JPWO2011055418A1 - 距離測定装置、及び距離測定方法 - Google Patents

距離測定装置、及び距離測定方法 Download PDF

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Abstract

夜間においても、画像に基づいて対象物との相対距離を測定できる距離測定装置、及び距離測定方法を提供する。自車両の走行方向を撮像画像として撮像する撮像手段と、撮像画像に撮像されている直接光と当該直接光が走行路面で反射した反射光との当該撮像画像における位置の組み合わせをそれぞれ特定する特定手段と、特定手段によってそれぞれ特定された組み合わせの直接光の位置と反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する測定手段とを備える。

Description

本発明は、距離測定装置に関し、より特定的には、自動車などの移動体に搭載される距離測定装置に関する。
近年、自動車などの移動体には、走行方向をカメラで撮像した画像に基づいて先行車両との相対距離を測定する方法を用いた距離測定装置が搭載されている。先行車両との相対距離を測定するこのような方法として、例えば、特許文献1に記載の位置計測方法(以下、従来技術と称する)が一例として挙げられる。
従来技術では、撮像画像に基づいて、直線平坦路走行時の走行路画像を推定した直線平坦路モデル画像を生成する。そして、直線平坦路モデル画像における下端からの対象物位置と、実走行路画像における下端からの対象物位置とに基づいて対象物との相対距離を測定することにより、道路勾配がある走行路においても対象物との相対距離を精度よく測定できる。
特開平9−48299号公報
しかしながら、上記従来技術では、以下に述べるような課題を有する。すなわち、上記従来技術では、走行路画像における下端から対象物の位置までの距離に基づいて、当該対象物との相対距離を測定する方法を用いている。しかし、夜間に撮像された画像では、対象物が明確に撮像されない(従来技術では、図2に示すように対象物のタイヤの接地位置が明確に撮像されない)。このため、従来技術では、夜間において対象物との相対距離を画像に基づいて測定することができない。
それ故に、本発明は、夜間においても、画像に基づいて対象物との相対距離を測定できる距離測定装置、及び距離測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、以下に示すような特徴を有する。
本発明の第1の局面は、自車両の走行方向を撮像画像として撮像する撮像手段と、撮像画像に撮像されている直接光と当該直接光が走行路面で反射した反射光との当該撮像画像における位置の組み合わせをそれぞれ特定する特定手段と、特定手段によってそれぞれ特定された組み合わせの直接光の位置と反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する測定手段とを備える。
本発明の第2の局面は、上記第1の局面において、特定手段は、撮像画像において予め定められた第1の領域に含まれる画素の輝度値を当該撮像画像の縦方向の画素列毎に積算することにより縦方向積算輝度分布を生成する第1の生成手段と、縦方向積算輝度分布と予め定められた第1のしきい値とを比較することにより、撮像画像において直接光、及び反射光との組み合わせが撮像されている第2の領域を特定する領域特定手段と、撮像画像における第2の領域のそれぞれに含まれる画素の輝度値を当該撮像画像の横方向の画素列毎に積算することにより横方向積算輝度分布を当該第2の領域にそれぞれ対応させて生成する第2の生成手段とを含み、測定手段は、横方向積算輝度分布に基づいて特定された組み合わせの直接光の位置と反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する。
本発明の第3の局面は、上記第2の局面において、特定手段は、予め定められた第1のピークしきい値と、当該第1のピークしきい値よりも相対的に低く予め定められた第2のピークしきい値と、予め定められた第1の分布幅しきい値と、当該第1の分布幅しきい値よりも相対的に大きく予め定められた第2の分布幅しきい値とをそれぞれ記憶する記憶手段と、第2の生成手段によって生成されたそれぞれの横方向積算輝度分布に生じるピーク値を第1のピークしきい値、及び第2のピークしきい値と比較した結果と、当該横方向積算輝度分布のピーク値を生じる分布の幅を第1の分布幅しきい値、及び第2の分布幅しきい値と比較した結果に基づき直接光の位置、及び反射光の位置の組み合わせを特定する組み合わせ特定手段をさらに含み、測定手段は、組み合わせ特定手段によって特定された組み合わせの直接光の位置と反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する。
本発明の第4の局面は、上記第3の局面において、組み合わせ特定手段は、横方向積算輝度分布の中でピーク値が第1のピークしきい値を超え、且つ分布の幅が第1の分布幅しきい値未満となる部分の分布を特定し、特定した分布のピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を直接光の位置として特定する直接光特定手段と、横方向積算輝度分布の中でピーク値が第1のピークしきい値から第2のピークしきい値までの範囲内であり、且つ分布の幅が第2の分布幅しきい値を超える部分の分布を特定し、特定した分布のピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を直接光の位置として特定する反射光特定手段とを含み、組み合わせ特定手段は、直接光特定手段、及び反射光特定手段によってそれぞれ同一の横方向積算輝度分布から特定された直接光の位置と反射光の位置とを特定して組み合わせる。
本発明の第5の局面は、上記第4の局面において、領域特定手段は、撮像画像において先行車両が存在する領域として予め定められた先行車両存在領域に対応する縦方向積算輝度分布と第1のしきい値とを比較することにより第2の領域を特定する。
本発明の第6の局面は、上記第5の局面において、自車両の重心を鉛直方向に通る軸周りの回転角速度を検出する角速度検出手段をさらに備え、領域特定手段は、角速度検出手段によって検出された回転角速度に基づいて判断した自車両の旋回方向と旋回速度とに応じて先行車両存在領域を撮像画像内で移動させる。
本発明の第7の局面は、自車両の走行方向を撮像画像として撮像する撮像ステップと、撮像画像に撮像されている直接光と当該直接光が走行路面で反射した反射光との当該撮像画像における位置の組み合わせをそれぞれ特定する特定ステップと、特定ステップにおいてそれぞれ特定された組み合わせの直接光の位置と反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する測定ステップとを備える。
本発明によれば、夜間においても、画像に基づいて対象物との相対距離を測定できる距離測定装置、及び距離測定方法を提供できる。
図1は、第1の実施形態に係る距離測定装置の概略構成を示すブロック図である。 図2Aは、カメラの搭載位置、及び撮像範囲の一例を示す図である。 図2Bは、カメラの搭載位置、及び撮像範囲の一例を示す図である。 図3は、カメラによって撮像された撮像画像の一例を示す図である。 図4Aは、縦方向積算輝度分布の一例を示す図である。 図4Bは、縦方向積算輝度分布におけるしきい値の一例を示す図である。 図5Aは、横方向積算輝度分布の一例を示す図である。 図5Bは、直接光位置、及び反射光位置の一例を示す図である。 図6は、カメラの搭載位置、直接光原、及び反射位置の位置関係の一例を示す図である。 図7Aは、距離測定部の処理を示すフローチャートである。 図7Bは、距離測定部の処理を示すフローチャートである。 図7Cは、距離測定部の処理を示すフローチャートである。 図8は、先行車両存在領域の一例を示す図である。 図9は、本発明に係る距離測定装置の他の概略構成を示すブロック図である。 図10は、横方向積算輝度分布の一例を示す図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る距離測定装置1の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る距離測定装置1は、カメラ101と、距離測定部102と、衝突判断部103と、表示部104と、電動ブレーキECU105と、警報ブザー106とを備える。尚、本実施形態では、距離測定装置1が自動車などの移動体(以下、自車両と称する)に搭載されるものとして説明する。
カメラ101は、CCD(Charge Coupled Device)カメラである。図2A、及び図2Bは、カメラ101の自車両における搭載箇所と、撮像範囲との一例をそれぞれ示す図である。図2Aは走行中の自車両を鉛直方向に見下ろした平面図であり、図2Bは、図2Aに示す自車両の右側面図である。カメラ101は、図2A、及び図2Bに一例としてそれぞれ示すように、自車両の走行方向を撮像可能に自車両のルームミラーに取り付けられる。カメラ101は、図2A、及び図2Bにそれぞれ示すように自車両の走行方向を逐次撮像(例えば、24分の1秒(1フレーム)毎に撮像)し、撮像した画像(以下、撮像画像と称する)を示す画像データを、画像を撮像する度に生成する。
距離測定部102は、カメラ101によって生成される画像データを取得し、撮像画像に基づいて自車両と先行車両との相対距離を測定する。距離測定部102は、先行車両との相対距離を測定すると、測定した相対距離を示す距離データを生成する。距離測定部102が先行車両との相対距離を測定する処理の詳細については後述する。
衝突判断部103は、距離測定部102によって距離データが生成されたとき、生成された距離データを取得する。衝突判断部103は、距離データを取得すると、取得した距離データによって示される相対距離に基づいて、自車両と先行車両との衝突の可能性を判断し、衝突する可能性があると判断したときに、衝突する可能性があることを示す危険信号を生成する。尚、衝突判断部103が、相対距離に基づいて衝突する可能性を判断する手法は、任意の周知技術を用いてよい。
表示部104は、典型的には、自車両に搭載されるカーナビゲーションシステムによって生成される情報を表示する表示画面、或いは自車両の走行速度、及びエンジンの回転数などを表示する表示画面である。また、表示部104は、その表示画面の表示内容を制御する処理回路も備えている。表示部104は、衝突判断部103によって危険信号が生成されたとき、生成された危険信号を取得する。危険信号を取得すると、表示部104は、衝突する可能性があることを示す画像をその表示画面に表示して、衝突の可能性があることを運転者に通知する。
電動ブレーキECU105は、自車両に搭載される電動ブレーキを制御するECU(Electric Control Unit)である。電動ブレーキECU105は、衝突判断部103によって危険信号が生成されたとき、生成された危険信号を取得する。危険信号を取得すると、電動ブレーキECU105は、衝突する可能性を低減するように自車両に搭載される電動ブレーキの制動力を制御する。
警報ブザー106は、自車両の車室内に向けて音声を出力可能なスピーカー、及び当該スピーカーを制御して音声を出力させる制御回路などからなる。警報ブザー106は、電動ブレーキECU105によって危険信号が取得されたとき、前述のスピーカーから車室内に警告音を出力させて、自車両の運転者に先行車両と衝突する可能性があることを通知する。
以上が、本実施形態に係る距離測定装置1の概略構成の説明である。次に、距離測定部102が先行車両との相対距離を測定するときの距離測定処理について説明する。
図3は、夜間に自車両が走行しているときの撮像画像の一例を示す図である。図3に示す撮像画像には、先行車両、対向車両、及び走行路の脇に設置されている誘導灯などの対象物が撮像されている。そして、図3に示す撮像画像は、夜間の撮像画像であるため、先行車両、対向車両、及び誘導灯などの対象物の輪郭など、細部が鮮明に撮像されておらず、これらの対象物が有する発光部(例えば、先行車両であればテールランプ)からカメラ101に直接入射する直接光、及びこれらの発光部から発せられた光が路面等で反射した反射光が鮮明に撮像されているものとする。
より具体的には、図3には、先行車両のテールランプからカメラ101に直接入射する直接光Pvd、先行車両のテールランプから発せられた光が路面で反射した反射光Pvi、対向車両のヘッドランプからカメラ101に直接入射する直接光Cvd、対向車両のヘッドランプから発せられた光が路面で反射した直接光Cvi、誘導灯からカメラ101に直接入射する直接光Rd、及び誘導灯から発せられた光が路面で反射した反射光Riが鮮明に撮像されている画像の一例を示している。また、走行路の表面上に塗布される典型的な区画線には、反射材料(例えば、ガラスビーズなど)が含まれており、自車両のヘッドランプから発せられた光を反射した、自車両の走行路の両側の区画線も、図3に示す一例には図示されている。尚、本実施形態の説明では、図3に一例として示すように撮像画像の左上を原点とし、当該原点から水平な右方向を撮像画像の正の横方向とし、当該原点から垂直な下方向を撮像画像の正の縦方向であるものとする。
本実施形態に係る距離測定部102は、カメラ101から画像データを取得すると、まず、撮像画像を構成する画素の輝度値を縦方向の画素列毎に積算して計算した積算輝度分布(以下、縦方向積算輝度分布と称する)を生成する。図4Aは、本実施形態に係る距離測定部102が、図3に一例として示した撮像画像について生成した縦方向積算輝度分布を一例として示す図である。本実施形態に係る距離測定部102は、図4Aに示すように予め定められた縦方向輝度計算領域Tkr内の画素について縦方向の画素列毎に輝度値を積算して縦方向積算輝度分布を生成する。
縦方向積算輝度分布を生成すると、距離測定部102は、生成した縦方向積算輝度分布の中で輝度の積算値が予め定められたしきい値th以上となる領域を決定する。図4Bは、縦方向積算輝度分布に基づいて距離測定部102が決定した領域の一例を示す図である。図4Bに一例として示すように、距離測定部102は、縦方向積算輝度分布で示される画素列毎の輝度の積算値の中で、しきい値th以上となる積算値の隣り合う画素列をまとめた横方向の領域を1つの横方向輝度計算領域として決定する。図4Bには、一例として、横方向輝度計算領域Ykr1〜Ykr4の4つの領域が決定された場合を示している。
尚、横方向輝度計算領域の縦方向の高さは、図4Bに一例として示すように、縦方向輝度計算領域と同じ高さであってもよいし、撮像画像の縦方向の画素数と同じであってもよいし、任意の高さであってもよい。
また、しきい値thの大きさは、撮像画像における先行車両のテールランプが撮像されている領域を横方向輝度計算領域として検出するのに最適な値に予め定めておくものとする。より具体的には、画素の輝度値の情報量が8ビットの撮像画像をカメラ101が撮像する場合、当該撮像画像における画素の輝度値は、それぞれ0乃至255の範囲で示される。ここで、例えば、撮像画像の縦方向の大きさが100画素であるとすると、縦方向積算輝度分布の最大値は、100×255=25500となる。本実施形態におけるしきい値thの大きさは、一例として、この最大値の10%、或いは20%の大きさ、すなわち、2550、或いは5100に予め定めてもよい。
距離測定部102は、横方向輝度計算領域を決定すると、決定した横方向輝度計算領域に含まれる横方向の画素列毎の輝度値を積算して計算した積算輝度分布(以下、横方向積算輝度分布と称する)を生成する。図5Aは、本実施形態に係る距離測定部102が、図4Bに示す横方向輝度計算領域Ykr1〜Ykr4の中で、横方向輝度計算領域Ykr2について計算した横方向積算輝度分布の一例を示す図である。
そして、横方向輝度計算領域のそれぞれに対応させて横方向積算輝度分布を生成すると、距離測定部102は、生成した横方向積算輝度分布の特徴を検出する特徴検出処理をする。
図5Bは、図5Aに一例として示した横方向輝度計算領域Ykr2に対応させて計算した横方向積算輝度分布を示す図である。以下、本実施形態に係る距離測定部102の特徴検出処理について、図5Bに示す横方向積算輝度分布の特徴を検出する場合を一例に挙げて説明する。特徴検出処理を開始すると、距離測定部102は、まず、生成した横方向積算輝度分布を示す曲線からピーク値を生じる曲線をそれぞれ抽出曲線として抽出する。
横方向積算輝度分布から抽出曲線を抽出するとき、距離測定部102は、まず、横方向積算輝度分布の極大値を生じる撮像画像における縦方向の位置をピーク値を生じる位置(図5Bに示す例では、Y1、及びY2)として検出する。ピーク値を生じる位置を検出すると、距離測定部102は、ピーク値を生じるそれぞれの位置から撮像画像の縦方向の両側に向かって横方向積算輝度分布を走査することにより、それぞれのピーク値を生じる位置を基準とする両側の横方向積算輝度分布がそれぞれゼロになるまでの位置を検出して、互いの位置に含まれるそれぞれの範囲(図5Bに示す例では、Ym1、及びYm2)の横方向積算輝度分布を示す曲線を、それぞれ抽出曲線として抽出する。距離測定部102が、図5Bに示す横方向積算輝度分布から抽出曲線を抽出した場合には、同図に示すように2つの抽出曲線Bk1、及び抽出曲線Bk2が抽出される。
抽出曲線を抽出すると、距離測定部102は、抽出した抽出曲線のピーク値の大きさと、曲線幅とをそれぞれの抽出曲線に対応させて特定し、特徴検出処理を完了する。ここで、曲線幅とは、抽出曲線と後述する第2のピークしきい値thp2とが交わる交点の幅である。
本実施形態に係る距離測定部102は、特徴検出処理を完了すると、抽出した抽出曲線のピーク値と曲線幅とに基づいて、横方向輝度計算領域に撮像されている直接光、及び反射光の撮像画像における縦方向の位置をそれぞれ特定する。より具体的には、本実施形態に係る距離測定部102は、特徴検出処理を完了すると、抽出した抽出曲線のピーク値を後述するように予め定められた第1のピークしきい値thp1、及び第2のピークしきい値thp2と比較し、抽出した抽出曲線の曲線幅を後述するように予め定められた第1の曲線幅しきい値thpb1、及び第2の曲線幅しきい値thpb2と比較する。
そして、距離測定部102は、抽出した抽出曲線の内、ピーク値が第1のピークしきい値thp1を超え、且つ曲線幅が第1の曲線幅しきい値thpb1未満である抽出曲線を、直接光を示す画素の輝度値を積算した横方向積算輝度分布を示す曲線として判断して、そのピーク値が生じる撮像画像の縦方向における位置を直接光位置Ydとして特定する。また、距離測定部102は、抽出した抽出曲線の内、ピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であって、且つ曲線幅が第2の曲線幅しきい値thpb2を超える抽出曲線Bk2を反射光を示す画素の輝度値を積算した横方向積算輝度分布を示す曲線として判断して、そのピーク値が生じる撮像画像の縦方向における位置を反射光位置Yiとして特定する。
本実施形態に係る距離測定部102が、図5Bに一例として示す抽出曲線Bk1のピーク値Pk1と曲線幅Pkb1とを上述したようにそれぞれのしきい値と比較した場合には、同図から明らかなように、ピーク値Pk1が第1のピークしきい値thp1を超え、且つ曲線幅Pkb1が第1の曲線幅しきい値thpb1未満であるので、そのピーク値Pk1が生じる位置Y1を前述の直接光位置Ydとして特定する。そして、本実施形態に係る距離測定部102は、直接光位置Ydとして特定した位置Y1にピーク値Pk1を生じる抽出曲線Bk1が横方向輝度計算領域Ykr2の横方向輝度分布の一部を示す曲線であるため、当該直接光位置Ydを横方向輝度計算領域Ykr2に対応させる。
一方、本実施形態に係る距離測定部102が、図5Bに一例として示す抽出曲線Bk2のピーク値Pk2と曲線幅Pkb2とを上述したようにそれぞれのしきい値と比較した場合には、同図から明らかなように、ピーク値Pk2が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であって、且つ曲線幅Pkb2が第2の曲線幅しきい値thpb2を超えるので、そのピーク値Pk2が生じる位置Y2を前述の反射光位置Yiとして特定する。そして、本実施形態に係る距離測定部102は、反射光位置Yiとして特定した位置Y2にピーク値Pk2を生じる抽出曲線Bk2が横方向輝度計算領域Ykr2の横方向輝度分布の一部を示す曲線であるため、当該反射光位置Yiを横方向輝度計算領域Ykr2に対応させる。
ここで、直接光、及び反射光をそれぞれ示す画素の横方向積算輝度分布における積算輝度分布曲線の特徴について説明する。
まず、直接光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線の特徴について説明する。直接光は、先行車両のテールランプから発せられた光がカメラ101に直接入射するため、強度が相対的に高くなる。したがって、直接光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線は、ピーク値が相対的に高くなる。また、直接光は、何らかの対象物の表面などで反射して散乱することなくカメラ101に直接入射するため、強度にむらが生じない。したがって、撮像画像における直接光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線の曲線幅は、相対的に狭くなる。
次に、反射光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線の特徴について説明する。反射光は、先行車両のテールランプから発せられた光が、走行路面で反射してからカメラ101に入射する光である。ここで、走行路面は表面に凹凸を有しているため、光が反射するときには散乱もする。すなわち、カメラ101に入射する反射光は、走行路面で反射して散乱してから入射するため、相対的に低く、むらのある強度となる。したがって、撮像画像における反射光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線は、ピーク値が相対的に低くなり、その曲線幅は相対的に広くなる。
このように、直接光、及び反射光をそれぞれ示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線には、ピーク値、及び曲線幅に互いに異なる特徴が現れる。このような特徴を識別して、直接光、及び反射光の撮像画像における位置を特定するため、距離測定部102には、上述したように横方向輝度分布から抽出した抽出曲線のピーク値と比較するためのピークしきい値(本実施形態では、第1のピークしきい値thp1、及び第2のピークしきい値thp2)、及び抽出曲線の曲線幅と比較するための曲線幅しきい値(本実施形態では、第1の曲線幅しきい値thpb1、及び第2の曲線幅しきい値thpb2)がそれぞれ予め定められている。
また、直接光、反射光を示す画素の横方向積算輝度分布の曲線の曲線幅は、上述したように広さに特徴が現れる。そして、この特徴を識別するために、距離測定部102は、上述したように抽出曲線と第2のピークしきい値thp2との交点を曲線幅として特定する。
また、本実施形態に係る距離測定部102は、上述したようにピーク値が第1のピークしきい値thp1を超え、且つ曲線幅が第1の曲線幅しきい値thpb1未満となる抽出曲線を、直接光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線として特定する。したがって、第1のピークしきい値thp1は、上述したように直接光を示す画素の輝度値の積算値の相対的に高いピーク値を識別できるように、相対的に大きな値として予め定めておく必要がある。また、第1の曲線幅しきい値thpb1は、上述したように直接光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線の相対的に狭い曲線幅を識別できるように、相対的に小さい値として予め定めておく必要がある。
さらに、本実施形態に係る距離測定部102は、上述したようにピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であって、且つ曲線幅が第2の曲線幅しきい値thpb2を超える抽出曲線を、反射光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線として特定する。したがって、第2のピークしきい値thp2は、上述したように反射光を示す画素の輝度値の積算値の相対的に低いピーク値が、前述の第1のピークしきい値thp1から当該第2のピークしきい値thp2までの範囲内となるように、相対的に小さな値として予め定めておく必要がある。また、第2の曲線幅しきい値thpb2は、上述したように反射光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線の相対的に広い曲線幅を識別できるように、相対的に大きな値として予め定めておく必要がある。
以上が、本実施形態に係る距離測定部102が、特徴検出処理をしてから直接光位置Yd、及び反射光位置Yiをそれぞれ特定する処理の説明である。尚、上述した説明では、図5Bに示す横方向輝度計算領域の内、横方向輝度計算領域Ykr2に撮像されている直接光、及び反射光の撮像画像における縦方向の位置を直接光位置Yd、及び反射光位置Yiとしてそれぞれ特定する場合を一例として説明した。しかしながら、本実施形態に係る距離測定部102は、横方向輝度計算領域Ykr2だけでなく、全ての横方向輝度計算領域について、上述したように特徴検出処理をしてから直接光位置Yd、及び反射光位置Yiをそれぞれ特定して、それそれの横方向輝度計算領域に対応させる。
本実施形態に係る距離測定部102は、全ての横方向輝度計算領域について直接光位置Yd、及び反射光位置Yiをそれぞれ特定する処理をすると、特定した直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいて先行車両との相対距離を測定する。相対距離を測定するとき、本実施形態に係る距離測定部102は、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を特定できた横方向輝度計算領域のみについて対応させて特定したこれらの位置に基づいて、先行車両との相対距離を測定する。
図6は、本実施形態に係る距離測定部102が、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいて先行車両との相対距離を測定する手法を説明する図である。図6は、自車両と、自車両の先行車両とを左側から見た左側面図である。図6に示す先行車両は、自車両に対して相対距離Dで先行している。また、本実施形態では、一例として図6に示すように走行路面から高さhの位置にカメラ101が搭載されているものとする。また、図6では、自車両に搭載されているカメラ101の搭載位置に対して、先行車両の直接光原Di(例えば、テールランプ)が存在する位置のピッチ角を、ピッチ角αで示している。さらに、図6では、自車両に搭載されているカメラ101の搭載位置に対して、先行車両の直接光原Diが走行路面で反射する反射位置Iiのピッチ角を、ピッチ角βで示している。
尚、以下の説明では、一例として、図6に示す直接光原Diが、図5Bに示す撮像画像における横方向輝度計算領域Ykr2に対応させて特定した直接光位置Ydに存在する光源であるものとし、図6に示す反射位置Iiの撮像画像上における位置が、図5Bに示す撮像画像における横方向輝度計算領域Ykr2に対応させて特定した反射光位置Yiであるものとして説明を続ける。
図6に示すピッチ角αと、上述したように特定した直接光位置Ydとの間には、α=tan―1(Yd×Sy/f)という関係が成り立つことが既に知られている。ここで、Syは、カメラ101の撮像素子の高さであり、fはカメラ101の焦点距離である。そして、カメラ101の撮像素子の高さ、及びカメラ101の焦点距離は、それぞれ既知である。このため、撮像画像における直接光位置Ydを特定することができれば、ピッチ角αを求めることができる。
同様に、図6に示すピッチ角βと、上述したように特定した反射光位置Yiとの間には、β=tan―1(Yi×Sy/f)という関係が成り立つことが既に知られている。したがって、撮像画像における反射光位置Yiを特定することができれば、ピッチ角βを求めることができる。
そして、図6にそれぞれ示すピッチ角α、ピッチ角β、及び相対距離Dの間には、D=h/(tanα+tanβ)という関係が成り立つことが既に知られている。したがって、本実施形態に係る距離測定部102は、上述したように直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいてピッチ角α、及びピッチ角βをそれぞれ求めれば、先行車両との相対距離Dを求めることができる。
本実施形態に係る距離測定部102は、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を特定することができた全ての横方向輝度計算領域のそれぞれについて、ピッチ角α、及びピッチ角βの両方を求めて上述したように相対距離Dを先行車両との相対距離として計算する。本実施形態に係る距離測定部102は、相対距離Dを計算するとき、それぞれの横方向輝度計算領域に対応させて計算する。そして、距離測定部102は、相対距離Dを計算すると、計算した相対距離Dをそれぞれ示す距離データを生成する。
次に、本実施形態に係る距離測定部102の具体的な処理の流れについて説明する。図7A〜図7Cは、本実施形態に係る距離測定部102の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101において、距離測定部102は、カメラ101から画像データを取得し、取得した画像データによって示される撮像画像について上述した縦方向積算輝度分布を生成する。
ステップS102において、距離測定部102は、ステップS101において生成した縦方向積算輝度分布に基づいて、撮像画像における横方向輝度計算領域を上述したように決定する。
ステップS103において、距離測定部102は、ステップS102で決定した全ての横方向輝度計算領域に対応させて、それぞれ上述したように横方向積算輝度分布を生成する。
ステップS104において、距離測定部102は、横方向輝度計算領域に対応させてステップS103で生成した横方向積算輝度分布に基づいて、上述したように直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを当該横方向輝度計算領域に対応させて特定する位置特定処理をする。位置特定処理の詳細については、後述する。
ステップS105において、距離測定部102は、ステップS104で特定した直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいて、先行車両との相対距離Dを求める。さらに、距離測定部102は、ステップS105において、相対距離Dを求めると、求めた相対距離Dを示す距離データを生成する。
次に、図7Bを参照して、ステップS104の位置特定処理の詳細を説明する。
ステップS201において、距離測定部102は、ステップS103で横方向積算輝度分布を対応させて生成した横方向輝度計算領域の中から、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを特定する処理をしていない領域を選択し、処理対象領域として設定する。
ステップS202において、距離測定部102は、ステップS201で処理対象領域として設定した横方向輝度計算領域に対応させてステップS103で生成した横方向積算輝度分布から上述したように2つの抽出曲線Bk1、及び抽出曲線Bk2を抽出して、抽出したそれぞれの抽出曲線のピーク値と曲線幅とを特徴として特定する。
ステップS203において、距離測定部102は、ステップS202で抽出した抽出曲線Bk1、及び抽出曲線Bk2の中から、処理対象曲線として設定されていないいずれか1つの抽出曲線を処理対象曲線として設定する。処理対象曲線を設定するとき、距離測定部102は、ステップS202で抽出した抽出曲線の内、撮像画像の原点から縦方向に最も近い位置に存在する抽出曲線から順番に設定してもよいし、ランダムにいずれか1つの抽出曲線を設定してもよい。
ステップS204において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1を超えるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS204において、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1を超えると判断したとき、ステップS205へ処理を進める。一方、距離測定部102は、ステップS204において、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1を超えないと判断したとき、ステップS207へ処理を進める。
ステップS205において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線の曲線幅が第1の曲線幅しきい値thb1未満であるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS205において、曲線幅が第1の曲線幅しきい値thb1未満であると判断したとき、ステップS206へ処理を進める。一方、距離測定部102は、ステップS205において、曲線幅が第1の曲線幅しきい値thb1未満でないと判断したとき、ステップS207へ処理を進める。
ステップS206において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線を、撮像画像において直接光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線であるとして特定する。距離測定部102が、ステップS206で直接光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線として抽出曲線を判断できるのは、ステップS204において、抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1を超えると判断し、且つステップS205において曲線幅が第1の曲線幅しきい値thpb1未満であると判断し、抽出曲線が直接光を示す曲線であると判断できる上述した条件を満たすときに当該ステップS206の処理をするからである。
ステップS207において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS207において、ピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であると判断したとき、ステップS208へ処理を進める。一方、距離測定部102は、ステップS207において、ピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内でないと判断したとき、ステップS211へ処理を進める。
ステップS208において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線の曲線幅が第2の曲線幅しきい値thb2を超えるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS208において、曲線幅が第2の曲線幅しきい値thb2を超えると判断したとき、ステップS209へ処理を進める。一方、距離測定部102は、ステップS208において、曲線幅が第2の曲線幅しきい値thb2を超えないと判断したとき、ステップS211へ処理を進める。
ステップS209において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線を、撮像画像において反射光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線であるとして特定する。距離測定部102が、ステップS209で反射光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線として抽出曲線を判断できるのは、ステップS207において、抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であると判断し、且つステップS208において曲線幅が第2の曲線幅しきい値thpb2を超えると判断し、抽出曲線が反射光を示す曲線であると判断できる上述した条件を満たすときに当該ステップS209の処理をするからである。
ステップS210において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値を生じる位置を光源の位置として特定する。具体的には、距離測定部102は、ステップS206からステップS210へ処理を進めた場合には、ステップS203で設定した抽出曲線が、上述したように直接光を示す曲線であると判断できるため、そのピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を直接光位置Ydとし、処理対象領域として設定されている横方向輝度計算領域に対応付けて特定する。一方、距離測定部102は、ステップS209からステップS210へ処理を進めた場合には、ステップS203で設定した抽出曲線が、上述したように反射光を示す曲線であると判断できるため、ピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を反射光位置Yiとし、処理対象領域として設定されている横方向輝度計算領域に対応付けて特定する。
ステップS211において、距離測定部102は、処理対象領域として設定されている横方向輝度計算領域からステップS202で抽出した抽出曲線の中で、処理対象曲線として設定されていない抽出曲線があるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS211において、処理対象曲線として設定されていない抽出曲線があると判断したとき、ステップS203へ処理を戻す。一方、距離測定部102は、ステップS211において、処理対象曲線として設定されていない抽出曲線がないと判断したとき、ステップS212へ処理を進める。
ステップS212において、距離測定部102は、ステップS103で横方向積算輝度分布を対応させて生成した横方向輝度計算領域の中で、処理対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域があるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS212において、処理対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域があると判断したとき、ステップS201へ処理を戻す。一方、距離測定部102は、ステップS212において、処理対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域がないと判断したとき、図7Bのフローチャートに示す処理を完了して、図7AのフローチャートにしたがってステップS105へ処理を進める。
次に、図7Cを参照して、ステップS105の距離計算処理の詳細を説明する。
ステップS301において、距離測定部102は、ステップS104で直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を対応させて特定した横方向輝度計算領域の中から、計算対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域を計算対象領域として設定する。尚、ステップS301において、距離測定部102hが、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を対応させて特定した横方向輝度計算領域が1つもない場合には、図7Cに示す処理を直ちに完了して、図7Aに示すフローチャートにしたがって、処理をステップS101に戻してもよい。
ステップS302において、距離測定部102は、ステップS301で計算対象領域として設定した横方向輝度計算領域に対応させて特定された直接光位置Ydに基づいて上述したようにピッチ角αを計算する。
ステップS303において、距離測定部102は、ステップS301で計算対象領域として設定した横方向輝度計算領域に対応させて特定された反射光位置Yiに基づいて上述したようにピッチ角βを計算する。
ステップS304において、距離測定部102は、ステップS302で計算したピッチ角α、ステップS303で計算したピッチ角β、及び既知であるカメラ101の自車両における搭載位置の高さhに基づいて上述したように相対距離Dを計算して、ステップS301で計算対象領域として設定した横方向輝度計算領域に対応させる。
ステップS305において、距離測定部102は、ステップS104で直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を対応させて特定した横方向輝度計算領域の中から、計算対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域があるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS305において、計算対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域があると判断したとき、ステップS301へ処理を戻す。一方、距離測定部102は、ステップS305において、計算対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域がないと判断したとき、ステップS306へ処理を進める。
ステップS306において、距離測定部102は、計算した全ての相対距離Dをそれぞれ示す距離データを生成し、図7Cのフローチャートに示す処理を終了して、図7Aのフローチャートにしたがって、ステップS101へ処理を戻す。
本実施形態に係る距離測定部102は、図7A乃至図7Cのフローチャートに示す処理を予め定められた時間間隔で繰り返すことにより、先行車両との相対距離を逐次測定することができる。
また、図7A乃至図7Cのフローチャートに示す処理は、例えば、自車両のイグニッションスイッチ、或いはアクセサリースイッチがオンにされたときに開始され、オフにされたときに終了されてもよい。
以上が、本実施形態に係る距離測定部102の処理の説明である。上述で説明したように、本実施形態に係る距離測定部102は、撮像画像に撮像されている直接光と当該直接光が走行路面で反射した反射光との当該撮像画像における位置(直接光位置Yd、及び反射光位置Yi)の組み合わせを特定する。これは、縦方向積算輝度分布としきい値thとを比較することにより、横方向輝度計算領域、すなわち、直接光と反射光との組み合わせが撮像されている撮像画像における領域を特定し、全ての横方向輝度計算領域に対応させて生成した横方向積算輝度分布から抽出した抽出曲線に基づいて第1の実施形態で説明したように直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを特定し、同一の横方向輝度計算領域に対応させることによって実現できる。そして、組み合わされた直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいて第1の実施形態で説明したように相対距離Dを計算することにより、先行車両などの対象物との相対距離を測定することができる。尚、第1の実施形態で説明した抽出曲線とは、横方向積算輝度分布の中でピーク値を生じる部分の分布に相当する。
本実施形態に係る距離測定部102によれば、例えば、夜間であったとしても、先行車両に搭載されている直接光原から発せられた直接光、及び当該直接光源から発せられた光が走行路面で反射した反射光に基づいて、当該先行車両との相対距離を測定することができる。
尚、上記第1の実施形態では、1つの横方向輝度計算領域について計算した横方向積算輝度分布から2つの抽出曲線が抽出されるものとした。しかしながら、他の一実施形態では、1つの横方向輝度計算領域から抽出される抽出曲線が3以上である場合がある。この場合、距離測定部102は、全ての抽出曲線について、そのピーク値と曲線幅とのそれぞれを第1のピークしきい値thp1、第2のピークしきい値thp2、第1の曲線幅しきい値thpb1、及び第2の曲線幅しきい値thpb2のそれぞれと、第1の実施形態で説明したように比較する。そして、例えば、1つの横方向輝度計算領域について、直接光を示すと判断した抽出曲線が2以上ある場合には、距離測定部102は、いずれか1つの抽出曲線をランダムに決定して、その抽出曲線のピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を直接光位置Ydとして特定してもよい。同様に、例えば、1つの横方向輝度計算領域について、反射光を示すと判断した抽出曲線が2以上ある場合には、距離測定部102は、いずれか1つの抽出曲線をランダムに決定して、その抽出曲線のピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を反射光位置Yiとして特定してもよい。
また、上記第1の実施形態では、距離測定部102が先行車両との相対距離Dを測定するものとして説明をした。しかしながら、上記第1の実施形態では、図5Bに一例として示すように、直接光源から発せられた直接光として対向車両のヘッドランプから発せられた直接光、及び当該直接光源から発せられた直接光が走行路面で反射した反射光に基づいて、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiが特定され、これらの位置に基づき、対向車両との相対距離が、先行車両との相対距離として計算されてしまう場合がある。したがって、対向車両との相対距離が計算されてしまうのが好ましくない場合には、他の一実施形態として、距離測定部102は、図8に一例として示すように、先行車両が存在すると考えられる撮像画像上の領域Sr(以下、先行車両存在領域Srと称する)内の画像に対して、第1の実施形態で説明したように、縦方向積算輝度分布を生成し、生成した縦方向積算輝度分布に基づいて横方向輝度計算領域を決定し、決定した横方向輝度計算領域において、特徴検出処理をして直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを特定し、相対距離を計算してもよい。これにより、距離測定部102は、対向車両などの先行車両ではない対象物に搭載された光原の影響を受けずに、先行車両に搭載された光源のみに基づいて、当該先行車両との相対距離を計算することができる。
また、距離測定部102が、上述したように先行車両存在領域Sr内で決定した横方向輝度計算領域についてのみ特徴検出処理をして直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを特定し、相対距離を計算する場合、曲線路を走行していると、先行車両に搭載された直接光原Diが先行車両存在領域Srから外れてしまう場合がある。したがって、他の一実施形態では、第1の実施形態に係る距離測定装置1の概略構成を図9に示すように変形してもよい。図9に示す距離測定装置2は、第1の実施形態に係る距離測定装置1と比較してヨーレートセンサ107をさらに備える点が相違する。
ヨーレートセンサ107は、自車両の重心を鉛直方向に通る軸周りの回転角速度を逐次検出して、検出した回転角速度を示す回転角速度データを生成する。
そして、距離測定装置2に備えられる距離測定部102は、ヨーレートセンサ107によって生成される回転角速度データを取得する。回転角速度データを取得すると、距離測定部102は、取得した回転角速度データによって示される回転角速度に基づいて、自車両が走行しているカーブの方向と曲率を判断し、判断した方向と曲率の大きさとに応じて、先行車両存在領域Srを移動させる。より具体的には、距離測定装置2に備えられる距離測定部102は、回転角速度データによって示される回転角速度が、自車両が右方向にカーブしている曲線路を走行していることを示すとき、先行車両存在領域Srを回転角速度の大きさに応じて曲率を判断し、判断した曲率に応じて撮像画像における右方向に移動させる。一方、距離測定装置2に備えられる距離測定部102は、回転角速度データによって示される回転角速度が、自車両が左方向にカーブしている曲線路を走行していることを示すとき、先行車両存在領域Srを回転角速度の大きさに応じて曲率を判断し、判断した曲率に応じて撮像画像における左方向に移動させる。
これにより、距離測定装置2に備えられる距離測定部102は、自車両、或いは先行車両が曲線路を走行しているときでも、先行車両のみの直接光原に基づいて当該先行車両との相対距離を測定できる。
また、上記第1の実施形態では、カメラ101がCCDカメラであるものとしたが、他の一実施形態では、カメラ101がCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラなど、自車両の走行方向を逐次撮像して画像データを生成できるのであれば、他の種類のカメラを用いてもよい。
また、上記第1の実施形態では、警報ブザー106は、電動ブレーキECU105によって危険信号が取得されたときに警告音を出力するものとした。しかしながら、他の一実施形態では、衝突判断部103によって生成される危険信号を警報ブザー106が直接取得できるように距離測定装置1を構成し、衝突判断部103によって生成された危険信号を直接取得したときに、警報ブザー106が警告音を出力するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態では、カメラ101によって夜間に撮像された撮像画像を示す画像データに基づいて距離を測定するものとした。しかしながら、他の一実施形態では、カメラ101によって夜間に撮像された画像に対して2値化処理、或いはエッジ検出処理などをして直接光、及び反射光のみを抽出する処理をした画像を示す画像データに基づいて第1の実施形態で説明したように距離を測定してもよい。
また、上記第1の実施形態で説明した第1のピークしきい値thp1、第2のピークしきい値thp2を、第1の曲線幅しきい値thpb1、及び第2の曲線幅しきい値thpb2はそれぞれ図示しない記憶部に予め記憶させておいてもよい。
また、上記第1の実施形態では、横方向積算輝度分布から抽出曲線を抽出するときに、横方向積算輝度分布においてピーク値を生じる位置から撮像画像の縦方向の両側に向かって当該横方向積算輝度分布を走査することにより、それぞれのピーク値を生じる位置を基準とする両側の横方向積算輝度分布がそれぞれゼロになるまでの位置を検出して、互いの位置に含まれるそれぞれの範囲の横方向積算輝度分布を、それぞれ抽出曲線として抽出するものとした。しかしながら、他の一実施形態において、例えば、図10に一例として示すように、ゼロにならずに極小値を有する横方向積算輝度分布から抽出曲線を抽出する場合には、それぞれのピーク値を生じる位置(図10に示す一例では、Y1、及びY2)を基準とする両側の横方向積算輝度分布がそれぞれ極小値を迎えるまでの位置を検出して、互いの位置に含まれるそれぞれの範囲(図10に示す一例では、Ym1、及びYm2)の横方向積算輝度分布をそれぞれ抽出曲線として抽出してもよい。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、上述の説明はあらゆる点において本発明の一例にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
本発明によれば、夜間においても画像に基づいて先行車両との相対距離を測定できる距離測定装置を提供でき、例えば、自動車などの移動体に搭載される距離測定装置などに有用である。
1 距離測定装置
101 カメラ
102 距離測定部
103 衝突判断部
104 表示部
105 電動ブレーキECU
106 警報ブザー
107 ヨーレートセンサ
【0002】
づいて測定することができない。
[0006]
それ故に、本発明は、夜間においても、画像に基づいて対象物との相対距離を測定できる距離測定装置、及び距離測定方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0007]
上記目的を達成するために本発明は、以下に示すような特徴を有する。
[0008]
本発明の第1の局面は、自車両の走行方向を撮像画像として撮像する撮像手段と、撮像画像に撮像されている直接光、及び走行路面で反射した当該直接光の反射光の中で、縦方向に並んで撮像されている直接光と反射光とを組み合わせてそれぞれ位置を特定する特定手段と、特定手段によってそれぞれ組み合わされた直接光と反射光とのそれぞれの位置に基づき、対象物との相対距離を測定する測定手段とを備える。
[0009]
本発明の第2の局面は、上記第1の局面において、特定手段は、撮像画像における画素の輝度値を縦方向に積算した値に基づき、直接光と反射光とが縦方向に並んで撮像されている領域を特定する撮像領域特定手段と、同一の領域に撮像されている直接光と反射光とを組み合わせて縦方向の位置をそれぞれ特定する位置特定手段とを含み、測定手段は、位置特定手段によって組み合わされた直接光と反射光とのそれぞれの位置に基づき、対象物との相対距離を測定する。
[0010]
本発明の第3の局面は、上記第2の局面において、撮像領域特定手段は、撮像画像における画素の輝度値を当該撮像画像の縦方向の画素列毎に積算して縦方向積算輝度分布を生成する第1の生成手段と、縦方向積算輝度分布で示される積算値が第1のしきい値を超える領域を特定する領域特定手段とを含み、位置特定手段は、領域特定手段によって特定された同一の領域に含まれる画素の輝度値を当該撮像画像の横方向の画素列毎に積算して横方向積算輝度分布を生成する第2の生成手段と、同一の横方向積算輝度分布に基づいて直接光と反射光とを組み合わせて縦方向の位置をそれぞれ特定する光位置特定手段とを含み、測定手段は、光位置特定手段によって組み合わされた直
【0003】
接光と反射光のそれぞれの位置に基づき、対象物との相対距離を測定する。
[0011]
本発明の第4の局面は、上記第3の局面において、光位置特定手段は、第1のピークしきい値と、当該第1のピークしきい値よりも相対的に低い第2のピークしきい値と、第1の分布幅しきい値と、当該第1の分布幅しきい値よりも相対的に大きい第2の分布幅しきい値とをそれぞれ記憶する記憶手段と、横方向積算輝度分布に生じるピーク値を第1のピークしきい値、及び第2のピークしきい値と比較した結果と、当該横方向積算輝度分布のピーク値を生じる分布の幅を第1の分布幅しきい値、及び第2の分布幅しきい値と比較した結果とに基づき、撮像画像における直接光、及び反射光を組み合わせて縦方向の位置をそれぞれ特定する縦方向位置特定手段をさらに含み、測定手段は、縦方向位置特定手段によって特定された直接光の位置と反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する。
[0012]
本発明の第5の局面は、上記第4の局面において、縦方向位置特定手段は、横方向積算輝度分布の中でピーク値が第1のピークしきい値を超え、且つ分布の幅が第1の分布幅しきい値未満となる部分の分布を特定し、特定した分布のピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を直接光の位置として特定する直接光特定手段と、横方向積算輝度分布の中でピーク値が第1のピークしきい値から第2のピークしきい値までの範囲内であり、且つ分布の幅が第2の分布幅しきい値を超える部分の分布を特定し、特定した分布のピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を反射光の位置として特定する反射光特定手段と、直接光特定手段、及び反射光特定手段によってそれぞれ同一の横方向積算輝度分布から特定された直接光の位置と反射光の位置とを組み合わせる組み合わせ手段とを含み、測定手段は、組み合わせ手段によって組み合わされた直接光の位置と反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する。
[0013]
本発明の第6の局面は、上記第5の局面において、領域特定手段は、撮像画像において先行車両が存在する領域として予め定められた先行車両存在領域に対応する縦方向積算輝度分布で示される積算値が第1のしきい値を超え
【0004】
る領域を特定する。
[0014]
本発明の第7の局面は、上記第6の局面において、自車両の重心を鉛直方向に通る軸周りの回転角速度を検出する角速度検出手段をさらに備え、領域特定手段は、角速度検出手段によって検出された回転角速度に基づいて判断した自車両の旋回方向と旋回速度とに応じて先行車両存在領域を撮像画像内で移動させる。
[0015]
本発明の第8の局面は、自車両の走行方向を撮像画像として撮像する撮像ステップと、撮像画像に撮像されている直接光、及び走行路面で反射した当該直接光の反射光の中で、縦方向に並んで撮像されている直接光と反射光とを組み合わせてそれぞれ位置を特定する特定ステップと、特定ステップにおいてそれぞれ組み合わされた直接光と反射光とのそれぞれの位置に基づき、対象物との相対距離を測定する測定ステップとを備える。
発明の効果
[0016]
本発明によれば、夜間においても、画像に基づいて対象物との相対距離を測定できる距離測定装置、及び距離測定方法を提供できる。
図面の簡単な説明
[0017]
[図1]図1は、第1の実施形態に係る距離測定装置の概略構成を示すブロック図である。
[図2A]図2Aは、カメラの搭載位置、及び撮像範囲の一例を示す図である。
[図2B]図2Bは、カメラの搭載位置、及び撮像範囲の一例を示す図である。
[図3]図3は、カメラによって撮像された撮像画像の一例を示す図である。
[図4A]図4Aは、縦方向積算輝度分布の一例を示す図である。
[図4B]図4Bは、縦方向積算輝度分布におけるしきい値の一例を示す図である。
[図5A]図5Aは、横方向積算輝度分布の一例を示す図である。
[図5B]図5Bは、直接光位置、及び反射光位置の一例を示す図である。
[図6]図6は、カメラの搭載位置、直接光原、及び反射位置の位置関係の一例を示す図である。
【0005】
[図7A]図7Aは、距離測定部の処理を示すフローチャートである。
[図7B]図7Bは、距離測定部の処理を示すフローチャートである。
[図7C]図7Cは、距離測定部の処理を示すフローチャートである。
[図8]図8は、先行車両存在領域の一例を示す図である。
[図9]図9は、本発明に係る距離測定装置の他の概略構成を示すブロック図である。
[図10]図10は、横方向積算輝度分布の一例を示す図である。
発明を実施するための形態
[0018]
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る距離測定装置1の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る距離測定装置1は、カメラ101と、距離測定部102と、衝突判断部103と、表示部104と、電動ブレーキECU105と、警報ブザー106とを備える。尚、本実施形態では、距離測定装置1が自動車などの移動体(以下、自車両と称する)に搭載されるものとして説明する。
[0019]
カメラ101は、CCD(Charge Coupled Device)カメラである。図2A、及び図2Bは、カメラ101の自車両における搭載箇所と、撮像範囲との一例をそれぞれ示す図である。図2Aは走行中の自車両を鉛直方向に見下ろした平面図であり、図2Bは、図2Aに示す自車両の右側面図である。カメラ101は、図2A、及び図2Bに一例としてそれぞれ示すように、自車両の走行方向を撮像可能に自車両のルームミラーに取り付けられる。カメラ101は、図2A、及び図2Bにそれぞれ示すように自車両の走行方向を逐次撮像(例えば、24分の1秒(1フレーム)毎に撮像)し、撮像した画像(以下、撮像画像と称する)を示す画像データを、画像を撮像する度に生成する。
[0020]
距離測定部102は、カメラ101によって生成される画像データを取得し、撮像画像に基づいて自車両と先行車両との相対距離を測定する。距離測定部102は、先行車両との相対距離を測定すると、測定した相対距離を示
【0006】
す距離データを生成する。距離測定部102が先行車両との相対距離を測定する処理の詳細については後述する。
[0021]
衝突判断部103は、距離測定部102によって距離データが生成されたとき、生成された距離データを取得する。衝突判断部103は、距離データを取得すると、取得した距離データによって示される相対距離に基づいて、自車両と先行車両との衝突の可能性を判断し、衝突する可能性があると判断したときに、衝突する可能性があることを示す危険信号を生成する。尚、衝突判断部103が、相対距離に基づいて衝突する可能性を判断する手法は、任意の周知技術を用いてよい。
[0022]
表示部104は、典型的には、自車両に搭載されるカーナビゲーションシステムによって生成される情報を表示する表示画面、或いは自車両の走行速度、及びエンジンの回転数などを表示する表示画面である。また、表示部104は、その表示画面の表示内容を制御する処理回路も備えている。表示部104は、衝突判断部103によって危険信号が生成されたとき、生成された危険信号を取得する。危険信号を取得すると、表示部104は、衝突する可能性があることを示す画像をその表示画面に表示して、衝突の可能性があることを運転者に通知する。
[0023]
電動ブレーキECU105は、自車両に搭載される電動ブレーキを制御するECU(Electric Control Unit)である。電動ブレーキECU105は、衝突判断部103によって危険信号が生成されたとき、生成された危険信号を取得する。危険信号を取得すると、電動ブレーキECU105は、衝突する可能性を低減するように自車両に搭載される電動ブレーキの制動力を制御する。
[0024]
警報ブザー106は、自車両の車室内に向けて音声を出力可能なスピーカー、及び当該スピーカーを制御して音声を出力させる制御回路などからなる。警報ブザー106は、電動ブレーキECU105によって危険信号が取得されたとき、前述のスピーカーから車室内に警告音を出力させて、自車両の運転者に先行車両と衝突する可能性があることを通知する。
【0007】
[0025]
以上が、本実施形態に係る距離測定装置1の概略構成の説明である。次に、距離測定部102が先行車両との相対距離を測定するときの距離測定処理について説明する。
[0026]
図3は、夜間に自車両が走行しているときの撮像画像の一例を示す図である。図3に示す撮像画像には、先行車両、対向車両、及び走行路の脇に設置されている誘導灯などの対象物が撮像されている。そして、図3に示す撮像画像は、夜間の撮像画像であるため、先行車両、対向車両、及び誘導灯などの対象物の輪郭など、細部が鮮明に撮像されておらず、これらの対象物が有する発光部(例えば、先行車両であればテールランプ)からカメラ101に直接入射する直接光、及びこれらの発光部から発せられた光が路面等で反射した反射光が鮮明に撮像されているものとする。
[0027]
より具体的には、図3には、先行車両のテールランプからカメラ101に直接入射する直接光Pvd、先行車両のテールランプから発せられた光が路面で反射した反射光Pvi、対向車両のヘッドランプからカメラ101に直接入射する直接光Cvd、対向車両のヘッドランプから発せられた光が路面で反射した直接光Cvi、誘導灯からカメラ101に直接入射する直接光Rd、及び誘導灯から発せられた光が路面で反射した反射光Riが鮮明に撮像されている画像の一例を示している。また、走行路の表面上に塗布される典型的な区画線には、反射材料(例えば、ガラスビーズなど)が含まれており、自車両のヘッドランプから発せられた光を反射した、自車両の走行路の両側の区画線も、図3に示す一例には図示されている。尚、本実施形態の説明では、図3に一例として示すように撮像画像の左上を原点とし、当該原点から水平な右方向を撮像画像の正の横方向とし、当該原点から垂直な下方向を撮像画像の正の縦方向であるものとする。
[0028]
本実施形態に係る距離測定部102は、カメラ101から画像データを取得すると、まず、撮像画像を構成する画素の輝度値を縦方向の画素列毎に積算して計算した積算輝度分布(以下、縦方向積算輝度分布と称する)を生成する。図4Aは、本実施形態に係る距離測定部102が、図3に一例として
【0008】
示した撮像画像について生成した縦方向積算輝度分布を一例として示す図である。本実施形態に係る距離測定部102は、図4Aに示すように予め定められた縦方向輝度計算領域Tkr内の画素について縦方向の画素列毎に輝度値を積算して縦方向積算輝度分布を生成する。
[0029]
縦方向積算輝度分布を生成すると、距離測定部102は、生成した縦方向積算輝度分布の中で輝度の積算値が予め定められたしきい値th以上となる領域を決定する。図4Bは、縦方向積算輝度分布に基づいて距離測定部102が決定した領域の一例を示す図である。図4Bに一例として示すように、距離測定部102は、縦方向積算輝度分布で示される画素列毎の輝度の積算値の中で、しきい値th以上となる積算値の隣り合う画素列をまとめた横方向の領域を1つの横方向輝度計算領域として決定する。図4Bには、一例として、横方向輝度計算領域Ykr1〜Ykr4の4つの領域が決定された場合を示している。
[0030]
尚、横方向輝度計算領域の縦方向の高さは、図4Bに一例として示すように、縦方向輝度計算領域と同じ高さであってもよいし、撮像画像の縦方向の画素数と同じであってもよいし、任意の高さであってもよい。
[0031]
また、しきい値thの大きさは、撮像画像における先行車両のテールランプが撮像されている領域を横方向輝度計算領域として検出するのに最適な値に予め定めておくものとする。より具体的には、画素の輝度値の情報量が8ビットの撮像画像をカメラ101が撮像する場合、当該撮像画像における画素の輝度値は、それぞれ0乃至255の範囲で示される。ここで、例えば、撮像画像の縦方向の大きさが100画素であるとすると、縦方向積算輝度分布の最大値は、100×255=25500となる。本実施形態におけるしきい値thの大きさは、一例として、この最大値の10%、或いは20%の大きさ、すなわち、2550、或いは5100に予め定めてもよい。
[0032]
距離測定部102は、横方向輝度計算領域を決定すると、決定した横方向輝度計算領域に含まれる横方向の画素列毎の輝度値を積算して計算した積算輝度分布(以下、横方向積算輝度分布と称する)を生成する。図5Aは、本
【0009】
実施形態に係る距離測定部102が、図4Bに示す横方向輝度計算領域Ykr1〜Ykr4の中で、横方向輝度計算領域Ykr2について計算した横方向積算輝度分布の一例を示す図である。
[0033]
そして、横方向輝度計算領域のそれぞれに対応させて横方向積算輝度分布を生成すると、距離測定部102は、生成した横方向積算輝度分布の特徴を検出する特徴検出処理をする。
[0034]
図5Bは、図5Aに一例として示した横方向輝度計算領域Ykr2に対応させて計算した横方向積算輝度分布を示す図である。以下、本実施形態に係る距離測定部102の特徴検出処理について、図5Bに示す横方向積算輝度分布の特徴を検出する場合を一例に挙げて説明する。特徴検出処理を開始すると、距離測定部102は、まず、生成した横方向積算輝度分布を示す曲線からピーク値を生じる曲線をそれぞれ抽出曲線として抽出する。
[0035]
横方向積算輝度分布から抽出曲線を抽出するとき、距離測定部102は、まず、横方向積算輝度分布の極大値を生じる撮像画像における縦方向の位置をピーク値を生じる位置(図5Bに示す例では、Y1、及びY2)として検出する。ピーク値を生じる位置を検出すると、距離測定部102は、ピーク値を生じるそれぞれの位置から撮像画像の縦方向の両側に向かって横方向積算輝度分布を走査することにより、それぞれのピーク値を生じる位置を基準とする両側の横方向積算輝度分布がそれぞれゼロになるまでの位置を検出して、互いの位置に含まれるそれぞれの範囲(図5Bに示す例では、Ym1、及びYm2)の横方向積算輝度分布を示す曲線を、それぞれ抽出曲線として抽出する。距離測定部102が、図5Bに示す横方向積算輝度分布から抽出曲線を抽出した場合には、同図に示すように2つの抽出曲線Bk1、及び抽出曲線Bk2が抽出される。
[0036]
抽出曲線を抽出すると、距離測定部102は、抽出した抽出曲線のピーク値の大きさと、曲線幅とをそれぞれの抽出曲線に対応させて特定し、特徴検出処理を完了する。ここで、曲線幅とは、抽出曲線と後述する第2のピークしきい値thp2とが交わる交点の幅である。
【0010】
[0037]
本実施形態に係る距離測定部102は、特徴検出処理を完了すると、抽出した抽出曲線のピーク値と曲線幅とに基づいて、横方向輝度計算領域に撮像されている直接光、及び反射光の撮像画像における縦方向の位置をそれぞれ特定する。より具体的には、本実施形態に係る距離測定部102は、特徴検出処理を完了すると、抽出した抽出曲線のピーク値を後述するように予め定められた第1のピークしきい値thp1、及び第2のピークしきい値thp2と比較し、抽出した抽出曲線の曲線幅を後述するように予め定められた第1の曲線幅しきい値thpb1、及び第2の曲線幅しきい値thpb2と比較する。
[0038]
そして、距離測定部102は、抽出した抽出曲線の内、ピーク値が第1のピークしきい値thp1を超え、且つ曲線幅が第1の曲線幅しきい値thpb1未満である抽出曲線を、直接光を示す画素の輝度値を積算した横方向積算輝度分布を示す曲線として判断して、そのピーク値が生じる撮像画像の縦方向における位置を直接光位置Ydとして特定する。また、距離測定部102は、抽出した抽出曲線の内、ピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であって、且つ曲線幅が第2の曲線幅しきい値thpb2を超える抽出曲線Bk2を反射光を示す画素の輝度値を積算した横方向積算輝度分布を示す曲線として判断して、そのピーク値が生じる撮像画像の縦方向における位置を反射光位置Yiとして特定する。
[0039]
本実施形態に係る距離測定部102が、図5Bに一例として示す抽出曲線Bk1のピーク値Pk1と曲線幅Pkb1とを上述したようにそれぞれのしきい値と比較した場合には、同図から明らかなように、ピーク値Pk1が第1のピークしきい値thp1を超え、且つ曲線幅Pkb1が第1の曲線幅しきい値thpb1未満であるので、そのピーク値Pk1が生じる位置Y1を前述の直接光位置Ydとして特定する。そして、本実施形態に係る距離測定部102は、直接光位置Ydとして特定した位置Y1にピーク値Pk1を生じる抽出曲線Bk1が横方向輝度計算領域Ykr2の横方向輝度分布の一部
【0011】
を示す曲線であるため、当該直接光位置Ydを横方向輝度計算領域Ykr2に対応させる。
[0040]
一方、本実施形態に係る距離測定部102が、図5Bに一例として示す抽出曲線Bk2のピーク値Pk2と曲線幅Pkb2とを上述したようにそれぞれのしきい値と比較した場合には、同図から明らかなように、ピーク値Pk2が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であって、且つ曲線幅Pkb2が第2の曲線幅しきい値thpb2を超えるので、そのピーク値Pk2が生じる位置Y2を前述の反射光位置Yiとして特定する。そして、本実施形態に係る距離測定部102は、反射光位置Yiとして特定した位置Y2にピーク値Pk2を生じる抽出曲線Bk2が横方向輝度計算領域Ykr2の横方向輝度分布の一部を示す曲線であるため、当該反射光位置Yiを横方向輝度計算領域Ykr2に対応させる。
[0041]
ここで、直接光、及び反射光をそれぞれ示す画素の横方向積算輝度分布における積算輝度分布曲線の特徴について説明する。
[0042]
まず、直接光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線の特徴について説明する。直接光は、先行車両のテールランプから発せられた光がカメラ101に直接入射するため、強度が相対的に高くなる。したがって、直接光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線は、ピーク値が相対的に高くなる。また、直接光は、何らかの対象物の表面などで反射して散乱することなくカメラ101に直接入射するため、強度にむらが生じない。したがって、撮像画像における直接光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線の曲線幅は、相対的に狭くなる。
[0043]
次に、反射光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線の特徴について説明する。反射光は、先行車両のテールランプから発せられた光が、走行路面で反射してからカメラ101に入射する光である。ここで、走行路面は表面に凹凸を有しているため、光が反射するときには散乱もする。すなわち、カメラ101に入射する反射光は、走行路面で反射して散乱してから入射するため、相対的に低く、むらのある強度となる。したがって、撮像画像にお
【0012】
ける反射光を示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線は、ピーク値が相対的に低くなり、その曲線幅は相対的に広くなる。
[0044]
このように、直接光、及び反射光をそれぞれ示す画素の横方向積算輝度分布を示す曲線には、ピーク値、及び曲線幅に互いに異なる特徴が現れる。このような特徴を識別して、直接光、及び反射光の撮像画像における位置を特定するため、距離測定部102には、上述したように横方向輝度分布から抽出した抽出曲線のピーク値と比較するためのピークしきい値(本実施形態では、第1のピークしきい値thp1、及び第2のピークしきい値thp2)、及び抽出曲線の曲線幅と比較するための曲線幅しきい値(本実施形態では、第1の曲線幅しきい値thpb1、及び第2の曲線幅しきい値thpb2)がそれぞれ予め定められている。
[0045]
また、直接光、反射光を示す画素の横方向積算輝度分布の曲線の曲線幅は、上述したように広さに特徴が現れる。そして、この特徴を識別するために、距離測定部102は、上述したように抽出曲線と第2のピークしきい値thp2との交点を曲線幅として特定する。
[0046]
また、本実施形態に係る距離測定部102は、上述したようにピーク値が第1のピークしきい値thp1を超え、且つ曲線幅が第1の曲線幅しきい値thpb1未満となる抽出曲線を、直接光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線として特定する。したがって、第1のピークしきい値thp1は、上述したように直接光を示す画素の輝度値の積算値の相対的に高いピーク値を識別できるように、相対的に大きな値として予め定めておく必要がある。また、第1の曲線幅しきい値thpb1は、上述したように直接光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線の相対的に狭い曲線幅を識別できるように、相対的に小さい値として予め定めておく必要がある。
[0047]
さらに、本実施形態に係る距離測定部102は、上述したようにピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であって、且つ曲線幅が第2の曲線幅しきい値thpb2を超える抽出曲線を、反射光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線として特定する。
【0013】
したがって、第2のピークしきい値thp2は、上述したように反射光を示す画素の輝度値の積算値の相対的に低いピーク値が、前述の第1のピークしきい値thp1から当該第2のピークしきい値thp2までの範囲内となるように、相対的に小さな値として予め定めておく必要がある。また、第2の曲線幅しきい値thpb2は、上述したように反射光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線の相対的に広い曲線幅を識別できるように、相対的に大きな値として予め定めておく必要がある。
[0048]
以上が、本実施形態に係る距離測定部102が、特徴検出処理をしてから直接光位置Yd、及び反射光位置Yiをそれぞれ特定する処理の説明である。尚、上述した説明では、図5Bに示す横方向輝度計算領域の内、横方向輝度計算領域Ykr2に撮像されている直接光、及び反射光の撮像画像における縦方向の位置を直接光位置Yd、及び反射光位置Yiとしてそれぞれ特定する場合を一例として説明した。しかしながら、本実施形態に係る距離測定部102は、横方向輝度計算領域Ykr2だけでなく、全ての横方向輝度計算領域について、上述したように特徴検出処理をしてから直接光位置Yd、及び反射光位置Yiをそれぞれ特定して、それそれの横方向輝度計算領域に対応させる。
[0049]
本実施形態に係る距離測定部102は、全ての横方向輝度計算領域について直接光位置Yd、及び反射光位置Yiをそれぞれ特定する処理をすると、特定した直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいて先行車両との相対距離を測定する。相対距離を測定するとき、本実施形態に係る距離測定部102は、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を特定できた横方向輝度計算領域のみについて対応させて特定したこれらの位置に基づいて、先行車両との相対距離を測定する。
[0050]
図6は、本実施形態に係る距離測定部102が、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいて先行車両との相対距離を測定する手法を説明する図である。図6は、自車両と、自車両の先行車両とを左側から見た左側面図である。図6に示す先行車両は、自車両に対して相対距離Dで先行している。
【0014】
また、本実施形態では、一例として図6に示すように走行路面から高さhの位置にカメラ101が搭載されているものとする。また、図6では、自車両に搭載されているカメラ101の搭載位置に対して、先行車両の直接光原Di(例えば、テールランプ)が存在する位置のピッチ角を、ピッチ角αで示している。さらに、図6では、自車両に搭載されているカメラ101の搭載位置に対して、先行車両の直接光原Diが走行路面で反射する反射位置Iiのピッチ角を、ピッチ角βで示している。
[0051]
尚、以下の説明では、一例として、図6に示す直接光原Diが、図5Bに示す撮像画像における横方向輝度計算領域Ykr2に対応させて特定した直接光位置Ydに存在する光源であるものとし、図6に示す反射位置Iiの撮像画像上における位置が、図5Bに示す撮像画像における横方向輝度計算領域Ykr2に対応させて特定した反射光位置Yiであるものとして説明を続ける。
[0052]
図6に示すピッチ角αと、上述したように特定した直接光位置Ydとの間には、α=tan−1(Yd×Sy/f)という関係が成り立つことが既に知られている。ここで、Syは、カメラ101の撮像素子の高さであり、fはカメラ101の焦点距離である。そして、カメラ101の撮像素子の高さ、及びカメラ101の焦点距離は、それぞれ既知である。このため、撮像画像における直接光位置Ydを特定することができれば、ピッチ角αを求めることができる。
[0053]
同様に、図6に示すピッチ角βと、上述したように特定した反射光位置Yiとの間には、β=tan−1(Yi×Sy/f)という関係が成り立つことが既に知られている。したがって、撮像画像における反射光位置Yiを特定することができれば、ピッチ角βを求めることができる。
[0054]
そして、図6にそれぞれ示すピッチ角α、ピッチ角β、及び相対距離Dの間には、D=h/(tanα+tanβ)という関係が成り立つことが既に知られている。したがって、本実施形態に係る距離測定部102は、上述したように直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいてピッチ角α、及び
【0015】
ピッチ角βをそれぞれ求めれば、先行車両との相対距離Dを求めることができる。
[0055]
本実施形態に係る距離測定部102は、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を特定することができた全ての横方向輝度計算領域のそれぞれについて、ピッチ角α、及びピッチ角βの両方を求めて上述したように相対距離Dを先行車両との相対距離として計算する。本実施形態に係る距離測定部102は、相対距離Dを計算するとき、それぞれの横方向輝度計算領域に対応させて計算する。そして、距離測定部102は、相対距離Dを計算すると、計算した相対距離Dをそれぞれ示す距離データを生成する。
[0056]
次に、本実施形態に係る距離測定部102の具体的な処理の流れについて説明する。図7A〜図7Cは、本実施形態に係る距離測定部102の処理の流れを示すフローチャートである。
[0057]
ステップS101において、距離測定部102は、カメラ101から画像データを取得し、取得した画像データによって示される撮像画像について上述した縦方向積算輝度分布を生成する。
[0058]
ステップS102において、距離測定部102は、ステップS101において生成した縦方向積算輝度分布に基づいて、撮像画像における横方向輝度計算領域を上述したように決定する。
[0059]
ステップS103において、距離測定部102は、ステップS102で決定した全ての横方向輝度計算領域に対応させて、それぞれ上述したように横方向積算輝度分布を生成する。
[0060]
ステップS104において、距離測定部102は、横方向輝度計算領域に対応させてステップS103で生成した横方向積算輝度分布に基づいて、上述したように直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを当該横方向輝度計算領域に対応させて特定する位置特定処理をする。位置特定処理の詳細については、後述する。
[0061]
ステップS105において、距離測定部102は、ステップS104で特定した直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいて、先行車両との相対
【0016】
距離Dを求める。さらに、距離測定部102は、ステップS105において、相対距離Dを求めると、求めた相対距離Dを示す距離データを生成する。
[0062]
次に、図7Bを参照して、ステップS104の位置特定処理の詳細を説明する。
[0063]
ステップS201において、距離測定部102は、ステップS103で横方向積算輝度分布を対応させて生成した横方向輝度計算領域の中から、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを特定する処理をしていない領域を選択し、処理対象領域として設定する。
[0064]
ステップS202において、距離測定部102は、ステップS201で処理対象領域として設定した横方向輝度計算領域に対応させてステップS103で生成した横方向積算輝度分布から上述したように2つの抽出曲線Bk1、及び抽出曲線Bk2を抽出して、抽出したそれぞれの抽出曲線のピーク値と曲線幅とを特徴として特定する。
[0065]
ステップS203において、距離測定部102は、ステップS202で抽出した抽出曲線Bk1、及び抽出曲線Bk2の中から、処理対象曲線として設定されていないいずれか1つの抽出曲線を処理対象曲線として設定する。処理対象曲線を設定するとき、距離測定部102は、ステップS202で抽出した抽出曲線の内、撮像画像の原点から縦方向に最も近い位置に存在する抽出曲線から順番に設定してもよいし、ランダムにいずれか1つの抽出曲線を設定してもよい。
[0066]
ステップS204において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1を超えるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS204において、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1を超えると判断したとき、ステップS205へ処理を進める。一方、距離測定部102は、ステップS204において、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1を超えないと判断したとき、ステップS207へ処理を進める。
【0017】
[0067]
ステップS205において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線の曲線幅が第1の曲線幅しきい値thb1未満であるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS205において、曲線幅が第1の曲線幅しきい値thb1未満であると判断したとき、ステップS206へ処理を進める。一方、距離測定部102は、ステップS205において、曲線幅が第1の曲線幅しきい値thb1未満でないと判断したとき、ステップS207へ処理を進める。
[0068]
ステップS206において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線を、撮像画像において直接光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線であるとして特定する。距離測定部102が、ステップS206で直接光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線として抽出曲線を判断できるのは、ステップS204において、抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1を超えると判断し、且つステップS205において曲線幅が第1の曲線幅しきい値thpb1未満であると判断し、抽出曲線が直接光を示す曲線であると判断できる上述した条件を満たすときに当該ステップS206の処理をするからである。
[0069]
ステップS207において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS207において、ピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であると判断したとき、ステップS208へ処理を進める。一方、距離測定部102は、ステップS207において、ピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内でないと判断したとき、ステップS211へ処理を進める。
[0070]
ステップS208において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線の曲線幅が第2の曲線幅しきい値thb2を超えるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS208において、曲線幅が第2
【0018】
の曲線幅しきい値thb2を超えると判断したとき、ステップS209へ処理を進める。一方、距離測定部102は、ステップS208において、曲線幅が第2の曲線幅しきい値thb2を超えないと判断したとき、ステップS211へ処理を進める。
[0071]
ステップS209において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線を、撮像画像において反射光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線であるとして特定する。距離測定部102が、ステップS209で反射光を示す画素の輝度値の積算値を示す曲線として抽出曲線を判断できるのは、ステップS207において、抽出曲線のピーク値が第1のピークしきい値thp1から第2のピークしきい値thp2までの範囲内であると判断し、且つステップS208において曲線幅が第2の曲線幅しきい値thpb2を超えると判断し、抽出曲線が反射光を示す曲線であると判断できる上述した条件を満たすときに当該ステップS209の処理をするからである。
[0072]
ステップS210において、距離測定部102は、ステップS203で設定した抽出曲線のピーク値を生じる位置を光源の位置として特定する。具体的には、距離測定部102は、ステップS206からステップS210へ処理を進めた場合には、ステップS203で設定した抽出曲線が、上述したように直接光を示す曲線であると判断できるため、そのピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を直接光位置Ydとし、処理対象領域として設定されている横方向輝度計算領域に対応付けて特定する。一方、距離測定部102は、ステップS209からステップS210へ処理を進めた場合には、ステップS203で設定した抽出曲線が、上述したように反射光を示す曲線であると判断できるため、ピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を反射光位置Yiとし、処理対象領域として設定されている横方向輝度計算領域に対応付けて特定する。
[0073]
ステップS211において、距離測定部102は、処理対象領域として設定されている横方向輝度計算領域からステップS202で抽出した抽出曲線の中で、処理対象曲線として設定されていない抽出曲線があるか否かを判断
【0019】
する。距離測定部102は、ステップS211において、処理対象曲線として設定されていない抽出曲線があると判断したとき、ステップS203へ処理を戻す。一方、距離測定部102は、ステップS211において、処理対象曲線として設定されていない抽出曲線がないと判断したとき、ステップS212へ処理を進める。
[0074]
ステップS212において、距離測定部102は、ステップS103で横方向積算輝度分布を対応させて生成した横方向輝度計算領域の中で、処理対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域があるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS212において、処理対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域があると判断したとき、ステップS201へ処理を戻す。一方、距離測定部102は、ステップS212において、処理対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域がないと判断したとき、図7Bのフローチャートに示す処理を完了して、図7AのフローチャートにしたがってステップS105へ処理を進める。
[0075]
次に、図7Cを参照して、ステップS105の距離計算処理の詳細を説明する。
[0076]
ステップS301において、距離測定部102は、ステップS104で直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を対応させて特定した横方向輝度計算領域の中から、計算対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域を計算対象領域として設定する。尚、ステップS301において、距離測定部102hが、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を対応させて特定した横方向輝度計算領域が1つもない場合には、図7Cに示す処理を直ちに完了して、図7Aに示すフローチャートにしたがって、処理をステップS101に戻してもよい。
[0077]
ステップS302において、距離測定部102は、ステップS301で計算対象領域として設定した横方向輝度計算領域に対応させて特定された直接光位置Ydに基づいて上述したようにピッチ角αを計算する。
[0078]
ステップS303において、距離測定部102は、ステップS301で計
【0020】
算対象領域として設定した横方向輝度計算領域に対応させて特定された反射光位置Yiに基づいて上述したようにピッチ角βを計算する。
[0079]
ステップS304において、距離測定部102は、ステップS302で計算したピッチ角α、ステップS303で計算したピッチ角β、及び既知であるカメラ101の自車両における搭載位置の高さhに基づいて上述したように相対距離Dを計算して、ステップS301で計算対象領域として設定した横方向輝度計算領域に対応させる。
[0080]
ステップS305において、距離測定部102は、ステップS104で直接光位置Yd、及び反射光位置Yiの両方を対応させて特定した横方向輝度計算領域の中から、計算対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域があるか否かを判断する。距離測定部102は、ステップS305において、計算対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域があると判断したとき、ステップS301へ処理を戻す。一方、距離測定部102は、ステップS305において、計算対象領域として設定されていない横方向輝度計算領域がないと判断したとき、ステップS306へ処理を進める。
[0081]
ステップS306において、距離測定部102は、計算した全ての相対距離Dをそれぞれ示す距離データを生成し、図7Cのフローチャートに示す処理を終了して、図7Aのフローチャートにしたがって、ステップS101へ処理を戻す。
[0082]
本実施形態に係る距離測定部102は、図7A乃至図7Cのフローチャートに示す処理を予め定められた時間間隔で繰り返すことにより、先行車両との相対距離を逐次測定することができる。
[0083]
また、図7A乃至図7Cのフローチャートに示す処理は、例えば、自車両のイグニッションスイッチ、或いはアクセサリースイッチがオンにされたときに開始され、オフにされたときに終了されてもよい。
[0084]
以上が、本実施形態に係る距離測定部102の処理の説明である。上述で説明したように、本実施形態に係る距離測定部102は、撮像画像に撮像されている直接光と当該直接光が走行路面で反射した反射光との当該撮像画像
【0021】
における位置(直接光位置Yd、及び反射光位置Yi)の組み合わせを特定する。これは、縦方向積算輝度分布としきい値thとを比較することにより、横方向輝度計算領域、すなわち、直接光と反射光との組み合わせが撮像されている撮像画像における領域を特定し、全ての横方向輝度計算領域に対応させて生成した横方向積算輝度分布から抽出した抽出曲線に基づいて第1の実施形態で説明したように直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを特定し、同一の横方向輝度計算領域に対応させることによって実現できる。そして、組み合わされた直接光位置Yd、及び反射光位置Yiに基づいて第1の実施形態で説明したように相対距離Dを計算することにより、先行車両などの対象物との相対距離を測定することができる。尚、第1の実施形態で説明した抽出曲線とは、横方向積算輝度分布の中でピーク値を生じる部分の分布に相当する。
[0085]
本実施形態に係る距離測定部102によれば、例えば、夜間であったとしても、先行車両に搭載されている直接光原から発せられた直接光、及び当該直接光源から発せられた光が走行路面で反射した反射光に基づいて、当該先行車両との相対距離を測定することができる。
[0086]
尚、上記第1の実施形態では、1つの横方向輝度計算領域について計算した横方向積算輝度分布から2つの抽出曲線が抽出されるものとした。しかしながら、他の一実施形態では、1つの横方向輝度計算領域から抽出される抽出曲線が3以上である場合がある。この場合、距離測定部102は、全ての抽出曲線について、そのピーク値と曲線幅とのそれぞれを第1のピークしきい値thp1、第2のピークしきい値thp2、第1の曲線幅しきい値thpb1、及び第2の曲線幅しきい値thpb2のそれぞれと、第1の実施形態で説明したように比較する。そして、例えば、1つの横方向輝度計算領域について、直接光を示すと判断した抽出曲線が2以上ある場合には、距離測定部102は、いずれか1つの抽出曲線をランダムに決定して、その抽出曲線のピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を直接光位置Ydとして特定してもよい。同様に、例えば、1つの横方向輝度計算領域について、
【0022】
反射光を示すと判断した抽出曲線が2以上ある場合には、距離測定部102は、いずれか1つの抽出曲線をランダムに決定して、その抽出曲線のピーク値が生じる撮像画像における縦方向の位置を反射光位置Yiとして特定してもよい。
[0087]
また、上記第1の実施形態では、距離測定部102が先行車両との相対距離Dを測定するものとして説明をした。しかしながら、上記第1の実施形態では、図5Bに一例として示すように、直接光源から発せられた直接光として対向車両のヘッドランプから発せられた直接光、及び当該直接光源から発せられた直接光が走行路面で反射した反射光に基づいて、直接光位置Yd、及び反射光位置Yiが特定され、これらの位置に基づき、対向車両との相対距離が、先行車両との相対距離として計算されてしまう場合がある。したがって、対向車両との相対距離が計算されてしまうのが好ましくない場合には、他の一実施形態として、距離測定部102は、図8に一例として示すように、先行車両が存在すると考えられる撮像画像上の領域Sr(以下、先行車両存在領域Srと称する)内の画像に対して、第1の実施形態で説明したように、縦方向積算輝度分布を生成し、生成した縦方向積算輝度分布に基づいて横方向輝度計算領域を決定し、決定した横方向輝度計算領域において、特徴検出処理をして直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを特定し、相対距離を計算してもよい。これにより、距離測定部102は、対向車両などの先行車両ではない対象物に搭載された光原の影響を受けずに、先行車両に搭載された光源のみに基づいて、当該先行車両との相対距離を計算することができる。
[0088]
また、距離測定部102が、上述したように先行車両存在領域Sr内で決定した横方向輝度計算領域についてのみ特徴検出処理をして直接光位置Yd、及び反射光位置Yiを特定し、相対距離を計算する場合、曲線路を走行していると、先行車両に搭載された直接光原Diが先行車両存在領域Srから外れてしまう場合がある。したがって、他の一実施形態では、第1の実施形態に係る距離測定装置1の概略構成を図9に示すように変形してもよい。図
【0023】
9に示す距離測定装置2は、第1の実施形態に係る距離測定装置1と比較してヨーレートセンサ107をさらに備える点が相違する。
[0089]
ヨーレートセンサ107は、自車両の重心を鉛直方向に通る軸周りの回転角速度を逐次検出して、検出した回転角速度を示す回転角速度データを生成する。
[0090]
そして、距離測定装置2に備えられる距離測定部102は、ヨーレートセンサ107によって生成される回転角速度データを取得する。回転角速度データを取得すると、距離測定部102は、取得した回転角速度データによって示される回転角速度に基づいて、自車両が走行しているカーブの方向と曲率を判断し、判断した方向と曲率の大きさとに応じて、先行車両存在領域Srを移動させる。より具体的には、距離測定装置2に備えられる距離測定部102は、回転角速度データによって示される回転角速度が、自車両が右方向にカーブしている曲線路を走行していることを示すとき、先行車両存在領域Srを回転角速度の大きさに応じて曲率を判断し、判断した曲率に応じて撮像画像における右方向に移動させる。一方、距離測定装置2に備えられる距離測定部102は、回転角速度データによって示される回転角速度が、自車両が左方向にカーブしている曲線路を走行していることを示すとき、先行車両存在領域Srを回転角速度の大きさに応じて曲率を判断し、判断した曲率に応じて撮像画像における左方向に移動させる。
[0091]
これにより、距離測定装置2に備えられる距離測定部102は、自車両、或いは先行車両が曲線路を走行しているときでも、先行車両のみの直接光原に基づいて当該先行車両との相対距離を測定できる。
[0092]
また、上記第1の実施形態では、カメラ101がCCDカメラであるものとしたが、他の一実施形態では、カメラ101がCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラなど、自車両の走行方向を逐次撮像して画像データを生成できるのであれば、他の種類のカメラを用いてもよい。
[0093]
また、上記第1の実施形態では、警報ブザー106は、電動ブレーキECU105によって危険信号が取得されたときに警告音を出力するものとした
【0024】
。しかしながら、他の一実施形態では、衝突判断部103によって生成される危険信号を警報ブザー106が直接取得できるように距離測定装置1を構成し、衝突判断部103によって生成された危険信号を直接取得したときに、警報ブザー106が警告音を出力するようにしてもよい。
[0094]
また、上記第1の実施形態では、カメラ101によって夜間に撮像された撮像画像を示す画像データに基づいて距離を測定するものとした。しかしながら、他の一実施形態では、カメラ101によって夜間に撮像された画像に対して2値化処理、或いはエッジ検出処理などをして直接光、及び反射光のみを抽出する処理をした画像を示す画像データに基づいて第1の実施形態で説明したように距離を測定してもよい。
[0095]
また、上記第1の実施形態で説明した第1のピークしきい値thp1、第2のピークしきい値thp2を、第1の曲線幅しきい値thpb1、及び第2の曲線幅しきい値thpb2はそれぞれ図示しない記憶部に予め記憶させておいてもよい。
[0096]
また、上記第1の実施形態では、横方向積算輝度分布から抽出曲線を抽出するときに、横方向積算輝度分布においてピーク値を生じる位置から撮像画像の縦方向の両側に向かって当該横方向積算輝度分布を走査することにより、それぞれのピーク値を生じる位置を基準とする両側の横方向積算輝度分布がそれぞれゼロになるまでの位置を検出して、互いの位置に含まれるそれぞれの範囲の横方向積算輝度分布を、それぞれ抽出曲線として抽出するものとした。しかしながら、他の一実施形態において、例えば、図10に一例として示すように、ゼロにならずに極小値を有する横方向積算輝度分布から抽出曲線を抽出する場合には、それぞれのピーク値を生じる位置(図10に示す一例では、Y1、及びY2)を基準とする両側の横方向積算輝度分布がそれぞれ極小値を迎えるまでの位置を検出して、互いの位置に含まれるそれぞれの範囲(図10に示す一例では、Ym1、及びYm2)の横方向積算輝度分布をそれぞれ抽出曲線として抽出してもよい。
[0097]
以上、本発明を詳細に説明してきたが、上述の説明はあらゆる点において
【0025】
本発明の一例にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
産業上の利用可能性
[0098]
本発明によれば、夜間においても画像に基づいて先行車両との相対距離を測定できる距離測定装置を提供でき、例えば、自動車などの移動体に搭載される距離測定装置などに有用である。
符号の説明
[0099]
1 距離測定装置
101 カメラ
102 距離測定部
103 衝突判断部
104 表示部
105 電動ブレーキECU
106 警報ブザー
107 ヨーレートセンサ

Claims (7)

  1. 自車両の走行方向を撮像画像として撮像する撮像手段と、
    前記撮像画像に撮像されている直接光と当該直接光が走行路面で反射した反射光との当該撮像画像における位置の組み合わせをそれぞれ特定する特定手段と、
    前記特定手段によってそれぞれ特定された組み合わせの前記直接光の位置と前記反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する測定手段とを備える、距離測定装置。
  2. 前記特定手段は、
    前記撮像画像において予め定められた第1の領域に含まれる画素の輝度値を当該撮像画像の縦方向の画素列毎に積算することにより縦方向積算輝度分布を生成する第1の生成手段と、
    前記縦方向積算輝度分布と予め定められた第1のしきい値とを比較することにより、前記撮像画像において前記直接光、及び前記反射光との組み合わせが撮像されている第2の領域を特定する領域特定手段と、
    前記撮像画像における前記第2の領域のそれぞれに含まれる画素の輝度値を当該撮像画像の横方向の画素列毎に積算することにより横方向積算輝度分布を当該第2の領域にそれぞれ対応させて生成する第2の生成手段とを含み、
    前記測定手段は、前記横方向積算輝度分布に基づいて特定された組み合わせの前記直接光の位置と前記反射光の位置とに基づき、前記対象物との相対距離を測定する、請求項1に記載の距離測定装置。
  3. 前記特定手段は、
    予め定められた第1のピークしきい値と、当該第1のピークしきい値よりも相対的に低く予め定められた第2のピークしきい値と、予め定められた第1の分布幅しきい値と、当該第1の分布幅しきい値よりも相対的に大きく予め定められた第2の分布幅しきい値とをそれぞれ記憶する記憶手段と、
    前記第2の生成手段によって生成されたそれぞれの前記横方向積算輝度分布に生じるピーク値を前記第1のピークしきい値、及び前記第2のピークしきい値と比較した結果と、当該横方向積算輝度分布の前記ピーク値を生じる分布の幅を前記第1の分布幅しきい値、及び前記第2の分布幅しきい値と比較した結果に基づき前記直接光の位置、及び前記反射光の位置の組み合わせを特定する組み合わせ特定手段をさらに含み、
    前記測定手段は、前記組み合わせ特定手段によって特定された組み合わせの前記直接光の位置と前記反射光の位置とに基づき、前記対象物との相対距離を測定する、請求項2に記載の距離測定装置。
  4. 前記組み合わせ特定手段は、
    前記横方向積算輝度分布の中でピーク値が前記第1のピークしきい値を超え、且つ分布の幅が前記第1の分布幅しきい値未満となる部分の分布を特定し、特定した分布のピーク値が生じる前記撮像画像における縦方向の位置を前記直接光の位置として特定する直接光特定手段と、
    前記横方向積算輝度分布の中でピーク値が前記第1のピークしきい値から前記第2のピークしきい値までの範囲内であり、且つ分布の幅が前記第2の分布幅しきい値を超える部分の分布を特定し、特定した分布のピーク値が生じる前記撮像画像における縦方向の位置を前記直接光の位置として特定する反射光特定手段とを含み、
    前記組み合わせ特定手段は、前記直接光特定手段、及び前記反射光特定手段によってそれぞれ同一の前記横方向積算輝度分布から特定された前記直接光の位置と前記反射光の位置とを特定して組み合わせる、請求項3に記載の距離測定装置。
  5. 前記領域特定手段は、前記撮像画像において先行車両が存在する領域として予め定められた先行車両存在領域に対応する前記縦方向積算輝度分布と前記第1のしきい値とを比較することにより前記第2の領域を特定する、請求項4に記載の距離測定装置。
  6. 前記自車両の重心を鉛直方向に通る軸周りの回転角速度を検出する角速度検出手段をさらに備え、
    前記領域特定手段は、
    前記角速度検出手段によって検出された前記回転角速度に基づいて判断した前記自車両の旋回方向と旋回速度とに応じて前記先行車両存在領域を前記撮像画像内で移動させる、請求項5に記載の距離測定装置。
  7. 自車両の走行方向を撮像画像として撮像する撮像ステップと、
    前記撮像画像に撮像されている直接光と当該直接光が走行路面で反射した反射光との当該撮像画像における位置の組み合わせをそれぞれ特定する特定ステップと、
    前記特定ステップにおいてそれぞれ特定された組み合わせの前記直接光の位置と前記反射光の位置とに基づき、対象物との相対距離を測定する測定ステップとを備える、距離測定方法。
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