JPWO2012098634A1 - 鋼矢板 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、雌側継手部と雄側継手部とが外れることなく、材料を削減することができる鋼矢板を提供することである。本発明に係る鋼矢板は、前面側から後面側に膨出する主体部の両側にフランジ部が設けられ、一方の第1のフランジ部の遊端に雄側継手部が形成され、他方の第2のフランジ部の遊端に雌側継手部が形成されたものである。雄側継手部は、第1のフランジ部の遊端から後面側に横向きU字状に折り返され、雌側継手部は、第2のフランジ部の遊端から後面側に突出する延長部の後端側から前面側に横向きU字状に折り返されている。このような鋼矢板の両継手部の端部を、それぞれU字形状の内側に向かって傾斜させると共に、他の鋼矢板の雌側継手部に当接させるための突部を第1のフランジ部に設けることで、連結した両継手部の湾曲部同士を近づけ、各継手部を構成する板状素材の幅を削減可能とする。

Description

本発明は、金属材料の板状素材の冷間ロール成形により形成され、地中に打設されて壁を構成する鋼矢板に関する。
従来の鋼矢板としては、前面側から後面側に向かって膨出する主体部の両側にフランジ部が設けられ、一方の第1のフランジ部の遊端に雄側継手部が形成され、他方の第2のフランジ部に雌側継手部が形成されたものが知られている。このような鋼矢板は、隣接する鋼矢板との連結にあたって雄側継手部と雌側継手部とが打設途中で外れないことが求められる。
例えば、特許文献1において、雄側継手部は、第1のフランジ部の遊端から後面側に横向きU字状に折り返され、雌側継手部は、第2のフランジ部の遊端から後面側に突出する延長部の後端側から前面側に横向きU字状に折り返され、折り返された雄側継手部の端部が更に前面側に曲げられ、折り返された雌側継手部の端部が更に後面側に曲げられている。
また、例えば、特許文献2において、雄側継手部は、第1のフランジ部の遊端から後面側に横向きU字状に折り返され、雌側継手部は、第2のフランジ部の遊端から後面側に突出する延長部の後端側から前面側に横向きU字状に折り返されている。第1のフランジ部には、雄側継手部が他の鋼矢板の雌側継手部に連結した状態で、雌側継手部のU字状の折り返し部に当接する突部が形成されている。
特許第4351066号公報 実開平4−108619号公報
ところで、金属材料の板状素材の冷間ロール成形により形成される鋼矢板は、熱間加工により形成される鋼矢板に比べ、板の厚みを自在に変えることができず、意図的に厚みの小さい部分を設けることで材料を削減することが難しい。そこで、冷間ロール成形により形成される鋼矢板では、成形時に利用される板状素材の幅を小さくし、材料を削減することが極めて重要である。
特許文献1に記載された鋼矢板では、雄側継手部及び雌側継手部の端部が、互いに内側に巻き込みあうように曲がっているため、雄側継手部と雌側継手部との引っ掛かりが外れ難い。しかしながら、雄側継手部及び雌側継手部の端部の形状を内側に大きく曲げた形状にしているために、より多くの板状素材を必要とし、材料を削減することが難しかった。
特許文献2に記載された鋼矢板では、突部が雌側継手部のU字状の折り返し部に外側から引っ掛かることで、雄側継手部の動きが規制され、雄側継手部の端部が雌側継手部の内側に保持され易い。このため、特許文献1に記載された鋼矢板と比べ雌側継手部及び雄側継手部を短くすることができるが、突部を形成しているために、より多くの板状素材を必要とし、材料を削減することが難しかった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、雄側継手部と雌側継手部とが外れることなく、材料を削減することができる鋼矢板の提供を目的とする。
本発明に係る鋼矢板は、前面側から後面側に向かって膨出する主体部の両側にフランジ部が設けられ、一方の第1のフランジ部の遊端に雄側継手部が形成され、他方の第2のフランジ部の遊端に雌側継手部が形成された鋼矢板において、前面側から後面側に向かって膨出する主体部の両側にフランジ部が設けられ、一方の第1のフランジ部の遊端に雄側継手部が形成され、他方の第2のフランジ部の遊端に雌側継手部が形成された鋼矢板において、雄側継手部は、第1のフランジ部の遊端から後面側に横向きU字状に折り返され、雌側継手部は、第2のフランジ部の遊端から後面側に突出する延長部の後端側から前面側に横向きU字状に折り返され、雄側継手部は、後面側に曲がる第1の湾曲部と、第1の湾曲部の一端と第1のフランジ部の遊端とを連結する第1の連結部と、第1の湾曲部の他端から主体部に向かって直状に突出する第1の引掛部と、を有し、雌側継手部は、前面側に曲がる第2の湾曲部と、第2の湾曲部の一端と延長部の後端とを連結する第2の連結部と、第2の湾曲部の他端から主体部に向かって直状に突出する第2の引掛部と、を有し、第1のフランジ部には、雄側継手部が他の鋼矢板の雌側継手部に連結した状態で、雌側継手部の第2の湾曲部に当接する突部が設けられ、雄側継手部の第1の引掛部の先端が第1の連結部に近づくように、第1の引掛部は、第1の湾曲部の他端から直状に突出し、雌側継手部の第2の引掛部の先端が第2の連結部に近づくように、第2の引掛部は、第2の湾曲部の他端から直状に突出していることを特徴とする。
また、本発明に係る鋼矢板は、前面側から後面側に向かって膨出する主体部の両側にフランジ部が設けられ、一方の第1のフランジ部の遊端に雄側継手部が形成され、他方の第2のフランジ部の遊端に雌側継手部が形成された鋼矢板において、雄側継手部は、第1のフランジ部の遊端から前面側に横向きU字状に折り返され、雌側継手部は、第2のフランジ部の遊端から前面側に突出する延長部の先端側から後面側に横向きU字状に折り返され、雄側継手部は、前面側に曲がる第1の湾曲部と、第1の湾曲部の一端と第1のフランジ部の遊端とを連結する第1の連結部と、第1の湾曲部の他端から主体部に向かって直状に突出する第1の引掛部と、を有し、雌側継手部は、後面側に曲がる第2の湾曲部と、第2の湾曲部の一端と延長部の先端とを連結する第2の連結部と、第2の湾曲部の他端から主体部に向かって直状に突出する第2の引掛部と、を有し、第1のフランジ部には、雄側継手部が他の鋼矢板の雌側継手部に連結した状態で、雌側継手部の第2の湾曲部に当接する突部が設けられ、雄側継手部の第1の引掛部の先端が第1の連結部に近づくように、第1の引掛部は、第1の湾曲部の他端から直状に突出し、雌側継手部の第2の引掛部の先端が第2の連結部に近づくように、第2の引掛部は、第2の湾曲部の他端から直状に突出していることを特徴とする。
このような請求項1及び2に係る鋼矢板では、雌側継手部から外れる方向に雄側継手部を移動させると、雄側継手部の第1の湾曲部と雌側継手部の延長部、雄側継手部の第1の引掛部と雌側継手部の第2の引掛部、及び雄側継手部の突部と雌側継手部の第2の湾曲部、が同時に当接することで、雄側継手部と雌側継手部との外れが防止される。この状態において、第1の引掛部は、先端が第1の連結部に近づくように直状に突出し、第2の引掛部は、先端が第2の連結部に近づくように直状に突出している。このため、各引掛部の先端が各連結部に近づいていない場合と比べ、第1の湾曲部と第2の連結部との距離を小さくできると共に、第1の湾曲部と第2の湾曲部との距離も小さくできる。更に、第2の湾曲部に当接する突部が採用されることでも、突部がない場合と比べ、第1の湾曲部と第2の湾曲部との距離を小さくできる。このように、本発明に係る鋼矢板によれば、第1の引掛部、第2の引掛部、及び突部の相互作用により、第1の湾曲部と第2の湾曲部との距離を小さくでき、第1の引掛部及び第2の引掛部を短くしても、第1の引掛部と第2の引掛部との引っ掛かりを確保することができる。従って、雄側継手部と雌側継手部とが外れることなく、第1の引掛部及び第2の引掛部を短くし、材料を削減することができる。
ここで、雄側継手部及び雌側継手部は、互いに連結した状態において、雄側継手部の第1の引掛部と雌側継手部の第2の引掛部とを当接させると同時に、雄側継手部の突部と雌側継手部の第2の湾曲部とを当接させることが可能であるように形成されていることが好ましい。
このように、本発明に係る鋼矢板によれば、雌側継手部と雄側継手部とが外れることなく、材料を削減することができる。
本発明に係る鋼矢板の斜視図である。 本発明に係る鋼矢板の平面図である。 雄側継手部と雌側継手部との連結状態を示す平面図である。 雄側継手部の突部を雌側継手部に当接させる条件を決定するために利用される図である。 本発明に係る鋼矢板の継手部と、その比較例の継手部と、を示す平面図である。 本発明に係る鋼矢板の他の実施形態を示す平面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る鋼矢板の好適な一実施形態について詳細に説明する。
図1に示されるように、鋼矢板1は、前面側から後面側に向かって膨出する主体部2と、主体部2の両側に設けられたフランジ部3,4と、フランジ部3の遊端に形成された雄側継手部5と、フランジ部4の遊端に形成された雌側継手部6と、を備え、他の鋼矢板1との間で雄側継手部5と雌側継手部6とが連結するように配置され、地中に打設されて壁を構成する。この鋼矢板1は、金属材料の板状素材の冷間ロール成形により形成される。金属材料は、例えば、鉄鋼である。
図2に示されるように、雄側継手部5は、フランジ部3の遊端から後面側(図示上側)に横向きU字状に折り返され、雌側継手部6は、フランジ部4の遊端から後面側に突出する延長部7の後端側から前面側(図示下側)に横向きU字状に折り返されている。雄側継手部5は、後面側に曲がる湾曲部8と、湾曲部8の一端とフランジ部3の遊端とを連結する連結部9と、湾曲部8の他端から主体部2に向かって直状に突出する引掛部10と、を有している。引掛部10は連結部9に対して角度βの傾斜をなし、引掛部10の先端は連結部9に近づいている(図3(a)参照)。雌側継手部6は、前面側に曲がる湾曲部11と、湾曲部11の一端と延長部7の後端とを連結する連結部12と、湾曲部11の他端から主体部2に向かって直状に突出する引掛部13と、を有している。引掛部13は連結部12に対して角度γの傾斜をなし、引掛部13の先端は連結部12に近づいている(図3(a)参照)。また、フランジ部3には、後面側に膨出した突部14が設けられている。
雄側継手部5と雌側継手部6との連結の際、雄側継手部5の引掛部10が雌側継手部6のなすU字形状の内側に挿入され、雌側継手部6の引掛部13が雄側継手部5のなすU字形状の内側に挿入される(図3(a)参照)。雄側継手部5と雌側継手部6との連結は、鋼矢板1の上下方向(図の紙面垂直方向)に沿って行われる。即ち、鋼矢板1の下端の雄側継手部5(又は雌側継手部6)と他の鋼矢板1の上端の雌側継手部6(又は雄側継手部5)との位置が合うように鋼矢板1を配置し、その鋼矢板1を下方に向かって移動させることで、鋼矢板1同士が連結される(図1参照)。
雌側継手部6に連結された雄側継手部5を、雌側継手部6から外れる方向に移動させると、雄側継手部5の湾曲部8と雌側継手部6の延長部7、雄側継手部5の引掛部10と雌側継手部6の引掛部13、及び雄側継手部5の突部14と雌側継手部6の湾曲部11、が同時に当接する。これにより、雄側継手部5と雌側継手部6との外れが防止される(図3(b)参照)。
ここで、図3(b)の当接状態を得るために、雄側継手部5及び雌側継手部6は、互いに連結した状態において、引掛部10と引掛部13とを当接させると同時に、突部14と湾曲部11とを当接させることが可能であるように形成されている。
引掛部10と引掛部13とを当接させると同時に、突部14と湾曲部11とを当接させることが可能であるための具体的条件を図4に基づいて説明する。図4は、突部14が形成されていないと仮定した場合に、引掛部10の先端と引掛部13の先端とを当接させると同時に、フランジ部3と湾曲部11とを当接させた状態を示している。この状態において、突部14は湾曲部11と重なっている必要があり、その条件は下記式(1)で示される。式(1)で示される条件が、上記具体的条件である。なお、この条件は、突部14が形成されていない場合には、雄側継手部5と雌側継手部6とを外すことができることを前提としている。
Figure 2012098634
t:板状素材の厚み
h:フランジ部3に対する突部14の高さ
β:連結部9に対する引掛部10の傾斜角度
γ:連結部12に対する引掛部13の傾斜角度
R8:湾曲部8の外接半径
R11:湾曲部11の外接半径
R14:突部14の外接半径
L10:引掛部10の長さ
L13:引掛部13の長さ
θ:フランジ部4に対するフランジ部3の角度
L:フランジ部3に沿う方向でのR8の中心からR14の中心までの距離
なお、上記β及びγは、冷間ロール成形のばらつきを考慮して設定されていることが好ましく、例えば、鋼矢板1の全長の平均で5°以上となることが好ましい。また、β及びγは、雄側継手部5と雌側継手部6との連結し易さを考慮し、引掛部10の先端と連結部9との間及び引掛部13の先端と連結部12との間に所定の間隔が確保されるように設定されていることが好ましい。所定の間隔とは、例えば、上記tの2倍程度である。
以上のように構成された鋼矢板1では、引掛部10は連結部9に対して傾斜し、引掛部10の先端は連結部9に近づいている。引掛部13は連結部12に対して傾斜し、引掛部13の先端は連結部12に近づいている。このため、引掛部10及び13がそれぞれ連結部9及び12に対して傾斜していない場合と比べ、図3(b)の状態における湾曲部8と連結部12との距離が小さくなる。また、湾曲部8は、斜め前方から延長部7に当接しており、この状態から延長部7に沿って連結部12に近づくと、湾曲部11にも近づくことになる。これにより、湾曲部8と湾曲部11との距離も小さくなる。
更に、湾曲部11に突部14が当接することで、突部14がない場合と比べ、湾曲部11が湾曲部8側に寄せられ、湾曲部8と湾曲部11との距離が小さくなる。
このように、鋼矢板1では、引掛部10、引掛部13、及び突部14の相互作用により、湾曲部8と湾曲部11との距離を小さくでき、引掛部10及び引掛部13を短くしても、引掛部10と引掛部13との引っ掛かりを確保することができる。従って、雄側継手部5と雌側継手部6とが外れることなく、引掛部10及び引掛部13を短くし、材料を削減することができる。
図5(a)は、鋼矢板の第1の比較例を示している。第1の比較例に係る鋼矢板は、前述した鋼矢板1の雄側継手部5を、連結部9に対して傾斜していない引掛部17を有する雄側継手部15に変更すると共に、雌側継手部6を、連結部12に対して傾斜していない引掛部18を有する雌側継手部16に変更したものである。図5(a)において、引掛部17に沿う方向での湾曲部8と湾曲部11との距離はA1となり、引掛部18に対する引掛部17の引っ掛かり代はδ1となっている。
図5(b)は、鋼矢板の第2の比較例を示している。第2の比較例に係る鋼矢板は、前述した鋼矢板1の雌側継手部6のみを、連結部12に対して傾斜していない引掛部18を有する雌側継手部16に変更したものである。図5(b)において、引掛部10に沿う方向での湾曲部8と湾曲部11との距離は、A1よりも小さいA2となっている。これに伴い、引掛部18に対する引掛部10の引っ掛かり代は、δ1よりも大きいδ2となっている。
図5(c)は、本発明に係る鋼矢板1の当接状態を示している。図5(c)において、引掛部10に沿う方向での湾曲部8と湾曲部11との距離は、A2よりも更に小さいA3となっている。これに伴い、引掛部13に対する引掛部10の引っ掛かり代は、δ2よりも更に大きいδ3となっている。
本発明者等は、第1の比較例に係る鋼矢板に利用される板状素材の幅が850mm程度で、上記式(1)のtが5mm、hが5.4mm、R8が15mm、R11が14mm、R14が30mm、L10が8mm、L13が10mm、Lが20mm、である場合において、βを10°とし、γを15°とすると、A3はA1よりも6mm程度小さくなり、δ3はδ1よりも6mm程度大きくなることを確認した。即ち、本発明者等は、本発明に係る鋼矢板1によれば、第1の比較例に係る鋼矢板に比べ、板状素材の幅を6mm程度削減することができることを確認した。なお、上記条件のように、幅が850mmで板厚が5mmである板状素材の幅を6mm削減すると、1t当たり約7kgの素材を削減することができる。
ここで、鋼矢板1は、所定のパスラインに沿って配置された多段のロールによって、板材に徐々に曲げ加工を施すことで製造される。このような冷間ロール成形では、一般に、加工品の長手方向に沿うキャンバー(反り)が生じ易く、キャンバーを防止するための加工条件の調整が必要である。鋼矢板1では、突部14が設けられていることにより、この加工条件の調整を容易に行うことができる。
突部14が設けられていない鋼矢板では、雄側継手部5の曲げ加工と雌側継手部6の曲げ加工とが逆側に行われるため、第1のフランジ部3及び第2のフランジ部4には互いに逆向きのキャンバーが生じる(図1中のC1、C2参照)。また、第2のフランジ部4には、雌側継手部6に加え延長部7の曲げ加工が行われるため、第1のフランジ部3に行われる曲げ加工の量と第2のフランジ部4に行われる曲げ加工の量とが大きく異なる。これにより、第1のフランジ部3及び第2のフランジ部4には互いに大きさの異なるキャンバーが生じる。このようなキャンバーを防止するために、例えば、第1のフランジ部3側の高さと第2のフランジ部4側の高さとが異なるようにロールを傾斜させることや、矯正機によってキャンバーを矯正することが行われる。しかし、このような調整を行うと、雄側継手部5や雌側継手部6の断面形状の精度が低下してしまうため、圧下力の調整やロール間隔の調整が更に必要となる。このように、突部14が設けられていない鋼矢板の加工条件の調整は煩雑である。
これに対し、突部14が設けられていると、突部14の曲げ方向が雌側継手部6の曲げ方向と等しいため、第1のフランジ部3に生じるキャンバーと第2のフランジ部4に生じるキャンバーの向きが等しくなる(図1中のC3参照)。また、突部14が設けられていると、第1のフランジ部3に行われる曲げ加工の量と第2のフランジ部に行われる曲げ加工の量とが近くなり、第1のフランジ部3に生じるキャンバーの大きさと第2のフランジ部4に生じるキャンバーの大きさとが近くなる。このため、加工条件の調整が容易となる。本発明者等は、突部が設けられた鋼矢板1では、上記パスラインを調整するのみでキャンバーを防止し、且つ雄側継手部5及び雌側継手部6の断面形状の精度を確保できることを確認した。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、図2の雄側継手部5及び雌側継手部6の向きを、図6に示されるように前後方向で反転させてもよい。
また、突部14は、鋼矢板1の長さ方向に沿って連続して設けられている必要はなく、例えば、エンボス加工やバーリング加工により、鋼矢板1の長さ方向に沿って断続的に形成されていてもよい。この場合、突部14が局所的に形成されるため、突部14は主に板状素材が伸びることで形成される。このため、突部14を形成するのに必要とされる板状素材の幅が小さくなり、更に材料を削減することができる。
本発明に係る鋼矢板によれば、雌側継手部と雄側継手部とが外れることなく、材料を削減することができる。
1…鋼矢板、2…主体部、3…第1のフランジ部、4…第2のフランジ部、5…雄側継手部、6…雌側継手部、7…延長部、8…第1の湾曲部、9…第1の連結部、10…第1の引掛部、11…第2の湾曲部、12…第2の連結部、13…第2の引掛部、14…突部。

Claims (3)

  1. 前面側から後面側に向かって膨出する主体部の両側にフランジ部が設けられ、一方の第1のフランジ部の遊端に雄側継手部が形成され、他方の第2のフランジ部の遊端に雌側継手部が形成された鋼矢板において、
    前記雄側継手部は、前記第1のフランジ部の遊端から後面側に横向きU字状に折り返され、
    前記雌側継手部は、前記第2のフランジ部の遊端から後面側に突出する延長部の後端側から前面側に横向きU字状に折り返され、
    前記雄側継手部は、後面側に曲がる第1の湾曲部と、前記第1の湾曲部の一端と前記第1のフランジ部の遊端とを連結する第1の連結部と、前記第1の湾曲部の他端から前記主体部に向かって直状に突出する第1の引掛部と、を有し、
    前記雌側継手部は、前面側に曲がる第2の湾曲部と、前記第2の湾曲部の一端と前記延長部の後端とを連結する第2の連結部と、前記第2の湾曲部の他端から前記主体部に向かって直状に突出する第2の引掛部と、を有し、
    前記第1のフランジ部には、前記雄側継手部が他の鋼矢板の前記雌側継手部に連結した状態で、前記雌側継手部の前記第2の湾曲部に当接する突部が設けられ、
    前記雄側継手部の前記第1の引掛部の先端が前記第1の連結部に近づくように、前記第1の引掛部は、前記第1の湾曲部の他端から直状に突出し、
    前記雌側継手部の前記第2の引掛部の先端が前記第2の連結部に近づくように、前記第2の引掛部は、前記第2の湾曲部の他端から直状に突出していることを特徴とする鋼矢板。
  2. 前面側から後面側に向かって膨出する主体部の両側にフランジ部が設けられ、一方の第1のフランジ部の遊端に雄側継手部が形成され、他方の第2のフランジ部の遊端にに雌側継手部が形成された鋼矢板において、
    前記雄側継手部は、前記第1のフランジ部の遊端から前面側に横向きU字状に折り返され、
    前記雌側継手部は、前記第2のフランジ部の遊端から前面側に突出する延長部の先端側から後面側に横向きU字状に折り返され、
    前記雄側継手部は、前面側に曲がる第1の湾曲部と、前記第1の湾曲部の一端と前記第1のフランジ部の遊端とを連結する第1の連結部と、前記第1の湾曲部の他端から前記主体部に向かって直状に突出する第1の引掛部と、を有し、
    前記雌側継手部は、後面側に曲がる第2の湾曲部と、前記第2の湾曲部の一端と前記延長部の先端とを連結する第2の連結部と、前記第2の湾曲部の他端から前記主体部に向かって直状に突出する第2の引掛部と、を有し、
    前記第1のフランジ部には、前記雄側継手部が他の鋼矢板の前記雌側継手部に連結した状態で、前記雌側継手部の前記第2の湾曲部に当接する突部が設けられ、
    前記雄側継手部の前記第1の引掛部の先端が前記第1の連結部に近づくように、前記第1の引掛部は、前記第1の湾曲部の他端から直状に突出し、
    前記雌側継手部の前記第2の引掛部の先端が前記第2の連結部に近づくように、前記第2の引掛部は、前記第2の湾曲部の他端から直状に突出していることを特徴とする鋼矢板。
  3. 前記雄側継手部及び前記雌側継手部は、互いに連結した状態において、前記雄側継手部の前記第1の引掛部と前記雌側継手部の前記第2の引掛部とを当接させると同時に、前記雄側継手部の前記突部と前記雌側継手部の前記第2の湾曲部とを当接させることが可能であるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の鋼矢板。
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