JPWO2011125875A1 - 新規モノクローナル抗体ならびにdダイマーの免疫学的測定法 - Google Patents

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Abstract

特異的且つ正確に安定化フィブリン分解産物(Dダイマー)を測定することのできる抗体、並びにそれを用いるDダイマーの測定方法および測定試薬を提供する。前記抗体は、安定化フィブリンのプラスミン分解産物であるDダイマーと特異的に反応するが、フィブリノーゲン及びそのプラスミン分解産物であるフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、及びフラグメントE3、且つ、DD/Eモノマーを解離させたフラグメントDD並びにフラグメントE1及びフラグメントE2と反応しない。

Description

本発明は、安定化フィブリン(特にはヒト安定化フィブリン)のプラスミン分解産物(Dダイマー)を正確に測定するための新規のモノクローナル抗体及びそれを用いた免疫学的分析方法に関する。
本明細書における用語「分析」には、分析対象物質の存在の有無を判定する「検出」と、分析対象物質の量又は活性を定量的又は半定量的に決定する「測定」とが含まれる。
安定化フィブリンの各種プロテアーゼによる分解産物は、臨床的診断法における診断マーカーとして有用である。例えば、図1に示すように、安定化フィブリン(cross-linked fibrin)のプラスミン分解産物(別称として、例えば、「Dダイマー」、「D−Dダイマー」、「DD/E複合体」、「XDP」と総称されることがある)、すなわち、基本単位であるDD/Eモノマー、並びにそのポリマー(DD/Eポリマー、例えば、DXD/YY、YXY/DXXD、DXXY/YXXD)は、播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断マーカーとして広汎に使用されている。
また、各種プロテアーゼは、血液中に存在するフィブリノーゲンも分解することができ、例えば、プラスミンによって、Dダイマーの構成要素であるDドメイン、Eドメインを含む、フラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、フラグメントE3などのフィブリノーゲン分解産物(総称してFgDPと称されることがある)が生成されることがある。
よって、血栓症患者の血液中には、プロテアーゼによって安定化フィブリンが分解されて生じるDダイマーと、プロテアーゼによってフィブリノーゲンが分解されて生じるフィブリノーゲン分解産物(FgDP)とが混在することがある。この両者を称してFDPと呼ぶことがある。(以上、図1参照)
また、血栓症患者の血漿中のDダイマーは、従来、分子量約23万のDD/E画分が主成分であると考えられていたが、近年、実際にはDXD/YY画分、YXY/DXXD画分、DXXY/YXXD画分などのより高分子量の多量体が主成分であることが明らかになってきている(非特許文献1参照)。
近年、血栓および/または塞栓によって死亡する基礎疾患が増加の傾向を示しており、血栓を検出するための臨床検査は日々進歩している。初期のころはフィブリノーゲン(Fbg)に対するポリクローナル抗体を用いて血清中のフィブリン/フィブリノーゲン分解産物を測定するFDPの測定が診断に用いられてきたが、脱フィブリノーゲン処理をする際にこの操作が不十分なために偽高値を示すことがあることが問題とされていた。
次にこの問題を解決するために、FDPの測定と平行して、フィブリノーゲンに反応せず、DD/E複合体である安定化フィブリン分解産物(Dダイマー)のみを測定するDダイマー試薬が求められるようになった。
例えば、Dダイマーの測定方法としては、Dダイマーを認識するモノクローナル抗体を、ラテックス粒子、プラスチックプレートなどの固相に固定してDダイマーと結合させる抗原抗体反応に基づく方法、すなわちラテックス凝集法やELISA法などが知られている(特許文献1)。
しかしながら、抗原抗体反応に基づく方法において、現在用いられている固相に結合させるモノクローナル抗体は、Dダイマーに反応性を有すると共に、Dダイマーと類似の構造を有するフラグメントX及び/又はフラグメントY及び/又はフラグメントD1及び/又はフラグメントE3に対する反応性も有する場合がある。このようなモノクローナル抗体を用いると、固相に結合したモノクローナル抗体が測定時にDダイマー以外のフラグメントにも結合し、正確に測定できない場合がある。
また、このような問題を解決するための以下の方法が開示されている。しかし、以下の試薬に使用されているモノクローナル抗体は、Dダイマーに特異的であるとは言えなかった。例えば、特許文献2では、DD/E画分の多量体及びDD/E画分の単量体に反応するが、X画分、Y画分、D画分、E画分に反応せず、更に、DD/E画分の4量体の反応性に対して、少なくとも10%のDD/E画分に対する反応性を有するDダイマー測定試薬が報告されている。しかし、特許文献2に具体的に挙げられているDD−M1653(受託番号FERM P−19687号)は、特許文献3において、DD/E画分の多量体及びDD/E画分の単量体及びX画分及びY画分に反応するが、D画分及びE画分に反応しないことが明らかにされており、Dダイマーに特異的であるとは言えない。
また、特許文献2には、検体中のDダイマーを特異的且つ正確に測定できるかは示されていない。特許文献3には、このようなDダイマーに対する反応特異性が比較的低いモノクローナル抗体を用いても、Dダイマーに反応性を有するモノクローナル抗体を含む液状試薬と、Dダイマーに反応性を有するモノクローナル抗体が固定化された担体またはそれを含む溶液とを組み合わせてなるDダイマー測定用キットにより、実際のDダイマーの量をより正確に測定できることが開示されているが、検体中のDダイマーを簡便に、特異的且つ正確に測定できるものではない。
また、近年、医学の進歩、治療及び治療薬の進歩により、例えば、血栓症患者等の治療に血栓溶解剤が使われるようになり、前記のごとく生理的環境では起こり得ないと考えられていた態様で線溶がおこり、フラグメントDを含むフィブリノーゲン分解産物の存在が無視できないようになってきたものと考えられる。その為、特許文献4では、被検試料中にフラグメントDが存在した場合、ラテックス凝集反応に対してフラグメントDが干渉し、本来の凝集が抑制されて、本来の値より低値の結果を与えてしまうことを回避するため、被検試料由来の不確定なフラグメントDの影響を、過剰量のフラグメントDを予め人為的に共存させておくことで、Dダイマーを正確に測定できることを示している。しかし、1種類の抗体の反応特異性のみによって、検体中のDダイマーを特異的且つ正確に測定できるものではない。
このように、安定化フィブリン分解産物(Dダイマー)に特異的なDダイマー試薬が求められていたが、未だ、1種類のモノクローナル抗体を使用して、特異的且つ正確にDダイマーを測定することができる抗体やそれを含有する試薬は報告されていない。
さらに、血漿検体を用いてFDP、Dダイマーを測定することが主流となってきているが、稀にFDPおよびDダイマーが偽高値を示すことが問題となっている。非特許文献2では、患者血漿を採血する際の手技によって凝固、線溶が亢進され、FDP、Dダイマーが偽高値となる可能性があることを示している。
特開昭63−79900号公報 特開2006−105633号公報 特開2006−234676号公報 特開2001−21557号公報
Charles W. Francis, Victor J. Marder and Grant H. Barlow; Plasmic Degradation of Crosslinked Fibrin: CHARACTERIZATION OF NEW MACROMOLECULAR SOLUBLE COMPLEXES AND A MODEL OF THEIR STRUCTURE. J. Clin. Invest. (1980) 66(5): 1033〜1043. 高田章美、前川芳明、山本慶和、松尾収二;血漿検体を用いて測定したFDPおよびDダイマー偽高値の原因. JJCLA. (2005) 30(5):721〜726.
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、被検試料中に存在するフィブリノーゲン及びその分解産物であるフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、及びフラグメントE3に影響を受けず、且つ、DD/Eモノマーを解離させたフラグメントDD並びにフラグメントE1及びフラグメントE2と反応しない抗体を少なくとも1つ使用することにより、特異的且つ正確に安定化フィブリン分解産物(Dダイマー)を測定する方法および測定試薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のような現状に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、被検試料中に存在するフィブリノーゲン及びその分解産物であるフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、及びフラグメントE3、且つ、DD/Eモノマーを解離させたフラグメントDD並びにフラグメントE1及びフラグメントE2と反応しない抗体を少なくとも一つ使用することにより、Dダイマー以外の分子に反応して、実際のDダイマーの値よりも低値もしくは偽高値を示すことが無いことを見出した。本発明はこの知見に基づいて、特異的且つ正確に安定化フィブリン分解産物(Dダイマー)を測定する方法および測定試薬を完成させたものである。
従って、本発明は、
[1]安定化フィブリンのプラスミン分解産物であるDダイマーと特異的に反応するが、フィブリノーゲン及びそのプラスミン分解産物であるフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、及びフラグメントE3、且つ、DD/Eモノマーを解離させたフラグメントDD並びにフラグメントE1及びフラグメントE2と反応しないことを特徴とする、抗Dダイマー抗体、
[2][1]の抗体のフラグメント、
[3][1]の抗体を産生するハイブリドーマ、
[4][1]の抗体又は[2]の抗体フラグメントを用いて生体試料中のDダイマーを免疫学的に測定する方法、
[5][1]の抗体又は[2]の抗体フラグメントを含む、Dダイマーの免疫学的測定試薬に関する。
本発明の抗体を用いることにより、線溶が強く亢進してフィブリノーゲン分解産物(FgDP)が多量に存在することが推測される検体においても、特異的且つ正確に安定化フィブリン分解産物(Dダイマー)を測定することが可能となる。また、本発明の抗体を用いて調製したラテックス試薬では、DD/Eモノマーによるラテックス反応の抑制を回避することができ、より正確な安定化フィブリン分解産物(Dダイマー)の測定が可能である。
また、本発明の抗体によって、疾患によって引き起こされた線溶の亢進によって形成されるDダイマーのみを特異的に測定することができるため、アーティファクトで生成する可能性のある分子(例えば、DD/Eモノマーが解離したDD、後述する実施例7に示すような修飾されたDダイマー等)の影響を回避することができる。
フィブリノーゲンのプラスミン分解産物(FgDP)及び安定化フィブリンのプラスミン分解産物(Dダイマー)の構造を模式的に示す説明図である。 各種抗Dダイマー抗体を用いるラテックス凝集法において、被検試料中に存在するDD/Eモノマーの影響を示すグラフである。 各種抗Dダイマー抗体を用いるラテックス凝集法において、被検試料中に存在するフラグメントD1の影響を示すグラフである。 各種抗Dダイマー抗体を用いるELISA法において、DD/Eモノマー若しくはその各構成フラグメント、フィブリノーゲン分解産物(FgDP)であるフラグメントD1若しくはフラグメントE3、又は、これらのフラグメントの混合物との反応性を示すグラフである。 各種抗Dダイマー抗体を用いるラテックス凝集法において、被検試料中に存在するDD/Eモノマーの影響を示すグラフである。 各種抗Dダイマー抗体を用いるラテックス凝集法において、被検試料中に存在するフラグメントD1の影響を示すグラフである。 本発明の抗Dダイマー抗体を用いるラテックス試薬、及び、従来の市販のDダイマー試薬において、被検試料中に存在するフラグメントD1の影響を示すグラフである。 凍結融解した血漿検体を本発明抗体(比較のために従来抗体)で吸収操作を行って得られた上清(S)、抗体結合物(B)〔対照として未処理血漿(P)〕を電気泳動し、ウエスタンブロット(抗Fbg抗体で検出)の結果を示した像である。
本発明のDダイマー(DD/Eモノマー及びDD/Eポリマーを含む)を特異的に測定する方法は、少なくともフィブリノーゲンおよびそのプラスミン分解産物であるフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、フラグメントE3、且つ、DD/Eモノマーを解離させたフラグメントDD並びにフラグメントE1及びフラグメントE2に反応せず、Dダイマーとのみ特異的に反応する抗体によって実施することができる。
(1)抗体
本発明の抗体は、公知の手段により得ることができる。上記の反応性を有する限りモノクローナル抗体(MoAb)でもポリクローナル抗体(PoAb)のいずれでも良いが、モノクローナル抗体の方が好ましい。抗体は、マウス由来に限るものではなく、ラット、ハムスター、ウサギ、ヤギ、ウマなどが例示されるが、好ましくはマウスである。抗体はIgGに限定されるものではなく、IgM、IgA、IgE、IgDなどでもよい。
本発明の抗体は、例えば、所望のMoAbを産生するハイブリドーマを、培地または哺乳動物の腹腔内で培養することによって製造することができる。ここで用いるハイブリドーマは、一般的にDダイマーを免疫したマウスの脾臓細胞とマウス骨髄腫細胞とを、KohlerおよびMilsteinの細胞融合の基本方法〔nature, 256, 495 (1975)参照〕により細胞融合して得ることが可能である。
また、前記ハイブリドーマを培養する培地としては、ハイブリドーマの培養に適した培地であれば良く、好適にはERDF(極東製薬社)にウシ血清(Gibco社)、D−グルコース(和光純薬社)、炭酸水素ナトリウム(和光純薬社)、培地添加剤RD−1(極東製薬社)を含む培地が用いられる。
前記ハイブリドーマの培養は、培地中で行う場合には、5%二酸化炭素濃度かつ37℃の条件下にて約3日間で行うことができる。また、マウスの腹腔内で培養する場合には、約14日間で行うことができる。
このようにして得られた培養液または哺乳動物の腹水から、タンパク質の単離および精製に一般的に用いられる方法により、前記モノクローナル抗体を分離および精製することが可能である。そのような方法としては、硫安塩析、イオン交換セルロースを用いるイオン交換カラムクロマトグラフィー、分子篩ゲルを用いる分子篩カラムクロマトグラフィー、プロテインA結合多糖類を用いる親和性カラムクロマトグラフィー、透析、凍結乾燥等を挙げることができる。
本発明の抗体フラグメント、すなわち、本発明のMoAbのフラグメントであって、Dダイマーと特異的に反応する抗原結合部位を含む抗体フラグメントには、たとえばFab、Fab’、F(ab’)、またはFv等が含まれる。これらのフラグメントは、たとえば本発明のモノクローナル抗体を定法によりタンパク質分解酵素によって消化し、続いてタンパク質の分離、精製の定法に従って得ることができる。
本発明の抗体を作製するための抗原は、例えばDD/Eモノマー又はDD/Eポリマーを使用することができる。DD/Eポリマーは2〜5量体を挙げることができ、6量体以上になると水に溶けにくくなる。また、該抗原はフィブリノーゲンから公知の方法に従って調製することができる。また、ヒトなどから精製して得ることができるし、遺伝子工学的手法によっても得ることができる。更に市販品を用いてもよい。
本発明の抗体は、作製した抗体が、少なくともフィブリノーゲンおよびそのプラスミン分解産物であるフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、フラグメントE3、且つ、DD/Eモノマーを解離させたフラグメントDD並びにフラグメントE1及びフラグメントE2に反応せず、Dダイマーとのみ特異的に反応することを確認することによって取得できる。上記確認方法としては、実施例に示すような公知の免疫学的測定方法を使用することができる。
更に、DダイマーはDD/EモノマーかDD/Eポリマーかによって分子サイズや構造が異なるため、立体障害などによって抗体の反応性に影響があると考えられる。そのため、Dダイマーの各分子種の存在比率によって、測定値に影響を受けるか否かは、例えば実施例に示すように、一定量のDD/Eポリマーに対して、様々な量のDD/Eモノマーを添加することによって確認することができる。
(2)測定方法及び試薬
本発明の測定方法及び試薬は、少なくともフィブリノーゲンおよびそのプラスミン分解産物であるフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、フラグメントE3、且つ、DD/Eモノマーを解離させたフラグメントDD並びにフラグメントE1及びフラグメントE2と反応せず、Dダイマーとのみ特異的に反応する抗体によって実施することができる。
また、本発明の抗体は単独で用いても特異的且つ正確にDダイマーを測定することができるが、複数の抗体、例えば認識部位が異なる抗体を適宜組み合わせて用いることも可能である。
本発明の測定方法は、本発明の抗体を用いることを除けば、公知の免疫学的測定方法を使用することができる。具体的には、免疫比濁法(TIA)、酵素免疫測定法(EIA)、放射免疫測定法(RIA)、ラテックス凝集反応法、蛍光免疫測定法、イムノクロマト法等が挙げられる。本発明の抗体は、本発明の抗体とそれ以外のDダイマーに反応する抗体を2種類以上組み合わせて使用する上記の免疫学的測定方法に利用することもできるが、本発明の抗体のみでも特異的にDダイマーを測定することができるため、本発明の抗体を2種類以上組み合わせて使用することもできるし、より好ましくは、本発明の抗体を1種類のみ使用する該免疫学的測定方法に利用することができる。
不溶性担体を使用した免疫学的凝集法について、より具体的に記載する。
該免疫学的凝集法はその原理から、非特異的に反応する抗体が含まれていると、非特異的な凝集が生じやすく正確な測定が行えないため、本発明の抗体のみを利用することが好ましい。
不溶性担体としては有機高分子粒子、無機物質粒子、赤血球などが挙げられる。有機高分子粒子としては例えば、不溶性アガロース、不溶性デキストラン、セルロース、ラテックス粒子が挙げられる。好適にはラテックス粒子を挙げることができ、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸塩共重合体、メタクリル酸重合体、アクリル酸重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニルアクリレートなどの粒子を挙げることができる。また、無機物質粒子としてはシリカ、アルミナなどが挙げられる。また粒子の平均粒径は、測定機器などによって適宜選択されるが、0.05〜0.50μmのものが挙げられる。
抗体を不溶性担体に担持させる方法としては、物理的吸着法と化学的結合法があり、担持操作の簡便性という点で物理的吸着法が好適に使用される。
緩衝液、増感剤、界面活性剤、無機塩を適宜添加することができる。緩衝液としてはpH5〜10、特にpH6〜9に緩衝作用をもつものが好ましく、リン酸緩衝液、Tris緩衝液、イミダゾール緩衝液、トリエタノールアミン・塩酸、グッド緩衝液等が挙げられ、グッド緩衝液としては、MES緩衝液、Bis−Tris緩衝液、ADA緩衝液、PIPES緩衝液、Bis−Tris−Propane緩衝液、ACES緩衝液、MOPS緩衝液、BES緩衝液、TES緩衝液、HEPES緩衝液、HEPPS緩衝液、Tricine緩衝液、Bicine緩衝液、TAPS緩衝液が挙げられる。
凝集速度を促進することなどを目的として、増感剤を添加することができる。増感剤としては特に限定されず、ポリビニルピロリドン、ポリアニオン、ポリエチレングリコール、多糖類等を挙げることができる。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げることができる。
検体中の塩濃度の影響を抑えることなどを目的とし無機塩を添加することができる。無機塩としては塩化ナトリウム、塩化カルシウム等を挙げることができる。
被検体中のDダイマー濃度を測定する場合の測定試薬としては、第一試薬と第二試薬からなる2試薬系からなる試薬形態の他、1試薬からなる試薬形態であってもよい。好ましくは測定精度の観点などから第一試薬と第二試薬からなる2試薬系が好く、以下に例示する。
第一試薬は緩衝液からなり、第二試薬は抗体感作ラテックス粒子からなり、増感剤、界面活性剤、無機塩などを適宜添加することができる。好ましい例としては、第一試薬は緩衝液、増感剤、及び無機塩からなり、第二試薬は抗体感作ラテックス粒子からなる試薬が挙げられる。
上記測定試薬を用いて測定する場合は、第一試薬と検体を反応セル中で混合した後、第二試薬を添加して抗体感作ラテックス粒子の凝集度合いを光学的に測定する方法や、第一試薬と第二試薬を反応セル中で混合した後、検体を添加して抗体感作ラテックス粒子の凝集度合いを光学的に測定する方法等が採用される。
本発明により分析可能な被検試料としては、例えば、液状生体試料、例えば、血液、血漿、血清、又は尿等を挙げることができる。
例えば上記例示形態の試薬を用いて凝集反応を行い、既知濃度のDダイマー溶液と検体の各々について生じた凝集の度合を光学的に観察し比較することで検体中のDダイマー濃度が測定され得る。具体的には、まず既知濃度のDダイマー溶液を二濃度(Dダイマー濃度が0μg/mLの溶液を含むのが好ましい)以上測定し、得られた光学密度変化量とDダイマー濃度の関係から検量線を作成する。次に被検体を測定しその光学密度変化量から検量線を利用して濃度を求め、その値をDダイマー濃度とする。抗体感作ラテックス粒子の凝集の度合を光学的に検出する方法においては、測定は散乱光強度、吸光度または透過光強度を測定する光学機器で行う。測定波長は300〜2400nm、好ましくは300〜1000nm、より好ましくは300〜800nmの範囲から適切な波長が選択される。測定方法については公知の方法に従い、用いる抗体感作ラテックス粒子の大きさあるいは濃度の選択、反応時間の設定により、散乱光強度、吸光度または透過光強度の増加もしくは減少を測定することにより行われる。また、これらの方法を併用することも可能である。
免疫反応の条件は公知の条件が採用されるが、反応時の温度は10〜50℃特に20〜40℃が好ましい。反応時間は適宜決定することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
《実施例1:抗原及び各種分子の調製》
(1)Dダイマーの調製
Dダイマーの調製は、主にStephanie A.OlexaとAndrei Z.Budzynskiの方法(1978)、Circulation,Suppl.58,119,Olexa et al.の方法(1979)、およびBiochim.Biophys.Acta 576,39〜50に準じて行った。ヒトフィブリノーゲン(Enzyme Research Laboratories社)に、ウシトロンビン(持田製薬社)および塩化カルシウムを加え、37℃2時間反応させフィブリノーゲンをフィブリンに変換させた。これを遠心分離し、フィブリンを非凝固性物質から分離した。フィブリンは塩化カルシウムを含むトリス塩酸緩衝液pH7.8に浮遊させた。37℃環境下で浮遊液にヒトプラスミン(Chromogenix社)を添加した。アプロチニン(Pentapharm.社)を加えて分解反応を停止させた後、リジンセファロースカラムを通過させプラスミンを除去した。この通過液は分子量の異なるDダイマーの混合物である。
次に塩化カルシウムを含むトリス塩酸緩衝液pH7.5(溶液A)で平衡化したセファクリルS−300(S-300)カラムに先に得られた通過液を、溶液Aで展開する分子ふるいクロマトグラフィーによって分画した。この分画をSDS−PAGEによる電気泳動法、ウェスタンブロット法によってDダイマー分画を同定、分離した。このようにして調製した各Dダイマー分画は免疫原として、また抗Dダイマーモノクローナル抗体産生性ハイブリドーマを選別するためのエンザイムイムノアッセイ(ELISA)やラテックス(LTX)用抗原として使用した。
(2)フラグメントDD、フラグメントE1及びフラグメントE2調製
上述で得られた分子量の一番小さいDダイマー分画(DD/Eモノマー)を、3mol/L尿素−50mmol/Lクエン酸(pH5.5)溶液中で37℃4時間保温した。次に50mmol/Lトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)−28mmol/Lクエン酸ナトリウム−0.1mol/L塩化ナトリウム溶液で平衡化したセファロースCL−6Bのカラムに充填し、上記の溶液で展開した。分画したフラグメントDDおよびフラグメントE1及びフラグメントE2をSDS−PAGEによる電気泳動法、ウェスタンブロット法によって同定、分離した。
(3)ヒトフィブリノーゲンのプラスミン分解産物の調製
ヒトフィブリノーゲン(Enzyme Research Laboratories社)に塩化カルシウムを加えた後、ヒトプラスミン(Chromogenix社)を添加し、37℃2時間反応させた。反応停止は、アプロチニン(Pentapharm.社)を加えることで行った。反応を停止させた後の生成物は、トリス塩酸緩衝液(pH7.5)で平衡化したセファクリルS−300(S-300)カラムに充填し、ゲルろ過法により、フラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、フラグメントE3を分画した。これらのフラグメントは、抗Dダイマーモノクローナル抗体産生性ハイブリドーマを選別するためのELISAやLTX用抗原として使用した。
《実施例2:モノクローナル抗体の作製》
(1)免疫化した脾臓細胞の調製
実施例1で作製したDD/Eモノマー溶液を等量のフロインド氏完全アジュバントと乳化するまで混合し(免疫原混合液)、マウス皮内に投与することにより免疫を行った(第1回免疫)。2週間経過後、前記マウスに同様の方法で免疫原混合液をマウス皮内に投与した(第2回免疫)。以下2週間毎にマウス皮内への免疫原混合液を投与し、計4回の免疫を行った。第4回免疫から2週間経過後、実施例1で作製したDD/Eモノマー溶液を等量の水酸化アルミニウムゲルと混合し、その混合液を前記マウスの脾臓内に投与した(最終免疫)。最終免疫から3日経過後、脾臓をマウスから取り出し、細胞融合に使用した。
(2)細胞融合
無菌的に摘出した上記の脾臓から、脾臓細胞をERDF培地に回収した。この脾細胞を遠心チューブに集めて遠心分離し、得られたペレットをERDF培地で懸濁し、生きている脾細胞数を計測した。
一方、予め培養しておいたマウス骨髄腫細胞(ミエローマ細胞)P3U1を上記脾細胞と混合し、遠心分離した。このペレットをPEG1500、次いでERDF培地で順次懸濁し、細胞を融合させた。ペレットをウシ血清、ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン、RD−1を含むERDF培地で懸濁した。この細胞懸濁液を96ウェル細胞培養プレートで、37℃、5%炭酸ガスを含む炭酸ガス培養器で培養した。
(3)ハイブリドーマの樹立
約13日間培養した後、培養上清を採取し、ELISA法を用いて目的とする抗体の有無を確認した。96ウェルELISA用プレートに、リン酸緩衝液(PBS)で希釈した抗マウスイムノグロブリン抗体を分注し、4℃一晩放置した。これを0.05%Tween−20含有リン酸緩衝液(T−PBS)で4回洗浄した。洗浄後、培養上清を分注し4℃一晩放置した。次にT−PBSで4回洗浄し、T−PBSで希釈した実施例1で作製したDD/Eモノマー分画を分注し、室温で2時間反応させた。T−PBSで4回洗浄した後、T−PBSで希釈したペルオキシダーゼ(HRP)標識−抗ヒトフィブリノーゲンポリクローナル抗体を分注し、室温で1時間反応させた。これをT−PBSで4回洗浄した後、TMB試薬(Kirkegaard & Perry Laboratories, Inc.社)を分注し室温で10分間反応させた。これに1mol/Lリン酸溶液を分注して反応を停止し、450nmの吸光度を測定した。同様にフィブリノーゲン、フラグメントD1についても反応性を確認し、DD/Eモノマー分画には反応するが、フィブリノーゲン、フラグメントD1には反応しない抗体を産生するハイブリドーマについて限界希釈法によるクローニングを行い、クローンの樹立を行った。この方法で3回の細胞融合を行い3匹のマウスに免疫して、合計18クローンを樹立した。
(4)モノクローナル抗体の製造
次いで、予めプリスタンを腹腔内に投与しておいたBALB/cマウスに、上記で得られたハイブリドーマを腹腔内に投与した。約2週間後に腹水を採取した。腹水を遠心分離後、上清に固形の硫酸アンモニウムを徐々に加え、混合物を氷冷下30分間撹拌した後60分間放置し、遠心分離を行った。得られた沈渣を少量のトリス塩酸緩衝液pH7.5(溶液B)に溶解した。これを、溶液Bで平衡化したQセファロースカラムに充填した。0.16mol/L NaClを含む溶液Bで抗体を溶出させ、精製した抗Dダイマー抗体を得た。
(5)抗Dダイマー抗体のELISA法によるスクリーニング
得られた精製抗体について、フィブリノーゲン関連フラグメントの反応性を、ELISA法を用いて確認し、ハイブリドーマの選択を行った。抗原はフィブリノーゲン(Fbg)、DD/Eモノマー(DD/E mono)、DD/Eポリマー(DD/E poly)、フラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、フラグメントE3を用いた。
結果を表1に示す。また、吸光度の値を示す、表1で使用した記号の定義を表2に示す。得られた18クローンの抗体がフィブリノーゲン及びフィブリノーゲン分解産物(フラグメントX、Y、D1、E3)と反応しないことを確認した。
《実施例3:ラテックス凝集法によるDダイマー測定試薬の作製と抗Dダイマー抗体の評価》
(1)抗Dダイマー抗体感作ポリスチレンラテックス粒子の調製
実施例2で精製した抗体をトリス塩酸緩衝液(pH8.0)に溶解して調製した抗体液に、ポリスチレンラテックス(JSR社)5mLを添加して室温にて60分間撹拌した。上記混合物に、ウシ血清アルブミン(BSA)を含むトリス塩酸緩衝液(pH8.0)を添加し、室温に60分間撹拌した後、上記混合物を遠心分離した。得られた沈殿物をトリス塩酸緩衝液(pH8.0)で懸濁し、抗Dダイマー抗体感作ラテックス液を調製した。
(2)抗Dダイマー抗体のラテックス凝集法によるスクリーニング
実施例2で得られた抗Dダイマー抗体に対する被検試料中のDD/Eモノマー、フラグメントD1存在の影響の確認
(2−1)標準液及びサンプルの調製
精製Dダイマーを0、2、8、32、48、60μg/mLとなるように、BSAを含むトリス塩酸緩衝液(pH8.0)にて調製し、標準液とした。
また、精製Dダイマー(DD/Eポリマー)をBSA含有トリス塩酸緩衝液(pH8.0)にて10μg/mLとなるように調製し、DD/Eポリマー濃度を一定のまま、DD/Eモノマーの濃度が0〜20μg/mL(各0、4、8、12、16、20μg/mL)となるように添加したサンプルと、フラグメントD1の濃度が0〜100μg/mL(各0、20、40、60、80、100μg/mL)となるように添加したサンプルを作製した。
(2−2)測定方法
始めに上記の標準液をそれぞれ5μLに、BSA含有トリス塩酸緩衝液(pH8.0)を160μL添加し混合して37℃で約5分間保持した後、上記抗Dダイマー抗体感作ラテックス液を80μL添加して撹拌し、約10分間経過するまでの間の吸光度変化を波長800nmにて測定し、検量線を作成した。次に、上記サンプル試料を標準溶液と同様に測定し、上記で作成した検量線での測定値を求めた。上記吸光度測定は、全自動分析機日立7170を用いて行った。
その結果の一部を以下に示す。図2に示すように、MF−17抗体はDD/Eモノマーによってラテックス凝集反応が抑制され、他の3抗体(MF−3、MF−9、MF−11)は添加濃度依存的に測定値が高くなった。また、図3に示すように、フラグメントD1の濃度増加によって上記の4抗体を含め、18種類の抗体全てでラテックス凝集反応に影響は認められなかった。
DD/Eモノマーの存在によって影響を受けた抗体は、MF−17以外にMF−13、MF−14、MF−15、MF−16、MF−18があった。これらの抗体はフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、フラグメントE3には反応せず、ラテックス凝集への影響も与えなかった。DD/EモノマーはDダイマーの一部であり、DD/Eモノマーの増加によって反応が抑制された抗体はラテックス凝集測定には適していないため、MF−17と同一の反応を示した6クローンを除き、12クローンを選択した。
(3)モノクローナル抗体の免疫グロブリンクラスおよび特異性の確認
選択された12抗体の免疫ブロブリン・クラスの同定をアイソタイピングキット(大日本製薬社)により行った。結果は表3に示す通りである。
これ以降、代表的なクローンとしてMF−3とMF−12についての結果を示す。
《実施例4:モノクローナル抗体の認識部位の同定》
(1)ウェスタンブロットによる確認
ウェスタンブロットは、NewPAGE/Western Bleeze(Invitrogen社)により行った。実験操作の概要は次のようである。
フィブリノーゲン(Fbg)、Dダイマー、及びフィブリノーゲン分解産物(FgDP)を、ジチオスレイトール存在および非存在下でSDSポリアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)およびNative−PAGEを行った。PAGE後のゲルについてウェスタンブロットを行い、抗Fbg抗体、MF−3抗体、MF−12抗体を用いて免疫染色を行った。対照とした抗Fbg抗体に対して、モノクローナル抗体MF−3、MF−12は、いずれのサンプルでもバンドが検出されなかった。
(2)ELISA法による確認
電気泳動の結果から、電気的な負荷がかかることにより、E−D結合が外れ、また、抗体が認識する部位の構造が変化していることが考えられたため、E−D結合の有無が抗体の反応に影響を与えているか確認するために、実施例2と同様にELISA法による解析を行った。
DダイマーはDD/Eを構成単位として存在し、Dドメイン同士は共有結合で強く結合しているが、DとEは立体構造を認識して電気的に結合している。そのため尿素、SDSなどによって容易にフラグメントDDとフラグメントE1及びフラグメントE2に分離することができる。この分離したフラグメントDDとフラグメントE1及びフラグメントE2は尿素を除くことで再構成され、元の分子と同じ構造になることが知られている。また、FgDPであるフラグメントE3は、フラグメントE1及びフラグメントE2と類似した構造を持つが、Dドメインとの結合サイトが無いために、E−D結合はできない。また、生体内ではDD/Eモノマーを解離させる環境にはないため、DD/E由来のフラグメントE1及びフラグメントE2がFgDPであるフラグメントD1と結合することはない。
ELISAの抗原として、下記の分子を作製した。
(1)DD/Eモノマー(Dダイマーの一部)、
(2)フラグメントDD(DD/Eモノマーを尿素処理して調製)、
(3)フラグメントD1(FgDPの一部)、
(4)フラグメントE1及びフラグメントE2(DD/Eモノマーを尿素処理して調製)、
(5)フラグメントE3(FgDPの一部)、
(6)フラグメントDD+フラグメントE1及びE2[(2)と(4)をインビトロで一定時間反応させたもの]、
(7)フラグメントDD+フラグメントE3[(2)と(5)をインビトロで一定時間反応させたもの]、
(8)フラグメントD1+フラグメントE1及びE2[(3)と(4)をインビトロで一定時間反応させたもの]、
(9)フラグメントD1+フラグメントE3[(3)と(5)をインビトロで一定時間反応させたもの]
上記のELISAの結果を図4に示す。MF−3抗体とMF−12抗体は、DD/Eモノマーを尿素処理することで解離させたフラグメントDD(2)とフラグメントE1及びフラグメントE2(4)に対しては反応が得られなかったが、フラグメントDDとフラグメントE1及びフラグメントE2を混合したもの(6)、あるいは、フラグメントD1とフラグメントE1及びフラグメントE2を混合したもの(8)と反応性が認められた。しかし、フラグメントDDとフラグメントE3の混合物(7)、フラグメントD1とフラグメントE3の混合物(9)ともに反応性は得られなかった。このことからMF−3抗体とMF−12抗体はDドメインとEドメインが結合した物質に反応性を示すことが証明された。
対照としたDD/D−1抗体(特開昭63−79900号公報)は、Dドメインに認識部位を持つため、DD/Eモノマー(1)、尿素処理によって得られたフラグメントDD(2)、フラグメントD1(3)に反応し、フラグメントE1及びフラグメントE2(4)、フラグメントE3(5)には反応しなかった。また、フラグメントDDとフラグメントE1及びフラグメントE2の混合物(6)またはフラグメントDDとフラグメントE3の混合物(7)、フラグメントD1とフラグメントE1及びフラグメントE2の混合物(8)またはフラグメントD1とフラグメントE3の混合物(9)にも反応性が認められた。フラグメントE3はフラグメントDDまたはフラグメントD1とはE−D結合していないが、Dドメインが存在するため、ELISA上のシグナルとして現れた。
また、DD/Eモノマーによってラテックス反応が抑制されたMF−16抗体の反応性をELISAで確認したところ、フラグメントDD(2)に反応し、フラグメントE1及びフラグメントE2(4)には反応しなかった。また、フラグメントD1とフラグメントE1及びフラグメントE2の混合物(8)にも反応性が認められたことから、フラグメントE1及びフラグメントE2に2分子のフラグメントD1が結合し、2つのDドメインが近接することで、抗体が反応していると考えられた。MF−16抗体以外のDD/Eモノマーによってラテックス反応が抑制された5抗体(MF−13、MF−14、MF−15、MF−17、MF−18)についてもフラグメントDD(2)との反応性が認められた。今回の結果から、フラグメントDDに反応性を有したこれら5抗体は、DD/Eモノマーによってラテックス凝集が抑制された為、単一抗体によるDダイマーラテックス試薬には適していなかった。
以上のことから、MF−3抗体とMF−12抗体はFgDP由来のフラグメントとは反応せず、フィブリン分解産物かつE−D結合しているDダイマーとのみ特異的に反応することが証明された。
また、ウェスタンブロットとELISAの結果から、抗体の認識部位は、E−D結合しているDダイマーのDドメイン及び/又はEドメインであると考えられた。
《実施例5:本発明の抗体と従来の抗体のラテックス凝集法試薬の特異性及び正確性の確認》
実施例3と同様に、MF−12抗体とDD/D−1抗体の、DD/Eポリマー中のDD/EモノマーとフラグメントD1の反応性を確認した。図5、図6に示すように、MF−12抗体はDD/Eモノマーの添加濃度依存的に測定値が高くなり、フラグメントD1によってラテックス凝集反応が抑制されなかった。一方、DD/D−1抗体はDD/Eモノマー、フラグメントD1の添加濃度依存的にラテックス凝集反応が抑制された。
《実施例6:本発明のDダイマー測定試薬の特異性及び正確性の確認》
実施例3で作製した精製Dダイマー(DD/Eポリマー)とフラグメントD1を添加したサンプルを用いて、MF−12抗体と、従来のDダイマー試薬、商品A、商品Bおよび商品Cとの比較を行った。測定方法は添付文書に従い、全自動分析機日立7170を用いて行った。MF−12抗体は、実施例3のラテックス凝集法で測定した。
結果を図7に示す。従来法のDダイマー3試薬は、サンプル中のフラグメントD1量が増加するに従ってDダイマーの測定値が低下するのに対し、MF−12抗体を用いた試薬ではフラグメントD1濃度が100μg/mLまでDダイマーの測定値に影響を与えないことが確認できた。
これらのことから、MF−12抗体を用いたDダイマー測定試薬は、従来のDダイマー試薬に対して、フィブリノーゲン分解産物であるフラグメントD1の影響を受けず、Dダイマーを正確に測定できる抗体であることが確認された。
《実施例7:本発明のDダイマー測定試薬の血漿検体における特異性の確認と検証》
実施例6で使用した本発明のDダイマー測定試薬と従来法のDダイマー測定試薬との特異性の差を確認するために、クエン酸加血漿検体を測定した。従来法のDダイマー測定試薬としては商品Aを使用した。測定方法などは実施例6と同様に行った。
検討には、クエン酸加血漿検体として調製した凍結検体を37℃で30分加温して融解した後、測定に用いた。12例中、代表的な2例の結果を示す。検体1では検体の凍結融解の回数にかかわらず、従来試薬、本発明試薬(MF−12抗体)共にDダイマー値に変動はなかった。しかし、検体2では、検体の凍結融解によって従来試薬で測定したDダイマー値が約3倍も上昇した。一方、MF−12抗体を用いた本発明のDダイマー試薬では測定値のそのような大きな変動はなかった(表4)。
血漿検体では、稀にフィブリン塊が形成されることが非特許文献2でも報告されている。検体の凍結融解によって元からあったDダイマーは変化せず、アーティファクトによって形成されたフィブリン塊が修飾を受けてDダイマーが生成され、従来法の測定値が上昇したことが考えられた。
次に、検体2の凍結融解による測定値変動の原因を調べるために、本発明の抗体(MF−12抗体)と従来の抗体(DD/D−1抗体)で検体の吸収操作を行い、吸収後の上清(S)及び抗体結合物(B)ならびに未処理血漿(P)をウェスタンブロットによって解析した。具体的には、(S)画分、(B)画分、(P)画分を非還元条件で、3〜8%のSDS−PAGEで電気泳動し、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜に転写したあと抗Fbg抗体で検出した。結果を図8に示す。S1、B1レーンは、DD/D−1抗体の結果であり、S2、B2レーンはMF−12抗体の結果である。また、左に示す矢印は、それぞれ、Fbg、安定化フィブリンのプラスミン分解産物(XDP、YD、DD、E1E2)と、フィブリノーゲン分解産物(X、Y、D1)である。
検体1では、DD/D−1抗体の結合物(B1)とMF−12抗体結合物(B2)を比較すると、B1にはフラグメントD1のバンドが検出されたこと以外に差は見られなかった。これは、DD/D−1抗体がDドメインを認識している為である。しかし、凍結融解によってDダイマー値が上昇した検体2では、フラグメントD1のバンド以外に、B1にのみフラグメントE2よりもさらに低分子のバンドが確認された(中央の星矢印)。一方、このバンドはMF−12抗体で検出されなかった。なお、このバンドは、Dドメインを認識する抗体のウェスタンブロットによって検出できなかったことからフラグメントE由来と考えられた。
フラグメントE2より低分子のE画分の存在は、フィブリノーゲンの分解で生成されるフラグメントE3が考えられるが、DD/D−1抗体はDドメインを認識する抗体なので、B1に、単独でフラグメントE3が存在することは考えにくい。さらに、実施例4で述べたとおり、フラグメントE3はDドメインとの結合能を有していないため、Dドメインと結合してDD/D−1抗体に結合することはない。
これらの結果から、凍結融解によって上昇したDダイマーはアーティファクトで生成した可能性が高く、そのDダイマーは、DD/Eが修飾を受け、通常のE−D結合をしていない、低分子のE画分を含む分子であることが示唆された。
以上から、MF−12抗体を用いた本発明のDダイマー試薬は、アーティファクトによって生成されたDダイマーの影響を受けず、生体内のDダイマー値をより正確に測定できる試薬であることが示された。
本発明の抗体は、例えば、播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断マーカーとして有用な安定化フィブリンのプラスミン分解産物(Dダイマー)の測定に利用することができる。
以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。

Claims (5)

  1. 安定化フィブリンのプラスミン分解産物であるDダイマーと特異的に反応するが、フィブリノーゲン及びそのプラスミン分解産物であるフラグメントX、フラグメントY、フラグメントD1、及びフラグメントE3、且つ、DD/Eモノマーを解離させたフラグメントDD並びにフラグメントE1及びフラグメントE2と反応しないことを特徴とする、抗Dダイマー抗体。
  2. 請求項1に記載の抗体のフラグメント。
  3. 請求項1に記載の抗体を産生するハイブリドーマ。
  4. 請求項1に記載の抗体又は請求項2に記載の抗体フラグメントを用いて生体試料中のDダイマーを免疫学的に測定する方法。
  5. 請求項1に記載の抗体又は請求項2に記載の抗体フラグメントを含む、Dダイマーの免疫学的測定試薬。
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