JPWO2012086026A1 - エレベータの調速装置 - Google Patents

エレベータの調速装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2012086026A1
JPWO2012086026A1 JP2012549525A JP2012549525A JPWO2012086026A1 JP WO2012086026 A1 JPWO2012086026 A1 JP WO2012086026A1 JP 2012549525 A JP2012549525 A JP 2012549525A JP 2012549525 A JP2012549525 A JP 2012549525A JP WO2012086026 A1 JPWO2012086026 A1 JP WO2012086026A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheave
spring
rotates
support member
car
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012549525A
Other languages
English (en)
Inventor
丸山 直之
直之 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2012086026A1 publication Critical patent/JPWO2012086026A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B5/00Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators
    • B66B5/02Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions
    • B66B5/04Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions for detecting excessive speed
    • B66B5/044Mechanical overspeed governors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

調速機とスイッチとを増やさずに、かごの上昇時と下降時とで異なる過速度を検知することができるエレベータの調速装置を提供する。このため、エレベータのかごに連動して循環移動する調速用ロープが巻き掛けられ、調速用ロープに連動して回転する綱車と、綱車の回転による遠心力で綱車の径方向外側へ所定量変位したときにスイッチに検知されるように、綱車に設けられたフライウエイトと、綱車に設けられ、フライウエイトの径方向外側への変位量が大きいほど、前記遠心力に対する反力を大きくする弾性体と、前記綱車の回転方向に応じて、反力を発生させる際の弾性体のばね定数を切り換える切換手段と、を備える構成とした。

Description

この発明は、エレベータの調速装置に関するものである。
エレベータにおいては、かごの過速度を検出して、かごを停止させる必要がある。このため、エレベータには、かごの過速度を検出する調速装置が設けられる。このような調速装置として、フライボール形調速機とフライウエイト形調速機とを利用するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
日本特許第4306014号公報
この調速装置においては、フライウエイト形巻上機に綱車が設けられる。綱車には、調速用ロープが巻き掛けられる。綱車とフライボール形巻上機との間には、クラッチ機構が設けられる。フライウエイト形調速機に対応して、上昇方向停止用スイッチが設けられる。フライボール形調速機に対応して、下降方向停止用スイッチが設けられる。
この調速装置の動作を説明する。かごが上昇すると、調速用ロープが移動する。調速用ロープに連動して、綱車が回転する。綱車に連動して、フライトウエイト形調速機のみが動作する。かごの上昇速度が所定の過速度に達すると、上昇方向停止用スイッチが動作する。
かごが下降すると、調速用ロープが移動する。調速用ロープに連動して、綱車が回転する。綱車に連動して、クラッチ機構が動作する。この動作により、綱車の回転がフライボール形調速機に伝達される。この伝達により、フライボール形調速機が動作する。かごの下降速度が所定の過速度に達すると、下降方向停止用スイッチが動作する。
かごの下降時は、フライウエイト形調速機も動作する。しかしながら、下降時の過速度の値は、上昇時の過速度の値よりも小さく設定される。このため、上昇方向停止用スイッチよりも下降方向停止用スイッチの方が先に動作する。これにより、かごの上昇時と下降時とで異なる過速度が検知される。
しかしながら、特許文献1記載のものにおいては、2つの調速機と2つのスイッチが必要となる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、調速機とスイッチとを増やさずに、かごの上昇時と下降時とで異なる過速度を検知することができるエレベータの調速装置を提供することである。
この発明に係るエレベータの調速装置は、エレベータのかごに連動して循環移動する調速用ロープが巻き掛けられ、前記調速用ロープに連動して回転する綱車と、前記綱車の回転による遠心力で前記綱車の径方向外側へ所定量変位したときにスイッチに検知されるように、前記綱車に設けられたフライウエイトと、前記綱車に設けられ、前記フライウエイトの前記径方向外側への変位量が大きいほど、前記遠心力に対する反力を大きくする弾性体と、前記綱車の回転方向に応じて、前記反力を発生させる際の前記弾性体のばね定数を切り換える切換手段と、を備えたものである。
この発明によれば、調速機とスイッチとを増やさずに、かごの上昇時と下降時とで異なる過速度を検知することができる。
この発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置が利用されるエレベータの構成図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置の基本構成を説明するための正面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置の正面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置に利用される検知レバーの正面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置に利用される検知レバーの正面図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置の動作を説明するための図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置の動作を説明するための図である。 この発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置の動作を説明するための図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置が利用されるエレベータの構成図である。
図1において、1は昇降路である。昇降路1には、一対のかごガイドレール2と一対の重りガイドレール(図示せず)とが設けられる。昇降路1内の上部には、駆動装置3が設けられる。駆動装置3には、綱車4が設けられる。綱車4には、主索5が巻き回される。
主索5の一端には、かご6が吊り下げられる。かご6は、一対のかごガイドレール2に案内される。主索5の他端には、釣合重り7が吊り下げられる。釣合重り7は、一対の重りガイドレールに案内される。
かごガイドレール2の上端近傍には、支持部材8が固定される。支持部材8の上面には、調速機9が支持される。昇降路1内の底部近傍には、張り車10が回転自在に設けられる。調速機9と張り車10とには、調速用ロープ11の上端部及び下端部がそれぞれ巻き掛けられる。
かご6の下部には、非常止め装置12が設けられる。非常止め装置12は、レバー13を備える。レバー13の先端は、調速用ロープ11に接続される。
次に、調速機9の基本構成を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置の基本構成を説明するための正面図である。
図2において、14は基台である。基台14の中央には、綱車軸15が設けられる。綱車軸15には、綱車16が回転自在に支持される。綱車16には、調速用ロープ11が巻き掛けられる。綱車16の側面には、一対のピン17が設けられる。これらのピン17には、フライウエイト18が回動自在に取り付けられる。これらのフライウエイト18は、リンク19により互いに連結される。
一方のフライウエイト18の一端には、ガイド棒20の一端が連結される。ガイド棒20の他端は、綱車16中心近傍に摺動可能に連結される。ガイド棒20の外周には、平衡ばね21が嵌められる。一方のフライウエイト18の他端外側には、作動爪22が固定される。
綱車軸15には、ラチェット23が回転自在に設けられる。ラチェット23の外周には、多数の歯24が設けられる。ピン17には、爪25が軸支される。爪25は、歯24から開離して配置される。爪25には、捻りばね(図示せず)が設けられる。捻りばねは、爪25をフライウエイト18に当接する方向へ付勢する。
基台14の一側には、かご停止用スイッチ26が取り付けられる。かご停止用スイッチ26には、スイッチレバー27が回動自在に取り付けられる。スイッチレバー27は、かご停止用スイッチ26から綱車16側に突出する。
基台14の他側には、アーム28が回動自在に取り付けられる。アーム28の綱車16側には、シュー29が回動自在に取り付けられる。アーム28の上部には、ばね受け部28aが設けられる。ばね受け部28aには、ばね軸30が貫通する。ばね軸30の一端とラチェット23上部との間には、接続レバー31が接続される。ばね軸30の他端には、ばね受け部材32が設けられる。ばね受け部28aとばね受け部材32との間では、ばね軸30の外周に、ロープ掴みばね33が嵌められる。
このような調速機9においては、かご6の昇降に同期して、調速用ロープ11が循環移動する。この移動に同期して、綱車16が回転する。すなわち、綱車16は、かご6の昇降に連動して回転する。このとき、フライウエイト18は、綱車16とともに公転する。このため、フライウエイト18には、遠心力がかかる。この遠心力は、綱車16の回転速度、即ちかご6の速度に応じて変化する。
かご6の昇降速度が所定値に達すると、フライウエイト18は、弾性体として機能する平衡ばね21の反力に逆らってピン17を中心に回動する。この回動により、フライウエイト18の他端は、綱車16の径方向外側へ変位する。
フライウエイト18の変位量は、かご6の昇降速度に応じて変化する。フライウエイト18の変位量が増加すると、平衡ばね21の反力も増加する。かご6の昇降速度が第1過速度(通常は定格速度の1.3倍程度)に達すると、作動爪22がスイッチレバー27に当接する。この当接により、スイッチレバー27が回動する。この回動により、かご停止用スイッチ26が作動する。
この作動により、駆動装置3の電源が遮断される。この遮断により、駆動装置3が停止する。この停止により、ブレーキ装置(図示せず)が作動する。この作動により、綱車4の回転が停止する。この停止により、主索5が停止する。この停止により、かご6が停止する。
次に、主索5が破断した場合等、駆動装置3が停止しても、かご6が下降を続ける場合を考える。この場合、かご6の下降速度が第2過速度(通常は定格速度の1.4倍程度)に達すると、この速度に対応して、フライウエイト18にかかる遠心力が増加する。この遠心力の増加により、フライウエイト18の変位量が増加する。
この変位量の増加により、爪25も回動する。この回動により、爪25が歯24に係合する。この係合により、ラチェット23上部が、反時計回りに僅かに回転する。
この回転は、接続レバー31、ばね軸30、ばね受け部材32に伝達される。このため、ばね受け部材32がロープ掴みばね33側に移動する。この移動により、ロープ掴みばね33がアーム28のばね受け部28aを綱車16の外周側に押し込む。
この押し込みにより、アーム28が綱車16の外周面側へ回動する。この回動により、シュー29が調速用ロープ11に当接する。この当接は、ロープ掴みばね33の付勢力によって維持される。この当接により、調速用ロープ11が制動する。この制動により、調速用ロープ11の循環が停止する。
この状態で、かご6が下降し続けると、レバー13がかご6に対して上方に移動する。この移動により、非常止め装置12が作動する。具体的には、非常止め装置12がかごガイドレール2を把持する。この把持により、かご6が停止する。
この調速機9においては、1つのかご停止用スイッチ26を用いて、かご6の上昇時と下降時で同じ過速度を検知する。しかしながら、かご6の上昇時と下降時とで異なる過速度が設定される場合もある。
そこで、本実施の形態においては、綱車16の回転方向に応じて、平衡ばね21のばね定数を切換手段によって切り換えるようにした。これにより、かご6の上昇時と下降時とで異なる過速度を1つのかご停止用スイッチ26で検知できる。以下、本実施の形態における調速装置の特徴を説明する。
図3はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置の正面図である。なお、図3においては、ラチェット23やアーム28等、調速用ロープ11を保持する機構の図示を省略する。
まず、本実施の形態の平衡ばね21を説明する。本実施の形態には、平衡ばね21は、2つ以上のばねを直列に接続したものからなる。図3においては、平衡ばね21は、平衡ばね21a、21bからなる。平衡ばね21aのばね定数は、Kaである。平衡ばね21bのばね定数は、Kbである。平衡ばね21a、21bは、互いに隣接した状態で、ガイド棒20に貫通される。
次に、綱車16の一側面側を説明する。34は中間支持部材である。中間支持部材34は、基部34a、腕部34b、延伸部34cを備える。基部34aは、綱車軸15に回動自在に嵌め込まれる。腕部34bは、基部34aから平衡ばね21側へ突出するように形成される。腕部34bは、ガイド棒20に貫通された状態で、平衡ばね21aと平衡ばね21bとの間に配置される。すなわち、腕部34bとフライウエイト18との間に平衡ばね21aが配置される。腕部34bと綱車16中心近傍との間に平衡ばね21bが配置される。延伸部34cは、腕部34bから綱車16の径方向外側へ突出するように形成される。
中間支持部材34の延伸部34cに対して平衡ばね21a側では、綱車16に、開口部16aが形成される。開口部16aに対して中間支持部材34の延伸部34cと反対側には、軸35が設けられる。軸35は、綱車軸15と平行である。
軸35には、切換部材としての切換レバー36の一端が回動自在に取り付けられる。切換レバー36の他端は、中間支持部材34の延伸部34c近傍に配置される。切換レバー36には、開口部36aが形成される。開口部36aは、鉛直投影面上で開口部16aと重なる位置に配置される。
切換レバー36よりも綱車16の径方向内側には、支持側ストッパ37が設けられる。切換レバー36よりも綱車16の径方向外側には、開放側ストッパ38が設けられる。切換レバー36の先端側には、保持ばね39の一端が連結される。保持ばね39の他端は、軸35に対して切換レバー36先端と反対側で、綱車16に連結される。
次に、綱車16の他側面側を説明する。40は軸である。軸40は、鉛直投影面上で中間支持部材34の延伸部34cと軸35と間に設けられる。軸40は、綱車軸15と平行である。軸40には、検知レバー41の中央部が回動自在に取り付けられる。
検知レバー41は、腕部41a、おもり部41b、切換腕41c、係合部41dを備える。腕部41aは、軸40に対して綱車16の径方向外側に延伸する。おもり部41bは、軸40に対して径方向内側に設けられる。切換腕41cは、腕部41aと軸40とに対して略直交し、綱車16の開口部16a側に延伸する。係合部41dは、綱車軸15と平行となるように、切換腕41c先端から綱車16の一側面側に延伸する。係合部41dは、綱車16の開口部16a内と切換レバー36の開口部36a内とに配置される。
検知レバー41の中央部と綱車16との間では、軸40に、中立ばね42が嵌められる。中立ばね42の綱車16側には、取付部42aが形成される。中立ばね42の取付部42aは、綱車16に取り付けられる。
基台14の両側には、突起部43が設けられる。突起部43は、綱車16の径方向外側で、綱車軸15と同等の高さに配置される。
次に、図4と図5とを用いて、検知レバー41の基本動作を説明する。
図4と図5はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置に利用される検知レバーの正面図である。なお、図4と図5とは図3を反対側から見た図である。
図4及び図5に示すように、検知レバー41の中央部の綱車16側には、押付部材41eが設けられる。これに対し、中立ばね42は、略C字状に形成される。中立ばね42の両端部間に、検知レバー41の押付部材41eが配置される。
まず、検知レバー41の腕部41aが綱車16の径方向と略平行である場合を説明する。この場合、図4に示すように、押付部材41eは、中立位置に配置される。すなわち、中立ばね42の端部は、押付部材41eに接触しない。このため、中立ばね42の付勢力は、押付部材41eに作用しない。したがって、検知レバー41の腕部41aは、綱車16の径方向と略平行である状態を維持する。
次に検知レバー41の腕部41aが綱車16の径方向と略平行でない場合を説明する。この場合、図5に示すように、押付部材41eは、中立位置から移動している。この移動により、中立ばね42の端部は、押付部材41eと接触する。この接触により、中立ばね42が撓む。この撓みにより、中立ばね42は、押付部材41eを中立位置側へ付勢する。すなわち、中立ばね42は、検知レバー41の腕部41aが綱車16の径方向と略平行となるように、押付部材41eを付勢する。
次に、図3、図6〜図8を用いて、調速機9の動作を説明する。
図6〜図8はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの調速装置の動作を説明するための図である。
まず、図3を用いて、かご6が上昇を開始した場合を説明する。この場合、綱車16が時計回りに回転し始める。このとき、基台14の一側で、検知レバー41の腕部41aが突起部43の下側に接触する。すなわち、突起部43は、検知レバー41の腕部41aと接触する接触体として機能する。更に綱車16が回転すると、検知レバー41は、2点鎖線で示す位置まで綱車16に対して反時計回りに回動する。
このとき、検知レバー41の係合部41dが切換レバー36の開口部36aの一側端面を押す。これにより、切換レバー36が時計回りに回転する。この回転により、切換レバー36は、支持側ストッパ37に接触する。このとき、切換レバー36先端は、中間支持部材34の延伸部34cの平衡ばね21a側に接触する。この状態は、保持ばね39の付勢力によって維持される。
この状態では、検知レバー41の腕部41aは、突起部43と接触しない。このため、検知レバー41の腕部41aは、突起部43の綱車16側を通過する。その後、検知レバー41の腕部41aは、中立ばね42の付勢力によって、綱車16の径方向と略平行な位置に再び戻る。このため、かご6の上昇開始直後で綱車16の回転速度が遅い場合、検知レバー41の腕部41aは、突起部43との接触を繰り返す。
次に、図6を用いて、かご6の上昇速度が定格速度になった場合を説明する。この場合、フライウエイト18は、遠心力によってピン17を中心に反時計回りに回動する。このとき、中間支持部材34の延伸部34cは、切換レバー36に支持されている。このため、フライウエイト18にかかる遠心力は、平衡ばね21aのみの付勢力と釣り合う。したがって、かご6の上昇時の平衡ばね21のばね定数Kupは、平衡ばね21aのばね定数Kaで表される。
このとき、かご6が定格速度になるにつれて、おもり部41bにも、綱車16の径方向外側に向けた遠心力が作用する。この遠心力は、中立ばね42が押付部材41eを中立位置に戻す付勢力に打ち勝つ。このため、検知レバー41は、反時計回りに回動した状態を維持する。すなわち、かご6が定格速度で上昇している場合、検知レバー41の腕部41aは、突起部43に接触しない。
かご6が上昇移動を終えて、減速・停止すると、検知レバー41の腕部41aは、中立ばね42の付勢力によって、綱車16の径方向と略平行な位置に再び戻る。
次に、図7を用いて、かご6が下降を開始した場合を説明する。この場合、綱車16が反時計回りに回転し始める。このとき、基台14の一側で、検知レバー41の腕部41aが突起部43の上側に接触する。更に綱車16が回転すると、検知レバー41は、2点鎖線で示す位置まで綱車16に対して時計回りに回動する。
このとき、検知レバー41の係合部41dが切換レバー36の開口部36aの他側端面を押す。これにより、切換レバー36が反時計回りに回転する。この回転により、切換レバー36は、開放側ストッパ38と接触する。このとき、切換レバー36先端は、中間支持部材34の延伸部34cとは接触しない位置に配置される。この状態は、保持ばね39の付勢力によって維持される。
この状態では、検知レバー41の腕部41aは、突起部43と接触しない。このため、検知レバー41の腕部41aは、突起部43の綱車16側を通過する。その後、検知レバー41の腕部41aは、中立ばね42の付勢力によって、綱車16の径方向と略平行な位置に再び戻る。このため、かご6の下降開始直後で綱車16の回転速度が遅い場合、検知レバー41の腕部41aは、突起部43との接触を繰り返す。
次に、図8を用いて、かご6の下降速度が定格速度になった場合を説明する。この場合、フライウエイト18は、遠心力によってピン17を中心に反時計回りに回動する。このとき、中間支持部材34の延伸部34cは、切換レバー36の支持から開放されている。このため、フライウエイト18にかかる遠心力は、平衡ばね21aと平衡ばね21bとを合成したばね体の付勢力と釣り合う。したがって、かご6の下降時の平衡ばね21のばね定数Kdnは、(Ka・Kb)/(Ka+Kb)で表される。
かご6の下降移動を終えて、減速・停止すると、かご6の上昇時と同様に、検知レバー41の腕部41aは、中立ばね42の付勢力によって、綱車16の径方向と略平行な位置に再び戻る。
本構成では、かご6の上昇時と下降時とで、平衡ばね21のばね定数が切り換わる。これに対し、スイッチレバー27に作動爪22が当接する際のフライウエイト18の回動量(平衡ばね21を圧縮する変位量X)は、かご6の上昇時と下降時とで同じである。
したがって、かご6の上昇時においては、平衡ばね21の付勢力がKa・Xとなった場合に、かご停止用スイッチ26が作動する。一方、かご6の下降時においては、平衡ばね21の付勢力が{(Ka・Kb)/(ka+Kb)}・Xとなった場合に、かご停止用スイッチ26が作動する。
ここで、遠心力は速度の2乗に比例する。このため、かご6の上昇時の第1過速度をVupとし、かご6の下降時の第1過速度をVdnとすると、VupとVdnとの間には、以下の(1)式の関係が成り立つ。
Vup={(Ka+Kb)/Kb}1/2・Vdn (1)
例えば、Ka=Kbとすると、Vup=21/2・Vdnとなる。この場合、かご6の上昇時の第1過速度Vupは、かご6の下降時の第1過速度Vdnの約1.4倍に設定される。
以上で説明した実施の形態1によれば、綱車16の回転方向に応じて、平衡ばね21のばね定数が切り換わる。このため、調速機9とかご停止用スイッチ26とを増やさずに、かご6の上昇時と下降時とで異なる過速度を検知することができる。すなわち、簡易な構成で部品点数の少ない上下方向異速度対応の調速装置を得ることができる。さらに、従来の調速装置が備えていたクラッチ機構を必要としない。このため、クラッチ機構の破損による信頼性の低下もない。
また、平衡ばね21のばね定数の切り換えは、中間支持部材34の支持及び支持の開放によって行われる。このため、簡易な機械手段で、上下方向異速度対応の調速装置を得ることができる。
また、中間支持部材34の支持及び支持の開放は、切換レバー36によって行われる。すなわち、簡易な機械手段で、中間支持部材34の支持及び支持の開放を行うことができる。
また、保持ばね39は、切換レバー36とストッパ37、38との接触を維持する。このため、綱車16の回転方向に応じて、切換レバー36を適切な位置に配置することができる。
また、検知レバー41が突起部43と接触することにより、切換レバー36が動作する。すなわち、簡単な機械手段で、切換レバー36を動作させることができる。
また、検知レバー41のおもり部41bは、かご6が定格速度で移動しているときにかかる遠心力が中立ばね42の反力よりもおおきくなるような重さで形成される。このため、かご6が定格速度で移動している場合に検知レバー41の腕部41aと突起部43とが接触することを防止できる。これにより、検知レバー41に接触荷重が作用する回数を減らすことができる。すなわち、検知レバー41や突起部43の破損を防ぎ、信頼性の高い調速機を得ることができる。
また、かご6の上昇時と下降時とで異なる過速度の場合は、(1)式で平衡ばね21a、21bのばね定数を設定すればよい。このため、簡易な設定で、上下方向異速度対応の調速装置を得ることができる。
なお、切換レバー36の重心を軸35近傍に位置させることが望ましい。この場合、切換レバー36が遠心力で回動することを防止できる。さらに、切換レバー36が遠心力で図3の反時計回りに回動しないような保持力を保持ばね39で発生させることが望ましい。
以上のように、この発明に係るエレベータの調速装置によれば、調速機とスイッチとを増やさずに、かごの上昇時と下降時とで異なる過速度を検知するエレベータに利用できる。
1 昇降路、 2 かごガイドレール、 3 駆動装置、 4 綱車、 5 主索、
6 かご、 7 釣合重り、 8 支持部材、 9 調速機、 10 張り車、
11 調速用ロープ、 12 非常止め装置、 13 レバー、 14 基台、
15 綱車軸、 16 綱車、 16a 開口部、 17 ピン、
18 フライウエイト、 19 リンク、 20 ガイド棒、 21 平衡ばね、
21a、21b 平衡ばね、 22 作動爪、 23 ラチェット、 24 歯、
25 爪、 26 かご停止用スイッチ、 27 スイッチレバー、 28 アーム、
28a ばね受け部、 29 シュー、 30 ばね軸、 31 接続レバー、
32 ばね受け部材、 33 ロープ掴みばね、 34 中間支持部材、
34a 基部、 34b 腕部、 34c 延伸部、 35 軸、 36 切換レバー、
36a 開口部、 37 支持側ストッパ、 38 開放側ストッパ、
39 保持ばね、 40 軸、 41 検知レバー、 41a 腕部、
41b おもり部、 41c 切換腕、 41d 係合部、 41e 押付部材、
42 中立ばね、 42a 取付部、 43 突起部

Claims (7)

  1. エレベータのかごに連動して循環移動する調速用ロープが巻き掛けられ、前記調速用ロープに連動して回転する綱車と、
    前記綱車の回転による遠心力で前記綱車の径方向外側へ所定量変位したときにスイッチに検知されるように、前記綱車に設けられたフライウエイトと、
    前記綱車に設けられ、前記フライウエイトの前記径方向外側への変位量が大きいほど、前記遠心力に対する反力を大きくする弾性体と、
    前記綱車の回転方向に応じて、前記反力を発生させる際の前記弾性体のばね定数を切り換える切換手段と、
    を備えたことを特徴とするエレベータの調速装置。
  2. 前記弾性体は、前記綱車中心近傍と前記フライウエイトとの間に直列に連結された少なくとも2つのばねからなり、
    前記切換手段は、
    前記弾性体の隣接したばねの間に配置された支持部材と、
    前記綱車が一方向へ回転する場合は、前記支持部材を支持して、前記支持部材よりも前記径方向内側のばねの変位量が変化することを防止し、前記綱車が他方向へ回転する場合は、前記支持部材の支持を開放する切換部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のエレベータの調速装置。
  3. 前記支持部材は、
    前記綱車の回転軸に回動自在に設けられた基部と、
    前記基部に連結され、前記隣接したばねの間に配置された腕部と、
    前記腕部から前記径方向外側に延伸された延伸部と、
    を備え、
    前記切換部材は、前記支持部材よりも前記径方向外側で前記綱車に軸支され、前記綱車が一方向に回転する場合は、前記延伸部と接触する位置まで前記支持部材側に回動して、前記綱車に対する前記支持部材の移動を防止し、前記綱車が他方向に回転する場合は、前記延伸部との接触から開放された位置まで前記支持部材とは反対側に回動することを特徴とする請求項2記載のエレベータの調速装置。
  4. 前記切換部材よりも前記径方向内側で前記綱車に設けられた支持側ストッパと、
    前記切換部材よりも前記径方向外側で前記綱車に設けられた開放側ストッパと、
    前記綱車が一方向に回転する場合は、前記切換部材が前記延伸部と前記支持側ストッパとの接触を維持するように、前記切換部材を付勢し、前記綱車が他方向に回転する場合は、前記切換部材が前記延伸部との接触から開放された状態で前記開放側ストッパとの接触を維持するように、前記切換部材を付勢する保持ばねと、
    を備えたことを特徴とする請求項3記載のエレベータの調速装置。
  5. 前記綱車の外側に設けられた接触体と、
    前記綱車に設けられ、前記綱車が一方向に回転する場合は、前記接触体の一側に接触して回動して、前記支持部材を支持する位置まで前記切換部材を移動させ、前記綱車が他方向に回転する場合は、前記接触体の他側に接触して回動して、前記支持部材の支持を開放する位置まで前記切換部材を移動させる検知レバーと、
    を備えたことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のエレベータの調速装置。
  6. 前記綱車に設けられ、前記綱車が回転した場合に前記接触体と前記検知レバーとが前記接触するように、前記検知レバーを中立位置側へ付勢する中立ばねと、
    前記検知レバーに設けられ、前記綱車が所定速度で回転する場合に前記検知レバーが前記中立位置から移動した状態を維持して前記接触体と前記検知レバーとが接触しないように、前記綱車の所定速度で回転したときにかかる遠心力が前記中立ばねの反力よりも大きくなるような重さで形成されたおもりと、
    を備えたことを特徴とする請求項5記載のエレベータの調速装置。
  7. 前記支持部材よりも前記フライウエイト側のばねのばね定数と前記支持部材よりも前記綱車中心側のばねのばね定数とは、当該ばね定数の合算値を前記支持部材よりも前記綱車中心側のばねのばね定数の値で除した値の平方根に前記かごの下降時の過速度を乗じた値が前記かごの上昇時の過速度となるように設定されたことを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載のエレベータの調速装置。
JP2012549525A 2010-12-22 2010-12-22 エレベータの調速装置 Pending JPWO2012086026A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2010/073120 WO2012086026A1 (ja) 2010-12-22 2010-12-22 エレベータの調速装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2012086026A1 true JPWO2012086026A1 (ja) 2014-05-22

Family

ID=46313330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012549525A Pending JPWO2012086026A1 (ja) 2010-12-22 2010-12-22 エレベータの調速装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JPWO2012086026A1 (ja)
CN (1) CN103261072A (ja)
WO (1) WO2012086026A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6296973B2 (ja) * 2014-12-24 2018-03-20 株式会社日立製作所 調速機及びエレベータ装置
CN104828668A (zh) * 2015-05-21 2015-08-12 南通三洋电梯有限责任公司 电梯用调节型离心限速装置
CN105173959B (zh) * 2015-10-10 2017-10-10 杭州沪宁电梯部件股份有限公司 一种变向恒力限速器
CN108002168B (zh) * 2016-10-27 2021-04-02 奥的斯电梯公司 远程触发装置,限速器组件以及电梯
US10968077B2 (en) 2018-07-19 2021-04-06 Otis Elevator Company Enhanced governor system for elevator
CN111017673B (zh) * 2018-10-09 2022-08-12 奥的斯电梯公司 远程触发装置、限速器组件和电梯系统
DE202019105089U1 (de) * 2018-11-19 2020-02-20 Wittur Holding Gmbh Geschwindigkeitsbegrenzer für ein Hebezeug mit fliehkraftbetätigter Bremse
KR102512225B1 (ko) 2018-12-06 2023-03-21 미쓰비시 덴키 빌딩 솔루션즈 가부시키가이샤 엘리베이터의 이용자 갇힘을 회피시키는 감시 장치
CN112141849B (zh) * 2019-06-27 2023-07-04 奥的斯电梯公司 用于电梯系统的限速器组件、电梯安全系统和电梯系统
CN110217665B (zh) * 2019-07-09 2024-04-02 象山昌升机械配件有限公司 连杆机构
JP6969627B2 (ja) * 2020-04-03 2021-11-24 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 エレベーターの調速機

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008047425A (ja) * 2006-08-17 2008-02-28 Orc Mfg Co Ltd 光源装置
JP2010276113A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Kayaba Ind Co Ltd サスペンション装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4306014B2 (ja) * 1999-05-17 2009-07-29 三菱電機株式会社 調速装置
KR101080588B1 (ko) * 2006-10-18 2011-11-04 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 엘리베이터의 조속장치 및 엘리베이터 장치
JP2009154984A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Mitsubishi Electric Corp エレベータ用調速機
JP5360201B2 (ja) * 2009-04-09 2013-12-04 三菱電機株式会社 エレベータ用調速機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008047425A (ja) * 2006-08-17 2008-02-28 Orc Mfg Co Ltd 光源装置
JP2010276113A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Kayaba Ind Co Ltd サスペンション装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN103261072A (zh) 2013-08-21
WO2012086026A1 (ja) 2012-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012086026A1 (ja) エレベータの調速装置
JP4975104B2 (ja) エレベータの調速機
JP4745332B2 (ja) エレベータ用調速機
EP2418166B1 (en) Elevator governor
JP5774220B2 (ja) エレベータ装置
KR101398725B1 (ko) 엘리베이터용 조속기
JPWO2010086967A1 (ja) エレベータ装置
JP6296973B2 (ja) 調速機及びエレベータ装置
JP2000211841A (ja) エレベ―タ装置の動きを停止させる装置
JP7098573B2 (ja) エレベーター調速機
KR101967590B1 (ko) 엘리베이터용 조속기 및 엘리베이터 장치
JP2005089118A (ja) エレベータ用調速機
WO2000055085A1 (fr) Dispositif de securite pour ascenseur
JP5845317B2 (ja) エレベータの調速機
JP5886370B2 (ja) 調速機
CN108116959B (zh) 调速器和电梯装置
JP4456967B2 (ja) エレベータ用調速機
JP2021088428A (ja) エレベーター調速機
JP5157648B2 (ja) エレベータ用調速機
JP2020111461A (ja) エレベータ用調速機、並びにエレベータ装置
JP6552954B2 (ja) エレベーター装置
JP6585852B2 (ja) 調速機、および、エレベータ装置
KR100881503B1 (ko) 엘리베이터의 조속기 장치
JP2022017806A (ja) エレベータ用調速機、並びにエレベータ装置
KR20070069149A (ko) 엘리베이터용 조속기

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140603