JPWO2012063433A1 - 新規カルボン酸エステル化合物及びその製造方法、並びにその香料組成物 - Google Patents

新規カルボン酸エステル化合物及びその製造方法、並びにその香料組成物 Download PDF

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Abstract

調合香料原料として有用な、爽やかなパイン(松)様の香気を有する新規カルボン酸エステル化合物及びその製造方法、並びに当該カルボン酸エステル化合物を含有する香料組成物を提供する。本発明のカルボン酸エステル化合物は、一般式(1)で表される。【化1】

Description

本発明は、新規カルボン酸エステル化合物及びその製造方法、並びにその香料組成物に関し、特に、調合香料原料として有用な新規カルボン酸エステル化合物及びその製造方法、並びに該カルボン酸エステル化合物を含有する香料組成物に関する。
エステル類には香料として有用な化合物があることが知られている。例えば、非特許文献1には、ローズ様香気を持つ酢酸ゲラニル、ジャスミン様の甘い香気を持つジャスモン酸メチル、フルーティな香調をもつフルテート、強くドライフルーティな香調をもつ安息香酸メチル等が調合香料素材として有用であることが記載されている。
中島基貴 編、「香料と調香の基礎知識」、1995年、215ページ、235ページ、244〜246ページ、産業図書株式会社
本発明の課題は、調合香料原料として有用な、爽やかなパイン(松)様の香気を有する新規カルボン酸エステル化合物及びその製造方法、並びに当該カルボン酸エステル化合物を含有する香料組成物を提供することにある。
本発明者らは、種々の化合物を合成し、その香気について検討したところ、新規化合物である一般式(1)で表される新規カルボン酸エステル化合物が、爽やかなパイン(松)様の香気を有することを見出した。
Figure 2012063433

(式中Rは炭素数2〜4のアルキル基である。)
すなわち、本発明は、新規カルボン酸エステル化合物及び該カルボン酸エステル化合物の製造方法、並びに該カルボン酸エステル化合物を含有する香料組成物に関し、以下からなる。
[1]
一般式(1)で表されるカルボン酸エステル化合物。
Figure 2012063433

(式中Rは炭素数2〜4のアルキル基である。)
[2]
一般式(1)で表わされるカルボン酸エステル化合物を含有する香料組成物。
Figure 2012063433

(式中Rは炭素数2〜4のアルキル基である。)
[3]
フッ化水素の存在下、式(2)で表される2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタンを一酸化炭素、次いで炭素数2〜4のアルコールと反応させ、一般式(1)で表されるカルボン酸エステル化合物を製造する方法。
Figure 2012063433

(式中Rは炭素数2〜4のアルキル基である。)
Figure 2012063433
本発明の新規カルボン酸エステル化合物は、爽やかなパイン(松)様の香気を有する点で新規であり、優れた香気持続性を有するため、トイレタリー用品や石鹸、衣料用洗剤等の幅広い製品への賦香成分として有用である。また、本発明のカルボン酸エステル化合物の製造方法によれば、該カルボン酸エステル化合物を工業的に有利な方法で製造することが可能となる。
[一般式(1)で表される新規カルボン酸エステル化合物]
本発明の新規カルボン酸エステル化合物は一般式(1)で表される。
Rとしては、炭素数2〜4のアルキル基を挙げることができる。炭素数2〜4のアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。これらのうちRとしては、特にエチル基、iso−プロピル基が好ましい。
[新規カルボン酸エステル化合物の製造方法]
本発明の一般式(1)で表されるカルボン酸エステル化合物は、式(2)で表される化合物を無水フッ化水素(今後HFともいう)存在下、一酸化炭素と反応させて酸フロライド(式(3))を得て、その後アルコールによるエステル化により工業的に有利に製造することができる。
Figure 2012063433
[一酸化炭素]
カルボニル化工程に使用する一酸化炭素は、窒素やメタン等の不活性ガスが含まれていてもよいが、一酸化炭素分圧として0.5〜5MPa、好ましくは1〜3MPaの範囲で実施する。一酸化炭素分圧が0.5MPaより高ければ、カルボニル化反応が十分に進行し、不均化や重合等の副反応が併発せず、高収率に目的物である脂環式カルボニル化合物を得ることができる。また一酸化炭素分圧は5MPa以下であることが設備負荷の観点から好ましい。
[フッ化水素]
カルボニル化工程に使用するHFは、反応の溶媒であり、触媒であり、かつ副原料となるため、実質的に無水のものを用いる。HFの使用量は、原料である式(2)の化合物に対して4〜25モル倍、好ましくは6〜15モル倍である。HFのモル比が4モル倍以上あれば、カルボニル化反応は効率良く進行し、不均化や重合等の副反応を抑制でき、高収率で目的物であるカルボニル化合物を得ることができる。また、原料コスト及び生産性の観点から25モル倍以下のHFの使用が好ましい。
[反応溶媒]
本反応においては原料を良く溶解し、HFに対して不活性な溶媒を使用してもよい。例えば、ヘキサン、ヘプタン、デカンのような飽和炭化水素化合物を用いることができる。溶媒の使用の有無および量は、特に限定されず、適宜選択すればよいが、重合反応を抑制し、収率が向上するという観点からは、原料である式(2)の化合物に対して0.2〜2.0質量倍が好ましく、生産性およびエネルギー効率の観点からは0.5〜1.0質量倍が好ましい。
[反応条件]
カルボニル化反応の形式には特に制限なく、回分式、半連続式、連続式等の何れの方法でもよい。
カルボニル化反応の反応温度は−50℃〜30℃、好ましくは−30℃〜20℃の範囲で実施する。反応速度の観点から−50℃以上で行なうことが好ましい。また、反応温度が30℃超の場合には、異性体生成量が増加して目的物の収率低下を招くだけでなく、製品純度を悪化させるため好ましくない。
反応時間は1〜5時間が好ましい。1時間よりも反応時間が短いと反応が十分に進まない、また5時間よりも長いと装置が大きくなり効率が悪い。
反応終点は特に限定されないが、一酸化炭素の吸収が停止した時点が例示される。
カルボニル化反応では、HFと一酸化炭素により酸フロライド(式(3))が生成する。
生成した酸フロライド反応液は過剰のHFを留去した後、蒸留等の常法により精製し、次工程であるエステル化工程の原料として用いてもよいが、通常はHF触媒が入ったままのカルボニル化反応液をそのままアルコールと反応させカルボン酸エステル化合物を製造する方法が採られる。
本発明において使用されるアルコールは、炭素数2〜4のアルコールである。
前記炭素数2〜4のアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、tert−ブタノール、などが挙げられる。
これらの中でも、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、が好ましい。
前記炭素数2〜4のアルコールの使用量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、原料である式(2)の化合物に対して0.5〜2.0倍モル、好ましくは0.8〜1.5倍モルである。
エステル化の反応温度は副反応を抑え収率を向上するという観点から−20℃以上20℃以下である。−20℃より低い場合にはエステル化速度が遅く収率が低下する。また、20℃より高い場合にはエステルの分解や、添加したアルコールの脱水反応を起こすなどにより系内に水を副生する危険性が増大する。
反応時間は0.5〜3時間が好ましい。0.5時間よりも反応時間が短いと反応が十分に進まない、また3時間よりも長いと装置が大きくなり効率が悪い。反応終点は特に限定されないが、反応熱上昇が認められなくなった時点が例示される。
こうして得られたエステル化生成物はカルボン酸エステル・HF錯体溶液であり、加熱することによりカルボン酸エステルとHFの結合が分解され、HFを気化分離し、回収、再利用することができる。この錯体の分解操作はできるだけ迅速に進めて生成物の加熱変質、異性化等を避ける必要がある。錯体の熱分解を迅速に進めるためには、例えばHFに不活性な溶媒(例えばヘプタン等の飽和脂肪族炭化水素やベンゼンなどの芳香族炭化水素)の還流下で分解するのが好ましい。また、反応液を氷水中に抜き出す場合は、オートクレーブ底部より氷水中に抜液し、油相と水相を分離した後、油相を2質量%水酸化ナトリウム水溶液で2回、蒸留水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水を行う。さらに、得られた液をエバポレーターにより低沸物等を除去した後、理論段数20段の精留塔を用いて精留を行うことにより、製品のカルボン酸エステル化合物が得られる。
上記のような一般式(1)で表される新規カルボン酸エステル化合物は、本発明の香料組成物に好ましく含有させることができる。
本発明によって得られる一般式(1)で表されるカルボン酸エステル化合物は、爽やかなパイン(松)様の香気を有し、かつ持続性にも優れることから、単独で又は他の成分と組み合わせて石鹸、シャンプー、リンス、洗剤、化粧品、スプレー製品、芳香剤、香水、入浴剤等の賦香成分として使用できる。また、食品、医薬、農薬、液晶等の合成中間体としての使用が期待できる。
[香料組成物]
本発明の香料組成物は、通常用いられる他の香料成分や、所望組成の調合香料に、一般式(1)で表される新規カルボン酸エステル化合物を単独で又は2種以上を混合し、配合して得られるものである。
その配合量は、調合香料の種類、目的とする香気の種類及び香気の強さ等により異なるが、調合香料中に0.01〜90質量%を加えることが好ましく、0.1〜50質量%加えることがより好ましい。
本発明の新規カルボン酸エステル化合物と組み合わせて用いることができる他の香料成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオキシエチレンラウリル硫酸エーテル等の界面活性剤;ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチルミリステート、トリエチルシトレート等の溶媒;リモネン、α−ピネン、β−ピネン、テルピネン、セドレン、ロンギフォレン、バレンセン、等の炭化水素類;リナロール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、テルピネオール、ジヒドロミルセノール、エチルリナロール、ファルネソール、ネロリドール、シス−3−ヘキセノール、セドロール、メントール、ボルネオール、β−フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルヘキサノール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、1−(2−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)−2−ブタノール、4−イソプロピルシクロヘキサンメタノール、4−メチル−2−(2−メチルプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、イソカンフィルシクロヘキサノール、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール等のアルコール類;オイゲノール、チモール、バニリン等のフェノール類;リナリルホルメート、シトロネリルホルメート、ゲラニルホルメート、n−ヘキシルアセテート、シス−3−ヘキセニルアセテート、リナリルアセテート、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、ネリルアセテート、テルピニルアセテート、ノピルアセテート、ボルニルアセテート、イソボルニルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、トリシクロデセニルアセテート、ベンジルアセテート、スチラリルアセテート、シンナミルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、3−ペンチルテトラヒドロピラン−4−イルアセテート、シトロネリルプロピオネート、トリシクロデセニルプロピオネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、エチル2−シクロヘキシルプロピオネート、ベンジルプロピオネート、シトロネリルブチレート、ジメチルベンジルカルビニルn−ブチレート、トリシクロデセニルイソブチレート、メチル2−ノネノエート、メチルベンゾエート、ベンジルベンゾエート、メチルシンナメート、メチルサリシレート、n−ヘキシルサリシレート、シス−3−ヘキセニルサリシレート、ゲラニルチグレート、シス−3−ヘキセニルチグレート、メチルジャスモネート、メチルジヒドロジャスモネート、メチル−2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチルベンゾエート、エチルメチルフェニルグリシデート、メチルアントラニレート、フルテート等のエステル類;n−オクタナール、n−デカナール、n−ドデカナール、2−メチルウンデカナール、10−ウンデセナール、シトロネラール、シトラール、ヒドロキシシトロネラール、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボアルデヒド、2−シクロヘキシルプロパナール、p−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、p−イソプロピル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、p−エチル−α,α−ジメチルヒドロシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、ピペロナール、α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロソンナミックアルデヒド等のアルデヒド類;メチルヘプテノン、4−メチレン−3,5,6,6−テトラメチル−2−ヘプタノン、アミルシクロペンタノン、3−メチル−2−(シス−2−ペンテン−1−イル)−2−シクロペンテン−1−オン、メチルシクロペンテノロン、ローズケトン、γ−メチルヨノン、α−ヨノン、カルボン、メントン、ショウ脳、ヌートカトン、ベンジルアセトン、アニシルアセトン、メチルβ−ナフチルケトン、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H)−フラノン、マルトール、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、ムスコン、シベトン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン等のケトン類;アセトアルデヒドエチルフェニルプロピルアセタール、シトラールジエチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセリンアセタール、エチルアセトアセテートエチレングリコールケタール類のアセタール類及びケタール類;アネトール、β−ナフチルメチルエーテル、β−ナフチルエチルエーテル、リモネンオキシド、ローズオキサイド、1,8−シネオール、ラセミ体又は光学活性のドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチルナフト[2,1−b]フラン等のエーテル類;シトロネリルニトリル等のニトリル類;γ−ノナラクトン、γ−ウンデカラクトン、σ−デカラクトン、γ−ジャスモラクトン、クマリン、シクロペンタデカノリド、シクロヘキサデカノリド、アンブレットリド、エチレンブラシレート、11−オキサヘキサデカノリド等のラクトン類;オレンジ、レモン、ベルガモット、マンダリン、ペパーミント、スペアミント、ラベンダー、カモミル、ローズマリー、ユーカリ、セージ、バジル、ローズ、ゼラニウム、ジャスミン、イランイラン、アニス、クローブ、ジンジャー、ナツメグ、カルダモン、セダー、ヒノキ、ベチバー、パチョリ、ラブダナム等の天然精油や天然抽出物等;などが挙げられる。なお、当該他の香料成分は単独又は複数配合してもよい。
前記式(1)で表わされるカルボン酸エステル化合物は、爽やかなパイン(松)様の優れた香気付与のため、配合対象物の香気の改良を行うために、香粧品類、健康衛生材料、雑貨、食品、医薬部外品、医薬品等の各種製品の香気成分として使用できる。
前記式(1)で表わされるカルボン酸エステル化合物は、例えば、香水、コロン類等のフレグランス製品;シャンプー、リンス類、ヘアートニック、ヘアークリーム類、ムース、ジェル、ポマード、スプレーその他毛髪用化粧料;化粧水、美容液、クリーム、乳液、パック、ファンデーション、おしろい、口紅、各種メークアップ類等の肌用化粧料;皿洗い洗剤、洗濯用洗剤、ソフトナー類、消毒用洗剤類、消臭洗剤類、室内芳香剤、ファーニチアケアー、ガラスクリーナー、家具クリーナー、床クリーナー、消毒剤、殺虫剤、漂白剤、その他の各種健康衛生用洗剤類;歯磨、マウスウォッシュ、入浴剤、制汗製品、パーマ液等の医薬部外品;トイレットペーパー、ティッシュペーパー等の雑貨;医薬品等;食品等の香気成分として使用することができる。
また、本願発明の香料組成物の製品への配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記式(1)で表わされるカルボン酸エステル化合物の製品への配合量として、0.001質量%〜50質量%が好ましく、0.01質量%〜20質量%がより好ましい。
以下に、実施例を以って本発明の方法を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<ガスクロマトグラフィー分析条件>
ガスクロマトグラフィーは、島津製作所製GC−17AとキャピラリーカラムとしてULBON製 HR−1(0.32mmφ×25m×0.50μm)を用いた。昇温条件は100℃から300℃まで5℃/min.で昇温した。
<GC−MS>
Thermo ELECTRON社製GC−MSスペクトル装置のPOLARIS Q
H−NMRスペクトル分析>
装置:日本電子株式会社製H−NMRスペクトル装置EX−270 BRUKER AVANCEII600
内部標準物質:テトラメチルシラン(TMS)
<カルボン酸エステル化合物収率、異性体比>
・カルボン酸エステル化合物収率(モル%)=カルボン酸エステル化合物のモル数/2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタンのモル数×100
・異性体比(%)=2,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−Exo−2−カルボン酸エステルのモル数/カルボン酸エステル化合物合計のモル数×100
<実施例1>新規カルボン酸エステル化合物の合成法
Figure 2012063433

ナックドライブ式攪拌機と上部に3個の入口ノズル、底部に1個の抜き出しノズルを備え、ジャケットにより内部温度を抑制できる内容積500mlのステンレス製オートクレーブを用いて実験を行った。
まず、オートクレーブ内部を一酸化炭素で置換した後、フッ化水素146g(7.3モル)を導入し、液温−30℃とした後、一酸化炭素にて2MPaまで加圧した。
反応温度を−30℃に保持し、かつ反応圧力を2MPaに保ちながら、2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタン66.3g(0.49モル)とヘプタン66.3gの混合液をオートクレーブ上部より1時間かけて供給してカルボニル化反応を行った。原料の供給終了後、一酸化炭素の吸収が認められなくなるまで更に15分間攪拌を継続した。
次に、反応温度を0℃に保ちながら、エタノールをオートクレーブ上部より33.6g(0.73モル)供給して、撹拌下にて1時間エステル化を行った。
反応液をオートクレーブ底部より氷水中に抜き出し、油相と水相を分離した後、油相を2質量%水酸化ナトリウム水溶液100mlで2回、蒸留水100mlで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウム10gで脱水した。得られた液を内部標準法によりガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、カルボン酸エステル化合物収率89.7モル%(2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタン基準)であり、主生成物の収率82.4モル%(2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタン基準、異性体比91.8%)であった。
得られた液をエバポレーターにより低沸物を除去した後、理論段数20段の精留塔を用いて精留を行ったところ(留出温度157℃、真空度60torr)、主留部分として純度92.0質量%のものが75.0g(蒸留収率89.0モル%)で得られた。
得られた留分は、爽やかなパイン(松)様の香気を有していた。
GC−MSで分析した結果、目的物の分子量210を示した。また、重クロロホルム溶媒中でのH−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は、1.11(s,6H)、1.27(m,2H)、1.30(t,4H)、1.34(s,3H)、1.42(m,1H)、1.52(m,2H)、1.55(t,1H)、2.06(m,1H)、4.12(m,2H)であったことから式(4)の2,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−Exo−2−カルボン酸エチルエステルであると同定した。
<実施例2>
実施例1において、カルボニル化反応温度を−25℃で行い、エステル化で使用するアルコールをイソプロパノールに代えたこと以外は、実施例1と同様にカルボニル化とエステル化と反応生成液の処理を行った。得られた液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、カルボン酸エステル化合物収率87.3モル%(2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタン基準)であり、主生成物である2,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−Exo−2−カルボン酸イソプロピルエステルの収率は78.7モル%(2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタン基準、異性体比90.1%)であった。
<実施例3>
実施例1において、カルボニル化反応温度を−15℃で行い、エステル化で使用するアルコールをn−ブタノールに代えたこと以外は、実施例1と同様にカルボニル化とエステル化と反応生成液の処理を行った。得られた液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、カルボン酸エステル化合物収率59.4モル%(2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタン基準)であり、主生成物である2,3,3−トリメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−Exo−2−カルボン酸n−ブチルエステルの収率は40.5モル%(2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタン基準、異性体比68.3%)であった。
<実施例4>フルーツタイプの香料組成物
表1に示す組成を持つ香料組成物95質量部に、実施例1で得られたカルボン酸エステル化合物を5質量部加えることにより、プラムを想起させ重厚な甘さを特徴とするフルーツタイプの香料組成物を得ることができた。
Figure 2012063433
本発明の新規カルボン酸エステル化合物は、爽やかなパイン(松)様の香気を有する点で新規であり、優れた香気持続性を有するため、トイレタリー用品や石鹸、衣料用洗剤等の幅広い製品への賦香成分として有用である。また、本発明のカルボン酸エステル化合物の製造方法によれば、該カルボン酸エステル化合物を工業的に有利な方法で製造することが可能となる。

Claims (3)

  1. 一般式(1)で表されるカルボン酸エステル化合物。
    Figure 2012063433
    (式中Rは炭素数2〜4のアルキル基である。)
  2. 一般式(1)で表わされるカルボン酸エステル化合物を含有する香料組成物。
    Figure 2012063433
    (式中Rは炭素数2〜4のアルキル基である。)
  3. フッ化水素の存在下、式(2)で表される2,2−ジメチル−3−メチレンビシクロ[2,2,1]ヘプタンを一酸化炭素、次いで炭素数2〜4のアルコールと反応させ、一般式(1)で表されるカルボン酸エステル化合物を製造する方法。
    Figure 2012063433
    (式中Rは炭素数2〜4のアルキル基である。)
    Figure 2012063433
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