびステップ3の材料の融点のいずれよりも低く設定すればよい。
なお、第2前接合材72の厚みは、例えば、0.05〜0.20mmにするのが好ましい。これによれば、本加熱工程によって、第2前接合材72がボディ用部材24およびステップ3よりも外方に若干はみ出る部分を生じたとしても、第2前接合材72の厚みとして、結果的に0.03〜0.10mm程度の厚みを確保することができ、所望の接合強度を得ることができる。
(第2前接合材の冷却工程)
次に、図4(d)に示すように、第2前接合材72の加熱工程の後、第2前接合材72をその融点未満の温度T3に冷却する。これにより、離隔している部位のうちシャンク4側に位置している部位とボディ用部材24とを接合することができる。
具体的には、上述の温度調整装置101を用いて冷却する。本実施形態においては、温度調整装置101が冷却機構を含み、その冷却機構を用いて第2前接合材72を強制的に冷却している。なお、これに代えて、前工程における温度調整装置101による加熱を停止することによって、自然に第2前接合材72の温度を低下させるようにしてもよい。
(ボディ用部材の研削工程)
なお、必要に応じて、図4(e)に示すように、冷却工程の後、ボディ用部材24の一部を研削する。ボディ用部材24が、例えば超硬合金である場合には、ダイヤモンド砥石などを用いて研削することが好ましい。
具体的には、ボディ用部材24を研削して、上述のようなボディ2と同一形状に加工する。すなわち、図4(e)に示すように、切刃21’、溝22’およびランド23’を備える新たなボディ2’を形成する。そして、ボディ用部材24の径の少なくとも一部は、本研削工程の後に、ステップ3の径よりも小さくなっている。なお、新たなボディ2’を形成する際、ボディ用部材24のうちステップ3側に位置している端部に、ステップ3側に近づくにつれて径が大きくなる前テーパー5’を形成すればよい。
なお、ボディ用部材24の径は、本研削工程の前に、ステップ3の径よりも大きいことが好ましい。これによれば、本研削工程において、ボディ用部材24を研削してボディ2と同一形状に加工する場合に、ボディ用部材24のうちステップ3側に位置している端部の径をステップ3に合わせることが容易となる。
また、ボディ用部材24の径は、本研削工程を行う前において、シャンク4の径よりも小さいことが好ましい。これによれば、新たなボディ2’に取り換える場合に、ボディ用部材24の材料量を少なく抑えることができ、材料コストを低減することが可能となる。
以上、ボディ用部材の配置工程からボディ用部材の研削工程までをまとめて、使用済みドリルに対する新たなボディの取り付け方法ということができる。
以上の各工程を経て、本実施形態に係る新たなドリル12が完成する。なお、各工程をまとめて、切削工具(ドリル)のボディ再生方法ということができる。
このように、本実施形態に係る切削工具の製造方法によれば、使用済みのドリル1の一部を再利用することによって、新たなドリル12として繰り返し再生することが可能となる。
<各種変形例>
(フラックスの付着箇所について)
上述の実施形態においては、シャンク4側に位置している部位およびボディ用部材24の少なくとも一方のうち第2前接合材72と対向している部位にフラックス103を付着するようにしたが、これに代えて、図6に示すように、第2前接合材72の表面にフラックス103を付着するようにしてもよい。この例においても、第2前接合材72を円板状とすればよい。
(第2前接合材の加熱工程について)
上述の実施形態においては、第2前接合材72の周辺にフラックス103を付着した状態で第2前接合材72の加熱を行うようにしたが、これに代えて、第2前接合材72の加熱工程において、第2前接合材72に不活性ガスを供給するようにしてもよい。不活性ガスとしては、アルゴンガスを用いることが好ましい。この場合にも、上述の実施形態と同様、シャンク4側に位置している部位とボディ用部材24との間に位置している第2前接合材72の酸化を抑制することができ、優れた接合強度を確保することが可能となる。
以上、本発明の実施形態およびその変形例について例示したが、本発明は上述した実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態において、ボディ2、ステップ3およびシャンク4の形状をそれぞれ円柱状としたが、これに代えて、部分的にあるいは全体に渡って、軸芯部の半径がそれぞれの先端から後端に向かって大きくなるか、あるいは小さくなるようなテーパー状としてもよい。また、ボディ2に、アンダーカット部を設けてもよい。
また、上述の実施形態において、前接合材7の材料および後接合材8の材料としてロウ材を説明したが、これに代えて、これらのうち少なくとも一方に半田材料を用いてもよい。
また、上述の実施形態において、第1溝22aおよび第2溝22bは、互いに独立しているとともに、先端から後端に渡って互いに離隔するようにしたが、これに代えて、第1溝22aおよび第2溝22bを後端側で合流するようにしてもよい。
また、上述の実施形態において、ボディ2は、切刃21および溝22のそれぞれを2つずつ有する構成としたが、これに代えて、その数を変更してもよく、例えばそれぞれを1つずつ、あるいは3つずつ有する構成としてもよい。
また、上述の実施形態では、ボディ2について、回転軸Oを中心とする軸芯部の半径、すなわち回転軸Oから溝22までの最短距離を、先端から後端に渡って一定としたが、これに代えて、先端から後端に向かうにつれて大きくなるようにしてもよい。これによれば、後端側の芯厚が大きくなってボディの強度を向上させることが可能となり、穴あけ加工時のドリル曲がりを抑えることができるため、プリント基板の穴位置精度を良好に維持する効果がある。
また、上述の実施形態において、2つの切刃21a、21bと2つの溝22a、22bを有し、2つの溝22a、22bがボディ2の全長に渡って接触(合流)することがない構成を有するドリルを例にとって説明したが、これに代えて、上述のような各種構成を1つの切刃および1つの溝からなるドリルとしてもよい。また、2つの溝がボディの所定位置において合流して1つの溝に変化するようにしてもよい。その他の構成は、上述した実施形態に係るドリル1と同様とすればよい。

Claims (20)

  1. 先端部に位置している切刃および外周部に位置し前記切刃に連続している溝を有する柱状のボディと、
    前記ボディの後端部に接続しており前記ボディから離れるにつれて径が大きくなる前テーパーと、
    前記前テーパーの後端部に接続しており前記ボディよりも径が大きい柱状のステップと、
    前記ステップの後端部に接続しており前記ステップから離れるにつれて径が大きくなる後テーパーと、
    前記後テーパーの後端部に接続しており前記ステップよりも径が大きい柱状のシャンクと、
    前記前テーパーおよび前記ステップを含む領域に位置している前接合材と、を備える、切削工具。
  2. 前記前接合材は、前記前テーパーと前記ステップとの間に位置している、請求項1に記載の切削工具。
  3. 前記前接合材は、前記ステップのうち前記前テーパー側の部位に位置している、請求項1に記載の切削工具。
  4. 前記前接合材の材料の融点は、前記前テーパーの材料の融点および前記ステップの材料の融点のいずれよりも低い、請求項1〜3のいずれかに記載の切削工具。
  5. 前記前接合材の材料はロウ材である、請求項1〜4のいずれかに記載の切削工具。
  6. 前記前テーパーのテーパー角度α1は、前記後テーパーのテーパー角度α2よりも小さい、請求項1〜5のいずれかに記載の切削工具。
  7. 前記ボディの材料と前記ステップの材料とが異なる、請求項1〜6のいずれかに記載の切削工具。
  8. 前記ボディは硬質材料を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の切削工具。
  9. 前記シャンクは鋼を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の切削工具。
  10. 前記前テーパーは硬質材料を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の切削工具。
  11. 前記硬質材料は、超硬合金、セラミックスおよびサーメットから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項8または10に記載の切削工具。
  12. 先端部に位置している切刃および外周部に位置し前記切刃に連続している溝を有する柱状のボディと、前記ボディの後端部に接続しており前記ボディよりも径が大きい柱状のステップと、前記ステップの後端部に接続しており前記ステップよりも径が大きい柱状のシャンクと、前記ボディおよび前記ステップを含む領域に位置している第1前接合材と、を備える、切削工具ベースを用意する工程と、
    前記第1前接合材をその融点以上の温度T1で加熱する工程と、
    前記第1前接合材の温度が前記融点以上の状態で、前記第1前接合材の両側に位置している部位を互いに離隔する工程と、
    離隔している前記部位のうち前記シャンク側に位置している部位に、第2前接合材を介してボディ用部材を配置する工程と、
    前記第2前接合材をその融点以上の温度T2で加熱する工程と、
    前記第2前接合材を加熱する工程の後、前記第2前接合材をその融点未満の温度T3に冷却する工程と、
    を備える、切削工具の製造方法。
  13. 前記冷却する工程の後、前記ボディ用部材の一部を研削する工程、をさらに備える、請求項12に記載の切削工具の製造方法。
  14. 前記ボディ用部材の一部を研削する工程において、
    先端部に位置している切刃および外周部に位置し前記切刃に連続している溝を有する柱状に、前記ボディ用部材を研削する、請求項13に記載の切削工具の製造方法。
  15. 前記ボディ用部材の一部を研削する工程において、
    前記ボディ用部材のうち前記ステップ側に位置している端部に、前記ステップ側に近づくにつれて径が大きくなる前テーパーを形成する、請求項13または14に記載の切削工具の製造方法。
  16. 前記離隔する工程において、
    前記切削工具ベースの回転軸に垂直な方向から、前記ボディおよび前記第1前接合材を含む領域の少なくとも一部を押圧部材によって押圧する、請求項12〜15のいずれかに記載の切削工具の製造方法。
  17. 前記押圧部材によって、前記第1前接合材と、前記シャンク側に位置している部位のうち前記第1前接合材側に位置している端部とを、まとめて押圧する、請求項16に記載の切削工具の製造方法。
  18. 前記押圧部材の熱伝導率は、前記ステップの熱伝導率よりも大きい、請求項16または17に記載の切削工具の製造方法。
  19. 前記第1前接合材の材料と前記第2前接合材の材料とは同一である、請求項12〜18のいずれかに記載の切削工具の製造方法。
  20. 前記ボディ用部材の一部を研削する工程を行う前において、
    前記ボディ用部材の径は、前記ステップの径よりも大きい、請求項13〜19のいずれかに記載の切削工具の製造方法。
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