JPWO2011099247A1 - 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法 - Google Patents
液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2011099247A1 JPWO2011099247A1 JP2011553738A JP2011553738A JPWO2011099247A1 JP WO2011099247 A1 JPWO2011099247 A1 JP WO2011099247A1 JP 2011553738 A JP2011553738 A JP 2011553738A JP 2011553738 A JP2011553738 A JP 2011553738A JP WO2011099247 A1 JPWO2011099247 A1 JP WO2011099247A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dielectric
- plasma
- liquid
- electrode
- inner conductor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05H—PLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
- H05H1/00—Generating plasma; Handling plasma
- H05H1/24—Generating plasma
- H05H1/2406—Generating plasma using dielectric barrier discharges, i.e. with a dielectric interposed between the electrodes
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05H—PLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
- H05H1/00—Generating plasma; Handling plasma
- H05H1/24—Generating plasma
- H05H1/2406—Generating plasma using dielectric barrier discharges, i.e. with a dielectric interposed between the electrodes
- H05H1/2418—Generating plasma using dielectric barrier discharges, i.e. with a dielectric interposed between the electrodes the electrodes being embedded in the dielectric
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Plasma Technology (AREA)
Abstract
液中プラズマ用電極1は、延在する内導体2と、内導体2の外周に設けられた誘電体3と、誘電体3の外周に設けられた外導体4とを有し、内導体2の先端部2aが誘電体3に覆われているものであり、電磁波をTEMモードまたは準TEMモードで送信し、小さい電力でも液中で安定してプラズマを発生させることができ、しかも損傷がおこりにくく、内導体2の金属成分が液体中に流出しない。
Description
この発明は、液体中または超臨界流体中において、高エネルギーのプラズマを発生するためのプラズマ発生装置およびプラズマ発生方法に関するものである。
非特許文献1には、同軸電極の内導体の表面を誘電体で覆い、誘電体の表面上に気相で表面波プラズマを発生させる方法が記載されている。
一方、特許文献1〜4や非特許文献2〜4には液体中でプラズマを発生させることが記載されている。これら液中プラズマにおいては、導体の電極に高電圧を印加している。印加方法として、特許文献1では高周波を使用し、特許文献2ではマイクロ波を使用している。また、液中プラズマの発生を容易にするために、電極の形状を工夫したり、特許文献3のように超音波を照射したり、特許文献4のようにレーザーを照射する技術も提案されている。さらに、非特許文献2ではスロットアンテナを使用し、金属面とは非接触で液中プラズマを発生させている。
M.Fuener, C.Wild, P.Koidl, Numerical simulationsbof microwave plasma reactors for diamond CVD, Surface and Coatings Technology 74-75(1995)221-226
T.Ishijima, H.Hotta, and H.sugai, Multibaubble plasma and solvent decomposition in water by spot-excited microwave discharge, Applied Physics letters 91, 121501(2007)
服部吉晃、向笠忍、野村信福、豊田洋通,液中プラズマの気泡の挙動と周辺温度、Thermal Science & Engineering Vol.15 No. (2007)
Maehara T. et. al, Plasma Chem. Plasma Process. 28 (4) 467 (2008)
非特許文献1に記載された発明は、気相中でプラズマを発生する技術に関する。気体は物質密度が低く、そこでプラズマを発生させても反応速度は低いので、コーティングなどを行っても、その処理速度には限界がある。
これに対して、特許文献1〜4などに記載されているような液中に電磁波を照射してプラズマを発生する方法によると、液相では分子密度が気相に比べて極めて高いことから、液中プラズマを利用した蒸着加工では従来の気相プラズマCVD法と比べて、高い反応速度が得られる。しかし、プラズマを発生させるためには、高電力で高周波を供給する必要があった。また、これまでの液中プラズマの発生方法は、金属の電極の表面上でプラズマが発生するため、継続して使用していると金属の電極が損傷する問題があった。これは、電極の寿命の問題であるとともに、金属成分など液体に流出し、液中プラズマの応用において、不純物となるという問題も含む。
この発明は、小さい電力でも、液中で安定してプラズマを発生させることができ、しかも損傷がおこりにくい液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る液中プラズマ用電極は、延在する内導体と、内導体の外周に設けられた誘電体と、誘電体の外周に設けられた外導体とを有し、内導体の先端部が誘電体に覆われている。さらに、誘電体は、内周側の第1誘電体と、第1誘電体の外周に設けられた第2誘電体を有し、第1誘電体と第2誘電体の誘電率が異なることが好ましい。電解質や水、エタノールなど誘電率の高い液体について使用する場合には、第1誘電体の誘電率が第2誘電体の誘電率より高いことが特に好ましい。また、外導体の先端の高さが内導体先端の高さと実施的に同じであることが、さらに好ましい。
本発明に係る液中プラズマ発生装置は、上述の液中プラズマ用電極と、液中プラズマ用電極に接続された電磁波供給用電源と、液体容器とを有し、液中プラズマ用電極の液体接触部が液体容器内に挿入されており、他端部が電磁波供給用電源に接続されており、液中プラズマ用電極の液体接触部より電磁波を液体容器中に照射して、液中でプラズマを発生させるようになしたものである。
さらに、本発明に係るプラズマ発生方法は、延在する内導体と、内導体の外周に設けられた誘電体と、誘電体の外周に設けられた外部絶縁部材とを有し、内導体の先端部が誘電体に覆われているプラズマ用電極をその先端部が液体または超臨界流体に接するようにし、電磁波をTEMモードまたはTEMモードからやや外れた伝送モードである準TEMモードで供給し、プラズマ用電極の先端部より電磁波を液体または超臨界流体に照射して、液体または超臨界流体の中で発生させる。
この発明に係る液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法は、低い電力でも、液中でプラズマを発生させることができるという効果を有する。また、電極の損傷が発生せず、その金属成分が液体中に流出しない。
この発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。図1は液中プラズマ用電極の第1の例を示す概念図であり、縦断面図を模式化したものである。
プラズマ用電極1は、延在する内導体2と、内導体2の外周に設けられた誘電体3と、誘電体3の外周に設けられた外導体4とを有する。そして、内導体2の先端部2aが誘電体3に覆われている。
このプラズマ用電極1は、断面中心部に内導体2を有し、さらにその内導体2に対して同軸に外導体4が配置された同軸線の構造になっている。一端部(図1において下側)が電磁波供給源5に接続されている。そして、反対側の端部(図1において上側)が液体接触部1aとなっている。
内導体2の素材については、導電性の高い物質であれば特に限定はない。後述の通り内導体2は誘電体3に覆われる構造なので、内導体2は必ずしも固体でなくてもよい。水銀などの液体金属を閉じたチューブ状の誘電体の中に充てんして使用することもできる。誘電体3として脆性材料を使用するときには、内導体2には熱膨張率の低い素材が好ましい。内導体2は細い方が、低電力でプラズマを発生できる。電磁波がTEMモードまたは準TEMモードで送信できれば、形状は特に限定はない。
このプラズマ用電極1においては、誘電体3の表面にプラズマが発生する。ここでは、ガス温度が数千度に達する熱平衡プラズマではなく、電子温度とガス温度が一致しない非平衡プラズマを対象にしている。このプラズマはガス温度が低いグロー放電である。したがって、誘電体3の材質としては、耐熱ガラスやアルミナなどプラズマのガス温度に耐えられるものが使用される。
外導体4についても、導電性が高い材料であれば、特に素材に限定はない。また、電磁波をTEMモードまたは準TEMモードで送信できれば、形状についても特に限定はない。このプラズマ電極の同軸線路内では高い周波数の電磁波が伝達するので、表皮効果によってほぼ導体表面しか電流は流れない。そのため、外導体4は誘電体周囲を覆っていれば特に厚くする必要はなく、肉厚の薄い外導体やメッシュ状の外導体を用いて、フレキシブルな同軸線を構成して電磁波を伝送することも可能である。
このプラズマ電極1の同軸線路にTEMモードまたは準TEMモードで電磁波を伝送し、プラズマを発生させる。外導体4、誘電体3、内導体2のそれぞれの先端の位置(高さ)を実質的に同じ高さに揃えることが好ましい。
次に、プラズマ電極1の第2の例について説明する。図2は液中プラズマ用電極の第2の例を示す概念図であり、縦断面図を模式化したものである。なお、第1の例と共通な事項については、ここでは詳しい説明は省略する。
第1の例のプラズマ電極1でも誘電体表面にプラズマを発生させることはできるが、供給電力を大きくしたり、内導体2の直径を小さくすると、内導体2と誘電体3の接触面で気相プラズマが発生する場合がある。この問題を解決するために、この例のプラズマ電極1の誘電体は、複数の誘電体の層を有する。ここでは、内周側の第1誘電体3aと、第1誘電体の外周に設けられた第2誘電体3bを有し、第1誘電体3aと第2誘電体3bの誘電率が異なる。
この例のプラズマ電極1では、第1誘電体3aと第2誘電体3bの境界で電界が局所的に高まる。これによって、より低い電力でプラズマを発生させることができる。これは、媒質の誘電率の違いによって生じる作用による。図3は2.45GHzのマイクロ波を同軸型電極に伝送させた際の誘電体表面の電界を計算した数値計算である。第1誘電体3aと第2誘電体3bの境界で電界が高まることが確認された。第1誘電体の誘電率が第2誘電体の誘電率より高いことが特に好ましい。
外導体4と第2誘電体3bのそれぞれの先端の位置(高さ)を実質的に同じ高さに揃えるほうが好ましい。また、内導体2の先端を外導体4の先端の位置(高さ)を実質的に同じ高さに揃えるほうが好ましい。
次に、液中プラズマ発生装置および発生方法について説明する。図4は、液中プラズマ発生装置の例を示す概念図である。液中プラズマ発生装置10は、プラズマ用電極に加えて、電磁波供給用電源5と、液体容器11とを有する。液中プラズマ用電極1の液体接触部1aが液体容器11内に挿入されており、他端部が電磁波供給用電源5に接続されている。液体容器11には液体または超臨界流体を入れることができ、このとき、液体接触部1aがその液体または超臨界流体と接する。
液体容器11は、プラズマ発生中およびその前後で液体または超臨界流体を保持することができるものであればよい。この発明は通常の液体だけでなく、超臨界流体に適用してもよい。したがって、この発明において単に液体というときは、超臨界流体も含むものとする。この液体容器11には液中プラズマ用電極1が挿入されるが、取り付ける個数や位置、あるいは向きなどは任意に選択できる。
液体容器11の内部は大気圧でもよいが、一般的には圧力が低い方がプラズマは発生しやすい。したがって、ここでは密閉容器とし、ポンプ12、圧力調整弁13および圧力計14を設け、減圧または加圧できるようにしている。
電磁波の周波数は、使用する液体やプラズマの用途に合わせて適宜選択すればよく、3MHz〜200GHz程度の範囲で使用すればよい。高周波やマイクロ波などの交流が電極1を伝送するように回路を構成する。効率よくエネルギーを供給するためには、マッチングをとりやすいように構成することが好ましい。
図4は、マイクロ波を使用する例を示す概念図である。マイクロ波を同軸線路に伝達するための立体回路を示している。この例では、スタブチューナ15やプランジャー16によりマッチングを行い、同軸導波管変換機17でマイクロ波発生装置18から効率よくエネルギーが同軸線路に送られるように調整する。
この発明の第1の実施例について説明する。液体として純水を使用してプラズマを発生させた。液体容器11の内部の圧力は6kPaで、電磁波は2.45GHzを使用した。液中プラズマ用電極は、図2に示す例のものを使用している。内導体2は直径3mmの亜鉛である。第1の誘電体3aは耐熱ガラス(パイレックス、登録商標)であり内径3mm、外径6mmで、第2の誘電体3bはフッ化樹脂であり内径6mm、外径9mmである。そして、外導体4は真鍮である。
75Wの電力のマイクロ波でプラズマは安定して発生した。これは、750W程度でマイクロ波液中プラズマを発生させている非特許文献2と比較して10分の1程度の電力である。1時間連続してプラズマを発生させたが、電極に損傷は見られなかった。
純水中に発生したプラズマの発光スペクトルを分光器により調べた。この発光スペクトル中に、HαとHβ、OHラジカルに起因する発光が観察された。これは、水分子がプラズマ化したことによる。これより、この発明の液中プラズマ用電極は、水中の有害物質の分解などに有効であることがわかる。
また、比較例として、非特許文献4に記載の液中プラズマ用電極を使用して同様の測定を行った。この比較例でのプラズマの発光スペクトル中には、導体金属に起因する発光成分が観察された。すなわち、比較例の液中プラズマ用電極の導体金属の表面がプラズマ化して損傷することが確認された。
この発明の第2の実施例について説明する。この例では、プラズマ用電極の損傷についてさらに詳細に測定した。従来の液中プラズマ用電極ではプラズマ発生によって電極表面が損傷し、電極の材料成分が液体中に流出すると考えられる。そこで、発光分光分析法によって液体中の金属濃度を測定する。
液体として純水を使用してプラズマを発生させた。液体容器11の内部の圧力は6kPaで、電磁波は2.45GHzを使用した。液中プラズマ用電極は、図2に示す例のものを使用している。内導体2は直径3mmの亜鉛であり、先端部は円錐状である。第1の誘電体3aは外径6mmの耐熱ガラスであり、第2の誘電体3bは外径15mmのフッ化樹脂である。外導体4の材料は銅である。また、比較例として、非特許文献3に記載されている金属性の内導体がむき出しの液中プラズマ用電極を使用して同様の測定を行った。この比較例の液中プラズマ用電極では、内導体は先端が円錐状になった直径3mmの亜鉛、誘電体は外径15mmのフッ化樹脂、外導体は銅である。
図6は、プラズマ発生時間と金属濃度の関係を示すグラフである。横軸はプラズマの発生している時間を示し、縦軸は内導体の素材である亜鉛のイオンの濃度を示す。点線はこの実施例のデータであり、実線は比較例のデータである。比較例の液中プラズマ用電極では、プラズマ発生時間とともに亜鉛のイオンの濃度が上昇している。すなわち、プラズマ発生によって電極が損傷していくことが確認された。一方、実施例の液中プラズマ用電極では、時間の経過によって亜鉛のイオンの濃度は変化することなく、低い値のままである。したがって、この発明の液中プラズマ用電極を使用しても電極の材料成分が不純物として液体中に流出することはない。たとえば、後述の第3の実施例のように蒸着処理などに使用した場合、高純度の蒸着膜を形成することができる。
この発明の第3の実施例について説明する。この実施例では、第1の実施例と同様のプラズマ用電極を使用し、基板に炭素膜を蒸着させる。液体としてエタノールを使用した。図7は蒸着加工に図2の電極を使用した適用した模式図を示している。また、蒸着処理の対象である基板は、厚さ0.3mmの銅板である。ここでも比較例として非特許文献3に記載された金属性の内導体の先端部がむきだしのプラズマ用電極を使用し、同様の条件で、炭素膜蒸着を実施した。
図8は、この実施例により形成された蒸着膜を示す写真である。白く表れているのが炭素膜である。金属成分などは含まれていない。この発明のプラズマ用電極によりエタノール中でプラズマを発生させることによって、基板上に良好な炭素膜を蒸着させることができた。したがって、この発明は蒸着加工に適用できることが示された。一方、図9は、この比較例により形成された蒸着膜を示す写真である。電極中心には炭素膜がなく、かわりに電極素材である銅が蒸着していた。これらの結果から、従来のむき出しの電極を使用した場合、電極素材が基板に蒸着してしまい、純度の高い膜が蒸着できないことが確認された。
この発明の第4の実施例について説明する。この実施例では、第1の実施例と同様の構造を有するが、第1の誘電体3aとして耐熱ガラスの代わりに耐プラズマ性を有するアルミナ(セラミック)を使用したプラズマ用電極により液中プラズマを発生させた。それ以外の条件は第1の実施例と同じである。
この実施例においても、液中プラズマを発生させることができた。誘電体としてアルミナを使用することによって耐プラズマ性が向上し、より高い電力を供給することもできる。
1.液中プラズマ用電極
2.内導体
3.誘電体
4.外導体
5.電磁波供給用電源
10.液中プラズマ発生装置
11.液体容器
2.内導体
3.誘電体
4.外導体
5.電磁波供給用電源
10.液中プラズマ発生装置
11.液体容器
【0003】
た外導体とを有し、内導体の先端部が誘電体に覆われている。さらに、誘電体は、内周側の第1誘電体と、第1誘電体の外周に設けられた第2誘電体を有し、第1誘電体と第2誘電体の誘電率が異なることが好ましい。電解質や水、エタノールなど誘電率の高い液体について使用する場合には、第1誘電体の誘電率が第2誘電体の誘電率より高いことが特に好ましい。また、外導体の先端の高さが内導体先端の高さと実質的に同じであることが、さらに好ましい。
[0010]
本発明に係る液中プラズマ発生装置は、上述の液中プラズマ用電極と、液中プラズマ用電極に接続された電磁波供給用電源と、液体容器とを有し、液中プラズマ用電極の液体接触部が液体容器内に挿入されており、他端部が電磁波供給用電源に接続されており、液中プラズマ用電極の液体接触部より電磁波を液体容器中に照射して、液中でプラズマを発生させるようになしたものである。
[0011]
さらに、本発明に係るプラズマ発生方法は、延在する内導体と、内導体の外周に設けられた誘電体と、誘電体の外周に設けられた外導体とを有し、内導体の先端部が誘電体に覆われているプラズマ用電極をその先端部が液体または超臨界流体に接するようにし、電磁波をTEMモードまたはTEMモードからやや外れた伝送モードである準TEMモードで供給し、プラズマ用電極の先端部より電磁波を液体または超臨界流体に照射して、液体または超臨界流体の中で発生させる。
発明の効果
[0012]
この発明に係る液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法は、低い電力でも、液中でプラズマを発生させることができるという効果を有する。また、電極の損傷が発生せず、その金属成分が液体中に流出しない。
図面の簡単な説明
[0013]
[図1]液中プラズマ用電極の第1の例を示す概念図である。
[図2]液中プラズマ用電極の第2の例を示す概念図である。
た外導体とを有し、内導体の先端部が誘電体に覆われている。さらに、誘電体は、内周側の第1誘電体と、第1誘電体の外周に設けられた第2誘電体を有し、第1誘電体と第2誘電体の誘電率が異なることが好ましい。電解質や水、エタノールなど誘電率の高い液体について使用する場合には、第1誘電体の誘電率が第2誘電体の誘電率より高いことが特に好ましい。また、外導体の先端の高さが内導体先端の高さと実質的に同じであることが、さらに好ましい。
[0010]
本発明に係る液中プラズマ発生装置は、上述の液中プラズマ用電極と、液中プラズマ用電極に接続された電磁波供給用電源と、液体容器とを有し、液中プラズマ用電極の液体接触部が液体容器内に挿入されており、他端部が電磁波供給用電源に接続されており、液中プラズマ用電極の液体接触部より電磁波を液体容器中に照射して、液中でプラズマを発生させるようになしたものである。
[0011]
さらに、本発明に係るプラズマ発生方法は、延在する内導体と、内導体の外周に設けられた誘電体と、誘電体の外周に設けられた外導体とを有し、内導体の先端部が誘電体に覆われているプラズマ用電極をその先端部が液体または超臨界流体に接するようにし、電磁波をTEMモードまたはTEMモードからやや外れた伝送モードである準TEMモードで供給し、プラズマ用電極の先端部より電磁波を液体または超臨界流体に照射して、液体または超臨界流体の中で発生させる。
発明の効果
[0012]
この発明に係る液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法は、低い電力でも、液中でプラズマを発生させることができるという効果を有する。また、電極の損傷が発生せず、その金属成分が液体中に流出しない。
図面の簡単な説明
[0013]
[図1]液中プラズマ用電極の第1の例を示す概念図である。
[図2]液中プラズマ用電極の第2の例を示す概念図である。
Claims (7)
- 延在する内導体と、内導体の外周に設けられた誘電体と、誘電体の外周に設けられた外導体とを有し、内導体の先端部が誘電体に覆われている液中プラズマ用電極。
- 前記誘電体が内周側の第1誘電体と、第1誘電体の外周に設けられた第2誘電体を有し、第1誘電体と第2誘電体の誘電率が異なる請求項1に記載の液中プラズマ用電極。
- 第1誘電体の誘電率が第2誘電体の誘電率より高い請求項2に記載の液中プラズマ用電極。
- 外導体の先端の高さが内導体の先端の高さと実施的に同じである請求項2からから請求項3のいずれかに記載の液中プラズマ用電極。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の液中プラズマ用電極と、液中プラズマ用電極に接続された電磁波供給用電源と、液体容器とを有し、
液中プラズマ用電極の液体接触部が液体容器内に挿入されており、他端部が電磁波供給用電源に接続されており、
液中プラズマ用電極の液体接触部より電磁波を液体容器中に照射して、液中でプラズマを発生させるようになした液中プラズマ発生装置。 - 延在する内導体と、内導体の外周に設けられた誘電体と、誘電体の外周に設けられた外部絶縁部材とを有し、内導体の先端部が誘電体に覆われているプラズマ用電極をその先端部が液体または超臨界流体に接するようにし、電磁波をTEMモードまたは準TEMモードで供給し、プラズマ用電極の先端部より電磁波を液体または超臨界流体に照射して、液体または超臨界流体の中で発生させるプラズマ発生方法。
- 前記誘電体が内周側の第1誘電体と、第1誘電体の外周に設けられた第2誘電体を有し、第1誘電体と第2誘電体の誘電率が異なるプラズマ用電極を使用する請求項6に記載のプラズマ発生方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010028275 | 2010-02-10 | ||
JP2010028275 | 2010-02-10 | ||
PCT/JP2011/000536 WO2011099247A1 (ja) | 2010-02-10 | 2011-02-01 | 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2011099247A1 true JPWO2011099247A1 (ja) | 2013-06-13 |
Family
ID=44367535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011553738A Pending JPWO2011099247A1 (ja) | 2010-02-10 | 2011-02-01 | 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPWO2011099247A1 (ja) |
WO (1) | WO2011099247A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ2014290A3 (cs) * | 2014-04-29 | 2015-07-22 | Vysoké Učení Technické V Brně | Systém trysky pro generování plazmatu v kapalinách |
JP6656931B2 (ja) | 2015-01-13 | 2020-03-04 | アークレイ株式会社 | プラズマ分光分析方法およびプラズマ分光分析装置 |
US10101275B2 (en) | 2015-01-13 | 2018-10-16 | Arkray, Inc. | Plasma spectrochemical analysis method and plasma spectrochemical analyzer |
JP2016132576A (ja) * | 2015-01-15 | 2016-07-25 | 日本碍子株式会社 | 電極及び電極構造体 |
EP3273228A1 (en) | 2016-07-22 | 2018-01-24 | ARKRAY, Inc. | Plasma spectroscopic analysis method and plasma spectroscopic analyzer |
US11267729B2 (en) | 2017-05-31 | 2022-03-08 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | In-liquid plasma generation device and liquid treatment apparatus |
JP6949775B2 (ja) * | 2017-05-31 | 2021-10-13 | 株式会社Screenホールディングス | 液中プラズマ発生装置および液体処理装置 |
Citations (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001507274A (ja) * | 1995-12-21 | 2001-06-05 | テクノーション ベスローテン フェンノートシャップ | 水溶液の処理方法および処理装置 |
JP2001181844A (ja) * | 1999-12-22 | 2001-07-03 | Sekisui Chem Co Ltd | 放電プラズマ薄膜製造装置 |
JP2003133291A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-09 | Sekisui Chem Co Ltd | 放電プラズマ処理装置及びそれを用いる放電プラズマ処理方法 |
JP2004342331A (ja) * | 2003-05-12 | 2004-12-02 | Sekisui Chem Co Ltd | プラズマ放電電極及びプラズマ放電処理方法 |
WO2006059808A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法 |
JP2006249566A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Tokyo Univ Of Agriculture & Technology | 膜の製造方法 |
JP2007048497A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Ehime Univ | プラズマ発生装置、プラズマ発生方法およびダイヤモンド生成方法 |
JP2007294159A (ja) * | 2006-04-21 | 2007-11-08 | Shibaura Mechatronics Corp | マイクロ波導入器、プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置 |
JP2009241017A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Toto Ltd | 放電装置及び放電方法 |
JP2010009892A (ja) * | 2008-06-25 | 2010-01-14 | Panasonic Electric Works Co Ltd | プラズマ処理装置 |
JP2010121193A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Univ Of Tokyo | ナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法 |
JP2010177002A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Ehime Univ | 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法 |
JP2010188228A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Univ Of Tokyo | 酸性水製造方法及び酸性水製造装置 |
-
2011
- 2011-02-01 WO PCT/JP2011/000536 patent/WO2011099247A1/ja active Application Filing
- 2011-02-01 JP JP2011553738A patent/JPWO2011099247A1/ja active Pending
Patent Citations (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001507274A (ja) * | 1995-12-21 | 2001-06-05 | テクノーション ベスローテン フェンノートシャップ | 水溶液の処理方法および処理装置 |
JP2001181844A (ja) * | 1999-12-22 | 2001-07-03 | Sekisui Chem Co Ltd | 放電プラズマ薄膜製造装置 |
JP2003133291A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-09 | Sekisui Chem Co Ltd | 放電プラズマ処理装置及びそれを用いる放電プラズマ処理方法 |
JP2004342331A (ja) * | 2003-05-12 | 2004-12-02 | Sekisui Chem Co Ltd | プラズマ放電電極及びプラズマ放電処理方法 |
WO2006059808A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法 |
JP2006249566A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Tokyo Univ Of Agriculture & Technology | 膜の製造方法 |
JP2007048497A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Ehime Univ | プラズマ発生装置、プラズマ発生方法およびダイヤモンド生成方法 |
JP2007294159A (ja) * | 2006-04-21 | 2007-11-08 | Shibaura Mechatronics Corp | マイクロ波導入器、プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置 |
JP2009241017A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Toto Ltd | 放電装置及び放電方法 |
JP2010009892A (ja) * | 2008-06-25 | 2010-01-14 | Panasonic Electric Works Co Ltd | プラズマ処理装置 |
JP2010121193A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Univ Of Tokyo | ナノ粒子製造装置及びナノ粒子製造方法 |
JP2010177002A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Ehime Univ | 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法 |
JP2010188228A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Univ Of Tokyo | 酸性水製造方法及び酸性水製造装置 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN7011001320; Kunihiko Mori, Susumu Sato, Makoto Ishizashi, Osamu Ariyada: 'DEVELOPMENT OF PLASMA SOURCE IN WATER' GROBAL CONGRESS ON MICROWAVE ENERGY APPLICATIONS PROCEEDINGS GCMEA 2008, 20080805, 表紙,奥付,目次,第891-894頁 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2011099247A1 (ja) | 2011-08-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2011099247A1 (ja) | 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法 | |
Iza et al. | Low-power microwave plasma source based on a microstrip split-ring resonator | |
KR101229843B1 (ko) | 플라즈마 처리 장치 | |
JP5891341B2 (ja) | プラズマ生成装置及び方法 | |
Moravej et al. | A radio-frequency nonequilibrium atmospheric pressure plasma operating with argon and oxygen | |
TWI465157B (zh) | 用於處理多個基板之寬域射頻電漿裝置 | |
WO2006059808A1 (ja) | 液中プラズマ用電極、液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法 | |
Cvelbar et al. | Formation of functional groups on graphite during oxygen plasma treatment | |
JP2011029475A (ja) | プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 | |
JP5462368B2 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP5360966B2 (ja) | 液中プラズマ発生装置および液中プラズマ発生方法 | |
JP2009205921A (ja) | マイクロ波プラズマ処理装置およびマイクロ波プラズマ処理装置の使用方法 | |
KR102111206B1 (ko) | 플라즈마 프로브 장치 및 플라즈마 처리 장치 | |
WO2005091687A1 (ja) | マイクロプラズマジェット発生装置 | |
JP7026578B2 (ja) | プラズマプローブ装置及びプラズマ処理装置 | |
Dextre et al. | Effect of the split-ring resonator width on the microwave microplasma properties | |
WO2007105330A1 (ja) | グロープラズマ発生装置及びグロープラズマ発生方法 | |
Babij et al. | Atmospheric pressure plasma jet with high-voltage power supply based on piezoelectric transformer | |
US20090211895A1 (en) | Ozone generator | |
US20220020569A1 (en) | Plasma processing apparatus and plasma processing method | |
Farooq et al. | Nanosecond pulsed plasma discharge in oxygen–water mixture: effect of discharge parameters on pre-and post-breakdown characteristics | |
JP5009871B2 (ja) | 高電圧プラズマ発生装置 | |
WO2020116259A1 (ja) | プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 | |
TW201308423A (zh) | 電漿處理裝置 | |
WO2020116257A1 (ja) | プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150113 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150623 |