JP5948599B2 - ファンモータ、このファンモータを用いた車載用空調装置およびファンモータの組立方法 - Google Patents

ファンモータ、このファンモータを用いた車載用空調装置およびファンモータの組立方法 Download PDF

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本発明は、モータとファンとを一体化したファンモータ、このファンモータを用いた車載用空調装置およびファンモータの組立方法に関する。
車載用空調装置の送風機として使用されるファンモータのシャフトが回転すれば、ファンモータの構造上、様々な振動が発生する。
モータのマグネット極数やステータコアのスロット数に応じて、モータの一回転あたりにつき複数回の加振成分が存在する。この加振成分には、トルクリップルやコギングトルクと呼ばれる成分がある。ファンモータにおいて、この加振成分は、シャフトを介して、シャフトに取り付けられたファンへ伝達される。またファンは、その回転時に空気へ与える力の反力を受ける。ファンが受けた反力は、ファン固定部を介してシャフト、モータ、さらにはケースへと伝達される。車載用空調装置は、ケースやモータ、ファンなどの多数の機構部品の組合わせからなる。多数の機構部品を組合わせた結果、車載用空調装置は、特定の周波数に構造共振する。加振成分に起因する振動と各機構部品を組合わせたことによる構造共振周波数とが共鳴すると、特定の周波数にピークを有する騒音が発生する。
従来、モータで生じた振動が、シャフトを介してファンへ伝わることを防止する手段の一例として、粘性材料からなる減衰材を介在させる技術が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1によれば、厚みが薄い減衰材を用いることで、シャフトへファンをねじ止めするときに、圧縮応力により減衰材が変形することを防止している。
特開2003−23750号公報
しかしながら、従来のファンモータを車載用空調装置に用いた場合、次のような課題がある。様々な用途に用いられるファンモータは、様々なケースに様々なモータを組合わせて構成される。ファンモータの用途によっては、騒音のピークを低減するために、所定の厚みを有する弾性体(従来の技術でいう「減衰材」に相当)を用いる必要がある。
従って、所定の厚みを有する弾性体が必要となる場合、特許文献1に記載の技術では、圧縮応力による弾性体の変形を抑制し、モータで生じた振動がシャフトを介してファンへ伝わることを防止することができないという課題を有する。
また、所定の厚みの弾性体を用いるとファンモータの組立精度が低下する。そのため、ファンをシャフトに圧入する際に、偏芯となりアンバランスとなって、それが振動、騒音を発生させるという課題を有する。
本発明は以上の課題を解決するものであり、簡単な構成で組立精度を向上させ、振動および騒音を低減できるファンモータ、このファンモータを用いた車載用空調装置およびファンモータの組立方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のファンモータは、シャフトを有するモータと、ファンと、シャフトにファンを連結固定するためのファン固定部とを備えたファンモータであって、ファンは、中央孔を囲むように配置された第1の取付面と、中央孔の周方向に沿って配置された複数の突起部と、を具備し、ファン固定部は、シャフトの一端に取り付けられ、かつ、径方向へ圧入部および第2の取付面を有するファン取付プレートと、弾性力を有する弾性体プレートと、を具備し、圧入部は第2の取付面よりもファン側へ突出し、複数の突起部の先端を結ぶ仮想円は、圧入部の外周円よりも小さく、ファンは複数の突起部が圧入部の外周面に弾性変形接触することでシャフトに対して芯出しがなされ、第1の取付面と第2の取付面とは、弾性体プレートを介して連結されていることを特徴とする。
このような構成により、ファンとファン固定部間でダンパ構造を構成することができるとともに、ファンのシャフトに対する芯出しを容易にし、ファンとシャフトの同軸関係を保持することが可能となる。その結果、弾性体プレートによるダンパ構造と組立精度を両立させることができ、ファンモータの振動、騒音を効率よく抑制することができる。
本発明によれば、簡単な構成で組立精度を向上させ、振動および騒音を低減できるファンモータ、このファンモータを用いた車載用空調装置およびファンモータの組立方法を提供することができる。
本発明の実施の形態におけるファンモータを用いた車載用空調装置をシートへ使用した場合の斜視概念図 本発明の実施の形態におけるファンモータを用いた車載用空調装置を収納部へ使用した場合の斜視概念図 本発明の実施の形態におけるファンモータを含む車載用空調装置の概要を示す構成図 本発明の実施の形態における車載用空調装置の要部断面図 本発明の実施の形態におけるモータの概要を示す構成図 本発明の実施の形態におけるモータの断面図 本発明の実施の形態におけるロータとステータとの関係を説明する説明図 本発明の実施の形態におけるファンの背面図 本発明の実施の形態におけるファンの正面図 本発明の実施の形態における弾性体プレートの正面図 本発明の実施の形態におけるファン取付プレートの正面図 本発明の実施の形態におけるファン固定部の正面図 本発明の実施の形態におけるファンの正面図 本発明の実施の形態におけるファンの正面図 本発明の実施の形態におけるファンの要部拡大図 本発明の実施の形態におけるファンの突起部の配置を示す模式図 本発明の実施の形態におけるファンモータの要部拡大図
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例にのみその効果を限定されるものではない。
(実施の形態)
まず、本発明のファンモータを用いた車載用空調装置の使用例を図1、図2に示す。図1において、車載用空調装置1は、搭乗者が使用するシート2へ組み込まれる。具体的には、シート2の背もたれ2Aや座面2Bに組み込まれる。このときの空気の流れを図中、矢印3(3A、3B)で示す。本実施の形態に示す車載用空調装置1は、シロッコファンを用いている。その結果、図1に示すように、車載用空調装置1の吸込口4から吸い込まれた空気(3A)は、吸込口4方向とほぼ直行する面方向に設けられた吹出口5から吹き出される(3B)。
なお、図1では、吸込口4を背もたれ2Aの表面側と座面2Bの上面側へ設置して、空気の流れ3について分かりやすく説明した。しかし、搭乗者に対する快適性および車載用空調装置への空気の吸込み易さを考慮した場合、吸込口4は背もたれ2Aの背面側と座面2Bの下面側へ設置するほうがよい。
また、図2において、車載用空調装置1は、車載用電池10の冷却に使用される。モータを小型化することで、この車載用空調装置1は従来よりも小型化を実現している。その結果、従来の車載用空調装置1よりも設置の自由度が上がる。そこで、複雑な風回路を形成する車載用電池10の収納部11において、各車載用電池10を冷却するのに適した位置へこの車載用空調装置1を設置することができる。よって、より効率的な風回路を形成するので、より省エネルギー化を推し進めることが可能となる。
つぎに、本発明のファンモータを含む車載用空調装置の概要を示す構成図を図3に示す。図4は、同車載用空調装置の要部断面図を示す。
ケース15(15A、15B)内には、ファン16と、ファン固定部17と、モータ18とが備えられる。本実施の形態では、ファン16と、ファン固定部17と、モータ18とによってファンモータ13が構成される。ケース15は、吸込口4と吹出口5とを有する。本実施の形態のケース15は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などの樹脂からなる。
ファン固定部17は、弾性体プレート17Aとファン取付プレート17Bからなる。弾性体プレート17Aは、シリコンゴムなどのゴムからなる。ゴムに代えて、固化した後も所定の弾性力を有する接着剤を用いてもよい。具体的には、シリコン混和物であれば、同様の効果を得ることができる。さらに、ゴムに代えて、弾性力を有する発泡体を用いてもよい。具体的には、ゴムスポンジ、またはウレタンスポンジであれば、同様の効果を得ることができる。ファン取付プレート17Bは、金属あるいは樹脂からなる。金属材料としては、電気亜鉛めっき鋼板が使用できる。樹脂材料としては、PBT、PC、PP、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などが使用できる。ファン取付プレート17Bは、シャフト19の先端に取り付けられる。ファン取付プレート17B中央の穴17Cには、モータ18のシャフト19を圧入できる。モータ18のシャフト19をこの穴17Cに圧入すれば、ファン取付プレート17Bはシャフト19へ固定される。そして、弾性体プレート17Aを挟むようにして、シャフト19に固定されたファン取付プレート17Bにファン16を連結することで、ファンモータ13が構成される。また、ケース15内にファンモータ13を装着することで、車載用空調装置1が構成される。なお、以下、ファン16において、ファン固定部17に取り付けられる取付側を背面側、取付側の裏面となる面側を正面側として説明する。さらに、ファン取付プレート17Bにおいて、ファン16を配置する側を正面側、モータ18を配置する側を背面側として説明する。
つぎに、モータ18の構成について、図5、図6を用いて説明する。図5は、本発明のモータ18の概要を示す構成図である。図6は、同モータ18の断面図である。本発明の実施の形態では、インナーロータ型ブラシレスモータを用いている。モータケース25(25A、25B)内には、シャフト19と、軸受27と、ロータ28と、ステータ29と、スラスト板30と、緩衝板31とが備えられる。
本実施の形態のモータケース25は、電気亜鉛めっき鋼板からなる。シャフト19は、マルテンサイト系ステンレスからなり、その寸法は、直径3mm、長さ17mmとなっている。軸受27は、焼結含油軸受であって、Fe−Cu−Sn−(C)材からなる。軸受27は、シャフト19の軸心方向32に沿うように、シャフト外周面19Aに取り付けられる。シャフト19は、軸受27を介してモータケース25Aの円筒部33に支持される。ロータ28は、シャフト19の軸心方向32に沿ってシャフト19に取り付けられる。ロータ28は、ロータヨーク28Aとロータ磁石28Bからなる。ロータヨーク28Aは、電気亜鉛めっき鋼板からなり、ロータ磁石28Bを接着保持し、トルクを発生している。ロータ磁石28Bは、希土類ボンド磁石からなり、後述するステータが生成する磁界の影響を受ける。ステータ29は、ロータ28の外周面28Cに対し、空隙26を介して対向して配置される。ステータ29は、鉄心29Aとリード線29Bからなり、リード線29Bに所定の電流を流すことで、電磁石を形成する。この電磁石が生成する磁界を制御することで、ロータ28を介してシャフト19が所望の回転数で回転する。
図7に、ロータ28とステータ29との関係を説明する説明図を示す。
ロータ28とステータ29とは、ロータ28の磁気的中心MCRとステータ29の磁気的中心MCSとがシャフト19の軸心方向32へ所定の距離Lを有して設置される。ロータ28とステータ29とは、距離Lを解消する方向へ磁気的な吸引による復元力Fを有する。この復元力Fは、図中、矢印で示される。シャフト19の軸心方向32で、かつ、復元力Fが作用する方向にスラスト板30が備えられる。
図6中、ワッシャ34は、ロータヨーク28Aと軸受27との間にシャフト19に沿って備えられる。ワッシャ34とロータヨーク28Aあるいは、ワッシャ34と軸受27との間には、ギャップGが設けられる。
以上の構成からなる車載用空調装置1のファンモータ13において、モータ18のシャフト19にファン16を連結固定するためのファン固定部17について詳述する。
図8は、図3中、ファン固定部17からファン16を見た場合のファンの背面図である。ファン16は、軸心方向32を中心とし、この軸心方向32と直行する方向、本実施の形態では径方向において、中央に中央孔44を有している。本実施の形態では、円形の中央孔44とした例を示している。ファン16は、さらに、ファン16の背面側にて、径方向の外周へ向けて順に第1の取付面40と、複数の取付孔43とを有する。第1の取付面40は、モータ18と一体化するために設けており、中央孔44を囲むように周方向に周回する帯形状を成している。さらに、ファン16の中央孔44の内周には、周方向に沿って複数の突起部60が設けられている。本実施の形態では、6個の突起部60が略等間隔で設けられている。この突起部60の構成、役割等は後ほど詳細に説明する。
本実施の形態では、第1の取付面40を円環形状とした例を示している。また、取付孔43は、ファン16の背面側から正面側に貫通した孔である。そして、本実施の形態において、より詳細には、第2の取付部46を挿入できる程度の大きさを有した孔部43Aと、第2の取付部46を挿入した状態でファン取付プレート17Bを周方向に回転させるための孔部43Bとを含む形状とした取付孔43の例を挙げている。なお、第2の取付部46については以下で詳細に説明する。
図9は、図3中、ケース15Aからファン16を見た場合のファンの正面図である。図9に示すように、ファン16は、正面側において、複数の第1の取付部41を有する。第1の取付部41は、それぞれの取付孔43に同一周方向に隣接して形成されている。より詳細には、本実施の形態では、孔部43Aに対して孔部43Bを設けた周方向側に隣接し、かつ、孔部43Bよりも外周側に、第1の取付部41を配置した例を挙げている。さらに、それぞれの第1の取付部41は凸部42を有する。本実施の形態では、凸部42がファン16の正面側へと突出した例を挙げている。
図10は、図3中、ファン16からファン固定部17を見た場合の弾性体プレート17Aの正面図である。弾性体プレート17Aは第1の取付面40に合わせた形状を成しており、本実施の形態では、図10に示すような円環形状とした例を示している。
図11は、同ファン取付プレート17Bの正面図である。ファン取付プレート17Bは、軸心方向32を中心とし、この軸心方向32と直行する方向、本実施の形態では径方向において、外周へ向けて順に、圧入部48と、第2の取付面45と、複数の第2の取付部46とを有する。第2の取付部46は凹部47を有する。第2の取付部46として、本実施の形態では、周方向に等間隔に3個配置した例を示している。なお、取り付けの強度および保持バランスの観点から、第2の取付部46および取付孔43のそれぞれは、少なくとも3個とすることが好ましい。
また、第2の取付部46それぞれは、第2の取付面45に比べて正面側へと突出している。さらに、突出した第2の取付部46がファン16の取付孔43(より具体的には孔43A)にそれぞれ挿入可能なように、第2の取付部46と取付孔43とは形成されている。また、凹部47は、背面側に設けた窪み部でもよく、背面から正面へと貫通した孔であってもよい。
また、圧入部48は、ファン固定部17をファン16の中央孔44に圧入するための部分ある。圧入部48は、その外周面48Aによって第2の取付面45と接続されており、第2の取付面45に比べて正面側へと突出している。
図12に示すように、ファン固定部17は、弾性体プレート17Aとファン取付プレート17Bからなる。弾性体プレート17Aは、ファン取付プレート17Bの正面側において、第2の取付面45上へ取り付けられる。
ここで、図8に戻って、ファン16に設けられた突起部60について説明する。図8において、ファン16の中央孔44の周方向に沿って設けられた6個の突起部60それぞれの先端を結ぶ仮想円Cは、ファン取付プレート17Bの圧入部48の外周円よりもやや小さくなっている。また、仮想円Cは、中央孔44と同心円となっている。これにより、ファン16をファン固定部17を介してシャフト19に取付けるために、ファン固定部17の圧入部48を中央孔44に圧入する際に、突起部60が、弾性変形を起こす(潰れる)ことによってファン16の芯出しが行われる。これにより、ファン16とシャフト19との同軸関係を確保することができる。また、圧入部48の外周面48Aは正面方向に向けて外周が小さくなるようなテーパー状をなしていてもよい。このようにすると、ファン固定部17をファン16の中央孔44に圧入し易くなる。
つぎに、以上のように構成されたモータ18、ファン16およびファン固定部17を用いて形成されるファンモータ13の構成およびその組立方法について説明する。
まず、図3に示すように、ファン取付プレート17Bの第2の取付面45上に弾性体プレート17Aを配置して、ファン固定部17を形成する。そして、ファン固定部17の正面とファン16の背面とが対向するように配置し、図13に示すように、ファン16の取付孔43の孔43Aにファン取付プレート17Bの第2の取付部46をそれぞれ挿入する。また、同時にファン16の中央孔44にファン取付プレート17Bの圧入部48を圧入する。これにより、ファン固定部17は、弾性体プレート17Aがファン16の第1の取付面40と対向するようにファン16へ取り付けられる。
つぎに、ファン固定部17を反時計回りへ回す。このとき、図13のように、第2の取付部46は、ファン16の正面側にファン16から突出しているため、第2の取付部46は、ファン16よりも正面側において第1の取付部41の方へと、スライドして移動する。その結果、図14に示すように、第1の取付部41が有する凸部42と第2の取付部46が有する凹部47とが嵌合し、第1の取付部41と第2の取付部46とが係合する。
そして、ファン固定部17を取り付けたファン16の背面側にモータ18を配置し、モータ18のシャフト19をファン取付プレート17Bの中央の穴17Cに圧入することで、シャフト19にファン取付プレート17Bが固定される。このようにして、ファンモータ13が構成される。
つぎに、突起部60の構成について詳細に説明する。図15は、図14の領域Aの部分の拡大図である。図15に示すように、ファン16の中央孔44に突出した突起部60とファン取付プレート17Bの圧入部48の外周面48Aとは、強く接触している。すなわち、6個の突起部60の各先端部が、弾性変形を起こすことにより、ファン16のシャフト19に対する芯出しが正しく行われ、ファン16とシャフト19との同軸関係を確保することができる。
また、突起部60は、最低3個あればファン16の位置決め可能であるが、圧入による樹脂部の潰れ、それに起因する偏芯を考慮すると、突起部60はファン16の中央孔44の内周に沿って略等間隔で5個以上設けることが好ましい。
図16は、ファン16の突起部60の配置を示す模式図である。図16は、複数の突起部60のうち1個が潰れた場合の圧入部48の外周面48Aと接触する突起部60の各先端部が形成する多角形と圧入部48の中心C1(シャフト19の軸心)との関係を示す。図16(a)に示すように、突起部60が4個の場合には、例えば、突起部60Dが潰れると残りの3つの突起部60A、60B、60Cの各先端部は正三角形61を形成する。この場合には、圧入部48の中心C1は、正三角形61の1辺上に位置することになり、ファン16は偏芯し易くなる。その結果、ファン16の回転中にファン16とシャフト19が安定して同軸関係を保つのは難しい。
一方、図16(b)に示すように、突起部60が6個の場合には、例えば、突起部60Fが潰れると残りの5つの突起部60A、60B、60C、60D、60Eの各先端部は正五角形62を形成する。この場合には、圧入部48の中心C1は、正五角形62の内部に位置することになり、ファン16は偏芯し難くなる。その結果、ファン16の回転中にファン16とシャフト19が安定して同軸関係を保つことができる。このように、突起部60の数を増やすことにより、仮に1個の突起部60が潰れても残りの突起部60で形成される正多角形の重心と、圧入部48の中心C1との距離が近くなりシャフト19は偏芯し難くなる。その結果、ファン16とシャフト19はより安定して同軸関係を保つことができる。
しかしながら、突起部60の数を増やしすぎると、すべての突起部60と圧入部48の外周面48Aとの接点の位置精度を出すのが難しくなる。その結果、圧入力が強すぎて、弾性体プレート17Aによるダンパ構造が効かなくなる。したがって、突起部60の数は5個〜8個程度が好ましい。
以上のように、本ファンモータ13を組立てる組立方法として、次のような手順で行えばよい。まず、第2の取付面45上に弾性体プレート17Aを配置してファン固定部17を形成し、ファン固定部17とファン16とを対向するように配置する。つぎに、中央孔44に圧入部48を圧入するとともに、取付孔43に第2の取付部46を挿入する。そして、ファン固定部17を回転させ、第1の取付部41が有する凸部42と第2の取付部46が有する凹部47とを嵌合させる。そして、モータ18のシャフト19をファン取付プレート17Bに圧入する。このような組立方法の手順によって、ファンモータ13が形成される。
このようにして形成された状態は、図4の一部から読み取ることができる。この図4の要部拡大図を図17に示す。図17より、本発明のファン固定部17を用いれば、部分50と、部分51とが、隣接していることがわかる。ここで、部分50は、ファン16とファン取付プレート17Bの第2の取付部46とが係合している箇所であり、部分51は、ファン取付プレート17Bが弾性体プレート17Aを介してファン16と連結している箇所である。部分53は、ファン16の突起部60がファン取付プレート17Bの圧入部48の外周面48Aと弾性接触している箇所である。このように、ファンモータ13は、ファン16の第1の取付面40とファン取付プレート17Bの第2の取付面45とが弾性体プレート17Aを介して連結するとともに、ファン16の突起部60がファン取付プレート17Bの圧入部48の外周面48Aと弾性接触した構成である。
すなわち、第1の取付面40と第2の取付面45との高さT1と、弾性体プレート17Aの高さT2とを適正な値にすれば、ファン取付プレート17Bをファン16へ連結するときに、弾性体プレート17Aへ不要な応力が加わることがないので、弾性体プレート17Aに不要な弾性変形が生じることはない。
さらに、図14に示すように、ファンモータ13は、ファン16の正面側において、第1の取付部41と第2の取付部46とが係合した構成である。弾性体プレート17Aを介した構成に、さらにこの構成を加えることにより、シャフト19にファン16を保持する保持強度を確保しながら、モータ18とファン16との間の剛体を介した接触面積を小さくできる。このような接触面積を小さくすることにより、モータ18で生じた振動がシャフト19を介してファン16へ伝わることを抑制できる。すなわち、本実施の形態では、弾性体プレート17Aを挟んだ構成による保持強度と、第1の取付部41と第2の取付部46との係合による保持強度とによって、所望の保持強度を確保している。このため、第1の取付部41と第2の取付部46との係合箇所の面積を小さくでき、これによって、振動伝達を抑制できる。このような観点より、本実施の形態では、例えば図11や図12からわかるように、第1の取付部41と第2の取付部46とが係合する面積を弾性体プレート17Aの面積よりも小さくしている。
ところで、ファン取付プレート17Bとファン16との間に弾性体プレート17Aを挿入する構造にすると、ファンモータ13の組み立て精度が低下する。このため、ファン16が偏芯してアンバランスとなり、ファン16とシャフト19との同軸関係が保てなくなり、振動、騒音につながる。本実施の形態では、上記構成に加えて、ファン16の中央孔44の内周に、周方向に沿って略等間隔で突起部60を複数個設け、この突起部60をファン固定部17の圧入部48の外周面48Aと弾性接触させている。これにより、ファン16のシャフト19に対する芯出しを容易にし、ファン16とシャフト19の同軸関係を保持することが可能となる。その結果、ダンパ構造と組立精度を両立させることができる。
以上の構成からなる車載用空調装置1の動作について説明する。
上述したように、本実施の形態では、インナーロータ型ブラシレスモータを用いている。
モータは、その構造上、特有のトルクリップル、コギングトルクといった加振成分を有する。その加振成分に起因する振動は、シャフト19を介して、シャフト19に圧入されたファン取付プレート17Bへ伝わる。ファン取付プレート17Bへ伝わった振動は、弾性体プレート17Aにより緩和される。そのため、ファン16への振動の伝達が防止できる。また、ファン16に設けられた突起部60とファン固定部17の圧入部48の外周面48Aとが弾性接触することにより、ファン16の芯出しを容易にし、弾性プレート17Aを挿入したことによる組立精度の低下を抑制することができる。
その結果、従来、ファン16からファン固定部17、シャフト19を介して各機構部品へ伝達されていた振動が低減する。したがって、モータ回転時の振動が抑えられる。さらに、加振成分に起因する振動と各機構部品を組合わせたことによる構造共振周波数とが共鳴することで生じていた特定の周波数にピークを有する騒音も発生が低減される。
本発明は、上記した車載用空調装置以外、モータの振動と構造共振とが共鳴する機器において、周波数にピークを有する騒音を抑制する場合に広く使用することができる。
1 車載用空調装置
13 ファンモータ
16 ファン
17 ファン固定部
17A 弾性体プレート
17B ファン取付プレート
18 モータ
19 シャフト
32 軸心方向
40 第1の取付面
41 第1の取付部
42 凸部
44 中央孔
45 第2の取付面
46 第2の取付部
47 凹部
48 圧入部
48A 外周面
60 突起部

Claims (10)

  1. シャフトを有するモータと、ファンと、前記シャフトに前記ファンを連結固定するためのファン固定部とを備えたファンモータであって、
    前記ファンは、
    略円形の中央孔を囲むように配置された第1の取付面と、
    前記中央孔の周方向に沿って軸心方向に向けて配置された複数の突起部と、を具備し、
    前記ファン固定部は、
    前記シャフトの一端を取り付ける穴部を有し、この穴部の径方向へこの穴部を囲む円形凸状の圧入部およびこの穴部の径方向に対しさらに外周に位置し前記圧入部の底部を形成し前記圧入部を囲むように配置された第2の取付面を有するファン取付プレートと、
    弾性力を有する弾性体プレートと、を具備し、
    前記圧入部は前記第2の取付面よりも前記ファンの前記中央孔をふさぐ側へ突出し、
    前記複数の突起部の先端を結ぶ仮想円は、前記圧入部と前記第2の取付面との境界に位置する前記圧入部の外周円よりも小さく、
    前記圧入部の外周面は、前記圧入部の外周円からこの圧入部の凸方向への側面であり、
    前記ファンは前記複数の突起部が前記圧入部の外周面に弾性変形接触した状態で前記シャフトに対して芯出しがなされており、前記第1の取付面と前記第2の取付面とは、前記弾性体プレートを介して連結されていることを特徴とするファンモータ。
  2. 前記圧入部の外周面は、前記圧入部の凸方向への外周が小さくなるようなテーパー状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のファンモータ。
  3. 前記複数の突起部は、1個の突起部を除いた残りの突起部の各先端部を結ぶ多角形が、前記圧入部の中心を含むように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のファンモータ。
  4. 前記複数の突起部は5個〜8個で構成され、略等間隔で配置されていることを特徴とする請求項3に記載のファンモータ。
  5. 前記ファンは、取付側に前記第1の取付面を有し、取付側の裏面となる正面側に第1の取
    付部を有するとともに、取付側から正面側に貫通した取付孔を有し、
    前記ファン取付プレートは、第2の取付部を有し、
    前記ファンの正面側において、前記第1の取付部と前記第2の取付部とを係合させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のファンモータ。
  6. 前記ファンは、前記第1の取付面の外周側に前記第1の取付部を有し、
    前記ファン取付プレートは、前記第2の取付面の外周側に前記第2の取付部を有することを特徴とする請求項5に記載のファンモータ。
  7. 前記第1の取付部と前記第2の取付部との一方が凸部を有し、他方が凹部を有し、
    前記第1の取付部と前記第2の取付部とは、前記凸部と前記凹部とを嵌合することを特徴とする請求項5に記載のファンモータ。
  8. 前記弾性体プレートは、ゴム、発泡体および接着剤のいずれかからなることを特徴とする請求項1に記載のファンモータ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のファンモータを用いたことを特徴とする車載用空調装置。
  10. 請求項7に記載のファンモータの組立方法であって、
    前記第2の取付面上に前記弾性体プレートを配置して前記ファン固定部を形成し、前記ファン固定部と前記ファンとを対向するように配置し、前記圧入部を前記ファンの中央孔に圧入するとともに前記取付孔に前記第2の取付部を挿入し、前記ファン固定部を回転させ、前記第1の取付部が有する前記凸部と前記第2の取付部が有する前記凹部とを嵌合させ、前記シャフトを前記ファン取付プレートに圧入することを特徴とするファンモータの組立方法。
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