JPWO2011096233A1 - 溶射材料および溶射皮膜の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な溶射装置や溶射方法によらず、緻密で耐摩耗性、耐食性などに優れた高品位の金属酸化物皮膜を形成する技術を提供する【解決手段】非気化性の金属キレートを少なくとも1種以上含むことを特徴とする溶射材料。また、非気化性の金属キレートを少なくとも1種以上含む溶射材料を熱流体中で加熱し、前記金属キレートの有機成分を熱分解して除去し、前記熱分解された金属キレート由来の金属成分を酸化させることにより金属酸化物を生成し、前記熱流体によって搬送される前記金属酸化物を溶射対象物に衝突させて皮膜を形成することを特徴とする溶射皮膜の形成方法。【選択図】図2

Description

本発明は、金属酸化物溶射皮膜を得るための溶射材料及びそれを用いた溶射皮膜の形成方法に関し、特に、非気化性である金属キレート化合物を含む粉末を用いた溶射皮膜を形成する技術に関する。
従来、セラミックスなどの機能性材料により皮膜形成することにより、基材表面を表面改質する方法としてCVD法、PVD法、ゾルゲル法、溶射法など種々の方法が知られている。なかでも溶射法は、比較的大面積に高速且つ均質に成膜する手法として知られている。溶射法はガス式と電気式に大別され、セラミックスを厚膜形成する溶射方法としては、電気式のうち、プラズマ溶射法が多用されており、産業界における省力化・省資源化に大きく貢献している。
一般的なプラズマ溶射装置は、直流電源装置、ガス制御装置、冷水器、粉末供給装置、トーチによって構成されている。プラズマ溶射法は、熱源として従来の燃焼反応による火炎の代わりにプラズマジェットを利用したものである。プラズマ溶射法はアノードとカソード間に発生させたアーク環境にアルゴン・窒素・ヘリウムガスなどの不活性ガスである作動ガスを供給し、この作動ガスを電離若しくは乖離させることで、ノズルから5000〜10000℃の高温高速のプラズマジェットを噴射させることができる。このプラズマジェット中に平均粒径が100μm以下の所望のセラミックス粉末溶射材料を投じることで、溶射材料が、加熱、溶融、軟化、加速されて基材に衝突し、皮膜が形成される。この場合、通常セラミックスの溶射材料としては、アルミナやチタニア、ジルコニアといった金属酸化物が主であり、そのほかサーメット、金属またはプラスチックなども利用できる。
しかしながら、大気圧プラズマ溶射法はプラズマジェットのアーク温度が5000〜10000℃であるものの、材料粉末がこのプラズマジェット炎中を通過する時間が非常に短時間であるため、溶射材料が完全に溶融する前に基材に衝突する場合が多く、基材に衝突した場合に溶射材料が扁平に変形しにくい。そのため、溶射皮膜内部に気孔が存在し、緻密な皮膜が得られない。またプラズマジェットの速度を遅くしてアーク中の滞空時間を長くした場合には、溶融状態の粒子速度が遅いため基材に到達した時の運動エネルギーが小さく、同様に溶射材料が扁平に変形しにくく、気孔が残存してしまう。
これらの問題を解決させた方法の一つに、減圧プラズマ溶射法がある。同手法は大気圧よりも低いアルゴン雰囲気に調整したチャンバー内においてプラズマジェットを噴出させる技術であり、大気圧で発生させたプラズマジェットより長くプラズマ炎によって溶射材料を加熱できるとともに、溶射粒子をより高速で基材に吹き付けることが可能である。そのため、大気圧プラズマ溶射法に比べてより緻密な溶射皮膜を得ることが可能である。しかし、本方法を実行するためには、減圧装置やチャンバーを要し、基材寸法に制約が生じるため、汎用性に乏しい。また、プラズマ溶射装置は非常に高価かつ大型であり、ランニングコストも他の溶射法に比べて高いため、溶射コストや装置の設置場所の問題などの課題も多い。
溶射皮膜の気孔を減らすためのさらに別の方法として、溶射材料として通常は30〜40μm程度の粒子を用いるところ、10μm以下の微細粉末を用いることで、もともと生じる気孔サイズを小さくする試み、即ち微粉末溶射技術に関する研究も活発になされている。しかし、原料粉末の微細化に伴うコストアップや粉末供給の難易度の高さなど改善すべき点も多い。
また、これ以外の、より緻密な皮膜を得る技術として、例えば特許文献1には熱プラズマ炎中に金属アルコキシド(アルコール類の水酸基−OHのHを金属Mで置換した化合物)の加水分解生成物を加えることにより、0.1μm以下のオーダーの微粒子からなる金属アルコキシド中の金属成分の酸化物膜を溶射する方法が開示されている。
また、特許文献2には、200〜300℃で気化する有機金属化合物を加熱して気化し、酸素と混合することで、微粒子状の金属酸化物粉末を生成し、この金属酸化物粉末と金属粉末を溶射ガンの燃焼炎に投入して、緻密なサーメット状の溶射皮膜を形成することが記載されている。
特開平5−9005号公報 特開2007−169703号公報
しかしながら、特許文献1において使用されている金属アルコキシドのように加熱することにより気化する原料では、フレームの中でナノ粒子を形成してしまい(均一核生成)、溶射皮膜は非常に緻密には成り得るが成膜速度は遅いという問題がある。
また、特許文献2に記載の発明のように、加熱によって気化する有機金属原料を使用すると、複数の金属酸化物を含む溶射皮膜を形成するために複数の有機金属化合物を加熱して金属酸化物の粉末を生成する場合、有機金属化合物によって蒸気圧が異なるため、気化した有機金属から、形成する溶射皮膜において必要とする組成(金属元素と酸素元素との比率)どおりの金属酸化物を得ることは非常に困難であるという問題もある。
そこで、本発明は、特別な溶射装置や溶射方法によらず、緻密で耐摩耗性、耐食性などに優れた高品位の金属酸化物皮膜を形成する技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係る溶射材料は、非気化性の金属キレートを少なくとも1種以上含むことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る溶射皮膜の形成方法は、非気化性の金属キレートを少なくとも1種以上含む溶射材料を熱流体中で加熱し、前記金属キレートの有機成分を熱分解して除去し、前記熱分解された金属キレート由来の金属成分を酸化させることにより金属酸化物を生成し、前記熱流体によって搬送される前記金属酸化物を溶射対象物に衝突させて皮膜を形成することを特徴とする。
本発明によれば、緻密で耐摩耗性、耐食性などに優れた高品位の金属酸化物皮膜を形成することができるという効果が得られる。
本実施形態の溶射材料を溶射する溶射ガンの構成を示す断面図である。 本実施形態の溶射材料としての、イットリウムとエチレンジアミン四酢酸とから生成した金属キレートを溶射して形成した溶射皮膜の電子顕微鏡写真である。 実施例1の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例2の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例3の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例4の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例5の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例6の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例7の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例8の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例9の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。 実施例10の溶射材料を溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
(1)溶射材料について
まず、本実施形態の溶射材料について説明する。本実施形態の溶射材料は、粉末状の金属キレート(金属キレート化合物)粒子である。この本実施形態の溶射材料は、溶射する過程において、熱流体である溶射炎に導入され、溶射炎の熱により金属キレートのキレート成分(有機成分)が熱分解する。そして、熱分解後に残る金属成分が酸化されて金属酸化物が生成され、その金属酸化物が基材表面に衝突して堆積することにより、金属酸化物の皮膜を形成することができるものである。
そして、本実施形態の溶射材料としての金属キレートは、非気化性の金属キレートである。「非気化性」の金属キレートとは、文字通り、気化しない金属キレートという意味であり、本実施形態の溶射材料である非気化性の金属キレートは、加熱すると、気化する前にキレート成分が熱分解するものである。従って、本実施形態の金属キレートを熱分解温度以上に加熱した場合には、必ず気化する前に熱分解して金属が残り、その金属が酸化されて金属酸化物が生成される。
この本実施形態の金属キレートの分解温度は、その金属キレートの沸点よりも低い温度であって、概ね250〜400℃であることが好ましい。沸点より熱分解温度が高い場合、溶射炎の加熱により温度が上昇していくと、熱分解する前に気化してしまうためである。溶射材料である金属キレートが熱分解する前に気化してしまうと、溶射皮膜における金属キレート由来の金属酸化物の組成を、正確に制御することが困難となる。また、熱分解前に気化してしまうと、その後に熱分解して生成される酸化物粒子が微細になりすぎてしまい、成膜が非常に困難となる。
この本実施形態の溶射材料である金属キレートは、キレート剤と各金属化合物を夫々金属キレートを形成するのに必要なモル比で水溶媒中で反応させて澄明な金属キレート水溶液とした後、この水溶液から溶媒である水を除去することによって容易に得ることができる。
本実施形態の金属キレートの生成に用いられるキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、ジアミノプロパノール四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン二プロピオン酸、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヘキサメチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンジ(o−ヒドロキシフェニル)酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、イミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三プロピオン酸、メチルグリシン二酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、エチレンジアミン二こはく酸、1,3−ジアミノプロパン二こはく酸、グルタミン酸−N,N−二酢酸、アスパラギン酸−N,N−二酢酸、等の如き水溶性のアミノカルボン酸系キレート剤などが好ましい。また、上記したキレート剤のモノマーやオリゴマー或いはポリマーのいずれも、本実施形態の金属キレートを生成するためのキレート剤として使用可能である。また、キレート剤としては、グルコン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などのヒドロキシカルボン酸なども用いることができる。これらのキレート剤によって生成される金属キレートは、いずれも250〜400℃でキレート成分が熱分解するものである。
キレート剤としては、上記のキレート剤のうち、アミノカルボン酸系キレート剤を用いることがさらに好ましい。アミノカルボン酸系キレート剤は、あらゆる金属イオンと容易に結合して金属キレートを得ることができ、更に金属キレートを結晶として単離して高純度化することができるためである。アミノカルボン酸系キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、および、ニトリロ三酢酸などが挙げられる。
また、本実施形態の金属キレートの生成に用いられる金属としては、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどの軽金属元素、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛などの遷移金属、イットリウム、ランタン、セリウムなどの希土類金属などを用いることができる。
以上のような金属とキレート剤を用いて、上述したキレートの生成方法により金属キレートを生成し、溶射材料として利用可能な粒子状(粉末状)に形成する。この場合の粒子形状としてはなるべく丸みを帯びた形状とし、かつ粒度分布をなるべく均一にする方が好ましく、これによって粉末の安定送給性は格段に向上する。本実施形態の金属キレートの溶射粒子は、20〜150μm程度に形成することが好ましい。この範囲の溶射粒子を用いることにより、粉末供給装置から溶射ガンへ粉末を搬送するパウダーホース内での閉塞が起こりにくくなり、より均一な溶射皮膜を得ることができる。
最終的な溶射材料は、一種類の金属キレートのみで構成しても良いし、複数種類の金属キレートを機械的に混合して溶射材料としてもよい。例えば、金属キレートとして、エチレンジアミン四酢酸クロムアンモニウム塩とエチレンジアミン四酢酸アルミニウムアンモニウム塩を混合して溶射材料とした場合には、その混合溶射材料を溶射することで、クロムの酸化物とアルミニウムの酸化物とを含む溶射皮膜を形成することができる。
このように複数の溶射粒子を混合して溶射した場合でも、溶射ガンに投入した金属キレートの溶射粒子がそのまま金属酸化物に変化して皮膜を形成するため、形成される溶射皮膜における金属酸化物の組成(金属と酸素との比率)が正確に制御された所望の金属酸化物の皮膜を形成することができる。一方、従来のように、有機金属化合物を気化させて金属酸化物を生成する方法では、複数元素の金属酸化物を含む溶射皮膜を形成する場合、結果的に形成される金属酸化物の組成を制御することは非常に困難であり、金属酸化物の組成にバラツキが生じてしまう。
更に、金属キレート化合物、特にアミノカルボン酸系キレート剤から得られる金属キレートは水に可溶であり、かつ水に対して安定性を保ったまま溶液化が可能なため、二種以上の金属キレートを所望の組成で混合した水溶液が調製可能である。その水溶液から溶射材料を生成することにより高度に組成制御された多元素系金属酸化物溶射膜を組成ずれを起こさずに得ることも可能である。
(2)溶射皮膜の形成方法について
次に、上述した方法によって製造される溶射材料を用いて溶射皮膜を形成する方法について説明する。
本実施形態の溶射材料である金属キレートの粒子を用いて溶射する場合に用いられる溶射方法は、特に限定されず、様々な溶射方法・溶射装置に本実施形態の溶射材料を適用することができる。すなわち、溶射材料である金属キレートを熱流体としての溶射炎の熱エネルギーで熱分解させることができればよく、金属キレートが熱分解する温度に加熱可能であれば、溶射方法、溶射条件は特に限定されない。具体的には、ガスを燃焼させて熱流体としての溶射炎を形成するフレーム溶射法や高速ガスフレーム溶射法、放電によって熱流体としての溶射炎を形成するプラズマ溶射法、あるいは、熱流体としての高速の作動ガスによって溶射するコールドスプレー法などが挙げられるが、金属キレートを熱分解可能な熱流体(溶射炎)が形成される溶射法であればどのような方法でもよい。
本実施形態の溶射材料の溶射方法の一例として、図1に示すような溶射ガン100(例えば、Sulzer Metco社製 6P−II)を用いてフレーム溶射法により本実施形態の溶射材料を溶射することができる。溶射ガン100は、酸素−可燃性ガスを供給する酸素―可燃性ガス供給孔1と、粉末の溶射材料を搬送する溶射材料搬送ガスを供給する搬送ガス供給孔2と、溶射材料を供給する溶射材供給孔3と、ノズル4などからなる。溶射材料供給孔3から供給された溶射材料は、搬送ガスによって噴射され、円筒状になった溶射炎(フレーム)5に導入され、均一に加熱・分解されて酸化物粒子が生成される。そして、溶射炎5によって加速された酸化物粒子が被溶射基材10上に衝突して堆積し、溶射皮膜12が形成される。
このフレーム溶射法のフレームの最高到達温度は、アセチレン炎の場合約3200℃であり、本実施形態の溶射材料である金属キレートを分解させるのに十分な温度(400℃以上)である。また、その他の溶射方法のフレームの温度は、高速ガスフレーム溶射(灯油)で約2700℃、プラズマ溶射で約10000℃といわれており、いずれの溶射方法でも金属キレートを分解させることができる。従って、本実施形態の溶射材料は、従来の一般的な溶射方法・溶射条件で、容易に溶射材料の金属キレートを分解温度まで加熱し、分解させ、金属酸化物に変化させて、金属酸化物の溶射皮膜を形成することができる。
(3)溶射皮膜について
以上説明した本実施形態の溶射材料を用いた溶射方法によって形成される溶射皮膜について説明する。
本実施形態の溶射材料は、上述したように溶射プロセスにおいて、溶射炎によって加熱されて分解し、概ね10μm以下の微細な金属酸化物粒子となる。この微細な金属酸化物粒子が基材と衝突して溶射皮膜が形成されるため、非常に緻密な皮膜を形成することが可能となる。図2には、本実施形態の溶射材料として、イットリウムとエチレンジアミン四酢酸との金属キレートを溶射して形成した、イットリア(Y2O3)溶射皮膜断面の電子顕微鏡写真を示す。この写真から、溶射皮膜を形成するY2O3の粒子の粒径が、最大で数μm程度であることがわかる。通常の溶射粒子の粒径は、30〜40μmであるため、本実施形態による溶射皮膜が非常に微細な粒子によって形成された緻密な皮膜であることがわかる。
以上説明した本実施形態の溶射材料及び溶射材料を用いた溶射皮膜の形成方法によれば、溶射の過程で加熱された溶射粒子が気化することなく分解し、非常に粒径の小さい金属酸化物粒子となった状態で基材に衝突して堆積し皮膜を形成するため、緻密な金属酸化物の皮膜を形成することができる。また、上述のように、本実施形態の溶射材料である金属キレートは、400℃以下で分解するため、プラズマ溶射法等に比べて非常に低い温度で溶射しても、緻密な膜を形成することができる。また、熱分解前の溶射材料の粒径は20〜150μmであり、一般的な溶射粒子と同等の大きさであるため、緻密な膜を形成する目的で溶射材料自体を微細化した場合のように、溶射粒子の安定した供給が困難となるといった問題も生じない。
したがって、本実施形態の溶射材料によれば、緻密な皮膜形成のために、従来のような高コストの大気圧・減圧プラズマ溶射機を用いたり、微細な溶射粒子を用いる必要がないため、従来に比べて低コストで緻密な金属酸化物の溶射皮膜を形成することができる。
また、本実施形態の溶射材料によれば、複数種類の金属酸化物による溶射皮膜を形成する場合にも、溶射前の溶射材料の金属の組成と溶射皮膜における金属酸化物の組成との間でズレが生じることが無く、目的とする組成の金属酸化物溶射皮膜を形成することができる。
また、本実施形態の溶射材料によれば、溶射材料である金属キレートを熱によって分解させることができれば金属酸化物被膜の形成が可能なため、熱分解する温度に溶射材料を加熱することができれば、どのような溶射方法・溶射装置であっても利用することができる。具体的には、例示したフレーム溶射や、高速ガスフレーム溶射、アーク溶射、プラズマ溶射、コールドスプレーなど、金属キレートの分解温度より高い温度の熱流体によって溶射材料を溶射する溶射方法であれば、どのような溶射方法でもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
(1)溶射材料の生成
本発明に係る溶射材料の実施例として、表1に示す実施例1〜6を作製した。実施例1、2、4、7および8の金属キレートについては、エチレンジアミン四酢酸と各金属の酸化物を夫々等モル量をアンモニアを含む水溶媒中で反応させた後、この水溶液から晶析させることにより作製した。また実施例3、5および6の金属キレートについては、各金属の塩化物を用いた以外は前記製法と同様の方法により作製した。実施例9および10はニトリロ三酢酸と酸化マグネシウムを用いた以外は前記方法と同様の方法により作製した。
(2)溶射皮膜の形成
そして、上記各実施例の溶射材料を、下記表2(実施例1〜7、9)および表3(実施例8、10)に示す条件でフレーム溶射法により溶射し、基材に溶射皮膜を形成した。表2では溶射炎としてアセチレンを使用し、表3では溶射炎として水素を使用した。なお、実施例1〜9の溶射粉末の供給量は、実施例1:2.9g/分、実施例2:1.3g/分、実施例3:0.3g/分、実施例4:0.5g/分、実施例5:3.0g/分、実施例6:0.3g/分、実施例7:10g/分、実施例8:10g/分、実施例9:7.0g/分、実施例10:7.0g/分とした。

(3)溶射皮膜の解析
実施例1〜10を上述の条件で溶射して得られた溶射皮膜についてX線回折を行って構造解析を行った結果について、図3〜図12に基づいて説明する。図3は実施例1、図4は実施例2、図5は実施例3、図6は実施例4、図7は実施例5、図8は実施例6、図9は実施例7、図10は実施例8、図11は実施例9、図12は実施例10をそれぞれ溶射して形成された溶射皮膜のX線回折チャートを示す。
図3〜12に示すように、得られた溶射皮膜は、実施例1:酸化イットリウム、実施例2:酸化マグネシウム、実施例3:酸化クロム、実施例4:酸化亜鉛、実施例5:酸化アルミニウム、実施例6:酸化チタン(ルチル)、実施例7:酸化イットリウム、実施例8:酸化イットリウム、実施例9:酸化マグネシウム、実施例10:酸化マグネシウムであることが確認され、各溶射材料に含有される金属由来の金属酸化物皮膜を形成することができた。
本発明を特定の態様により詳細に説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱しないかぎり、様々な変更および改質がなされ得ることは、当業者には自明であろう。
以上に詳述したように、本発明によれば、特別な溶射装置や溶射方法によらず、緻密で耐摩耗性、耐食性などに優れた高品位の金属酸化物皮膜を形成する技術を提供することができる。
1 酸素―可燃ガス供給孔
2 搬送ガス供給孔
3 溶射材料供給孔
4 ノズル
5 溶射炎
10 被溶射基材
12 溶射皮膜
100 溶射ガン

Claims (6)

  1. 非気化性の金属キレートを少なくとも1種以上含むことを特徴とする溶射材料。
  2. 前記金属キレートは、アミノカルボン酸系キレート剤と、金属イオンと、から生成される金属キレートであることを特徴とする請求項1に記載の溶射材料。
  3. 非気化性の金属キレートを少なくとも1種以上含む溶射材料を熱流体中で加熱し、
    前記金属キレートの有機成分を熱分解して除去し、
    前記熱分解された金属キレート由来の金属成分を酸化させることにより金属酸化物を生成し、
    前記熱流体によって搬送される前記金属酸化物を溶射対象物に衝突させて皮膜を形成することを特徴とする溶射皮膜の形成方法。
  4. 前記熱流体は、放電又は燃焼により生じるガス炎であって、前記金属キレートの有機成分を前記ガス炎の熱エネルギーによって熱分解して除去することを特徴とする請求項3に記載の溶射皮膜の形成方法。
  5. 前記金属キレートは、アミノカルボン酸系キレート剤と、金属イオンと、から生成される金属キレートであることを特徴とする請求項3又は4に記載の溶射皮膜の形成方法。
  6. 前記アミノカルボン酸系キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、および、ニトリロ三酢酸のうちの少なくともいずれか一つであることを特徴とする請求項5に記載の溶射皮膜の形成方法。

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