JPWO2012074051A1 - 含フッ素ハイパーブランチポリマー及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、フッ素系ポリマーを用いた光及び熱硬化性透明樹脂の表面改質に関する開示としては、例えば、フルオロポリエーテルを有するフッ素系ポリマーを用いた熱硬化性エポキシ樹脂の表面処理剤(特許文献3)が挙げられ、また、含フッ素界面活性剤及び/又は環状構造を有するフッ素系ポリマーを含む光硬化性アクリル樹脂が離型性に優れ、表面改質が為されたことが開示されている(特許文献4)。
但し、上記多分枝状構造を有するフッ素化合物は、例えばグリセリン10量体とヘキサフルオロプロピレンオキサイド3量体とから形成されるエステル誘導体であって、いわば低分子量の化合物であり、高分岐のポリマーを用いた光及び熱硬化性透明樹脂の表面改質を行う方法は提案されていない。
その上、これらのフッ素系ポリマーは有機溶媒に対する溶解性が低く、これらのポリマーを用いて光及び熱硬化性樹脂の表面改質を行おうとしても、有機溶媒を用いて成膜するプロセスへの適用は困難であった。
また、上述の多分枝状構造を有するフッ素化合物は、水又はプロピレングリコールモノメチロールに対する溶解性が1質量%までしか確認されておらず、こちらも有機溶媒を用いて成膜するプロセスへの適用は困難であった。
すなわち、十分な透明性を保持し、有機溶媒に対する高い溶解性を有し、表面改質効果をも有する新たな化合物が求められていた。
第2観点として、前記Rfが、主鎖又は末端の炭素原子に水素原子及びフッ素原子が結合する炭素原子数2乃至12のフルオロアルキル基を表す、第1観点に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーに関する。
第3観点として、前記フルオロアルキル基が、その末端にジフルオロメチル構造を有するフルオロアルキル基である、第2観点に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーに関する。
第4観点として、前記Rfが、式[4]で表される炭素原子数2乃至12のフルオロアルキル基を表す、第1観点に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーに関する。
第5観点として、前記Xが水素原子を表す、第4観点に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーに関する。
第6観点として、第1観点乃至第5観点のうち何れか一項に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーを含有するワニスに関する。
第7観点として、第1観点乃至第5観点のうち何れか一項に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーからなる薄膜に関する。
第8観点として、(a)第1観点乃至第5観点のうち何れか一項に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマー、及び(b)熱可塑性樹脂又は硬化性樹脂を含有する樹脂組成物に関する。
第9観点として、第8観点に記載の樹脂組成物より作製される樹脂成形品に関する。
第10観点として、(a)第1観点乃至第5観点のうち何れか一項に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマー、(c)重合性化合物、及び(d)重合開始剤を含有する重合性組成物に関する。
第11観点として、第10観点に記載の重合性組成物を重合させて作製される樹脂成形品に関する。
第12観点として、(A)式[5]で表されるハイパーブランチポリマーと、炭素原子数2乃至12のフルオロアルコキシドとを反応させる工程
を含む、式[6]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマーの製造方法に関する。
第13観点として、(B)式[7]で表されるハイパーブランチポリマーの分子末端のジチオカルバメート基を、ハロゲン化剤でハロゲン原子に置換する工程
をさらに含む、第12観点に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーの製造方法に関する。
第14観点として、(C)式[7]で表されるハイパーブランチポリマーの分子末端のジチオカルバメート基を、塩基で処理することによりチオールアニオン(−S-)に変換する工程、及び
(D)当該チオールアニオンと式[8]で表されるカルボン酸誘導体とを反応させる工程
を含む、式[9]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマーの製造方法に関する。
そのため、本発明の含フッ素ハイパーブランチポリマーを重合性組成物や、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物に配合し樹脂成形品を為した場合、界面(成形品表面)に容易に移動して界面制御に寄与することができ、樹脂の表面改質の向上につながる。
しかも本発明の含フッ素ハイパーブランチポリマーは、マトリクスである樹脂との混合・分散性が高く、樹脂中で凝集等を起こさずに混合・分散が可能であり、透明性に優れた樹脂成形品を製造できる。
最も好ましくは、前記Rfが、下記式[4]で表される炭素原子数2乃至12のフルオロアルキル基を表すことが好ましい。
特にXが水素原子を表すことが好ましい。
Y1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、炭素原子数1乃至20のアルコキシ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基を表す
また環状アルキレン基としては、炭素数3乃至30の単環式、多環式、架橋環式の環状構造の脂環式脂肪族基が挙げられる。具体的には、炭素数4以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ、ペンタシクロ構造等を有する基を挙げることができる。以下に脂環式脂肪族基における、脂環式部分の構造例(a)乃至(s)を示す。
炭素原子数1乃至20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ペンチルオキシ基及びシクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
上記Y1、Y2、Y3及びY4としては、水素原子又は炭素原子数1乃至20のアルキル基が好ましい。
また、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)としては1.0乃至7.0であり、又は1.1乃至6.0であり、又は1.2乃至5.0である。
次に、式[1]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマーの製造方法について、式中、Lが−O−を表す場合、すなわち、下記式[6]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマー
(上記式[6]及び[9]中、R1、A1、Rf及びnは式[1]において定義したものと同じものを表す。)
式[1]中、Lが−O−を表す場合、すなわち、前記式[6]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマーは、
(A)式[5]で表される分子末端にハロゲン原子を有するハイパーブランチポリマーと、炭素原子数2乃至12のフルオロアルコキシドとを反応させる工程、
を含みて製造される。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
[フルオロアルコキシド]
本工程で使用する炭素原子数2乃至12のフルオロアルコキシドとしては、具体的にはアルカリ金属フルオロアルコキシドを用いる。アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム等が上げられるが、中でもアルカリ金属としてナトリウムを用いたものが好ましい。
特に、本工程で使用する炭素原子数2乃至12のフルオロアルコキシドとして、好ましくはNaO−Rf(Rfは式[1]において定義したものと同じものを表す。)で表されるアルカリ金属フルオロアルコキシドが好ましい。
なお、フルオロアルコキシドは、対応するフルオロアルキルアルコールRf−OH(Rfは式[1]において定義したものと同じものを表す。)から、公知の方法により製造することができる。
本工程は、通常、溶媒中で実施される。
本工程において使用する溶媒は特に限定されず、一般的な有機合成に用いられる種々の溶媒のうち、上記の工程に影響を及ぼさないものを適宜選択して使用することができる。
具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)等のアミド化合物;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル化合物;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、デカン、デカリン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル化合物;ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラメチルウレア、スルホラン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等のその他の非プロトン性極性有機溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は一種を用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
上記溶媒の中でも、フルオロアルコキシド及びハロゲン原子含有化合物の溶解性が高いという観点から、エーテル化合物又は非プロトン性極性有機溶媒から選択される少なくとも一種の溶媒、特にTHF、DMSOを使用することが最も好ましい。
THFとDMSOの混合溶媒を用いる場合、THFを1としたときのDMSOの混合割合を0.5以下とすることが好ましい。
本工程は、溶媒の沸点以下の任意の温度で実施され得、短時間で収率よく目的物を得るという観点から30乃至150℃で実施することが好ましく、より望ましくは40乃至120℃で実施される。
分子末端にハロゲン原子を有するハイパーブランチポリマーとフルオロアルコキシドの反応時間は、該ハイパーブランチポリマーの種類、該フルオロアルコキシドの種類、塩基の種類、使用する溶媒種、適用する反応温度等によって種々なものとなるが、通常1乃至24時間程度である。
また、反応系内への水分の混入は望ましくないことから、脱水溶媒の使用が好ましい。
なお、本工程終了後に、溶媒を留去、ろ過、再沈殿等の公知の手法によって粗生成物を分離することができ、該粗生成物を、蒸留、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶等を用いて精製することができる。
を含みて製造される。
またR2及びR3はそれぞれ独立して、炭素原子数1乃至5のアルキル基、炭素原子数1乃至5のヒドロキシアルキル基、若しくは炭素原子数7乃至12のアリールアルキル基を表すか、又はR2及びR3は、それらと結合する窒素原子と一緒になって環を形成していても良い。
炭素原子数1乃至5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
炭素原子数7乃至12のアリールアルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
R2及びR3がそれらと結合する窒素原子と共に形成する環としては四乃至八員環が挙げられる。そして、環としてメチレン基を四乃至六個含む環が挙げられる。また、環として酸素原子又は硫黄原子と四乃至六個のメチレン基とを含む環も挙げられる。R2及びR3がそれらと結合する窒素原子と共に形成する環の具体例としては、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ホモピペリジン環等が挙げられる。
また、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)としては1.0乃至7.0であり、又は1.1乃至6.0であり、又は1.2乃至5.0である。
[ハロゲン化剤]
下記式[7]で表されるハイパーブランチポリマーの分子末端のジチオカルバメート基のハロゲン化の方法は、ジチオカルバメート基をハロゲン原子に変換することができる方法であれば、特に制限はない。
本反応で使用できるハロゲン化剤としては、塩素、N−クロロコハク酸イミド、塩素化イソシアヌール酸、塩化スルフリル、tert−ブチルハイポクロリド、三塩化リン、五塩化リン、トリフェニルホスフィンジクロリド、塩化第二銅、五塩化アンチモン等の塩素化剤、臭素、N−ブロモコハク酸イミド、N−ブロモグルタルイミド、N,N',N"−トリブロモイソシアヌル酸、N,N'−ジブロモイソシアヌル酸ナトリウム、N,N'−ブロモイソシアヌル酸カリウム、N,N'−ジブロモイソシアヌル酸、N−ブロモイソシアヌル酸ナトリウム、N,N'−ジブロモヒダントイン、N−ブロモヒダントインカリウム、N,N'−ブロモヒダントインナトリウム、N−ブロモ−N'−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5'−ジメチルヒダントイン、3−ブロモ−5,5'−ジメチルヒダントイン、1−ブロモ−5,5'−ジメチルヒダントインナトリウム、1−ブロモ−5,5'−ジメチルヒダントインカリウム、3−ブロモ−5,5'−ジメチルヒダントインナトリウム、3−ブロモ−5,5'−ジメチルヒダントインカリウム等の臭素化剤、ヨウ素、N−ヨードコハク酸イミド、ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸、ヨウ素酸等のヨウ素化剤を使用することができる。
ハロゲン化剤の使用量は、ハイパーブランチポリマー内のジチオカルバメート基の数に対して1乃至20倍モル当量、好ましくは1.5乃至15倍モル当量、より好ましくは2乃至10倍モル当量であればよい。
有機溶媒としては、本反応の進行を著しく阻害しないものであれば良く、酢酸等の有機酸化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素化合物等が使用できる。これらの溶媒は一種を用いてもよいし、二種又はそれ以上を混合して用いてもよい。
また、ジチオカルバメート基を分子末端に有するハイパーブランチポリマーの質量に対して0.2乃至1,000倍質量、好ましくは1乃至500倍質量、より好ましくは5乃至100倍質量、最も好ましくは10乃至50倍質量の有機溶媒を使用することが好ましい。
また、この反応では反応開始前には反応系内の酸素を十分に除去する必要があり、窒素、アルゴン等の不活性気体で系内を置換するとよい。反応条件としては、反応時間0.01乃至100時間、反応温度0乃至300℃から、適宜選択される。好ましくは反応時間0.1乃至10時間、反応温度20乃至150℃である。
なお、本発明の分子末端にハロゲン原子を含有するハイパーブランチポリマーは、分子末端の一部がジチオカルバメート基として残存していてもよいが、好ましくはそのほとんどがハロゲン原子に置換されていることが好ましい。
式[1]中、Lが−SC(=O)−を表す場合、すなわち、前記式[9]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマーは、
(C)前述の式[7]で表されるハイパーブランチポリマーの分子末端のジチオカルバメート基を、塩基で処理することによりチオールアニオン(−S-)に変換する工程、及び
(D)当該チオールアニオンと式[8]で表されるカルボン酸誘導体とを反応させる工程
を含みて製造される。
上記式[8]中、Zはヒドロキシ基、炭素原子数1乃至5のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
上記炭素原子数1乃至5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、イソペントキシ基、ネオペントキシ基、tert−ペントキシ基等が挙げられる。
又ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
[塩基]
(C)工程において、ジチオカルバメート基のチオールアニオンへの変換に使用する塩基としては、アルカリ金属無機酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシド、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミンなどを挙げることができ、これらは一種単独で、或いは二種以上を組合せて使用することができる。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
アルカリ金属水素化物としては、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等が挙げられる。
アルカリ金属アルコキシドとしては、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムブトキシド、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、ピリジン、5−エチル−2−メチルピリジン、2−フェニルピリジン等が挙げられる。
アルカリ金属アルコキシドの中でも、アルカリ金属としてカリウムを用いたもの、特にカリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドがより好ましい。
上記数値範囲より少ない量で使用すると、ジチオカルバメート基含有化合物の一部がチオールに変換され、特にジチオカルバメート含有化合物が高分子化合物である場合には、分子内に複数乃至多数存在するジチオカルバメート基の一部を変換することとなる。
また上記数値範囲より多い量で使用すると、ジチオカルバメート基のチオールへの変換自体には影響を与えないが、未反応の塩基が後の工程((D)工程)で投入するカルボン酸誘導体(求電子剤)と反応してしまうなど、経済性が悪くなる。
ジチオカルバメート基のチオールへの変換工程、並びに後述するカルボン酸誘導体との反応工程のいずれも溶媒中で実施される。
本工程において使用する溶媒は特に限定されず、一般的な有機合成に用いられる種々の溶媒のうち、上記の工程に影響を及ぼさないものを適宜選択して使用することができる。
具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)等のアミド化合物;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル化合物;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、デカン、デカリン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル化合物;ジメチルスルホキシド、テトラメチルウレア、スルホラン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等のその他の非プロトン性極性有機溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は一種を用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
THFとアセトニトリルの混合溶媒を用いる場合、THFを1としたときのアセトニトリルの混合割合を0.5以下とすることが好ましい。
本工程は、溶媒の沸点以下の任意の温度で実施され得、短時間で収率よく目的物を得るという観点から40乃至70℃で実施することが好ましく、より望ましくは50乃至60℃で実施される。
上記温度範囲を超えても沸点以下の温度であれば実施可能であるが、後述の求電子剤との反応工程が高温では不利となり、冷却操作が必要となるため経済的でない。
ジチオカルバメート基含有化合物と塩基の反応時間は、ジチオカルバメート基含有化合物の種類、塩基の種類、使用する溶媒種、適用する反応温度等によって種々なものとなるが、通常1乃至24時間程度である。
本工程終了後、溶媒を留去、ろ過、再沈殿等の公知の手法によってチオール塩の形態で分離収集することができるが、得られた反応溶液をそのまま、(D)工程に使用することができる。
[溶媒、反応温度、反応時間]
本工程において用いる溶媒は、前述の(C)工程で使用した溶媒と同じものを用いることができる。
また本工程は、反応温度を室温(およそ25℃)乃至60℃として実施することが好ましい。したがって、(C)工程及び(D)工程を連続して実施する場合には50乃至60℃の温度で実施することが望ましい。
また、チオールアニオン(含有化合物)とカルボン酸誘導体の反応時間は、チオールアニオン(含有化合物)の種類、求電子剤の種類、使用する溶媒種、適用する反応温度等によって種々なものとなるが、通常1乃至24時間程度である。
本発明の含フッ素ハイパーブランチポリマーからなる薄膜を形成する具体的な方法としては、まず、含フッ素ハイパーブランチポリマーを溶媒に溶解又は分散してワニスの形態(膜形成材料)とし、該ワニスを基材上にキャストコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、インクジェット法、印刷法(凸版、凹版、平版、スクリーン印刷等)等によって塗布し、その後、ホットプレート又はオーブン等で乾燥して成膜する。
これらの塗布方法の中でもスピンコート法が好ましい。スピンコート法を用いる場合には、単時間で塗布することができるために、揮発性の高い溶液であっても利用でき、また、均一性の高い塗布を行うことができるという利点がある。
また上記溶媒に溶解又は分散させる濃度は任意であるが、含フッ素ハイパーブランチポリマーと溶媒の総質量(合計質量)に対して、含フッ素ハイパーブランチポリマーの濃度は0.001乃至90質量%であり、好ましくは0.002乃至80質量%であり、より好ましくは0.005乃至70質量%である。
形成された含フッ素ハイパーブランチポリマーからなる薄膜の厚さは特に限定されないが、通常0.01μm乃至50μm、好ましくは0.05μm乃至20μmである。
本発明はまた、(a)前記含フッ素ハイパーブランチポリマー、(b)熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物に関する。
中でもポリメチルメタクリレート樹脂又はポリ乳酸樹脂であることが好ましい。
また前記熱硬化性樹脂としても特に限定されないが、例えばフェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明はまた、(a)前記含フッ素ハイパーブランチポリマー、(c)重合性化合物及び(d)重合開始剤を含有する重合性組成物に関する。
なお、本発明における重合性化合物の意味するところは、所謂高分子物質でない化合物であり、狭義の単量体化合物(モノマー)だけでなく、二量体、三量体、オリゴマーや反応性高分子をも包含するものである。
このような重合性化合物としては、例えば、下記(メタ)アクリル酸エステル、並びにポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系化合物を挙げることができる。なお、本発明では(メタ)アクリレート化合物とは、アクリレート化合物とメタクリレート化合物の両方をいう。例えば、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸とメタクリル酸をいう。
・(メタ)アクリル酸エステル:
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アルコキシチタントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−アクリロイルオキシ−3−メタクリロイルオキシプロパン、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、ウンデシレノキシエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス[4−(メタ)アクリロイルチオフェニル]スルフィド、ビス[2−(メタ)アクリロイルチオエチル]スルフィド、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールA(メタ)アクリレート等。
・ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系化合物:
ポリエチレングリコール(分子量300)ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)ジ(メタ)アクリレート等。
すなわち、(c)重合性化合物に対して、(a)含フッ素ハイパーブランチポリマーは好ましくは0.01質量%乃至20質量%であり、特に0.1質量%乃至20質量%であることが好ましい。
また(c)重合性化合物に対して、(d)重合開始剤は好ましくは0.1質量%乃至20質量%であり、好ましくは0.5質量%乃至10質量%である。上記範囲内であれば、透過率を低下することなく、(c)重合性化合物を重合させることができる。
前記基材としては、例えば、プラスチック(ポリカーボネート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ、メラミン、トリアセチルセルロース、ABS、AS、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木材、紙、ガラス、スレート等を挙げることができる。これら基材の形状は板状、フィルム状又は3次元成形体でもよい。
本発明の重合性組成物のコーティング方法は、先に<ワニス及び薄膜の製造方法>で述べた各種コート方法などを用いることができる。なお事前に孔径が0.2μm程度のフィルタなどを用いて重合性組成物を濾過した後、コーティングに供することが好ましい。
コーティング後、好ましくは続いてホットプレート又はオーブン等で予備乾燥した後、紫外線等の活性光線を照射するなどして光硬化させる。活性光線としては、紫外線、電子線、X線等が挙げられる。紫外線照射に用いる光源としては、太陽光線、ケミカルランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が使用できる。
その後、ポストベークを行うことにより、具体的にはホットプレート、オーブンなどを用いて加熱することにより重合を完結させることができる。
なお、コーティングによる膜の厚さは、乾燥、硬化後において、通常0.01μm乃至50μm、好ましくは0.05μm乃至20μmである。
なお、実施例において、試料の調製及び物性の分析に用いた装置及び条件は、以下の通りである。
装置:東ソー(株)製 HLC−8220 GPC
カラム:Shodex(登録商標)KF−804L + KF−803L
カラム温度:40℃
溶媒:THF
検出器:UV(254nm)、RI
(2)1H NMRスペクトル
装置:日本電子(株)製 JNM−LA(Lambda)600(600MHz)
溶媒:CDCl3
内部標準:CHCl3(δ7.26ppm)
(3)スピンコーター
装置:ミカサ(株)製 MS−A100
(4)ヘイズメーター(濁度測定)
装置:日本電色工業(株)製 NDH5000
(5)エリプソメトリー(屈折率及び膜厚測定)
装置:J.A.Woollam社製 EC−400
(6)接触角測定
装置:AST Products社製 VCA Optima
測定温度:20℃
(7)ガラス転移温度(Tg)測定
装置:(株)リガク製 DSC8230
測定条件:窒素雰囲気下
昇温速度:5℃/分(25〜160℃)
(8)5%重量減少温度(Td5%)測定
装置:(株)リガク製 TG8120
測定条件:空気雰囲気下
昇温速度:10℃/分(25〜500℃)
HPS:ハイパーブランチポリスチレン[日産化学工業(株)製 ハイパーテック(登録商標)HPS−200]
THF:テトラヒドロフラン
IPA:イソプロパノール
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
DMSO:ジメチルスルホキシド
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
IPE:ジイソプロピルエーテル
cPME:シクロペンチルメチルエーテル
CHN:シクロヘキサノン
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
EDC:1,2−ジクロロエタン
次に、この反応液をIPA/水(体積比4:1)300mLに添加して、ポリマーを沈殿させた。析出したポリマーを減圧濾過し、減圧乾燥して、白色固体の目的物(HPS−SC3F−1)1.3gを得た(得率92%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図1に示す。NMRスペクトルから算出したフルオロアルキル基の導入率は8%であった。また、目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは35,000、分散度:Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)は4.2であった。
カリウムメトキシドの使用量を0.15g(2mmol)に、パーフルオロブチリルクロリドの使用量を0.70g(3mmol)にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に操作し、白色固体の目的物(HPS−SC3F−2)1.3gを得た(得率90%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図1に併せて示す。NMRスペクトルから算出したフルオロアルキル基の導入率は28%であった。また、目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは46,000、分散度:Mw/Mnは5.2であった。
カリウムメトキシドの使用量を0.22g(3mmol)に、パーフルオロブチリルクロリドの使用量を1.1g(4.5mmol)にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に操作し、白色固体の目的物(HPS−SC3F−3)1.4gを得た(得率90%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図1に併せて示す。NMRスペクトルから算出したフルオロアルキル基の導入率は41%であった。また、目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは63,000、分散度:Mw/Mnは5.5であった。
カリウムメトキシドの使用量を0.29g(4mmol)に、パーフルオロブチリルクロリドの使用量を1.4g(6mmol)にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に操作し、白色固体の目的物(HPS−SC3F−4)1.3gを得た(得率85%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図1に併せて示す。NMRスペクトルから算出したフルオロアルキル基の導入率は50%であった。また、目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは74,000、分散度:Mw/Mnは5.3であった。
実施例1乃至実施例4で得られた各ハイパーブランチポリマーについて、表1に示す各溶媒に対する溶解性を評価した。試験は、濃度が5質量%となるように各ハイパーブランチポリマーをそれぞれの溶媒と混合し、25℃で1時間撹拌後に、以下の基準に従って目視で評価した。結果を表1に併せて示す。
○:透明な溶液となり良好に溶解
△:溶解はしているが溶け残りがある
×:沈殿物があり不溶
実施例1乃至実施例4で得られた各ハイパーブランチポリマー0.1gを、それぞれNMP10gに溶解させワニスを調製した。得られたワニスを、それぞれガラス基板上にスピンコート(1,000rpm×30秒)し、130℃のホットプレートで30分間加熱することにより乾燥させて成膜した。
得られたそれぞれの薄膜について、HAZE値、波長633nmにおける屈折率及び膜厚を測定した。結果を表2に併せて示す。
得られたHPS−BrのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは6,600、分散度:Mw/Mnは2.2であった。
次に、この反応液をIPA/水(体積比4:1)60mLに添加して、ポリマーを沈殿させた。析出したポリマーをメンブランフィルタで濾過し、減圧乾燥して、目的物(HPS−OC1F)1.1gを得た(得率71%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図2に示す。また、目的物のTg(ガラス転移温度)は91.0℃、Td5%(5%重量減少温度)は194.0℃であった。なお、得られた目的物のGPC溶媒への溶解度が低く、GPCによる分子量測定はできなかった。
次に、この反応液をセライト濾過し、濾液をヘキサン400mLに添加して、ポリマーを粘性物として析出させた。上澄み液をデカンテーションで除去し、残った粘性物をさらにヘキサン20mLで2回洗浄した。得られた固体を減圧乾燥して、目的物(HPS−OC4H)1.9gを得た(得率55%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図3に示す。また、得られた目的物のTgは92.0℃、Td5%は279.5℃、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは29,000、分散度:Mw/Mnは2.5であった。
実施例10で得られたHPS−OC4Hについて、表3に示す各溶媒に対する溶解性を評価した。試験は、濃度が10質量%となるようにHPS−OC4Hをそれぞれの溶媒と混合し、25℃で1時間撹拌後に、以下の基準に従って目視で評価した。結果を表3に併せて示す。
○:透明な溶液となり良好に溶解
△:溶解はしているが溶け残りがある
×:沈殿物があり不溶
次に、この反応液をIPA/水(体積比4:1)60mLに添加して、ポリマーを沈殿させた。析出したポリマーをメンブランフィルタで濾過し、減圧乾燥して、目的物(HPS−OC6F)1.2gを得た(得率83%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図4に示す。また、得られた目的物のGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは27,000、分散度:Mw/Mnは2.2であった。なお、得られた目的物のTg、Td5%は、明確なピークとして観測されなかった。
次に、この反応液をIPA/水(体積比4:1)60mLに添加して、ポリマーを沈殿させた。析出したポリマーをメンブランフィルタで濾過し、減圧乾燥して、目的物(HPS−OC6F)1.2gを得た(得率85%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図5に示す。また、目的物のTgは96.7℃、Td5%は257.8℃であった。なお、得られた目的物のGPC溶媒への溶解度が低く、GPCによる分子量測定はできなかった。
実施例11〜12で得られたHPS−OC6F及びHPS−OC6Hについて、表4に示す各溶媒に対する溶解性を評価した。試験は、濃度が10質量%となるようにHPS−OC6F又はHPS−OC6Hをそれぞれの溶媒と混合し、25℃で1時間撹拌後に、以下の基準に従って目視で評価した。結果を表4に併せて示す。
○:透明な溶液となり良好に溶解
△:溶解はしているが溶け残りがある
×:沈殿物があり不溶
次に、この反応液をIPA/水(体積比4:1)60mLに添加して、ポリマーを沈殿させた。析出したポリマーをメンブランフィルターで濾過し、減圧乾燥して、目的物(HPS−OC7F)1.8gを得た(得率66%)。
得られた目的物の1H NMRスペクトルを図6に示す。また、目的物のTgは97.0℃、Td5%は258.0℃であった。なお、得られた目的物のGPC溶媒への溶解度が低く、GPCによる分子量測定はできなかった。
実施例9乃至実施例13で得られた各ハイパーブランチポリマーを、それぞれパーフルオロベンゼン[東京化成工業(株)製]に溶解させ、10質量%濃度のワニスを調製した。得られたワニスを、それぞれガラス基板上にスピンコート(500rpm×20秒)し、100℃のホットプレートで30分間加熱することにより乾燥させて成膜した。
得られたそれぞれの薄膜について、波長589nmにおける屈折率、膜厚、並びに水及びジヨードメタンの接触角を測定した。また、得られた水及びジヨードメタンの接触角から、各薄膜の表面自由エネルギーを算出した。結果を表5に併せて示す。なお、接触角は、測定液を各薄膜表面に滴下し10秒後の接触角を測定した。
Claims (14)
- ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwが1,000乃至500,000である、式[1]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマー。
- 前記Rfが、主鎖又は末端の炭素原子に水素原子及びフッ素原子が結合する炭素原子数2乃至12のフルオロアルキル基を表す、請求項1に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマー。
- 前記フルオロアルキル基が、その末端にジフルオロメチル構造を有するフルオロアルキル基である、請求項2に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマー。
- 前記Xが水素原子を表す、請求項4に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマー。
- 請求項1乃至請求項5のうち何れか一項に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーを含有するワニス。
- 請求項1乃至請求項5のうち何れか一項に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマーからなる薄膜。
- (a)請求項1乃至請求項5のうち何れか一項に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマー、及び(b)熱可塑性樹脂又は硬化性樹脂を含有する樹脂組成物。
- 請求項8に記載の樹脂組成物より作製される樹脂成形品。
- (a)請求項1乃至請求項5のうち何れか一項に記載の含フッ素ハイパーブランチポリマー、(c)重合性化合物、及び(d)重合開始剤を含有する重合性組成物。
- 請求項10に記載の重合性組成物を重合させて作製される樹脂成形品。
- (A)式[5]で表されるハイパーブランチポリマーと、炭素原子数2乃至12のフルオロアルコキシドとを反応させる工程
を含む、式[6]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマーの製造方法。
- (C)式[7]で表されるハイパーブランチポリマーの分子末端のジチオカルバメート基を、塩基で処理することによりチオールアニオン(−S-)に変換する工程、及び
(D)当該チオールアニオンと式[8]で表されるカルボン酸誘導体とを反応させる工程
を含む、式[9]で表される含フッ素ハイパーブランチポリマーの製造方法。
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