JPWO2011145494A1 - 切削工具 - Google Patents

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Abstract

切削工具は、回転しながら金型を切削加工する切削工具であって、回転軸250上に配置される切削刃136を有し、切削刃136の底刃に対応する部位136dが回転軸250を法線とする面との間でなす角度θが、式(1)の条件を満たしている。−0.9°≦θ≦+0.9° … (1)

Description

本発明は切削工具にかかり、特に金型の切削加工に好適な切削工具に関する。
従来、光学レンズの製造分野においては、ガラス基板に対し硬化性樹脂からなるレンズ部を設けることで、耐熱性の高い光学レンズを得る技術が検討されている(たとえば特許文献1参照)。
この技術を適用した光学レンズの製造方法の一例として、ガラス基板の表面に硬化性樹脂からなる光学部材を複数設けたいわゆる「ウエハレンズ」を形成し、その後にレンズ部ごとにガラス基板をカットする方法が用いられている。
ウエハレンズのガラス基板上に樹脂製のレンズ部を製造する場合または樹脂製の転写型を製造する場合には、一般的には金属製成形型(金型)が使用される。
金型にはレンズ形状に対応した凹部または凸部が切削工具により形成され、切削工具としてはエンドミルなどが使用される。切削工具は凹部や凸部の加工だけでなく、その他の部位の平滑面の形成などにも使用される。たとえば、特許文献2では、エンドミル工具(4)を用いた加工方法が記載されており、エンドミル工具の回転軸を調整することにより平面精度に優れた溝加工を実現しようとしている。
特許第3926380号公報 特開2005−59155号公報(段落0006など)
このような状況において、金型の凸部や凹部以外のさまざまな部位に対し平滑面を形成しようとする場合、比較的多様な形状に対応することができるボールエンドミル工具を用いることが考えられる。この場合、平滑性(鏡面性)が優れたものを加工するためには工具の半径を大きくするか、工具の走査経路の幅を縮めることが考えられる。前者は工具半径を大きくするほど加工可能な形状に制約を受けることとなり、後者は加工時間が長くなるという問題がある。
したがって、本発明の主な目的は、工具半径や加工時間の増大を抑えながら、鏡面性に優れた平滑面を形成することができる切削工具を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明によれば、
回転しながら金型を切削加工する切削工具であって、
回転軸上に配置される切削刃を有し、
前記切削刃の底刃に対応する部位が前記回転軸を法線とする面との間でなす角度θが、式(1)の条件を満たしていることを特徴とする切削工具が提供される。
−0.9°≦θ≦+0.9° … (1)
本発明によれば、切削刃の底刃に対応する部位を、回転軸を法線とする面との間でなす角度θが式(1)の条件を満たす形状としたことにより、工具半径や加工時間の増大を抑えながら、鏡面性に優れた平滑面を形成することができる。
凹状金型の概略構成を示す斜視図である。 図1のI−I線に沿う断面図である。 切削装置の概略構成を示す斜視図である。 図3Aの切削装置の部分拡大図である。 図3Aの切削装置の変形例を示す斜視図である。 図3Cの切削装置の部分拡大図である。 ボールエンドミルの概略構成を示す平面図である。 図4Aのボールエンドミルの側面図である。 本発明の実施形態にかかる切削刃の概略構成を示す平面図である。 図4A,図4Bの切削刃の変形例を示す平面図である。 図6Aの切削刃の側面図である。 金型の製造方法を経時的に示す概略図であって、その製造方法の最初の工程を説明するための図面である。 図7Aの後続の工程を説明するための図面である。 図7Bの後続の工程を説明するための図面である。 図7Cの後続の工程を説明するための図面である。 図7Dの後続の工程を説明するための図面である。 図7Eの後続の工程を説明するための図面である。 仕上げ加工の様子を概略的に説明するための図面である。 アライメントマークの態様などを概略的に説明するための平面図である。 アライメントマークを形成する際のボールエンドミルの移動方向を概略的に示す図面である。 アライメントマークを形成する際のバリを除去するための操作を概略的に説明するための図面である。 アライメントマークの顕微鏡写真であってバリ除去前を示す図面である。 アライメントマークの顕微鏡写真であってバリ除去後を示す図面である。 大径金型の構成とその製造方法を概略的に説明するための図面であって、その製造方法の最初の工程を説明するための図面である。 図11Aの後続の工程を説明するための図面である。 図11Bの後続の工程を説明するための図面である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
[金型(母型)]
図1に示すとおり、金型100は略直方体状を呈しており、表面に複数の凹部102(キャビティ)がアレイ状に形成されている。金型100はアレイレンズ用金型の一例であり、特にウエハレンズの樹脂製レンズ部を成形するのに好適に使用され、またはその樹脂製転写型を製造する場合にも使用可能である。
凹部102が形成された1ブロックを詳しく断面視すると、図2に示すとおり、凹部102の周辺には平面部104、斜面部106、平面部108、斜面部110、平面部112が形成されており、凹部102を中心として同心円状にこれらの部位が順に形成されている。凹部102の中心部には光軸(金型100から成形される光学系の光軸)が直交するようになっている。
金型100の形状は略直方体に限らず、略円柱状や分割円状を呈してもよい。
[切削装置]
図3Aに示すとおり、切削装置120Aは定盤122を有している。定盤122上には、直交軸および旋回軸を有するステージ124が設けられている。ステージ124はX軸方向,Z軸方向に沿って移動可能であるとともに、B軸方向に沿って回動可能となっている。ステージ124上にはスピンドル126が設置されている。定盤122には切削対象物(ワーク材)を固定するための固定具128が設けられている。定盤122上では、スピンドル126と固定具128とが対向配置されている。固定具128はY軸方向に移動可能となっており、スピンドル126と切削対象物とが相対的に移動できるようになっている。
スピンドル126はスピンドルモータを内蔵している。図3Bに示すとおり、スピンドルモータの主軸130にはボールエンドミル132が設置されている。ボールエンドミル132は切削工具の一例である。
ボールエンドミル132が設置されたスピンドル126は、光学面を高精度に加工するため、エアベアリングを有するスピンドルであることが望ましい。スピンドル126を回転させる動力には、スピンドルモータを内蔵するスピンドルモータ方式と、高圧エアを供給するエアタービン方式とがある。当該動力としては、高剛性化のため、スピンドルモータ方式を採用するのが望ましい。
なお、図3Aの切削装置120Aに代えて、図3Cの切削装置120Bが用いられてもよい。
図3Cに示すとおり、切削装置120Bは、スピンドル126(ボールエンドミル132)がA軸方向,C軸方向にも回動可能である。A軸,B軸,C軸の各回転軸は互いに直交している。切削装置120Bのこれ以外の構成は、切削装置120Aと同様である(図3D参照)。
切削装置120Bによれば、ボールエンドミル132の先端刃先(後述の切削刃134など)の任意点における刃先輪郭線との法線と、加工面の法線とが常に平行になるように、ボールエンドミル132の姿勢を制御することができる。その結果、工具刃先の1点で加工することができ、加工形状に対する工具刃先輪郭誤差の影響を小さくすることができる。
図4A,図4Bに示すとおり、ボールエンドミル132の先端部には切削刃134がロウ付けされ固定されている。
後述するように、図4A,図4Bに示す切削刃134は、レンズ部に対応する形状の凹部102(光学転写面)を加工するために用いられるものである。
切削刃134は単結晶ダイヤモンドで構成されたダイヤモンドチップである。
切削刃134を平面視すると、図4Aに示すとおり、切削刃134は円弧部134aと直線部134bとを有している。切削刃134を側面視すると、図4Bに示すとおり、切削刃134は直線部134c,134d,134eを有している。円弧部134a,直線部134b〜134eは切削刃134を構成する各平面が交わる稜線に相当する。
スピンドル126では、スピンドルモータが回転すると、これに連動して切削刃134が半球状の軌跡を描きながら回転するようになっている(図4A,図4B中2点鎖線参照)。この場合、円弧部134a,直線部134b,134c,134dの接点がスピンドル126の回転中心部134fとなっており、回転中心部134fは実質的に回転しない。
図4A,図4Bに示すとおり、切削刃134はボールエンドミル132の回転軸250(回転中心軸)上に配置されている。切削刃134のなかでも、回転中心部134fが回転軸250上に配置されている。
凹部102の周辺に設けられる平面部104,108,112を加工する際には、図4A,図4Bの切削刃134に代えて、図5の切削刃136が用いられる。
図5は切削刃136のすくい面に垂直な方向から見たときの切削刃136の拡大図である。図5の切削刃136を側面から見たときの形状は図4Bに示したものと同様である。
図5に示すとおり、切削刃136は直線部136a,136b,円弧部136c,直線部136d,136eを有している。直線部136aから直線部136bにかけて屈曲しており、直線部136bから直線部136dにかけて円弧部136cを介して湾曲している。直線部136dから直線部136eにかけては屈曲しており、直線部136eと交差する位置に回転軸250が配置されるようになっている。
直線部136dはいわゆる底刃に対応する部位であり、この部位によって平面部104,108,112を加工することになる。特に、加工対象物の被加工面に接触する円弧部136c付近が主たる加工部位となる。
この底刃に対応する部位である直線部136dは、回転軸250を法線とする面との間で一定の角度θをなしている。角度θは、回転軸250を法線とする面と平行な角度を0°として、式(1)の条件を満たしている。
−0.9°≦θ≦+0.9° … (1)
これは切削刃136により切削加工された面の粗さRyが、50nm以下となり、且つ現実的に高精度加工を安定して行われることを目的としている。
即ち、粗さRy(μm)が切削速度F(mm/min(分))とスピンドル回転数S(rpm)により下記の式(2)で表され、
Ry<1000×(F/S)×|tanθ| … (2)
且つ現実的に高精度加工を安定して行う際に設定しうる条件として送り速度F>15mm/min(分))とスピンドル回転数S>5000(rpm)とから得られるθ<0.9548より工具製作上の狙いとして適切な範囲として設定したものである。
なお、式(2)より切削速度Fとスピンドル回転数Sとの関係は一定の条件を満たす必要があり、式(3)を満たす範囲で自由に設定されることができる。
S>(F/0.00005)×|tanθ| … (3)
ここで、角度θが負の値をとる場合は、図5に示すように、底刃に対応する部位である直線部136dが、円弧部136cから回転軸250に近づくほど、加工対象物の被加工面から離れるように傾斜していることを意味する。
角度θが正の値をとる場合は、底刃に対応する部位である直線部136dが、円弧部136cから回転軸250に近づくほど、加工対象物の被加工面に近づくように傾斜していることを意味する。
角度θが負の値をとる場合は、加工痕を目立ちにくくすることができる点や、鋭角な部分が減るため結果的に切削刃136の寿命が延びる点で好ましい。
角度θは−0.9°〜−0.1°であることが好ましく、−0.5°〜−0.1°であることがより好ましく、−0.3°〜−0.1°であることがさらに好ましい。
直線部136dの幅W1と、回転半径(回転軸250から直線部136dの末端までの距離)の幅W2との関係が、式(4)の条件を満たしている。
W2−W1≧1μm … (4)
W2−W1の値は、500μm〜1μmであることが好ましく、500μm〜5μmであることがより好ましい。
切削刃136によれば、直線部136aから屈曲した直線部136bなど、切削刃136の底刃に対応する部位に隣接して、回転軸250よりも外側に傾斜した刃(部位)を設けることにより、光学転写面周辺に光学転写面とは異なる凹部を形成するなどの加工を容易に行うことができる。
円弧部136cのように、凸状の湾曲部を設けることにより、切削刃136の寿命を延ばすことができる。
さらに、切削刃136によれば、切削刃136の底刃に対応する部位と加工対象物の被加工面との接触位置が回転軸250よりも外側に位置しているため、回転に伴う慣性力が増大し加工に有利である。
なお、切削刃136では、直線部136aを設けない形状としても構わない。
図4A,図4Bの切削刃134に代えて、図6A,図6Bの切削刃138が用いられてもよい。
切削刃138を平面視すると、図6Aに示すとおり、切削刃138は直線部138a,円弧部138b,直線部138cを有している。直線部138cと交差する位置に回転軸250が配置されるようになっている。切削刃138を側面視すると、図6Bに示すとおり、切削刃138は直線部138d,138e,138f,円弧部138g,直線部138hを有している。
なお、切削刃134,136,138の材質としては、単結晶ダイヤモンドが好適に用いられる。
[金型の製造方法]
図7A〜図7Fに示すとおり、金型100は大きくは(a)〜(g)の工程を経て製造される。
図7A〜図7Fが示す内容は、(a)〜(f)の工程の処理内容に対応している。
(a)切削対象物140を準備して所定領域にブランク加工を施す。
切削対象物140(金型100)の材質としては、機械加工の容易性の観点から金属または金属ガラスを用いることが好ましい。
金属としては、クロム・モリブデン鋼、ステンレス鋼、プリハードン鋼等の鉄系材料や鉄系合金、銅合金、アルミ合金、亜鉛合金等の非鉄系合金などが挙げられる。
金属ガラスとしては、PdCuSiやPdCuSiNiなどが挙げられる。
切削対象物140は、無電解あるいは電解のニッケル燐めっきなどのアモルファス合金で光学転写面となる表面を被覆したものでもよい。
(b)切削対象物140の所定領域に無電解ニッケルリンメッキ処理を施し、メッキ層142を形成する。
(c)汎用のマシニングセンタを用いて切削対象物140の表面(メッキ層142)を粗加工し、凹部102などの原形(凹凸形状)を形成する。
(d)粗加工後の切削対象物140の表面を研磨して滑らかにする。
(e)ダイヤモンド切削刃を用いて凹部102などを仕上げ加工する。
(f)切削対象物140の表面を平面加工して基準面を形成し、その基準面に対しアライメントマーク144を形成する。
基準面は他の部材との間で高さ位置を調整する際に基準となる面である。
アライメントマーク144は他の部材との位置合わせや、金型100の成形物とその他の部材との位置合わせなどに使用される。
加工面(基準面)の表面状態によっては、(e),(f)の工程の後に、表面を滑らかにする研磨を行う。
(g)切削対象物140を洗浄して加工屑などを除去し、切削対象物140の表面にSiO膜を形成して離型剤を塗布する。
SiO膜は離型剤を塗布する際の下地として機能する。SiO膜の形成は蒸着,CVD,スパッタのいずれかの処理でおこなう。切削対象物140の表面にSiO膜を均一な膜厚で形成するには、CVD処理をおこなうのが望ましい。
離型剤は金型100から成形物の離型を容易にするものである。
(e)の工程では、基本的に切削装置120Aを使用する。
図3Bに示すとおり、スピンドル126のスピンドルモータを作動させ、ボールエンドミル132を高速で回転させる。併せて、ステージ124のX軸方向,Z軸方向の移動と固定具128のY軸方向の移動とを協働させ、切削対象物140に対しボールエンドミル132を旋回させる。すなわち、ボールエンドミル132を回転させながら渦巻状に旋回させ、凹部102の表面を仕上げ加工する。
この場合、図8に示すとおり、最も外側の領域154から領域152を経て中央の領域150にかけて、ボールエンドミル132を、光軸に平行な状態に保持した状態で、回転させながら渦巻状に旋回・当接させ、凹部102と平面部104の一部または全部を加工する。
領域150は凹部102の中央部であって光軸と直交する領域を含む。
領域152は凹部102の周辺部であって領域150に隣接する領域である。
領域154は平面部104の一部または全部であって領域152と隣り合う領域である。
なお、(e)の工程では、切削装置120Bを使用してもよい。
切削装置120Bを使用した場合も、切削装置120Aを使用した場合と同様に、図3Dに示すとおり、スピンドル126のスピンドルモータを作動させ、ボールエンドミル132を高速で回転させる。併せて、ステージ124のX軸方向,Z軸方向の移動と固定具128のY軸方向の移動とを協働させ、切削対象物140に対しボールエンドミル132を旋回させる。
このとき、ボールエンドミル132を、A軸,C軸方向にも回動させながら、工具刃先(切削刃134,136)の一点で常に加工するように渦巻状に旋回させ、凹部102や平面部104,108,112の表面を仕上げ加工する。
(f)の工程でも、切削装置120A,120Bを使用する。
この場合、切削刃134を図5の切削刃136に代え、ボールエンドミル132を回転させながら旋回させ、平面部104(仕上げ加工した領域を除く残りの領域),108,112の表面を平面(平滑)加工する。
以上の切削刃136によれば、特殊な形状を有するから、工具半径や加工時間の増大を抑えながら、鏡面性に優れた平滑面を形成することができる。すなわち、理論上発生する凹凸を50nm以下に抑えることが可能であり、平面部104,108,112を高精度・高効率に加工することができる。その結果、凹状金型100から形成されるレンズやミラー部品などの鏡面部分を高精度化したり、平面部104,108,112における汚れや樹脂(凹状金型100から転写される樹脂など)の付着を低減したりすることができる。
その後、平面部112に対し、図9Aに示すとおり、一定の線幅を有する十字状のアライメントマーク144(溝)を形成する。アライメントマーク144は、縦の線幅と横の線幅との各中心線の交点が位置合わせに使用される。
アライメントマーク144を形成する場合、切削刃136を図6A,図6Bの切削刃138に代え、ボールエンドミル132を回転させながら、図9Bの順方向146(実線部)に沿って直線的に移動させる。その後、ボールエンドミル132を、回転方向を変えずに回転させながら、順方向146の移動軌跡を辿るように、順方向146と反対の逆方向148(点線部)に沿って移動させる。
順方向146に沿う移動ではダウンカットとし、逆方向148に沿う移動ではアップカットとする。
ボールエンドミル132を順方向146にのみ移動させると、図9Cに示すとおり、ボールエンドミル132の順方向146への移動で形成された加工面160には微小な凹凸(いわゆるバリ162)が形成されるため、ここでは逆方向148にも移動させバリ162を除去する。
この場合、切削刃138の先端部と加工面160との間に間隔164をあけた状態で(切削刃138を少し浮かせた状態で)ボールエンドミル132を移動させる。間隔164として好ましくは20nm程度確保する。
アライメントマーク144を実際に形成した場合の顕微鏡写真をみると、ボールエンドミル132を順方向146にのみ移動させた場合は、図10Aに示すとおり、アライメントマーク144の側縁部にバリ162が形成されているのがわかる。これに対し、ボールエンドミル132を逆方向148にも移動させた場合には、図10Bに示すとおり、バリ162が十分に除去されているのが確認できる。
以上のアライメントマーク144を形成するための切削加工方法によれば、ボールエンドミル132を順方向146に移動させた後に、その移動軌跡を辿るように逆方向148に移動させるから、図10Bに示すとおり、バリ162を十分に除去する(間隔164に対応した20nm以下に抑える)ことができ、アライメントマーク144の形成面(加工面)を高精度に加工することができる。その結果、金型100を用いた樹脂の転写工程において問題となる樹脂の付着を低減することができる。
[大径金型]
図11Aに示すとおり、平面視した場合の金型200は金型100(図1参照)より大径であり、ウエハ状を呈している。金型200には複数の凹部102が形成されており、金型200は凹部102の数が金型100より多い。
なお、金型100と同様に、凹部102間には平面部104、斜面部106、平面部108、斜面部110、平面部112が同心円状に形成されている。
金型200の中央部には凹部102が形成されていない4つの領域があり、当該領域にはアライメントマーク144が1つずつ形成されている。
金型200は金型100と同様に切削装置120A,120Bにより加工されるが、その加工範囲210は金型200の平面面積より狭く、金型200の1/4程度となっている。
[大径金型の製造方法]
金型200の製造方法は基本的には金型100の製造方法と同じであり、下記の点で異なっている。
切削装置120A,120Bの加工範囲210が金型200の1/4程度であるため、図11Aに示すとおり、金型200を4つの領域202,204,206,208に分割し、図7C〜図7Fの(c)〜(f)の工程の処理を4回に分けて各領域202,204,206,208ごとに繰り返しおこなう。
1回目では、図11Aに示すとおり、加工範囲210に包含される領域202とその周辺の凹部102などの加工をおこなうとともに、各領域202,204,206,208に1つずつアライメントマーク144を形成する。
2回目では、図11Bに示すとおり、加工範囲210に対し金型200を1/4回転させ、加工範囲210に包含される領域204の凹部102などの加工をおこなう。
この場合、領域204のアライメントマーク144を領域202のアライメントマーク144の位置に合致させ、1回目から2回目に切り替わる際の金型200の位置決めをおこなう。
3回目では、図11Cに示すとおり、金型200をさらに1/4回転させ、加工範囲210に包含される領域206の凹部102などの加工をおこなう。
この場合も、領域206のアライメントマーク144を領域202のアライメントマーク144の位置に合致させ、2回目から3回目に切り替わる際の金型200の位置決めをおこなう。
最後の4回目でも、2回目,3回目と同様に、金型200をさらに1/4回転させ(領域208のアライメントマーク144を領域202のアライメントマーク144の位置に合致させ)、加工範囲210に包含される領域208の凹部102などの加工をおこなえばよい。
以上の金型200の製造方法によれば、金型200を4つの領域202,204,206,208に分割して領域202,204,206,208ごとに位置合わせしながら金型200を加工するから、切削装置120A,120Bの加工範囲210が金型200の面積より狭くても、汎用の切削装置120A,120Bで大径サイズの金型200を加工することができる。その結果、大型の切削装置を導入する必要もなくなり、切削装置にかかる導入コストやその設置スペースの確保を考慮する必要がなくなる。
なお、金型200の加工は上記のとおり4回にわけておこなわれその加工時間が長く、環境温度の変化の影響を受け加工精度が低下する可能性があるため、金型200の素材として好ましくは低熱膨張係数の材料を使用する。
領域202,204,206,208を切り替える際にアライメントマーク144のズレ(位置ズレ)が発生した場合には、そのズレ量を検出してその検出結果に基づき、凹部102などの加工でソフトウエア制御による誤差補正をしてもよい。
金型200の加工領域は領域202,204,206,208の4つに限らず、加工範囲210に応じた領域数に分割してもよい。
この場合、2回目以降の処理で使用する位置決め用のアライメントマーク144の他に、1回目から最終回までの間に成形用のアライメントマーク144を形成してもよい。
単結晶ダイヤモンドからなる切削刃であって、底刃部の回転径がφ100μmである、図5に示した形状の切削刃を用いて、無酸素銅からなるワーク(切削対象物)に対して加工を行った。
切削工具の底刃の角度θは(1)−1.2°、(2)−0.9°、(3)−0.5°、(4)+0.5°とした。加工対象は1mm範囲の平面とした。加工条件はスピンドル回転数8000rpm、送り速度20mm/min、行送りピッチ30μm、切込み深さ5μmとした。
切削液として白灯油ミストを使用しこれをワークに噴霧して切削を行った。
加工後の粗さを白色干渉計によって確認したところ、それぞれ(1)61.3nm、(2)50.4nm、(3)33.4nm、(4)34.9nmという結果が得られた。
併せて、上記(1),(3),(4)の角度θを有する切削刃を用いて、厚付けした無電解ニッケルめっき層を有するワーク(切削対象物)に対して、切削距離を延長して加工を行った。
具体的には、1mm範囲の平面を連続して200回加工することとした。各回の加工条件はスピンドル回転数8000rpm、送り速度20mm/min、行送りピッチ30μm、切込み深さ5μmとした。
切削液として白灯油ミストを使用しこれをワークに噴霧して切削を行った。
所定回数の加工を行うたびに加工面の粗さを白色干渉計で確認したところ、(1)の場合は切削距離に関わらず60〜68nmの範囲の値であり、(3)の場合は切削距離に関わらず30〜37nmの範囲の値であり、(4)の場合は切削距離が3500mmまではほぼ40nm付近の値であり、切削距離が3500mmを超えると粗さが上昇し50〜60nmの範囲の値になるという結果が得られた。
本発明は金型の切削加工に好適に利用することができる。
100 金型
102 凹部(キャビティ)
104 平面部
106 斜面部
108 平面部
110 斜面部
112 平面部
120A,120B 切削装置
122 定盤
124 ステージ
126 スピンドル
128 固定具
130 (スピンドルモータの)主軸
132 ボールエンドミル
134 切削刃
134a 円弧部
134b 直線部
134c,134d,134e 直線部
134f 回転中心部
136 切削刃
136a,136b 直線部
136c 円弧部
136d,136e 直線部
138 切削刃
138a 直線部
138b 円弧部
138c 直線部
138d,138e,138f 直線部
138g 円弧部
138h 直線部
140 切削対象物
142 メッキ層
144 アライメントマーク
146 順方向
148 逆方向
150,152,154 領域
160 加工面
162 バリ
164 間隔
200 金型
202,204,206,208 領域
210 加工範囲

Claims (7)

  1. 回転しながら金型を切削加工する切削工具であって、
    回転軸上に配置される切削刃を有し、
    前記切削刃の底刃に対応する部位が前記回転軸を法線とする面との間でなす角度θが、式(1)の条件を満たしていることを特徴とする切削工具。
    −0.9°≦θ≦+0.9° … (1)
  2. 請求項1に記載の切削工具において、
    前記切削刃の切削速度F(mm/min(分))と前記切削刃の回転数S(rpm)との関係が、式(3)の条件を満たしている切削工具。
    S>(F/0.00005)×|tanθ| … (3)
  3. 請求項1または2に記載の切削工具において、
    前記底刃の幅W1と回転半径の幅W2との関係が、式(4)の条件を満たしていることを特徴とする切削工具。
    W2−W1≧1μm … (4)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の切削工具において、
    前記角度θが、式(5)の条件を満たしていることを特徴とする切削工具。
    −0.9°≦θ≦−0.1° … (5)
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の切削工具において、
    前記切削刃の底刃に対応する部位と加工対象物の被加工面との接触位置は、前記回転軸よりも外側に位置することを特徴とする切削工具。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の切削工具において、
    前記切削刃には、当該切削刃の底刃に対応する部位に隣接して、前記回転軸よりも外側に傾斜した部位が設けられていることを特徴とする切削工具。
  7. 請求項6に記載の切削工具において、
    前記切削刃の底刃に対応する部位と前記傾斜した部位との間には、凸状の湾曲部が設けられていることを特徴とする切削工具。
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