JPWO2011061928A1 - 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法 - Google Patents

光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011061928A1
JPWO2011061928A1 JP2011541810A JP2011541810A JPWO2011061928A1 JP WO2011061928 A1 JPWO2011061928 A1 JP WO2011061928A1 JP 2011541810 A JP2011541810 A JP 2011541810A JP 2011541810 A JP2011541810 A JP 2011541810A JP WO2011061928 A1 JPWO2011061928 A1 JP WO2011061928A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
pattern
optical system
image
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011541810A
Other languages
English (en)
Inventor
潤一 小杉
潤一 小杉
茂 蛭川
茂 蛭川
近藤 尚人
尚人 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Publication of JPWO2011061928A1 publication Critical patent/JPWO2011061928A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/027Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34
    • H01L21/0271Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34 comprising organic layers
    • H01L21/0273Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34 comprising organic layers characterised by the treatment of photoresist layers
    • H01L21/0274Photolithographic processes
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70591Testing optical components
    • G03F7/706Aberration measurement
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L22/00Testing or measuring during manufacture or treatment; Reliability measurements, i.e. testing of parts without further processing to modify the parts as such; Structural arrangements therefor
    • H01L22/10Measuring as part of the manufacturing process
    • H01L22/12Measuring as part of the manufacturing process for structural parameters, e.g. thickness, line width, refractive index, temperature, warp, bond strength, defects, optical inspection, electrical measurement of structural dimensions, metallurgic measurement of diffusions
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L22/00Testing or measuring during manufacture or treatment; Reliability measurements, i.e. testing of parts without further processing to modify the parts as such; Structural arrangements therefor
    • H01L22/20Sequence of activities consisting of a plurality of measurements, corrections, marking or sorting steps
    • H01L22/24Optical enhancement of defects or not directly visible states, e.g. selective electrolytic deposition, bubbles in liquids, light emission, colour change

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

テスト用レチクルに形成された計測用パターンの像を、投影光学系を介してテスト用ウエハ上に、その位置を投影光学系の光軸方向に段階的に変更しつつ転写する。転写された計測用パターンの像(MP”n)を検出して、計測方向に関するパターンの像の広がりに対応する量を求める。ここで、計測用パターンの像(MP”n)に含まれる4つの像(LS”Vn,LS”Hn,LS”Rn,LS”Ln)をそれぞれ領域(DVj,DHj,DRj,DLj)において検出する、すなわち非計測方向についての両端部を除く残部を検出し、検出された残部の面積を対応する量として求める。求められた面積に基づいて投影光学系の光学特性を求める。求められた面積は非計測方向に対して感度を持たないため、投影光学系の計測方向に対する光学特性を正確に求めることが可能となる。

Description

本発明は、光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法に係り、更に詳しくは、所定の面上にパターン像を生成する光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法、該光学特性計測方法によって計測された光学特性を考慮して露光を行う露光方法、及び該露光方法を利用するデバイスの製造方法に関する。
半導体素子(集積回路)等は年々高集積化しており、これに伴い半導体素子等の製造装置であるステッパなどの投影露光装置には、一層の高解像力が要求されるようになってきた。また、被露光物体上に既に形成されているパターンに対する次層以後のパターンの重ね合わせ精度を向上させることも重要である。この前提として、投影光学系の光学特性(結像特性を含む)を正確に計測、評価し、その評価結果に基づいて投影光学系の光学特性を向上させる(調整による場合を含む)ことが必要になる。
投影光学系の光学特性、例えば非点収差を求めるには、像面内の評価点(計測点)において、互いに直交する2つの計測方向のそれぞれに対する最良フォーカス位置(ベストフォーカス位置)を正確に計測できることが前提となる。
投影光学系の最良フォーカス位置の計測方法の一例として、例えば特許文献1に開示される方法が知られている。この方法では、所定のパターン(例えば、密集線パターン(ラインアンドスペースパターン)等)がテストパターンとして形成されたレチクルを用いて露光を行い、投影光学系の光軸方向に関する複数の位置でテストパターンをテスト用ウエハに転写する。そのテスト用ウエハを現像して得られるレジスト像(転写されたパターンの像)を、例えば、露光装置が備える結像式アライメントセンサ等で撮像し、その撮像データから得られるテストパターンの画像のコントラスト値(例えば画素の輝度値の分散など)と投影光学系の光軸方向に関するウエハの位置との関係に基づいて、最良フォーカス位置を求める。このため、この方法は、コントラスト・フォーカス法とも呼ばれている。
しかるに、最近になって、現在の露光装置が備える投影光学系の非点収差を、コントラスト・フォーカス法を用いて、要求されるレベルで正確に求めることは困難であることが判明した。これは、近年のパターンの微細化により、デバイス製造プロセスにおける露光条件では、テスト用ウエハに転写される密集線パターンが分解せず、その画像のコントラスト値の計測方向(密集線の配列方向)に対する感度が鈍化するのに加え、計測方向に直交する非計測方向のパターン像の長さがデフォーカスと共に短くなって、その非計測方向に対する感度が発生することが、要因であるものと考えられる。
米国特許出願公開第2004/0179190号明細書
本発明の第1の態様によれば、第1面上に配置されたパターンの像を第2面上に生成する光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法であって、前記光学系の光軸方向に関して、前記光学系の光軸方向に関して、前記光学系の前記第2面側に配置された物体の位置を変更しながら、所定方向を計測方向とする計測用パターンを、前記光学系を介して前記物体上に順次転写し、前記計測用パターンの像を含む区画領域を前記物体上に複数生成することと;前記物体上の複数の区画領域のうち所定数の区画領域を撮像し、撮像された前記所定数の区画領域のそれぞれに生成された前記計測用パターンの像のうち、前記計測方向に交差する非計測方向の両端部を除いた少なくとも一部の像に関する撮像データを抽出することと;
前記抽出された撮像データを用いて、前記所定数の区画領域のそれぞれについて各画素の輝度値に関連する前記計測方向の評価量を算出するとともに、算出された前記複数の区画領域のそれぞれについての前記評価量に基づいて前記光学系の光学特性を求めることと;を含む第1の光学特性計測方法が、提供される。
これによれば、光学系の光軸方向に関して、光学系の第2面側に配置された物体の位置を変更しながら、所定方向を計測方向とする計測用パターンを、前記光学系を介して前記物体上に順次転写し、前記計測用パターンの像を含む区画領域を前記物体上に複数生成する。そして、物体上の複数の区画領域のうち所定数の区画領域を撮像し、撮像された所定数の区画領域のそれぞれに生成された計測用パターンの像のうち、計測方向に交差する非計測方向の両端部を除いた少なくとも一部の像に関する撮像データを抽出する。従って、この抽出された撮像データは、デフォーカスなどによる検出時における非計測方向に対する感度を殆ど持たない。
そして、前記抽出された撮像データを用いて、前記所定数の区画領域のそれぞれについて各画素の輝度値に関連する計測方向の評価量を算出し、算出された複数の区画領域のそれぞれについての評価量に基づいて光学系の光学特性を求める。従って、光学系の光学特性を精度良く求めることが可能となる。
本発明の第2の態様によれば、第1面上に配置されたパターンの像を第2面上に生成する光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法であって、前記光学系の光軸方向に関して、前記光学系の前記第2面側に配置された物体の位置を変更しながら、所定方向を計測方向とする計測用パターンを、前記光学系を介して前記物体上の複数の領域に順次転写して前記計測用パターンの像をそれぞれ生成することと;前記複数の領域のそれぞれに対して、生成される前記計測用パターンの像の前記非計測方向の両端部を取り除くためのトリム露光を行うことと;前記非計測方向の両端部が取り除かれた前記計測用パターンの像をそれぞれ含む物体上の複数の区画領域のうち所定数の区画領域を撮像することと;
前記撮像により得られた撮像データを処理して、撮像された前記所定数の区画領域のそれぞれについて各画素の輝度値に関連する前記計測方向の評価量を算出するとともに、算出された前記所定数の区画領域のそれぞれについての前記評価量に基づいて前記光学系の光学特性を求めることと;を含む第2の光学特性計測方法が、提供される。
これによれば、トリム露光によって、非計測方向の両端部が取り除かれた計測用パターンの像をそれぞれ含む物体上の複数の区画領域のうち所定数の区画領域を撮像する。このため、この撮像により得られる撮像データは、デフォーカスなどによる検出時における非計測方向に対する感度を殆ど持たない。
そして、その撮像データを処理して、撮像された前記所定数の区画領域のそれぞれについて各画素の輝度値に関連する計測方向の評価量を算出し、算出された前記所定数の区画領域のそれぞれについての前記評価量に基づいて光学系の光学特性を求める。従って、光学系の光学特性を精度良く求めることが可能となる。
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1及び第2の光学特性計測方法のいずれかを用いて光学系の光学特性を計測することと;該光学特性の計測結果を考慮して、前記光学系の光学特性及び前記光学系の光軸方向における前記物体の位置の少なくとも一方を調整し、前記所定の面上に前記光学系を介して所定のパターン像を生成することで物体を露光することと;を含む露光方法が、提供される。
これによれば、上述の光学特性計測方法を用いて光学系の光学特性が高精度に計測され、その光学特性の計測結果を考慮して光学系の露光エリア内に高精度なパターン像が生成される。
本発明の第4の態様によれば、本発明の露光方法により物体を露光することと;露光された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法が、提供される。
一実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 投影光学系の光学特性の計測に用いられるレチクルの一例を示す図である。 計測用のパターンMPnの構成の一例を示す図である。 一実施形態に係る光学特性の計測方法を説明するためのフローチャートである。 区画領域の配列を説明するための図である。 ウエハWT上に評価点対応領域DB1〜DB5が形成された状態を示す図である。 図7(A)は、ウエハWTを現像後にウエハWT上に形成された評価点対応領域DB1のレジスト像の一例を示す図、図7(B)は、評価点対応領域DBn内の区画領域DAに形成されるレジスト像を拡大して示す図である。 図4のステップ426(光学特性の算出処理)の詳細を示すフローチャートである。 図9(A)は、レジスト像の計測方向に関する撮像データの一例を示す図、図9(B)は、非計測方向に関する撮像データの一例を示す図である。 最良フォーカス位置の求め方を説明するための図である。 変形例を説明するための図であって、ウエハWT上の複数のショット領域に計測用のパターンの転写像が形成された状態を示す図である。 実施例1で用いられる開口絞り板を示す図である。 実施例1で用いられる4通りのマークを示す図である。 実施例1の比較例で用いられる4通りのマークを示す図である。 比較例におけるベストフォーカス計算値の露光量依存性を示す図である。 実施例1におけるベストフォーカス計算値の露光量依存性を示す図である。 実施例2で用いられるマークを示す図である。 図18(A)は、実施例2で行われる二重露光について説明するための図、図18(B)は、その二重露光の結果得られる計測マークを示す図である。 実施例2の結果として得られた空間像計算によるベストフォーカス計算値の露光量依存性を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。
図1には、一実施形態に係る光学特性計測方法及び露光方法を実施するのに好適な露光装置100の概略的な構成が示されている。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))である。
露光装置100は、照明系IOP、レチクルRを保持するレチクルステージRST、レチクルRに形成されたパターンの像を感光剤(フォトレジスト)が塗布されたウエハW上に投影する投影ユニットPU、ウエハWを保持して2次元平面(XY平面内)を移動するウエハステージWST、該ウエハステージWSTを駆動する駆動系22、及びこれらの制御系等を備えている。制御系は装置全体を統括制御するマイクロコンピュータ(あるいはワークステーション)などから成る主制御装置28を中心として構成されている。
照明系IOPは、例えばArFエキシマレーザ(出力波長193nm)(又はKrFエキシマレーザ(出力波長248nm)など)から成る光源、該光源に送光光学系を介して接続された照明系ハウジング及び該照明系ハウジング内部の照明光学系を含む。照明光学系は、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、ビームスプリッタ、リレーレンズ、可変NDフィルタ、レチクルブラインド等(いずれも不図示)を含む。この照明光学系は、光源から出力されたレーザビームを整形し、この整形されたレーザビーム(以下、照明光ともいう)ILにより、レチクルR上でX軸方向(図1における紙面直交方向)に細長く伸びるスリット状の照明領域をほぼ均一な照度で照明する。
レチクルステージRSTは、照明系IOPの図1における下方に配置されている。このレチクルステージRST上にレチクルRが載置され、不図示のバキュームチャック等を介して吸着保持されている。レチクルステージRSTは、不図示のレチクルステージ駆動系によって、水平面(XY平面)内で微小駆動可能であるとともに、走査方向(ここでは図1の紙面内左右方向であるY軸方向とする)に所定ストローク範囲で走査されるようになっている。このレチクルステージRSTの位置は、移動鏡(又は鏡面加工した端面)12を介してレーザ干渉計14によって計測され、このレーザ干渉計14の計測値が主制御装置28に供給されている。
前記投影ユニットPUは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、鏡筒40と、該鏡筒40内に所定の位置関係で保持された複数の光学素子から成る投影光学系PLとを含む。投影光学系PLとしては、ここでは両側テレセントリックな縮小系であって、Z軸方向の共通の光軸AXpを有する複数枚のレンズエレメント(図示省略)から成る屈折光学系が用いられている。レンズエレメントのうちの特定の複数枚は、主制御装置28からの指令に基づいて、不図示の結像特性補正コントローラによって制御され、これによって投影光学系PLの光学特性(結像特性を含む)、例えば倍率、ディストーション、コマ収差、及び像面湾曲などが調整されるようになっている。
投影光学系PLの投影倍率は、一例として1/4とされている。このため、前述の如く照明光ILによりレチクルRが均一な照度で照明されると、その照明領域内のレチクルRのパターンが投影光学系PLにより縮小されて、フォトレジストが塗布されたウエハW上に投影され、ウエハW上の被露光領域(ショット領域)の一部にパターンの縮小像が形成される。このとき、投影光学系PLはその視野内の一部(即ち、露光エリアであって、投影光学系PLに関して照明領域と共役な矩形領域)にその縮小像を形成する。なお、前述の結像特性補正コントローラは、投影光学系PLの光学特性、即ちウエハW上でのパターン像の結像状態を調整するために、投影光学系PLの少なくとも1つの光学素子(レンズエレメントなど)を移動するものとしたが、その代わりに、あるいはそれと組み合わせて、例えば光源の制御による照明光ILの特性(例えば中心波長、スペクトル幅など)の変更と、投影光学系PLの光軸AXpに平行なZ軸方向(及びXY平面に対する傾斜方向)に関するウエハWの駆動との少なくとも一方を行うものとしても良い。
前記ウエハステージWSTは、リニアモータなどを含む駆動系22によって駆動され、XY平面内を移動するXYステージ20と、該XYステージ20上に搭載されたウエハテーブル18とを備えている。このウエハテーブル18上にウエハホルダ(不図示)を介してウエハWが真空吸着等によって保持されている。ウエハテーブル18は、ウエハWを保持するウエハホルダをZ軸方向及びXY平面に対する傾斜方向に微小駆動するもので、Z・チルトステージとも称される。このウエハテーブル18の上面には、移動鏡(又は鏡面加工した反射面)24が設けられており、この移動鏡24にレーザ干渉計26からのレーザビーム(測長ビーム)が照射され、その移動鏡24からの反射光に基づいてウエハテーブル18のXY平面内の位置情報及び回転情報(ヨーイング(Z軸回りの回転であるθz回転)、ピッチング(X軸回りの回転であるθx回転)、及びローリング(Y軸回りの回転であるθy回転)を含む)が計測される。
レーザ干渉計26の計測値は主制御装置28に供給され、主制御装置28はこのレーザ干渉計26の計測値に基づいて、駆動系22を介してウエハステージWSTのXYステージ20を制御することで、ウエハテーブル18のXY平面内の位置(θz回転を含む)を制御する。
また、ウエハW表面のZ軸方向の位置及び傾斜量は、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示される送光系50a及び受光系50bを有する斜入射方式の多点焦点位置検出系から成るフォーカスセンサAFSによって計測される。このフォーカスセンサAFSの計測値も主制御装置28に供給されている。
また、ウエハテーブル18上には、その表面がウエハWの表面と同じ高さになるような基準板FPが固定されている。この基準板FPの表面には、後述するレチクルアライメント系によって一対のレチクルアライメントマークとともに検出される少なくも一対の第1基準マーク、及び次に述べるアライメント系ASのいわゆるベースライン計測に用いられる第2基準マーク(第1及び第2基準マークは不図示)などが形成されている。
本実施形態では、前記投影ユニットPUの鏡筒40の側面に、ウエハWに形成されたアライメントマークを検出するアライメント系ASが設けられている。このアライメント系ASとしては、一例としてハロゲンランプ等のブロードバンド(広帯域)光でマークを照明し、このマーク画像を画像処理することによってマーク位置を計測する画像処理方式の結像式アライメントセンサの一種であるFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。このアライメント系ASの解像限界は、投影光学系PLの解像限界より大きい(解像度が低い)。
アライメント系ASの検出信号DSは、アライメント制御装置16に供給され、該アライメント制御装置16は、その検出信号DSをA/D変換し、このデジタル化された波形信号を演算処理してマーク位置を検出する。この結果は、アライメント制御装置16から主制御装置28に供給される。
さらに、本実施形態の露光装置100では、図示は省略されているが、レチクルRの上方に、例えば米国特許第5,646,413号明細書等に開示される、露光波長の光を用いたTTR(Through The Reticle)アライメント系から成る一対のレチクルアライメント系が設けられ、該レチクルアライメント系の検出信号は、アライメント制御装置16を介して主制御装置28に供給される。
次に、露光装置100において投影光学系の光学特性の計測に用いられるレチクルの一例について説明する。
図2には、投影光学系の光学特性の計測に用いられるレチクルRTの一例が示されている。この図2は、レチクルRTをパターン面側(図1における下面側)から見た平面図である。この図2に示されるように、レチクルRTは、矩形(正確には正方形)のガラス基板42から成り、そのパターン面には不図示の遮光帯によって規定されるほぼ長方形のパターン領域PAが形成されている。本例(図2の例)では、クロム等の遮光部材によってそのパターン領域PAのほぼ全面が遮光部となっている。パターン領域PAの中心(ここではレチクルRTの中心(レチクルセンタ)に一致)、及びレチクルセンタを中心とし、かつX軸方向を長手方向とする仮想の矩形領域IAR’内部の4隅の部分の合計5箇所に、所定幅、例えば27μmで、所定長さ、例えば108μmのX軸方向に細長い開口パターン(透過領域)AP1〜AP5が形成され、開口パターンAP1〜AP5の内部に計測用のパターンMP1〜MP5がそれぞれ形成されている。上記矩形領域IAR’は、前述の照明領域にほぼ一致する大きさ及び形状となっている。なお、本例(図2の例)ではパターン領域PAのほぼ全面を遮光部としたが、上記矩形領域IAR’はX軸方向の両端が前述の遮光帯で規定されるので、例えばY軸方向の両端にそれぞれ所定幅(例えば遮光帯と同じ幅)の遮光部を設けるだけでも良い。
計測用のパターンMPn(n=1〜5)のそれぞれは、図3に拡大して示されるような4種類のラインアンドスペースパターン(以下、「L/Sパターン」とも表記する)LSVn、LSHn、LSRn、LSLnを含む。L/SパターンLSVn、LSHn、LSRn、LSLnのそれぞれは、所定の線幅、例えば0.8μmで、所定の長さ、例えば24μm程度の8本のラインパターンが所定のピッチ、例えば1.6μmでそれぞれの周期方向に配列されたマルチバーパターンによって構成されている。この場合、L/SパターンLSVn、LSHn、LSRn、LSLnそれぞれの周期方向は、X軸方向、Y軸方向、Y軸に対して−45°を成す方向、Y軸に対して+45°を成す方向となっている。なお、各周期方向は、各L/Sパターンの計測方向に対応する。また、本実施形態では、L/Sパターンの非計測方向の幅(個々のラインパターンの長さ(24μm))は、計測方向の幅(ラインパターンの配列幅(12μm))よりも長く(ここでは2倍の長さに)定められている。
本実施形態では、図3に示される開口パターンAPnを四等分した実線と点線で囲まれる正方形領域(27μm×27μm)に、その正方形領域と中心を同じくする、L/SパターンLSVn、LSHn、LSRn、LSLnがそれぞれ配置されている。なお、点線で示される正方形領域同士の境界は実際には存在しない。
また、前述のレチクルセンタを通るパターン領域PAのX軸方向の両側には、一対のレチクルアライメントマークRM1,RM2が形成されている(図2参照)。
次に、本実施形態の露光装置100における投影光学系PLの光学特性の計測方法について、主制御装置28内のCPUの処理アルゴリズムを簡略化して示す図4のフローチャートに沿って、かつ適宜他の図面を用いて説明する。
先ず、図4のステップ402において、不図示のレチクルローダを介してレチクルステージRST上にレチクルRTをロードするとともに、不図示のウエハローダを介してウエハテーブル18上にウエハWT(図6参照)をロードする。
次のステップ404において、レチクルRTの投影光学系PLに対する位置合わせなどの所定の準備作業を行う。具体的には、前述のレチクルアライメント系(不図示)によって、基準板FP上の前述の一対の第1基準マーク(不図示)と、レチクルRTの一対のレチクルアライメントマークRM1、RM2とが検出されるように、それぞれレーザ干渉計14、26の計測値に基づいてレチクルステージRSTとウエハステージWST(XYステージ20)とを移動する。そして、前述のレチクルアライメント系の検出結果に基づいてレチクルステージRSTのXY平面内の位置(回転を含む)を調整する。これにより、前述の照明領域内にレチクルRTの矩形領域IAR’が設定され、その全面が照明光ILで照射されることとなる。また、本実施形態では投影光学系PLを介してその視野(特に露光エリア)内で計測用のパターンMPnの投影像(パターン像)が生成される位置が、投影光学系PLの露光エリア内でその光学特性(例えばフォーカス位置)を計測すべき評価点となる。本実施形態では、前述した露光エリアの中心及び4隅の合計5つの評価点が設定されている。なお、評価点は、実際には、さらに多く、例えば9×9=81点程度設けられることがあるが、ここでは、図示及び説明の便宜上から、上記5点としている。ただし、評価点の数はいくつでも良く、1つでも良い。
このようにして、所定の準備作業が終了すると、次のステップ406に移行して、露光エネルギ量の目標値を最適値に設定する。この露光エネルギ量の最適値は、予め実験又はシミュレーションなどにより求められており、一例としてデバイス製造用のレチクル上の最小線幅のL/Sパターンを解像できるエネルギ量の60〜70%程度のエネルギ量が最適値とされる。
次のステップ408では、第1カウンタのカウント値iを初期化する(i←1)。本実施形態では、カウント値iは、ウエハWTのフォーカス位置の目標値Ziの設定とともに、後述するステップ410における露光対象の区画領域DAiの設定にも用いられる(図5参照)。本実施形態では、例えば投影光学系PLに関する既知の最良フォーカス位置(設計値など)を中心として、ウエハWTのフォーカス位置をZ1からΔZ刻みでZM(一例としてM=15)まで変化させる(Zi=Z1〜Z15)。
従って、本実施形態では、投影光学系PLの光軸方向(Z軸方向)に関するウエハWTの位置(フォーカス位置)を変更しながら、計測用のパターンMPn(n=1〜5)をウエハWT上に順次転写するための、M回(本例ではM=15)の露光が行われることになる。本実施形態では投影光学系PLによる開口パターンAPnのウエハWT上の投影領域を計測パターン領域と呼び、その計測パターン領域内に計測用のパターンMPnの投影像が生成され、各露光によってウエハWT上に開口パターンAPnが転写されて、計測用のパターンMPnの転写像を含む区画領域が形成される。このため、投影光学系PLの露光エリア(前述の照明領域に対応)内の各評価点に対応するウエハWT上の領域(以下「評価点対応領域」という)DB1〜DB5(図6参照)には、1×M個の計測用のパターンMPnが転写されることとなる。
ここで、説明は前後するが、便宜上、後述する露光によって、計測用のパターンMPnが転写されるウエハWT上の各評価点対応領域DBnについて、図5を用いて説明する。この図5に示されるように、本実施形態では、M行1列(例えば、15行1列)のマトリックス状に配置されたM×1=M(例えば15×1=15)個の仮想の区画領域DAi(i=1〜M(例えばM=15))に計測用のパターンMPnがそれぞれ転写され、これら計測用のパターンMPnがそれぞれ転写されたM個(例えば15個)の区画領域DAiから成る評価点対応領域DBnがウエハWT上に形成される。なお、仮想の区画領域DAiは、図5に示されるように、−Y方向が行方向(iの増加方向)となるように配列されている。また、以下の説明において用いられる添え字i及びMは、上述と同じ意味を有するものとする。
図4に戻り、次のステップ410では、フォーカスセンサAFSからの計測値をモニタしながら、ウエハテーブル18を、Z軸方向(及び傾斜方向)に駆動してウエハWTをZ軸方向の目標位置Zi(ここでは、Z1)に移動するとともに、XY平面内で移動して、ウエハWT上の各評価点対応領域DBn(n=1,2、……5)内の仮想の区画領域DAi(ここではDA1(図7(A)参照))を露光して、その仮想の区画領域DAi(ここではDA1)に計測用のパターンMPnの像をそれぞれ転写する。このとき、ウエハWT上の一点における露光エネルギ量(積算露光量)が設定された目標値となるように、露光量制御を行う。
これにより、図6に示されるように、ウエハWT上の各評価点対応領域DBnの区画領域DA1にそれぞれ計測用のパターンMPnを含む開口パターンAPnの像が転写される。
図4に戻り、上記ステップ410の露光が終了すると、ステップ416に進み、ウエハWTのフォーカス位置の目標値がZM以上であるか(カウント値i≧Mか)否かを判断することにより、所定のZ範囲での露光が終了したか否かを判断する。ここでは、最初の目標値Z1での露光が終了しただけなので、ステップ418に移行し、カウント値iを1インクリメント(i←i+1)した後、ステップ410に戻る。このステップ410において、ウエハテーブル18を、Z軸方向(及び傾斜方向)に駆動してウエハWTをZ軸方向の目標位置Z2に移動するとともに、XY平面内で移動して、ウエハWT上の各評価点対応領域DBn(n=1,2、……5)内の仮想の区画領域DA2を露光して、その仮想の区画領域DA2に計測用のパターンMPnを含む開口パターンAPnをそれぞれ転写する。このとき、露光開始に先立って、XYステージ20は所定のステップピッチSP(図5参照)だけXY平面内で所定方向(この場合+Y方向)に移動される。ここで、本実施形態では、上記のステップピッチSPが、各開口パターンAPnのウエハWT上の投影像(前述の計測パターン領域に対応)のY軸方向寸法とほぼ一致する約6.75μmに設定されている。なお、ステップピッチSPは、約6.75μmに限らないが、隣接する区画領域にそれぞれ転写される計測用のパターンMPnの像が重ならず、かつ6.75μm、すなわち各開口パターンAPnのウエハWT上の投影像(前述の計測パターン領域に対応)のY軸方向寸法以下であることが望ましい。
この場合、ステップピッチSPが開口パターンAPnのウエハWT上の投影像のY軸方向寸法以下となっているので、各評価点対応領域DBnの区画領域DA1と区画領域DA2との境界部分に開口パターンAPnの像の一部によって形成される枠線あるいは未露光領域が存在しない。
以後、ステップ416における判断が肯定されるまで、すなわちそのとき設定されているウエハWTのフォーカス位置の目標値がZMであると判断されるまで、ステップ416→418→410のループの処理(判断を含む)を繰り返す。これにより、ウエハWT上の各評価点対応領域DBnの区画領域DAi(i=3〜M)に計測用のパターンMPnを含む開口パターンAPnがそれぞれ転写される。但し、この場合も、隣接する区画領域間の境界には、前述と同様の理由により枠線あるいは未露光領域が存在しない。
一方、各評価点対応領域DBnの区画領域DAM(本例ではDA15)に対する露光が終了し、上記ステップ416における判断が肯定されると、ステップ420に移行する。ステップ416における判断が肯定された段階では、ウエハWT上の各評価点対応領域DBnには、図6に示されるように、それぞれ露光条件(本例ではフォーカス位置)が異なるM個(本例ではM=15)の計測用のパターンMPnの転写像(潜像)が形成される。なお、実際には、上述のようにして、ウエハWT上に計測用のパターンMPnの転写像(潜像)が形成されたM(本例では15)個の区画領域が形成された段階で、各評価点対応領域DBnが形成されるのであるが、上記の説明では、説明を分かり易くするために、評価点対応領域DBnが予めウエハWT上にあるかのような説明方法を採用したものである。
図4に戻り、ステップ420では、不図示のウエハアンローダを介してウエハWTをウエハテーブル18上からアンロードするとともに、不図示のウエハ搬送系を用いてウエハWTを露光装置100にインラインにて接続されている不図示のコータ・デベロッパに搬送する。
上記のコータ・デベロッパに対するウエハWTの搬送後に、ステップ422に進んでウエハWTの現像が終了するのを待つ。このステップ422における待ち時間の間に、コータ・デベロッパによってウエハWTの現像が行われる。この現像の終了により、ウエハWT上には、図6に示されるような評価点対応領域DBn(n=1〜5)のレジスト像が形成され、このレジスト像が形成されたウエハWTが投影光学系PLの光学特性を計測するための試料となる。図7(A)には、ウエハWT上に形成された評価点対応領域DB1のレジスト像の一例が示されている。
この図7(A)では、評価点対応領域DB1は、M(=15)個の区画領域DAi(i=1〜15)によって構成され、隣接する区画領域相互間に仕切りの枠のレジスト像が存在するかのように図示されているが、これは個々の区画領域を分かり易くするためにこのようにしたものである。しかし、実際には、隣接する区画領域相互間に仕切りの枠のレジスト像は存在しない。このように枠を無くすことにより、前述のアライメント系ASなどによる評価点対応領域DBの画像取り込みに際して、枠による干渉に起因してパターン部のコントラスト低下が生じるのを防止できる。このため、本実施形態では、前述のステップピッチSPを、各開口パターンAPnのウエハWT上の投影像のY軸寸法以下となるように設定したのである。なお、図7(A)中で各区画領域内に点線で示される、L/SパターンLSVn、LSHn、LSRn、LSLnの像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Ln(図7(B)参照)が形成された領域(以下、適宜「計測マーク領域」と呼ぶ)同士の境界も実際には存在しない。
上記ステップ422の待ち状態で、不図示のコータ・デベロッパの制御系からの通知によりウエハWTの現像が終了したことを確認すると、ステップ424に移行し、不図示のウエハローダに指示を出して、前述のステップ402と同様にしてウエハWTをウエハテーブル18上に再度ロードした後、ステップ426の投影光学系の光学特性を算出するサブルーチン(以下、「光学特性計測ルーチン」とも呼ぶ)に移行する。
この光学特性計測ルーチンでは、まず、図8のステップ502において、検出対象の評価点対応領域の番号を示す第2カウンタのカウント値nを参照して、ウエハWT上の評価点対応領域DBnのレジスト像がアライメント系ASで検出可能となる位置にウエハWTを移動する。この移動、すなわち位置決めは、レーザ干渉計26の計測値をモニタしつつ、駆動系22を介してXYステージ20を制御することにより行う。ここで、カウント値nは、n=1に初期化されているものとする。従って、ここでは、図7(A)に示される、ウエハWT上の評価点対応領域DB1のレジスト像がアライメント系ASで検出可能となる位置にウエハWTが位置決めされる。以下の光学特性計測ルーチンの説明では、評価点対応領域DBnのレジスト像を、適宜「評価点対応領域DBn」と略記するものとする。
次のステップ504では、ウエハWT上の評価点対応領域DBn(ここでは、DB1)のレジスト像を、アライメント系ASを用いて撮像し、その撮像データを取り込む。アライメント系ASは、レジスト像を自身の有する撮像素子(CCD等)のピクセル単位に分割し、ピクセル毎に対応するレジスト像の濃淡を、例えば8ビットのデジタルデータ(ピクセルデータ)として主制御装置28に供給する。すなわち、前記撮像データは、複数のピクセルデータで構成されている。この場合、レジスト像の濃度が高くなる(黒に近くなる)につれてピクセルデータの値は大きくなるものとする。なお、本実施形態では評価点対応領域DBnのサイズが101.25μm(Y軸方向)×27μm(X軸方向)であり、その全体がアライメント系ASの検出領域内に設定されるので、評価点対応領域毎にM個の区画領域DAiを同時に(一括して)撮像可能となっている。
次のステップ506では、アライメント系ASからの評価点対応領域DBn(ここでは、DB1)に形成されたレジスト像の撮像データを整理し、撮像データファイルを作成する。
次のステップ508では、その撮像データを画像処理して評価点対応領域DBn(ここでは、DB1)の外縁を検出する。この外縁の検出は、一例として、次のようにして行うことができる。
すなわち、撮像により得られた撮像データに基づき、評価点対応領域DBnの輪郭から成る外枠を構成する直線部を検出対象とし、所定大きさの窓領域をその検出対象の直線部にほぼ直交する方向に走査し、該走査中に窓領域内のピクセルデータに基づいて検出対象の直線部の位置を検出する。この場合、外枠の部分のピクセルデータは、その他の部分のピクセルデータと明らかにピクセル値(画素値)が異なるので、例えば窓領域の走査方向の位置が1画素ずつ変化するのに応じた窓領域内のピクセルデータの変化に基づき、検出対象の直線部(外枠の一部)の位置が確実に検出される。この場合において、走査方向は、前記外枠の内側から外側に向かう方向であることが望ましい。最初に前述の窓領域内のピクセルデータに対応するピクセル値のピークが求められたとき、その位置が外枠の位置に確実に一致するので、外枠検出をより確実に行うことができるからである。
このような直線部の検出を、評価点対応領域DBnの輪郭から成る外枠を構成する4辺についてそれぞれ行う。この外枠の検出については、例えば米国特許出願公開第2004/0179190号明細書などに詳細に開示されている。
次のステップ510では、上で検出した評価点対応領域DBnの外縁、すなわち長方形の枠線の内部を、Y軸方向に関してM等分(例えば15等分)することで、区画領域DA1〜DAM(DA15)を求める。すなわち、外縁を基準として、各区画領域(の位置情報)を求める。
次のステップ512では、各区画領域DAi(i=1〜M)についての計測マーク領域毎に検出領域を設定する。具体的には、主制御装置28は、区画領域DA内に形成されたレジスト像に含まれる4つの像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Ln(それぞれパターンMPn内のL/SパターンLSVn、LSHn、LSRn、LSLnに対応)のそれぞれに対して、検出領域DVi,DHi,DRi,DLiを定める(図7(B)参照)。
区画領域DA内に形成されたL/SパターンLSVnの像(レジスト像)LS”Vnを例として、検出領域DViの決定について説明する。レジスト像LS”Vnに対応するパターンMPn内のL/SパターンLSVnは、図3に示されるように、8本のラインパターンが計測方向(X軸方向)に配列されたマルチバーパターンである。しかし、実際のデバイス製造プロセスにおける露光条件では、図7(B)に示される2次元データ及び図9(A)に示されるX軸方向に関する1次元データからわかるように、ウエハWTに転写されたL/SパターンLSVnの像LS”Vnからは8本のラインパターンを分解して検出することができない。本実施形態では、主制御装置28は、従来法における画像のコントラスト値に代えて、レジスト像LS”Vnの計測方向についての広がりを求める。
ここで、検出感度等の観点より、計測方向についての広がりに対応する量としてレジスト像LS”Vnの面積を求めることは好適である。しかし、図7(B)に示される2次元データ及び図9(B)に示されるY軸方向(非計測方向)に関する1次元データからわかるように、実際のデバイス製造プロセスにおける露光条件では、延伸方向(Y軸方向)についてのL/SパターンLSVnのパターン分布に対してレジスト像LS”Vnの検出信号の分布がなだらかになり、その広がりが露光条件(フォーカス位置等)に依存して変化する。従って、実際の露光条件では、レジスト像LS”Vnの面積は計測方向についての広がりに対応しない。
そこで、本実施形態では、図7(B)に示されるように、レジスト像LS”Vnに対して検出領域DViが定められる。すなわち、検出領域DViは、図9(A)に示されるように計測方向(X軸方向)に関してL/SパターンLSVnの分布より十分広く、図9(B)に示されるように非計測方向(Y軸方向)に関してL/SパターンLSVnの分布より十分狭く、定められる。これにより、露光条件によってレジスト像LS”Vnの検出信号の非計測方向(Y軸方向)に関する分布が全体として変化しても、検出領域DV内ではその分布は変わらない。従って、検出領域DVi内のレジスト像LS”Vnの面積は、実質的に計測方向についての広がりに対応するので、検出領域DVi内のレジスト像LS”Vn面積を、計測方向についての広がりに対応する量として採用することができる。
パターンMPn中のL/SパターンLSHn、LSRn、LSLnに対応するその他のレジスト像LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnに対しても、同様の指針に従って、図7(B)に示されるように検出領域DHi,DRi,DLiが定められる。
次のステップ513では、各区画領域DA(i=1〜M)内の4つのレジスト像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnのそれぞれに対し、それぞれ検出領域DVi,DHi,DRi,DLi内での面積を算出する。レジスト像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnの面積Cniは、例えばCni=Σkθ(xk−xth)より求められる。ここで、xkは検出領域内のk番目の画素についての検出信号(輝度)、xthは閾値(閾輝度)、θ(x)はステップ関数である。すなわち、面積Cniは、検出領域内の画素のうちの閾輝度xthを越える輝度xkの画素の数に等しい。なお、閾輝度xthは、求められる計測精度、検出感度等に従って適切に定められる。求められたレジスト像の面積Cniは、4つのレジスト像の種類(V,H,R,L)、及び区画領域DA(i)毎に、記憶装置(不図示)に記録される。
次のステップ514では、記憶装置(不図示)に記録された4つのレジスト像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnの検出面積Cniを用いて、評価点対応領域DBn(n番目の評価点)における、それぞれの計測方向についての最良フォーカス位置を求める。ここで、主制御装置28は、レジスト像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnのそれぞれについて、図10に示されるように、検出面積Cniをフォーカス位置Ziに対してプロットする。さらに、主制御装置28は、プロット点を、適当な試行関数を用いて最小自乗近似する。図10中には、得られた近似曲線(フォーカス曲線と呼ぶ)が、フォーカス中心(Z=0)での近似値を用いて規格化して(相対信号として)、表されている。なお、図10には、異なるドーズ量(露光量)について得られたフォーカス曲線が、二点鎖線にて併せて示されている。
図10より明らかなように、フォーカス曲線の形はドーズ量Pに強く依存する。例えば、小さいドーズ量に対し、フォーカス曲線(例えば曲線c)は緩やかな曲線を描く。このようなフォーカス曲線は、フォーカス位置に対する感度が弱いため、最良フォーカス位置を求めるには適当でない。また、大きなドーズ量に対し、フォーカス曲線(例えば曲線cは鋭いピーク曲線を描く。ただし、サテライトピークが現れている。従って、このようなフォーカス曲線も、最良フォーカス位置を求めるには適当でない。これらに対し、中程度のドーズ量に対し、フォーカス曲線(例えば曲線c)は理想的な山形の曲線を描く。なお、発明者らは、計算機シミュレーションより、デバイス製造プロセスにおけるドーズ量の50〜70%のドーズ量に対して、理想的な形のフォーカス曲線が得られることを確認した。
主制御装置28は、フォーカス曲線cを用いて、そのピーク中心より、最良フォーカス位置Zbestを求める。ここで、ピーク中心は、例えば、フォーカス曲線と所定のスライスレベルとの交点に対応する2つのフォーカス位置の中心と定義される。
主制御装置28は、上の最良フォーカス位置Zbestの算出を、4つのレジスト像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnの全てについて行う。これにより、4つの計測方向のそれぞれについての最良フォーカス位置Zbestが求められる。そして、主制御装置28は、4つの計測方向のそれぞれについての最良フォーカス位置Zbestの平均を、評価点対応領域DBn(n番目の評価点)における最良フォーカス位置として算出する。
次のステップ516では、前述のカウント値nを参照して、全ての評価点対応領域DB1〜DB5について処理が終了したか否かを判断する。ここでは、評価点対応領域DB1についての処理が終了しただけであるため、このステップ516における判断は否定され、ステップ518に進んでカウント値nを1インクリメント(n←n+1)した後、ステップ502に戻り、評価点対応領域DB2がアライメント系ASで検出可能となる位置に、ウエハWTを位置決めする。
そして、上述したステップ504〜514までの処理(判断を含む)を再度行い、上述した評価点対応領域DB1の場合と同様にして、評価点対応領域DB2について最良フォーカス位置を求める。
そして、評価点対応領域DB2について最良フォーカス位置の算出が終了すると、ステップ516で全ての評価点対応領域DB1〜DB5について処理が終了したか否かを再度判断するが、ここでの判断は否定される。以後、ステップ516における判断が肯定されるまで、上記ステップ502〜518の処理(判断を含む)が繰り返される。これにより、他の評価点対応領域DB3〜DB5について、前述した評価点対応領域DB1の場合と同様にして、それぞれ最良フォーカス位置が求められることとなる。
このようにして、ウエハWT上の全ての評価点対応領域DB1〜DB5について最良フォーカス位置の算出、すなわち投影光学系PLの露光エリア内で5つの計測用のパターンMP1〜MP5の投影位置となる前述した各評価点での最良フォーカス位置の算出がなされると、ステップ516での判断が肯定される。ここで光学特性計測ルーチンを終了しても構わないが、本実施形態ではステップ520に移行して、上で求めた最良フォーカス位置データに基づいて他の光学特性を算出する。
例えば、このステップ520では、一例として、評価点対応領域DB1〜DB5における最良フォーカス位置のデータに基づいて、投影光学系PLの像面湾曲を算出する。また、前述した露光エリア内の各評価点での焦点深度などを求めても良い。
ここで、本実施形態では、説明の簡略化のため、各評価点対応領域(各評価点に対応する位置)において4つの計測方向のそれぞれについての最良フォーカス位置Zbestの平均に基づいて、評価点対応領域DB(n番目の評価点)における最良フォーカス位置を求めるものとしたが、これに限らず、周期方向が直交する1組のL/Sパターンでそれぞれ得られた最良フォーカス位置から各評価点における非点収差を求めることとしても良い。さらに、投影光学系PLの露光エリア内の各評価点について、上述のようにして算出された非点収差に基づいて、例えば最小二乗法による近似処理を行うことにより非点収差面内均一性を求めるとともに、非点収差面内均一性と像面湾曲とから総合焦点差を求めることも可能である。
そして、上述のようにして求められた投影光学系PLの光学特性データは、図示しない記憶装置に保存されるとともに、不図示の表示装置の画面上に表示される。これにより、図8のステップ520の処理、すなわち図4のステップ426の処理を終了し、一連の光学特性の計測処理を終了する。
次に、デバイス製造の場合における、本実施形態の露光装置100による露光動作を説明する。
前提として、上述のようにして決定された最良フォーカス位置の情報、あるいはこれに加えて非点収差(及び像面湾曲)の情報が、不図示の入出力装置を介して主制御装置28に入力されているものとする。
例えば、非点収差(及び像面湾曲)の情報が入力されている場合には、主制御装置28は、露光に先立って、この光学特性データに基づいて、図示しない結像特性補正コントローラに指示し、例えば投影光学系PLの少なくとも1つの光学素子(本実施形態では、レンズエレメント)の位置(他の光学素子との間隔を含む)あるいは傾斜などを変更することにより、その非点収差(及び像面湾曲)が補正されるように投影光学系PLの結像特性を可能な範囲で補正する。ここで、位置あるいは傾斜などを変更する光学素子は、レンズエレメントに限らず、光学系の構成によっては、例えば凹面鏡などの反射光学素子、あるいは投影光学系PLの収差(ディストーション、球面収差など)、特にその非回転対称成分を補正する収差補正板などでも良い。また、投影光学系PLの結像特性の補正方法として、例えば照明光ILの中心波長を僅かにシフトさせる方法、又は投影光学系PLの一部で屈折率を変化させる方法などを単独、あるいは光学素子の移動との組み合わせで採用しても良い。
そして、主制御装置28によって、不図示のレチクルローダを用いて転写対象となる所定の回路パターン(デバイスパターン)が形成されたレチクルRがレチクルステージRST上にロードされ、同様に、不図示のウエハローダを用いてウエハWがウエハテーブル18上にロードされる。
次に、主制御装置28により、不図示のレチクルアライメント系、ウエハテーブル18上の基準板FP、アライメント系AS等を用いて、レチクルアライメント及びアライメント系ASのベースライン計測などの準備作業が所定の手順で行われ、これに続いて例えばEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)方式などのウエハアライメントが行われる。ここで、レチクルアライメント、アライメント系ALGのベースライン計測については、例えば米国特許第5,646,413号明細書などに開示されており、これに続くEGAについては、例えば米国特許第4,780,617号明細書などに開示されている。なお、レチクルアライメント系に代えて、ウエハステージWST上に設けられた不図示の空間像計測器を用いてレチクルアライメントを行っても良い。
上記のウエハアライメントが終了すると、主制御装置28により、露光装置100の各部が制御され、ウエハW上のショット領域の走査露光とショット間のステッピング動作とが繰り返し行われ、ウエハW上の露光対象ショット領域の全てにレチクルRのパターンが順次転写される。
上記の走査露光中に、主制御装置28は、フォーカスセンサAFSによって検出されたウエハWのZ軸方向の位置情報に基づき、前述した光学特性補正後の投影光学系PLの露光エリア内でその焦点深度の範囲内にウエハW(ショット領域)の表面が設定されるように、駆動系22を介してウエハテーブル18をZ軸方向及び傾斜方向に駆動し、ウエハWのフォーカス・レベリング制御を行う。本実施形態では、ウエハWの露光動作に先立って、前述した各評価点における最良フォーカス位置に基づいて投影光学系PLの像面が算出されており、この算出結果に基づいて、フォーカスセンサAFSの光学的なキャリブレーション(例えば、受光系50b内に配置される平行平面板の傾斜角度の調整など)が行われている。これに限らず、例えば先に算出した像面とフォーカスセンサAFSの検出基準との偏差に応じたオフセットを考慮して、フォーカス動作(及びレベリング動作)を行うようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態に係る光学特性計測方法によると、投影光学系PLの光軸方向に関して、投影光学系PLの像面側に配置されたテスト用ウエハWTの位置を変更しながら、レチクルRTに形成された計測用パターンMPnを、投影光学系PLを介してウエハWT上に順次転写し、計測用パターンMPnの像を含む区画領域をテスト用ウエハWT上に複数生成する。そして、テスト用ウエハWT上の複数の区画領域のうち所定数の区画領域を撮像し、撮像された所定数の区画領域のそれぞれに生成された計測用パターンMPn(内のL/SパターンLSVn、LSHn、LSRn、LSLn)の像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnの撮像データを抽出して、各区画領域について各画素の輝度値に関連する計測方向の評価量として、対応する計測方向に関する各L/Sパターンの像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnの広がりに対応する量を求め、求めた広がりに対応する量に基づいて投影光学系PLの光学特性を求める。これにより、投影光学系PLの光学特性を精度良く求めることが可能となる。
また、本実施形態に係る光学特性計測方法によると、テスト用ウエハWT上に転写された計測用パターンMPnの像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnのそれぞれに対し、対応する非計測方向についての両端部を除いた少なくとも一部を検出し、検出された像(像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnの少なくとも一部)の面積を計測方向に関する広がりに対応する量として求める。これにより、広がりに対応する量から求められる投影光学系PLの光学特性は非計測方向に対して感度を持たないため、計測方向に対する光学特性を正確に求めることが可能となる。また、かかる取り扱いを容易にするため、計測方向に配列された非計測方向に伸びる複数のマルチバーパターンを計測用パターンとして用いている。
また、本実施形態に係る光学特性計測方法によると、検出された一部のパターンの像LS”Vn、LS”Hn、LS”Rn、LS”Lnの面積を計測方向に関する広がりに対応する量として求めるので、SEMなどと比べて分解能の低い顕微鏡、例えば露光装置100のアライメント系AS等の計測装置でも計測することが可能になる。これにより、SEMを用いる場合のような厳密なフォーカス合わせが不要となり、計測時間の短縮が可能である。例えば、上述のように各評価点対応領域DBnを同時に撮像せず、区画領域DAi毎に撮像する場合であっても、1点当たりの計測時間の短縮が可能である。また、パターン像の種類(ラインアンドスペース(孤立線、密集線)、コンタクトホール、サイズ及び配列方向など)を問わず、しかも計測用のパターンMPnの投影像(パターン像)の生成時の照明条件を問わず、計測が可能になる。
また、本実施形態では、上述の計測方向に関する広がりに対応する量を検出するので、レチクルRTのパターン領域PA内に計測用のパターンMPn以外のパターン(例えば、比較用の基準パターン、位置決め用マークパターン等)を配置する必要がない。また、従来の寸法を計測する方法(CD/フォーカス法、SMPフォーカス計測法など)に比べて、計測用のパターンを小さくすることができる。このため、評価点の数を増加させることができるとともに、評価点間の間隔を狭くすることが可能となる。結果的に、光学特性の計測精度及び計測結果の再現性を向上させることができる。
また、露光装置100によると、前述の光学特性計測方法により精度良く計測された投影光学系PLの光学特性を考慮して最適な転写が行えるように、投影光学系PLを介してウエハW上に投影されるパターン像の結像状態の調整に関連する動作、例えば投影光学系PLの光学素子の移動などによる結像特性の調整、あるいはフォーカスセンサAFSのキャリブレーションなどが行われた後、投影光学系PLを介してレチクルRに形成されたパターンがウエハW上に転写される。
従って、本実施形態に係る露光方法によると、上述の光学特性計測方法を用いて投影光学系PLの光学特性が高精度に計測され、その光学特性の計測結果を考慮して投影光学系PLの露光エリア内に高精度なパターン像が生成され、高精度な露光(パターン転写)が実現される。
なお、上記実施形態の計測用のパターンMPnの各L/Sパターンを構成する線幅0.8μm(ウエハ上換算値で線幅0.2μm)のラインを、さらに分割したパターン、例えばラインをさらに5分割した3本ライン&2本スペースで構成したパターンを、計測用のパターンとして採用しても良い。このパターンの場合、各ライン及び各スペースの幅はウエハ上で40nmとなる。このようなパターンを使用すると、フォーカス変化に対する「前述のパターンの面積の変化」が大きくなり、高感度でベストフォーカス位置を検出できるので、より好ましい。この場合、L/Sパターンの各ラインパターンを構成する複数本のラインの線幅(又はピッチ)はウエハ上換算値で、前述のアライメント系AS等の計測装置(光学系)の解像限界よりも小さく設定されている。なお、このような解像限界よりも小さいL/Sパターンなどを含む微細密集線では、露光量を減らしてパターン倒れを防ぐことが望ましい。ここで、パターン倒れは、パターン寸法に対するフォトレジスト膜厚の比であるアスペクト比が3以上になると発生しやすいと言われている。
また、上記実施形態では、レチクルRT上の計測用のパターンMPnとして開口パターンAPn内に配置された4種類のL/Sパターン(マルチバーパターン)を用いる場合について説明したが、これに限らず、計測用のパターンとしては、その数又は種類が1つのパターンのみを含むものであっても良いし、L/Sパターンの代わりに、あるいはそれと組み合わせて、孤立線などを用いても良い。
また、上記実施形態では評価点対応領域毎にその全体を同時に撮像するものとしたが、例えば1つの評価点対応領域を複数に分けてそれぞれ撮像するようにしても良い。このとき、例えば評価点対応領域の全体をアライメント系ASの検出領域内に設定し、評価点対応領域の複数の部分を異なるタイミングで撮像しても良いし、あるいは評価点対応領域の複数の部分を順次アライメント系ASの検出領域内に設定してその撮像を行うようにしても良い。さらに、1つの評価点対応領域DBnを構成する複数の区画領域は互いに隣接して形成するものとしたが、例えばその一部(少なくとも1つの区画領域)を、前述したアライメント系ASの検出領域の大きさに対応する距離以上離して形成しても良い。また、上記実施形態では評価点対応領域毎に複数の区画領域が一列に配列されるものとしたが、その配列方向(Y軸方向)と直交する方向(X軸方向)に関する位置を、その複数の区画領域で部分的に異ならせても良いし、例えば配列方向(Y軸方向)に関して評価点対応領域の長さがアライメント系ASの検出領域のサイズを越えるときなどは、各評価点対応領域で区画領域を複数列(2次元的)に配置しても良い。即ち、評価点対応領域毎にその全体を同時に撮像可能とするように、アライメント系ASの検出領域の大きさに応じて複数の区画領域の配置(レイアウト)を決定しても良い。このとき、配列方向と直交する方向(X軸方向)に関して隣接する区画領域の境界部分にも前述の枠線あるいは未露光部分が存在しないように、X軸方向のステップピッチを決定することが望ましい。なお、上記実施形態では静止露光によって計測用のパターンMPnをウエハWT上に転写するものとしたが、静止露光の代わりに走査露光を用いても良く、この場合にはダイナミックな光学特性を求めることができる。また、本実施形態の露光装置100を液浸型としても良く、投影光学系及び液体を介して計測用のパターンMPnの像をウエハ上に転写することで、その液体も含めた投影光学系の光学特性を計測することができる。
なお、上記実施形態では、計測マークの像の検出領域内の面積(前述の画素数)を検出することで、この検出結果に基づいて、投影光学系のベストフォーカス位置等を求める場合について説明した。しかし、これに限らず、例えば米国特許出願公開第2008/0208499号明細書などに開示されるように、上記面積の代わりに、計測マーク領域毎(又は各区画領域DAi)のコントラスト値を検出し、この検出結果に基づいて、投影光学系のベストフォーカス位置等を求める場合にも、上記実施形態は好適に適用できる。この場合にも、周期方向が直交する1組のL/Sパターンでそれぞれ得られた最良フォーカス位置から各評価点における非点収差を、より確実に求めることが可能になる。この場合、計測マーク領域毎(又は各区画領域DAi)のコントラスト値として、計測マーク領域毎(又は各区画領域DAi)の各画素の輝度値の分散、又は標準偏差、あるいは各計測マーク領域(又は各区画領域)における各画素の輝度値の所定の基準値に対する偏差を含むその他の統計量を用いることができる。この他、例えば、上記偏差を含まない、各計測マーク領域(又は各区画領域)における各画素の輝度値に関する情報、例えば計測マーク領域(又は区画領域)のうち、計測用のパターン像を含む所定面積(所定画素数)の領域内での各画素の輝度の総和値、あるいは平均値などの、各画素の輝度に関する何らかの統計量などを、コントラスト情報として採用しても良い。要は、各計測マーク領域(又は各区画領域)で、コントラスト情報の算出に使用する、撮像エリアの面積(画素数など)を、一定にする場合には、各画素の輝度値に関する如何なる統計量を用いても良い。また、例えばその撮像エリアの面積を、計測用のパターン像を包含し、かつ計測マーク領域(又は区画領域)の面積と同程度以下に設定する場合、計測用のパターンの転写時におけるウエハWTのステップピッチSPは、各開口パターンAPnのウエハWT上の投影像(前述の計測パターン領域に対応)のY軸方向寸法より大きくしても良い。
また、上記実施形態において、ウエハ上の各区画領域に形成された像を全て撮像するものとしたが、全て撮像する必要はない。例えば、区画領域を1つ置きに撮像しても良い。
なお、上記実施形態において、例えば、撮像の対象は、露光の際にレジストに形成された潜像であっても良く、上記像が形成されたウエハを現像し、さらにそのウエハをエッチング処理して得られる像(エッチング像)などであっても良い。また、ウエハなどの物体上における像が形成される感光層は、フォトレジストに限らず、光(エネルギ)の照射によって像(潜像及び顕像)が形成されるものであれば良く、例えば、光記録層、光磁気記録層などであっても良い。
《変形例》
この変形例の露光装置は、上記実施形態の露光装置と同様に構成されている。従って、投影光学系の光学特性の計測は、基本的には、前述の実施形態と同様の手順に従って行われる。但し、本変形例では、図4のステップ410において2番目以降の区画領域DAiを走査露光するためにウエハWTを移動する際のステップピッチSPが約6.75μmではなく、ステップ・アンド・スキャン方式で露光を行い、ウエハW上の複数のショット領域にそれぞれデバイスパターンを形成する際のステッピング距離、すなわちショット領域のX軸方向サイズ、例えば25mmとなる点が異なる。従って、ウエハWT上には、図11に示されるショット領域SA4〜SA18のような計測用のパターンMP1〜MP5がそれぞれ形成された15個のショット領域(レジスト像)が形成されることとなる。また、この場合、前述のステップ502〜516の処理に代えて、ショット領域SA4〜SA18のそれぞれについて、計測用のパターンMP1〜MPnの像が形成された領域の撮像データの取り込み、撮像データファイルの作成、各領域の計測マーク領域毎の検出領域の設定、各計測マークの面積の算出、及びこの算出結果に基づく評価点毎の最良フォーカス位置の算出が行われる。
その他の処理は、上記実施形態と同様であるので、詳細説明は省略する。
以上説明した本変形例に係る光学特性計測方法によると、前述した実施形態と同等の効果を得られる他、ウエハ上の特定の位置に依存するフォーカス誤差(最良フォーカス位置の算出結果に含まれる誤差)、及びゴミ等に起因するフォーカス誤差を抑制することが可能になる。
なお、上記変形例では、計測用のパターンの転写の際に変更される露光条件が、投影光学系PLの光軸方向に関するウエハWTの位置(フォーカス位置)である場合について説明したが、これに限らず、上記露光条件は、フォーカス位置に加えて、例えば露光量(ドーズ量)などを含んでいても良い。この場合は、最良フォーカス位置の決定に先立って、例えば図10のドーズ量毎の複数のフォーカス曲線から、理想的な山形の曲線であるフォーカス曲線(例えば曲線c)を選択することで最適ドーズ量を決定する必要がある。
また、上記変形例では、走査露光によって各区画領域に計測用のパターンMPnの像を転写するものとしたが、走査露光の代わりに静止露光を用いても良く、この場合にもステップピッチは同様に設定することとなる。
なお、上記実施形態では露光装置のアライメント系を用いてウエハ上の各区画領域に形成された像を撮像するものとしたが、露光装置以外、例えば光学的な検査装置などを用いても良い。
《実施例1》
ここで、本発明の効果を確認するために、発明者らが行った空間像計算(シミュレーション)に関する実施例1について説明する。
本例では、前提となる露光条件として、露光波長193nm、投影レンズNA=1.30、Azimuth偏光のCrossPole照明条件を用いるものとした。この照明条件は、図12に示されるように、外径σ=0.95、内径σ=0.75で4つの開口(見込み角、すなわち中心角35°)が90°間隔で配置された開口絞り板で設定するものとした。また、投影光学系(投影レンズ)として、Fringe Zernike第5項の大きさとして50mλに相当する量の低次非点収差を有する投影光学系を用いるものとした。
かかる前提条件の下で、各種計測用マークの空間像強度分布をフォーカスを変えて求め、像形状評価時のスライスレベルよりも像強度が小さい場合に、その像強度差に比例した厚さのレジストが残ると仮定し、マーク領域内部各点のレジスト残留厚さの総和(残留レジスト体積相当)を計算した。そして、その計算結果を用いて、フォーカス変化に伴う残留レジスト体積のフォーカス依存性を求め、その結果に基づき、最大となる残留レジスト体積の値を1とした場合に相対値0.8となる、その最大値1に対応するフォーカス位置の+、−両側のフォーカス位置を求め、それらのフォース位置の中点に相当する点をベストフォーカス位置とした。
また、上記の条件で、線幅45nmの縦線L/Sパターン(ライン部とスペース部の幅の比が1:1)の像のコントラストが最大となるフォーカス位置を求めた結果、+10.5nmと計算された。なお、縦線L/Sパターンとは、周期方向がX軸方向であるL/Sパターンを意味する。
実施例では、透過率6%のハーフトーンレチクルにて、図13に示されるように、光透過部中に長さ6μmの線幅45nm縦線L/Sパターン(マーク)であって、そのライン本数が33本(幅2.925μm)、22本(幅1.935μm)、16本(幅1.935μm)、11本(幅0.945μm)の4通りのマークMM1,MM2,MM3,MM4を用い、このうち残留レジスト体積の評価を、図13の破線で囲んだ範囲である、マークの中央4μm幅に限定して行った。
比較例として、図14に示されるように、長さ3.0μmの線幅45nm縦線L/Sパターンでそのライン本数が33本、22本、16本、11本の4通りの従来マークMM1’,MM2’,MM3’,MM4’を用いて、従来の二次元計測を用いた場合のベストフォーカス計算を行った。
図15には、比較例におけるベストフォーカス計算値の露光量依存性が示されている。この場合、45nmL/Sパターンがライン部とスペース部の幅の比が1:1に解像するような露光量を1とし、それに対する相対露光量0.4〜1.1に対応するスライスレベルでのベストフォーカス計算値を各マークに対して求めた。この図15から明らかなように、従来の二次元計測では、非点収差存在時に、縦線ベストフォーカス計測値に露光量依存性があり、露光量が少ないほど像コントラスト最大フォーカス位置+10.5nmとの乖離が大きくなる。また、マーク本数が少ないほど露光量依存性は低下するが、計測されるベストフォーカス位置は像コントラスト最大のフォーカス位置よりもゼロに近く、非点収差の感度が不足している。
図16には、実施例におけるベストフォーカス計算値の露光量依存性が示されている。露光量の定義は上記従来マークの場合と同じである。この図16からわかるように、露光量やマーク本数依存性がきわめて小さく、全条件で計測されるベストフォーカス位置は、像コントラスト最大の+10.5nmとほぼ一致している。
このように、実施例(本発明の光学特性計測方法)によると、露光量及びマーク本数依存性が極めて小さく、かつ密集線像のコントラスト最大のフォーカス位置とのオフセット(ずれ)も極めて小さな、精度の良い非点収差量の計測が可能となる。
《実施例2》
次に、実施例2として、密集線マーク(L/Sパターンから成るマーク)の非計測方向の両端の情報を除去するために、二重露光(トリム露光)を行う場合について説明する。
この実施例では、図17に示されるように、6%ハーフトーン、ライン数15本で長さ4.2μmの線幅45nmの縦線L/Sパターンから成る第1のマークMMと、一辺が3μmの正方形の透過率0%の遮光部から成る第2のマークMM’とを用いる。この実施例においても、上記実施例1と同一露光条件、非点収差量が存在する条件であるものとした。
そして、図18(A)に示されるように、それぞれフォーカス位置F1〜F5にて基板上のレジスト層の異なる領域を第1のマークMMで露光し、その第1のマークMMの像が露光転写された基板上の複数の領域を第2のマークMM’で重ね合わせトリム露光した。このトリム露光は、第1のマークMMと第2のマークMM’の位置関係が図17に示されるようになる状態で、一定のフォーカス位置F3(ほぼベストフォーカス)にて行われる。なお、トリム露光は、ベストフォーカスからずれた状態で行っても良い。また、トリム露光の露光量の比率は一定とした。この場合、図17に示されるように、第1のマークMMは、中心部が遮光部となり、両端部が光透過部となる。そして、露光後その基板を現像すると、図18(B)にその概略が示されるようなフォーカス位置に応じた形状の計測マークM1〜M5が形成される。これらの計測マークM1〜M5を従来の二次元画像処理により、二次元マーク全体を用いて、空間像計算によるベストフォーカス計算値の露光量依存性を求めた。なお、第1のマークMMと第2のマークMM’とを用いる露光の順番は、上記説明と反対でも良い。
図19には、本例の計算結果が示されている。この図19から、トリム露光量が第1のマークの露光量の20%以上であれば、露光量依存性が小さく、かつ像コントラスト最大となるフォーカス位置とのオフセットが小さなベストフォーカス計測が可能であることがわかる。ここで、第1のマークの露光の際のフォーカスステップ数は5に限定されるものではない。また、第2のマーク(トリムパターン)は、第1のマークのショットピッチとショット数があらかじめ決まっている場合に、全ての第1のマーク上に一回で露光できるように、多数又は単一の長い矩形パターンとしてマスク上に設けても良い。
なお、上記実施形態及び変形例では、撮像方式の計測装置(アライメント系AS、検査装置2000)を用いてウエハ上のパターン像を検出するものとしたが、この計測装置は受光素子(センサ)がCCDなどの撮像素子に限られるものでなく、例えばラインセンサなどを含むものとしても良い。この場合、ラインセンサは1次元であっても良い。
また、上記実施形態では干渉計システム(26)を用いてウエハステージWSTの位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えばウエハステージWSTの上面及びウエハステージWSTの外部の一方に設けられるスケール(回折格子)に計測ビームを照射してその反射光(回折光)を受光するウエハステージWSTの上面及びウエハステージWSTの外部の他方に設けられたヘッドを含むエンコーダシステムを用いても良い。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り替えて用いる、あるいはその両方を用いて、ウエハステージの位置制御を行うようにしても良い。
また、前述の実施形態などでは投影光学系の光学特性として最良フォーカス位置、像面湾曲、あるいは非点収差を求めるものとしたが、その光学特性はこれらに限られるものでなく他の収差などでも良い。さらに、上記実施形態の露光装置は半導体デバイスの製造用に限られるものでなく、例えばディスプレイ(液晶表示素子など)、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン、DNAチップなど、他のデバイスの製造に用いる露光装置などであっても良い。
なお、上記実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。また、投影光学系は屈折系に限られるものでなく反射屈折系又は反射系でも良いし、縮小系に限られるものでなく等倍系又は拡大系でも良い。さらに、投影光学系による投影像は倒立像と正立像のいずれでも良い。また、国際公開第2001/035168号に開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にデバイスパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも上記実施形態を適用することができる。さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルのパターンを、投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回の走査露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも上記実施形態を適用することができる。要は、光学系の露光エリア内に計測用のパターン像を生成することで物体を露光する露光装置であれば良い。
なお、上記実施形態ではエネルギビーム(照明光ILなど)が照射される、露光対象の感応性の物体(基板)はウエハに限られるものでなく、ガラスプレート、セラミック基板、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良いし、その形状は円形に限られず矩形などでも良い。
なお、これまでの説明で引用した露光装置などに関する全ての公報、国際公開、米国特許出願公開明細書及び米国特許明細書の開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装置により前述の露光方法を実行し、レチクルのパターンをウエハに転写するリソグラフィステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、前述の実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ウエハ上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
本発明の光学特性計測方法は、所定の面上にパターン像を生成する光学系、例えば投影露光装置の投影光学系などの光学特性の計測に適している。また、本発明の露光方法及びデバイス製造方法は、マイクロデバイスの製造に適している。

Claims (14)

  1. 第1面上に配置されたパターンの像を第2面上に生成する光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法であって、
    前記光学系の光軸方向に関して、前記光学系の前記第2面側に配置された物体の位置を変更しながら、所定方向を計測方向とする計測用パターンを、前記光学系を介して前記物体上に順次転写し、前記計測用パターンの像を含む区画領域を前記物体上に複数生成することと;
    前記物体上の複数の区画領域のうち所定数の区画領域を撮像し、撮像された前記所定数の区画領域のそれぞれに生成された前記計測用パターンの像のうち、前記計測方向に交差する非計測方向の両端部を除いた少なくとも一部の像に関する撮像データを抽出することと;

    前記抽出された撮像データを用いて、前記所定数の区画領域のそれぞれについて各画素の輝度値に関連する前記計測方向の評価量を算出するとともに、算出された前記複数の区画領域のそれぞれについての前記評価量に基づいて前記光学系の光学特性を求めることと;を含む光学特性計測方法。
  2. 第1面上に配置されたパターンの像を第2面上に生成する光学系の光学特性を計測する光学特性計測方法であって、
    前記光学系の光軸方向に関して、前記光学系の前記第2面側に配置された物体の位置を変更しながら、所定方向を計測方向とする計測用パターンを、前記光学系を介して前記物体上の複数の領域に順次転写して前記計測用パターンの像をそれぞれ生成することと;
    前記複数の領域のそれぞれに対して、生成される前記計測用パターンの像の前記非計測方向の両端部を取り除くためのトリム露光を行うことと;
    前記非計測方向の両端部が取り除かれた前記計測用パターンの像をそれぞれ含む物体上の複数の区画領域のうち所定数の区画領域を撮像することと;
    前記撮像により得られた撮像データを処理して、撮像された前記所定数の区画領域のそれぞれについて各画素の輝度値に関連する前記計測方向の評価量を算出するとともに、算出された前記所定数の区画領域のそれぞれについての前記評価量に基づいて前記光学系の光学特性を求めることと;を含む光学特性計測方法。
  3. 前記計測用パターンは、前記計測方向の幅より前記非計測方向の長さが長い請求項1又は2に記載の光学特性計測方法。
  4. 前記評価量は、前記計測用パターンの前記計測方向に関する広がりに対応する量を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。
  5. 前記広がりに対応する量は、前記計測用パターンの面積を含む請求項4に記載の光学特性計測方法。
  6. 前記評価量は、前記計測用パターンのコントラストを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。
  7. 前記計測用パターンは、前記計測方向に配列された該計測方向に直交する非計測方向に伸びる複数のパターンを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。
  8. 前記複数のパターンのそれぞれは、前記計測方向に配列された前記非計測方向に伸びる複数の微細パターンの集合から成る請求項7に記載の光学特性計測方法。
  9. 前記計測用パターンの像の生成に際しては、少なくとも前記物体の前記光軸方向に関する位置を含む共通の露光条件にて、前記計測用パターンの像を前記複数の領域内の異なる位置に複数生成する請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。
  10. 前記光学特性は、前記光学系の最良フォーカス位置を含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。
  11. 前記光学特性は、前記光学系の非点収差をさらに含む請求項10に記載の光学特性計測方法。
  12. 前記計測用パターンの像の生成に際しては、前記物体に対する露光ドーズ量をさらに変更しながら、前記計測用パターンを前記物体上に転写し、
    前記評価量に基づいて、最適露光ドーズ量を求めることをさらに含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の光学特性計測方法を用いて光学系の光学特性を計測することと;
    該光学特性の計測結果を考慮して、前記光学系の光学特性及び前記光学系の光軸方向における前記物体の位置の少なくとも一方を調整し、前記所定の面上に前記光学系を介して所定のパターン像を生成することで物体を露光することと;を含む露光方法。
  14. 請求項13に記載の露光方法により物体を露光することと;
    露光された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法。
JP2011541810A 2009-11-17 2010-11-17 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法 Pending JPWO2011061928A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009261636 2009-11-17
JP2009261636 2009-11-17
PCT/JP2010/006729 WO2011061928A1 (ja) 2009-11-17 2010-11-17 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2011061928A1 true JPWO2011061928A1 (ja) 2013-04-04

Family

ID=44059415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011541810A Pending JPWO2011061928A1 (ja) 2009-11-17 2010-11-17 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20110242520A1 (ja)
EP (1) EP2503590A1 (ja)
JP (1) JPWO2011061928A1 (ja)
KR (1) KR20120092662A (ja)
CN (1) CN102696095A (ja)
TW (1) TW201131614A (ja)
WO (1) WO2011061928A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2738609A3 (en) * 2009-07-01 2018-01-17 Nikon Corporation Exposure condition determining method and surface inspection apparatus
US10401305B2 (en) * 2012-02-15 2019-09-03 Kla-Tencor Corporation Time-varying intensity map generation for reticles
TWI489168B (zh) * 2012-10-25 2015-06-21 Kai Plus Electronic Co Ltd 待測物特性檢測裝置及其檢測方法
KR102289733B1 (ko) * 2014-08-14 2021-08-17 삼성디스플레이 주식회사 마스크리스 노광 방법 및 이를 수행하기 위한 마스크리스 노광 장치
DE102016212477A1 (de) * 2016-07-08 2018-01-11 Carl Zeiss Smt Gmbh Messverfahren und Messsystem zur interferometrischen Vermessung der Abbildungsqualität eines optischen Abbildungssystems
CN109478021B (zh) 2016-07-11 2021-01-01 Asml荷兰有限公司 用于确定性能参数的指纹的方法和设备
CN110249268B (zh) * 2017-02-02 2021-08-24 Asml荷兰有限公司 量测方法和设备以及关联的计算机产品
US10451564B2 (en) * 2017-10-27 2019-10-22 Applied Materials, Inc. Empirical detection of lens aberration for diffraction-limited optical system
US10699875B2 (en) * 2018-11-13 2020-06-30 Fei Company Confocal imaging technique in a charged particle microscope
EP3667423B1 (en) * 2018-11-30 2024-04-03 Canon Kabushiki Kaisha Lithography apparatus, determination method, and method of manufacturing an article
CN113296354B (zh) * 2020-02-22 2023-04-07 长鑫存储技术有限公司 应用于半导体光刻工艺中的掩膜版及光刻工艺方法

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4780617A (en) 1984-08-09 1988-10-25 Nippon Kogaku K.K. Method for successive alignment of chip patterns on a substrate
JPH03155112A (ja) * 1989-11-13 1991-07-03 Nikon Corp 露光条件測定方法
EP0502679B1 (en) * 1991-03-04 2001-03-07 AT&T Corp. Semiconductor integrated circuit fabrication utilizing latent imagery
KR100300618B1 (ko) 1992-12-25 2001-11-22 오노 시게오 노광방법,노광장치,및그장치를사용하는디바이스제조방법
JP3412704B2 (ja) 1993-02-26 2003-06-03 株式会社ニコン 投影露光方法及び装置、並びに露光装置
JPH10284414A (ja) * 1997-04-10 1998-10-23 Nikon Corp 結像位置検出装置及び半導体デバイスの製造方法
JP3274396B2 (ja) * 1997-11-07 2002-04-15 株式会社東芝 パターン測定方法
US7016025B1 (en) * 1999-06-24 2006-03-21 Asml Holding N.V. Method and apparatus for characterization of optical systems
SG107560A1 (en) 2000-02-25 2004-12-29 Nikon Corp Exposure apparatus and exposure method capable of controlling illumination distribution
DE10011130A1 (de) 2000-03-10 2001-09-13 Mannesmann Vdo Ag Entlüftungseinrichtung für einen Kraftstoffbehälter
EP1364257A1 (en) 2001-02-27 2003-11-26 ASML US, Inc. Simultaneous imaging of two reticles
TW563178B (en) * 2001-05-07 2003-11-21 Nikon Corp Optical properties measurement method, exposure method, and device manufacturing method
TW529172B (en) 2001-07-24 2003-04-21 Asml Netherlands Bv Imaging apparatus
US6884552B2 (en) * 2001-11-09 2005-04-26 Kla-Tencor Technologies Corporation Focus masking structures, focus patterns and measurements thereof
JPWO2007043535A1 (ja) 2005-10-07 2009-04-16 株式会社ニコン 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法、並びに検査装置及び計測方法
JP2007201298A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Nikon Corp フォーカス計測方法、露光装置、及びフォーカス計測用マスク
JP2008116750A (ja) * 2006-11-06 2008-05-22 Toshiba Corp フォーカステスト方法、フォーカステストマスク、及び半導体装置の製造方法
US7948616B2 (en) * 2007-04-12 2011-05-24 Nikon Corporation Measurement method, exposure method and device manufacturing method
US7818711B2 (en) * 2007-06-29 2010-10-19 Texas Instruments Incorporated System and method for making photomasks
JP4897006B2 (ja) * 2008-03-04 2012-03-14 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. アラインメントマークを設ける方法、デバイス製造方法及びリソグラフィ装置
NL1036772A1 (nl) * 2008-04-15 2009-10-19 Asml Netherlands Bv Inspection method and apparatus, lithographic apparatus, lithographic processing cell and device manufacturing method.

Also Published As

Publication number Publication date
US20110242520A1 (en) 2011-10-06
TW201131614A (en) 2011-09-16
KR20120092662A (ko) 2012-08-21
EP2503590A1 (en) 2012-09-26
WO2011061928A1 (ja) 2011-05-26
CN102696095A (zh) 2012-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011061928A1 (ja) 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法
US7948616B2 (en) Measurement method, exposure method and device manufacturing method
JPWO2007043535A1 (ja) 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法、並びに検査装置及び計測方法
US6337162B1 (en) Method of exposure, photomask, method of production of photomask, microdevice, and method of production of microdevice
JPWO2008038751A1 (ja) 線幅計測方法、像形成状態検出方法、調整方法、露光方法及びデバイス製造方法
JP2008300821A (ja) 露光方法、および電子デバイス製造方法
JP4692862B2 (ja) 検査装置、該検査装置を備えた露光装置、およびマイクロデバイスの製造方法
JP2008263193A (ja) 露光方法、および電子デバイス製造方法
KR101320240B1 (ko) 파면수차 측정 장치, 노광 장치 및 디바이스 제조 방법
US20100296074A1 (en) Exposure method, and device manufacturing method
US8077290B2 (en) Exposure apparatus, and device manufacturing method
JP2004146702A (ja) 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法
KR101205262B1 (ko) 노광 장치
JP2006080444A (ja) 測定装置、テストレチクル、露光装置及びデバイス製造方法
JP2003178968A (ja) 収差計測方法及び投影露光装置
JPH11233424A (ja) 投影光学装置、収差測定方法、及び投影方法、並びにデバイス製造方法
JP2006120660A (ja) 位置補正方法及び位置補正装置、露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2003021914A (ja) 光学特性測定方法、光学特性測定装置、及び露光装置
JP2004146703A (ja) 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法
US10222293B2 (en) Optical characteristic measuring method, optical characteristic adjusting method, exposure apparatus, exposing method, and exposure apparatus manufacturing method by detecting a light amount of measuring light
JP2011009411A (ja) 光学特性計測方法、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2013135201A (ja) 露光方法及びデバイス製造方法
JP2010147249A (ja) 光学特性計測方法、露光条件決定方法、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2012019141A (ja) 像面位置計測方法、露光方法、及びデバイス製造方法
JP2002260986A (ja) 光学特性計測方法、露光方法及びデバイス製造方法