JPWO2011024699A1 - 表示素子 - Google Patents
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Abstract
Description
7.前記一般式(L)で表される化合物が、下記一般式(L2)で表される化合物であることを特徴とする前記6に記載の表示素子。
8.前記エレクトロクロミック層の少なくとも1層が、電気的に溶解または析出を行って、可視光に対し実質的に透明と黒色を表示し得る金属種を含有することを特徴とする前記1から7のいずれか1項に記載の表示素子。
はじめに、本発明の表示素子の基本的な構成を、図を交えて説明する。ただし、本発明の表示素子の構成は、ここで例示する構成にのみ限定されるものではない。
本発明の表示素子に用いられる一対の基板のうち、閲覧側に位置する基板は、実質的に透明な基板であることが好ましい。本発明でいう実質的に透明な基板とは、可視光に対する透過率が少なくとも85%以上、より好ましくは90%以上である基板である。
本発明の表示素子においては、図3に一例を示したような白色散乱層を有することが好ましい。
本発明の表示素子においては、電極としては、高い導電性を示すものであれば、制限なく用いることができる。特に金属電極が高い導電性を示すため、好ましい。金属電極としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、チタン、ビスマス、及びそれらの合金等の公知の金属種を用いることができる。電極の作製方法は、蒸着法、印刷法、インクジェット法、スピンコート法、CVD法等の既存の方法を用いることができる。
本発明の表示素子を構成するエレクトロクロミック層には、少なくともエレクトロクロミック化合物が含まれる。エレクトロクロミック化合物は、それ自体が固体の層であることもでき、また、溶液に溶解した液相として層を形成することも可能である。更には、ゲル状の層であることもできる。
本発明に適用可能なエレクトロクロミック化合物としては、電気化学的な酸化反応及び還元反応の少なくとも一方により発色又は消色する作用を示す限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが出来る。
本発明の表示素子においては、エレクトロクロミック層に、電気化学的に溶解析出する金属種を含むことができる。このような金属種としては、銀、ビスマス、銅、ニッケル、鉄、クロム、亜鉛等であり、更には黒色表示が良好に行える点で好ましいのは銀、ビスマスであり、特に、その黒色表示性から銀が好ましい。これら金属種は、金属塩化合物の形態、好ましくは銀塩化合物で添加されることが好ましい。
本発明の表示素子においては、金属種を含有するエレクトロクロミック層が、下記一般式(G−1)または(G−2)で表される化合物を含有することが好ましい。
Rg11−S−Rg12
上記一般式(G−1)において、Rg11、Rg12は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。また、これらの炭化水素基は、1個以上の窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子またはハロゲン原子を含んでも良く、Rg11とRg12が互いに連結し、環状構造を取っても良い。
G1−2:HOCH2CH2SCH2CH2OH
G1−3:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
G1−4:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
G1−5:HOCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2OH
G1−6:HOCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OH
G1−7:H3CSCH2CH2COOH
G1−8:HOOCCH2SCH2COOH
G1−9:HOOCCH2CH2SCH2CH2COOH
G1−10:HOOCCH2SCH2CH2SCH2COOH
G1−11:HOOCCH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2COOH
G1−12:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
G1−13:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
G1−14:H3CSCH2CH2CH2NH2
G1−15:H2NCH2CH2SCH2CH2NH2
G1−16:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NH2
G1−17:H3CSCH2CH2CH(NH2)COOH
G1−18:H2NCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2NH2
G1−19:H2NCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2NH2
G1−20:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NH2
G1−21:HOOC(NH2)CHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH(NH2)COOH
G1−22:HOOC(NH2)CHCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH(NH2)COOH
G1−23:HOOC(NH2)CHCH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH(NH2)COOH
G1−24:H2N(O=)CCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2C(=O)NH2
G1−25:H2N(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(=O)NH2
G1−26:H2NHN(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(=O)NHNH2
G1−27:H3C(O=)CNHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(=O)CH3
G1−28:H2NO2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SO2NH2
G1−29:NaO3SCH2CH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH2SO3Na
G1−30:H3CSO2NHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHO2SCH3
G1−31:H2N(NH=)CSCH2CH2SC(=NH)NH2・2HBr
G1−32:H2N(NH=)CSCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SC(=NH)NH2・2HCl
G1−33:H2N(NH=)CNHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(=NH)NH2・2HBr
G1−34:〔(CH3)3NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2N(CH3)3〕2+・2Cl−
本発明に係るエレクトロクロミック層が液相である場合には、エレクトロクロミック化合物を溶解する溶媒が用いられる。このような溶媒としては、一般に電気化学セルや電池に用いられ、電気化学的な酸化還元反応により可逆的に溶解析出する金属塩化合物、プロモーター等各種添加剤を溶解できる溶媒を使用することができる。
本発明に係るエレクトロクロミック層には、電解質を含有することができる。
本発明の表示素子において用いることができる支持電解質としては、電気化学の分野又は電池の分野で通常使用される塩類、酸類、アルカリ類が使用できる。
本発明の表示素子においては、エレクトロクロミック層を形成する媒体に増粘剤を使用することにより増粘させ、ゲル状とすることができる。
本発明の表示素子においては、ナノ多孔質層を有することが好ましい。ナノ多孔質層とは、層内にナノサイズの孔を多数有する層である。本発明に係るナノ多孔質層は、エレクトロクロミック表示ユニットを構成するエレクトロクロミック層内に含有される。本発明の目的から、ナノ多孔質層は、エレクトロクロミック層内で実質的に透明となることが望ましい。このようなナノ多孔質層を形成する素材としては、ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、酸化スズ、酸化亜鉛、ジルコニウム、シリカなどが挙げられるが、上記目的を達成する物であれば、制限なく用いることができる。
エレクトロクロミック化合物をナノ多孔質層に固定化する方法は、エレクトロクロミック化合物にナノ多孔質層表面と化学吸着または物理吸着する基を導入する方法が好ましい。
本発明に係るエレクトロクロミック層には、錯化剤、酸化還元反応促進剤、酸化還元緩衝剤等を含有させることができる。酸化還元反応促進剤は、エレクトロクロミック化合物より少ない電気量で反応し、この電荷をエレクトロクロミック化合物に渡すことで反応性を高める効果を有する化合物である。酸化還元緩衝剤とは、例えば特表2007−508587号公報に記載されているような、エレクトロクロミック層の透明状態を保つような効果を有する化合物である。
本発明の表示素子の周辺部は、シール剤により封止することが求められる。シール剤は、エレクトロクロミック層が外に漏れないように封入する効果と、外部から水分やガスが系内に入ることを防止する効果を有する。封止剤とも呼ばれ、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エン−チオール系樹脂、シリコン系樹脂、変性ポリマー樹脂等の、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型、嫌気硬化型等の硬化タイプを用いることができる。
本発明の表示素子の構成層には、保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオーバー光カット層、バッキング層等の補助層を挙げることができ、これらの補助層中には、各種の化学増感剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を、必要に応じて含有させることができる。
本発明の表示素子は、同一平面上の画素電極に挟まれた領域が発色するため、複数の画素を組み合わせた場合、図10に示したように、発色に関わらない非着色領域が少なからず存在してしまう。この非着色領域が広すぎると結果として全体の表示濃度が低下してしまう。このため、着色領域の面積は、全表示領域面積に対しの70%以上であることが好ましい。
エレクトロクロミック層の厚みTと電極画素間隔Lの関係は図11に示してある。Tを厚くすれば、表示素子に含有できるエレクトロクロミック化合物を増加させることができる。また、Lを広げれば、十分な着色領域を設計上得ることができる。しかしながら、Tが厚すぎたり、Lが長すぎたりすると、発色濃度が十分高く得られなかったり、場合によっては駆動が難しくなることが判明した。
本発明の表示素子は、電子書籍分野、オフィス関連分野、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等に用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、ポイントカード、地下鉄や鉄道用のICカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェイカード、運転免許証、病院の診察カード、電子カルテ、健康保険証、住民基本台帳、パスポート、ドキュメントリーダー、電子ブック、各種告知板、広告表示等が挙げられる。
〔電極付き基板1の作製〕
ITO膜付きガラス基板(厚み0.7mm)上のITO膜を公知の方法でエッチングし、130μm幅、間隔20μmのストライブの画素電極を形成し、電極付き基板1を作製した。
厚み0.7mmのガラス基板上に、図6に示す画素電極の配置パターンからなる銀−パラジウム電極をスパッタリングにより形成し、電極付き基板2を作製した。画素電極対の間隔は120μm、隣接する画素電極との間隔は20μm、各電極のサイズは幅5μm、長さ130μm、厚み2μmとした。着色領域の面積は、全画素面積の約69%である。
厚み0.7mmのガラス基板上に、図7に示す画素電極の配置パターンからなる銀−パラジウム電極をスパッタリングにより形成し、電極付き基板3を作製した。画素電極対の間隔は130μm、隣接する画素電極都の間隔は10μm、各電極のサイズは幅5μm、長さ140μm、厚み2μmとした。着色領域の面積は、全画素面積の約81%である。
上記電極付き基板2の作製において、図4に記載のように、隣接する画素電極対間に、メチルメタクリレートと硬化剤を混合した液を塗布し、マスキングを介して紫外線露光して硬化した後、未硬化部を除去して、幅幅10μm、長さ130μm、高さ5μmのバンクを形成した以外は同様にして、電極付き基板4を作製した。着色領域の面積は、全画素面積の約69%である。
厚み0.7mmのガラス基板上に、図6に示す画素電極の配置パターンからなる銀−パラジウム電極をスパッタリングにより形成した。画素電極対の間隔は130μm、隣接する画素電極との間隔は10μm、各電極のサイズは幅5μm、長さ140μm、厚み2μmとした。この上に、メチルメタクリレートと硬化剤を混合した液を塗布し、マスキングを介して紫外線露光して硬化した後、未硬化部を除去し、隣接する画素電極間に幅5μm、長さ140μm、高さ5μmのバンクを形成し、電極付き基板5とした。着色領域の面積は、全画素面積の約83%である。
ポリビニルアルコール(平均重合度3500、ケン化度87%)を2質量%含むイソプロパノール溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機で分散させ、白色散乱層形成用液を調製した。
〔エレクトロクロミック層形成液Aの調製〕
プロピレンカーボネートに、テトラブチルアンモニウムパークロレートを0.2モル、2−{2−〔4−(ジメチルアミノ)フェニル〕エテニル}−3,3−ジメチル−5−ホスホノインドリノ〔2,1−b〕オキサゾリン(イエロー発色のエレクトロクロミック化合物)を0.4モル溶解し、これにポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社製エスレックBH3)を20質量部添加して、イエロー発色性のエレクトロクロミック層形成液Aを調製した。
上記エレクトロクロミック層形成液Aの調製において、2−{2−〔4−(ジメチルアミノ)フェニル〕エテニル}−3,3−ジメチル−5−ホスホノインドリノ〔2,1−b〕オキサゾリンに代えて、2−{2−〔4−(ジメチルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエニル}−3,3−ジメチル−5−カルボキシルインドリノ〔2,1−b〕オキサゾリン(マゼンタ発色のエレクトロクロミック化合物)を用いた以外は同様にして、マゼンタ発色性のエレクトロクロミック層形成液Bを調製した。
上記エレクトロクロミック層形成液Aの調製において、2−{2−〔4−(ジメチルアミノ)フェニル〕エテニル}−3,3−ジメチル−5−ホスホノインドリノ〔2,1−b〕オキサゾリンに代えて、2−{2−〔4−(メトキシ)フェニル〕−1,3,5−ヘキサトリエニル}−3,3−ジメチル−5−ホスホノインドリノ〔2,1−b〕(シアン発色のエレクトロクロミック化合物)を用いた以外は同様にして、シアン発色性のエレクトロクロミック層形成液Cを調製した。
上記エレクトロクロミック層形成液Cの調製において、更に平均粒径が23nmの酸化チタンを20質量部添加し、超音波分散機にて分散した以外は同様にして、エレクトロクロミック層形成液Dを調製した。
γ−ブチロラクトンに、0.05モル/Lの過塩素酸リチウム、0.05モル/Lのフェロセンを溶解し、エレクトロクロミック化合物として例示化合物(L69)を0.2モル/L、ポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社製エスレックBH3)を20質量部添加して、イエロー発色性のエレクトロクロミック層形成液Eを調製した。
γ−ブチロラクトンに、0.05モル/Lの過塩素酸リチウム、0.05モル/Lのフェロセンを溶解し、エレクトロクロミック化合物として例示化合物(L69)を0.2モル/L、p−トルエンスルホン酸銀0.3質量部、下記化合物A−1を0.04質量部、ポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社製エスレックBH3)を20質量部添加して、イエローおよび黒発色性のエレクトロクロミック層形成液Fを調製した。
γ−ブチロラクトンに、0.05モル/Lの過塩素酸リチウム、0.05モル/Lのフェロセンを溶解し、エレクトロクロミック化合物として例示化合物(L70)を0.2モル/L、ポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社製エスレックBH3)を20質量部添加して、マゼンタ発色性のエレクトロクロミック層形成液Gを調製した。
γ−ブチロラクトンに、0.05モル/Lの過塩素酸リチウム、0.05モル/Lのフェロセンを溶解し、エレクトロクロミック化合物として例示化合物(L71)を0.2モル/L、ポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社製エスレックBH3)を20質量部添加して、シアン発色性のエレクトロクロミック層形成液Hを調製した。
γ−ブチロラクトンに、0.05モル/Lの過塩素酸リチウム、0.05モル/Lのフェロセンを溶解し、エレクトロクロミック化合物として例示化合物(L71)を0.2モル/L、ポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社製エスレックBH3)を20質量部添加して、酸化チタン(一次平均粒子径:0.34μm)を30質量部添加し、超音波分散機で分散し、シアン発色性のエレクトロクロミック層形成液Iを調製した。
上記エレクトロクロミック層形成液Fの調製において、更に、一般式(G−2)で表される化合物である例示化合物G2−20を0.4質量部添加した以外は同様にして、エレクトロクロミック層形成液Jを調製した。
〔電解液1の調製〕
プロピレンカーボネートに、テトラブチルアンモニウムパークロレートを0.2モル溶解し、これにポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社製エスレックBH3)を20質量部添加、溶解して、電解液1を得た。
N−メチルピロリドン5質量部に、トリフェニルホスフィンを0.26質量部、(n−C4H9)4NClO4を0.08質量部、p−トルエンスルホン酸銀0.3質量部、化合物A−1(前出)を0.04質量部、一般式(G−2)で表される例示化合物G2−13を0.4質量部、ポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社製エスレックBH3)を20質量部添加して溶解し、電解液2を得た。
〔ナノ多孔質層(1)の形成〕
15質量%SnO2コロイド水溶液(SnO2:平均粒径:15nm)の1.5mlに、酢酸0.3mlを滴下し、乳鉢でよく混合したゲル状分散物に、ZnO粉末(平均粒径:0.2μm)を0.3gと、メタノールを20ml少しずつ加えてよく混合した。ホットプレート(100〜120℃)に設置したガラス上に、この混合物を乾燥させながら複数回塗布し、最後に550℃で焼成してZnO/SnO2混合のナノ多孔質層(1)を形成した。ナノ多孔質層(1)の厚みは、5μmであった。
酸化亜鉛を厚み約5μmとなるように形成し、公知の陽極酸化方法で、酸化亜鉛のナノ多孔質層(2)を得た。
〔表示素子1の作製〕
3枚の電極層付き基板1の電極層を有する表面に、それぞれエレクトロクロミック層形成液A、エレクトロクロミック層形成液B、エレクトロクロミック層形成液Dを、厚み50μmとなるように塗布し、エレクトロクロミック表示ユニットA1、エレクトロクロミック表示ユニットB1、エレクトロクロミック表示ユニットD1を作製した。
3枚の電極層付き基板2の電極を有する表面上に、エレクトロクロミック層形成液A、エレクトロクロミック層形成液B、エレクトロクロミック層形成液Dをそれぞれ厚み50μmとなるように塗布し、エレクトロクロミック表示ユニットA2、エレクトロクロミック表示ユニットB2、エレクトロクロミック表示ユニットD2を作製した。
電極層付き基板2の電極を有する表面上に、白色散乱層形成用液を塗布し、その後15℃で30分間乾燥させた後、120℃で1時間焼成し、白色散乱層を得た。白色散乱層の乾燥膜厚は約20μmであった。
3枚の電極層付き基板4の電極を有する表面上に、それぞれエレクトロクロミック層形成液A、エレクトロクロミック層形成液B、エレクトロクロミック層形成液Dを厚み50μmとなるように塗布し、エレクトロクロミック表示ユニットA4、エレクトロクロミック表示ユニットB4、エレクトロクロミック表示ユニットD4を得た。
電極層付き基板4の電極を有する表面上に、表示素子3と同様にして、白色散乱層を、乾燥膜厚約20μmとなるように形成し、エレクトロクロミック層形成液Cを塗布して全体の厚みが50μmとなるようにして、エレクトロクロミック表示ユニットC5を作製した。このエレクトロクロミック表示ユニットC5と、表示素子4の作製で用いたエレクトロクロミック表示ユニットA4、エレクトロクロミック表示ユニットB4とを用いて、表示素子4の作製と同様にして、表示素子5を作製した。
表示素子5の作製において、各エレクトロクロミック層の上部に、ナノ多孔質層(1)を形成した以外は同様にして、表示素子6を作製した。
上記表示素子6の作製において、ナノ多孔質層(1)に代えて、ナノ多孔質層(2)を用いた以外は同様にして、表示素子7を作製した。
上記表示素子6の作製において、エレクトロクロミック層形成液Aに代えて、エレクトロクロミック層形成液Eを、エレクトロクロミック層形成液Bに代えて、エレクトロクロミック層形成液Gを、エレクトロクロミック層形成液Cに代えて、エレクトロクロミック層形成液Hをそれぞれ用いた以外は同様にして、表示素子8を作製した。
上記表示素子6の作製において、エレクトロクロミック層形成液Eに代えて、エレクトロクロミック層形成液Fを用いた以外は同様にして、表示素子9を作製した。
上記表示素子9の作製において、電極層付き基板4を、電極層付き基板3に代えた以外は同様にして、表示素子10を作製した。
上記表示素子10の作製において、各エレクトロクロミック層の厚みを35μmに変更した以外は同様にして、表示素子11を作製した。
上記表示素子11の作製において、電極層付き基板3を電極付き基板2に変更した以外は同様にして、表示素子12を作製した。
基板5の電極側表面に、エレクトロクロミック層形成液Jを厚み35μmとなるように塗布し、ナノ多孔質層(1)を浸漬させ、エレクトロクロミック表示ユニットJ13を得た。同様にして、エレクトロクロミック層形成液G、エレクトロクロミック形成液Hにより、エレクトロクロミック表示ユニットG13、H13を得た。これらを表示素子11と同様の構成で積層し、表示素子13を作製した。
基板5の電極側表面に、表示素子3と同様にして、白色散乱層を厚み15μmとなるように形成した。この上に、エレクトロクロミック層形成液Jを全体の厚みが35μmとなるように塗布し、ナノ多孔質層(1)を浸漬させ、エレクトロクロミック表示ユニットJ14を得た。また、基板5の電極側表面に、エレクトロクロミック層形成液G、エレクトロクロミック層形成液Hを、それぞれ厚み35μmとなるように塗布し、ナノ多孔質層(1)を浸漬させ、エレクトロクロミック表示ユニットG14、H14を得た。次いで、エレクトロクロミック表示ユニットJ14、G14、H14を用いて、表示素子11と同様の構成で積層して表示素子14を得た。
エレクトロクロミック化合物として例示化合物(L17)のエタノール溶液を調製し、ナノ多孔質層(1)をこの溶液に12時間浸した後に取り出し、エタノールを乾燥させてエレクトロクロミック化合物(L17)が吸着したナノ多孔質層(1)Aを得た。
上記作製した各表示素子について、下記の各評価を行った。
各表示素子の未発色状態、すなわち白色表示状態の全波長平均反射率をコニカミノルタセンシング社製の分光測色計CM−3700dを用い測定し、下記の基準に従って白反射率特性の評価を行った。
△:平均反射率が50%以上、55%未満である
○:平均反射率が55%以上、60%未満である
◎:平均反射率が60%以上である
〔繰り返し耐久性の評価〕
各表示素子の電極からの取り出し電極を、コンタクトホールを介して駆動回路に接続した。次いで、各表示素子に対し、構成する各エレクトロクロミック層を単独で、駆動電圧1.5Vで駆動し、各エレクトロクロミック層の吸収ピーク波長における白色反射率とのコントラストが5.0となる駆動時間を求めた。すなわち、各色表示の場合は、初期コントラストを5.0とした。金属の析出による黒表示は、波長550nmでの反射率により初期コントラストを求めた。
1′ 透明基板
2、2−1、2−2 エレクトロクロミック層
3、3′、3″、3A、3A′、3B、3B′、3C、3C′、3D、3D′ 電極
3−1、3−2 電極群
4 白色散乱層
5 バンク
6−1、6−2 ナノ多孔質層
7 コンタクトホール
8 着色領域
9 透明電極
10 隔壁
11 透明基材
L 電極対間の距離
T エレクトロクロミック層の厚み
Claims (10)
- 一つの基板上に、所定のパターンで設けられた電極と、エレクトロクロミック層とを少なくとも有するエレクトロクロミック方式の表示素子において、該電極は、同一平面上で対向する位置に配置された電極対から構成され、一画素を形成する画素電極であり、一対の電極間に電位差を生じさせることにより、該エレクトロクロミック層を発色または消色することを特徴とする表示素子。
- 前記一つの基板上に、所定のパターンで設けられた電極とエレクトロクロミック層とから構成されるエレクトロクロミック表示ユニットが、2つ以上積層された構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の表示素子。
- 白色散乱層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の表示素子。
- 前記一画素を形成する一対の画素電極群と、他の画素電極群との間に、電気絶縁性のバンクを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示素子。
- 前記エレクトロクロミック層が、ナノ多孔質層を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の表示素子。
- 前記エレクトロクロミック層が、エレクトロクロミック化合物として下記一般式(L)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示素子。
〔式中、Rl1は置換または無置換のアリール基を表し、Rl2、Rl3は各々水素原子または置換基を表す。Xは>N−Rl4、酸素原子または硫黄原子を表し、Rl4は水素原子または置換基を表す。〕 - 前記一般式(L)で表される化合物が、下記一般式(L2)で表される化合物であることを特徴とする請求項6に記載の表示素子。
〔式中、Rl21、Rl22は各々脂肪族基、脂肪族オキシ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、アシル基、スルホンアミド基またはスルファモイル基を表し、R123は芳香族基または芳香族複素環基を表し、Rl24は水素原子、脂肪族基、芳香族基または芳香族複素環基を表し、Rl25は水素原子、脂肪族基、芳香族基またはアシル基を表す。〕 - 前記エレクトロクロミック層の少なくとも1層が、電気的に溶解または析出を行って、可視光に対し実質的に透明と黒色を表示し得る金属種を含有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の表示素子。
- 閲覧側から観測した際に、前記同一平面上で対向する位置に配置された電極対から構成される着色表示を行う着色領域の総面積が、全表示領域の70%以上であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の表示素子。
- 前記エレクトロクロミック層の厚みをT(μm)とし、対応する前記電極対間の距離をL(μm)としたとき、L/Tが2.5以上、10.0以下であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の表示素子。
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