JPWO2011158461A1 - モータおよびこのモータを用いた車載用空調装置 - Google Patents

モータおよびこのモータを用いた車載用空調装置 Download PDF

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Abstract

シャフトと、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、スラスト板と、弾性力を有する緩衝板とを備える。ロータとステータとは、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とがシャフトの軸心方向において所定の距離を有して設置される。スラスト板は、軸心方向で、かつ、シャフトに対して復元力が作用する方向に位置する。緩衝板は、スラスト板に対して反シャフト側へ位置し、かつ、スラスト板を支持する。

Description

本発明は、モータおよびこのモータを用いた車載用空調装置に関し、特に、シャフトとスラスト板との間で発生する衝突音を抑制したモータおよびこのモータを用いた車載用空調装置に関する。
従来、車載用空調装置の送風機に使用されるモータは、小型化を図るためシャフト両端の玉軸受を廃止し、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とをシャフトの軸心方向に対して所定の距離を有して組み合わせている。この結果、ロータとステータとの間には、軸心方向における双方の磁気的中心位置を一致させようとする力、すなわち磁気的復元力(以下、「復元力」と記す。)が発生する。この復元力は、シャフトがシャフトの先端部であるピボットでスラスト板を押すように作用する。
ところで、様々な車両へ車載用空調装置を設置した場合、車載用空調装置の設置状況により重力が作用する方向に差異が生じる。本復元力を利用した構成とすれば、重力が作用する方向に差異が生じても、ロータおよびステータのシャフトの軸心方向における位置関係が変化しないため、安定したモータ機能を得ることができる。スラスト板は、モータの筐体をなすケースに取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来のモータを車載用空調装置に用いた場合、次のような課題がある。
例えば、従来の車載用空調装置を自動車へ搭載した場合、自動車が悪路や段差等を走行した際、シャフトへ復元力が作用している方向とは反対の方向へ、この復元力を上回る強い力がシャフトへ加わることがある。
その結果、シャフトとスラスト板とは瞬間的に離れる。その後、復元力を上回る強い力がなくなると、シャフトは復元力により元の位置へ戻ろうとする。このとき、シャフトがスラスト板に衝突するため、シャフトとスラスト板との間で衝突音が発生するという課題を有している。
特開2007−100600号公報
本発明のモータは、シャフトと、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、スラスト板と、弾性力を有する緩衝板とを備える。
ロータとステータとは、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とがシャフトの軸心方向において所定の距離を有して設置される。スラスト板は、軸心方向で、かつ、シャフトに対してロータとステータとが所定の距離を有して設置されることで発生する復元力が作用する方向に位置する。緩衝板は、スラスト板に対して反シャフト側へ位置し、かつ、スラスト板を支持する。
上記発明により、モータへ外的負荷が加わることにより、シャフトへ復元力を上回る力が加わった場合、シャフトとスラスト板とが離れた後、シャフトが復元力により元の位置へ戻ろうとすることでスラスト板と衝突して生じた衝撃を緩衝板で緩和できる。
すなわち、本発明によれば、モータへ外的負荷が加わった後、シャフトとスラスト板とが衝突することで生じた衝撃を緩衝板で緩和する。その結果、シャフトとスラスト板とが衝突する際に発生していた衝突音を抑制できる。
図1は本発明の実施の形態における車載用空調装置をシートへ使用した場合の斜視概念図である。 図2は本発明の実施の形態における車載用空調装置を収納部へ使用した場合の斜視概念図である。 図3は本発明の実施の形態における車載用空調装置の概要を示す構成図である。 図4は本発明の実施の形態における車載用空調装置の要部断面図である。 図5は本発明の実施の形態におけるモータの概要を示す構成図である。 図6は本発明の実施の形態におけるモータの断面図である。 図7は本発明の実施の形態におけるロータとステータとの関係を説明する説明図である。 図8は本発明の実施の形態におけるモータの要部拡大図である。 図9は本発明の実施の形態におけるロータとステータとの関係を説明する説明図である。 図10は本発明の実施の形態における他の例を示すモータの要部拡大図である。
(実施の形態)
本発明を実施するための形態に示すモータは、シャフトと、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、スラスト板と、弾性力を有する緩衝板とを備える。
ロータとステータとは、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とがシャフトの軸心方向において所定の距離を有して設置される。スラスト板は、軸心方向で、かつ、シャフトに対してロータとステータとが所定の距離を有して設置されることで発生する復元力が作用する方向に位置する。緩衝板は、スラスト板に対して反シャフト側へ位置し、かつ、スラスト板を支持する。
このようなモータを車載用空調装置に用いれば、自動車が悪路や段差を走行する際に復元力とは反対の方向へこの復元力以上の強い力がシャフトへ加わったとしても、緩衝板により、シャフトとスラスト板との衝突時の衝撃を緩和することができる。
その結果、シャフトとスラスト板との衝突時の衝撃により発生していた衝突音を抑制することができる。
以下、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態にのみその効果を限定されるものではない。
まず、本発明の実施の形態におけるモータを用いた車載用空調装置の使用例を図1、図2に示す。図1において、車載用空調装置1は、搭乗者が使用するシート2へ組み込まれる。具体的には、シート2の背もたれ2Aや座面2Bに組み込まれる。車載用空調装置1使用時の空気の流れを図中、矢印3(3A、3B)で示す。本実施の形態に示す車載用空調装置1は、シロッコファンを用いている。その結果、図1に示すように、車載用空調装置1の吸込口4から吸い込まれた空気(3A)は、吸込口4方向とほぼ直行する面方向に設けられた吹出口5から吹き出される(3B)。
なお、図1では、吸込口4を背もたれ2Aの表面側と座面2Bの上面側とに設置することで、空気の流れ3について分かりやすく説明した。しかし、搭乗者に対する快適性や車載用空調装置への空気の吸い込み易さを考慮した場合、吸込口4は背もたれ2Aの背面側と座面2Bの下面側へ設置するほうがよい。
また、図2において、車載用空調装置1は、車載用電池10の冷却に使用される。モータを小型化することで、この車載用空調装置1は従来よりも小型化を実現している。その結果、従来の車載用空調装置1よりも設置の自由度を上げることができる。そこで、複雑な風回路を形成する車載用電池10の収納部11において、各車載用電池10を冷却するのに適した位置へこの車載用空調装置1を設置することができる。よって、より効率的な風回路を形成することができるため、より省エネルギー化を推し進めることが可能となる。
つぎに、本発明の車載用空調装置の概要を示す構成図を図3に示す。図4は、同車載用空調装置の要部断面図を示す。
ケース15(15A、15B)内には、ファン16と、ファン固定部17と、モータ18とが備えられる。ケース15は、吸込口4と吹出口5とを有する。本実施の形態のケース15は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などの樹脂からなる。
ファン16は、上述したようにシロッコファンを用いている。
ファン固定部17は、弾性体プレート17Aとファン取付プレート17Bからなる。弾性体プレート17Aは、本実施の形態ではシリコンゴムからなる。シリコンゴムに代えて、その他のゴムでもよく、固化した後も所定の弾性力を有する接着剤を用いてもよい。具体的には、シリコン混和物であれば、同様の効果を得ることができる。さらに、シリコンゴムに代えて、弾性力を有する発泡体を用いてもよい。具体的には、ゴムスポンジ、またはウレタンスポンジであれば、同様の効果を得ることができる。ファン取付プレート17Bは、金属あるいは樹脂からなる。金属材料としては、電気亜鉛めっき鋼板が使用できる。樹脂材料としては、PBT、PC、PP、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などが使用できる。ファン取付プレート17Bの中央の穴17Cには、モータ18のシャフト19が挿入される。モータ18に圧力を加えて、シャフト19をこの穴17Cに圧入することにより、ファン取付プレート17Bはシャフト19へ固定される。
つぎに、モータ18の構成について、図5、図6を用いて説明する。図5は、本発明のモータ18の概要を示す構成図である。図6は、同モータ18の断面図である。本発明の実施の形態では、インナーロータ型ブラシレスモータを用いている。モータケース25(25A、25B)内には、シャフト19と、軸受27と、ロータ28と、ステータ29と、スラスト板30と、緩衝板31とが備えられる。
本実施の形態のモータケース25は、電気亜鉛めっき鋼板からなる。シャフト19は、マルテンサイト系ステンレスからなり、その寸法は、直径3mm、長さ17mmとなっている。軸受27は、すべり軸受やメタル軸受に属する軸受であり、例えば、焼結含油軸受であって、Fe−Cu−Sn−(C)材からなる。軸受27は、シャフト19の軸心方向32に沿うように、シャフト外周面19Aに取り付けられる。シャフト19は、軸受27を介してモータケース25Aの円筒部33に支持される。ロータ28は、シャフト19の軸心方向32に沿ってシャフト19に取り付けられる。ロータ28は、ロータヨーク28Aとロータ磁石28Bとを含む。ロータヨーク28Aは、電気亜鉛めっき鋼板からなり、ロータ磁石28Bを接着保持し、トルクを発生している。ロータ磁石28Bは、希土類ボンド磁石からなり、後述するステータが生成する磁界の影響を受ける。ステータ29は、ロータ28の外周面28Cに対し、空隙26を介して対向して配置される。ステータ29は、鉄心29Aとリード線29Bとを含み、リード線29Bに所定の電流を流すことで、電磁石を形成する。この電磁石が生成する磁界を制御することで、ロータ28を介してシャフト19を所望の回転数で回転させる。
図7に、ロータ28とステータ29との関係を説明する説明図を示す。
ロータ28とステータ29とは、図7に示すような所定の距離Lを有して設置される。所定の距離Lは、ロータ28の磁気的中心MCRと、ステータ29の磁気的中心MCSとが、シャフト19の軸心方向32へ有する距離である。ロータ28とステータ29とは、距離Lを解消する方向へ復元力Fを有する。図7において、この復元力Fを矢印で示している。スラスト板30は、シャフト19の軸心方向32で、かつ、復元力Fが作用する方向に備えられる。
図6中、ワッシャ34は、ロータヨーク28Aと軸受27との間にシャフト19に沿って備えられる。ワッシャ34は、環状形状の平板であり、中央の穴にシャフト19が貫通するように配置される。ワッシャ34とロータヨーク28Aあるいは、ワッシャ34と軸受27との間には、ギャップGが設けられる。このようなワッシャ34を配置することにより、ロータヨーク28Aと軸受27とが回転時に接触した場合に生じる傷や磨耗を抑制している。また、ワッシャ34を配置する効果を得るためには、十分な機械強度を有するとともに低摩擦の表面を有したワッシャ34とすることが好ましい。
図8は、図6の要部拡大図である。
モータケース25Bは、軸受部35を有する。軸受部35は、モータケース25Bのシャフト19側へ、シャフト19の先端部が挿入できる程度の内径寸法を有する凸部35Aからなる。軸受部35内には、スラスト板30と、緩衝板31が備えられている。シャフト19と接する位置へスラスト板30が備えられ、スラスト板30の反シャフト19側へ緩衝板31が備えられる。
シャフト19は、シャフト19の先端部であるピボット19Bでスラスト板30を図8中、下方(復元力F方向)へ押している。スラスト板30は、シャフト19の先端部であるピボット19Bでシャフト19を支持する。スラスト板30は、回転するシャフト19を支持するため、耐摩耗性に優れることが求められる。このため、スラスト板30は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、またはセラミックなどが好適である。
緩衝板31は、スラスト板30とモータケース25Bとの間に備えられる。緩衝板31は、スラスト板30に生じる衝撃を弾性変形することで緩和できるものであればよい。具体的には、ゴム、発泡体、接着剤が用いられる。これらの材料は、ヤング率9MPa以上の弾性力を有していれば、同様の作用効果を得ることが期待できる。ゴムであれば、シリコンゴム、メチルシリコン、フッ素ゴム等が使用できる。発泡体であれば、ゴムスポンジ、またはウレタンスポンジ等が使用できる。接着剤であれば、固化した後にヤング率3MPa以上の弾性力を有していればよく、シリコン混和物等が使用できる。
接着剤を用いた緩衝板31とした場合、モータケース25Bに緩衝板31を介してスラスト板30を保持できるため、組立工程においてスラスト板30が落下することを防止でき、作業効率を高めることができる。また、緩衝板31として接着剤以外のものを用いる場合、グリスを介して緩衝板31にスラスト板30を仮止めし、スラスト板30の落下を防止するようにしてもよい。
以上の構成からなるモータ18およびこのモータ18を用いた車載用空調装置1の動作について説明する。
ステータ29をなすリード線29Bに所定の電流が流れると、ステータ29を中心とする磁場が発生する。この磁場は、ロータ28をなすロータ磁石28Bを引張ったり、反発したりする。ロータ28は、シャフト19を回転中心として所定の回転数で回転する。その結果、シャフト19に取り付けられたファン16は、所定の回転数で回転するため、所望の空気の流れを形成する。
このようなモータ18を用いた車載用空調装置1を自動車へ搭載する。
自動車が悪路や段差を走行することで衝撃が発生すると、図9に示すように、シャフト19に対して復元力Fの反対方向へ復元力F以上の強い力Fuが加わることがある。このとき、瞬間的にシャフト19とスラスト板30との間に隙間Luが生じる。強い力Fuが消滅すると、図7のように、シャフト19は、復元力Fによって強制的に元の位置へ復帰しようとする。そこで、シャフト19とスラスト板30とは激しく衝突することになる。この衝突により、シャフト19からスラスト板30へ衝撃が加えられる。スラスト板30に加えられた衝撃は、緩衝板31が弾性変形することで緩和される。その結果、シャフト19とスラスト板30との衝突により発生していた衝突音は抑制される。
従来、この衝突音が搭乗者の耳へ届いていたため、搭乗者へ不快感を与えていた。しかし、本実施の形態にて説明したモータを用いれば、シャフト19とスラスト板30との衝突により発生していた衝突音は、緩衝板31の働きにより緩和されるため、搭乗者に不快感を与えることはない。
本実施の形態において、緩衝板31は、シリコンゴムからなる。シリコンゴムの厚みは、ワッシャ34を含めてロータヨーク28Aと軸受27とで形成されるギャップGの寸法より大きければよい。本実施の形態では、ギャップG寸法が0.2mmのため、シリコンゴムの厚みを0.3mmとした。
また、上記説明は、自動車を前提とした車載用空調装置について行ったが、対象となる車両は自動車に限らず、電車等他の車両でも同様の作用効果を得ることができる。自動車も家庭用、業務用を問わず、同様の作用効果を得ることができる。
ところで、従来、上述した衝突音を抑制するために、ギャップGを設けていた。しかし、モータ18を構成する各部品は一般的に公差を有しており、実際のモータ組立て現場において、公差の累積を加味した上でギャップGを確保することは困難であった。
例えば、ギャップGを0.2mmとする。このとき、各部品が±0.05mmの公差を有していると、4つの部品に最大バラツキが生じるだけで、ギャップGは確保できなくなる。この製品バラツキを吸収するためにモータ18の生産現場では、一品一品の寸法を測定し、車載用空調装置個別に各部品の組み合わせを調整することでギャップGを確保していた。具体的には、例えばワッシャ34の枚数や厚み、またはその両方を車載用空調装置個別に選択する方法でギャップGを確保していた。
しかし、本発明のモータ18を用いれば、衝突音対策としてのギャップGの精度を緩和できるため、個々の部品寸法を測定しながら組み立てる必要がなくなる。よって、モータ18の生産工数を削減することも可能となり、生産性を向上することができる。
本発明の他の例について、図10を用いて説明する。なお、図6〜図8と同様の機能を有する部品については、同じ符号を付与して説明を援用する。
図10は、モータ18の軸受部36近傍を示す要部拡大図である。軸受部36は、凸部36Aからなる。
上述したように、シャフト19は、スラスト板30の中心(軸心方向32)位置でスラスト板30と衝突する。このスラスト板30の中心に加わる復元力Fを緩和するように、緩衝板37はスラスト板30を支持している。その結果、軸心方向32において、緩衝板37の断面積が、スラスト板30の断面積より小さくても、図6の構成と同様の効果を得ることができる。
なお、軸心方向32において、緩衝板37の厚みは、スラスト板30厚みよりも小さくても、大きくても良い。また、軸心方向32と垂直の方向において、緩衝板37の幅は、スラスト板30幅よりも小さくても、大きくても良い。
また、緩衝板37の表面は、少なくとも1つの表面に凹凸を有していても良い。これにより、衝突音を抑制する効果を高めることができる。
また、以上の説明では、シャフト19とスラスト板30との衝突による衝突音を抑制するための構成について説明した。ところが、上述したように本実施の形態ではギャップGを設けた構成としている。このため、シャフト19が跳ね上がると、ロータヨーク28Aが軸受27に衝突し、これによっても衝突音が生じることになる。一方、本実施の形態では上述したように、ロータヨーク28Aと軸受27との間にワッシャ34を配置しているため、ロータヨーク28Aはワッシャ34を介して軸受27に衝突する。これより、ワッシャ34の材質を適切に選択することにより、ワッシャ34によって、ロータヨーク28Aと軸受27との衝突による衝撃を緩和することもできる。このような観点より、金属に比べて弾性がある樹脂によりワッシャ34を構成することが好適である。すなわち、ワッシャ34を、表面が低摩擦であり機械強度を有した樹脂で形成することにより、ロータヨーク28Aと軸受27とが接触した場合に生じる傷や磨耗を抑制でき、さらに衝突による衝突音をも抑制できる。特に、強度と衝突音抑制との観点からすれば、ワッシャ34をポリエチレンン・テレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂で構成することが好適である。また、衝撃の緩和効果を高めるために、ギャップGを確保しながら、複数枚のワッシャ34を配置する構成としてもよい。
なお、以上の説明ではインナーロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明したが、インナーロータ型やブラシレスモータに限定されず、アウターロータ型のモータや、ブラシ付のモータにも適用することができる。
また、以上の説明では上述のような磁気復元力を利用したモータの一例を挙げて説明したが、復元力を利用したモータに限定されず、例えばロータ自重を利用したモータなど、衝撃によってシャフトが軸方向に移動するような構造のモータに適用することができる。
本発明は、上記した車載用空調装置以外、例えば、車載用冷却装置など、省スペースかつ、衝撃による衝突音の抑制を求められる機器について、使用することができる。
1 車載用空調装置
18 モータ
19 シャフト
26 空隙
28 ロータ
28C 外周面
29 ステータ
30 スラスト板
31,37 緩衝板
32 軸心方向
本発明は、モータおよびこのモータを用いた車載用空調装置に関し、特に、シャフトとスラスト板との間で発生する衝突音を抑制したモータおよびこのモータを用いた車載用空調装置に関する。
従来、車載用空調装置の送風機に使用されるモータは、小型化を図るためシャフト両端の玉軸受を廃止し、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とをシャフトの軸心方向に対して所定の距離を有して組み合わせている。この結果、ロータとステータとの間には、軸心方向における双方の磁気的中心位置を一致させようとする力、すなわち磁気的復元力(以下、「復元力」と記す。)が発生する。この復元力は、シャフトがシャフトの先端部であるピボットでスラスト板を押すように作用する。
ところで、様々な車両へ車載用空調装置を設置した場合、車載用空調装置の設置状況により重力が作用する方向に差異が生じる。本復元力を利用した構成とすれば、重力が作用する方向に差異が生じても、ロータおよびステータのシャフトの軸心方向における位置関係が変化しないため、安定したモータ機能を得ることができる。スラスト板は、モータの筐体をなすケースに取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来のモータを車載用空調装置に用いた場合、次のような課題がある。
例えば、従来の車載用空調装置を自動車へ搭載した場合、自動車が悪路や段差等を走行した際、シャフトへ復元力が作用している方向とは反対の方向へ、この復元力を上回る強い力がシャフトへ加わることがある。
その結果、シャフトとスラスト板とは瞬間的に離れる。その後、復元力を上回る強い力がなくなると、シャフトは復元力により元の位置へ戻ろうとする。このとき、シャフトがスラスト板に衝突するため、シャフトとスラスト板との間で衝突音が発生するという課題を有している。
特開2007−100600号公報
本発明のモータは、シャフトと、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、スラスト板と、弾性力を有する緩衝板とを備える。
ロータとステータとは、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とがシャフトの軸心方向において所定の距離を有して設置される。スラスト板は、軸心方向で、かつ、シャフトに対してロータとステータとが所定の距離を有して設置されることで発生する復元力が作用する方向に位置する。緩衝板は、スラスト板に対して反シャフト側へ位置し、かつ、スラスト板を支持する。
上記発明により、モータへ外的負荷が加わることにより、シャフトへ復元力を上回る力が加わった場合、シャフトとスラスト板とが離れた後、シャフトが復元力により元の位置へ戻ろうとすることでスラスト板と衝突して生じた衝撃を緩衝板で緩和できる。
すなわち、本発明によれば、モータへ外的負荷が加わった後、シャフトとスラスト板とが衝突することで生じた衝撃を緩衝板で緩和する。その結果、シャフトとスラスト板とが衝突する際に発生していた衝突音を抑制できる。
図1は本発明の実施の形態における車載用空調装置をシートへ使用した場合の斜視概念図である。 図2は本発明の実施の形態における車載用空調装置を収納部へ使用した場合の斜視概念図である。 図3は本発明の実施の形態における車載用空調装置の概要を示す構成図である。 図4は本発明の実施の形態における車載用空調装置の要部断面図である。 図5は本発明の実施の形態におけるモータの概要を示す構成図である。 図6は本発明の実施の形態におけるモータの断面図である。 図7は本発明の実施の形態におけるロータとステータとの関係を説明する説明図である。 図8は本発明の実施の形態におけるモータの要部拡大図である。 図9は本発明の実施の形態におけるロータとステータとの関係を説明する説明図である。 図10は本発明の実施の形態における他の例を示すモータの要部拡大図である。
(実施の形態)
本発明を実施するための形態に示すモータは、シャフトと、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、スラスト板と、弾性力を有する緩衝板とを備える。
ロータとステータとは、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とがシャフトの軸心方向において所定の距離を有して設置される。スラスト板は、軸心方向で、かつ、シャフトに対してロータとステータとが所定の距離を有して設置されることで発生する復元力が作用する方向に位置する。緩衝板は、スラスト板に対して反シャフト側へ位置し、かつ、スラスト板を支持する。
このようなモータを車載用空調装置に用いれば、自動車が悪路や段差を走行する際に復元力とは反対の方向へこの復元力以上の強い力がシャフトへ加わったとしても、緩衝板により、シャフトとスラスト板との衝突時の衝撃を緩和することができる。
その結果、シャフトとスラスト板との衝突時の衝撃により発生していた衝突音を抑制することができる。
以下、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態にのみその効果を限定されるものではない。
まず、本発明の実施の形態におけるモータを用いた車載用空調装置の使用例を図1、図2に示す。図1において、車載用空調装置1は、搭乗者が使用するシート2へ組み込まれる。具体的には、シート2の背もたれ2Aや座面2Bに組み込まれる。車載用空調装置1使用時の空気の流れを図中、矢印3(3A、3B)で示す。本実施の形態に示す車載用空調装置1は、シロッコファンを用いている。その結果、図1に示すように、車載用空調装置1の吸込口4から吸い込まれた空気(3A)は、吸込口4方向とほぼ直行する面方向に設けられた吹出口5から吹き出される(3B)。
なお、図1では、吸込口4を背もたれ2Aの表面側と座面2Bの上面側とに設置することで、空気の流れ3について分かりやすく説明した。しかし、搭乗者に対する快適性や車載用空調装置への空気の吸い込み易さを考慮した場合、吸込口4は背もたれ2Aの背面側と座面2Bの下面側へ設置するほうがよい。
また、図2において、車載用空調装置1は、車載用電池10の冷却に使用される。モータを小型化することで、この車載用空調装置1は従来よりも小型化を実現している。その結果、従来の車載用空調装置1よりも設置の自由度を上げることができる。そこで、複雑な風回路を形成する車載用電池10の収納部11において、各車載用電池10を冷却するのに適した位置へこの車載用空調装置1を設置することができる。よって、より効率的な風回路を形成することができるため、より省エネルギー化を推し進めることが可能となる。
つぎに、本発明の車載用空調装置の概要を示す構成図を図3に示す。図4は、同車載用空調装置の要部断面図を示す。
ケース15(15A、15B)内には、ファン16と、ファン固定部17と、モータ18とが備えられる。ケース15は、吸込口4と吹出口5とを有する。本実施の形態のケース15は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などの樹脂からなる。
ファン16は、上述したようにシロッコファンを用いている。
ファン固定部17は、弾性体プレート17Aとファン取付プレート17Bからなる。弾性体プレート17Aは、本実施の形態ではシリコンゴムからなる。シリコンゴムに代えて、その他のゴムでもよく、固化した後も所定の弾性力を有する接着剤を用いてもよい。具体的には、シリコン混和物であれば、同様の効果を得ることができる。さらに、シリコンゴムに代えて、弾性力を有する発泡体を用いてもよい。具体的には、ゴムスポンジ、またはウレタンスポンジであれば、同様の効果を得ることができる。ファン取付プレート17Bは、金属あるいは樹脂からなる。金属材料としては、電気亜鉛めっき鋼板が使用できる。樹脂材料としては、PBT、PC、PP、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などが使用できる。ファン取付プレート17Bの中央の穴17Cには、モータ18のシャフト19が挿入される。モータ18に圧力を加えて、シャフト19をこの穴17Cに圧入することにより、ファン取付プレート17Bはシャフト19へ固定される。
つぎに、モータ18の構成について、図5、図6を用いて説明する。図5は、本発明のモータ18の概要を示す構成図である。図6は、同モータ18の断面図である。本発明の実施の形態では、インナーロータ型ブラシレスモータを用いている。モータケース25(25A、25B)内には、シャフト19と、軸受27と、ロータ28と、ステータ29と、スラスト板30と、緩衝板31とが備えられる。
本実施の形態のモータケース25は、電気亜鉛めっき鋼板からなる。シャフト19は、マルテンサイト系ステンレスからなり、その寸法は、直径3mm、長さ17mmとなっている。軸受27は、すべり軸受やメタル軸受に属する軸受であり、例えば、焼結含油軸受であって、Fe−Cu−Sn−(C)材からなる。軸受27は、シャフト19の軸心方向32に沿うように、シャフト外周面19Aに取り付けられる。シャフト19は、軸受27を介してモータケース25Aの円筒部33に支持される。ロータ28は、シャフト19の軸心方向32に沿ってシャフト19に取り付けられる。ロータ28は、ロータヨーク28Aとロータ磁石28Bとを含む。ロータヨーク28Aは、電気亜鉛めっき鋼板からなり、ロータ磁石28Bを接着保持し、トルクを発生している。ロータ磁石28Bは、希土類ボンド磁石からなり、後述するステータが生成する磁界の影響を受ける。ステータ29は、ロータ28の外周面28Cに対し、空隙26を介して対向して配置される。ステータ29は、鉄心29Aとリード線29Bとを含み、リード線29Bに所定の電流を流すことで、電磁石を形成する。この電磁石が生成する磁界を制御することで、ロータ28を介してシャフト19を所望の回転数で回転させる。
図7に、ロータ28とステータ29との関係を説明する説明図を示す。
ロータ28とステータ29とは、図7に示すような所定の距離Lを有して設置される。所定の距離Lは、ロータ28の磁気的中心MCRと、ステータ29の磁気的中心MCSとが、シャフト19の軸心方向32へ有する距離である。ロータ28とステータ29とは、距離Lを解消する方向へ復元力Fを有する。図7において、この復元力Fを矢印で示している。スラスト板30は、シャフト19の軸心方向32で、かつ、復元力Fが作用する方向に備えられる。
図6中、ワッシャ34は、ロータヨーク28Aと軸受27との間にシャフト19に沿って備えられる。ワッシャ34は、環状形状の平板であり、中央の穴にシャフト19が貫通するように配置される。ワッシャ34とロータヨーク28Aあるいは、ワッシャ34と軸受27との間には、ギャップGが設けられる。このようなワッシャ34を配置することにより、ロータヨーク28Aと軸受27とが回転時に接触した場合に生じる傷や磨耗を抑制している。また、ワッシャ34を配置する効果を得るためには、十分な機械強度を有するとともに低摩擦の表面を有したワッシャ34とすることが好ましい。
図8は、図6の要部拡大図である。
モータケース25Bは、軸受部35を有する。軸受部35は、モータケース25Bのシャフト19側へ、シャフト19の先端部が挿入できる程度の内径寸法を有する凸部35Aからなる。軸受部35内には、スラスト板30と、緩衝板31が備えられている。シャフト19と接する位置へスラスト板30が備えられ、スラスト板30の反シャフト19側へ緩衝板31が備えられる。
シャフト19は、シャフト19の先端部であるピボット19Bでスラスト板30を図8中、下方(復元力F方向)へ押している。スラスト板30は、シャフト19の先端部であるピボット19Bでシャフト19を支持する。スラスト板30は、回転するシャフト19を支持するため、耐摩耗性に優れることが求められる。このため、スラスト板30は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、またはセラミックなどが好適である。
緩衝板31は、スラスト板30とモータケース25Bとの間に備えられる。緩衝板31は、スラスト板30に生じる衝撃を弾性変形することで緩和できるものであればよい。具体的には、ゴム、発泡体、接着剤が用いられる。これらの材料は、ヤング率9MPa以上の弾性力を有していれば、同様の作用効果を得ることが期待できる。ゴムであれば、シリコンゴム、メチルシリコン、フッ素ゴム等が使用できる。発泡体であれば、ゴムスポンジ、またはウレタンスポンジ等が使用できる。接着剤であれば、固化した後にヤング率3MPa以上の弾性力を有していればよく、シリコン混和物等が使用できる。
接着剤を用いた緩衝板31とした場合、モータケース25Bに緩衝板31を介してスラスト板30を保持できるため、組立工程においてスラスト板30が落下することを防止でき、作業効率を高めることができる。また、緩衝板31として接着剤以外のものを用いる場合、グリスを介して緩衝板31にスラスト板30を仮止めし、スラスト板30の落下を防止するようにしてもよい。
以上の構成からなるモータ18およびこのモータ18を用いた車載用空調装置1の動作について説明する。
ステータ29をなすリード線29Bに所定の電流が流れると、ステータ29を中心とする磁場が発生する。この磁場は、ロータ28をなすロータ磁石28Bを引張ったり、反発したりする。ロータ28は、シャフト19を回転中心として所定の回転数で回転する。その結果、シャフト19に取り付けられたファン16は、所定の回転数で回転するため、所望の空気の流れを形成する。
このようなモータ18を用いた車載用空調装置1を自動車へ搭載する。
自動車が悪路や段差を走行することで衝撃が発生すると、図9に示すように、シャフト19に対して復元力Fの反対方向へ復元力F以上の強い力Fuが加わることがある。このとき、瞬間的にシャフト19とスラスト板30との間に隙間Luが生じる。強い力Fuが消滅すると、図7のように、シャフト19は、復元力Fによって強制的に元の位置へ復帰しようとする。そこで、シャフト19とスラスト板30とは激しく衝突することになる。この衝突により、シャフト19からスラスト板30へ衝撃が加えられる。スラスト板30に加えられた衝撃は、緩衝板31が弾性変形することで緩和される。その結果、シャフト19とスラスト板30との衝突により発生していた衝突音は抑制される。
従来、この衝突音が搭乗者の耳へ届いていたため、搭乗者へ不快感を与えていた。しかし、本実施の形態にて説明したモータを用いれば、シャフト19とスラスト板30との衝突により発生していた衝突音は、緩衝板31の働きにより緩和されるため、搭乗者に不快感を与えることはない。
本実施の形態において、緩衝板31は、シリコンゴムからなる。シリコンゴムの厚みは、ワッシャ34を含めてロータヨーク28Aと軸受27とで形成されるギャップGの寸法より大きければよい。本実施の形態では、ギャップG寸法が0.2mmのため、シリコンゴムの厚みを0.3mmとした。
また、上記説明は、自動車を前提とした車載用空調装置について行ったが、対象となる車両は自動車に限らず、電車等他の車両でも同様の作用効果を得ることができる。自動車も家庭用、業務用を問わず、同様の作用効果を得ることができる。
ところで、従来、上述した衝突音を抑制するために、ギャップGを設けていた。しかし、モータ18を構成する各部品は一般的に公差を有しており、実際のモータ組立て現場において、公差の累積を加味した上でギャップGを確保することは困難であった。
例えば、ギャップGを0.2mmとする。このとき、各部品が±0.05mmの公差を有していると、4つの部品に最大バラツキが生じるだけで、ギャップGは確保できなくなる。この製品バラツキを吸収するためにモータ18の生産現場では、一品一品の寸法を測定し、車載用空調装置個別に各部品の組み合わせを調整することでギャップGを確保していた。具体的には、例えばワッシャ34の枚数や厚み、またはその両方を車載用空調装置個別に選択する方法でギャップGを確保していた。
しかし、本発明のモータ18を用いれば、衝突音対策としてのギャップGの精度を緩和できるため、個々の部品寸法を測定しながら組み立てる必要がなくなる。よって、モータ18の生産工数を削減することも可能となり、生産性を向上することができる。
本発明の他の例について、図10を用いて説明する。なお、図6〜図8と同様の機能を有する部品については、同じ符号を付与して説明を援用する。
図10は、モータ18の軸受部36近傍を示す要部拡大図である。軸受部36は、凸部36Aからなる。
上述したように、シャフト19は、スラスト板30の中心(軸心方向32)位置でスラスト板30と衝突する。このスラスト板30の中心に加わる復元力Fを緩和するように、緩衝板37はスラスト板30を支持している。その結果、軸心方向32において、緩衝板37の断面積が、スラスト板30の断面積より小さくても、図6の構成と同様の効果を得ることができる。
なお、軸心方向32において、緩衝板37の厚みは、スラスト板30厚みよりも小さくても、大きくても良い。また、軸心方向32と垂直の方向において、緩衝板37の幅は、スラスト板30幅よりも小さくても、大きくても良い。
また、緩衝板37の表面は、少なくとも1つの表面に凹凸を有していても良い。これにより、衝突音を抑制する効果を高めることができる。
また、以上の説明では、シャフト19とスラスト板30との衝突による衝突音を抑制するための構成について説明した。ところが、上述したように本実施の形態ではギャップGを設けた構成としている。このため、シャフト19が跳ね上がると、ロータヨーク28Aが軸受27に衝突し、これによっても衝突音が生じることになる。一方、本実施の形態では上述したように、ロータヨーク28Aと軸受27との間にワッシャ34を配置しているため、ロータヨーク28Aはワッシャ34を介して軸受27に衝突する。これより、ワッシャ34の材質を適切に選択することにより、ワッシャ34によって、ロータヨーク28Aと軸受27との衝突による衝撃を緩和することもできる。このような観点より、金属に比べて弾性がある樹脂によりワッシャ34を構成することが好適である。すなわち、ワッシャ34を、表面が低摩擦であり機械強度を有した樹脂で形成することにより、ロータヨーク28Aと軸受27とが接触した場合に生じる傷や磨耗を抑制でき、さらに衝突による衝突音をも抑制できる。特に、強度と衝突音抑制との観点からすれば、ワッシャ34をポリエチレンン・テレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂で構成することが好適である。また、衝撃の緩和効果を高めるために、ギャップGを確保しながら、複数枚のワッシャ34を配置する構成としてもよい。
なお、以上の説明ではインナーロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明したが、インナーロータ型やブラシレスモータに限定されず、アウターロータ型のモータや、ブラシ付のモータにも適用することができる。
また、以上の説明では上述のような磁気復元力を利用したモータの一例を挙げて説明したが、復元力を利用したモータに限定されず、例えばロータ自重を利用したモータなど、衝撃によってシャフトが軸方向に移動するような構造のモータに適用することができる。
本発明は、上記した車載用空調装置以外、例えば、車載用冷却装置など、省スペースかつ、衝撃による衝突音の抑制を求められる機器について、使用することができる。
1 車載用空調装置
18 モータ
19 シャフト
26 空隙
28 ロータ
28C 外周面
29 ステータ
30 スラスト板
31,37 緩衝板
32 軸心方向

Claims (5)

  1. シャフトと、
    前記シャフトの軸心方向に沿って前記シャフトに取り付けられるロータと、
    前記ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、
    スラスト板と、
    弾性力を有する緩衝板とを備え、
    前記ロータと前記ステータとは、前記ロータの磁気的中心と前記ステータの磁気的中心とが前記シャフトの軸心方向において所定の距離を有して設置され、
    前記スラスト板は、前記軸心方向で、かつ、前記シャフトに対して前記ロータと前記ステータとが前記所定の距離を有して設置されることで発生する磁気的復元力が作用する方向に位置し、
    前記緩衝板は、前記スラスト板に対して反シャフト側へ位置し、かつ、前記スラスト板を支持するモータ。
  2. 前記緩衝板は、ゴム、発泡体および接着剤のいずれかである請求項1に記載のモータ。
  3. 前記シャフト外周面に取り付けられる軸受と、
    前記ロータと前記軸受との間にワッシャとをさらに備える請求項1に記載のモータ。
  4. 前記ワッシャは、樹脂からなる請求項3に記載のモータ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のモータを用いた車載用空調装置。
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